特許第6048763号(P6048763)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6048763端末及びその端末におけるアプリケーション管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6048763
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】端末及びその端末におけるアプリケーション管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20161212BHJP
【FI】
   G06F13/00 530B
【請求項の数】6
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-528279(P2014-528279)
(86)(22)【出願日】2012年8月30日
(65)【公表番号】特表2014-529818(P2014-529818A)
(43)【公表日】2014年11月13日
(86)【国際出願番号】KR2012006917
(87)【国際公開番号】WO2013032237
(87)【国際公開日】20130307
【審査請求日】2015年7月6日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0087253
(32)【優先日】2011年8月30日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2012-0093565
(32)【優先日】2012年8月27日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・キ・ホン
(72)【発明者】
【氏名】キル・ヨン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン・ジン・カン
(72)【発明者】
【氏名】キ・スク・クウォン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン・ソク・パク
【審査官】 寺谷 大亮
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2002/0184288(US,A1)
【文献】 国際公開第2005/039228(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/128792(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0234427(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末のアプリケーション同期化方法であって、
同期化するアプリケーションが保存されるとき第1アプリケーションの同期化周期と、以前に保存されたアプリケーションの同期化周期及びタイミングとを獲得するステップと、
前記第1アプリケーションの同期化周期の変更が可能かどうかを識別(identifying)するステップと、
前記第1アプリケーションの同期化周期が変更不可能な場合、前記第1アプリケーションの最初の同期化時点を前記以前に保存されたアプリケーションの同期化時点のうち、前記第1アプリケーションが保存された後、最初に発生する時点に設定するステップと、
前記第1アプリケーションの同期化周期の変更が可能な場合、前記以前に保存されたアプリケーションの周期と最大公約数とを計算するステップと、
前記計算された前記最大公約数が互いに素ではない場合、前記計算された前記最大公約数を前記第1アプリケーションの同期化周期に設定するステップと、
前記第1アプリケーションの最初の同期化時点を前記以前に保存されたアプリケーションの同期化時点のうち、前記第1アプリケーションが保存された後、最初に発生する時点に設定するステップと、
を含む、端末のアプリケーション同期化方法。
【請求項2】
前記第1アプリケーションの同期化周期が変更不可能の場合は、前記第1アプリケーションがkeep−alive信号を送信するためのアプリケーションの場合である、請求項1に記載の端末のアプリケーション同期化方法。
【請求項3】
前記第1アプリケーションが保存と共に同期化動作を行う場合、前記第1アプリケーションの前記最初の同期化時点以前に前記同期化動作を遂行するステップをさらに含む、請求項1に記載の端末のアプリケーション同期化方法。
【請求項4】
アプリケーション同期化のための端末装置であって、
アプリケーションの同期化周期及びタイミングを保存するためのメモリーと、
同期化する第1アプリケーションが保存されるとき前記第1アプリケーションの同期化周期と以前に保存されたアプリケーションの同期化周期及びタイミングを獲得し、前記第1アプリケーションの同期化周期の変更が可能かどうかを識別(identifying)し、前記第1アプリケーションの同期化周期が変更不可能な場合、前記第1アプリケーションの最初の同期化時点を前記以前に保存されたアプリケーションの同期化時点のうち、前記第1アプリケーションが保存された後、最初に発生する時点に設定し、前記第1アプリケーションの同期化周期の変更が可能な場合、前記以前に保存されたアプリケーションの周期と最大公約数を計算し、前記計算された前記最大公約数が互いに素ではない場合、前記計算された前記最大公約数を前記第1アプリケーションの同期化周期に設定して、前記第1アプリケーションの最初の同期化時点を前記以前に保存されたアプリケーションの同期化時点らのうち、前記第1アプリケーションが保存された後、最初に発生する時点に設定する制御部とを含む、アプリケーションの同期化のための端末装置
【請求項5】
前記第1アプリケーションの同期化周期が変更不可能である場合、前記第1アプリケーションがkeep−alive信号を送信するためのアプリケーションの場合である、請求項4に記載のアプリケーションの同期化のための端末装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1アプリケーションが保存と共に、同期化動作を行うように設定された場合、前記保存と共に同期化動作をさらに行おうとする、請求項4に記載のアプリケーションの同期化のための端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に端末及びその端末で使われるアプリケーションのデータを管理する方法に関し、特に複数のアプリケーションが同時にアップデートを遂行する方法及びそれを提供する端末に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンのような端末では、メール、SNS(Social Network Service)、IM(Instant Messaging)のように多様なアプリケーションが駆動される。このようなアプリケーションは、ネットワークと連動してデータを同期化することができる。一般的に、各アプリケーションは適切な値のデータ同期化周期が設定されて運用される。一般的に設定される同期化周期は5分、15分、30分、1時間、4時間など、多様な値に設定できる。アプリケーションのアップデート周期を設定する時、リアルタイムにアップデートされるデータを受けることを願うユーザは同期化周期を短い値に設定する。
【0003】
そして、端末は該当アプリケーションに対して設定された同期化周期毎にネットワークにアップデートされたデータを要請する。すると、該当ネットワークは要請されたデータを端末に送信する。
【0004】
端末は、各々のアプリケーションがアップデートを遂行する度に、電力消費を減らすために節電モード(IDLE)から最大動作モード(ACTIVE)に切り換えられる。したがって、複数のアプリケーションに対して各アプリケーションのための同期化周期が設定されている場合、節電モードから最大動作モードに切り換えられる回数が多くなる。
【0005】
図1は、従来技術に従う複数のアプリケーションが各アプリケーションのための同期化周期によってアップデートを遂行する方法を示す図である。
【0006】
図1を参照すると、アプリケーションA、アプリケーションB、アプリケーションCの同期化周期が各々異なる場合、端末の節電モードから最大動作モードに切り換えられる回数が多くなり、節電モード維持時間が短くなる。即ち、節電モードから最大動作モードに切り換えられる回数が多いほど、端末がモード切換のために使用するシグナリングが増えて、これによる電力消耗などが不要に発生するという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は少なくとも前述した問題点及び/又は短所を解決し、少なくとも後述する利点を提供するために考案されたものである。
【0008】
本発明は、端末におけるアプリケーションのデータアップデート周期を効果的に制御する方法及び装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような問題点を解決するために、本発明の一実施形態に従う端末のアプリケーション同期化方法は、同期化するアプリケーションが追加されれば、以前に登録されている同期化対象アプリケーションの同期化時点情報あるいは複数の以前に登録されている同期化対象アプリケーションなどの共通同期化時点情報を獲得するステップ、及び上記同期化時点情報あるいは共通同期化時点情報を考慮して上記追加された同期化するアプリケーションの同期化時点を変更するステップを含むことができる。
【0010】
また、上記のような問題点を解決するための本発明の一実施形態に従うアプリケーション同期化を遂行する端末は、同期化するアプリケーションが追加されれば、以前に登録されている同期化対象アプリケーションの同期化時点情報あるいは以前に登録されている同期化対象アプリケーションの共通同期化時点情報を獲得し、上記同期化時点情報あるいは共通同期化時点情報を考慮して上記追加された同期化するアプリケーションの同期化時点を変更する制御部を含むことができる。
【0011】
添付図面と関連してなされる以後の詳細な説明から、本発明の特定の実施形態の前述した、そしてその他の態様、特徴、及び利点がより明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】従来技術に従う各アプリケーションのために設定された周期によってアップデートを遂行する過程を示す図である。
図2】本発明に従う端末の構成を示す図である。
図3】本発明の実施形態に従うアプリケーションを同期化する制御部のOS構成を示す図である。
図4】本発明の実施形態に従うアラームリストを示す図である。
図5】本発明の実施形態に従う制御部のOS段におけるスケジューラの第1位置を示す図である。
図6】本発明の実施形態に従う制御部のOS段におけるスケジューラの第2位置を示す図である。
図7】本発明の実施形態に従うアプリケーション管理方法を示す図である。
図8】本発明の実施形態に従うスケジューリング同期化周期を算出する方法を示す図である。
図9】本発明の実施形態に従うアプリケーションの同期化反復周期を設定する方法を示す図である。
図10】本発明の実施形態に従うアプリケーション別に設定されたスケジューリング同期化周期によってアップデートを遂行する過程を示す図である。
図11A】本発明の一実施形態に従うアプリケーション同期化過程を示す図である。
図11B】本発明の一実施形態に従うアプリケーション同期化過程を示す図である。
図11C】本発明の一実施形態に従うアプリケーション同期化過程を示す図である。
図12】本発明の一実施形態に従う同期化設定過程のフローチャートである。
図13】本発明の他の実施形態に従う同期化設定過程のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明の多様な実施形態を説明する。以後の説明において、細部構成及び構成要素のような特定の明細は単に本発明のそのような実施形態の全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎない。したがって、本発明の範囲及び思想を逸脱することがなく、本明細書で説明される実施形態の変更及び修正がなされることができるということが当業者に明白である。また、簡単明瞭にするために、公知の機能及び構成の説明を省略する。
【0014】
以下、本明細書において、‘端末’はデータを生成するか、または外部から送受信されるデータを処理することができる情報処理機器を意味する。ここで、端末は、コンピュータ、ノートブック、タブレットPC、携帯端末、スマートフォンなどを含む。
【0015】
図2は、本発明の一実施形態に従う端末の構成を示す図である。
【0016】
図2を参照すると、端末は、通信部210、制御部220、及び格納部230を含むことができる。通信部210は、制御部220の制御下に端末と外部装置との間のデータを送受信することができる。例えば、通信部210は基地局と通信チャンネルを形成して、音声及び画像通信をはじめとして、文字メッセージ、イメージなどを送受信することができるデータ通信を遂行することができる。そのために、通信部210は送信される信号の周波数を上昇変換及び増幅するRF送信部と受信される信号を低雑音増幅し、周波数を下降変換するRF受信部(図示せず)を含むことができる。また、通信部210は制御部220の制御下にアップデート周期毎にネットワークと通信してデータを送受信することができる。通信部210は、制御部220を制御下にネットワークにアップデートが必要なアプリケーションと連動するネットワークにデータを要請するメッセージを転送することができる。
【0017】
本明細書において、アプリケーションを同期化することは外部エンティティーに変更された情報を送信するか、または外部エンティティーから変更された情報を受信することだけでなく、連結維持のためのメッセージ(例えば、キープ−アライブ(keep-alive)メッセージ)を送受信することも広く含むことができる。
【0018】
制御部220は、端末の全ての構成要素の状態及び動作を制御する。ここで、制御部220は端末で遂行される全てのアプリケーションのうち、データのアップデートを周期的に必要とするアプリケーションのアップデート周期を同期化することができる。より詳細に説明すれば、次の通りである。
【0019】
まず制御部220は、同期化周期設定の要否を判断する。言い換えると、同期化周期設定モードが選択されるかを判断する。ここで、アプリケーション同期化周期設定モードはデータが周期的にアップデートされるアプリケーション登録が選択されるか、または既に設置されたアプリケーションの環境設定などでアップデート周期変更が選択されたことを意味する。
【0020】
例えば、データが周期的にアップデートされるアプリケーションは、メール、日程、ネットワークを介して相手方から受信されるデータなどのユーザプロファイル情報を周期的にアップデートしなければならないアプリケーションを意味する。SNS(Social Network Service)アプリケーションはより周期的なアップデートを有することによって、よりよく作動する。
【0021】
そして、アプリケーション同期化設定モードが選択されれば、即ちアプリケーション同期化周期設定/変更が必要であると判断されれば、制御部220は最適同期化周期算出部225及び同期化スケジューラ227を通じて該当アプリケーションのアップデート周期を格納された他のアプリケーションのアップデート周期と同期化してスケジューリングすることができる。
【0022】
代案的に、制御部220はデータが周期的にアップデートされるアプリケーションが設置されたり活性化されたりする時、または別途に指定された時刻にアプリケーションアップデート周期をスケジューリングすることもできる。
【0023】
最適同期化周期算出部225は、ユーザにより選択されたアップデート周期を確認する。そして、最適同期化周期算出部225は端末で遂行される全てのアプリケーションのアップデート周期によって予め格納された同期化アップデート周期を確認する。即ち、アプリケーション同期化周期設定モードが設定された時、最適同期化周期算出部225はアプリケーションに従うスケジューリング同期化周期を算出する。
【0024】
最適同期化周期算出部225は、登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期及び予め格納された同期化アップデート周期の最大公約数を算出する。同期化アップデート周期は、現在端末で遂行できるアプリケーションの同期化されたアップデート周期を意味する。そして、アップデートを周期的に必要とするアプリケーションが登録される度に、最適同期化周期算出部225は同期化アップデート周期と以前に登録されたアプリケーションのアップデート周期とを比較して最大公約数を算出する。
【0025】
例えば、アプリケーションA、Bのアップデート周期がT、Tと仮定する。すると、各アプリケーションのアップデート周期の最大公約数Tgcdは<数式1>のように算出される。
【0026】
【数1】
【0027】
そして、最大公約数を通じて同期化アップデート周期が決定された後、新たなアプリケーションのアップデート周期(T)が追加される場合、最大公約数は<数式2>のように算出される。
【0028】
【数2】
【0029】
<数式2>で、Tは追加される新たなアプリケーションのアップデート周期を意味する。そして、Tgcd_oldは格納された同期化アップデート周期を意味する。
【0030】
同期化スケジューラ227は、最適同期化周期算出部225から算出された最大公約数を用いて登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期を調節する。同期化スケジューラ227は、算出されたスケジューリング同期化周期によってアップデート周期をスケジューリングする。
【0031】
まず同期化スケジューラ227は、登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期及び予め格納された同期化アップデート周期が互いに素であるかを判断する。仮に、登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期及び予め格納された同期化アップデート周期が互いに素であれば、同期化スケジューラ227は登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期及び予め格納された同期化アップデート周期のうち、最小値を基準に同期化基本単位を設定する。
【0032】
例えば、登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期が6分であり、予め格納された同期化アップデート周期が7分であると仮定する。この際、登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期及び予め格納された同期化アップデート周期の最大公約数は1となる。言い換えると、登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期及び予め格納された同期化アップデート周期が互いに素であることを意味する。この場合、同期化スケジューラ227は登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期及び予め格納された同期化アップデート周期の2つの値のうち、最小値である登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期の6分を同期化基本単位に設定する。そして、設定された同期化基本単位は同期化アップデート周期として格納部230に格納される。
【0033】
同期化基本単位を設定した同期化スケジューラ227は、登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期が予め格納された同期化アップデート周期より大きい値を有するかを判断する。仮に、登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期が予め格納された同期化アップデート周期より大きい値であり、互いに素であれば、同期化スケジューラ227は同期化基本単位倍数のうち、アップデート周期に最も近い倍数値でスケジューリング同期化周期を選択する。即ち、同期化スケジューラ227は<数式3>によりスケジューリング同期化周期を選択する。
【0034】
【数3】
【0035】
<数式3>で、Tは現在選択されたアプリケーションのスケジューリング同期化周期である。現在アプリケーションのアップデート周期(T)が格納された同期化アップデート周期(Tgcd_old)より大きい場合、Tx’はTgcd_oldの倍数のうち、Tに最も近い値に変更される。
【0036】
一方、登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期が予め格納された同期化アップデート周期より小さい値であれば、同期化スケジューラ227は設定された同期化基本単位を基準に同期化アップデート周期を変更して他のアプリケーションのスケジューリング同期化周期を設定する。
【0037】
【数4】
【0038】
<数式4>で、Tgcd_old’は互いに異なる各アプリケーションに対して新しく算出される同期化アップデート周期である。現在アプリケーションのアップデート周期(T)が格納された同期化アップデート周期(Tgcd_old)より小さく、互いに素の場合、同期化基本単位は最小値である現在アプリケーションのアップデート周期であるTに設定される。したがって、同期化された他のアプリケーションの周期が新しく設定される同期化基本単位によって変更されなければならない。ここに、Tgcd_old’はTの倍数値のうち、Tgcd_oldに最も近い値に変更される。
【0039】
登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期及び予め格納された同期化アップデート周期が互いに素でない場合、同期化スケジューラ227は算出された最大公約数に同期化基本単位を設定する。このように設定された同期化基本単位は、新たな同期化アップデート周期で格納部230に格納される。その時にも同期化スケジューラ227は登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期が予め格納された同期化アップデート周期より大きいかを判断する。そして、登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期が予め格納された同期化アップデート周期より大きければ、同期化スケジューラ227は最大公約数である同期化基本単位の倍数のうち、アップデート周期に最も近い倍数値に新たなスケジューリング同期化周期を設定する。
【0040】
一方、アップデート周期が同期化アップデート周期より小さければ、同期化スケジューラ227は設定された最大公約数である同期化基本単位で新たなスケジューリング同期化周期を選択する。
【0041】
また、同期化スケジューラ227は登録されるアプリケーションのアップデートが初めて始まる開始時間を他のアプリケーションのスケジューリング同期化周期に合せて変更する。即ち、同期化スケジューラ227はアプリケーションのアップデート周期が初めて始まる時点がアップデート周期が同期化された他のアプリケーションのアップデートが発生する時点と同一であるようにスケジューリングする。
【0042】
ここで、図2が最適同期化周期算出部225と同期化スケジューラ227が別に構成されたものと説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、最適同期化周期算出部225及び同期化スケジューラ227は、1つの装置に結合できる。
【0043】
制御部220は、最適同期化周期算出部225及び同期化スケジューラ227によりアプリケーション別に設定されたスケジューリング同期化周期及び同期化基本単位である同期化アップデート周期を格納部230に格納する。
【0044】
次に、制御部220は同期化スケジューラ227によりアプリケーションのアップデート周期がアラームされれば、該当アプリケーションのアップデートを遂行する。即ち、制御部220はスケジューリング同期化周期によってアップデートを遂行する少なくとも1つのアプリケーションを確認し、少なくとも1つのアプリケーションをアップデートする。
【0045】
格納部230は、端末の機能動作に必要なプログラムをはじめとして、端末で機能動作時、処理される各種のデータを格納する。ここで、格納部230は制御部220の制御下にアラームリスト231を格納する。アラームリスト231は、アプリケーション別スケジューリング同期化周期に対する情報を含む。ここで、スケジューリング同期化周期はアプリケーションが登録されるか、または該当アプリケーションのアップデート周期が変更される時に設定される周期であって、現端末に格納された全てのアプリケーションの同期化したアップデート周期及び登録されるアプリケーションのアップデート周期を用いて設定される。そして、格納部230は制御部220の制御下に同期化基本単位である同期化アップデート周期を格納する。
【0046】
図2に図示してはいないが、端末は遂行される機能によって多様な構成をさらに含むことができる。例えば、端末は端末の動作状態に従うデータを表示する表示部、ユーザからの信号の入力を受けて制御部220に伝達する入力部、イメージを撮影することができるカメラ部、ディジタル放送データを受信することができるディジタル放送受信部、音声、オーディオデータなどを処理するためのオーディオ処理部などをさらに含むことができる。
【0047】
前述したように、本発明の実施形態に従う端末は同一な時間に多数個のアプリケーションのアップデート周期を設定することができる。結果的に、端末は設定されたアップデート周期によって同時に多数個のアプリケーションをアップデートすることができる。これによって、電源の消費が減る。
【0048】
図3は、本発明の実施形態に従うアプリケーションを同期化する制御部のOS構成を示す図である。
【0049】
図3を参照すると、制御部のOS段は、アプリケーション段(Application)310、アプリケーションフレームワーク(Application Frame work)320、システムライブラリ(system library)330、及びカーネル(Kernel)340の階層で構成される。
【0050】
アプリケーション段310は、アプリケーション315が動作する区間である。アプリケーションフレームワーク320は、特定オペレーティングシステムのための応用プログラム標準構造を具現するクラスとライブラリ集合である。即ち、アプリケーションフレームワーク320はアプリケーションのライフ−サイクルを管理し、イベント処理及びアプリケーションの制御機能を提供する。ここで、アプリケーションフレームワーク320はアプリケーションのアップデート周期の同期化を要請するアラーム管理者325を含む。
【0051】
システムライブラリ330は、オペレーティングシステムの部分が記憶されているデータセット及びファイルの集合である。ここで、システムライブラリ330はアプリケーション段310で遂行されるアプリケーションのアップデート周期を同期化する同期化スケジューラ335を含む。
【0052】
カーネル340は、割り込み処理、プロセス管理、メモリー管理、システム管理、プログラミングインターフェースを提供し、オペレーティングシステムで基本的な機能を提供する核心である。したがって、カーネル340は一般的に接近が不可能なメモリーにロードされる。即ち、カーネルはハードウェアを制御するための一種のアプリケーションと見ることができる。
【0053】
アプリケーション段310は、まず登録されるアプリケーション315に対し、ステップ350でアップデート周期を同期化するための同期化周期登録をアプリケーションフレームワーク320のアラーム管理者325に要請する。すると、アラーム管理者325はステップ355で同期化スケジューラ335のアラームリストにアラーム追加を要請する。このような過程はアプリケーションが登録される度に、反復(357)的に遂行される。
【0054】
すると、同期化スケジューラ335は最適同期化算出部360を通じて該当アプリケーションのスケジューリング同期化周期を算出し、ステップ363で算出されたスケジューリング同期化周期をアラームリスト365に追加する。
【0055】
そして、同期化スケジューラ335は、ステップ367でアラームリストに格納されたスケジューリング同期化周期を確認して、アラーム処理部370を通じてアップデートをアプリケーション段310に知らせるためのアラーム周期を確認する。仮に、アラーム周期になれば、同期化スケジューラ335はステップ375でアプリケーションのスケジューリング同期化周期をアプリケーション段310に知らせる。
【0056】
図4は、本発明の実施形態に従うアラームリストを示す図である。
【0057】
図4を参照すると、格納部230に格納されるアラームリストはアプリケーション別にスケジューリング同期化周期に対する情報が区分される。各スケジューリング同期化周期に対する情報は、タイプ(type)415、開始時点(when)417、スケジューリング同期化周期(Repeat Interval)419などを含む。ここで、タイプ415はアップデート周期を知らせるアラームを設定する方法に対する情報を含み、アラームを設定する時、絶対的な時間(UTC)を基準とするか、でなければ相対的な時間(5分、10分後など)を基準とするかを知らせる情報である。そして、端末で使われるタイプ415に、ELAPSED_REALTIME_WAKEUP、RTC_WAKEUPのような情報が代表的である。ELAPSED_REALTIME_WAKEUPは、端末のシステム時間を用いてアラームをトリガーするかを決定する情報であって、現在時間を基準に時間がどれくらい経た後に動作するかを決定する情報である。RTC_WAKEUPは、ネットワークを介して獲得された時間で、アラームをトリガーするかを決定する情報であって、絶対的な時間を基準とする。
【0058】
開始時点417は、アプリケーションが登録された後、初めてアップデートを遂行する時間を意味する。そして、スケジューリング同期化周期419は、該当アプリケーションがアップデートされる周期に対する情報であって、他のアプリケーションとのアップデート周期と同期化されるために設定される同期化基本単位を基準に設定される。
【0059】
図5は、本発明の実施形態に従う制御部のOS段におけるスケジューラの第1位置を示す図である。
【0060】
図5を参照すると、カーネル510、システムライブラリ520、アプリケーションフレームワーク530で同期化スケジューラ535がアプリケーションフレームワーク530階層に位置することができる。したがって、アプリケーションA540a及びアプリケーションB540bのアップデート周期がアプリケーションフレームワーク530の階層に位置した同期化スケジューラ535で同期化される。そして、スケジューリング同期化周期によって該当アップデート時間に同期化スケジューラ535はアプリケーションA540a及びアプリケーションB540bの各々にアップデートを遂行せよとのアラームを知らせる。
【0061】
図6は、本発明の実施形態に従う制御部のOS段におけるスケジューラの第2位置を示す図である。
【0062】
図6を参照すると、カーネル610、システムライブラリ620で同期化スケジューラ615がカーネル610の階層に位置することができる。アプリケーションA640a及びアプリケーションB640bのアップデート周期を同期化する要請がシステムライブラリ620を通じてカーネル610の階層に位置した同期化スケジューラ615に伝達される。そして、アプリケーションA640a及びアプリケーションB640bのアップデート周期がカーネル610の階層に位置した同期化スケジューラ615で同期化される。また、スケジューリング同期化周期によって該当アップデート時間に同期化スケジューラ615はアプリケーションA640a及びアプリケーションB640bの各々にアップデートを遂行せよとのアラームをシステムライブラリ620を通じて知らせる。
【0063】
図7は、本発明の実施形態に従うアプリケーション管理方法を示す図である。
【0064】
図7を参照すると、端末はステップ710で待機モードを遂行し、ステップ715でアプリケーション同期化周期設定モードが選択されるかを判断する。ここで、アプリケーション同期化周期設定モードはデータが周期的にアップデートされるアプリケーション登録が選択されるか、または既に設置されたアプリケーションの環境設定などでアップデート周期変更が選択された時に遂行されるモードを意味する。
【0065】
アプリケーション同期化設定モードが選択されれば、端末はステップ720でアプリケーションに従うスケジューリング同期化周期を算出する。概略的に説明すれば、端末は遂行されるアプリケーションのアップデート周期によって予め格納された同期化アップデート周期をアプリケーション同期化周期設定モードで選択されたアプリケーションのアップデート周期と比較して最大公約数を算出する。そして、端末は算出された最大公約数を用いて選択されたアプリケーションのアップデート周期を他のアプリケーションのアップデート周期と同期化する。この過程について図8から図9を参照してより詳細に後述する。
【0066】
端末は、ステップ725でアプリケーションのアップデート周期が始まる時点を算出されたスケジューリング同期化周期に従う開始時間に変更する。即ち、端末は選択されたアプリケーションのアップデート開始時点をアップデート周期が同期化された他のアプリケーションと同時にアップデートが遂行されるように調節する。そして、端末はステップ730で選択されたアプリケーションに対するスケジューリング同期化周期を格納する。
【0067】
ステップ715で、アプリケーション同期化周期モードが選択されなければ、端末はステップ735でアプリケーションアップデートモードが選択されるかを判断する。即ち、端末は現在時間にアップデート遂行がスケジューリングされたかを判断する。
【0068】
仮に、アプリケーションのアップデートモードであれば、端末はステップ740で現在時間にアップデートを遂行しなければならない少なくとも1つのアプリケーションを確認する。端末はステップ745で確認されたアプリケーションに対するアップデートを遂行する。即ち、端末は該当アプリケーションを遂行するために連動するネットワークにデータを要請し、ネットワークから受信されるデータを格納する。そして、端末は該当アプリケーションが遂行される時に格納されたデータを表示するか、または該当機能を遂行することができる。
【0069】
また、ステップ735に戻り、端末はステップ750でアプリケーション遂行モードが選択されるかを判断する。仮に、アプリケーション遂行モードが選択されれば、端末はステップ755で該当アプリケーションを遂行する。仮に、アプリケーション遂行モードが選択されなければ、端末はステップ710で待機モードに残っている。
【0070】
このような過程を通じて、本発明に従う端末はアプリケーションのアップデート周期を同期化させることができる。各アプリケーションは、同期化されたアップデート周期によってアップデートを遂行することができるので、端末は節電モードと最大動作モードに変更される周期が一定になる。これによって、端末で消費される電源が減る。
【0071】
図8は、本発明の実施形態に従うスケジューリング同期化周期を算出する方法を示す図である。
【0072】
図8を参照すると、端末はステップ810でユーザにより選択されたアップデート周期を確認する。そして、端末はステップ820で端末で遂行される全てのアプリケーションのアップデート周期によって予め格納された同期化アップデート周期を確認する。次に、端末はステップ830で確認されたアップデート周期及び同期化アップデート周期に従うスケジューリング同期化周期を算出する。スケジューリング同期化周期を算出する過程について図9を参照して説明する。
【0073】
図9は、本発明の実施形態に従うアプリケーションの同期化反復周期を設定する方法を示す図である。
【0074】
図9を参照すると、端末はステップ910で登録が選択されたアプリケーションのアップデート周期及び予め格納された同期化アップデート周期の最大公約数を算出する。即ち、アップデートを周期的に必要とするアプリケーションが登録される度に、端末は該当アプリケーションのアップデート周期と予め格納された同期化アップデート周期の最大公約数を算出する。同期化アップデート周期は、端末で遂行できるアプリケーションのアップデート周期を同期化するために算出された同期化基本単位を意味する。
【0075】
端末は、ステップ915でアップデート周期及び同期化アップデート周期が互いに素であるかを判断する。仮に、アップデート周期及び同期化アップデート周期が互いに素であれば、端末はステップ920でアップデート周期及び同期化アップデート周期のうち、最小値を基準に同期化基本単位を設定する。
【0076】
また、ステップ915に戻り、アップデート周期及び同期化アップデート周期が互いに素でなければ、端末はステップ925で算出された最大公約数に同期化基本単位を設定する。
【0077】
同期化基本単位を設定した端末は、ステップ930でアップデート周期が同期化アップデート周期より大きい値を有するかを判断する。仮に、アップデート周期が同期化アップデート周期より大きい値であれば、端末はステップ935で該当アプリケーションのアップデート周期を同期化基本単位倍数のうち、アップデート周期に最も近い倍数値でスケジューリング同期化周期を選択する。この際、予め格納された同期化アップデート周期は同期化基本単位に変更される。
【0078】
一方、アップデート周期が同期化アップデート周期より小さい値であれば、端末はステップ940で設定された同期化基本単位でスケジューリング同期化周期を選択する。即ち、端末は現在登録されているアプリケーションのスケジューリング同期化周期を設定された同期化基本単位に用いて変更する。即ち、現在端末に登録されているアプリケーションのアップデート周期は、同期化基本単位の倍数のうち、同期化アップデート周期に最も近い倍数値に変更される。この際、予め格納された同期化アップデート周期は同期化基本単位に変更される。
【0079】
図10は、本発明の実施形態に従うアプリケーション別に設定されたスケジューリング同期化周期によってアップデートを遂行する過程を示す図である。
【0080】
図10を参照すると、アプリケーションA1010のアップデート周期は10分であり、アプリケーションB1020のアップデート周期が20分であり、アプリケーションC1030のアップデート周期が5分であると仮定する。しかしながら、アプリケーションA1010、アプリケーションB1020、アプリケーションC1030の開始時点がアップデートを同時に始めることができるように変更される。そして、アプリケーションA1010、アプリケーションB1020、アプリケーションC1030は、スケジューリングに従ってスケジューリング同期化周期にアップデートを遂行する。
【0081】
また、アプリケーションA1010は10分に一回ずつ、アプリケーションB1020は20分に一回ずつ、アプリケーションC1030は5分に一回ずつアップデートを遂行するようになる。アプリケーションA1010、アプリケーションB1020、アプリケーションC1030は、同期化基本単位5分を基本に同期化されたので、初めて開始時間にアプリケーションA1010、アプリケーションB1020、アプリケーションC1030の全てがアップデートを遂行する。そして、最も短い同期化反復周期を有するアプリケーションC1030は開始時間を基準に5分が経た後にアップデートを遂行する。次に、アプリケーションA1010及びC1030は、次の5分が経た後、即ち開始時間を基準に10分が経た後、再度アップデートを同時に遂行する。すると、アプリケーションC1030は5分が経た後に更に他のアップデートを遂行する。
【0082】
すると、アプリケーションA1010及びC1030は、次の5分が経た後、即ち開始時間を基準に20分が経た後にアップデートを同時に遂行する。
【0083】
図10に示すように、本発明に従う端末は節電モードから最大動作モードに変更される時点、または最大動作モードから節電モードに変更される時点が一定の間隔で表れることができる。
【0084】
図11Aから図11Cは、本発明の一実施形態に従うアプリケーション同期化過程を示す図である。特別に、図11Aから図11Cの実施形態において、制御部220は各アプリケーションの同期化動作バックグラウンド実行のために、実行予定時刻をシステムにアラームまたはこれと類似な形態に登録する。さらに、図11Aから図11Cに対する説明において、時刻の表示は図11Aの現在時刻(0分)に対する相対的な時刻である。
【0085】
図11Aを参照すると、アプリケーションAは30分周期で同期化動作が実行されるように設定されたアプリケーションである。制御部220は、ステップ1110で現在時刻(0分)にアプリケーションAに対するアラームの反復周期を30分に設定して、そのアラームを登録する。以後、特別な変動がなければ、時刻30分、60分、90分、......、にアプリケーションAに対するアラームが発動し、それによって、アプリケーションAに対する同期化が遂行される。但し、図11B図11Cを参照して後述するように、以後に同期化周期に影響を及ぼす他のアプリケーションの登録がありうる。
【0086】
図11Bを参照すると、アプリケーションBは15分周期で同期化動作が実行されるように設定されたアプリケーションである。制御部220は、ステップ1120で現在時刻(5分)にアプリケーションBに対するアラームの反復周期を15分に設定して、そのアラームを登録する。アプリケーションAに対する考慮がなければ、アプリケーションBに対する同期化動作は、図11Aの現在時間(0分)から、5分、20分、35分...に実行される。
【0087】
但し、本実施形態によれば、アプリケーションAの同期化周期(30分)とアプリケーションBの同期化周期(15分)の最大公約数である15分が単位同期化周期となる。この周期は共通に使われる同期化周期であるので、共通同期化周期と表現することもできる。同様に、単位同期化周期によっていずれか1つのアプリケーションが同期化される時点は共通同期化時点と表現することができる。
【0088】
従来の方式によれば、現在時刻5分から15分後である20分にアプリケーションBのアラームが発生しなければならない。しかしながら、本実施形態によれば、ステップ1130で最初のアラーム発生時点は20分から15分に変更される。
【0089】
図11Bは、アプリケーションの初期同期化タイミングが20分から15分に調整されたことを図示しているが、その5分の差が30分、即ち次の利用可能な同期化タイミングと20分の間の10分の差より短いため、アプリケーションに対する同期化タイミングを30分に設定することも可能である。
【0090】
変形例によれば、新しく追加されたアプリケーションの同期化時点変更は元の同期化周期が最初に到来する時に遂行されることもできる。これによれば、アプリケーションBに対する同期化は20分に実行された後、2番目の実行時点が35分から30分に変更できる。このような変形例によれば、実質的に同期化時点変更の利得がない時には、できる限り本来の同期化時点を維持させ、かつ同期化時点の変更の利得がある時に初めて同期化時点を変更させる長所がある。
【0091】
図11Cを参照すると、アプリケーションCは8分周期で同期化動作が実行されるように設定されたアプリケーションである。制御部220は、ステップ1140で現在時刻(11分)にアプリケーションCに対するアラームの反復周期を8分に設定して、そのアラームを登録する。
【0092】
従来の方式によれば、アプリケーションCの最初のアラーム発生時点は19分となる。ステップ1140の以前の単位同期化周期である15分とアプリケーションCの同期化周期である8分は、互いに素である。本実施形態によれば、元の単位同期化周期と新しく追加されたアプリケーションの同期化周期とが互いに素の場合、単位同期化周期と新しく追加されたアプリケーションの同期化周期は全てそのまま維持される。但し、アプリケーションCの最初同期化時点は従来の単位同期化周期による同期化時点を参照にして変更される。
【0093】
従来の方式によれば、アプリケーションCは19分に最初に同期化が遂行される。但し、本実施形態によれば、ステップ1150でアプリケーションCの最初同期化時点は単位同期化周期に従う同期化が最初に遂行される15分に変更される。単位同期化周期とアプリケーションCの同期化周期は変更されないので、このような変更にも関わらず、135分になる前には2つの同期化は同時に遂行されない。但し、無理に同期化周期を半永久的に変更することは、アプリケーション特性に反することもあるので、本実施形態では同期化周期は変更しない。アプリケーションCの最初同期化時点の変更によりアプリケーションCと他のアプリケーションは、120分毎に一回ずつ同一な時点に同期化が進行できる。
【0094】
図12は、本発明の一実施形態に従う同期化設定過程のフローチャートである。
【0095】
ステップ1210で、同期化対象アプリケーションが追加される。例えば、ユーザが特定アプリケーションの同期化を設定するか、または同期化を要するアプリケーションが新しく設置される場合、またはアプリケーションが活性化される場合、同期化対象アプリケーションが追加できる。次に、ステップ1220で同期化を遂行する端末は、アプリケーションにより要請された最初の同期化時点(開始時点)を記録する。その後、ステップ1230で、端末は前述した図2から図11Cの実施形態、またはその他の後述する実施形態に従って最初同期化時点を変更する。
【0096】
ステップ1240で、端末は同一な識別子(または、同一なアプリケーション)の同期化設定が要請されるかを判断する。同一な識別子の同期化設定がまた要請されない場合、同期化設定過程は終了し、変更された同期化時点及びアプリケーションにより要請された周期によって周期的に同期化が実行される。
【0097】
しかしながら、ステップ1240で同一な識別子の同期化設定が再度要請される場合には、ステップ1250で端末は新たな同期化設定の開始時点が以前の同期化設定の開始時点と同一であるかを判断する。
【0098】
2つの時点が同一な場合は、ステップ1260で端末は変更無しでアプリケーションが要請したように同期化開始時点の開始時点を維持する。
【0099】
例えば、該当アプリケーションは同期化開始時点を20分に設定してアラームを要請したが、端末が同期化開始時点を15分に調整した場合、該当アプリケーションは15分にアラームを受信する。しかしながら、該当アプリケーションは必ず20分にアラームを受けることを願うので、また20分を同期化開始時点に設定して同期化開始を要請する。このような場合、新たな同期化設定の開始時点がステップ1220で記録された以前の同期化設定の開始時点と同一な場合であるので、過程はステップ1260に進行して同期化開始時点の変更無しでアプリケーションが要請した開始時点を維持して、追って同期化が遂行される。
【0100】
新たな同期化設定の開始時点がステップ1220で記録された以前の同期化設定の開始時点と同一でない場合、端末は図2から図11Cの実施形態、またはその他の後述する実施形態に従って同期化開始時点を変更して同期化を遂行する。
【0101】
また、このような方式により同期化開始時点を変更せず、同期化を進行する同期化アラームの識別子(または、そのアプリケーションの識別子)を別途のリストに保有することができる。端末は、以後、該当識別子に対する同期化アラーム要請がある場合、アラーム開始時点を変更せず、維持する。
【0102】
図13は、本発明の他の実施形態に従う同期化設定過程のフローチャートである。
【0103】
図13を参照すると、ステップ1310で、同期化対象アプリケーションが追加される。例えば、ユーザが特定アプリケーションの同期化を設定するか、または同期化を要するアプリケーションが新しく設置される場合、またはアプリケーションが活性化される場合、同期化対象アプリケーションが追加できる。
【0104】
次に、ステップ1320で端末は該当アプリケーションが同期化時点変更が許容されるアプリケーションであるかを判断する。同期化時点変更が許容されるアプリケーションと同期化時点変更が許容されないアプリケーションとを区分するために、種々の方式が使用できる。
【0105】
例えば、格納部230は同期化時点変更が許容されるアプリケーションのリスト、即ちホワイトリストを格納することができる。この場合、制御部220は同期化対象に追加されたアプリケーションがホワイトリストに含まれた場合のみに図2から図11Cの方式に従う同期化時点調節を遂行する。
【0106】
ホワイトリストとは反対に、格納部230は同期化時点変更が許容されないアプリケーションのリスト、即ちブラックリストを格納することができる。この場合、制御部220は同期化対象に追加されたアプリケーションがブラックリストに含まれた場合のみに図2から図11Cの方式に従う同期化時点調節を遂行する。
【0107】
ブラックリスト及び/又はホワイトリストは、例えばユーザにより設定できる。ユーザは正規表現式を利用するか、またはブラックリスト及び/又はホワイトリストに含めようとするアプリケーションの識別子、名前、その他の情報を直接入力してブラックリスト及び/又はホワイトリストに含まれるアプリケーションを調整することができる。ユーザは、周期的なトラフィックまたは同期化過程が要求されるアプリケーションがホワイトリストに含まれるようにして、同期化時点調節が効率的に遂行できるようにすることができる。同様に、ユーザは周期的なトラフィックまたは同期化過程が要求されないアプリケーションがブラックリストに含まれるようにして、同期化時点調節が効率的に遂行できるようにすることができる。
【0108】
他の実施形態によれば、制御部220は端末のオペレーティングシステム(OS)内のアカウント管理者(Account Manager)または同期化管理者(Synchronization Manager)に登録されたアプリケーションを全てホワイトリストに含めることができる。アカウント管理者(Account Manager)または同期化管理者(Synchronization Manager)に登録されたアプリケーションは、制御部220に周期情報を提供せず、アラームを登録することができる。しかしながら、実際にアカウント管理者(Account Manager)または同期化管理者(Synchronization Manager)に登録されたアプリケーションは周期的に同期化を遂行する場合が多い。この場合、実際の周期はアラームが登録される時点からアラームの開始時点までの時間になることができる。制御部220はこのような方式により周期を推定し、図2から図11Cのような方式によりアラームの時点を調整することができる。
【0109】
更に他の実施形態によれば、制御部220はディスプレイ部を通じて設置されたアプリケーションリストまたは実行中のアプリケーションのリストを提供することができる。ユーザは、端末の入力装置を通じてブラックリストまたはホワイトリストに含まれるアプリケーションを選択することができる。ユーザの選択を助けるために、制御部220はバックグラウンド状態で周期的にトラフィックを発生させるか、または予め設定された量以上のトラフィックを発生させるアプリケーションを他のアプリケーションと区別できるように表示してユーザの選択を助けることができる。
【0110】
更に他の実施形態によれば、端末は通信部210を通じて外部エンティティーからブラックリスト及び/又はホワイトリストの提供を受けることができる。外部エンティティーに格納されたブラックリスト及び/又はホワイトリストは管理者により管理できる。
【0111】
前述した実施形態に従って制御部220がアプリケーションの同期化時点及び/又は周期を変更するように決定した時、ユーザが同期化時点及び/又は周期を変更するか否かが選択できるインターフェースを提供することができる。例えば、アプリケーションの同期 化時点及び/又は周期を変更するように決定すれば、ディスプレイを通じて“アプリケーションAに対する同期化周期をa分からb分に変更する場合、システム電力が節約できます。変更しますか?(y/n)”のようなメッセージを表示し、ユーザから入力された入力によってアプリケーションの同期化時点及び/又は周期を変更したり、変更しなかったりすることができる。
【0112】
更に他の実施形態によれば、制御部220は各アプリケーションの同期化周期によってアプリケーションをグループ化して管理できる。例えば、アプリケーションの同期化周期が7の倍数である7、14、21、28、...、の場合、これらはグループ7に含まれる。アプリケーションの同期化周期が5の倍数である5、10、15、20、...、の場合、これらはグループ5に含まれる。グループはそのグループで最も小さい同期化周期に代表される。最も小さい同期化周期は素数となる。例えば、グループ2、3、5、7、11、13、17、...、が存在することができる。同期化周期が6の場合、論理的にはグループ2、3に全て属することができる。
【0113】
本実施形態によれば、予め設定された方式によって、どの周期は1つのグループのみに属する。例えば、6分周期はグループ3に属し、35分周期はグループ7に属する。予め設定された方式は、例えば各周期に対してどのグループに属するかを予め貯蔵して置く方式になることができる。
【0114】
予め設定された方式は、他の例によれば、各グループ間の優先順位が予め設定されており、それによって特定周期のアプリケーションがどのグループに属するかが決定される方式になることができる。例えば、グループ7がグループ5より優先順位が高ければ、35分周期のアプリケーションはグループ7に属する。同じグループに属するアプリケーション同士は同期化時点が互いに一致するように図2から図10の方式により同期化時点を調節することができる。他のグループに属するアプリケーションの場合、図11Cの実施形態のように、最初の一回だけ同期化時点が一致するように調節されることもできる。
【0115】
前述したように、本発明のアプリケーション管理方法は相異する同期化周期を有するアプリケーションの同期化開始時点及び周期を互いに合せて調整することによって、節電モードと最大動作モードとの間の切換の数を減らし、電力消費を減少させる。
【0116】
本発明を特にその特定の実施形態を参照して図示及び説明したが、当該技術分野の通常の知識を有する者であれば、以後の特許請求範囲により定まる本発明の思想及び範囲を逸脱することなく、形態及び明細の多様な変更が可能であることを理解することができる。
【符号の説明】
【0117】
210 通信部
220 制御部
225 最適同期化周期算出部
227 同期化スケジューラ
230 格納部
231 アラームリスト
図2
図3
図4
図7
図8
図9
図12
図13
図1
図5
図6
図10
図11A
図11B
図11C