特許第6048646号(P6048646)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6048646
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】コンテンツ提供装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/2387 20110101AFI20161212BHJP
   H04N 21/24 20110101ALI20161212BHJP
【FI】
   H04N21/2387
   H04N21/24
【請求項の数】5
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-206053(P2012-206053)
(22)【出願日】2012年9月19日
(65)【公開番号】特開2014-60684(P2014-60684A)
(43)【公開日】2014年4月3日
【審査請求日】2015年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【弁理士】
【氏名又は名称】覚田 功二
(72)【発明者】
【氏名】竹田 光彦
(72)【発明者】
【氏名】森 孝弘
【審査官】 富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−319443(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/011490(WO,A1)
【文献】 特開2012−039549(JP,A)
【文献】 特開2007−067702(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/057928(WO,A1)
【文献】 特開2012−023593(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0131620(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0198654(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コンテンツのうち第1開始時間位置以後の部分のコンテンツである第1後続コンテンツを含むコンテンツの一覧をクライアント装置に公開し、前記第1開始時間位置を記憶するコンテントディレクトリサービス部と、
前記第1後続コンテンツのうち当該第1後続コンテンツの先頭からの時間である第2時間位置以後のストリーミングデータの配信を要求する第2ストリーミング配信要求を取得する第1後続コンテンツ配信要求取得部と、
前記第1開始時間位置に基づいて、前記第1後続コンテンツにおける前記第2時間位置を、前記第1コンテンツにおける当該第1開始時間位置以後の第1時間位置に換算する時間位置算出部と、
前記第1コンテンツのうち前記第1時間位置以後のストリーミングデータの配信を要求する第1ストリーミング配信要求を、コンテンツサーバ装置へ送信する第1コンテンツ配信要求部と、
前記第1ストリーミング配信要求に基づいて前記コンテンツサーバ装置から受信した第1コンテンツの前記第1時間位置以後のストリーミングデータを、前記第2ストリーミング配信要求に対するレスポンスとして、前記第2ストリーミング配信要求を送信したクライアント装置へ配信する第1後続コンテンツ配信部と、
を具備することを特徴とするコンテンツ提供装置。
【請求項2】
前記第1開始時間位置は、前記第1コンテンツの再生を中断した位置よりも前の位置を示す時間に設定されることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ提供装置。
【請求項3】
前記第1コンテンツ配信要求部は、自装置と前記コンテンツサーバ装置との通信状況に応じた品質の前記第1コンテンツの配信の要求を示す第1ストリーミング配信要求を、前記コンテンツサーバ装置へ送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンテンツ提供装置。
【請求項4】
前記第1コンテンツを再生するコンテンツ再生部を具備し、
前記コンテンツ再生部は、前記第1コンテンツの再生が中断された位置を示す時間を、第1開始時間位置とすることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ提供装置。
【請求項5】
コンテンツ提供装置としてのコンピュータに、
第1コンテンツのうち第1開始時間位置以後の部分のコンテンツである第1後続コンテンツを含むコンテンツの一覧をクライアント装置に公開し、前記第1開始時間位置を記憶するコンテンツ一覧公開ステップと、
前記第1後続コンテンツのうち当該第1後続コンテンツの先頭からの時間である第2時間位置以後のストリーミングデータの配信を要求する第2ストリーミング配信要求を取得する第1後続コンテンツ配信要求取得ステップと、
前記第1開始時間位置に基づいて、前記第1後続コンテンツにおける第2時間位置を、前記第1コンテンツにおける前記第1開始時間位置以後の第1時間位置に換算する時間位置算出ステップと、
前記第1コンテンツのうち前記第1時間位置以後のストリーミングデータの配信を要求する第1ストリーミング配信要求を、コンテンツサーバ装置へ送信する第1コンテンツ配信要求ステップと、
前記第1ストリーミング配信要求に基づいて前記コンテンツサーバ装置から受信した前記第1コンテンツの前記第1時間位置以後のストリーミングデータを、前記第2ストリーミング配信要求に対するレスポンスとして、前記第2ストリーミング配信要求を送信したクライアント装置へ配信する第1後続コンテンツ配信ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ提供装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
動画像などのコンテンツの再生を中断した際、中断位置(中断した時間)から再生する技術が知られている。例えば、録画可能なデジタルテレビやDVD(Digital Versatile Disk)プレーヤなどで、録画したテレビ番組や映画の再生を中断した際、中断位置から再生可能なものがある。
また、コンテンツの中断位置からの再生に関連して、特許文献1に記載のコンテンツサーバは、格納コンテンツについて、再生装置で再生が中断された中断位置(レジュームポイント)毎に、コンテンツを識別する識別情報と中断位置情報とを含む仮想コンテンツを作成する仮想コンテンツ作成部と、仮想コンテンツ毎に、中断位置情報と再生を実行した装置を示す装置情報とを含むサムネイル情報を作成するサムネイル作成部と、仮想コンテンツのリストを含む表示されたコンテンツリストに基づき、仮想コンテンツの選択要求があった場合、その仮想コンテンツに関するサムネイル情報を表示のために出力するサムネイル出力部とを備える。
これにより、コンテンツサーバにおいて、コンテンツをネットワーク経由で複数の再生装置で再生可能となっている場合でも、多数のコンテンツ、レジュームポイントの中からユーザが望むコンテンツ、レジュームポイントを容易に見つけ出し、再生することを、汎用的なコンテンツ再生装置にて行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−23593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のコンテンツサーバを用いれば、当該コンテンツサーバに格納されているコンテンツの再生が中断された場合に、汎用的なコンテンツ再生装置にて当該コンテンツを中断位置から再生することができる。
より具体的には、特許文献1に記載の技術によれば、コンテンツサーバが、コンテンツサーバ自らの格納しているコンテンツを、汎用的なコンテンツ再生装置にて中断位置から再生する機能を備えることができる。一方、特許文献1には、コンテンツを中断位置から再生する当該機能を備えていない汎用的なサーバ装置に置かれているコンテンツを、汎用的なコンテンツ再生装置を用いて中断位置から再生する技術までは示されていなかった。
【0005】
このような汎用的なサーバ装置は、インターネット上などに多数設けられており、莫大な数のコンテンツが、かかる汎用的なサーバ装置から提供(配信)されている。従って、かかる汎用的なサーバ装置から提供されるコンテンツを汎用的なコンテンツ再生装置を用いて中断位置から再生できれば、ユーザの利便性をさらに向上させることができる。
ここで、特許文献1に示されているコンテンツを中断位置から再生する当該機能を備えたサーバ装置が、汎用的なサーバ装置の提供するコンテンツを、予め自らにコピーしておけば、汎用的なコンテンツ再生装置にて当該コンテンツを中断位置から再生し得る。しかしながら、ユーザが視聴する可能性のある全てのコンテンツを予めコピーしておくことは、一般的には現実的でない。また、ユーザのコンテンツ視聴要求を受けてからコンテンツのコピーを開始したのでは、コンテンツのコピーに時間を要してしまう。
特に、ストリーミングにて提供されるコンテンツの場合、当該コンテンツのコピーに要する時間が長いことが考えられる。従って、ユーザのコンテンツ視聴要求にリアルタイムで応えつつ中断位置から再生可能とするためには、当該コンテンツをコピーせずとも中断位置から再生できる必要があるが、特許文献1にはかかる技術までは示されていなかった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、汎用的なサーバ装置からストリーミングにて取得するコンテンツの再生が中断された場合に、当該コンテンツをコピーせずとも汎用的なコンテンツ再生装置にて中断位置から再生することのできるコンテンツ提供装置およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるコンテンツ提供装置は、第1コンテンツのうち第1開始時間位置以後の部分のコンテンツである第1後続コンテンツを含むコンテンツの一覧をクライアント装置に公開し、前記第1開始時間位置を記憶するコンテントディレクトリサービス部と、前記第1後続コンテンツのうち当該第1後続コンテンツの先頭からの時間である第2時間位置以後のストリーミングデータの配信を要求する第2ストリーミング配信要求を取得する第1後続コンテンツ配信要求取得部と、前記第1開始時間位置に基づいて、前記第1後続コンテンツにおける前記第2時間位置を、前記第1コンテンツにおける当該第1開始時間位置以後の第1時間位置に換算する時間位置算出部と、前記第1コンテンツのうち前記第1時間位置以後のストリーミングデータの配信を要求する第1ストリーミング配信要求を、コンテンツサーバ装置へ送信する第1コンテンツ配信要求部と、前記第1ストリーミング配信要求に基づいて前記コンテンツサーバ装置から受信した第1コンテンツの前記第1時間位置以後のストリーミングデータを、前記第2ストリーミング配信要求に対するレスポンスとして、前記第2ストリーミング配信要求を送信したクライアント装置へ配信する第1後続コンテンツ配信部と、を具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様によるコンテンツ提供装置は、上述のコンテンツ提供装置であって、前記第1開始時間位置は、前記第1コンテンツの再生を中断した位置よりも前の位置を示す時間に設定されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様によるコンテンツ提供装置は、上述のコンテンツ提供装置であって、前記第1コンテンツ配信要求部は、自装置と前記コンテンツサーバ装置との通信状況に応じた品質の前記第1コンテンツの配信の要求を示す第1ストリーミング配信要求を、前記コンテンツサーバ装置へ送信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様によるコンテンツ提供装置は、上述のコンテンツ提供装置であって、前記第1コンテンツ配信要求部は、前記クライアント装置の表示に関する設定に応じた品質の前記第1コンテンツの配信の要求を示す第1ストリーミング配信要求を、前記コンテンツサーバ装置へ送信することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様によるコンテンツ提供装置は、上述のコンテンツ提供装置であって、前記第1コンテンツを再生するコンテンツ再生部を具備し、前記コンテンツ再生部は、前記第1コンテンツの再生が中断された位置を示す時間を、第1開始時間位置とすることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様によるコンテンツ提供装置は、上述のコンテンツ提供装置であって、前記第1ストリーミング配信要求に基づいて前記コンテンツサーバ装置から受信した前記第1コンテンツの前記第1再生時間長における第1時間位置以後のストリーミングデータを暗号化する暗号化部を具備し、前記第1後続コンテンツ配信部は、前記暗号化部が暗号化したストリーミングデータを、前記第1後続コンテンツのストリーミングデータとして、前記第2ストリーミング配信要求を送信したクライアント装置へ配信することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様によるコンテンツ提供装置は、上述のコンテンツ提供装置であって、前記第1後続コンテンツにおける第2再生時間長での第3時間位置に基づいて前記第1開始時間位置を第2開始時間位置に変換する第2開始時間位置変換部を具備し、前記第1後続コンテンツ配信要求取得部は、第1コンテンツでの第1再生時間長における第2開始時間位置以後のコンテンツである第2後続コンテンツのストリーミング配信の要求を示す第3ストリーミング配信要求を取得し、第1コンテンツ配信要求部は、前記第2開始時間位置に応じた第4時間位置を含む第1ストリーミング配信要求を、コンテンツサーバ装置へ送信し、前記第1後続コンテンツ配信部は、前記第1ストリーミング配信要求に基づいて前記コンテンツサーバ装置から受信した前記第1コンテンツでの前記第1再生時間長における第4時間位置以後のストリーミングデータを、前記第2後続コンテンツのストリーミングデータとして、前記第3ストリーミング配信要求を送信したクライアント装置へ配信することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様によるコンテンツ再生システムは、第1コンテンツをストリーミング配信するコンテンツサーバ装置と、前記第1コンテンツでの第1再生時間長における第1開始時間位置以後のコンテンツである第1後続コンテンツを提供するコンテンツ提供装置と、前記第1後続コンテンツのストリーミング配信を前記コンテンツ提供装置に要求するクライアント装置とを具備し、前記コンテンツ提供装置は、前記第1後続コンテンツのストリーミング配信の要求を示す第2ストリーミング配信要求を前記クライアント装置から取得する第1後続コンテンツ配信要求取得部と、前記第1コンテンツのストリーミング配信の要求を示す第1ストリーミング配信要求であって、前記第1再生時間長における第1時間位置を含む第1ストリーミング配信要求を、前記コンテンツサーバ装置へ送信する第1コンテンツ配信要求部と、前記第1ストリーミング配信要求に基づいて前記コンテンツサーバ装置から受信した前記第1コンテンツの前記第1再生時間長における第1時間位置以後のストリーミングデータを、前記第1後続コンテンツのストリーミングデータとして、前記第2ストリーミング配信要求を送信した前記クライアント装置へ配信する第1後続コンテンツ配信部と、を具備することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様によるコンテンツ提供方法は、第1コンテンツでの第1再生時間長における第1開始時間位置以後のコンテンツである第1後続コンテンツを提供するコンテンツ提供装置のコンテンツ提供方法であって、前記第1後続コンテンツのストリーミング配信の要求を示す第2ストリーミング配信要求を取得する第1後続コンテンツ配信要求取得ステップと、前記第1コンテンツのストリーミング配信の要求を示す第1ストリーミング配信要求であって、前記第1再生時間長における第1時間位置を含む第1ストリーミング配信要求を、コンテンツサーバ装置へ送信する第1コンテンツ配信要求ステップと、前記第1ストリーミング配信要求に基づいて前記コンテンツサーバ装置から受信した前記第1コンテンツの前記第1再生時間長における第1時間位置以後のストリーミングデータを、前記第1後続コンテンツのストリーミングデータとして、前記第2ストリーミング配信要求を送信したクライアント装置へ配信する第1後続コンテンツ配信ステップと、を具備することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の一態様によるプログラムは、コンテンツ提供装置としてコンピュータに、第1コンテンツのうち第1開始時間位置以後の部分のコンテンツである第1後続コンテンツを含むコンテンツの一覧をクライアント装置に公開し、前記第1開始時間位置を記憶するコンテンツ一覧公開ステップと、前記第1後続コンテンツのうち当該第1後続コンテンツの先頭からの時間である第2時間位置以後のストリーミングデータの配信を要求する第2ストリーミング配信要求を取得する第1後続コンテンツ配信要求取得ステップと、前記第1開始時間位置に基づいて、前記第1後続コンテンツにおける第2時間位置を、前記第1コンテンツにおける前記第1開始時間位置以後の第1時間位置に換算する時間位置算出ステップと、前記第1コンテンツのうち前記第1時間位置以後のストリーミングデータの配信を要求する第1ストリーミング配信要求を、コンテンツサーバ装置へ送信する第1コンテンツ配信要求ステップと、前記第1ストリーミング配信要求に基づいて前記コンテンツサーバ装置から受信した前記第1コンテンツの前記第1時間位置以後のストリーミングデータを、前記第2ストリーミング配信要求に対するレスポンスとして、前記第2ストリーミング配信要求を送信したクライアント装置へ配信する第1後続コンテンツ配信ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、汎用的なサーバ装置からストリーミングにて取得するコンテンツの再生が中断された場合に、当該コンテンツをコピーせずとも汎用的なコンテンツ再生装置にて当該コンテンツを中断位置から再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1の実施形態における携帯端末装置の使用態様の例を示す説明図である。
図2】同実施形態におけるコンテンツ再生システムの機能構成を示す概略ブロック図である。
図3】同実施形態における中断後コンテンツの例を示す説明図である。
図4】同実施形態におけるコンテントディレクトリサービス部が生成するコンテンツ一覧情報の例を示す説明図である。
図5】同実施形態において、中断後コンテンツを再生する際のコンテンツ再生システムの処理手順の例を示すシーケンス図である。
図6】本発明の第2の実施形態におけるコンテンツ再生システムの機能構成を示す概略ブロック図である。
図7】本発明の第3の実施形態におけるコンテンツ再生システムの機能構成を示す概略ブロック図である。
図8】本発明の第4の実施形態におけるコンテンツ再生システムの機能構成を示す概略ブロック図である。
図9】同実施形態におけるコンテンツ情報再登録部が行う品質選択の基準の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下では、コンテンツ提供装置が携帯端末装置(携帯電話機またはスマートフォン)である場合を例に説明するが、本発明の実施形態におけるコンテンツ提供装置は携帯端末装置に限定されない。例えばゲートウェイ装置など、コンテンツをストリーミングにて送受信可能な様々な装置をコンテンツ提供装置として用いることができる。
また、以下では、コンテンツ提供装置としての携帯端末装置がテレビ受像機等のクライアント装置にDLNA(Digital Living Network Alliance)の規格に従って通信を行う場合について説明するが、コンテンツ提供装置とクライアント装置との通信規格として、DLNAに限らずコンテンツをストリーミングにて送受信可能な様々な規格を用いることができる。
【0020】
ここでいうコンテンツとは、例えば画像や音声やこれらの組み合わせなど、人間の知覚対象となるものである。なお、以下では、特に区別する必要がある場合を除き、コンテンツデータ(コンテンツを示すデータ)を単に「コンテンツ」と表記する。
また、ストリーミングとは、受信側の装置においてコンテンツの受信と同時に再生を行う、コンテンツの送受信方式である。また、ストリーミング送信とは、コンテンツをストリーミングにて送信することであり、ストリーミング受信とは、コンテンツをストリーミングにて受信することである。ストリーミング送信のことをストリーミング配信とも表記する。また、ストリーミングデータとは、ストリーミングにて送受信される形式のデータである。
【0021】
図1は、本発明の第1の実施形態における携帯端末装置の使用態様の例を示す説明図である。図1(A)は、携帯端末装置が、コンテンツサーバ装置(コンテンツを送信するサーバ装置)からコンテンツをストリーミング受信して表示する例を示す。同図の例では、携帯端末装置100は、ネットワーク900上のコンテンツサーバ装置800−1またはホームネットワーク上に設けられたコンテンツサーバ装置800−2のいずれかから、コンテンツを無線にてストリーミング受信して再生する。なお、以下では、コンテンツサーバ装置800−1と800−2とを総称して「コンテンツサーバ装置800」と表記する。
【0022】
ここで、本発明の実施形態におけるコンテンツサーバ装置800の設置位置や、コンテンツサーバ装置800と携帯端末装置100との通信規格は、特定の設置位置や通信規格に限定されず、コンテンツサーバ装置800から携帯端末装置100へコンテンツをストリーミング配信可能であればよい。
特に、コンテンツサーバ装置800として汎用的なサーバ装置を用いることができる。特に、後述するコンテンツの中断位置からの再生のために、コンテンツサーバ装置800と携帯端末装置100との通信規格の拡張を行う必要がない。
なお、以下では、コンテンツサーバ装置800と携帯端末装置100とがHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)の規格に従って通信を行う場合を例に説明する。
【0023】
また、図1(B)は、携帯端末装置が、コンテンツサーバ装置からコンテンツをストリーミング受信してDLNAクライアント装置へストリーミング配信する例を示す。同図の例では、携帯端末装置100は、コンテンツサーバ装置800−1または800−2のいずれかから、コンテンツを無線にてストリーミング受信し、受信したコンテンツをDLNAクライアント装置200−1または200−2のいずれかへ無線にてストリーミング配信する。
なお、以下では、DLNAクライアント装置200−1と200−2とを総称して「DLNAクライアント装置200」と表記する。DLNAクライアント装置200は、DLNAクライアント装置200−1のように、単体の装置として構成されていてもよいし、DLNAクライアント装置200−2のように、セットトップボックス200−2−1とテレビ受像機200−2−2の組み合わせなど複数の装置の組み合わせにて構成されていてもよい。
【0024】
例えば、携帯端末装置100のユーザは、外出時には、図1(A)の例のように映画等のコンテンツを携帯端末装置100にてストリーミング受信して視聴する。その後、自宅へ戻ったユーザは、携帯端末装置100でのコンテンツの視聴を中断し、図1(B)の例のように自宅のテレビ受像機等のDLNAクライアント装置200にて当該コンテンツをストリーミング受信して視聴する。
その際、DLNAクライアント装置200が携帯端末装置100を介してコンテンツをストリーミング受信することで、以下に説明するように、DLNAクライアント装置200として汎用的なコンテンツ再生装置を用いながら、ユーザが携帯端末装置100を用いて視聴していたコンテンツを、DLNAクライアント装置200に中断位置から再生させることができる。特に、コンテンツの中断位置からの再生のために、携帯端末装置100とDLNAクライアント装置200との通信規格の拡張を行う必要がない。
【0025】
図2は、コンテンツ再生システム1の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、コンテンツ再生システム1は、携帯端末装置100と、DLNAクライアント装置200と、コンテンツサーバ装置800とを具備する。携帯端末装置100は、対サーバ装置通信部111と、対クライアント装置通信部112と、プレーヤ部120と、中間サーバ部130と、ディジタルメディアサーバ部140とを具備する。中間サーバ部130は、バッファ部131を具備する。ディジタルメディアサーバ部140は、コンテントディレクトリサービス部141と、HTTPサーバ部142とを具備する。HTTPサーバ部142は、第1後続コンテンツ配信要求取得部143と、時間位置算出部144と、第1コンテンツ配信要求部145と、第1後続コンテンツ配信処理部146とを具備する。DLNAクライアント装置200は、通信部210と、受信バッファ部220と、パーサ部230と、デコーダ部240と、プレーヤ部250とを具備する。
なお、図2において、実線の矢印はコンテンツの流れを示し、破線の矢印は制御データの流れを示す。
【0026】
携帯端末装置100は、図1(A)を参照して説明したように、コンテンツサーバ装置800からコンテンツをストリーミング受信して再生する。また、携帯端末装置100は、図1(B)を参照して説明したように、コンテンツサーバ装置800からコンテンツをストリーミング受信し、DMS(Digital Media Server、DLNAにおいてコンテンツを提供するサーバ)として当該コンテンツをDLNAクライアント装置200へストリーミング配信(転送)する。
【0027】
対サーバ装置通信部111は、コンテンツサーバ装置800と通信を行って各種データを送受信する。特に、対サーバ装置通信部111は、プレーヤ部120やディジタルメディアサーバ部140からのコンテンツ送信要求(HTTP GET要求)をコンテンツサーバ装置800へ送信し、コンテンツサーバ装置800からコンテンツをストリーミング受信する。
対クライアント装置通信部112は、DLNAクライアント装置200と通信を行って各種データを送受信する。特に、対クライアント装置通信部112は、携帯端末装置100がDLNAクライアント装置200へコンテンツをストリーミング配信するにあたって、ディジタルメディアサーバ部140が生成するコンテンツ一覧情報を、DLNAクライアント装置200の要求に応じてDLNAクライアント装置200へ送信し、ユーザの選択したコンテンツの送信要求をDLNAクライアント装置200から受信する。そして、対クライアント装置通信部112は、中間サーバ部130がディジタルメディアサーバ部140を介して出力する当該コンテンツのストリーミングデータを、DLNAクライアント装置200へストリーミング配信する。
【0028】
プレーヤ部120は、例えば液晶パネルまたは有機EL(Organic Electroluminescence)パネル等の表示画面を有し、動画像や静止画像やテキスト(文字)などの各種画像を表示する。また、プレーヤ部120は、スピーカまたはヘッドホンを有して音声を出力する。特に、プレーヤ部120は、表示画面やスピーカを用いて、ストリーミング対象のコンテンツを再生する。ここで、ストリーミング対象のコンテンツとは、ストリーミング可能なコンテンツである。ストリーミング対象のコンテンツの例としては、動画像や音声やこれらの組み合わせが挙げられる。
また、プレーヤ部120は、コンテンツ再生部の一例に該当し、ユーザ操作に基づいて元コンテンツの再生を中断すると、再生が中断されたときの元コンテンツの再生時間長における時間位置を、レジュームポイントとする。
【0029】
中間サーバ部130は、携帯端末装置100がコンテンツサーバ装置800からコンテンツをストリーミング受信してDLNAクライアント装置200へ転送する際、コンテンツサーバ装置800とディジタルメディアサーバ部140とを中継する。具体的には、中間サーバ部130は、コンテンツサーバ装置800からのストリーミングデータをディジタルメディアサーバ部140へ出力する。
バッファ部131は、コンテンツサーバ装置800からのストリーミングデータを一時的に保存する。
【0030】
ディジタルメディアサーバ部140は、DMS(Digital Media Server、DLNAにおけるコンテンツ提供サーバ)として、DLNAクライアント装置200との通信に関する各種処理を行う。
コンテントディレクトリサービス部141は、携帯端末装置100がDLNAクライアント装置200へストリーミング配信可能なコンテンツの一覧情報を生成し、DLNAクライアント装置200に公開する。携帯端末装置100がDLNAクライアント装置200へストリーミング配信可能なコンテンツには、中断後コンテンツが含まれ得る。ここで、中断後コンテンツとは、ストリーミング対象のコンテンツのリジュームポイント以後の部分である。また、リジュームポイントとは、再生を中断したコンテンツにおいて再生を再開する時間位置である。例えば、リジュームポイントは、再生を中断した時間位置、あるいは、再生を中断した数秒前の時間位置に設定される。
中断後コンテンツは、本発明における第1後続コンテンツの一例に該当する。また、リジュームポイントは、本発明における第1開始時間位置の一例に該当する。
【0031】
図3は、中断後コンテンツの一例を示す説明図である。同図において、中断後コンテンツC102と、当該中断後コンテンツC102の元コンテンツC101とが、コンテンツの先頭を基準(時間「0:00:00」)とする時間軸上に示されている。
ここで、元コンテンツとは、中断後コンテンツの元となった、ストリーミング対象のコンテンツである。元コンテンツは、本発明における第1コンテンツの一例に該当する。
【0032】
中断後コンテンツは、元コンテンツのうち、ある時間以後の部分(すなわち、元コンテンツの先頭からある時間分を除いた部分)である。例えば、中断後コンテンツC102は、元コンテンツC101の44秒(時間「0:00:44」)以後の部分である。従って、元コンテンツC101の再生時間長が1分44秒(時間「0:01:44」)であるのに対し、中断後コンテンツC102の再生時間長は1分(時間「0:01:00」)である。ここで、コンテンツの再生時間長とは、所定の標準再生速度にて当該コンテンツを再生した場合に、コンテンツ全体を再生するのに要する時間である。元コンテンツの再生時間長は、本発明における第1再生時間長の一例に該当する。また、中断後コンテンツの再生時間長は、本発明における第2再生時間長の一例に該当する。
また、図3の例では、C101における44秒の位置がリジュームポイントとなっている。
【0033】
例えば、携帯端末装置100(プレーヤ部120)が元コンテンツC101を44秒まで再生して中断した場合、携帯端末装置100は、DLNAクライアント装置200の要求に応じて、中断後コンテンツC102をDLNAクライアント装置200へストリーミング配信する。DLNAクライアント装置200は、当該中断後コンテンツC102を再生することで、元コンテンツC101を中断位置から再生できる。
【0034】
図4は、コンテントディレクトリサービス部141が生成するコンテンツ一覧情報の例を示す説明図である。図4の一覧情報D101は、元コンテンツC101(図3)の一覧情報の例であり、一覧情報D102は、中断後コンテンツC102の一覧情報の例である。
図4の例では、コンテントディレクトリサービス部141は、コンテンツ一覧情報として、タイトル名(当該コンテンツの名称)と、タイトル作成日時(当該コンテンツ(中断後コンテンツの場合は元コンテンツ)の作成された日時)と、当該コンテンツの画像の解像度と、当該コンテンツの再生時間長と、ストリーミングにおけるビットレート(1秒あたりのデータ転送量)と、当該コンテンツに割り当てられたアドレス(URL;Uniform Resource Locator)とを、当該コンテンツの識別番号として設定されたIDをキーとして記憶している。
【0035】
コンテントディレクトリサービス部141は、コンテンツ一覧情報を自動生成する。例えば、コンテントディレクトリサービス部141は、元コンテンツに対しては、コンテンツのタイトル名として、コンテンツサーバ装置から取得したタイトル名に「(最初から)」を付した名称を設定する。一方、コンテントディレクトリサービス部141は、中断後コンテンツに対しては、コンテンツサーバ装置から取得したタイトル名に「(続きから)」を付した名称を設定する。
コンテントディレクトリサービス部141が、コンテンツ一覧情報をDLNAクライアント装置200に公開し、DLNAクライアント装置200が当該コンテンツ一覧情報を表示することで、ユーザは、閲覧するコンテンツを当該一覧情報に基づいて選択できる。
【0036】
図2へ戻って、HTTPサーバ部142は、コンテンツのストリーミング配信要求をDLNAクライアント装置200から受けると、要求されたコンテンツを、対クライアント装置通信部112を介してDLNAクライアント装置200へストリーミング配信する。
第1後続コンテンツ配信要求取得部143は、DLNAクライアント装置200からのコンテンツのストリーミング配信要求を、対クライアント装置通信部112を介して受け付ける。特に、第1後続コンテンツ配信要求取得部143は、DLNAクライアント装置200からの中断後コンテンツのストリーミング配信要求を受け付ける。この中断後コンテンツのストリーミング配信要求は、本発明における第2ストリーミング配信要求の一例に該当する。
また、第1後続コンテンツ配信要求取得部143が取得する中断後コンテンツのストリーミング配信要求には、中断後コンテンツにおけるストリーミング配信要求部分を示す時間位置が含まれている。この中断後コンテンツにおけるストリーミング配信要求部分を示す時間位置は、本発明における第2時間位置の一例に該当する。
【0037】
例えば、第1後続コンテンツ配信要求取得部143は、プレーヤ部120がストリーミング対象のコンテンツの再生を中断した場合に、当該コンテンツのうち中断位置に応じたリジュームポイント以後の部分を中断後コンテンツとして、当該中断後コンテンツのストリーミング配信要求を受け付ける。具体的には、プレーヤ部120がコンテンツの再生を中断すると、コンテントディレクトリサービス部141が、当該コンテンツの中断位置以後の部分に相当する中断後コンテンツの一覧情報を生成してDLNAクライアント装置200に公開する。そして、DLNAクライアント装置200がユーザ操作に基づいて当該中断後コンテンツのストリーミング配信を要求すると、第1後続コンテンツ配信要求取得部143は、対クライアント装置通信部112を介して当該要求を取得する。
【0038】
時間位置算出部144は、元コンテンツのリジュームポイントに基づいて、中断後コンテンツの配信要求に含まれる時間位置を、元コンテンツの再生時間長における時間位置に変換する。ここで、中断後コンテンツの配信要求に含まれる時間位置は、当該中断後コンテンツのうちストリーミング配信を要求されている部分を示す。
より具体的には、時間位置算出部144は、中断後コンテンツのストリーミング配信要求にて送信を要求されている部分を示す時間に、リジュームポイント分の時間を加算して、元コンテンツにおける時間を算出する。例えば、図3の例の場合、時間位置算出部144は、中断後コンテンツC102における時間にリジュームポイント分の時間44秒を加算して、元コンテンツC101における時間に換算する。
【0039】
具体的には、中断後コンテンツC102の先頭からのストリーミング配信要求をDLNAクライアント装置200から受けると、時間位置算出部144は、中断後コンテンツC102の先頭における時間0秒に、リジュームポイント分の時間44秒を加算して、元コンテンツC101における時間44秒に換算する。
また、中断後コンテンツC102の先頭から30秒の再生位置へ移動(シーク)した際、当該30秒の位置からのストリーミング配信要求をDLNAクライアント装置200から受けると、時間位置算出部144は、中断後コンテンツC102における時間30秒に、リジュームポイント分の時間44秒を加算して、元コンテンツC101における時間1分14秒に換算する。
なお、リジュームポイント分の時間については、例えば、プレーヤ部120が、コンテンツ再生中断操作を受けた際に、中断時の再生位置をリジュームポイント分の時間として検出する。そして、コンテントディレクトリサービス部141が、コンテンツの一覧情報と併せて当該リジュームポイント分の時間を記憶しておく。
【0040】
第1コンテンツ配信要求部145は、元コンテンツのストリーミング配信要求に、時間位置算出部144が変換した時間位置を含む第1ストリーミング配信要求を含め、コンテンツサーバ装置800へ送信する。
例えば、中断後コンテンツC102の先頭からのストリーミング配信要求に対して、時間位置算出部144が、元コンテンツC101における時間44秒を算出すると、第1コンテンツ配信要求部145は、元コンテンツC101の44秒からの部分のストリーミング配信をコンテンツサーバ装置800に要求する。
また、中断後コンテンツC102の30秒の位置からのストリーミング配信要求に対して、時間位置算出部144が、元コンテンツC101における時間1分14秒を算出すると、第1コンテンツ配信要求部145は、元コンテンツC101の1分14秒からの部分のストリーミング配信をコンテンツサーバ装置800に要求する。
【0041】
このように、時間位置算出部144が、DLNAクライアント装置200からのストリーミング配信要求の示す中断後コンテンツ上の位置を元コンテンツ上の位置に換算する。そして、第1コンテンツ配信要求部145が、時間位置算出部144の算出した位置からの元コンテンツのストリーミング配信をコンテンツサーバ装置800に要求する。これにより、DLNAクライアント装置200は、リジューム再生(リジュームポイントからのコンテンツの再生)を行う際、リジュームポイントに関する情報を携帯端末装置100へ送受信する必要が無く、通常のストリーミング配信要求のフォーマットにて中断後コンテンツのストリーミング配信を要求すればよい。従って、コンテンツの中断位置からの再生のために、携帯端末装置100とDLNAクライアント装置200との通信規格の拡張を行う必要がない。
【0042】
また、コンテンツサーバ装置800との関係では、携帯端末装置100は、中断後コンテンツに関する情報をコンテンツサーバ装置800と送受信する必要が無く、通常のストリーミング配信要求のフォーマットにて元コンテンツのストリーミング配信を要求すればよい。従って、コンテンツの中断位置からの再生のために、コンテンツサーバ装置800と携帯端末装置100との通信規格の拡張を行う必要がない。
【0043】
第1後続コンテンツ配信処理部146は、コンテンツサーバ装置800からのコンテンツをDLNAクライアント装置200へストリーミング配信するための処理を行う。特に、第1後続コンテンツ配信処理部146は、元コンテンツのストリーミング配信要求に基づいてコンテンツサーバ装置800から受信した、元コンテンツの前記第1再生時間長における第1時間位置以後のストリーミングデータを、中断後コンテンツのストリーミングデータとして、対クライアント装置通信部112を介して中断後コンテンツのストリーミング配信要求を送信したDLNAクライアント装置200へ配信する。すなわち、第1後続コンテンツ配信処理部146は、DLNAクライアント装置200からの中断後コンテンツのストリーミング配信要求に対して、通常のストリーミング配信のフォーマットにてストリーミング配信を行う。
なお、第1後続コンテンツ配信処理部146と対クライアント装置通信部112との組み合わせは、第1後続コンテンツ配信部の一例に該当し、コンテンツ配信要求部145からのストリーミング配信要求に基づいてコンテンツサーバ装置800から受信した元コンテンツのストリーミングデータを、中断後コンテンツのストリーミングデータとして、中断後コンテンツのストリーミング配信要求を送信したDLNAクライアント装置200へ配信する。
【0044】
DLNAクライアント装置200は、DMP(Digital Media Player、DLNAにおいてコンテンツの提供を受けるクライアント)として、携帯端末装置100からコンテンツをストリーミング受信して再生する。特に、DLNAクライアント装置200は、リジュームポイントから始まるコンテンツをストリーミング受信して再生する。
ここで、DLNAクライアント装置200として、ストリーミング配信されるコンテンツを再生可能な様々な装置を用いることができる。例えば、DLNAクライアント装置200は、テレビ受像機であってもよいし、パソコン(Personal Computer;PC)であってもよい。また、図1を参照して説明したように、DLNAクライアント装置200は、単体の装置として構成されていてもよいし、複数の装置の組み合わせにて構成されていてもよい。また、上述したように、DLNAクライアント装置200として汎用的なコンテンツ再生装置を用いることができる。
【0045】
通信部210は、携帯端末装置100と通信を行って各種データを送受信する。特に、通信部210は、プレーヤ部250の生成するコンテンツのストリーミング配信要求を携帯端末装置100へ送信し、携帯端末装置100からコンテンツをストリーミング受信する。
受信バッファ部220は、通信部210が受信したコンテンツのストリーミングデータを一時的に保存する。
パーサ部230は、通信部210が受信したストリーミングデータに対する構文解析を行う。
【0046】
デコーダ部240は、パーサ部230の解析結果に基づいて、ストリーミングデータをデコードして画像データや音声データを生成する。
プレーヤ部250は、例えば液晶パネルまたは有機EL(Organic Electroluminescence)パネル等の表示画面を有し、動画像や静止画像やテキスト(文字)などの各種画像を表示する。また、プレーヤ部250は、スピーカを有して音声を出力する。特に、プレーヤ部250は、コンテンツ再生部の一例に該当し、通信部210がストリーミング受信したコンテンツを再生する。具体的には、プレーヤ部250は、デコーダ部240が生成した画像データに基づいて表示画面に画像を表示し、また、デコーダ部240が生成した音声データに基づいてスピーカから音声を出力する。
【0047】
コンテンツサーバ装置800は、図1を参照して説明したように、携帯端末装置100の要求に応じて、ストリーミング対象のコンテンツ(すなわち、動画像や音声やこれらの組み合わせなどストリーミングにて送受信可能なコンテンツ)を、携帯端末装置100へストリーミング配信する。
【0048】
次に、図5を参照して、コンテンツ再生システム1の動作について説明する。
図5は、中断後コンテンツを再生する際のコンテンツ再生システム1の処理手順の例を示すシーケンス図である。
まず、携帯端末装置100において、プレーヤ部120がコンテンツサーバ装置800からのコンテンツの再生を中断すると、コンテントディレクトリサービス部141が当該コンテンツに基づく中断後コンテンツの一覧情報の公開を開始する(シーケンスS101)。例えば、プレーヤ部120は、ユーザ操作に応じてコンテンツの再生を中断すると、続きを他の装置に公開するか否かをユーザに問い合わせる。そして、ユーザが公開を選択すると、コンテントディレクトリサービス部141は、再生を中断したコンテンツについて、元コンテンツ(すなわち、コンテンツ全体)の一覧情報と、中断後コンテンツ(すなわち、中断位置以後の部分)の一覧情報とを生成する。
【0049】
次に、DLNAクライアント装置200において、プレーヤ部250は、リジューム再生(中断位置からのコンテンツの再生)を要求するユーザ操作を検出すると(シーケンスS102)、通信部210を介して携帯端末装置100に、コンテンツ一覧情報を要求する(シーケンスS103)。
そして、携帯端末装置100のコンテントディレクトリサービス部141は、DLNAクライアント装置200からの要求に応じてコンテンツ一覧情報を、対クライアント装置通信部112を介してDLNAクライアント装置200へ送信する(シーケンスS104)。DLNAクライアント装置200では、プレーヤ部250が、携帯端末装置100からのコンテンツ一覧情報を表示して、コンテンツを選択するユーザ操作を待ち受ける(シーケンスS105)。
【0050】
そして、プレーヤ部250は、コンテンツを選択するユーザ操作を検出すると(シーケンスS111)、選択されたコンテンツのストリーミング配信要求をHTTPリクエストにて、通信部210を介して携帯端末装置100へ送信する(シーケンスS112)。例えば、図4の一覧情報D102に示される中断後コンテンツをユーザが選択した場合、プレーヤ部250は、「GET http://192.168.11.8:34567/data/id2」のHTTPリクエストを生成し、通信部210を介して携帯端末装置100へ送信する。
【0051】
DLNAクライアント装置200からのストリーミング配信要求を受信した携帯端末装置100では、時間位置算出部144が、コンテンツサーバ装置800に対してストリーミング配信を要求するコンテンツ上の時間位置を設定する(シーケンスS113)。例えば、時間位置算出部144は、上述したように、図3の中断後コンテンツC102の30秒の位置からのストリーミング配信要求に対し、リジュームポイント分の時間44秒を加算して、元コンテンツC101における時間1分14秒に換算する。
【0052】
そして、第1コンテンツ配信要求部145は、時間位置算出部144が設定した時間位置に基づいて、コンテンツのストリーミング配信要求をHTTPリクエストにて生成し、対サーバ装置通信部111を介してコンテンツサーバ装置800へ送信する(シーケンスS114)。
そして、コンテンツサーバ装置800は、当該ストリーミング配信要求に応じてストリーミングデータを携帯端末装置100へ送信する(シーケンスS115)。
【0053】
ストリーミングデータを受信した携帯端末装置100では、中間サーバ部130が当該ストリーミングデータをバッファ部131にバッファしておき、第1後続コンテンツ配信処理部146が、DLNAクライアント装置200宛のストリーミングデータとする(シーケンスS116)。そして、第1後続コンテンツ配信処理部146は、対クライアント装置通信部112を介してストリーミングデータをDLNAクライアント装置200へ送信する(シーケンスS117)。
ストリーミングデータを受信したDLNAクライアント装置200では、プレーヤ部250が、当該ストリーミングデータに基づいて、リジュームポイントから始まるコンテンツを再生する(シーケンスS118)。
【0054】
以上のように、DLNAクライアント装置200からの中断後コンテンツのストリーミング配信要求に対して、時間位置算出部144が、ストリーミング配信要求の示す中断後コンテンツ上の位置を元コンテンツ上の位置に換算する。そして、第1コンテンツ配信要求部145が、時間位置算出部144の算出した位置からの元コンテンツのストリーミング配信をコンテンツサーバ装置800に要求する。これにより、DLNAクライアント装置200は、リジューム再生(リジュームポイントからのコンテンツの再生)を行う際、リジュームポイントに関する情報を携帯端末装置100と送受信する必要が無く、通常のストリーミング配信要求のフォーマットにて中断後コンテンツのストリーミング配信を要求すればよい。従って、コンテンツの中断位置からの再生のために、携帯端末装置100とDLNAクライアント装置200との通信規格の拡張を行う必要がない。この点において、コンテンツ再生システム1では、汎用的なコンテンツ再生装置にてコンテンツを中断位置から再生することができる。
【0055】
また、コンテンツサーバ装置800との関係では、携帯端末装置100は、中断後コンテンツに関する情報をコンテンツサーバ装置800と送受信する必要が無く、通常のストリーミング配信要求のフォーマットにて元コンテンツのストリーミング配信を要求すればよい。従って、コンテンツの中断位置からの再生のために、コンテンツサーバ装置800と携帯端末装置100との通信規格の拡張を行う必要がない。この点において、コンテンツ再生システム1では、コンテンツサーバ装置800として汎用的なサーバ装置を用いることができる。
【0056】
また、第1後続コンテンツ配信要求取得部143は、プレーヤ部120がコンテンツの再生を中断した場合に、当該コンテンツのうち中断位置に応じたリジュームポイント以後の部分を中断後コンテンツとして、当該中断後コンテンツのストリーミング配信要求を受け付ける。
このように、プレーヤ部120がコンテンツの再生を中断した位置をリジュームポイントとすることで、DLNAクライアント装置200は、中断位置からコンテンツの再生を再開することができる。
【0057】
なお、以上では、携帯端末装置100が中断後コンテンツの配信を行う場合について説明したが、携帯端末装置100が配信するコンテンツは、中断後コンテンツに限らない。例えば、携帯端末装置100が、元コンテンツのうち、ユーザの指定した時間位置以後の部分を配信するようにしてもよい。一具体例として、ユーザがスポーツ番組の試合開始時を指定した場合に、携帯端末装置100が、当該スポーツ番組の試合開始時以後の部分を配信するようにしてもよい。
【0058】
<第2の実施形態>
なお、携帯端末装置が、ストリーミングデータを暗号化してDLNAクライアント装置へ送信するようにしてもよい。この点について、図6を参照して説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態におけるコンテンツ再生システム2の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、コンテンツ再生システム2は、携帯端末装置100bと、DLNAクライアント装置200bと、コンテンツサーバ装置800とを具備する。携帯端末装置100bは、対サーバ装置通信部111と、対クライアント装置通信部112と、プレーヤ部120と、中間サーバ部130と、ディジタルメディアサーバ部140bとを具備する。中間サーバ部130は、バッファ部131を具備する。ディジタルメディアサーバ部140bは、コンテントディレクトリサービス部141と、HTTPサーバ部142と、mp4−ts変換部147と、DTCP−IP暗号化部148とを具備する。HTTPサーバ部142は、第1後続コンテンツ配信要求取得部143と、時間位置算出部144と、第1コンテンツ配信要求部145と、第1後続コンテンツ配信処理部146とを具備する。DLNAクライアント装置200bは、通信部210と、受信バッファ部220と、tsパーサ部270と、デコーダ部240と、プレーヤ部250と、DTCP−IP暗号化解除部260とを具備する。
なお、図6において、実線の矢印はコンテンツの流れを示し、破線の矢印は制御データの流れを示す。また、図6において図2の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(111、112、120、130、131、141〜146、210、220、240、250、800)を付して説明を省略する。
【0059】
mp4−ts変換部147は、コンテンツサーバ装置800からのストリーミングデータがMP4データである場合に、当該データをmpeg2−tsコンテナのストリーミングデータに変換する。一方、コンテンツサーバ装置800からのストリーミングデータがmpeg2−tsデータである場合は、mp4−ts変換部147は、当該ストリーミングデータをそのままDTCP−IP暗号化部148へ出力する。
DTCP−IP暗号化部148は、mp4−ts変換部147からのmpeg2−tsデータをDTCP−IP暗号化する。これにより、第1後続コンテンツ配信処理部146は、暗号化されたストリーミングデータにてDLNAクライアント装置200bへのストリーミング配信を行う。DTCP−IP暗号化部148は、本発明における暗号化部の一例に該当する。
DTCP−IP暗号化解除部260は、携帯端末装置100からのストリーミングデータに対して、DTCP−IP暗号化解除を行う。tsパーサ部270は、DTCP−IP暗号化解除されたストリーミングデータに対する構文解析を行う。
【0060】
以上のように、DTCP−IP暗号化部148が、ストリーミングデータを暗号化し、第1後続コンテンツ配信処理部146は、暗号化されたストリーミングデータにてDLNAクライアント装置200へのストリーミング配信を行う。
これにより、第三者によるコンテンツの不正利用防止を図ることができる。すなわち、コンテンツの著作権保護を図ることができる。
また、DLNAクライアント装置200bは、放送コンテンツを視聴可能なDLNAクライアント装置の一例であり、DTCP−IP暗号化解除機能やtsパーサなど、著作権保護された放送コンテンツを視聴するのに必要な機能を具備している。放送コンテンツの著作権保護が進むにつれて、放送コンテンツを視聴可能なDLNAクライアント装置は、放送コンテンツを視聴するため普及が進んでいる。かかるDLNAクライアント装置を既に所持しているユーザは、新たにDLNAクライアント装置を取得する必要なく、コンテンツ再生システム2における視聴が可能となる。
【0061】
<第3の実施形態>
なお、DLNAクライアント装置にてコンテンツの再生が中断された場合にも、携帯端末装置が中断後コンテンツのストリーミング配信を行うようにしてもよい。この点について、図7を参照して説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態におけるコンテンツ再生システム3の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、コンテンツ再生システム3は、携帯端末装置100cと、DLNAクライアント装置200と、コンテンツサーバ装置800とを具備する。携帯端末装置100cは、対サーバ装置通信部111と、対クライアント装置通信部112と、プレーヤ部120と、中間サーバ部130と、ディジタルメディアサーバ部140cとを具備する。中間サーバ部130は、バッファ部131を具備する。ディジタルメディアサーバ部140cは、コンテントディレクトリサービス部141cと、HTTPサーバ部142とを具備する。HTTPサーバ部142は、第1後続コンテンツ配信要求取得部143と、時間位置算出部144と、第1コンテンツ配信要求部145と、第1後続コンテンツ配信処理部146とを具備する。コンテントディレクトリサービス部141cは、リジュームポイント更新部149を具備する。DLNAクライアント装置200は、通信部210と、受信バッファ部220と、パーサ部230と、デコーダ部240と、プレーヤ部250とを具備する。
なお、図7において、実線の矢印はコンテンツの流れを示し、破線の矢印は制御データの流れを示す。また、図7において図2の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(111、112、120、130、131、142〜146、200、210、220、230、240、250、800)を付して説明を省略する。
【0062】
リジュームポイント更新部149は、DLNAクライアント装置200にて中断後コンテンツの再生が中断された際に、当該中断後コンテンツのリジュームポイントの情報を更新する。
例えば、DLNAクライアント装置200においてプレーヤ部250は、中断後コンテンツの再生を中断するユーザ操作を受けると、リジュームポイントを更新するか否かをユーザに問い合わせる。そして、リジュームポイントの更新指示を受けると、プレーヤ部250は、リジュームポイントの更新指示と中断後コンテンツにおける中断位置とを、通信部210を介して携帯端末装置100cへ送信する。
すると、リジュームポイント更新部149は、再生を中断された中断後コンテンツについて、コンテントディレクトリサービス部141cが記憶しているリジュームポイントにプレーヤ部250から通知された中断位置分の時間を加算する。
【0063】
リジュームポイント更新部149は、本発明における第2開始時間位置変換部の一例に該当する。すなわち、リジュームポイント更新部149は、中断後コンテンツにおける再生時間長での中断位置に基づいて、元コンテンツでの再生中断におけるレジュームポイントを、中断後コンテンツでの再生中断におけるレジュームポイントに変換する。ここで、中断後コンテンツにおける再生時間長での中断位置は、第3時間位置の一例に該当する。また、中断後コンテンツでの再生中断におけるレジュームポイントは、第2開始時間位置の一例に該当する。
【0064】
このように、リジュームポイント更新部149がリジュームポイントを更新することで、第1後続コンテンツ配信要求取得部143は、DLNAクライアント装置200での中断位置に応じたリジュームポイント以後の部分を中断後コンテンツとして、当該中断後コンテンツのストリーミング配信要求を受け付ける。ここで、元コンテンツのうち、DLNAクライアント装置200での中断位置に応じたリジュームポイント以後の部分は、第2後続コンテンツの一例に該当する。また、DLNAクライアント装置200での中断位置に応じたリジュームポイント以後の部分のストリーミング配信要求は、第3ストリーミング配信要求の一例に該当する。
【0065】
ここで、第1後続コンテンツ配信要求取得部143が取得するストリーミング配信要求には、ストリーミング配信を要求する部分を示す時間位置として、DLNAクライアント装置200での中断位置に応じたリジュームポイントからの時間位置が含まれている。
そこで、時間位置算出部144は、このストリーミング配信要求に含まれる時間位置を、元コンテンツにおける時間位置に変換する。具体的には、時間位置算出部144は、ストリーミング配信要求の示す時間に、リジュームポイント更新部149が更新したリジュームポイントに相当する時間を加算する。ここで時間位置算出部144が変換する時間位置は、第4時間位置の一例に該当する。
【0066】
そして、第1コンテンツ配信要求部145は、元コンテンツのストリーミング配信要求に、時間位置算出部144が算出した時間位置を含めて、コンテンツサーバ装置800へ送信する。第1後続コンテンツ配信処理部146は、コンテンツサーバ装置800から受信した元コンテンツのストリーミングデータを、DLNAクライアント装置200へ配信する。ここでは、コンテンツサーバ装置800は、元コンテンツのうち、時間位置算出部が算出した時間位置以後の部分をストリーミング配信し、第1後続コンテンツ配信処理部は、当該部分をDLNAクライアント装置200へ転送する。従って、第1後続コンテンツ配信処理部は、元コンテンツのうちDLNAクライアント装置200から配信要求を受けた部分を、中断後コンテンツとしてDLNAクライアント装置200へ配信する。ここでの中断後コンテンツは、第2後続コンテンツの一例に該当する。
【0067】
以上のように、携帯端末装置100cは、DLNAクライアント装置200での中断位置からの中断後コンテンツをストリーミング配信することができる。その際、携帯端末装置100cは、DLNAクライアント装置200に対してストリーミング配信を行うこともできるし、他のDLNAクライアント機器に対してストリーミング配信を行うこともできる。
【0068】
なお、リジュームポイント更新部149が、リジュームポイントの更新を行う際、元の中断後コンテンツの情報を残しておいて、新たに中断後コンテンツの情報を生成するようにしてもよい。また、DLNAクライアント装置200において、通常のコンテンツ(中断後コンテンツでないコンテンツ)の再生が中断された場合にも、リジュームポイント更新部149が新たに中断後コンテンツの情報を生成するようにしてもよい。
【0069】
なお、以上では、中断後コンテンツ配信装置としての携帯端末装置100自らもコンテンツの再生を行う場合について説明したが、中断後コンテンツ配信装置自らはコンテンツの再生を行わないようにしてもよい。また、携帯端末装置100は、家庭内に据え置かれているサーバ装置等の形態をとっていてもよい。例えば、中断後コンテンツ配信装置としての家庭内サーバ装置が、リビングに設置されたテレビに対してインターネット上のコンテンツサーバ装置からの映画をストリーミング配信する。ユーザがリビングでの映画の視聴を中断して寝室へ移動し、寝室のテレビから映画の続きの再生を要求すると、家庭内サーバ装置は、当該映画の中断位置以後の部分を中断後コンテンツとして寝室のテレビへストリーミング配信する。これにより、ユーザは、中断した続きから映画を視聴することができる。
<第4の実施形態>
なお、携帯端末装置が、コンテンツサーバ装置との通信状況やDLNAクライアント機器の設定に応じてストリーミング配信するコンテンツの品質(例えば画質)を選択するようにしてもよい。この点について、図8および図9を参照して説明する。
【0070】
図8は、本発明の第4の実施形態におけるコンテンツ再生システム4の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、コンテンツ再生システム4は、携帯端末装置100dと、DLNAクライアント装置200と、コンテンツサーバ装置800とを具備する。携帯端末装置100dは、対サーバ装置通信部111と、対クライアント装置通信部112と、プレーヤ部120と、中間サーバ部130と、ディジタルメディアサーバ部140dとを具備する。中間サーバ部130は、バッファ部131を具備する。ディジタルメディアサーバ部140dは、コンテントディレクトリサービス部141と、HTTPサーバ部142dとを具備する。HTTPサーバ部142dは、第1後続コンテンツ配信要求取得部143と、時間位置算出部144と、第1コンテンツ配信要求部145と、第1後続コンテンツ配信処理部146と、ネットワーク状態・品質検出部151と、コンテンツ情報再登録部152とを具備する。DLNAクライアント装置200は、通信部210と、受信バッファ部220と、パーサ部230と、デコーダ部240と、プレーヤ部250とを具備する。
なお、図8において、実線の矢印はコンテンツの流れを示し、破線の矢印は制御データの流れを示す。また、図8において図2の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(111、112、120、130、131、141、143〜146、200、210、220、230、240、250、800)を付して説明を省略する。
【0071】
ネットワーク状態・品質検出部151は、携帯端末装置100dとコンテンツサーバ装置800との通信状況を検出する。例えば、ネットワーク状態・品質検出部151は、携帯端末装置100dとコンテンツサーバ装置800との通信プロトコルを解析して、携帯端末装置100dとコンテンツサーバ装置800との通信を媒介する通信ネットワークの品質(種別)を検出する。また、ネットワーク状態・品質検出部151は、対サーバ装置通信部111におけるコンテンツサーバ装置800からの通信データの受信状況を解析して、通信ネットワークの状態を検出する。
【0072】
コンテンツ情報再登録部152は、ネットワーク状態・品質検出部151が検出した携帯端末装置100dとコンテンツサーバ装置800との通信状況に応じて、コンテンツサーバ装置800に要求するコンテンツの品質を選択する。具体的には、コンテンツサーバ装置800が同じタイトルのコンテンツを複数の品質にてストリーミング配信可能であり、コンテンツ情報再登録部152は、この複数の品質のいずれかを選択する。
【0073】
図9は、コンテンツ情報再登録部152が行う品質選択の基準の例を示す説明図である。同図の例では、コンテンツサーバ装置800は、高画質、中画質、低画質の3つの品質にてコンテンツをストリーミング配信可能である。そこで、コンテンツ情報再登録部152は、ネットワークの品質や状態に応じていずれかの品質を選択する。そして、第1コンテンツ配信要求部145は、コンテンツ情報再登録部152が選択した品質でのコンテンツのストリーミング配信をコンテンツサーバ装置800に要求する。
【0074】
以上のように、第1コンテンツ配信要求部145は、携帯端末装置100とコンテンツサーバ装置800との通信状況に応じた品質でのストリーミング配信をコンテンツサーバ装置800に対して要求する。
これにより、携帯端末装置100dは、コンテンツサーバ装置800との通信状況やDLNAクライアント装置200の設定に応じた品質のコンテンツをDLNAクライアント装置200に提供することができる。
【0075】
なお、ネットワーク状態・品質検出部151が、コンテンツサーバ装置800との通信状況に加えて、あるいは、通信状況に代えて、DLNAクライアント装置200の設定(例えば表示画面サイズやデータ処理速度)を検出し、当該設定に応じた品質を選択するようにしてもよい。
このように、第1コンテンツ配信要求部145は、DLNAクライアント装置200の表示に関する設定に応じた品質でのストリーミング配信をコンテンツサーバ装置800に対して要求する。
これにより、携帯端末装置100dは、コンテンツサーバ装置800との通信状況やDLNAクライアント装置200の設定に応じた品質のコンテンツをDLNAクライアント装置200に提供することができる。
【0076】
なお、携帯端末装置100、100b、100cおよび100dの全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0077】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0078】
1〜4 コンテンツ再生システム
100、100b、100c、100d 携帯端末装置
111 対サーバ装置通信部
112 対クライアント装置通信部
120 プレーヤ部
130 中間サーバ部
131 バッファ部
140、140b、140c ディジタルメディアサーバ部
141、141c、140d コンテントディレクトリサービス部
142、142d HTTPサーバ部
143 第1後続コンテンツ配信要求取得部
144 時間位置算出部
145 第1コンテンツ配信要求部
146 第1後続コンテンツ配信処理部
147 mp4−ts変換部
148 DTCP−IP暗号化部
149 リジュームポイント更新部
151 ネットワーク状態・品質検出部
152 コンテンツ情報再登録部
200、200b DLNAクライアント装置
210 通信部
220 受信バッファ部
230 パーサ部
240 デコーダ部
250 プレーヤ部
260 DTCP−IP暗号化解除部
800 コンテンツサーバ装置
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