(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記粗い分解能による前記光学式の手振れ補正機構の制御は、前記細かい分解能による前記光学式の手振れ補正機構の制御に比べ、前記光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量が大きくなるように制御することを特徴とする請求項2又3に記載の撮影装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
本発明は、光学式(センサーシフト方式)と電子式(複数枚の撮影画像の重ね合わせ方式)とを併用する手振れ補正機能において、電子式をメインの手振れ補正方式とし、手振れの度合い(ブレ量=手振れの大きさ、ブレ速=手振れの速さ)に応じて、光学式のユニット使用条件を、細かい分解能、または粗い分解能で選択的に駆動制御することにより、適切な手振れ補正を実現することができるという効果を得ることを特徴としている。
【0017】
なお、本実施形態において、「分解能」とは、光学式(センサーシフト方式)において、手振れ補正のために撮像素子(例えば、CCD)を駆動するモータ(ステッピングモータ)のモータ駆動パルスの分解能である。つまり、上記細かい分解能とは、モータ駆動パルスのパルス幅を小とした場合であり、1つのモータ駆動パルスで1ステップ移動し、モータは高精度で回転する(速度は遅い)。粗い分解能とは、モータ駆動パルスのパルス幅を大とした場合であり、1つのモータ駆動パルスで数ステップ移動し、モータは高速で回転する(精度は低い)。
【0018】
A.実施形態の構成
図1は、本発明の実施形態によるデジタルカメラ1の構成を示すブロック図である。図において、デジタルカメラ1は、撮影レンズ2、レンズ駆動部3、絞り4、CCD5、TG(Timing Generator)6、ユニット回路7、画像処理部8、CPU11、DRAM12、メモリ13、フラッシュメモリ14、画像表示部15、キー入力部16、カードI/F22、メモリ・カード23、及び角速度センサ24を備えている。
【0019】
撮影レンズ2は、フォーカスレンズ、ズームレンズを含み、レンズ駆動部3が接続されている。このレンズ駆動部3は、撮影レンズ2を構成するフォーカスレンズ、ズームレンズをそれぞれ光軸方向に駆動させるモータと、CPU11からの制御信号に従ってフォーカスモータ、ズームモータをそれぞれ駆動させるフォーカスモータドライバ、ズームモータドライバから構成されている。
【0020】
絞り4は、図示しない駆動回路を含み、駆動回路はCPU11から送られてくる制御信号にしたがって絞り4を動作させる。この絞り4は、撮影レンズ2から入ってくる光の量を制御する。また、本実施形態によるデジタルカメラは、図示しない電子シャッター機構を備えており、電子シャッター機構により、CCD5に光を当てる時間を制御する。
【0021】
CCD(撮像素子)5は、撮影レンズ2、絞り4、ならびに図示しない電子シャッター機構を介して投影された被写体の光を電気信号に変換し、撮像信号としてユニット回路7に出力する。また、CCD5は、TG6によって生成された所定周波数のタイミング信号に従って駆動される。
【0022】
ユニット回路7は、CCD5から出力される撮像信号を相関二重サンプリングして保持するCDS(Correlated
Double Sampling)回路、そのサンプリング後の撮像信号の自動利得調整を行うAGC(Automatic
Gain Control)回路、その自動利得調整後のアナログの撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器から構成されている。CCD5の撮像信号は、ユニット回路7を経てデジタル信号(画像データ)として画像処理部8に送られる。なお、ユニット回路7にはTG6が接続されている。
【0023】
画像処理部8は、ユニット回路7から送られてきた画像データの画像処理(画素補間処理、γ補正、輝度色差信号の生成、ホワイトバランス処理、露出補正処理等)、画像データの圧縮・伸張(例えば、JPEG形式やM−JPEG形式又はMPEG形式の圧縮・伸張)の処理などを行う。なお、画像処理部8にはTG6が接続されている。
【0024】
CPU11は、所定のプログラムを実行することにより、デジタルカメラ1の各部を制御する。具体的には、CPU11は、撮影時に、光学式(センサーシフト方式)と電子式(複数枚の撮影画像の重ね合わせ方式)とを併用する手振れ補正を行う。より具体的には、手振れの大きさ(ブレ量)と手振れの速さ(ブレ速)に応じて、光学式と電子式のいずれか一方、または双方を、実際に用いる手振れ補正方式として選択して手振れ補正を実行する。
【0025】
つまりCPU11は、手振れの大きさが比較的小さい場合には、手振れの速さに拘わらず、電子式、または光学式(細かい分解能)のいずれか一方で手振れ補正を行う。また、手振れの大きさが比較的大きく、かつ手振れの速さが比較的遅い場合には、電子式と光学式(細かい分解能)とを併用して手振れ補正を行う。さらに、手振れの大きさが比較的大きく、かつ手振れの速さが比較的速い場合には、電子式と光学式(粗い分解能)とを併用して手振れ補正を行う。なお、手振れ補正の詳細について後述する。
【0026】
DRAM12は、CCD5によって撮影された後、CPU11に送られてきた画像データを一時記憶するバッファメモリとして使用されるとともに、CPU11のワーキングメモリとして使用される。メモリ13は、CPU11によるデジタルカメラ1の各部の制御に必要なプログラム、及び各部の制御に必要なデータが記録されており、CPU11は、このプログラムにしたがって処理を行う。フラッシュメモリ14や、メモリ・カード23は、CCD5によって撮影された画像データなどを保存しておく記録媒体である。
【0027】
画像表示部15は、カラーLCDとその駆動回路を含み、撮影待機状態にあるときには、CCD5によって撮影された被写体をスルー画像として表示し(リアルタイムビュー)、記録画像の再生時には、フラッシュメモリ14や、メモリ・カード23から読み出され、伸張された記録画像を表示させる。キー入力部16は、シャッターSW、ズームSW、モードキー、SETキー、十字キー等の複数の操作キーを含み、ユーザのキー操作に応じた操作信号をCPU11に出力する。
【0028】
カードI/F22には、デジタルカメラ1本体の図示しないカードスロットに着脱自在に装着されているメモリ・カード23が接続されている。角速度センサ24は、撮影時における、当該デジタルカメラ1本体の動き(水平方向(ヨー)、垂直方向(ピッチ)、回転(ロー)など)、いわゆる手振れを検出する。CPU11は、角速度センサ24からの出力信号に基づいて、撮影時の手振れの大きさ(ブレ量)、及び手振れの速さ(ブレ速)を算出する。
【0029】
図2は、本実施形態によるデジタルカメラでの電子式の手振れ補正方法を説明するための概念図である。電子式の手振れ補正では、速い(短い)シャッター速度により、複数枚の撮影画像30−1、30−2、30−3、…、30−Nを連写して取り込み、これら複数枚の撮影画像30−1〜30−Nを(位置合わせを行って)重ね合わせることで、1枚の画像31を生成する。前述したように、電子式は、1枚当たりのシャッター速度は非常に速い(時間が短い)が、複数枚の撮影画像を位置合わせして重ね合わせるので、小さい(大きくない)ブレ量の手振れ補正を得意にしており、大きいブレ量の手振れ補正を不得意としている。
【0030】
図3(a)、(b)、及び
図4は、本実施形態によるデジタルカメラでの光学式の手振れ補正方法を説明するための概念図である。本実施形態では、光学式の一例として、センサーシフト方式による手振れ補正方法を採用している。センサーシフト方式による手振れ補正方法では、デジタルカメラ本体1の手振れに応じて、モータによりCCD5を小刻みに移動させることで、手振れを補正する。このとき、モータ(ステッピングモータ)は、所定の周期、パルス幅のモータ駆動パルスにより駆動制御される。
【0031】
図3(a)に示すように、細かい分解能(仮にこれを最高分解能とする)の場合には、1つのパルスで1ステップ移動し、高精度な補正が可能であるが、追従速度が遅くなる。また、
図3(b)に示すように、粗い分解能の場合には、1つのパルスで数ステップ移動し、追従速度は速くなるが(仮にこれを最高速度とする)、大まかな粗い補正となる。カメラ実装に適する大きさのモータ仕様では、両条件(細かい分解能と速い追従速度)を満足することは難しいため、最高分解能と最高速度は、設計段階で、モータの仕様と光学系の仕様に応じて決める。
【0032】
図4には、光学式の手振れ補正方法による制御過程を示しており、縦軸に手振れの大きさ(ブレ量)、横軸に時間をとっている。波形が手振れの状態を示しており、振幅が手振れの大きさ(ブレ量)に相当し、周期が手振れの速さ(ブレ速)に相当する。光学式の手振れ補正方法では、ブレ量、及びブレ速に応じて、CCD5を小刻みに移動させることで、手振れを補正する。ブレ量が大きい期間では、ブレ速が大ならば、
図3(b)に示す粗い分解能を用いて速度重視で制御し、ブレ速が小ならば、
図3(a)に示す細かい分解能で正確さ(精細さ)重視で制御する。また、ブレ量が小さい期間では、
図3(a)に示す細かい分解能で正確さ(精細さ)重視で制御する。この結果、ブレ量が大で、かつブレ速が大である場合でも、手振れを収束させることができる。
【0033】
図5は、本実施形態によるデジタルカメラ1での手振れ補正方式の選択条件を説明するための概念図である。上述したように、本実施形態では、光学式(センサーシフト方式)と電子式(複数枚の撮影画像の重ね合わせ方式)とを併用する手振れ補正方式を採用する。より具体的には、本実施形態では、手振れの大きさ(ブレ量)と手振れの速さ(ブレの速さ)に応じて、光学式と電子式とから、実際に用いる手振れ補正方式を選択する。
図5には、手振れの大きさ(ブレ量)と手振れの速さ(ブレ速)に基づいて、光学式と電子式とのどちらを用いるのか、または双方を用いるのか、双方の場合には、光学式を粗い分解能とするのか細かい分解能とするのかを示している。
【0034】
すなわち、
図5の領域Aに示すように、手振れの大きさ(ブレ量)が比較的小さい場合には(<閾値ThA)、手振れの速さ(ブレ速)に拘わらず、電子式か、あるいは細かい分解能の光学式のいずれかで手振れ補正を行う。また、
図5の領域Bに示すように、手振れの大きさ(ブレ量)が比較的大きく(≧閾値ThA)、かつ手振れの速さ(ブレ速)が比較的遅い場合には(<閾値ThB)、電子式と細かい分解能の光学式とを併用して手振れ補正を行う。さらに、
図5の領域Cに示すように、手振れの大きさ(ブレ量)が比較的大きく(≧閾値ThA)、かつ手振れの速さ(ブレ速)が比較的速い場合には(≧閾値ThB)、電子式と粗い分解能の光学式とを併用して手振れ補正処理を行う。
【0035】
本実施形態では、デジタルカメラ1は、
図5に示す手振れ補正方式の選択条件を、手振れ補正方式選択テーブルとしてメモリ13等に保持している。CPU11は、撮影時に、角速度センサ24から取得される手振れの大きさ(ブレ量)と手振れの速さ(ブレの速さ)に基づいて、手振れ補正方式選択テーブルを参照し、どの手振れ補正方式を用いるかを決定する。なお、
図5に示す手振れ補正方式の選択条件において、閾値ThA、ThBは、モータの仕様と光学系の仕様に応じて決定すればよい。また、
図5に示す選択条件のパターンは、一例であり、これに限らず、より多くの領域に分割したり、光学式の分解能を複数としたりし、それぞれの領域で、様々な組み合わせを適用してもよい。
【0036】
B.実施形態の動作
次に、上述した実施形態の動作について説明する。
図6は、本実施形態によるデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャートである。まず、CPU11は、各種レンズの初期位置設定などのイニシャライズ処理を行い(ステップS10)、シャッターSWが半押しされたか否かを判断する(ステップS12)。該シャッターSWの半押しは、合焦指示と同等である。そして、シャッターSWが半押しされない場合には(ステップS12のNO)、その他の処理を行い(ステップS14)、図示しないメインルーチンへ進むか、ステップS12に戻る。
【0037】
一方、シャッターSWが半押しされた場合には(ステップS12のYES)、近端ポイント、またはAFエリアの被写体に合焦するAF処理、及び露出設定処理を行う(ステップS16)。次に、シャッターSWがリリースされたか否かを判断し(ステップS18)、この時点で、シャッターSWがリリースされた場合には(ステップS18のYES)、ステップS12に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0038】
一方、シャッターSWがリリースされていない場合には(ステップS18のNO)、シャッターSWが全押しされたか否かを判断し(ステップS20)、シャッターSWが全押しされていない場合には(ステップS20のNO)、ステップS16に戻る。
【0039】
一方、シャッターSWが全押しされた場合には(ステップS20のYES)、手振れ補正処理を実行しつつ(ステップS22;詳細は後述)、撮影処理として、撮影レンズ2を通った被写体像をCCD5により撮影画像として取り込み、ユニット回路7、画像処理部8により所定の処理を施した後、フラッシュメモリ14に保存する(ステップS24)。その後、ステップS12に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0040】
図7は、本実施形態によるデジタルカメラ1の動作(ステップS22;手振れ補正処理)を説明するためのフローチャートである。手振れ補正処理において、CPU11は、角速度センサ24からの検出信号(センサ値)を取得し(ステップS30)、光学状態(焦点距離、ズーム値など)を取得する(ステップS32)。次に、光学状態に応じてセンサ値を変換する(ステップS34;変換係数などは設計段階で決定しておく)。なお、センサ値を光学状態に応じて変換するのは、同じ手振れであっても、焦点距離や、ズーム値などに応じて、CCD5上でのブレ量、ブレの速さが変わってくるためである。
【0041】
次に、
図5に示す手振れ補正方式選択テーブルを参照して、変換したセンサ値に対応する手振れ補正方式を選択する(ステップS36)。そして、選択した手振れ補正方式を用いて、変換したセンサ値に基づいて手振れ補正を実行する(ステップS38)。
【0042】
すなわち、
図5の領域Aに示すように、手振れの大きさ(ブレ量)が比較的小さい場合には、手振れの速さ(ブレ速)に拘わらず、電子式か、あるいは細かい分解能の光学式(遅いが高精細)のいずれかの方式で手振れ補正を実行する。この場合、どちらの方式であっても手振れの動きに対応可能である。
【0043】
また、
図5の領域Bに示すように、手振れの大きさ(ブレ量)が比較的大きいが、手振れの速さ(ブレ速)が比較的遅い場合には、電子式と細かい分解能の光学式(遅いが高精細)とを併用して手振れ補正を実行する。この場合、手振れの速さ(ブレ速)がそれほど速くないので、細かい分解能の光学式でも、手振れの動きに十分追従することができる。
【0044】
さらに、
図5の領域Cに示すように、手振れの大きさ(ブレ量)が比較的大きく、かつ手振れの速さ(ブレ速)が比較的速い場合には、電子式と粗い分解能の光学式(高速)とを併用して手振れ補正を実行する。この場合、粗い分解能の光学式(高速)で手振れ補正を実行することで、大きく、かつ速い手振れであっても、手振れの動きに十分追従することができる。そして、粗さの分は電子式がカバーするので、結果的にブレのない撮影画像を得ることができる。
【0045】
上述した実施形態によれば、手振れが特定の態様であるときに、該特定の態様以外での単位時間当たりの駆動量に比べ、光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量が大きくなるように制御する制御手段するようにしたので、手振れが特定の態様であっても低減することができる。
【0046】
また、上述した実施形態によれば、特定の態様を、手振れの大きさが第1の閾値以上であり、手振れの速さが第2の閾値以上である場合としたので、大きくて、かつ速い手振れであっても低減することができる。
【0047】
また、上述した実施形態によれば、少なくとも手振れの大きさと手振れの速さとに基づいて、光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量を制御するようにしたので、どのような手振れの大きさ、手売れの速さであっても低減することができる。
【0048】
また、上述した実施形態によれば、手振れの大きさが閾値ThA以上で、かつ手振れの速さが閾値ThB以上である場合に、それ以外での単位時間当たりの駆動量に比べ、光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量が大きくなるように制御するようにしたので、大きくて、かつ速い手振れであっても低減することができる。
【0049】
また、上述した実施形態によれば、光学式の手振れ補正機構によるモータ駆動パルスの分解能を粗くすることにより、単位時間当たりの駆動量を大きくするようにしたので、容易に、かつ簡易な構成で、光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量を制御することができる。
【0050】
また、上述した実施形態によれば、少なくとも手振れの大きさと手振れの速さとを、当該装置の光学系の状態に基づいて補正するようにしたので、撮影時の光学系の状態に応じた、より正確な手振れの大きさと速さとを得ることができ、手振れ補正の精度、速度を向上させることができる。
【0051】
また、上述した実施形態によれば、光学系の状態を、少なくともレンズの焦点距離とズーム値としたので、撮影時の光学系の状態に応じた、より正確な手振れの大きさと速さとを得ることができ、手振れ補正の精度、速度を向上させることができる。
【0052】
なお、上述した実施形態においては、光学式の手振れ補正として、CCD5(撮像素子)を手振れに応じて移動するようにしたが、これに限らず、あるいはこれに加えて、補正レンズを手振れに応じて移動するようにしてもよい。
【0053】
また、上述した実施形態においては、静止画撮影についてのみ説明したが、動画撮影時に適用してもよい。
【0054】
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0055】
(付記1)
付記1に記載の発明は、撮影時における手振れを補正する機能として、光学式の手振れ補正機構と電子式の手振れ補正機構とを併用する撮影装置であって、
手振れを検出する手振れ検出手段と、
前記手振れ検出手段によって検出される手振れが特定の態様であるときに、該特定の態様以外での単位時間当たりの駆動量に比べ、前記光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量が大きくなるように制御する制御手段と
を備えることを特徴とする撮影装置である。
【0056】
(付記2)
付記2に記載の発明は、前記特定の態様は、
前記手振れの大きさが第1の閾値以上であり、前記手振れの速さが第2の閾値以上である場合である
ことを特徴とする付記1に記載の撮影装置である。
【0057】
(付記3)
付記3に記載の発明は、撮影時における手振れを補正する機能として、光学式の手振れ補正機構と電子式の手振れ補正機構とを併用する撮影装置であって、
少なくとも手振れの大きさと手振れの速さとを検出する手振れ検出手段と、
前記手振れ検出手段によって検出される、前記少なくとも手振れの大きさと手振れの速さとに基づいて、前記光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする撮影装置である。
【0058】
(付記4)
付記4に記載の発明は、前記制御手段は、
前記手振れの大きさが第1の閾値以上であり、前記手振れの速さが第2の閾値以上である場合に、それ以外での単位時間当たりの駆動量に比べ、前記光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量が大きくなるように制御する
ことを特徴とする付記3に記載の撮影装置である。
【0059】
(付記5)
付記5に記載の発明は、前記制御手段は、
前記光学式の手振れ補正機構によるモータ駆動パルスの分解能を粗くすることにより、前記単位時間当たりの駆動量を大きくする
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の撮影装置である。
【0060】
(付記6)
付記6に記載の発明は、前記手振れ検出手段によって検出される、前記少なくとも手振れの大きさと手振れの速さとを、当該装置の光学系の状態に基づいて補正する補正手段を更に備える
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれかに記載の撮影装置である。
【0061】
(付記7)
付記7に記載の発明は、前記光学系の状態は、
少なくともレンズの焦点距離とズーム値とである
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載の撮影装置である。
【0062】
(付記8)
付記8に記載の発明は、撮影時における手振れを補正する機能として、光学式の手振れ補正機構と電子式の手振れ補正機構とを併用する手振れ補正方法であって、
手振れを検出するステップと、
前記手振れが特定の態様であるときに、該特定の態様以外での単位時間当たりの駆動量に比べ、前記光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量が大きくなるように制御するステップと
を含むことを特徴とする手振れ補正方法である。
【0063】
(付記9)
付記9に記載の発明は、撮影時における手振れを補正する機能として、光学式の手振れ補正機構と電子式の手振れ補正機構とを併用する手振れ補正方法であって、
少なくとも手振れの大きさと手振れの速さとを検出するステップと、
前記少なくとも手振れの大きさと手振れの速さとに基づいて、前記光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量を制御するステップと
を含むことを特徴とする手振れ補正方法である。
【0064】
(付記10)
付記10に記載の発明は、撮影時における手振れを補正する機能として、光学式の手振れ補正機構と電子式の手振れ補正機構とを併用する撮影装置のコンピュータに、
手振れを検出する手振れ検出機能、
前記手振れ検出機能によって検出される手振れが特定の態様であるときに、該特定の態様以外での単位時間当たりの駆動量に比べ、前記光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量が大きくなるように制御する制御機能
を実行させることを特徴とするプログラムである。
【0065】
(付記11)
付記11に記載の発明は、撮影時における手振れを補正する機能として、光学式の手振れ補正機構と電子式の手振れ補正機構とを併用する撮影装置のコンピュータに、
少なくとも手振れの大きさと手振れの速さとを検出する手振れ検出機能、
前記手振れ検出機能によって検出される、前記少なくとも手振れの大きさと手振れの速さとに基づいて、前記光学式の手振れ補正機構による単位時間当たりの駆動量を制御する制御機能
を実行させることを特徴とするプログラムである。