特許第6048315号(P6048315)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6048315
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】蓄電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20161212BHJP
   H01M 2/18 20060101ALI20161212BHJP
   H01M 4/02 20060101ALI20161212BHJP
   H01G 11/72 20130101ALI20161212BHJP
   H01G 11/10 20130101ALI20161212BHJP
   H01G 11/52 20130101ALI20161212BHJP
   H01M 10/058 20100101ALN20161212BHJP
   H01M 10/052 20100101ALN20161212BHJP
【FI】
   H01M10/04 Z
   H01M2/18 Z
   H01M4/02 Z
   H01G11/72
   H01G11/10
   H01G11/52
   !H01M10/058
   !H01M10/052
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-113042(P2013-113042)
(22)【出願日】2013年5月29日
(65)【公開番号】特開2014-232647(P2014-232647A)
(43)【公開日】2014年12月11日
【審査請求日】2015年10月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】中村 知広
(72)【発明者】
【氏名】杉本 貴久
【審査官】 冨士 美香
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−079254(JP,A)
【文献】 特開平03−152881(JP,A)
【文献】 特開2002−042855(JP,A)
【文献】 特開2007−019211(JP,A)
【文献】 特開平04−167375(JP,A)
【文献】 特開2012−028187(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0143189(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0104550(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/04
H01G 11/00−11/72
H01G 9/00
H01M 2/18
H01M 4/02
H01M 10/052
H01M 10/058
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の集電体の両面に、第1の活物質領域を有する第1の電極と、
第2の集電体の両面に、前記第1の活物質領域と異極の第2の活物質領域を有する第2の電極と、
前記第1の電極と第2の電極の間に介在するセパレータとを積層して形成された電極組立体をケース内に有する蓄電装置であって、
前記第1の電極は、前記第1の活物質領域を前記第1の集電体の一方向に離間して一対備えるとともに、離間した前記第1の活物質領域に挟まれた前記第1の集電体の露出部を備え、離間した前記第1の活物質領域が対向する状態に前記露出部で折り曲げられており、
前記電極組立体は、前記第1の電極の対向する前記第1の活物質領域の間に前記セパレータを介して前記第2の電極を挟んだ電極ユニットを複数備えるとともに、
複数の前記電極ユニットが、前記セパレータを介した前記第2の電極を挟んで積層されて形成されており、
前記第1の電極は、第1の活物質領域としての負極活物質層を有する負極電極であるとともに、前記第2の電極は、第2の活物質領域としての正極活物質層を有する正極電極であり、前記セパレータは、互いに対峙する第1のセパレータ及び第2のセパレータを備えるとともに前記正極電極を収納する収納部を有し、前記収納部よりも前記第1のセパレータ及び前記第2のセパレータの端縁側で前記第1のセパレータと前記第2のセパレータとを接合する接合部を有しており、
前記電極ユニット間に挟まれた正極電極は、前記セパレータの前記接合部のうち底側接合部を介して前記ケースの内底面に支持されるとともに、前記正極電極は、前記正極活物質層の正極端縁が前記底側接合部に支持されており、
前記電極ユニットにおいて外面側の前記負極活物質層での前記内底面側の端縁を負極端縁とすると、前記内底面に直交する高さ方向に沿った前記底側接合部の長さは、前記高さ方向に沿った前記内底面から前記負極端縁までの長さ以上に設定されていることを特徴とする蓄電装置。
【請求項2】
前記電極ユニット内で前記負極活物質層に挟まれた前記正極電極は、前記露出部及び前記セパレータを介して前記ケースの内底面に支持されるとともに、前記セパレータは前記接合部のうち前記露出部に支持される露出部側接合部を有し、
前記高さ方向に沿った前記露出部側接合部と露出部の厚みとを合わせた長さは、前記高さ方向に沿った前記内底面から前記負極端縁までの長さ以上に設定されている請求項に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記蓄電装置は二次電池である請求項1又は請求項に記載の蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の電極と第2の電極をセパレータを介して積層して形成された電極組立体をケース内に有する蓄電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)などの車両に搭載される蓄電装置としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などがよく知られている。これらの蓄電装置は、金属箔(集電体)の表面に活物質層(活物質領域)を有する正極及び負極の電極を、間にセパレータを介在させた状態で積層して形成された電極組立体を備えている(例えば、特許文献1)。
【0003】
図6に示すように、特許文献1の電池において、正極80は、アルミニウム製の正極集電体81の片面に正極合剤82を有し、正極80は、正極合剤82が対向するように2つ折りに折り畳まれている。正極80において、折り畳まれた部分には正極合剤82が設けられていない。負極83は、銅製の負極集電体84の両面に負極合剤85を有する。負極83は、セパレータ86によって包囲されるとともに、折り畳まれた正極80に挟持され、正極80と負極83がユニット化されている。セパレータ86は、折り畳まれた正極集電体81の表面に沿って配置されている。そして、負極83の負極集電体84は、セパレータ86を介して正極80の正極合剤82に対向配置されるとともに、ユニットが複数積層されて電極組立体が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−121016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の電池は、電極組立体の積層方向に隣り合うユニット同士が、正極集電体81同士で対向してしまっている。正極集電体81同士が対向した部位は、電池容量に寄与しておらず、正極集電体81同士が対向した部位は無駄なスペースとなってしまっている。
【0006】
本発明は、電極ユニットを複数備える構成としても、電池容量に寄与しない無駄なスペースを無くし、エネルギー密度を大きくすることができる蓄電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の蓄電装置は、第1の集電体の両面に、第1の活物質領域を有する第1の電極と、第2の集電体の両面に、前記第1の活物質領域と異極の第2の活物質領域を有する第2の電極と、前記第1の電極と第2の電極の間に介在するセパレータとを積層して形成された電極組立体をケース内に有する蓄電装置であって、前記第1の電極は、前記第1の活物質領域を前記第1の集電体の一方向に離間して一対備えるとともに、離間した前記第1の活物質領域に挟まれた前記第1の集電体の露出部を備え、離間した前記第1の活物質領域が対向する状態に前記露出部で折り曲げられており、前記電極組立体は、前記第1の電極の対向する前記第1の活物質領域の間に前記セパレータを介して前記第2の電極を挟んだ電極ユニットを複数備えるとともに、複数の前記電極ユニットが、前記セパレータを介した前記第2の電極を挟んで積層されて形成されており、前記第1の電極は、第1の活物質領域としての負極活物質層を有する負極電極であるとともに、前記第2の電極は、第2の活物質領域としての正極活物質層を有する正極電極であり、前記セパレータは、互いに対峙する第1のセパレータ及び第2のセパレータを備えるとともに前記正極電極を収納する収納部を有し、前記収納部よりも前記第1のセパレータ及び前記第2のセパレータの端縁側で前記第1のセパレータと前記第2のセパレータとを接合する接合部を有しており、前記電極ユニット間に挟まれた正極電極は、前記セパレータの前記接合部のうち底側接合部を介して前記ケースの内底面に支持されるとともに、前記正極電極は、前記正極活物質層の正極端縁が前記底側接合部に支持されており、前記電極ユニットにおいて外面側の前記負極活物質層での前記内底面側の端縁を負極端縁とすると、前記内底面に直交する高さ方向に沿った前記底側接合部の長さは、前記高さ方向に沿った前記内底面から前記負極端縁までの長さ以上に設定されていることを要旨とする。
【0008】
これによれば、第1の電極は露出部で折り曲げているため、第1の活物質領域が折り曲げられることはなく、電池容量に寄与しない無駄な活物質領域を無くすことができる。また、第1の活物質領域を第1の集電体の両面に有する。このため、電極ユニットにおいて、折り曲げられた第1の電極の内面側では、第1の活物質領域と第2の活物質領域が対向している。また、電極組立体において、電極ユニット同士の間に第2の電極が挟まれているため、第1の電極の両外面側の第1の活物質領域は、第2の活物質領域が対向している。このため、電極組立体を、複数の電極ユニットを積層して構成しても、金属箔同士が対向する部位が生じず、電池容量に寄与しない部位が生じない。このため、電極ユニットを複数備える構成としても、電池容量に寄与しない無駄なスペースを無くし、エネルギー密度を大きくすることができる。
【0010】
また、電極ユニット間に挟まれた正極電極において、正極活物質層は、底側接合部の長さだけ内底面から離れた位置に配置される。そして、この底側接合部の長さを所定長さに設定することで、電極ユニット間に挟まれた正極電極の正極活物質層を、負極端縁からはみ出さずに負極活物質層に対向させることができる。
【0011】
また、蓄電装置について、前記電極ユニット内で前記負極活物質層に挟まれた前記正極電極は、前記露出部及び前記セパレータを介して前記ケースの内底面に支持されるとともに、前記セパレータは前記接合部のうち前記露出部に支持される露出部側接合部を有し、前記高さ方向に沿った前記露出部側接合部と露出部の厚みとを合わせた長さは、前記高さ方向に沿った前記内底面から前記負極端縁までの長さ以上に設定されている。
【0012】
これによれば、電極ユニット内に挟まれた正極電極において、正極活物質層は、露出部側接合部及び露出部の厚みを合わせた長さだけ内底面から離れた位置に配置される。そして、この露出部側接合部と露出部の厚みを合わせた長さを所定長さに設定することで、正極活物質層を負極端縁からはみ出さずに負極活物質層に対向させることができる。
【0013】
また、蓄電装置は二次電池である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、電極ユニットを複数備える構成としても、電池容量に寄与しない無駄なスペースを無くし、エネルギー密度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】二次電池を示す分解斜視図。
図2】電極組立体を構成する正極電極と負極電極、及び電極ユニットを示す斜視図。
図3】二次電池の外観を示す斜視図。
図4】(a)は電極ユニットを示す断面図、(b)はユニット内正極電極を示す正面図、(c)はユニット間正極電極を示す正面図。
図5】ケースに収容した電極組立体の一部を示す断面図。
図6】背景技術を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、蓄電装置を二次電池に具体化した一実施形態を図1図5にしたがって説明する。
図1及び図3に示すように、蓄電装置として二次電池10は、ケース11に電極組立体12が収容されている。ケース11は、有底四角筒状のケース本体13と、当該ケース本体13に電極組立体12を挿入する挿入口14を閉塞する矩形平板状の蓋部材15とからなる。ケース本体13は、矩形平板状の底壁Tと、その底壁Tの四辺を囲むように立設された側壁Sを有し、ケース本体13の内面には底壁T及び側壁Sを覆う樹脂層Gが設けられている。なお、ケース11の内底面Taは底壁Tを覆う樹脂層Gを含んでいる。ケース11を構成するケース本体13と蓋部材15は、何れも金属製(例えば、ステンレスやアルミニウム)である。また、本実施形態の二次電池10は、その外観が角型をなす角型電池であり、リチウムイオン電池である。
【0017】
電極組立体12には、電極端子としての正極端子16と負極端子17が電気的に接続される。正極端子16及び負極端子17には、ケース11から絶縁するためのリング状の絶縁リング18がそれぞれ取り付けられている。
【0018】
図2に示すように、電極組立体12は、第1の電極としてのシート状の負極電極20と、第2の電極としてのシート状の正極電極19と、正極電極19と負極電極20の間を絶縁するシート状のセパレータ21と、を有する。
【0019】
正極電極19は、それぞれ矩形シート状の第2の集電体としての正極金属箔(本実施形態ではアルミニウム箔)22を有するとともに、その両面に第2の活物質領域としての正極活物質層23を有する。また、正極電極19は、正極活物質層23が設けられず、正極金属箔22の露出した正極露出部22aを正極電極19の一辺に有し、この正極露出部22aの一部から突出するように設けられた正極集電タブ24を有する。正極集電タブ24は、電極組立体12を構成する正極電極19において同一形状とされ、同位置に設けられている。そして、正極集電タブ24は、正極端子16と電気的に接続される。
【0020】
負極電極20は、矩形シート状の第1の集電体としての負極金属箔(本実施形態では銅箔)25を有するとともに、その負極金属箔25の両面に第1の活物質領域としての負極活物質層26を有する。負極活物質層26は、負極金属箔25の両面に、負極金属箔25の長手方向(一方向)に離間して一対ずつ設けられている。また、負極電極20は、負極金属箔25の両面において長手方向(一方向)に離間した負極活物質層26の間に、負極金属箔25の露出した負極露出部25aを有するとともに、負極金属箔25の長手方向の両端部にも負極露出部25aを有する。負極電極20は、負極金属箔25の長手方向の両端側の負極露出部25aの一部に、負極金属箔25からなる負極集電タブ27を突出するように備える。負極集電タブ27は、電極組立体12を構成する各負極電極20において同一形状とされ、同一位置に設けられている。
【0021】
負極電極20は、長手方向中央に位置する負極露出部25aから2つ折りに折り畳まれ、負極電極20の内面側及び外面側それぞれに負極活物質層26を有し、内面側では負極活物質層26同士が対向するとともに、長手方向両端の負極集電タブ27同士も対向している。
【0022】
正極電極19は正極集電タブ24を除いた部分が矩形状であり、負極電極20は負極集電タブ27を除いた部分が矩形状である。しかし、負極活物質層26の隣り合う2辺の各辺の長さ(長手方向の長さ及び短手方向の長さ)は、正極活物質層23の隣り合う2辺の各辺の長さ(長手方向の長さ及び短手方向の長さ)よりも長く設定されている。つまり、負極活物質層26は、正極活物質層23の全面を覆うことが可能な大きさに設定されている。
【0023】
正極電極19は、袋状のセパレータ21に包まれている。セパレータ21は、互いに対峙し、正極電極19の両面を覆う大きさで、かつ同一の大きさからなる第1のセパレータ21aと第2のセパレータ21bを有するとともに、正極電極19の収納部21cを有する。第1及び第2のセパレータ21a,21bは、重ねた状態において、正極電極19の各端縁からはみ出すはみ出し部30を備える。そして、正極電極19を挟む第1及び第2のセパレータ21a,21bは、収納部21cよりも第1及び第2のセパレータ21a,21bの端縁側で各はみ出し部30同士を溶着して形成される接合部31を備える。
【0024】
図1及び図4(a)に示すように、2つ折りに折り畳まれた負極電極20の内側には、セパレータ21で包まれた正極電極19が配設され、負極電極20と正極電極19とで1つの電極ユニット50が形成されている。そして、電極組立体12は、電極ユニット50同士の間にセパレータ21で包まれた正極電極19を挟み、電極ユニット50と正極電極19を交互に積層して形成されている。
【0025】
図5に示すように、電極組立体12において、電極ユニット50は、その負極電極20の負極露出部25aがケース11の内底面Taに支持されている。また、電極ユニット50同士の間に挟まれた正極電極19は、セパレータ21の接合部31を介してケース11の内底面Taに支持されている。
【0026】
ここで、各正極電極19の正極活物質層23において、ケース11の底壁T側の端縁を正極端縁23aとし、各負極電極20の負極活物質層26において、ケース11の底壁T側の端縁を負極端縁26aとする。また、ケース11の内底面Taに直交する方向を高さ方向とする。この場合、ケース11の内底面Taから正極端縁23aまでの高さ方向に沿った長さN1と、内底面Taから負極端縁26aまでの高さ方向に沿った長さN2とでは、長さN1の方が長さN2より長くなっている。よって、ケース11の底壁T側において、正極活物質層23は、負極活物質層26の面に沿う方向では、負極活物質層26よりも内側に配置されている。
【0027】
また、電極ユニット50内で負極活物質層26に挟まれた正極電極19をユニット内正極電極191とし、電極ユニット50同士の間に挟まれた正極電極19をユニット間正極電極192とする。ユニット内正極電極191は、電極ユニット50内では、折り曲げられた負極露出部25aを介してケース11の内底面Taに間接的に支持されている。
【0028】
図4(b)に示すように、ユニット内正極電極191を包むセパレータ21において、正極電極19を囲む四辺の接合部31のうち、ケース11の底壁T側に配置され、負極露出部25aに支持される一辺の接合部31を露出部側接合部32とする。そして、ユニット内正極電極191は、正極活物質層23の正極端縁23aが露出部側接合部32に支持され、セパレータ21内に位置決めされている。
【0029】
一方、ユニット間正極電極192は、ケース11の内底面Taに直接支持されている。そして、図4(c)に示すように、ユニット間正極電極192を包むセパレータ21において、ユニット間正極電極192を囲む四辺の接合部31のうち、ケース11の底壁T側に配置され、ケース11の内底面Taに直接支持される一辺の接合部31を底側接合部33とする。ユニット間正極電極192は、正極活物質層23の正極端縁23aが底側接合部33に支持され、セパレータ21内に位置決めされている。
【0030】
ここで、図5に示すように、露出部側接合部32において、負極露出部25aの内面に支持された端縁を露出側端縁32aとするとともに、底側接合部33において、ケース11の内底面Taに支持された端縁を底側端縁33aとする。
【0031】
この場合、露出部側接合部32において、露出側端縁32aから正極活物質層23の正極端縁23aまでの高さ方向に沿った接合部長さL1と、底側接合部33において、底側端縁33aから正極活物質層23の正極端縁23aまでの接合部長さL2とでは、接合部長さL1の方が短くなっている。よって、高さ方向において、露出部側接合部32の方が、底側接合部33よりも短くなっており、接合部長さL1は、接合部長さL2よりも負極露出部25aの厚みW分だけ短くなっている。露出部側接合部32と底側接合部33では、露出部側接合部32の方が、接合されたはみ出し部30の面積が小さくなっている。
【0032】
したがって、底側接合部33の接合部長さL2は、内底面Taから負極端縁26aまでの長さN2よりも長くなっている。また、露出部側接合部32の接合部長さL1は、内底面Taから負極端縁26aまでの接合部長さL1よりも長くなっている。そして、露出部側接合部32の接合部長さL1と、負極露出部25aの厚みWとを合わせた長さは、底側接合部33の接合部長さL2と同じであり、かつ内底面Taから負極端縁26aまでの長さN2よりも長くなっている。
【0033】
よって、ユニット内正極電極191が負極露出部25aに支持され、ユニット間正極電極192が内底面Taに支持された状態において、正極端縁23aが同一直線上に配置されるとともに、正極端縁23aが負極端縁26aよりも内側に配置されている。
【0034】
上記構成の電極組立体12においては、各電極ユニット50の内面側の負極活物質層26それぞれには、ユニット内正極電極191の正極活物質層23の全面が対向しているとともに、外面側の負極活物質層26それぞれには、電極ユニット50に隣り合う各ユニット間正極電極192の正極活物質層23の全面が対向している。したがって、全ての正極活物質層23が、全面に亘って負極活物質層26に対向しており、負極活物質層26は正極活物質層23の全面を覆っている。
【0035】
次に、二次電池10の作用を記載する。
電極組立体12の積層方向において、各負極活物質層26にはそれぞれ正極活物質層23が対向しており、電極ユニット50を複数用いた電極組立体12であっても、正極金属箔22同士又は負極金属箔25同士が対向する部位が無い。
【0036】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)電極組立体12は、負極電極20を2つ折りに折り畳み、その内側にユニット内正極電極191を挟んだ電極ユニット50と、その電極ユニット50同士の間に挟んだユニット間正極電極192とを積層して形成されている。このため、電極ユニット50の内面側の負極活物質層26には、ユニット内正極電極191の正極活物質層23が対向し、電極ユニット50の外面側の負極活物質層26には、ユニット間正極電極192の正極活物質層23が対向している。このため、電極組立体12には、金属箔同士が対向する部位が生じず、電極組立体12には電池容量に寄与しない部位が生じない。このため、電極組立体12を、電極ユニット50を複数備える構成としても、電池容量に寄与しない無駄なスペースを無くし、エネルギー密度を大きくすることができる。
【0037】
(2)電極ユニット50は、負極露出部25aで折り曲げて2つ折りに折り畳まれている。このため、電池容量に寄与しない折り曲げ部には負極活物質層26は存在せず、活物質の無駄がない。
【0038】
(3)ユニット間正極電極192は、そのセパレータ21の底側接合部33を介してケース11の内底面Taに支持されている。底側接合部33の接合部長さL2は、ケース11の内底面Taから負極活物質層26の負極端縁26aまでの長さN2より長く設定されている。リチウムイオン電池にてデンドライト析出を防止するためには、負極活物質層26を正極活物質層23より大きく設定し、正極活物質層23の外周縁より外側に負極活物質層26が存在するように配置することが好ましい。このとき、負極活物質層26と正極活物質層23との位置決め精度が重要となるが、ユニット間正極電極192は、底側接合部33によって支持された状態で、負極活物質層26の負極端縁26aよりも面に沿う方向で内側に位置している。よって、正極活物質層23が負極活物質層26からはみ出ず、正極活物質層23と負極活物質層26を確実に対向させることができる。
【0039】
(4)ユニット内正極電極191は、そのセパレータ21の露出部側接合部32を介して、負極電極20における負極露出部25aに支持されている。露出部側接合部32の接合部長さL1と、負極露出部25aの厚みWとを合わせた長さは、内底面Taから負極端縁26aまでの長さN2よりも長くなっている。このため、ユニット内正極電極191は、露出部側接合部32によって支持された状態で、負極活物質層26の負極端縁26aよりも面に沿う方向で内側に位置しており、正極活物質層23が負極活物質層26からはみ出ず、正極活物質層23と負極活物質層26を確実に対向させることができる。
【0040】
(5)露出部側接合部32の接合部長さL1と、底側接合部33の接合部長さL2の長さを異ならせ、所定長さに設定した。これにより、ユニット内正極電極191が負極露出部25aに間接的に支持され、ユニット間正極電極192がケース11の内底面Taに直接支持されていても、底壁T側で、負極活物質層26の面に沿う方向において、正極活物質層23がはみ出すことが防止できる。
【0041】
(6)露出部側接合部32の接合部長さL1と、底側接合部33の接合部長さL2は、セパレータ21を製造する際に、はみ出し部30の長さ及び接合面積を調節することで所定長さに設定することができる。したがって、セパレータ21の製造時に、接合部長さL1と接合部長さL2を設定することで、正極活物質層23と負極活物質層26との対向領域を可能な限り大きくして、電池容量を可能な限り増やすことが可能になる。
【0042】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ ユニット内正極電極191を包むセパレータ21において、露出部側接合部32の接合部長さL1は、適宜変更してもよい。例えば、露出部側接合部32の接合部長さL1と、負極露出部25aの厚みWを合わせた長さを、内底面Taから負極端縁26aまでの長さN2と同じにしてもよいし、短くしてもよい。
【0043】
○ ユニット間正極電極192を包むセパレータ21において、底側接合部33の接合部長さL2は、適宜変更してもよい。例えば、底側接合部33の接合部長さL2を、内底面Taから負極端縁26aまでの長さN2と同じにしてもよいし、短くしてもよい。
【0044】
○ ユニット内正極電極191の正極活物質層23は、露出部側接合部32によって位置決めされず、電極組立体12の積層方向への拘束力によって、正極端縁23aが負極端縁26aより内側に位置するように位置決めされていてもよい。
【0045】
○ ユニット間正極電極192の正極活物質層23は、底側接合部33によって位置決めされず、電極組立体12の積層方向への拘束力によって、正極端縁23aが負極端縁26aより内側に位置するように位置決めされ ていてもよい。
【0046】
○ 電極ユニット50について、電極組立体12の積層方向の側端に位置し、側壁Sと対向する電極ユニット50においては、側壁Sと対向する面の負極活物質層26を省略してもよい。
【0047】
○ 第1の電極は正極電極19であり、第2の電極は負極電極20であってもよい。
○ セパレータ21は、第1及び第2のセパレータ21a,21bの四辺を接合したタイプではなく、正極集電タブ24側の一辺は接合せず、残りの三辺を接合したタイプとしてもよい。又は、正極集電タブ24側の一辺及び当該一辺に繋がる二辺は接合せず、底壁T側のみ接合したタイプとしてもよい。
【0048】
○ 第1の活物質領域は、負極活物質層26のように層状でなくもよく、第1の集電体としてのメッシュ状の集電体に活物質を担持させたものでもよい。同様に、第2の活物質領域は、正極活物質層23のように層状でなくもよく、第2の集電体としてのメッシュ状の集電体に活物質を担持させたものでもよい。
【0049】
○ 二次電池10はリチウムイオン二次電池であったが、これに限らず、ニッケル水素等の他の二次電池であってもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池10に限らず、例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のようなキャパシタであってもよい。
【0050】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記第1の活物質領域の隣り合う2辺の各辺の長さは、前記第2の活物質領域の隣り合う2辺の各辺の長さよりも長く設定されている蓄電装置。
【符号の説明】
【0051】
N1,N2…長さ、Ta…内底面、W…厚み、10…蓄電装置としての二次電池、11…ケース、12…電極組立体、19…第2の電極としての正極電極、20…第1の電極としての負極電極、21…セパレータ、21a…第1のセパレータ、21b…第2のセパレータ、21c…収納部、22…第2の集電体としての正極金属箔、23…第2の活物質領域としての正極活物質層、23a…正極端縁、25…第1の集電体としての負極金属箔、25a…負極露出部、26…第1の活物質領域としての負極活物質層、26a…負極端縁、31…接合部、32…露出部側接合部、33…底側接合部、50…電極ユニット。
図1
図2
図3
図4
図5
図6