(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
(本発明の基礎となった知見)
家電から読み出した家電情報をスマートフォンで読み取る場合、当該家電情報をスマートフォンに保持するのではなく、スマートフォンの通信機能を介してクラウドサーバへ送信して蓄積するサービスも考えられる。サーバ側で蓄積した家電情報をもとに、ユーザに適した様々なサービスを提供することが可能となる。
【0014】
ここで、家電情報が家電の操作履歴や消費電力情報といったプライバシ情報である場合には、サーバに蓄積した家電情報が誰からでも閲覧できれば、プライバシ情報の漏洩となる。しかし、家電情報をサーバへ送信したユーザのみがサーバに蓄積された家電情報を閲覧できるとした場合、同じ家電を利用する、ユーザの家族であっても、家電情報を閲覧することができなくなる。また、家電本体で記憶できる家電情報のデータ量は家電に搭載したメモリの容量に依存する。例えば、家電情報を記憶できるメモリ容量が少ない場合、家電は、頻繁にサーバへ家電情報をアップロードする必要がある。
【0015】
サーバに蓄積した情報を特定のメンバー間で共有する従来技術として、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1では、サーバは、メールアドレスデータをユーザ端末の識別情報を特定するキーデータとして記憶する。ユーザが情報共有化を希望する場合、ユーザは、他のユーザ端末のメールアドレスデータを入力する。入力されたメールアドレスデータが、サーバ側で記憶しているメールアドレスデータと一致する場合、サーバ側で記憶されたデータがユーザ端末と他のユーザ端末との間で共有される。
【0016】
しかしながら、本発明者は、上記技術に関し、以下の問題が生じることを見出した。つまり、サーバに蓄積した情報を共有する場合に、キーデータとしてメールアドレスが利用されれば、情報が共有されるべきではない相手が、メールでの通信を行うだけで、情報を共有できてしまうことがある。そのため、プライバシ情報が漏洩する恐れがある。
【0017】
また、サーバに蓄積した情報を共有しない場合、家電情報をサーバに送信するタイミングにより、同じ家電を利用している家族間であっても閲覧できる家電情報が異なり、ユーザの利便性に欠けてしまう。
【0018】
このような問題を解決するために、本発明の一態様に係る家電情報管理装置は、家電機器から前記家電機器に関する情報である家電情報を収集し、収集した前記家電情報から得られる情報である提供情報をユーザに提供する家電情報管理装置であって、前記家電情報を管理する管理部と、前記家電情報を共有するための共有情報であって前記ユーザに紐付いた共有情報と前記家電情報とを紐付けて保持している家電情報保持部とを備え、前記管理部は、前記ユーザから前記提供情報の提供を要求された場合に、前記家電情報保持部が保持しているデータを参照し、前記ユーザに紐付いた前記共有情報と同一の共有情報に紐付けて保持されている家電情報を取得し、取得した前記家電情報から得られる前記提供情報を前記ユーザへ提供する。
【0019】
これにより、ユーザは、同一の家電に対し、同じ共有情報が設定されている場合に、家電情報(以下、提供情報も含めて家電情報という場合もある)を共有することができる。また、同じ共有情報を設定していない第三者とは家電情報を共有することはない。つまり、家電情報管理装置によれば、家電情報を第三者と共有することなく、同じ共有情報に紐付いたユーザと共有することで、家電情報などのプライバシ情報の漏洩を防止しつつ、家電情報を共有することができる。
【0020】
また、例えば、さらに、前記家電機器から前記家電情報を受信するゲートウェイ端末と通信ネットワークを介して接続され、前記ゲートウェイ端末から前記家電情報を受信する通信部を備え、前記管理部は、さらに、前記ゲートウェイ端末に紐付いたユーザによって生成された最新の共有情報を、前記ゲートウェイ端末を識別するゲートウェイ識別情報とも紐付けて前記家電情報保持部に記憶させ、前記ゲートウェイ端末から前記家電情報を受信したときに、前記ゲートウェイ識別情報と最新の共有情報とに紐付けられたユーザの家電情報として、受信した前記家電情報を前記家電情報保持部に記憶させることにしてもよい。
【0021】
これにより、家電から自動で家電情報を収集する場合において、最新の共有情報に紐付けられたユーザの家電情報として、受信した家電情報を登録することで、家電情報を正規のユーザに紐付けて登録することができる。このため、家電情報管理装置によれば、最新の共有情報を知っているユーザのみが、家電情報を取得することができるため、ユーザのプライバシを保護しつつ、当該家電情報を共有することができる。
【0022】
また、例えば、前記管理部は、さらに、前記ユーザから前記家電機器の制御コマンドを受信した場合に、前記ユーザに紐付けられた共有情報が最新の共有情報の場合に、前記家電機器を制御するための制御コマンドを前記ゲートウェイ端末へ送信することにしてもよい。
【0023】
これにより、リモート制御では、最新の共有情報を知っているユーザのみが制御コマンドを送信することができ、家電が不正に操作されることを防ぐことができる。
【0024】
また、例えば、さらに、前記家電機器から前記家電情報を受信するゲートウェイ端末と通信ネットワークを介して接続され、前記ゲートウェイ端末から前記家電情報を受信する通信部を備え、前記管理部は、さらに、前記ゲートウェイ端末を登録したときに、前記ゲートウェイ端末に紐付けて登録されるユーザによって生成された前記共有情報を、前記ゲートウェイ端末を識別するゲートウェイ識別情報とも紐付けて前記家電情報保持部に記憶させ、前記ゲートウェイ端末から共有情報と前記家電情報とを受信したときに、受信した前記共有情報と同一の共有情報に紐付いたユーザの家電情報として、受信した家電情報を前記家電情報保持部に記憶させることにしてもよい。
【0025】
これにより、家電から自動で家電情報を収集する場合において、共有情報を登録することで、家電情報を共有情報に紐付けて登録することができ、家電情報が不正に取得されることを防止することができる。つまり、家電情報管理装置によれば、ゲートウェイ端末に登録された共有情報を知っているユーザのみが、当該家電情報を取得することができるため、ユーザのプライバシを保護しつつ、当該家電情報を共有することができる。
【0026】
また、例えば、前記管理部は、さらに、前記ユーザから前記家電機器の制御コマンドを受信した場合に、前記ユーザに紐付けられた共有情報と前記ゲートウェイ端末から受信した共有情報とが一致する場合にのみ、前記家電機器を制御するための制御コマンドを前記ゲートウェイ端末へ送信することにしてもよい。
【0027】
これにより、リモート制御では、ゲートウェイ端末に記憶されている共有情報を知っているユーザのみが制御コマンドを送信することができ、家電が不正に操作されることを防ぐことができる。
【0028】
また、例えば、前記管理部は、さらに、前記家電機器の識別情報を前記家電情報保持部に記憶させる際に、前記ユーザによって生成された前記共有情報を前記家電情報保持部に記憶させることにしてもよい。
【0029】
これにより、家電情報管理装置は、家電を登録する際に共有情報を登録することで、当該家電に対応した共有情報を設定することができる。
【0030】
また、例えば、前記家電情報保持部は、前記提供情報が提供されるユーザのグループの識別情報を前記共有情報として前記家電情報と紐付けて保持しており、前記管理部は、前記ユーザから前記提供情報の提供を要求された場合に、前記家電情報保持部が保持しているデータを参照し、前記提供情報を前記ユーザに提供することにしてもよい。
【0031】
これにより、家電情報管理装置は、家電情報が提供されるユーザのグループの識別情報を共有情報として登録することで、当該家電情報を共有するコミュニティを設定することができる。
【0032】
また、例えば、前記管理部は、さらに、第1のユーザに紐付けて前記家電機器の識別情報を前記家電情報保持部に記憶させる際に前記共有情報を前記家電情報保持部に記憶させ、前記第1のユーザが、前記共有情報と同じ共有情報を付与するユーザとして第2のユーザを選択する場合、前記第2のユーザを識別するユーザ識別情報を受信し、前記第1のユーザに紐付けられている共有情報を前記第2のユーザに紐付けて前記家電情報保持部に記憶させることにしてもよい。
【0033】
これにより、ユーザは、同一の家電に対し、同じコミュニティを設定している場合にのみ、家電情報を共有することができる。また、同じコミュニティを設定していない第三者とは家電情報を共有することはない。さらに、コミュニティを設定するか否かを既に家電登録をしているユーザに確認して、コミュニティを設定することができる。これにより、第三者が勝手にコミュニティを設定して、家電情報を不正に取得することも防止することができる。つまり、家電情報管理装置によれば、家電情報を第三者と共有することなく、同じコミュニティを設定したユーザのみと共有することで、家電情報などのプライバシ情報の漏洩を防止しつつ、家電情報を共有することができる。
【0034】
また、例えば、前記管理部は、さらに、前記家電機器の識別情報を前記家電情報保持部に記憶させる際に、前記家電機器の識別情報に紐付けられた第1のユーザの識別情報を前記家電情報保持部に記憶させ、前記第1のユーザが、前記家電機器の識別情報を前記家電情報保持部に記憶させることを許可するユーザとして第2のユーザを選択する場合、前記第2のユーザを識別するユーザ識別情報を受信し、前記第2のユーザを識別するユーザ識別情報を前記家電機器の識別情報に紐付けて前記家電情報保持部に記憶させることにしてもよい。
【0035】
これにより、家電に対して、第1のユーザをマスターとして設定し、マスターが招待したユーザ(第2のユーザ)にのみ、家電情報を共有することができる。また、マスターが招待していない第三者は家電登録処理をできない。これにより、第三者が勝手に家電登録処理を実行して、家電情報を不正に取得することも防止することができる。つまり、家電情報管理装置によれば、家電情報を第三者と共有することなく、マスターが招待したユーザのみと共有することで、家電情報などのプライバシ情報の漏洩を防止しつつ、家電情報を共有することができる。
【0036】
また、例えば、前記管理部は、さらに、前記家電機器の識別情報を前記家電情報保持部に記憶させる際に、前記家電機器の識別情報に紐付けられた第1のユーザの識別情報を前記家電情報保持部に記憶させ、第2のユーザに紐付けて前記家電機器の識別情報を前記家電情報保持部に記憶させる際に、前記第1のユーザへ登録の可否を問い合わせるために前記第2のユーザを識別するユーザ識別情報を送信し、前記第1のユーザからの登録許可を受信した場合にのみ、前記第2のユーザのユーザ識別情報を前記家電機器の識別情報に紐付けて前記家電情報保持部に記憶させることにしてもよい。
【0037】
これにより、家電に対して、第1のユーザをマスターとして設定し、マスターが承認したユーザ(第2のユーザ)にのみ、家電登録処理ができる。マスターが承認していない第三者は家電登録処理をできないため、第三者が勝手に家電登録処理を実行して、家電情報を不正に取得することも防止することができる。つまり、家電情報管理装置によれば、家電情報を第三者と共有することなく、マスターが承認したユーザのみと共有することで、家電情報などのプライバシ情報の漏洩を防止しつつ、家電情報を共有することができる。
【0038】
また、本発明は、このような家電情報管理装置として実現することができるだけでなく、家電機器と、上記の家電情報管理装置とを備える家電情報共有システムとしても実現することができる。
【0039】
また、本発明は、このような家電情報管理装置が行う特徴的な処理をステップとする家電情報共有方法としても実現することができる。また、当該家電情報共有方法に含まれるステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、当該プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。また、本発明は、当該家電情報管理装置に含まれる特徴的な処理部を備える集積回路としても実現することができる。また、これらの装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0040】
以下、図面に基づき実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。つまり、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、本発明の一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0041】
(実施の形態1)
1.システムの構成
図1は、実施の形態1における家電情報共有システム1の全体構成図である。
図1に示すように、家電情報共有システム1は、管理装置10と、携帯端末20と、携帯端末21と、RFIDタグ40が実装された家電30とを備える。携帯端末20と携帯端末21とは、同じ構成であり、例えば、近距離無線通信機能が搭載されたモバイル機器(例えば、携帯電話あるいはスマートフォンなど)である。
【0042】
本実施の形態における近距離無線通信機能とは、例えば、13.56Mhz帯の周波数を利用するRFID規格に規定されている通信機能である。RFID規格は、ISO 14443 Type A、ISO 14443 Type B、およびISO 15693に規定されている。また、近距離無線通信機能とは、それらのRFID規格を一括して扱えるように策定された近距離無線通信技術の国際標準規格であるNFC(Near Field Comunication)規格であってもよい。以降、本実施の形態では、近距離無線通信機能によって実現される通信がRFID通信である場合について説明する。
【0043】
管理装置10は、家電情報管理装置に相当する。管理装置10は、RFIDタグを利用したサービスプラットフォームを提供する業者によって運営される。管理装置10は、家電情報を収集し、収集した家電情報から得られる情報である提供情報をユーザに提供するなどのサービスを行う。サービス例として、各家電の消費電力状況などの使用履歴をユーザに対して提示したり、管理装置10側から家電の制御コマンドや、家電の設定情報などを送信したりすることが挙げられる。サービスの詳細については、本発明の本質ではないので本実施の形態では言及しない。
【0044】
なお、家電情報とは、例えば、後述の家電履歴情報や、機器ID、ユーザIDなど、家電に関する情報である。また、提供情報とは、後述の見える化データなど、当該家電情報から生成することができる情報であって、ユーザに提供するための種々の情報である。
【0045】
携帯端末20、21は、RFIDのリーダ/ライタ機能を利用して、家電30内に蓄積されている家電情報を、RFIDタグ40を介して読み取る。また、携帯端末20、21はRFID通信16で読み取った家電情報を、ネットワーク15を介して、管理装置10へ送信する。
【0046】
2.管理装置10の構成
図2は、実施の形態1における管理装置10の構成図である。
図2に示すように、管理装置10は、通信部101と、制御部102と、家電情報管理部103と、見える化データ生成部104と、家電情報保持部105とを備える。なお、制御部102、家電情報管理部103及び見える化データ生成部104は、家電情報を管理する管理部としての機能を有する。
【0047】
通信部101は、携帯端末20、21から家電情報を受信し、携帯端末20、21へ家電30の制御コマンドや設定情報を送信する。
【0048】
制御部102は、家電情報管理部103や見える化データ生成部104を制御する。具体的には、制御部102は、通信部101から受信した家電情報を家電情報管理部103へ送信する。また、制御部102は、家電情報管理部103で生成した家電の制御コマンドや設定情報を、通信部101を介して携帯端末20、21へ送信する。
【0049】
また、制御部102は、携帯端末20、21からユーザIDおよび機器IDを受信し、見える化データ生成部104へ、ユーザIDおよび機器IDと共に見える化データの生成指示を送信する。そして、制御部102は、見える化データ生成部104が家電情報から生成した見える化データを、通信部101を介して携帯端末20、21へ送信する。つまり、制御部102は、家電情報から得られた提供情報である見える化データをユーザに提供する。ここで、見える化データとは、例えば家電の操作履歴や、エコ情報、累積の電気代などを示すデータである。
【0050】
家電情報管理部103は、制御部102から受信した家電情報を家電情報保持部105へ記録する。つまり、家電情報管理部103は、受信した家電情報を家電情報保持部105へ記憶させることで、後述の家電情報リスト1051を更新する。また、家電情報管理部103は、当該家電機器の識別情報を家電情報保持部105に記憶させる際に、ユーザによって生成された共有情報を家電情報保持部105に記憶させる。ここで、共有情報とは、家電情報を共有するための情報であって、ユーザに紐付いた情報であり、本実施の形態では、後述の共有コードである。また、家電情報管理部103は、家電の制御コマンドや設定情報を生成し、制御部102へ送信する。
【0051】
見える化データ生成部104は、ユーザから提供情報の提供を要求された場合に、制御部102の指示に従って、家電情報保持部105が保持しているデータである後述の家電情報リスト1051を参照し、当該ユーザに紐付いた共有情報と同一の共有情報に紐付けて保持されている家電情報を取得する。そして、見える化データ生成部104は、取得した家電情報を用いて、当該ユーザへ提供するための提供情報としての見える化データを生成する。具体的には、見える化データ生成部104は、制御部102からユーザIDおよび機器IDを受信し、家電履歴情報を用いて当該ユーザIDに対応するユーザの家電の見える化データを生成する。
【0052】
家電情報保持部105は、家電情報を共有するための共有情報であってユーザに紐付いた共有情報と家電情報とを紐付けて保持しているメモリである。具体的には、家電情報保持部105は、当該共有情報としての共有コードと、家電の履歴情報や家電の機器IDなどの家電情報とが紐付けられたデータである家電情報リスト1051を保持している。
【0053】
図3は、実施の形態1における家電情報リスト1051の一例を示した図である。家電情報リスト1051は、家電を識別するための機器ID、ユーザを識別するためのユーザID、家電履歴情報を共有するために用いる共有コード、および家電履歴情報などから構成される。
【0054】
機器IDは、家電を識別するためのユニークなIDである。また、ユーザIDは、ユーザを識別するためのユニークなIDである。共有コードは、ユーザが他のユーザと家電履歴情報を共有するために設定するコードである。家電履歴情報は、家電の操作履歴や家電の設定情報などである。例えば、家電を冷蔵庫とした場合、家電履歴情報は、冷蔵庫のドアの開閉回数や庫内の温度の設定情報などである。なお、家電情報リスト1051には、家電の消費電力情報などの上記以外の情報が含まれていてもよい。
【0055】
3.携帯端末20の構成
図4は、実施の形態1における携帯端末20の機能ブロック図である。同図に示すように、携帯端末20は、通信部201と、RFID通信部202と、制御部203と、表示部204と、データ入力部205とを備える。携帯端末21も携帯端末20と同様の構成のため、ここでは携帯端末21の説明は省略する。
【0056】
通信部201は、管理装置10との通信を行う。具体的には、通信部201は、管理装置10から、見える化データ、家電の制御コマンドや設定情報を受信する。また、通信部201は、データ入力部205を介してユーザが入力したユーザIDおよびパスワード、あるいは共有コードや、家電30から収集した家電履歴情報などの家電情報を管理装置10へ送信する。
【0057】
RFID通信部202は、家電30からRFID通信で家電情報を収集する。また、RFID通信部202は、家電の制御コマンドや設定情報をRFID通信で家電30へ送信する。
【0058】
制御部203は、管理装置10から通信部201を介して受信した家電の制御コマンドや設定情報を、RFID通信部202を介して家電30へ送信する。また、制御部203は、管理装置10から受信した見える化データと共に表示指示を表示部204へ送信する。さらに、制御部203は、データ入力部205で入力されたユーザIDおよびパスワード、あるいは共有コードを、通信部201を介して管理装置10へ送信する。
【0059】
表示部204は、制御部203の表示指示に従って、管理装置10が生成した見える化データを表示する。なお、表示部204は、例えば、タッチパネル、LCD(Liquid Crystal Display)またはCRT(Cathode−Ray Tube)等の表示画面である。
【0060】
データ入力部205は、管理装置10へのログインに用いるユーザIDおよびパスワードと、家電情報の共有に用いる共有コードとの入力をユーザから受け付ける。なお、データ入力部205は、ソフトウェアキーボードや入力ボタンなどの入力操作部である。
【0061】
4.家電30の構成
図5は、実施の形態1における家電30の機能ブロック図である。同図に示すように、家電30は、タグ通信部301と、制御部302と、家電識別情報記憶部303と、家電履歴情報保持部304と、RFIDタグ40とを備える。
【0062】
タグ通信部301は、RFIDタグ40との通信を制御し、家電履歴情報などの家電情報を、RFID通信で携帯端末20、21へ送信する。
【0063】
制御部302は、家電30の操作があった場合に、家電30の操作履歴やユーザが設定した設定情報を家電履歴情報保持部304へ記憶させる。また、制御部302は、RFID通信で携帯端末20、21から受信した制御コマンドに基づいて家電30の制御を行う。
【0064】
家電識別情報記憶部303は、家電30を識別するためのユニークなIDである機器IDを記憶するメモリである。
【0065】
家電履歴情報保持部304は、家電30の操作履歴などの家電履歴情報を記憶するメモリである。
【0066】
5.家電登録処理の動作
まず、管理装置10へ家電の登録を行う家電登録処理の動作について説明する。
【0067】
図6は、実施の形態1における家電登録処理の流れを示すシーケンス図である。
【0068】
携帯端末20を使うユーザは、管理装置10へのログインを行うために、ユーザIDとパスワードとを携帯端末20のデータ入力部205を介して携帯端末20に入力する。そして、携帯端末20の制御部203は、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S1001)。
【0069】
次に、携帯端末20の制御部203は、管理装置10へ家電30を登録するため、RFID通信部202を介して家電30に対し、家電30を識別するための機器IDの読み出し要求を送信する(S1002)。
【0070】
そして、家電30のタグ通信部301は、携帯端末20から機器IDの読み出し要求を受信すると、記憶している機器IDをRFID通信で携帯端末20へ送信する(S1003)。
【0071】
そして、携帯端末20の制御部203は、家電30から機器IDを受信すると、家電30を登録するために、家電登録要求とともに受信した機器IDを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S1004)。
【0072】
そして、管理装置10の制御部102は、携帯端末20から家電登録要求を受信すると、受信した機器IDとユーザID(ログインしているユーザのユーザID)とを紐付けて、家電30の登録を行う(S1005)。具体的には、家電情報管理部103が、制御部102を介して機器IDとユーザIDとを受信し、当該機器IDとユーザIDとを紐付けて家電情報保持部105の家電情報リスト1051に書き込むことで、家電30の登録を行う。
【0073】
次に、管理装置10の制御部102は、通信部101を介して携帯端末20に、家電履歴情報を共有するための共有コード設定要求を送信する(S1006)。
【0074】
携帯端末20の制御部203は、管理装置10から共有コード設定要求を受信すると、データ入力部205を介してユーザに共有コードを入力させる。そして、携帯端末20の制御部203は、ユーザが入力した共有コードを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S1007)。
【0075】
管理装置10の制御部102は、携帯端末20から共有コードを受信すると、受信した共有コードを機器IDとユーザIDとに紐付けて当該共有コードを登録する(S1008)。具体的には、家電情報管理部103が、制御部102を介して共有コードを受信し、当該共有コードを機器IDとユーザIDとに紐付けて家電情報リスト1051に書き込む。
【0076】
6.家電履歴情報のアップロード処理の動作
次に、家電履歴情報のアップロード処理の動作について説明する。
【0077】
図7は、実施の形態1における家電履歴情報のアップロード処理の流れを示すシーケンス図である。
【0078】
まず、家電30の制御部302は、ユーザが家電30を操作するごとに、家電30の操作履歴を家電履歴情報として家電履歴情報保持部304に記録する(S1101)。
【0079】
また、携帯端末20は、家電履歴情報をアップロードするために、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを管理装置10へ送信する(S1102)。つまり、携帯端末20の制御部203は、当該ユーザIDとパスワードとを通信部201を介して管理装置10へ送信する。これにより、ユーザは、管理装置10にログインする。
【0080】
続いて、携帯端末20の制御部203は、RFID通信部202を介して家電履歴情報をアップロードする必要がある家電30に対し、機器IDと家電履歴情報との読み出し要求を家電履歴情報読み出し要求として送信する(S1103)。
【0081】
家電履歴情報読み出し要求を受信した家電30のタグ通信部301は、家電識別情報記憶部303に記憶されている機器IDと家電履歴情報保持部304に記録されている家電履歴情報とを、携帯端末20へ送信する(S1104)。
【0082】
そして、携帯端末20の制御部203は、家電30から受信した機器IDと家電履歴情報とを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S1105)。
【0083】
そして、管理装置10の制御部102は、携帯端末20から受信した機器IDと家電履歴情報とを、ステップS1102で受信したユーザID(ログインしているユーザのユーザID)と紐付けて家電情報保持部105に記録する(S1106)。具体的には、家電情報管理部103が、制御部102を介して機器IDと家電履歴情報とを受信し、当該機器IDと家電履歴情報とをユーザIDに紐付けて家電情報リスト1051に書き込む。
【0084】
図8は、実施の形態1におけるユーザAが登録されている家電情報リストの一例を示す図である。つまり、同図は、ステップS1106の後に、家電情報保持部105が保持する家電情報リスト1051Aの一例を示す図である。
図8に示すように、管理装置10の家電情報管理部103は、受信した機器IDに紐付けられたユーザIDの家電履歴情報の領域に家電履歴情報を記録する。
【0085】
7.見える化データの取得処理の動作
次に、見える化データの取得処理の動作について説明する。
【0086】
図9は、実施の形態1における家電情報取得処理の流れを示すシーケンス図である。具体的には、同図は、見える化データの取得処理の流れを示すシーケンス図である。
【0087】
見える化データを取得したいユーザは、管理装置10へログインするために、携帯端末20のデータ入力部205を介してユーザIDとパスワードとを入力する。そして、携帯端末20の制御部203は、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S1201)。
【0088】
次に、携帯端末20の制御部203は、見える化データを取得したい家電の機器IDと共に見える化データ取得要求を通信部201を介して管理装置10へ送信する(S1202)。
【0089】
そして、管理装置10の制御部102は、通信部101を介してユーザID(ログインしているユーザのユーザID)と機器IDと見える化データ取得要求とを受信し、ユーザIDと機器IDと見える化データの生成指示とを見える化データ生成部104に送信する。見える化データ生成部104は、家電情報リスト1051を参照し、受信したユーザIDと機器IDとに紐付けられて記録されている共有コードを検索することにより、ログインしているユーザの共有コードを特定する。そして、見える化データ生成部104は、家電情報リスト1051を参照し、受信した機器IDに紐付けられた他のユーザIDに対して、ログインしているユーザの共有コードと同じ共有コードが設定されているか否かを判定する(S1203)。
【0090】
見える化データ生成部104は、ログインしているユーザと同じ共有コードが設定されていないと判定した場合(S1203でN)には、家電情報リスト1051を参照し、ログインしているユーザのユーザIDに紐付けられている家電履歴情報を取得する(S1204)。
【0091】
見える化データ生成部104は、ログインしているユーザと同じ共有コードが設定されていると判定した場合(S1203でY)には、家電情報リスト1051を参照し、ログインしているユーザのユーザIDに紐付けられている家電履歴情報と、ログインしているユーザと同じ共有コードが設定されている他のユーザIDに紐付けられている家電履歴情報とを取得する(S1205)。
【0092】
そして、見える化データ生成部104は、取得した家電履歴情報から、見える化データを生成する(S1206)。つまり、見える化データ生成部104は、ログインしているユーザと同じ共有コードのユーザの家電履歴情報を用いて、例えば、家電の操作履歴や、エコ情報、累積の電気代などを示すデータを生成する。
【0093】
そして、制御部102は、見える化データ生成部104が生成した見える化データを携帯端末20に送信する(S1207)。
【0094】
そして、携帯端末20の制御部203は、受信した見える化データを表示部204に表示する(S1208)。
【0095】
7.1.同じ共有コードが設定されている場合の家電履歴情報の共有
図9のステップS1203において、他のユーザIDに対して、ログインしているユーザの共有コードと同じ共有コードが設定されていると判定された場合、その他のユーザIDに紐付けられた家電履歴情報は共有される。以下に、具体的な例を用いて説明する。
【0096】
図10は、実施の形態1における共有コードの設定処理の流れを示すシーケンス図である。具体的には、同図は、ユーザAによる家電30の家電登録処理後に、携帯端末21を持つユーザBによる家電30の家電登録処理の流れを示すシーケンス図である。
【0097】
携帯端末21を持つユーザBは、ユーザAと家電履歴情報を共有するために、ユーザAが家電30に設定している共有コードを確認する(S1301)。これ以降の家電登録処理(S1302からS1309)は、
図6における家電登録処理(S1001からS1008)と同様のため、ここでは説明を省略する。ただし、ステップS1308において、携帯端末21が管理装置10に送信する共有コードは、ユーザAが設定している共有コードと同じ共有コードである。
【0098】
図11は、実施の形態1におけるユーザBが登録された家電情報リストの一例を示す図である。具体的には、同図は、ユーザAとユーザBとが同じ共有コードで家電30を登録した場合の家電情報リスト1051Bの一例を示す図である。
【0099】
図11の家電情報リスト1051Bには、機器IDが同じ家電30に対し、ユーザAとユーザBとで同じ共有コードが設定されている。このため、ユーザAから見える化データの取得要求があった場合、管理装置10の見える化データ生成部104は、ステップS1205で同じ共有コードが設定されているユーザBの家電履歴情報も取得する。そして、管理装置10の見える化データ生成部104は、ステップS1206でユーザAの家電履歴情報とユーザBの家電履歴情報とを用いて、見える化データを生成する。
【0100】
8.効果
上記実施の形態により、同一の家電に対し、同じ共有コードが設定されている場合にのみ、家電履歴情報が共有できる。また、同じ共有コードを設定していない第三者とは家電履歴情報を共有することはない。つまり、本実施の形態によれば、家電履歴情報を第三者と共有することなく、同じ共有コードが設定されているユーザとのみ共有することができるので、家電履歴情報などのプライバシ情報の漏洩を防止しつつ、家電情報を共有することができる。
【0101】
(実施の形態2)
実施の形態2では、家電履歴情報を共有するコミュニティを設定することで、同じコミュニティのユーザ間では家電履歴情報を共有し、コミュニティが違うユーザには、家電履歴情報を共有しない。家電履歴情報のアップロード処理に関しては、実施の形態1と同様であるためここでは説明を省略する。
【0102】
図12は、実施の形態2における家電情報リスト1052の一例を示した図である。実施の形態1の家電情報リスト1051と異なる点として、家電履歴情報を共有するために用いる共有コードに代えて、コミュニティの識別情報が記録されている。つまり、コミュニティの識別情報が、家電情報を共有するための共有情報である。コミュニティの識別情報とは、
図12を例に説明すると、ユーザAとユーザBとを同じコミュニティとした場合、コミュニティの識別情報はどちらもコミュニティ1となり、ユーザCが別のコミュニティの場合、コミュニティ2となる。
【0103】
9.家電登録処理の動作
実施の形態2における家電登録処理の動作について説明する。
【0104】
図13は、実施の形態2における家電登録処理の流れを示すシーケンス図である。ここでは、携帯端末21を持つユーザBが既に家電30の家電登録処理を実行し、携帯端末20を持つユーザAが同じ家電である家電30の家電登録処理を実行する場合を例に、具体的に説明する。
【0105】
携帯端末20を使うユーザAは、管理装置10へのログインを行うために、携帯端末20にユーザIDとパスワードとを携帯端末20のデータ入力部205を介して入力する。そして、携帯端末20の制御部203は、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S2001)。
【0106】
次に、携帯端末20の制御部203は、管理装置10へ家電30を登録するために、RFID通信部202を介して家電30に対し、家電30を識別するための機器IDの読み出し要求を送信する(S2002)。
【0107】
そして、家電30のタグ通信部301は、携帯端末20から機器IDの読み出し要求を受信すると、記憶している機器IDをRFID通信で携帯端末20へ送信する(S2003)。
【0108】
そして、携帯端末20の制御部203は、家電30から機器IDを受信すると、家電30の登録のために、家電登録要求とともに受信した機器IDを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S2004)。
【0109】
次に、管理装置10の家電情報管理部103は、制御部102を介して携帯端末20から家電登録要求を受信すると、受信した機器IDとログインしているユーザのユーザIDとを紐付けて、家電情報リスト1052に家電30の登録を行う(S2005)。つまり、家電情報管理部103は、当該機器IDとユーザIDとを紐付けて家電情報リスト1052に書き込むことで、家電30の登録を行う。
【0110】
次に、管理装置10の制御部102は、通信部101を介して携帯端末20に、家電履歴情報を共有するためのコミュニティ設定要求を送信する(S2006)。
【0111】
携帯端末20の制御部203は、管理装置10からコミュニティ設定要求を受信すると、家電履歴情報を共有するか否かをユーザAに確認する(S2007)。つまり、携帯端末20は、表示部204に家電履歴情報を共有するか否かを確認する画面を表示し、ユーザAのデータ入力部205からの入力によって、家電履歴情報を共有するか否かを判断する。
【0112】
そして、携帯端末20の制御部203は、家電履歴情報を共有しないと判断した場合(S2007でN)、コミュニティの非設定を管理装置10へ通知する(S2008)。
【0113】
また、携帯端末20の制御部203は、家電履歴情報を共有すると判断した場合(S2007でY)、同じコミュニティに設定するユーザIDの入力をデータ入力部205を介してユーザAから受け付ける(S2009)。そして、携帯端末20の制御部203は、入力されたユーザIDを管理装置10へ送信する(S2010)。
【0114】
これ以降、家電30を既に登録している携帯端末21を持つユーザBのユーザIDが携帯端末20に入力されたと仮定して、説明する。
【0115】
管理装置10の制御部102は、家電情報リスト1052を参照して、携帯端末20から受信したユーザIDからユーザBを特定し、ユーザBの携帯端末21へユーザAを識別できる情報と共に共有依頼を送信する(S2011)。なお、送信方法は、携帯端末21への電子メールでもよいし、サービスを管理するアプリケーションがあれば、アプリケーションを起動したときに通知をすることにしてもよい。また、ユーザAを識別できる情報は、ユーザAのユーザIDでもよいし、ユーザAのメールアドレスなどでもよい。
【0116】
次に、共有依頼を受信した携帯端末21を持つユーザBは、管理装置10へのログインを行うために、ユーザIDとパスワードとを携帯端末21に入力する。携帯端末21は、入力されたユーザIDとパスワードとを管理装置10へ送信する(S2012)。
【0117】
次に、ユーザBは、受信したユーザAの識別情報から特定したユーザAと家電履歴情報を共有するか否かを判断し、共有依頼結果を携帯端末21に入力する。そして、携帯端末21は、共有依頼結果を管理装置10へ送信する(S2013)。
【0118】
管理装置10の制御部102は、携帯端末21から共有依頼結果を受信し、共有依頼結果を携帯端末20へ送信する(S2014)。
【0119】
次に、管理装置10の家電情報管理部103は、共有依頼結果を基に、コミュニティの登録を行う(S2015)。つまり、家電情報管理部103は、制御部102を介して共有依頼結果を受信し、当該共有依頼結果がユーザAと家電履歴情報を共有することを示す場合には、ユーザAのコミュニティがユーザBと同じコミュニティになるように家電情報リスト1052に書き込むことで、コミュニティの登録を行う。
【0120】
図14は、実施の形態2におけるユーザAを登録した家電情報リストの一例を示す図である。つまり、同図は、ステップS2013において、ユーザBがユーザAと家電履歴情報を共有すると判断し、ステップS2015において、管理装置10の家電情報管理部103がコミュニティの登録を行った場合の家電情報リスト1052Aの一例を示した図である。
【0121】
同図に示すように、ユーザBがユーザAと家電履歴情報を共有すると判断し、ユーザAとユーザBとが同じコミュニティとなった場合、ユーザAおよびユーザBのコミュニティの欄に同じコミュニティの識別情報が付与される。
【0122】
10.見える化データの取得処理の動作
次に、実施の形態2における見える化データの取得処理の動作について説明する。
【0123】
図15は、実施の形態2における家電情報取得処理の流れを示すシーケンス図である。具体的には、同図は、見える化データ取得処理の流れを示すシーケンス図である。
【0124】
見える化データを取得したいユーザは、管理装置10へログインするために、携帯端末20のデータ入力部205を介してユーザIDとパスワードとを入力する。そして、携帯端末20の制御部203は、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S2101)。
【0125】
次に、携帯端末20の制御部203は、見える化データを取得したい家電の機器IDと共に見える化データ取得要求を通信部201を介して管理装置10へ送信する(S2102)。
【0126】
そして、管理装置10の制御部102は、通信部101を介してユーザID(ログインしているユーザのユーザID)と機器IDと見える化データ取得要求とを受信し、ユーザIDと機器IDと見える化データの生成指示とを見える化データ生成部104に送信する。見える化データ生成部104は、家電情報リスト1052を参照し、受信したユーザIDと機器IDとに紐付けられて記録されているコミュニティの識別情報を検索することにより、ログインしているユーザのコミュニティを特定する。そして、見える化データ生成部104は、家電情報リスト1052を参照し、受信した機器IDに紐付けられた他のユーザIDに対して、ログインしているユーザと同じコミュニティが設定されているか否かを判定する(S2103)。
【0127】
見える化データ生成部104は、ログインしているユーザと同じコミュニティが設定されていないと判定した場合(S2103でN)には、家電情報リスト1052を参照し、ログインしているユーザのユーザIDに紐付けられている家電履歴情報を取得する(S2104)。
【0128】
見える化データ生成部104は、ログインしているユーザと同じコミュニティが設定されていると判定した場合(S2103でY)には、家電情報リスト1052を参照し、ログインしているユーザのユーザIDに紐付けられている家電履歴情報と、ログインしているユーザのコミュニティと同じコミュニティの他のユーザIDに紐付けられている家電履歴情報とを取得する(S2105)。
【0129】
そして、見える化データ生成部104は、取得した家電履歴情報から見える化データを生成する(S2106)。つまり、見える化データ生成部104は、ログインしているユーザと同じコミュニティのユーザの家電履歴情報を用いて、例えば、家電の操作履歴や、エコ情報、累積の電気代などを示すデータを生成する。
【0130】
そして、制御部102は、見える化データ生成部104が生成した見える化データを携帯端末20に送信する(S2107)。
【0131】
そして、携帯端末20の制御部203は、受信した見える化データを表示部204に表示する(S2108)。
【0132】
同じコミュニティが設定されている場合の見える化データの生成について、
図16の家電情報リスト1052Bを一例に、具体的に説明する。
図16は、実施の形態2における家電情報リストの一例を示す図である。つまり、同図は、ユーザAとユーザBとが家電30を登録している家電情報リストの一例を示した図である。
【0133】
ステップS2103において、管理装置10の見える化データ生成部104は、携帯端末20を持つユーザAと同じコミュニティが家電情報リスト1052Bに設定されているか否かを検索する。
図16の例では、ユーザBのコミュニティの欄にユーザAと同じコミュニティが設定されている。
【0134】
このとき、ステップS2105において、見える化データ生成部104は、ユーザAの家電履歴情報A1からA3と、ユーザBの家電履歴情報B1とを取得する。さらにステップS2106において、見える化データ生成部104は、取得した家電履歴情報A1からA3と家電履歴情報B1とを用いて、見える化データを生成する。
【0135】
以上のように、家電情報保持部105は、提供情報が提供されるユーザのグループの識別情報であるコミュニティの識別情報を共有情報として、家電情報と紐付けて保持している。
【0136】
また、家電情報管理部103は、第1のユーザ(ユーザA)に紐付けて家電機器の識別情報(機器ID)を家電情報保持部105に記憶させる際に、共有情報を家電情報保持部105に記憶させる。また、家電情報管理部103は、当該第1のユーザが、第1のユーザの共有情報(コミュニティ1)と同じ共有情報を付与するユーザとして第2のユーザ(ユーザB)を選択する場合、当該第2のユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)を受信し、当該第1のユーザに紐付けられている共有情報(コミュニティ1)を当該第2のユーザに紐付けて家電情報保持部105に記憶させる。
【0137】
そして、見える化データ生成部104は、ユーザから提供情報の提供を要求された場合に、家電情報保持部105が保持しているデータである家電情報リスト1052を参照し、提供情報としての見える化データを生成する。そして、制御部102は、見える化データ生成部104が生成した提供情報である見える化データを当該ユーザに提供する。
【0138】
11.効果
上記実施の形態により、同一の家電に対し、同じコミュニティを設定している場合にのみ、家電履歴情報が共有できる。また、同じコミュニティを設定していない第三者とは家電履歴情報を共有することはない。本実施の形態では、さらにコミュニティを設定するか否かを既に家電登録をしているユーザに確認して、コミュニティを設定している。これにより、第三者が勝手にコミュニティを設定して、家電履歴情報を不正に取得することも防止している。つまり、本実施の形態によれば、家電履歴情報を第三者と共有することなく、同じコミュニティを設定したユーザのみと共有することで、家電履歴情報などのプライバシ情報の漏洩を防止しつつ、家電情報を共有することができる。
【0139】
(実施の形態3)
実施の形態3では、家電履歴情報の共有を許可する1人のユーザをマスターとして家電ごとに設定する。そして、マスターが招待したユーザのみが家電を登録することができ、マスターが招待しなかったユーザは、家電を登録することができないように管理する。これにより、マスターが招待したユーザ間で家電履歴情報を共有することができる。家電履歴情報のアップロード処理に関しては、実施の形態1と同様であるためここでは説明を省略する。
【0140】
図17は、実施の形態3における家電情報リスト1053の一例を示した図である。実施の形態1の家電情報リスト1051と異なる点として、家電履歴情報を共有するために用いる共有コードに代えて、家電履歴情報の共有を許可するマスターを識別するための情報が記録されている。つまり、当該マスターを識別するための情報が、家電情報を共有するための共有情報である。例えば、ユーザBとユーザCとがともにユーザAをマスターとしている場合に、このユーザAがマスターであることを示す情報が、家電情報を共有するための共有情報である。実施の形態3では、家電に対して最初に家電登録処理を行ったユーザをマスターとする。
【0141】
12.家電登録処理の動作
実施の形態3における家電登録処理の動作について説明する。
【0142】
図18および
図19は、実施の形態3における家電登録処理の流れを示すシーケンス図である。
【0143】
ここでは、携帯端末20を持つユーザAが家電30の家電登録処理を実行し、ユーザAがマスターとなる場合を例に、具体的に説明する。
【0144】
携帯端末20を使うユーザAは、管理装置10へのログインを行うために、携帯端末20にユーザIDとパスワードとを携帯端末20のデータ入力部205を介して入力する。そして、携帯端末20の制御部203は、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S3001)。
【0145】
次に、携帯端末20の制御部203は、管理装置10へ家電30を登録するために、RFID通信部202を介して家電30に対し、家電を識別するための機器IDの読み出し要求を送信する(S3002)。
【0146】
そして、家電30のタグ通信部301は、携帯端末20から機器IDの読み出し要求を受信すると、記憶している機器IDをRFID通信で携帯端末20へ送信する(S3003)。
【0147】
そして、携帯端末20の制御部203は、家電30から機器IDを受信すると、家電30の登録のために、家電登録要求とともに受信した機器IDを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S3004)。
【0148】
次に、管理装置10の家電情報管理部103は、制御部102を介して携帯端末20から家電登録要求を受信すると、受信した機器IDとログインしているユーザのユーザIDとを紐付けて、家電情報リスト1053に家電30の登録を行う(S3005)。つまり、家電情報管理部103は、当該機器IDとユーザIDとを紐付けて家電情報リスト1053に書き込むことで、家電30の登録を行う。
【0149】
次に、管理装置10の制御部102は、通信部101を介して、家電履歴情報を共有するか否かを確認するための共有設定要求を携帯端末20へ送信する(S3006)。
【0150】
携帯端末20の制御部203は、管理装置10から共有設定要求を受信すると、家電履歴情報を共有するか否かをユーザAに確認する(S3007)。つまり、携帯端末20は、表示部204に家電履歴情報を共有するか否かを確認する画面を表示し、ユーザAのデータ入力部205からの入力によって、家電履歴情報を共有するか否かを判断する。
【0151】
そして、携帯端末20の制御部203は、家電履歴情報を共有しないと判断した場合(S3007でN)、家電履歴情報の共有の非設定を管理装置10へ通知する(S3008)。
【0152】
また、携帯端末20の制御部203は、家電履歴情報を共有すると判断した場合(S3007でY)、家電履歴情報を共有する他のユーザのユーザIDの入力をデータ入力部205を介してユーザAから受け付ける(S3009)。そして、携帯端末20の制御部203は、入力されたユーザIDを管理装置10へ送信する(S3010)。
【0153】
これ以降、ユーザAが入力したユーザIDが、携帯端末21を持つユーザBのユーザIDであると仮定して、説明する。
【0154】
管理装置10の制御部102は、家電情報リスト1053を参照して、携帯端末20から受信したユーザIDからユーザBを特定し、ユーザBの携帯端末21へユーザAを識別できる情報と共に共有依頼を送信する(S3011)。なお、送信方法は、携帯端末21への電子メールでもよいし、サービスを管理するアプリケーションがあれば、アプリケーションを起動したときに通知をすることにしてもよい。また、ユーザAを識別できる情報は、ユーザAのユーザIDでもよいし、ユーザAのメールアドレスなどでもよい。
【0155】
次に、共有依頼を受信した携帯端末21を持つユーザBは、管理装置10へのログインを行うために、ユーザIDとパスワードとを携帯端末21に入力する。携帯端末21は、入力されたユーザIDとパスワードとを管理装置10へ送信する(S3012)。
【0156】
次に、ユーザBは、受信したユーザAの識別情報から特定したユーザAと家電履歴情報を共有するか否かを判断する(S3013)。つまり、携帯端末21は、表示部にユーザAと家電履歴情報を共有するか否かを確認する画面を表示し、ユーザBのデータ入力部からの入力によって、ユーザAと家電履歴情報を共有するか否かを判断する。
【0157】
そして、携帯端末21は、ユーザBがユーザAとの家電履歴情報の共有を拒否したと判断した場合(S3013でN)、共有拒否を管理装置10へ通知する(S3014)。
【0158】
また、携帯端末21は、ユーザBがユーザAと家電履歴情報を共有すると判断した場合(S3013でY)、家電の登録処理を実行する。具体的には、携帯端末21は、家電30に対し、家電30を識別するための機器IDの読み出し要求を送信する(S3015)。
【0159】
そして、家電30のタグ通信部301は、携帯端末21から機器IDの読み出し要求を受信すると、記憶している機器IDをRFID通信で携帯端末21へ送信する(S3016)。
【0160】
そして、携帯端末21は、家電30から機器IDを受信すると、管理装置10へ共有依頼結果とともに受信した機器IDを送信する(S3017)。
【0161】
そして、管理装置10の制御部102は、携帯端末21から共有依頼結果と機器IDとを受信し、共有依頼結果を携帯端末20へ送信する(S3018)。
【0162】
次に、管理装置10の家電情報管理部103は、ユーザBの家電30の登録を行う(S3019)。つまり、家電情報管理部103は、制御部102を介して共有依頼結果を受信し、当該共有依頼結果がユーザBが家電履歴情報を共有することを示す場合には、ユーザBを家電30に紐付けて家電情報リスト1053に書き込むことで、ユーザBの家電30の登録を行う。
【0163】
以上のように、家電情報管理部103は、家電機器の識別情報(機器ID)を家電情報保持部105に記憶させる際に、家電機器の識別情報に紐付けられた第1のユーザ(ユーザA)を家電情報保持部105に記憶させる。また、家電情報管理部103は、第1のユーザが、家電機器の識別情報を家電情報保持部105に記憶させることを許可するユーザとして第2のユーザ(ユーザB)を選択する場合、第2のユーザを識別するユーザ識別情報を受信し、当該第2のユーザを識別するユーザ識別情報を家電機器の識別情報に紐付けて家電情報保持部105に記憶させる。
【0164】
13.見える化データの取得処理の動作
次に、実施の形態3における見える化データの取得処理の動作について説明する。
【0165】
図20は、実施の形態3における家電情報取得処理の流れを示すシーケンス図である。具体的には、同図は、見える化データ取得処理の流れを示すシーケンス図である。
【0166】
見える化データを取得したいユーザは、管理装置10へログインするために、携帯端末20のデータ入力部205を介してユーザIDとパスワードとを入力する。そして、携帯端末20の制御部203は、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S3101)。
【0167】
次に、携帯端末20の制御部203は、見える化データを取得したい家電の機器IDと共に見える化データ取得要求を通信部201を介して管理装置10へ送信する(S3102)。
【0168】
そして、管理装置10の制御部102は、通信部101を介してユーザID(ログインしているユーザのユーザID)と機器IDと見える化データ取得要求とを受信し、ユーザIDと機器IDと見える化データの生成指示とを見える化データ生成部104に送信する。見える化データ生成部104は、家電情報リスト1053を参照し、受信したユーザIDが機器IDに紐付けられて登録されていることを確認し、登録されているすべてのユーザの家電履歴情報を取得する(S3103)。
【0169】
そして、管理装置10の見える化データ生成部104は、取得した家電履歴情報から、見える化データを生成する(S3104)。つまり、見える化データ生成部104は、登録されているすべてのユーザの家電履歴情報を用いて、例えば、家電の操作履歴や、エコ情報、累積の電気代などを示すデータを生成する。
【0170】
そして、制御部102は、見える化データ生成部104が生成した見える化データを携帯端末20に送信する(S3105)。
【0171】
そして、携帯端末20の制御部203は、受信した見える化データを表示部204に表示する(S3106)。
【0172】
複数のユーザが登録されている場合の見える化データの生成について、
図21の家電情報リスト1053Aを一例に、具体的に説明する。
図21は、実施の形態3におけるユーザBを登録した家電情報リストの一例を示す図である。つまり、同図は、ユーザAがマスターとなり、ユーザAとユーザBとが家電30を登録している家電情報リストの一例を示した図である。
【0173】
ステップS3103において、管理装置10の見える化データ生成部104は、ユーザAの家電履歴情報A1からA3と、ユーザBの家電履歴情報B1とを取得する。さらに、ステップS3104において、見える化データ生成部104は、取得した家電履歴情報A1からA3と家電履歴情報B1とを用いて、見える化データを生成する。
【0174】
14.効果
上記実施の形態により、家電に対して、マスターを設定し、マスターが招待したユーザにのみ、家電履歴情報が共有できる。また、マスターが招待していない第三者は家電登録処理をできない。これにより、第三者が勝手に家電登録処理を実行して、家電履歴情報を不正に取得することも防止している。つまり、本実施の形態によれば、家電履歴情報を第三者と共有することなく、マスターが招待したユーザのみと共有することで、家電履歴情報などのプライバシ情報の漏洩を防止しつつ、家電情報を共有することができる。
【0175】
(実施の形態4)
実施の形態4では、家電履歴情報の共有を許可する1人のユーザをマスターとして家電ごとに設定する。そして、実施の形態3と異なり、マスターが承認したユーザのみが家電を登録することができ、マスターが承認しなかったユーザは、家電を登録することができないように管理する。これにより、マスターが承認したユーザ間で家電履歴情報を共有することができる。家電履歴情報のアップロード処理に関しては、実施の形態1と同様であるためここでは省略する。また、見える化データの取得処理に関しては、実施の形態3と同様であるためここでは説明を省略する。
【0176】
15.家電登録処理の動作
実施の形態4における家電登録処理の動作について説明する。
【0177】
まず、マスターが登録されていない家電に対しての家電登録処理の動作について説明する。
【0178】
図22は、実施の形態4における家電登録処理の流れを示すシーケンス図である。具体的には、同図は、マスターを登録する家電登録処理の流れを示すシーケンス図である。
【0179】
ここでは、携帯端末20を持つユーザAが家電30の家電登録処理を実行し、ユーザAがマスターとなる場合を例に、具体的に説明する。
【0180】
携帯端末20を使うユーザAは、管理装置10へのログインを行うために、携帯端末20にユーザIDとパスワードとを携帯端末20のデータ入力部205を介して入力する。そして、携帯端末20の制御部203は、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S4001)。
【0181】
次に、携帯端末20の制御部203は、管理装置10へ家電30を登録するために、RFID通信部202を介して家電30に対し、家電を識別するための機器IDの読み出し要求を送信する(S4002)。
【0182】
そして、家電30のタグ通信部301は、携帯端末20から機器IDの読み出し要求を受信すると、記憶している機器IDをRFID通信で携帯端末20へ送信する(S4003)。
【0183】
そして、携帯端末20の制御部203は、家電30から機器IDを受信すると、家電30の登録のために、家電登録要求とともに受信した機器IDを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S4004)。
【0184】
次に、管理装置10の家電情報管理部103は、制御部102を介して携帯端末20から家電登録要求を受信すると、受信した機器IDに対してマスターが登録されているか否かを判断する(S4005)。
【0185】
家電情報管理部103は、マスターが登録されていないと判断した場合(S4005でN)、ユーザAをマスターとして家電情報リストに家電の登録を行う(S4006)。
【0186】
また、家電情報管理部103は、マスターが登録されていると判断した場合(S4005でY)、マスターへ家電の登録許可を確認する(S4007)。登録許可の確認以降の処理は後述する。
【0187】
次に、マスターが登録されている家電に対しての家電登録処理について、説明する。
【0188】
図23および
図24は、実施の形態4におけるマスターが登録されている場合の家電登録処理の流れを示すシーケンス図である。
【0189】
ここでは、家電30に対し、携帯端末20を持つユーザAが既にマスターとして登録されており、携帯端末21を持つユーザBが新たに家電を登録する例を用いて説明する。
【0190】
携帯端末21を使うユーザBは、管理装置10へのログインを行うために、ユーザIDとパスワードとを携帯端末21に入力する。携帯端末21は、入力されたユーザIDとパスワードとを管理装置10へ送信する(S4101)。
【0191】
携帯端末21は、管理装置10へ家電30を登録するために、家電30に対し、家電30を識別するための機器IDの読み出し要求を送信する(S4102)。家電30は、携帯端末21から機器IDの読み出し要求を受信すると、記憶している機器IDを携帯端末21へ送信する(S4103)。携帯端末21は、家電30から機器IDを受信すると、家電登録のために、管理装置10へ家電登録要求とともに機器IDを送信する(S4104)。
【0192】
次に、管理装置10の家電情報管理部103は、制御部102を介して携帯端末21から家電登録要求を受信すると、家電情報リストを参照し、受信した機器IDの家電に対してマスターが登録されているか否かを判断する(S4105)。
【0193】
家電情報管理部103は、マスターが登録されていないと判断した場合(S4105でN)、ユーザBをマスターとして家電情報リストに家電の登録を行う(S4106)。ここでは、既にユーザAがマスターとして登録されているため(S4105でY)、家電情報管理部103は、マスターへ家電の登録許可を確認する(S4107)。
【0194】
つまり、家電情報管理部103は、家電の登録依頼と、登録依頼をしているユーザBの識別情報とを携帯端末20へ送信する(S4108)。なお、送信方法は、携帯端末20への電子メールでもよいし、サービスを管理するアプリケーションがあれば、アプリケーションを起動したときに通知をすることにしてもよい。また、ユーザの識別情報は、ユーザのユーザIDでもよいし、ユーザのメールアドレスなどでもよい。
【0195】
登録依頼を受信した携帯端末20を持つユーザAは、管理装置10へのログインを行うために、ユーザIDとパスワードとを携帯端末20のデータ入力部205を介して入力する。そして、携帯端末20の制御部203は、入力されたユーザIDとパスワードとを通信部201を介して管理装置10へ送信する(S4109)。
【0196】
次に、ユーザAは、受信したユーザの識別情報から特定したユーザの家電登録を許可するか否かを判断する(S4110)。つまり、携帯端末20は、表示部204にユーザBの家電登録を許可するか否かを確認する画面を表示し、ユーザAのデータ入力部205からの入力によって、ユーザBの家電登録を許可するか否かを判断する。
【0197】
そして、携帯端末20の制御部203は、ユーザAがユーザBの家電登録を拒否したと判断した場合(S4110でN)、登録拒否を登録依頼結果として管理装置10へ通知する(S4111)。
【0198】
また、携帯端末20の制御部203は、ユーザAがユーザBの家電登録を許可すると判断した場合(S4110でY)、登録許可を登録依頼結果として管理装置10へ通知する(S4112)。
【0199】
管理装置10の制御部102は、受信した登録依頼結果を携帯端末21へ送信する(S4113)。また、当該登録依頼結果が登録を許可することを示す場合(S4110でY)、管理装置10の家電情報管理部103は、ユーザBの家電30を家電情報リストに登録する(S4114)。
【0200】
以上のように、家電情報管理部103は、家電機器の識別情報(機器ID)を家電情報保持部105に記憶させる際に、家電機器の識別情報に紐付けられた第1のユーザ(ユーザA)を家電情報保持部105に記憶させる。また、家電情報管理部103は、第2のユーザ(ユーザB)に紐付けて家電機器の識別情報を家電情報保持部105に記憶させる際に、第1のユーザへ登録の可否を問い合わせるために第2のユーザを識別するユーザ識別情報を送信する。そして、家電情報管理部103は、第1のユーザからの登録許可を受信した場合にのみ、第2のユーザのユーザ識別情報を家電機器の識別情報に紐付けて家電情報保持部105に記憶させる。
【0201】
16.効果
上記実施の形態により、家電に対して、マスターを設定し、マスターが承認したユーザにのみ、家電登録処理ができる。マスターが承認していない第三者は家電登録処理をできないため、第三者が勝手に家電登録処理を実行して、家電履歴情報を不正に取得することも防止している。つまり、本実施の形態によれば、家電履歴情報を第三者と共有することなく、マスターが承認したユーザのみと共有することで、家電履歴情報などのプライバシ情報の漏洩を防止しつつ、家電情報を共有することができる。
【0202】
(実施の形態5)
実施の形態5では、家電から家電情報を自動的に収集し、家電を登録したユーザ間で家電情報を共有する家電情報共有システム2を説明する。
【0203】
17.システムの構成
図25は、実施の形態5における家電情報共有システム2の全体構成図である。
図25に示すように、家電情報共有システム2は、管理装置11と、ゲートウェイ端末50と、携帯端末22と、無線アダプタ41が実装された家電31とを備える。
【0204】
携帯端末22は、携帯電話やスマートフォンなどのモバイル機器である。本実施の形態5では、ゲートウェイ端末50と無線アダプタ41とのネットワークは無線通信17である。無線通信とは、例えば無線LAN(IEEE802.11など)やBluetooth(登録商標)、ZigBee、特定小電力無線であったりしてもよい。
【0205】
管理装置11は、家電の情報を収集し、サービスを提供する家電情報管理装置である。サービスの詳細については、本発明の本質ではないので本実施の形態では言及しない。
【0206】
携帯端末22は、管理装置11に蓄積されている家電情報を表示したり、管理装置11に家電のリモート制御の依頼を送信したりする。
【0207】
ゲートウェイ端末50は、無線アダプタ41と通信し、家電31の状態の変化や家電31への操作が行われたときに、ネットワーク15を介して管理装置11へ情報を送信する。
【0208】
18.管理装置11の構成
図26は、実施の形態5における管理装置11の構成図である。
図26に示すように、管理装置11は、通信部111と、制御部112と、家電情報管理部113と、見える化データ生成部114と、家電情報保持部115とを備える。なお、制御部112、家電情報管理部113及び見える化データ生成部114は、家電情報を管理する管理部としての機能を有する。
【0209】
通信部111は、ゲートウェイ端末50から家電情報を受信し、ゲートウェイ端末50へ家電の制御コマンドや設定情報を送信する。
【0210】
制御部112は、家電情報管理部113や見える化データ生成部114を制御する。具体的には、制御部112は、通信部111から受信した家電情報を家電情報管理部113へ送信する。また、制御部112は、家電情報管理部113で生成した家電の制御コマンドや設定情報を、通信部111を介してゲートウェイ端末50へ送信する。
【0211】
また、制御部112は、携帯端末22からユーザIDおよび家電機器IDを受信し、見える化データ生成部114へ、ユーザIDおよび家電機器IDと共に見える化データの生成指示を送信する。そして、制御部112は、見える化データ生成部104が生成した見える化データを、通信部111を介して携帯端末22へ送信する。ここで、見える化データとは、例えば家電の操作履歴や、エコ情報、累積の電気代などを示すデータである。
【0212】
家電情報管理部113は、制御部112から受信した家電情報を家電情報保持部115へ記録する。つまり、家電情報管理部113は、受信した家電情報を家電情報保持部115へ記憶させることで、後述の家電情報リスト1055を更新する。また、家電情報管理部113は、家電の制御コマンドや設定情報を生成し、制御部112へ送信する。
【0213】
見える化データ生成部114は、制御部112からユーザIDおよび家電機器IDを受信し、家電履歴情報を用いて当該ユーザIDに対応するユーザの家電の見える化データを生成する。
【0214】
家電情報保持部115は、家電の履歴情報や家電の家電機器IDなどの家電情報のリストである家電情報リスト1055を保持しているメモリである。
【0215】
図27は、実施の形態5における家電情報リスト1055の一例を示した図である。家電情報リスト1055は、ゲートウェイ端末を識別するためのGW機器ID、家電を識別するための家電機器ID、ユーザを識別するためのユーザID、家電履歴情報を共有するために用いる共有パスワード、および家電履歴情報から構成される。つまり、当該共有パスワードが、家電情報を共有するための共有情報である。
【0216】
GW機器IDは、ゲートウェイ端末を識別するためのユニークなIDである。家電機器IDは、家電を識別するためのユニークなIDである。また、ユーザIDは、ユーザを識別するためのユニークなIDである。共有パスワードは、ユーザが他のユーザと家電履歴情報を共有したり、家電へのリモート制御をしたりするために設定するパスワードである。家電履歴情報は、家電の操作履歴や家電の設定情報などである。なお、家電情報リスト1055には、家電の消費電力情報などの上記以外の情報が含まれていてもよい。
【0217】
19.ゲートウェイ端末50の構成
図28は、実施の形態5におけるゲートウェイ端末50の機能ブロック図である。同図に示すように、ゲートウェイ端末50は、通信部501と、無線通信部502と、制御部503と、識別情報記憶部504と、共有パスワード記憶部505とを備える。
【0218】
通信部501は、管理装置11との通信を行う。具体的には、通信部501は、管理装置11から家電の制御コマンドや設定情報を受信する。また、通信部501は、家電31から収集した家電履歴情報などの家電情報を管理装置11へ送信する。
【0219】
無線通信部502は、家電31から無線通信で家電情報を収集する。また、無線通信部502は、家電の制御コマンドや設定情報を無線通信で家電31へ送信する。
【0220】
制御部503は、管理装置11から通信部501を介して受信した家電の制御コマンドや設定情報を、無線通信部502を介して家電31へ送信する。また、制御部503は、通信部501を介して識別情報記憶部504で記憶しているゲートウェイ端末の識別情報を送信する。また、制御部503は、管理装置11から受信した共有パスワードを共有パスワード記憶部505へ格納する。
【0221】
識別情報記憶部504は、ゲートウェイ端末50の識別情報を記憶するメモリである。
【0222】
共有パスワード記憶部505は、管理装置11から受信した共有パスワードを記憶するメモリである。
【0223】
20.携帯端末22の構成
図29は、実施の形態5における携帯端末22の機能ブロック図である。同図に示すように、携帯端末22は、通信部221と、制御部222と、表示部223と、データ入力部224とを備える。
【0224】
通信部221は、管理装置11との通信を行う。具体的には、通信部221は、管理装置11から見える化データを受信する。また、通信部221は、管理装置11へリモート制御の指示を送信する。
【0225】
制御部222は、管理装置11から受信した見える化データと共に表示指示を表示部223へ送信する。さらに、制御部222は、データ入力部224で入力されたユーザIDやパスワード、共有パスワード、家電へのリモート制御の指示を、通信部501を介して管理装置11へ送信する。
【0226】
表示部223は、制御部222の表示指示に従って、管理装置11が生成した見える化データを表示する。なお、表示部223は、例えば、タッチパネル、LCD(Liquid Crystal Display)またはCRT(Cathode−Ray Tube)等の表示画面である。
【0227】
データ入力部224は、管理装置11へのログインに用いるユーザIDやパスワード、家電情報の共有に用いる共有パスワード、および家電のリモート制御の設定情報をユーザに入力させる。なお、データ入力部224は、ソフトウェアキーボードや入力ボタンなどの入力操作部である。
【0228】
21.家電31の構成
図30は、実施の形態5における家電31の機能ブロック図である。同図に示すように、家電31は、アダプタ通信部311と、制御部312と、家電識別情報記憶部313と、無線アダプタ41とを備える。
【0229】
アダプタ通信部311は、無線アダプタ41との通信を制御し、家電履歴情報などの家電情報を、無線通信でゲートウェイ端末50へ送信する。
【0230】
制御部312は、家電31の操作があった場合に、家電31の操作履歴やユーザが設定した設定情報を、無線アダプタ41を介して管理装置11へ送信する。また、制御部312は、無線通信でゲートウェイ端末50から受信した制御コマンドに基づいて家電31の制御を行う。
【0231】
家電識別情報記憶部313は、家電31を識別するためのユニークなIDである家電機器IDを記憶するメモリである。
【0232】
22.家電登録処理の動作
管理装置11へ家電の登録を行う家電登録処理の動作について説明する。本実施の形態の家電登録処理では、管理装置11にゲートウェイ端末50が登録されていない場合、ゲートウェイ端末50が管理する家電31や共有パスワードが登録されていない。この場合、管理装置11は、共有パスワードの設定から家電31の登録までを行う。一方、管理装置11にゲートウェイ端末50が登録されている場合、家電31や共有パスワードが既に登録されている。このとき、管理装置11は、受信した共有パスワードが登録されている共有パスワードと一致する場合にのみ、ゲートウェイ端末50が管理する家電31の登録を許可する。詳細な処理の流れを説明する。
【0233】
図31および
図32は、実施の形態5における家電登録処理の流れを示すシーケンス図である。
【0234】
携帯端末22を使うユーザは、管理装置11へのログインを行うために、携帯端末22のデータ入力部224を介して、携帯端末22にユーザIDとパスワードとを入力する。そして、携帯端末22の制御部222は、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを通信部221を介して管理装置11へ送信する(S5001)。
【0235】
次に、携帯端末22の制御部222は、管理装置11へゲートウェイ端末50を登録するために、ゲートウェイ端末50を識別するためのGW機器IDを取得する(S5002)。ここで、GW端末IDがゲートウェイ端末50本体に記載されている場合は、携帯端末22は、GW端末IDをゲートウェイ端末50本体から直接読み取ってもよい。また、ゲートウェイ端末50に携帯端末22との通信機能がある場合には、携帯端末22は、ゲートウェイ端末50から通信でGW端末IDを取得してもよい。
【0236】
そして、携帯端末22の制御部222は、取得したGW機器IDをゲートウェイ端末登録要求とともに管理装置11へ送信する(S5003)。
【0237】
そして、管理装置11の制御部112は、携帯端末22からゲートウェイ端末登録要求を受信すると、受信したGW機器IDのゲートウェイ端末に共有パスワードが設定されているか否かを判断する(S5004)。
【0238】
管理装置11の制御部112は、共有パスワードが設定されていないと判断した場合(S5004でN)、携帯端末22に共有パスワードの登録要求を送信する(S5005)。
【0239】
次に、携帯端末22の制御部222は、データ入力部224を介してユーザに共有パスワードを入力させ、ユーザが入力した共有パスワードを管理装置11へ送信する(S5006)。
【0240】
そして、管理装置11の家電情報管理部113は、受信した共有パスワードを、GW機器IDおよびログインしているユーザIDと紐付けて家電情報リスト1055に登録することにより、ゲートウェイ端末50を登録する(S5007)。
【0241】
次に、管理装置11の制御部222は、取得したGW機器IDによって特定されるゲートウェイ端末へ共有パスワードを送信する(S5008)。本実施の形態では、ユーザが入力したGW機器IDでゲートウェイ端末50を特定した例を用いて説明する。
【0242】
ゲートウェイ端末50の制御部503は、管理装置11から共有パスワードを受信すると、共有パスワードを共有パスワード記憶部505に登録する(S5009)。
【0243】
次に、管理装置11の制御部222は、家電登録要求をゲートウェイ端末50へ送信する(S5010)。
【0244】
ゲートウェイ端末50の制御部503は、家電登録要求を受信すると、ゲートウェイ端末50の近傍に位置する家電を探索し、探索された家電へ家電機器IDの読み出し要求を送信する(S5011)。本実施の形態では、家電31を登録する例を用いて説明する。
【0245】
家電31は、ゲートウェイ端末50から家電機器IDの読み出し要求を受信すると、家電機器IDをゲートウェイ端末50へ送信する(S5012)。そして、ゲートウェイ端末50は、家電31から家電機器IDを受信すると、管理装置11へ、GW機器IDとともに家電機器IDを送信する(S5013)。
【0246】
そして、管理装置11の家電情報管理部113は、GW機器IDと家電機器IDとを受信すると、ステップS5007で登録されたGW機器IDに紐付けて家電機器IDを家電情報リスト1055に登録する(S5014)。
【0247】
また、管理装置11の制御部112は、共有パスワードが設定されていると判断した場合(S5004でY)、携帯端末22へ共有パスワードを要求する(S5015)。
【0248】
そして、携帯端末22の制御部222は、データ入力部224を介してユーザに共有パスワードを入力させ、ユーザが入力した共有パスワードを管理装置11へ送信する(S5016)。
【0249】
そして、管理装置11の制御部112は、受信した共有パスワードが、登録されているゲートウェイ端末50に設定されている共有パスワードと一致しているか否かを判断する(S5017)。
【0250】
管理装置11の制御部112は、受信した共有パスワードが、設定されている共有パスワードと一致しないと判断した場合(S5017でN)、登録エラーと判断する(S5018)。そして、管理装置11の制御部112は、携帯端末22へ登録のエラー通知を送信する(S5019)。
【0251】
一方、管理装置11の制御部112が、受信した共有パスワードが、設定されている共有パスワードと一致すると判断した場合(S5017でY)、家電情報管理部113は、ログインしているユーザIDとGW機器IDとを紐付けて家電情報リスト1055に登録することにより、ゲートウェイ端末を登録する(S5020)。
【0252】
そして、管理装置11の家電情報管理部113は、家電情報リスト1055を参照し、ゲートウェイ端末50に紐付けられている家電機器IDから、ゲートウェイ端末50が管理している家電の一覧を生成する(S5021)。そして、家電情報管理部113は、生成した家電の一覧を通信部111を介して携帯端末22へ送信する(S5022)。
【0253】
次に、携帯端末22の制御部222は、家電の一覧を受信し、当該一覧を表示部223に表示して、データ入力部224を介してユーザに登録する家電を選択させる(S5023)。そして、携帯端末22の制御部222は、家電の選択結果を管理装置11へ通知する(S5024)。
【0254】
そして、管理装置11の家電情報管理部113は、受信した選択結果から家電機器IDを取得し、家電機器IDをゲートウェイ端末のGW機器IDおよびユーザIDと紐付けて家電情報リスト1055に登録する(S5025)。
【0255】
23.家電履歴情報のアップロード処理の動作
次に、家電履歴情報のアップロード処理の動作について説明する。
【0256】
図33は、実施の形態5における家電履歴情報のアップロード処理の流れを示すシーケンス図である。
【0257】
家電31は、ユーザが操作するとユーザ操作を検知する(S5101)。そして、家電31は、当該ユーザ操作を検知後、家電の操作履歴、設定状態、あるいは消費電力量などの情報を家電履歴情報として、家電機器IDとともにゲートウェイ端末50に送信する(S5102)。
【0258】
ゲートウェイ端末50の制御部503は、受信した家電機器IDと家電履歴情報とを、識別情報記憶部504が記憶しているGW機器IDおよび共有パスワード記憶部505が記憶している共有パスワードとともに管理装置11へ送信する(S5103)。
【0259】
そして、管理装置11の家電情報管理部113は、受信したGW機器ID、家電機器ID、および共有パスワードに紐付けられているユーザに対して、家電履歴情報を家電情報リスト1055に記憶する(S5104)。
【0260】
24.見える化データの取得処理の動作
次に、見える化データの取得処理の動作について説明する。
【0261】
図34は、実施の形態5における家電情報取得処理の流れを示すシーケンス図である。具体的には、同図は、見える化データ取得処理の流れを示すシーケンス図である。
【0262】
見える化データを取得したいユーザは、管理装置11へログインするために、携帯端末22のデータ入力部224を介してユーザIDとパスワードとを入力する。そして、携帯端末22の制御部222は、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを通信部221を介して送信する(S5201)。
【0263】
次に、携帯端末22の制御部222は、見える化データを取得したい家電の家電機器IDと共に見える化データ取得要求を通信部221を介して管理装置11へ送信する(S5202)。
【0264】
そして、管理装置11の制御部112は、通信部111を介してユーザID(ログインしているユーザのユーザID)と家電機器IDと見える化データ取得要求とを受信し、携帯端末22に共有パスワードを要求する(S5203)。
【0265】
そして、携帯端末22は、ユーザに共有パスワードを入力させ、入力された共有パスワードを管理装置11へ送信する(S5204)。そして、管理装置11の制御部112は、受信した共有パスワードが、登録されている共有パスワードと一致しているか否かを判断する(S5205)。
【0266】
管理装置11の制御部112は、受信した共有パスワードが、登録されている共有パスワードと一致していないと判断した場合(S5205でN)、エラーと判断する(S5206)。そして、管理装置11の制御部112は、携帯端末22へエラーを通知する(S5207)。
【0267】
一方、管理装置11の制御部112が、受信した共有パスワードが、登録している共有パスワードと一致していると判断した場合(S5205でY)、ユーザIDと家電機器IDと見える化データの生成指示とを見える化データ生成部104に送信する。そして、見える化データ生成部114は、家電情報リスト1055を参照し、家電機器IDおよび共有パスワードが同じ家電履歴情報のすべてを取得する(S5208)。
【0268】
そして、見える化データ生成部114は、取得した家電履歴情報から、見える化データを生成する(S5209)。つまり、見える化データ生成部114は、ログインしているユーザと同じ共有パスワードのユーザの家電履歴情報を用いて、例えば、家電の操作履歴や、エコ情報、累積の電気代などを示すデータを生成する。
【0269】
そして、制御部112は、見える化データ生成部114が生成した見える化データを、通信部111を介して携帯端末22へ送信する(S5210)。
【0270】
そして、携帯端末22の制御部222は、受信した見える化データを表示部223に表示する(S5211)。
【0271】
25.リモート制御処理の動作
次に、リモート制御処理の動作について説明する。本実施の形態では、携帯端末22から管理装置11へリモートの操作が依頼される。そして、管理装置11でリモートの制御コマンドが生成され、ゲートウェイ端末50を介して家電31が操作される。
【0272】
図35および
図36は、実施の形態5におけるリモート制御処理の流れを示すシーケンス図である。
【0273】
リモート制御をするユーザは、管理装置11へログインするために、携帯端末22のデータ入力部224を介してユーザIDとパスワードとを入力する。そして、携帯端末22の制御部222は、ユーザから入力されたユーザIDとパスワードとを通信部221を介して管理装置11へ送信する(S5301)。
【0274】
次に、携帯端末22のデータ入力部224は、リモート制御をするユーザから、リモート制御の制御依頼の入力を受け付ける(S5302)。リモート制御とは、例えば家電の動作のオンオフや予約での動作のオンオフなどの制御である。携帯端末22の制御部222は、ユーザがデータ入力部224を介して入力したリモート制御の制御依頼を管理装置11へ送信する(S5303)。
【0275】
そして、管理装置11の制御部112は、制御依頼を受信すると、携帯端末22へ共有パスワードを要求する(S5304)。そして、携帯端末22の制御部222は、ユーザに共有パスワードを入力させ、入力された共有パスワードを管理装置11へ送信する(S5305)。
【0276】
次に、管理装置11の制御部112は、ゲートウェイ端末50へ共有パスワードを要求する(S5306)。そして、ゲートウェイ端末50の制御部503は、共有パスワード記憶部505が記憶している共有パスワードを、管理装置11へ送信する(S5307)。
【0277】
そして、管理装置11の制御部112は、携帯端末22から受信した共有パスワードとゲートウェイ端末50から受信した共有パスワードとが一致するか否かを判断する(S5308)。
【0278】
管理装置11の制御部112は、共有パスワードが一致しないと判断した場合(S5308でN)、エラーと判断する(S5309)。そして、制御部112は、エラーと判断した場合、携帯端末22へエラー通知を行う(S5310)。
【0279】
一方、管理装置11の制御部112は、共有パスワードが一致すると判断した場合(S5308でY)、ユーザの制御依頼に基づき制御コマンドを生成する(S5311)。
【0280】
次に、管理装置11の制御部112は、ゲートウェイ端末50へ、制御する家電の家電機器IDと制御コマンドとを送信する(S5312)。そして、ゲートウェイ端末50の制御部503は、管理装置11から家電機器IDと制御コマンドとを受信すると、受信した家電機器IDの家電31に対し制御コマンドを送信する(S5313)。そして、家電31の制御部312は、制御コマンドを受信すると、当該制御コマンドに基づいて処理を実行する(S5314)。
【0281】
以上のように、通信部111は、家電機器から家電情報を受信するゲートウェイ端末50とネットワーク15を介して接続されており、ゲートウェイ端末50から家電情報を受信する。
【0282】
また、家電情報管理部113は、ゲートウェイ端末50を登録したときに、ゲートウェイ端末50に紐付けて登録されるユーザによって生成された共有情報(共有パスワード)を、ゲートウェイ端末50を識別するゲートウェイ識別情報(GW機器ID)とも紐付けて家電情報保持部115に記憶させる。
【0283】
そして、家電情報管理部113は、ゲートウェイ端末50から共有情報と家電情報とを受信したときに、受信した共有情報と同一の共有情報に紐付いたユーザの家電情報として、受信した家電情報を家電情報保持部115に記憶させる。
【0284】
また、制御部112は、ユーザから家電機器の制御コマンドを受信した場合に、ユーザに紐付けられた共有情報とゲートウェイ端末50から受信した共有情報とが一致する場合にのみ、家電機器を制御するための制御コマンドをゲートウェイ端末50へ送信する。
【0285】
26.効果
上記実施の形態により、家電から自動で家電情報を収集する場合において、共有パスワードを登録することで、不正に家電を登録し、家電履歴情報を不正に取得されることを防止することができる。また、ゲートウェイ端末に登録された共有パスワードを知っているユーザのみが、家電の登録ができ、見える化データの取得が可能となる。さらに、リモート制御では、ゲートウェイ端末に記憶されている共有パスワードを知っているユーザのみが制御コマンドを送信することができ、不正に操作されることを防ぐことができる。
【0286】
(実施の形態5の変形例)
上記実施の形態5では、管理装置11は、ゲートウェイ端末50から共有情報(共有パスワード)を受信し、ユーザに紐付けられた共有情報とゲートウェイ端末50から受信した共有情報とが一致する場合にのみ、家電登録、見える化データの取得や制御コマンドの送信などを行うことができることとした。しかし、本変形例では、管理装置11は、最新の共有情報(共有パスワード)を記憶しておくことで、ゲートウェイ端末50から共有情報を受信することなく、適切に、家電登録、見える化データの取得または制御コマンドの送信などを行うことができる。
【0287】
具体的には、家電情報管理部113は、ゲートウェイ端末50に紐付いたユーザによって生成された最新の共有情報(共有パスワード)を、ゲートウェイ端末50を識別するゲートウェイ識別情報(GW機器ID)とも紐付けて家電情報保持部115に記憶させる。ここで、家電情報管理部113は、いずれの共有情報が最新の共有情報かを判別できるように、最新の共有情報にはフラグを付与するなどによって、最新の共有情報を示す情報を家電情報保持部115に記憶させる。
【0288】
図37は、実施の形態5の変形例における家電情報リスト1056の一例を示した図である。同図に示すように、家電情報リスト1056は、上記実施の形態5における家電情報リスト1055とは異なり、「共有パスワード」の欄の共有パスワードの右側に、当該共有パスワードが最新であることを示す情報である「○」が付与されている。管理装置11は、家電情報リスト1056の「共有パスワード」の欄に「○」が付与されているか否かを判定することで、対象の共有情報が最新の共有情報であるか否かを判別する。
【0289】
つまり、管理装置11は、家電情報リスト1056の最新の共有情報を示す情報を参照することで、ゲートウェイ端末50から共有情報を受信することなく、適切に、家電登録、見える化データの取得または制御コマンドの送信などを行うことができる。
【0290】
具体的には、家電情報管理部113は、実施の形態5の
図32において、ステップS5017に代えて、受信した共有パスワードが最新の共有パスワードと一致しているか否かを判断する。そして、家電情報管理部113は、受信した共有パスワードが最新の共有パスワードと一致していると判断した場合に、家電情報リスト1056に、ゲートウェイ端末を登録したり(
図32のS5020)、家電機器IDを登録したり(
図32のS5025)、家電履歴情報を記憶したりする(
図33のS5104)。
【0291】
例えば、家電情報管理部113は、通信部111を介してゲートウェイ端末50から家電情報を受信したときに、家電情報リスト1056の最新の共有情報を示す情報を参照して、ゲートウェイ識別情報と最新の共有情報とに紐付けられたユーザの家電情報として、受信した家電情報を家電情報保持部115に記憶させる。
【0292】
また、見える化データ生成部114は、実施の形態5の
図34において、ステップS5205に代えて、受信した共有パスワードが最新の共有パスワードと一致しているか否かを判断する。そして、見える化データ生成部114は、受信した共有パスワードが最新の共有パスワードと一致していると判断した場合に、同じ共有パスワードの家電履歴情報のすべてを取得したり(
図34のS5208)、取得した家電履歴情報から見える化データを生成したりする(
図34のS5209)。
【0293】
また、制御部112は、実施の形態5の
図35において、ステップS5308に代えて、受信した共有パスワードが最新の共有パスワードと一致しているか否かを判断する。そして、制御部112は、受信した共有パスワードが最新の共有パスワードと一致していると判断した場合に、制御コマンドを生成したり、送信したりする(
図36のS5311〜S5313)。つまり、制御部112は、ユーザから家電機器の制御コマンドを受信した場合に、ユーザに紐付けられた共有情報が最新の共有情報の場合に、家電機器を制御するための制御コマンドをゲートウェイ端末50へ送信する。
【0294】
なお、上記の各処理において、実施の形態5で行われていた管理装置11がゲートウェイ端末50から共有情報を受信する処理は、本変形例では必要はないため、当該処理は省略することができる。
【0295】
上記変形例によれば、家電から自動で家電情報を収集する場合において、最新の共有パスワードを管理することで、ゲートウェイ端末から共有情報を受信することなく、不正に家電を登録し家電履歴情報を不正に取得されることを防止することができる。また、最新の共有パスワードを知っているユーザのみが、家電の登録ができ、見える化データの取得が可能となる。さらに、リモート制御では、最新の共有パスワードを知っているユーザのみが制御コマンドを送信することができ、不正に操作されることを防ぐことができる。
【0296】
(その他の変形例)
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
【0297】
(1)上記実施の形態では、家電情報リストは1つの家電のリストとしたが、これに限定するものではなく、複数の家電を含んだリストとしてもよい。
【0298】
(2)上記実施の形態では、管理装置にログインするために携帯端末からユーザIDとパスワードを入力して送信しているが、これに限定するものではなく、ログインの状態を保持して、2回目以降のログインにおいてはユーザIDとパスワードの送信を省略するとしてもよい。
【0299】
(3)上記実施の形態では、家電に家電識別情報記憶部があるとしているが、これに限定するものではなく、家電に実装されているRFIDタグや無線アダプタに家電識別情報記憶部があるとしてもよい。
【0300】
(4)上記実施の形態2や実施の形態3では、家電登録時に家電情報を共有するユーザを登録しているが、これに限定するものではなく、任意のタイミングで共有するユーザを登録するとしてもよい。このとき、実施の形態2では、ステップS2009以降を実行すればよく、実施の形態3では、ステップS3009以降を実行すればよい。
【0301】
(5)上記実施の形態3では、ステップS3013で家電履歴情報を共有すると判断した場合、家電の機器IDを読み出して、機器IDを送信することで家電登録をしているが、これに限定するものではなく、携帯端末21から家電履歴情報を共有する通知を送信し、管理装置10で携帯端末20が登録した家電と同じ家電を登録するとしてもよい。
【0302】
(6)上記実施の形態5では、ステップS5015やステップS5203、ステップS5304において、携帯端末22がログイン後に管理装置11から共有パスワードを要求し、携帯端末22から共有パスワードを送信しているが、これに限定するものではなく、管理装置11で共有パスワードをユーザと紐付けて記憶している場合、共有パスワードを要求しないとしてもよい。
【0303】
(7)上記実施の形態5では、ゲートウェイ端末50に共有パスワードを記憶するとしているが、これに限定するものではなく、管理装置11でゲートウェイ端末50に設定されている最新の共有パスワードを管理するとしてもよい。このとき、家電履歴情報のアップロード処理や見える化データの取得処理、リモート制御処理は最新の共有パスワードが登録されているユーザに紐づいて実行される。
【0304】
(8)上記の各モジュールは、具体的には、それぞれ個別のコンピュータプログラムであってもよいし、オペレーティングシステムに組み込まれるモジュールであってもよいし、オペレーティングシステムから呼ばれるドライバであってもよいし、アプリケーションプログラムであってもよい。
【0305】
(9)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMまたはハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0306】
(10)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0307】
また、上記の各装置を構成する構成要素の各部は、個別に1チップ化されていても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0308】
また、ここでは、システムLSIとしたが、集積度の違いにより、IC、LSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
【0309】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0310】
(11)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、各装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカードまたは前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカードまたは前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、前記ICカードまたは前記モジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
【0311】
(12)本発明は、上記に示す方法(家電情報共有方法)であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。すなわち、この家電情報共有方法は、家電機器から前記家電機器に関する情報である家電情報を収集し、収集した前記家電情報から得られる情報である提供情報をユーザに提供する家電情報共有方法であって、前記ユーザから前記提供情報の提供を要求された場合に、前記家電情報を共有するための共有情報であって前記ユーザに紐付いた共有情報と前記家電情報とを紐付けて保持している家電情報保持部が保持しているデータを参照し、前記ユーザに紐付いた前記共有情報と同一の共有情報に紐付けて保持されている家電情報を取得し、取得した前記家電情報から得られる前記提供情報を前記ユーザへ提供する。
【0312】
また、本発明は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc(登録商標))、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0313】
また、本発明は、前記コンピュータプログラムまたは前記デジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
【0314】
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムにしたがって動作するとしてもよい。
【0315】
また、前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、または前記プログラムまたは前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
【0316】
(13)上記実施の形態および上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。