(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記凸条(70)は、前記第2壁部(68)と、前記第2壁部(68)に対向配置された第3壁部(72)と、前記第2壁部と前記第3壁部を連結する第4壁部(74)と、を有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電子部品。
前記ノーマル端子(58)のみによって、前記本体部(46)が前記一面(26a)上に浮いた状態で支持されるように、複数の前記端子(48)が設けられていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の電子部品。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に示す各実施形態において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。なお、プリント基板の表面に直交する方向を、以下では単に高さ方向と示す。
【0018】
(第1実施形態)
図1及び
図2に示す電子制御装置10は、要部として、回路基板12を備えている。さらには、回路基板12以外にも、該回路基板12を収容する筐体14とシール材16を備えている。本実施形態では、電子制御装置10が、車両のエンジンを制御する防水型の電子制御装置(ECU)として構成されている。
【0019】
先ず、電子制御装置10の構成の概略を説明する。
【0020】
筐体14は、アルミニウム、鉄等の金属材料や樹脂材料からなり、その内部に回路基板12を収容して、これを保護するものである。筐体14の構成部材の個数は特に限定されるものではなく、1つの部材から構成されても良いし、複数の部材から構成されても良い。
【0021】
本実施形態では、
図2に示すように、筐体14が、一面が開口された底の浅い箱状のケース18と、ケース18の開口部位を閉塞するカバー20との2つの部材を有している。そして、ケース18とカバー20とがねじ22により組み付けられ、回路基板12を収容する内部空間を備えた筐体14となっている。なお、この組み付け状態で、回路基板12の一部が、ケース18とカバー20によって直接的、若しくは、間接的に挟持され、これにより、回路基板12が筐体14内の所定位置に保持されている。
【0022】
なお、筐体14を構成するケース18とカバー20の分割方向は特に限定されるものではない。本実施形態では、回路基板12の厚み方向において筐体14が2分割され、ケース18とカバー20となっている。
【0023】
ケース18における周縁部の4隅付近には、電子制御装置10を例えばエンジンブロックに固定するための、ねじ挿通用の固定孔24が設けられている。また、筐体14には、後述するコネクタ30の一部を外部に露出させるための開口部が設けられている。
【0024】
シール材16は、筐体14の内部空間に水分が侵入するのを防止する機能を果たすものである。このシール材16は、
図2に示すように、ケース18の周縁部位とカバー20の周縁部位のうち、互いに対向する部位間に配置されている。また、筐体14とコネクタ30との対向部位間にも配置されている。
【0025】
回路基板12は、プリント基板26に、マイコン、パワートランジスタ、抵抗、コンデンサ等の電子部品28が実装されて、回路が構成されたものである。電子部品28は、プリント基板26の表面26a及び該表面26aと反対の裏面26bの少なくとも一方に配置されている。本実施形態では、
図2に示すように、プリント基板26の両面26a,26bに電子部品28が実装されている。また、一例として、プリント基板26の表面26aに、後述するヒューズ端子56を備えた電子部品28aが複数実装されている。この電子部品28aは、従来ヒューズパターンを必要とする電子部品である。便宜上、上記した電子部品28a以外の電子部品28を電子部品28bと示す。また、電子部品28aはプリント基板26の表面26aに実装されており、表面26aが、特許請求の範囲に記載のプリント基板26の一面に相当する。
【0026】
プリント基板26には、上記した電子部品28以外にも、回路基板12に構成された回路と外部機器などとを電気的に中継するコネクタ30が実装されている。なお、
図2では、コネクタ30のピン30aがプリント基板26に挿入実装される例を示しているが、実装構造としては上記例に限定されるものではなく、表面実装構造を採用することもできる。
【0027】
なお、
図2に示す符号32は、一部の電子部品28bとケース18に接して配置され、電子部品28bの熱をケース18に伝達する放熱ゲルである。
【0028】
このように構成される電子制御装置10には、コネクタ30のピン30aに図示しない外部コネクタが嵌合され、ワイヤハーネスと電気的に接続されている。そして、過電流保護用のヒューズ34を介して、バッテリ36(直流電源)と電気的に接続されている。このバッテリ36には、図示しない他の電子制御装置、例えばブレーキECU、ステアリングECU、ボディECU、ナビゲーション装置なども接続されている。
【0029】
ヒューズ34としては、電子制御装置10を含む各種電子制御装置等に対して作動に必要な電力を供給する経路に設けられるため、例えば15A用や20A用の大型ヒューズが採用される。ヒューズ34は、電子制御装置10を含む各種電子制御装置のいずれかに不具合が生じ、所定の電流値を超える過電流が発生すると、この過電流により溶断する。これにより、ヒューズ34を介した電力の供給が遮断され、他の電子制御装置への悪影響が抑制される。
【0030】
次に、
図3〜
図8を用いて、回路基板12、特に電子部品28aを、詳細に説明する。
図3及び
図4は、回路基板12のうち、電子部品28aの実装領域周辺を示している。また、
図3では、レジスト42を省略して図示している。
【0031】
プリント基板26は、樹脂やセラミックスを主原料とする絶縁基材38と、銅などの導電材料からなり、前記絶縁基材38に配置された配線パターン40と、を有している。本実施形態では、絶縁基材38に配線パターン40が多層に配置されており、絶縁基材38の両表面に、配線パターン40がそれぞれ配置されている。
【0032】
プリント基板26の表面26aに対応する絶縁基材38の表面上には、配線パターン40を覆うように、レジスト42が配置されている。このレジスト42は、所定の位置に開口部42aを有しており、この開口部42aから露出する配線パターン40の部分が、はんだ44を介して、電子部品28が接続されるランド40aとなっている。なお、裏面26bに対応する絶縁基材38の表面にも、レジスト42が配置され、開口部42aからランド40aが露出している。
【0033】
電子部品28aは、
図3〜
図6に示すように、本体部46と端子48を有している。本体部46は、図示しない少なくとも1つの素子と、該素子と電気的に接続され、本体部46の外面に配置された複数の電極50と、を有している。この本体部46は、プリント基板26の表面26a上に配置される。
【0034】
本実施形態では、電子部品28aとして、本体部46に素子としてのコンデンサを1つのみ有する、セラミック積層コンデンサの例を示す。
図4に示すように、電子部品28a(セラミック積層コンデンサ)の本体部46は、例えばチタン酸バリウム系の高誘電セラミックスからなる誘電層52と、導体層54が交互に配置されて構成されている。そして、導体層54に対して電極50が電気的に接続されている。なお、換言すれば、導体層54は内部電極、電極50は外部電極である。
【0035】
図6に示すように、電子部品28aの本体部46は、プリント基板26の表面26aに沿う外形輪郭が略矩形状をなしており、本体部46の長手方向両端に電極50を有している。また、各電極50は、本体部46における表面26aとの対向面、該対向面と反対の裏面、及び側面にわたって形成されている。これら電極50には、図示しないはんだを介して、端子48が接続されている。このはんだは、はんだ44よりも融点が高く、はんだ44のリフロー時に溶融しない材料からなる。
【0036】
端子48は、対応する電極50とランド40aとを電気的に接続するものであり、電子部品28aの各電極50にそれぞれ接続されている。詳しくは、
図6に示すように、本体部46が、4つの側面46a,46b,46c,46dを有しており、電極50のうち、長手方向両端に位置する第1側面46aと第2側面46bの部分に、それぞれ端子48が接続されている。端子48は、図示しないはんだを介して電極50に接続される電極接続部48aと、はんだ44を介してランド40aに接続されるランド接続部48bを有している。また、端子48は、本体部46から突出し、プリント基板26のランド40aに電気的に接続された状態で、本体部46を表面26a上に浮いた状態で支持するように設けられている。そして、複数の端子48として、過電流を遮断する機能を備えたヒューズ端子56と、遮断機能を有さないノーマル端子58と、を有している。
【0037】
本実施形態では、
図5〜
図8に示すように、金属板を所定形状に打ち抜き、折曲することで、表面実装型の端子48が形成されている。また、電子部品28aにおいて、第1側面46aの電極50にヒューズ端子56が接続され、第2側面46bの電極50にノーマル端子58が接続されている。
【0038】
また、ヒューズ端子56が溶断した状態で、ノーマル端子58のみによって、本体部46が表面26a上に浮いた状態で支持されるように、複数の端子48が設けられている。このような支持構造は、本体部46に対する複数の端子48の配置や、遮断されないノーマル端子58の構造によって実現することができる。
【0039】
ヒューズ端子56は、所定形状に打ち抜かれた金属板をL字状に折曲してなり、
図5及び
図7に示すように、遮断部60と拡幅部62を有している。遮断部60は、電極接続部48aとランド接続部48bの間に設けられるとともに該ヒューズ端子56の他の部分よりも幅が狭くされた部分である。この遮断部60は、過電流による発熱に応じて溶断し、対応する電極50とランド40aとを遮断する。なお、幅とは、ヒューズ端子56における電流の流れ方向及びヒューズ端子56の板厚方向の両方向に直交する方向の長さである。本実施形態では、プリント基板26の表面26aに沿いつつ、板厚方向に直交する方向の長さとも言える。この遮断部60は、ヒューズ端子56がランド40aにはんだ付けされた状態で、プリント基板26の表面26a上に浮いた状態で支持される。
【0040】
拡幅部62は、遮断部60からランド40a側の部分であり、ヒューズ端子56においてランド40aにはんだ付けされるランド接続部48bを含んでいる。また、ランド40aに接続された状態で、少なくとも一部が表面26a上に配置されるとともに、遮断部60を表面26a上に浮いた状態で支持する。本実施形態では、
図7に示すように、拡幅部62のうち、遮断部60から所定範囲の部分が、遮断部60からランド接続部48bに近づくほど幅が広くなるテーパ部62aとなっている。一方、テーパ部62aよりもランド接続部48b側の部分は、テーパ部62aの幅の最大値よりも広い幅を有する平面矩形の部位となっている。そして、この矩形部位が途中で折曲され、ヒューズ端子56の端部側がランド接続部48bとなっている。この矩形部位の幅は、ヒューズ端子56で最大となっている。
【0041】
なお、ヒューズ端子56は、上記以外にも、電極接続部48aと遮断部60とを繋ぐ繋ぎ部64を有している。本実施形態において、繋ぎ部64は、遮断部60から電極接続部48aに近づくほど幅が広いテーパ状をなしている。そして、電極接続部48aは、繋ぎ部64の幅の最大値よりも広い幅を有する平面矩形の部位となっており、その幅は、拡幅部62におけるランド接続部48bと等しい幅となっている。
【0042】
このように、L字状に折曲されたヒューズ端子56のうち、短手部分が、表面26aに略平行とされ、ランド40aに接続されるランド接続部48bとなっており、表面26aに略垂直とされる長手部分に、拡幅部62、遮断部60、繋ぎ部64、電極接続部48aが構成されている。すなわち、電極接続部48aとランド接続部48bを連結する部分は、電極接続部48aと板厚方向を同じとしつつ、表面26aに垂直な方向に延設されている。
【0043】
一方、ノーマル端子58は、その全長において、ヒューズ端子56の遮断部60よりも断面積が大きくなるように、形成されている。本実施形態では、ヒューズ端子56と板厚が等しくされるとともに、その全長において、ヒューズ端子56の遮断部60よりも太い幅を有して形成されている。また、ノーマル端子58は、プリント基板の表面26a上に自立するように折曲して設けられている。詳しくは、ランド接続部48bを除く部分、すなわちランド接続部48bよりも電極接続部48a側の部分として、
図6及び
図8に示すように、第1壁部66と第2壁部68を有している。
【0044】
第1壁部66は、電極接続部48aを含んでおり、
図6に示すように、自身の板厚方向が、本体部46の第2側面46bに直交する第1方向となっている。この第1壁部66の長手方向一端付近が電極接続部48aとなっており、他端にはランド接続部48bが連結されている。本実施形態では、第1壁部66及びランド接続部48bは、平面矩形状の金属板を、第1壁部66とランド接続部48bの連結部にて略90度で折曲した構造をなしている。
【0045】
一方、第2壁部68は、表面26aに沿う方向において、第1壁部66に連結されるとともに、第1壁部66に対して折曲されている。そして、自身の板厚方向が表面26aに沿いつつ第1方向と異なる第2方向となっている。
【0046】
本実施形態では、第2壁部68が、第1壁部66の第2側面46bと対向する内面66a側に折曲されている。また、第2方向が第1方向に対して直交しており、第2壁部68は、第1壁部66に対して略90度の角度で折曲されている。また、第2壁部68は、第2方向、換言すれば表面26aに沿いつつ第1方向に直交する方向、において、第1壁部66の一端に連結されている。
【0047】
このようなノーマル端子58において、ランド接続部48bを除く部分は、第1方向及び第2方向により規定される平面において略V字状、厳密に言えば略L字状となっている。そして、第2壁部68のうち、第1壁部66の内面66aに連なる内面68aも、本体部46の第3側面46cに対向し、電極50における第3側面46cの部分と、図示しないはんだを介して電気的に接続されている。
【0048】
また、第2壁部68は、高さ方向において、第1壁部66と同じ長さを有しており、第1壁部66の一端に対し、その全長にわたって連結されている。すなわち、第2壁部68の下端68bは、ランド接続部48bにおけるランド40aとの対向面と略面一となっている。また、第2壁部68は、ランド接続部48bの一側面に接触している。
【0049】
このように構成される電子部品28aのヒューズ端子56は、
図3に示すように、ランド40a及び接続配線40cを介して、電源配線40bと電気的に接続されている。電源配線40bは、複数の電子部品28(電子部品28a含む)により共用される配線パターン40となっている。そして、この電源配線40bは、上記したコネクタ30のピン30aを介してバッテリ36と電気的に接続されている。
【0050】
次に、上記した電子部品28a及び電子制御装置10の特徴部分の作用効果について説明する。
【0051】
本実施形態では、電子部品28aの電極50を、はんだ44を介してランド40aに接続するのではなく、電極50とランド40aとの間に端子48を設け、端子48を介してランド40aに接続している。また、電子部品28aが有する複数の端子48の少なくとも1つを、遮断部60を備えたヒューズ端子56としている。したがって、例えば電子部品28aが短絡し、過電流(短絡電流)が生じても、幅の狭い遮断部60が過電流に応じて発熱する。そして、この発熱により所定温度以上となると遮断部60が溶断し、ヒューズ端子56により接続される電極50とランド40aが電気的に遮断される。このように、ヒューズ端子56に過電流が流れる際には、ヒューズ端子56により接続される電極50とランド40aを、速やかに遮断することができる。
【0052】
また、電子部品28aの短絡故障により生じる過電流(短絡電流)を遮断する遮断機能を、プリント基板26のパターンヒューズに代えて、電子部品28aのヒューズ端子56に持たせている。したがって、複数種類の電子制御装置10において、プリント基板26を共通化(標準化)することができる。例えばプリント基板26を共通化し、電子部品28aのみを載せ換えてなるバリエーション製品に対応することができる。
【0053】
また、パターンヒューズを有さない分、プリント基板26、ひいては電子制御装置10の体格を小型化することができる。
【0054】
また、ノーマル端子58が、第1壁部66だけでなく、第2壁部68も有しており、第1壁部66と第2壁部68は、板厚方向が異なり、それぞれ異なる方向において梁として機能する。具体的には、例えば第1方向の振動成分に対しては、第2壁部68が梁として機能し、第2方向の振動成分に対しては、第1壁部66が梁として機能する。このため、第1壁部66のみを有する構成に較べて、ノーマル端子58が補強されている。したがって、ヒューズ端子56が溶断しても、ノーマル端子58が折れ曲がり、再接続が生じるのを抑制することができる。また、ヒューズ端子56が溶断した状態で、外部から振動が印加されても、第1壁部66及び第2壁部68の少なくとも一方が梁として機能するため、安定して本体部46を支持することができる。すなわち、再接続に対する安全性を向上することができる。
【0055】
このように、本実施形態では、ヒューズ端子56と接続された電極50が、遮断部60の溶断により、対応するランド40aと遮断されても、溶断したヒューズ端子56を除く残りの端子48により、本体部46を表面26a上に浮いた状態で支持することができる。これにより、ヒューズ端子56が溶断することで本体部46が例えば傾き、溶断した遮断部60が再接続してしまう、すなわち過電流が再度流れる、という不具合が生じるのを抑制することができる。
【0056】
また、ノーマル端子58のみにより、本体部46を表面26a上に浮いた状態で支持することができるので、全てのヒューズ端子56が溶断しても、再接続が生じるのを抑制することができる。すなわち、再接続に対する安全性を向上することができる。
【0057】
特に本実施形態では、本体部46の長手方向両端に位置する第1側面46aと第2側面46bにそれぞれ電極50が設けられている。そして、第1側面46aの電極50にヒューズ端子56が接続され、第2側面46bの電極50にノーマル端子58が接続されている。また、第1方向が第2側面46bに直交する方向と一致している。したがって、ヒューズ端子56が溶断すると、本体部46は、ヒューズ端子56側の端部が表面26aと直交する方向に変位するように、傾こうとする。これに対し、第2壁部68が変位を抑制する梁として機能するため、ノーマル端子58により、本体部46を安定して支持することができる。
【0058】
さらには、ランド40aに接続された状態で、遮断部60はプリント基板26の表面26a上に浮いた状態で保持される。したがって、遮断部60の熱が直接的にプリント基板26に逃げることはない。また、遮断部60を支持する拡幅部62も、少なくとも一部が表面26a上に配置されるため、遮断部60の熱が拡幅部62を介してプリント基板26に逃げにくい。したがって、短絡してから遮断部60が溶断するまでの時間を短縮、すなわち応答性を向上することができる。
【0059】
なお、パターンヒューズで応答性を向上するには、パターンヒューズを他の配線部分より厚くしたり、パターンヒューズを、他の配線部分よりも溶断しやすい材料で形成することが必要となる。したがって、製造コストが高くなる。これに対し、本実施形態では、上記の通り、遮断部60の熱がプリント基板26に逃げにくいので、応答性を向上しつつ製造コストを低減することができる。また、上記のように、プリント基板26が遮断部60の熱を受けにくいので、プリント基板26の耐熱設計を従来よりも緩和することができる。これによっても、製造コストを低減することができる。
【0060】
また、パターンヒューズの場合、周辺の電子部品の動作により生じる熱、周辺のパターンヒューズの熱が、プリント基板の絶縁基材や配線パターンを介して伝達される。このように、パターンヒューズが周辺の熱の影響を受けるため、高密度実装とすると、例えば短絡が生じる前に溶断が生じる虞がある。これに対し、本実施形態では、遮断部60がプリント基板26の表面26a上に浮いた状態で保持されるため、他の電子部品28などの熱の影響を受けにくい。したがって、高密度実装が可能であり、これによっても、プリント基板26の体格を小型化し、ひいては製造コストを低減することができる。
【0061】
また、ヒューズ端子56を有する複数の電子部品28aの少なくとも一部は、ランド40a及び接続配線40cを介して、電源配線40bに接続されている。しかしながら、上記したように、電子部品28aが短絡故障し、ヒューズ端子56に過電流が流れる際には、ヒューズ端子56により接続される電極50とランド40aを、速やかに遮断することができる。したがって、電源配線40bに接続される他の電子部品28を上記した過電流から保護することができる。また、遮断部60を遮断する際の過電流は、ヒューズ34を遮断する程は大きくないので、過電流が、他の電子制御装置への電力供給に影響を及ぼすのを抑制することができる。
【0062】
また、本実施形態では、電子部品28aとしてセラミック積層コンデンサを含んでいる。このような積層構造の電子部品28aを採用すると、電子部品28aを小型化でき、回路基板12を高密度実装とすることができる。その反面、積層構造の電子部品28aでは、車両振動や熱応力などにより、多層に配置された導体層54同士が短絡しやすいという問題がある。本実施形態では、このような電子部品28aを採用し、万が一短絡が生じても、ヒューズ端子56により接続される電極50とランド40aを、速やかに遮断することができる。
【0063】
また、例えばリチウム系のバッテリ36などは、電流供給能力が鉛バッテリに較べて電力供給能力に優れが、定格を超える電流を供給するなどで急速に劣化が促進されるという問題がある。しかしながら、本実施形態では、電子部品28aに短絡が生じても、ヒューズ端子56により接続される電極50とランド40aを速やかに遮断し、バッテリ36への影響を最小限に留めることができる。
【0064】
(第2実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示した電子部品28a及び電子制御装置10と共通する部分についての説明は割愛する。
【0065】
本実施形態の特徴は、
図9及び
図10に示すように、ノーマル端子58が、第1壁部66の両端に、第2壁部68を有する点にある。それ以外の構成は、第1実施形態と同じとなっている。なお、両端に設けられる第2壁部68の一方を、第2壁部68s1とし、他方を第2壁部68s2とする。
【0066】
第2壁部68s1は、第1実施形態に示した第2壁部68に相当する。一方、第2壁部68s2は、第1壁部66における第2壁部68s1と反対の端部に連結されている。
【0067】
この第2壁部68s2も、第2壁部68s1同様、第1壁部66の内面66a側に、略90度の角度で折曲されている。したがって、第1方向及び第2方向により規定される平面において、ノーマル端子58のランド接続部48bを除く部分は、略コの字状となっている。そして、第2壁部68s2のうち、第1壁部66の内面66aに連なる内面68aも、本体部46の第4側面46dに対向し、電極50における第4側面46dの部分と、図示しないはんだを介して電気的に接続されている。
【0068】
また、第2壁部68s2も、高さ方向において、第1壁部66と同じ長さを有しており、第1壁部66の端部に対し、その全長にわたって連結されている。すなわち、第2壁部68s2の下端68bも、ランド接続部48bにおけるランド40aとの対向面と略面一となっている。また、第2壁部68s2も、ランド接続部48bの一側面に接触している。
【0069】
これによれば、ノーマル端子58が、第1方向の振動成分に対して、梁として機能する2つの第2壁部68(第2壁部68s1,68s2)を有している。したがって、第2壁部68を1つのみ有する構成に較べて、ヒューズ端子56が溶断し、ヒューズ端子56側の端部が表面26aと直交する方向に変位するように、本体部46が傾こうとするのを、より効果的に抑制することができる。このように、ノーマル端子58により、本体部46をより安定して支持することができるため、再接続が生じるのを効果的に抑制することができる。
【0070】
また、第1壁部66の両端に第2壁部68が設けられるため、ノーマル端子58が第2方向にゆがみにくくなる。これによっても、本体部46をより安定して支持することができる。
【0071】
(第3実施形態)
本実施形態において、上記実施形態に示した電子部品28a及び電子制御装置10と共通する部分についての説明は割愛する。
【0072】
本実施形態の特徴は、
図11及び
図12に示すように、ノーマル端子58が、表面26aに沿う方向において第1壁部66に連結されるとともに、第1壁部66に対して突出する凸条70を備えている。そして、凸条70の一部として、第2壁部68を有していることにある。
【0073】
図11及び
図12に示す例において、凸条70は、第1壁部66の第2方向における両端にそれぞれ設けられており、第1壁部66の外面66b側に突出している。また、凸条70も、本体部46の第2側面46bに対向して配置されている。
【0074】
凸条70は、第2壁部68と、第2方向において、第2壁部68との間に隙間を有して対向配置された第3壁部72と、第2壁部と第3壁部を連結する第4壁部74と、により構成されている。
【0075】
第3壁部72は、第2壁部68に対して平行に配置されており、第3壁部72の板厚方向は第2方向に一致している。また、第1方向及び高さ方向において、第2壁部68と完全にオーバーラップするように設けられている。
【0076】
第4壁部74は、第1壁部66に対して平行に配置されており、第4壁部74の板厚方向は第1方向に一致している。そして、高さ方向において、第2壁部68及び第3壁部72と同じ長さを有しており、第2壁部68における第1壁部66と反対の端部と、第3壁部72における一端とを、その全長にわたって連結している。
【0077】
このように、本実施形態では、ノーマル端子58が、第1方向の振動成分に対して梁として機能する部分として、第2壁部68だけでなく、第3壁部72も有している。また、第2方向の振動成分に対して梁として機能する部分として、第1壁部66だけでなく、第4壁部74も有している。このように、ノーマル端子58が補強されているので、ヒューズ端子56が溶断しても、ノーマル端子58が折れ曲がり、再接続が生じるのを抑制することができる。また、ヒューズ端子56が溶断した状態で、外部から振動が印加されても、第1壁部66と第4壁部74、及び、第2壁部68と第3壁部72、の少なくとも一方が梁として機能するため、本体部46をより安定して支持することができる。
【0078】
なお、凸条70が、第2壁部68、第3壁部72、及び第4壁部74からなる例を示したが、凸条70の構造は上記例に限定されるものではない。少なくとも第1壁部66と板厚方向が異なる第2壁部68を有し、第1壁部66に対して突出するものであれば良い。また、ノーマル端子58が有する凸条70の個数も上記例に限定され図、例えば1つでも良いし、3つ以上としても良い。
【0079】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
【0080】
(第1変形例)
電子部品28aの電極50の個数は2つに限定されるものではない。
図13では、電子部品28aとして、3つの電極50a,50b,50cを備えるトランジスタを例示している。第2側面46bに設けられた電極50aはドレイン電極、第1側面46aに設けられた電極50bはソース電極、電極50cはゲート電極である。そして、電極50bにヒューズ端子56が接続され、電極50a,50cにノーマル端子58が接続されている。
図13では、第1実施形態に示したノーマル端子58が接続されている。
【0081】
これによれば、例えば本体部46に構成されたトランジスタが故障し、ドレイン−ソース間に過電流が流れても、電極50b(ソース電極)に接続されたヒューズ端子56の遮断部60が溶断し、過電流を遮断することができる。また、ヒューズ端子56が溶断しても、残りの端子48、すなわち、電極50aに接続されたノーマル端子58と、電極50cに接続されたノーマル端子58により、本体部46を浮いた状態に支持することができる。
【0082】
なお、電極50a(ドレイン電極)にヒューズ端子56を接続し、電極50bにノーマル端子58を接続しても良い。しかしながら、本体部46を跨ぐように、2つのノーマル端子58を配置したほうが、本体部46を安定的に支持することができる。
【0083】
また、電極50c(ゲート電極)にヒューズ端子56を接続し、電極50a,50bにノーマル端子58を接続しても良い。また、第2実施形態や第3実施形態に示したノーマル端子58を適用することもできる。
【0084】
(第2変形例)
上記実施形態では、ノーマル端子58が、第1壁部66とともに第2壁部68を有する例を示した。しかしながら、複数の端子48の配置によっては、ノーマル端子58が第2壁部68を有さずとも、任意の電極50に接続されたヒューズ端子56が溶断しても、残りの端子48により、本体部46を浮いた状態で支持することができる。
【0085】
例えば
図14に示す例では、ノーマル端子58が、第1実施形態に示したノーマル端子58において、第2壁部68をなくした構造となっている。すなわち、ノーマル端子58は、第1壁部66とランド接続部48bのみを有している。それ以外は、第1変形例(
図13)と同じである。
【0086】
このようなノーマル端子58であっても、反対の位置関係にある第1側面46aと第2側面46bにそれぞれ接続されるため、ヒューズ端子56が溶断しても、2つのノーマル端子58により、本体部46を浮いた状態に支持することができる。
【0087】
(第3変形例)
上記実施形態では、本体部46が1つの素子を含む例を示した。しかしながら、本体部46が複数の素子を含んでも良い。このように、本体部46に複数の素子を含む電子部品28aとしては、抵抗やダイオードが知られている。
図15では、電子部品28aの一例として、2つの抵抗を含む多連チップ抵抗の例を示している。
【0088】
この電子部品28aは各抵抗に2個、計4個の電極50d〜50gを有している。電極50d,50eが一方の抵抗の電極50であり、電極50f,50gが他方の抵抗の電極50である。そして、各電極50d〜50gは、平面矩形状の本体部46の隅部にそれぞれ形成されている。電極50dは、第2側面46bと第4側面46dに形成されており、電極50eは第1側面46aと第4側面46dに形成されている。一方、電極50fは、第2側面46bと第3側面46cに形成され、電極50gは第1側面46aと第3側面46cに形成されている。
【0089】
そして、対角に位置する電極50e,50fにヒューズ端子56が接続され、対角に位置する電極50d,50gにノーマル端子58が接続されている。このノーマル端子58は、第1実施形態に示したものとなっている。
【0090】
これによれば、例えば一方の抵抗が故障し、電極50eに接続されたヒューズ端子56が溶断した場合、残りの3つの端子56,58により、本体部46を浮いた状態に支持することができる。また、他方の抵抗が故障し、電極50fに接続されたヒューズ端子56が溶断した場合も、残りの3つの端子56,58により、本体部46を浮いた状態に支持することができる。
【0091】
さらには、抵抗がともに故障し、電極50e,50fに接続されたヒューズ端子56がともに溶断した場合、対角の位置する2つのノーマル端子58により、本体部46を浮いた状態に支持することができる。特に
図15に示す例では、2つのノーマル端子58が、ともに第1壁部66と第2壁部68を有しているので、ノーマル端子58のみでも、本体部46を安定的に支持することができる。
【0092】
なお、
図15において、電極50d,50fにヒューズ端子56が接続され、電極50e,50gにノーマル端子58が接続された構成とすることもできる。しかしながら、2つのノーマル端子58を対角に配置したほうが、本体部46を安定的に支持することができる。また、第2実施形態や第3実施形態に示したノーマル端子58を適用することもできる。
【0093】
(第4変形例)
上記実施形態では、1つの電極50に対して1本の端子48が接続される例を示した。しかしながら、電極50に接続される端子48の本数は上記例に限定されるものではない。
図16に示す例では、電子部品28aの長手方向両端に設けられた電極50に対し、一方の電極50に複数本のヒューズ端子56が接続され、他方の電極50に複数本のノーマル端子58が接続されている
なお、各電極50は接続される端子数に応じて突起部50hを有しており、この突起部50hに端子48が接続されている。また、各電極50に対応するランド40aは、端子48に応じて分岐されている。すなわち、同じ電極50に接続されるランド40aは、電気的に等価である。また、ノーマル端子58は、第1実施形態に示したものとなっている。
【0094】
このような電子部品28aでは、素子が故障すると、故障箇所に応じてヒューズ端子56が順に溶断し、同一の電極50に接続されたすべてのヒューズ端子56が溶断する。そして、ヒューズ端子56と接続された電極50が、遮断部60の溶断により、対応するランド40aと遮断された状態で、溶断したヒューズ端子56を除く残りの端子48、すなわちノーマル端子58により、本体部46が浮いた状態で支持される。
【0095】
なお、同じ電極50に接続されるランド40aは、分岐されず、1つのランド40aに複数の端子48が接続されても良い。また、ヒューズ端子56のみを複数本としても良いし、ノーマル端子58のみを複数本としても良い。また、第2実施形態や第3実施形態に示したノーマル端子58を適用することもできる。
【0096】
(第5変形例)
上記実施形態では、ヒューズ端子56が、遮断部60を1箇所のみ有する例を示した。また、ノーマル端子58が、ランド接続部48bを1つのみ有する例を示した。しかしながら、例えば
図17に示すように、1本のヒューズ端子56が複数の遮断部60を有する構成としても良い。また、
図18に示すように、1本のノーマル端子58が複数のランド接続部48bを有する構成としても良い。
【0097】
図17では、ランド接続部48b側の端部から所定位置までスリット76が形成され、これにより、ヒューズ端子56が複数本の脚部78を有している。そして、各脚部78に遮断部60が形成されている。
【0098】
図18でも、ランド接続部48b側の端部から所定位置までスリット76が形成され、これにより、ノーマル端子58が複数本の脚部78を有している。そして、各脚部78がランド接続部48bを有している。換言すれば、分岐された複数の第1壁部66を有している。そして、両端の脚部78に、第2壁部68が連結されている。なお、上記構成については、第1実施形態や第3実施形態に示したノーマル端子58にも適用することができる。
【0099】
(第6変形例)
例えば
図19に示すように、第1方向において、第1壁部66に第5壁部82が対向配置され、第1壁部66の上端と第5壁部82の上端が、連結部84により連結されたノーマル端子58を採用することもできる。このノーマル端子58は、連結部84にて、第1壁部66に対し、第5壁部82が折り返された構造となっている。また、第5壁部82の下端側にランド接続部48bが設けられ、ノーマル端子58は、第1壁部66と第5壁部82のランド接続部48bにて、対応するランド40aに接続されている。
【0100】
このようなノーマル端子58によれば、第1方向の振動成分に対して梁として機能する部分として、連結部84を有する。また、第2方向の振動成分に対して梁として機能する部分として、第1壁部66だけでなく、第5壁部82も有する。したがって、本体部46を安定して支持することができる。
【0101】
(その他)
上記実施形態では、電子部品28aの例として、セラミック積層コンデンサを示した。しかしながら、上記した構成は、それ以外の電子部品にも採用することができる。例えば、積層構造の電子部品としては、積層インダクタも採用することができる。
【0102】
上記実施形態では、ヒューズ端子56を含む端子48が、プリント基板26に表面実装される例を示した。しかしながら、プリント基板26に挿入実装される構成にも適用することができる。
【0103】
上記実施形態では、バッテリ36と電気的に接続される電源配線40bに対して、ヒューズ端子56を有する電子部品28aが、ランド40a及び接続配線40cを介して電気的に接続される例を示した。しかしながら、ヒューズ端子56を有する電子部品28aが接続される配線は、電源配線40bに限定されるものではない。
【0104】
第1壁部66の板厚方向が、第2側面46bの直交方向と一致する例を示したが、第1壁部66における電極接続部48a以外の部分において、その板厚方向は上記例に限定されるものではない。また、第2壁部68の板厚方向は、第1方向に直交する方向に限定されるものではない。