特許第6048893号(P6048893)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6048893
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】樹脂パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/29 20060101AFI20161212BHJP
   H01L 23/31 20060101ALI20161212BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20161212BHJP
   H01L 23/34 20060101ALI20161212BHJP
【FI】
   H01L23/30 R
   H01L23/12 301Z
   H01L23/34 A
【請求項の数】13
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-520666(P2013-520666)
(86)(22)【出願日】2013年2月14日
(86)【国際出願番号】JP2013000817
(87)【国際公開番号】WO2013145532
(87)【国際公開日】20131003
【審査請求日】2015年8月4日
(31)【優先権主張番号】特願2012-75061(P2012-75061)
(32)【優先日】2012年3月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】八幡 和宏
(72)【発明者】
【氏名】夘野 高史
(72)【発明者】
【氏名】池田 光
【審査官】 井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−024138(JP,A)
【文献】 特開2009−094157(JP,A)
【文献】 特開2005−217003(JP,A)
【文献】 特開平10−284658(JP,A)
【文献】 特開平02−106061(JP,A)
【文献】 特開2007−134659(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/117385(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/29
H01L 23/12
H01L 23/31
H01L 23/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面にチップが実装されたダイパッドと、
前記チップと電気的に接続された少なくとも1つのリード端子と、
前記ダイパッドの主面及び前記リード端子の主面の少なくともいずれかに固定された薄板と、
前記チップ及び前記薄板を覆う封止樹脂とを備え
前記ダイパッド及び前記薄板のうちの一方の主面に第1の固定用穴が設けられ、
前記ダイパッド及び前記薄板のうちの他方の主面に第1の固定用突起が設けられ、
前記第1の固定用穴と前記第1の固定用突起は、嵌合している
樹脂パッケージ。
【請求項2】
前記薄板は、前記ダイパッドの主面の、前記チップの周囲に配置されている
請求項1に記載の樹脂パッケージ。
【請求項3】
前記薄板は、前記ダイパッドの主面の、前記チップの実装された領域を挟む両側に配置されている
請求項1に記載の樹脂パッケージ。
【請求項4】
前記第1の固定用穴と前記第1の固定用突起は、かしめられている
請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂パッケージ。
【請求項5】
前記リード端子及び前記薄板のうちの一方の主面に第2の固定用穴が設けられ、
前記リード端子及び前記薄板のうちの他方の主面に第2の固定用突起が設けられ、
前記第2の固定用穴と前記第2の固定用突起は、嵌合している
請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂パッケージ。
【請求項6】
前記第2の固定用穴と前記第2の固定用突起は、かしめられている
請求項に記載の樹脂パッケージ。
【請求項7】
主面にチップが実装されたダイパッドと、
前記チップと電気的に接続された少なくとも1つのリード端子と、
前記ダイパッドの主面及び前記リード端子の主面の少なくともいずれかに固定された薄板と、
前記チップ及び前記薄板を覆う封止樹脂とを備え、
前記薄板の片側の表面は、粗化されてい
脂パッケージ。
【請求項8】
主面にチップが実装されたダイパッドと、
前記チップと電気的に接続された少なくとも1つのリード端子と、
前記ダイパッドの主面及び前記リード端子の主面の少なくともいずれかに固定された薄板と、
前記チップ及び前記薄板を覆う封止樹脂とを備え、
前記薄板の両側の表面は、粗化されてい
脂パッケージ。
【請求項9】
前記薄板の表面の粗化は、薄板をダイパッドへ取り付ける前にあら
かじめされたものである
請求項またはに記載の樹脂パッケージ。
【請求項10】
前記薄板は、溝および穴の少なくともいずれかを有することにより粗化されている
請求項のいずれか1項に記載の樹脂パッケージ。
【請求項11】
主面にチップが実装されたダイパッドと、
前記チップと電気的に接続された少なくとも1つのリード端子と、
前記ダイパッドの主面及び前記リード端子の主面の少なくともいずれかに固定された薄板と、
前記チップ及び前記薄板を覆う封止樹脂とを備え、
前記薄板のダイボンド材に対する濡れ性は、前記ダイパッドのダイボンド材に対する濡れ性よりも低
脂パッケージ。
【請求項12】
前記薄板は、前記ダイパッドの主面の、前記チップの周囲に配置されている
請求項7〜11のいずれか1項に記載の樹脂パッケージ。
【請求項13】
前記薄板は、前記ダイパッドの主面の、前記チップの実装された領域を挟む両側に配置されている
請求項7〜11のいずれか1項に記載の樹脂パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂パッケージに関し、特に、高周波電力増幅器用の樹脂パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂パッケージは、安価に大量に生産できるため、民生用の半導体素子のパッケージとして、最も一般的に使用されている。
【0003】
例えば、高周波電力増幅器では、半導体チップに効率よく信号を入出力させるために整合回路が必要であり、半導体チップとともにダイパッドに実装されてパッケージに内蔵することが多い。そして、樹脂パッケージは、半導体チップ、整合回路、その他の内蔵部品、それらを接続するワイヤ等を保護するため、樹脂による封止(樹脂モールド)が施されている(例えば、特許文献1〜3を参照)。
【0004】
また、高周波電力増幅器では、上記した半導体チップ、整合回路等が1つのパッドに実装されるため、ダイパッドサイズ(パッケージサイズ)が大きくなる傾向にある。また、高周波電力増幅器は、発熱量が多いため高い放熱性を必要とし、発生した熱を機器の筐体やヒートシンクに直接放熱するため、多くの場合、ダイパッドの裏面が樹脂から露出した構造をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−196006号公報
【特許文献2】特開2009−212542号公報
【特許文献3】特開昭64−67949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、高周波電力増幅器は使用により発熱するため、長期使用時、半導体チップ及びその周辺の温度の上昇下降が繰り返されると、使用部材(半導体チップ、整合回路部品、ダイパッド、リードフレーム等)とモールド樹脂との熱膨張係数の差によってモールド樹脂の剥離が生じる。これにより、モールド樹脂に接着された使用部材がダイパッドから剥がれたりワイヤが切断されたりすることで、高周波電力増幅器は故障に至る。特に、高周波電力増幅器では、発熱量が大きく、パッケージサイズも大きいことから、モールド樹脂の剥離が顕著に起こるという問題が生じている。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑み、信頼性に優れた樹脂パッケージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る樹脂パッケージの一態様は、主面にチップが実装されたダイパッドと、前記チップと電気的に接続された少なくとも1つのリード端子と、前記ダイパッドの主面及び前記リード端子の主面の少なくともいずれかに固定された薄板と、前記チップ及び前記薄板を覆う封止樹脂とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、信頼性に優れた樹脂パッケージを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の基礎となった知見を説明するための樹脂パッケージの概略構成図である。
図2図2は、本発明の基礎となった知見を説明するための樹脂パッケージの概略構成図である。
図3図3は、本発明の基礎となった知見を説明するための樹脂パッケージの概略構成図である。
図4図4は、実施の形態1における樹脂パッケージの概略構成図である。
図5図5は、実施の形態1における樹脂パッケージの製造工程を示す図である。
図6図6は、実施の形態1における樹脂パッケージの製造工程を示す図である。
図7図7は、実施の形態1における樹脂パッケージの製造工程を示す図である。
図8図8は、実施の形態1における樹脂パッケージの製造工程を示す図である。
図9図9は、実施の形態1の変形例における樹脂パッケージの製造工程を示す図である。
図10図10は、実施の形態1の変形例における樹脂パッケージの製造工程を示す図である。
図11図11は、実施の形態1の変形例における樹脂パッケージの製造工程を示す図である。
図12図12は、実施の形態1の変形例における樹脂パッケージの製造工程を示す図である。
図13図13は、実施の形態2における樹脂パッケージの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一態様に係る樹脂パッケージは、主面にチップが実装されたダイパッドと、前記チップと電気的に接続された少なくとも1つのリード端子と、前記ダイパッドの主面及び前記リード端子の主面の少なくともいずれかに固定された薄板と、前記チップ及び前記薄板を覆う封止樹脂とを備える。
【0012】
この構成によれば、樹脂パッケージは、ダイパッドの主面、リード端子の主面の少なくともいずれかに薄板を備えるので、チップと封止樹脂との密着性を向上し、封止樹脂が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。これにより、信頼性(半田耐熱性、長期信頼性)に優れた樹脂パッケージを提供することができる。
【0013】
また、前記薄板は、前記ダイパッドの主面の、前記チップの周囲に配置されていてもよい。
【0014】
この構成によれば、チップの周辺まで薄板を設けることができるので、チップと封止樹脂との密着性を向上し、より封止樹脂が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。
【0015】
また、前記薄板は、前記ダイパッドの主面の、前記チップの実装された領域を挟む両側に配置されていてもよい。
【0016】
この構成によれば、チップの実装された領域を挟む両側に薄板を設けるので、チップと封止樹脂との密着性を向上し、より封止樹脂が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。また、チップの実装位置によって薄板の形状が限定されないので汎用性のある樹脂パッケージを提供することができる。
【0017】
また、前記ダイパッド及び前記薄板のうちの一方の主面に第1の固定用穴が設けられ、前記ダイパッド及び前記薄板のうちの他方の主面に第1の固定用突起が設けられ、前記第1の固定用穴と前記第1の固定用突起は、嵌合していてもよい。
【0018】
また、前記第1の固定用穴と前記第1の固定用突起は、かしめられていてもよい。
【0019】
また、前記リード端子及び前記薄板のうちの一方の主面に第2の固定用穴が設けられ、前記リード端子及び前記薄板のうちの他方の主面に第2の固定用突起が設けられ、前記第2の固定用穴と前記第2の固定用突起は、嵌合していてもよい。
【0020】
この構成によれば、固定用穴と固定用突起が嵌合しているので、封止樹脂が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。
【0021】
また、前記第2の固定用穴と前記第2の固定用突起は、かしめられていてもよい。
【0022】
この構成によれば、固定用穴と固定用突起がかしめられているので、より封止樹脂が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。
【0023】
また、前記薄板の片側の表面は、粗化されていてもよい。
【0024】
この構成によれば、薄板の片側の表面は粗化され、粗化された表面が封止樹脂に接触するようにダイパッド及びリード端子の少なくともいずれかに薄板を固定することにより、より封止樹脂が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。
【0025】
また、前記薄板の両側の表面は、粗化されていてもよい。
【0026】
この構成によれば、より封止樹脂が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。
【0027】
また、前記薄板の表面の粗化は、薄板をダイパッドへ取り付ける前にあらかじめされたものであってもよい。
【0028】
この構成によれば、より封止樹脂が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。
【0029】
また、前記薄板は、溝および穴の少なくともいずれかを有することにより粗化されていてもよい。
【0030】
この構成によれば、より封止樹脂が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。
【0031】
また、前記薄板のダイボンド材に対する濡れ性は、前記ダイパッドのダイボンド材に対する濡れ性よりも低くてもよい。
【0032】
この構成によれば、ダイボンド材に対して封止樹脂が接着しやすいため、より封止樹脂が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。
【0033】
(本発明の基礎となった知見)
はじめに、本発明の基礎となった知見について説明する。図1図3は、本発明の基礎となった知見について説明するための樹脂パッケージの概略構成であり、図1〜3に示す樹脂パッケージ100A、100B、100Cは、それぞれダイパッド101と、複数のリード端子102a及び102bと、ダイパッド101の上にダイボンディングされた半導体素子103と、整合回路基板104、半導体素子103、リード端子102a及び102bのインナーリード部を接続するボンディングワイヤ105とモールド樹脂107により構成されている。
【0034】
上記したように、高周波電力増幅器では、発熱量が大きく、かつ、パッケージサイズも大きいことから、モールド樹脂の剥離が顕著に起こるといった課題が生じている。
【0035】
このような課題に対し、特許文献1で示されている樹脂パッケージの構造では、ダイパッド周辺に先端がT字型に形成された複数の突起と封止樹脂との噛み合わせにより、ダイパッドとモールド樹脂との密着性を確保しているため、噛み合わせた近傍のダイパッドとモールド樹脂の密着力を向上させている。しかし、このような技術であっても、ダイパッドの全面においてモールド樹脂との密着力を向上させることは困難であり、特に大きいダイパッド面積を有する樹脂パッケージにおいては、その傾向は顕著であると思われる。
【0036】
特許文献2においては、ダイパッドに部品周辺を囲むように溝が設けられ、接着面積を大きくすることでダイパッドと樹脂の接着力を向上させている。
【0037】
詳細には、図1に示すように、樹脂パッケージ100Aにおいて、半導体素子103及び整合回路基板104等の実装部品の周辺を囲むように、ダイパッド101の表面にV溝110が設けられている。このように、V溝110を設けてダイパッド101とモールド樹脂107の接着面積を大きくすることで、ダイパッド101とモールド樹脂107の接着力を向上させている。
【0038】
この場合、ダイパッド101の外周付近にのみにV溝110を作製することでは半導体素子103及び整合回路基板104等の外周付近の密着力は向上するものの、ダイパッド101全面と樹脂との密着力を向上させることは困難である。
【0039】
また、図2に示すように、樹脂パッケージ100Bにおいて、実装部品の近傍まで複数のV溝120を設けることは、密着性を向上させるためには有効であるが、実装部品のサイズ等によってV溝120を設ける位置が定められることとなり、リードフレームの汎用性が無くなり、コストの大幅な上昇につながる。また、リードフレームの作成後、後工程で選択的にV溝120を形成しようとすれば、工程の増加により更に大きなコストの上昇つながることになる。
【0040】
また、特許文献3においては、リードフレームに対し、後工程において全面を粗化、もしくは、一部を選択的に粗化した粗化領域130を設けている。全面を粗化する場合には、半導体素子103及び整合回路基板104の実装部分にも粗化が行われることで、半導体素子103及び整合回路基板104とダイボンド材との共晶化が妨げられることとなる。また、リード端子102a及び102bにも粗化が行われることとなるので、ボンディングワイヤ105の良好な接続が阻害される。また、図3に示すように、樹脂パッケージ100Cにおいて半導体素子103及び整合回路基板104等が実装されている領域や、ボンディングワイヤ105を選択的に避け、薬品による化学的加工やサンドブラスト等の物理的加工で粗化するには、マスク工程が必要となり、コストの大幅の上昇を招くことになる。
【0041】
上記知見から、以下において、安価でかつ信頼性(半田耐熱性、長期信頼性)に優れた樹脂パッケージについて説明する。
【0042】
(実施の形態1)
以下、本発明の一態様に係る実施の形態1における樹脂パッケージについて、図面を参照しながら説明する。
【0043】
図4は、本実施の形態における樹脂パッケージ200の概略構成図であり、(a)は樹脂パッケージ200の上面図、(b)は(a)のAA’線における断面図、(c)は(a)のBB’線における断面図、(d)は(a)のCC’線における断面図である。
【0044】
図4の(a)に示すように、樹脂パッケージ200は、ダイパッド201と、リード端子202a及び202bと、半導体素子203と、整合回路基板204と、ボンディングワイヤ205と、薄板206と、薄板216a及び216bと、モールド樹脂207とにより構成される。なお、図4の(a)は、モールド樹脂207を透視した上面図であり、モールド樹脂207は外枠のみを破線で示している。また、半導体素子203及び整合回路基板204は、本発明におけるチップに相当する。モールド樹脂207は、本発明における封止樹脂に相当する。
【0045】
ダイパッド201は、半導体素子203と、整合回路基板204とを実装するための基板であり、図4の(b)〜(d)に示すように、1mm厚程度の板状の形状を有している。ダイパッド201の主面には、半導体素子203と整合回路基板204とが実装されている。また、ダイパッド201の主面には、後に説明する薄板206を固定するための固定用突起208が設けられている。なお、固定用突起208は、本発明における第1の固定用突起に相当する。
【0046】
また、リード端子202a及び202bは、ダイパッド201を挟んで対向するようにダイパッド201の外側に設けられている。リード端子202a及び202bは、図4の(b)〜(d)に示すように、0.1mm厚程度の板状の形状を有している。また、リード端子202a及び202bには、後に説明する薄板216a及び216bをそれぞれ固定するための固定用突起218が設けられている。なお、固定用突起218は、本発明における第2の固定用突起に相当する。
【0047】
ダイパッド201と、リード端子202a及び202bは、例えば銅などの電気抵抗が低く熱伝導率が高い材料で構成される。
【0048】
薄板206は、ダイパッド201の主面の、半導体素子203と整合回路基板204とが実装されていない部分に固定されている。つまり、ダイパッド201の上において、半導体素子203、整合回路基板204の周囲に配置されている。薄板206には、ダイパッド201に固定されるための固定用穴209が設けられ、固定用穴209には、ダイパッド201の固定用突起208が嵌合している。なお、固定用穴209は、本発明における第1の固定用穴に相当する。
【0049】
薄板216a及び216bは、リード端子202a及び202bの主面に固定されている。薄板216a及び216bには、リード端子202a及び202bに固定されるための固定用穴219がそれぞれ設けられ、固定用穴219には、リード端子202a及び202bの固定用突起218がそれぞれ嵌合している。なお、固定用穴219は、本発明における第2の固定用穴に相当する。
【0050】
薄板206、216a及び216bは、例えば、銅、真鍮等の金属で構成されている。また、薄板206、216a及び216bは、例えば、薬品による化学的加工やサンドブラスト等の物理的加工で予め両側の表面の全面が粗化されている。
【0051】
ボンディングワイヤ205は、半導体素子203、整合回路基板204、リード端子202a及び202bを電気的に接続するインナーリードであり、図4の(b)〜(d)に示すように、例えば隣接する半導体素子203、整合回路基板204、リード端子202a及び202bにボンディングされている。ボンディングワイヤ205は、例えば金、アルミニウム、銅等で構成されている。
【0052】
モールド樹脂207は、例えばエポキシ樹脂で構成され、図4の(b)〜(d)に示すように、少なくともダイパッド201上に実装された半導体素子203と整合回路基板204と、ボンディングワイヤ205と、ダイパッド201上に固定された薄板206と、リード端子202a及び202b上に固定された薄板216a及び216bとを覆うように形成されている。
【0053】
このとき、図4の(c)に示すように、リード端子202a及び202bは、主面および裏面の一部がモールド樹脂207に挟まれた構成となっている。また、半導体素子203、整合回路基板204、ボンディングワイヤ205、薄板206、薄板216a及び216bは、モールド樹脂207と密着している。
【0054】
ダイパッド201は、少なくとも主面及び側面の一部がモールド樹脂207と密着している。また、ダイパッド201の裏面は、モールド樹脂207から露出している。ここで、この露出したダイパッド201の裏面は、ヒートシンク等へネジ止めまたは半田付けされる。
【0055】
一般的に、モールド樹脂207の材料は、例えば、エポキシ樹脂等が使用される。このため、モールド樹脂207は、銅などの金属材料に比べ熱伝導率が2桁以上低く、モールド樹脂207を介しての放熱では、高出力時の半導体素子203から発生する熱を効果的に放熱することは困難である。しかし、露出したダイパッド201の裏面がヒートシンク等へネジ止めまたは半田付けされるにより、樹脂パッケージ200は、半導体素子203から発生した熱をヒートシンク等へ効果的に放熱させることができる。
【0056】
図5図8は本実施の形態における樹脂パッケージ200の製造工程を示す図である。図5図8の各図において、(a)は工程毎の樹脂パッケージ200の断面図、(b)は上面図を示している。なお、(a)は、(b)におけるBB’線における断面図である。図4における構成要素と同一の構成要素には同一の符号を用い説明を省略する。
【0057】
ここでは、例として、4個の樹脂パッケージ200が一度に形成される工程を表している。
【0058】
図5の(a)及び(b)は、樹脂パッケージ200におけるリードフレーム250の形成工程を示している。リードフレームとは、一般に、半導体素子(半導体チップ)を支持固定し、外部配線との接続をする部品のことをいう。本実施の形態では、リードフレーム250は、ダイパッド201と、リード端子202a及び202bと、リード部212で構成される。
【0059】
詳細には、リードフレーム250は、無酸素銅等の銅素地板からなる1mm厚程度のダイパッド201と、0.1mm厚程度のリード端子202a及び202bと、リード部212とを有する構成である。リード端子202a及び202bと、リード部212とは、無酸素銅等の銅素地板を所定の形状の金型を用いて打ち抜き加工することで形成されている。ダイパッド201は、リード部212にかしめ部213によってかしめられている。また、リードフレーム250の表面は、以下に説明する半導体素子203及び整合回路基板204とのダイボンディングによる接続性を向上するために、金メッキが施されている。なお、一般的に、熱は半導体素子203からダイパッド201の深さ方向に対し45度の角度で拡がる。高出力な半導体素子203の発熱を効果的に放熱するためには、半導体素子203で発生した熱をダイパッド201で十分に拡げる必要があり、ダイパッド201を0.5mm以上の厚さにする必要がある。
【0060】
図6の(a)及び(b)は、半導体素子203及び整合回路基板204をダイパッド201にダイボンディングする工程を表している。リードフレーム250(ダイパッド201とリード部212とをかしめたものを指す。)の表面は金メッキが施されている。樹脂パッケージ200では、半導体素子203とダイパッド201との十分な接続を確保し、効率よく放熱するために、熱伝導率の高いダイボンディング材であるAuSiやAuSnとの混晶を用いることによりダイボンディングを行う。例えば、リードフレーム250上の半導体素子203、整合回路基板204をダイボンディングする領域に、AuSnペレットをおき、次に半導体素子203、整合回路基板204を置き、加熱することでダイボンディングを行う。
【0061】
なお、金は一般的に樹脂との密着性が低いため、金メッキされたダイパッド201、リード端子202a及び202bとモールド樹脂207との密着性を高めるためには何らかの密着性向上手段が必要となる。そこで、以下に示すように、ダイパッド201及びリード端子202a及び202bの主面に薄板206、216a及び216bをそれぞれ配置する。
【0062】
図7の(a)及び(b)は、半導体素子203及び整合回路基板204をダイパッド201の上にダイボンディングした後に、ダイパッド201の上に薄板206を配置し、リードフレーム250のリード端子202a及び202bの上に薄板216a及び216bをそれぞれ配置した状態の樹脂パッケージ200を示している。
【0063】
薄板206は、開口部を有している。開口部の形状は、半導体素子203及び整合回路基板204の外形に相似している。そして、半導体素子203及び整合回路基板204が薄板206の開口部内に配置されるように薄板206をダイパッド201上に配置する。このとき、予めダイパッド201に設けられた固定用突起208と薄板206に設けられた固定用穴209とを嵌合させる。これにより、薄板206をダイパッド201に強固に固定することができる。
【0064】
また、同様に、薄板216a及び216bをリード端子202a及び202b上に配置する。このとき、予めリード端子202a及び202bに設けられた固定用突起218と薄板216a及び216bに設けられた固定用穴209とを嵌合させる。これにより、薄板216a及び216bをリード端子202a及び202bに強固に固定することができる。
【0065】
このように、薄板206、216a及び216bをダイパッド201、リード端子202a及び202bに強固に固定することで、例えば樹脂モールド時に金型をダイパッド201及びリード端子202a及び202bの周囲において移動させる時に、金型内で、薄板206が動いて、ボンディングワイヤ205を切断したり、半導体素子203や整合回路基板204を傷つけることを防ぐことが出来る。
【0066】
図8の(a)及び(b)は、ワイヤボンディングの後、モールド樹脂207により樹脂モールドした状態の樹脂パッケージ200を示している(モールド樹脂207は外周のみ図示。)。モールド樹脂207は、少なくともダイパッド201上に実装された半導体素子203と整合回路基板204と、ボンディングワイヤ205と、ダイパッド201上に固定された薄板206と、リード端子202a及び202b上に固定された薄板216a及び216bとを覆うように形成されている。
【0067】
この後、個片領域214ごとに分離されるように、タイバーカットを行うことで各樹脂パッケージ200が完成する。モールド樹脂207を分割し、かつ粗化された薄板206がモールド樹脂207と密着し、ダイパッド201からモールド樹脂207が剥離することを防ぐことが可能となる。
【0068】
以上、本実施の形態に係る樹脂パッケージ200によると、ダイパッド201の主面、リード端子202a及び202bの主面の少なくともいずれかに薄板206、薄板216a及び216bを備えるので、薄板206、薄板216a及び216bとモールド樹脂207との高い密着性により、モールド樹脂207が剥離しにくい樹脂パッケージ200を得ることができる。これにより、信頼性(半田耐熱性、長期信頼性)に優れた樹脂パッケージを提供することができる。
【0069】
なお、上記した樹脂パッケージ200においては、ダイパッド201の裏面を露出した例をあげているが、露出していない場合も本実施の形態に係る樹脂パッケージ200と同様の効果があることは言うまでも無い。ダイパッド201の裏面を露出した場合は、樹脂界面すなわちダイパッド201の主面が、リフローや周囲環境による温度変化の影響を受けやすいため、本実施の形態の効果が大きくなる。
【0070】
なお、薄板206に、貫通穴があいていると、薄板206とモールド樹脂207との密着力が向上し、モールド樹脂207が、ダイパッド201もしくはリード端子202a及び202bと剥離することを防ぐことが効果的となる。つまり、上記した薄板206、216a及び216bの粗化は、薄板206、216a及び216bに貫通穴を設けた構成であってもよい。また、薄板206、216a及び216bの粗化は、薄板206、216a及び216bに溝を設けた構成であってもよい。
【0071】
また、上記した樹脂パッケージ200においては、両側の表面の全面が粗化された薄板206、216a及び216bを用いる例をあげているが、粗化していない薄板206、216a及び216bを用いた場合も、本願の効果が有効であることは言うまでも無い。また、片側の表面のみを粗化した薄板206、216a及び216bを用いる構成であっても良い。片側の表面のみを粗化した薄板206、216a及び216bを用いる場合には、粗化された面がモールド樹脂207と接するように薄板206、216a及び216bをダイパッド201、リード端子202a及び202bにそれぞれ固定することが好ましい。薄板206、216a及び216bを粗化することで、モールド樹脂207と薄板206、216a及び216bとの密着度が向上し、モールド樹脂207を分割し、ダイパッド201からモールド樹脂207が剥離することを更に効果的に防ぐことが可能となる。
【0072】
また、上記した樹脂パッケージ200では、固定用突起208及び218と固定用穴209及び219とをそれぞれ嵌合させる構成であったが、固定用突起208及び218と固定用穴209及び219とをそれぞれかしめてもよい。ここで、かしめるとは、固定用穴209及び219にそれぞれ固定用突起208及び218を嵌合した後、固定用突起208及び218の先端を叩き潰して締結することをいう。このように、薄板206、216a及び216bをダイパッド201、リード端子202a及び202bに強固に固定することで、例えば樹脂モールド時に金型をダイパッド201及びリード端子202a及び202bの周囲において移動させる時に、金型内で、薄板206が動いて、ボンディングワイヤ205を切断したり、半導体素子203や整合回路基板204を傷つけることを防ぐことが出来る。
【0073】
(実施の形態1の変形例)
次に、実施の形態1の変形例について説明する。
【0074】
図9図12は実施の形態1の変形例における樹脂パッケージ200の製造工程を示す図である。図9図12の各図において、(a)は工程毎の樹脂パッケージ200の断面図、(b)は上面図を示している。なお、(a)は、(b)におけるBB’線における断面図である。実施の形態1に係る図4に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を用い説明を省略する。
【0075】
本変形例に係る樹脂パッケージ200は、製造工程において、ダイパッド201に半導体素子203及び整合回路基板204を実装する前に、ダイパッド201に薄板206を固定する点が、実施の形態1に係る樹脂パッケージ200と異なっている。
【0076】
ここでは、例として、4個の樹脂パッケージ200が一度に形成される工程を表している。
【0077】
図9の(a)及び(b)は、樹脂パッケージ200におけるリードフレーム250の形成工程を示している。この構成は、実施の形態1において図5の(a)及び(b)に示した工程と同様であるため、説明を省略する。
【0078】
図10の(a)及び(b)は、リードフレーム250のダイパッド201の上に薄板206を配置し、リードフレーム250のリード端子202a及び202bの上に薄板216a及び216bをそれぞれ配置した状態の樹脂パッケージ200の製造工程を示している。薄板206は、開口部を有している。開口部の形状は、半導体素子203及び整合回路基板204の外形に相似している。半導体素子203及び整合回路基板204をダイパッド201にダイボンディングする前に薄板206をダイパッド201に固定させる。このとき、予めダイパッド201に設けられた固定用突起208と薄板206に設けられた固定用穴209とを嵌合させる。これにより、薄板206をダイパッド201に強固に固定することができる。
【0079】
これにより、半導体素子203、整合回路基板204の位置あわせの精度を向上することができる。
【0080】
また、実施の形態1と同様に、薄板216a及び216bをリード端子202a及び202b上に配置する。このとき、予めリード端子202a及び202bに設けられた固定用突起218と薄板216a及び216bに設けられた固定用穴209とを嵌合させる。これにより、薄板216a及び216bをリード端子202a及び202bに強固に固定することができる。
【0081】
図11の(a)及び(b)は、半導体素子203及び整合回路基板204をダイパッド201にダイボンディングする工程を表している。リードフレーム250(ダイパッド201とリード部212とをかしめたものを指す。)の表面は金メッキが施されている。樹脂パッケージ200では、半導体素子203とダイパッド201との十分な接続を確保し、効率よく放熱するために、熱伝導率の高いダイボンディング材であるAuSiやAuSnとの混晶を用いることによりダイボンディングを行う。例えば、リードフレーム250上の半導体素子203、整合回路基板204をダイボンディングする領域に、AuSnペレットをおき、次に半導体素子203、整合回路基板204を置き、加熱することでダイボンディングを行う。半導体素子203、整合回路基板204をダイボンディングする領域は、薄板206に形成された開口部内である。
【0082】
図12の(a)及び(b)は、ワイヤボンディングの後、モールド樹脂207により、樹脂モールドした状態の樹脂パッケージ200を示している。この構成は、実施の形態1において図12の(a)及び(b)に示した工程と同様であるため、説明を省略する。
【0083】
この後、個片領域214ごとに分離されるように、タイバーカットを行うことで各樹脂パッケージ200が完成する。モールド樹脂207を分割し、かつ粗化された薄板206がモールド樹脂207と密着し、ダイパッド201からモールド樹脂207が剥離することを防ぐことが可能となる。
【0084】
以上、本変形例によると、樹脂パッケージ200は、ダイパッド201の主面、リード端子202a及び202bの主面の少なくともいずれかに薄板106、薄板216a及び216bを備えるので、半導体素子203及び整合回路基板204とモールド樹脂207との密着性を向上し、モールド樹脂207が剥離しにくい樹脂パッケージを得ることができる。これにより、信頼性(半田耐熱性、長期信頼性)に優れた樹脂パッケージ200を提供することができる。
【0085】
さらに、薄板206を、半導体素子203及び整合回路基板204よりも先にダイパッド201の主面に固定することで、半導体素子203及び整合回路基板204をダイパッド201の主面の所定位置に、精度よく配置することができる。
【0086】
なお、薄板206、216a及び216bは、ダイパッド201、リード端子202a及び202bに固定される前にあらかじめ粗化されたものであっても良いし、ダイパッド201、リード端子202a及び202bに固定された後、半導体素子203及び整合回路基板204を実装する前に粗化されてもよい。この場合、薄板206、216a及び216bは、ダイパッド201、リード端子202a及び202bに固定された後、例えばサンドブラスト等の物理的加工で粗化してもよい。
【0087】
なお、ダイパッド201に設けた固定用突起208と薄板206に設けた固定用穴209をかしめることで、半導体素子203及び整合回路基板204をダイパッド201に実装する時のダイパッド201と薄板206のズレを防ぐことができる。さらに、薄板206がダイパッド201に固定されることで、更にモールド樹脂207が固定され、モールド樹脂207の剥離を抑制することが出来る。
【0088】
また、薄板206のダイパッド201への固定は、かしめ以外の方法(ダイボンド材による固定や接着剤による固定)であっても良い。さらに、モールド樹脂207を分割してダイパッド201と薄板206との接触面積を増やすことで、モールド樹脂207の剥離を抑制する構成であってもよい。
【0089】
さらに、ダイボンディング材に対する濡れ性が低いSUSやモールド樹脂207と同じ樹脂で構成される薄板206を用いてもよい。これにより、薄板206へのダイボンディング材が付着することによるダイボンディング材の不足や薄板の開口部へのダイボンディング材の吹き上がりによるダイボンディング不良を回避することが可能となる。
【0090】
このとき、ペレット状のダイボンディング材を用い、薄板206の開口部より大きいペレットを用いることで、薄板206でペレットを押さえるけることが出来るため、ペレットの折れ曲がり等によって半導体素子203及び整合回路基板204が浮き上がる実装不良を回避することが可能となる。
【0091】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態に係る樹脂パッケージが実施の形態1に示した樹脂パッケージと異なる点は、薄板が、ダイパッドの主面の、チップ(半導体素子及び整合回路基板)の実装された領域を挟む両側に配置されている点である。以下、図13を参照して説明する。
【0092】
図13は、本実施の形態に係る樹脂パッケージの概略構成図であり、(a)は樹脂パッケージの上面図、(b)は(a)のAA’線における断面図、(c)は(a)のBB’線における断面図、(d)は(a)のCC’線における断面図である。
【0093】
図13の(a)に示すように、樹脂パッケージ300は、ダイパッド301と、リード端子302a及び302bと、半導体素子303と、整合回路基板304と、ボンディングワイヤ305と、薄板306a及び306bと、薄板316a及び316bと、モールド樹脂307とにより構成される。薄板316a及び316bには、リード端子302a及び302bに固定されるための固定用穴319がそれぞれ設けられ、固定用穴319には、リード端子302a及び302bの固定用突起318がそれぞれ嵌合している。なお、図4の(a)は、モールド樹脂307を透視した上面図であり、モールド樹脂307は外枠のみを破線で示している。また、半導体素子303及び整合回路基板304は、本発明におけるチップに相当する。モールド樹脂307は、本発明における封止樹脂に相当する。
【0094】
ここで、ダイパッド301と、リード端子302a及び302bと、半導体素子303と、整合回路基板304と、ボンディングワイヤ305と、薄板316a及び316bと、モールド樹脂307と、固定用突起318と、固定用穴319のそれぞれは、図4に示したダイパッド201と、リード端子202a及び202bと、半導体素子203と、整合回路基板204と、ボンディングワイヤ205と、薄板216a及び216bと、モールド樹脂207と、固定用突起218と、固定用穴219のそれぞれと同一であるので説明を省略する。なお、固定用突起318及び固定用穴319は、本発明における第2の固定用突起及び第2の固定用穴に相当する。
【0095】
図13の(a)に示すように、薄板306a及び306bは、ダイパッド301の主面の、半導体素子303及び整合回路基板304の実装された領域を挟む両側に配置されている。薄板306a及び306bには、ダイパッド301に固定されるための固定用穴309がそれぞれ設けられ、固定用穴309のそれぞれには、ダイパッド301の固定用突起308が嵌合している。なお、固定用突起308及び固定用穴309は、本発明における第1の固定用突起及び第1の固定用穴に相当する。
【0096】
薄板306a及び306bは、例えば、銅、真鍮等の金属で構成されている。また、薄板306a及び306bは、例えば、薬品による化学的加工やサンドブラスト等の物理的加工で予め両側の表面の全面が粗化されている。
【0097】
このように、樹脂パッケージ300において、薄板306a及び306bは、ダイパッド301の主面の、半導体素子303及び整合回路基板304の実装された領域を挟む両側に配置されるので、半導体素子303及び整合回路基板304の配置位置によって薄板306a及び306b形状が限定されることがない。したがって、汎用性のある樹脂パッケージ300を提供することができる。
【0098】
以上より、本実施の形態に係る樹脂パッケージ300によると、薄板306a及び306bがダイパッド301の主面の、半導体素子303及び整合回路基板304の実装された領域を挟む両側に配置されることにより、実施の形態1に示した樹脂パッケージ200と同様、薄板306a及び306b、薄板316a及び216bと、モールド樹脂207との高い密着性により、モールド樹脂307が剥離しにくい樹脂パッケージ300を得ることができる。これにより、信頼性(半田耐熱性、長期信頼性)に優れた樹脂パッケージを提供することができる。また、半導体素子303及び整合回路基板304の配置位置によって薄板306a及び306bの形状が限定されることがない。したがって、汎用性のある樹脂パッケージ300を提供することができる。
【0099】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形を行ってもよい。
【0100】
例えば、上記した薄板は、粗化されたものであってもよいし粗化されていない薄板であってもよい。また、薄板の粗化は、薄板の両側の表面にされてもよいし、片側の表面にされたものであってもよい。また、薄板の粗化は全面にされたものであってもよいし、一部にされたものであってもよい。
【0101】
また、上記した薄板の粗化は薬品による化学的加工やサンドブラスト等の物理的加工によるものであってもよい。また、薄板に貫通穴、溝を設けた構成であってもよい。
【0102】
また、上記した樹脂パッケージでは、固定用突起と固定用穴とを嵌合させる構成であったが、固定用突起と固定用穴とをかしめてもよい。
【0103】
また、薄板は、ダイパッドの主面の、半導体素子及び整合回路基板の周囲に配置されてもよいし、半導体素子及び整合回路基板の実装された領域を挟む両側に配置されてもよい。
【0104】
また、ダイパッド、リード端子、薄板、モールド樹脂、ボンディングワイヤ等を構成する材料は、上記した材料に限らず、適宜変更してもよい。また、これらの大きさ、形状は、上記したものに限らず適宜変更してもよい。
【0105】
また、本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。例えば、本発明に係る樹脂パッケージを備えた高周波用回路システムも本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明の樹脂パッケージは、高周波信号を高出力で扱う移動体通信用の基地局、あるいは電子レンジなどのマイクロ波家電機器等に適用できる。
【符号の説明】
【0107】
100A、100B、100C、200、300 樹脂パッケージ
101、201、301 ダイパッド
102a、102b、202a、202b、302a、302b リード端子
103、203、303 半導体素子(チップ)
104、204、304 整合回路基板(チップ)
105、205、305 ボンディングワイヤ
106、206、216a、216b、306a、306b、316a、316b 薄板
107、207、307 モールド樹脂(封止樹脂)
208、308 固定用突起(第1の固定用突起)
209、309 固定用穴(第1の固定用穴)
218、318 固定用突起(第2の固定用突起)
219、319 固定用穴(第2の固定用穴)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13