特許第6049072号(P6049072)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6049072
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】電磁ブレーキユニット
(51)【国際特許分類】
   F16D 55/00 20060101AFI20161212BHJP
【FI】
   F16D55/00 A
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-47598(P2013-47598)
(22)【出願日】2013年3月11日
(65)【公開番号】特開2014-173673(P2014-173673A)
(43)【公開日】2014年9月22日
【審査請求日】2015年11月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐野 正
【審査官】 杉山 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−079295(JP,A)
【文献】 特開2000−291705(JP,A)
【文献】 米国特許第05989375(US,A)
【文献】 特開昭58−034241(JP,A)
【文献】 実開昭59−175730(JP,U)
【文献】 特開2010−062075(JP,A)
【文献】 特開2013−175028(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 49/00 − 71/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転操作される操作部と、
前記操作部の下方に配置されるとともに、前記操作部の動作に連動して前記操作部に対して同軸回転する回転板と、
前記回転板に接触して配置され、前記回転板を磁気吸着できる電磁ブレーキと、を備え、
前記回転板は下方側に前記電磁ブレーキに接触する被吸着面を有し、
前記電磁ブレーキは上方側に前記回転板と接触する吸着面を有し、
前記電磁ブレーキが前記回転板を磁気吸着している場合は、前記電磁ブレーキは前記回転板に、回動に抗した制動力を印加し、
前記電磁ブレーキが前記回転板を磁気吸着していない場合は、前記回転板は前記電磁ブレーキに接触した状態で回動可能である磁気ブレーキユニットにおいて、
前記被吸着面または前記吸着面の少なくとも一方に高分子材料部が形成され
前記操作部は、加えられた回転操作を倍速化することが可能な遊星歯車機構を用いた倍速機構に接続され、前記操作部に加えられた回転操作は前記倍速機構を介して前記回転板に伝達され、
前記電磁ブレーキは、筒状に形成されたヨークを有し、該ヨークは外周部と該外周部よりも僅かに低く形成された内周部と、を有し、前記外周部が前記回転板と常時接する前記吸着面を構成し、前記内周部が前記回転板と空隙を介して対向し、
前記電磁ブレーキが前記回転板を磁気吸着していない場合は、前記回転板は前記操作部の動作に連動して前記吸着面の上を摺動回転することを特徴とする磁気ブレーキユニット。
【請求項2】
前記高分子材料部は、前記被吸着面または前記吸着面の少なくとも一方に、焼き付けによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ブレーキユニット。
【請求項3】
前記高分子材料部は、一方の面に粘着剤が塗布または貼り付けされたシート状に形成され、前記被吸着面または前記吸着面の少なくとも一方に、前記粘着剤を介して貼り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ブレーキユニット。
【請求項4】
前記高分子材料部の動摩擦係数は0.3以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の磁気ブレーキユニット。
【請求項5】
前記高分子材料部はポリイミドまたはポリエチレンナフタレートからなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の磁気ブレーキユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁ブレーキユニットに関し、特に、良好な操作感触を維持することができる電磁ブレーキユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、例えば、自動車に搭載され、社内温度の設定や、カーオーディオの音量調整、カーナビゲーションなど各種モードに合わせて操作が可能な入力装置を備えた機器がある。このような入力装置には、電磁ブレーキユニットを備え、各種モードの入力内容に対応して操作者の操作範囲を制限できるものもある。このような電磁ブレーキユニットを備えた入力装置には、電磁ブレーキユニットにより制動をかけている時には、操作者の操作力を超える十分な制動力が維持でき、更に、非制動時には引っかかり感が無くスムーズに動作可能であることが求められている。出願人はこのような電磁ブレーキユニットとして、下記の特許文献1に記載の回転入力装置に用いられている電磁ブレーキユニットを出願している。また、類似した技術として特許文献2に記載の回転入力装置に用いられているような電磁ブレーキユニットも知られている。
【0003】
以下、図12を用いて、特許文献1に記載の回転入力装置900に用いられている電磁ブレーキユニットについて説明する。図12は、特許文献1に記載の回転入力装置900の構成を示す断面図である。
【0004】
特許文献1に記載の回転入力装置900は、回転操作される操作部902に連結して設けられた摩擦板908を電磁ブレーキ909で磁気吸着することで制動力を印加し、回転操作を制限する。摩擦板908と電磁ブレーキ909とは常時接触しているが、磁気吸着していない非制動時には摩擦板908は操作部902に加えられる操作に連動して回動可能であり、操作感触も良好である。また、磁気吸着している制動時には電磁ブレーキ909が摩擦板908を電磁力により磁気吸着し、摩擦板908と電磁ブレーキ909とがより密に接触し摩擦抵抗が大きくなることで制動力が働き、回転操作を制限する。このように非制動時には良好な操作感触を保持し、制動時には確実に制動力が発生するように、摩擦面と、摩擦面に接触する電磁ブレーキ909の面とには金属材料が用いられ、接触面には物理気相成長法(Physical Vapor Deposition、PVD法)により平滑かつ硬質な薄膜層が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特願2012−38806
【特許文献2】特開2010−62075
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の回転入力装置900は、制動時においても制動に抗して操作者により無理やり操作されることが想定される。制動に抗して無理やり操作すると、PVD法により形成された平滑かつ硬質な薄膜層には摺動および微振動による磨耗で磨耗粉が発生する。この硬質な磨耗粉が砥石の役目を果たして摺動磨耗を促進し、摩擦板908と電磁ブレーキ909との接触面には傷ができる。この傷により、回転操作時には引っかかり感が発生するなど操作感触が悪化する事が懸念される。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決して、良好な操作感触を維持することができる電磁ブレーキユニットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の電磁ブレーキユニットにおいては、回転操作される操作部と、前記操作部の下方に配置されるとともに、前記操作部の動作に連動して前記操作部に対して同軸回転する回転板と、前記回転板に接触して配置され、前記回転板を磁気吸着できる電磁ブレーキと、を備え、前記回転板は前記電磁ブレーキに接触する被吸着面を有し、前記電磁ブレーキは前記回転板と接触する吸着面を有し、前記電磁ブレーキが前記回転板を磁気吸着している場合は、前記電磁ブレーキは前記回転板の回動に抗した制動力を印加し、前記電磁ブレーキが前記回転板を磁気吸着していない場合は、前記回転板は前記電磁ブレーキに接触した状態で回動可能である電磁ブレーキユニットにおいて、前記被吸着面または前記吸着面の少なくとも一方に高分子材料部が形成され、前記操作部は、加えられた回転操作を倍速化することが可能な遊星歯車機構を用いた倍速機構に接続され、前記操作部に加えられた回転操作は前記倍速機構を介して前記回転板に伝達され、前記電磁ブレーキは、筒状に形成されたヨークを有し、該ヨークは外周部と該外周部よりも僅かに低く形成された内周部と、を有し、前記外周部が前記回転板と常時接する前記吸着面を構成し、前記内周部が前記回転板と空隙を介して対向し、前記電磁ブレーキが前記回転板を磁気吸着していない場合は、前記回転板は前記操作部の動作に連動して前記吸着面の上を摺動回転する、という特徴を有する。
【0009】
請求項2に記載の電磁ブレーキユニットにおいては、前記高分子材料部は、前記被吸着面または前記吸着面の少なくとも一方に、焼き付けによって形成されている、という特徴を有する。
【0010】
請求項3に記載の電磁ブレーキユニットにおいては、前記高分子材料部は、一方の面に粘着剤が塗布または貼り付けされたシート状に形成され、前記被吸着面または前記吸着面の少なくとも一方に、前記粘着剤を介して貼り付けられている、という特徴を有する。
【0011】
請求項4に記載の電磁ブレーキユニットにおいては、前記高分子材料部の動摩擦係数は0.3以上である、という特徴を有する。
【0012】
請求項5に記載の電磁ブレーキユニットにおいては、前記高分子材料部はポリイミドまたはポリエチレンナフタレートからなる、という特徴を有する。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明によれば、被吸着面または吸着面の少なくとも一方に高分子材料部が形成されているため、操作部を操作することで吸着面と被吸着面とが摺動しても、金属部分に比べて高分子材料部は軟らかいため、金属同士が摺動する場合に比べて摺動面に傷がつきにくくなり、良好な操作感触を得ることができる。また、回転操作に伴って高分子材料部が磨耗するが、高分子材料部が残っている限り良好な操作感触を維持できる。さらに、摺動磨耗により高分子材料部が完全に無くなっても、高分子材料部の磨耗粉が吸着面と被吸着面との間に介在することで金属部には傷つきにくくなるため、良好な操作感触を維持することができる。さらに、倍速機構に遊星歯車機構を用いることで、回転板を操作部の回転速度よりも速い回転速度で回転させることができる。回転速度が速くなると、回転速度が遅かった時には感じられた操作感触(例えば引っかかり感など)を操作者は感じ難くなる。これにより、仮に何らかの理由での被吸着面または吸着面が傷ついたとしても、倍速機構を介して操作することで、操作者が操作部を介して感じる引っかかり感などは緩和され、良好な操作感触を維持することができる。さらに、同軸上で倍速機構を構成できるためスペースの増加を最小限に抑えることができるとともに、必要に応じて遊星歯車機構のギヤ比を変えることで要望の倍速率に変更しやすい。特に、電磁ブレーキユニット自体の大きさが変わった場合に、必要な制動力を得るための調整がしやすい。さらに、筒状に形成されたヨークの外周部のみを常時回転板との摺動面とするとともに吸着面とすることで、吸着面と被吸着面との接触面積が小さく、摩擦抵抗が小さくなるため、良好な操作感触を維持することができる。したがって、良好な操作感触を維持することができる電磁ブレーキユニットを提供することができる、という効果を奏する。
【0017】
請求項2の発明によれば、高分子材料部を焼き付けにより形成することで、高分子材料部は被吸着面または前記吸着面から剥がれにくく、薄く均一な厚さに形成することができる。したがって、より確実に良好な操作感触を維持することができる、という効果を奏する。
【0018】
請求項3の発明によれば、高分子材料部は粘着剤を介して貼り付けしていたため、高分子材料部が磨耗したとしても、高分子材料部の磨耗粉が粘着剤に貼り付き、被吸着面と吸着面との間に介在し続けやすい。高分子材料部の磨耗粉が被吸着面と吸着面との間に介在することで、高分子材料部が磨耗する前と同様に良好な操作感触を維持することができる、という効果を奏する。
【0019】
請求項4の発明によれば、高分子材料部の動摩擦係数を0.3以上とすることで、電磁ブレーキ作動時に発生する制動力を、従来の金属同士を接触させた場合の制動力に対して大きな減少を回避することができる、という効果を奏する。
【0020】
請求項5の発明によれば、高分子材料部をこれらの材料で形成することで、被吸着面と吸着面との動摩擦係数が0.3以上、更には動摩擦係数が金属同士の摺動と同等以上の0.6以上を確保でき、かつ非常に薄く均一な厚さに形成できるので大きな制動力を維持できる。さらに、耐熱性にも優れ摩擦熱に対する耐久性も良く、耐熱性が良く熱による劣化がし難い。したがって、従来と同等の制動力が得られるとともに、より安定して良好な操作感触を維持することができる、という効果を奏する。
【0024】
以上より、本発明によれば、良好な操作感触を維持することができる電磁ブレーキユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の外観を示す斜視図である。
図2】第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の構成を示す分解斜視図である。
図3】第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の操作部1の外観を示す図である。
図4】第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の回転板2の外観を示す図である。
図5】第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の電磁ブレーキ3の外観を示す斜視図である。
図6】第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の電磁ブレーキ3の外観を示す図である。
図7】第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の倍速機構10の外観を示す図である。
図8】第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の倍速機構10の構成を示す分解斜視図である。
図9図7(a)に示すZ1方向側から見た状態の倍速機構10を示す平面図である。
図10】第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の構造を示す模式断面図である。
図11】電磁ブレーキユニット100の変形例における高分子材料部4の構成を示す断面模式図である。
図12】特許文献1に記載の回転入力装置900の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[第1実施形態]
以下に第1実施形態における電磁ブレーキユニット100について説明する。
【0027】
まず始めに本実施形態における電磁ブレーキユニット100の構成について図1ないし図9を用いて説明する。図1は第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の外観を示す斜視図である。図2は第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の構成を示す分解斜視図である。図3は第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の操作部1の外観を示す図であり、図3(a)は操作部1の外観を示す斜視図であり、図3(b)は図3(a)に示すZ1方向側から操作部1を見た状態を示す平面図である。図4は第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の回転板2の外観を示す図であり、図4(a)は回転板2の外観を示す斜視図であり、図4(b)は図4(a)に示すZ2方向側から見た状態の回転板2を示す斜視図である。図5は第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の電磁ブレーキ3の外観を示す斜視図である。図6は第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の電磁ブレーキ3の外観を示す図であり、図6(a)は図5に示すZ1方向側から見た状態の電磁ブレーキ3を示す平面図であり、図6(b)は図5に示すY2方向側から見た状態の電磁ブレーキ3を示す側面図である。なお、図6(b)において破線で示した部分は、形状を模式的に示している。図7は第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の倍速機構10の外観を示す図であり、図7(a)は倍速機構10の外観を示す斜視図であり、図7(b)は図7(a)に示すZ2方向側から見た状態の倍速機構10の外観を示す斜視図である。図8は第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の倍速機構10の構成を示す分解斜視図である。図9図7(a)に示すZ1方向側から見た状態の倍速機構10を示す平面図である。なお、図9においては説明を容易にするために、遊星キャリア部材13は保持板部13aの外形を2点鎖線で模式的に示している。
【0028】
電磁ブレーキユニット100は、図2に示すように、回転操作される操作部1と、操作部1の動作に連動して操作部1に対して同軸回転する回転板2と、回転板2を磁気吸着できる電磁ブレーキ3と、高分子材料部4と、操作部1に加えられた回転操作を回転板2に伝達する倍速機構10と、操作部1が操作された回転角度を検出する検出装置5と、を備えている。電磁ブレーキユニット100は、図1に示すように、操作部1が回動可能な状態で露出しており、操作部1を回動させることで入力操作を行なうことができる。また、電磁ブレーキユニット100は、回転板2を電磁ブレーキ3で磁気吸着することで回転板2の回動に抗した制動力を印加できる。
【0029】
操作部1は、図3に示すように、棒状に形成されたシャフト1bと、シャフト1bと一体に、その周囲を覆うように略円筒状に形成された係合部1aと、を有している。図3(b)に示すように、係合部1aの外周面には、円周方向に沿って等間隔に係合部1aが延出する方向に沿ってギヤ歯が形成されている。また、本実施形態において、操作部1のシャフト1bの一端は、円柱状に形成された検出装置5の一方の端面の中心に、回転可能に取り付けられている。詳細な説明および図示はしないが、検出装置5の内部には、シャフト1bおよび係合部1aの回転動作を検出可能な検出部材が内蔵されている。なお、シャフト1bおよび係合部1aの回転を検出可能な検出部材は、エンコーダ、回転型可変抵抗器、ホール素子などが用いられる。操作部1と検出装置5とで検出ユニット20が構成される。
【0030】
回転板2は軟磁性体である金属材からなり、図4に示すように、円盤状に形成されている。回転板2は、下方側(Z2方向側)が平面状に形成され、電磁ブレーキ3に接触可能な被吸着面2aを構成する。また、回転板2は、中心部に上下方向に貫通する第1貫通孔2bを有する。
【0031】
電磁ブレーキ3は、図5および図6に示すように、磁性を有する金属材からなり筒状(円筒状)に形成されたヨーク3bと、円筒の外周に金属線材を巻回するようにして形成されたコイル3cと、を有する。図6(b)に示すように、ヨーク3bの一方(Z1方向)は開放されており、ヨーク3bは一方の端面にヨーク3bの外形に沿った環状の平面に形成された外周部3fを有している。ヨーク3bの外周部3fは、回転板2の被吸着面2aと常時接触可能な吸着面3aを構成している。なお、ヨーク3bの外径の寸法は、回転板2の外径の寸法とほぼ同一の径寸法である。また、ヨーク3bの他方の端面は開放されておらず、その中央部はヨーク3bの内部(Z1方向)へ向かって円筒状に突出し、コイル保持部3dが形成されている。コイル保持部3dは、円筒状に形成されたヨーク3bの中心軸に沿うように突出して形成されており、コイル保持部3dの突出方向の先端部は吸着面3aよりも上方(Z1方向)へ突出している。また、コイル保持部3dの突出方向の先端側の面には、コイル保持部3dが突出する方向に貫通する第2貫通孔3eが形成されている。なお、コイル保持部3dの外径の寸法は、回転板2の第1貫通孔2bの内径の寸法とほぼ同一であり、第2貫通孔3eは操作部1のシャフト1bおよび係合部1aを挿通可能な大きさに形成されている。コイル3cは、コイル保持部3dに巻回した状態でヨーク3bの内部に保持される。ヨーク3bの内部に保持されたコイル3cは外周部3fよりも僅かに低く、その上端には平面状に形成された内周部3gを有する。なお、コイル3cの上端を覆うカバーを設け、そのカバーの面を内周部3gとしても良い。このようにコイル3cをヨーク3bの内部に保持することで電磁ブレーキ3が形成される。電磁ブレーキ3はコイル3cに電流を流すことで電磁力を発生させることができる。
【0032】
高分子材料部4は、回転板2および電磁ブレーキ3のヨーク3bの材料である金属材よりも軟質であり、図4に示すように、高分子材料部4は回転板2の被吸着面2a(斜線のハッチングがついている領域)に焼き付けによって形成されている。なお、被吸着面2aまたは吸着面3aの少なくとも一方に形成されていればよい。また、高分子材料部4の動摩擦係数は0.3以上は必要であるため、高分子材料部4はポリイミドまたはポリアミドイミド、あるいはフェノールを主成分とする材料が望ましい。焼き付け処理においては、ポリイミドが0.6強、ポリアミドイミドが0.3強、フェノールが0.9程度の動摩擦係数を確保できる。具体的にはポリイミド、ポリエチレンナフタレート等が好適である。
なお、本実施形態においてはポリイミドを用いている。
【0033】
倍速機構10は、図7に示すように、略円筒状に形成されている。倍速機構10の中心には操作部1の係合部1aと係合可能な貫通孔である係合孔10aが形成されている。係合孔10aの内壁には、係合部1aの外周に形成されたギヤ歯と係合可能なギヤ歯が形成されている。なお、倍速機構10の外径の寸法は、回転板2の外径の寸法とほぼ同一の径寸法である。
【0034】
倍速機構10は、遊星歯車機構を用いている。図8に示すように、倍速機構10は、太陽歯車の機能を有する太陽歯車部材11と、遊星歯車として機能する3つの遊星歯車部材12と、遊星キャリアとして機能する遊星キャリア部材13と、内歯車として内歯車部材14と、を備えている。
【0035】
太陽歯車部材11は、円盤状に形成された平板部11aと、平板部11aの中心部から上方(Z1方向)へ突出し円柱状に形成された太陽歯車部11bと、を有している。太陽歯車部11bの外周には、所定のピッチで太陽歯車としての36個のギヤ歯が形成されている。また、太陽歯車部11bには、太陽歯車部11bが延出する方向(Z1−Z2方向)に貫通する挿入孔11cが形成されている。
【0036】
内歯車部材14は、断面が円形の管状に形成されている。内歯車部材14の内周面には内歯車部14aが形成されており、内歯車部14aには、所定のピッチで内歯車としての72個のギヤ歯が形成されている。なお、内歯車部材14の外径の寸法は、太陽歯車部材11の平板部11aの外径の寸法と略同一である。
【0037】
遊星歯車部材12は、断面が円形の管状に形成されている。遊星歯車部材12の外周面には、所定のピッチで内歯車部14aおよび太陽歯車部11bのギヤ歯のどちらとも係合可能な遊星歯車としての18個のギヤ歯が形成されている。
【0038】
遊星キャリア部材13は、合成樹脂材からなり、略三角形の平板状に形成された保持板部13aと、保持板部13aの中心部から下方(Z2方向)へ突出し円柱状に形成された円柱部13bと、保持板部13aの3つの角部からそれぞれ下方へ突出し柱状に形成された軸部13cと、を有している。円柱部13bには、円柱部13bが延出する方向(Z1−Z2方向)に貫通するギヤ孔13dが形成されており、ギヤ孔13dの内周壁には操作部1の係合部1aと係合可能なギヤ歯が形成されている。また、円柱部13bの外径の寸法は、太陽歯車部材11の挿入孔11cに挿入可能な大きさである。
【0039】
このような構成部品からなる倍速機構10は、図9に示すように、太陽歯車部材11に重ねて内歯車部材14を、太陽歯車部11bが内歯車部材14の中心位置となるように配置する。また、遊星歯車部材12は、軸部13c(図8参照)を内部に挿通した状態で遊星キャリア部材13の3箇所に回転可能に軸支されている。このように、遊星キャリア部材13に軸支された遊星歯車部材12を、太陽歯車部11bと内歯車部14aとの間に配置する。このように配置された遊星歯車部材12は、太陽歯車部11bおよび内歯車部14aのどちらのギヤ歯とも係合し、太陽歯車部11bと内歯車部14aとは遊星歯車部材12によって連結される。また、遊星キャリア部材13の円柱部13bは挿入孔11cに挿入され、遊星キャリア部材13は円柱部13bを回転軸として回転可能に配置されている。挿入孔11cに円柱部13bを挿入して配置することで、ギヤ孔13dが係合孔10aとして形成される。このように各構成部品を配置することで倍速機構10が形成される。
【0040】
遊星歯車機構の詳細な説明は省略するが、係合孔10aを回転中心として遊星キャリア部材13を回転させると、遊星キャリア部材13の回転方向に遊星歯車部材12が回転しながら移動する。遊星歯車部材12が回転しながら移動することで、太陽歯車部11bにも動力が伝わり、太陽歯車部材11が回転する。また、このように倍速機構10を動作させたとき、遊星キャリア部材13が入力、内歯車部材14が固定、遊星歯車部材12が出力となる動作となっているため、太陽歯車部材11の回転速度は、遊星キャリア部材13の回転速度よりも早くなる。
【0041】
次に電磁ブレーキユニット100の構造について図10を用いて説明する。図10は第1実施形態における電磁ブレーキユニット100の構造を示す模式断面図である。図10は説明を容易にするため模式形状で示している。
【0042】
図10に示すように、回転板2と電磁ブレーキ3とは、ヨーク3bの一方の端面である吸着面3aが、高分子材料部4が形成された被吸着面2aに平行な平面となるように対向させるとともに、電磁ブレーキ3を回転板2に接触させて配置される。すなわち、吸着面3aと被吸着面2aとを接触させて、内周部3gは回転板2と空隙を介して対向した状態で電磁ブレーキ3に重ねて回転板2が配置される。このとき、コイル保持部3dの先端部は回転板2の第1貫通孔2bに挿入されており、回転板2はコイル保持部3dを回転中心として、吸着面3aの上を摺動回転することが可能である。また、回転板2の上に重ねて倍速機構10が配置される。このとき、倍速機構10の太陽歯車部材11と回転板2とはねじ止めなどにより係止されているため、回転板2と倍速機構10とは連動して回転動作が可能となる。このように重ねて配置された電磁ブレーキ3、回転板2および倍速機構10に、操作部1を電磁ブレーキ3側から倍速機構10へ向かう方向へ挿通する。すなわち、操作部1は電磁ブレーキ3の第2貫通孔3e(同時に回転板2の第1貫通孔2b)に挿入され、その後、倍速機構10の係合孔10aに挿入される。そして、回転板2が操作部1の下方に配置されるように、操作部1は倍速機構10から突出する位置まで挿入される。操作部1の係合部1aと倍速機構10の係合孔10aとはギヤ歯により係合されるため、操作部1は倍速機構10に接続され、操作部1と倍速機構10とは連動して動作可能である。このように各構成部品を配置することで、電磁ブレーキユニット100が形成される。
【0043】
次に電磁ブレーキユニット100の動作について説明する。
【0044】
電磁ブレーキユニット100は、操作部1を回転操作されると、操作部1のシャフト1bに接続された検出装置5で、その回転角度、回転回数などを検出し、外部へ出力することができる。また、操作部1を回転操作されると、操作部1に加えられた回転操作は倍速機構10を介して回転板2に伝達される。回転操作が伝達された回転板2は操作部1の動作に連動して操作部1に対して同軸回転する。また、倍速機構10を介して回転操作を伝達された回転板2の回転速度は、操作部1を操作したときの回転速度よりも速くなっている。また、電磁ブレーキ3のコイル3cに通電することで、電磁ブレーキ3は電磁力を発生し、回転板2を磁気吸着できる。すなわち、電磁ブレーキ3が回転板2を磁気吸着している場合は、電磁ブレーキ3は回転板2の回転に抗した制動力を印加し、強制的に操作できないようにすることができる。なお、電磁ブレーキ3が回転板2を磁気吸着していない場合は、回転板2は電磁ブレーキ3に接触した状態で回転可能である。
【0045】
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
【0046】
第1実施形態の電磁ブレーキユニット100では、回転操作される操作部1と、操作部1の下方に配置されるとともに、操作部1の動作に連動して操作部1に対して同軸回転する回転板2と、回転板2に接触して配置され、回転板2を磁気吸着できる電磁ブレーキ3と、を備え、回転板2は電磁ブレーキ3に接触する被吸着面2aを有し、電磁ブレーキ3は回転板2と接触する吸着面3aを有し、電磁ブレーキ3が回転板2を磁気吸着している場合は、電磁ブレーキ3は回転板2の回動に抗した制動力を印加し、電磁ブレーキ3が回転板2を磁気吸着していない場合は、回転板2は電磁ブレーキ3に接触した状態で回動可能である電磁ブレーキユニットにおいて、被吸着面2aまたは吸着面3aの少なくとも一方に高分子材料部4が形成されている、構成とした。
【0047】
これにより、被吸着面2aまたは吸着面3aの少なくとも一方に高分子材料部4が形成されている。したがって、操作部1を操作することで吸着面3aと被吸着面2aとが摺動しても、金属に比べて高分子材料部4は軟らかいため、金属同士が摺動する場合に比べて摺動面に傷がつきにくくなり、非制動時には引っかかり感が無くスムーズに動作でき、良好な操作感触を得ることができる。また、回転操作に伴って高分子材料部4が磨耗するが、高分子材料部4が残っている限り良好な操作感触を維持できる。さらに、摺動磨耗により高分子材料部4が完全に無くなったとしても、高分子材料部4の磨耗粉が吸着面3aと被吸着面2aとの間に介在することで金属部には傷つきにくくなるため、良好な操作感触を維持することができる。したがって、良好な操作感触を維持することができる電磁ブレーキユニットを提供することができる。
【0048】
また、電磁ブレーキ3と回転板2とが高分子材料部4を介して摺動する構成としたことで、仮に電磁ブレーキ3と回転板2と間に水分が介在しても、電磁ブレーキ3と回転板2とが水分の介在による吸着現象を回避できる。したがって、電磁ブレーキ3と回転板2と間に水分が介在しても、良好な操作感触を維持することができる電磁ブレーキユニットを供することができる。
【0049】
また、第1実施形態の電磁ブレーキユニット100では、高分子材料部4は、被吸着面2aまたは吸着面3aの少なくとも一方に、焼き付けによって形成されている、構成とした。
【0050】
これにより、高分子材料部4は被吸着面2aまたは吸着面3aから剥がれにくく、薄く均一な厚さに形成することができる。高分子材料部4をこのように形成することで、被吸着面2aと吸着面3aとが摺動するときには引っかかり感が無くスムーズに動作しやすく、より確実に良好な操作感触を維持することができる、という効果を奏する。また、薄く均一な厚さに形成することができるため、電磁ブレーキユニットの高さ寸法を、従来技術の構造(高分子材料部がない構造)にした場合とほぼ同等の高さ寸法にすることができる。
【0051】
また、第1実施形態の電磁ブレーキユニット100では、高分子材料部4の動摩擦係数は0.3以上である、構成とした。
【0052】
これにより、高分子材料部4の動摩擦係数を0.3以上とすることで、非制動時には引っかかり感が無くスムーズに動作させることができるとともに、制動時には発生する制動力を、従来の金属同士を接触させた場合の制動力に対して大きな減少を回避することができる、という効果を奏する。
【0053】
また、第1実施形態の電磁ブレーキユニット100では、高分子材料部4はポリイミドまたはポリエチレンナフタレートからなる、構成とした。
【0054】
高分子材料部4をこれらの材料で形成することで、被吸着面2aと吸着面3aとの動摩擦係数が0.3以上、更には動摩擦係数が金属同士の摺動と同等以上の0.6以上を確保でき、制動時には大きな制動力を維持できる。さらに、これらの材料は耐熱性にも優れているため、摩擦熱に対する耐久性も良く、制動時に摩擦熱が発生しても劣化がしにくい。したがって、制動力を維持するとともに、より安定して良好な操作感触を維持することができる、という効果を奏する。
【0055】
また、第1実施形態の電磁ブレーキユニット100では、電磁ブレーキ3は、筒状に形成されたヨーク3bを有し、ヨーク3bは外周部3fと外周部3fよりも僅かに低く形成された内周部3gと、を有し、外周部3fが回転板2と常時接する吸着面3aを構成し、内周部3gは、回転板2と空隙を介して対向する、構成とした。
【0056】
これにより、筒状に形成されたヨーク3bの外周部3fのみを常時回転板2との摺動面とするとともに吸着面3aとすることで、吸着面3aと被吸着面2aとの接触面積が小さく、摩擦抵抗が小さくなるため、非吸着時には引っかかり感が無くスムーズに動作させることができ、良好な操作感触を維持することができる。また、仮に異物が吸着面3aと被吸着面2aとの挟まったとしても、吸着面3aが環状になっているため、異物が吸着面3aから落ちやすく、吸着面3aと被吸着面2aとが摺動する箇所には傷がつきにくい。したがって、さらに良好な操作感触を維持することができる、という効果を奏する。
【0057】
また、第1実施形態の電磁ブレーキユニット100では、操作部1は、加えられた回転操作を倍速化することが可能な倍速機構10に接続され、操作部1に加えられた回転操作は倍速機構10を介して回転板2に伝達される、構成とした。
【0058】
これにより、回転板2を操作部1の回転速度よりも速い回転速度で回転させることができる。回転速度が速くなると、回転速度が遅かった時には感じられた操作感触(例えば引っかかり感など)を操作者は感じ難くなる。したがって、仮に何らかの理由での被吸着面2aまたは吸着面3aが傷ついたとしても、倍速機構10を介して操作することで、操作者が操作部1を介して感じる引っかかり感などは緩和され、良好な操作感触を維持することができる、という効果を奏する。また、仮に電磁ブレーキの制動力が低い場合でも倍速機構を用いれば、その増速比率分、操作部1における制動力を増加できるため、必要な制動力を確保できる、という効果を奏する。
【0059】
また、第1実施形態の電磁ブレーキユニット100では、倍速機構10は、遊星歯車機構を用いている、構成とした。
【0060】
これにより、倍速機構10に遊星歯車機構を用いることで、同軸上で倍速機構を構成できるためスペースの増加を最小限に抑えることができるとともに、必要に応じて遊星歯車機構のギヤ比を変えることで要望の倍速率に変更しやすい。特に、電磁ブレーキユニット自体の大きさが変わった場合に、良好な操作感触を得るための調整がしやすい、という効果を奏する。
【0061】
以上のように、本発明の実施形態に係る電磁ブレーキユニットを具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
【0062】
(1)第1実施形態においては、高分子材料部4は回転板2の被吸着面2aに焼き付けによって形成されているが、図11に示すように、一方の面に粘着剤adが塗布または貼り付けされたシート状に形成されたポリイミドフィルムまたはポリエチレンナフタレートフィルムが、被吸着面2aに粘着剤adを介して回転板2の被吸着面2aに貼り付けられている構成としてもよい。なお、高分子材料部4は吸着面3aに貼り付けられていても良く、被吸着面2aまたは吸着面3aの少なくとも一方に貼り付けられていても良い。高分子材料部4は粘着剤adを介して貼り付けしていたため、高分子材料部4が磨耗したとしても、高分子材料部4の磨耗粉が粘着剤adに貼り付き、被吸着面2aと吸着面3aとの間により介在し続けやすい。高分子材料部4の磨耗粉が被吸着面2aと吸着面3aとの間に介在することで、高分子材料部4が磨耗する前と同様に良好な操作感触を維持することができる、という効果を奏する。また、図11に例示においては、高分子材料部4は、回転板2の被吸着面2aに貼り付けられている。被吸着面2aは吸着面3aに比べて高分子材料部4を貼り付けやすく、貼りズレなども発生し難く、より確実に良好な操作感触を維持することができる、という効果を奏する。
【0063】
(2)第1実施形態においては、高分子材料部4は回転板2の被吸着面2aに形成されているが、電磁ブレーキ3の吸着面3aに形成しても良く、被吸着面2aおよび吸着面3aの両方に形成しても良い。
【0064】
(3)第1実施形態においては、高分子材料部4はポリイミドまたはポリエチレンナフタレートからなる、としたが、ポリイミドまたはポリエチレンナフタレートと同等の効果が得られる高分子材料であれば良い。
【0065】
(4)第1実施形態においては、倍速機構10の太陽歯車部材11のギヤ歯数を36個、内歯車部材14のギヤ歯数を72個、遊星歯車部材12のギヤ歯数を18個、という構成にしたが、必要に応じてギヤ比を変更しても良い。
【0066】
(5)第1実施形態においては、遊星歯車部材12を3個用いる構成としたが、倍速機構10の大きさなどに応じて用いる遊星歯車部材12の数を変更しても良い。
【0067】
(6)第1実施形態においては、シャフト1bおよび係合部1aの回転を検出可能な検出装置は、エンコーダ、回転型可変抵抗器、ホール素子などとしたが、これらに限定するものではない。
【符号の説明】
【0068】
1 操作部
1a 係合部
1b シャフト
2 回転板
2a 被吸着面
2b 第1貫通孔
3 電磁ブレーキ
3a 吸着面
3b ヨーク
3c コイル
3d コイル保持部
3e 第2貫通孔
3f 外周部
3g 内周部
4 高分子材料部
5 検出装置
10 倍速機構
10a 係合孔
11 太陽歯車部材
11a 平板部
11b 太陽歯車部
11c 挿入孔
12 遊星歯車部材
13 遊星キャリア部材
13a 保持板部
13b 円柱部
13c 軸部
13d ギヤ孔
14 内歯車部材
14a 内歯車部
20 検出ユニット
100 電磁ブレーキユニット
200 電磁ブレーキユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12