特許第6048305号(P6048305)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6048305バンドクリップ、バンドクリップ付きワイヤーハーネス及び組み立て品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6048305
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】バンドクリップ、バンドクリップ付きワイヤーハーネス及び組み立て品
(51)【国際特許分類】
   F16B 2/08 20060101AFI20161212BHJP
   F16B 5/12 20060101ALI20161212BHJP
   B60N 3/04 20060101ALI20161212BHJP
   H02G 3/32 20060101ALI20161212BHJP
【FI】
   F16B2/08 U
   F16B5/12 F
   B60N3/04 B
   H02G3/32
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-99857(P2013-99857)
(22)【出願日】2013年5月10日
(65)【公開番号】特開2014-219075(P2014-219075A)
(43)【公開日】2014年11月20日
【審査請求日】2015年6月30日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 良江
(72)【発明者】
【氏名】梶原 康宏
【審査官】 塚原 一久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−045636(JP,A)
【文献】 特公昭45−015891(JP,B1)
【文献】 米国特許第05597280(US,A)
【文献】 特開昭54−063949(JP,A)
【文献】 実開平05−058914(JP,U)
【文献】 特開昭62−247941(JP,A)
【文献】 特開2006−025506(JP,A)
【文献】 特開2002−218632(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 2/00− 2/26
F16B 5/00− 5/12
B60N 3/00−99/00
H02G 3/22− 3/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッド及びストラップを備える結束バンドと、
複数の第1の線状物、第2の線状物及び板状物を備え、前記複数の第1の線状物の各々が根元を有し、前記第2の線状物が第1の端部及び第2の端部を有し、前記板状物が第1の主面及び第2の主面を有し、前記第1の端部が前記複数の第1の線状物の各々の前記根本に結合され、前記第1の線状物の各々が前記第2の線状物と90度以下の角度をなし、前記複数の線状物が周方向に分散して配置され、前記複数の第1の線状物の各々が前記第2の線状物に沿う状態に弾性変形でき、前記第2の端部が前記第1の主面に結合され、前記ヘッドが前記2の主面に結合されるクリップと、
を備え、
前記クリップは、
前記第2の線状物が通される貫通孔が形成されるクッション
をさらに備えるバンドクリップ
【請求項2】
請求項1のバンドクリップと、
前記結束バンドに結束されるワイヤーハーネスと、
を備えるバンドクリップ付きワイヤーハーネス。
【請求項3】
ヘッド及びストラップを備える結束バンドと、
複数の第1の線状物、第2の線状物及び板状物を備え、前記複数の第1の線状物の各々が根元を有し、前記第2の線状物が第1の端部及び第2の端部を有し、前記板状物が第1の主面及び第2の主面を有し、前記第1の端部が前記複数の第1の線状物の各々の前記根本に結合され、前記第1の線状物の各々が前記第2の線状物と90度以下の角度をなし、前記複数の線状物が周方向に分散して配置され、前記複数の第1の線状物の各々が前記第2の線状物に沿う状態に弾性変形でき、前記第2の端部が前記第1の主面に結合され、前記ヘッドが前記2の主面に結合されるクリップと、
を備えるバンドクリップと、
前記結束バンドに結束されるワイヤーハーネスと、
前記第2の線状物に貫通され、前記第1の線状物及び前記板状物に挟まれるフロアカーペットと、
を備える組み立て品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バンドクリップ、バンドクリップ付きワイヤーハーネス及び組み立て品に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両の床にワイヤーハーネスがはわされフロアカーペットが敷かれる場合は、通常、バンドクリップ付きワイヤーハーネス及びフロアカーペットが準備され、バンドクリップ付きワイヤーハーネスが車体に取り付けられ、バンドクリップ付きワイヤーハーネスの上からフロアカーペットが車体に取り付けられる。
【0003】
特許文献1の発明においては、ワイヤーハーネスがバンドクリップ(カーペット留め具)の結束バンド(ハーネス保持部)に結束され、バンドクリップのクリップ(係止突起)がフロアカーペット(カーペット)に結合され、バンドクリップ、ワイヤーハーネス及びフロアカーペットの組み立て品が準備される。組み立て品は、車体に取り付けられる(段落0042)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−213172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バンドクリップ付きワイヤーハーネス及びフロアカーペットを別々に準備して車体に取り付ける作業は工数が多い。この問題は、特許文献1に示されるようにバンドクリップ、ワイヤーハーネス及びフロアカーペットの組み立て品を準備し、組み立て品を車体に取り付けることにより解消する。
【0006】
しかし、特許文献1の組み立て品においては、車室側に配置される「係止鍔4b」が平坦でないため、車室側への「係止鍔4b」の突出が問題となる。また、車室側から車体側へ向かう荷重がフロアカーペットに加わった場合は、車体側に配置される「係止鍔4b」の一部又は全部が車体側から車室側へ移行し、車室側への「係止鍔4b」の突出がさらに顕著になる。この問題は、ワイヤーハーネス以外の線状物が結束バンドに結束される場合、クリップがフロアカーペット以外のシート状物に結合される場合等にも生じる。
【0007】
本発明は、この問題を解決するためになされる。本発明が解決しようとする課題は、シート状物からの突出が抑制されるバンドクリップを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、バンドクリップに関する。
【0009】
本発明の第1の態様においては、結束バンド及びクリップが設けられる。結束バンドは、ヘッド及びストラップを備える。クリップは、複数の第1の線状物、第2の線状物及び板状物を備える。第2の線状物の一端が複数の第1の線状物の各々の根本に結合される。第1の線状物の各々が第2の線状物と90度以下の角度をなす。複数の第1の線状物が周方向に分散して配置される。複数の第1の線状物の各々が第2の線状物に沿う状態に弾性変形できる。第2の線状物の他端が板状物の一方の主面に結合される。ヘッドが板状物の他方の主面に結合される。
【0010】
本発明の第1の態様においては、クリップがクッションをさらに備える。クッションには、貫通孔が形成される。第2の線状物は、貫通孔に通される。
【0011】
本発明の第2の態様は、バンドクリップ付きワイヤーハーネスに関する。
【0012】
本発明の第2の態様においては、本発明の第1の態様のバンドクリップ及びワイヤーハーネスが設けられる。ワイヤーハーネスが結束バンドに結束される。
【0013】
本発明の第3の態様は、組み立て品に関する。
【0014】
本発明の第3の態様においては、バンドクリップが設けられる。バンドグリップには、結束バンド及びクリップが設けられる。結束バンドは、ヘッド及びストラップを備える。クリップは、複数の第1の線状物、第2の線状物及び板状物を備える。第2の線状物の一端が複数の第1の線状物の各々の根本に結合される。第1の線状物の各々が第2の線状物と90度以下の角度をなす。複数の第1の線状物が周方向に分散して配置される。複数の第1の線状物の各々が第2の線状物に沿う状態に弾性変形できる。第2の線状物の他端が板状物の一方の主面に結合される。ヘッドが板状物の他方の主面に結合される。また、本発明の第3の態様においては、ワイヤーハーネス及びフロアカーペットが設けられる。ワイヤーハーネスが結束バンドに結束される。第2の線状物がフロアカーペットを貫通する。複数の第1の線状物及び板状物がフロアカーペットを挟む。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、クリップがシート状物に結合された場合に平坦な複数の第1の線状物がシート状物の一方の主面の側に配置される。また、シート状物の他方の主面の側から一方の主面の側へクリップが移動することを板状物が規制する。シート状物からのバンドクリップの突出が抑制される。
【0016】
また、本発明によれば、バンドクリップのガタツキが抑制される。
【0017】
特に、本発明の第3の態様によれば、ワイヤーハーネス及びフロアカーペットの取り付け工数が減少する。
【0018】
これらの及びこれら以外の本発明の目的、特徴、局面及び利点は、添付図面とともに考慮されたときに下記の本発明の詳細な説明によってより明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】バンドクリップの斜視図である。
図2】バンドクリップの斜視図である。
図3】バンドクリップの断面図である。
図4】組み立て品の断面図である。
図5】組み立て品の上面図である。
図6】組み立て品の仕掛品の断面図である。
図7】組み立て品の仕掛品の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1の斜視図、図2の斜視図及び図3の断面図は、この実施形態のバンドクリップ1000を模式的に示す。図2は、バンドクリップ1000を縦断面で半分に切断した状態を示す。
【0021】
図1から図3までに示されるように、バンドクリップ1000は、結束バンド1020及びクリップ1021を備える。結束バンド1020は、ヘッド1040及びストラップ1041を備える。クリップ1021は、複数の抜け止め1060、貫通体1061、突き抜け止め1062及びクッション1063を備える。ヘッド1040は、通路形成物1080及び抜け止め爪1081を備える。ストラップ1041は、帯状部1100及び複数の突出部1101を備える。バンドクリップ1000がこれらの構成物以外の構成物を備えてもよい。複数の抜け止め1060の数及び複数の突出部1101の数の両方又は片方が増減されてもよい。結束バンド1020は、ワイヤーハーネスを結束することが予定されている。クリップ1021は、フロアカーペットに結合されることが予定されている。結束バンド1020がワイヤーハーネス以外の線状物を結束してもよい。クリップ1021がフロアカーペット以外のシート状物に結合されてもよい。
【0022】
複数の抜け止め1060及び貫通体1061は線状物である。複数の抜け止め1060及び貫通体1061の結合物は、商品にタグを取り付ける場合等に使用されるタグピンと同様の構造を有する。タグピンにおいては、複数の抜け止め1060が「横棒」と称される場合があり、貫通体1061が「フィラメント」と称される場合がある。
【0023】
突き抜け止め1062及びクッション1063は、円板状物である。突き抜け止め1062及びクッション1063の両方又は片方が円板状物以外の板状物であってもよい。例えば、突き抜け止め1062及びクッション1063の両方又は片方が楕円板状物であってもよい。
【0024】
貫通体1061の一方の端部1120は、複数の抜け止め1060の各々の根元1140に結合される。貫通体1061の他方の端部1121は、突き抜け止め1062の一方の主面1160の中心に結合される。貫通体1061の他方の端部1121が突き抜け止め1062の一方の主面1160の中心から若干ずれた位置に結合されてもよい。ヘッド1040は、突き抜け止め1062の他方の主面1161に結合される。
【0025】
複数の抜け止め1060の各々は、貫通体1061と90度の角度をなす。これにより、複数の抜け止め1060が平坦になる。複数の抜け止め1060の各々が貫通体1061と90度未満の角度をなしてもよい。この場合も、クリップ1021がフロアカーペットに取り付けられたときには、複数の抜け止め1060の各々と貫通体1061とがなす角が広げられ、複数の抜け止め1060がほぼ平坦になる。
【0026】
複数の抜け止め1060は周方向に分散して配置される。複数の抜け止め1060は、望ましくは等角度で配置されるが、等角度で配置されない場合もある。周方向は、貫通体1061を軸として貫通体1061の周りを周る方向である。
【0027】
複数の抜け止め1060の各々は、根元1140の付近で折れ曲がることができ、貫通体1061に沿う状態に弾性変形できる。
【0028】
クッション1063の中心には、貫通孔1180が形成される。貫通孔1180がクッション1063の中心から若干ずれた位置に形成されてもよい。貫通体1061は、貫通孔1180を貫通する。クッション1063が省略される場合もある。
【0029】
クッション1063は、望ましくは発砲ウレタンからなる。クッション1063が発砲ウレタン以外の弾性体からなってもよい。クッション1063は、貫通体1061が延在する方向に押された場合に貫通体1061が延在する方向に圧縮される。貫通体1061が延在する方向にクッション1063が圧縮されていない場合は、図3に示されるクッション1063及び複数の抜け止め1060の間隙t2が図4に示されるフロアカーペット1221の厚さt1より狭くなっている。貫通体1061が延在する方向にクッション1063が圧縮された場合は、クッション1063及び複数の抜け止め1060の間隙が広がる。
【0030】
突き抜け止め1062の厚さは、中心から縁の近傍までにおいては一定であり、当該縁の近傍から縁までにおいては縁に近づくにつれて薄くなる。突き抜け止め1062の厚さの分布が変更されてもよい。
【0031】
突き抜け止め1062の一方の主面1160は、平坦である。突き抜け止め1062の他方の主面1161は、中心から縁の近傍までにおいては平坦である。突き抜け止め1062の一方の主面1160は、貫通体1061と90度をなす。
【0032】
クッション1063の厚さは、一定である。クッション1063の厚さの分布が変更されてもよい。
【0033】
通路形成物1080には、ストラップ通路1200が形成される。抜け止め爪1081は、ストラップ通路1200の内面から突出する。複数の突出部1101は、帯状部1100の主面から突出し、帯状部1100の長さ方向に配列される。
【0034】
結束バンド1020及びクリップ1021は、樹脂からなる。結束バンド1020及びクリップ1021の全部又は一部が樹脂以外の材質からなってもよい。
【0035】
図4の断面図及び図5の上面図は、バンドクリップ1000、ワイヤーハーネス1220及びフロアカーペット1221の組み立て品1240を模式的に示す。
【0036】
組み立て品1240は、自動車の車室の床に敷かれる。組み立て品1240が自動車の車室の床に敷かれる場合は、フロアカーペット1221より車体側にワイヤーハーネス1220が配置される。組み立て品1240が自動車の車室の床以外に敷かれてもよい。組み立て品1240によれば、ワイヤーハーネス1220及びフロアカーペット1221の取り付け工数が減少する。
【0037】
図4及び図5に示されるように、組み立て品1240においては、ワイヤーハーネス1220が結束バンド1020に結束され、クリップ1021がフロアカーペット1221に結合される。
【0038】
ワイヤーハーネス1220が結束バンド1020に結束される場合は、ストラップ1041がストラップ通路1200に通され、ストラップ1041の輪が形成される。ワイヤーハーネス1220は、ストラップ1041の輪に締め付けられる。複数の突出部1101のうちのひとつが抜け止め爪1081に引っ掛かり、ストラップ1041がストラップ通路1200から抜けることが規制される。
【0039】
クリップ1021がフロアカーペット1221に結合される場合は、貫通体1061がフロアカーペット1221を貫通し、複数の抜け止め1060及び突き抜け止め1062がフロアカーペット1221を挟む。クッション1063は、フロアカーペット1221及び突き抜け止め1062の間に配置され、フロアカーペット1221及び突き抜け止め1062の隙間を埋める。クッション1063は、貫通体1061が延在する方向に圧縮されている。これにより、バンドクリップ1000のガタツキが抑制される。
【0040】
クリップ1021がフロアカーペット1221に結合された場合は、平坦な複数の抜け止め1060が車室側に配置される。このため、フロアカーペット1221からのバンドクリップ1000の突出が抑制される。また、クリップ1021が車体側から車室側へ移動することを突き抜け止め1062が規制する。このため、フロアカーペット1221からのバンドクリップ1000の突出が抑制される。これにより、車室側へのバンドクリップ1000の突出が抑制される。
【0041】
図6及び図7の断面図は、組み立て品1240の仕掛品を模式的に示す。
【0042】
組み立て品1240が組み立てられる場合は、ワイヤーハーネス1220が結束バンド1020に結束され、バンドクリップ付きワイヤーハーネス1260が準備される。
【0043】
続いて、タグピン用のタグガンと類似したガンにクリップ1021が装着される。これにより、図6に示されるように、複数の抜け止め1060の各々が貫通体1061に沿う状態に弾性変形し、複数の抜け止め1060がフロアカーペット1221を突き抜け可能になる。複数の抜け止め1060の各々の長さL1は、図3に示されるクッション1063及び複数の抜け止め1060の間隙t2より長い。クリップ1021がガンに装着され複数の抜け止め1060及び貫通体1061がフロアカーペット1221に撃ち込まれる場合は、貫通体1061が延在する方向にクッション1063が圧縮され、複数の抜け止め1060の各々がクッション1063に干渉せずに貫通体1061に沿う状態に弾性変形できるようになる。
【0044】
続いて、複数の抜け止め1060及び貫通体1061がフロアカーペット1221に撃ち込まれ、図7に示されるように、複数の抜け止め1060がフロアカーペット1221を通過する。このとき、貫通体1061が延在する方向にクッション1063がさらに圧縮される。撃ち込みに先立ってフロアカーペット1221に穿孔することは不要である。クッション1063及び複数の抜け止め1060の間隙が一時的に広がり、複数の抜け止め1060がフロアカーペット1221から離れる。貫通体1061に沿う状態に弾性変形していた複数の抜け止め1060が元の平坦な状態に戻る。
【0045】
続いて、貫通体1061が延在する方向へのクッション1063の圧縮が緩和され、図4に示されるように、フロアカーペット1221及び突き抜け止め1062の隙間がクッション1063で埋められる。このときも、貫通体1061が延在する方向にクッション1063は圧縮された状態にある。これにより、バンドクリップ1000のガタツキが抑制される。図3に示されるクッション1063及び複数の抜け止め1060の間隙t2がフロアカーペット1221の厚さt1と一致させられ、クッション1063が圧縮されていない状態に戻ってもよい。
【0046】
ワイヤーハーネス1220は、自動車に搭載された2個以上の機器を電気的に接続する。ワイヤーハーネス1220は、典型的には、分岐を有し、3個以上の機器を電気的に接続する。ワイヤーハーネス1220が分岐を有さず2個の機器を電気的に接続する場合もある。
【0047】
本発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての局面において例示であって限定的ではない。したがって、本発明の範囲からはずれることなく無数の修正及び変形が案出されうると解される。
【符号の説明】
【0048】
1000 バンドクリップ
1020 結束バンド
1021 クリップ
1040 ヘッド
1041 ストラップ
1060 複数の抜け止め
1061 貫通体
1062 突き抜け止め
1063 クッション
1220 ワイヤーハーネス
1221 フロアカーペット
1240 組み立て品
1260 バンドクリップ付きワイヤーハーネス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7