(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
図3から
図8の真空掃除機用具10は、ノズル11と、接続導管12と、毛組立体13と、を備える。
【0017】
ノズル11は、比較的狭い構造体であり、ノズル11の幅は、ノズル11の長さよりもかなり小さい。ノズル11の高さは、ノズル11の後部16から前部15に向けて漸減し(すなわち、徐々に低減し)、この利点を後述する。ノズル11は、吸引開口部20を備え、この開口部は、ノズル11内の内部キャビティ21内へ開口する。吸引開口部20は、ノズル11の基部に位置し、ノズル11の前部15から後部16まで中央に延在する。吸引開口部20は、ノズル11の2つの縁部22、23によってその長さに沿って区画されている。各縁部22、23は、ノズル11の前部15及び後部16の下端部17、18に対して上昇している。したがって、ノズル11の基部を清掃面40に接触させると、縁部22、23それぞれと清掃面40との間には、間隙25が形成される。同様に、この利点を後述する。
【0018】
接続導管12は、ノズル11の後部16に取り付けられており、キャビティ21と、ひいてはノズル11の吸引開口部20と流体連通している。接続導管12は、真空掃除機(図示略)のホース、ワンドなどに接続されることを意図している。使用中、真空掃除機は、接続導管12に吸引力を発生させ、吸引開口部20を通って空気を引き込ませる。
【0019】
毛組立体13は、形状がほぼ平面であり、細長い毛31及び背部32を取り付ける支持体30を備える。
【0020】
支持体30は、ゴムなどの可撓性材料で形成されている。支持体30の底部は、支持体30の後部から前部への方向で頂部に対して上昇している。その結果、支持体30の高さは、支持体30の後部37から前部36に向けて漸減する(すなわち徐々に低減する)。
【0021】
毛31は、カーボン繊維で形成されており、支持体30の
底部を超えて延在する。毛31は、支持体30が毛31の上端部を覆うように成形することによって支持体30に取り付けられている。しかし、毛31は、他の手段によって支持体30に取り付けられてもよい。毛31の長さは、支持体30の前部から後部まで漸減する(すなわち徐々に低減する)。したがって、支持体30の後部における毛31の長さは、前部における毛の長さよりも短い。
【0022】
背部32は、硬質プラスチックなど硬質材料で形成されており、支持体30の頂部に沿って取り付けられている。背部32は、支持体30のための構造的支持を形成し、また、毛組立体13をノズル11に取り付けるための手段を形成する。
【0023】
毛組立体13は、ノズル11のキャビティ21内に備え付けられており、それにより、支持体30及び毛31は、吸引開口部20を通って突出する。より具体的には、ノズル11の前部15及び後部16それぞれは、背部32の端部を固定する凹所を有する。毛組立体13は、キャビティ21内に備え付けられており、それにより、支持体30の背の高い部分とより短い毛31とは、吸引開口部20の後部に位置する。
【0024】
用具10は、吸引開口部20に垂直な方向で清掃面40にわたって掃かれる。用具10を前方に掃くと、毛組立体13は、後方へ曲がる。そして、吸引開口部20は、全体として、毛31の前方に位置する。毛31は、清掃面40によって部分的にシールを形成し、これは、その後、毛31の前方で発生する吸引力を改善する。用具10を清掃面40にわたって掃くと、毛31の前方で発生した吸引力は、吸引開口部20を通してゴミをノズル11のキャビティ21内へ引き込ませる。その後、ゴミは、接続導管12を介して真空掃除機へ搬送される。毛31は、ノズル11内へ引き込まれていないゴミの大部分を収集する機能を果たす。そして、毛31は、ゴミをノズル11内へ引き込むような時間まで、例えば用具10を清掃面40から持ち上げるときまたは用具10の進行方向を反転させたときまで、ゴミを保持する。
【0025】
用具10を清掃面40にわたって掃くと、ノズル11の前部15及び後部16は、清掃面40と接触する。吸引開口部20の長さを区画する2つの縁部22、23のうち、一方は、ノズル11の前縁部22を規定し、他方は、後縁部23を規定する。2つの縁部22、23をノズル11の前部15及び後部16に対して上昇させているので、ノズルの前縁部22と清掃面40との間には、間隙25が形成される。この間隙25は、用具10を清掃面40にわたって掃くとゴミが前縁部22の下方を通過することを確実にする。これにより、用具10は、ゴミを清掃面40にわたって押さない。使用中、ユーザは、主として、進行方向で用具10を傾け、それにより、
図8に示すように、ノズル11と清掃面40との間には、鋭角が形成される。ノズル11を傾ける結果として、前縁部22は、清掃面40に近づく。それにもかかわらず、前縁部22と清掃面40との間の間隙25は、維持される。用具10を前方へさらに傾けると、前縁部22と清掃面40との間の間隙25は、減少する。最終的に、十分に傾けることによって、前縁部22は、清掃面40に接触することがある。この段階になって、ノズル11は、その後、ゴミを清掃面40に沿って押し始める。この問題は、ノズル11の縁部22、23をさらに上昇させて前縁部22と清掃面40との間により長い公称間隙25を形成することによって、軽減される。しかしながら、より長い間隙25は、より多くの空気を清掃面40におけるよりも清掃面40の上方の領域から引き込みやすくなるという欠点を有し、したがって、収集性能に不利に影響する。したがって、縁部22、23は、所定量だけ上昇させ、この所定量は、比較的小さい間隙25を維持するための必要性と用具10を使用する可能性のある角度範囲にわたって間隙25を維持する必要性とを釣り合わせようとする。
【0026】
背部32は、支持体30の頂部35に沿って構造的支持を形成する。そして、これは、用具10の使用中に、例えばノズル11内で発生させた吸引力の結果として、または用具10を非平行な表面にわたって掃くときに、支持体30が上方へ曲がることを防止することを補助する。
【0027】
細長い毛31を採用することにより、用具10を清掃面40にわたって掃いているときにゴミの筋が後方に残らないという利点がある。カーボン繊維を選択することには、少なくとも2つの利点がある。1つ目は、カーボン繊維は、比較的軟らかく細い毛31を使用することを可能とし、そして、清掃面40に跡をつけることを低減することを補助する。2つ目は、カーボン繊維は、良好な帯電防止特性を有する。したがって、毛31を清掃面40にわたって掃いても、毛31は、清掃面40を帯電させない。一方、ナイロンの毛は、清掃面を帯電させる傾向があり、そして、結果として生じる静電気は、ゴミを清掃面に引き付ける機能を果たす。
【0028】
有利ではあるが、軟らかく細い毛には、困難性がないのではない。特に、このような毛を
図1及び
図2の用具1に採用する場合、吸引開口部3で生ずる吸引力は、毛4をノズル2内に引き込みやすい。
図3から
図8の用具10は、これが発生することを防止することを補助するいくつかの機能を有する。
【0029】
第1に、毛31の長さは、吸引開口部20の前部から後部に向けて漸減する。したがって、吸引開口部20の後部における毛31は、前部における毛よりも短い。より長い毛は、毛がより可撓性を有し、したがって清掃面40に跡をつけにくいという利点を有する。さらに、より長い毛は、歪な表面にも侵入することがより可能であり、このため、収集性能を改善する。したがって、吸引開口部20の全長に沿ってより長い毛を採用することは有利である。しかしながら、より長い毛を吸引開口部20の全長にそって採用すると、吸引開口部20の後部における毛31は、ノズル11内に引き込まれることがある。これは、吸引開口部20で生じた吸引力が、一般的に、接続導管12の位置に起因して、吸引開口部20の後部で最大であるためである。吸引開口部20の後部においてより短い毛31を採用することによって、毛31は、より硬質となり、このため、ノズル11内へ引き込まれにくい。反対に、吸引開口部20の前部においてより長い毛31を採用することによって、毛31は、歪な表面に進入することがより可能となり、このため、収集を改善する。吸引開口部20における吸引力は、主として、吸引開口部20の長さに沿って減少する。したがって、吸引開口部20の長さに沿って長さが漸減する毛31を有することによって、比較的良好な収集を達成しつつ、毛31がノズル11内へ引き込まれることを防止するのに十分な長さであることを確実にする。
【0030】
第2に、毛31は、毛31の支持を形成する支持体30に取り付けられている。さらに、支持体30は、吸引開口部20を超えて突出している。毛組立体13が受ける吸引力は、有効容積が急激に大きくなるため、吸引開口部20を超えた直後で著しく減少する。支持体30が吸引開口部20を越えて突出するので、毛31が受ける吸引力は、大きく低減され、このため、比較的軟らかく細い毛を使用してもよい。一方、
図1及び
図2の用具1では、毛4は、支持されておらず、吸引開口部3を通ってノズル2のキャビティ内へ延在している。その結果、毛4は、高レベルの吸引力を受け、このため、毛4がノズル11に引き込まれないことを確実にするため、硬い毛4を使用しなければならない。支持体30は、均一な高さでないが、その替わりに、吸引開口部20の後部においてより高くなっている。上記段落で記載した通り、吸引開口部20で生じた吸引力は、一般的に、吸引開口部20の後部において最大である。吸引開口部20の後部においてより高い支持体30を採用することによって、支持体30は、さらなる剛性及び支持を毛31のうち最も必要な場所に付与する。
【0031】
第3に、ノズル11の高さは、ノズル11の後部16から前部15に向けて漸減する。ノズル11が均一の高さであると、吸引開口部20で生じる吸引力は、吸引開口部20の前部におけるよりも後部においてより大きくなる。これは、接続導管12がノズル11の後側に位置するためである。吸引開口部20の後部において吸引力が増大することにより、毛31は、ノズル11内へ引き込ませられる。したがって、吸引開口部20の前部における吸引力ひいては収集性能は、低くなる。ノズル11の高さを漸減させることによって、ノズル11内のキャビティ21の容積もノズル11の後部16から前部15に向けて漸減する。したがって、より大きい開口容積を吸引開口部20の後部においてノズル11内に形成し、より小さい開口容積を吸引開口部20の前部に形成する。このため、吸引力は、吸引開口部20の長さに沿ってより釣り合いが取れる。その結果、より軟らかくより細い毛を吸引開口部20の後部で使用してもよく、吸引開口部20の前部における収集性能を改善する。
【0032】
支持体30は、可撓性材料で形成されており、用具10を清掃面40にわたって掃くと、ノズル11に対して曲がる。その結果、毛31は、より小さい角度で曲がる必要がある。したがって、毛31が受ける応力は、より小さく、毛31の寿命を改善する。さらに、毛31は、それらの形状を維持することがより可能になる。反対に、
図1及び
図2の用具1の毛4は、より高い曲げ応力を受ける。可撓性を有する支持体30を採用するよりもむしろ、毛組立体13は、硬質材料で形成された支持体を備えてもよい。毛組立体13は、ノズル11に回動可能に取り付けられてもよく、バネ機構を使用して、用具10を清掃面40から持ち上げたときに支持体が中心位置に復帰することを確実にしてもよい。それにもかかわらず、可撓性を有する支持体30は、支持体30自体によって弾性力が付与されるという利点を有する。その結果、バネ負荷式回動を除いてもよく、これにより、コストを低減する、かつ/または、用具10の組立を単純化する。
【0033】
支持体30は、所定量だけ吸引開口部20を超えて突出し、この所定量は、毛組立体13を後方へ掃くと(例えば用具10を前方に掃いている間に)、支持体30が後縁部23に接触することを確実にする。より具体的には、支持体30は、支持体30の全長に沿って後縁部23と接触する。後縁部23と接触することによって、支持体30は、さもなければ毛31と形成するよりもノズル11の後縁部23に対して良好なシールを形成する。したがって、用具10の後縁側を通って引き込まれる空気が少なくなり、より大きい吸引力を毛31の前方で生じさせ、これにより、収集を改善する。
【0034】
図9から
図14は、上述したかつ
図3から
図8で示した真空掃除機用具と多くの点で同様である別の真空掃除機用具50を示す。特に、用具50は、ノズル51、接続導管52及び毛組立体53を備える。
【0035】
ノズル51は、
図3から
図8のノズルと若干異なる。
図3から
図8のノズル11は、ほぼ矩形の横断面を有する。反対に、
図9から
図14のノズル51の横断面形状は、ほぼ三角形である。したがって、ノズル51の形状は、細長い三角柱とされる。
図3から
図8のノズル11の幅は、ノズル11の長さに沿って一定であるが、ノズル11の高さは、ノズル11の後部16から前部15に向けて漸減する。反対に、
図9から
図14のノズル51の高さは、一定であり、ノズル51の幅は、ノズル51の後部56から前部55に向けて漸減する(すなわち徐々に低減する)。
【0036】
ノズル51は、
図3から
図8のノズルと同様に、ノズル51内の内部キャビティ61内へ開口する吸引開口部60を備える。吸引開口部60は、同様に、ノズル51の基部に位置し、ノズル51の前部55から後部56まで中心に延在する。
図3から
図8のノズル11とは対照的に、吸引開口部60は、一定の幅ではない。その替わり、吸引開口部60の幅は、吸引開口部60の後部から前部に向けて漸減し(すなわち徐々に低減し)、この利点を後述する。吸引開口部60は、同様に、ノズル51の2つの縁部62、63によって吸引開口部の長さに沿って区画されており、これら縁部は、ノズル51の前部55及び後部56に対して上昇している。したがって、ノズル51の基部を清掃面40と接触させると、前縁部62と清掃面40との間には、間隙65が形成されている。ノズル51の前部55及び後部56の下端部57、58は、湾曲している。さらに、下端部57、58それぞれは、房状布地で形成された保護パッド68で被覆されており、これらの利点を後述する。
【0037】
接続導管52は、
図3から
図8の接続導管から基本的には変更されていない。特に、接続導管52は、ノズル51の後部56に取り付けられており、真空掃除機(同様に図示略)のホース、ワンドなどに取り付けることを意図している。
【0038】
毛組立体53は、同様に、形状でほぼ平面であり、一片の毛71が取り付けられた支持体70を備える。
【0039】
支持体70は、ゴムなどの可撓性材料で形成されており、支持体70の底部は、支持体70の後部から前部への方向で頂部に対して上昇している。その結果、支持体70の高さは、同様に、支持体70の後部から前部に向けて漸減する。
図3から
図8の支持体30とは対照的に、支持体70は、支持体70の後部に向けて位置する一対の貫通孔78、79を備える。貫通孔78、79は、異なるサイズを有しており、支持体70の後部に最も近接する貫通孔78は、より大きい。
【0040】
毛71は、同様に、カーボン繊維で形成されており、支持体70の底部を超えて延在する。しかしながら、
図3から
図8の毛31とは異なり、毛71の長さは、漸減しない。その替わり、毛71の長さは、支持体70の後部から前部に向けて一定である。
【0041】
毛組立体53は、ノズル51のキャビティ61内に備え付けられており、それにより、支持体70及び毛71は、吸引開口部60を通って突出する。ノズル11の前部15及び後部16に取り付けられた
図3から
図8の毛組立体13とは対照的に、
図9から
図14の毛組立体53は、ノズル51の頂部59に取り付けられている。特に、支持体70の頂部は、ノズル51の頂部59に沿って形成された溝部69内に(例えば接着剤を用いて)固定されている。
図3から
図8の毛組立体13は、支持体30の頂部35に沿って構造的支持を形成する背部32を有する。
図9から
図14の毛組立体53をノズル51の頂部59に沿って取り付けているので、背部を省略し、ノズル51の頂部59は、必要な支持を形成する。そうは言っても、背部を採用することに利点はある。例えば、毛組立体53は、ノズル51の頂部59にある溝部内へスナップ係合する背部を備えてもよい。そして、これは、用具50の組立を単純化するという潜在的な利点を有する。特に、接着剤を使用して毛組立体53をノズル51に固定することを回避する。
【0042】
図3から
図8の用具10において、毛組立体13は、所定量だけ吸引開口部20を超えて突出し、この所定量は、吸引開口部20の長さに沿って一定である。対照的に、
図9から
図14の用具50において、毛組立体53が吸引開口部60を超えて突出する量は、吸引開口部60の後部から前部に向けて漸減する(すなわち徐々に低減する)。したがって、毛組立体53が吸引開口部60を超えて突出する量は、吸引開口部60の後部において吸引開口部60の前部においてよりも大きい。
【0043】
図9から
図14の用具50は、
図3から
図8の用具10に関して上述したものと全く同一方法で使用することを意図している。特に、用具50は、吸引開口部60に垂直な方向で清掃面40にわたって掃かれることを意図している。用具50を前方に掃くと、毛組立体53は、後方へ曲がり、それにより、吸引開口部60は、全体的に毛71の前方に位置する。毛組立体53は、清掃面40にそしてノズル51の後縁部63に接触し、それにより、吸引開口部60の後方にシールを形成する。
【0044】
用具50を清掃面40にわたって掃くと、ノズル51の前部55及び後部56は、清掃面40と接触する。ノズル51の前縁部62及び後縁部63が前部55及び後部56に対して上昇しているので、前縁部62と清掃面40との間には、間隙65が形成され、このため、ゴミは、前縁部62の下方を自由に通過する。
【0045】
用具50と清掃面40との間に形成される角度は、用具50を清掃面40にわたって掃くと、主として変化する。例えば、ユーザは、清掃面40に対して鋭角にある用具50から開始することがある。用具50を清掃面40にわたって掃くにしたがって、用具50は、徐々に真っ直ぐになり、鈍角で終了するかもしれない。ノズル51のうち清掃面40に接触する
下端部57、58は、湾曲する。そして、これにより、用具50の角度が変化するにしたがって、ノズル51の下端部57、58が清掃面40にわたって揺動し、それにより、円滑な移行をもたらすという利点がある。さらに、ノズル51の下端部57、58それぞれは、保護パッド68で被覆されている。これは、2つの利点を有する。第1に、パッド68は、ノズル51の摩擦係数よりも低い摩擦係数を有し、そのため、用具50は、清掃面40にわたってより低い労力でより滑らかに掃かれる。第2に、パッド68は、ノズル51よりも軟らかく、そのため、用具50は、清掃面40に跡をよりつけにくくなる。本実施形態において、パッド68それぞれは、房状布地で形成されている。しかしながら、パッド68は、同様に別の材料で形成されてもよく、この材料は、より軟らかく、ノズル51の摩擦係数よりも低い摩擦係数を有する。例のみとして、パッド68は、フェルト布地、PTFEなどの低摩擦被覆を有してもよい弾性発泡体、または、非常に短く細い毛、で形成されてもよい。
【0046】
図3から
図8の用具10と同様に、
図9から
図14の用具50は、毛71をノズル51に引き込むことを防止することを補助するいくつかの機能を有する。
【0047】
第1に、毛71は、同様に、支持体70に取り付けられており、この支持体は、毛71のための支持を形成する。
図3から
図8の用具10と同様に、接続導管52は、ノズル51の後部56に取り付けられており、このため、吸引力は、一般的に、吸引開口部60の後部において最大になる。支持体70は、同様に、吸引開口部60の後部においてより高い。その結果、支持体70は、毛71のうち最も必要な部分にさらなる剛性及び支持をもたらす。支持体70は、同様に、吸引開口部60を超えて突出し、このため、毛71が受ける吸引力は、非常に低減される。
【0048】
第2に、吸引開口部60の幅は、吸引開口部60の後部から前部に向けて漸減する。吸引開口部60の幅が均一である場合、吸引開口部60の後部における吸引力は、吸引開口部60の前部における吸引力よりも著しく高い。後部における高いレベルの吸引力は、毛71をノズル51内へ引き込ませる。後部で広く前部で狭い吸引開口部60を採用することにより、吸引開口部60の長さに沿う吸引力は、より釣り合いが取れる。特に、吸引開口部60の後部における吸引力を低減し、そのため、毛71をノズル51内へ引き込むことを防止し、一方で、吸引開口部60の前部における吸引力を増大させ、そのため、収集を改善させる。
【0049】
第3に、ノズル51の幅は、ノズル51の後部56から前部55に向けて漸減する。これは、
図3から
図8のノズル11の高さを漸減すること、すなわち、ノズル51内のキャビティ61の容積がノズル51の後部56から前部55に向けて減少すること、と同じ利点を有する。したがって、より大きい開口容積を吸引開口部60の後部においてノズル51内に形成し、より小さい開口容積を吸引開口部60の前部に形成する。これにより、吸引力は、吸引開口部60の長さに沿ってより釣り合いが取れる。その
結果、より軟らかく細い毛71を吸引開口部60の後部で使用しつつ、吸引開口部60の前部における収集性能を改善する。ノズル51の高さではなくむしろ幅を漸減することは、用具50に関して比較的薄型を達成するというさらなる利点を有する。特に、用具の高さを比較的低く維持し、キャビティ61の容積における必要な変化をノズル51の幅を変更することによって達成する。その結果、用具50を使用して、比較的高さが低い空間の下で清掃する。
【0050】
図3から
図8の用具10と同様に、支持体70は、所定量だけ吸引開口部60を超えて突出し、この所定量は、(例えば用具50を前方に掃いている間に)毛組立体53を後方へ掃いたときに支持体70がノズル51の後縁部63と接触することを確実にする。上述のように、これにより、毛組立体53とノズル51の後縁部63との間に良好なシールを形成することを確実にする。吸引開口部60の幅は、ノズル51の後部56から前部55に向けて漸減する。したがって、支持体70が支持体70の全長に沿って後縁部63と接触するために、支持体70が開口部60を超えて突出する量は、同様に、後部から前部に向けて漸減する。しかしながら、毛71は、漸減しておらず、その替わりに、長さが一定である。これは、より長い毛を吸引開口部60の後部で採用するという利点を有する。さらに、長さが一定の毛は、毛組立体53を後方へ掃いて支持体70が後縁部63と接触するときに、毛71が後縁部63の長さに沿って一定である量だけ後縁部63を超えて延在することを確実にする。これにより、ノズル51の長さに沿ってより均一な収集をもたらすという利点を有する。支持体70の高さが漸減するが毛71の長さが一定であるので、毛組立体53は、吸引開口部60の後部から前部に向けて漸減する所定量だけ吸引開口部60を超えて突出する。これは、毛組立体13が吸引開口部20の長さに沿って同じ量だけ突出する
図3から
図8の用具10とは対照的である。
【0051】
図3から
図8の用具10において、間隙は、毛組立体13の直上に、すなわち背部32とノズル11の頂部19との間に、形成される。これは、場合によっては、
図6から
図8で最もよくわかる。場合によっては、ノズル11に引き込まれた毛玉及び他のゴミは、この間隙内で引っ掛かり始めることがある。一方、
図9から
図14の用具50において、毛組立体53は、ノズル51の頂部59に取り付けられている。したがって、毛玉及び他のゴミは、毛組立体53とノズル51の頂部59との間に引っかかり始めることが防止される。
【0052】
用具50を清掃面40にわたって前方に向けて掃くと、毛組立体53は、後方へ掃かれてノズル51の後縁部63に接触する。そして、毛組立体53と後縁部63との間には、シールが形成される。キャビティ61内で生じた吸引力は、毛組立体53の後縁側に部分的な真空を形成する。吸引開口部60が主として環境に向けて開口しているので、毛組立体53の前縁側における圧力は、一般的により高い。支持体70に貫通孔78、79がないと、毛組立体53の2つの側における圧力差は、非常に大きく、毛組立体53は、後縁部63に当接して貼り付けられる。その結果、進行方向を反対にするために用具50を清掃面40から持ち上げると、毛組立体53は、吸引開口部60の中心に復帰し損ねる。支持体70にある貫通孔78、79は、これが発生することを防止する。貫通孔78、79は、毛組立体53の前縁側及び後縁側の間に経路を形成する。このため、貫通孔78、79は、毛組立体53の2つの側部における圧力をより良好に均一にする機能を果たす。貫通孔は、完全に均一にする必要はない。しかしながら、貫通孔78、79は、圧力差が過剰でないことを確実にする。その結果、用具50を清掃面40から持ち上げると、支持体70の弾性は、圧力差を克服して毛組立体53を吸引開口部60の中心に復帰させるのに十分である。
【0053】
支持体70にあるいずれの貫通孔も毛玉または他のゴミ
に対する捕捉部を示す。貫通孔が小さすぎると、貫通孔は、完全に閉塞され始める。より大きい貫通孔は、本来、貫通孔を閉塞する可能性を低減する。しかしながら、貫通孔の数が増えると、支持体70の挙動に対する孔の影響は、増大する。特に、過剰な数の孔または過剰に大きい孔は、支持体70を望まない態様で曲げさせる。したがって、貫通孔78、79の位置、数及びサイズは、毛組立体53がノズル51の後縁部63に当接して貼りつくことを防止しつつ、支持体70の挙動に悪影響を与えないことを確実にするように選択される。
【0054】
貫通孔78、79は、支持体70のうちノズル51の後部56に近接する領域に形成されている。接続導管52がノズル51の後部56に位置しているので、ノズル51内の吸引力は、一般的に、ノズル51の後部56において最大になる。したがって、毛組立体53の前縁側及び後縁側の間の圧力差は、ノズル51の後部56において最大になりやすい。貫通孔78、79を支持体70のうちノズル51の後部56に近接する領域に配置することによって、貫通孔の数を最小で維持しつつ、圧力の適切な均一化を達成することを確実にする。
【0055】
支持体70にある貫通孔78、79は、異なるサイズである。特に、ノズル51の後部56に最も近い貫通孔78は、より大きい。両貫通孔78、79は、孔78、79を閉塞されないようにすることを意図したサイズである。貫通孔78、79を異なるサイズとすることによって、より大きい孔78は、支持体70のうち毛組立体53の前縁側及び後縁側の間の圧力差が最大となりそうである後部に向けて使用されている。支持体70にさらに沿う圧力差が小さくなりそうであるので、より小さい孔79を使用してもよい。その結果、貫通孔78、79が有する支持体70の挙動への影響を最小で維持しつつ、圧力の適切な均一化を達成することを確実にする。
【0056】
図15から
図21は、さらなる真空掃除機用具100を示す。上述しかつ
図3から
図14に示した用具10及び50と同様に、用具100は、ノズル101、接続導管102及び毛組立体103を備える。
【0057】
ノズル101は、形状が細長く、ノズル101の長さは、高さ及び幅よりも大きい。ノズル101の横断面形状は、円扇形のようであり、ノズル101の側部107、108は、2つの半径を形成し、ノズル101の基部106は、扇形の円弧を形成する。
図3から
図14に示す用具10、50において、ノズルの高さまたは幅は、ノズルの後部から前部に向けて漸減する。対照的に、
図15から
図21に示す用具100において、ノズル101では、高さ及び幅が漸減しない。ノズル101の頂部105は、後述のように毛組立体103を保持する機能を果たすシリンダ状背部を有する。
【0058】
ノズル101は、主吸引開口部115及び副吸引開口部116を備え、各開口部は、ノズル101内の内部キャビティ117内へ開口する。主吸引開口部115は、ノズル101の基部106に形成されており、ノズル101の前部109から後部110に向けて延在しかつ直線状の側縁部を有する細長い楕円形のようである。ノズル101の基部106が弓状であるので、吸引開口部115の側縁部118、119は、ノズル101の前部109及び後部110に対して上昇している。したがって、
図3から
図14に示す用具10、50と同様に、ノズル101の基部106を清掃面40と接触させると、前縁部118と清掃面40との間には、間隙160が形成される。房状布地で形成された保護パッド120は、ノズル101の基部106に固定されており、主吸引開口部115を囲む。副吸引開口部116は、ノズル101の前部109に形成された切欠部を備える。後述のように、副吸引開口部116は、用具100を壁に沿って側方へ引きずるにしたがって、壁などの縁部に沿ってゴミを収集することを補助する。
【0059】
上述しかつ
図3から
図14に示す用具10、50と同様に、接続導管102は、ノズル101の後部110に取り付けられており、キャビティ117と、ひいてはノズル101の吸引開口部115、116と流体連通する。同様に、接続導管102は、真空掃除機(図示略)のホース、ワンドなどに接続されることを意図している。
【0060】
毛組立体103は、一片の毛131が取り付けられる支持体130を備える。
【0061】
支持体130は、硬質材料で形成されており、基盤部135と、基盤部135から上方に延在する2つの支柱部136、137と、2つの支柱部136、137間に延在する梁部138と、片持ち腕部139と、一対の脚部140、141と、を備える。
【0062】
基盤部135は、中央チャネル145の両側に沿って延在する一対の翼部146、147を備える。下方から見ると、基盤部135の形状は、主吸引開口部115と酷似しており、このため、細長い楕円形のようである。翼部146、147それぞれは、直線状の側縁部と、湾曲した前縁部及び後縁部と、を有する。側縁部は、翼部146、147の先端とされる。翼部146、147は、中央チャネル145から先端まで上方に湾曲する。その結果、基盤部135の基部は、湾曲される。さらに、基盤部135の基部の湾曲は、ノズル101の基部106の湾曲と酷似する。翼部146、147それぞれは、翼部146、147の先端から上方に延在する小翼部148を有する。同様に房状布地で形成された保護パッド149は、翼部146、147それぞれの長さに沿って固定されている。
【0063】
2つの支柱部136、137は、基盤部135の頂部から上方に延在する。より具体的には、第1支柱部136は、基盤部135の前端部から上方に延在し、第2支柱部137は、所定点から基盤部135の長さに沿う途中まで上方に延在する。
【0064】
梁部138は、2つの支柱部136、137の頂部間に延在する。
【0065】
片持ち腕部139は、第2支柱部137の孔部から延在するL字状腕部である。あるいは、片持ち腕部139は、基盤部135の頂部から上方に延在する直線状腕部であってもよい。
【0066】
第1脚部140は、第1支柱部136から外側に延在し、第2脚部141は、片持ち腕部139から外側に延在する。第1脚部140は、形状がシリンダ状である一方、第2脚部141は、切頂筒、すなわち、所定平面によって切断された筒のようである。
【0067】
上述のように、ノズル101は、ノズル101の頂部105に沿って延在する背部111である。そして、支持体130の頂部は、この背部111内で保持される。背部111は、チャネルと、チャネルの各端部に位置する保持凹所と、を備える。支持体130の2つの脚部140、141は、凹所内で保持される一方、支持体130の梁部138は、チャネルに沿って延在する。組立中に、第1脚部140は、背部111の前端部において凹所内へ挿入される。そして、支持体130の後部は、上方へ押し上げられ、第2脚部141をノズル101と接触させる。第2脚部141は、傾斜面を有する。その結果、支持体130を上方に押し続けると、片持ち腕部139は、ノズル101の前部109に向かう方向で回動させられる。十分な力により、片持ち腕部139は、回動し、第2脚部141が背部111の後端部において凹所内にスナップ係合することを可能とする。
【0068】
支持体130をノズル101内で保持すると、基盤部135は、主吸引開口部115の大部分を被覆するように機能する。その結果、主吸引開口部115は、基盤部135の周りを延在する楕円トラックのようである。脚部140、141は、凹所内で保持され、それにより、支持体130、ひいては毛組立体103は、ノズル101に対して回動自在となる。支持体130が回動するにしたがって、基盤部135は、ノズル101の側縁部118、119に接触する。その結果、支持体130の回動運動は、比較的制限される。
【0069】
一片の毛131は、背部151によって共に保持される一列の毛150を備え、この背部は、毛150の頂部に沿って延在する。毛150は、カーボン繊維で形成されており、毛150の頂部に背部151をオーバーモールドすることによって共に保持されている。一片の毛131は、支持体130のチャネル145内で保持されている。毛150は、ノズル101の基部106にある主吸引開口部115を通って下方へ突出する。チャネル145は、支持体130の前部において上方に上昇する。その結果、毛150は、ノズル101の前部109にある副吸引開口部116を通ってさらに突出する。
【0070】
図15から
図21の用具100は、上述しかつ
図3から
図14に示す用具10、50とまさに同様の方法で使用されることを意図している。特に、用具100は、主吸引開口部115に垂直な方向で清掃面40にわたって掃かれることを意図している。用具100を前方に吐くと、毛組立体103は、後方へ回動する。後方へ回動すると、支持体130の翼部146は、ノズル101の後縁部119に接触し、それにより、後縁部119に沿ってシールを形成する。その結果、主吸引開口部115は、毛組立体103の基盤部135とノズル101の前縁部118との間で初期的に位置する。
【0071】
用具100を清掃面40にわたって掃くと、ノズル101の基部106は、前部109及び後部110において清掃面40に接触する。ノズル101の前縁部118及び後縁部119を前端部112及び後端部113に対して上昇させているので、前縁部118と清掃面40との間には、間隙160が形成され、このため、ゴミが前縁部118の下方を自由に通ることを確実にする。他の用具10、50と同様に、用具100と清掃面40との間に形成された角度は、主として、用具100を清掃面40にわたって掃くにしたがって変化する。ノズル101の基部106が湾曲しているので、ノズル101のうち清掃面40に接触する前端部112及び後端部113は、湾曲している。その結果、用具100の角度が変化すると、前端部112及び後端部113は、清掃面40にわたって揺動し、そのため、平滑な移行を提供する。ノズル101の基部106に固定された保護パッド120は、
図9から
図14の用具50と共に先に詳述したものと同じ利点を提供する、すなわち、用具100は、清掃面40にわたってより滑らかに掃かれ、用具100は、清掃面40に跡をより付けにくい。同様に、
図9から
図14の用具50と共に上述したように、保護パッド120を房状布地で形成しているが、例えばフェルト布地、低摩擦被覆を有する弾性発泡体または一片の非常に短く細い毛など、他の材料を代替的に使用してもよい。
【0072】
支持体130をノズル101内で保持し、それにより、基盤部135をノズル101の基部106に対して若干上昇させる。その結果、用具100を平らな面で使用すると、基盤部135は、通常、清掃面と接触しない。しかしながら、用具100を平らで内面で使用する場合、または、用具100の前端部112または後端部113を清掃面で押す場合、基盤部135は、清掃面と接触する。基盤部135の基部は、ノズル101の湾曲のような湾曲に酷似する。その結果、基盤部135が清掃面40と接触する場合、用具100を清掃面40にわたって揺動させることが継続して可能である。基盤部135に固定された保護パッド149は、ノズル101に固定された保護パッドと同じ利点を提供する。
【0073】
用具100の毛150は、比較的短い。実際に、毛150のうち基盤部135を超えて突出する部分は、翼部146、147それぞれの幅より大きくない長さを有する。すなわち、毛150は、翼部146、147それぞれの幅よりも小さい有効長さ(すなわち、支持体130を超えて突出する長さ)を有する。その結果、毛150は、主吸引開口部115を介してノズル101内へ引き込まれることが不可能である。
【0074】
主吸引開口部115を通して空気を引き込むと、小翼部148は、気流をまっすぐにすることを補助し、このため、乱気流を低減する。その結果、用具100を通って気流を引き込むにしたがって、気流によって発生するノイズが小さくなる。
【0075】
図15から
図21の用具100は、
図3から
図14に示す他の2つの用具10、50に対して複数の利点を有する。用具100は、主吸引開口部115の前部において改善した吸引力を有する。ノズルの高さまたは幅を漸減させたにもかかわらず、
図3から
図14の用具1、50は、吸引開口部の前部において吸引力が比較的乏しい。
図3から
図14の用具1、50と比較して、
図15から
図21の用具100は、小さい吸引開口部115を有している、すなわち、吸引開口部115の表面積は、小さい。その結果、吸引開口部115の周りの吸引力をより釣り合わせ、このため、吸引開口部115の前方における吸引力を増大する。しかしながら、吸引開口部のサイズを単に低減しても、必ずしも、吸引開口部の前部における吸引力を改善する結果とはならない。例えば、より小さい吸引開口部20を実現するために、
図3から
図8に示す用具10のノズル11の幅を低減することは可能である。しかしながら、より狭いノズル11は、ノズル11と接続導管12との間の連結部において収縮を形成する。その結果、用具10を通した空気の流れを収縮し、このため、吸引開口部20の前部における吸引力は、実際には、改善するよりはむしろ劣化する。
図15から
図21の用具100によって、比較的小さい吸引開口部115を実現する一方で、比較的幅広で背の高いノズル101を維持している。これは、支持体130のうち主吸引開口部115の大部分を被覆する基盤部135によって実現される。その結果、ノズル101における収縮を回避し、吸引開口部115の前部における吸引力を改善する。
【0076】
図15から
図21の用具100は、ノズル101の前部において補助吸引開口部116を有する。これは、清掃面40の縁部に沿ったゴミの収集を改善する利点を有する。例えば、用具100を壁などに当接させて上方へ使用すると、ユーザは、用具100の前部109を壁に当接させ、壁に平行な方向で横向きに用具100を掃くことができる。清掃面と壁との間の縁部に収集したゴミは、補助吸引開口部116を介してノズル101内へ引き込まれる。
【0077】
一片の毛131は、支持体130に固定されており、それにより、毛150は、補助吸引開口部116を通ってかつ補助吸引開口部116を超えて延在する。これは、2つの利点を有する。第1に、一片の毛131の長さひいては範囲を増大させる。第2に、縁や隅により良好に進入することを可能とする。あるいは、ノズル101の後部110に補助吸引開口部を形成し、毛150が追加の開口部を通ってかつ追加の開口部を超えて延在するように一片の毛131を支持体130に固定することは可能である。これにより、一片の毛131の長さをさらに延長させる。しかしながら、ノズル101の後部110にある切欠は、補助吸引開口部116における及び主吸引開口部115における吸引力に悪影響を及ぼしやすい。
【0078】
図9から
図14の用具50と同様に、毛組立体103は、ノズル101の頂部105に取り付けられている。支持体130は、貫通孔142を備え、それにより、毛組立体103の2つの側部における圧力を均等にする。しかしながら、2つの比較的小さい貫通孔78、79を有する
図9から
図14の用具50とは異なり、支持体130にある貫通孔142は、基盤部135、2つの支柱部136、137及び梁部138によって区画されており、比較的大きい。支持体130が硬質材料で形成されているので、比較的大きい貫通孔142を有することが可能となる。大型の貫通孔142は、少なくとも2つの利点を有する。第1に、圧力を均等にすることを改善し、したがって、毛組立体103がノズルの後縁部119に対してくっつく可能性を著しく低減する。第2に、ゴミが貫通孔142を塞ぐ可能性を低減する。実際に、
図15から
図21の用具100において、貫通孔142の高さは、主吸引開口部115の幅よりも大きい。その結果、主吸引開口部115を通して引き込まれるゴミが貫通孔142に引っ掛かり始めることが不可能である。
【0079】
上述した実施形態において、支持体130は、2つの支柱部136、137間に延在する梁部138を備える。しかしながら、梁部138は、提供する技術的な利点が小さく、削除されてもよい。したがって、広い意味において、
図9から
図21の用具50、100は、ノズル51、101の頂部59、109に取り付けられた支持体70、130と、支持体70、130を通ってまたは支持体70、130にわたって延在する経路78、79、142と、を備えると言える。経路78、79、142は、毛組立体53、103の前縁側及び後縁側間で延在し、それにより、毛組立体53、103の2つの側における圧力をより良好に均等にする。