(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記モバイルデバイス上での1つまたは複数のアプリケーションおよび/または機能によって利用される情報を表す、1つまたは複数の電気デジタル信号をプリフェッチする前記ステップが、電子メールアプリケーションのための情報、ショートメッセージサービス(SMS)アプリケーションのための情報、通話アプリケーションのための情報、接続先リストを表す情報、または、事前に定義されたuniversal resource locator (URL)に位置する情報のうちの、1つまたは複数をプリフェッチするステップを含む、請求項1に記載の方法。
前記モバイルデバイスの前記到着を電子的に検出する前記ステップの少なくとも一部に基づいて、前記モバイルデバイス上での1つまたは複数のアプリケーションおよび/または機能によって利用される情報に関連する事前に定義された動作を、前記プリフェッチするステップの後に電子的に実行するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記事前に定義された動作が、電子メッセージの送信、事前に定義された番号への発信、事前に定義されたURLと関連付けられる情報のダウンロード、ユーザディスプレイ上への連絡先リストの表示、ユーザディスプレイ上への事前に定義されたURLと関連付けられる情報の表示、または、ユーザディスプレイ上へのメッセージインターフェースの表示のうちの、少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
1つまたは複数のセンサの電力状態を変更する前記ステップが、前記モバイルデバイスによってサポートされる少なくとも位置認識ユニットおよび/または追跡ユニットの電力状態を、低電力状態から完全な可観測性状態に変更するステップを含む、請求項12に記載の方法。
前記モバイルデバイスの前記出発を電子的に検出する前記ステップの少なくとも一部に基づいて、前記モバイルデバイスに関連する事前に定義された動作を電子的に実行するステップ
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
前記モバイルデバイス上での1つまたは複数のアプリケーションおよび/または機能によって利用される情報を表す、1つまたは複数の電気デジタル信号をプリフェッチすることが、電子メールアプリケーションのための情報、ショートメッセージサービス(SMS)アプリケーションのための情報、通話アプリケーションのための情報、接続先リストを表す情報、または、事前に定義されたuniversal resource locator (URL)に位置する情報のうちの、1つまたは複数のプリフェッチすることを含む、請求項18に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明では、特許請求される主題の完全な理解を与えるために、多数の具体的な詳細を記載する。しかし、特許請求される主題は、これらの具体的な詳細がなくても実行され得ることが、当業者には理解されよう。他の例では、当業者には既知であろう方法、装置、またはシステムは、特許請求される主題を不明瞭にしないために、詳細には説明されていない。
【0010】
ユーザのジェスチャーおよび/またはモバイルデバイスの位置に少なくとも一部基づいて、モバイル通信デバイス上でホストされる、または場合によってはモバイル通信デバイスと関連付けられる、1つまたは複数のアプリケーションおよび/または機能の実行によって、またはその実行と関連して、用いられる情報をプリフェッチおよび/または取得するために利用され得る、いくつかの例示的な方法、装置、および製品が、本明細書で開示される。本明細書で言及される場合、「プリフェッチ」、「プリロード」、および/またはそのような用語の複数形は、交換可能に用いられることがあり、必須ではないが通常メモリ階層が低い、1つの部分的なまたはかなりのメモリソース(たとえば、低速メインメモリ、リムーバブルディスクメモリなど)から、任意の種類の適切な情報(たとえば、コンピュータ可読コード、命令、プログラムデータまたは情報、デジタル化された音声データまたは情報、電子メールまたはテキストメッセージデータまたは情報、信号情報など)を取り出し、そのような情報がアプリケーションおよび/または機能によって必要とされる、かつ/または利用される前に、そのような情報を、必須ではないが通常メモリ階層が高い、別の部分的なまたはかなりのメモリソース(たとえば、高速キャッシュ、ランダムアクセスメモリなど)に移しまたは送信する(たとえば、内部で、ワイヤレスに、など)、任意の技法または処理に関連し得る。以下でより詳細に説明されるように、ある例示的な実装形態では、コンピュータ可読コードおよび/または命令は、モバイルデバイスのローカルに(たとえばメインメモリなどに)事前に保存されていてもよく、かつ/または、たとえば、割り込みベクタ、terminate but stay resident (TSR)プログラムなどを用いて、ローカルキャッシュに(たとえばブラウザに配備されたアプリケーションなどを介して)プリフェッチまたはプリロードされていてもよい(たとえば、フラッシュメモリを読み取られ、ランダムアクセスメモリ(RAM)にロードされ、モバイルデバイス上でバックグラウンドで実行しているなど)。
【0011】
本明細書で用いられる場合、「モバイルデバイス」、「モバイル通信デバイス」、「ワイヤレスデバイス」、および/またはそのような用語の複数形は、交換可能に用いられることがあり、1つまたは複数の通信プロトコルに従った適切な通信ネットワークによる情報のワイヤレスな送信および/または受信を通じて通信でき、場所または位置が随時変化し得る、任意の種類の専用のコンピューティングプラットフォームおよび/またはデバイスを指し得る。説明の目的で、本明細書では単にモバイルデバイスとも呼ばれ得る専用のモバイル通信デバイスは、たとえば、ラップトップコンピュータ、ノートパッド、携帯情報端末(PDA)、個人用エンターテインメントシステム、携帯電話、衛星電話、スマートフォン、電子書籍リーダー、タブレットパーソナルコンピュータ(PC)、個人用オーディオおよび/もしくはビデオデバイス、POSデバイス、ナビゲーションユニット、ならびに/または他の同様の通信デバイスを含み得る。いくつかの実装形態では、モバイルデバイスは、そのようなコンピュータ可読コードおよび/または命令によって制御され得る、1つまたは複数の機能を実行するようになされるプロセッサに動作可能に結合される、1つまたは複数の種類のメモリを含み得る。しかし、これらは、モバイル状況またはモバイル環境において情報のプリフェッチおよび/または取得に利用され得るモバイルデバイスに関連する、説明のための例にすぎず、特許請求される主題はこの点について限定されないことを、理解されたい。
【0012】
前に言及されたように、モバイルデバイスの位置または場所は、随時変わり得る。本明細書で言及される「位置」、「場所」、および/またはそのような用語の複数形は、交換可能に用いられることがあり、基準の点に対する物体または物の居所と関連付けられ得る、任意の種類の情報に関連し得る。たとえば、位置は、緯度および経度のような、地理的な座標として表現され得る。任意選択で、または代替的に、位置または場所はまた、高度、時間、方角、距離への参照を含んでもよく、かつ/または、住所、政府管轄区域、郵便番号などとしても表現されてよい。当然、これらは位置または場所の表現に関連する例にすぎず、特許請求される主題はこれらの点について限定されない。
【0013】
以下で論じられるように、モバイルデバイス上でホストされる、または場合によってはモバイルデバイスと関連付けられる、1つまたは複数のアプリケーションおよび/もしくは機能を実行することによって、またはその実行に関連して、用いられる情報のプリフェッチおよび/もしくは取得を容易にする、またはサポートするために、様々な感知技術が利用可能であり得る。いくつかの実装形態では、そのような技術は、たとえば、ユーザがどのアプリケーションおよび/もしくは機能を要求する予定であるまたは要求し得るか(たとえば可能性)、ならびに/または、そのようなアプリケーションおよび/もしくは機能に対するユーザの要求を、検出し、推測し、かつ/または予測することに少なくとも一部基づいて、そのようなアプリケーション(たとえば、メッセージングサービスアプリケーション、外部への発信ダイヤラ、位置トラッカ、ウェブサイトまたはウェブページのためのブラウザに配備されたアプリケーションなど)および/または機能(たとえば、連絡先リスト、ビジネス用スケジュール管理ソフト、ゲームなど)に対する、迅速なアクセス、または場合によってはより効率的なアクセスを可能にし得る。これらのアプリケーションおよび/または機能は、たとえば、そのようなアプリケーションおよび/または機能がユーザによって要求および/またはアクセスされる前に、モバイルデバイスに統合(たとえばビルトインなど)される、または場合によってはモバイルデバイスによってサポートされる(たとえばスタンドアロンなど)、1つまたは複数のセンサからの信号に応答して、モバイルデバイスに(たとえばキャッシュ、RAMなどに)プリフェッチまたはプリロードされ得る。1つの特定の実装形態では、条件を検出すると、たとえば、適切なワイヤレス通信ネットワークを通じて、universal resource locator (URL)または同様のリソースインジケータまたはWorld Wide Web(もしくは単にWeb)と関連付けられる識別子にアクセスすることを通じて、情報のプリフェッチを開始することができる。
【0014】
したがって、そのような技法は、たとえば、1つまたは複数のリモートサーバ(たとえば、情報サーバ、位置サーバなど)、メインメモリなどから、そのような情報にアクセスするまたはそのような情報を要求する代わりに、モバイルデバイスのキャッシュメモリ、揮発性メモリ、または不揮発性メモリなどから利用可能な情報を利用することによって、ユーザとデバイスの対話に関連する応答時間を「数秒縮める」ことができ、または低減することができる(たとえば、アプリケーション起動時間、ブート機能などを高速化できる)。ある例示的な実装形態では、ユーザとデバイスの対話を「数秒縮める」ことに加えて、1つまたは複数の感知技法は、電力リソースが限定されている(たとえば電池で動作するなど)モバイルデバイスの電力消費を低減し、そのようなデバイスの動作継続時間に良い影響を与えることができる。たとえば、以下で分かるように、モバイルデバイスの利用可能時間および/または全体の効率が、関連するセンサ、位置認識ユニットなどの、選択的な、かつ/または漸次的な、またはインテリジェントな利用を介して、向上し得る。
【0015】
ある実装形態によれば、感知技法は、モバイルデバイスがたとえば、状況に応じたユーザとデバイスの対話、および/またはユーザによって開始される入力もしくは選択イベントを伴わずに(たとえば、自律的に、自動的に、わずかな注意しか必要とせずに、など)、起動でき、かつ/または具体的な動作をとりもしくは実行できるようになる、1つもしくは複数の条件またはトリガイベントを検出または推測するための、地理的な位置を表す信号の処理を含み得る。以下でより詳細に説明されるように、地理的な位置は、物理的な位置および/または構造物(たとえば、家、部屋、小部屋、囲われたかつ/もしくは屋根のある中庭または裏庭など)に対応しても対応しなくてもよい、かつ/またはそれらと重複する、物理的な境界線、仮想的な境界線などを有する、(たとえばモバイルデバイスの)ユーザに対して意味のある、任意の種類の境界で囲まれた関心のある領域を含み得る。いくつかの例示的な実装形態では、そのような地理的な位置のカバレッジ領域は、たとえば、建物の平面図を部分的にまたはかなりの部分たどる、特定の屋内の位置を囲むように、(たとえばユーザなどによって)設定され得る。そのような場合、そのような地理的な位置と関連付けられる(たとえば、適切な位置認識サービス、位置追跡サービス、ジオマッピングサービス、ジオタギングサービスなどの)サービス領域またはカバレッジ領域は、屋内の状況に限られ得るが、特許請求される主題はそのように制限されない。前に言及されたように、モバイルデバイスのある特定の動作は、たとえば、電子メールまたはテキストメッセージアプリケーション、ウェブベースのアプリケーション、連絡先リストまたはメニューのディスプレイの呼び出し、ある番号への電話、電子メッセージの送信などのような、アプリケーションおよび/または機能を起動することを含み得る。
【0016】
ある例示的な実装形態では、モバイルデバイスは、衛星測位システム(SPS)、advanced forward link trilateration (A-FLT)、enhanced observed time difference (E-OTD)、アシステッド全地球測位システム(A-GPS)、ワイヤレス通信ネットワークを通じた(たとえば、WiFiノード、アクセスポイント、指向性アンテナ、フェムトセルなどを介した)位置サーバとの通信、および/または他の同様の技法のような、いくつかの位置追跡技法および/または位置認識技法の任意の1つを用いて、地理的な位置の推定を取得または受信することができる。当然、これらは、モバイルデバイスに関連して実装され得る位置認識技法および/または位置追跡技法に関連する例にすぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。理解されるように、モバイルデバイスは、そのような位置追跡および/または位置認識技法を支援および/またはサポートするための、専用のSPS受信機または他のSPS受信機を含んでもよく、または場合によってはそのようなSPS受信機によってサポートされてもよい。そのような技法のいくつかの特徴が、
図1、
図2A、および
図2Bを参照して以下でより詳細に説明される。いくつかの実装形態では、そのようなSPS受信機は、モバイルデバイスのアクティブな場所追跡または位置追跡を実施するために、フルパワーで、または完全可観測性モードで、動作することができる。任意選択で、または代替的に、そのような受信機は、たとえば、全体の電力消費を低減し、モバイルデバイスの使用可能時間を延ばすために、定期的に、または事前に定められた時間および/もしくは選択された時間に、オンにされまたは起動されてもよいが、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0017】
以下で論じられるように、モバイルデバイスは、状況に応じたユーザとデバイスの対話および/またはユーザによって開始される入力もしくは選択イベントを伴うことなく、適切な位置認識サービスまたは位置追跡サービスとともに用いるジオフェンスを利用することによって、特定の動作を開始する条件を検出することができる。本明細書で用いられる用語として、「ジオフェンス」とは、たとえば、そこに入ると、かつ/もしくはその中にあると、またはそこからある距離内にあると、モバイルデバイスによる特定の動作を開始することができるような、ジオポイントまたはジオエリアの重心のような中心点を囲み得る、地理的な面または領域上の仮想的な境界を指し得る。理解されるように、ブラウザに配備され得る、または場合によっては、モバイルデバイスに関連するユーザインターフェースによってサポートされ得る、適切なジオマッピングおよび/またはジオタギングサービスアプリケーション(たとえば、Google(商標)Maps、Yahoo!(登録商標)Maps、Bing(商標)Mapsなど)を介して、ユーザは、そのようなジオフェンスの所望の配置を、定義しまたは確定することができる。1つの特定の実装形態では、ユーザは、モバイルデバイスのディスプレイにおいて、デジタル地図の上の関心のある地理的な領域にわたって手動で境界線を引く(たとえば、デジタルペン、マウス、指先などで)ことによって、そのようなジオフェンスを確定することができる。ある例示的な実装形態では、ユーザは、いくつかの座標を(たとえばモバイルデバイスなどに)入力し、または入れることができ、アプリケーションは、そのような入力された座標を表す点をデジタル的に接続することによって、関心のある領域を定義し、ジオフェンスを表す、境界で囲まれた領域を定義することができる。
【0018】
いくつかの実装形態では、ユーザはたとえば、中心点の座標を(たとえばモバイルデバイスなどに)入力し、半径の長さを規定することによって、ジオフェンスを確定し、必要に応じて円形または楕円形のジオフェンスを定義することができる。ある実装形態では、ユーザは、たとえば、関心のある特定の領域と関連付けられる多角形のジオフェンスを定義するために、適切な大きさおよび/または形の、(たとえばサービスプロバイダ、デバイス製造業者、販売業者などによって)事前に設定された境界を選択することができるが、特許請求される主題はそのようには限定されない。任意選択で、または代替的に、ユーザは、たとえば、仮想的な境界を改善または場合によっては調整して、関心のある特定の物理的な位置または領域に固着するために、アプリケーションによって作成されたジオフェンスを編集することを選択できる。理解されるように、ある「ジオフェンスで囲まれた」領域は、いくつか例を挙げると、家、車庫、道路、裏庭、列車のプラットフォーム、空港、事務所などとして、(たとえばユーザなどによって)定義され得る。以下で理解されるように、任意選択で、または代替的に、ジオフェンスは、屋内の状況または環境(たとえば、建物、家、部屋、小部屋など)と関連付けられる、特定の種類の地理的な位置に対応するように、定義され得る。
【0019】
本開示の例示的な実装形態で示されるように、モバイルデバイスの特定の動作の実行を開始するための1つまたは複数の条件は、物理的な現象をアナログ電気信号および/またはデジタル電気信号に変換または変形できる、1つまたは複数のセンサから受信された信号に応答して、検出され得る。そのようなセンサは、たとえば、慣性センサ(たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、コンパス、磁力計、重力計など)、周辺環境センサ(たとえば、周辺光検出器、高周波(RF)センサ、近接センサ、圧電センサ、容量および/または抵抗に基づくタッチセンサ、振動センサ、温度計など)、または、モバイルデバイスの様々な状態を計測するようになされた他のセンサを含み得る。たとえば、そのような1つまたは複数のセンサからの信号は、モバイルデバイスによって、かつ/またはモバイルデバイスにおいて、処理および/または測定されてよく、特定の条件は、そのような1つまたは複数のセンサに基づく、かつ/またはセンサによってサポートされる測定結果から、少なくとも一部検出され得る。たとえば、いくつかの実装形態では、モバイルデバイスによって特定の動作を開始するための条件は、信号の測定結果が、1つまたは複数の、事前に構成されたもしくは所定の閾値および/またはパラメータ(たとえば、加速度、減速度、速度、傾き、回転など)を満たすこと、または超えることに応答して検出され得る。1つまたは複数の閾値は、ユーザ、サービスプロバイダ、デバイス製造業者などによって設定され得るが、特許請求される主題はそのようには限定されないことに、留意されたい。そのような閾値および/またはパラメータは、たとえば、電話をかける、電子メールに返事をするなどの状況で、モバイルデバイスが、ポケット、財布、ホルダなどから取り出されている可能性のような、ユーザとデバイスの具体的な対話の可能性を、推測または予測するために利用され得るが、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0020】
ある実装形態では、モバイルデバイスが特定の動作を行える条件を検出するために、2つ以上のセンサからの測定結果が利用され得る。そのような場合、これらのセンサからの測定結果は、モバイルデバイスがそのような条件を検出または推測するために、相関して発生すること、または場合によっては、互いに適切な関係にあること(たとえば、あるパターンに従うこと、互いにある間隔または期間内に発生することなど)が必要であり得る。1つの特定の実装形態では、慣性センサおよび周辺環境センサからの信号は、モバイルデバイスが、ポケット、ホルダ、財布などから使用するために取り出されていることのかなりの可能性または大きな可能性を示す、所定の信号パターンまたは特徴と、部分的にまたはかなり、相互に関連付けられ得る。以下でより詳細に論じられるように、たとえば、そのような可能性は、加速度計から受信された第1の信号と、それに続く、周辺光センサから受信されたある間隔または期間内の第2の信号とを含み得る、信号パターンまたは特徴に応答して、推測され得る。やはり以下で理解されるように、いくつかの実装形態では、モバイルデバイスが使用に移されている可能性は、たとえば、1つまたは複数の容量性近接センサから受信された信号と、それに続く、それぞれの測定活動を実行する加速度計および/または周辺光検出器からの1つまたは複数の信号とを含む、信号パターンまたは特徴に少なくとも一部基づいて、推測され得る。しかし、これらは、ある例示的な実装形態で利用され得る信号パターンまたは特徴の説明のための例にすぎず、特許請求される主題はこの点においては限定されないことを、理解されたい。他のパターンおよび/または特徴が可能であり、それらはたとえば、ある間隔または期間の間に、加速度のピークが連続することを含み得る。任意選択で、または代替的に、モバイルデバイスは、そのような相関なしで、特定の条件を検出または推測することができる。
【0021】
いくつかの実装形態では、モバイルデバイスは、低電力かつ/または低機能のモードもしくは状態に保たれてもよく、そのようなモードまたは状態においても、デバイスは、たとえば、1つまたは複数の関連するセンサからの位置情報および/または信号を、取得および/または処理でき得る。例示として、そのようなモードまたは状態では、モバイルデバイスは、特定の条件を検出することができ、かつ/または、たとえば上で説明されたようなジオフェンシング技法、信号相関技法などに応答して、状況に応じたユーザとデバイスの対話および/またはユーザによって開始される選択イベントを伴わずに、特定の動作の実行を開始することができてよい。
【0022】
本開示の一態様によれば、モバイルデバイスの条件を検出または推測する間、電力消費を低減するために、センサは漸次的にかつ/またはインテリジェントに使用されてよく、これによって、モバイルデバイスの利用可能時間および/または全体の効率を向上させることができる。たとえば、前に言及されたように、アイドル状態またはスリープモード状態のセンサの電力状態は、低電力状態または低可観測性状態のセンサから受信された1つまたは複数の信号に応答して、変更され得る。例示として、アイドル状態の周辺光検出器は、動きを検出した低電力状態の加速度計から受信された信号に応答して測定活動を実行するために、通常の、または動作用の(たとえば、フルパワーの、完全可観測性の、など)モードもしくは状態に置かれ得る。いくつかの実装形態では、パワーアップしたセンサは、それぞれの測定活動が完了するまで、かつ/または動作を開始するための条件が検出もしくは推測されるまで、通常のモードまたは動作用のモードにとどまり得る。測定活動が完了し、かつ/またはある条件を検出すると、たとえば、周辺光検出器は、停止されてよく、または、スリープモードもしくはアイドルモードに戻されてよいが、加速度計は、低電力モードまたは低可観測性モードに置かれてよい。しかし、これらは、モバイルデバイスに統合される、または場合によってはモバイルデバイスによってサポートされるセンサに関連して利用され得る、電力管理技法に関する例にすぎず、特許請求される主題はこの点について限定はされない。
【0023】
このことに留意して、モバイル状態またはモバイル環境と通常は関連付けられる、ユーザとデバイスの対話の特定の状況を継続的にユーザが維持する必要なく、モバイルデバイスにおいて、かつ/またはモバイルデバイスとともに用いる情報を、プリフェッチおよび/または取得するために利用され得る、例示的な技法が本明細書で説明される。前に言及されたように、そのような技法は、1つまたは複数のアプリケーションおよび/または機能への、迅速な、または場合によってはより効率的なアクセスを可能にでき、ユーザのジェスチャーおよび/またはモバイルデバイスの位置に少なくとも一部基づき得る。しかし、本明細書で提供される技法および特許請求される主題は、これらの例示的な実装形態に限定されないことが理解されよう。たとえば、本明細書で提供される技法は、モバイルデータベース、モバイルソーシャルネットワークアプリケーション、モバイルブログなどのような、様々なモバイル情報処理環境において実装されてよく、または場合によってはそのような環境において用いられるようになされてよい。加えて、本明細書で「例」として説明される実装形態および/または構成は、例示を目的に説明され、他の実装形態および/または構成よりも好ましいまたは望ましいものと解釈されるべきではない。
【0024】
ここで
図1に注目し、
図1は、ユーザのジェスチャーおよび/またはモバイルデバイスの位置に少なくとも一部基づく情報のプリフェッチおよび/または取得を、通信可能に支援できるように、または場合によってはサポートできるようにされ得る、例示的なシグナリング環境100と関連付けられる、ある特徴、機能、またはその他を示す概略図である。環境100は非限定的な例として本明細書で説明され、情報のプリフェッチおよび/または取得は、様々な通信ネットワークまたはネットワークの組合せの状況で、部分的にまたはかなり実施され得ることが理解されよう。そのようなネットワークは、たとえば、公開ネットワーク(たとえば、インターネット、World Wide Web)、非公開ネットワーク(たとえばイントラネット)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)などを含み得るが、特許請求される主題はこれらの例には限定されない。前に言及されたように、シグナリング環境100は、たとえば、特定の例示的な実装形態を参照して本明細書で説明されたように、1つまたは複数の専用コンピューティングプラットフォーム、情報通信デバイス、情報記憶デバイスおよび/またはデータベース、コンピュータ可読コードおよび/または命令、プログラムデータまたは情報、デジタル化された音声データまたは情報、電子メールまたはテキストメッセージのデータもしくは情報、信号情報、特定のアプリケーションおよび/または機能、様々な電気的なかつ/または電子的な回路もしくはコンポーネントなどを用いて、通信可能に実現され得る。
【0025】
示されるように、シグナリング環境100は、いくつかの衛星ビークル(SV)102、ベーストランシーバ基地局104、地上の送信機106、または、1つまたは複数のモバイルデバイスと通信可能に結合され得る他の同様の通信システムおよび/またはナビゲーションシステムを含んでもよく、1つまたは複数のモバイルデバイスは、1つまたは複数のワイヤレス通信プロトコルに従った、1つまたは複数のワイヤレス通信チャネルまたはリンク110を介するものとして、矢印によって108として全般に示される。
【0026】
ベーストランシーバ基地局104は、固定された地球上の位置または地上の位置に通常設置される任意のワイヤレス通信局を含んでもよく、たとえば、セルラーネットワーク、Wi-Fiネットワークなどのようなワイヤレス通信システムまたはネットワークにおける通信を支援するために、または場合によってはサポートするために用いられ得るが、特許請求される主題の範囲はこの点において限定はされない。ある例示的な実装形態では、ベーストランシーバ基地局104は、たとえば、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントのようなアクセスポイントを含み得ることが、理解されよう。いくつかの実装形態では、局104は、モバイルデバイス108との通信を支援するために、または場合によってはサポートするために、アクセスポイント基地局またはフェムトセルの形態で実装され得る。本開示の状況で用いられる場合、「フェムトセル」は、たとえば、デジタル加入者線(DSL)またはケーブルのようなブロードバンドを介して、サービスプロバイダのネットワークに接続できるようにされる、小型のセルラー基地局を指し得る。1つの可能な例では、フェムトセルは、様々な種類の通信技術(たとえば、Universal MobileTelecommunications System (UTMS)、Long Term Evolution (LTE)、GSM(登録商標)など)を利用してよく、または場合によってはそれらに準拠してよい。いくつかの実装形態では、フェムトセルは、統合されたWiFi(たとえば、往復時間測距などのための)を含んでもよいが、そのような詳細部分は例にすぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0027】
示されてはいないが、ベーストランシーバ基地局104は、たとえば、1つまたは複数のモバイル交換センタ(MSC)を介して、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータサービングノード(PDSN)などのような、1つまたは複数のネットワークに通信可能に結合され得ることに留意されたい。たとえば、そのようなMSCは、ベーストランシーバ基地局104間の接続または調整を実現することができ、さらに、1つまたは複数のベーストランシーバ基地局104によってサービスされるモバイルデバイス108への情報の、またはモバイルデバイス108からの情報の、1つまたは複数の情報サーバおよび/または位置サーバ(たとえば、電子メール、テキストメッセージ、ウェブサイト、支援された位置サービスなど)へのルーティングを、管理またはサポートすることができる。
【0028】
この例示的な実装形態でさらに示されるように、シグナリンク環境100は、1つまたは複数の位置および/または速度の推定技法および/または処理を支援できる、または場合によってはサポートできる、様々な同様のまたは異なる種類のシステムを含む、1つまたは複数の地上の送信機106を含み得る。たとえば、送信機106は、1つまたは複数のネットワークプロバイダまたはキャリアと関連付けられ得る、様々な種類のネットワークのための広範な送信機の種類のうちの任意の1つを含み得る。必須ではないが通常、送信機106は、そのようなネットワークと関連付けられる、それぞれの信号周波数、帯域クラスなどに従って選択され得る。当然、これらは様々な種類の送信機に関連する例にすぎず、特許請求される主題はこれらの点について限定されない。
【0029】
前に言及されたように、モバイルデバイス108は、ワイヤレス信号の送信および/または受信を通じ、少なくとも1つのワイヤレス通信ネットワークを用いて動作可能に通信できるようにされた、専用のコンピューティングプラットフォームおよび/またはデバイスを含んでもよく、その場所または位置は随時変化し得る(たとえば、物理的に運ばれ、輸送され、移動させられるなど)。シグナリンク環境100と関連する、かつ/またはシグナリンク環境100によってサポートされる具体的な特徴を提供するモバイルデバイスの例示的な実装形態は、
図6を参照して以下でさらに詳細に説明される。
【0030】
例として、モバイルデバイス108は、いくつか例を挙げると、携帯情報端末(PDA)108a、ラップトップコンピュータ108b、携帯電話/衛星電話108c、タブレットパーソナルコンピュータ(PC)108d、電子書籍リーダー108eのような、任意のワイヤレス通信デバイスおよび/またはナビゲーションデバイスを含み得る。特定の種類および/または数のモバイルデバイス108のみが
図1で示されるが、任意の種類および/または数のモバイルデバイス108が、シグナリンク環境100と関連する1つまたは複数の技法および/または処理を支援するために、または場合によってはサポートするために実装されてよいことが理解されよう。たとえば、ある実装形態では、モバイルデバイス108は、別の通信デバイスおよび/またはナビゲーションデバイスにおける使用が実効的に可能にされ得る1つまたは複数の集積回路、回路基板などの形態をとり得る。
【0031】
前に言及されたように、モバイルデバイス108は、1つまたは複数の衛星測位システム(SPS)と関連付けられる1つまたは複数のSV102から送信されたワイヤレス信号に少なくとも一部基づいて、自身の地理的な位置および/または速度の推定値を、取得または受信することができる。そのようなSPSは、たとえば、米国の全地球測位システム(GPS)、ロシアのGLONASSシステム、欧州のGalileoシステム、さらに、衛星システムの組合せからの複数の衛星を利用できる任意のシステム、または、将来開発される任意の衛星システムを含む、様々な同様のまたは異なる種類の全地球航法衛星システム(GNSS)を含み得る。
【0032】
ある例示的な実装形態では、そのようなGNSSは、特定のSPSと関連付けられるいくつかのSV102と、たとえば、擬似衛星またはスードライトとして実現されるいくつかの地上の送信機106を利用する1つまたは複数の地上測位システムとを、含み得る。この特定の例では、そのようなスードライトは、SV102からのワイヤレス信号が、トンネル、鉱山、建物、アーバンキャニオン、または他の部分的にまたは実質的に閉鎖された領域などにおいて、不十分(たとえば、弱い、断片化しているなど)であり、または場合によっては利用できない可能性がある状況で、モバイルデバイス108が取得できるワイヤレス信号を通信することができる。
【0033】
前に言及されたように、いくつかの実装形態では、モバイルデバイス108は、1つまたは複数の三角測量に基づく技法を利用して、自身の位置および/または速度を推定することができる。たとえば、そのような技法は、CDMAにおけるAdvanced Forward Link Trilateration (A-FLT)、GSM(登録商標)におけるEnhanced Observed Time Difference (E-OTD)、W-CDMAにおけるObserved Time Difference of Arrival (OTDOA)などを含んでもよく、たとえば、ベーストランシーバ基地局104および/または送信機106から送信された信号の到着の相対的な時間の、モバイルデバイス108における測定結果に基づき得る。いくつかの例示的な実装形態では、アシステッドGPS(A-GPS)または他の同様の支援された場所推定技法(たとえば、支援された局所的な測位、ハイブリッド測位など)が、たとえば、そのような三角測量に基づく技法を支援し、補強し、または場合によってはサポートするために、モバイルデバイス108によって利用され得る。様々な位置および/または速度の推定技法が当技術分野で知られており、ここでさらに詳細に説明する必要はないことが理解されよう。当然、特許請求される主題は、本出願の文脈で説明された特定の例には限定されない。様々な他の技法および/または処理が、モバイルデバイス108の位置および/または速度の1つまたは複数の推定を支援し、または場合によってはサポートするために、実施され得る。
【0034】
ここで
図2Aおよび
図2Bを見ると、これらは、シグナリンク環境100と関連する例示的なジオフェンス技法を支援する、または場合によってはサポートするために実装され得る、
図1のモバイルデバイス108のある機能的な特徴を示す。これらの図は、ジオフェンスに関するトリガイベントに応答して、モバイルデバイス108によってとられるべき、または実行されるべき具体的な動作と、ジオフェンスとを、定義または確定する例示的な経過を示し得るが、特許請求される主題は、そのような例示的な経過、トリガイベント、および/またはモバイルデバイス108の具体的な動作には、当然限定されない。
【0035】
示されるように、ユーザは、たとえば、モバイルデバイス108と関連付けられるユーザディスプレイ200を介して、ジオフェンスを定義もしくは確定し、かつ/または編集することができ、モバイルデバイス108はここでは、多くの可能な例の中から一例として、位置を認識するスマートフォンとして表されている。ディスプレイ200は、視覚的なコンテンツを管理し、または場合によっては操作する(たとえば、地図を閲覧する、メニューを検索する、動作を定める、視覚的なインジケータを選択するなど)ための、コンピューティングアプリケーションまたはプラットフォーム向けのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)として、アプリケーションウィンドウ202を含み得る。本明細書で用いられる場合、「グラフィカルユーザインターフェース」(GUI)は、ユーザが、たとえば、ポインタおよび/またはポインティングデバイスによって、モバイルデバイス108と関連付けられる専用のコンピューティングプラットフォームを制御および/または操作できるようにするのに、表示されるグラフィカルな情報を利用する、プログラムインターフェースを指し得る。ポインタは、カーソル、矢印、またはディスプレイ200上に現れる他の記号を指してよく、モバイルデバイス108のGUIを介して、オブジェクトの選択、フィールドの自動入力、コマンドの入力などのために、ポインティングデバイスによって移動または制御され得る。ポインティングデバイスは、たとえば、デバイスのGUIを介して、カーソルおよび/もしくは矢印を制御し、オブジェクトを選択し、フィールドを自動入力し、または、コマンドおよび/もしくはドロップダウンメニューオプションのような情報を入力するために用いられる、任意のオブジェクトおよび/またはデバイスを指し得る。そのようなポインティングデバイスは、たとえば、マウス、トラックボール、トラックパッド、トラックスティック、キーボード、スタイラス、デジタイズ用タブレット、デジタルペン、タッチスクリーンと組み合わせた指先などを含み得る。カーソルは、入力の選択または作動がGUI中の領域に対してなされ得る、記号またはポインタを指し得る。本明細書では、「クリック」または「クリックする」のような用語は、たとえば、マウスのような任意のポインティングデバイスによって行われる選択の処理を指
し得るが、そのような用語の使用がそのように限定されることは意図されない。たとえば、選択の処理は、タッチスクリーンを介して行われてもよい。そのような場合、「クリックする」は「タッチする」によって置き換えられ得る。しかし、これらはオブジェクトを選択する方法または情報を入力する方法の例にすぎず、特許請求される主題はこれらの点について限定されない。
【0036】
図2Aに示されるように、ジオフェンスの定義または確定の処理を開始するために、ユーザは、たとえば、モバイルデバイス108を操作して(たとえば、ディスプレイ200のタッチスクリーンなどを介して)、1つまたは複数の、常駐するまたはウェブベースの、ジオマッピングサービスアプリケーションおよび/またはジオタギングサービスアプリケーションを実行して、デジタル地
図204をダウンロードし、または場合によってはアプリケーションウィンドウ202上にデジタル地
図204を呼び出すことができる。示されてはいないが、ウィンドウ202は、1つまたは複数のツールバー、スクロールバー、ハイパーリンク、画像、アイコン、および/または、人間工学的な、効率的な、かつ/もしくは対話式のユーザ環境を提供する、他の選択可能なコンテンツを含み得ることが、理解されよう。1つの可能な実装形態を例示すると、そのような処理の開始時に、ユーザは、たとえば、そのようなユーザに関連し得るジオフィジカル(geo-physical)エンティティ(たとえば、自宅、列車の駅、事務所など)のためのジオフェンスのリストから、特定のジオフェンスをユーザが選択できるようにする、ドロップダウン情報メニュー206のような、1つまたは複数のユーザ選択可能情報フィールドを提示され得る。前に言及されたように、ユーザはまた、たとえば、デジタルペン、指先、スタイラスなどによって、208において点線で示されるように、地
図204上の関心のある領域にわたって仮想的な境界線を手動で引くことによって、ジオフェンスを定義または確定することもできる。ユーザは、たとえば、効率性、利便性、関連付け、閲覧/検索の容易さなどの目的で、ジオフェンスを特定のジオフィジカルエンティティと関連付けることができる。本明細書で用いられる場合、「ジオフィジカルエンティティ」とは、地図または同様の種類の視覚的な情報を介して識別可能な、1つまたは複数のエンティティまたはオブジェクトを指し得る。上で言及されたように、ジオフィジカルエンティティは、いくつか例を挙げると、空港、駐車場、事務所、列車の駅、高速道路、道路などを含み得る。任意選択で、または代替的に、ジオフェンスは、特定のジオフィジカルエンティティと関連付けられなくてもよい。具体的な例を示すと、
図2Aのジオフェンス208は、たとえば、ジオエ
リアの重心210を有する多角形のジオフェンスを含んでもよく、ジオフィジカルエンティティ「自宅」と関連付けられるが、特許請求される主題はそのようには限定されない。1つの可能な実装形態を例示すると、ここでユーザは、そのようなジオフェンスと関連付けられるサービス領域またはカバレッジ領域が、たとえば、特定の建物、部屋などの内部領域のような、ユーザの居留場所の大きさおよび/または形状に対応する屋内環境に制限されるように、ジオフェンス208を定義することができる。前に言及されたように、ジオフェンス208は、関心のある任意の適切な屋外のエンティティまたはオブジェクトを含むように、(たとえばユーザなどによって)確定または定義され得ることが、理解されよう。ジオフェンスの位置、および/または、地図座標、住所などのような他の関連する情報は、たとえば、モバイルデバイス108、ならびに/または、ジオマッピングサービスプロバイダおよび/もしくはジオタギングサービスプロバイダと関連する1つまたは複数のリモートサーバの、メモリに保存され得る。
【0037】
ここで
図2Bに続くと、ジオフェンスを定義または確定する処理を支援するために、アプリケーションウィンドウ202は、たとえば、ドロップダウン情報メニュー212、214、および216のような情報フィールドを表示して、ジオフェンス208に対して関心のある1つまたは複数のパラメータを設定する機会をユーザに与えることができる。この例では、ユーザは、たとえば、タブ218をクリックし、ドロップダウンメニュー212の中の選択肢を選択することによって、ジオフェンスから出た時、ジオフェンスに入った時などのような、具体的な動作のタイミングを設定することができる。同様に、ユーザは、ウェブページへのアクセス、電子メールの送信などのような、モバイルデバイス108がとるべき具体的な行動を、たとえば、それぞれのドロップダウンメニュー214の対応するタブ220をクリックすることによって、定義することができる。加えて、タブ222の選択によって表示されるドロップダウンメニュー216を介して、たとえば、ユーザは、具体的な動作を繰り返すべきかどうか、およびどのような間隔で繰り返すべきかを、必要に応じて規定することができる。非限定的な例示として、たとえば、ユーザは、ユーザが自宅の大きさおよび/または形状に対応するジオフェンス208の境界内にいる時に、CNN.comのウェブページを15秒ごとに更新または再読み込みするように、モバイルデバイス108を構成することができる。当然、そのような動作、パラメータ、メニューなどは説明のための例にすぎず、特許請求される主題はそのように限定されない。
【0038】
ある実装形態では、モバイルデバイス108は、日付、曜日、月、年などの、選択された時または所定の時に、ジオフェンス208に関連して、情報をプリフェッチおよび/または取得し、特定の動作を開始するなどするように、構成され得る。例示として、ジオフェンス208を確定すると、ユーザは次いで、ジオフェンス208をアクティブおよび/または非アクティブにする、日、週、月などの特定の時(たとえば、午前9時から午後5時、月曜日から金曜日、2010年6月1日から7月31日など)を、必要に応じて(GUI、タッチスクリーン、キーパッドボタン、適切なメニューなどを介して)設定または定義することができる。ユーザがジオフェンス208に入った時、出た時などに、本来はモバイルデバイス108がプリフェッチおよび/または取得するであろう特定の情報を、ユーザが使用する必要がない可能性がある場合に、上記のような機構が有利に利用され得る。例には、たとえば、列車の駅(たとえばジオフィジカルエンティティなど)と関連付けられるジオフェンスを、深夜に、週末に、休暇中に、かつ/または、ユーザがモバイルデバイス108と対話する(たとえば、特定のアプリケーションを使う、電子メールまたは投稿を読む、電話をかける、通知を送るなど)必要のない他の時に、ユーザが横切った場合があり得るが、特許請求される主題はこれらの特定の例には限定されない。たとえば、任意の適切な時間/時計の追跡および/または管理のシステムおよび/またはサービス、同期の技法および/または基準(たとえば国際原子時など)などが、モバイルデバイス108と関連する1つまたは複数のジオフェンス技法を支援またはサポートするために利用され得ることが、理解されよう。
【0039】
加えて、いくつかの実装形態では、モバイルデバイス108は、たとえば情報のプリフェッチおよび/または取得をトリガすること、特定の動作を開始することなどの条件として認識されることになる、ユーザがジオフェンス208を横切る速さを検出するように構成され得る。以下でより詳細に説明されるように、そのような条件は、たとえば、モバイルデバイス108の位置認識ユニットおよび/または追跡ユニットが、SPSと関連付けられるワイヤレス信号の処理を介して速度を求めることによって、または、任意選択で、もしくは代替的に、加速度計が測定活動を実行することによって、(たとえばジオフェンシング技法と連動して)検出され得る。1つの可能な実装形態を例示すると、ユーザの自宅(たとえば、
図2Aのジオフィジカルエンティティ「自宅」)と関連付けられるジオフェンス208を確定すると、ユーザは次いで、1つまたは複数の速さの閾値(たとえばジオフェンス208を横切る時の)を定義する(GUI、タッチスクリーン、キーパッドボタン、適切なメニューなどを介して)ことができ、たとえば、この閾値を上回ること、下回ること、または2つの速度の閾値(たとえば上側および下側の閾値)の間にあることが、上記のような条件として認識されることになる。この方式では、ユーザがジオフェンス208を横切った時(たとえば横切る度になど)に情報のプリフェッチおよび/または取得などをするのではなく、モバイルデバイス108は、たとえば、ユーザが自宅に向かって運転している(たとえば、情報をプリフェッチすることなどを望む可能性がある)か、または単にジオフェンス208の近く(たとえばジオエリアの重心210など)を通っている、かつ/またはジオフェンス208通り過ぎているだけであるかを、ユーザの速さ(たとえば横切る時の)から推測および/または予測することによって、選択的にジオフェンス技法を適用することが可能であり得る。したがって、ジオフェンス208を横切る時に、ユーザの速さが事前に定められた閾値の範囲にない場合には、条件は検出されないので、モバイルデバイス108によって、情報のプリフェッチおよび/もしくは取得とトリガ、ならびに/または特定の動作の開始などは行われない。当然、ジオフェンス技法の適用に関連する具体的な条件、閾値、パラメータなどに関するそのような説明は例にすぎず
、特許請求される主題はこの点において限定されない。
【0040】
ユーザは、モバイルデバイス108と関連付けられる専用のコンピューティングプラットフォームによって少なくとも一部支援され得る、または場合によってはサポートされ得る、任意の適切なルーチンまたは操作を用いて、ジオフェンス、タイミング、動作などに関する、関心のある任意の適切なパラメータを設定し、編集し、または場合によっては入力できることが、理解されよう。したがって、モバイルデバイス108は、たとえば、ドロップダウンメニューおよび入力行テキストボックスという編集可能なコンボボックスまたは同様の組合せを含んでもよく、これによって、ユーザは、関心のあるパラメータを入力行に直接入力もしくは入れることが可能になり、または既存のドロップダウンの選択肢のリストから適切なパラメータを選択することが可能になり得る。加えて、情報フィールドまたはメニューが、地
図204の最前面に示されているが、そのようなメニューおよび/または他の選択可能なコンテンツは、アプリケーションウィンドウ202の任意の一部に表示されてもよく、または、任意選択で、もしくは代替的に、全く表示されなくてもよいことに、留意されたい。そのような実装形態では、単なる1つの可能な例として、関心のある1つまたは複数のパラメータは、たとえば入力デバイスを通じて、または、音声処理技術もしくは関連技術を用いて処理されるコマンドを通じて、設定、編集などをされてもよい。また、その次の選択可能な情報フィールドが漸次生成および/または表示されるかどうかは、たとえば、利用可能な選択肢および/またはアプリケーションのユーザの前の選択に少なくとも一部依存し得るが、特許請求される主題はこれらの例示的な実装形態には限定されない。
【0041】
1つの特定の実装形態では、ユーザの信頼できる情報源(たとえば、友人、家族など)は、関心のある地理的な領域にわたってジオフェンスを確定し、かつ/または、そのようなジオフェンスをモバイルデバイス108と関連付け、たとえば、そのようなジオフェンスを横切った場合には通知を受信する(たとえば、電子メール、SMS、電話などを介して)ことを、許可され得る。ここで、そのような実装形態は、たとえば、限定はされないが、ユーザがある特定の食料品店(たとえば屋内の、など)と関連付けられるジオフェンスに入ったことを示す電子メールを受信することを含む様々な状況を、家族のメンバー(たとえば、妻、夫など)が通知され得るようにして、家族のメンバーに、自宅の食料の備蓄を確認し、必要に応じてユーザに買い物リストを伝える(たとえば、電子メール、電話などを介して)のを促すことによって、利益をもたらすことができる。同様に、別の利益として、子供(たとえばモバイルデバイス108を持つ)が、学校の建物、広場、裏庭などの屋内領域と関連付けられるジオフェンスから出た場合に、通知(たとえば、電話、電子メールなど)を受信することがあり得る。可能な例として、そのような信頼できる情報源は、たとえば、1つまたは複数の適切な選択肢、メニューなど(たとえばモバイルデバイス108を介した)、ジオマッピングサービスプロバイダおよび/またはジオタギングサービスプロバイダと関連付けられるブラウザに配備されたアプリケーションなどを用いて、ユーザによって定義され得る。加えて、信頼できる情報源は、インターネットに基づく、または他の方式の任意の適切な方法(たとえば、サービスプロバイダのウェブサイトにアクセスすること、ユーザに電子メールを送ること、またはユーザに尋ねることなど)を利用して、そのようなジオフェンスを確定し、かつ/または関心のある任意の適切なパラメータを入力することができる。1つの可能な例として、家族のメンバーは、サービスプロバイダと関連付けられる特定のウェブサイトにアクセスすることができ(たとえば、モバイルデバイス、パーソナルコンピュータなどを介して)、所望のジオフェンスを確定し(たとえば、
図2A〜
図2Bの処理と同様の方式などで)、そのジオフェンスを、モバイルデバイス108のユーザの名前、入力のタイミング、動作、送信または受信すべき通知の種類、および/または、そのようなジオフェンスに関して関心のある他のパラメータと関連付けることができる。ある例示的な実装形態では、ユーザは、(たとえば信頼できる情報源によって)確定されたジオフェンスの全体または一部を、何らかの方式で停止させ、または場合によっては無効にすることができ、たとえば、ジオフェンスを横切った時に、他の人々または人々のグループ(たとえば同僚、隣人など)ではなく、特定の人々または人々のグループ(たとえば親しい友人および家族など)が、通知を受信できるようにする。当然、ジオフェンスの確立およびその利益のそのような説明は例にすぎず、特許請求される主題はそのように限定されない。
【0042】
最適な使用法では、
図1、
図2A、および/または
図2Bの位置認識モバイルデバイス108と関連付けられる専用のコンピューティングプラットフォームは、たとえば、SPSと関連付けられる1つまたは複数のワイヤレス信号を受信し、または場合によっては監視することができ、その地理的な位置、ならびに/または、ジオフェンス208および/もしくはジオエリアの重心210への近接度を、取得または推定することができる。前に言及されたように、いくつかの実装形態では、モバイルデバイス108は、そのようなワイヤレス信号を検索および/または監視して、実質的に連続的なデバイスのアクティブな追跡を支援し、または場合によってはサポートすることができる。たとえば、1つの可能な実装形態を例示すると、そのようなアクティブな追跡は、リアルタイムの、またはほぼリアルタイムの追跡を含んでもよく、モバイルデバイス108は、その地理的な位置の推定(たとえば更新された座標など)、ジオフェンス208および/またはジオエリアの重心210への近接度、速度などを、5秒から10秒に1回受信することができる。本明細書で用いられる場合、「リアルタイム」とは、電気通信および自動的なデータ処理に起因する時間の分だけ遅延している、データまたは情報の適時性の程度を指し得る。当然、これはモバイルデバイスのアクティブな追跡に関連する例にすぎず、特許請求される主題の範囲はこの特定の例には限定されない。ワイヤレス信号に関して本明細書で用いられる「監視する」という用語は、信号の存在、強度、または他の特性を、取得および/または測定できるようにする方式で、モバイルデバイスが、少なくとも1つのワイヤレス信号を検出でき、受信でき、または場合によっては取得できることを指し得る。ワイヤレス信号検出技法は知られており、ここでさらに詳細に説明する必要はない。
【0043】
前に言及されたように、いくつかの実装形態では、そのようなワイヤレス信号をアクティブに監視している間、位置認識モバイルデバイス108はたとえば、ジオフェンス208を横切ることのような、特定の条件を検出することができ、文脈に応じたユーザとデバイスの対話および/またはユーザによって開始される入力もしくは選択イベントを伴わずに、特定の動作を開始することができる。例示として、ユーザがジオフェンス208に入ると(たとえば帰宅中などに)、かつ/または私道に入ると、たとえば、モバイルデバイス108は、電子メールまたはショートメッセージサービス(SMS)のアプリケーションまたはインターフェースを起動し(たとえば自律的に、自動的になど)、別の家族のメンバーに、ユーザが無事に到着したことを(たとえば、電子メール、SMSテキストメッセージなどを介して)通知することができる。本明細書では、「起動する」、「起動している」、「実行している」のような用語は、交換可能に用いられることがあり、コンピュータ可読コードおよび/または命令の形態で(たとえば、キャッシュ、RAMなどに)プリフェッチまたはプリロードされた情報が、たとえば、ユーザに対して有効なタスクまたは動作を完了するための、または場合によってはそれを実行するための、任意の適切な動作の手順を通じて専用のコンピューティングプラットフォームでプログラムで実行され得る、1つまたは複数の処理を指し得る。
【0044】
上で言及されたように、1つの特定の実装形態では、アプリケーションおよび/または機能の起動は、たとえば、(たとえば、リモートサーバ、メインメモリなどから)モバイルデバイス108のキャッシュに、特定のアプリケーションおよび/または機能とともに用いるコンピュータ可読命令をプリフェッチまたはプリロードし、ユーザによって開始される入力または選択イベントを伴わずにそのような命令を実行し、そして、そのようなアプリケーションおよび/または機能をアクティブにする、順次的な処理を含み得る。たとえば、アプリケーションおよび/または機能の起動は、ウェブページをダウンロードおよび/もしくは表示することまたはディスプレイ200上でSMSインターフェースを呼び出すこと、電子メールを送ること、ある番号に電話すること、ゲームをアクティブにすることなどを含み得る。いくつかの実装形態では、モバイルデバイス108は、たとえば、アプリケーションおよび/または機能のための命令を、ローカルキャッシュ、RAMなどに(たとえば起動することなく)プリフェッチまたはプリロードすることができるので、アプリケーションがユーザによってアクセスされる時には、アプリケーションはデバイス上で実行されており(たとえば、バックグラウンドで、TSRプログラムを介して、など)、したがって、ユーザがアプリケーションを起動することを選択すると(たとえば、タッチスクリーンまたはボタンを押すこと、アクティブ化ジェスチャーなどを介して)、最小の遅延でアプリケーションが利用可能になる。しかし、これらは、アプリケーションおよび/または機能の起動に関連する例にすぎず、特許請求される主題はこれらの点について限定されない。
【0045】
例示として、たとえば、ユーザが、特定の家、部屋などの屋内領域のようなジオフェンス208に入ると(たとえば条件を満たすと)、モバイルデバイス108は、関心のある通信社またはウェブベースの新聞サービス(たとえば、CNN、The Washington Post、The Wall Street Journalなど)と関連付けられる1つまたは複数の事前に定義されたURLにアクセスすることを介して、情報をプリフェッチすることができ、前に論じられたように、そのようなユーザが何ら意識する必要なく、そのようなウェブページをダウンロードすることができる。この特定の例では、ユーザは、たとえば、モバイルデバイス108がジオフェンス208の中にある時、および/またはジオエリアの重心210からある距離内にある時に、任意の事前に定義された間隔(たとえば15分ごとなど)で、そのようなウェブページを再読み込みおよび/または更新する(たとえば、URLに再アクセスすることを介してプリフェッチする、ダウンロードするなど)ように、モバイルデバイス108を構成することができる。そのような技法によって、ユーザとデバイスの対話の状況をユーザが継続的に保つ必要なく、比較的新しいニュースまたは現在のニュースに、迅速にアクセスすること、または場合によってはより効率的にアクセスすることが、可能になり得る。当然、これは例にすぎず、特許請求される主題を限定することは意図されない。
【0046】
いくつかの実装形態では、モバイルデバイス108は、たとえば、ユーザがジオフェンス208を出た時(たとえば、職場、学校などへ行く途中に)、および/または、ユーザがジオエリアの重心210から事前に定義されたある距離に到達した時に、更新された交通情報をプリフェッチし、かつ/またはディスプレイ200に呼び出し(たとえば交通状況地図などを介して)、そのようなユーザが、交通渋滞を予測および/または回避するのを助けるように、構成され得る。任意選択で、または代替的に、そのような情報は、選択された時間帯または事前に定義された時間帯に、モバイルデバイス108によってプリフェッチ、ダウンロードなどをされていてよいが、特許請求される主題はこの点において限定されない。
【0047】
上で言及されたように、位置認識ユニットおよび/または追跡ユニット(たとえばSPSユニットなど)は、動作中の作業負荷が、非常に、または場合によってはかなり大きいことがあり、このことは、モバイルデバイスの全体の電力消費の主要な要因であり得る。したがって、1つの可能な例示として、ある実装形態では、モバイルデバイス108は、たとえば、ジオフェンス技法を適用する際に消費される電力量(たとえば電池など)を低減できる、1つもしくは複数の処理または方法を利用することができる。そのような方法は、たとえば、そのような位置認識ユニットおよび/または追跡ユニットの、選択的な利用、漸次的な利用、および/または、他の方式のインテリジェントな利用を介して、モバイルデバイスの利用可能時間および/または全体の効率を向上させることができる。たとえば、動作用の(たとえば、フルパワーの、完全可観測性の、など)モードでワイヤレス信号をアクティブに監視または追跡するのではなく、そのような位置認識ユニットは、低電力モードまたは低可観測性モードで機能することができ、たとえば
図1のベーストランシーバ基地局104を含み得る1つまたは複数の近くの地上通信システムからの応答を要求するワイヤレス信号を、定期的にブロードキャストすることによって、最初の位置の推定を求めようとすることができる。
【0048】
例示として、モバイルデバイス108は、1つまたは複数の基地局104までの距離の測定結果に少なくとも一部基づいて、最初の位置を決定または推定できてよい。そのような距離の測定は、サービング基地局104に定期的にブロードキャストされサービング基地局104から受信されるワイヤレス信号と関連付けられる時間差、そのような信号の強度、および/または、モバイルデバイス108とそのような局との間で送信される信号の往復時間に、少なくとも一部基づき得る。任意選択で、または代替的に、前に論じられたように、モバイルデバイス108は、たとえばそれぞれのカバレッジ領域の中の地上の送信機106(たとえばスードライト、フェムトセルなど)から、(たとえばブロードキャストなどを伴わずに)位置情報信号を定期的に取得することを試みてもよい。そのような最初の位置の推定は、たとえば、サービング送信機106のカバレッジ領域の中心、サービング基地局104、何らかの既知のもしくはデフォルトのジオロケーション(たとえばキャリアによって提供されるものなど)、または、サービング通信システムと関連付けられる何らかの他の位置によって表され得るが、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0049】
ジオフェンス208および/またはジオエリアの重心210に対する、モバイルデバイス108の推定される近接度の変化の可能性を検出すると、たとえば、モバイルデバイス108は、位置認識ユニットおよび/または追跡ユニットの動作モードを変えて(たとえばパワーアップするなどして)、より厳密なまたは正確な位置検出を支援するための、1つまたは複数の処理を開始することができる。例示として、専用のアプリケーション(たとえば、ナビゲーションアプリケーション、位置マネージャなど)をホストする、モバイルデバイス108の位置認識ユニットおよび/または追跡ユニットは、低電力モードまたは低可観測性モードで動作してよく、1つまたは複数のベーストランシーバ基地局104、送信機106などから、最初の位置の推定を有するメッセージを、定期的に(たとえば、10分ごと、5分ごとなど)取得することができる。前に言及されたように、そのようなメッセージは、たとえば、近似として最も近いサービング基地局または送信機の位置を用いた、モバイルデバイス108に関する緯度および経度の値を含み得る。モバイルデバイス108が、ジオフェンス208および/またはジオエリアの重心210から(たとえばユーザ、プロバイダなどによって)事前に定義されたある距離内にあることが検出されると、位置認識ユニットおよび/または追跡ユニットは、たとえば、より短い時間間隔で(たとえば1分ごと、30秒ごとなど)位置情報メッセージの取得を開始してもよく、かつ/または、フルパワーモードもしくは完全可観測性モードにパワーアップしてもよく、または場合によっては、モバイルデバイス108のアクティブな追跡を開始してもよい。したがって、1つの特定の実装形態では、モバイルデバイス108は、たとえば、SV102からのワイヤレス信号をアクティブに処理し、より正確な位置の測定結果を得るために、地上の支援された局から「切り替え」られてもよい。そのような方法は、電力を必要とする不必要な機能(たとえば受信機の電力の増大など)を低減しつつ、たとえば、モバイルデバイス108の位置の検出および/または追跡に関連する1つまたは複数の処理をサポートするには十分な機能を依然として保つことによって、モバイルデバイス108の全体の電力消費を低減できる可能性がある。当然、これは、ジオフェンス技法を適用する
際の、示された電力節減技法または方法に関連する例にすぎず、特許請求される主題はそうした例には限定されない。これらまたは他の、位置追跡および/もしくは位置認識の技法または方法は知られており、ここではより詳細には説明されない。
【0050】
前に言及されたように、モバイルデバイス108は、1つまたは複数のワイヤレス信号(たとえばSPSなどからの)の処理、および/または1つまたは複数の関連するセンサから受信された信号の処理に、少なくとも一部基づいて、1つまたは複数の速度推定技法を支援できてもよく、または場合によってはサポートできてもよい。そのような速度推定技法を支援できる、または場合によってはサポートできるセンサを含む、専用のプログラムされた回路を含むモバイルデバイスの例示的な実装形態が、
図6を参照して以下でより詳細に説明される。上で論じられたように、文脈に応じたユーザとデバイスの対話の中で、ユーザは、たとえば、モバイルデバイスと関連付けられる専用のコンピューティングプラットフォームのGUIによってサポートされる、タッチ感知式ディスプレイおよび/またはスクリーンを介して、視覚的なコンテンツを選択し、管理し、または場合によっては操作することができる。ある実装形態では、GUIは、ユーザの特定のニーズもしくは選好、および/または、特定のモバイル状況もしくはモバイル環境と関連付けられる使用の状況に少なくとも一部基づいて、レイアウトおよび/またはコンテンツを動的にカスタマイズできるように(たとえば、ユーザ、サービスプロバイダなどによって)される、かつ/またはカスタマイズできる、適応GUIを含み得る。適応GUIはまた、ユーザの挙動パターン(たとえば訓練されたものなど)の1つまたは複数の学習モデルを利用して可能にされ得るが、特許請求される主題はこの点において限定されないことを、理解されたい。
【0051】
図3は、例示的な実装形態による、モバイルデバイス108のユーザディスプレイ300および関連する適応GUIの様々な表現を示し、これらは、位置認識スマートフォンとしてここでは実現される。ここで、たとえば、ホストされる位置認識アプリケーションまたは他のソフトウェアが、SV102から取得される速度推定信号に少なくとも一部基づいて、モバイルデバイス108の速度の変化(たとえば、速さの上昇/または下降、方向の変化など)を検出することができるが、特許請求される主題はそのようには限定されない。一例として、その閾値がユーザによって設定可能であり得る速さが上昇すると、矢印302によって示されるように、そのような変化がユーザが運転していることによるものであるかどうかを、ユーザに尋ねる(たとえば、アプリケーションウィンドウ、音声通信などを介して)ように、モバイルデバイス108に促すことができる。
【0052】
ユーザから(たとえば、タッチスクリーン、ボタン、音声コマンドなどを介した)肯定的な応答があると、適応GUIは、全般に304で示されるように、ユーザが運転する状況で用い得る、アプリケーションおよび/もしくは機能(たとえば事前に定義されたものなど)を、強調し、見えるようにし、かつ/または(たとえばアイコン、タブなどを介して)再配置するために、レイアウトおよび/またはコンテンツを動的にカスタマイズすることができ、不必要なアプリケーションおよび/または機能(たとえば、ゲーム、カメラなど)は、強調されず、かつ/または除去される。上で言及されたように、適応GUIは、速さに少なくとも一部基づいて、アイコンのサイズ、スクリーンのボタン、フォントなどを動的に変える(たとえば、速いほどアイコンを大きくするなど)ことができてよいので、たとえば運転する状況において、モバイルデバイス108がより操作しやすくなる。任意選択で、または代替的に、そのようなアイコン、ボタンなどのサイズは、ユーザ、サービスプロバイダ、製造業者などによって事前に定義されてよい。当然、これらは少数の例にすぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。そのような技法は、高速な、および/または注意を必要とする、モバイル状況またはモバイル環境(たとえば、自動車、自転車の運転など)において、正確な情報を「探す」ことに関連し得る、気の散漫および/もしくは遅延時間を防ぎまたは低減することによって、より安全なかつ/またはより効率的な通信を可能にし得る。
【0053】
ある実装形態では、たとえば、ある所定のまたは(たとえばユーザなどによって)事前に定義された閾値を超える、速度(たとえば速さなど)の変化の検出によって、プリフェッチが開始し、次いで、たとえば、SMSインターフェース306のような、テキストメッセージアプリケーションまたはインターフェースの起動が開始し得る。多くの可能な例の中の別の例として、示されるように、モバイルデバイス108は次いで、事前に記憶されたSMSフレーズまたはメッセージを表示することができ、このことは、ユーザが、運転している状況で気を散らせるような活動(たとえば文字入力など)を避けまたはなくすのを助けることもできる。当然、適応GUIの様々な他の実装形態が可能であり、特許請求される主題を特定の実装形態に限定することは意図されない。
【0054】
上の議論に続いて、たとえば、ユーザが運転しているかどうかに関してユーザからの否定的な応答を受信すると、適応GUIはさらに、速さの上昇が、航空機、列車、バスなどにユーザが乗っているためであるかどうかを尋ねる(たとえば、ディスプレイ、音声通信などを介して)ことができ、かつ/または、ユーザの応答に少なくとも一部基づいて、レイアウトおよび/またはコンテンツを動的にカスタマイズすることができる。たとえば、モバイルデバイス108は、ユーザの応答が、ユーザが航空機で移動していることを示す時に、ある事前に定義されたアプリケーションを表示することができ、ユーザが列車に乗っている時には、異なるアプリケーションを表示することができる。当然、これは1つの非限定的な例にすぎない。任意選択で、または代替的に、そのようなレイアウトおよび/またはコンテンツは、たとえば、そのような質問をユーザに行うことなく、移動の速さに少なくとも一部基づいて動的にカスタマイズされてもよい。1つまたは複数の適応GUI技法は、たとえば、モバイルデバイス108に統合され得る、または場合によってはモバイルデバイス108によってサポートされ得る、加速度計、ジャイロスコープなどのような、1つまたは複数の慣性センサから受信される信号の処理に少なくとも一部基づいて実装され得ることが、理解されよう。
【0055】
1つの特定の実装形態では、たとえば、モバイルデバイス108の速さのような、速度の検出された変化が、ある所定のまたは(たとえばユーザなどによって)事前に定義された閾値を下回るのが、ある期間内に観測されると、それは、状況に応じたユーザのデバイスの対話を伴うことなく情報のプリフェッチおよび/または取得を開始する条件として、認識され得る。たとえば、ユーザが、ある期間閾値を超える速さで(たとえば高速道路などを)運転した後停止した時(たとえば、赤信号、停止標識などにおいて)、モバイルデバイス108は、(たとえばプリフェッチなどを介して)「数秒縮める」ことができ、かつ/またはTwitterフィードのダウンロードを開始することができる。ここで、そのような条件は、たとえば、SPSと関連付けられるワイヤレス信号の処理を介して、または、任意選択で、もしくは代替的に、モバイルデバイス108の減速を加速度計が検出したことを介して、位置認識ユニットおよび/または追跡ユニットが速さを求めることによって、検出され得る。当然、位置認識および/または追跡の、ユニットおよび/またはセンサの使用を介した、「数秒縮める」ことに関連するそのような説明は例にすぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0056】
ある例示的な実装形態では、モバイルデバイス108は、重力の方向を感知して、たとえば、向きもしくは傾き(たとえばロールおよびピッチ)ならびに/またはモバイルデバイス108が受ける任意の他の線形運動もしくは角運動の測定結果を与えるのに用いられ得る、1つまたは複数の加速度計のような、1つまたは複数の慣性センサから受信される信号の処理を介して、特定の動作を開始するための条件を検出できてもよい。必須ではないが通常、加速度計は、3次元デカルト座標空間において、軸または次元X、Y、およびZと呼ばれることが多い、1つ、2つ、および/または3つの線形方向に対する運動を、観測し、感知し、かつ/または測定することができる。任意選択で、または代替的に、加速度計はたとえば、加速度の大きさの測定結果も与えることができる。1つの特定の実装形態では、モバイルデバイス108はたとえば、アジマスまたはヘディングと呼ばれることがある、回転(たとえば、X、Y、および/Z次元に対する)またはヨーを測定するための、ジャイロスコープを含み得る。
【0057】
説明の目的で、3次元(3D)加速度計は、X、Y、およびZ軸に沿った3次元空間における運動を示すように、感知し、かつ/もしくは測定結果を提供することができ、かつ/または、重力の方向を観測して、ロールおよびピッチを推定することができる。たとえば、1次元(1D)加速度計は、X次元に沿った線形運動を示すように、感知し、かつ/または測定結果を提供することができ、2次元(2D)加速度計は、X次元とY次元の両方に沿った平面内の線形運動を示すように、感知し、かつ/または測定結果を提供することができる。加速度計は、加速度(たとえば、[m/sec
2]のような、単位時間の2乗あたりの距離を表すSI単位の)、速度(たとえば、[m/sec]のような、単位時間あたりの距離を表すSI単位の)、または距離(たとえば、[m]のような、距離を表すSI単位の)に関する測定結果を与えることができる。任意選択で、または代替的に、モバイルデバイスの本体と揃えられた座標系のような、非デカルト座標系が用いられてもよい。いくつかの実装形態では、座標系は、互いに直交する次元を定義し得る。
【0058】
モバイルデバイス108が使用または利用し得る加速度計の種類は単一ではなくてもよいことが、理解されよう。たとえば、モバイルデバイス108は、単一の3D加速度計を使用してもよく、または、1D加速度計と組み合わされた2D加速度計を含み得る3D加速度計を利用してもよい。任意選択で、または代替的に、モバイルデバイス108は、X、Y、およびZ次元に対する3つの1D加速度計を利用してもよいが、特許請求される主題はこの点について範囲を限定されない。加速度計は、たとえば、InvenSense社、Analog Devices社、Northrup Grumman社、Kionix社のような様々な製造業者から入手可能であり得る。品質、等級、性能などは多様であり得るが、複数の製品ラインからある程度一貫性のある加速度計を利用することが、望ましい目標である。
【0059】
前に言及されたように、ある実装形態では、モバイルデバイス108は、周辺光検出器、近接距離センサ、温度計、気圧センサ(たとえば高度測定などのための)などのような、周辺環境センサを含み、そのようなセンサから受信される信号の処理に少なくとも一部基づいて、情報のプリフェッチおよび/または取得を、支援またはサポートすることができる。たとえば、周辺光検出器は、周辺光の光度の上昇を測定して、環境または周囲に応じて視認性を向上させるために、ディスプレイおよび/またはタッチスクリーンのバックライトを制御することができる。説明を目的として、周辺光検出器はたとえば、周辺光を電流に変換するためのフォトダイオードアレイを含み得る。出力されるアナログ信号はデジタル化され(たとえば、アナログデジタルコンバータなどを介して)、(たとえば表面に入射する光の)照度および/または(たとえば表面から放射される)光束発散度の、SI測光単位[lux]での測定を可能にし得る。
【0060】
近接センサは、たとえば、物理的に接触することなく、近くの物体の存在を検出することができ、モバイルデバイス108上でともに近くに置かれる赤外線(IR)放出器および受信器のペアとして、実装され得るが、特許請求される主題はそのようには限定されない。必須ではないが通常、そのような近接センサは、赤外線光の光線を放出することができ(たとえば、発光ダイオード(LED)などを介して)、(たとえば近くの物体からの)反射光は、(たとえば、測定活動などを可能にするために)電流に変換されデジタル化され得る。近接センサを利用して、たとえば、(たとえば電池の電力を節減することなどのために)ディスプレイをオフにすることができ、かつ/または、モバイルデバイスが通話中に顔または耳の近くに来た時に、不要な入力(たとえば耳による接触などを介した)を避けるために、タッチスクリーンを非アクティブにすることができる。周辺環境センサは知られており、ここでさらに詳細に説明する必要はない。そのようなセンサは、たとえば、Intersil Americas社、Texas Advanced Optoelectronic Solutions社、Avago Technologies社などを含む、様々な製造業者から入手可能であり得る。
【0061】
モバイルデバイス108のある実装形態はまた、たとえば、与えられた機械的な圧力(たとえばタッチなど)に応答して電位または電流を生成することによって、出力信号を促す、圧電ストリップ、スクリーン、パッドなどのような、1つまたは複数の圧電センサも含み得る。そのような圧電センサは、モバイルデバイス108の1つまたは複数の辺、角、または他の表面に配置され得るが、特許請求される主題はこれらの点について限定はされない。圧電センサを用いて、たとえば、ユーザがモバイルデバイスを手に取っていること、および/または、人の手によってモバイルデバイスが持たれており、誤ってタッチされたのではないことを推測するのに十分な、「包む」、「握る」、「強く押す」などのジェスチャーを認識することによって、人の手によって与えられる圧力を検出することができる。ここで、たとえば、Measurement Specialties社から入手可能なDTシリーズ圧電センサを使用できるが、特許請求される主題はそのようには限定されない。特許請求される主題の範囲を限定することなく、様々な他のタッチ感知技術(たとえば容量性感知、抵抗性感知など)も、モバイルデバイス108において、かつ/またはモバイルデバイス108によって利用され得る。1つの可能な実装形態を示すと、たとえば、モバイルデバイス108は、ユーザとデバイスの対話を推測および/または予測するジェスチャー入力デバイスとして利用されることになる、モバイルデバイスの1つまたは複数の表面に配置される1つまたは複数の容量性近接センサを含み得る。説明を目的として、容量性近接センサは、電界を生成し、物体がセンサの十分近くに来た時の容量の変化(たとえば電界が受ける減衰)を測定することによって、物理的な接触を伴うことなく、物体(たとえば指など)の存在を検出することができる。そのような1つまたは複数の容量性近接センサは、センサに対する指の近接度を感知もしくは検出し、かつ/または、ユーザが実際にモバイルデバイス108にタッチする前に「握る」ジェスチャーを認識し、それによって、ユーザとデバイスの対話を推測または予測するために、モバイルデバイス108上に戦略的に(たとえば両側などに)配置されてよい。以下でより詳細に説明されるように、1つまたは複数の容量性センサの値または測定結果はまた、1つまたは複
数の信号相関技法のために用いられ得る。容量性近接センサは、たとえば、いくつか挙げると、Freescale Semiconductor社、Capacitek社のような様々な製造業者から入手可能であり得る。
【0062】
いくつかの例示的な実装形態では、モバイルデバイス108は、本明細書で挙げられたセンサ以外の他の種類のセンサを含んでもよく、そうしたセンサの信号は、デバイスの特定の条件を検出するために何らかの方式で処理され、かつ/または用いられ得ることが、理解されよう。単に別の可能な実装形態を示すと、たとえば、画像ビューワにおいて物体の光学的な動きを追跡するビルトインされたデジタルカメラからの信号を処理して、そのような条件を検出することができる。上記のセンサ、さらには挙げられていない他の可能なセンサが、モバイルデバイス108の具体的な実装形態に応じて、個々に、または他のセンサと組み合わせて利用され得ることにも、留意されたい。
【0063】
前に言及されたように、いくつかの実装形態では、1つまたは複数の信号処理技法を用いて、モバイルデバイスが使用に移されている(たとえば、ポケットから取り出されている、テーブルから持ち上げられているなど)ことのかなりの可能性または大きな可能性を示す、特定の事前に定義された信号パターンまたは特徴を、センサからの信号と相関付けることができる。そのような技法は、モバイルデバイス108によって特定の動作の実行を開始する際の、誤検出および/または検出漏れをなくすのを、または減らすのを助けることができる。たとえば、周辺光検出器によってある期間内に観測される光活動または明るさの信号測定が後に続く、加速度の信号測定は、そのような信号パターンまたは特徴を含み得るが、特許請求される主題はそのようには限定されない。例示として、たとえば、ポケットまたは財布の中(たとえば暗い場所)にモバイルデバイス108を持っているユーザは、電話をかけること、電子メールを確認すること、ウェブサイトにアクセスすることなどのような、特定のユーザとデバイスとの対話の状況において、モバイルデバイスを使用に移そうとする中で、デバイスに手を伸ばし得る。加速度計は、(たとえば、ユーザ、サービスプロバイダ、製造業者などによって)事前に定義されたまたは所定の閾値を超えるのに、一方向に十分連続的であり得る、上方向の運動を感知し得る。たとえば、加速度計の活動が測定できて、その後に閾値を超える光活動の上昇が続く場合、モバイルデバイス108は、信号パターンまたは特徴のそのような相関を認識することができ、特定の条件が発生したことを、検出または推測することができる。
【0064】
限定ではなく例として、たとえば、0luxまたはほぼ0luxから300luxへの明るさの上昇が後に続く、たとえば、200ミリ秒(ms)継続する加速度計の活動は、信号パターンまたは特徴としてモバイルデバイス108によって認識され得る。ある実装形態では、(たとえば、重力によって-Z軸方向に引っ張られることを実証する)全体で800msの継続する加速度計の活動を伴う(たとえば300luxへの)明るさの上昇が後に続く、モバイルデバイス108の十分に連続的な(たとえば200msの)上方向の運動も、たとえば、モバイルデバイス108がポケットまたは財布から取り出されているかなりの可能性または大きな可能性を示す、信号パターンまたは特徴を含み得る。任意選択で、または代替的に、たとえば、0luxまたはほぼ0luxから300luxまでの明るさの上昇の前に100ms継続し、その上昇の後にさらに100ms継続する任意の加速度計の活動が、デバイスが使用のためにポケットまたは財布から出されつつあることを示す信号パターンまたは特徴として、モバイルデバイス108によって認識され得るように、モバイルデバイス108を構成することができる。いくつかの実装形態では、たとえば、ある期間(たとえば200ms)衣服がマイクロフォンポートの上で引きずられるのを表すマイクロフォンからの信号が後に続く、ユーザの「強く押す」ジェスチャーを検出する1つまたは複数の圧電センサからの圧力の出力も、たとえば、信号パターンまたは特徴を含み得る。1つの特定の実装形態では、たとえば、明るさの上昇を伴う加速度計の活動が後に続く、ユーザがモバイルデバイスを手で握ろうとしていること、または持ち上げようとしている(たとえば不注意な接触などではない)ことを示す、モバイルデバイス108の両側に配置される2つの容量性近接センサによって検出される(たとえば形成された電界中の)容量の変化を表す信号が、上で述べられたように、信号パターンまたは特徴として認識され得る。当然、信号パターンまたは特徴ならびに上記の閾値のそのような説明は例にすぎず、特許請求される主題はそのような例には限定されない。前に論じられたように、そのような1つまたは複数の信号パターンまたは特徴に少なくとも一部基づいて、モバイルデバイス108は、特定の条件を検出または推測することができ、特定の
動作を開始することができる。たとえば、モバイルデバイス108は、ユーザがモバイルデバイス108をアンロックしてTweetDeckまたは他の同様のアプリケーションにアクセスする時に、ある文字ベースの投稿または「ツイート」を、プリフェッチもしくはプリロードし(たとえばキャッシュの中にローカルに、など)、かつ/またはダウンロードすることができる。そのような技法は、たとえば、状況に応じたユーザとデバイスの対話を「数秒縮める」ために、望ましくない遅延をなくしまたは減らすことができる。
【0065】
たとえば、1つまたは複数の電力管理技法も、信号の相関付けの時に利用され得ることが理解されよう。たとえば、アイドル状態またはスリープモード状態のセンサの電力状態は、これらのセンサからの信号が特定のパターンまたは特徴と相互に関連付けられている間は、低電力状態または低可観測性状態のセンサから受信された信号に応答して変更され得る。1つの特定の実装形態では、たとえば、測定活動を実行する1つまたは複数の加速度計から受信された信号に応答して、周辺光検出器がパワーアップされ得る。当然、これは、信号の相関付けの間に実施され得る電力管理技法に関連する単なる例にすぎず、特許請求される主題はこの点について限定はされない。
【0066】
1つの実装形態では、たとえば、1つまたは複数の周辺環境感知技法と連動した、モバイルデバイス108の傾きまたは向き(鉛直面内、水平面内などでの)の測定結果が、電話に出ること、電子メール、SMSメッセージ、もしくはテキストメッセージを送ること、または、他の同様のネットワークに基づく通信もしくはネットワークによってサポートされる通信の状況において、ユーザとデバイスの対話を「数秒縮める」ために用いられ得る。限定ではなく例として、ディスプレイ200をユーザに面するようにして(たとえば、脚、胸などに向けて)デバイスをポケットに逆さまに(たとえば垂直に、実質的に垂直に、など)入れることで、デバイスに、(たとえば、支援型テキスト音声変換(TTS)技術または関連技術を用いた音声出力を介して)着信SMSテキストまたは電子メールメッセージを読み上げることを促せるように、ユーザはモバイルデバイス108を構成することができる。別の例として、平面、ユーザの脚などに対してディスプレイ200を外向きにして、そのような平面、脚などに(たとえば水平に、実質的に水平に、など)モバイルデバイス108を置くことで、着信SMSメッセージに対するモバイルデバイス108による返答の送信を促すことができる。たとえば、そのような返答メッセージは、「今は運転中なので後で返事します」のようなものであってよい。さらに別の例では、上側を上にしてポケットに入れられた場合に、着信SMSテキストメッセージまたは電子メールメッセージが、そのようなメッセージの送信者と関連付けられる電話番号に電話をかけるように、デバイスに促し得るように、モバイルデバイス108は(ユーザ、サービスプロバイダ、製造業者などによって)構成され得る。次いで、ユーザによる追加の動作および/または注意の必要を伴うことなく、ユーザは、(たとえば、Bluetooth(登録商標)セット、カースピーカ、および/または関連技術などを通じて)送信者と通信可能に接続されていてよく、送信者と話すことができてよい。そのような実装形態は、運転中に気を散らせるような活動(たとえば、文字入力、電子メールの閲覧など)をなくしまたは少なくしつつ、通勤中、ユーザの接続を保てること、および/または、ユーザがより生産的になれることを含む、利点を実現することができる。当然、そのような技術および利点
は例にすぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。ここで、モバイルデバイス108の上記の条件は、たとえば、(たとえばユーザが立っている場合には)+Z軸もしくは-Z軸方向への、もしくは(たとえばユーザが座っている場合には)-X軸方向への重力の測定、および/または場合によっては、それぞれの測定活動を実行する周辺光センサを介して、加速度計によって検出され得る。たとえば、人が立っているか座っているかは、場合によっては、線形加速度計を利用した姿勢の揺れの検出に関連する、1つまたは複数の技法を介して判定され得る。モバイルデバイス108の上記の条件は、たとえば、周辺光検出器を使うことなく検出されてもよいことが、理解されよう。
【0067】
ある特定の実装形態では、モバイルデバイス108は、たとえば、外部へのダイヤラのような自動的な通話アプリケーションが用いる情報をプリフェッチし、ユーザの参考となるジェスチャーに少なくとも一部基づいて、そのようなアプリケーションを自動的に起動する(たとえば、事前に定義された番号に電話するなど)ための、1つまたは複数の技法を利用することができる。理解されるように、そのような参考となるジェスチャーはたとえば、傾きのジェスチャー、方向のジェスチャー、および/または、単一の軸もしくは複数の軸に沿った、個人設定された(たとえばユーザなどによって作成された)、もしくは他の方式の他のジェスチャーのような、1つまたは複数の手首および/または手のジェスチャーを含み得るが、特許請求される主題はこの点について限定はされない。これらの技法は、たとえば、手動のダイヤル手順を自動化し、電話をかける相手の連絡先リストから検索するのにかかる時間を「数秒縮める」ことができるホットキーとして動作することによって、ユーザに対して利益または利便性を提供することができる。
【0068】
そのような技法の1つの可能な例は、2つの部分で実行され得る。第1の部分では、モバイルデバイス108の第1の条件が、たとえば上で論じられたように、デバイスが使用のためにポケットから出されていることを示す事前に定義された信号パターンまたは特徴との、信号の相関付けを介して、検出され得る。第2の部分では、ユーザの参考となるジェスチャーを評価することができ、モバイルデバイス108の特定の動作の実行を開始する第2の条件を検出することができる。第1の条件および第2の条件は、モバイルデバイス108の特定の動作を開始するために、(たとえば、ある時間間隔または期間などの間に)互いに特定の順序で、かつ/または適切な関係で発生することが必要であり得るが、特許請求される主題はそのようには限定されないことが、理解されよう。前に言及されたように、たとえば、第1の条件の検出によって、通話アプリケーションが用いる情報の、モバイルデバイス108のキャッシュへのプリフェッチを開始することができ、第2の条件の検出によって、事前に定義された番号に自動的に電話をかけることのような、デバイスの特定の動作を開始することができる。当然、これは例にすぎず、特許請求される主題はこの例には限定されない。ここで、モバイルデバイス108の第1の条件および第2の条件は、たとえば、3次元(3D)加速度計、および/または、場合によってはそれぞれの測定活動を実行するジャイロスコープによって、検出され得る。
【0069】
この示される例では、(たとえば通話アプリケーションなどがプリロードされて)ポケットまたは財布から取り出されたことに続いて、モバイルデバイス108は、たとえば、ユーザによって耳に向かって持ち上げられてよく、電話をかけるべき具体的な番号をそれぞれ定義する1つまたは複数の参考となる傾きのジェスチャーを、そのようなユーザが利用できるようにし得る。限定ではなく例として、モバイルデバイス108は、手首に基づく傾きのジェスチャーまたは運動の1つまたは複数のレベルを認識するために、(たとえばユーザなどによって)訓練されることが可能であってよい。たとえば、そのようなジェスチャーは、個人設定されたジェスチャーボキャブラリまたはライブラリを、部分的にまたはかなり含んでもよく、モバイルデバイス108のメモリに保存されてもよく、各々の別個の傾きのジェスチャーは、特定の外部への番号に対応し得る。
【0070】
たとえば、1つの特定の実装形態では、デバイスを自然に持ち上げ、電話に向かって話している(たとえばマイクロフォンが口に向かっている)間に、ある期間(たとえば200msなど)典型的な角度でデバイスを耳の隣に保持することが、傾きレベル1またはジェスチャー1としてデバイスによって認識され得るように、ユーザはモバイルデバイス108を訓練することができ、傾きレベル1またはジェスチャー1によって、ユーザの配偶者の事前に定義された番号に自動的に電話をかけるのを開始することができる。同様に、モバイルデバイス108を自然に耳に向かって持ち上げ、(たとえばスピーカは耳に向かったままで)マイクロフォンがユーザの鼻の隣に来るまでデバイスを上に傾け、マイクロフォンが口の隣に再び来るまで下に戻すことは、たとえば、ユーザの友人に対する通話をトリガする傾きレベル2またはジェスチャー2として認識され得る。同様に、たとえば、ユーザの同僚へ自動的に電話をかけるには、モバイルデバイス108を上に傾けて戻す際の角度位置がより大きい(たとえば、眉まで上に傾けて戻すなど)ことが必要であってよく、このことは、傾きレベル3またはジェスチャー3として訓練され次いで認識され得る。当然、様々な傾きレベル、ジェスチャー、ダイヤルされる番号または相手などの様々な説明は、説明のための例にすぎず、特許請求される主題はこれらの点について限定はされない。限定はされないがフィンガージェスチャー(たとえば手話など)を含む、本明細書で言及されたジェスチャー以外の、個人設定されたまたは他の方式の、任意の他の適切なジェスチャー(たとえば、空中で円を描く、8の字を描く、手を上下に振るなど)が、ユーザによって利用されてよく、かつ/またはモバイルデバイス108によって認識されてよいことが、理解されよう。
【0071】
前に言及されたように、ユーザは、たとえば、モバイルデバイス108を手に持ち、記録段階または初期化段階の間に、各々のジェスチャーをある回数繰り返す(たとえば入力するなど)ことによって、1つまたは複数の参考となるジェスチャーを認識するようにモバイルデバイス108を訓練することができる。上で言及されたように、そのような処理は、モバイルデバイス108のメモリに記憶され得る、1つまたは複数のジェスチャーテンプレートを生成し得る。1つの可能な実装形態を示すと、ユーザは、たとえば、特定のジェスチャーの外部の番号および/または識別子に対応する、1つまたは複数の選択可能なアイコンまたはボタンを押しまたはタッチすることによって、GUIを介して、ある外部の番号をその特定のジェスチャーと関連付けることができる。最適な使用法として、たとえば、モバイルデバイス108は、ユーザの参考となるジェスチャーの特性(たとえば、加速度のピーク、X、Y、および/またはZ軸に沿った時系列の加速度値)を、ジェスチャーボキャブラリの1つまたは複数のテンプレートの特性と照合することができ、参考となるジェスチャーの特性が特定のテンプレートの特性とどれくらいよく一致するかに少なくとも一部基づいて、動作(たとえば番号に電話をかけるなど)を実行することができる。
【0072】
個人設定されたジェスチャーは、ある数の繰り返しによって訓練されてよく、または、任意選択で、もしくは代替的に、単一の訓練のサンプルしか必要としなくてもよいことが、理解されよう。加えて、ジェスチャーボキャブラリは、個人設定されなくてもよく、または、個人設定されたジェスチャーテンプレートと個人設定されていないジェスチャーテンプレートの任意の組合せを含んでもよい。個人設定されていないジェスチャーテンプレートは、たとえば、サービスプロバイダ、デバイス製造業者、サードパーティの販売業者によって、部分的にまたはかなり、モバイルデバイス108に提供されてよく、かつ/またはモバイルデバイス108上に事前に保存されてよい。
【0073】
図4は、ある実装形態による、ユーザのジェスチャーおよび/またはモバイルデバイスの位置に少なくとも一部基づいて、情報のプリフェッチおよび/または取得を実行するための、例示的な処理400を示す流れ図である。1つの可能な例として、この例示的な処理は、ユーザが、デジタル地図上で仮想的な境界線を手動で引くことによって、適切なアプリケーションおよび/または機能を介してジオフェンスを定義することで、開始し得る。ユーザは、たとえば、そのようなジオフェンスと関連付けられるトリガイベントとして認識され得る、関心のある1つまたは複数のパラメータを、設定または定義することができる。そのようなパラメータはたとえば、いくつか例を挙げると、モバイルデバイスがとるべき具体的な動作、そのような動作のタイミング、特定の動作の繰り返し、繰り返されるべき特定の動作の間隔を含み得る。
【0074】
動作402において、前に言及されたように、モバイルデバイスのある位置への到着が、たとえば、モバイルデバイスおよび特定の位置に関するSPSと関連付けられる1つまたは複数のワイヤレス信号の監視に少なくとも一部基づいて、検出され得る。たとえば、そのような到着は、モバイルデバイスが事前に定義されたジオフェンスを横切った時、ジオポイントまたはジオエリアの重心に近づいた時などに、検出され得る。動作404に関して、モバイルデバイスと関連付けられる1つまたは複数のアプリケーションおよび/または機能の実行に関連する情報を表す、1つまたは複数の電気デジタル信号が、たとえば、そのような到着の検出に応答して、プリフェッチおよび/または取得され得る。たとえば、情報のプリフェッチおよび/または取得は、いくつか例を挙げると、電子メールアプリケーション、SMSアプリケーション、外部への通話発信アプリケーションなどのような、1つまたは複数のアプリケーションおよび/または機能によって用いられる、かつ/またはそれらとともに用いられる、情報のプリロードまたは蓄積(たとえばキャッシュなどへの)を含み得る。動作406において、処理は、特定の位置へのモバイルデバイスの到着を表す1つまたは複数の信号の受信に少なくとも一部基づいて、モバイルデバイスに関連する事前に定義された動作を電子的に実行することができる。そのような動作は、たとえば、電子メールまたはテキストメッセージアプリケーション、ウェブベースのアプリケーション、連絡先リストまたはメニューをディスプレイに呼び出すこと、ある番号へ電話をかけること、電子メッセージを送ることなどのような、アプリケーションおよび/または機能を起動することを含み得る。動作408に関して、1つまたは複数のデジタル信号によって表される情報のプリフェッチは、たとえば、1つまたは複数の事前に定義された時間間隔で繰り返されてよい。たとえば、モバイルデバイスは、デバイスがジオフェンスの境界内にある時、またはジオポイントもしくはジオエリアの重心からある距離内にある時に、特定のウェブページを更新または再読み込みするために、規定された時間間隔でそのような情報をプリフェッチすることができる。ジオフェンスの位置および/または他の関連情報はたとえば、1つまたは複数のデジタル信号として、モバイルデバイスのメモリの中に記憶され得る。
【0075】
図5は、ある実装形態による、ユーザのジェスチャーおよび/またはモバイルデバイスの位置に少なくとも一部基づいて、情報のプリフェッチおよび/または取得を実行するための、別の例示的な処理500を示す流れ図である。例示的な処理500は、モバイルデバイスに統合され得る、または場合によってはモバイルデバイスによってサポートされ得る、1つまたは複数のセンサによって開始されてよく、モバイルデバイスの様々な状態に関する、センサに基づく測定結果および/またはセンサによってサポートされる測定結果を表す、1つまたは複数の信号を生成することができる。前に説明されたように、たとえば、動作502において、1つまたは複数の信号は、少なくとも1つのセンサから受信されてよく、モバイルデバイスにおいて何らかの方式で処理されてよい。動作504において、そのような1つまたは複数の信号を処理すると、モバイルデバイスはたとえば、デバイス上で1つまたは複数のアプリケーションおよび/または機能をユーザが実行する可能性を、推測することができる。一例として、モバイルデバイスは、電話をかけること、電子メールを確認しまたは返信すること、特定のアプリケーションおよび/または機能を起動すること、特定のウェブページなどにアクセスすることなどのために、モバイルデバイスをポケット、財布、ホルダなどから取り出して、前記モバイルデバイスを使用に移すユーザの試みの可能性を、推測または予測することができる。加えて、上で言及されたように、センサからの信号は、特定のユーザとデバイスの対話の状況において、モバイルデバイスを使用に移すユーザの試みの可能性を示す、所定の信号パターンまたは特徴と、相互に関連付けられ得る。また、センサは、場合によってはモバイルデバイスの電力消費を低減し、かつ/またはモバイルデバイスの利用可能時間を延ばすために、漸次、かつ/またはインテリジェントに配備され得る。たとえば、1つまたは複数のセンサの電力状態またはモードは、低可観測性状態のセンサから受信された信号に応答して、スリープモード状態から動作状態に変更され得る。
【0076】
モバイルデバイス上でユーザが1つまたは複数のアプリケーションおよび/または機能を実行する可能性が推測されると、動作506において、そのような1つまたは複数のアプリケーションおよび/または機能の実行に関連する情報が、モバイルデバイスに(たとえば、ローカルキャッシュ、RAMなどに)電子的にプリフェッチまたはプリロードされ得る。一実装形態では、そのようなプリフェッチは、たとえば、適切なワイヤレス通信ネットワークを通じて、事前に定義されたURLまたはWebに関連する同様のリソースインジケータにアクセスすることによって、開始され得る。動作508に関して、処理はさらに、たとえば、SMSまたは電子メールのメッセージングインターフェースの起動、電子メッセージの送信、事前に定義された番号への発信、モバイルデバイスのディスプレイへの連絡先リストの表示などのような、モバイルデバイスと関連する事前に定義された動作を実行するために、1つまたは複数の命令を実行することができる。
【0077】
図6は、ある例示的な実装形態による、ユーザのジェスチャーおよび/またはモバイルデバイスの位置に少なくとも一部基づいて、情報のプリフェッチおよび/または取得を行うための1つまたは複数の処理を、部分的にまたはかなり、実施および/またはサポートするように構成可能な、1つまたは複数のネットワークおよび/またはデバイスを含み得る、例示的なコンピューティング環境600を示す概略図である。
【0078】
ここで、コンピューティング環境600はたとえば、特定のSPSと関連付けられる1つまたは複数のワイヤレス信号604に少なくとも一部基づいて、モバイルデバイス602に関する位置情報を提供できる、様々なコンピューティングリソースおよび/または通信リソースを含み得る。前に言及されたように、モバイルデバイス602はまた、たとえば、1つまたは複数のワイヤレス通信リンク608を通じて、ワイヤレス通信ネットワーク606内の1つまたは複数のリソースと通信するようになされ得る。示されるように、任意選択で、または代替的に、動作環境600と関連付けられる1つまたは複数の処理を支援する、または場合によってはサポートするために、ネットワーク606に通信可能に結合される、モバイルの、または他の方式の追加のデバイスが存在してよい。
【0079】
示されるように、ある例示的な実装形態では、モバイルデバイス602は、衛星測位システムユニット(SPSU)610として本明細書で実現される、位置認識ユニットおよび/または追跡ユニットを含み得るが、特許請求される主題はそのようには限定されない。SPSU610はたとえば、1つまたは複数のワイヤレス信号を(たとえばフロントエンド回路、バックエンドプロセッサなどを介して)受信および/または処理できる、少なくとも1つの受信器を含み得る。ある例示的な実装形態では、1つまたは複数の処理ユニット612は、SPSU610に動作可能に結合されてよく、たとえば、1つまたは複数の位置情報、閾値パラメータ、および/または他の同様の情報とともにメモリ614に記憶され得る特定の命令に応答して、1つまたは複数の処理を支援する位置情報(たとえば、既存の、更新された、など)のすべてまたは一部を、取得および/または提供できるようにされ得る。
【0080】
メモリ614は、任意の情報記憶媒体を代表するものであってよい。たとえば、メモリ614は、1次メモリ616および2次メモリ618を含み得る。1次メモリ616は、たとえば、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリなどを含み得る。この例では処理ユニット612とは別個のものとして示されているが、1次メモリ616のすべてまたは一部が処理ユニット612内に設けられよく、または場合によっては処理ユニット612と共設/結合されてよいことを理解されたい。
【0081】
2次メモリ618は、たとえば、1次メモリ、および/または、たとえば、ディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、ソリッドステートメモリドライブなどのような、1つまたは複数の情報記憶デバイスまたはシステムと同じまたは同様の種類のメモリを含み得る。ある実装形態では、2次メモリ618は、コンピュータ可読媒体620を動作可能に受容できてよく、または場合によってはそれに結合できるようにされ得る。コンピュータ可読媒体620はたとえば、動作環境600と関連付けられる1つまたは複数のデバイスのための、情報、コードおよび/もしくは命令を記憶できる、かつ/またはこれらへのアクセスを提供できる、任意の媒体(たとえば製造物品など)を含み得る。
【0082】
コンピュータ可読媒体620は、たとえば、処理ユニット612によって提供および/またはアクセスされ得る。したがって、ある例示的な実装形態では、方法および/または装置は、全体または一部が、コンピュータ実施可能命令を記憶し得るコンピュータ可読媒体の形態であってよく、このコンピュータ実施可能命令は、少なくとも1つの処理ユニットまたは他の同様の回路によって実行されると、処理ユニット612および/または他の同様の回路が、位置決定処理、センサに基づく測定および/もしくはセンサによってサポートされる測定(たとえば、加速度、減速度、速度、傾き、回転など)、または、ユーザのジェスチャーもしくはモバイルデバイス602の位置に少なくとも一部基づく情報のプリフェッチを支援し、もしくは場合によってはサポートするための、任意の同様の処理の、すべてまたは一部を実行できるようにし得る。ある例示的な実装形態では、処理ユニット612は、通信などのような他の機能を、実行および/またはサポートするようになされ得る。
【0083】
処理ユニット612は、ハードウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組合せで実装され得る。処理ユニット612は、情報計算技法または処理の少なくとも一部を実行するように構成可能な、1つまたは複数の回路を代表するものであってよい。限定ではなく例として、処理ユニット612は、1つまたは複数のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタルシグナルプロセッサ、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイなど、またはこれらの任意の組合せを含み得る。
【0084】
前に説明されたように、モバイルデバイス602は、たとえば、電源622、加速度計624、周辺光センサまたは検出器626、圧電センサ628、近接センサ630、および/または、動作環境600と関連付けられる1つまたは複数の処理を支援し、もしくは場合によってはサポートするための、様々な他のセンサ632のような、様々なコンポーネントおよび/または回路を含み得る。たとえば、そのようなセンサは、処理ユニット612に、アナログ信号および/またはデジタル信号を提供することができる。示されてはいないが、モバイルデバイス602は、1つまたは複数のセンサからのアナログ信号をデジタル化するための、アナログデジタルコンバータ(ADC)を含み得る。任意選択で、または代替的に、そのようなセンサは、それぞれの出力信号をデジタル化するための、指定された(たとえば内部の、など)ADCを含み得るが、特許請求される主題はそのようには限定されない。電源622は、モバイルデバイス602のコンポーネントおよび/もしくは回路の一部またはすべてに、電力を供給することができる。電源622は、たとえば電池のような持ち運び可能な電源であってもよく、または、(たとえば、家庭、充電所、自動車などの)コンセントのような固定された電源を含んでもよい。電源622は、モバイルデバイス602に統合(たとえばビルトインなど)されてもよく、または場合によってはモバイルデバイス602によってサポートされてもよい(たとえばスタンドアロン)ことを、理解されたい。
【0085】
モバイルデバイス602は、様々な回路を動作可能に一緒に結合するための1つまたは複数の接続634(たとえば、バス、線、導体、光ファイバなど)と、ユーザの入力を受け取り、センサに関連する信号測定(たとえばマイクロフォンなどからの)を支援もしくはサポートし、かつ/または情報をユーザに提供するための、ユーザインターフェース636(たとえば、ディスプレイ、タッチスクリーン、キーパッド、ボタン、ノブ、マイクロフォン、スピーカ、トラックボール、データポートなど)とを含み得る。モバイルデバイス602はさらに、たとえば、
図1の1つまたは複数の通信リンク110のような1つまたは複数のワイヤレス通信リンクを通じて、1つまたは複数の他のデバイスまたはシステムとの通信を可能にするための、通信インターフェース638(たとえば、ワイヤレス送受信機、モデム、アンテナなど)を含み得る。
【0086】
本明細書で説明する方法は、特定の特徴および/または例により用途に応じて様々な手段によって実装され得る。たとえば、そのような方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、個別の/固定的な論理回路、これらの任意の組合せなどで、実施され得る。ハードウェアおよび/または論理回路による実装形態の場合、たとえば、処理ユニットは、いくつか例を挙げると、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明される機能を実行するように設計される他のデバイスもしくはユニット、および/またはこれらの組合せの中で実装され得る。
【0087】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアによる実装形態の場合、これらの方法は、本明細書で説明される機能を実行する命令を有するモジュール(たとえば、プロシージャ、関数など)によって実施されてもよい。命令を有形に具現化するいずれの機械可読媒体も、本明細書で説明される方法を実施する際に使用され得る。たとえば、ソフトウェアコードはメモリに記憶され、プロセッサにより実行され得る。メモリは、プロセッサの内部またはプロセッサの外部に実装され得る。本明細書では、「メモリ」という用語は、長期メモリ、短期メモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、または他のメモリのいずれかの種類を指し、いかなる特定の種類メモリのもしくはメモリの数に限定されず、またはメモリが記憶される媒体の種類に関して限定されない。少なくともいくつかの実装形態では、本明細書で説明する記憶媒体の1つまたは複数の部分は、記憶媒体の特定の状態によって表現されるようにデータおよび/または情報を表す信号を記憶することができる。たとえば、データおよび/または情報を表す電子信号は、バイナリ情報(たとえば、1および0)としてデータおよび/または情報を表すように記憶媒体(たとえばメモリ)の一部の状態に影響を与えることによって、またはかかる状態を変化させることによって、記憶媒体のそのような一部に「記憶」され得る。したがって、特定の実装形態では、データおよび/または情報を表す信号を記憶するために記憶媒体の一部の状態を変化させることは、記憶媒体を異なる状態または物に変換することを意味する。
【0088】
1つまたは複数の例示的な実装形態では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、個別の/固定的な論理回路、これらの何らかの組合せなどで実装され得る。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、物理的なコンピュータ可読媒体上に記憶され得る。コンピュータ可読媒体は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の物理的な使用可能な媒体であってよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを記憶するために使用され、コンピュータおよび/もしくはコンピュータのプロセッサによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含んでもよい。本明細書で使用する場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フレキシブルディスク、およびブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザで光学的にデータを再生する。
【0089】
ある例示的な実装形態によれば、モバイルデバイスは、たとえば、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)などの様々なワイヤレス通信ネットワークとともに使用することが可能であり得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、本明細書では交換可能に用いられ得る。WWANは、符号分割多重接続(CDMA)ネットワーク、時分割多重接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多重接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多重接続(OFDMA)ネットワーク、単一キャリア周波数分割多重接続(SC-FDMA)ネットワークなどであってよい。CDMAネットワークは、ほんのいくつかの無線技術を挙げると、cdma2000、広帯域CDMA(W-CDMA)のような、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実装し得る。ここで、cdma2000は、IS-95、IS-2000、およびIS-856規格に従って実装される技術を含み得る。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications (GSM(登録商標))、Digital Advanced Mobile Phone System (D-AMPS)または何らかの他のRATを実装することができる。GSM(登録商標)およびW-CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の団体による文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の団体による文書に記載されている。3GPPおよび3GPP2の文書は公開されている。たとえば、WLANは、IEEE 802.11xネットワークを含んでもよく、WPANは、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE 802.15xを含んでもよい。
【0090】
また、コンピュータ命令/コードは、物理的な伝送媒体上の信号を介して、送信機から受信機に送信され得る。たとえば、ソフトウェアは、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、または、赤外線、無線およびマイクロ波のようなワイヤレス技術の物理的なコンポーネントを用いて、ウェブサイト、サーバ、または他の遠隔のソースから送信され得る。上記の組合せも、物理的な伝送媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0091】
発明を実施するための形態のいくつかの部分は、特定の装置もしくは専用コンピューティングデバイスまたはプラットフォームのメモリ内に記憶される、バイナリデジタル信号に対する演算のアルゴリズムまたは記号表現に関して提示された。この特定の明細書に関して、「特定の装置」などの用語は、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の機能を実行するように汎用コンピュータがプログラムされた場合、そのような汎用コンピュータを含む。アルゴリズム記述または記号表現は、当業者が作業内容を他の当業者に伝えるために、信号処理または関連技術において使用する技法の例である。アルゴリズムは、本明細書では、また一般に、所望の結果をもたらす自己矛盾のない一連の演算または同様の信号処理であると考えられる。この場合の操作または処理は、物理量の物理的な操作を含む。必須ではないが通常、そのような量は、記憶、転送、合成、比較、または他の操作が可能な、電気信号または磁気信号の形態をとり得る。
【0092】
場合によっては、主に一般に用いられているという理由で、そのような信号を、ビット、データ、値、要素、シンボル、文字、変数、用語、数字、番号などと呼ぶことが好都合であることが分かっている。しかし、これらの用語または同様の用語のすべてが、適切な物理量と関連付けられるべきであり、便宜的な呼び方にすぎないことを、理解されたい。別段に明記されていない限り、上の議論から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理する」、「算出する」、「計算する」、「決定する」、「確定する」、「識別する」、「関連付ける」、「測定する」、「実行する」などの用語を利用する説明は、専用のコンピュータまたは同様の専用の電子コンピューティングデバイスのような、特定の装置の動作または処理を指すことを理解されたい。したがって、本明細書に関して、専用のコンピュータまたは同様の専用の電子コンピューティングデバイスは、メモリ、レジスタ、または他の情報記憶デバイス、伝送デバイス、または、専用のコンピュータもしくは同様の専用の電子コンピューティングデバイスの表示デバイスの中で、通常は物理的な、電子的な量、電気的な量、および/または磁気的な量として表される信号を、操作または変換することができる。
【0093】
様々な方法および/またはシステムを用いるいくつかの例示的な技法が、本明細書で説明され示されてきたが、特許請求される主題から逸脱することなく、様々な他の修正を行うことができ、等価物が置換され得ることが、当業者には理解されよう。加えて、特許請求される主題の教示に具体的な状況を適合させるために、本明細書で説明される中心的な概念から逸脱することなく、多くの修正が行われ得る。したがって、特許請求される主題は、開示される特定の例に限定されず、また、そのような特許請求される主題は、添付の特許請求の範囲内にあるすべての実装形態も含み得ることが意図されている。