特許第6048748号(P6048748)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6048748-キッチンカウンター 図000002
  • 特許6048748-キッチンカウンター 図000003
  • 特許6048748-キッチンカウンター 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6048748
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】キッチンカウンター
(51)【国際特許分類】
   A47B 77/08 20060101AFI20161212BHJP
   F24C 15/08 20060101ALI20161212BHJP
   A47B 96/18 20060101ALI20161212BHJP
【FI】
   A47B77/08 A
   A47B77/08 B
   F24C15/08 F
   A47B96/18 H
【請求項の数】5
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2013-81373(P2013-81373)
(22)【出願日】2013年4月9日
(65)【公開番号】特開2014-200580(P2014-200580A)
(43)【公開日】2014年10月27日
【審査請求日】2015年12月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093230
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 利夫
(72)【発明者】
【氏名】北村 仁史
(72)【発明者】
【氏名】藤井 雅春
(72)【発明者】
【氏名】中本 彰一
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−034683(JP,A)
【文献】 特開昭49−118050(JP,A)
【文献】 特開2007−330455(JP,A)
【文献】 特開2007−143774(JP,A)
【文献】 実開昭53−074301(JP,U)
【文献】 特開2007−151717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 77/08
A47B 96/18
F24C 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板部と、この天板部に形成された加熱調理器設置部とを備えたキッチンカウンターであって、
前記加熱調理器設置部の周囲に位置する前記天板部と前記加熱調理器設置部との間に断熱部が形成されており、前記天板部と前記断熱部と前記加熱調理器設置部とは、セラミック材料によって一体成形されて表面側が略面一に形成されていることを特徴とするキッチンカウンター。
【請求項2】
前記断熱部が、空隙を有するセラミック材料によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキッチンカウンター。
【請求項3】
前記断熱部と前記天板部、または、前記断熱部と前記加熱調理器設置部とは、視覚的に識別可能とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のキッチンカウンター。
【請求項4】
前記断熱部の表面、前記天板部の表面および前記加熱調理器設置部の表面に無機塗料による塗膜が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のキッチンカウンター。
【請求項5】
前記加熱調理器設置部の調理器具載置面が、前記断熱部および前記天板部よりも一段高く位置していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のキッチンカウンター。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キッチンカウンターに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、組み込み式加熱調理器のトッププレートの上面と、天板の上面とが面一になるように構成し、さらに、天板の開口部の周縁部に設けられた段部の内周面部とトッププレートの外周端面部との間にシール部材を設けた調理台が記載されている。そして、このシール部材は熱絶縁性を有するものであり、トッププレートからの熱が天板に伝わるのを抑制できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−185211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているようなシール部材を配設する場合、トッププレートとシール部材との間や、天板とシール部材との間の接合部に、わずかな隙間や段差が形成されることが避けられない。そして、このような隙間や段差付近に水、油、調味料などの汚れが付着した場合には、拭き取り掃除などの手入れが容易でなく、シール部材付近を清浄に維持することが難しいという問題があった。
【0005】
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、加熱調理器周辺の手入れが容易なキッチンカウンターを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明のキッチンカウンターは、天板部と、この天板部に形成された加熱調理器設置部とを備えたキッチンカウンターであって、前記加熱調理器設置部の周囲に位置する前記天板部と前記加熱調理器設置部との間に断熱部が形成されており、前記天板部と前記断熱部と前記加熱調理器設置部とは、セラミック材料によって一体成形されて表面側が略面一に形成されていることを特徴としている。
【0007】
このキッチンカウンターでは、前記断熱部が、空隙を有するセラミック材料によって形成されていることが好ましい。
【0008】
このキッチンカウンターでは、前記断熱部と前記天板部、または、前記断熱部と前記加熱調理器設置部とは、視覚的に識別可能とされていることがより好ましい。
【0009】
このキッチンカウンターでは、前記断熱部の表面、前記天板部の表面および前記加熱調理器設置部の表面に無機塗料による塗膜が形成されていることがさらに好ましい。
【0010】
このキッチンカウンターでは、前記加熱調理器設置部の調理器具載置面が、前記断熱部および前記天板部よりも一段高く位置していることが一層好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明のキッチンカウンターによれば、加熱調理器周辺の手入れが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のキッチンカウンターの第1実施形態を例示した斜視図である。
図2図1のA−A’における概要断面図である。
図3】本発明のキッチンカウンターの第2実施形態を例示した概要断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明のキッチンカウンターの第1実施形態を例示した斜視図である。図2は、図1のA−A’における概要断面図である。
【0014】
キッチンカウンター1は、台所に設置されるキャビネットKの上端に配設されている。
【0015】
キッチンカウンター1には、調理等に使用される天板部2が設けられている。この天板部2には、略矩形状の加熱調理器設置部3が形成されており、この加熱調理器設置部3の下部に、加熱調理器Jが設置されている。加熱調理器Jは、調理器具載置面Hの下部に加熱部を有している。
【0016】
加熱調理器Jの形態は特に限定されず、例えば、各種の電磁調理器やガスコンロなどを例示することができる。なお、例えば、加熱調理器Jとしてガスコンロを設置する場合には、バーナーを露出させるための開口部を加熱調理器設置部3に設けることができる。
【0017】
また、加熱調理器設置部3の下方のキャビネットKには、前面側へ露出するように配設されたグリル部Gが配設されている。
【0018】
さらに、キッチンカウンター1は、天板部2にシンク取付用開口4が形成されており、このシンク取付用開口4に、平面視矩形状のシンク5が配設されている。また、シンク5の後方側には、このシンク5内へと湯水を吐出するカラン6が配設されている。
【0019】
加熱調理器設置部3の周囲に位置する天板部2と加熱調理器設置部3との間には、断熱部7が形成されている。すなわち、断熱部7は、加熱調理器設置部3の外周囲を覆うように配設されている。
【0020】
そして、図2に例示したように、天板部2、断熱部7および加熱調理器設置部3は、セラミック材料によって一体成形され、表裏面が略面一に形成されている。なお、天板部2、断熱部7および加熱調理器設置部3の裏面側には設置する加熱調理器Jの形態などに応じて適宜な凹凸などを形成することもできる。
【0021】
天板部2および加熱調理器設置部3を構成するセラミック材料は具体的に限定されないが、例えば、アルミナ、シリカ、窒化珪素等のセラミック紛体とシリコーン樹脂を混合したものを例示することができる。シリコーン樹脂としては、4官能のアルコキシシラン、3官能のアルコキシシラン、2官能のアルコキシシラン、またはこれらのアルコキシシランの部分加水分解物、混合物などを例示することができる。より具体的には、4官能のアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが例示される。3官能のアルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシランなどが例示される。2官能のアルコキシシランとしては、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランなどが例示される。
【0022】
また、断熱部7を構成するセラミック材料も具体的に限定されないが、例えば、天板部2、加熱調理器設置部3と同様のセラミック紛体とシリコーン樹脂を含む材料に、シリカバルーンや軽石などの空隙を有する無機紛体を配合したものを例示することができる。断熱部7は、例えば、空隙を有する無機紛体などによる断熱性を有するため、加熱調理器Jからの熱を遮断し、天板部2へと熱が及ぶのを抑制することができる。このため、加熱調理器Jの使用時に天板部2の昇温が抑制され、使用者は安全に調理作業をすることができる。
【0023】
天板部2、断熱部7および加熱調理器設置部3は、上記のような材料を加熱することで一体に成形される。キッチンカウンター1は、天板部2と断熱部7と加熱調理器設置部3とがセラミック材料によって一体成形され、表面が略面一に形成されているため、天板部2と断熱部7や、断熱部7と加熱調理器設置部3の間に隙間や段差が形成されていない。このため、断熱部7付近に水、油、調味料などの汚れが入り込むことがなく、拭き取り掃除などの手入れを容易に行うことができる。
【0024】
さらに、断熱部7と天板部2、または、断熱部7と加熱調理器設置部3とは、視覚的に識別可能とされていることが好ましい。視覚的に識別可能とする方法としては、例えば、異なる色調のセラミック材料を混合して異なる色調に形成する方法が例示される。また、断熱部7と天板部2、または、断熱部7と加熱調理器設置部3とのいずれかに光沢を有するセラミック材料を混合して光沢を付与する方法が例示される。これによって、加熱調理器Jからの熱によって加熱調理器設置部3が昇温した場合にも、使用者は、誤って加熱調理器設置部3に触れてしまうことなどが抑制され、より安全に調理作業をすることができる。
【0025】
また、キッチンカウンター1は、断熱部7の表面および天板部2の表面に、無機塗料による塗膜が形成されていることが好ましい。無機塗料は特に限定されず、例えば、上記のようなシリコーン樹脂などを例示することができる。断熱部7の表面および天板部2の表面に、無機塗料による塗膜を形成することで、断熱部7および天板部2に汚れが付着し難くなるため、拭き取り掃除などの手入れが一層容易になる。
【0026】
図3は、本発明のキッチンカウンターの第2実施形態を例示した概要断面図である。図3は、図1に示したキッチンカウンターのA−A’に対応する位置での断面を簡略化して示している。図3において、第1実施形態と共通する部分には同一の符号を付し、以下では説明を一部省略する。
【0027】
加熱調理器設置部3の周囲に位置する天板部2と加熱調理器設置部3との間には、断熱部7が形成されている。加熱調理器設置部3は、鍋やフライパンなどの調理器具Fを載置する平坦な調理器具載置面Hが、傾斜面Dを介して断熱部7および天板部2よりも一段高く位置している。傾斜面Dは、外側(断熱部7側)から調理器具載置面H側へ向かって斜めに傾斜して形成されている。
【0028】
天板部2、断熱部7および加熱調理器設置部3は、セラミック材料によって一体成形され、表面が略面一に形成されている。なお、ここでいう「略面一」とは、主に隙間が形成されていないことを意味し、例えば、図3に示した調理器具載置面Hのような手入れの妨げとならない範囲のわずかな段差は許容される。
【0029】
このため、天板部2と断熱部7や、断熱部7と加熱調理器設置部3の間に隙間が形成されておらず、断熱部7付近に水、油、調味料などの汚れが入り込むことがなく、拭き取り掃除などの手入れを容易に行うことができる。
【0030】
加熱調理器設置部3には、鍋やフライパンなどの調理器具Fを載置する平坦な調理器具載置面Hが、断熱部7および天板部2よりも一段高く位置している。したがって、載置した調理器具Fの底面が調理器具載置面Hから外側にはみ出している場合であっても、調理器具載置面Hの段差によって調理器具Fの熱が断熱部7を超えて天板部2に及ぶことが抑制される。このため、天板部2が昇温する恐れがなく、使用者は、より安全に調理作業を行うことができる。なお、加熱調理器設置部3の調理器具載置面Hの高さは、天板部2の拭き掃除などの手入れの妨げとならない範囲で適宜設計することができる。
【0031】
本発明のキッチンカウンターは以上の形態に限定されることはない。図1−3では、加熱調理器などを簡略化して示したが様々な形態が可能である。さらに、加熱調理器設置部の構造、断熱部の幅や形成領域なども適宜設計することができる。
【符号の説明】
【0032】
1 キッチンカウンター
2 天板部
3 加熱調理器設置部
7 断熱部
H 調理器具載置面
図1
図2
図3