特許第6048314号(P6048314)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6048314
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】プラグカバー
(51)【国際特許分類】
   B60K 1/04 20060101AFI20161212BHJP
   B60R 16/04 20060101ALI20161212BHJP
   H01R 13/52 20060101ALI20161212BHJP
【FI】
   B60K1/04 Z
   B60R16/04 J
   H01R13/52 302C
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2013-111912(P2013-111912)
(22)【出願日】2013年5月28日
(65)【公開番号】特開2014-231249(P2014-231249A)
(43)【公開日】2014年12月11日
【審査請求日】2016年2月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100067873
【弁理士】
【氏名又は名称】樺山 亨
(74)【代理人】
【識別番号】100090103
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 章悟
(72)【発明者】
【氏名】本城 英喜
(72)【発明者】
【氏名】ルー ウェン レオン
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 賢記
(72)【発明者】
【氏名】高崎 静一
【審査官】 岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−126267(JP,A)
【文献】 特開平07−014564(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3176684(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3048659(JP,U)
【文献】 特開2007−289337(JP,A)
【文献】 実開平03−011813(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 1/04
B60R 16/04
H01R 13/52
H01H 27/00
E05B 65/52
A44B 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリを収容するバッテリケースに設けられ、前記バッテリの電力を遮断するメンテナンスプラグを覆うプラグカバーであって、
前記メンテナンスプラグの周囲を壁状に包囲するカバー枠と、ヒンジ部によって前記カバー枠に対して揺動自在に支持された蓋体と、前記カバー枠と前記蓋体とを接合すると共に当該接合を開閉自在なファスナ部とを有し、前記ファスナ部は前記接合の開閉時に把持される摘み部を備え、前記摘み部は前記ヒンジ部に対して固定部材により固定されることを特徴とするプラグカバー。
【請求項2】
請求項1記載のプラグカバーにおいて、
前記固定部材は締結部材であり、前記摘み部は前記締結部材が挿通可能な第1の孔部を備え、前記ヒンジ部は前記締結部材が挿通可能な第2の孔部を備え、第1の孔部及び第2の孔部に前記締結部材が挿通されることにより、前記摘み部が前記ヒンジ部に対して固定されることを特徴とするプラグカバー。
【請求項3】
請求項2記載のプラグカバーにおいて、
前記締結部材の頭部が前記ヒンジ部の幅よりも大きくなるように形成されていることを特徴とするプラグカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メンテナンスプラグを保護するプラグカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両、特に電気自動車においては、大容量のバッテリを搭載しているため整備時等に作業者が感電しないように電流を遮断するメンテナンスプラグが設けられている。このメンテナンスプラグは、通常はバッテリケースのカバー上面に設けられており、ゴムや金属の蓋によって覆われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−96716号公報
【特許文献2】特許第4009059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
メンテナンスプラグを覆うプラグカバーは、バッテリが加熱して内部の空気が膨張するため、これを逃がす呼吸口を必要とする。また、プラグカバーとしては、水や塵埃、さらには虫等の異物が混入することを防止すべく、開閉時の密着性を得るために比較的高価な樹脂材料が用いられている。これ等のことから、従来ではコストアップすることが避けられなかった。
本発明は上述の問題点を解決し、異物の混入を確実に防止することができると共にコストダウンを図ることが可能なプラグカバーの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、バッテリを収容するバッテリケースに設けられ、前記バッテリの電力を遮断するメンテナンスプラグを覆うプラグカバーであって、前記メンテナンスプラグの周囲を壁状に包囲するカバー枠と、ヒンジ部によって前記カバー枠に対して揺動自在に支持された蓋体と、前記カバー枠と前記蓋体とを接合すると共に当該接合を開閉自在なファスナ部とを有し、前記ファスナ部は前記接合の開閉時に把持される摘み部を備え、前記摘み部は前記ヒンジ部に対して固定部材により固定されることを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のプラグカバーにおいて、さらに前記固定部材は締結部材であり、前記摘み部は前記締結部材が挿通可能な第1の孔部を備え、前記ヒンジ部は前記締結部材が挿通可能な第2の孔部を備え、第1の孔部及び第2の孔部に前記締結部材が挿通されることにより、前記摘み部が前記ヒンジ部に対して固定されることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のプラグカバーにおいて、さらに前記締結部材の頭部が前記ヒンジ部の幅よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、バッテリが加熱してプラグカバー内部の空気が膨張してもこれをファスナ部の隙間から逃がすことができ、呼吸口を省略できることからコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態を適用したバッテリケースの概略図である。
図2】本発明の一実施形態に用いられるプラグカバーの概略斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に用いられるプラグカバーの開放時における概略図である。
図4】本発明の一実施形態に用いられる(a)プラグカバーの閉塞時における概略図(b)ファスナ部の閉塞時における概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態を示している。同図において、符号1は電気自動車の車室底部に配置されているバッテリケースを示しており、その内部には複数のバッテリが収納されている。バッテリケース1の上部には本発明の特徴部であるプラグカバー2が設けられており、プラグカバー2の内部には図2に示すように作業時等に取り外されるメンテナンスプラグ3が収納されている。
【0011】
プラグカバー2は、図2に示すように、メンテナンスプラグ3の周囲を壁状に包囲するカバー枠2aと、ヒンジ部2cによってカバー枠2aに対して揺動自在に支持された蓋体2bと、カバー枠2aに固定されたファスナ部2dと、蓋体2bに固定されファスナ部2dに対して係合可能なファスナ部2eと、カバー枠2aが固定されバッテリケース1に固定される固定部2fとを有している。
【0012】
カバー枠2a、蓋体2b、固定部2fはそれぞれ樹脂によって形成されており、カバー枠2aとファスナ部2d及び蓋体2bとファスナ部2eとはそれぞれ超音波溶着によって固定されている。またヒンジ部2cは金属製であり、カバー枠2a及び蓋体2bに対してそれぞれ接着またはねじ止め等の周知の方法によって固定されている。
【0013】
各ファスナ部2d,2eには、両者を係合及び離脱させる、即ちカバー枠2aと蓋体2bとの接合を開閉自在な開閉部2gがそれぞれ嵌合されており、開閉部2gには各ファスナ部2d,2eを開閉する際に把持される摘み部2hが取り付けられている。摘み部2hには固定用ボルト(固定部材、締結部材)が貫通可能な孔部(第1の孔部)が設けられており、ヒンジ部2cには固定用ボルトが挿通可能な固定用ナット2i(第2の孔部)が固定されている。
【0014】
上述の構成より、図3に示すメンテナンスプラグ3が開放された状態からカバー枠2aに対して蓋体2bを閉じた状態とし、摘み部2hを把持して通常のファスナと同様に開閉部2gを移動させて各ファスナ部2d,2eを係合させる。そして、その状態から図4(a)に示すように摘み部2hをヒンジ部2cに重合させ、摘み部2hの孔部を介して固定用ボルト4を固定用ナット2iに螺合させることにより、メンテナンスプラグ3が閉じられた状態となる。
【0015】
上述の構成において、本発明のプラグカバー2はファスナ部2d,2eを互いに係合させることによってメンテナンスプラグ3が閉じられた状態となり、各ファスナ部2d,2e間には図4(b)に示すように隙間があることから、バッテリが加熱してプラグカバー2内部の空気が膨張しても符号5で示すようにこれを前記隙間から逃がすことができ、呼吸口を省略できることからコストダウンを図ることができる。
【0016】
また、ファスナ部2d,2eによってカバー枠2aと蓋体2bとが確実に結合されるので、カバー枠2a及び蓋体2bとしてポリエチレンやポリプロピレン等の安価な樹脂を用いても水、塵埃、虫等の異物が混入することを確実に防止することができ、コストダウンを図ることができる。
【0017】
さらに、摘み部2h及び開閉部2gは各ファスナ部2d,2eによってカバー枠2aと蓋体2bとを結合した後に固定部材である固定用ボルト4によって固定用ナット2iに固定されるので、メンテナンスプラグ3を開放する際には特殊な工具が必要となり、安全性を高めることができる。固定用ナット2iに代えて、ヒンジ部2cに直接タップを形成してもよい。また締結部材として固定用ボルト4を挙げたが、締結部材としては六角ボルトや六角穴付きボルト等のボルトの他、ねじ類やビス等を用いてもよい。
【0018】
上記実施形態の変形例として、固定用ボルト4に代えて、図4(a)に示すように、その頭部がヒンジ部2cの幅よりも大きくなるように形成された固定用ボルト6を固定部材として用いてもよい。この構成により、上述の実施形態に比してヒンジ部2cに対する摘み部2hの固定力を増加することができ、固定用ボルト6が簡単には外れないことから安全性をより一層高めることができる。
【符号の説明】
【0019】
1 バッテリケース
2 プラグカバー
2a カバー枠
2b 蓋体
2c ヒンジ部
2d,2e ファスナ部
2g 開閉部
2h 摘み部
3 メンテナンスプラグ
4,6 固定部材(固定用ボルト)
図1
図2
図3
図4