(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記提示手段は、前記再生再開時の視聴形態を選択するための選択肢を表示する場合に、前記ポーズ指示を受け付ける直前に用いられていた視聴形態を他の視聴形態と差別化して表示する
ことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ再生装置。
受信手段と、提示手段と、入力受付手段と、要求手段とを備えたコンテンツ再生装置に用いられ、ネットワークを介して接続するコンテンツ配信システムから、映像コンテンツをストリーム受信し再生するコンテンツ再生方法であって、
前記受信手段が、映像コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態を示す制御情報を前記コンテンツ配信システムから前記ネットワークを介して受信する受信ステップと、
前記提示手段が、前記複数の視聴形態を選択肢としてユーザに提示する提示ステップと、
前記入力受付手段が、前記選択肢から1つを選択するユーザ入力を受け付ける入力受付ステップと、
前記要求手段が、前記選択された視聴形態を示す情報を前記コンテンツ配信システムに送信することにより映像コンテンツのストリーム配信を要求する要求ステップとを含み、
前記入力受付ステップは、更に、前記映像コンテンツの再生中に、再生を中断するポーズ指示を受け付け、
前記提示ステップは、更に、前記ポーズ指示が受け付けられたときに、再生再開時の視聴形態を選択するための選択肢として前記複数の視聴形態をユーザに提示する
ことを特徴とするコンテンツ再生方法。
コンピュータを、ネットワークを介して接続するコンテンツ配信システムから、映像コンテンツをストリーム受信し再生するコンテンツ再生装置として機能させるためのコンテンツ再生プログラムであって、
前記コンピュータを、
映像コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態を示す制御情報を前記コンテンツ配信システムから前記ネットワークを介して受信する受信手段と、
前記複数の視聴形態を選択肢としてユーザに提示する提示手段と、
前記選択肢から1つを選択するユーザ入力を受け付ける入力受付手段と、
前記選択された視聴形態を示す情報を前記コンテンツ配信システムに送信することにより映像コンテンツのストリーム配信を要求する要求手段として機能させ、
前記入力受付手段は、更に、前記映像コンテンツの再生中に、再生を中断するポーズ指示を受け付け、
前記提示手段は、更に、前記ポーズ指示が受け付けられたときに、再生再開時の視聴形態を選択するための選択肢として前記複数の視聴形態をユーザに提示する
ことを特徴とするコンテンツ再生プログラム。
映像コンテンツをストリーム配信するコンテンツ配信システムと、前記映像コンテンツをストリーム受信し再生するコンテンツ再生装置とがネットワークを介して接続されたコンテンツ提供システムであって、
前記コンテンツ配信システムは、
前記映像コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態を示す制御情報を前記コンテンツ再生装置に送信する送信手段と、
前記コンテンツ再生装置から、前記複数の視聴形態から選択された1つの視聴形態を示す情報を受け付ける要求受付手段と、
前記選択された視聴形態による前記映像コンテンツの配信を行う配信手段とを備え、
前記コンテンツ再生装置は、
前記コンテンツ配信システムから、前記制御情報を受信する受信手段と、
前記制御情報に示される複数の視聴形態を選択肢としてユーザに提示する提示手段と、
前記選択肢から1つを選択するユーザ入力を受け付ける入力受付手段と、
前記コンテンツ配信システムに対し、前記選択された視聴形態を示す情報を送信する要求手段とを備え、
前記入力受付手段は、更に、前記映像コンテンツの再生中に、再生を中断するポーズ指示を受け付け、
前記提示手段は、更に、前記ポーズ指示が受け付けられたときに、再生再開時の視聴形態を選択するための選択肢として前記複数の視聴形態をユーザに提示する
ことを特徴とするコンテンツ提供システム。
受信手段と、提示手段と、入力受付手段と、要求手段とを備えたコンテンツ再生装置に用いられ、ネットワークを介して接続するコンテンツ配信システムから、映像コンテンツをストリーム受信し再生するコンテンツ再生方法であって、
前記受信手段が、映像コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態を示す制御情報を前記コンテンツ配信システムから前記ネットワークを介して受信する受信ステップと、
前記提示手段が、前記複数の視聴形態を選択肢としてユーザに提示する提示ステップと、
前記入力受付手段が、前記選択肢から1つを選択するユーザ入力を受け付ける入力受付ステップと、
前記要求手段が、前記選択された視聴形態を示す情報を前記コンテンツ配信システムに送信することにより映像コンテンツのストリーム配信を要求する要求ステップとを含み、
前記コンテンツ配信システムは、前記映像コンテンツが、前記コンテンツ再生装置によって再生される前に、前記コンテンツ再生装置のユーザによって他の装置を用いて途中まで視聴された場合に、その視聴形態を記憶しており、
前記受信ステップは、更に、前記コンテンツ配信システムから、前記他の装置での視聴形態を示す情報を受信し、
前記提示ステップは、前記選択肢を表示する場合に、前記他の装置での視聴形態を、他の視聴形態とは差別化して表示する
ことを特徴とするコンテンツ再生方法。
コンピュータを、ネットワークを介して接続するコンテンツ配信システムから、映像コンテンツをストリーム受信し再生するコンテンツ再生装置として機能させるためのコンテンツ再生プログラムであって、
前記コンピュータを、
映像コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態を示す制御情報を前記コンテンツ配信システムから前記ネットワークを介して受信する受信手段と、
前記複数の視聴形態を選択肢としてユーザに提示する提示手段と、
前記選択肢から1つを選択するユーザ入力を受け付ける入力受付手段と、
前記選択された視聴形態を示す情報を前記コンテンツ配信システムに送信することにより映像コンテンツのストリーム配信を要求する要求手段として機能させ、
前記コンテンツ配信システムは、前記映像コンテンツが、前記コンテンツ再生装置によって再生される前に、前記コンテンツ再生装置のユーザによって他の装置を用いて途中まで視聴された場合に、その視聴形態を記憶しており、
前記受信手段は、更に、前記コンテンツ配信システムから、前記他の装置での視聴形態を示す情報を受信し、
前記提示手段は、前記選択肢を表示する場合に、前記他の装置での視聴形態を、他の視聴形態とは差別化して表示する
ことを特徴とするコンテンツ再生プログラム。
映像コンテンツをストリーム配信するコンテンツ配信システムと、前記映像コンテンツをストリーム受信し再生するコンテンツ再生装置とがネットワークを介して接続されたコンテンツ提供システムであって、
前記コンテンツ配信システムは、
前記映像コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態を示す制御情報を前記コンテンツ再生装置に送信する送信手段と、
前記コンテンツ再生装置から、前記複数の視聴形態から選択された1つの視聴形態を示す情報を受け付ける要求受付手段と、
前記選択された視聴形態による前記映像コンテンツの配信を行う配信手段とを備え、
前記コンテンツ再生装置は、
前記コンテンツ配信システムから、前記制御情報を受信する受信手段と、
前記制御情報に示される複数の視聴形態を選択肢としてユーザに提示する提示手段と、
前記選択肢から1つを選択するユーザ入力を受け付ける入力受付手段と、
前記コンテンツ配信システムに対し、前記選択された視聴形態を示す情報を送信する要求手段とを備え、
前記コンテンツ配信システムは、前記映像コンテンツが、前記コンテンツ再生装置によって再生される前に、前記コンテンツ再生装置のユーザによって他の装置を用いて途中まで視聴された場合に、その視聴形態を記憶しており、
前記受信手段は、更に、前記コンテンツ配信システムから、前記他の装置での視聴形態を示す情報を受信し、
前記提示手段は、前記選択肢を表示する場合に、前記他の装置での視聴形態を、他の視聴形態とは差別化して表示する
ことを特徴とするコンテンツ提供システム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<1.概要>
図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ提供システム1の構成を示す図である。
【0012】
コンテンツ提供システム1は、
図1に示すように、コンテンツ、及びコンテンツの再生に必要な再生制御情報等を配信するコンテンツ配信システム2、コンテンツを受信し再生する再生装置3及び再生装置4がネットワーク5を介して接続して成る。
【0013】
コンテンツ配信システム2は、配信するコンテンツの一覧と、再生制御情報を取得するためのURL(Uniform Resource Locator)とを提供するポータルサーバ11、再生制御情報を配信する再生制御情報サーバ12、コンテンツを配信する映像コンテンツサーバ13を含んで構成される。なお、本実施形態では、ポータルサーバ、再生制御情報サーバ、及び映像コンテンツサーバを、説明の便宜上1つずつしか記載していないが、実際には1以上存在するものとする。
【0014】
コンテンツを受信するにあたり、再生装置3は、まず、ポータルサーバ11に対し、コンテンツ提供システム1で配信対象となっているコンテンツの一覧表を送信するよう要求する。ポータルサーバ11は、再生装置3に対し、コンテンツ一覧表を送信する。
【0015】
再生装置3は、コンテンツ一覧表を受信し、ディスプレイに表示することによりユーザに提示する。ユーザは、再生装置3に対し、再生を要望するコンテンツ(以下、「再生対象コンテンツ」という。)を選択する入力を行う。
【0016】
再生装置3は、再生対象コンテンツに対応する再生制御情報サーバ(本実施形態では、再生制御情報サーバ12)にアクセスするためのURLをコンテンツ一覧表から読み出し、そのURLにアクセスして再生制御情報の送信を要求する。
【0017】
ここで、再生制御情報には、再生対象コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態が記載されている。コンテンツの「視聴形態」とは、コンテンツの「視覚的な表現形態」をいう。また、「視聴」の語は、一般的には単なる「視」よりも限定的な語であるが、本明細書及び請求の範囲では、「視」のみの場合も含めており一般的な用法よりも広義に用いている。
【0018】
再生装置3は、再生制御情報を参照し、再生制御情報に記載されている視聴形態を選択肢として全てディスプレイに提示し、視聴形態の選択をユーザに促す。これにより、再生装置3のユーザは、再生対象コンテンツについて想定していた視聴形態に加え、これとは異なる他の視聴形態も選択できることを知ることができ、ユーザにとっての利便性が向上する。以下、本発明の一実施形態について、より詳細に説明する。
<2.構成>
<2−1.ポータルサーバ11>
ポータルサーバ11は、コンテンツの配信を受ける際の入り口となるポータルサービスを提供するWEBサーバであり、HTML(HyperText Markup Language)文書、BML(Broadcast Markup Language)文書等を供給する機能を有する。
【0019】
図2は、ポータルサーバ11の構成を示すブロック図である。
【0020】
ポータルサーバ11は、
図2に示すように、通信処理部31、データ処理部32、及び記憶部33を含んで構成される。また、ポータルサーバ11は、プロセッサ及びメモリを含んで構成されており、データ処理部32の機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。
【0021】
通信処理部31は、通信用のLSIで構成されており、ネットワーク5を介してデータを送受信する機能を有する。
【0022】
記憶部33は、不揮発性メモリで構成され、コンテンツ配信システム2において配信するコンテンツに関する管理情報であるコンテンツ管理情報、及びユーザ管理情報を記憶する。
【0023】
データ処理部32は、コンテンツ一覧文書送信機能、ユーザ管理情報記録機能を有する。
【0024】
ここで、コンテンツ一覧文書送信機能は、コンテンツ一覧送信要求を受け付けて、その応答としてコンテンツ一覧文書を配信する機能である。コンテンツ一覧送信要求は、コンテンツ管理情報及びユーザ管理情報を用いて生成される。
【0025】
また、ユーザ管理情報記録機能とは、再生装置3又は再生装置4のユーザ等に関する情報であるユーザ管理情報を記録、更新する機能である。
<データ構造>
以下、コンテンツ管理情報、コンテンツ一覧文書及びユーザ管理情報のデータ構造について説明する。
<コンテンツ管理情報>
コンテンツ管理情報は、コンテンツ配信システム2が配信するコンテンツについての管理情報であり、予め、記憶部33に記憶されている。
【0026】
図3は、コンテンツ管理情報の一覧であるコンテンツ管理情報表の一例を示す図である。
【0027】
コンテンツ管理情報(コンテンツ管理情報表の行)のそれぞれが、1つのコンテンツに対応する。
【0028】
コンテンツ管理情報は、コンテンツ名、コンテンツID、視聴形態、再生制御情報URL、戻り先URLから成る。
【0029】
コンテンツ名は、コンテンツの名称である。
【0030】
コンテンツIDは、コンテンツを識別する識別情報である。
【0031】
視聴形態は、コンテンツの受信側(再生装置3又は4)において、どのような視聴形態で視聴できるようにコンテンツを配信するかのデフォルト値を示す。受信側において2Dで視聴できるようコンテンツを配信する場合には「2D」と記載され、3Dで視聴できるようコンテンツを配信する場合には、「stereoscopic_MVC」と記載される。
【0032】
再生制御情報URLは、コンテンツを受信し再生するために必要な再生制御情報を提供しているリソースを指し示すURLである。
【0033】
戻り先URLは、コンテンツの再生が終了した後に、再生装置3及び4が表示するHTML文書のURLを表すパラメータである。
<ユーザ管理情報>
ユーザ管理情報は、コンテンツ配信システム2がコンテンツを配信するユーザに関する情報である。ユーザ管理情報は、コンテンツ配信業者とユーザとの間で、コンテンツの配信契約が締結された時など、コンテンツの配信に先立ち生成される。また、ユーザ管理情報は、データ処理部32が、再生装置3及び4からコンテンツ再生終了通知を受信したときに、コンテンツ再生終了通知に含まれる情報を反映するために更新される。
【0034】
図4は、ユーザ管理情報の一覧であるユーザ管理情報表の一例を示す図である。
【0035】
ユーザ管理情報は、ユーザID、コンテンツID、デバイスID、最終視聴形態、及び視聴済秒数から成る。
【0036】
ユーザIDは、コンテンツの配信を希望するユーザを識別する情報である。ユーザIDは、コンテンツ配信業者により、コンテンツの配信契約締結時などに各ユーザに対して一意に割り当てられる。ユーザIDは、一例として契約者番号である。なお、1人のユーザが複数のデバイスを有している場合など、同一のユーザについて複数のユーザ管理情報が存在する場合もある。
【0037】
コンテンツIDは、コンテンツを識別する識別情報である。
【0038】
デバイスIDは、ユーザが用いる再生装置を一意に識別する識別情報である。デバイスIDは、コンテンツの配信契約が締結された時などにユーザの申請に応じてコンテンツ配信業者が各デバイスに一意に割り当てるものとする。
【0039】
最終視聴形態は、コンテンツがどの視聴形態で視聴されていたかを示す情報である。本実施形態では、最終視聴形態は、「2D」、「stereoscopic_MVC」のいずれかである。但し、コンテンツが全く視聴されていない場合には、何も記載されない。
【0040】
視聴済秒数は、コンテンツが視聴中断前に先頭から何秒分視聴されたかを示す情報である。なお、コンテンツが全く視聴されていない場合には、視聴済秒数は0である。
<コンテンツ一覧文書>
コンテンツ一覧文書は、HTML文書であり、コンテンツ配信システム2において配信されるコンテンツ1つにつき、下記フォーマットのaタグ(以下、「コンテンツタグ」という。)が1つ記載されたものである。
【0041】
<a href= MetaFileURL?Return=ReturnURL[&PlayPos=PlayPosition]&PlayMode=2D3D[&LID=LicenseID]>NAME</a>
ここで、aタグのアンカーテキスト中のNAMEには、コンテンツ名が記載される。具体的には、NAMEには、コンテンツ管理情報中のコンテンツ名が記載される。
【0042】
ここで、MetaFileURLは、コンテンツを受信するために必要な再生制御情報を提供しているリソースを指し示すURLである。MetaFileURLには、具体的には、コンテンツ管理情報中の再生制御情報URLが記載される。
【0043】
Returnは、コンテンツの再生が終了した後に表示するHTML文書のURLを表すパラメータを示し、ReturnURLにそのパラメータ値が記載される。ReturnURLには、具体的には、コンテンツ管理情報中の戻り先URLが記載される。
【0044】
PlayPosは、コンテンツにおける、再生を開始する位置を表すパラメータを示し、PlayPositionに、そのパラメータ値として、コンテンツの先頭からの秒数が記載される。例えば、コンテンツの視聴が中断された場合、PlayPositionには、ユーザ管理情報中の視聴済秒数が記載される。[]で囲んだパラメータは、省略可能であることを表す。上述のコンテンツタグにおいては、コンテンツを先頭から再生する場合に、PlayPosは省略される。
【0045】
PlayModeは、コンテンツの視聴形態を表すパラメータであり、2D3Dに、そのパラメータ値として、原則、コンテンツ管理情報中の視聴形態が記載される。但し、ユーザ管理情報中に、コンテンツ管理情報におけるコンテンツIDと同じコンテンツIDが記録され、かつ、そのコンテンツIDに対応する最終視聴形態が記録されている場合には、コンテンツ管理情報中の視聴形態に代え、ユーザ管理情報中の最終視聴形態をPlayModeに記載する。
【0046】
LIDは、映像コンテンツを再生するときに使用するライセンスのIDを表すパラメータである。LicenseIDにそのIDが記載される。LIDは、課金等に用いられるIDである。本実施形態では、課金に関しては説明しない。
<2−2.再生制御情報サーバ12>
再生制御情報サーバ12は、要求された再生制御メタファイルを送信するサーバである。
【0047】
図5は、再生制御情報サーバ12の構成を示すブロック図である。
【0048】
再生制御情報サーバ12は、
図5に示すように、通信処理部51、データ処理部52、及び記憶部53を含んで構成される。再生制御情報サーバ12は、プロセッサ及びメモリを含んで構成されており、データ処理部52の機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。
【0049】
通信処理部51は、通信用のLSIで構成されており、ネットワーク5を介してデータを送受信する機能を有する。
【0050】
記憶部53は、不揮発性メモリで構成され、コンテンツ配信システム2における配信対象であるコンテンツそれぞれについての再生制御情報を記憶する。各再生制御情報を入手するためにアクセスすべきURLは、前述のポータルサーバ11が送信するコンテンツ一覧文書中にMetaFileURLとして記載されている。
【0051】
データ処理部52は、前述のコンテンツ一覧文書に記載されたMetaFileURLを用いて送信要求された再生制御情報を、送信要求を行った装置に送信する機能を有する。再生制御情報を送信する場合、データ処理部52は、再生制御情報、LLI(License Link Information)、NCI(Network content Control Information)を含めて再生制御メタファイルの形で送信するものとする。
<データ構造>
図6及び
図7は、再生制御情報の構成を示す図である。
図7は、
図6の続きである。
【0052】
再生制御情報は、「デジタルテレビ情報化研究会、デジタルテレビ ネットワーク機能仕様 ストリーミング機能仕様書 コーデック編、1.2版、2010年12月21日発行」(非特許文献2)で示される再生制御メタファイルのうちERI(Entry Resource Information)を拡張したものである。よって、特段の説明をする場合を除いてERIの各項目の説明は省略する。
【0053】
本実施形態では、再生制御情報として、ERIに対しavailable_play_mode要素、default_play_mode要素を追加する拡張を行っている。
【0054】
available_play_mode要素は、コンテンツについて選択可能な視聴形態を全て列挙したものである。available_play_mode要素には、「2D」、「stereoscopic_MVC」の一方又は双方が記載されることになる。「2D」は、コンテンツが2D映像として視聴可能であることを示す。「stereoscopic_MVC」は、MVC方式の3D映像として視聴可能であることを示す。
【0055】
再生制御情報を受信した再生装置は、このavailable_play_mode要素を参照することで、選択可能な視聴形態をユーザに予め提示することができる。
【0056】
なお、上述のMVC(Multi View Coding)方式は、マルチビュー映像を、1個のベースビューと、1個以上のディペンデントビューとして符号化する方式である。MVC方式では、ディペンデントビューは、ベースビューに含まれるフレームを参照(ビュー間予測)して符号化されるので、それぞれのビューを独立して扱うよりも効率的な圧縮が可能となる。
【0057】
default_play_mode要素は、この再生制御情報を受信した装置が、2D映像と3D映像のいずれをデフォルトとして選択するかを指定する情報である。このdefault_play_modeをERIに含めるか否かはオプションであり、本実施形態では使用しない。変形例として後述する。
【0058】
なお、コンテンツ本体の参照先は、ERIのstart要素に、AVリソースの要求先URLをスキームも含め1024バイト以下の文字列で記載される。スキームとしては、rtsp://、http://のいずれかとなる。具体的には、http://videoserver.com/AVData/0001.m2tsのように記載される。
<2−3.映像コンテンツサーバ13>
映像コンテンツサーバ13は、映像コンテンツをストリーム配信するサーバである。
【0059】
図8は、映像コンテンツサーバ13の構成を示すブロック図である。
【0060】
映像コンテンツサーバ13は、
図8に示すように、通信処理部71、リクエスト処理部72、記憶部73及びVOD(Video On Demand)配信制御部74を含んで構成される。映像コンテンツサーバ13は、プロセッサ及びメモリを含んで構成されており、リクエスト処理部72及びVOD配信制御部74の機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。
【0061】
通信処理部71は、通信用のLSIで構成されており、ネットワーク5を介してデータを送受信する機能を有する。
【0062】
記憶部73は、不揮発性メモリで構成され、配信するコンテンツ本体を記憶している。
【0063】
リクエスト処理部72は、コンテンツ配信要求を受け付けて、要求されたコンテンツの配信をVOD配信制御部74に指示する機能(以下、「配信指示機能」という。)を有する。
【0064】
コンテンツ配信要求は、HTTP−GETリクエストにより成される。なお、HTTP(HyperText Transfer Protocol)については、RFC2616に定義されている。HTTP−GETリクエストは、一例として以下のような形式で行われる。
「
GET http://videoserver.com/AVData/0001.m2ts HTTP/1.1
Host: videoserver.com
Date: Wed Jul 20 15:00:00 2011 GMT
User−Agent: IP Broadcast Receiver
Connection: Keep−Alive
X−Request−Play−Mode: 3D
X−TimeSeekRange:npt−time=00:60:00−
」
HTTP−GETリクエストのURLには、コンテンツを取得するためのURLが記載される。上述の例では、http://videoserver.com/AVData/0001.m2tsがコンテンツを取得するためのURLに該当する。
【0065】
Hostには、コンテンツを提供するサーバ(本実施形態では、映像コンテンツサーバ13)のホスト名が記載される。
【0066】
Dateには、HTTP−GETリクエストが生成された日時が記載される。
【0067】
User−Agentには、ブラウザの情報をサーバに伝えるための情報が記載される。フォーマットについて特に規定はなく、本実施形態では、「IP Broadcast Receiver」を用いる。
【0068】
Connectionには、このHTTPリクエストに対するレスポンスが終了した後の、TCPレイヤの接続に関する情報が記載される。TCPレイヤの接続維持を要求する場合には、Keep−Alive記載し、TCPレイヤの接続切断を要求する場合には、Closeを記載する。
【0069】
X−Request−Play−Modeには、再生装置側が要求する、コンテンツについての視聴形態が記載される。
【0070】
X−TimeSeekRangeには、該コンテンツにおける、送信を要求する先頭位置を指定する。これは、コンテンツの先頭からの時間によって指定される。X−TimeSeekRangeで先頭からの視聴済時間を指定することにより、前回の視聴を中断した箇所の続きから視聴することが可能となる。映像コンテンツサーバ13は、X−TimeSeekRangeで指定された位置以降の部分を送信することになる。詳細は、「デジタルテレビ情報化研究会、デジタルテレビ ネットワーク機能仕様 ストリーミング機能仕様書 プロトコル編、1.2版、2010年12月21日発行」に規定されている。
【0071】
以上のようなHTTP―GETリクエストに対し、映像コンテンツサーバ13は、一例として下記のようなレスポンスを返すことになる。
「
HTTP/1.1 200 OK
Date: Wed Jul 20 15:00:01 2011 GMT
Server: Video Streaming Server
Content−Type: video/mpeg
Content−Length: 5452000000byte
X−Available−Play−Mode: 2D3D
X−TimeSeekRange: npt−time=00:60:00− bytes=5452000000−1093999999/1094000000
」
ここで、上述のリクエスト処理部72による配信指示機能は、下記手順により実現される。
【0072】
リクエスト処理部72は、コンテンツ配信要求を受け付けた場合、コンテンツ配信要求から、コンテンツ名、視聴形態、視聴済時間を抽出する。そして、リクエスト処理部72は、コンテンツ名、視聴形態、視聴済時間を通知することにより、要求されたコンテンツの配信をVOD配信制御部74に指示する。
【0073】
次に、VOD配信制御部74について説明する。
【0074】
VOD配信制御部74は、リクエスト処理部72から配信するよう指示されたコンテンツをストリーミング配信する機能を有する。
【0075】
VOD配信制御部74は、通知されたコンテンツ名のコンテンツにおける、通知された視聴済時間に相当する箇所に継続する部分を、コンテンツ配信要求を送信してきた装置に対し配信する。また、通知された視聴形態が「2D」の場合、2D映像のコンテンツを送信し、通知された視聴形態が「stereoscopic_MVC」の場合、3D映像のコンテンツを配信する。ここで、コンテンツがMVC方式で符号化されている場合、通知された視聴形態が「2D」であれば、ディペンデントビューを含まず、ベースビューだけを含む2D映像として配信する。また、通知された視聴形態が「stereoscopic_MVC」であれば、ベースビューとディペンデントビューの双方を含むMVC映像(3D映像)として送信する。
<2−4.再生装置3>
再生装置3は、コンテンツをストリーム受信し、再生する装置である。
【0076】
図9は、再生装置3の構成を示すブロック図である。
【0077】
再生装置3は、
図9に示すように、通信処理部81、デマルチプレクサ82、音声デコーダ83、映像デコーダ84、字幕デコーダ85、表示処理部86、VOD再生制御部87、ブラウザ処理部88、記憶部89、及びユーザ操作部90を含んで構成される。再生装置3は、プロセッサ及びメモリを含んで構成されており、VOD再生制御部87及びブラウザ処理部88の各機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。
【0078】
通信処理部81は、通信用のLSIで構成されており、ネットワーク5を介してデータを送受信する機能を有する。
【0079】
デマルチプレクサ82は、デマルチプレクサLSIで構成されており、多重化されているMPEG−2 TSを受信して、映像、音声、字幕、PSI/SI等のパケットに分離する機能を有する。デマルチプレクサ82は、分離した音声パケットを音声デコーダ83に出力し、映像パケットを映像デコーダ84に出力し、字幕パケットを字幕デコーダ85に出力し、PSI/SIパケットをVOD再生制御部87に出力する。
【0080】
音声デコーダ83は、AV信号処理LSIで実現されており、音声パケットを復号することにより音声信号を得て、外部に出力する機能を有する。
【0081】
映像デコーダ84は、上述のAV信号処理LSIで実現されており、VOD再生制御部87からコンテンツの再生に用いる視聴形態の通知を受け、通知された視聴形態で映像を表示できるよう、映像パケットを復号することにより映像信号を得て、表示処理部86に出力する機能を有する。映像パケットが、MVC方式に基づき符号化されている場合において、通知された視聴形態が「2D」の場合、ディペンデントビューを無視して、ベースビューのみを復号し、2D映像を表す映像信号を生成し、表示処理部86に出力する。また、通知された視聴形態が「stereoscopic_MVC」の場合、映像パケットからベースビューのフレームを復号したあと、ディペンデントビューのフレームを復号し、それぞれを左右の映像として交互に表示させる映像信号を生成し表示処理部86に出力する。
【0082】
字幕デコーダ85は、上述のAV信号処理LSIで実現されており、字幕パケットを復号することにより字幕信号を得て、表示処理部86に出力する機能を有する。
【0083】
表示処理部86は、上述のAV信号処理LSIで実現されており、映像デコーダ84から得た映像信号と、字幕デコーダ85から得た字幕信号とを重ね合わせて表示画像を形成し、ディスプレイなど外部に出力する機能を有する。また、ブラウザ処理部88により、HTML文書、BML文書に基づき形成されるページ画像などを、単独で、又は、映像、字幕と重ね合わせて表示画像を形成し、ディスプレイなど外部に出力する機能を有する。
【0084】
VOD再生制御部87は、コンテンツの再生制御を行う機能を有する。再生制御は、主に、再生開始制御と再生中断中止制御とから成る。
【0085】
まず、再生開始制御について説明する。
【0086】
VOD再生制御部87は、ブラウザ処理部88に対しユーザ指示によって再生が指示された再生対象コンテンツについて再生を開始する。具体的には、VOD再生制御部87は、映像コンテンツサーバ13から送信される再生対象コンテンツを受信し再生するために、音声デコーダ83に音声パケットの復号を指示し、映像デコーダ84に、再生に用いる視聴形態を通知し、映像パケットの復号を指示し、字幕デコーダ85に対し、字幕パケットの復号を指示する。
【0087】
次に、再生中断中止制御について説明する。
【0088】
VOD再生制御部87は、ユーザ操作部90から、コンテンツ再生中断指示を受け取ると、音声デコーダ83に音声パケットの復号停止を指示し、映像デコーダ84に映像パケットの復号停止を指示し、字幕デコーダ85に対し、字幕パケットの復号停止を指示する。このとき、VOD再生制御部87は、このコンテンツに関する視聴済秒数を記録しておき、ブラウザ処理部88に通知する。そして、VOD再生制御部87は、通信処理部81に対し、映像コンテンツサーバ13とのTCPコネクションの切断を指示する。
【0089】
ブラウザ処理部88は、サーバから取得したHTML文書又はBML文書を解釈し、記載されているスクリプトを実行し、提示を行う。ブラウザ処理部88は、コンテンツ一覧表示機能(
図12のS202)、再生対象コンテンツ情報記憶制御機能(
図12のS204)、再生位置選択画面表示機能(
図12のS206)、再生制御情報送信要求機能(
図10のS17)、視聴形態決定機能(
図13)、及びコンテンツ再生終了通知送信機能(
図14)を有する。
【0090】
コンテンツ一覧表示機能は、ポータルサーバ11からHTML文書もしくはBML文書であるコンテンツ一覧文書を取得し、HTMLもしくはBMLに従って表示するものである。この場合、コンテンツ一覧文書に含まれる各コンテンツタグのコンテンツ名がユーザに提示される。
【0091】
再生対象コンテンツ情報記憶制御機能は、再生対象コンテンツ情報の記憶、更新についての制御を行う機能である。具体的には、ブラウザ処理部88は、コンテンツ一覧文書における、再生対象コンテンツについてのコンテンツタグから、MetaFileURL、ReturnURL、PlayMode、コンテンツ名を抽出し、これらを再生対象コンテンツ情報として記憶部89に記憶させる。再生対象コンテンツ情報における、MetaFileURLなど各要素の意味は、コンテンツ一覧文書のコンテンツタグにおけるものと同じである。
【0092】
再生位置選択画面表示機能は、再生コンテンツについて、先頭から再生するか、レジューム再生(視聴中断位置から再生)するかを選択するための画面である再生位置選択画面を表示するよう指示する機能である。
【0093】
再生制御情報送信要求機能は、再生対象コンテンツの再生制御情報を取得するため、再生対象コンテンツ情報中のMetaFileURLを読み出し、再生制御情報送信要求を行う機能である。
【0094】
視聴形態決定機能は、再生対象コンテンツについて実行可能な視聴形態をディスプレイに表示し、ユーザに選択させることにより、視聴形態を決定する機能である。
【0095】
コンテンツ再生終了通知送信機能は、映像コンテンツの再生を中断、或いは中止する際に、コンテンツ再生終了通知を、コンテンツ再生終了通知の内容をReturnURL(本実施形態では、ポータルサーバ11上のリソースである。)へのリクエストに含めて送信する機能である。
【0096】
コンテンツ再生終了通知は、具体的には、以下のように記述したURLを記載したHTTPリクエストメッセージを送信することで行う。
【0097】
ReturnURL?Status=StatusCode[&StopPos=StopPosition]&PlayMode=2D3D
ここで、ReturnURLには、再生対象コンテンツ情報のReturnURLを記載する。
【0098】
また、Statusは、再生したプレーヤの終了状態を表すものであり、0の場合は正常終了を表し、−2以下の場合はエラーを表す。詳細は、「デジタルテレビ情報化研究会、デジタルテレビ ネットワーク機能仕様 ストリーミング機能仕様書 ブラウザ編、1.2版、2010年12月21日発行」に規定されている。
【0099】
StopPosは、再生を中断した場合に、その停止位置を表すパラメータであり、StopPositionに、そのパラメータ値として、VOD再生制御部87から通知される視聴済秒数を記載する。
【0100】
PlayModeは、映像コンテンツを再生していた視聴形態を表すパラメータである。2D3Dに、そのパラメータ値として、2D映像として再生していた場合「2D」を、3D映像として再生していた場合「stereoscopic_MVC」を記載する。
【0101】
コンテンツ再生終了通知には、上述のHTTPリクエストメッセージとともに、ユーザID、デバイスIDを含めるものとする。
【0102】
ブラウザ処理部88は、このコンテンツ再生終了通知をポータルサーバ11に送信する。
【0103】
記憶部89は、不揮発性メモリで構成され、再生対象コンテンツ情報を記憶する。
【0104】
また、再生装置3のユーザのユーザID(本実施形態ではU01)、再生装置3に割り振られているデバイスID(本実施形態では、D01)を記憶している。
【0105】
ユーザ操作部90は、キーパッド、リモコン等で構成され、ユーザがキーパッド、リモコン等を操作することにより入力した指示(以下、「ユーザ指示」という。)を、VOD再生制御部87、ブラウザ処理部88に通知する。
【0106】
なお、再生装置4については、構成は再生装置3と同様であるので説明は省略する。但し、再生装置4の記憶部89に記憶されているユーザIDはU01とし、デバイスIDはD02とする。
<3.動作>
<3−1.全体動作>
以上のように構成されたコンテンツ提供システム1において、再生装置3によりコンテンツが再生されるまでの全体動作について説明する。
【0107】
図10は、コンテンツが再生されるまでの全体動作の流れを示すフローチャートである。
【0108】
まず、再生装置3のユーザは、再生装置3のユーザ操作部90を用いて、コンテンツ一覧表示要求を入力する(S11)。ユーザ操作部90は、コンテンツ一覧表示要求を受け付け、コンテンツ一覧表示要求をブラウザ処理部88に通知する。
【0109】
ブラウザ処理部88は、コンテンツ一覧送信要求をポータルサーバ11に対し送信する(S12)。なお、再生装置3における他の装置との通信は、全て通信処理部81を介している。以下では、記載簡略化のため通信についての「通信処理部81を介し」の記載は省略する場合がある。他の装置についても同様である。
【0110】
ポータルサーバ11において、通信処理部31は、コンテンツ一覧送信要求を受信し、データ処理部32に出力する。データ処理部32は、コンテンツ一覧文書作成処理を行う(S13)。この処理の詳細は、後述の
図11に示している。
【0111】
データ処理部32は、生成したコンテンツ一覧文書を再生装置3に送信する(S14)。
【0112】
再生装置3は、コンテンツ一覧文書を受信し、コンテンツ一覧からの再生コンテンツの選択処理を行う(S15)。この処理の詳細は、後述の
図12に示している。
【0113】
再生装置3において、ブラウザ処理部88は、選択されたコンテンツの再生制御情報を取得するためのURLとして、再生対象コンテンツ情報中のMetaFileURLを読み出す(S16)。ブラウザ処理部88は、通信処理部81を用い、読み出したURL(本実施形態では、再生制御情報サーバ12上のリソースを指す)に対する再生制御情報送信要求を行う(S17)。
【0114】
再生制御情報サーバ12は、再生制御情報を再生装置3に送信する(S18)。
【0115】
再生制御情報を受信した再生装置3は、視聴形態決定処理を行う(S19)。
【0116】
この処理の詳細は、
図13に示している。
【0117】
再生装置3におけるブラウザ処理部88は、通信処理部81を用いて、映像データ送信要求を行うため映像コンテンツサーバ13に対し、HTTP−GETリクエストを送信する(S20)。
【0118】
映像コンテンツサーバ13は、HTTP−GETリクエストで要求されたコンテンツを、HTTP−GETリクエストの送信元である再生装置3に送信する(S21)。
【0119】
ここで、映像コンテンツサーバ13は、コンテンツを、HTTP−GETリクエストのPlay_modeで視聴できる態様で送信する。また、HTTP−GETリクエストにX−TimeSeekRangeヘッダがあったときには、コンテンツにおけるX−TimeSeekRangeヘッダで指定された視聴位置から再生装置3に送信する。
【0120】
再生装置3のVOD再生制御部87は、映像コンテンツサーバ13から送信されるコンテンツを受信し再生するため、再生開始制御として、音声デコーダ83に音声パケットの復号を指示し、映像デコーダ84に映像パケットの復号を指示し、字幕デコーダ85に対し、字幕パケットの復号を指示する。再生装置3において、音声デコーダ83が音声パケットを復号し、映像デコーダ84が映像パケットを復号し、字幕デコーダ85は、字幕パケットが復号することにより、映像コンテンツサーバ13から送信されるコンテンツを受信しながら再生するストリーミング再生を行う(S22)。
<3−2.コンテンツ一覧文書作成処理>
図10のS13に相当する、コンテンツ一覧文書作成処理について説明する。
【0121】
図11は、コンテンツ一覧文書作成処理の流れを示すフローチャートである。
【0122】
図10のS12において、ポータルサーバ11のデータ処理部32は、再生装置3から、コンテンツ一覧送信要求を取得している。コンテンツ一覧送信要求には、要求元のユーザIDと、デバイスIDとが含まれている。
【0123】
データ処理部32は、記憶部33から、コンテンツ一覧送信要求に含まれていたユーザIDと一致するユーザIDのユーザ管理情報を読み出す(S101)。
【0124】
また、データ処理部32は、未だ読み出していないコンテンツ管理情報が有るか否か判断し(S102)、読み出していないコンテンツ管理情報が無い場合(S102でNO)、処理を終了する。
【0125】
読み出していないコンテンツ管理情報あった場合(S102でYES)、そのコンテンツ管理情報を読み出す(S103)。
【0126】
そして、読み出したコンテンツ管理情報中のコンテンツIDに一致するコンテンツIDが、ユーザ管理情報中に記録されているか否か判断する(S104)。
【0127】
一致するものがある場合(S104でYES)、そのユーザ管理情報における視聴済秒数が0か否か判断する(S105)。視聴済秒数が0で無い場合(S105でNO)、コンテンツタグにPlayPositionを追加し、値として視聴済秒数を設定する(S106)。視聴済秒数が0の場合(S105でYES)、コンテンツタグにPlayPositionは使用しない。
【0128】
ここで、S104〜S106について補足説明する。S104〜S106では、デバイスIDについてチェックを行っていない。よって、仮に、ユーザ管理情報中のデバイスIDが、コンテンツ一覧送信要求に含まれるデバイスIDとは異なっていたとしても、(a)読み出したコンテンツ管理情報のコンテンツIDと、同じコンテンツIDを有し、かつ(b)コンテンツ一覧送信要求に含まれるユーザIDと、同じユーザIDを有する場合には、そのユーザ管理情報中の視聴済秒数が、コンテンツタグのPlayPositionに設定されることになる。
【0129】
具体例として、デバイスIDがD01の再生装置3により、コンテンツAが視聴され、その視聴が中断された場合を想定する。その視聴が中断された後に、同じユーザが所有するデバイスIDがD02の再生装置4によりコンテンツ一覧文書が要求されるとする。この場合、再生装置4が取得するコンテンツ一覧文書において、コンテンツAについてのコンテンツタグのPlayPositionには、再生装置4とはデバイスIDが異なるものの同じユーザが所有する再生装置3によって視聴された視聴済秒数が設定されることになる。以上で補足説明を終え、フローチャートの説明に戻る。
【0130】
S107では、データ処理部32は、コンテンツタグの2D3Dに、ユーザ管理情報における最終視聴形態を設定し(S107)、S109に進む。
【0131】
一方、コンテンツ管理情報中のコンテンツIDに一致するコンテンツIDが、ユーザ管理情報中に記録されていない場合(S104でNO)、データ処理部32は、コンテンツタグの2D3Dに、読み出したコンテンツ管理情報中の視聴形態を設定し(S108)、S109に進む。
【0132】
S109では、コンテンツタグのNAMEに、読み出したコンテンツ管理情報中のコンテンツ名を設定する(S109)。
【0133】
そして、コンテンツタグのMetaFileURLに、読み出したコンテンツ管理情報中の再生制御情報URLを設定する(S111)。そして、コンテンツタグのReturnURLに、読み出したコンテンツ管理情報中の戻り先URLを設定する(S112)。
【0134】
そして、生成したコンテンツタグを、コンテンツ一覧文書に追加し(S113)、S102に進む。
<3−3.コンテンツ一覧からの再生コンテンツ選択処理>
図10のS15に相当する、コンテンツ一覧からの再生コンテンツ選択処理について説明する。
【0135】
図12は、コンテンツ一覧からの再生コンテンツ選択処理の流れを示すフローチャートである。
【0136】
再生装置3における通信処理部81は、ポータルサーバ11からコンテンツ一覧文書を取得し、ブラウザ処理部88に転送する。
【0137】
ブラウザ処理部88は、ポータルサーバ11から受信したコンテンツ一覧文書を表示処理部86に出力する。コンテンツ一覧文書はHTML文書であり、表示処理部86は、受け取ったコンテンツ一覧文書をディスプレイ(図示せず)に表示する(S202)。
【0138】
ここで、コンテンツタグにPlayPositionがある場合、そのコンテンツについては、視聴が中断していることをユーザが認識できるようアイコンを用いるなどして表示するものとする。
【0139】
次に、ユーザ操作部90は、コンテンツの一覧表を見たユーザの入力により、ユーザが再生を要望するコンテンツ(再生対象コンテンツ)の選択を受け付けて、ブラウザ処理部88に通知する(S203)。
【0140】
ここで、ユーザによるコンテンツの選択は、例えば、ディスプレイに表示されるカーソルを、リモコン操作により移動させるなどし、ディスプレイに一覧表示されたコンテンツ名から1つを選出し、決定ボタンを押下することなどにより行う。
【0141】
ブラウザ処理部88は、コンテンツ一覧文書における、再生対象コンテンツについてのコンテンツタグから、MetaFileURL、ReturnURL、PlayMode、コンテンツ名を抽出し、これらを再生対象コンテンツ情報として記憶する(S204)。
【0142】
そして、ブラウザ処理部88は、再生対象コンテンツについてのコンテンツタグにPlayPositionが有るか否か判断する(S205)。PlayPositionが有る場合(S205でYES)、ブラウザ処理部88は、先頭からの再生、レジューム再生のいずれを行うかの選択画面である再生位置選択画面を表示処理部86に表示するよう指示する(S206)。表示処理部206は、ディスプレイに再生位置選択画面を表示し、ユーザ入力を待つ。
【0143】
そして、ユーザ入力がレジューム再生を選択するものであった場合(S207でYES)、ブラウザ処理部88は、コンテンツタグ中のPlayPositionを再生対象コンテンツ情報のPlayPositionとして記憶し(S208)、処理を終える(RETURN)。
【0144】
ユーザ入力がレジューム再生を選択するものでなかった場合(S207でNO)、ブラウザ処理部88は、再生対象コンテンツ情報のPlayPositionとして0を記憶し(S209)、処理を終える(RETURN)。
<3−4.視聴形態決定処理>
図10のS19に相当する、視聴形態決定処理について説明する。
【0145】
図13は、再生装置3による視聴形態決定処理の流れを示すフローチャートである。
【0146】
再生装置3における通信処理部81は、再生制御情報サーバ12から再生制御情報を受信し、ブラウザ処理部88に出力する。
【0147】
ブラウザ処理部88は、取得した再生制御情報からstart要素を抽出し、記憶部89に記憶させる(S301)。
【0148】
そして、再生制御情報中に、available_play_mode要素が有るか否か判定する(S302)。
【0149】
available_play_mode要素があった場合(S302でYES)、available_play_mode要素を記憶部89に記憶させる(S303)。
【0150】
そして、ブラウザ処理部88は、available_play_mode要素に記載されている実行可能な視聴形態を表示し、ユーザに視聴形態を選択させる画面(以下、「視聴形態選択画面」という。)を表示するよう表示処理部86に指示する。表示処理部86は、一例として、
図15に示すような視聴形態選択画面をディスプレイに表示する(S304)。なお、
図15では、デフォルトで「3Dで再生」にハイライトがされており、「2Dで再生」と区別されている。
図15において、実行可能な視聴形態のうち、いずれにハイライトがされるかは、ポータルサーバ11から再生装置3が受信したコンテンツ一覧文書における、再生対象コンテンツのコンテンツタグのPlayModeに記載されている視聴形態で定まる。
【0151】
ブラウザ処理部88は、ユーザが視聴形態を選択するユーザ入力を行うのを一定時間経過(タイムアウト)するまで待つ(S305)。タイムアウトした場合(S305でYES)、ブラウザ処理部88は、再生対象コンテンツのコンテンツタグのplay_modeを、映像コンテンツサーバ13に要求する視聴形態として、HTTP−GETリクエストのX−Request−Play−Modeヘッダに格納し(S308)、S309に進む。
【0152】
タイムアウト前にユーザ入力による視聴形態の選択があった場合(S306でYES)、選択された視聴形態を、映像コンテンツサーバ13に要求する視聴形態として、HTTP−GETリクエストのX−Request−Play−Modeヘッダに格納し(S307)、S309に進む。
【0153】
S302において、再生制御情報中にavailable_play_mode要素が無いと判断された場合(S302でNO)、S308に進む。
【0154】
S309において、再生対象コンテンツ情報中のPlayPositonが0であるか否か判定する(S309)。
【0155】
PlayPositonが0である場合(S309でYES)、HTTP−GETリクエストにX−TimeSeekRangeヘッダを追加しないものと決定し(S311)、処理を終了する(RETURN)。
【0156】
PlayPositonが0でない場合(S309でNO)、HTTP−GETリクエストにX−TimeSeekRangeヘッダを追加し、値としてPlayPositionを設定し(S310)、処理を終了する(RETURN)。
<3−5.コンテンツ視聴中断(ポーズ)処理>
次に、再生装置3が
図10で示した手順で、コンテンツをストリーミング再生している状態となった後、視聴を中断する場合の処理について説明する。この処理において、再生装置3は、視聴を中断した位置として、コンテンツについての視聴済秒数をポータルサーバ11に記憶させる。
【0157】
図14は、コンテンツ視聴中断処理の流れを示すフローチャートである。
【0158】
コンテンツのストリーミング再生中に、再生装置3のユーザは、ユーザ操作部90を用いて、コンテンツの再生中断を指示する(S501)。
【0159】
ユーザ操作部90は、VOD再生制御部87に対しコンテンツ再生中断指示を出力する。VOD再生制御部87は、コンテンツ再生中断指示を受け取ると、音声デコーダ83に音声パケットの復号停止を指示し、映像デコーダ84に映像パケットの復号停止を指示し、字幕デコーダ85に対し、字幕パケットの復号停止を指示する(S502)。このとき、VOD再生制御部87は、このコンテンツに関する視聴済秒数を記憶しておく(S503)。
【0160】
復号停止の指示を受けた音声デコーダ83は、音声パケットの復号を停止する。また、復号停止の指示を受けた映像デコーダ84は、映像パケットの復号を停止する。また、復号停止の指示を受けた字幕デコーダ85は、字幕パケットの復号を停止する。
【0161】
そして、VOD再生制御部87は、通信処理部81に対し、映像コンテンツサーバ13とのTCPコネクションの切断を指示する。通信処理部81は、切断の指示を受けて、映像コンテンツサーバ13とのTCPコネクションを切断する(S504)
次に、ブラウザ処理部88は、ポータルサーバ11に対し、通信処理部81を介して、ユーザID、デバイスIDを含めたコンテンツ再生終了通知を送信する(S505)。
【0162】
コンテンツ再生終了通知のStopPositionには、S503で記憶していた視聴済秒数を記載する。また、コンテンツ再生終了通知の2D3Dには、コンテンツ再生に用いていた視聴形態を記載する。
【0163】
ポータルサーバ11において、通信処理部31は、コンテンツ再生終了通知を受信し(S506)、データ処理部32に出力する。
【0164】
データ処理部32は、受信したコンテンツ再生終了通知のうち、HTTPリクエストメッセージからStopPosition、PlayModeを抽出する。そして、コンテンツ再生終了通知に含まれるユーザID、デバイスIDと一致するユーザID、デバイスIDを有するユーザ管理情報の最終視聴形態に、抽出したPlayModeを記載し、視聴済秒数に、StopPositionを記載する。
【0165】
ここで、本発明の本質には無関係であるが、S505の通信はReturnURLで示されるリソースへのHTTP−GETリクエストで行われる。また、ReturnURLで示されるリソースとしては、一般的にコンテンツ一覧文書が用いられる。したがって、S506の処理の後、ポータルサーバ11は、コンテンツ一覧文書を再生装置3に送信する。
<3−6.コンテンツ視聴再開処理>
コンテンツ視聴再開処理は、
図14を用いて説明したような、コンテンツの視聴が中断された状態から、コンテンツの視聴を再開する処理である。コンテンツ視聴再開処理は、既に説明した
図10〜
図13のフローチャートに従い行うことになる。
【0166】
以下、コンテンツ視聴の再開処理について
図10〜
図13のフローチャートを参照しながら具体例で説明する。
【0167】
本処理の前提として、視聴が中断されたコンテンツは、コンテンツIDがC01であるコンテンツAとする。コンテンツAについては、「2D」「stereoscopic_MVC」のいずれの視聴形態でも視聴できるよう構成されているものとする。また、再生制御情報サーバ12が送信する再生制御情報中のavailable_play_mode要素には「2D」、「stereoscopic_MVC」の双方が記載されているものとする。
【0168】
視聴の中断までは、デバイスIDがD01である再生装置3によりコンテンツが再生されていたものとし、視聴形態はstereoscopic_MVCであったとする。コンテンツAの視聴が中断されたときの視聴済秒数は3600秒であったとする。
【0169】
コンテンツAの視聴の再開は、再生装置3ではなく、再生装置4により行われるものとする。再生装置4において、この再開前にはコンテンツAの視聴はされていないものとする。再生装置3及び再生装置4のユーザは同じであり、ユーザIDはU01とする。
【0170】
再開直前のポータルサーバ11の記憶部33に記録されているユーザ管理情報は、
図4に示す状態であるとする。
【0171】
これらの前提のもと、以下、
図10〜13に沿って説明を進める。なお、ここで説明に用いる
図10〜
図13については、既に詳細に説明している。よって、再度全てのステップについて詳細に説明することはせず、重要度に応じて適宜説明を簡略化する。
【0172】
まず、
図10のS11において、再生装置4のユーザは、再生装置4のユーザ操作部90を用いて、コンテンツ一覧表示要求を入力する(S11)。ユーザ操作部90は、コンテンツ一覧表示要求を受け付け、コンテンツ一覧表示要求をブラウザ処理部88に通知する。
【0173】
ブラウザ処理部88は、コンテンツ一覧送信要求をポータルサーバ11に対し送信する(S12)。ポータルサーバ11において、通信処理部31は、コンテンツ一覧送信要求を受信し、データ処理部32に出力する。データ処理部32は、コンテンツ一覧文書作成処理を行う(S13)。
【0174】
ここで、再生装置4が取得するコンテンツ一覧文書において、視聴を中断したコンテンツAのコンテンツタグのPlayPositionには、再生装置3における視聴済秒数(3600)が設定されている。
【0175】
再生装置4のブラウザ処理部88は、コンテンツ一覧文書に基づき、ディスプレイにコンテンツ名を一覧表示させる(S15、
図12のS202)。このとき、コンテンツAについては、視聴が中断していることをアイコンを用いて表示する。
【0176】
ユーザは、再生対象コンテンツとして、コンテンツAを選択する(S203)。ブラウザ処理部88は、コンテンツAについての再生対象コンテンツ情報を記憶する(S204)。
【0177】
このとき、再生対象コンテンツとして、PlayPositionが設定されたコンテンツAが選ばれているので(S205でYES)、ブラウザ処理部88は、先頭からの再生、レジューム再生のいずれを行うかの選択画面である再生位置選択画面を表示処理部86に表示させる(S206)。
【0178】
このときユーザは、レジューム再生を選択するユーザ入力を行う。
【0179】
ブラウザ処理部88は、レジューム再生が選択されたので(S207でYES)、再生対象コンテンツ情報のPlayPositionとして、コンテンツタグ中のPlayPositionである3600を記憶する(S208)。
【0180】
そして、ブラウザ処理部88は、再生対象コンテンツ情報中のMetaFileURLを読み出し(S16)、このURLに対する再生制御情報送信要求を行う(S17)。
【0181】
再生制御情報サーバ12は、コンテンツAについての再生制御情報を再生装置4に送信する(S18)。
【0182】
ブラウザ処理部88は、再生制御情報サーバ12から再生制御情報を受信する。そして、start要素を抽出し(S301)、再生制御情報中のavailable_play_mode要素を抽出する(S302〜303)。
【0183】
そして、ブラウザ処理部88は、再生制御情報中のavailable_play_mode要素に記載されている実行可能な視聴形態(「2D」「3D(stereoscopic_MVC)」)から1つをユーザに選択させる画面である
図15に示すような視聴形態選択画面をディスプレイに表示させる(S304)。
【0184】
なお、
図15では、ポータルサーバ11から再生装置4が受信したコンテンツ一覧文書におけるコンテンツAのコンテンツタグのPlayModeに記載されている視聴形態(例えば「3D(stereoscopic_MVC)」)にデフォルトでハイライトがされる。
【0185】
ここで、ユーザは2Dを選択するものとする(S305〜306)。
【0186】
ブラウザ処理部88は、HTTP−GETリクエストのX−Request−Play−Modeヘッダに「2D」を格納し(S307)、X−TimeSeekRangeヘッダを追加し、値として3600を設定する(S309、S310)。
【0187】
そして、ブラウザ処理部88は、映像コンテンツサーバ13に、HTTP−GETリクエストによるコンテンツの配信要求を行う(
図10のS20)。
【0188】
映像コンテンツサーバ13は、コンテンツAについて先頭から3600秒の部分以降を、2Dで視聴できるように再生装置4に配信する。
【0189】
再生装置4は、映像コンテンツサーバ13からコンテンツAを受信し、先頭から3600秒の部分以降の再生を行う(S22)。
【0190】
以上により、再生装置4において、コンテンツAを、再生装置3で用いられていた視聴形態(3D(stereoscopic_MVC))から、別の視聴形態(2D)に変更して、再生装置3にて視聴済であった続きから視聴することができることとなる。
【0191】
なお、コンテンツAの視聴の再開について、再生装置4で行われる例で説明したが、再生装置3により行われる場合についても上記の説明と同様となる。
<4.変形例>
以上、本発明に係るコンテンツ提供システムの実施形態を説明したが、例示したコンテンツ提供システムを以下のように変形することも可能であり、本発明が上述の実施形態で示した通りのコンテンツ提供システムに限られないことは勿論である。
(1)上記実施形態では、ポータルサーバ11から再生装置3に対して前回の視聴形態を通知するため、HTML文書を使用していたが、前回の視聴形態を通知できれば足りる。
【0192】
例えば、再生開始を行うための関数としてlaunchIPTVContentEx()のような前回の視聴形態を通知する機能を持った新たな関数を定義して用いてもよい。
【0193】
この新たな関数は、コンテンツ一覧文書として生成されるBML文書に埋め込み、コンテンツの購入ボタンや再生ボタンなど押下によりコンテンツの再生が開始されるボタンに割り当てる。通知される前回の視聴形態は、再生装置において、視聴再開時のデフォルトの視聴形態として利用し、又は視聴形態選択画面に表示させる視聴形態を選択するためのボタンのうちデフォルトでいずれにフォーカスするかを決定するのに利用する。
【0194】
launchIPTVContentEx(input String content_uri,input String ret_uri,input Number start_npt, [input String license_id,] input String play_mode)
ここで、content_uriは、再生対象のコンテンツに対応する再生制御メタファイルのURIを示す。ret_uriは、コンテンツ再生終了後に表示するBML文書のURIを示す。start_nptは、コンテンツの再生開始時間位置(コンテンツの先頭からの秒数)を示す。再生装置は、引数start_nptによって引き渡された時間位置を指定して、映像コンテンツサーバ101にコンテンツのデータ送信をリクエストすることになる。license_idは、再生時に利用するライセンスのライセンスIDを示す。play_modeは、コンテンツの視聴形態を示す。play_modeは、値として「2D」、「stereoscopic_MVC」が記載される。play_modeが「2D」の場合、コンテンツを2D映像として再生することを表し、「stereoscopic_MVC」の場合、コンテンツを3D映像として再生することを表す。
【0195】
また、
図15の視聴形態選択画面をBML文書で表現し、BML文書に、2D映像として再生することを選択するボタン、3D映像として再生することを選択するボタンのそれぞれが押下された場合に、launchIPTVContentEx()関数が実行されるよう記載しておいてもよい。
【0196】
具体的には、BML文書に、2D映像として再生することを選択するボタンが選択された場合に引数play_modeの値が「2D」であるlaunchIPTVContentEx()関数が実行されるよう記載する。また、3D映像として再生することを選択するボタンが選択された場合に引数play_modeの値が「stereoscopic_MVC」であるlaunchIPTVContentEx()関数が実行されるよう記載する。
【0197】
また、この場合、ポータルサーバ11に記憶されたユーザ管理情報の最終視聴形態と同じ視聴形態で視聴するボタンにフォーカスがあたっているようにBML文書を構成するようにしてもよい。すなわち、最終視聴形態が「stereoscopic_MVC」の場合にはplay_modeの値が「3D」であるlaunchIPTVContentEx()関数が実行されるボタンにフォーカスをあてるようにBML文書を構成し、最終視聴形態が「2D」の場合にはplay_modeの値が「2D」であるlaunchIPTVContentEx()関数が実行されるボタンにフォーカスをあてるようにBML文書を構成する。
(2)変形例(1)では、前回の視聴形態を通知する関数launchIPTVContentEx()を定義して用いることとしたが、前回の視聴形態を通知できれば足りる。例えば、視聴形態を再生制御情報にて指定することとしてもよい。この場合、再生制御情報に一例として
図7に示すdefault_play_mode要素を追加する。
【0198】
default_play_mode要素は、パラメータ値として「2D」又は「stereoscopic_MVC」が記載される。
【0199】
また、再生装置において、2D映像と3D映像のいずれをデフォルトで選択するかは、予め再生装置に記憶されていてもよい。
【0200】
また、default_play_mode要素は、前回の視聴形態を通知するのではなく、サービス提供者などが設定する該コンテンツのデフォルトの視聴形態を表すものであってもよい。
【0201】
また、default_play_mode要素は、再生装置が備える表示能力に応じて、コンテンツ配信システム2が設定するものであってもよい。すなわち、コンテンツ配信システム2は、再生装置が3Dの表示能力を有するものであれば、default_play_mode要素の値として3Dを設定し、再生装置が3Dの表示能力を有さないものであれば、default_play_mode要素の値として2Dを設定するものであってもよい。
(3)上述の実施形態では、視聴形態選択画面として、available_play_modeに記載されている実行可能な視聴形態をディスプレイに表示し、ユーザ入力により視聴形態の選択をさせることとしたが、視聴形態が選択できれば足りる。例えば、特定ボタンの押下など予め決まった動作により、ユーザに視聴形態を選択させることとしてもよい。
(4)上述の実施形態では、再生装置3から映像コンテンツサーバ13に視聴形態を通知するために、HTTP−GETリクエストにX−Request−Play−Modeヘッダを記載することとしたが、映像コンテンツサーバ13において視聴形態を認識できれば足りる。
【0202】
例えば、再生装置3と、映像コンテンツサーバ13との間で、HTTP−GETリクエストにX−Request−Play−Modeヘッダが無い場合には、「2D」が指定されたものとみなすと予め規定してもよい。これにより、HTTP−GETリクエストについて、コンテンツを2Dでのみ再生可能な、X−Request−Play−Modeを加える拡張に対応していないレガシー装置との互換性を確保することができる。
(5)上述の実施形態では、送信する映像がMVC映像である場合において、X−Request−Play−Modeが「2D」の場合、映像コンテンツサーバ13が、配信時にディペンデントビューを含むTSパケットを取り除く処理を行って配信するとしたが、ディペンデントビューを含まない映像データが送信できさえすれば足りる。例えば、ディペンデントビューを含まない映像データを予め用意しておき、これを送信することとしてもよい。これにより、再生装置側で使用しないディペンデントビューを送信するのを避け、使用する通信帯域を節約することができる。
(6)上述の実施形態では、デバイスIDは、コンテンツの配信契約締結時などにユーザの申請に応じてコンテンツ配信業者が一意に割り当てるとしたが、デバイスを一意に識別できれば足りる。例えば、IPアドレスや、MACアドレスなどを用いてもよい。
(7)上述の実施形態では、再生装置3がコンテンツの視聴、中断を行った後、デバイスIDの異なる再生装置4が同コンテンツの視聴を再開する場合に、再生装置4において同コンテンツについて可能な全視聴形態から1つの視聴形態を選択することとしていたが、視聴再開時に、デバイスIDを用いて視聴形態の選択肢を制限する制御を行ってもよい。
【0203】
例えば、据置端末である再生装置3がコンテンツについて3D表示する能力を有し、タブレット端末である再生装置4が同コンテンツについて3D表示する能力を有しておらず2D表示する能力しか有さない場合、再生装置4において、視聴を再開するときに表示される視聴形態選択画面に3D視聴の選択肢を表示しない、或いは3D視聴を選択できないよう制御してもよい。
(8)上述の実施形態では、再生制御情報中のavailable_play_mode要素に、コンテンツについて可能な視聴形態として「2D」、「3D(stereoscopic_MVC)」を記載し、再生装置3及び4に通知していたが、視聴形態は「2D」「3D(stereoscopic_MVC)」に限らず、コンテンツについての視覚的な表現形態を示すものであれば足りる。
【0204】
例えば、視聴形態は、マルチアングル表現されているコンテンツについての各アングルを示してもよい。また、視聴形態は、同時刻に配信する複数の番組それぞれを示してもよい。
【0205】
この場合、再生制御情報中のavailable_play_mode要素には、
図16に示すように、一例として、コンテンツについて可能な視聴形態を表す「View1」「View2」などを列記する。View1、View2・・・がそれぞれ、各アングルや、各番組を示すことになる。
【0206】
また、視聴形態は、解像度であってもよい。この場合、再生制御情報中のavailable_play_mode要素には、
図17に示すように、コンテンツについて可能な視聴形態として一例として「SD(Standard Definition)」「HD(High Definition)」「4K」「QVGA(Quarter Video Graphics Array)」などを列記する。ここで、4Kとは、4000×2000ドット前後の解像度を示す。
【0207】
また、上述の実施形態では、ERIにavailable_play_mode要素やdefault_play_mode要素を追加する例を示したが、これらと同様の内容を通知できさえすれば足りる。例えば、他の名前の要素を追加して使用しても良い。また、各要素の値として「2D」と「stereoscopic_MVC」を用いているが、同様の内容を表している他の値(「3D」など)を用いても良い。
【0208】
以上の説明は、再生制御情報中のavailable_play_mode要素について行ったものであるが、上述の再生装置3と映像コンテンツサーバ13の間の通信に用いるX−Request−Play−Modeについても同様である。
(9)上述の実施形態では、再生装置3及び4が、映像コンテンツサーバ13に対し、「コンテンツの再生、再開(配信開始)」、「コンテンツの再生中断、中止」を要求する場合に、HTTPを使用したが、「コンテンツの再生、再開」、「コンテンツの再生中断、中止」が要求できさえすれば足りる。
【0209】
例えば、データ通信としてRTP(Realtime Transport Protocol)、その制御プロトコルとしてRTSP(Real Time Streaming Protocol)を使用しても良い。なお、RTPはRFC3550で、RTSPはRFC2326で定義されている。
【0210】
RTSPでは、ストリーミング再生に(a)SETUP、(b)PLAY、(c)PAUSE、(d)TEARDOWNの各メソッドが用いられる。
【0211】
SETUPは、サーバへのストリーム送出用のリソース確保とセッション開始を指示するメソッドである。
【0212】
PLAYは、SETUPによって確保されたリソースによるメディアデータの送出開始を指示するメソッドである。コンテンツについて再生を行う場合に用いられる。
【0213】
PAUSEは、サーバリソースを開放せず、一時的にストリームの送出を停止するよう指示するメソッドである。コンテンツを一時停止、停止(再生終了)する場合の双方に用いられる。
【0214】
TEARDOWNは、リソースの開放とセッションの終了を指示するメソッドである。
【0215】
ここで、PLAYは、上述の実施形態におけるHTTP−GETリクエストの代わりに使用されることとなる。
【0216】
PAUSEは、上述の実施形態におけるコンテンツ再生終了通知の代わりに使用されることとなる。
【0217】
SETUPは、上述の実施形態において対応するメソッド等は特には無いが、PLAYに先立って使用することとなる。
【0218】
TEARDOWNは、上述の実施形態において対応するメソッド等は特には無いが、コンテンツの再生を終了する場合に使用することとなる。
【0219】
以下に、(a)SETUP、(b)PLAY、(c)PAUSEの各メソッド(リクエスト、レスポンス)の例を記載する。TEARDOWNについては、RFC2326の規定と特に変わるところが無いので記載を省略する。
【0220】
ここで、SETUP、PLAY、PAUSEの各メソッドのレスポンスには、コンテンツで利用可能な視聴形態を記述するため、拡張ヘッダX−Available−Play−Modeを追加する拡張を行っている。X−Available−Play−Modeには、2Dと3Dの双方を示す「2D3D」,2Dを示す「2D」,3Dを示す「3D」のいずれかが記載される。
(a)SETUP
(リクエスト)
SETUP rtsp://videoserver.com/AVData/0001.m2ts RTSP/1.0
CSeq: 2
Trasnport: RTP/AVP;unicast;client_port=5000−5001
X−Request−Play−Mode: 3D
ここで、X−Request−Play−Modeは、追加する拡張ヘッダであり、コンテンツについて配信を要求する視聴形態を記載する。X−Request−Play−Modeについては、上記例の3Dの他、2Dを指定することもできる。また、互換性確保の観点からX−Request−Play−Modeを省略することをもって2Dを指定するものと取り決めておいてもよい。
【0221】
(レスポンス)
RTSP/1.0 200 OK
CSeq: 2
Date: Wed Jul 20 15:00:00 2011 GMT
Session: 505
Transport: RTP/AVP;unicast;client_port=5000−5001;sever_port=6000−6001
X−Available−Play−Mode: 2D3D
(b)PLAY
(リクエスト)
PLAY rtsp://videoserver.com/AVData/0001.m2ts RTSP/1.0
CSeq: 3
Session: 505
Range: npt=00:60:00−
ここで、Rangeが、上述の実施形態における XTimeSeekRangeに相当し、意味内容も同様である。
【0222】
(レスポンス)
RTSP/1.0 200 OK
CSeq: 3
Date: Wed Jul 20 15:02:00 2011 GMT
Range: ntp=00:60:00−
X−Available−Play−Mode: 2D3D
(c)PAUSE
(リクエスト)
PAUSE rtsp://videoserver.com/AVData/0001.m2ts RTSP/1.0
CSeq: 4
Session: 505
(レスポンス)
RTSP/1.0 200 OK
CSeq: 4
Date: Wed Jul 20 15:20:00 2011 GMT
X−Available−Play−Mode: 2D3D
(10)上述の実施形態では、再生装置3が、コンテンツについての再生制御情報を受信し、解析し、
図15に示すような視聴形態選択画面を生成し表示することとしていたが、視聴形態選択画面を表示できれば足りる。
【0223】
例えば、コンテンツの映像がMVC映像である場合に、ポータルサーバ11が、2D映像として再生するか、3D映像として再生するかを、再生装置3に問い合せることとしてもよい。この場合、一例として、再生装置3が再生する映像コンテンツを選択したとき、ポータルサーバ11が、
図15に示すような視聴形態選択画面を表示するためのBML文書もしくはHTML文書を再生装置3に送信する。
【0224】
また、送信する視聴形態選択画面としては、ポータルサーバ11に対し、再生装置側からコンテンツについて通知された、前回の再生時に選択していた視聴形態を示すボタンに、デフォルトでフォーカスが当たっているものであってもよい。
【0225】
例えば、再生装置3では前回に3D映像として再生していたコンテンツに対して視聴形態選択画面が表示される場合、3D映像に係るボタンにフォーカスを当てた状態で表示されることとなる。
(11)上述の実施形態では、映像コンテンツサーバ13は、MVC映像について、再生装置3から2D映像の送信をリクエストされた場合、MVC映像のディペンデントビューを含まないストリームを送信し、再生装置3から3D映像の送信をリクエストされた場合、MVC映像をそのまま送信することとしたが、再生装置3において、リクエストした視聴形態で2D映像、3D映像が再生できれば足りる。
【0226】
例えば、映像コンテンツサーバ13が、MVC映像の送信をリクエストされた場合には常にMVC映像をそのまま送信し、再生装置3側で、MVC映像を2D映像として再生するか、3D映像として再生するか制御してもよい。この場合、再生装置3において、視聴形態の切り替えが必要となっても、映像コンテンツサーバ13と通信を一旦終了する必要は無くなる。
(12)上述の実施形態では、available_play_mode要素に、コンテンツについて可能な視聴形態を全て列挙していたが、コンテンツについて許可されている視聴形態を列挙することとしてもよい。これにより、コンテンツの制作者がそのコンテンツを3D映像としてのみ視聴させたい場合など、利用可能な視聴形態を意図的に制限できることとなる。
【0227】
例えば、コンテンツがMVC映像であっても、このコンテンツに関する再生制御情報のavailable_play_mode要素に、「2D」を記載せず「stereoscopic_MVC」のみ記載する。これにより、コンテンツは3D映像として再生することは許可されているものの、2D映像として再生することは許可されていないことを再生装置に認識させることができる。
(13)上述の実施形態では、本発明をコンテンツのインターネット配信によるVODサービスに適用する例で説明していたが、コンテンツの配信タイミングは、VODのようなリアルタイム配信に限るものではなく、コンテンツの再生に間に合えば足りる。
【0228】
例えば、予めコンテンツをダウンロードして記憶しておき、その後、再生するダウンロードサービスにも、本発明は適用できる。
【0229】
この場合、再生装置3は、映像コンテンツサーバ13に対するコンテンツの送信要求は行なわず、自装置内に記憶しているコンテンツを再生することになる。また、再生装置3は、再生制御情報におけるavailable_play_mode要素を、再生対象コンテンツが選択されたときに参照し、視聴形態選択画面を表示することで、コンテンツについて可能な視聴形態をユーザに選択させることができる。
(14)上述の実施形態で示したコンテンツ一覧表示処理、再生対象コンテンツ情報記憶制御処理、再生位置選択画面表示処理、再生制御情報送信要求処理、視聴形態決定処理などを再生装置3、及び4のプロセッサ、及びそのプロセッサに接続された各種回路に実行させるための機械語或いは高級言語のプログラムコードからなる制御プログラムを、記録媒体に記録すること、又は各種通信路等を介して流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM、フラッシュメモリ等がある。流通、頒布された制御プログラムはプロセッサに読み出され得るメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのプロセッサがその制御プログラムを実行することにより各実施形態で示したような各機能が実現されるようになる。なお、プロセッサは、制御プログラムを直接実行する他、コンパイルして実行或いはインタプリタにより実行してもよい。
(15)上述の実施形態で示した各機能構成要素(通信処理部31、データ処理部32、記憶部33、通信処理部51、データ処理部52、記憶部53、通信処理部71、リクエスト処理部72、記憶部73及びVOD配信制御部74、通信処理部81、デマルチプレクサ82、音声デコーダ83、映像デコーダ84、字幕デコーダ85、表示処理部86、VOD再生制御部87、ブラウザ処理部88、及びユーザ操作部90など)は、その機能を実行する回路として実現されてもよいし、1又は複数のプロセッサによりプログラムを実行することで実現されてもよい。
【0230】
なお、上述の各機能構成要素は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップされてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
(16)上述の実施形態及び各変形例を、部分的に組み合せてもよい。
<5.補足>
以下、更に本発明の一実施形態としてのコンテンツ再生装置の構成及びその変形例と効果について説明する。
(1)本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生装置は、ネットワークを介して接続するコンテンツ配信システムから、映像コンテンツをストリーム受信し再生するコンテンツ再生装置であって、映像コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態を示す制御情報を前記コンテンツ配信システムから前記ネットワークを介して受信する受信手段と、前記複数の視聴形態を選択肢としてユーザに提示する提示手段と、前記選択肢から1つを選択するユーザ入力を受け付ける入力受付手段と、前記選択された視聴形態を示す情報を前記コンテンツ配信システムに送信することにより映像コンテンツのストリーム配信を要求する要求手段とを備える。
【0231】
この構成により、視聴形態が切り替えられることを予めユーザに提示して切り替えの機会を与えることができ、ユーザの利便性を向上することができる。
(2)また、前記入力受付手段は、更に、前記映像コンテンツの再生中に、再生を中断するポーズ指示を受け付け、前記提示手段は、更に、前記ポーズ指示が受け付けられたときに、再生再開時の視聴形態を選択するための選択肢として前記複数の視聴形態をユーザに提示することとしてもよい。
【0232】
この構成により、再生中断を契機として、視聴形態が切り替えられることを予めユーザに提示して切り替えの機会を与えることができ、ユーザの利便性を向上することができる。
(3)また、前記提示手段は、前記再生再開時の視聴形態を選択するための選択肢を表示する場合に、前記ポーズ指示を受け付ける直前に用いられていた視聴形態を他の視聴形態と差別化して表示することとしてもよい。
【0233】
この構成により、ユーザが選択する可能性の高い、再生中断直前に用いられていた視聴形態を、他の視聴形態から識別し及び選択するのを容易にすることができ、ユーザの利便性を向上することができる。
(4)また、前記コンテンツ配信システムは、前記映像コンテンツが、前記コンテンツ再生装置によって再生される前に、前記コンテンツ再生装置のユーザによって他の装置を用いて途中まで視聴された場合に、その視聴形態を記憶しており、前記受信手段は、更に、前記コンテンツ配信システムから、前記他の装置での視聴形態を示す情報を受信し、前記提示手段は、前記選択肢を表示する場合に、前記他の装置での視聴形態を、他の視聴形態とは差別化して表示することとしてもよい。
【0234】
この構成により、ユーザが他の装置を用いて途中まで視聴していたコンテンツを、コンテンツ再生装置で引き継いで視聴する場合に、ユーザが選択する可能性の高い、再生中断直前に他の装置で用いられていた視聴形態を、他の視聴形態から識別し及び選択するのを容易にすることができ、ユーザの利便性を向上することができる。
(5)また、前記提示手段は、前記選択肢を提示する場合に、自装置が表示する能力を有さない視聴形態については提示を抑制することとしてもよい。
【0235】
この構成により、ユーザによる、実際に用いることができる視聴形態の把握を容易にすることができる。
(6)また、前記制御情報は、前記映像コンテンツについて選択可能な視聴形態を全て列記したものであり、前記提示手段は、前記制御情報中に列記された視聴形態を全て読み出して表示することとしてもよい。
【0236】
また、前記制御情報は、ERIに追記された情報であり、前記受信手段は、前記制御情報の受信として、前記コンテンツ配信システムから前記ERIを受信して当該ERIから前記制御情報を抽出することとしてもよい。
【0237】
この構成により、切り替え可能な視聴形態を全てユーザに予め提示することができ、ユーザの利便性を向上することができる。
(7)また、前記複数の視聴形態それぞれは、相互に異なる解像度であることとしてもよい。
【0238】
この構成により、切り替え可能な解像度を全てユーザに予め提示することができ、ユーザの利便性を向上することができる。
(8)また、前記複数の視聴形態は、2D及び3Dであることとしてもよい。
【0239】
この構成により、コンテンツの視聴形態として2Dと3Dとが切り替え可能であることをユーザに予め提示することができ、ユーザの利便性を向上することができる。
(9)本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生方法は、受信手段と、提示手段と、入力受付手段と、要求手段とを備えたコンテンツ再生装置に用いられ、ネットワークを介して接続するコンテンツ配信システムから、映像コンテンツをストリーム受信し再生するコンテンツ再生方法であって、前記受信手段が、映像コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態を示す制御情報を前記コンテンツ配信システムから前記ネットワークを介して受信する受信ステップと、前記提示手段が、前記複数の視聴形態を選択肢としてユーザに提示する提示ステップと、前記入力受付手段が、前記選択肢から1つを選択するユーザ入力を受け付ける入力受付ステップと、前記要求手段が、前記選択された視聴形態を示す情報を前記コンテンツ配信システムに送信することにより映像コンテンツのストリーム配信を要求する要求ステップとを含む。
【0240】
本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生プログラムは、コンピュータを、ネットワークを介して接続するコンテンツ配信システムから、映像コンテンツをストリーム受信し再生するコンテンツ再生装置として機能させるためのコンテンツ再生プログラムであって、前記コンピュータを、映像コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態を示す制御情報を前記コンテンツ配信システムから前記ネットワークを介して受信する受信手段と、前記複数の視聴形態を選択肢としてユーザに提示する提示手段と、前記選択肢から1つを選択するユーザ入力を受け付ける入力受付手段と、前記選択された視聴形態を示す情報を前記コンテンツ配信システムに送信することにより映像コンテンツのストリーム配信を要求する要求手段として機能させる。
【0241】
本発明の一実施形態に係るコンテンツ提供システムは、映像コンテンツをストリーム配信するコンテンツ配信システムと、前記映像コンテンツをストリーム受信し再生するコンテンツ再生装置とがネットワークを介して接続されたコンテンツ提供システムであって、前記コンテンツ配信システムは、前記映像コンテンツについて選択可能な複数の視聴形態を示す制御情報を前記コンテンツ再生装置に送信する送信手段と、前記コンテンツ再生装置から、前記複数の視聴形態から選択された1つの視聴形態を示す情報を受け付ける要求受付手段と、前記選択された視聴形態による前記映像コンテンツの配信を行う配信手段とを備え、前記コンテンツ再生装置は、前記コンテンツ配信システムから、前記制御情報を受信する受信手段と、前記制御情報に示される複数の視聴形態を選択肢としてユーザに提示する提示手段と、前記選択肢から1つを選択するユーザ入力を受け付ける入力受付手段と、前記コンテンツ配信システムに対し、前記選択された視聴形態を示す情報を送信する要求手段とを備える。
【0242】
この構成により、視聴形態が切り替えられることを予めユーザに提示して切り替えの機会を与えることができ、ユーザの利便性を向上することができる。