(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、ある変速機構の「変速比」は、当該変速機構の入力回転速度を当該変速機構の出力回転速度で割って得られる値である。
【0012】
図1は本実施形態に係るエンジン1自動停止車両を示す概略構成図である。この車両は駆動源としてエンジン1を備え、エンジン1の出力回転は、ロックアップクラッチ付きトルクコンバータ2、第1ギヤ列3、変速機4、第2ギヤ列5、差動装置6を介して駆動輪7へと伝達される。第2ギヤ列5には駐車時に変速機4の出力軸を機械的に回転不能にロックするパーキング機構8が設けられている。
【0013】
変速機4には、エンジン1の回転が入力されエンジン1の動力の一部を利用して駆動されるメカオイルポンプ10mと、バッテリ13から電力供給を受けて駆動される電動オイルポンプ10eとが設けられている。電動オイルポンプ10eは、オイルポンプ本体と、これを回転駆動する電気モータ及びモータドライバとで構成され、運転負荷を任意の負荷に、あるいは、多段階に制御することができる。また、変速機4には、メカオイルポンプ10mあるいは電動オイルポンプ10eからの油圧(以下、「ライン圧PL」という。)を調圧して変速機4の各部位に供給する油圧制御回路11が設けられている。
【0014】
変速機4は、ベルト式無段変速機構(以下、「バリエータ20」という。)と、バリエータ20に直列に設けられる副変速機構30とを備える。「直列に設けられる」とはエンジン1から駆動輪7に至るまでの動力伝達経路においてバリエータ20と副変速機構30が直列に設けられるという意味である。副変速機構30は、この例のようにバリエータ20の出力軸に直接接続されていてもよいし、その他の変速ないし動力伝達機構(例えば、ギヤ列)を介して接続されていてもよい。あるいは、副変速機構30はバリエータ20の前段(入力軸側)に接続されていてもよい。
【0015】
バリエータ20は、プライマリプーリ21と、セカンダリプーリ22と、プーリ21、22の間に掛け回されるVベルト23とを備える。プーリ21、22は、それぞれ固定円錐板と、この固定円錐板に対してシーブ面を対向させた状態で配置され固定円錐板との間にV溝を形成する可動円錐板と、この可動円錐板の背面に設けられて可動円錐板を軸方向に変位させる油圧シリンダ23a、23bとを備える。油圧シリンダ23a、23bに供給される油圧を調整すると、V溝の幅が変化してVベルト23と各プーリ21、22との接触半径が変化し、バリエータ20の変速比が無段階に変化する。
【0016】
副変速機構30は前進2段・後進1段の変速機構である。副変速機構30は、2つの遊星歯車のキャリアを連結したラビニョウ型遊星歯車機構31と、ラビニョウ型遊星歯車機構31を構成する複数の回転要素に接続され、それらの連係状態を変更する複数の摩擦締結要素(Lowブレーキ32、Highクラッチ33、Revブレーキ34)とを備える。各摩擦締結要素32〜34への供給油圧を調整し、各摩擦締結要素32〜34の締結・解放状態を変更すると、副変速機構30の変速段が変更される。
【0017】
コントローラ12は、エンジン1及び変速機4を統合的に制御するコントローラであり、
図2に示すように、CPU121と、RAM・ROMからなる記憶装置122と、入力インターフェース123と、出力インターフェース124と、これらを相互に接続するバス125とから構成される。
【0018】
入力インターフェース123には、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ41の出力信号、変速機4の入力回転速度を検出する回転速度センサ42の出力信号、車速VSPを検出する車速センサ43の出力信号、ライン圧PLを検出するライン圧センサ44の出力信号、セレクトレバーの位置を検出するインヒビタスイッチ45の出力信号、ブレーキ液圧を検出するブレーキ液圧センサ46の出力信号、車両の加速度を検出する加速度センサ47の出力信号等が入力される。
【0019】
記憶装置122には、エンジン1の制御プログラム、変速機4の変速制御プログラム、これらプログラムで用いられる各種マップ・テーブルが格納されている。CPU121は、記憶装置122に格納されているプログラムを読み出して実行し、入力インターフェース123を介して入力される各種信号に対して各種演算処理を施して、燃料噴射量信号、点火時期信号、スロットル開度信号、変速制御信号、電動オイルポンプ10eの駆動信号を生成し、生成した信号を出力インターフェース124を介してエンジン1、油圧制御回路11、電動オイルポンプ10eのモータドライバに出力する。CPU121が演算処理で使用する各種値、その演算結果は記憶装置122に適宜格納される。
【0020】
油圧制御回路11は複数の流路、複数の油圧制御弁で構成される。油圧制御回路11は、コントローラ12からの変速制御信号に基づき、複数の油圧制御弁を制御して油圧の供給経路を切り換えると共にメカオイルポンプ10m又は電動オイルポンプ10eで発生した油圧から必要な油圧を調製し、これを変速機4の各部位に供給する。これにより、バリエータ20の変速比、副変速機構30の変速段が変更され、変速機4の変速が行われる。
【0021】
ここで、メカオイルポンプ10m及び電動オイルポンプ10eについて説明する。
【0022】
メカオイルポンプ10mは、エンジン1の動力の一部を利用して駆動されるので、エンジン1が停止している間は油圧を油圧制御回路11へ供給することができなくなる。そこで、エンジン1停止中における油圧を確保するため、エンジン1が停止している間は電動オイルポンプ10eを駆動させる。
【0023】
なお、ここでいう「エンジン1が停止している間」は、車両が駐車状態(キーオフ)である場合は含まず、車両が運転状態(エンジン1始動後、キーオンされている状態)であって(車速=0を含む)エンジン1が停止している状態を意味する。また、「エンジン1が停止」はエンジン1の回転が必ずしも完全に停止していることを要件とせず、メカオイルポンプ10mだけでは必要油圧を確保できなくなるような極低速回転も含む。
【0024】
すなわち、電動オイルポンプ10eが作動する場合は、エンジン1がアイドルストップ制御又はコーストストップ制御によって停止している場合である。以下、アイドルストップ制御及びコーストストップ制御について説明する。
【0025】
アイドルストップ制御は、停車中にエンジン1を自動的に停止させて燃料消費量を抑制する制御である。
【0026】
アイドルストップ制御を実行するにあたり、コントローラ12は、例えば、以下に示す条件a1〜a6を判定する。
【0027】
a1:車両が停車中(VSP=0)
a2:ブレーキペダルが踏み込まれている(ブレーキ液圧が所定値以上)
a3:アクセルペダルから足が離されている(アクセル開度APO=0)
a4:エンジン1の水温が所定範囲Xe内
a5:変速機4の油温が所定範囲Xt内
a6:車体の傾斜(≒路面勾配)が所定値以下
【0028】
そして、コントローラ12は、これらの条件a1〜a6が全て成立した場合にアイドルストップ条件成立と判定してアイドルストップ制御を許可し、燃料噴射をカットしてエンジン1を停止させる。
【0029】
エンジン1の水温の所定範囲Xeは、下限値がエンジン1の暖機が完了していると判断される温度に設定され、上限値がエンジン1のアフターアイドルが必要な高温域の下限に設定される。
【0030】
また、アイドルストップ制御中は電動オイルポンプ10eで発生させた油圧で変速機4の摩擦締結要素を締結又はピストンをストロークさせておくことで、エンジン1の再始動後に摩擦締結要素が動力伝達可能となるまでに要する時間を短縮する。このため、変速機4の油温の所定範囲Xtは、作動油の粘度を考慮して電動オイルポンプ10eが正常に回転できる温度範囲に設定される。
【0031】
また、コントローラ12は、アイドルストップ制御中も上記条件a1〜a6がそれぞれ継続して成立しているかを判定し、一つでも成立しなくなるとアイドルストップ条件非成立と判定し、アイドルストップ制御を終了し、エンジン1を再始動する。
【0032】
一方、コーストストップ制御は、車両がコースト状態であって、例えば、ロックアップクラッチが解放されている場合にエンジン1を自動的に停止させる制御である。
【0033】
コーストストップ制御中は燃料噴射がカットされ、かつロックアップクラッチが解放されているので、エンジン1の回転速度は極低回転であり、これにより、メカオイルポンプ10mの回転も極めて低く、必要な油圧を確保できない。そこで、必要油圧を確保するため、コーストストップ制御時に電動オイルポンプ10eが駆動される。
【0034】
コーストストップ状態を判定するために、コントローラ12は、例えば、以下に示す条件b1〜b4を判定する。
【0035】
b1:車両が走行中(VSP≠0)
b2:車速が所定車速VSP1以下である(VSP≦VSP1)
b3:アクセルペダルから足が離されている(アクセル開度APO=0)
b4:ブレーキペダルが踏み込まれている(ブレーキ液圧が所定値以上)
【0036】
なお、所定車速VSP1は、コースト状態においてロックアップクラッチを解除させる車速以下であってゼロより大きい値に設定される。
【0037】
そして、コントローラ12は、これらの条件b1〜b4が全て成立した場合にコーストストップ条件成立と判定してコーストストップ制御を許可し、燃料噴射をカットする。
【0038】
また、コントローラ12は、コーストストップ制御中も上記条件b1〜b4がそれぞれ継続して成立しているかを判定し、一つでも成立しなくなるとコーストストップ条件非成立と判定し、コーストストップ制御を終了し、エンジン1を再始動する。なお、コーストストップ制御を終了する条件は上記条件b1〜b4に限られない。
【0039】
アイドルストップ制御及びコーストストップ制御は以上のように行われ、いずれか一方が実行されている場合にエンジン1は停止中であると判断して電動オイルポンプ10eを駆動させる。なお、上記条件から明らかなように、コーストストップ制御を実行している状態で車両が停止すると、そのままアイドルストップ制御へと移行するが、この場合エンジン1は停止したまま、すなわち電動オイルポンプ10eは駆動状態のまま、コーストストップ制御からアイドルストップ制御へと移行する。
【0040】
ここで、電動オイルポンプ10eの過熱防止について説明する。
【0041】
電動オイルポンプ10eは、前述のようにオイルポンプ本体と、これを回転駆動する電気モータ及びモータドライバとで構成される。電気モータは駆動すると発熱し、モータドライバは電動オイルポンプ10eをオフ状態からオン状態へと切り替える時に発熱する。発熱により電動オイルポンプ10eの温度が高くなり、電動オイルポンプ10eが過熱状態となると、構成部品の破損及び寿命の低下を招くおそれがあるので、電動オイルポンプ10eが過熱状態となることを防止する必要がある。このため、駆動により温度が高くなった電動オイルポンプ10eは駆動禁止時間だけ再駆動を禁止するように制御され、駆動禁止時間が経過するまでは再びオン状態とすることが禁止される。
【0042】
一方、電動オイルポンプ10eの温度が低い場合には、電動オイルポンプ10eの停止後、すぐに電動オイルポンプ10eを駆動しても、電動オイルポンプ10eは過熱状態とはならない。そのため、アイドルストップ条件、またはコーストストップ条件が再度成立した場合に、エンジン1を自動停止し、電動オイルポンプ10eを駆動することができる。
【0043】
本実施形態では、電動オイルポンプ10eの停止直後であっても、電動オイルポンプ10eの温度が低い場合にアイドルストップ条件、またはコーストストップ条件が成立すると、アイドルストップ制御、またはコーストストップ制御を実行し、エンジン1の燃費を向上する。
【0044】
次に本実施形態のコーストストップ制御について
図3のフローチャートを用いて説明する。ここでは、コーストストップ制御を行い、電動オイルポンプ10eを駆動する場合について説明するが、アイドルストップ制御を行い、電動オイルポンプ10eを駆動する場合、またはコーストストップ制御及びアイドルストップ制御を連続して行い、電動オイルポンプ10eを駆動する場合についても同様の制御を行う。
【0045】
ステップS100では、コントローラ12は、上記するコーストストップ条件が成立しているかどうか判定する。処理は、コーストストップ条件が成立している場合にはステップS101に進み、コーストストップ条件が非成立の場合にはステップS112に進む。
【0046】
ステップS101では、コントローラ12は、積算駆動時間が所定駆動時間となったかどうか判定する。積算駆動時間は、電動オイルポンプ10eの駆動が開始されると、積算駆動タイマによってカウントが開始され、カウントを開始してからの電動オイルポンプ10eの駆動時間を積算した時間である。所定駆動時間は、電動オイルポンプ10eの温度が高くなり、電動オイルポンプ10eを冷却する必要がある時間である。所定駆動時間の演算方法については後述する。本実施形態では、積算駆動時間が所定駆動時間となると、電動オイルポンプ10eが過熱状態となるおそれがあり、電動オイルポンプ10eを冷却する必要があると判定する。処理は、積算駆動時間が所定駆動時間となった場合にはステップS108に進み、積算駆動時間が所定駆動時間よりも短い場合にはステップS102に進む。
【0047】
ステップS102では、コントローラ12は、積算駆動時間が駆動制限時間を経過したかどうか判定する。駆動制限時間は、所定駆動時間よりも僅かに短い時間であり、所定駆動時間よりも第1所定時間短い時間である。第1所定時間は予め設定される時間である。
【0048】
本実施形態では、積算駆動時間が所定駆動時間となると、電動オイルポンプ10eが過熱状態となるおそれがあり、電動オイルポンプ10eを冷却する必要があると判断し、コーストストップ制御を終了する。
【0049】
積算駆動時間が所定駆動時間よりも僅かに短い時間となっている状態で、コーストストップ制御を終了すると、次回のコーストストップ制御を実行後すぐに積算駆動時間が所定駆動時間となり、コーストストップ制御を終了する。つまり、コーストストップ制御を開始し、エンジン1を停止してすぐにエンジン1が再始動するので、運転者に違和感を与えるおそれがある。本実施形態では、このような状況が生じないようにコーストストップ条件が成立した場合でも、積算駆動時間が駆動制限時間を経過している場合には、コーストストップ制御を実行しない。処理は、積算駆動時間が駆動制限時間を経過していない場合にはステップS104に進み、積算駆動時間が駆動制限時間を経過している場合にはステップS103に進む。
【0050】
ステップS103では、コントローラ12は、上記する状況が発生しないように次回の電動オイルポンプ10eの駆動を禁止するために、電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「1」に設定する。
【0051】
ステップS104では、コントローラ12は、電動オイルポンプ10eの駆動が禁止されているかどうか判定する。具体的には、コントローラ12は、電動オイルポンプ駆動禁止フラグが「1」であるかどうか判定する。処理は、電動オイルポンプ駆動禁止フラグが「1」であり、電動オイルポンプ10eの駆動が禁止されている場合にはステップS114に進み、電動オイルポンプ駆動禁止フラグが「0」であり、電動オイルポンプ10eの駆動が禁止されていない場合にはステップS105に進む。
【0052】
ステップS105では、コントローラ12は、コーストストップ制御を実行してエンジン1を停止し、電動オイルポンプ10eを駆動する。
【0053】
ステップS106では、コントローラ12は、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを開始し、既に積算が開始された積算駆動タイマがある場合には、積算駆動時間のカウントを再開する。コントローラ12は、複数の積算駆動タイマを作動させることができ、電動オイルポンプ10eが駆動するたびに、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを開始する。
【0054】
ステップS107では、コントローラ12は、駆動停止タイマによってカウントした駆動停止時間をリセットする。駆動停止タイマは電動オイルポンプ10eが停止するとカウントを開始する。
【0055】
ステップS101によって、積算駆動時間が所定駆動時間となった場合には、ステップS108において、コントローラ12は、コーストストップ制御を中止してエンジン1を駆動させ、電動オイルポンプ10eを停止する。
【0056】
ステップS109では、コントローラ12は、積算駆動タイマによってカウントした積算駆動時間をリセットする。複数の積算駆動タイマが作動している場合には、全ての積算駆動時間がリセットされる。
【0057】
ステップS110では、コントローラ12は、電動オイルポンプ10eの駆動を禁止し、電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「1」に設定する。
【0058】
ステップS111では、コントローラ12は、電動オイルポンプ10eが駆動停止してからの時間である駆動停止時間のカウントを駆動停止タイマによって開始する。また、コントローラ12は、駆動停止タイマによってカウントを開始している場合には、カウントを継続する。
【0059】
ステップS100によって、コーストストップ条件が非成立であると判定されると、ステップS112において、コントローラ12は、コーストストップ制御を実行していた場合には、コーストストップ制御を終了してエンジン1を駆動し、電動オイルポンプ10eを停止する。
【0060】
ステップS113では、コントローラ12は、ステップS112において電動オイルポンプ10eを停止した場合には、駆動停止タイマによって駆動停止時間のカウントを開始する。また、コントローラ12は、駆動停止タイマによってカウントを開始している場合には、カウントを継続する。
【0061】
ステップS114では、コントローラ12は、駆動停止時間が駆動禁止時間を経過したかどうか判定する。駆動禁止時間は、予め設定されており、電動オイルポンプ10eを十分に冷却できる時間である。処理は駆動停止時間が駆動禁止時間を経過した場合にはステップS115に進み、駆動停止時間が駆動禁止時間を経過していない場合には本制御を終了する。
【0062】
ステップS115では、コントローラ12は、電動オイルポンプ10eの駆動禁止を解除し、電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「0」に設定する。
【0063】
ステップS116では、コントローラ12は、駆動停止タイマによってカウントした駆動停止時間、および積算駆動タイマによってカウントした積算駆動時間をリセットする。複数の積算駆動タイマが作動している場合には、全ての積算駆動時間がリセットされる。
【0064】
なお、駆動停止時間が駆動禁止時間を経過し、電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「0」に設定し、積算駆動時間をリセットした後は、ステップS115およびステップS116は省略され、本制御は終了する。
【0065】
次に、所定駆動時間の演算方法について
図4にフローチャートを用いて説明する。
【0066】
ステップS200では、コントローラ12は、電動オイルポンプ10eが駆動を開始したかどうか判定する。具体的には、コントローラ12は、コーストストップ条件が成立してコーストストップ制御を実行し、電動オイルポンプ10eの駆動が開始されたかどうか判定する。処理は、電動オイルポンプ10eが駆動を開始した場合にはステップS201に進み、電動オイルポンプ10eが駆動中である場合、または電動オイルポンプ10eが停止中である場合にはステップS207に進む。
【0067】
ステップS201では、電動オイルポンプ10eの前回の駆動停止時間に基づいて
図5に示すマップから駆動延長時間を算出する。
図5は駆動停止時間と駆動延長時間との関係を示すマップである。駆動停止時間が長くなると、その間に電動オイルポンプ10eが冷却されるので、駆動延長時間は長くなる。
【0068】
ステップS202では、コントローラ12は、駆動タイマによって電動オイルポンプ10eが駆動してからの時間である駆動時間のカウントを開始する。コントローラ12は、同時に複数の駆動タイマを作動させることができ、電動オイルポンプ10eが駆動するたびに駆動タイマによって新たに駆動時間のカウントを開始する。そのため、電動オイルポンプ10eの駆動、停止が繰り返し行われると、コントローラ12は各電動オイルポンプ10eの駆動に応じて複数の駆動タイマによってカウントを行う。
【0069】
ステップS203では、コントローラ12は、駆動回数カウンタによってカウントしている電動オイルポンプ10eの駆動回数をインクリメントする。コントローラ12は、複数の駆動タイマによって駆動時間のカウントが行われている場合には、各駆動タイマに対する駆動回数をインクリメントする。例えば、コントローラ12が今回の電動オイルポンプ10eの駆動よりも1つ前の電動オイルポンプ10eの駆動に対しても駆動タイマによって駆動時間のカウントを行っている場合には、今回の電動オイルポンプ10eの駆動によって作動した駆動タイマにおける駆動回数を1とし、1つ前の電動オイルポンプ10eの駆動によって作動した駆動タイマにおける駆動回数を2とする。
【0070】
ステップS204では、コントローラ12は、駆動回数が駆動時間に基づき設定される所定回数以上となっているかどうか判定する。駆動時間は駆動タイマによってカウントされ、駆動回数は駆動回数カウンタによってカウントされる。所定回数は予め設定されており、駆動時間が長くなるほど所定回数は大きくなる。コントローラ12は、駆動回数が、駆動時間に基づき設定される所定回数以上である場合に、電動オイルポンプ10eに生じる発熱量の積算値が大きいと判定する。処理は、駆動回数が駆動時間に基づき設定される所定回数以上である場合にはステップS205へ進み、これ以外の場合にステップS206へ進む。なお、この判定は、複数の駆動タイマが作動している場合には、各駆動タイマに対して行われ、複数の駆動タイマによってカウントした駆動回数のうち1つでも駆動時間に基づき設定される所定回数以上となるステップS205に進む。コントローラ12は、駆動時間と駆動回数とに基づいて例えば
図6に示すマップからこの判定を行う。
図6は電動オイルポンプ10eの発熱量の積算値が大きいかどうかを判定するためのマップである。電動オイルポンプ10eがオフ状態からオン状態へ切り替わる時に、モータドライバに流れる電流が大きく、電動オイルポンプ10eの発熱量が大きくなる。そのため、短い時間で電動オイルポンプ10eの駆動回数が多くなると、電動オイルポンプ10eの発熱量の積算値が大きくなる。
図6では電動オイルポンプ10eをオフ状態からオン状態とする場合に生じる発熱量の積算値が大きいと判定される領域を斜線で示す。例えば、
図6において、駆動回数がN1となった時の駆動タイマによってカウントした駆動時間がT1であった場合には、駆動回数N1は、駆動時間T1に基づき設定される所定回数以上であるため、電動オイルポンプ10eをオフ状態からオン状態とする場合に生じる発熱量の積算値が大きいと判定する。一方、
図6において、駆動回数がN1となった時の駆動タイマによってカウントした駆動時間がT2(T2>T1)であった場合には、駆動回数N1は、駆動時間T2に基づき設定される所定回数未満であるため、電動オイルポンプ10eをオフ状態からオン状態とする場合に生じる発熱量の積算値が小さいと判定する。
【0071】
ステップS205では、コントローラ12は、駆動回数と駆動時間とに基づいて
図7のマップから駆動短縮時間を算出する。
図7は、駆動回数と駆動時間と駆動短縮時間との関係を示すマップである。駆動短縮時間は、駆動回数が多いほど、または駆動時間が短くなるほど、長くなる。なお、ここで用いる駆動回数は、駆動時間に基づき設定される所定回数以上となった駆動回数である。
【0072】
ステップS206では、コントローラ12は、基本駆動時間、駆動延長時間、および駆動短縮時間に基づいて所定駆動時間を算出する。コントローラ12は、式(1)に基づいて所定駆動時間を算出する。なお、基本駆動時間は予め設定された時間であり、例えば、電動オイルポンプ10eの駆動に際して、電動オイルポンプ10eの構成部品が劣化せず、電動オイルポンプ10eの吐出性能の悪化や耐久性の低下が生じない駆動時間における上限値に設定されている。また、ステップS204によって駆動回数が、駆動時間に基づき設定される所定回数以上であると判定されなかった場合には、駆動短縮時間はゼロとなる。
【0073】
所定駆動時間=基本駆動時間+駆動延長時間−駆動短縮時間・・・(1)
【0074】
本実施形態では、ステップS106の説明で述べるように複数の積算駆動タイマを作動させることができる。これにより、所定駆動時間を適切に設定することができる。例えば、1回目の電動オイルポンプ10e停止から2回目の電動オイルポンプ10eの駆動開始までの時間が長く、2回目の電動オイルポンプ10eの駆動開始以降に電動オイルポンプ10eの駆動と停止とが短時間で繰り返された場合に、2回目以降の電動オイルポンプ10eの駆動に応じて積算駆動タイマが作動する。そのため、2回目以降の電動オイルポンプ10eの駆動、停止の繰り返しに対しても適宜、駆動短縮時間を算出し、所定駆動時間を算出することができ、所定駆動時間を適切に設定することができる。
【0075】
ステップS200において電動オイルポンプ10eが駆動を開始していないと判定された場合には、ステップS207では、コントローラ12は、積算駆動タイマによってカウントした積算駆動時間がリセットされたかどうか判定する。処理は、積算駆動時間がリセットされた場合にはステップS208に進み、積算駆動時間がリセットされていない場合には本制御を終了する。
【0076】
ステップS208では、コントローラ12は、駆動タイマによってカウントした駆動時間、および駆動回数カウンタによってカウントした駆動回数をリセットする。
【0077】
次にコーストストップ制御についてタイムチャートを用いて説明する。
【0078】
まず、積算駆動時間が所定駆動時間となり、コーストストップ制御を終了する場合について
図8のタイムチャートを用いて説明する。
【0079】
時間t0において、コーストストップ制御が開始され、電動オイルポンプ10eが駆動する。また、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを開始する。また、前回の駆動停止時間に基づいて所定駆動時間が算出される。
【0080】
時間t1において、コーストストップ制御が終了し、電動オイルポンプ10eが停止する。また、積算駆動タイマによる積算駆動時間のカウントを停止し、駆動停止タイマによって駆動停止時間のカウントを開始する。
【0081】
時間t2において、再びコーストストップ制御が開始され、電動オイルポンプ10eが駆動する。また、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを再開し、駆動停止タイマによってカウントした駆動停止時間をリセットする。また、前回の駆動停止時間に基づいて所定駆動時間が算出される。
【0082】
時間t3において、コーストストップ制御が終了し、電動オイルポンプ10eが停止する。また、積算駆動タイマによる積算駆動時間のカウントを停止し、駆動停止タイマによって駆動停止時間のカウントを開始する。
【0083】
時間t4において、再びコーストストップ制御が開始され、電動オイルポンプ10eが駆動する。また、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを再開し、駆動停止タイマによってカウントした駆動停止時間をリセットする。また、前回の駆動停止時間に基づいて所定駆動時間が算出される。
【0084】
時間t5において、コーストストップ制御が終了し、電動オイルポンプ10eが停止する。また、積算駆動タイマによる積算駆動時間のカウントを停止し、駆動停止タイマによって駆動停止時間のカウントを開始する。
【0085】
時間t6において、再びコーストストップ制御が開始され、電動オイルポンプ10eが駆動する。また、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを再開し、駆動停止タイマによってカウントした駆動停止時間をリセットする。また、前回の駆動停止時間に基づいて所定駆動時間が算出される。
【0086】
時間t7において、積算駆動時間が所定駆動時間となると、電動オイルポンプ10eの温度が高くなっており、電動オイルポンプ10eを冷却する必要があるので、コーストストップ条件が成立している場合でも、コーストストップ制御を終了し、電動オイルポンプ10eを停止する。また、積算駆動タイマによってカウントした積算駆動時間をリセットし、電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「1」に設定し、駆動停止タイマによって駆動停止時間のカウントを開始する。
【0087】
時間t8において、駆動停止時間が駆動禁止時間となると、電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「0」に設定し、電動オイルポンプ10eの駆動を可能とする。
【0088】
次に、積算駆動時間が所定駆動時間となる前に、駆動停止時間が駆動禁止時間となって積算駆動時間がリセットされる場合について
図9のタイムチャートを用いて説明する。
【0089】
時間t0において、コーストストップ制御が開始され、電動オイルポンプ10eが駆動する。また、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを開始する。また、前回の駆動停止時間に基づいて所定駆動時間が算出される。
【0090】
時間t1において、コーストストップ制御が終了し、電動オイルポンプ10eが停止する。また、積算駆動タイマによる積算駆動時間のカウントを停止し、駆動停止タイマによって駆動停止時間のカウントを開始する。
【0091】
時間t2において、駆動停止時間が駆動禁止時間となると積算駆動タイマによってカウントした積算駆動時間、および駆動停止タイマによってカウントした駆動停止時間をリセットする。なお、ここでは、積算駆動時間が所定駆動時間となっていないので、電動オイルポンプ駆動禁止フラグは「0」のままである。
【0092】
時間t3において、コーストストップ制御が開始されると、電動オイルポンプ10eを駆動し、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを開始する。
【0093】
次に、短時間の間にコーストストップ制御が繰り返し実行される場合について
図10のタイムチャートを用いて説明する。
【0094】
時間t0において、コーストストップ制御が開始され、電動オイルポンプ10eが駆動する。また、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを開始する。また、前回の駆動停止時間に基づいて所定駆動時間が算出される。
【0095】
時間t1において、コーストストップ制御が終了し、電動オイルポンプ10eを停止する。また、積算駆動タイマによる積算駆動時間のカウントを停止し、駆動停止タイマによって駆動停止時間のカウントを開始する。
【0096】
時間t2〜時間t5の間にコーストストップ制御が繰り返し実行される。この間、積算駆動時間が徐々に長くなる。
【0097】
時間t6において、コーストストップ制御が開始され、電動オイルポンプ10eが駆動する。ここでは、時間t6において、駆動回数が駆動時間(t0〜t6)内に、駆動時間に基づき設定される所定回数(例えば、3回)以上になったとして、駆動短縮時間が算出され、所定駆動時間が短くなる。なお、駆動停止タイマによってカウントした駆動停止時間をリセットする。
【0098】
時間t7において、積算駆動時間が所定駆動時間となると、コーストストップ条件が成立している場合でも、コーストストップ制御を終了し、電動オイルポンプ10eを停止する。また、積算駆動タイマによってカウントした積算駆動時間をリセットし、電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「1」に設定し、駆動停止タイマによって駆動停止時間のカウントを開始する。
【0099】
時間t8において、駆動停止時間が駆動禁止時間となると、電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「0」に設定し、電動オイルポンプ10eの駆動を可能とする。
【0100】
次に、積算駆動時間が駆動制限時間よりも長く、所定駆動時間よりも短い状態で、コーストストップ条件が成立した場合について
図11のタイムチャートを用いて説明する。
【0101】
時間t0において、コーストストップ制御が開始され、電動オイルポンプ10eが駆動する。また、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを開始する。また、前回の駆動停止時間に基づいて所定駆動時間が算出される。駆動制限時間は、所定駆動時間よりも僅かに短く、所定駆動時間が増減すると、それに伴って増減する。
【0102】
時間t1において、コーストストップ制御が終了し、電動オイルポンプ10eが停止する。また、積算駆動タイマによる積算駆動時間のカウントを停止し、駆動停止タイマによって駆動停止時間のカウントを開始する。
【0103】
時間t2において、再びコーストストップ制御が開始され、電動オイルポンプ10eが駆動する。また、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを再開し、駆動停止タイマによってカウントした駆動停止時間をリセットする。また、前回の駆動停止時間に基づいて所定駆動時間が算出される。
【0104】
時間t3において、積算駆動時間が駆動制限時間となると、次回の電動オイルポンプ10eの駆動を禁止するために電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「1」に設定する。なお、積算駆動時間は所定駆動時間となっていないので、コーストストップ制御は終了しない。
【0105】
時間t4において、コーストストップ制御が終了し、電動オイルポンプ10eが停止する。また、積算駆動タイマによる積算駆動時間のカウントを停止し、駆動停止タイマによって駆動停止時間のカウントを開始する。
【0106】
時間t5において、コーストストップ条件が成立するが、電動オイルポンプ駆動禁止フラグが「1」に設定されているので、電動オイルポンプ10eの駆動は禁止されており、コーストストップ制御は実行されない。
【0107】
時間t6において、駆動停止時間が駆動禁止時間となると、電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「0」に設定し、電動オイルポンプ10eの駆動を可能とする。
【0108】
時間t7において、コーストストップ制御が開始され、電動オイルポンプ10eが駆動する。また、積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを開始する。また、前回の駆動停止時間に基づいて所定駆動時間が算出される。
【0109】
次に本実施形態の効果について説明する。
【0110】
電動オイルポンプ10eの積算駆動時間を算出し、積算駆動時間が所定駆動時間となると、コーストストップ制御、またはアイドルストップ制御を終了し、電動オイルポンプ10eの駆動を駆動禁止時間、禁止する。これにより、電動オイルポンプ10eが過熱状態となることを防ぎ、電動オイルポンプ10e構成部品など劣化を抑制し、電動オイルポンプ10eの吐出性能、および耐久性の悪化を抑制することができる。
【0111】
また、積算駆動時間が所定駆動時間となるまでは、コーストストップ条件、またはアイドルストップ条件が成立するとコーストストップ制御、またはアイドルストップ制御を実行し、電動オイルポンプ10eを駆動する。これにより、電動オイルポンプ10eが過熱状態となっていない場合に、例えばコーストストップ制御を終了した後、すぐにコーストストップ条件が成立すると、コーストストップ制御を実行し、エンジン1を停止させて、エンジン1で消費される燃料を低減し、燃費を向上することができる。
【0112】
所定駆動時間は、電動オイルポンプ10eの駆動停止時間が長くなるほど、長くなる。電動オイルポンプ10eを停止している間に電動オイルポンプ10eは冷却されるので、駆動停止時間が長くなるほど、所定駆動時間を長くすることで、コーストストップ制御、またはアイドルストップ制御を長く実行することができ、エンジン1の燃費を向上することができる。
【0113】
駆動停止時間が駆動禁止時間となると、積算駆動タイマによってカウントした積算駆動時間をリセットする。これにより、次回以降の制御において、電動オイルポンプ10eの駆動時間を長くすることができ、コーストストップ制御、またはアイドルストップ制御を長く実行することができ、エンジン1の燃費を向上することができる。
【0114】
所定駆動時間は、電動オイルポンプ10eの駆動回数が多くなると、短くなる。電動オイルポンプ10eを駆動した時に、モータドライバに比較的大きい電流が流れる。そのため、短い時間の間に電動オイルポンプ10eの駆動、停止が繰り返されると、電動オイルポンプ10eの温度が高くなる。そのため、電動オイルポンプ10eの駆動回数が駆動時間に基づき設定される所定回数となると、所定駆動時間を短くし、電動オイルポンプ10eが過熱状態となることを防止する。これにより、電動オイルポンプ10e構成部品など劣化を抑制し、電動オイルポンプ10eの吐出性能、および耐久性の悪化を抑制することができる。
【0115】
積算駆動時間が、駆動制限時間となると電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「1」に設定する。従って、積算駆動時間が駆動制限時間を経過し、所定駆動時間となる前に、例えばコーストストップ制御が終了し、積算駆動時間がリセットされる前にコーストストップ条件が成立した場合にはコーストストップ制御を実行しない。これにより、コーストストップ制御が実行されるとすぐに積算駆動時間が所定駆動時間となってコーストストップ制御が終了することを防止する。このように、コーストストップ制御によってエンジン1が自動停止してすぐにエンジン1が駆動することを防止し、運転者に与える違和感を低減することができる。
【0116】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0117】
上記実施形態では、電動オイルポンプ10eの駆動回数が駆動時間に基づき設定される所定回数となると、駆動短縮時間を算出してコーストストップ制御を実行したが、コーストストップ制御を実行せずに電動オイルポンプ10eの駆動を禁止してもよい。例えば、
図10のt6においてコーストストップ制御を実行せず、電動オイルポンプ駆動禁止フラグを「1」とし、電動オイルポンプ10eの駆動を禁止してもよい。これにより、電動オイルポンプ10eが過熱状態となることを防止し、電動オイルポンプ10e構成部品など劣化を抑制し、電動オイルポンプ10eの吐出性能、および耐久性の悪化を抑制することができる。
【0118】
また、所定の駆動時間における電動オイルポンプ10eの駆動回数に基づいて駆動短縮時間を算出し、所定駆動時間を算出してもよい。
【0119】
上記実施形態では、電動オイルポンプ10eが駆動を開始した時に、電動オイルポンプ10eの停止時間に基づいて駆動延長時間を算出し、所定駆動時間を算出したが、電動オイルポンプ10eの停止時間に応じて徐々に所定駆動時間を長くしてもよい。この場合の所定駆動時間を
図8のt1からt2の間において2点差線で示す。この場合、電動オイルポンプ10eが停止すると、駆動延長時間はゼロとなり、電動オイルポンプ10eの駆動停止時間が長くなるにつれて、駆動延長時間が徐々に長くなり、所定駆動時間も徐々に長くなる。
【0120】
上記実施形態では、電動オイルポンプ10eが駆動を開始するたびに積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを開始したが、積算駆動時間がリセットされた後の最初の電動オイルポンプ10eの駆動開始時にのみ積算駆動タイマによって積算駆動時間のカウントを開始してもよい。
【0121】
本願は2013年3月19日に日本国特許庁に出願された特願2013−56892に基づく優先権を主張し、この出願の全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。