(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の発電機能付き携帯電子機器を電子時計1に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
[電子時計の全体構成]
電子時計1は、
図1に示すように、回転錘2、りゅうず3、発電手段4、整流手段5、充電検出手段6、蓄電手段である二次電池7、表示操作手段であるボタン8、発振手段12、分周手段13、運転制御手段である時刻表示制御手段14、時刻表示用モーター駆動手段15、時刻表示用モーター16を備えている。
電子時計1は、さらに、二次電池7の電圧を検出する電圧検出手段である電池電圧検出手段71を備えている。
【0025】
ここで、
図2のハードウェア構成図にも示すように、充電検出手段(充電検出回路)6、分周手段(分周回路)13、モーター駆動手段(モーター制御回路)15、電池電圧検出手段(電池電圧検出回路)71は、ロジックIC(Integrated Circuit)からなる制御回路(制御手段)101に接続されている。この制御回路101によって前記時刻表示制御手段14が実現されている。
なお、ロジックICの代わりに、CPU(central processing unit)、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)等を設けてもよい。この場合、時刻表示制御手段14は、CPU、ROM、RAMを用い、所定のソフトウェアを実行させることによって実現することができる。
【0026】
電子時計1は、
図3に示すように、時針21、分針22、秒針23からなる時刻表示用指針20を備えており、この時刻表示用指針20は前記時刻表示用モーター16によって駆動される。
なお、文字板24の3時位置には窓241が形成され、文字板24の裏面に配置された日車によって日付が表示可能とされている。この日車は、前記時刻表示用モーター16に連動している。
【0027】
このように構成される電子時計1においては、前記発振手段12、分周手段13、時刻表示制御手段14を備えて計時制御手段が構成され、時刻表示用モーター駆動手段15、時刻表示用モーター16、時刻表示用指針20を備えて時刻表示手段が構成されている。そして、この時刻表示手段が、本発明において運転制御の対象となる装置を構成している。
【0028】
また、時刻表示用モーター駆動手段15、時刻表示用モーター16、秒針23を備えて持続時間表示手段が構成されている。すなわち、持続時間表示手段は秒針23の動作によって運転持続時間(以下、持続時間と略する場合がある)を表示する。
【0029】
時刻表示制御手段14は、時刻表示手段(装置)の運転を停止する運転停止部141と、運転を再開する運転再開部142と、分周手段13からの基準信号を利用して設定された時間を計測するタイマー(カウンター)143と、秒針23の駆動を制御して持続時間の表示制御を行う持続時間表示制御部145と、タイマー143の残存時間を更新するタイマー更新部146と、携帯量検出部147と、運転持続時間調整部148とを備えている。
【0030】
[発電手段]
発電手段4は、
図4にも示すように、時計1のケース内部に配置された回転錘2を用いた自動巻き発電と、りゅうず3を用いた手巻き発電とを行えるように構成されている。
すなわち、発電手段4は、発電装置40と、発電装置40に回転錘2からの機械的エネルギーを伝達する自動巻き発電用伝達手段46と、発電装置40にりゅうず3からの機械的エネルギーを伝達する手巻き発電用伝達手段47とを備えている。
なお、発電手段としては、手巻き発電用伝達手段47を備えずに、発電装置40および自動巻き発電用伝達手段46のみを備えるものでもよい。
【0031】
発電装置40は、ローター41が回転可能に配置されたステーター42と、コイル43が巻回されたコイルブロック44とを備えた一般的な交流発電機である。
【0032】
自動巻き発電用伝達手段46は、回転錘2と一体で回転する回転錘車461と、回転錘車461の回転が伝達される切換車463を備えている。切換車463はローター41のかなに噛み合い、回転錘2が回転すると、その回転力は回転錘車461、切換車463を介してローター41に伝達され、発電装置40において発電が行われる。
なお、切換車463は、図示しないラチェット車または滑り構造などによる干渉回避手段を備えた構成であり、手巻き発電時の力の伝達と、自動巻き発電時の回転錘の動きからの力の伝達が干渉しないように構成されている。
【0033】
手巻き発電用伝達手段47は、巻真471、きち車472、丸穴車473、揺動車474、第一手巻伝え車475、第二手巻伝え車476、第三手巻伝え車477、前記切換車463を備えている。
そして、巻真471の先端にはりゅうず3が取り付けられているため、使用者がりゅうず3を回すと、巻真471が回転する。巻真471の回転は、きち車472、丸穴車473を介して揺動車474に伝達され、揺動車474の回転が第一手巻伝え車475に伝達され、第一手巻伝え車475の回転は、第二手巻伝え車476および第三手巻伝え車477を介して切換車463に伝達される。
【0034】
この際、揺動車474は、巻真471の一方向への回転時にのみ第一手巻伝え車475のかな475Aと噛み合うようになっている。具体的には、揺動車474が取り付けられた受け478にはスリット478Aが設けられており、このスリット478A内に揺動車474の支持軸474Aが摺動自在に嵌め込まれている。従って、
図4の場合でいえば、巻真操作により丸穴車473が時計方向に回転した場合には、揺動車474が反時計方向に回転しながら第一手巻伝え車475の中心側に移動し、かな475Aと噛み合う。一方、第一手巻伝え車475が切換車463側からの駆動により反時計方向に回転すると、揺動車474が時計方向に回転しながらかな475Aから離間し、第一手巻伝え車475との噛み合いが外れる。このような構成により、回転錘2の回転が巻真471に伝達されないようになっている。
なお、手巻き発電用伝達手段47を備えない場合は、前記揺動車474、第一手巻伝え車475、第二手巻伝え車476、第三手巻伝え車477は設ける必要が無い。
【0035】
[整流手段]
整流手段5は、発電装置40から出力される交流電流を整流するものであり、全波整流回路、半波整流回路などの公知の整流回路が利用できる。
【0036】
[充電検出手段]
充電検出手段6は、発電手段4で発電された電流が二次電池7に充電されているか否かを検出するものである。このため、充電検出手段6としては、整流手段5で整流された電流の大きさを検出する電流検出回路でもよいし、充電時に整流手段5で発生する電圧を検出する電圧検出回路でもよい。
従って、充電検出手段6は、従来から公知の各種電流検出回路や電圧検出回路が利用できる。例えば、電流検出回路としては、整流手段5および二次電池7間に配置された抵抗と、この抵抗を流れる電流を測定して発電電流のピーク値を検出するピーク検出回路と、ピーク検出回路で検出された値を閾値と比較する比較回路とを備えた電流検出回路等が利用できる。
【0037】
このような構成の充電検出手段6は、二次電池7に充電される充電電流を確認している。なお、CPUを備える場合には、充電検出手段6は、CPUからの信号により、所定のサンプリングレート(サンプリング周期)で駆動され、二次電池7に充電される充電電流のサンプリングを行ってもよい。
また、電流検出回路としてピーク検出回路、比較回路を備える場合、ピーク検出回路では、整流手段5から出力された充電電流をサンプリングし、各サンプリングにおけるピーク値を検出する。比較回路では、ピーク検出回路で検出されたピーク値を、所定の閾値と比較し、その検出結果信号を時刻表示制御手段14に出力すればよい。
【0038】
[蓄電手段]
蓄電手段は、充電電流(発電電流)を充電可能な二次電池7で構成されている。二次電池7は、例えば、リチウムイオン電池で構成されている。
そして、発電手段4の出力は、整流手段5で整流され、充電検出手段6を介して二次電池7に充電されている。なお、蓄電手段としては、二次電池7に限らず、キャパシターを利用してもよい。
【0039】
[二次電池の電圧検出手段]
二次電池7の電圧は電池電圧検出手段71で検出される。電池電圧検出手段71は、二次電池7の電圧を所定のサンプリングタイミング(例えば2秒間隔)で検出する一般的な電圧検出手段で構成されている。
【0040】
[計時制御手段および時刻表示手段]
通常の時刻を表示するための計時制御手段および時刻表示手段は、従来からある一般的なアナログ式クオーツ時計の構成であるため、詳細な説明は省略する。
すなわち、発振手段12は、水晶振動子および発振回路などで構成され、所定周波数の信号を出力する。分周手段13は、発振手段12からの信号を分周し、例えば1Hzの基準信号を出力する。
【0041】
時刻表示制御手段14は、分周手段13の基準信号に基づいて時刻表示用モーター駆動手段15に駆動信号を出力する。通常、発振手段12から1Hzの基準信号が入力される毎に、駆動信号を出力する。時刻表示用モーター駆動手段15は、前記駆動信号に基づいて時刻表示用モーター16のモーターコイルに入力し、時刻表示用モーター16は時刻表示用指針20をステップ運針する。
なお、本実施形態では、前記発振手段12、分周手段13、時刻表示制御手段14などから時計用回路が構成される。
【0042】
[運転停止部]
時刻表示制御手段14の運転停止部141は、後述するように、タイマー143で計時する持続時間が0時間になった際に、時刻表示用指針20の運針を停止するスリープモードに移行するように構成されている。なお、本実施形態では、タイマー143として、BLDカウンター143Eも備えており、通常運針での持続時間が0時間になった後、BLD表示モードでの処理を行う。このため、運転停止部141は、BLD表示モードでの作動するBLDカウンター143Eが0時間になると、運針を停止する。
【0043】
また、前記スリープモードとしては、(A)時刻表示用モーター駆動手段15を停止して、指針20の運針は停止するが、発振手段12や分周手段13は作動して現在時刻は計時し続ける運針停止モードと、(B)より消費電力を低減するために、IC動作も停止して現在時刻の計時も停止するIC動作停止モード(IC動作停止機能)とがある。本実施形態のスリープモードでは、(B)IC動作停止モードが設定される。
なお、電子時計1は、これらの停止モードのいずれか一方を備えるものでもよいし、両方の停止モードを備えて利用者が停止モードを選択してもよい。さらに、両方の停止モードを備え、スリープモードに移行した直後は運針停止モードに移行し、運針停止モードが所定期間(例えば1週間)継続した場合にIC動作停止モードに自動的に移行するように制御してもよい。
【0044】
[運転再開部]
時刻表示制御手段14の運転再開部142は、運転停止時(スリープモード時)に充電検出手段6において充電(発電手段4の発電)が検出された場合に、前記IC動作停止機能を解除し、運転を再開する。
【0045】
なお、スリープモードがIC動作停止モードの場合は、現在時刻が不明であるため、運転再開部142は停止している指針20の運針をそのまま開始する。この場合、現在時刻と指針20が指示する時刻がずれていることが多いため、利用者がりゅうず3やボタン8を操作することで、時刻合わせを行う必要がある。このりゅうず3等で時刻修正操作を行っている間も、前記タイマー143の作動を継続し、持続時間の残存時間のカウントを継続するように設定している。
また、スリープモードが運針停止モードの場合は、現在時刻を計時しているため、運転再開部142は、時刻表示用モーター駆動手段15を作動して指針20を現在時刻に自動修正する。
【0046】
[タイマー]
タイマー143は、運転持続時間をカウントするカウンターであり、本実施形態では、通常運転モードでの残存時間のカウント用と、電圧低下を警告する警告表示運転モード(BLD運転モード)での残存時間のカウント用と、運転持続時間の調整期間用(ランクアップ調整期間用)のカウンターを用意している。
【0047】
[通常運転モード用のカウンター]
通常運転モードでの残存時間をカウントするカウンターとして、複数、具体的には4つのカウンター143A〜143Dが設けられている。これらのカウンター143A〜143Dは、セットされた初期値を順次減算してカウントするダウンカウンターである。
第1カウンター(第1タイマー)143Aは、1日(24時間)をダウンカウントする。また、第2カウンター(第2タイマー)143Bは6日の期間をダウンカウントし、第3カウンター(第3タイマー)143Cは23日の期間をダウンカウントし、第4カウンター(第4タイマー)143Dは150日の期間をダウンカウントする。
従って、第1〜4カウンター143A〜143Dによって、最大で1日+6日+23日+150日=180日の持続時間をカウントできる。
【0048】
[BLD運転モード用のカウンター]
BLD運転モード用の残存時間をカウントするカウンターとして、BLDカウンター143Eが設けられている。BLDカウンター(BLDタイマー)143Eは24時間をダウンカウントする。BLDカウンター143Eは、指針20でBLD表示を行う期間を設定するものである。BLD表示とは、電池電圧低下表示(Battery Low Display)や、電池寿命切れ予告表示(battery life indicator)などと呼ばれる警告表示用の運針を行うことであり、例えば、秒針を2秒ごとに2秒分運針させて、通常の運針と異なる警告動作をさせている。これにより、利用者に対して電池電圧が低下していることを告知する。
なお、BLD表示を行わずに、運転を停止する場合には、タイマー143にBLDカウンター143Eを設けなくてもよい。
【0049】
[調整期間用のカウンター]
調整期間の残存時間をカウントするカウンターとして、第1調整期間用カウンター147Aと、第2調整期間用カウンター147Bとが設けられている。第1調整期間用カウンター147Aは、1日(24時間)をアップカウントでカウントするタイマーである。第2調整期間用カウンター147Bは、7日をアップカウントでカウントするタイマーである。
【0050】
[持続時間表示制御部]
持続時間表示制御部145は、(A)秒針23を利用した運転持続時間のインジケーター表示機能と、(B)タイマー143の作動を制御する機能とを備える。
すなわち、持続時間表示制御部145は、ボタン8によって持続時間表示操作が行われると、電池電圧検出手段71で検出されている二次電池7の電圧を確認する。そして、持続時間表示制御部145は、二次電池7の電圧が、予め設定された複数の電圧範囲のいずれの範囲に該当するかを判定する。
ここで、本実施形態では、
図5に示すように、連続する4つの電圧範囲Vr1〜Vr4を設定している。各電圧範囲の具体的な電圧値は、電子時計1の種類などで適宜設定されるが、例示すれば以下の通りである。
第1電圧範囲Vr1は、二次電池7の電圧がVBLD(例えば1.2V)以上、Vind1(例えば1.3V)未満である。
第2電圧範囲Vr2は、二次電池7の電圧がVind1(例えば1.3V)以上、Vind2(例えば1.4V)未満である。
第3電圧範囲は、二次電池7の電圧がVind2(例えば1.4V)以上、Vind3(例えば1.5V)未満である。
第4電圧範囲は、二次電池7の電圧がVind3(例えば1.5V)以上である。
なお、二次電池7の電圧がVBLD(例えば1.2V)未満、Von(例えば1.1V)以上の範囲は、BLD表示を行うBLD電圧範囲Vr0に設定している。
【0051】
持続時間表示制御部145は、二次電池7の電圧がどの電圧範囲に該当するかを判定し、下記表1に示すように、各電圧範囲に設定されたインジケーター表示処理と、タイマー143での持続時間設定処理とを行う。
【0053】
インジケーター表示の5秒とは、秒針23を5秒に早送り運針する運針方法である。すなわち、持続時間表示制御部145は、時刻表示用モーター駆動手段15を制御して、秒針23を5秒分早送りした後、早送り開始時点から5秒後まで停止する。
同様に、インジケーター表示の10秒とは、秒針23を10秒分だけ早送りした後、早送り開始時点から10秒後まで停止する運針方法であり、インジケーター表示の20秒とは、秒針23を20秒分だけ早送りした後、早送り開始時点から20秒後まで停止する運針方法であり、インジケーター表示の30秒とは、秒針23を30秒分だけ早送りした後、早送り開始時点から30秒後まで停止する運針方法である。
また、BLD表示は、前述したように、例えば、秒針23を2秒毎に2秒分だけ早送りする運針方法である。
【0054】
また、持続時間表示制御部145は、検出した二次電池7の電圧が含まれる電圧範囲に対応するカウンターを作動し、タイマー143に運転持続時間を設定する。持続時間表示制御部145が作動するタイマー(カウンター)および設定する持続時間は、前記表1に記載したとおりである。
【0055】
[タイマー更新部]
タイマー更新部146は、タイマー143(第1〜4カウンター143A〜143D)が作動中に充電検出手段6で充電状態を検出した場合に、所定の条件に該当すれば前記タイマー143の残存時間を更新する。
具体的には、タイマー更新部146は、電池電圧検出手段71で検出された二次電池7の検出電圧Vsに応じた運転持続時間が、作動中のタイマー143の残存時間よりも長い場合は、タイマー143の残存時間を前記検出電圧に応じた運転持続時間に更新する。
一方で、検出電圧に応じた運転持続時間が、前記作動中のタイマー143の残存時間以下の場合は、タイマー更新部146は前記作動中のタイマー143を更新せずに、そのまま作動させる。なお、検出電圧に応じた運転持続時間は、持続時間表示制御部145で設定される前記表1に示すものと同じである。
【0056】
[携帯量検出部]
携帯量検出部147は、運転再開部142による運転再開時に、電子時計1の携帯量を検出する。電子時計1の携帯量とは、電子時計1を携帯している時間長さに相当するパラメーターである。本実施形態では、後述するように、充電検出手段6による充電検出の頻度に基づいて携帯量を検出する。
【0057】
[運転持続時間調整部]
運転持続時間調整部148は、運転再開部142による運転再開時に、前記携帯量検出部147で検出した携帯量が所定値に達した場合、運転持続時間を調整する。本実施形態では、後述するように、携帯量、検出電圧Vsに基づいて運転持続時間を調整している。
【0058】
[電子時計1の動作説明]
次に、このような構成の電子時計1における動作に関して説明する。
【0059】
[運転停止モード]
まず、時刻表示手段(装置)がIC動作停止状態の際の動作である運転停止モード(ステップ1、以下ステップを「S」と略す)について、
図6のフローチャートに基づいて説明する。
なお、運転停止モード(スリープモード)S1が実行されるのは、後述するように、通常運転の運転持続時間が0時間となり、さらにBLD表示用のカウンター143Eが0時間になった場合と、二次電池7の電圧がシステム停止電圧Von未満に低下した場合となった場合である。なお、BLD表示用のカウンター143Eが0時間になるのは、通常運転モードからBLD表示モードに移行した場合と、運転再開時に携帯量が所定値に達しないで調整期間用カウンター147A、147Bが0時間となることでBLD運転モードに移行し、BLD運転モードの間に充電検出が無かった場合である。
【0060】
時刻表示手段の運転が停止されて運転停止モードS1が実行されている場合、ICつまり時刻表示制御手段14の動作は停止されており、充電検出手段6のみが動作している。
このため、充電検出手段6は、充電状態が検出されたか否かをチェックしている(S2)。
S2で充電状態が検出されるまでは、充電検出手段6による充電検出のチェックを継続する。
【0061】
一方、S2で充電状態が検出されると、充電検出手段6から検出信号が時刻表示制御手段14に入力されることで運転再開部142が動作し、IC動作停止機能が解除される(S3)。
そして、運転再開部142は、充電検出時の二次電池7の電圧(検出電圧)Vsを電池電圧検出手段71で検出する(S4)。なお、RAM等のメモリーを備える場合、検出した電圧値をRAM等のメモリーに記憶してもよい。
【0062】
次に、運転再開部142は、検出電圧Vsがシステム停止電圧Von未満であるかを判定する(S5)。S5でYesと判定された場合は、二次電池7の電圧が低く、通常運針を再開できないため、運転停止部141がIC動作を停止し(S6)、運転停止モードS1を再開する。
S5でNoと判定された場合、つまり検出電圧Vsがシステム停止電圧Von以上である場合、運転再開部142は、検出電圧VsがBLD電圧範囲であるか否かを判定する(S7)。従って、検出電圧Vsがシステム停止電圧Von以上、VBLD未満であれば、S7でYesと判定される。
【0063】
S7でYesと判定された場合、運転再開部142は、後述するBLD運転モードを実行する(S30)。
S7でNoと判定された場合、つまり検出電圧VsがVBLD以上である場合、運転再開部142は、検出電圧Vsが第1電圧範囲であるか否かを判定する(S8)。
【0064】
[第1電圧範囲での起動処理]
S8でYesと判定された場合、運転再開部142は、第1電圧範囲での起動処理を実行する。すなわち、運転再開部142は第1カウンター143Aに初期値をセットし、カウントをスタートする(S9)。さらに、運転再開部142は、後述する通常運転モードS20を実行する。
ここで、第1カウンター143Aは、1日(24時間)をカウントするダウンカウンターである。このため、第1カウンター143Aには1日の運転持続時間を計時するための初期値がカウンタ値としてセットされ、1日の運転持続時間を計時するタイマー143が構成される。例えば、第1カウンター143Aが1秒毎にダウンカウントする場合、前記初期値は、60秒×60分×24時間=86400となる。従って、運転再開部142は、第1カウンター143Aに初期値86400をセットし、分周手段13から入力される1Hzの基準信号などを用いて、1秒毎にカウンター値を「1」ずつ減少させる。
【0065】
ここで、第1電圧範囲の下限値であるVBLDは、二次電池7の電圧がVBLDである時に、発電手段4による発電が行われてない状態で、時刻表示用モーター16が二次電池7の電力のみで前記1日運転された時点で、前記二次電池7の電圧がシステム停止電圧Von未満にならないように設定されている。
【0066】
S8でNoと判定された場合、つまり検出電圧VsがVind1以上の場合、運転再開部142は、通常運針表示を行い(S10)、さらに、運転持続時間調整部148を作動して運転持続時間調整処理(ランクアップ調整処理)を実行させる(S70)。
【0067】
[運転持続時間調整処理]
運転持続時間調整処理S70に関して、
図7のフローチャートを参照して説明する。
運転持続時間調整処理とは、運転再開時、運転持続時間の設定を単に検出電圧Vsの電圧値のみで行うのでは無く、電子時計1の携帯状態に基づいて携帯量を確認し、携帯量が少ない場合は持続時間を短く設定し、携帯量が大きくなるに従って持続時間も長く調整(ランクアップ調整)する処理である。
このため、前記S8でNoと判定された場合、つまり、検出電圧VsがVind1以上の場合に運転持続時間調整処理S70を実行し、検出電圧Vsが第1電圧範囲の場合に実行しないのは、検出電圧Vsが第1電圧範囲であれば、設定される運転持続時間も第1カウンター143Aの初期値、つまり1日(24時間)と短いためである。このような短い運転持続時間が設定された場合は、仮に電子時計1を一時的に動かして充電検出が行われ、その後、携帯されていない状態であっても、1日経過して通常運転モードS20からBLD運転モードS30に移行してさらに1日経過した時点(つまり計2日経過時点)で運転が停止されるため、長期間運転が継続して二次電池7の電力を無駄に消費することがないためである。
ただし、S7でNoと判定されて検出電圧VsがVBLD以上の場合に、運転持続時間調整処理S70を実行するようにしてもよい。
【0068】
運転持続時間調整部148は、第2調整期間用カウンター147B(7日タイマー)によるカウントを開始する(S71)。さらに、1日分の携帯量の検出数である携帯量C2を「0」に初期化する(S72)。
運転持続時間調整部148は、携帯量検出部147を作動して、1日携帯量検出処理を実行する(S90)。
【0069】
[1日携帯量検出処理]
携帯量検出部147は、
図8に示すように、第1調整期間用カウンター147A(1日タイマー)によるカウントを開始する(S91)。また、携帯状態を検出した時間域(携帯状態検出時間域)の数を示す変数C1を「0」に初期化する(S92)。
本実施形態では、1日携帯量検出処理S90の開始時点を基点として1日を8個の時間域に分割して設定している。このため、各時間域の時間長さは3時間である。
従って、例えば、7時10分が基点となった場合、第1時間域:7時10分〜10時10分、第2時間域:10時10分〜13時10分、第3時間域:13時10分〜16時10分、第4時間域:16時10分〜19時10分、第5時間域:19時10分〜22時10分、第6時間域:22時10分〜翌日の1時10分、第7時間域:1時10分〜4時10分、第8時間域:4時10分〜7時10分である。
【0070】
なお、1日の時間域の分割数は8個に限定されない。例えば、1日を12個の時間域に分割し、各時間域の長さを2時間としてもよい。また、1日を24個の時間域に分割し、各時間域の長さを1時間としてもよい。
【0071】
そして、携帯量検出部147は、1つの時間域で2回以上、充電検出手段6で充電状態を検出したか否かを判定する(S93)。例えば、前記第1時間域において、2回以上の充電状態を検出した場合は、S93でYesと判定する。
S93でYesと判定した場合、携帯量検出部147は、C1に「1」を加算する(S94)。従って、第1時間域において2回以上の充電が検出されてS93でYesと判定された場合、C1は「1」に更新される。
なお、携帯量検出部147は、各時間域において、1回目の充電検出後は、所定時間(例えば6〜8分間)は充電検出を行わない。これは、連続した2回の充電検出を許可すると、電子時計1を携帯するのでは無く、電子時計1の置き場所を変えるなどの単発的な動作でも携帯状態と判定してしまうため、充電検出に数分間のインターバルを設けて誤判定を防ぐためである。
【0072】
携帯量検出部147は、1日タイマーである第1調整期間用カウンター147Aで1日がカウントされた、つまり1日携帯量検出処理S90の処理開始から1日が経過したか否かを判定する(S95)。
S95でNoと判定された場合、携帯量検出部147は再度S93〜S95の処理を繰り返す。従って、第2〜第8時間域のいずれかにおいて、2回以上の充電があったことを検出すると、S93でYesと判定され、変数C1に「1」が加算される(S94)。
【0073】
S95で1日経過と判定されると(S95でYes)、携帯量検出部147は、前記C1が「3」以上であるかを判定する(S96)。
S96でYesと判定すると、携帯量検出部147は前記携帯量C2に「1」を加算する(S97)。
図7に示す最初の1日携帯量検出処理S90であれば、C2は初期値「0」であるため、携帯量検出部147はC2を「1」に更新して1日携帯量検出処理S90の処理を終了する。S97の処理後、携帯量検出部147は、7日タイマーである第2調整期間用カウンター147Bをリセットして再スタートする(S98)。
【0074】
なお、本実施形態では、S96の判定処理での閾値「3」は、電子時計1の発電量と消費電力の関係から最低限携帯している必要がある時間長さを考慮して設定している。すなわち、本実施形態の発電手段4では、二次電池7の電圧を上昇させるには、4〜10時間程度の携帯時間が必要であるが、本実施形態ではその時間を6時間に設定した。そして、6時間よりも長い時間携帯していれば、携帯量が1日分に達したと判定している。ここで、本実施形態では、各時間域の長さが3時間であるため、3つの時間域で携帯状態を検出した場合に、1日分の携帯量に達したと判定している。このため、S96ではC1が「3」以上であるかを判定する。
従って、時間域が12分割された場合は、各時間域の時間長さが2時間であるため、4つの時間域(計8時間)で携帯状態を検出した場合に、1日分の携帯量に達したと判定すればよい。同様に、時間域が24分割された場合は、各時間域の時間長さが1時間であるため、7つの時間域(計7時間)で携帯状態を検出した場合に、1日分の携帯量に達したと判定すればよい。
【0075】
また、時間域を3分割(8時間×3つの時間域)などに設定すれば、1つの時間域で充電があったことを検出するだけで1日分の携帯量に達したと判定でき、この場合、カウント数が1つと少ないため、回路規模を小さくできる利点がある。しかしながら、1つの時間域のみで判定すると、その時間域内で一時的に時刻確認動作を行ったために一時的に発電して充電状態を検出した場合など、電子時計1を携帯していなくても、携帯したと誤判定するおそれがある。
一方、S96の閾値を「6」等として判定条件のカウント数を増やしすぎると、条件をクリアし難くなり、携帯されているのにも関わらず、携帯していないと誤判定して運針を停止してしまうおそれがある。
また、例えば24時間のように、時間域の長さを長くし過ぎると、電子時計1の起動時にある程度振動を加えた場合などに、実際に携帯していないのに携帯していると誤判定する可能性がある。従って、前記実施形態のように、1日のなかで複数の時間域での携帯状態を判定することが必要である。
【0076】
一方、S96でNoと判定された場合、つまり2回以上の充電検出を行った時間域が2以下であった場合には、携帯量検出部147は、7日タイマーである第2調整期間用カウンター147Bを1日分カウントアップする(S99)。すなわち、7日タイマーは、S96でYesと判定されて1日分の携帯量を検出した場合にはリセットされ、S96でNoと判定され1日分の携帯量を検出できない場合に1日分カウントアップする。このため、7日タイマー(第2調整期間用カウンター147B)は、1日分の携帯量を検出できない状態が連続している場合に、その日数をカウントしていることになる。
そして、携帯量検出部147はC2を更新せずに1日携帯量検出処理S90の処理を終了する。
【0077】
図7に戻って、運転持続時間調整部148は、1日携帯量検出処理S90が終了すると、C2が「0」よりも大きいかを判定する(S73)。そして、1日携帯量検出処理S90で1日分の携帯量を検出できず、S73でNoと判定された場合は、利用者は電子時計1を使用していない可能性が高い。このため、運転持続時間調整部148は、後述するBLD運転モードS30を実行する。BLD運転モードS30では、24時間にわたってBLD表示処理を行い、その間に充電検出が無ければ運転を停止する。このため、電子時計1を利用者が利用していれば、警告表示に気がついて充電処理を行うため、通常運転に復帰できる。一方、利用者が電子時計1を利用していなければ、24時間の警告表示の後に運転を停止できる。
【0078】
[2日間の携帯検出]
運転持続時間調整部148はS73でYesと判定した場合、前日に続いて再度1日携帯量検出処理S90を行う。従って、2日目においても、第1〜8時間域のいずれか3つの時間域で2回以上の充電を検出すれば、C2に「1」が加算され、C2が「2」となる。
そこで、運転持続時間調整部148は、2日目の1日携帯量検出処理S90が終了した時点でC2が「2」以上であるかを判定する(S74)。
S74でNoと判定された場合は、1日目は電子時計1の携帯状態を検出できたが、2日目には充電検出が行えずに携帯状態を検出できなかったため、利用者は電子時計1の携帯を中止したと予想される。このため、運転持続時間調整部148は、S73でNoと判定した場合と同様に、BLD運転モードS30を実行する。
一方、S74でYesと判定された場合、運転持続時間調整部148はその時点での検出電圧VsがVind2以上であるかを判定する(S75)。
【0079】
[第2電圧範囲での起動処理]
S75でNoと判定された場合は、検出電圧Vsが第3電圧領域以上の高電圧領域ではないため、運転再開部142は第1カウンター143Aおよび第2カウンター143Bに初期値をセットし、カウントをスタートする(S76)。第2カウンター143Bは、6日に対応する初期値がカウンタ値としてセットされる。従って、第1カウンター143Aおよび第2カウンター143Bによって、7日の運転持続時間を計時するタイマー143が構成される。
なお、複数のカウンターでタイマー143を構成する場合、カウントする期間が長いカウンターからダウンカウントをスタートする。このため、第1カウンター143Aおよび第2カウンター143Bを用いる第2電圧範囲では、最初に第2カウンター143Bでダウンカウントを行い、6日経過して第2カウンター143Bのカウンタ値が0になると、第1カウンター143Aでダウンカウントを行って1日をカウントする。すなわち、第1カウンター143Aおよび第2カウンター143Bによって、6日+1日=7日の期間がカウントされる。
【0080】
ここで、第2電圧範囲の下限値であるVind1は、二次電池7の電圧がVind1である時に、発電手段4による発電が行われてない状態で、時刻表示用モーター16が二次電池7の電力のみで前記7日運転された時点で、前記二次電池7の電圧がVBLD未満にならないように設定されている。本実施形態では、Vind1は、余裕をもって約20日の持続時間を確保できる電圧に設定されている。
【0081】
[7日間の携帯検出]
S75でYesと判定された場合は、運転持続時間調整部148は、運転持続時間を30日や180日と長い期間に設定してよいかを判断するため、7日分の携帯状態を検出できるかを判定する。
すわなち、運転持続時間調整部148は、前記1日携帯量検出処理S90を再度実行し、運転持続時間調整部148はC2が「7」以上であるかを判定する(S77)。
この第2調整期間用カウンター147Bは、運転持続時間調整処理S70の処理開始時にカウントを開始しており、既に1日携帯量検出処理S90を2回実行している。
従って、S75でYesと判定された時点は、携帯量C2は「2」である。このため、再度S90で1日分の携帯量を検出しても、C2は「3」にしかならない。従って、S77の最初の判定処理では、Noと判定される。
【0082】
S77でNoと判定された場合、運転持続時間調整部148は7日タイマー(第2調整期間用カウンター147B)で7日がカウントされたかを判定する(S78)。前述のとおり、7日タイマーは、1日分の携帯量を連続して検出できなかった日数がカウントされる。このため、S75でYesと判定された後の1日携帯量検出処理S90において、1日分の携帯量を検出していれば(S96でYes)、7日タイマーはリセットされて再スタートされるため、カウント値は「0」である。また、1日分の携帯量を検出していない場合は(S96でNo)、検出できなかった1日目であるから、カウント値は「1日分」である。
従って、S78でNoと判定されるため、再度1日携帯量検出処理S90が実行される。
【0083】
1日携帯量検出処理S90で1日分の携帯量が検出されなかった場合、C2の値は更新されず、7日タイマーは1日分がカウントアップする。従って、S78でYesと判定されるまでは、S90、S77、S78の処理が繰り返される。そして、7日間連続して1日分の携帯量を検出できなかった場合は、7日タイマーで7日間がカウントされて終了する。このため、S78でYesと判定される。この場合、利用者に対して携帯されていないことを注意喚起するため、運転持続時間調整部148はBLD運転モードS30を実行する。
【0084】
一方、S77でYesと判定された場合、つまり7日間連続して1日分の携帯量を検出できない状態が発生する前に、1日分の携帯量を検出できた日が累積で7日分となった場合、運転持続時間調整部148は検出電圧VsがVind3以上であるかを判定する(S79)。
すなわち、2日間の携帯検出によってC2=2とされ、さらにS75でYesと判定された後、1日分の携帯量を検出できない日があっても、1日分の携帯量を検出できた日が累積で5日間あり、C2=2+5=7となった時点で、S77でYesと判定される。
【0085】
[第3電圧範囲での起動処理]
S79でNoと判定された場合、運転再開部142は第1カウンター143A、第2カウンター143Bおよび第3カウンター143Cを初期値にセットし、カウントをスタートする(S80)。第3カウンター143Cは、23日に対応する初期値がカウンタ値としてセットされる。従って、第1カウンター143A、第2カウンター143Bおよび第3カウンター143Cによって、30日の運転持続時間を計時するタイマー143が構成される。
そして、第3電圧範囲では、最初に第3カウンター143Cでダウンカウントを行い、23日経過して第3カウンター143Cのカウンタ値が0になると、第2カウンター143Bでダウンカウントを行う。次に、6日経過して第2カウンター143Bのカウンタ値が0になると、第1カウンター143Aでダウンカウントを行う。すなわち、第1カウンター143A、第2カウンター143B、第3カウンター143Cによって、23日+6日+1日=30日(1ヶ月)の期間がカウントされる。
【0086】
ここで、第3電圧範囲の下限値であるVind2は、二次電池7の電圧がVind2である時に、発電手段4による発電が行われてない状態で、時刻表示用モーター16が二次電池7の電力のみで前記30日運転された時点で、前記二次電池7の電圧がVBLD未満にならないように設定されている。本実施形態では、Vind2は、余裕を持って約80日の持続時間を確保できる電圧に設定されている。
【0087】
[第4電圧範囲での起動処理]
S79でYesと判定された場合、運転再開部142は第1カウンター143A、第2カウンター143B、第3カウンター143Cおよび第4カウンター143Dを初期値にセットし、カウントをスタートする(S81)。第4カウンター143Dは、150日に対応する初期値がカウンタ値としてセットされる。従って、第1カウンター143A、第2カウンター143B、第3カウンター143Cおよび第4カウンター143Dによって、180日の運転持続時間を計時するタイマー143が構成される。
そして、第4電圧範囲では、最初に第4カウンター143Dでダウンカウントを行い、150日経過して第4カウンター143Dのカウンタ値が0になると、第3カウンター143Cでダウンカウントを行う。次に、23日経過して第3カウンター143Cのカウンタ値が0になると、第2カウンター143Bでダウンカウントを行う。次に、6日経過して第2カウンター143Bのカウンタ値が0になると、第1カウンター143Aでダウンカウントを行う。すなわち、第1カウンター143A、第2カウンター143B、第3カウンター143C、第4カウンター143Dによって、150日+23日+6日+1日=180日(6ヶ月)の期間がカウントされる。
【0088】
ここで、第4電圧範囲の下限値であるVind3は、二次電池7の電圧がVind3である時に、発電手段4による発電が行われてない状態で、時刻表示用モーター16が二次電池7の電力のみで前記180日運転された時点で、前記二次電池7の電圧がVBLD未満にならないように設定されている。本実施形態では、Vind3は、余裕を持って約200日の持続時間を確保できる電圧に設定されている。
【0089】
運転再開部142は、運転持続時間調整部148によってS76〜S81の処理によって、携帯量および検出電圧Vsに基づく運転持続時間が設定され、運転持続時間の調整処理(ランクアップ処理)が完了すると、後述する通常運転モードS20の処理に移行する。
【0090】
[通常運転モード]
次に、通常運転モードS20の処理について、
図9を参照して説明する。
通常運転モードS20では、時刻表示制御手段14は、時刻表示用モーター駆動手段15を制御して通常運針の処理を行う(S21)。この通常運針処理は、運転停止部141で運転が停止されるまで継続される。ただし、後述する持続時間表示処理S50や、BLD運転モードS30では、通常の運針とは異なる指針駆動制御が行われる。
【0091】
時刻表示制御手段14は、通常運転の持続時間が0時間になったか否かを判定する(S22)。具体的には、各電圧範囲で設定される持続時間は、最後に第1カウンター143Aが0になった時点で終了するため、第1カウンター143Aが0になったか否かを判定する。そして、S22でYesと判定した場合、時刻表示制御手段14は、後述するBLD運転モードを実行する(S30)。
【0092】
一方、S22でNoと判定された場合、時刻表示制御手段14は、充電検出手段6の出力をチェックして充電状態を検出したかを判定する(S23)。S23でYesと判定した場合、時刻表示制御手段14は、タイマー更新部146によって後述するタイマー更新処理S40を実行する。
一方、S23でNoと判定された場合、つまり充電検出が行われない場合は、前記タイマー更新処理S40は実行されることがない。
【0093】
タイマー更新処理S40の実行後、あるいは、充電状態検出処理S23でNoと判定された場合は、時刻表示制御手段14は、ボタン8の操作によって持続時間表示操作が行われたか否かを判定する(S24)。S24でYesと判定した場合、持続時間表示制御部145は、後述する持続時間表示処理S50を実行し、通常運針処理(S21)に戻る。
一方、S24でNoと判定された場合、時刻表示制御手段14は、持続時間表示処理を実行せずに通常運針処理(S21)に戻る。
従って、通常運転モードS20は、通常運転持続時間が0時間になるまで継続して実行される。
【0094】
[タイマー更新処理]
次に、タイマー更新処理S40の処理について、
図10を参照して説明する。
タイマー更新処理S40が実行されると、タイマー更新部146は、電池電圧検出手段71で検出される二次電池7の電圧Vsを取得する(S41)。次に、タイマー更新部146は、検出電圧Vsがシステム停止電圧Von未満であるかを判定する(S42)。S42でYesと判定すると、運転停止部141が運針を停止し(S43)、運転停止時の動作処理である前述の運転停止モードS1を実行する。
【0095】
一方、S42でNoと判定した場合、タイマー更新部146は、検出電圧VsがVBLD未満であるかを判定する(S44)。S44でYesと判定すると、時刻表示制御手段14はBLD運転モードS30を実行する。
なお、タイマー更新処理S40は、通常運転モード時で充電検出した場合に実行されるため、検出電圧Vsがシステム停止電圧Von未満になったり、VBLD未満になる可能性は殆どないが、本実施形態では電圧が低下した場合のエラー対策として、S42〜S44の処理を設定している。
【0096】
次に、タイマー更新部146は、作動中のタイマー143があるかを確認する(S45)。ここで、通常運転モード時には、通常、
図6に示す運転停止モードS1において運転再開時にS9でセットされたり、運転持続時間調整処理S70のS76,S80,S81でセットされた一つ以上のカウンターで構成されるタイマー143が作動しているため、S45でYesと判定される。
その場合、タイマー更新部146は、作動中のタイマー143がカウントしている残り持続時間が、S41で検出した検出電圧Vsに応じて設定される運転持続時間つまり検出電圧Vsが含まれる第1〜第4電圧範囲によって設定されるタイマー143の初期値よりも長いかを判定する(S46)。
すなわち、タイマー更新部146は、作動中のタイマーを構成するカウンターに、検出電圧Vsが該当する電圧範囲よりも高い電圧範囲に対応するカウンターがあれば、S46でYesと判定する。
【0097】
例えば、検出電圧Vsが第1電圧範囲の場合、対応する運転持続時間は1日である。従って、作動中のタイマー143の残り持続時間が1日よりも長い場合、S46ではYesと判定され、タイマー更新部146は、タイマー143を設定し直すことは行わずに、現在稼働中のタイマー143をそのまま利用する。なお、作動中のタイマーの残り持続時間が1日よりも長い場合は、第2カウンター143Bでダウンカウントが行われている場合や、第2カウンター143Bに初期値が設定され、第3カウンター143Cまたは第4カウンター143Dでダウンカウントが行われている場合である。従って、第2カウンター143Bが0時間になっているかを確認することで、作動中のタイマー143の残り持続時間が1日よりも長いかを判定できる。
同様に、検出電圧Vsが第2電圧範囲であり、作動中のタイマー143の残り持続時間が7日よりも長い場合も、S46ではYesと判定され、タイマー更新部146は、タイマー143を設定し直すことは行わずに、現在稼働中のカウンターをそのまま利用する。この場合も、第3カウンター143Cが0時間になっているかを確認することなどで判定できる。
また、検出電圧Vsが第3電圧範囲であり、作動中のタイマー143の残り持続時間が30日よりも長い場合も、S46ではYesと判定され、タイマー更新部146は、タイマー143を設定し直すことは行わずに、現在稼働中のカウンターをそのまま利用する。この場合も、第4カウンター143Dが0時間になっているかを確認することなどで判定できる。
【0098】
すなわち、タイマー更新部146は、現在作動中のタイマー143が設定された際の検出電圧Vsよりも、現在の検出電圧Vsの電圧値が低下してより低い電圧範囲に該当する場合は、S46でYesと判定することがあり、その場合、作動中のタイマー143をそのまま利用する。
【0099】
一方で、タイマー更新部146は、現在の検出電圧Vsに対応する運転持続時間が、現在作動中のタイマー143での残り持続時間よりも長い場合には、S46でNoと判定する。例えば、当初180日の持続時間が設定された後、充電検出が行われずに、175日間の運転が行われた場合、残り持続時間は5日になる。この際、利用者は、持続時間を延ばすために電子時計1を振動させたり、りゅうず3を操作して発電手段4で発電を行い、二次電池7を充電して電圧を高める場合がある。このようにして二次電池7の電圧を第2、3、4電圧範囲に向上させると、検出電圧に対応する持続時間は、7日、30日、180日と現在の残り持続時間5日よりも長くなる。この場合、S46でNoと判定される。
【0100】
S45でNoと判定された場合と、S46でNoと判定された場合は、タイマー更新部146は、検出電圧Vsに対応するカウンター(タイマー143)の初期値をセットし、そのカウンターによるカウントをスタートする(S47)。
例えば、残り持続時間が5日間であり、検出電圧Vsが第3電圧範囲の場合、S46でNoと判定される。この場合、タイマー更新部146は、検出電圧Vsが含まれる第3電圧範囲に対応する設定されるタイマー143(第1カウンター143A、第2カウンター143B、第3カウンター143Cで構成されるタイマー143)に初期値をセットし、カウントをスタートする。
【0101】
このS47の処理が行われた場合と、S46でYesと判定された場合は、時刻表示制御手段14は、タイマー更新部146によるタイマー更新処理S40を終了し、
図9に示す通常運転モードS20に戻る。
【0102】
[持続時間表示処理S50]
次に、持続時間表示処理S50の処理について、
図11を参照して説明する。
持続時間表示処理S50が実行されると、持続時間表示制御部145は、電池電圧検出手段71で検出される二次電池7の電圧Vsを取得する(S51)。次に、持続時間表示制御部145は、検出電圧Vsが第1〜第4電圧範囲およびBLD電圧範囲に該当するかを判定する(S52〜S56)。
【0103】
[第1電圧範囲での持続時間表示処理]
検出電圧Vsが第1電圧範囲に含まれる場合(S52でYes)、持続時間表示制御部145は第1カウンター143Aで構成されるタイマー143に初期値をセットし、カウントをスタートする(S57)。さらに、時刻表示用モーター駆動手段15を制御して、前述したインジケーターの5秒表示処理を実行する(S58)。
【0104】
[第2電圧範囲での持続時間表示処理]
検出電圧Vsが第2電圧範囲に含まれる場合(S53でYes)、持続時間表示制御部145は第1カウンター143Aおよび第2カウンター143Bで構成されるタイマー143に初期値をセットし、カウントをスタートする(S59)。さらに、時刻表示用モーター駆動手段15を制御して、前述したインジケーターの10秒表示処理を実行する(S60)。
【0105】
[第3電圧範囲での持続時間表示処理]
検出電圧Vsが第3電圧範囲に含まれる場合(S54でYes)、持続時間表示制御部145は第1カウンター143A、第2カウンター143Bおよび第3カウンター143Cで構成されるタイマー143に初期値をセットし、カウントをスタートする(S61)。さらに、時刻表示用モーター駆動手段15を制御して、前述したインジケーターの20秒表示処理を実行する(S62)。
【0106】
[第4電圧範囲での持続時間表示処理]
検出電圧Vsが第4電圧範囲に含まれる場合(S55でYes)、持続時間表示制御部145は第1カウンター143A、第2カウンター143B、第3カウンター143Cおよび第4カウンター143Dで構成されるタイマー143に初期値をセットし、カウントをスタートする(S63)。さらに、時刻表示用モーター駆動手段15を制御して、前述したインジケーターの30秒表示処理を実行する(S64)。
【0107】
なお、各インジケーター表示処理S58,S60,S62,S64は、通常、1回実行すれば良いが、所定時間(例えば1分間)や所定回数(例えば4回)継続してもよい。例えば、S58のインジケーター5秒表示は、秒針23を5秒分早送りして、早送り開始時点から5秒間停止する表示処理であるが、この処理を1回のみ行ってもよいし、1分間つまり12回行ってもよいし、4回など所定回数行ってもよい。
【0108】
なお、検出電圧VsがBLD電圧範囲に含まれる場合(S56でYes)は、BLD運転モードS30が実行される。
また、S56でNoと判定された場合は、検出電圧Vsがシステム停止電圧Von未満であるため、運転停止部141が運針を停止し(S65)、運転停止時の動作処理である前述の運転停止モードS1を実行する。
【0109】
以上の通り、持続時間表示処理S50では、タイマー143に検出電圧Vsに対応する持続時間がセットされて、その残り時間のカウントがスタートし、さらに、セットされた持続時間を表示するためのインジケーター表示が秒針23を利用して行われる。
【0110】
[BLD運転モード]
次に、BLD運転モードS30について、
図12を参照して説明する。なお、BLD運転モードS30は、前述したように、S7(
図6)、S22(
図9)、S44(
図10)、S56(
図11)において「Yes」と判定された場合と、S73(
図7)で「No」と判定された場合(運転持続時間調整処理中)に実行される。
【0111】
時刻表示制御手段14は、BLD運転モードS30が実行されると、BLD運転の継続時間を設定するため、BLDカウンター143Eに初期値(本実施形態では24時間)をセットし、ダウンカウントをスタートする。
次に、時刻表示制御手段14は、BLD運針を実行する(S32)。BLD運針は、例えば、秒針23を2秒毎に2秒分早送りするものであり、利用者に対して通常運針と異なるBLD運針が実行されていることを知らせることができればよい。
【0112】
次に、時刻表示制御手段14は、発電手段4から二次電池7への充電検出があったかを判定する(S33)。ここで、充電検出有りと判定した場合、時刻表示制御手段14は、
BLD運転モードS30がS73でNoと判定されて実行されているか、つまり運転持続時間調整処理S70の処理中であるかを判定する(S37)。
そして、S37でYesと判定した場合は、運転持続時間調整処理中において、所定の携帯量を検出できずにBLD運転モードS30を実行している状態で、充電検出があったことになるため、
図6に示す運転再開時のS4の処理に戻す。従って、運転再開部142は、再度、S4以降の処理を繰り返す。
【0113】
一方、S37でNoと判定された場合、時刻表示制御手段14は検出電圧VsがVBLD未満であるかを判定する(S34)。
S34でNoと判定した場合、つまり二次電池7の電圧がBLD電圧範囲よりも高いレベルに復帰している場合には、時刻表示制御手段14は前述の通常運転モードS20を実行する。
【0114】
S33でNoと判定された場合や、S34で
Yesと判定された場合は、時刻表示制御手段14は、BLDカウンター143Eの残り時間が0時間よりも大きいか否かを判定する(S35)。
S35でYesと判定した場合は、BLD運転期間が残っているので、S32の処理に戻ってBLD運針を継続する。
一方、S35でNoと判定した場合は、BLD運転期間が終了したので、運転停止部141は、運針を停止し(S36)、前述した運転停止モードS1を実行する。
【0115】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)時刻表示制御手段14は、携帯量検出部147および運転持続時間調整部148を備え、充電状態を検出して運転停止状態から運転を再開する際に、携帯量が所定値となったことを確認してから、前記タイマー143に携帯量や検出電圧Vsに応じた運転持続時間を設定している。すなわち、電子時計1を利用者が携帯して利用していると判断できる状態になってから、運転持続時間調整部148が所定の運転持続時間を設定している。従って、一時的な充電検出のみで長い運転持続時間が設定されることを防止でき、二次電池7の電力が無駄に消費されることを防止できる。
【0116】
(2)さらに、運転再開部142は、設定可能な複数の運転持続時間(1日、7日、30日、180日)のうち、S8でYesと判定されてS9で最も短い運転持続時間(1日)に設定する以外の場合(S8でNoの場合)には、運転持続時間調整部148による運転持続時間調整処理S70を実行している。そして、携帯量検出部147で検出された携帯量が2日から7日に増加したり、検出電圧Vsが上昇することで、運転持続時間を7日、30日、180日と段階的に設定できる。従って、運転の再開後に、電子時計1を携帯していない場合には、早い段階で運転を停止させることができ、二次電池7の電力消費を抑制できる。
【0117】
(3)電子時計1の携帯量を検出する場合に、運転再開用に用いられる充電検出手段6を利用しているので、電荷などの二次電池7の実容量に対応するものを測定して携帯状態を検出する素子を設ける必要が無く、回路を低コストで構成できる。
さらに、携帯量検出部147は、1日を複数の時間域に分けて設定し、複数の時間域で携帯状態を検出した場合に、1日の携帯量があったものとカウントしているので、利用者が1日のうちで例えば7時間以上装着していることを精度良く検出できる。従って、携帯状態を精度良く判定できる。
【0118】
(4)持続時間表示制御部145およびタイマー更新部146を備えているので、運転持続時間の表示を行った場合に、表示された持続時間よりも短い時間で運転が停止することを防止できるとともに、二次電池7が充電された場合には、二次電池7の電圧に応じて運転持続時間を適切に調整することができ、利便性を向上できる。
すなわち、ボタン8の操作で持続時間表示処理S50を行った場合、持続時間表示制御部145は、検出電圧Vsに応じてタイマー143を設定し直し、その検出電圧Vsに応じた持続時間を表示している。そして、タイマー更新部146は、充電状態が検出された場合のみ動作するため、発電手段4で発電が行われない場合は、表示した持続時間が経過した時点で通常運転を終了し、BLD運転モードに移行できる。
このため、発電手段4が作動されておらず、電子時計1が利用されていない可能性が高い場合には、運転状態を必要以上に継続して二次電池7の電圧がシステム停止電圧Von未満に低下することを防止できる。また、発電手段4が作動されて電子時計1が利用されている可能性が高い場合には、二次電池7の電圧に応じて持続時間を更新するため、電子時計1の利用中に運転が停止することも防止でき、利便性を向上できる。
例えば、タイマー更新部146を充電状態が検出されていない場合でも動作させると、検出電圧Vsが同じ電圧範囲に維持されている限り、持続時間が常に更新されるため、二次電池7の電圧がVBLD未満に低下するまで通常運転が継続してしまう。充電状態を検出できない場合は、電子時計1を利用していない可能性が高いため、無駄に電力を消費してしまうとともに、運転停止時の二次電池7の電圧が低くなり、運転再開時に二次電池7を充電しなければならない可能性が高く、電子時計1を即座に利用できないデメリットがある。
これに対し、本実施形態では、タイマー更新部146は、充電状態が検出された場合のみ動作するため、電子時計1で充電検出が行われない場合は、設定した持続時間が経過する時点でBLD運転モードS30に移行して運転を停止することができ、運転停止時の二次電池7の電圧も高く維持でき、運転再開時には電子時計1を即座に利用できる。
【0119】
(5)さらに、タイマー更新部146は、検出電圧Vsに対応する持続時間が、作動中のタイマー143の残り持続時間よりも長い場合のみ、新たにタイマー143の持続時間をセットし直している。
このため、表示した持続時間が経過する前に通常運転が終了してしまう不都合を防止できる。例えば、持続時間表示処理S50での検出電圧がVind3よりも僅かに高いため、持続時間が180日に設定された後、10日間運転された時点で充電検出が行われ、検出電圧Vsが第3電圧範囲になった場合、タイマーをその時点の検出電圧Vsに対応する持続時間に自動的に切り換えると、残り持続時間が170日であったものが30日に短縮してしまう。このため、利用者が認識していた持続時間よりも短い時点で通常運転が終了してしまうため、利用者は表示される持続時間を信頼できず、結果として利便性を損なう。
これに対し、本実施形態では、検出電圧Vsによる持続時間が、作動中のタイマー143の残り持続時間よりも短い場合は、作動中のタイマー143を継続して使用するため、表示した持続時間は運転を継続でき、利便性も向上できる。
【0120】
(6)さらに、タイマー更新部146は、検出電圧Vsに対応する持続時間が、作動中のタイマー143の残り持続時間よりも長い場合に、新たにタイマー143の持続時間をセットし直す。このため、利用者が、持続時間を延ばすことを目的に、電子時計1を振って回転錘2を回転させることなどによる手動発電操作を行い、二次電池7の電圧が上昇した場合には、その電圧値に応じた持続時間を新たにセットすることができる。従って、持続時間を延ばすために発電操作を行った利用者の期待に対応することができ、この点でも利便性を向上できる。
【0121】
(7)運転停止状態(スリープモード)から運転を再開する際に、その運転再開時の二次電池7の電圧Vsを検出し、その電圧値がVind1以上の場合は、携帯量および検出電圧Vsに応じて、運転持続時間を7日、30日、180日のいずれかに設定している。この際、検出電圧Vsが高いほど、持続時間の長いタイマーを稼動させている。このため、検出電圧Vsに応じて適切な運転再開処理を行うことができる。
特に、検出電圧Vsも考慮して運転持続時間を設定できるので、発電手段4で発電が行われずに二次電池7に充電された電力のみで運転が前記持続時間だけ行われても、二次電池7の電圧がシステム停止電圧VonやBLD電圧範囲に低下することがないように設定できる。このため、運転停止中も、二次電池7をVBLD以上に維持することができ、発電手段4による発電が行われて充電状態が検出された際には、即座に運針を再開できて利用者は時間を確認でき、利便性を向上できる。
【0122】
(8)タイマー143として、第1〜4カウンター143A〜143Dの4つのタイマー(カウンター)を設け、さらに各カウンター143A〜143Dは、各電圧範囲Vr1〜Vr4に対応して設定しているので、一つのタイマーのみを設けて異なる持続時間をカウントする場合に比べて、タイマー143の設計構造を簡略化できる。
すなわち、一つのタイマーで複数の持続時間を管理する場合、異なる持続時間を設定できるように設計しなければならない。これに対し、本実施形態では、各カウンター143A〜143Dでカウント可能な最大値である初期値のセットを行うだけでよく、タイマーの設計構造を簡略化できる。
【0123】
(9)本実施形態では、りゅうず3等による時刻修正操作時もタイマー143の動作を継続している。このため、たとえば、りゅうず3を2段引きして時刻修正状態にしたまま、電子時計1を放置した場合でも、タイマー143が動作し、持続時間が0になれば運転を停止するので、二次電池7の電圧がシステム停止電圧Von以下に低下してしまうことを防止できる。
【0124】
[第2実施形態]
第1実施形態では、充電状態を検出することで携帯量を検出していたが、第2実施形態の電子時計1Aでは、電子時計1Aの連続的な充電状態を検出して携帯量を検出するものである。すなわち、回転錘2を用いて発電する場合、電子時計1Aを手で降ることで回転錘2を回転して発電することができる。このため、利用者は、運転停止状態の電子時計1Aの利用を開始する際に、数十回〜数百回の連続した手振りを行って二次電池7の電圧を迅速に高くする急速充電操作を行う場合がある。このように、数十回〜数百回の手振りが連続して行われる場合は、利用者が電子時計1Aを携帯する意図があって利用前に急速充電操作として行うことが殆どである。従って、連続した手振り回数によって携帯量を推定でき、運転持続時間の調整を行うことができる。
【0125】
このため、電子時計1Aは、
図13に示すように、前記第1実施形態の電子時計1の構成に加えて、連続的な充電状態を検出する充電検出手段として、手振り状態を検出する加速度センサー(手振り検出手段)110を備える。連続的な充電状態を検出する充電検出手段としては、加速度センサー110に限定されず、二次電池7への充電電流や電圧を検出する電流検出手段(充電検出手段6)や電圧検出手段を利用することもできる。
【0126】
また、時刻表示制御手段14には、加速度センサー110から出力される手振り検出信号が入力される手振り量検出部149を備える。手振り量検出部149は、手振り検出信号が検出状態である時間を、1Hzのクロックでカウントし、その連続したカウント数を運転持続時間調整部148に出力する。すなわち、手振り量検出部149は、1秒毎に手振り状態が継続しているかを確認し、継続している場合にカウント数を更新する。従って、この手振り量検出部149で、連続的な充電状態を検出し、その連続充電検出時間を携帯量として検出する携帯量検出部が構成されることになる。
【0127】
なお、連続的な充電状態と判定する条件としては、状態検出のサンプリング毎(1秒毎)に手振り状態が連続して検出されている場合だけでなく、手振り状態を連続して検出できない期間があっても、その時間が所定期間(例えば10秒)以下の場合であり、再度、手振り状態を連続して検出できた場合も連続的な充電状態と判定してもよい。
また、手振り状態が連続して検出できない期間があっても、手振り状態の検出開始時から設定時間内に設定数の手振り状態をカウントした場合は連続的な充電状態と判定してもよい。例えば、1日分の携帯量に相当するカウント数が200回の場合に、1秒毎に連続して検出していれば200秒でそのカウント数に到達する。この場合、例えば、設定時間を600秒(10分)とし、手振り状態の検出開始時から600秒以内に手振り状態の検出カウント数が200回になった場合も、連続的な充電状態と判定してもよい。1日分の携帯量を10分間で達成すれば、急速充電状態といえ、連続的な充電状態と判定しても問題無いためである。
【0128】
一方、第2実施形態の電子時計1Aは、第1実施形態のように充電状態で携帯量を検出するのではないため、時刻表示制御手段14には、第1調整期間用カウンター147A、第2調整期間用カウンター147B、携帯量検出部147が設けられてない。
【0129】
次に、第2実施形態における運転再開時の処理について、
図14のフローチャートを参照して説明する。
第1実施形態と同様に、運転停止モードでは、充電検出手段6のみが作動されており、充電検出手段6は充電検出が有ったかを判定する(S2)。そして、S2でYesと判定されると、IC動作停止機能を解除する(S3)。
【0130】
次に、運転再開部142は、運転持続時間調整部148によって電子時計1を手振りして発電したことによって充電状態が検出されると、第1カウンター143Aに初期値をセットして運転持続時間を1日分に設定し、カウントをスタートする
(S101)。また、1日分の運転持続時間に対応する5秒表示に設定して秒針23による充電量インジケーター表示を行う(S102)。
【0131】
次に、運転持続時間調整部148は、手振り量検出部149のカウント数の変化を確認して、連続的な充電状態が検出されているかを判定する(S103)。
S103でYesと判定されると、運転持続時間調整部148は手振り量検出部149のカウント数が第1閾値以上になったかを判定する(S104)。S104でNoの場合、S103に戻って処理を継続する。
【0132】
S104でYesと判定された場合、つまり手振り検出状態のカウント数が第1閾値に達した時点で、運転持続時間調整部148は、第1カウンター143Aおよび第2カウンター143Bに初期値をセットして運転持続時間を7日分に設定し、カウントをスタートする(S105)。第1閾値としては、電子時計1Aを1日携帯していた場合の充電量(発電量)に相当する回数に設定すればよい。例えば、第1閾値が200回であれば、手振り検出状態が200秒間連続した場合に、前記カウント値が第1閾値に達することになる。このため、利用者は1日以上携帯して利用する意図があると判断できるため、運転持続時間を最も短い1日から、次の段階である7日にランクアップしている。
このため、運転持続時間調整部148は、充電量インジケーター表示を7日分の運転持続時間に対応する10秒表示に設定して表示する(S106)。
なお、電子時計1Aを腕に装着したままで運動などを行うと、利用者が意図せずに連続した充電状態が検出される場合もある。この場合も、前記S103やS104の条件に該当すれば、S105,S106の処理を行えば良い。
【0133】
運転持続時間調整部148は、さらに連続的な充電状態が検出されているかを判定する(S107)。S107でYesと判定された場合、運転持続時間調整部148は手振り量検出部149のカウント数が第2閾値以上になったかを判定する(S108)。S108でNoの場合、S103に戻って処理を継続する。
【0134】
S108でYesと判定された場合、つまり前記カウント数が第2閾値に達した時点で、運転持続時間調整部148は、第1カウンター143A、第2カウンター143Bおよび第3カウンター143Cに初期値をセットして運転持続時間を30日分に設定し、カウントをスタートする(S109)。
また、運転持続時間調整部148は、充電量インジケーター表示を30日分の運転持続時間に対応する20秒表示に設定して表示する(S110)。本実施形態では、第2閾値は、電子時計1を7日間携帯した場合の充電量(発電量)に相当する。例えば、1日分の充電量に対応する第1閾値が200回の場合、第2閾値は200回×7日分=1400回となる。この場合、利用者は7日以上携帯して利用する意図があると判断できるため、運転持続時間を7日の次の段階である30日にランクアップしている。なお、運動によって条件に該当した場合も同様に処理すれば良い。
なお、第2実施形態では、運転持続時間を30日までのランクアップに留めていたが、さらに手振り検出状態が継続してカウント数が高くなった場合に、次の運転持続時間である180日にランクアップしてもよい。
【0135】
なお、運転持続時間調整部148は、S103,S107で連続的な充電状態が検出されていないと判定された場合と、S110の処理を行った場合に、S103〜S110までの運転持続時間調整処理を終了して通常運転モードS20に移行する。
【0136】
このような第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、運転再開時に、携帯量に相当する手振り検出状態のカウント数に基づいて、運転持続時間を調整しているので、前記第1実施形態と同じ作用効果を奏することができる。
また、電子時計1Aの手振り中に秒針23によるインジケーター表示を行うことで、利用者は手振りによる充電によってどの程度の持続時間に設定されたかを判断でき、手振り操作を継続するかを容易に確認できる。
【0137】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態の電子時計1Bは、
図15に示すように、前記第1実施形態の充電状態の検出による携帯量の検出処理および運転持続時間の設定処理と、第2実施形態の連続的な充電検出による携帯量の検出処理および運転持続時間の設定処理とを併用したものである。このため、電子時計1Bは、第1実施形態の電子時計1に対して、加速度センサー110、手振り量検出部149が追加されている。
【0138】
この電子時計1Bによれば、例えば、停止状態の電子時計1Bの利用者が、まず停止状態を解除するために、手振り操作を行うと、充電検出によってIC停止状態が解除され、通常運針表示を開始する。そして、手振り検出状態のカウント数が第1閾値になった場合、運転持続時間調整部148は、運転持続時間を7日(インジケーター表示が10秒)にランクアップする。
その後、電子時計1Bが携帯され、1日の携帯量を検出した状態が7日確認できた場合には、運転持続時間調整部148は、運転持続時間を30日(インジケーター表示を20秒)にランクアップする。
【0139】
このように、携帯量の検出方法として2種類備えていれば、手振り検出という利用者の意図で発電が行われる場合と、通常の携帯状態での自動発電との両方の操作を適切に検出して、運転再開時の運転持続時間調整処理を適切に実行でき、利便性を向上できる。
【0140】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
前記各実施形態では、運転持続時間調整部148は、運転持続時間を7日、30日、180日と複数段階に調整可能に構成していたが、本実施形態では、運転持続時間を1段階に設定している。すなわち、第4実施形態の電子時計1は、第1実施形態と同じ構成を備えるが、運転持続時間調整処理のみが
図16に示す処理に変更されている。
運転持続時間調整処理S200では、運転持続時間調整部148は、携帯量C2を「0」に初期化し(S201)、1日携帯量検出処理S90を行った時点で、C2が0よりも大きいかを判定する(S202)。
そして、S202でYesと判定された場合、運転持続時間調整部148は、第1カウンター143Aおよび第2カウンター143Bに初期値をセットして運転持続時間を7日分に設定し、カウントをスタートし(S203)、通常運転モードS20に移行する。
一方、S202でNoと判定された場合、運転持続時間調整部148はBLD運転モードS30を実行する。
【0141】
この第4実施形態においても、通常運転モードにおいて、発電手段4から充電されて二次電池7の電圧が上昇すれば、検出電圧Vsのレベルに応じて運転持続時間を調整することで、発電量や二次電池7の電圧レベルに応じた運転持続時間を設定できる。
要するに、本発明は、一時的な充電検出によって直ちに比較的長い(例えば、7日以上の)運転持続時間を設定して通常運転モードに移行することがなく、継続的な携帯状態であって電子時計1を利用者が利用していることが確認できた時点で、運転持続時間を延長できればよい。
なお、第4実施形態においても、S202でYesと判定された場合、その時点での検出電圧Vsに基づいて、運転持続時間を選択してもよい。
【0142】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、運転再開時に運転持続時間調整部148で調整する運転持続時間は、通常運転モードで設定可能な4つの運転持続時間つまり1日、7日、30日、180日と同じであるが、調整可能な運転持続時間の段数や値を、通常運転モード時と異ならせてもよい。
また、運転持続時間調整部148で調整可能な運転持続時間を7日および15日として、段数を少なくしたり、異なる持続時間に設定してもよい。また、運転持続時間調整部148で調整可能な運転持続時間を7日、15日、30日、60日、120日、180日として、段数を多くしたり、異なる持続時間に設定してもよい。
【0143】
前記実施形態では、運転持続時間をカウントするためのカウンター143A〜143Dと、運転再開時に利用する第1調整期間用カウンター147A、第2調整期間用カウンター147Bとは異なるカウンターで構成していたが、同じカウンターを利用して実現してもよい。
【0144】
検出電圧Vsに応じてタイマー143で設定した通常運転の持続時間が0時間になった時点で通常運転を停止してBLD運転モードに移行し、BLD運転モードで所定時間(前記実施形態では24時間)経過した場合に運転を停止していたが、BLD運転モードに移行することなく、通常運転の持続時間が0時間になった時点で運転を停止してもよい。
【0145】
検出電圧Vsを判定する電圧範囲は第1〜第4電圧範囲に限定されない。これらの電圧範囲の数や、各電圧範囲を設定する具体的な電圧値は、電子時計1の種類や二次電池7などの充電手段の特性に基づいて適宜設定すればよい。
さらに、検出電圧Vsに応じた持続時間を求める方法としては、電圧範囲を設定するものに限定されない。例えば、検出電圧Vsの値を代入することで持続時間を演算できる演算式を設定してもよい。
また、タイマー143としては、各電圧範囲に対応するカウンター143A〜143Dを組み合わせていたが、各電圧範囲の持続時間を計時するカウンターを個別に用いるものでもよい。例えば、1日を計時するカウンターと、7日を計時するカウンターと、30日を計時するカウンターと、180日を計時するカウンターとを用意し、いずれか1つのカウンターを選択して用いるようにしてもよい。
さらに、タイマー143は、複数の持続時間を計時可能に構成した1つのカウンターで構成してもよい。
【0146】
また、持続時間表示手段としては、秒針23を用いたものに限らず、持続時間表示用の専用の指針を設けて表示してもよい。さらに、液晶ディスプレイ等の表示手段において、数字や、インジケーターなどを用いて表示してもよい。
【0147】
発電装置40としては、前記実施形態のような手巻き発電装置や自動巻き発電装置の他に、外部交流磁界による発電装置、ソーラー発電装置、温度差発電装置等の各種の発電装置が利用できる。また、電子時計1には、前記各種の発電装置を1種類組み込んでもよいし、複数種類の発電装置を組み合わせてもよい。
さらに、急速充電のために外部のチャージャーを用いる場合に、前記第2実施形態の処理を行ってもよい。チャージャーは、磁界を発生させ、発電手段4のコイル43に電流を発生させることで、二次電池7を充電する装置である。従って、発電手段4からの充電電流や充電電圧を検出し、この充電電流や充電電圧の検出によって連続的な充電状態を検出できた場合に、前記第2実施形態と同じく、充電時間に基づく充電量が1日分に相当する場合には持続時間を7日にランクアップし、7日分に相当する場合には30日にランクアップすればよい。
【0148】
また、本発明は、腕時計に限らず、発電機能を備えていれば、懐中時計などの他の携帯型の時計にも適用できる。さらに、本発明は、前記実施形態のような電子制御式機械時計に適用するものに限らず、携帯型時計、携帯型の血圧計、携帯電話機、ページャー、歩数計、電卓、携帯用パーソナルコンピュータ、電子手帳、携帯ラジオ、オルゴール、メトロノーム、電気かみそり等の各種の携帯型の電子機器にも適用することができる。特に、発電機能を備え、常時使用されるのではなく、必要な場合に利用される携帯型の電子機器に適している。