特許第6049079号(P6049079)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6049079
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】レバースイッチ
(51)【国際特許分類】
   H01H 25/04 20060101AFI20161212BHJP
   H01H 89/00 20060101ALI20161212BHJP
【FI】
   H01H25/04 U
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-212936(P2013-212936)
(22)【出願日】2013年10月10日
(65)【公開番号】特開2015-76326(P2015-76326A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2016年2月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
(72)【発明者】
【氏名】菊地 剛
【審査官】 出野 智之
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭54−088580(JP,U)
【文献】 実開平06−056939(JP,U)
【文献】 国際公開第2010/000860(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 25/04
H01H 89/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部材と、
前記ベース部材に対して回動可能に設けられた第1スイッチノブ部材と、
第1弾性部材と第1アクチュエータとを備え、前記第1スイッチノブ部材の回動動作にともないクリック感を付与する第1節度機構と、
一方面に第1接点部を有する基板と、
前記第1スイッチノブ部材と一体に回動し、前記第1接点部に接離する第1摺動子と、を有するレバースイッチであって、
前記ベース部材は、前記第1スイッチノブ部材の回動軸を中心とした円柱の外周面に沿うように形成された第1支持面と前記円柱の前記回動軸を挟んで一方側に前記第1支持面よりも大径である曲面に形成された第2支持面とを有し、
前記第1節度機構を、前記第1アクチュエータが前記第1弾性部材に付勢され前記第2支持面から突出した状態で支持し、
前記第1スイッチノブ部材は、前記第1支持面と略同一径の第1被支持面と、前記第2支持面と略同一径の第2被支持面と、を有し、前記第2被支持面には凹凸に形成された第1カム部を備え、
前記第1支持面にて前記第1被支持面を回動可能に支持されるとともに、前記第2支持面にて前記第2被支持面を回動可能に支持され、
前記回動軸を挟んで前記第2支持面が設けられた側の反対側に、前記第1摺動子を前記基板の前記第1接点部に接離可能に保持している、ことを特徴とするレバースイッチ。
【請求項2】
前記基板は他方面に第2接点部を備え、
前記ベース部材に対して回動可能に設けられた第2スイッチノブ部材と、
第2弾性部材と第2アクチュエータとを備え、前記第2スイッチノブ部材の回動動作にともないクリック感を付与する第2節度機構と、
前記第2スイッチノブ部材と一体に回動し、前記第2接点部に接離する第2摺動子と、
を前記基板の前記他方面側に有するレバースイッチであって、
前記ベース部材は、前記第1スイッチノブ部材の回動軸を中心とした前記円柱の前記回動軸を挟んで一方側に前記第1支持面よりも大径である曲面に形成された第3支持面を有し、
前記第2節度機構を、前記第2アクチュエータが前記第2弾性部材に付勢され前記第3支持面から突出した状態で支持し、
前記第2スイッチノブ部材は、前記第3支持面と略同一径の第3被支持面を有し、
前記第3被支持面には凹凸に形成された第2カム部を備え、前記第3支持面にて前記第3被支持面を回動可能に支持され、
前記回動軸を挟んで前記第3支持面が設けられた側の反対側に、前記第2摺動子を前記基板の前記第2接点部に接離可能に保持している、ことを特徴とする請求項1に記載のレバースイッチ。
【請求項3】
前記第1スイッチノブ部材の前記回動軸に垂直な断面形状が略D字形状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレバースイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レバースイッチに関し、特に、小型化や要求のデザインに対応しやすいレバースイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車の方向指示器やワイパーなどの操作に用いられる操作装置には、ステアリングの近くに配置され、レバー状に形成されたものがある。このような操作装置に設けられ各種操作に用いられるレバースイッチにおいては、操作性をより向上させるために、指でつまみやすいデザインのものが増えてきている。
【0003】
従来のレバースイッチとしては、下記の特許文献1に記載のレバースイッチが知られている。以下、図12を用いて、特許文献1に記載のレバースイッチについて説明する。図12は、特許文献1に記載のレバースイッチ900の構成を示す分解斜視図である。
【0004】
特許文献1に記載のレバースイッチ900は、図12に示すように、回動する第1スイッチノブ905及び第2スイッチノブ906を有する操作レバー部と、操作レバー部を先端部側に配置したレバーガイド909と、を備えている。第1スイッチノブ905及び第2スイッチノブ906を操作部とするスイッチ9SWは、極盤914を第1スイッチノブ905及び第2スイッチノブ906より基端部側に配置している。また、レバーガイド909は、可動盤913の基端部側に第1固定ノブ910を嵌着している。第1固定ノブ910は、可動盤913に設置した第1可動接点921が接触する第1固定接点923を有する極盤914を内設し、極盤914は、基端部側に第1固定接点923を設置し、先端部側に第2スイッチノブ906により連動した第2可動接点925に接触する第2固定接点924を設置した構造となっている。このよう構造に形成されたレバースイッチ900の構成部品、特にスイッチ9SWの構成部品は、回転軸方向から見た場合にほぼ対称形状に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4695310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のレバースイッチ900は、回転軸方向から見た場合にほぼ対称形状に形成された構成部品が多いため、要求のデザインによってはそのままの構造では外観部品の内部に収納できないおそれがある。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決して、小型化や要求のデザインに対応しやすいレバースイッチを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載のレバースイッチにおいては、ベース部材と、前記ベース部材に対して回動可能に設けられた第1スイッチノブ部材と、第1弾性部材と第1アクチュエータとを備え、前記第1スイッチノブ部材の回動動作にともないクリック感を付与する第1節度機構と、一方面に第1接点部を有する基板と、前記第1スイッチノブ部材と一体に回動し、前記第1接点部に接離する第1摺動子と、を有するレバースイッチであって、前記ベース部材は、前記第1スイッチノブ部材の回動軸を中心とした円柱の外周面に沿うように形成された第1支持面と前記円柱の前記回動軸を挟んで一方側に前記第1支持面よりも大径である曲面に形成された第2支持面とを有し、前記第1節度機構を、前記第1アクチュエータが前記第1弾性部材に付勢され前記第2支持面から突出した状態で支持し、前記第1スイッチノブ部材は、前記第1支持面と略同一径の第1被支持面と、前記第2支持面と略同一径の第2被支持面と、を有し、前記第2被支持面には凹凸に形成された第1カム部を備え、前記第1支持面にて前記第1被支持面を回動可能に支持されるとともに、前記第2支持面にて前記第2被支持面を回動可能に支持され、前記回動軸を挟んで前記第2支持面が設けられた側の反対側に、前記第1摺動子を前記基板の前記第1接点部に接離可能に保持している、という特徴を有する。
【0009】
請求項2に記載のレバースイッチにおいては、前記基板は他方面に第2接点部を備え、前記ベース部材に対して回動可能に設けられた第2スイッチノブ部材と、第2弾性部材と第2アクチュエータとを備え、前記第2スイッチノブ部材の回動動作にともないクリック感を付与する第2節度機構と、前記第2スイッチノブ部材と一体に回動し、前記第2接点部に接離する第2摺動子と、を前記基板の前記他方面側に有するレバースイッチであって、前記ベース部材は、前記第1スイッチノブ部材の回動軸を中心とした前記円柱の前記回動軸を挟んで一方側に前記第1支持面よりも大径である曲面に形成された第3支持面を有し、前記第2節度機構を、前記第2アクチュエータが前記第2弾性部材に付勢され前記第3支持面から突出した状態で支持し、前記第2スイッチノブ部材は、前記第3支持面と略同一径の第3被支持面を有し、前記第3被支持面には凹凸に形成された第2カム部を備え、前記第3支持面にて前記第3被支持面を回動可能に支持され、前記回動軸を挟んで前記第3支持面が設けられた側の反対側に、前記第2摺動子を前記基板の前記第2接点部に接離可能に保持している、という特徴を有する。
【0010】
請求項3に記載のレバースイッチにおいては、前記第1スイッチノブ部材の前記回動軸に垂直な断面形状が略D字形状である、という特徴を有する。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、第2支持面を回動軸を挟んで一方側にのみ形成することで回動軸を挟んで第2支持面が設けられた側の反対側にはデッドスペースができる。本発明のように第1摺動子を配置するなど、デッドスペース部分の活用の自由度は高い。このように、第2支持面が設けられた側の反対側にできたデッドスペースを活用することで、小型化や要求のデザインに対応して構成部品を効率良く配置することができる。したがって、小型化や要求のデザインに対応しやすいレバースイッチを提供することができる、という効果を奏する。
【0012】
請求項2の発明によれば、基板の他方面に第2接点部を設け、基板の他方面に第2スイッチノブ部材、第3支持面、第3被支持面、第2節度機構および第2摺動子を有するとともに、第3支持面を回動軸を挟んで一方側にのみ形成することで回動軸を挟んで第3支持面が設けられた側の反対側にはデッドスペースができる。第3支持面が設けられた側の反対側にできたデッドスペースを活用することで、小型化や要求のデザインに対応して構成部品を効率良く配置することができる。また、2種類の入力操作を行なうこともできる。したがって、2種類の入力操作が行なえ、小型化や要求のデザインに対応しやすいレバースイッチを提供することができる、という効果を奏する。
【0013】
請求項3の発明によれば、断面形状を略D字形状にすることで、操作者が操作するときに滑り難くなる。また、断面形状を略D字形状にすることで、レバースイッチが操作されてどのような状態にあるかが目視でも分かりやすくなる。したがって、より操作しやすいレバースイッチを提供することができる、という効果を奏する。
【0014】
以上より、本発明によれば、小型化や要求のデザインに対応しやすいレバースイッチを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態におけるレバースイッチ100の構成を示す分解斜視図である。
図2】第1実施形態におけるレバースイッチ100の外観を示す斜視図である。
図3】第1実施形態における基板5を示す図である。
図4】第1実施形態における第1摺動子6の外観を示す斜視図である。
図5】第1実施形態における第2摺動子10の外観を示す斜視図である。
図6】第1実施形態におけるベース部材1の外観を示す斜視図である。
図7】第1実施形態における第1支持面1a、第2支持面1bおよび第3支持面1cの配置を示す図である。
図8】第1実施形態におけるベース部材1の外観を示す平面図である。
図9】第1実施形態における第1スイッチノブ部材2を示す図である。
図10】第1実施形態における第2スイッチノブ部材7を示す図である。
図11】第1実施形態におけるレバースイッチ100の構成部品の位置関係を示す模式断面図である。
図12】特許文献1に記載のレバースイッチ900の構成を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
以下に第1実施形態におけるレバースイッチ100について説明する。
【0017】
まず始めに本実施形態におけるレバースイッチ100の構成について図1ないし図10を用いて説明する。図1は第1実施形態におけるレバースイッチ100の構成を示す分解斜視図である。図2は第1実施形態におけるレバースイッチ100の外観を示す斜視図である。図3は第1実施形態における基板5を示す図であり、図3(a)は基板5の一方面を示す斜視図であり、図3(b)は基板5の一方面を示す斜視図である。図4は第1実施形態における第1摺動子6の外観を示す斜視図である。図5は第1実施形態における第2摺動子10の外観を示す斜視図である。図6は第1実施形態におけるベース部材1の外観を示す斜視図である。図7は第1実施形態における第1支持面1a、第2支持面1bおよび第3支持面1cの配置を示す図であり、図7(a)は図6に示すY2方向から見た状態の第1支持面1a、第2支持面1bおよび第3支持面1cを示す斜視図であり、図7(b)は図6に示すY1方向から見た状態の第1支持面1a、第2支持面1bおよび第3支持面1cを示す平面図である。図8は第1実施形態におけるベース部材1の外観を示す平面図であり、図8(a)は図6に示すX1方向から見た状態のベース部材1を示す平面図であり、図8(b)は図6に示すX2方向から見た状態のベース部材1を示す平面図である。図9は第1実施形態における第1スイッチノブ部材2を示す図であり、図9(a)は第1スイッチノブ部材2の外観を示す斜視図であり、図9(b)は図9(a)に示すX1方向側から見た状態の第1スイッチノブ部材2を示す平面図であり、図9(c)は図9(a)に示すX2方向側から見た状態の第1スイッチノブ部材2を示す平面図である。図10は第1実施形態における第2スイッチノブ部材7を示す図であり、図10(a)は第2スイッチノブ部材7の外観を示す斜視図であり、図10(b)は第2スイッチノブ部材7を図10(a)に示すX1方向側から見た状態を示す平面図である。なお、各図中においては説明を容易にするため方向を示しているが、便宜的に方向を示している図もあり、すべての図面で方向が一致しているわけではない。図11以降の図面においても同様である。
【0018】
レバースイッチ100は、図1に示すように、ベース部材1と、第1スイッチノブ部材2と、第1弾性部材3と第1アクチュエータ4とからなる第1節度機構50と、基板5と、第1摺動子6と、第2スイッチノブ部材7と、第2弾性部材8と第2アクチュエータ9とからなる第2節度機構60と、第2摺動子10と、レバー部材11と、仕切部材12と、を備えている。このような構成部品からなるレバースイッチ100は、図2に示すように、円筒形状に形成され、第1スイッチノブ部材2および第2スイッチノブ部材7を回動させることで入力操作が可能なレバースイッチである。
【0019】
基板5はガラスエポキシ基板からなるプリント配線基板であり、図3に示すように、一方面(X1方向側の面)のZ1方向側に円弧状に設けられた第1接点部5aを有し、他方面(X2方向側の面)のZ1方向側に円弧状に設けられた第2接点部5bを有している。また、第1接点部5aおよび第2接点部5bは、それぞれ円弧状に形成されたグランドパターンと、グランドパターンと平行で分割された円弧状に形成された切り替えパターンとからなる。なお、第1接点部5aおよび第2接点部5bが形成されている側に対して反対側は差込部5cが形成されている。
【0020】
第1節度機構50は、図1に示すように、第1弾性部材3と第1アクチュエータ4とからなる。第1弾性部材3は、金属線材からなるコイルバネである。また、第1アクチュエータ4は、金属材からなる球体である。
【0021】
第2節度機構60は、図1に示すように、第2弾性部材8と第2アクチュエータ9とからなる。第2弾性部材8は、金属線材からなるコイルバネである。また、第2アクチュエータ9は、金属材からなる球体である。なお、本実施形態においては、第2弾性部材8は第1弾性部材3と同一のコイルバネであり、第2アクチュエータ9は第1アクチュエータ4と同一の鉄球である。
【0022】
第1摺動子6は金属の薄板からなり、図4に示すように、金属の薄板を折り曲げ加工して形成されている。第1摺動子6は長方形の平板状に形成された第1取付部6aを有するとともに、第1取付部6aの一方側(z1方向側)の端部から延設された第1摺動部6bを有する。第1摺動部6bは第1取付部6a側に折り返すように加工されている。折り返された先の部分の第1摺動部6bは二分割され、延設されている。また、延設方向の先端部はさらに二分割され、それぞれ片持ち梁状に形成され、弾性を有している。なお、本実施形態においては、第2摺動子10と第1摺動子6とは同一である。なお、第2摺動子10において、図5に示すように、第1取付部6aに相当する部位は第2取付部10aであり、第1摺動部6bに相当する部位は第2摺動部10bである。
【0023】
ベース部材1は合成樹脂材からなり、図6に示すように、略円柱形状に形成されている。なお、ベース部材1は、第1スイッチノブ部材2が回動する際の回動中心である回動軸SFに沿うように延設されている。ベース部材1は、円柱の外周曲面から中心軸に向かうようにY2方向側に凹形状に収納部1dを有している。また、ベース部材1は、収納部1dの内部に切り欠き形状に形成され、基板5を圧入可能な基板保持部1eを有する。ベース部材1は、図7(a)に示すように、回動軸SFに沿って収納部1dの一方側(X1方向側)に第1支持面1aと第2支持面1bとを有し、回動軸SFに沿って収納部1dの他方側(X2方向側)に第3支持面1cを有している。第1支持面1aは、図8(a)に示すように、第1スイッチノブ部材2の回動軸SFを中心とした円柱CLの外周面に沿うように形成され、図7(a)に示すように、収納部1dの一方側(X1方向側)に延設された先端側に設けられている。また、第2支持面1bは、図8(a)に示すように、円柱CLの回動軸SFを挟んで一方側(Y1方向側)に第1支持面1aよりも大径である曲面に形成され、図7(a)に示すように、収納部1dの一方側に延設された根元側に設けられている。第3支持面1cは、図8(b)に示すように、回動軸SFを中心とした円柱CLの、回動軸SFを挟んで一方側(Y1方向側)に第1支持面1aよりも大径である曲面に形成され、収納部1dの他方側に延設された根元側に設けられている。また、ベース部材1は、図6に示すように、第3支持面1cが設けられた箇所から他方側(X2方向側)に延設された連結部1fを有する。また、ベース部材1は、図7(a)に示すように、第2支持面1bのY1方向側の位置に、回動軸SFに向かって断面が円形の穴状に形成された第1収納穴1gを有している。また、ベース部材1は、収納部1dが形成された箇所を挟んで第1収納穴1gに対向する位置の第3支持面1cに回動軸SFに向かって断面が円形の穴状に形成された第2収納穴1hを有している。第1収納穴1gは第1節度機構50を収納可能な大きさに形成されており、第2収納穴1hは第2節度機構60を収納可能な大きさに形成されている。
【0024】
第1スイッチノブ部材2は合成樹脂材からなり、図9(a)に示すように、円錐の先端を切り落としたような形状に形成されているとともに、一方側(X2方向側)が開放され、図9(c)に示すように、内部に中空に形成された中空部2dを有している。第1スイッチノブ部材2は中空部2dの内壁の一部に、ベース部材1の第1支持面1aの径寸法と略同一径寸法の第1被支持面2aと、ベース部材1の第2支持面1bと略同一径の第2被支持面2bと、を有している。第1被支持面2aと第2被支持面2bとは、ベース部材1の第1支持面1aおよび第2支持面1bに対応可能な位置に設けられている。なお、第1被支持面2aと第2被支持面2bとは、中心軸が同じで内径が異なる円筒の内壁のように形成され、第1被支持面2aおよび第2被支持面2bの成す円筒の中心軸は、第1スイッチノブ部材2を回動操作した際の回動中心となる回動軸SFである。また、第1スイッチノブ部材2は第2被支持面2bのY2方向側の部分に第1カム部2cを備え、第1カム部2cは第2被支持面2bの円周方向に沿って交互に一定の間隔の凹凸に形成されている。また、第1スイッチノブ部材2は、中空部2dを挟んで第1カム部2cに対向する側で、かつ開放された側(X2方向側)の端面に、第1摺動子6を配置可能な第1ブラシ配置部2eを有する。また、第1スイッチノブ部材2は、図9(b)に示すように、開放された側の反対側が、一部面取りされ、第1スイッチノブ部材2の回動軸SFに垂直な断面形状が略D字形状となるように形成されている。
【0025】
第2スイッチノブ部材7は合成樹脂材からなり、図10に示すように、円筒形状に形成されており、内部に貫通した空間である空洞部7cを有する。なお、空洞部7cはベース部材1の連結部1fを挿入可能な大きさに形成されているとともに、第1スイッチノブ部材2の中空部2dの開口の径寸法と略同一に形成されている。第2スイッチノブ部材7は、空洞部7cの内壁に沿って、第3支持面1cと略同一径の第3被支持面7aを有している。第3被支持面7aは空洞部7cの一方側(X1方向側)端部の内壁に沿って形成されており、第3被支持面7aのY1方向側の部分には凹凸に形成された第2カム部7bを備えている。また、第2スイッチノブ部材7は、空洞部7cを挟んで第2カム部7bに対向する側で、かつ一方側の端面に、第2摺動子10を配置可能な第2ブラシ配置部7dを有する。
【0026】
レバー部材11は合成樹脂材からなり、図1に示すように、略円柱状に延設されており、一方側(X1方向側)の端部の径寸法は第2スイッチノブ部材7の径寸法と略同一である。レバー部材11は一方側の端部に延設方向に沿って凹形状に形成された挿入部11aを有している。挿入部11aはベース部材1の連結部1fを挿入可能に形成されている。また、レバー部材11は、他方側(X2方向側)の端面から直方体状に延設された接続部11bを有している。
【0027】
仕切部材12は合成樹脂材からなり、図1に示すように、円筒状に形成されている。仕切部材12はベース部材1を挿通可能な大きさの径寸法であり、第1スイッチノブ部材2の中空部2dの開口の径寸法および第2スイッチノブ部材7の空洞部7cの径寸法と略同一に形成されている。
【0028】
次にレバースイッチ100の構造について図11を用いて説明する。図11は第1実施形態におけるレバースイッチ100の構成部品の位置関係を示す模式断面図である。
【0029】
基板5は差込部5c(図3参照)側からベース部材1の基板保持部1e(図6参照)に圧入され保持されている。このとき、基板5の第1接点部5aおよび第2接点部5bは、ベース部材1の第1収納穴1gおよび第2収納穴1hが形成されている側と対向する側に配置され、ベース部材1に覆われることなく露出している。また、第1接点部5aがベース部材1の第1支持面1aが設けられている方向に向いて配置される。第1節度機構50は、第1弾性部材3がベース部材1の第1収納穴1gの奥部に配置されるとともに、第1弾性部材3に重ねて配置された第1アクチュエータ4が第1弾性部材3に付勢され第2支持面1bから突出した状態で支持される。また、第2節度機構60は、第2弾性部材8がベース部材1の第2収納穴1hの奥部に配置されるとともに、第2弾性部材8に重ねて配置された第2アクチュエータ9が第2弾性部材8に付勢され第3支持面1cから突出した状態で支持される。なお、第1アクチュエータ4は第1弾性部材3の付勢力に抗して第1収納穴1gに沿って移動可能であり、第2アクチュエータ9は第2弾性部材8の付勢力に抗して第2収納穴1hに沿って移動可能である。
【0030】
第1摺動子6は、第1スイッチノブ部材2の第1ブラシ配置部2e(図9参照)に、第1取付部6a(図4参照)が当接するように係止されている。このように第1摺動子6が係止された第1スイッチノブ部材2の中空部2dの内部に、第1収納穴1gに配置された第1節度機構50と第1カム部2cとが係合するように、ベース部材1が挿入される。このように第1節度機構50と第1カム部2cとを係合することで、第1アクチュエータ4は第1収納穴1gに押し込まれるとともに、第1カム部2cと圧接する。ベース部材1が挿入された第1スイッチノブ部材2は、第1支持面1aにて第1被支持面2aを回動可能に支持されるとともに、第2支持面1bにて第2被支持面2bを回動可能に支持され、ベース部材1に対して回動可能に設けられる。また、回動軸SFを挟んで第2支持面1bが設けられた側の反対側、すなわち、第1スイッチノブ部材2の中空部2dを挟んで第1カム部2cに対向する側に係合された第1摺動子6の第1摺動部6bは、基板5の第1接点部5aに圧接され、基板5の第1接点部5aに接離可能に保持される。すなわち、第1摺動部6bは、第1接点部5aのグランドパターンと切り替えパターンとを架橋するように圧接している。
【0031】
仕切部材12は、円筒状に形成された内部にベース部材1を圧入し、第1スイッチノブ部材2の回動動作を妨げない範囲で第1スイッチノブ部材2に近づけて配置され、ベース部材1に係止される。また、ベース部材1に係止された仕切部材1の内径部は、基板5に接触し、基板5を基板保持部1eに押し付けて保持している。
【0032】
第2摺動子10は、第2スイッチノブ部材7の第2ブラシ配置部7d(図10参照)に、第2取付部10a(図5参照)が当接するように係止されている。このように第2摺動子10が係止された第2スイッチノブ部材7の空洞部7cの内部に、第2収納穴1hに配置された第2節度機構60と第2カム部7bとが係合するように、ベース部材1が挿入される。このように第2節度機構60と第2カム部7bとを係合することで、第2アクチュエータ9は第2収納穴1hに押し込まれるとともに、第2カム部7bと圧接する。ベース部材1が挿入された第2スイッチノブ部材7は、第3支持面1cにて第3被支持面7aを回動可能に支持され、ベース部材1に対して回動可能に設けられる。また、回動軸SFを挟んで第3支持面1cが設けられた側の反対側、すなわち、第2スイッチノブ部材7の空洞部7cを挟んで第2カム部7bに対向する側に係合された第2摺動子10の第2摺動部10bは、基板5の第2接点部5bに圧接され、基板5の第2接点部5bに接離可能に保持される。すなわち、第2摺動部10bは、第2接点部5bのグランドパターンと切り替えパターンとを架橋するように圧接している。なお、第2スイッチノブ部材7は回動動作を妨げない範囲で仕切部材12に近づけて配置されている。
【0033】
レバー部材11は、挿入部11aにベース部材1の連結部1fが挿入され、第2スイッチノブ部材7は回動動作を妨げない範囲で第2スイッチノブ部材7に近づけて配置され、レバー部材11とベース部材1とは係止される。このようにして本実施形態におけるレバースイッチ100は形成される。なお、実際に用いる場合には、基板5はハーネスなどにより外部と電気的に接続される。
【0034】
次にレバースイッチ100の動作について説明する。
【0035】
レバースイッチ100は、ベース部材1に対して回動可能に設けられ第1スイッチノブ部材2および第2スイッチノブ部材7を回動されることで入力操作を行なうことができる。第1スイッチノブ部材2を回動させると、第1スイッチノブ部材2に保持された第1摺動子6が第1スイッチノブ部材2と一体に回動し、第1摺動子6は基板5の第1接点部5aに接離する。すなわち、第1接点部5aの円弧状に形成されたグランドパターンと、グランドパターンと平行で分割された円弧状に形成された切り替えパターンとの上を第1摺動子6が摺動することで、第1摺動子6と第1接点部5aとの電気的接続状態が切り換わる。このように第1摺動子6と第1接点部5aとの電気的接続状態の切り換わりを入力信号として用いている。また、第1スイッチノブ部材2を回動させると、第1弾性部材3に押圧され第1カム部2cに圧接している第1アクチュエータ4が、第1カム部2cの凹凸に合わせて動作する。第1アクチュエータ4が第1カム部2cの凹部から凸部を乗り越えてとなりの凹部へ移動する。このように第1節度機構50が動作することで、第1スイッチノブ部材2の回動動作にともない操作者に操作感触(クリック感触)付与する。なお、第1アクチュエータ4が第1カム部2cの凹部から凸部を乗り越えてとなりの凹部へ移動するタイミングと、第1摺動子6と第1接点部5aとの電気的接続状態が切り換わるタイミングは同期されている。同様に、第2スイッチノブ部材7を回動させると、第2スイッチノブ部材7に保持された第2摺動子10が第2スイッチノブ部材7と一体に回動し、第2摺動子10は基板5の第2接点部5bに接離する。すなわち、第2接点部5bの円弧状に形成されたグランドパターンと、グランドパターンと平行で分割された円弧状に形成された切り替えパターンとの上を第2摺動子10が摺動することで、第2摺動子10と第2接点部5bとの電気的接続状態が切り換わる。このように第2摺動子10と第2接点部5bとの電気的接続状態の切り換わりを入力信号として用いている。また、第2スイッチノブ部材7を回動させると、第2弾性部材8に押圧され第2カム部7bに圧接している第2アクチュエータ9が、第2カム部7bの凹凸に合わせて動作する。第2アクチュエータ9が第2カム部7bの凹部から凸部を乗り越えてとなりの凹部へ移動する。このように第2節度機構60が動作することで、第2スイッチノブ部材7の回動動作にともない操作者に操作感触(クリック感触)を付与する。なお、第2アクチュエータ9が第2カム部7bの凹部から凸部を乗り越えてとなりの凹部へ移動するタイミングと、第2摺動子10と第2接点部5bとの電気的接続状態が切り換わるタイミングは同期されている。
【0036】
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
【0037】
本実施形態のレバースイッチ100では、ベース部材1と、ベース部材1に対して回動可能に設けられた第1スイッチノブ部材2と、第1弾性部材3と第1アクチュエータ4とを備え、第1スイッチノブ部材2の回動動作にともないクリック感を付与する第1節度機構50と、一方面に第1接点部5aを有する基板5と、第1スイッチノブ部材2と一体に回動し、第1接点部5aに接離する第1摺動子6と、を有するレバースイッチであって、ベース部材1は第1スイッチノブ部材2の回動軸SFを中心とした円柱CLの外周面に沿うように形成された第1支持面1aと円柱CLの回動軸SFを挟んで一方側に第1支持面1aよりも大径である曲面に形成された第2支持面1bとを有し、第1節度機構50を、第1アクチュエータ4が第1弾性部材3に付勢され第2支持面1bから突出した状態で支持し、第1スイッチノブ部材2は、第1支持面1aと略同一径の第1被支持面2aと、第2支持面1bと略同一径の第2被支持面2bと、を有し、第2被支持面2bには凹凸に形成された第1カム部2cを備え、第1支持面1aにて第1被支持面2aを回動可能に支持されるとともに、第2支持面1bにて第2被支持面2bを回動可能に支持され、回動軸SFを挟んで第2支持面1bが設けられた側の反対側に、第1摺動子6を基板5の第1接点部5aに接離可能に保持している、構成とした。
【0038】
これにより、第2支持面1bを回動軸SFを挟んで一方側にのみ形成することで回動軸SFを挟んで第2支持面1bが設けられた側の反対側にはデッドスペースができる。本発明のように第1摺動子6を配置するなど、デッドスペース部分の活用の自由度は高い。このように、第2支持面1bが設けられた側の反対側にできたデッドスペースを活用することで、小型化や要求のデザインに対応して構成部品を効率良く配置することができる。したがって、小型化や要求のデザインに対応しやすいレバースイッチを提供することができる、という効果を奏する。
【0039】
また、第1スイッチノブ部材2は、第1支持面1aにて第1被支持面2aをほぼ全周にわたって回動可能に支持されるとともに、第2支持面1bにて第2被支持面2bを回動可能に支持されているため、回動動作時のガタが発生しにくくなり、操作感触がよくなるという効果を奏する。
【0040】
また、本実施形態のレバースイッチ100では、基板5は他方面に第2接点部5bを備え、ベース部材1に対して回動可能に設けられた第2スイッチノブ部材7と、第2弾性部材8と第2アクチュエータ9とを備え、第2スイッチノブ部材7の回動動作にともないクリック感を付与する第2節度機構60と、第2スイッチノブ部材7と一体に回動し、第2接点部5bに接離する第2摺動子10と、を基板5の他方面側に有するレバースイッチであって、ベース部材1は第1スイッチノブ部材2の回動軸SFを中心とした円柱CLの回動軸SFを挟んで一方側に第1支持面1aよりも大径である曲面に形成された第3支持面1cを有し、第2節度機構60を、第2アクチュエータ9が第2弾性部材8に付勢され第3支持面1cから突出した状態で支持し、第2スイッチノブ部材7は、第3支持面1cと略同一径の第3被支持面7aを有し、第3被支持面7aには凹凸に形成された第2カム部7bを備え、第3支持面1cにて第3被支持面7aを回動可能に支持され、回動軸SFを挟んで第3支持面1cが設けられた側の反対側に、第2摺動子10を基板5の第2接点部5bに接離可能に保持している、構成とした。
【0041】
これにより基板5の他方面に第2接点部5bを設け、基板5の他方面に第2スイッチノブ部材7、第3支持面1c、第3被支持面7a、第2節度機構60および第2摺動子10を有するとともに、第3支持面1cを回動軸SFを挟んで一方側にのみ形成することで回動軸SFを挟んで第3支持面1cが設けられた側の反対側にはデッドスペースができる。第3支持面1cが設けられた側の反対側にできたデッドスペースを活用することで、小型化や要求のデザインに対応して構成部品を効率良く配置することができる。また、2種類の入力操作を行なうこともできる。したがって、2種類の入力操作が行なえ、小型化や要求のデザインに対応しやすいレバースイッチを提供することができる、という効果を奏する。
【0042】
また、本実施形態のレバースイッチ100では、第1スイッチノブ部材2の回動軸SFに垂直な断面形状が略D字形状である、構成とした。
【0043】
これにより、断面形状を略D字形状にすることで、操作者が操作するときに滑り難くなる。また、断面形状を略D字形状にすることで、レバースイッチが操作されてどのような状態にあるかが目視でも分かりやすくなる。したがって、より操作しやすいレバースイッチを提供することができる、という効果を奏する。
【0044】
また、本実施形態のレバースイッチ100では、第1摺動子6を、回動軸SFを挟んで第2支持面1bが設けられた側の反対側に、第1摺動子6を基板5の第1接点部5aに接離可能に保持するとともに、第2摺動子10を、回動軸SFを挟んで第3支持面1cが設けられた側の反対側に、第2摺動子10を基板5の第2接点部5bに接離可能に保持する構成とした。
【0045】
これにより、第1摺動子6および第2摺動子10の摺動距離が長くなる、すなわち第1接点部5aおよび第2接点部5bのパターンを大きくすることができ、部品寸法のばらつきや、組立時のばらつきにより位置関係がずれた場合も出力特性に大きく影響しにくい、という効果を奏する。
【0046】
また、本実施形態のレバースイッチ100では、第1節度機構50および第2節度機構60は回動軸SFに対して垂直な方向へ付勢する構造とした。
【0047】
これにより、回動軸SFに対して平行な方向へ付勢する構造とした場合に比べて、レバースイッチ100自体の大きさを著しく大きくしなくても第1弾性部材3および第2弾性部材8の長さを長くしやすいため、必要に応じて第1弾性部材3および第2弾性部材8の付勢力の調整がしやすい。また、部品寸法のばらつきや、組立時のばらつきにより位置関係がずれた場合も付勢力の特性に大きく影響しにくい、という効果を奏する。
【0048】
また、本実施形態のレバースイッチ100では、第1アクチュエータ4および第2アクチュエータ9を金属からなる球体とした。
【0049】
これにより、表面が滑らかであり、動作する際に引っ掛かりが発生しにくく動作が滑らかになる。また、仮に合成樹脂材を用いて射出成型などで球体に形成する場合に比べてバリなどの削除作業などの必要がなくなる。
【0050】
また、本実施形態のレバースイッチ100では、第1摺動部6bおよび第2摺動部10aは延設された先端部側が二分割されている。また、二分割された箇所の延設方向の先端部はさらに二分割され、それぞれ片持ち梁状に形成され、弾性を有している形態とした。
【0051】
これにより、第1摺動部6bおよび第2摺動部10aは、グランドパターンおよび切り替えパターンにそれぞれ2箇所で接触しており、仮に第1接点部5aまたは第2接点部5bに塵埃などが付着して、第1摺動部6bおよび第2摺動部10aの二分割されたうちの一方の先端部が塵埃などに乗り上げたとしても、他方の先端部で電気的な接続を保持することができる。また、第1摺動部6bおよび第2摺動部10aは、それぞれ片持ち梁状に形成され、弾性を有しているため、分割された円弧状に形成された切り替えパターンのパターン間の段差を乗り越える際や、微振動が加わった際には、段差や振動などに追従して摺動できるため、安定して電気的な接続を保持することができる。
【0052】
また、本実施形態のレバースイッチ100では、ベース部材1に係止された仕切部材12の内径部で基板5を基板保持部1eに押し付けて保持する構成とした。
【0053】
これにより、簡易な構造で安定して基板5が位置固定されることにより、第1接点部5aおよび第2接点部5bにおいて、安定した電気的な導通を得ることができる。
【0054】
以上のように、本発明の実施形態に係るレバースイッチを具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
【0055】
(1)本実施形態において、第1スイッチノブ部材2の回動軸SFに垂直な断面形状が略D字形状である構成としたとしたが、デッドスペースを活用できる範囲で要求に合わせて形状を変えても良い。
【0056】
(2)本実施形態において、第1節度機構50および第2節度機構60は同一の構成部品を用いた同一の機構であるが、第1節度機構50および第2節度機構60は必ずしも同一の構成部品を用いた同一の機構でなくても良い。
【0057】
(3)本実施形態において、第1摺動子6と第2摺動子10とは同一部品であるが、必要に応じて異なる形状の部品であっても良い。
【0058】
(4)本実施形態においては、レバースイッチの実施形態を説明したが、一般的な回転型のスイッチ装置に同様の構成を用いても良い。
【0059】
(5)本実施形態においては、第1スイッチノブ部材2に第1被支持面2a、第2被支持面2b、第1カム部2c、中空部2dおよび第1ブラシ配置部2eを設ける構造としたが、第1被支持面2a、第2被支持面2b、第1カム部2c、中空部2dおよび第1ブラシ配置部2eをそれぞれ分割された部品として構成し、それらを組み合わせることで第1スイッチノブ部材2が形成される構造であっても良い。このような構造とすることで、それぞれの部品の原材料(合成樹脂材料)を変えることができ、操作感触の調整や耐久性の向上などを行いやすくなる。
【0060】
(6)本実施形態においては、第2スイッチノブ部材7に第3被支持面7a、第2カム部7b、空洞部7cおよび第2ブラシ配置部7dを設ける構造としたが、第3被支持面7a、第2カム部7b、空洞部7cおよび第2ブラシ配置部7dをそれぞれ分割された部品として構成し、それらを組み合わせることで第2スイッチノブ部材7が形成される構造であっても良い。このような構造とすることで、それぞれの部品の原材料(合成樹脂材料)を変えることができ、操作感触の調整や耐久性の向上などを行いやすくなる。
【符号の説明】
【0061】
1 ベース部材
1a 第1支持面
1b 第2支持面
1c 第3支持面
1d 収納部
1e 基板保持部
1f 連結部
1g 第1収納穴
1h 第2収納穴
2 第1スイッチノブ部材
2a 第1被支持面
2b 第2被支持面
2c 第1カム部
2d 中空部
2e 第1ブラシ配置部
3 第1弾性部材
4 第1アクチュエータ
5 基板
5a 第1接点部
5b 第2接点部
5c 差込部
6 第1摺動子
6a 第1取付部
6b 第1摺動部
7 第2スイッチノブ部材
7a 第3被支持面
7b 第2カム部
7c 空洞部
7d 第2ブラシ配置部
8 第2弾性部材
9 第2アクチュエータ
10 第2摺動子
10a 第2取付部
10b 第2摺動部
11 レバー部材
11a 挿入部
11b 接続部
12 仕切部材
50 第1節度機構
60 第2節度機構
100 レバースイッチ
CL 円柱
SF 回動軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12