【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の自動麻雀卓は、
麻雀牌を卓上に自動供給する自動麻雀卓であって、
上面視略正方形状であり、該略正方形の四辺のそれぞれに沿って表面側及び裏面側に極性が統一された磁極をそれぞれ有する複数の牌を卓上に供給するための4つの開口が設けられた卓板を有する本体と、
前記本体内で複数の牌を撹拌する撹拌装置と、
前記卓板の角部近傍の下方に配置され、前記本体内で前記撹拌装置から複数の牌を回転体を用いて汲み上げる、前記4つの開口のそれぞれに対応した4つの汲上装置と、
前記本体内で前記汲上装置から汲み上げられた複数の牌を前記開口に合わせて整列する、前記4つの開口のそれぞれに対応した4つの整列装置と、を備え、
前記回転体は、円錐台形状を有し、該円錐台の側面に少なくとも1つの第1磁石が前記複数の牌の表面側の極性と逆の極性を外側に向けて設けられ、前記円錐台の上面の中心及び前記上面より大きい底面の中心を通る中心軸を中心に回転することを特徴とする。
【0007】
この特徴によれば、回転体が円錐台形状なので、汲上装置の上端と下端の麻雀卓水平面方向の位置を相違させることができる。上端を麻雀卓の角部近傍とし、下端を上端よりも中央寄りの撹拌装置の位置とすることができる。すなわち、整列装置において長い距離の牌の移動を必要としない。
汲上装置により、撹拌装置から複数の牌を回転体を用いて汲み上げられる。ここで、回転体が、円錐台形状を有し、その円錐台の側面に少なくとも1つの第1磁石が複数の牌の表面側の極性と逆の極性を有する磁極を外側に向けて設けられ、中心軸を中心に回転する。それにより、回転体を回転することにより、側面に設けられた第1磁石により複数の牌を裏面を外側に向けて吸引して、汲み上げることができる。また、汲上装置は、本体内で、略正方形状の卓板の角部近傍の下方に配置される。それにより、汲上装置を、本体内で、整列装置の近傍である卓板の角部近傍の下方に配置して、コンパクトに構成することができる。
【0008】
本発明の自動麻雀卓は、
前記回転体は、前記上面を前記撹拌装置側に向け、前記中心軸を水平面に対して前記側面がなす錐角の略半分の角度で傾斜し、前記側面の下端を前記撹拌装置に近接して、前記撹拌装置の周囲に配置されることを特徴とする。
【0009】
この特徴によれば、回転体が、上面を撹拌装置側に向け、中心軸を水平面に対して側面がなす錐角の略半分の角度で傾斜し、側面の下端を撹拌装置に近接して、撹拌装置の周囲に配置される。それにより、回転体の側面の上端が撹拌装置から上外側に離間して略水平な状態で配置され、回転体を回転することにより複数の牌を撹拌装置から上外方に水平状態で汲み上げる、整列装置に渡すことができる。
【0010】
本発明の自動麻雀卓は、
前記汲上装置は、前記回転体の下側に、前記側面に対向して前記側面の外側から内側に張り出すガイドを有し、
前記ガイドは、前記回転体の回転方向に沿って張り出し長さの増加する傾斜部を有することを特徴とする。
【0011】
この特徴によれば、汲上装置は、回転体の下側に、側面に対向して側面の外側から内側に張り出すガイドを有し、ガイドは回転方向に沿って張り出し長さの増加する傾斜部を有する。それにより、回転体に吸引された牌が、回転体が回転することでガイドに当接して外側から内側に案内されて、回転方向が縦方向となるようにその向きを揃えることができる。特に、傾斜部において牌の向きを漸次に回転させることが効果的である。
【0012】
本発明の自動麻雀卓は、
前記回転体の上端近傍に配置され、前記汲上装置により汲み上げられた牌を前記整列装置に送る搬送路をさらに備え、
前記搬送路は、前記牌の横幅よりも大きく且つ縦幅よりも小さい幅で離間する内面と、前記回転体の上端近傍から前記整列装置にかけて下向きに傾斜する底面と、を有することを特徴とする。
【0013】
この特徴によれば、回転体の上端近傍に配置され、汲上装置により汲み上げられた牌を整列装置に送る搬送路をさらに備え、搬送路は、牌の横幅よりも大きく且つ縦幅よりも小さい幅で離間する内面と、回転体の上端近傍から整列装置にかけて下向きに傾斜する底面と、を有する。搬送路が牌の横幅よりも大きく且つ縦幅よりも小さい幅で離間する内面を有することで、搬送路に対して縦を向けて汲み上げられた牌のみを選択することができ、搬送路の底面が回転体の上端近傍から整列装置にかけて下向きに傾斜していることで、汲上装置により汲み上げられた牌を底面上を滑降させて整列装置に搬送することができる。
【0014】
本発明の自動麻雀卓は、
前記搬送路は、前記底面の上方に、前記複数の牌の裏面側の極性と逆の極性を有する磁極を前記底面に向ける第2磁石を有することを特徴とする。
【0015】
この特徴によれば、搬送路は、底面の上方に、複数の牌の裏面側の極性と逆の極性を有する磁極を底面に向ける第2磁石を有する。それにより、複数の牌は、底面の上方に有する第2磁石に吸引されることで、搬送路の底面から受ける摩擦抵抗が小さくなり、底面上を容易に滑降することができる。
【0016】
本発明の自動麻雀卓は、
前記撹拌装置は、中央に頂部を有し、該頂部から周縁に傾斜して裾を広げる回転板を有することを特徴とする。
【0017】
この特徴によれば、撹拌装置は、中央に頂部を有し、この頂部から周縁に傾斜して裾を広げる回転板を有する。それにより、回転板を回転することでその上で撹拌された牌を、汲上装置側の周縁に寄せることができる。
【0018】
本発明の自動麻雀卓は、
前記撹拌装置は、前記回転体の下端の近傍で前記回転板の下に、前記牌の裏面側の極性と異なる極性を有する磁極を上に向けた第3磁石を有することを特徴とする。
【0019】
この特徴によれば、撹拌装置は、回転体の下端の近傍で回転板の下に、牌の裏面側の極性と異なる極性を有する磁極を上に向けた第3磁石を有する。それにより、回転体の下の第3磁石により、回転板により撹拌され、周縁に寄せられた複数の牌が、裏面を下にして回転体の下端の近傍に吸引され、回転板の回転に抗して、表面を上にして停止する。汲上装置の回転体の磁石の巡廻の間停止して、表面を内側に向けて汲み上げられ易くなる。
【0020】
本発明の自動麻雀卓は、
裏面を下に向けて前記回転板上の前記第3磁石の真上の位置にある牌について、前記牌の裏面側の磁極と前記第3磁石との磁着力は、前記牌の表面側の磁極と前記第1磁石との磁着力よりも弱いことを特徴とする。
【0021】
この特徴によれば、第3磁石の真上で第3磁石に磁着している牌を、第1磁石を有する回転体により吸引して汲み上げることができる。
【0022】
本発明の自動麻雀卓は、
前記整列装置は、前記汲上装置により汲み上げられた牌の数を数え、該数が所定の数に達した時に、前記汲上装置の前記回転体の回転方向を逆方向にすることを特徴とする。
【0023】
この特徴によれば、整列装置は、汲上装置により汲み上げられた牌の数を数え、その数に応じて汲上装置を介して回転体を逆方向に回転させる。それにより、汲上装置により汲み上げられた牌の数が所定数(通常の麻雀競技であれば34)を超えた場合に、汲上装置を介して回転体を逆方向に回転させることで、汲上装置により汲み上げ途中の牌を撹拌装置に戻すことができる。
【0024】
本発明の自動麻雀卓は、
前記汲上装置は、前記回転体の下端から前記複数の牌を汲み上げる際の前記回転体の回転方向と逆側に、前記回転体の側面から牌より小さい離間距離隔てて横たわるブロック部材を有することを特徴とする。
【0025】
この特徴によれば、汲上装置は、回転体の下端から複数の牌を汲み上げる際の回転体の回転方向と逆側に、回転体の側面から牌より小さい離間距離隔てて横たわるブロック部材を有する。それにより、回転体により汲み上げ途中の牌を、回転体を逆方向に回転させることでブロック部材に干渉させて、回転体から撹拌装置に落下させることができる。また、逆方向に回転している回転体に磁着した牌についても、回転体から撹拌装置に落下させることができる。