特許第6049276号(P6049276)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東芝の特許一覧 ▶ カシュー株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6049276-二次電池装置 図000002
  • 特許6049276-二次電池装置 図000003
  • 特許6049276-二次電池装置 図000004
  • 特許6049276-二次電池装置 図000005
  • 特許6049276-二次電池装置 図000006
  • 特許6049276-二次電池装置 図000007
  • 特許6049276-二次電池装置 図000008
  • 特許6049276-二次電池装置 図000009
  • 特許6049276-二次電池装置 図000010
  • 特許6049276-二次電池装置 図000011
  • 特許6049276-二次電池装置 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6049276
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】二次電池装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/10 20060101AFI20161212BHJP
【FI】
   H01M2/10 E
   H01M2/10 S
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-57519(P2012-57519)
(22)【出願日】2012年3月14日
(65)【公開番号】特開2013-191440(P2013-191440A)
(43)【公開日】2013年9月26日
【審査請求日】2015年1月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】000104135
【氏名又は名称】カシュー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100159651
【弁理士】
【氏名又は名称】高倉 成男
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100172580
【弁理士】
【氏名又は名称】赤穂 隆雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】志水 秀男
(72)【発明者】
【氏名】小池 昇
(72)【発明者】
【氏名】村井 敬
(72)【発明者】
【氏名】永瀬 泰行
(72)【発明者】
【氏名】首藤 正志
(72)【発明者】
【氏名】縄 悟
(72)【発明者】
【氏名】小林 節
(72)【発明者】
【氏名】黒田 和幸
【審査官】 市川 篤
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−250150(JP,A)
【文献】 実開平07−034551(JP,U)
【文献】 特開平09−092237(JP,A)
【文献】 特開2012−022937(JP,A)
【文献】 実開昭57−186972(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0322588(US,A1)
【文献】 特開平05−117357(JP,A)
【文献】 特開2003−178723(JP,A)
【文献】 特開2009−234069(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0003508(US,A1)
【文献】 国際公開第2011/082226(WO,A2)
【文献】 特開2010−282795(JP,A)
【文献】 実開昭59−039861(JP,U)
【文献】 国際公開第2010/026731(WO,A1)
【文献】 特開平09−103321(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 2/02− 2/08
H01G 11/10−11/12
H05K 5/00− 5/06
H01K 7/00− 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池セルと、
前記二次電池セルを収容するケースと、
前記ケースの内面に塗布され、前記二次電池セルの外面と前記ケースの内面との間に挟まれ、前記二次電池セルの外面に弾性的に当接する、前記二次電池セルを押圧および保持する発泡塗膜層と、
を備える二次電池装置。
【請求項2】
前記ケースは、前記二次電池セルの底に対向する底壁と、前記底壁の対向する2側縁に沿って立設され前記二次電池セルの側面に対向する一対の第1側壁と、前記底壁の対向する他の2側縁に沿って立設され前記二次電池セルの主面に対向する一対の第2側壁と、前記底壁に対向して前記二次電池セルの上端面に対向する天井壁と、を有し、
前記発泡塗膜層は、前記底壁の内面または前記天井壁の内面に塗布され、前記二次電池セルの底または上端面に接触する請求項に記載の二次電池装置。
【請求項3】
前記発泡塗膜層は、前記底壁の内面および前記天井壁の内面に塗布され、前記二次電池セルの底および上端面に接触する請求項に記載の二次電池装置。
【請求項4】
前記底壁は、前記第1側壁間で、前記第2側壁とほぼ平行に対向し、隙間を置いて並んで設けられ前記二次電池セルの主面に対向する複数の仕切り板を有し、前記天井壁は、前記第1側壁間で、前記第2側壁とほぼ平行に対向し、隙間を置いて並んで設けられ前記二次電池セルの主面に対向する複数の仕切り板を有し、
前記発泡塗膜層は、前記仕切り板の表面に塗布されている請求項又はに記載の二次電池装置。
【請求項5】
二次電池セルと、
前記二次電池セルを収容するケースと、
前記二次電池セルの外面に塗布され、前記二次電池セルの外面と前記ケースの内面との間に挟まれ、前記ケースの内面に弾性的に当接する、前記ケースを押圧および保持する発泡塗膜層と、
を備える二次電池装置。
【請求項6】
前記発泡塗膜層は、独立した多数の気泡を含んでいる請求項1ないしのいずれか1項に記載の二次電池装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで述べる実施形態は、複数の二次電池セルを有する二次電池装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、二次電池、例えば、非水系二次電池であるリチウムイオン二次電池は、高出力、高エネルギー密度を有することから、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、電動自転車の電源、あるいは、電気機器の電源として注目されている。
【0003】
一般に、二次電池は、外装容器と、この外装容器内に電解液とともに収納された電極群と、外装容器に設けられた電極端子と、を備えた電池セルとして構成されている。高容量化、高出力化を図るため、複数の電池セルを外ケース内に並べて配置し、これらの電池セルを並列あるいは直列に接続した電池モジュールを構成し、更に、複数の電池モジュールを接続して電池パックを構成している。
【0004】
電池モジュールにおいて、電池セルを絶縁する目的から外ケースの材料として樹脂が採用されている。外ケースは電池セルを覆うように構成され、外ケース側に設けられた枠の中に各々の電池セルが装填される。しかし、電池セルをはめ込む際の組立性の観点から、外ケースの寸法公差を大きくとらざるを得ず、電池セルと外ケースとの間に若干の隙間が存在する。電池セルと外ケースとに隙間が存在すると、稼動中の振動により電池セルが外ケースとの隙間で振動しセル間の相対変位が生じる。この場合、電池セルの端子に取り付けられたバスバーや、バスバーと端子との接続部に負担がかかり、バスバーや接続部が破断、損傷する可能性がある。そのため、接着剤により電池セルと外ケースとの隙間を埋め、電池セルを固定する方法が採用されている。あるいは、電池セルをボルト、押付け部材等により積層方向に押付けて固定する方法が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−66061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、接着剤を充填する工程が余分に必要なため、電池モジュールの組立時間の短縮を図ることが困難となる。二次電池装置の長期的な信頼性を維持する観点から、接着剤に依存しない固定が望ましい。同様に、ボルト、押付け部材等により固定する場合も、電池モジュールの組立時間の短縮を図ることが困難となる。
【0007】
この発明は以上の点に鑑みなされたものであり、組立性および信頼性の向上を図ることが可能な二次電池装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施態様に係る二次電池装置は、二次電池セルと、前記二次電池セルを収容するケースと、前記ケースの内面に塗布され、前記二次電池セルの外面と前記ケースの内面との間に挟まれ、前記二次電池セルの外面と弾性的に当接する、前記二次電池セルを押圧および保持する発泡塗膜層と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る二次電池装置を示す斜視図。
図2図2は、前記二次電池装置のケース本体、電池セル群、および上ケースを示す分解斜視図。
図3図3は、前記上ケースの内面側を示す斜視図。
図4図4は、前記ケース本体の底壁側を破断して示す斜視図。
図5図5は、図1の線A−Aに沿った前記二次電池装置の断面図。
図6図6は、前記ケース本体の底壁と電池セルとの係合状態を拡大して示す断面図。
図7図7は、図1の線B−Bに沿った前記二次電池装置の断面図。
図8図8は、前記ケース本体および上ケースと電池セルとの係合状態を拡大して示す断面図。
図9図9は、前記ケース本体、電池セル、上ケースを分解して示す断面図。
図10図10は、前記二次電池装置における発泡塗膜層を形成する発泡塗料の複数の実施例およびその評価を示す図。
図11図11は、他の実施形態に係る二次電池装置の電池セルを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、実施形態に係る二次電池装置について詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る二次電池装置の外観を示す斜視図、図2は、二次電池装置のケース本体、内部の電池セル群、およびトップカバーを示す分解斜視図である。
【0011】
図1および図2に示すように、二次電池装置10は、例えば、矩形箱状のケース12と、このケース内に並んで収容された複数、例えば、12個の電池セル(二次電池セル)14と、各電池セルの電圧、温度を検出する電池監視基板66と、を備え、電池モジュール(組電池)として構成されている。隣り合う電池セル14の電極端子間は、導電部材としてのバスバーにより電気的に接続されている。
【0012】
ケース12は、上面が開口しているとともに底壁を有する矩形箱状のケース本体16と、このケース本体の上面開口を覆う上ケース18と、更に、図示しないトップカバーと、を有し、それぞれ絶縁性を有する合成樹脂、例えば、ボリカーボネイト(PC)、ポリフェニレンエーテル(PPE)等により形成されている。
【0013】
図8は、電池セル14を含む二次電池装置の断面を示している。図2および図8に示すように、各電池セル14は、例えば、リチウムイオン電池等の非水電解質二次電池であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成された扁平な略直方体形状の外装容器30と、外装容器30内に非水電解液と共に収納された電極体31と、を備えている。外装容器30は、上端が開口した容器本体32と、容器本体に溶接され容器本体の開口を閉塞した矩形板状の蓋体33とを有し、内部が液密に形成されている。電極体31は、例えば、正極板および負極板をその間にセパレータを介在させて渦巻き状に捲回し、更に、径方向に圧縮することにより、偏平な矩形状に形成されている。
【0014】
正極端子34aおよび負極端子34bが蓋体33の長手方向両端部にそれぞれ設けられ、蓋体から突出している。正極端子34aおよび負極端子34bは、電極体31の正極および負極にそれぞれ接続されている。一方の端子、例えば、正極端子34aは、蓋体33に電気的に接続され、外装容器30と同電位となっている。負極端子34bは、蓋体33を貫通して延びている。負極端子34bと蓋体33bとの間には、合成樹脂、ガラス等の絶縁体からなるシール材、例えば、ガスケットが設けられている。
【0015】
蓋体33の中央部には、例えば、矩形状の安全弁36が形成されている。安全弁36は、蓋体33bの一部を約半分程度の厚さに薄くした薄肉部により形成され、この薄肉部の上面中央部に、複数の刻印が形成されている。電池セル14の異常モード等により外装容器30内にガスが発生し、外装容器内の内圧が所定の値以上に上昇した際、安全弁36が開放し、内圧を下げて外装容器30の破裂等の不具合を防止する。
【0016】
図2および図5に示すように、複数の電池セル14は、外装容器30の主面同士が所定の隙間を置いて向い合った状態で、かつ、電極端子34a、34bが設けられている外装容器30の上端が同一方向を向いた状態で、一列に並んで配設されている。
【0017】
次に、ケース12の構成を詳細に説明する。図1図2図5図7に示すように、ケース本体16は、12個分の電池セル14に対応する大きさに形成され電池セル14の底に対向する矩形状の底壁22と、底壁22の対向する2側縁、ここでは、長辺に沿って立設され電池セル14の側面に対向する一対の第1側壁24a、24bと、底壁22の対向する他の2側縁、ここでは、短辺に沿って立設され電池セル14の主面に対向する一対の第2側壁26a、26bと、を有している。
【0018】
底壁22上に、複数、例えば、11枚の仕切り板23が立設されている。仕切り板23は、細長い矩形状に形成され、第2側壁26a、26bとほぼ平行対向し、かつ、底壁22の長手方向に所定の間隔をおいて並んでいる。各仕切り板23は、その軸方向両端縁および下縁が、一対の第1側壁24a、24bの内面および底壁22の内面にそれぞれ連結されている。仕切り板23は、ケース本体16と一体に成型されても、あるいは、別体に形成された仕切り板をケース本体に固定してもよい。
【0019】
底壁22、第1側壁24a、24b、および第2側壁26a、26bあるいは仕切り板23により、電池セル14の下端部分を収容する複数、ここでは、12個の収容部が規定されている。各収容部は、電池セル14の外装容器30の断面形状に対応した細長い矩形状に形成され、ケース本体16の幅方向に沿って延びている。複数の収容部は、ケース本体16の長手方向に所定の間隔を置いて並んでいる。
【0020】
図1および図2に示すように、ケース本体16の長手方向に延びる1対の第1側壁24a、24bには、それぞれ複数の通気孔28が形成されている。各通気孔28は、例えば、細長い矩形状に形成され、仕切り板23と整列する位置に形成され、ケース本体16の高さ方向に沿って延びている。すなわち、各通気孔28は、ケース12内に収容される複数の電池セル14間の隙間と対向する位置に設けられている。これらの通気孔28を通して、ケース12内、かつ、電池セル14の周囲に、冷却用空気を通風可能となっている。
【0021】
図2図4図5ないし図8に示すように、ケース本体16の内面に発泡塗料が塗布され、発泡塗膜層が形成されている。本実施形態において、発泡塗料は、底壁22の内面、仕切り板23、および、第1側壁24a、24bの下部内面、第2側壁26a、26bの下部内面に塗布され、所定厚さ、例えば、300μm〜1mm厚程度の発泡塗膜層40を形成している。予めケース本体16の内面に温度発泡塗料あるいは湿度発泡塗料を塗布した後、発泡塗料に一定の温度あるいは湿度を与えることにより、発泡塗料内の発泡剤が発泡し、多数の独立した気泡を含む発泡塗膜層40が形成される。発泡塗料に与える温度あるいは湿度を調整することにより、発泡塗料の発泡倍率を調整することができる。
【0022】
発泡塗膜層40は、多数の独立気泡により反発力の調整が可能であり、主剤(バインダ)と発泡剤(発泡ビーズ)の混合比により発泡倍率を変化させることが可能である。そして、発泡塗膜層40は、その摩擦力および気泡の圧縮反発力により、電池セル14を弾性的に押圧および位置固定することができる。発泡塗料、発泡剤については、後で、詳細に説明する。
【0023】
図3図5図7に示すように、上ケース18は、矩形の枠体18aと、枠体の高さ方向中間部に位置する矩形状の天井壁18bと、を一体に有している。天井壁18bの内面上に、複数、例えば、11枚の仕切り板42が立設されている。仕切り板42は、細長い矩形状に形成され、それぞれ天井壁18bの幅方向に平行に延びているとともに、天井壁18bの長手方向に所定の間隔をおいて並んでいる。各仕切り板42は、その軸方向両端縁および上縁が、枠体18aの内面および天井壁18bの内面にそれぞれ連結されている。仕切り板42は、上ケース18と一体に成型されても、あるいは、別体に形成された仕切り板42を上ケースに固定してもよい。
【0024】
天井壁18b、枠体18a、および仕切り板42により、電池セル14の上端部分を収容する複数、ここでは、12個の収容部が規定されている。各収容部は、電池セル14の外装容器30の断面形状に対応した細長い矩形状に形成され、ケース12の幅方向に沿って延びている。複数の収容部は、ケース12の長手方向に所定の間隔を置いて並んでいる。
【0025】
上ケース18において、各収容部の底、すなわち、天井壁18bには、電池セル14の正極端子34aおよび負極端子34bに対応する矩形状の透孔44a、44bが形成され、更に、電池セル14の安全弁36に対向する排気孔46が形成されている。透孔44a、44bは、収容部の両端部に位置し、排気孔46は、これら透孔44a、44b間の真ん中に位置している。
【0026】
図3図5図7図8に示すように、本実施形態において、上ケース18の内面に発泡塗料が塗布され、発泡塗膜層50が形成されている。発泡塗料は、枠体18aの内面、天井壁18bの内面、および仕切り板42に塗布され、所定厚さ、例えば、300μm〜1mm厚程度の発泡塗膜層50を形成している。予め上ケース18の内面に温度発泡塗料あるいは湿度発泡塗料を塗布した後、発泡塗料に一定の温度あるいは湿度を与えることにより、発泡塗料内の発泡剤が発泡し、多数の独立した気泡を含む発泡塗膜層50が形成される。発泡塗料に与える温度あるいは湿度を調整することにより、発泡塗料の発泡倍率を調整することができる。発泡塗膜層50は、前述したケース本体16側の発泡塗膜層40と同一であり、気泡の圧縮反発力および摩擦力により、電池セル14を弾性的に押圧および位置固定することができる。なお、発泡塗料が付着し易くするために、ケース内面の塗布領域に複数の凹所を形成するようにしてもよい。
【0027】
上記のように構成された上ケース18は、ケース本体16の上面開口に被せられ、ケース本体16の側壁上端にねじ止めにより固定される。これにより、上ケース18は、ケース12の天井壁および各側壁の上部を構成している。
【0028】
図9に示すように、組立て時、電池セル14は、ケース本体16の上部開口からケース本体内に挿入され、その下端部が底壁22側の対応する収容部にそれぞれ押込まれる。電池セル14下端部の外面は、発泡塗膜層40に密着し、発泡塗膜層40を圧縮しながら、所定位置に押込まれる。これにより、発泡塗膜層40は、電池セル14の外面とケース12の内面との間に圧縮された状態で挟まれる。
【0029】
ケース本体16内に12個の電池セル14を装着した後、上ケース18が被せられ、ケース本体にねじ止め固定される。この際、各電池セル14の上端部は、上ケース18の対応する収容部内に押込まれ、電池セル14上端部の外面は、発泡塗膜層50に密着し、発泡塗膜層50を圧縮しながら、所定位置に押込まれる。これにより、発泡塗膜層50は、電池セル14の外面とケース12の内面との間に圧縮された状態で挟まれる。
【0030】
図5ないし図8に示すように、12個の電池セル14は、それぞれケース12内に収容され、互いに隙間を置いて、一列に並んでいる。そして、各電池セル14の下端部外面とケース内面との間に発泡塗膜層40が挟まれている。また、各電池セル14の上端部外面とケース内面との間に発泡塗膜層50が挟まれている。各電池セル14は、これら発泡塗膜層40、50により、上下両側、左右両側、前後両側の6方向から反発力を受け、更に、発泡塗膜層と間の摩擦力により、所定位置にガタ無く、位置決め保持される。同時に、電池セル14に作用する振動は発泡塗膜層40、50により吸収される。
【0031】
図1図2図5図7に示すように、複数の電池セル14は、上ケース18の内面に当接することにより、上端位置、特に、電極端子34a、34bの高さ位置が決めされている。これにより、複数の電池セル14は、電極端子の高さ位置がばら付くことなく、揃った状態で配列されている。各電池セル14の正極端子34aおよび負極端子34bは、それぞれ天井壁18bの対応する透孔44a、44b内に挿通され、上方に露出している。各電池セル14の安全弁36は天井壁18bの排気孔26に対向している。
【0032】
複数の電池セル14は、導電性部材としての複数のバスバー62により、電気的に、例えば、直列に接続されている。複数の電池セル14は、隣合う電池セル14の正極端子と負極端子とが交互に並ぶ向きに配列されている。各バスバー62は、導電材料、例えば、アルミニウム等からなる金属板で形成されている。バスバー62は、一端部が電池セル14の正極端子34aに接合され、他端部が隣の電池セル14の負極端子34bに接合され、これらの電極端子を電気的に接続している。このように、12個の電池セル14は、複数のバスバー62により直列に接続されている。なお、複数の電池セル14は、直列に限らず、並列に接続するようにしてもよい。
【0033】
複数の電池セル14の内、配列の一方の端に位置した電池セル14の正極端子34a、および、配列の他端に位置した電池セル14の負極端子34bには、それぞれ出力端子64a、64bが接続されている。図1および図2に示すように、上ケース18上には、電池セル14の電圧および温度を検出する電池監視基板66が設置され、各バスバー62および出力端子64に電気的に接続される。更に、上ケース18には、排気管60が設置され、この排気管60は上ケースに形成された排気孔46に連通している。
【0034】
次に、発泡塗膜層を形成する発泡塗料および発泡剤について、いくつかの実施例を詳細に説明する。
発泡塗料は発泡性粒子とバインダー樹脂を含有する。発泡性粒子は、加熱により発泡して発泡ビーズを形成する。加熱発泡により成形された発泡塗膜層中には、この発泡ビーズとバインダー樹脂が含まれている。
【0035】
実施形態に使用されるバインダー樹脂は、ポリオールとイソシアネート系架橋剤を含む。ポリオールとしては、例えば、ポリカーボネート系ポリオール、及びポリエステル系ポリオール等を使用することができる。イソシアネート系架橋剤としては、ヘキサメチレンジイソシアヌレート(HMDIヌレート)を使用することができる。
【0036】
実施形態に使用される発泡塗料は、樹脂固形分に対して3ないし20%の発泡性樹脂粒子を含有する。使用可能な発泡性樹脂粒子の発泡温度領域は70ないし160℃である。発泡塗料は、例えばジラウリン酸ジブチル錫(DBTDL)等の錫系触媒をさらに含有し得る。
【0037】
発泡塗料から発泡性粒子を除いたものを塗布して得られた塗膜のユニバーサル硬度は10.0N/mm2以下であることが好ましい。また、この塗膜の弾性変形割合(We/Wtot)は80%以上であることが好ましい。
【0038】
以下、複数の実施例を示し、実施形態に使用される発泡塗膜層を具体的に説明する。各実施例で得られた結果を図10の表1に示す。
(実施例1)
発泡塗料J−1組成
ポリカーボネート系ポリオール(固形分含有量100%)…100重量部
ヘキサメチレンジイソシアヌレート(固形分含有量54%)…100重量部
発泡温度領域は90ないし160℃の発泡性粒子…15重量部
ジラウリン酸ジブチル錫の1%溶液…2.0重量部
上記組成を有する発泡塗料J−1を用意し、高圧スプレーガンを用いて、ケース本体に使用可能なポリカーボネート(PC)素材からなる試験片に吹き付け、続いて、塗膜を120℃の雰囲気下で7分間加熱することにより発泡させ、300μmの厚さを有する発泡塗膜層を形成した。塗膜の厚さは、ソフトタッチ式マイクロゲージで測定した。誤差範囲は±100μmである。
【0039】
得られた発泡塗膜層状態として、発泡の度合いと均一性とを観察し、発泡が十分に行われ、発泡が均一である場合を○、発泡が不十分、発泡が不均一、または未発泡である場合を△として評価した。得られた発泡塗膜層は、均一な発泡が十分に行われていることがわかった。
【0040】
さらに、発泡塗膜層を確認した際に、発泡状態が均一で、指で押し込んだ場合に充分な反発力が得られる場合を○、均一な発泡は得られているものの、塗膜が硬いために充分な反発力が得られない場合、発泡が不十分で反発力が得られない場合、あるいは発泡の均一性が乏しく、安定した反発力が得られない場合を△と表現した。
【0041】
また、発泡塗料J−1から発泡性粒子を除いた組成を有する塗料による塗膜を形成してユニバーサル硬度HuKを測定したところ、1.7N/mm2であった。
また、同様の塗膜について弾性変形割合(We/Wtot)を測定したところ、95%であった。
【0042】
(実施例2)
発泡塗料J−2組成
ポリエステル系ポリオール(固形分含有量100%)…100重量部
ヘキサメチレンジイソシアヌレート(固形分含有量54%)…50重量部
発泡温度領域は90ないし160℃の発泡性粒子…13重量部
ジラウリン酸ジブチル錫の1%溶液…1.5重量部
上記組成を有する発泡塗料J−2を使用する以外は実施例1と同様にして、発泡塗膜層を成形し、同様にして、発泡塗膜層状態を評価したところ、均一な発泡が十分に行われていることがわかった。また、発泡塗膜層触感を評価したところ、指で押し込んだ場合に充分な反発力が得られる事がわかった。
【0043】
さらに、発泡塗料J−2から発泡性粒子を除いた組成を有する塗料による塗膜について、ユニバーサル硬度HuKと弾性変形割合(We/Wtot)を測定したところ、各々、0.6N/mm2及び85%であった。
【0044】
(実施例3)
塗料H−1
ポリカーボネート系ポリオール(固形分含有量100%)…100重量部
メラミン樹脂(固形分含有量90%)…30重量部
発泡温度領域は90ないし160℃の発泡性粒子…13重量部
上記組成を有する塗料H−1を使用する以外は実施例1と同様にして、発泡塗膜層を成形し、同様にして、発泡塗膜層状態を評価したところ、均一な発泡が十分に行われていることがわかった。また、発泡塗膜層触感を評価したところ、塗膜が硬いため、指で押し込んでも充分な反発力が得られないことがわかった。
【0045】
さらに、発泡塗料H−1から発泡性粒子を除いた組成を有する塗料による塗膜について、ユニバーサル硬度HuKと弾性変形割合(We/Wtot)を測定したところ、各々、7.7N/mm2及び50%であった。
実施例3から、架橋剤をイソシアネート系架橋剤からメラミン樹脂に変更することにより、弾性変形割合が低下する傾向があることがわかった。
【0046】
(実施例4)
塗料H−2
アクリル系ポリオール(固形分含有量100%)…100重量部
ヘキサメチレンジイソシアヌレート(固形分含有量54%)…25重量部
ジラウリン酸ジブチル錫の1%溶液…0.6重量部
発泡温度領域は90ないし160℃の発泡性粒子…6重量部
上記組成を有する塗料H−2を使用する以外は実施例1と同様にして、発泡塗膜層を成形し、同様にして、発泡塗膜層状態を評価したところ、均一な発泡が十分に行われていることがわかった。また、発泡塗膜層触感を評価したところ、塗膜が硬いため、指で押し込んでも充分な反発力が得られないことがわかった。
【0047】
さらに、発泡塗料H−2から発泡性粒子を除いた組成を有する塗料による塗膜について、ユニバーサル硬度HuKと弾性変形割合(We/Wtot)を測定したところ、各々、120N/mm2及び35%であった。
【0048】
実施例4から、ポリオールをアクリル系ポリオールに変更することにより、ユニバーサル硬度が上昇し、弾性変形割合が低下してしまうことがわかった。
【0049】
(実施例5)
塗料H−3
ポリカーボネート系ポリオール(固形分含有量100%)…100重量部
ヘキサメチレンジイソシアヌレート(固形分含有量54%)…100重量部
ジラウリン酸ジブチル錫の1%溶液…2.0重量部
発泡温度領域は90ないし160℃の発泡性粒子…2.5重量部
上記組成を有する塗料H−3を使用する以外は実施例1と同様にして、発泡塗膜層を成形し、同様にして、発泡塗膜層状態を評価したところ、発泡が不十分であることがわかった。また、発泡塗膜層触感を評価したところ、発泡が不十分なため、指で押し込んでも充分な反発力が得られない事ことがわかった。
【0050】
さらに、発泡塗料H−3から発泡性粒子を除いた組成を有する塗料による塗膜について、ユニバーサル硬度HuKと弾性変形割合(We/Wtot)を測定したところ、各々、1.7N/mm2及び95%であった。
【0051】
実施例5から発泡塗料中の発泡性粒子が少なすぎると、発泡性が低下し、十分な発泡状態が得難い傾向があることがわかった。
【0052】
(実施例6)
塗料H−4
ポリカーボネート系ポリオール(固形分含有量100%)…100重量部
ヘキサメチレンジイソシアヌレート(固形分含有量54%)…100重量部
ジラウリン酸ジブチル錫の1%溶液…2.0重量部
発泡温度領域は90ないし160℃の発泡性粒子…35重量部
上記組成を有する塗料H−4を使用する以外は実施例1と同様にして、発泡塗膜層を成形し、同様にして、発泡塗膜層状態を評価したところ、発泡が不均一であることがわかった。また、発泡塗膜層触感を評価したところ、発泡にムラが生じ、発泡塗膜層の膜厚、及び指で押し込んだ場合の反発力の均一性が低下してしまうことがわかった。
【0053】
さらに、発泡塗料H−4から発泡性粒子を除いた組成を有する塗料による塗膜について、ユニバーサル硬度HuKと弾性変形割合(We/Wtot)は実施例5と同様である。
【0054】
発泡塗料中の発泡性粒子が多すぎると、発泡性が高くなりすぎ、発泡が不均一となる傾向があることがわかった。
【0055】
(実施例7)
塗料H−5
ポリカーボネート系ポリオール(固形分含有量100%)…100重量部
ヘキサメチレンジイソシアヌレート(固形分含有量54%)…100重量部
ジラウリン酸ジブチル錫の1%溶液…2.0重量部
発泡温度領域は160ないし280℃の発泡性粒子…15重量部
上記組成を有する塗料H−5を使用し、実施例1と同様にして、塗膜を120℃の雰囲気下で7分間加熱したが発泡は起きなかった。
【0056】
さらに、発泡塗料H−5から発泡性粒子を除いた組成を有する塗料による塗膜について、ユニバーサル硬度HuKと弾性変形割合(We/Wtot)は実施例5と同様である。
【0057】
発泡塗料中の発泡性粒子の発泡温度領域が高すぎると、120℃雰囲気での乾燥条件下では発泡性粒子が発泡しないことがわかった。
【0058】
以上のように構成された二次電池装置によれば、ケース本体16の各収容部に電池セル14を装填し、上から上ケース18を取り付けるだけで、電池セル14を収容したケース12を有する電池モジュールを組み立てることができる。この際、ケース12の内面に形成された発泡塗膜層40、50が電池セル14の外面に密着し、電池セルを6方向から押圧し、電池セルをガタ無く収容部内の所定に支持および保持する。これにより、接着剤やボルト止めを用いることなく、複数の電池セルをガタ無く保持することができる。そのため、二次電池装置の組立てにおいて、接着剤を塗布する工程、接着剤の硬化工程、あるいはボルト止めする工程を省き組立時間の短縮を図ることが可能となる。同時に、接着剤に依存することなく、長期間に亘って電池セルをガタ無く支持することができ、信頼性の向上を図ることができる。更に、電池セル14に作用する振動は発泡塗膜層40、50により吸収し、電池セルの位置ずれを抑制することできる。
【0059】
また、電池セルを接着固定していないことから、電池セルをケースから容易に取出すことができ、二次電池装置のメインテナンスとして、分解および電池セルの交換が可能となる。
以上のことから小型で組立性および信頼性の向上した二次電池装置が得られる。
【0060】
なお、前述した実施形態では、ケース内面に形成された発泡塗膜層は、電池セルの6面と対向する構成としたが、これに限らず、発泡塗膜層は、電池セルの外面の少なくとも1面とケース内面との間に挟まれるように形成してもよい。この場合でも、電池セルをケースの収容部内でガタ無く位置決め保持し、組立て性および信頼性の向上を図ることができる。
【0061】
発泡塗膜層は、電池セルの外面とケース内面との間に挟持されるように設けられていればよく、ケース内面に限らず、図11に示すように、発泡塗膜層40、50を電池セル14の外面上に塗布形成してもよい。この場合でも、電池セル14をケース12内に装填することにより、発泡塗膜層がケース内面に密着して、電池セル外面とケース内面との間に挟持され、電池セルをガタ無く位置決め保持することができる。また、発泡塗膜層は、電池セルの少なくとも一面上の形成されていれば、効果を発揮することが可能である。
【0062】
なお、この発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0063】
例えば、複数の電池セルは、一列に並べて配置する構成としたが、これに限らず、複数列に並べて配置してもよい。電池セルの数は、二次電池装置の設計出力に応じて、増減可能である。更に、前述した実施形態では、ケース本体は、樹脂により一体成形する構成としたが、底壁、側壁、仕切り板を別々に成形した後、これらを互いに溶着してケース本体を形成してもよい。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 二次電池セルと、
前記二次電池セルを収容するケースと、
前記二次電池セルの外面と前記ケースの内面との間に挟まれ、前記二次電池セルを保持する発泡塗膜層と、
を備える二次電池装置。
[2] 前記発泡塗膜層は、前記ケースの内面に塗布され、前記二次電池セルの外面に弾性的に当接する[1]に記載の二次電池装置。
[3] 前記ケースは、前記二次電池セルの底に対向する底壁と、前記底壁の対向する2側縁に沿って立設され前記二次電池セルの側面に対向する一対の第1側壁と、前記底壁の対向する他の2側縁に沿って立設され前記二次電池セルの主面に対向する一対の第2側壁と、前記底壁に対向して前記二次電池セルの上端面に対向する天井壁と、を有し、
前記発泡塗膜層は、前記底壁の内面または前記天井壁の内面に塗布され、前記二次電池セルの底または上端面に接触する[2]に記載の二次電池装置。
[4] 前記発泡塗膜層は、前記底壁の内面および前記天井壁の内面に塗布され、前記二次電池セルの底および上端面に接触する[3]に記載の二次電池装置。
[5] 前記底壁は、前記第1側壁間で、前記第2側壁とほぼ平行に対向し、隙間を置いて並んで設けられ前記二次電池セルの主面に対向する複数の仕切り板を有し、前記天井壁は、前記第1側壁間で、前記第2側壁とほぼ平行に対向し、隙間を置いて並んで設けられ前記二次電池セルの主面に対向する複数の仕切り板を有し、
前記発泡塗膜層は、前記仕切り板の表面に塗布されている[3]又は[4]に記載の二次電池装置。
[6] 前記発泡塗膜層は、前記二次電池セルの外面に塗布され、前記ケースの内面に当接する[1]に記載の二次電池装置。
[7] 前記発泡塗膜層は、独立した多数の気泡を含んでいる[1]ないし[6]のいずれか1項に記載の二次電池装置。
[8] 前記発泡塗膜層は、水酸基含有ポリオールとイソシアネート基含有硬化剤とをバインダー成分として含み、バインダー硬化塗膜のユニバーサル硬度が10N/mm2以下、弾性変形割合(We/Wtot)が80%以上であり、前記バインダー成分の樹脂固形分に対し3ないし20%の発泡性粒子を含有し、且つ前記発泡性粒子の発泡温度範囲が70ないし160℃である[1]ないし[7]のいずれか1項に記載の二次電池装置。
【符号の説明】
【0064】
10…二次電池装置、12…ケース、14…電池セル、16…ケース本体、
18…上ケース、20…収容部、22…底壁、23…仕切り板、
24a、24b…第1側壁、26a、26b…第2側壁、28…通気孔、
30…外容器、34a…正極端子、34b…負極端子、40、50…発泡塗膜層、
42…仕切り板、60…排気管、62…バスバー、64…出力端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11