(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記偏倚量は、前記標準飛行経路に直交する面と地上面とが交わる地上線における騒音分布の面積重心と該標準飛行経路との距離であることを特徴とする請求項1に記載の飛行経路導出装置。
前記偏倚量は、前記標準飛行経路に直交する面と地上面とが交わる地上線上において、騒音基準値を超える騒音レベルが、前記標準飛行経路を基準とする予め定められた許容範囲に含まれるように前記騒音分布を移動した移動量に相当するオフセット値であることを特徴とする請求項1に記載の飛行経路導出装置。
前記偏倚量は、前記標準飛行経路に直交する面と地上面とが交わる地上線における騒音分布のピーク値が存在する位置と該標準飛行経路との距離であることを特徴とする請求項1に記載の飛行経路導出装置。
前記改訂飛行経路導出部は、前記対称推移の1または複数次の近似曲線を前記改訂飛行経路とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の飛行経路導出装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
航空機の騒音は、風向き、風速、外気温度、気圧、湿度等の気象条件の変化により、その分布(騒音分布)が変化することが知られている。したがって、気象条件に拘わらず、安易に飛行経路を決定してしまうと、騒音分布が偏倚して、地上の任意の地点で受ける騒音が、想定されたレベルより高くなるおそれがある。
【0007】
そこで本発明は、このような課題に鑑み、気象条件による騒音分布の変化に拘わらず、地上の各地点で受ける騒音を想定されたレベル以下に安定的に抑えることが可能な飛行経路導出装置および飛行経路導出方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の飛行経路導出装置は、標準の飛行経路である標準飛行経路を航空機が飛行
する場合に
、航空機が飛行を予定している時間の気象条件に基づいて導出された騒音分布を取得する騒音分布取得部と、騒音分布に基づいて、標準飛行経路に対する騒音の偏倚量の推移を示す偏倚量推移を導出する偏倚量推移導出部と、標準飛行経路を基準にして偏倚量推移と対称となる対称推移を導出する対称推移導出部と、対称推移に基づいて航空機が飛行可能な改訂飛行経路を導出する改訂飛行経路導出部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
偏倚量は、標準飛行経路に直交する面と地上面とが交わる地上線における騒音分布の面積重心と標準飛行経路との距離であってもよい。
【0010】
偏倚量は、標準飛行経路に直交する面と地上面とが交わる地上線上において、騒音基準値を超える騒音レベルが、標準飛行経路を基準とする予め定められた許容範囲に含まれるように騒音分布を移動した移動量に相当するオフセット値であってもよい。
【0011】
偏倚量は、標準飛行経路に直交する面と地上面とが交わる地上線における騒音分布のピーク値が存在する位置と標準飛行経路との距離であってもよい。
【0012】
改訂飛行経路導出部は、対称推移の1または複数次の近似曲線を改訂飛行経路としてもよい。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の飛行経路導出方法は、標準の飛行経路である標準飛行経路を航空機が飛行
する場合に
、航空機が飛行を予定している時間の気象条件に基づいて導出された騒音分布を取得し、騒音分布に基づいて、標準飛行経路に対する騒音の偏倚量の推移を示す偏倚量推移を導出し、標準飛行経路を基準にして偏倚量推移と対称となる対称推移を導出し、対称推移に基づいて航空機が飛行可能な改訂飛行経路を導出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、気象条件による騒音分布の変化に拘わらず、地上の各地点で受ける騒音を想定されたレベル以下に安定的に抑えることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0017】
(飛行経路導出システム100)
図1は、飛行経路導出システム100を説明するための説明図であり、
図1(a)は、飛行経路導出システム100の装置の関係を示し、
図1(b)は、各装置による処理の流れを示す。
図1(a)に示すように、飛行経路導出システム100は、騒音分布導出装置110と、飛行経路導出装置120と、飛行経路実行装置130とを含んで構成され、それぞれが
図1(b)に示す順に処理を遂行する。
【0018】
本実施形態で扱う騒音分布は、基本的に、航空機1との距離に応じ、距離が長くなるほど騒音レベルが小さくなるが、風向き、風速、外気温度、気圧、湿度等の気象条件によって変化する。また、高度が低いところでは騒音は風下に流れ、高度が高いところでは騒音は風上に流れる等、その他の飛行条件によっても騒音分布が変化することもある。したがって、飛行経路導出システム100は、気象条件が所定の閾値を超えて変化した場合(S1におけるYES)にその処理を遂行し、所定の閾値に満たない間は(S1におけるNO)、待機状態を維持する。
【0019】
騒音分布導出装置110は、気象条件が閾値を超えて変化すると(S1におけるYES)、標準の経路(標準飛行経路)を航空機1が飛行した場合に生じる騒音分布をシミュレーションにより計算する(S2)。ここで、標準飛行経路や後述する改訂飛行経路は、航空機1が飛行する軌跡を2次元の地図上に投影したものであり、その飛行経路の鉛直方向のどの位置(高度)を飛行するかを問わない。
【0020】
具体的に、騒音分布導出装置110は、まず、シミュレーションに、気象モデル、標準飛行経路モデル、航空機モデルを設定する。気象モデルは、航空機1が飛行を予定している時間における対象領域の風向き、風速、外気温度、気圧、湿度等の情報を示す。標準飛行経路モデルは、予め定められている航空機1の標準の飛行経路を示す。航空機モデルは、航空機1の形状、騒音源の位置およびその強度、飛行位置(経度、緯度、高度を含む)、機体速度、機体姿勢等の情報を示す。
【0021】
そして、騒音分布導出装置110は、設定された気象モデル、標準飛行経路モデル、航空機モデル等を実空間に反映した場合のシミュレーションを実行し、騒音分布を導出する。かかるシミュレーションに関しては既存の様々な技術を利用することができるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
【0022】
図2は、騒音分布200を説明するための説明図である。本実施形態では、騒音分布200として、標準飛行経路に直交する面と地上面とが交わる地上線(標準飛行経路からの距離)における騒音レベル(単発騒音暴露レベル)を用いる。ここで、単発騒音暴露レベル(L
AE)は、単発的に発生する騒音の大きさを、そのエネルギーと等しいエネルギーを持つ継続時間1秒間の定常騒音の騒音レベルに換算したものである。
【0023】
図1に戻って、飛行経路導出装置120は、騒音分布導出装置110によって導出された騒音分布200を受け、標準飛行経路を基準にして、騒音が流される方向と反対側の、標準飛行経路から騒音が流される距離分離れた位置に改訂飛行経路(最適飛行経路)を設定する(S3)。当該飛行経路導出装置120や上述した騒音分布導出装置110は、管制機関に設けられてもよいし、航空機1自体に設けられてもよい。当該飛行経路導出装置120については後ほど詳述する。
【0024】
飛行経路実行装置130は、航空機1自体に設けられ、飛行経路導出装置120によって導出された改訂飛行経路を飛行するための処理を行う(S4)。
【0025】
以下、飛行経路導出装置120の構成を述べ、その後、飛行経路導出装置120を用いた飛行経路導出方法を説明する。
【0026】
(飛行経路導出装置120)
図3は、飛行経路導出装置120の概略的な構成を述べた機能ブロック図である。ここでは、本実施形態の目的である騒音の偏倚抑制に必要な構成のみを説明し、本実施形態に関係のない構成については説明を省略する。飛行経路導出装置120は、騒音分布取得部150と、飛行経路出力部152と、中央制御部154と、を含んで構成される。
【0027】
騒音分布取得部150は、通信器等で構成され、騒音分布導出装置110によって導出された騒音分布200を取得する。上述したように、本実施形態では、騒音分布200として、標準飛行経路に直交する面(断面)と地上面とが交わる地上線における騒音レベル(単発騒音暴露レベル)を取得する。飛行経路出力部152は、通信器等で構成され、当該飛行経路導出装置120で導出した改訂飛行経路を飛行経路実行装置130に出力する。
【0028】
中央制御部154は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路で構成され、飛行経路導出装置120全体を制御する。また、中央制御部154は、偏倚量推移導出部170、対称推移導出部172、改訂飛行経路導出部174として機能する。
【0029】
偏倚量推移導出部170は、騒音分布導出装置110によって導出された騒音分布200に基づいて、標準飛行経路に対する騒音の偏倚量(騒音の非対称性を示す値)の推移(間欠的に連続する複数の点)を示す偏倚量推移を導出する。かかる偏倚量の評価方法は様々考えられるが、ここでは3つの典型例(1.面積重心、2.許容範囲、3.ピーク値)を挙げて説明する。
【0030】
(1.面積重心)
図4は、偏倚量推移導出部170の処理を説明するための説明図である。偏倚量推移導出部170は、騒音分布取得部150が取得した騒音分布200から、
図4(a)の鳥瞰図に示した標準飛行経路の各地点(ここでは、A点、B点、C点、D点)における騒音分布200を抽出する。ここで、例えば、A地点の騒音分布200が
図4(b)のように示されるとする。
【0031】
偏倚量推移導出部170は、
図4(b)の騒音分布200におけるハッチングで示された領域の面積重心210を導出し、その面積重心210と標準飛行経路212との、地上線214に沿った方向216の距離を偏倚量218とする。偏倚量推移導出部170は、B点、C点、D点に関しても同様の処理を行い、各点における偏倚量218を導出する。すると、偏倚量218の推移を示す偏倚量推移240は、
図4(c)のようになる。
【0032】
(2.許容範囲)
図5は、偏倚量推移導出部170の他の処理を説明するための説明図である。偏倚量推移導出部170は、
図4を用いて説明したのと同様に、
図4(a)の鳥瞰図に示した標準飛行経路の各地点(ここでは、A点、B点、C点、D点)における騒音分布200を抽出する。例えば、A地点の騒音分布200が
図5(a)のように示されるとする。ここでは、騒音分布200に、騒音基準値(例えば、50dB)220と、標準飛行経路212を基準として騒音基準値220を超えることが許容されている範囲である許容範囲222とが設定される。したがって、許容範囲222内において騒音レベルが騒音基準値220を超えることは問題ない。
【0033】
ただし、
図5(a)においては、クロスハッチングで示された領域224が許容範囲222外において騒音基準値220を超えている。このとき、
図5(b)に白抜き矢印で示したように、地上線214に沿った方向216に騒音分布200を移動すると、騒音分布200の騒音基準値220を超えている部分が全て許容範囲222内に収まる。換言すれば、
図5(a)に示された騒音分布200は、騒音基準値220を超えている部分が全て許容範囲222内に収まる
図5(b)の騒音分布200から所定のオフセット値(=移動量)分だけオフセットしていることとなる。偏倚量推移導出部170は、このオフセット値を偏倚量218とする。偏倚量推移導出部170は、B点、C点、D点に関しても同様の処理を行い、各点における偏倚量218を導出する。
【0034】
図6は、偏倚量推移導出部170の他の処理を説明するための説明図である。上記のように、騒音分布200を、騒音基準値220を超えている部分が全て許容範囲222内に収まるように移動するのみでは、騒音レベルが変化したときに、許容範囲222外において騒音レベルが騒音基準値220を超えるおそれがある。そこで、騒音レベルが変化した場合のロバスト性を考慮し、
図6の如く、騒音分布200と騒音基準値220を示す線分との2つの交点が標準飛行経路212から同距離となるように騒音分布200を移動してもよい。このとき、偏倚量218は
図6に示すように、
図5(b)の例より長くなる。こうして騒音レベルが多少変化しても、騒音レベルが騒音基準値220を超える部分を、許容範囲222内に全て収めることができる。
【0035】
(3.ピーク値)
図7は、偏倚量推移導出部170のさらに他の処理を説明するための説明図である。偏倚量推移導出部170は、
図4を用いて説明したのと同様に、
図4(a)の鳥瞰図に示した標準飛行経路の各地点(ここでは、A点、B点、C点、D点)における騒音分布200を抽出する。ここで、例えば、A地点の騒音分布200が
図7のように示されるとする。
【0036】
偏倚量推移導出部170は、
図7の騒音分布200のピーク値を導出し、そのピーク値が存在する位置230と標準飛行経路212との、地上線214に沿った方向216の距離を偏倚量218とする。偏倚量推移導出部170は、B点、C点、D点に関しても同様の処理を行い、各点における偏倚量218を導出する。
【0037】
偏倚量推移導出部170は、上記3つの典型例およびさらに他の手段のいずれか1の手段を用いて偏倚量218を導出し、その推移である偏倚量推移240を導出する。
【0038】
対称推移導出部172は、偏倚量推移導出部170が導出した偏倚量推移240を用いて対称推移を導出する。
【0039】
図8は、対称推移導出部172の処理を説明するための説明図である。ここでは、偏倚量推移導出部170によって、
図8(a)の鳥瞰図に示した偏倚量推移240が求められているとする。対称推移導出部172は、
図8(b)に示すように、標準飛行経路212を基準にして各点(A点、B点、C点、D点)の偏倚量218と対称となる点を求めることで、偏倚量推移240と対称となる対称推移242を導出する。
【0040】
航空機1が、対称推移導出部172によって導出された対称推移242を飛行経路とすると、理論的には、偏倚量218分だけ騒音分布200がシフトするので、騒音の偏倚量218が標準飛行経路212と一致し、かつ、騒音レベルが地上線214上で左右均等に近くなる。しかし、航空機1は、速度や旋回角度といった物理的な制限と、消費燃料や安全性といった他の制限とにより、対称推移242が示す地点を必ずしも通過することができない場合がある。
【0041】
そこで、改訂飛行経路導出部174は、対称推移導出部172によって導出された対称推移242に基づいて航空機1が飛行可能な改訂飛行経路を導出する。
【0042】
図9は、改訂飛行経路導出部174の処理を説明するための説明図である。例えば、改訂飛行経路導出部174は、
図9(a)のように、対称推移242を、最小二乗法を用いて一次曲線(直線)で近似する。なお、一次曲線の開始ウェイポイント(WP)と終了WPは必然的に決定される。こうすることで、航空機1が実質的に飛行できる改訂飛行経路244を導き出すことができる。
【0043】
また、改訂飛行経路導出部174は、
図9(b)のように、対称推移242を、最小二乗法を用いて複数次の曲線で近似することもできる。こうすることで、多少の姿勢変化や旋回を要するものの、航空機1が実質的に飛行できる範囲で対称推移242を極力再現することが可能となる。
【0044】
かかる近似曲線は、想定する航空機の性能(最小旋回半径等)や運航方法(地上型衛星補強システム(GBAS:Ground-Based Augmentation System)を使った運航等)の制約により変化するため、その制約内であれば任意に決めることが可能である。
【0045】
このようにして、標準飛行経路212からの騒音の偏りを、航空機1の飛行経路自体を改訂することで標準飛行経路212に近づけることができるので、地上の各地点で受ける騒音を想定されたレベル以下に安定的に抑えることが可能となる。以下、飛行経路導出装置120を用いた飛行経路導出方法について説明する。
【0046】
(飛行経路導出方法)
図10は、飛行経路導出方法の処理の流れを示したフローチャートである。当該飛行経路導出方法が開始されると、飛行経路導出装置120の騒音分布取得部150は、騒音分布導出装置110によって導出された騒音分布200を取得する(S300)。そして、偏倚量推移導出部170は、かかる騒音分布200に基づき、例えば、騒音分布200における
図4(b)においてハッチングで示された領域の面積重心210を導出し、その面積重心210と標準飛行経路212との、地上線214に沿った方向216の距離(偏倚量218)を導出する(S302)。そして、偏倚量218の推移を示す偏倚量推移240を導出する(S304)。
【0047】
対称推移導出部172は、標準飛行経路212を基準にして偏倚量推移240と対称となる対称推移242を導出し(S306)。改訂飛行経路導出部174は、対称推移242に基づいて航空機1が飛行可能な改訂飛行経路244を導出する(S308)。最後に、飛行経路出力部152は、改訂飛行経路244を飛行経路実行装置130に出力する(S310)。
【0048】
以上、説明したように本実施形態の飛行経路導出装置120や飛行経路導出方法によれば、気象条件による騒音分布200の変化に拘わらず、標準飛行経路212からの騒音の偏りを、航空機1の飛行経路自体を改訂することで標準飛行経路212に近づけ、地上の各地点で受ける騒音を想定されたレベル以下に安定的に抑えることが可能となる。
【0049】
また、コンピュータを、飛行経路導出装置120として機能させるためのプログラムや当該プログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能なフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD、DVD、BD等の記憶媒体も提供される。ここで、プログラムは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理手段をいう。
【0050】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0051】
例えば、上述した実施形態においては、標準飛行経路212における間欠する点(A点、B点、C点、D点)について騒音分布200を用いているが、かかる場合に限らず、標準飛行経路212の全ての点について騒音分布を用い、連続する偏倚量218に基づいて偏倚量推移240を求めてもよい。
【0052】
また、上述した実施形態においては、騒音分布200として、標準飛行経路212に直交する面と地上面とが交わる地上線214における騒音レベルとして単発騒音暴露レベル(単発的に発生する騒音の大きさを、そのエネルギーと等しいエネルギーを持つ継続時間1秒間の定常騒音の騒音レベルに換算したもの)を取得した。かかる場合に限らず、単発騒音暴露レベルに代えて最大騒音レベル(単発的に発生する騒音の大きさの、測定時間内の最大値)としてもよく、また、水平面や標準飛行経路212に直交する面(全面)における騒音レベル等、様々な騒音レベルの分布を用いて偏倚量推移240を求めることもできる。
【0053】
また、上述した実施形態においては、対称推移242として、標準飛行経路212を基準にして偏倚量218と対称となる点を求めているが、基準は標準飛行経路212に限らず、任意の軌跡を用いることができる。
【0054】
また、上述した飛行経路導出方法は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。