(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
〔第1実施形態〕
<画像形成装置>
本発明に係る画像形成装置について説明する。まず、
図1を用いて画像形成装置の構成及び動作を説明する。
図1は画像形成装置の概略断面図である。
【0015】
画像形成装置には電子写真方式、オフセット印刷方式、インクジェット方式等複数の方式が挙げられる。本実施形態における画像形成装置60は電子写真方式を用いたカラーの画像形成装置である。画像形成装置60は、4色の画像形成部を中間転写ベルト上に並べて配置した、いわゆる中間転写タンデム方式の画像形成装置である。
【0016】
シート材Sはシート給送部61(シート材収納庫61A又は、シート給送トレイ61B)に積載される。リフトアップ装置は、シート材収納庫61A内に配置される。
【0017】
シート材Sは、画像形成タイミングに合わせてシート給送される。ここで、シート給送部61は、分離ローラ等によってシート材Sの摩擦分離をする。シート給送部61により送り出されたシート材Sは、搬送パス64(搬送パス64aまたは搬送パス64b)を通過し、レジストローラ65へと搬送される。
【0018】
レジストローラ65は、シート材Sと画像の相対位置を合わせるための装置であり、シート材Sのスキュー補正やタイミング補正を行った後、二次転写部へと送られる。
【0019】
二次転写部は、対向する二次転写内ローラ38および二次転写外ローラ66により形成されるシート材Sへのトナー像転写ニップ部であり、所定の加圧力と静電的負荷バイアスを与えることでシート材S上にトナー像を吸着させる。
【0020】
<画像の作像プロセス>
以上説明した二次転写部までのシート材Sの搬送プロセスに対して、同様のタイミングで二次転写部まで送られて来る画像の形成プロセスについて説明する。尚、以下の説明における画像形成部は、
図1に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(Bk)の4セット存在する。各画像形成部の構成は同様であるため、Y、M、C、Bkの添え字は必要な場合を除き、省略する。
【0021】
画像形成部は、主に感光体ドラム41(像担持体)、帯電装置42、露光装置39、現像器43、一次転写装置48、およびドラムクリーナ44等から構成される。
【0022】
この構成により、まず、感光体ドラム41表面は、帯電装置42により、一様に帯電される。次に、図中矢印の方向に回転する感光体ドラム41に対し、画像情報の信号に基づいて、露光装置39が駆動される。露光装置39からはレーザーが射出され、レーザーは、回折部材40を適宜経由して感光体ドラム41上に至り、そこで静電潜像が形成される。感光体ドラム41上に形成された静電潜像は、現像器43によるトナー現像を経て、感光体ドラム41上に各色のトナー像として顕在化する。
【0023】
その後、一次転写装置48により所定の加圧力および静電的負荷バイアスが与えられ、中間転写ベルト35上にトナー像が転写される。その後、感光体ドラム41上に僅かに残った転写残トナーはドラムクリーナ44により回収され、再び次の画像形成に備える。
【0024】
次に、中間転写ベルト35について説明する。中間転写ベルト35は、駆動ローラ36、テンションローラ37、二次転写内ローラ38等のローラによって張架され、図中矢印Bの方向へと搬送駆動される。
【0025】
先述のY、M、C、Bkの各画像形成部による各色の画像形成プロセスは、並列処理される。そして、各色のトナー像は、中間転写ベルト35上に一次転写された上流色のトナー像上に重ね合わされる。その結果、最終的にはフルカラーのトナー像が中間転写ベルト35上に形成され、二次転写部へと搬送される。
【0026】
<二次転写以降のプロセス>
それぞれ説明したシート材Sの搬送プロセス、及び画像形成プロセスをもって、二次転写部においてシート材S上にフルカラーのトナー像が二次転写される。
【0027】
その後、シート材Sは定着前搬送部67により定着装置68へと搬送される。定着装置68は、対向するローラもしくはベルト等による所定の加圧力と、ヒータ等の熱源による加熱効果を加えることで、シート材S上にトナー像を溶融固着させる。
【0028】
このようにして得られた定着画像を有するシート材Sは、排出トレイ70上に排出される。この排出過程で、排出搬送パス69を通るか、もしくは両面画像形成を要する場合には反転搬送装置71が有する反転誘導パス72を通るかが選択される。
【0029】
両面画像形成を要する場合、シート材Sは反転誘導パス72からスイッチバックパス74へと引き込まれる。そして、反転ローラ76の回転方向を正逆転させること(スイッチバック動作)を行うことで先後端を入れ替え、両面搬送パス73を介して再度画像形成部へと搬送される。
【0030】
<トナー供給装置構成>
図1に示すように、トナー供給装置10が装置本体の背面の上部に取りつけられている。トナー供給装置10は、現像器43へのトナーの供給と、トナーカートリッジ14からトナー供給装置10のトナー供給部本体10a内へのトナーの補給を行う。トナー供給装置10の画像形成装置本体における機能としては、現像器43へトナーを供給するための機能が挙げられるため、現像器43へトナーを供給可能なように、現像器43上部にトナー供給装置10が配置される。
【0031】
図2は、トナー供給装置の側断面図である。
図2に示すように、トナー供給装置10のトナー供給部本体10a(ホッパー)には、トナーカートリッジ14の供給口14aがセットされる。
【0032】
供給口14aから供給されたトナーカートリッジ14からのトナーは、トナー貯蔵部18に貯蔵される。貯蔵されたトナーは、トナー供給部本体10a内の複数のスクリューによって、現像器43(
図1参照)へと搬送される。尚、複数のスクリューとしては、撹拌スクリュー11(撹拌部材)と、搬送部材としての第一スクリュー12(第一搬送部材)、第二スクリュー13(第二搬送部材)を有する。
【0033】
また、トナーカートリッジ14からトナーを補給する際は、供給口開閉機構30がトナーカートリッジ14の先端に設けられたキャップ15と係合する。これによって、トナーカートリッジ14が回転可能となり、トナーカートリッジ14を回転させることでトナーを補給することができる。供給口開閉機構30には、後述の方法でトナーカートリッジ14を回転駆動するためのカートリッジ駆動軸27が配設される。各部の詳細については、以下に説明する。
【0034】
トナーカートリッジ14からトナー供給部本体10aへの補給機能について説明する。
図3は、トナーカートリッジとキャップとの結合部材の関係を示す図である。
【0035】
トナーカートリッジ14の供給口は通常閉じられており、ユーザーが容易にあけることができない構成となっている。
【0036】
まず、ユーザーがトナーカートリッジ14を指示に従って本体にセットする。この状態においては、
図3に示すように、トナーカートリッジ14の先端にあるキャップ15と、供給口開閉機構30のカートリッジ駆動軸27とが係合していない。このため、トナーカートリッジ14からトナーを補給することはできない。
【0037】
次に、ユーザーがトナーカートリッジ14を確実にセットしたことを不図示の検知センサが検知すると、後述の駆動制御部103は、トナー供給部本体10a内にある供給口開閉機構30のカートリッジ駆動軸27を駆動させる。このカートリッジ駆動軸27の駆動により、トナーカートリッジ14先端のキャップ15が結合部材16と係合し、トナーカートリッジ14の先端のキャップ15を開くことになる。供給口開閉機構30の駆動は、後述の駆動源21(カートリッジ駆動源)を用いて行う。
【0038】
図4はトナーカートリッジの駆動構成を示す斜視図である。駆動源21を正回転させると、
図4に示すように、駆動列のギアで駆動力がカムギア19に伝達され、供給口開閉機構30を駆動させる。
【0039】
図5はキャップ開閉機構の拡大斜視図である。供給口開閉機構30の詳細を
図5を用いて説明する。
【0040】
カムギア19の内部には溝(図示しない)が形成されている。このため、外周にあるカムギア19が図中矢印D2の方向に回転させられると、中央部にある円筒部材28が前進動作する。このとき、トナーカートリッジ14先端のキャップ15が、キャップ15と結合する結合部材16と係合する。
【0041】
さらに、カムギア19を矢印の方向に回転させると、円筒部材28が後進動作することで、キャップ15を引き抜く。このときの状態が
図6である。
図6は結合部材がキャップから引き抜かれた状態を示す図である。
【0042】
このとき、キャップ15と結合部材16が係合された状態でキャップ15が引き抜かれている。このため、
図4に示す駆動源21を逆回転させると、駆動力がワンウェイギア20によって分岐し、カートリッジ駆動軸27に伝達される。
【0043】
そして、結合部材16とカートリッジ駆動軸27とが結合して一体となっているため、
図6に示すように、カートリッジ駆動軸27の回転によって結合部材16が回転する。さらに、結合部材16と係合しているキャップ15が回転するため、トナーカートリッジ14自身も回転する。これによって、トナーがトナーカートリッジ14からトナー供給部本体10a内に補給される状態となる。
【0044】
次に、トナー供給部本体10a内のトナー貯蔵部18の詳細について説明する。トナー貯蔵部18には、トナーセンサ17(トナー検知センサ)が設けられており、トナーセンサ17の表面上にトナーが存在すると、トナーの圧力を感知し、トナー貯蔵部18内にトナーTが存在する状態であると認識する。
【0045】
図7はトナー供給装置の貯蔵部が満たされた状態を示す側断面図である。トナー貯蔵部18内のトナーTは通常は
図7に示す状態である。即ち、トナーTがトナーセンサ17よりも上方まで達しており、トナー貯蔵部18がトナーTで満たされた状態にある。
【0046】
一方で、現像器43への補給を行う過程で、トナー貯蔵部18のトナーが消費されてくると、
図8のような状態となる。
図8はトナー供給装置の貯蔵部へのトナー供給が必要な状態を示す側断面図である。
【0047】
図8に示すように、トナーセンサ17の表面上にトナーTが存在しなくなり、トナー貯蔵部18内にトナーTが無し状態と認識する。この場合、トナー貯蔵部18のトナーTが存在するように、トナーカートリッジ14からトナーが供給される。
【0048】
図9はトナーカートリッジの本体へのセット状態を示す斜視図である。トナーカートリッジ14は、
図9に示すように、トナーカートリッジ14自体に螺旋形状が形成されたボトル形状をしている。トナーカートリッジ14は、本体のカートリッジトレイ26にセットされる。
【0049】
図10はトナーカートリッジとコロの関係を示す図である。
図10に示すように、カートリッジトレイ26は複数のコロ25が配設される。コロ25があることにより、トナーカートリッジ14を円滑に回転駆動させることができる。
【0050】
このようにトナーカートリッジ14自身が回転することで、トナーカートリッジ14内部に収容しているトナーがトナーカートリッジ14の供給口14aまで搬送され、排出される。これにより、トナー貯蔵部18へとトナーを供給することができる。
【0051】
最後に、トナー供給装置10から現像器43への供給機能について詳細に説明する。
図11はトナー供給装置10の上面図である。
【0052】
図11に示すように、現像器43内のセンサ43a(
図14参照)の出力によって、トナーが不足した信号を制御部100(
図14参照)が受け取る。すると、現像器43へ最適な量のトナーが供給されるように、トナー供給装置10に信号が送られる。
【0053】
トナー貯蔵部18のトナーは、撹拌スクリュー11によって矢印の方向に搬送され、さらに第一スクリュー12によって中央部へ搬送される。
【0054】
ここで、撹拌スクリュー11は、トナーを撹拌することだけを目的とした小判状でかつ内部が空洞な形状となっている。この構成により、トナー搬送過程におけるトナーの詰まりの発生を防止することができるため、トナーを撹拌しつつトナーが自然に流れるように搬送することができる。
【0055】
トナー供給部本体10aの中央部に搬送されたトナーは、
図11に示す中央部に空いた穴10hから落下し、第二スクリュー13部へと搬送される。
【0056】
図12はトナー供給構成を側面図である。
図12に示すように、第一スクリュー12から中央部に搬送されたトナーは、第二スクリュー13へと落下し、第二スクリュー13によって最終的に現像器43へと搬送される。
【0057】
次に、トナー供給装置10の駆動構成を説明する。
図13はトナー供給に係る駆動構成を示す斜視図である。
【0058】
現像器43へのトナー供給要求信号がトナー供給装置10に送られると、
図13に示す駆動源22(回転体駆動源)が駆動し、ギア列によって矢印のように駆動が伝達される。すると、トナー供給装置10内のスクリュー(撹拌スクリュー11、第一スクリュー12、第二スクリュー13)が回転して、トナー搬送方向下流側に配設される現像器43へとトナーが搬送される。
【0059】
このとき、撹拌スクリュー11を別途駆動させる構成のものも知られているが、別途駆動源が必要であったり、正逆駆動によって行う場合も、ワンウェイギア等が必要となり、高価な構成となってしまう。本実施形態の構成によれば、駆動源22が一つで、現像器43へのトナー補給が可能であり、安価な構成となっている。
【0060】
上述したそれぞれ各駆動源21、駆動源22の動きや、トナーセンサ17及びトナーセンサ29の出力は、制御部100に伝達され、制御される。
図14は画像形成装置の制御ブロック図である。
【0061】
図14に示すように、制御部100は、現像器43内のトナー残量を検知するセンサ43a(残量検知センサ)や、トナー供給装置10のトナーセンサ17及びトナーセンサ29からの検知信号(出力値)を受取り、駆動制御部103を駆動制御する。また、電源電圧102を有し、各駆動源21及び駆動源22へ最適な電圧供給をする。
【0062】
DCモータである駆動源21及び駆動源22を駆動させるタイミングや、トナーセンサ17及びトナーセンサ29の出力値はすべて制御部100で統括されている。制御部100は、トナーセンサ17の検知結果と撹拌スクリュー11、第一スクリュー12、第二スクリュー13の駆動状態から、トナーカートリッジ14の補給動作を実行するか否かを判断する。そして、それぞれの動きは制御部100が有するCPU101によって行われる。
【0063】
ここで、トナーカートリッジ14からトナー供給部本体10a内にトナーを補給する際のシーケンスについて説明する。
図15は第1実施形態の制御のフローチャートである。
【0064】
前述したように、トナー貯蔵部18内に設けられているトナーセンサ17がトナーなしと判定すると、トナーカートリッジ14がフローチャートにしたがって駆動する指令が出される。
【0065】
フローチャートはトナーカートリッジ14のトナーの残量に応じて二段階で設定されている。一段階目は初期のトナーカートリッジ14内にトナーが豊富にあるときに実行されており、二段階目は、トナーカートリッジ14内のトナーが残り少なくなってきた際に実行される。一段階目から二段階目の移行は、トナーカートリッジ14内のトナーが所定量以下になったときに、自動的に移行するようになっている。
【0066】
まず一段階目のフローチャートを
図15(a)に示す。まずStep1にてトナーカートリッジ14を駆動する準備として、実行回数を1回に設定する。
【0067】
Step2において、トナーが現像器43に補給され、トナーセンサ17がOFFになるまでトナーカートリッジ14の動作は行われない。
【0068】
トナーセンサ17がOFFになると、
図14におけるセンサの信号が制御部100に伝えられるため、Step3へ移行する。
【0069】
Step3において、トナーカートリッジ14を駆動させるために制御部100から駆動制御部103へと指令が伝えられる。これによって、トナーカートリッジ14が駆動を始める。トナーカートリッジ14が一度駆動すると4秒間駆動し続け、次のStep4に移り、1秒間停止する。ここで、1秒間停止させている理由は、補給トナーが落ち着いた状態でトナーセンサによる有無検知を行うことで検知精度を高めるためである。もちろん、トナーカートリッジを間欠駆動しない構成であっても本発明を適用することができる。
【0070】
Step5において、トナーセンサ17の状態を確認する。
【0071】
トナーセンサ17がONになっていると、その情報が制御部100に伝えられ、Step1に戻る。これにより、実行回数が1回にリセットされる。そして現像器43の補給動作によって、再びトナーセンサ17がOFFになるまで待機する。
【0072】
一方、トナーセンサ17がOFFのままであった場合、Step6にて、実行回数を1回増加させる。
【0073】
Step7にて実行回数が閾値に達しているか判定し、達していない場合は、Step3に戻り動作を繰り返す。ここでStep7にて閾値に達していた場合は、Step8にて一段階目のフローチャートを終了する。
【0074】
次に、二段階目のフローチャートに移行する。二段階目のフローチャートを
図15(b)に示す。前述のとおり、二段階目は、トナーカートリッジ14内のトナーが残り少なくなってきた際に実行される。
【0075】
二段階目はStep13におけるトナーカートリッジ14の駆動時間を8秒としている。これは、トナーカートリッジ14内の排出性能が低下しているため、トナーカートリッジ14の停止期間を短くするためである。駆動時間を除いて、Step11からStep15までは一段階目のStep1からStep5までと同様に行われる。そして、二段階目においては、Step15の後に、トナーカートリッジ駆動制御であるStepAを設けている。
【0076】
StepAにおいて、Step13あるいはStep14の実行中、つまり、トナーカートリッジ14の1サイクルの動作中に次の確認を行う。即ち、現像器43への補給動作が行われているかどうかと、またはトナーカートリッジ14の駆動が停止させられている際に、補給動作が行われているかどうかの確認を行う。尚、ここでの1サイクルとは、8秒駆動し、1秒停止することである。言い換えれば、制御部100は、所定時間(本実施例では8+1=9秒)経過する毎に、該経過時間中に現像器43への補給動作が行われているかどうかを判断し、トナーカートリッジ14の一連の補給動作を継続するか否かを決定する。
【0077】
具体的には、トナーカートリッジ14の駆動の間にトナー貯蔵部18の下流にある現像器43へトナーを一定量供給する動作が行われていれば、トナーカートリッジ14の駆動を継続する。一方、トナーカートリッジ14の動作の間にトナー貯蔵部18の下流にある現像器43へトナーを一定量供給する動作が行われていなければ、トナーカートリッジ14の駆動を(停止)する。
【0078】
確認の流れを
図14のブロック図を用いて説明すると、現像器43に配置されているセンサ43aの情報は常に制御部100へ伝えられている。そして、制御部100ではそのセンサ43aの出力信号から判定する。即ち、センサ43aからの信号をトナー要求信号として受信し、トナー濃度等の状態を判定し、その判定結果から補給動作が必要かどうか判断する。
【0079】
補給動作を必要とすると判断した場合に初めて、補給動作を行う指令が駆動制御部103に出される。このため、StepAにおいては、補給動作を行う指令が出されたかどうかを確認することになる。現像器43への補給動作が実行されているかの判断、即ち、第一スクリュー12、第二スクリュー13が駆動しているか(供給動作が実行されているか)の判断は、補給動作を行う指令以外であってもよい。例えば、センサ43aの検知結果に基づいて、現像器43への補給動作が実行されているかの判断を行ってもよい。
【0080】
Step13あるいはStep14の実行中に、直近のトナーカートリッジ14の動作を開始してから現像器43への補給動作が実行されている場合は、Step16へ移行し、その後は一段階目と同様のシーケンス通りにフローチャートを実行する。
【0081】
ここで、現像器43への補給動作が行われていない場合は、Step15に戻り、トナーカートリッジ14は停止を繰り返す。即ち、トナーカートリッジ14の一連の補給動作を停止する。
【0082】
このとき、現像器43への補給動作が行われて初めてStep16へと移行することができる。即ち、制御部100は、トナーセンサ17の検知結果からトナーなしを検知した状態で、かつ、補給動作が停止されてから現像器43への補給動作が行われたことを検知した場合に、トナーカートリッジ14の一連の補給動作を再開する。
【0083】
つまり、現像器43内のセンサ43aの状態が補給動作を必要としない限りは、現像器43への補給動作の指令も発生せず、トナーカートリッジ14の動作も停止したままになる。
【0084】
そして、現像器43への補給動作が行われると補給動作に伴って、前述した撹拌スクリュー11が回転し、山状に積もっていたトナーがある程度崩され、かつ補給された分のトナーが消費される。このため、出口付近に積もってしまったトナーがあったとしても、山の高さは確実に低くなる。
【0085】
さらに、1サイクルの補給動作でトナーの山を完全に崩しきれなかったとしても、トナーカートリッジ14の動作は1サイクルごとに、トナーの補給動作を待つ。このため、無駄にトナーカートリッジ14が動作し続けることはない。
【0086】
上記の動作を行い、Step17で閾値50回までサイクル数が達成されると、トナーカートリッジ14内のトナーが無しと判断される。つまり、最低でも50回撹拌、および補給動作が行われてからトナーなしと判定する。このため、その間に山状になったトナーを解消する機会がある。
【0087】
また、補給動作に伴って撹拌を行っているため、必要以上にトナーにダメージを与えることもない。このため、トナーを劣化させる心配もない。また、トナーカートリッジを駆動する際にホッパー内のトナーを撹拌することができる。このため、トナーカートリッジからトナーを補給するときに、ホッパー内にトナーが山状に堆積して排出が妨げられることを抑制できる。従って、トナーカートリッジにトナーが残っているのにも関わらず、トナーなしの判断をしてしまうこと(閾値50回に達すること)を抑制することができる。
【0088】
そして、トナーセンサ17がトナー有りと判定すると、閾値もリセットするようにしている。このため、効率よくトナーカートリッジ14内のトナーを排出し続けることが可能となる。
【0089】
本実施形態では、トナーセンサ17の検知結果に基づいて、トナーカートリッジ14による一連の補給動作を開始させる。そして、これとともに、トナーセンサ17の検知結果と、一連の補給動作を開始してから所定期間ごとの第一スクリュー12、第二スクリュー13の駆動に関する情報とに基づいて、トナーカートリッジ14による一連の補給動作を継続するか否かを制御する。
【0090】
また、本実施形態では一段階目にStepAを設けない。これにより、仮にトナーカートリッジ14内のトナー量がもともと少ないトナーカートリッジ14が装着された際、トナーの補給動作を待たずに、すばやく二段階目に移行することが可能である。
【0091】
尚、閾値を50回、1サイクルの動作として8秒駆動、1秒停止としているが、これに限るものではない。設定値は、トナーの流動性や、トナーカートリッジ14の形状等によって変更し最適な条件に合わせるのが好ましい。
【0092】
〔第2実施形態〕
図16に第2実施形態の制御のフローチャートを示す。第1実施形態と異なるところは、一段階目の
図16(a)のフローチャートに対しても、StepAを投入しているところである。
【0093】
通常、トナーカートリッジ14内のトナーの量が多い際には、トナーの排出量も多いため、課題としている山状になることは想定していない。しかしながら、トナーカートリッジ14内のトナーの状態や、使用環境によっては、一時的にトナーの排出量が低下する可能性もある。その際には、本実施形態のように、初期の段階である一段階目から、StepAを適用することで、効果を発揮できる。