特許第6049020号(P6049020)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6049020
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】ゲームプログラムおよびゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/22 20140101AFI20161212BHJP
   A63F 13/26 20140101ALI20161212BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20161212BHJP
   A63F 13/537 20140101ALI20161212BHJP
【FI】
   A63F13/22
   A63F13/26
   A63F13/2145
   A63F13/537
【請求項の数】3
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2013-532401(P2013-532401)
(86)(22)【出願日】2012年3月30日
(86)【国際出願番号】JP2012002236
(87)【国際公開番号】WO2013035215
(87)【国際公開日】20130314
【審査請求日】2015年1月26日
(31)【優先権主張番号】特願2011-194212(P2011-194212)
(32)【優先日】2011年9月6日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100123940
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 辰一
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 要
(72)【発明者】
【氏名】徳田 優也
(72)【発明者】
【氏名】松本 聡
(72)【発明者】
【氏名】古形 毅
【審査官】 柴田 和雄
(56)【参考文献】
【文献】 特許第4243553(JP,B2)
【文献】 特開2003−210827(JP,A)
【文献】 特開2010−005209(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 − 13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示部、第2表示部、および、第2表示部表面に設けられたタッチパネルを制御するコンピュータを、
ゲームを実行するゲーム実行モードの動作時または停止時に、前記第2表示部の表示内容をカスタマイズするカスタマイズモードを起動させるカスタマイズモード起動手段として機能させ、さらに、
前記ゲーム実行モードにおいて、
前記第1表示部に、操作入力に応じて進行するゲーム画像を表示させるゲーム画像表示手段、
前記第2表示部のパネル画像表示エリアに、前記ゲームの進行に関連する操作に対応づけられた操作パネル画像、または、前記ゲームの進行に関連する表示に対応づけられた表示パネル画像を含む1または複数のパネル画像を表示するパネル画像表示手段、
前記操作パネル画像への操作を前記タッチパネルで検出したとき、該操作に応じた処理が行われたゲーム画像を描画して前記ゲーム画像表示手段に供給するゲーム制御手段、
として機能させ、さらに、
前記カスタマイズモードにおいて、
前記第2表示部に、前記パネル画像表示エリア、および、該パネル画像表示エリアに表示されるパネル画像の候補である候補画像を表示し、前記候補画像の選択操作を前記タッチパネルで検出たとき、該選択操作がされた候補画像を前記パネル画像として前記パネル画像表示エリアに配置して表示し、特定のパネル画像が前記パネル画像表示エリアに配置された場合、所定の変形操作の入力に応じて前記パネル画像を前記パネル画像表示エリアの範囲内で変形し、所定の移動操作の入力に応じて前記パネル画像を前記パネル画像表示エリアの範囲内で移動させるパネル画像登録処理手段、
として機能させるゲームプログラム
【請求項2】
前記特定のパネル画像は、十字形の操作子の画像である請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
ディスプレイと、ユーザによって操作される操作部と、請求項1または請求項2に記載のゲームプログラムを記憶した記憶部と、前記記憶部に記憶されたゲームプログラムを実行するコンピュータと、を備えたゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1表示部にゲーム画像を描画し、第2表示部にパネル画像を指定可能に表示し、指定されたパネル画像に対応付けられた処理を行うゲーム制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯型(小型)のゲーム装置が知られている。携帯型のゲーム装置は、装置本体の中央に液晶画面を備え、その左右に機構的な操作スイッチ類を備え、各操作スイッチを操作することでゲーム進行を実現する。近年では、液晶画面を上下に一対備え、下側画面に種々の情報を表示する携帯型のゲーム装置が知られている。
【0003】
特許第4243553号公報には、装置本体の上下に一対の液晶画面を備え、かつ下側画面には押圧位置を検知するタッチパネルが積層された携帯型のゲーム装置が提案されている。このゲーム装置は、上側画面にゲーム画像が描画され、下側画面に画像としての操作スイッチ等(ボタン画像)が所要数表示可能である。ボタン画像は、プレイヤがガイドに沿って個別に設定できる。下側画面内に4種類の枠形状のボタン画像が予め準備されている。プレイヤは、その中からプレイヤが所望する形状のボタン画像を選出し、さらに下側画面の所望する位置に位置決めし、かつ所望する大きさに変更可能である。また、プレイヤは、当該ボタン画像に持たせる機能、すなわちそのボタンに対応づける処理内容を機能リスト内から任意に選択可能である。このようにゲーム進行に際して操作されるボタン画像を所望数だけ予めカスタマイズすることで、固定化された機構的な操作スイッチに対して自己の操作癖や右利き左利き等を反映させたものとすることができ、ゲーム操作をより好適に行うことが可能となる。
【0004】
また、出願人のインターネットサイトである<http://www.capcom.co.jp/sf4/3DS/style.html>には、上側画面に格闘ゲームが描画される携帯型のゲーム装置が記載されている。このゲーム装置では下側画面を4等分し、4領域の所望する区域に対して、複雑な格闘技が予め4個まで登録可能にしたゲームが開示されている。このゲームによれば、自己の操作癖や右利き左利きの違いの他、好み乃至は複数の操作を要するなどの高難度の格闘技等を予め登録しておくことで、登録技を容易かつ迅速に使用することができ、その分ゲームを有利に展開することが可能となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許第4243553号公報に記載のゲームでボタン画像を作成するには、まず形状を選定し、次いで位置と大きさとを決め、最後に機能を対応付ける作業が必要である。しかも形状と機能とを別々のリストを読み出し、その中から選択する必要があり、極めて煩わしい。また、ボタン画像の形状が機能を表すものでないことから、ボタン画像自体が機能を示唆するものではなく、機能はあくまで文字によって図形上に併記されている。従って、かかるボタン画像では、図形内への押圧の有無で操作の有無を判断する程度のものが得られるに過ぎず、例えば図形内の複数箇所への押圧によって異なる指示を行わせるというような複雑な指示を実現するには限界がある。
【0006】
上記インターネットサイトに記載のゲーム装置は、格闘技等を文字で表記して割り付けるのみであり、また登録対象のボタン画像のサイズが全て同一であるため、カスタマイズという観点から限界がある。
【0007】
なお、複数のアイコンが表示されている画面上でアイコンの配置を使用頻度を考慮して調整するカスタマイズ機能を備えた携帯情報端末が知られている。しかし、かかる携帯情報端末は、元々表示されているアイコンの表示位置の入れ替え作業に過ぎず、候補対象のアイコン中から所望のアイコンを新たに選択して特定域に設定する態様とは異なる。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、ゲーム進行の指示操作のためのパネル画像の配置位置及びサイズに対するカスタマイズ化を容易な操作で実現することができるゲームプログラムおよびゲームシステム提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のゲームプログラムは、第1表示部、第2表示部、および、第2表示部表面に設けられたタッチパネルを制御するコンピュータを、ゲームを実行するゲーム実行モードの動作時または停止時に、前記第2表示部の表示内容をカスタマイズするカスタマイズモードを起動させるカスタマイズモード起動手段として機能させ、さらに、前記ゲーム実行モードにおいて、前記第1表示部に、操作入力に応じて進行するゲーム画像を表示させるゲーム画像表示手段、前記第2表示部のパネル画像表示エリアに、前記ゲームの進行に関連する操作に対応づけられた操作パネル画像、または、前記ゲームの進行に関連する表示に対応づけられた表示パネル画像を含む1または複数のパネル画像を表示するパネル画像表示手段、前記操作パネル画像への操作を前記タッチパネルで検出したとき、該操作に応じた処理が行われたゲーム画像を描画して前記ゲーム画像表示ステップに供給するゲーム制御手段、として機能させ、さらに、前記カスタマイズモードにおいて、前記第2表示部に、前記パネル画像表示エリア、および、該パネル画像表示エリアに表示されるパネル画像の候補である候補画像を表示し、前記候補画像の選択操作を前記タッチパネルで検出したとき、該選択操作がされた候補画像を前記パネル画像として前記パネル画像表示エリアに配置して表示し、特定のパネル画像が前記パネル画像表示エリアに配置された場合、所定の変形操作の入力に応じて前記パネル画像を前記パネル画像表示エリアの範囲内で変形し、所定の移動操作の入力に応じて前記パネル画像を前記パネル画像表示エリアの範囲内で移動させるパネル画像登録処理手段、として機能させるとを特徴とする。
【0012】
上記発明において、前記特定のパネル画像は、十字形の操作子の画像であることを特徴とする。
【0013】
本発明のゲームシステムは、ディスプレイと、ユーザによって操作される操作部と、上記ゲームプログラムを記憶した記憶部と、前記記憶部に記憶されたゲームプログラムを実行するコンピュータと、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、ゲーム進行に関連する操作や表示に対応づけられたパネル画像の配置やサイズのカスタマイズを、簡単な操作で行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本発明に係るゲーム装置の一実施形態を示す外観図である。
図2図2は、図1に示すゲーム装置のハードウエア構成の一実施形態を示すブロック図である。
図3図3は、制御部の機能的な構成の一実施形態を示すブロック図である。
図4図4は、カスタマイズモードでのパネル画像配置画面の一例を示す画面図である。
図5A図5Aは、カスタマイズモードにおいて、選択したパネル画像を移動させる途中の状態の図である。
図5B図5Bは、カスタマイズモードにおいて、選択したパネル画像を移動させる途中の状態の図である。
図5C図5Cは、カスタマイズモードにおいて、古いパネル画像を廃棄処理する状態の図である。
図6A図6Aは、「カメラ」パネル画像に対する変形調整のメニューを選択するメニュー画面図である。
図6B図6Bは、「カメラ」パネル画像に対する「移動」調整操作を説明する画面図である。
図6C図6Cは、「カメラ」パネル画像に対する「拡大縮小」調整操作を説明する画面図である。
図7図7は、ゲーム進行(カスタマイズモードがオフ状態)中の一場面を示す画面図である。
図8図8は、ゲーム進行(カスタマイズモードがオフ状態)中の一場面を示す画面図である。
図9A図9Aは、「ターゲットコントロール」パネル画像を示す図である。
図9B図9Bは、「ターゲットコントロール」パネルに「ターゲットスコープ」画像が重畳表示されている状態の画像図である。
図9C図9Cは、「ターゲットコントロール」パネルに「エリア外」画像が重畳して併記表示されている状態の画像図である。
図9D図9Dは、「ターゲットコントロール」パネルに「ターゲットスコープ」画像及び「エリア外」画像が重畳して併記表示されている状態の画像図である。
図10A図10Aは、「ターゲットコントロール」パネルに「第1のターゲット」パネル画像と「第2のターゲット」パネル画像とが併記表示されている画像図である。
図10B図10Bは、「ターゲットコントロール」パネルに「第1のターゲット」パネル画像が重畳表示されている画像図である。
図10C図10Cは、「ターゲットコントロール」パネルに「第2のターゲット」パネル画像が重畳表示されている画像図である。
図10D図10Dは、「ターゲットコントロール」パネルに「第2のターゲット」パネル画像が重畳表示されている画像図である。
図10E図10Eは、「第2のターゲット」パネル表示部に「第2のターゲットスコープ」画像及び「エリア外」画像が重畳して併記表示されている画像図である。
図11図11は、制御部によって実行される、カスタマイズモードのオン状態でのパネル画像を登録する処理の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、「カメラ」パネル画像に対する変形調整の処理の一例を説明するフローチャートである。
図13図13は、「移動処理」(図12のステップS63参照)のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。
図14図14は、「拡大縮小」(図12のステップS67参照)のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。
図15図15は、制御部30によって実行される、ターゲットコントロール表示処理の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、制御部30によって実行される、ターゲットキャラクタが1つの場合における割込Iの処理を示すフローチャートである。
図17図17は、制御部30によって実行される、ターゲットキャラクタが2つの場合における割込IIの処理を示すフローチャートである。
図18図18は、制御部30によって実行される、ターゲットキャラクタが2つの場合における割込IIIの処理を示すフローチャートである。
図19図19は、「ターゲットスコープ表示処理I」(図15のステップS125参照)の一例を示すフローチャートである。
図20図20は、「ターゲットスコープ表示処理II」(図15のステップS129参照)の一例を示すフローチャートである。
図21図21は、「ターゲットスコープ表示処理II」(図15のステップS129参照)の一例を示すフローチャートである。
図22A図22Aは、「キック」パネル画像の一例を示す画像図で、「キック」の文字が表記された画像図である。
図22B図22Bは、「キック」パネル画像の一例を示す画像図で、「特殊攻撃」の文字等が表記された画像図である。
【符号の説明】
【0019】
1 ゲーム装置
11,21 表示部
23 タッチパネル
24 タッチスクリーン
30 制御部
306 パネル画像登録処理部
307 パネル画像調整処理部
310 ターゲットスコープ処理部
41 選択表示域
42 配置表示域
A 配置エリア
q、Q パネル画像
602,702,802 ターゲットスコープ画像
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明に係るゲーム装置の一実施形態を示す外観図である。図1において、本ゲーム装置1は、いずれも薄型の直方体形状を有する上部本体10と下部本体20とを備えている。上部本体10と下部本体20とは、中央のヒンジ部1A周りで回動して開閉可能に連結されている。上部本体10と下部本体20とが対向する面、すなわち図1で見えている両面には、それぞれ中央に長方形をなす所要サイズの表示部11,21が設けられている。表示部11,21は液晶パネルディスプレイ、プラズマディスプレイ、及びEL(Electro luminescence)ディスプレイ等が採用可能である。
【0021】
下部本体20は、表示部21を挟んで左右側に、ゲーム機のコントローラとして周知の操作部材22が配設されている。操作部材22は、スタートボタン221、セレクトボタン222を備えると共に、X,Y,A,Bの4つのボタン223〜226、十字ボタン227及びアナログパッド228を含む。さらに、操作部材22は、下部本体20の上部の左右角部に配設されたLボタン22L及びRボタン22Rを含む。
【0022】
スタートボタン221は、ゲームのスタートを指示するために設けられる。セレクトボタン222は、ゲームの種類の選択、その他各種の選択要求に応答するべく指示を行うために設けられる。Aボタン223は、例えばプレイヤキャラクタに対するパンチ、ジャンプ等のアクションを指示するために設けられる。Bボタン224は、セレクトボタン222で選択された内容の変更やAボタン223で指示したアクションの取り消し等を指示するために設けられる。Xボタン225及びYボタン226は、Aボタン223及びBボタン224による指示以外の指示、例えば武器やアイテムの使用指示がある場合に補助的に使用される。十字ボタン(Directional pad)227は、上下左右の4部位に押圧部と押圧を感知する感知部とを有している。十字ボタン227は、いずれかの押圧部への選択的な押圧によって、対応付けられた方向に、プレイヤがゲームに登場するプレイヤキャラクタ等のゲーム空間内での移動方向を指示したり、カーソルの移動方向を指示したりするために設けられる。アナログパッド228は、傾倒可能に立設された操作桿と操作桿の傾倒方向及び傾倒角度を検知する検知部を有したジョイスティックで、プレイヤキャラクタの移動方向の指示を行うために設けられる。Lボタン22L及びRボタン22Rは、Aボタン223及びBボタン224と同様の操作に用いることができ、又はこれらの補助的な操作にも用いることができる。また、本実施形態では、Lボタン22Lは、ゲーム空間内に配置されてゲーム画像を撮る仮想カメラの視線をリセット(カメラリセット)する場合にも操作される。
【0023】
表示部21の上面には、タッチパネル23が積層されている。タッチパネル23は、押圧(接触含む)操作位置を感知する薄層の透明材料を用いたものが採用可能である。押圧の感知方式は、電極感圧素子方式の他、電圧降下検出式、光学式及び静電容量結合式等が適宜採用可能である。また、タッチパネル23は、プレイヤの指による又はスタイラスペン25による上面の押圧位置を、例えば直交する方向の電圧等の感知信号として検知することで、押圧位置の2次元座標を検知する。表示部21に表示される画像の表示座標とタッチパネル23の直交検知信号(位置座標)との関係を予め対応付けておくことで、表示部21の画面のいずれの画像に対して押圧が行われたかを検知する。また、タッチパネル23に対する押圧検知動作が高速で周期的に繰り返されることで、継続した押圧が検出される。例えば、押圧が連続して検知されている状態から解除(検知が途絶える)された時点が検出可能である。また、押圧が連続して検知されている状態で検知される押圧位置の変動(すなわち移動)が検出可能である。なお、指等で押圧する態様では、押圧位置は幅を持って検出されるが、この場合、中心点を算出(いわば重心計算)し、この点を押圧位置として扱えばよい。以下、押圧位置の検知や押圧状態の検知を行う態様である表示部21とタッチパネル23とからなる構成をタッチスクリーン24という。
【0024】
図2は、図1に示すゲーム装置のハードウエア構成の一実施形態を示すブロック図である。ゲーム装置1は、コンピュータを備えており、CPU(Central Processing Unit)300を有する。CPU300は、バスBAを介してROM(Read Only Memory)321及びRAM(Random Access Memory)322に接続されている。
【0025】
また、ゲーム装置1は、描画処理プロセッサ323、VRAM(Video RAM)111,211、および、音声処理プロセッサ331を含む。描画処理プロセッサ323は、各表示部11,21に必要な画像を表示させる。VRAM111,211は、表示部11,21に対応する。音声処理プロセッサ331は、ゲーム効果音、BGM、音声等の音響信号を生成し、上部本体10の表示部11の左右に設けられた図略のスピーカ33(又は側面に設けられた図略のイヤホン端子)に出力する。
【0026】
また、ゲーム装置1は、タッチスクリーン24(表示部21及びタッチパネル23)からの検知信号を継続的に受信して押圧、座標情報を検知する入力信号処理部34を備える。さらにゲーム装置1は、必要に応じて、無線通信モジュール35が接続可能にされている。無線通信モジュール35は、HSPA(High Speed Packet Access)等の通信規格に準拠した無線通信によってインターネット上の他のサーバ装置との間でデータ通信を可能にする。無線通信モジュール35は、インターネット上の、ゲームプログラム及びゲームデータを格納しているサーバ装置からゲームプログラム及びゲームデータがダウンロードされる。ゲームメディア36は、ゲームプログラム及びゲームデータを記憶する。ゲームメディア36からかかるゲームプログラム及びゲームデータがRAM322などにダウンロードされる。ゲームデータとしては、ゲーム空間に登場する各キャラクタ、ゲーム空間を構成する各種のオブジェクト、ゲーム進行に必要な各種のデータ類、また、表示部21に表示される各メニュー画面の画像及び各種のアイコン(パネル画像含む)を含む。なお、無線通信モジュール35は、インターネットを介して(または介さず)他のゲーム装置との間でデータ通信することにより、他のプレイヤと対戦ゲーム等を行うことを可能とする。
【0027】
ROM321は、無線通信モジュール35から、またゲームメディア36等からRAM322にゲームプログラム及び各種のデータをロードするプログラムが記憶されている。また、外部メモリ37は、ゲーム途中でセーブ(保存)したときのゲーム履歴情報をサーブ情報として記憶するもので、メモリスティックやUSB(Universal Serial Bus)メモリ等である。この場合、ゲーム装置1の本体の適所に外部メモリ37との通信を可能にする接続端子が設けられておればよい。RAM322は、ロードしたゲームプログラム及びゲームデータが格納されるロードエリアと、CPU300がゲームプログラムを実行する際に使用するためのワークエリアとを有している。
【0028】
CPU300は、RAM322にロードされたゲームプログラムを、タッチスクリーン24への押圧及び操作部材22への操作の内容に応じて実行することでゲーム進行を制御する。具体的には、CPU300は、以下の手順でゲーム進行を制御する。CPU300は、スタイラスペン23による操作をタッチスクリーン24を用いて検出する。この操作信号は入力信号処理部34を経て入力される。CPU300は、操作部材22からの操作信号を入力する。CPU300は、RAM322に展開されているゲームプログラムに従ってその操作信号に対応する所定のゲーム進行処理を行う。CPU300は、その処理結果を、ゲーム進行を示す画像(以下、「ゲーム画像」)として表示部11の画面に表示する。また、CPU300は、必要に応じて、ゲーム進行を示す音声信号(以下、「ゲーム音声」)をスピーカ33又はイヤホン端子に出力する。
【0029】
表示部11へのゲーム画像の描画処理は、CPU300の指令を受けて描画処理プロセッサ323が実行する。すなわち、CPU300は、プレイヤにより操作部材22及びタッチスクリーン24から入力された操作信号等に基づき、表示部11の画面に表示すべきゲーム画像の内容を決定する。CPU300は、描画処理プロセッサ323に、その内容に対して必要な描画データを生成させ、その描画データを用いて描画処理を行わせる。描画処理プロセッサ323は、描画データに基づいて所定周期、例えば1/60秒毎にゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像をVRAM111に書き込む。VRAM111に書き込まれたゲーム画像は、1/60秒毎にフレーム単位で繰り返し読み出されて表示部11に描画される。
【0030】
また、後述する表示部21への画像の描画処理は、CPU300の指令を受けて描画処理プロセッサ323が行う。すなわち、CPU300は、プレイヤにより操作部材22及びタッチスクリーン24から入力された操作信号等に基づき、表示部21の画面に表示すべき画像の内容を決定する。描画処理プロセッサ323は、その内容に対して必要な描画データを生成し、さらにその描画データを用いて描画処理を行う。描画処理プロセッサ323は、描画データに基づいて所定周期、例えば1/60秒毎に画像を生成し、生成したゲーム画像をVRAM211に書き込む。VRAM211に書き込まれたゲーム画像は、1/60秒毎にフレーム単位で繰り返し読み出されて表示部21に描画される。ここに、CPU300、ROM321、RAM322、描画処理プロセッサ323及び音声処理プロセッサ331は制御部30を構成している。
【0031】
なお、本ゲーム装置1で実行可能なゲームは、複数プレイヤによるゲームの他、1人のプレイヤで行うゲームを含む。1人プレイヤゲームとしては、予め設定されたゲームルールに従って行動などするようにCPUによって制御されるNPC(Non Player Character)を相手に行うゲームであってもよく、この場合、サッカーゲームのようなチーム対戦ゲームであってもよい。また、ゲームの種類も、各種の対戦ゲーム及び競争ゲームに適用可能である。
【0032】
ここで、本ゲーム装置1で実行されるゲームの一例について説明する。本ゲームは、戦闘ゲームであり、戦闘のための複数のゲーム空間(戦闘ゲーム空間)と、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタに対して戦闘の準備等を行わせるための拠点となるゲーム空間(拠点ゲーム空間)とが準備されている。それぞれの戦闘ゲーム空間には、ゲーム空間毎に、ターゲットとなるNPCのモンスターキャラクタが割り当てられ、かつNPCである種々の敵キャラクタがゲームの難度を高める演出等の目的で準備されている。敵キャラクタ及びモンスターキャラクタは、戦闘ゲーム空間においてゲームプログラムに従ってプレイヤキャラクタ等と対戦する等の種々の行動を実行するよう制御される。
【0033】
プレイヤキャラクタは、拠点ゲーム空間において、予め付与された乃至は過去の戦績で獲得したポイント、その他を利用して戦闘のための各種アイテム(武器、プレイヤキャラクタの味方であるNPCの仲間キャラクタ「Player2,Player3,…」等)を補充したりする。仲間キャラクタは、プレイヤキャラクタの戦闘行動を側面から支援する行動を実行するようにゲームプログラムによって制御される。
【0034】
また、拠点ゲーム空間では、プレイヤキャラクタに対し、例えば無作為に、あるモンスターキャラクタの退治乃至は捕獲のコマンドが発生する。プレイヤキャラクタは、このコマンドを受けると、必要なアイテム、武器、仲間キャラクタ等の補充、補強を行った後、当該モンスターキャラクタが割り当てられている戦闘ゲーム空間に移行する。そして、プレイヤキャラクタは、移行先の戦闘ゲーム空間内、かつ所定の時間制限の中で、各種の敵キャラクタと戦う。また戦闘ゲーム空間は複数の戦闘エリアに区分されており、プレイヤキャラクタは全体地図を頼りに最終的にターゲットであるモンスターキャラクタを見つけて、戦闘を行う。そして、プレイヤキャラクタが制限時間内にコマンドを達成して拠点ゲーム空間に戻ることで、プレイヤは所定のポイントを取得することができる。その後、CPU300は、1つのゲームステージを終了する。
【0035】
上記において、戦闘を有利に進めるために、プレイヤは、アイテムの使用に対する素速い指示や、迅速な状況判断を行うことが望まれる。ゲーム進行のための各種の指示は、機構的な操作部材22で行うことが可能である。しかし、操作部材22は配置が固定化されたものであること、また指令の種類の多さを考えると、ゲーム進行に関する指示内容に対応付けられたパネル画像をタッチスクリーン24に、ある程度準備可能にすることが望ましい。例えば図8を参照して簡単に説明すると、表示部21に表示されているパネル画像のうち、例えば「カメラ」パネル画像Q1の上下左右部位のいずれかが押圧されると、表示部11にゲーム画像を撮るための仮想カメラの視線が対応する方向に旋回され、ゲーム空間に対する視野を変えることができる。また、「仲間ステータス」パネル画像Q10が押圧されると、仲間キャラクタの状況が即座に把握できてゲーム戦略を練り直す等が可能となる。その他、「アクションショートカット」パネル画像が押圧されると、プレイヤキャラクタに対して所定のアクションを指示することができる。そこで、本実施例では、拠点ゲーム空間において、後述するように、表示部21上にゲーム進行の指示内容に対応付けられたパネル画像をプレイヤが嗜好する配置が(カスタマイズして)、登録される。なお、かかるカスタマイズ処理を許可するカスタマイズモードの設定は、拠点ゲーム空間で可能であると共に、戦闘ゲーム空間において、戦闘ゲームの進行を中断することなく可能としている。なお、戦闘ゲーム中はゲームの進行をその間、中断するようにしてもよい。
【0036】
図3は、制御部の機能的な構成の一実施形態を示すブロック図である。ゲーム装置1の制御部30は、モード判定部301、操作受付処理部302、ゲーム進行処理部303、上側画面表示処理部304、下側画面表示処理部305、パネル画像登録処理部306、パネル画像調整処理部307、ゴミ箱処理部308、一致判定部309、及び、ターゲットスコープ処理部310等として機能する。モード判定部301は、RAM322に展開されたゲームプログラムを実行することによって、ゲーム開始後、カスタマイズモードが選択されたか否かを判断する。操作受付処理部302は、操作部材22及びタッチスクリーン24からの操作信号の受付処理を行う。ゲーム進行処理部303は、操作受付処理部302による処理に基づいてゲーム進行を制御する上側画面表示処理部304は、ゲーム進行処理部303からの指示を受けて表示部11の画面にゲーム画像を描画させる。下側画面表示処理部305は、表示部21の画面に所定の画像を描画させる。パネル画像登録処理部306は、カスタマイズモードにおいてプレイヤの指示に基づき表示部21の画面を利用してパネル画像の選択及び画面上への配置等を設定する。パネル画像調整処理部307、カスタマイズモードにおいて、選択された仮想カメラを示すパネル画像等の所定のパネル画像に対して画像の変形等の調整を行う。ゴミ箱処理部308は、カスタマイズモードにおいて選択乃至は選択予定のパネル画像に対する取消(廃棄)処理を行う。一致判定部309は、ゲーム進行中に表示部11に表示予定の所定のパネル画像と同一乃至は対応するパネル画像がパネル画像登録処理部306によって表示部21上で選択されているか否かを判断する。ターゲットスコープ処理部310は、仮想カメラをターゲットキャラクタの方に向ける処理を許可するためのターゲットスコープの表示および消去、及びLボタン22Lが操作された場合の仮想カメラの視線変更処理を行う。
【0037】
モード判定部301は、ゲーム開始後に、すなわちプレイヤキャラクタが拠点ゲーム空間にいる間、また戦闘ゲーム空間にいる間に、プレイヤによってカスタマイズモードが選択操作されたか否かを判断する。カスタマイズモードの選択操作は、表示部11,21の一方に表示される基本メニュー画面で行われる。すなわち、操作部材22内の所定のボタン(例えばスタートボタン221)が押下されると、表示部11,21の一方の画面が基本メニュー画面に戻り、ここでカスタマイズモード等が選択可能になされている。また、表示部21の所定箇所にカスタマイズモードに移行するアイコンを操作可能に配置表示する態様としてもよい。
【0038】
操作受付処理部302は、操作部材22及びタッチスクリーン24からの操作信号の入力を所定周期で連続的に検知している。操作受付処理部302は、操作部材22から操作信号が検知されると、ボタン221〜226,Lボタン22L、Rボタン22R、十字ボタン227及びアナログパッド228のいずれが操作されたかを判断し、検知した信号をゲーム進行処理部303及び必要な処理部に出力する。また、操作受付処理部302は、プレイヤの指又はスタイラスペン25による押圧によってタッチスクリーン24から押圧信号が入力されると、押圧信号から位置座標を算出して、ゲーム進行処理部303及び必要な処理部に出力する。操作受付処理部302は、タッチスクリーン24等に対する押圧の有無を連続的に検知していることで、例えばスタイラスペン25をタッチスクリーン24に押圧したままスライドさせた操作態様を検知可能である。また、連続して検知されていた信号が途切れることで、スタイラスペン25がタッチスクリーン24から離されたことを検知可能である。
【0039】
ゲーム進行処理部303は、操作受付処理部302から入力される信号等に基づいて、ゲームプログラムに従ってゲームを展開させ、それに応じたゲーム画像の描画処理を上側画面表示処理部304に指示する。例えばアナログパッド228が所定方向、例えば左方に傾倒操作されたことが検知されると、ゲーム進行処理部303は、この信号を受けてゲーム画面上のプレイヤキャラクタをゲーム画面上で左方向に歩行させる描画処理を指示する。この場合、上側画面表示処理部304はプレイヤキャラクタを左方向に歩行させる演出画像の表示を行う。
【0040】
戦闘ゲーム空間内には、プレイヤキャラクタの移動に連動して、乃至は例えば十字ボタン227を利用してのプレイヤの指示操作によって移動制御される仮想カメラが配置されている。表示部11には、仮想カメラの視線方向の所定視野内の画像が描画される。仮想カメラの挙動は、通常、ゲーム進行処理部303によって制御される。仮想カメラは、例えばプレイヤキャラクタを中心に所要の半径で水平方向や垂直方向に移動可能にされており、原則としてプレイヤキャラクタを中心とした所要の視野をプレイヤキャラクタの後方から撮るように制御される。例えば図7図8に示す表示部11には、プレイヤキャラクタを中央に撮った戦闘ゲームの一場面が描画されている。
【0041】
また、ゲーム進行処理部303は、ゲーム進行中に、タッチスクリーン24から操作受付処理部302を経て位置座標が入力された場合、この位置座標の入力の連続性また入力された位置座標の変化等と、表示部21に表示されている各種アイコン(パネル画像含む)の表示位置を示す表示アドレスとから、ゲーム進行に関わる指示内容を決定する処理を行う。ゲーム進行処理部303は、例えば、タッチスクリーン24からの位置座標が、対応する表示部21の画面上のいずれの箇所かを判断し、その箇所に表示されているパネル画像を識別することで、押圧されたパネル画像を特定することができる。その結果、ゲーム進行処理部303は、それに応じた機能乃至は処理をゲーム進行に反映させる。また、スタイラスペン25等がタッチスクリーン24上でスライドされる結果、算出された位置座標が変化している場合、その変化方向及び変化速さを用いることで、かかるスライド操作を含めた指示を検知することができる。
【0042】
下側画面表示処理部305は、表示部21に対して、カスタマイズモードでのパネル画像配置画面(図4参照)、カスタマイズモードでのパネル画像選択画面(図5参照)、カスタマイズモードでのパネル画像調整画面(図6参照)、ゲーム進行中(カスタマイズモードがオフ)での表示部21に表示される配置パネル表示画面(図7図10参照)、その他の設定、調整のためのパネル画像に対する表示処理を、後述のようにして行う。
【0043】
パネル画像登録処理部306は、カスタマイズモードでのパネル画像選択画面(図5参照)に示すようにプレイヤからの指示に応じてパネル画像の配置を決めていき、最終的に配置結果の登録処理を実行する。例えば、図4に示すパネル画像配置画面が登録処理された画面である。パネル画像の配置処理のためのカスタマイズモードは、本実施形態では、ゲーム開始後のいずれの時点でもカスタマイズモードが選択されることで処理が可能である。
【0044】
図4に示すように、カスタマイズモードにおける表示部21の画面は、上辺のメニュー「パネルの配置」の表記部分、および、主要な表示域である選択表示域41および配置表示域42を備えている。選択表示域41には、画面の上部と左辺とで選択候補のパネル画像が準備的に配置される。配置表示域42は、画面の略中央部分を占め、選択表示域41に表示されているパネル画像の内から選択されたプレイヤ所望のパネル画像が選択して配置される。なお、画面の配置表示域42の下側には選択中のパネル画像の内容を説明するガイド表示域43が設けられ、画面の右辺には「ゴミ箱」アイコン44、および、「戻る」アイコン、「決定」アイコンの表示領域が設けられている。
【0045】
選択表示域41の一部域、例えば左域には、選択候補となるパネル画像が上位概念(カテゴリー)毎にまとめて表示されている。すなわち、選択表示域41の左域に表示されるパネル画像は、本実施形態では、選択候補の各パネル画像が直列に連設されて仮想的な1つの環状の帯を形成している。そして、プレイヤが、スタイラスペン25(又は指)をタッチスクリーン24に押圧させたまま上方にあるいは下方にスライドすることで、スライド方向に環状の帯が旋回し、新たな選択候補のパネル画像が表示部21に出現したり、表示されているパネル画像が退避したりする。環状の帯の旋回処理は、タッチスクリーン24からの位置座標の経時的な変化を算出することで、位置座標が上方に変化しているか下方に変化しているかを判断して旋回方向を指示し、さらに好ましくは位置座標の変化速度から旋回速度乃至は旋回量を設定することで行ってもよい。なお、下側画面表示処理部305は、カスタマイズモードが終了し、ゲーム進行中に移行した状態では、配置表示域42を表示部21の画面上で拡大して表示し、配置されたパネル画像に対する操作性を、拡大分だけ向上させている。
【0046】
図4の画面には環状の帯の一部が表示されている。表示されている帯の一部分には、上側から「カメラ」パネル画像412、「アイテム」パネル画像、「ステータス」パネル画像、「マップ」パネル画像が見えている。「カメラ」パネル画像412は選択可能位置にあり、カメラのカテゴリーに含まれる3種類のパネル画像q1〜q3が選択可能に並んで表示されている。パネル画像の表示方法を、カテゴリー毎の表示と選択可能位置でその下位に含まれるパネル画像の表示とで階層的に行うことで、多数のパネル画像を狭い領域(選択表示域41)であっても効率的に行うことが可能となる。
【0047】
選択候補として複数のカテゴリーのパネル画像が準備されている。例えば、カメラカテゴリーとして、大小サイズの「カメラ」パネル画像と「ターゲットコントロール」パネル画像とがある。ステータスカテゴリーとして、大小サイズの「マイステータス」パネル画像と「仲間ステータス」パネル画像とがある。マップカテゴリーとして、「マップ」パネル画像がある。アイテムカテゴリーとして、「アイテム選択」パネル画像と「弾・ビン切替」パネル画像等がある。ショートカットカテゴリーとして、「アイテムポーチ」パネル画像と「調合」パネル画像と「アクションショートカット」パネル画像とがある。その他のカテゴリーとして、「キック」パネル画像及び「サイン」パネル画像がある。
【0048】
ここで、それぞれのパネル画像に対応付けられている機能(処理内容)について簡単に説明する。「カメラ」パネル画像は、仮想カメラの視線を旋回させる機能に対応付けられている。「カメラ」パネル画像の内部に描かれている十字ボタン画像の上下左右部位のいずれかの押圧が検出されたとき、仮想カメラの視線が、プレイヤキャラクタを中心にした所要半径上で、前記押圧の部位に対応付けられた方向、すなわち上下方向、左右方向に旋回する。この旋回処理と並行して、プレイヤキャラクタの顔の向きが仮想カメラの向いている方向に変更される。なお、この処理は、操作部材22である十字ボタン227に対する操作に対しても同様に行われる。「ターゲットコントロール」パネル画像は、仮想カメラに対するリセット操作(例えばLボタン22Lを操作)で、仮想カメラの視線を、当該戦闘ゲーム空間でのターゲットであるモンスターキャラクタの方向に向かせる指示を行う機能に対応付けられている。このパネルが操作されると、戦闘ゲーム空間内における仮想カメラの現在視線方向をモンスターキャラクタの現在位置に、乃至はモンスターキャラクタの所定の部位に向くように変更される。
【0049】
「マイステータス」パネル画像は、プレイヤキャラクタのステータス(仮想的な体力、スタミナ等)を表示する機能に対応付けられている。なお、体力は、戦闘ゲームにおいて相手側から攻撃行動を受けることで徐々に減少し、特定のアイテムを使用することで増大する。体力が所定値まで低下すると、当該ゲーム空間での対戦が敗戦として終了となる。また、スタミナは、種々の動きを実行することで徐々に減少し、休憩行動を取ったり、ある特定のアイテムを使用することで増大する。スタミナ値はプレイヤキャラクタの動きに反映される。例えば動きや攻撃行動にスタミナ値を対応させることで、スタミナ値の低下に応じて動きが遅くなったり、攻撃力が低下したりという行動能力の低下として演出している。「仲間ステータス」パネル画像は、拠点ゲーム空間で獲得した仲間キャラクタ「Player2,Player3,…」毎の体力状況などのステータスを表示する機能に対応付けられている。仲間キャラクタがいない場合には、「仲間ステータス」パネル画像は、例えばパネル画像全体が暗色化乃至は低輝度化して表示され、選択不可となる。なお、仲間キャラクタの体力やスタミナも同様にしてゲームプログラムに従って増減制御され、それらの値に応じた運動能力で行動を行うよう制御される。また、上記において、「Player1」はプレイヤキャラクタに相当する。
【0050】
「マップ」パネル画像は、内部にプレイヤキャラクタの移動先における戦闘ゲーム空間の平面的な地図を表示する機能に対応付けられている。この地図上にプレイヤキャラクタの所在位置が表示され、必要に応じて仲間キャラクタ、モンスターキャラクタ等の所在位置も識別可能なマークで併記される。戦闘ゲーム空間は、複数の戦闘エリアに区分されており、通常、表示部11に表示されるゲーム画像はプレイヤキャラクタが存在する戦闘エリアである。戦闘ゲームの一場面を示す図7のように、マップ画像122には戦闘エリアの情報が、例えば連番(図7では、1,2,3,4,5)で表記されている。また、表示部21において「マップ」パネル画像が指定される毎に、表示部11内のマップ画像122の表示状態が、通常の広域表示と拡大表示との間で交互に又は段階的に切り替えられる。「マップ」パネル画像には、表示部11に表示されるマップ画像122と同様のものが表示される。マップ画像122は、「マップ」パネル画像を押圧する毎に広域表示と拡大表示との間で切り替わる。なお、表示部21において、「マップ」パネル画像が配置されると、表示部11のマップ画像122は非表示としてもよい。また、マップ画像122は、広域表示だけ表示する態様であってもよい。
【0051】
「アイテム選択」パネル画像は、複数のアイテムを表す画像を、例えば環状に連設された仮想的な帯を形成し、スタイラスペン25のタッチスクリーン24上でのスライドにより環状の帯を旋回させて、その内の一部分を選択的に表示する。そして、表示中のアイテムの画像上を押圧することでアイテムの指定を可能にする。
【0052】
「アイテムポーチ」パネル画像は、アイテム画像を表示する機能に対応づけられている。「アイテムポーチ」パネル画像が押圧指定されると、プレイヤキャラクタが所持しているアイテムを表す画像が、例えば縦横に配列されて表示される。表示されたアイテムは、プレイヤが、そのアイテムの画像上を押圧することで使用可能になる。アイテムとしては、攻撃時の仮想的な小道具(けむり玉等)や、プレイヤキャラクタ等の仮想的な体力の回復や仮想的なスタミナの増大に反映されるものが含まれている。「アクションショートカット」パネル画像は、この画像が押圧指定されると、下層となる、各種動作(アクション)を表す画像が例えば縦横に配列されて表示される。その内の1つのアイテムの画像上が押圧されるとそのアクションをプレイヤキャラクタが行う。ここのアイテムとしては、「あいさつ」、「おじぎ」等が含まれている。
【0053】
「キック」パネル画像は、プレイヤキャラクタにキック動作を行わせるものである。なお、ゲーム進行状況やプレイヤキャラクタの状況に応じてキック動作の内容に変更(例えば、単一のキック動作と連続技的なキック動作)が付与されるようにしてもよい。「サイン」パネル画像は、仲間キャラクタがいる場合に、仮想的に情報交換を可能にして、例えば各自の位置情報、状況情報(体力、スタミナ等)の取得を可能にするものである。
【0054】
図5において、配置表示域42は、基本サイズのパネル画像の整数個分、本実施形態では6個(3行2列)分に相当する長方形サイズに設定されている。図5Aに示すように、配置表示域42は基本サイズのパネル画像に相当する配置エリアA1〜A6を有する。従って、最大で、基本サイズのパネル画像を6個配置可能である。なお、図5の詳細は後述する。
【0055】
図4において、配置表示域42には、既に複数個のパネル画像が配置されている。なお、説明の便宜上、選択表示域41にあるパネル画像は小文字の“q”で示し、配置表示域42にあるパネル画像は大文字の“Q”で示している(図5も同様)。
【0056】
今、図4では、サイズが小型の「カメラ」パネル画像q1が選択されて、配置表示域42に「カメラ」パネル画像Q1が表示されている。しかも、選択表示域41では、「カメラ」のカテゴリーが選択可能な位置にあるが、小型の「カメラ」パネル画像q1は既に選択済みであることを示すべく、例えば暗色化乃至は低輝度化によって選択不可を示す表示が行われている。小型の「カメラ」パネル画像Q1のサイズは行方向に2個分の配置エリアに相当する大きさである。また、図では示していないが、大型の「カメラ」パネル画像q2の配置表示域42内での表示サイズは行方向に3個の配置エリアに相当する大きさを有する。その他、同一機能を有するパネル画像について、視認性、操作性における個人差等を考慮してサイズの異なるものが適宜準備されている。例えば大小(L,S)サイズを有する「マイステータス」パネル画像は、小サイズが基準サイズであり、大サイズが列方向に2個分の配置エリアに相当する大きさである。
【0057】
なお、図4の例では、配置表示域42の他の配置エリア、例えば左上の配置エリアA1に「仲間ステータス」パネル画像が、中段左の配置エリアA3にSサイズの「マイステータス」パネル画像が、右下の配置エリアA6に「アイテムポーチ」パネル画像が選択され、配置されている。また、選択表示域41において、1つのカテゴリーに含まれるパネル画像が1つ、あるいは2つの場合には、パネル画像はq1,q2として表示される。さらに、本実施形態では1つのカテゴリーに含まれるパネル画像の最大数を、「カメラ」の例に示すように3個としているが、これに限定されず、2つでもよく、逆に4つ又はそれ以上の所定数としてもよい。また、カテゴリーという階層構造を採用しない態様であってもよい。
【0058】
図5は、パネル画像の選択から配置までの処理を説明する図で、図5Aは選択表示域41のパネル画像q2を配置表示域42の配置エリアA3にパネル画像Q2として移動させる途中の状態を示す図、図5Bは選択表示域41のパネル画像q1を配置表示域42の配置エリアA3とA5との2行分のサイズを有するパネル画像Q1として移動させる途中の状態を示す図、図5Cは選択表示域41のパネル画像q2を配置表示域42の配置エリアA5にパネル画像Q2として移動させる途中であって、当該配置エリアA5に既に配置されていた古いパネル画像Q-oldがゴミ箱処理(廃棄処理)される状態を示す図である。
【0059】
まず、図5Aにおいて、制御部30(パネル画像登録処理部306)は、スタイラスペン25によるタッチスクリーン24上への押圧によって算出された位置座標がパネル画像q2の表示アドレス内に対応すると判断すると、パネル画像q2が選択されたとして処理する。次いで、スタイラスペン25がタッチスクリーン24上でスライド移動(ドラッグ)されることで算出される位置座標の変化に応じて、移動方向を示す移動マーク45が演出表示され、かつパネル画像q2が表示部21の画面上で検出位置座標に追随する形で移動される。位置座標の検出が途絶えた、すなわちスタイラスペン25がタッチスクリーン24から離れたと判断すると、最後に算出された位置座標が含まれる配置エリア(図5Aでは配置エリアA3)が移動先配置エリアとして抽出され、当該配置エリアA3にパネル画像q2が収まるように配置される。かかる配置処理は、例えばパネル画像Q2の中心と配置エリアA3の中心とが対応するように位置決めされて行われる。従って、プレイヤがスタイラスペン25を配置エリアA3内に入るまでスライドさせれば、後はパネル画像登録処理部306によって位置合わせが自動的に行われる。そのため、スライド操作による指定操作がラフに、かつスムーズに行える。
【0060】
図5Bは、選択されたパネル画像q1が配置表示域42の配置エリアA3,A5に配置される直前の状態を示している。なお、パネル画像q1がパネル画像Q1に変更される時点は、選択表示域41での選択時点、配置表示域42での移動中、あるいは移動先配置エリアの確定時点のいずれでもよい。
【0061】
図5Cは、選択されたパネル画像q2が配置表示域42の配置エリアA5に配置される途中の状態を示している。配置エリアA5には既に(古い)パネル画像Q-oldが配置されているものの、「決定」アイコンの操作前であることから、所望する配置への変更が可能となっている。1つの配置エリアには1つのパネル画像しか配置できないことから、パネル画像登録処理部306は、新たなパネル画像q2(Q2)に対応するスタイラスペン25の位置座標から抽出される配置エリア情報と旧パネル画像Q-oldの配置エリア情報とからエリア重複が発生すると判断すると、必要に応じてガイド表示域43にその旨を表示する。さらに、パネル画像登録処理部306は、新しいパネル画像Q2の配置が確定する(スタイラスペン25がタッチスクリーン24から離される)と、新パネル画像Q2を配置エリアA5に配置させ、旧パネル画像Q-oldを矢印マーク451に従って「ゴミ箱」アイコン44に向けて自動的に移動(旧パネル画像Q-oldの表示アドレスを所定方向に連続的に変更)させた後、「ゴミ箱」アイコン45の表示位置で消去させる廃棄処理の演出を行う。なお、旧パネル画像Q-oldとの重複時点から、旧パネル画像Q-oldが廃棄対象である旨を報知するべく、暗色化又は低輝度化処理してもよい。
【0062】
パネル画像調整処理部307は、カスタマイズモード内の1つの処理であって、選択されたパネル画像、例えば「カメラ」パネル画像に対する変形等の調整を行うために設けられる。この変形調整処理は、カスタマイズモードにおけるパネル画像の配置登録の前後を問わず、カスタマイズモードで配置表示域42に配置されている状態のときのみ受付可能である。ここに変形等とは、本実施形態では、変位である「移動」と、変形である「拡大縮小」とを含む。この変形等によってプレイヤの操作癖に対応して操作指示の正確性、迅速性が向上する。変形処理は、配置された配置エリア内で実行される。変形処理を容易にする上で、パネル画像は、例えば複数の2次元ポリゴンと対応するテクスチャーとから構成されていることが変形処理上好ましい。
【0063】
図6は、「カメラ」パネル画像に対する変形調整を説明する図で、図6Aは、変形調整のメニューを選択するメニュー画面図である。図6Bは、「移動」調整操作を説明する画面図、図6Cは、「拡大縮小」調整操作を説明する画面図である。
【0064】
図4に示すように、「カメラ」パネル画像Q1が配置表示域42にある状態では、「カメラ」パネル画像Q1に対して「調整」文字マーク46が表示される。そして、この「調整」文字マーク46の画像上が押圧されると、図6Aに示す調整モード画面に移行する。
【0065】
図6Aでは、表示部21の一部である右半部に調整対象の「カメラ」パネル画像Q1が、残りの左半部に調整メニュー部47が表示される。図6Aでは、「カメラ」パネル画像Q1は、実際の操作を行うゲーム進行中におけるサイズと同一サイズで表示されており、調整の加減乃至は感触が直接認識できる。なお、調整対象のパネル画像の表示位置は、図6Aのレイアウトに限定されない。実際には、調整対象のパネル画像の表示位置を、カスタマイズモードで設定された配置エリアと同じ位置にすることで、実際の操作に合わせた調整を可能にしている。
【0066】
ここで、「カメラ」パネル画像Q1への操作とパネル画像調整処理部307の処理との関係について述べる。パネル画像のうち、画像の一部について調整が可能なもの、例えば「カメラ」パネル画像Q1は、複数のポリゴンとテクスチャーとで構成されており、十字ボタン画像の部分とその他の地色画像の部分とを有する。そのうち十字ボタン画像の部分について「カメラ」パネル画像Q1の範囲内での調整(移動、変形その他)が可能である。
【0067】
調整メニュー部47には、調整メニューとしての「移動」アイコン471と「拡大縮小」アイコン472とが含まれ、さらに、調整後に操作状態の試し操作を許可する「テスト」アイコン、調整内容をリセットする「リセット」アイコン、前画面に戻す「戻る」アイコン、及び調整内容を確定する「決定」アイコンを含む。試し操作とは、プレイヤにとって操作癖が吸収できているか否かなどの操作感触の確認テストである。ここで、「移動」アイコン471が指定された場合、図6Bに示すような「移動」調整画面での操作が可能となり、「拡大縮小」アイコン472が指定された場合、図6Cに示すような「拡大縮小」調整画面での操作が可能となる。
【0068】
図6Bは、「移動」アイコン471の選択中の画面図であり、「移動」アイコン471に対する表示態様の変更(例えば文字の拡大、又は表示色の変更)等によって、「移動」アイコン471が選択されていることが認識可能にされている。プレイヤが、スタイラスペン25でタッチスクリーン24上を押圧し、そのままスライドすることで、パネル画像調整処理部307は、操作受付処理部302によって算出された位置座標の経時的なスライド方向及びスライド量から、十字ボタン画像Q1をパネル画像上で対応する方向に移動表示する。矢印マーク481は、上下左右の4個がガイド用として表示されており、十字ボタン画像Q1が移動可能な状態であることを報知している。また、スタイラスペン25を斜め方向にスライドさせた場合、パネル画像調整処理部307によって算出された情報を用いて対応する斜め方向に移動(シフト)させるようにしてもよい。
【0069】
なお、スタイラスペン25(又は指)のスライド操作時に、指の震え等に対する緩衝幅を持たせて操作の安定さを確保するようにしてもよい。すなわち、所定寸法分(例えば表示部21の画素で数ドット分、好ましくは2ドット程度)以上の位置座標の変化が算出された時に、算出分だけ画像が移動する。また、パネル画像調整処理部307は、十字ボタン227で移動指示することも可能としている。
【0070】
図6Cは、「拡大縮小」アイコン472の選択中の画面図であり、「拡大縮小」アイコン472に対する表示態様の変更(例えば文字の拡大、又は表示色の変更)等によって、拡大縮小」アイコン472が選択されていることが認識可能にされている。スタイラスペン25で、十字ボタン画像の部分の略中心に対応するタッチスクリーン24上が押下され、その位置から上方向、下方向、左方向、右方向の一方向にスライドされることで、パネル画像調整処理部307は、操作受付処理部302によって算出された位置座標の経時的なスライド方向及びスライド量から、十字ボタン画像の部分を部分的に拡大(伸張)又は縮小する。例えば、スタイラスペン25が十字ボタン画像の中心から上方向にスライドされると、十字ボタン画像の上側凸部Q1-U及び下側凸部Q1-Dのみが上下方向にのみ対称に伸張する。スタイラスペン25が十字ボタン画像の中心から下方向にスライドされると、十字ボタン画像の上側凸部Q1-U、下側凸部Q1-Dのみが上下方向に対称に縮小する。また、スタイラスペン25が十字ボタン画像の中心から左方向にスライドされると、十字ボタン画像の左側凸部Q1-L、右側凸部Q1-Rのみが左右方向に対称に縮小する。そして、スタイラスペン25が十字ボタン画像の中心から右方向にスライドされると、十字ボタン画像の左側凸部Q1-L、右側凸部Q1-Rのみが左右方向に対称に伸張する。なお、伸張縮小は、対応する方向の凸部に限定されず、十字ボタン画像の全体が上下方向について、あるいは左右方向について変形するという態様としてもよい。また、図6Cに破線で示す枠線482は、拡大縮小後における十字ボタン画像の上下左右の4つの凸部に外接する矩形を示している。この矩形の形状を表示することで、拡大縮小の状況を容易に把握することが可能となる。
【0071】
なお、パネル画像調整処理部307は、操作受付処理部302を介して入力される、十字ボタン227、Lボタン22L,Rボタン22Rの操作信号によって、上記と同様の拡張縮小の調整を行う。例えば、十字ボタン227の上辺部の操作によって、十字ボタン画像の上下方向の伸張、十字ボタン227の下辺部の操作によって、十字ボタン画像の上下方向の縮小、十字ボタン227の左辺部の操作によって、十字ボタン画像の左右方向の縮小、十字ボタン227の右辺部の操作によって、十字ボタン画像の左右方向の伸張を行う。また、Lボタン22Lの操作によって十字ボタン画像の全体を縮小させ、Rボタン22Rの操作によって十字ボタン画像の全体を拡張させる。なお、その他の調整態様として、凸部の幅寸法を変更する態様、さらに全体を傾斜乃至は回転させる態様等を含めてもよい。
【0072】
図7図8は、ゲーム進行(カスタマイズモードがオフ状態)中の一場面を示す画面図である。上側の表示部11には戦闘を行うゲーム空間を演出した画面が表示され、下側の表示部21にはカスタマイズされたパネル画像が表示されている。なお、下部本体20の操作部材22類は便宜上省略している。
【0073】
図7において、表示部11には、画面略中央にプレイヤキャラクタ120が表示され、さらに、アイテムとして例えば、「マイステータス」画像121、「マップ」画像122、選択中のアイテム、ここではある種の「スタミナ回復アイテム」画像123が表示され、そして、領域FGに、通常であれば「仲間ステータス」画像が表示されている。すなわち、表示部11には、仮想カメラで撮られたゲーム空間の2次元画像上に「マイステータス」画像121等が合成表示される。「マイステータス」画像121には、「体力」ゲージ画像1211と「スタミナ」ゲージ画像1212とが少なくとも表示され、プレイヤキャラクタの「体力」、「スタミナ」が常に認識可能になっている。また、ゲームの制限時間を計時するタイマ画像1213も表示されている。「体力」ゲージ画像1211及び「スタミナ」ゲージ画像1212は、前述したように、それらの消費や回復状態によって値が増減し、現時点での値に連動してゲージ長が伸張縮小するよう表示処理される。これら表示部11に表示される「体力」ゲージ画像1211、「スタミナ」ゲージ画像1212、タイマ画像1213などの「マイステータス」画像121、「マップ」画像122は、プレイヤキャラクタの状態やゲームの状況をプレイヤに対して表示するインジケータ画像である。
【0074】
「マップ」画像122には、プレイヤキャラクタの位置がマークPで示される他、戦闘ゲーム空間を区分した各戦闘エリアに戦闘エリア情報が、例えば連番で付されている。「マップ」画像122にマークPの他、必要に応じて仲間キャラクタやターゲットキャラクタの位置がそれぞれ識別可能なマークで表示されることで、プレイヤは、プレイヤキャラクタの他、仲間キャラクタやターゲットキャラクタがいずれの戦闘エリアにいるかまでも把握することができる。
【0075】
図7に示す状態の表示部21には、「カメラ」パネル画像Q1、「仲間ステータス」パネル画像Q10が配置されており、その他、「アクション」パネル画像、「調合」パネル画像、「キック」パネル画像が配置されている。
【0076】
一致判定部309は、表示部11に表示されるアイテムのいずれかが、カスタマイズモードで選択されて表示部21に表示されるパネル画像と一致しているか否かを判定し、一致しているアイテムの画像については、上側画面表示処理部303によって表示を中止している。図7では、表示部21に「仲間ステータス」パネル画像Q10が表示されているため、表示部11の表示領域FGに表示予定の「仲間ステータス」画像と重複する。そこで、二重表示の無駄を省き、またゲーム画像をより見易くして有効に利用するため、一致する「仲間ステータス」画像が表示部11から消去されている。また、「マイステータス」画像121、「スタミナ回復アイテム」画像123についても、対応するパネル画像が配置表示域42に配置された場合には、これらの画像121,123は非表示とされる。なお、表示/非表示する画像としては、合成する画像に限定されず、仮想のゲーム空間内に存在するオブジェクト等であてもよい。さらに、プレイヤが、「仲間ステータス」パネル画像Q10内の「Player1」、「Player2」、「Player3」のいずれかの表示位置を押圧指定すると、指定された仲間キャラクタのステータス情報(体力、スタミナ等)が表示される。あるいは、プレイヤが、「仲間ステータス」パネル画像Q10を押圧すると、各仲間キャラクタのステータス情報が表示部21に別途形成されたウィンドウ内に拡大表示されるようにしてもよい。
【0077】
一方、図8では、「仲間ステータス」パネル画像Q10はカスタマイズ用として選択されておらず、従って表示部21には表示されていない。そのため、上側画面表示処理部303によって、表示部11の領域FGには、この「仲間ステータス」パネル画像Q10と同一表示内容の「仲間ステータス」画像124が表示されている。なお、この場合、前述したような所要のステータス情報(図中、便宜上、◎と◇とで示している)が視認可能に併記表示されている。
【0078】
図9は、カスタマイズモードで選択されて、表示部21に表示される「ターゲットコントロール」パネル画像Q20を説明する図である。図9Aは戦闘ゲーム空間毎に割り当てられたモンスター等のターゲットに対応する「ターゲット」パネル画像部601が表示されている画像図である。図9Bは「ターゲット」パネル画像部601に「ターゲットスコープ」画像602が重畳表示されている状態の画像図である。図9Cは「ターゲット」パネル画像部601に「エリア外」画像603が重畳して併記表示されている状態の画像図である。図9Dは「ターゲット」パネル画像部601に「ターゲットスコープ」画像602及び「エリア外」画像603が重畳して併記表示されている状態の画像図である。
【0079】
図9Aにおいて、「ターゲットコントロール」パネル画像Q20は、カスタマイズモードで選択されて配置表示域42内の指定された配置エリアに表示される。「ターゲット」パネル画像部601は、所定のモンスターを模した画像、例えばプレイヤキャラクタの移動先の戦闘ゲーム空間内で登場するように予め対応付けられているモンスターキャラクタを模擬した画像である。「ターゲットコントロール」パネル画像Q20はRAM322内のゲームデータ中から読み出されて、表示部21に表示される。モンスターキャラクタは、拠点ゲーム空間において退治乃至は捕獲のコマンドの対象となるターゲットキャラクタである。また、コマンドと関係なく、所定のモンスター、例えば戦闘ゲーム空間において、各々に設定されている強さに対応する値が最大のモンスターがターゲットキャラクタとして設定される態様でもよい。
【0080】
ターゲットスコープ処理部310は、ゲーム進行中に、スタイラスペン25でタッチスクリーン24の「ターゲット」パネル画像部601の表示位置が押圧されたことを検知すると、「ターゲットスコープ」画像602の表示の有無を判断する。ターゲットスコープ処理部310は、「ターゲットスコープ」画像602が非表示であれば、「ターゲットスコープ」画像602を重畳表示(図9B参照)し、逆に「ターゲットスコープ」画像602が表示中であれば、「ターゲットスコープ」画像602を消去(図9A参照)する指示を下側画面表示処理部305に出力する。なお、ゲーム進行処理部303によって、プレイヤキャラクタに対する前記コマンドが終了したと判断された時点で「ターゲットスコープ」画像602の表示は停止される。
【0081】
また、戦闘ゲーム空間は、前述したように複数の戦闘エリアに区分けされており、いずれかの戦闘エリアで戦闘が進行する。すなわち、表示部11に表示されるゲーム画像内でのゲーム進行処理は戦闘エリア単位で行われ、これによって一時的にRAM322に展開するデータ量を低減して処理負担を緩和する。従って、戦闘ゲーム空間において、ターゲットキャラクタが、プレイヤキャラクタと同一戦闘エリアでなく、他の戦闘エリアにいる状態では、プレイヤキャラクタがターゲットキャラクタに直接関与することはない。しかし、その一方で、プレイヤキャラクタはターゲットキャラクタの所在等が把握可能になっていることが戦略性を反映させる上で望ましい。そこで、ゲーム進行処理部303は、ターゲットキャラクタがどの戦闘エリアに居るかを常時監視する。そして、ターゲットスコープ処理部310は、ターゲットキャラクタがプレイヤキャラクタと同じ戦闘エリアから別の戦闘エリアに外れると、「ターゲット」パネル画像部601の画像を図9Aの画像から「エリア外」画像603が併記された図9Cの画像に切り換える。逆の場合は、ターゲットスコープ処理部310は、「ターゲット」パネル画像部601の画像を図9Cの画像から図9Aの画像に切り換える。また、ターゲットスコープ処理部310は、図9Aの表示状態において、「ターゲット」パネル画像部601が押圧されたときに、ターゲットキャラクタがプレイヤキャラクタとは異なる戦闘エリアにいると判断した場合、図9Bの画像に代えて、「ターゲットスコープ」画像602及び「エリア外」画像603が併記された図9Dに示す画像を表示する。
【0082】
ところで、ゲーム進行中には、プレイヤの操作によって、あるいはゲーム進行状況によって仮想カメラの視線がプレイヤキャラクタに対する基準位置から外れるが、かかる場合に、仮想カメラの視線を一旦プレイヤキャラクタが向いている向き(基準位置)に戻して(カメラリセット)、プレイヤキャラクタの状況を把握することは重要である。そのための操作部材として、例えばLボタン22Lが設けられている。ゲーム進行中であって「ターゲットスコープ」画像602が設定されている以外の状態で、Lボタン22Lが操作されると、ゲーム進行処理部303は、当該戦闘ゲーム空間におけるプレイヤキャラクタの現在位置情報と仮想カメラ自身の現在視点情報とを取得して、カメラリセット処理を行う。カメラリセット処理とは、仮想カメラの視線を、視野の中心にプレイヤキャラクタが、後方から入るように変更する処理である。一方、図9Bの「ターゲットスコープ」画像602が設定されている状態で、Lボタン22Lが操作されると、ゲーム進行処理部303は、仮想カメラ自身の現在視点情報、プレイヤキャラクタの現在位置情報及びターゲットキャラクタの現在位置情報とを取得して、仮想カメラのロックオン処理を行う。ロックオン処理とは、仮想カメラの視点をプレイヤキャラクタとターゲットキャラクタとを結ぶ線上に変更し、かつ仮想カメラの視線を視野内に近い側にプレイヤキャラクタが、遠い側にターゲットキャラクタが撮るように調整する処理である。なお、図9C,Dの場合には、ターゲットキャラクタは同一戦闘エリアに存在しないので、Lボタン22Lが操作されると、仮想カメラに対して前記カメラリセットの処理が実行される。
【0083】
また、所定のボタン、例えばLボタン22Lによって特定のリセット操作が行われたことが検知されると、「ターゲットコントロール」パネル画像の配置表示域42内への配置の如何を問わず、カメラリセットの処理が実行される。特定のリセット操作としては、例えば、ボタンの押し込み操作を連続して2回行う等である。
【0084】
図10は、カスタマイズモードで選択されて、表示部21に表示される「ターゲットコントロール」パネル画像Q30を説明する図である。図10は、図9の場合と異なり、戦闘ゲーム空間にモンスターが複数種類、ここでは2種類のモンスターが割り当てられている場合を示している。2種類のモンスターキャラクタは、拠点ゲーム空間において退治乃至は捕獲のコマンドの対象となる第1、第2のターゲットキャラクタである。また、コマンドと関係なく、所定の2種類のモンスター、例えば戦闘ゲーム空間において、各々に設定されている強さに対応する値が最大のモンスターと2番目のモンスターとが第1、第2のターゲットキャラクタとして設定される態様でもよい。図10Aは戦闘ゲーム空間毎に割り当てられたモンスター等のターゲットキャラクタに対応する「第1のターゲット」パネル画像部701と「第2のターゲット」パネル画像部801とが併記表示されている画像図である。図10Bは「第1のターゲット」パネル画像部701に「第1のターゲットスコープ」画像702が重畳表示されている状態の画像図である。図10Cは「第2のターゲット」パネル画像部801に「第2のターゲットスコープ」画像802が重畳表示されている状態の画像図である。図10Dは「第2のターゲット」パネル画像部801に「エリア外」画像803が重畳して併記表示されている状態の画像図である。図10Eは「第2のターゲット」パネル画像部801に「第2のターゲットスコープ」画像802及び「エリア外」画像803が重畳して併記表示されている状態の画像図である。なお、2つのターゲットキャラクタの一方が退治乃至は捕獲されると、当該ターゲットキャラクタの「ターゲット」パネル画像が消去され、他方の「ターゲット」パネル画像のみとなる。
【0085】
ターゲットスコープ処理部310は、「第1のターゲット」パネル画像部701と「第2のターゲット」パネル画像部801とのいずれ側が押圧されたかを判断する。ターゲットスコープ処理部310は、「第1のターゲット」パネル画像部701が押圧されたと判断した場合には、「第1のターゲットスコープ」画像702の表示の有無を判断し、非表示であれば、「第1のターゲット」パネル画像部701に「第1のターゲットスコープ」画像702を重畳表示し、かつ「第2のターゲット」パネル画像部801に「第2のターゲットスコープ」画像802が重畳表示されている場合には「第2のターゲットスコープ」画像802を消去する(図10B参照)。一方、ターゲットスコープ処理部310は、「第1のターゲット」パネル画像部701が押圧されたと判断した場合に、「第1のターゲットスコープ」画像702が逆に表示中であれば、「第1のターゲットスコープ」画像702を消去(図10A参照)する。
【0086】
ターゲットスコープ処理部310は、「第2のターゲット」パネル画像部801が押圧されたと判断した場合には、「第2のターゲットスコープ」画像802の表示の有無を判断し、非表示であれば、「第2のターゲット」パネル画像部801に「第2のターゲットスコープ」画像802を重畳表示し、かつ「第1のターゲット」パネル画像部701に「第1のターゲットスコープ」画像702が重畳表示されている場合には「第1のターゲットスコープ」画像702を消去する(図10C参照)。一方、ターゲットスコープ処理部310は、「第2のターゲット」パネル画像部801が押圧されたと判断した場合に、「第2のターゲットスコープ」画像802が逆に表示中であれば、「第2のターゲットスコープ」画像802を消去(図10A参照)する。
【0087】
このように、「ターゲットスコープ」画像702,802をいずれか一方しか表示しないようにして、Lボタン22Lの操作で、いずれのターゲットに対して仮想カメラをロックオンさせるかをプレイヤが識別できる。
【0088】
また、ゲーム進行処理部303は、第1、第2のターゲットキャラクタの居場所である戦闘エリアを常時監視する。そして、ターゲットスコープ処理部310は、例えば第2のターゲットキャラクタがプレイヤキャラクタと同じ戦闘エリアから別の戦闘エリアに外れると、図10Aから「エリア外」画像803が併記された図10Dの画像に変わり、逆の場合は、図10Dから図10Aに変わるように表示される。また、プレイヤキャラクタと同一戦闘エリアに存在しないターゲットキャラクタが選択された場合、例えば同一戦闘エリアに第2のターゲットキャラクタがいない状況(図10D)で、この第2のターゲットキャラクタが選択された場合(「第2のターゲット」パネル画像部801が押圧されたと判断した場合)、「第2のターゲット」パネル画像部801に「第2のターゲットスコープ」画像802と「エリア外」画像803とが重畳して併記表示される(図10E参照)。なお、第2のターゲットキャラクタについて説明したが、第1のターゲットキャラクタの場合も同様である。
【0089】
図11は、制御部30によって実行される、カスタマイズモードのオン状態でのパネル画像を登録する処理の一例を示すフローチャートである。パネル画像の登録処理では、まず、「戻る」アイコン(図4参照)の割込が許可され(ステップS11)、次いで選択表示域41のパネル画像の変更指示か否かが、選択表示域41内でのスタイラスペン25の上下方向へのスライドの有無によって判断される(ステップS13)。パネル画像の変更指示であると判断されると、選択表示域41内の環状の帯が旋回されて、選択候補のパネル画像が変更される(ステップS15)。
【0090】
一方、パネル画像の変更指示でなければ(ステップS13でNo)、選択表示域41のパネル画像の1つが選択されたか否かが判断される(ステップS17)。この判断が否定されると、ステップS27に進む。逆に判断が肯定されると、選択されたパネル画像に対する移動の指示に従って当該パネル画像の移動表示処理が実行される(ステップS19)。次いで、配置表示域42内での配置の指定が行われたか否かが、スタイラスペン25等が配置表示域42内のタッチスクリーン24から離れたか否かによって判断される(ステップS21)。配置表示域42内での配置位置の指定であれば、当該指定位置にパネル画像の位置決めが行われる(ステップS23)。一方、配置表示域42内での配置位置の指定でなければ、例えば選択ミス等と判断して、「ゴミ箱」アイコン44に向かう自動的な移動表示を行った後、消去する演出を経てゴミ箱廃棄処理が実行される(ステップS25)。
【0091】
続いて、ステップS27で「決定」アイコンが押圧されたか否かが判断され、この判断が否定されれば、ステップS13に戻って同様な処理、すなわち他のパネル画像についての選択及び配置指定処理が繰り返される。一方、「決定」アイコンが押圧されたと判断されると、所望するパネル画像の配置処理が全て終了したとして、かかる配置結果に対する登録処理が実行される(ステップS29)。配置結果の登録内容は、カスタマイズモードがオフに移行した状態で適用される。
【0092】
図12は、制御部30によって実行される、「カメラ」パネル画像に対する変形調整の処理の一例を説明するフローチャートである。カメラの「調整」アイコン46が操作されると、図6に示す調整メニュー選択画面が表示され、「移動」アイコン、「拡大縮小」アイコン、「リセット」アイコン、「戻る」アイコンのいずれが押圧されたか、すなわち選択されたかが、例えばこの順で判断される(ステップS61,S65,S69、S75)。「移動」アイコンが選択された場合、移動処理のサブルーチンが実行される(ステップS63)。「拡大縮小」アイコンが選択された場合、拡大縮小処理のサブルーチンが実行される(ステップS67)。また、「リセット」アイコンが選択された場合、処理内容のリセット処理が実行される(ステップS71)。処理内容のリセットとは、例えば、「カメラ」パネル画像に対する十字ボタン画像の大きさ、位置等を初期設定値に戻す処理である。
【0093】
移動処理(ステップS63)、拡大縮小処理(ステップS67)については、「決定」の有無が判断され(ステップS73)、「決定」アイコンが押圧されると、移動処理、拡大縮小処理の結果が確定され、かつ処理内容が保存される(ステップS77)。また、リセット処理(ステップS69)が終了すると、本フローを抜ける。なお、「戻る」アイコンが選択された場合(ステップS75)、前画面への切替処理が実行されて(ステップS79)、本フローを抜ける。
【0094】
図13は、「移動処理」(図12のステップS63参照)のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。まず、タッチスクリーン24から操作受付処理部302を経て周期的に入力される位置座標の情報から、移動指示方向及び移動指示量が算出され(ステップS91)。次いで、算出された移動方向において、図6に示すように、移動指示量に応じて十字ボタン画像Q1を移動表示する処理が実行される(ステップS93)。そして、終了指示に至る(ステップS95でYes)までは、ステップS91に戻って同処理が継続される。
【0095】
図14は、「拡大縮小」(図12のステップS67参照)のサブルーチンの一例を示すフローチャートである。まず、タッチスクリーン24から操作受付処理部302を経て周期的に入力される位置座標の情報から、指示位置が十字ボタン画像Q1上の上下方向に相当する位置か左右方向に相当する位置かの算出が行われ(ステップS101)、さらに、算出された方向における指示位置の算出が行われる(ステップS103)。次いで、算出された方向に対する十字ボタン画像Q1の図形を、算出された位置に対応して変形表示する処理が実行される(ステップS105)。続いて、変形表示された十字ボタン画像の各凸部に外接する四角形、ここでは長方形の枠線482が表示される(ステップS107)。そして、枠線482が表示されると、終了か否かが判断され、終了指示に至る(ステップS109でYes)までは、ステップS101に戻って同処理が継続される。
【0096】
図15は、制御部30によって実行される、ターゲットコントロール表示処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、ターゲットキャラクタがいずれの戦闘エリアに居るかの継続的な監視の結果を利用するものである。すなわち、本実施形態では、配置表示域42内に「ターゲット」パネル画像が配置されている場合のゲーム進行において,前記監視結果を利用した処理を行う。
【0097】
このフローチャートでは、まず、プレイヤキャラクタが1つの戦闘移動空間に移動すると、当該戦闘ゲーム空間のターゲットキャラクタの数が、例えばモンスターが1匹か2匹かというように判断される(ステップS121)。次いで、ターゲットコントロール表示処理の元でのそれぞれの場合において、所定の割込処理が許可される(ステップS123,S127)。そして、モンスターが1匹であれば、ステップS125で「ターゲットスコープ表示処理I」が実行され、モンスターが2匹であれば、ステップS129で「ターゲットスコープ表示処理II」が実行される。
【0098】
図16図18は、割込許可される割込処理の内容を示している。図16は、制御部30によって実行される、ターゲットキャラクタが1つの場合における割込Iの処理を示すフローチャートである。まず、ターゲットキャラクタおよびプレイヤキャラクタに対する継続的な監視の結果から、ターゲットキャラクタの存在する戦闘エリアがプレイヤキャラクタのいる戦闘エリアに対して異同の変化があったか否かが判断される(ステップS131)。異同の変化とは、ターゲットキャラクタの存在する戦闘エリアとプレイヤキャラクタのいる戦闘エリアとの一致/不一致の変化である。なお、異同変化がなければ、割込Iの処理は発生しない。
【0099】
異同変化の内、ターゲットキャラクタとプレイヤキャラクタとが異なる戦闘エリアに存在することとなった場合、「ターゲット」パネル画像601に「エリア外」画像603が併記表示される(ステップS133)。一方、異同変化の内、ターゲットキャラクタとプレイヤキャラクタとが同じ戦闘エリアに存在することとなった場合、「ターゲット」パネル画像601上から「エリア外」画像603が消去される(ステップS135)。そして、次に異同変化があるまで表示/非表示の状態が持続される。
【0100】
図17は、制御部30によって実行される、ターゲットキャラクタが2つの場合における割込IIの処理を示すフローチャートである。まず、第1のターゲットキャラクタおよびプレイヤキャラクタに対する継続的な監視の結果から、第1のターゲットキャラクタの存在する戦闘エリアがプレイヤキャラクタのいる戦闘エリアに対して異同の変化があったか否かが判断される(ステップS141)。なお、異同変化がなければ、割込IIの処理は発生しない。
【0101】
異同変化の内、第1のターゲットキャラクタとプレイヤキャラクタとが異なる戦闘エリアに存在することとなった場合、「第1のターゲット」パネル画像701(図10参照)に「エリア外」画像が併記表示される(ステップS143)。一方、異同変化の内、第1のターゲットキャラクタとプレイヤキャラクタとが同じ戦闘エリアに存在することとなった場合、「第1のターゲット」パネル画像701上から「エリア外」画像が消去される(ステップS145)。そして、次に異同変化があるまで表示/非表示の状態が持続される。
【0102】
図18は、制御部30によって実行される、ターゲットキャラクタが2つの場合における割込IIIの処理を示すフローチャートである。まず、第2のターゲットキャラクタおよびプレイヤキャラクタに対する継続的な監視の結果から、第2のターゲットキャラクタの存在する戦闘エリアがプレイヤキャラクタのいる戦闘エリアに対して異同の変化があったか否かが判断される(ステップS151)。なお、異同変化がなければ、割込IIIの処理は発生しない。
【0103】
異同変化の内、第2のターゲットキャラクタとプレイヤキャラクタとが異なる戦闘エリアに存在することとなった場合、「第2のターゲット」パネル画像801(図10参照)に「エリア外」画像803が併記表示される(ステップS153)。一方、異同変化の内、第2のターゲットキャラクタとプレイヤキャラクタとが同じ戦闘エリアに存在することとなった場合、「第2のターゲット」パネル画像801上から「エリア外」画像803が消去される(ステップS155)。そして、次に異同変化があるまで表示/非表示の状態が持続される。
【0104】
図19は、「ターゲットスコープ表示処理I」(図15のステップS125参照)の一例を示すフローチャートである。まず、「ターゲット」パネル画像601(図9A参照)の押圧、LボタンL22の操作、LボタンL22の特定操作(リセット操作)の有無が、例えばこの順番で判断される(ステップS161,S163,S165)。いずれも操作無しと判断されると、本フローを抜ける。
【0105】
一方、ステップS161で「ターゲット」パネル画像601が押圧されたのであれば、「ターゲットスコープ」画像602が表示中か否かが判断され(ステップS167)、表示中と判断されると、「ターゲットスコープ」画像602の消去が行われる(ステップS169)。一方、ステップS167で表示中でないと判断されると、「ターゲットスコープ」画像602が表示される(ステップS171)。
【0106】
また、ステップS163でLボタンL22が操作された場合、「ターゲットスコープ」画像602が表示、かつ「エリア外」画像603が非表示か否かが判断され(ステップS173)、「ターゲットスコープ」画像602が表示、かつ「エリア外」画像603が非表示であれば、仮想カメラに対してロックオン処理が行われ(ステップS175)、「ターゲットスコープ」画像602が表示、かつ「エリア外」画像603が非表示でなければ、カメラリセット処理が行われる(ステップS177)。なお、LボタンL22に対して特定操作、例えば2度押す操作が検出されると、カメラリセットと判断して、ステップS177に移行する。
【0107】
図20図21は、「ターゲットスコープ表示処理II」(図15のステップS129参照)の一例を示すフローチャートである。まず、「第1のターゲット」パネル画像部701(図10A参照)の押圧、「第2のターゲット」パネル画像部801(図10A参照)の押圧、LボタンL22の操作、LボタンL22の特定操作(リセット操作)の有無が、例えばこの順番で判断される(ステップS181,S183,S185,S187)。いずれも操作無しと判断されると、本フローを抜ける。
【0108】
一方、ステップS181で「第1のターゲット」パネル画像部701が押圧されたのであれば、「第1のターゲットスコープ」画像702が表示中か否かが判断される(ステップS189)。「第1のターゲットスコープ」画像702が表示中と判断されると、「第1のターゲットスコープ」画像702が消去される(ステップS191)。一方、ステップS189で「第1のターゲットスコープ」画像702が表示中でないと判断されると、「第1のターゲットスコープ」画像702が表示され、かつ「第2のターゲットスコープ」画像802が表示されている場合には「第2のターゲットスコープ」画像802が消去される(ステップS193)。
【0109】
また、ステップS183で「第2のターゲット」パネル画像部801が押圧されたのであれば、「第2のターゲットスコープ」画像802が表示中か否かが判断され(ステップS195)、「第2のターゲットスコープ」画像802が表示中と判断されると、「第2のターゲットスコープ」画像802が消去される(ステップS197)。一方、ステップS195で「第2のターゲットスコープ」画像802が表示中でないと判断されると、「第2のターゲットスコープ」画像802が表示され、かつ「第1のターゲットスコープ」画像702が表示されている場合には「第1のターゲットスコープ」画像702が消去される(ステップS199)。
【0110】
さらに、ステップS185でLボタンL22が操作された場合、「第1のターゲットスコープ」画像702が表示中で、かつ「エリア外」画像703が非表示中の状態にあるか否か、次いで、「第2のターゲットスコープ」画像802が表示中で、かつ「エリア外」画像803が非表示中の状態にあるか否かが、例えばこの順番で判断される(ステップS201,S203)。
【0111】
ステップS201の判断が肯定されると、第1のターゲットキャラクタに対する仮想カメラのロックオン処理が実行される(ステップS205)。一方、ステップS203の判断が肯定されると、第2のターゲットキャラクタに対する仮想カメラのロックオン処理が実行される(ステップS207)。さらに、一方、ステップS201及びS203のいずれの判断も否定されたときは、仮想カメラに対してカメラリセット処理が実行される(ステップS209)。
【0112】
なお、LボタンL22に対して特定操作、例えば2度押す操作が検出されると(ステップS187でYes)、カメラリセットと判断して、ステップS209に移行する。
【0113】
なお、本発明は以下の態様を採用することが可能である。
【0114】
(1)ターゲットコントロールにおいて、ターゲットキャラクタが異なる戦闘エリアにいる場合には、「エリア外」画像603,703,803を表示してターゲットキャラクタに対するロックオンを不可としたが、その他にも、例えば、ターゲットキャラクタが地中に潜る態様のゲームの場合において、地中潜行中が検知された状態でLボタンL22が操作された場合、「探知不可」画像を併記して(または当該画像に変更して)ロックオンできないことを報知するようにしてもよい。
【0115】
(2)ターゲットキャラクタが水中に潜る態様を有するゲームにおいて、ターゲットキャラクタへのカメラリセットは、地上の場合と異なる処理を採用してもよい。例えば、ターゲットキャラクタが地上にいる際には、仮想カメラのロックオンを水平面上での旋回で行い、ターゲットキャラクタが水中にいる場合には、仮想カメラのロックオンを水平面上での旋回及び垂直面での旋回で行って、ターゲットキャラクタを真正面で正対するようにしてもよい。
【0116】
(3)本実施形態では、図9図10に示すような「ターゲットスコープ」画像を採用したが、ターゲットスコープ設定時の画像はこれに限定されない。ターゲットスコープの設定の有無が識別容易な形態の図柄であればよい。あるいは、図9図10に示すような「ターゲット」パネル画像部の形及び表示色の少なくとも一方を変化させたり、点滅させたりなど、「ターゲット」パネル画像部に対する変化で表現するようにしてもよい。
【0117】
(4)また、「ターゲット」パネル画像に限らず、ゲーム状況に応じてパネル画像内に表示される画像を変化させるようにしてもよい。例えば、「キック」パネル画像(図7図8参照)をゲームの進行状況に応じて変化させてもよい。具体的には、プレイヤキャラクタが刀を所持するゲームにおいて、刀を納めた納刀状態と刀を抜いて構えている抜刀状態で「キック」パネル画像を変化させてもよい。納刀状態では、プレイヤキャラクタは走るなどの行動はできるが、刀を用いた攻撃行動ができないよう制御され、抜刀状態では、プレイヤキャラクタは走るなどの一部の行動が禁止されるが、刀を用いた攻撃行動が可能に制御される。このようなゲームにおいて、「キック」パネル画像内に表示される画像を、納刀状態および抜刀状態に応じて変化させればよい。例えば、納刀状態では図19Aに示す「キック」のアイコン画像を表示し、抜刀状態では図19Bに示す「特殊攻撃」の文字等を表示する。「キック」のアイコン画像が表示された状態(納刀状態)でパネル画像をタッチした場合では、プレイヤキャラクタにキック動作を行わせる。一方、「特殊攻撃」の文字等が表示された状態(抜刀状態)では、プレイヤキャラクタに特殊攻撃を行わせる。特殊攻撃としては、例えば刀を用いた攻撃であって、他の操作部材22を操作しても行わせることができないような動作がある。
【0118】
(5)また、「ターゲット」パネル画像等のゲーム状況に応じてパネル画像内に表示される画像を変化させるようなパネル画像は、カスタマイズ対象(パネル画像)とせず、固定表示としてもよい。さらに、表示部11側に表示する構成であってもよい。例えば、「ターゲット」パネル画像を表示部11に表示する構成の場合、押圧に代えて、操作部材22のボタンでターゲットスコープ画像の表示、非表示を切り換える構成とすればよい。
【0119】
(6)カメラリセットをLボタン22Lの2度押しで行う態様としたが、これに限定されず、操作部材22内の他のボタンでもよいし、表示部21内にカメラリセットボタン画像を別途設けてもよい。
【0120】
(7)本実施形態では、選択表示域41の範囲を表示部21の画面の上部と左辺部とを利用したものとしたが、これに限定されず、配置表示域42が確保できればよく、例えば配置表示域42の周囲に環状に設ける態様であってもよい。
【0121】
(8)「カメラ」パネル画像は、十字キーを模擬した形状であったが、ジョイスティック等を模擬した形状やアナログスティックを模擬した形状等であってもよい。また、十字キーに加え、アナログスティックやボタン等の物理的な操作子を模擬したパネル画像を用意してもよい。これによれば、プレイヤが自由に配置を決めてゲームをプレイできる。なお、物理的な操作子を模擬したパネル画像を配置した場合は、物理的な操作子の入力を受け付けないようにしてもよい。これにより、誤って操作子を操作してしまった場合であっても、ゲーム進行に影響が生じることを防止できる。
【0122】
(9)本実施形態では、表示部11,21の二画面を使用したが、一画面を2つの領域に分割する態様であってもよい。例えば、タッチスクリーン一画面を2つの領域に分割して使用する。
【0123】
この実施形態では、ゲームメディア36にゲームプログラムを記憶しているが、本発明におけるゲームプログラムを記憶する媒体はゲームメディア36に限定されない。ネットワーク上のサーバがゲームプログラムを記憶する記憶媒体であってもよく、このサーバ上のゲームプログラムをネットワークを介してダウンロードしたゲーム装置1の内蔵メモリや外付けメモリがゲームプログラムを記憶する記憶媒体であってもよい。
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