(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記出力先決定手段は、前記操作信号の出力先に決定されたアプリケーションシステムが、当該操作信号に基づいてアプリケーションプログラムを実行したか否かを判定し、実行したと判定された場合にのみ前記対応テーブルの前記優先順位を繰り上げる、請求項3に記載の情報処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、アクティブ状態とすべきアプリケーションシステムを簡易な操作で切り替えることができる、情報処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明は、
車両に備えられ、複数のアプリケーションシステムを制御可能な情報処理装置であって、
ユーザの操作を受け付ける複数の操作ボタンと、
上記複数の操作ボタンの各々を、上記複数のアプリケーションシステムの少なくともいずれか一つの一機能に対応付けた対応テーブルを記憶した記憶手段と、
上記記憶手段に記憶された対応テーブルに基づいて、ユーザのボタン操作に応じて生じる操作信号の出力先を、上記複数のアプリケーションシステムのいずれか一つに決定する出力先決定手段と、
上記出力先決定手段により決定されたアプリケーションシステムに、上記操作信号を出力する出力手段とを備えた、情報処理装置である。
【0010】
第1の発明によれば、アクティブ状態とすべきアプリケーションシステムの状態を簡易な操作でアクティブ状態に切り替えることができる。すなわち、ユーザのボタン操作に応じた操作信号の出力先が、複数のアプリケーションシステムのいずれか一つに決定され、決定されたアプリケーションシステムに操作信号が出力されるので、ユーザが操作ボタンを1回操作するだけで、アクティブ状態となるアプリケーションシステムが自動的に決定される。よって、アプリケーションシステムをアクティブ状態に切り替える際に、モード切替ボタンを逐一操作する必要がなく、操作ボタンの操作性が向上する。また、アクティブ状態のアプリケーションシステムに対応付けられていない操作ボタンが操作されたときに、その操作ボタンに対応付けられている非アクティブ状態のアプリケーションシステムに対して直接操作指示を与えることができる。これにより、例えば、ユーザは、アプリケーションシステムAがアクティブな状態から、非アクティブ状態のアプリケーションシステムBを操作したい場合に、モード切替ボタンを操作することなく、上記直接操作できる操作ボタンを操作することで、直ちにアプリケーションシステムBを操作することが可能となる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、
上記複数の操作ボタンのうち少なくともいずれか一つは、2つ以上のアプリケーションシステムに対応付けられていることを特徴とする。
【0012】
第2の発明によれば、複数の操作ボタンのうち少なくともいずれか一つが2つ以上のアプリケーションシステムに対応付けられている場合であっても、アクティブ状態とすべきアプリケーションシステムの状態を簡易な操作でアクティブ状態に切り替えることができる。
【0013】
第3の発明は、第2の発明において、
上記出力先決定手段は、ユーザが操作した操作ボタンに2つ以上のアプリケーションシステムが対応付けられている場合、アクティブ状態のアプリケーションシステムを操作信号の出力先に決定することを特徴とする。
【0014】
第3の発明によれば、ユーザに操作された操作ボタンが、アクティブ状態であるアプリケーションシステムに対応している場合に、当該アプリケーションシステムのアクティブ状態を維持することができる。
【0015】
第4の発明は、第1の発明において、
上記記憶手段は、上記操作信号の出力先の優先順位をさらに記憶し、
上記出力先決定手段は、上記記憶手段に記憶された上記対応テーブルおよび上記優先順位に基づいて、上記操作信号の出力先を、上記複数のアプリケーションシステムのいずれか一つに決定することを特徴とする。
【0016】
第4の発明によれば、優先順位に基づいて、アクティブ状態とすべきアプリケーションシステムを適切にアクティブ状態に切り替えることができる。
【0017】
第5の発明は、第4の発明において、
上記出力先決定手段は、ユーザが操作した操作ボタンに2つ以上の非アクティブ状態のアプリケーションシステムが対応付けられている場合、当該対応付けられたアプリケーションシステムのうち上記優先順位が最も高いアプリケーションシステムを操作信号の出力先に決定することを特徴とする。
【0018】
第5の発明によれば、優先順位が最も高いアプリケーションシステムを操作信号の出力先とすることで、アクティブ状態とすべきアプリケーションシステムを適切にアクティブ状態に切り替えることができる。
【0019】
第6の発明は、第4の発明において、
上記出力先決定手段は、上記対応テーブルにおける上記操作信号の出力先に決定されたアプリケーションシステムの優先順位を繰り上げることを特徴とする。
【0020】
第6の発明によれば、操作信号の出力先に決定されたアプリケーションシステムの優先順位を繰り上げることで、次回のボタン操作以降、当該アプリケーションシステムが操作信号の出力先に決定される確率が高くなる。よって、優先順位にユーザのボタン操作の傾向が反映され、ユーザが操作したいアプリケーションシステムがアクティブになる可能性が高くなる。
【0021】
第7の発明は、第6の発明において、
上記出力先決定手段は、上記操作信号の出力先に決定されたアプリケーションシステムが、当該操作信号に基づいてアプリケーションプログラムを実行したか否かを判定し、実行したと判定された場合にのみ上記対応テーブルの上記優先順位を繰り上げることを特徴とする。
【0022】
第7の発明によれば、アプリケーションプログラムの実行が行われた場合にのみ、優先順位の更新が行われるので、優先順位の更新を適切に行うことができる。つまり、アプリケーションプログラムが何らかの理由で実行されなかった場合にまで優先順位が更新されることがない。
【0023】
第8の発明は、第1の発明において、
上記入力手段は、車両のステアリングスイッチであることを特徴とする。
【0024】
第8の発明によれば、アクティブ状態とすべきアプリケーションシステムの状態を、ステアリングスイッチの簡易な操作でアクティブ状態に切り替えることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、アクティブ状態とすべきアプリケーションシステムを簡易な操作で切り替えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置および当該情報処理装置に接続された機器を示すブロック図である。
【0028】
第1実施形態に係る情報処理装置は、車両に搭載されるものである。
【0029】
以下の説明において、「アクティブ状態」とは、車両に搭載されたアプリケーションシステムがユーザの操作入力を受け付ける状態のことを言う。また、「非アクティブ状態」とは、アプリケーションシステムがユーザの操作入力を受け付けない状態のことを言う。
【0030】
第1実施形態に係る情報処理装置1は、複数のアプリケーションシステムを管理する装置である。アプリケーションシステムには、例えば、カーナビゲーションシステム(以下、カーナビと称する)、オーディオシステム(以下、オーディオと称する)、エアコンシステム(エアコンと称する)が含まれる。カーナビは、直接的には、カーナビに含まれるカーナビECU(Electronic Control Unit)3に制御される。オーディオは、直接的には、オーディオに含まれるオーディオECU4に制御される。エアコンは、直接的には、エアコンに含まれるエアコンECU5に制御される。情報処理装置1は、これらカーナビECU3、オーディオECU4、およびエアコンECU5の動作を管理する。なお、必要に応じて、カーナビECU3、オーディオECU4、エアコンECU5をアプリECUと総称する。
【0031】
図1に示されるように、情報処理装置1は、管理ECU2と、複数の操作ボタン6a〜6e(
図4参照)からなるステアリングスイッチ6とを備えている。管理ECU2には、カーナビECU3、オーディオECU4、エアコンECU5、およびディスプレイ7が接続されている。
【0032】
ディスプレイ7の種類は特に限定されるものではないが、例えば、
図2に示されるような、インストルメントパネル中央部に配置されたディスプレイ(以下、中央ディスプレイと称する)とすることができる。
図2は、インストルメントパネル中央部に配置された中央ディスプレイの表示画面の一例を示す図である。この中央ディスプレイは、液晶ディスプレイであり、例えば、
図2に示されるように、1つのディスプレイ7の画面を上下に2分割し、上側の領域と下側の領域に別々のアプリケーションシステムのコンテンツを表示することができる。
図2に示される例では、上側にオーディオのコンテンツが表示され、下側にカーナビのコンテンツが表示されている。なお、
図2に示される例では、オーディオのコンテンツは、FM放送を受信中の画面になっている。
【0033】
なお、ディスプレイ7は、中央ディスプレイに限定されず、例えば、運転席前方のメータディスプレイ(液晶ディスプレイ)であってもよい。ディスプレイ7をメータディスプレイとする場合、メータディスプレイの或る領域に、メータ表示の邪魔にならないように、アプリケーションシステムのコンテンツを表示することができる。
図3は、ディスプレイ7をメータディスプレイとした場合のコンテンツの表示例を示す図である。
図3に示される例では、ディスプレイ7の或る領域にエアコンのコンテンツが表示されている。
図3においては、メータの表示を省略している。
【0034】
図4は、ステアリングスイッチ6の構成の一例を示す図である。ステアリングスイッチ6は、上操作ボタン6a、下操作ボタン6b、右操作ボタン6c、左操作ボタン6d、および決定操作ボタン6eで構成されている。以下、必要に応じて、上操作ボタン6a、下操作ボタン6b、右操作ボタン6c、左操作ボタン6d、および決定操作ボタン6eを、操作ボタン6a〜6dと総称する。
【0035】
図4は、ステアリングスイッチ6がステアリングホイール11に設けられている状態を示している。操作ボタン6a〜6eは、ステアリングホイール11の所定位置に密集して配置されている。操作ボタン6a〜6eのうち少なくともいずれか一つは、複数の機能が割り当てられている。
【0036】
管理ECU2は、
図1に示されるように、記憶部8、アクティブ状態検知部23、出力先決定部9と、入出力部10とを備えている。管理ECU2は、ハードウェア的には、CPU、ROM、RAM等から構成されている。ROMに予め格納された制御プログラムをCPUが実行することにより、記憶部8、アクティブ状態検知部23、出力先決定部9、入出力部10等の機能が実現される。
【0037】
記憶部8は、対応テーブル12を記憶する(
図1参照)。
図5は、対応テーブル12の一例を示す図である。
図5に示されるように、対応テーブル12において、複数の操作ボタン6a〜6eの各々が、いずれかのアプリケーションシステムの一機能に対応付けられている。また、対応テーブル12において、操作ボタン6a〜6eのうち少なくとも一つの操作ボタンが、複数のアプリケーションシステムに対応付けられている。
図5に示される例では、上操作ボタン6aは、カーナビコンテンツの表示画面を上方にスクロールさせる機能を担っている。下操作ボタン6bは、カーナビコンテンツの表示画面を下方にスクロールさせる機能を担っている。右操作ボタン6cは、カーナビコンテンツの表示画面を右方にスクロールさせる機能を担っている。左操作ボタン6dは、カーナビコンテンツの表示画面を左方にスクロールさせる機能を担っている。
【0038】
また、上操作ボタン6aは、オーディオコンテンツにおいてFM放送の選局周波数(受信周波数)を上げる機能を担っている。下操作ボタン6bは、FMの選局周波数を下げる機能を担っている。
【0039】
また、右矢印ボタン6cは、エアコンの設定温度を上げる機能を担っている。左矢印ボタン6dは、エアコンの設定温度を下げる機能を担っている。決定操作ボタン6eは、エアコンのオン、オフを切り替える機能を担っている。
【0040】
つまり、
図5に示される例では、上操作ボタン6a、下操作ボタン6b、右操作ボタン6c、および左操作ボタン6dが、いわゆるマルチファンクションボタンとなっている。
【0041】
図2に示される例では、コンテンツ毎に、操作ボタン6a〜6dのイメージが表示領域の右上に表示されている。
図2に示されるように、操作ボタン6a〜6dは、コンテンツを操作可能な操作ボタンを識別できるように表示されている。例えば、カーナビコンテンツにおいては、上操作ボタン6a、下操作ボタン6b、右操作ボタン6c、左操作ボタンは操作可能なので、これらの操作ボタンのイメージが実線で表示され、決定操作ボタン6eは操作可能ではないので、決定操作ボタン6eのイメージは破線で表示される。このような表示とすることにより、ユーザはいずれの操作ボタンが各コンテンツに対応しているのかを容易に把握することができる。
【0042】
記憶部8は、対応テーブル12の他、
図6に例示する優先順位テーブル13を記憶する(
図1参照)。優先順位テーブル13は、複数のアプリECU3〜5のうち、操作信号(いずれの操作ボタンがユーザに操作されたのかを示す信号)の出力先としていずれのアプリECUが優先されるのかを示す優先順位を表したものである。
【0043】
アクティブ状態検知部23は、ユーザが操作ボタンを操作した時点においていずれのアプリケーションシステムがアクティブ状態になっており、いずれのアプリケーションシステムが非アクティブ状態になっているのかを検知する。例えば、ユーザが操作ボタンを操作した時点においてオーディオがアクティブ状態になっている場合には、アクティブ状態検知部23は、オーディオがアクティブ状態になっており、他のアプリケーションシステム(カーナビ、エアコン)が非アクティブ状態になっていることを検知する。
【0044】
出力先決定部9は、ユーザのボタン操作に応じて生じる操作信号の出力先を、複数のアプリECU3〜5のいずれか一つに決定する。具体的には、出力先決定部9は、まず、対応テーブル12を参照して、ユーザに操作された操作ボタンに対応するアプリケーションシステムを選択する。
図5に示す例では、ユーザが上操作ボタン6aを操作した場合、カーナビとオーディオを選択する。また、ユーザが決定操作ボタン6eを選択した場合、エアコンを選択する。次いで、出力先決定部9は、選択されたアプリケーションシステムが2つ以上であるか否かを判定する。選択されたアプリケーションシステムが1つである場合は、出力先決定部9は、当該アプリケーションシステムのアプリECUを操作信号の出力先に決定する。一方、選択されたアプリケーションシステムが2つ以上である場合には、出力先決定部9は、当該2つ以上のアプリケーションシステム中にアクティブ状態のものが存在するか否かを判定する。アクティブ状態のアプリケーションシステムが存在する場合には、出力先決定部9は、当該アクティブ状態のアプリケーションシステムのアプリECUを操作信号の出力先に決定する。アクティブ状態のアプリケーションシステムが存在しない場合には、出力先決定部9は、優先順位テーブル13を参照し、優先順位テーブル13に表された優先順位に基づいて、操作信号の出力先を決定する。
このように、アクティブ状態のアプリケーションシステムにおいて、当該アプリケーションに対応付けられていない操作ボタンが存在し、当該操作ボタンに対応付けられている非アクティブ状態のアプリケーションシステムが存在する場合に、本発明は、アクティブ状態のアプリケーションシステムを切り替えることができる。具体的には、出力先決定部9は、選択されたアプリケーションシステム中で優先順位が最上位のアプリケーションシステムのアプリECUを操作信号の出力先に決定する。
図5に示す対応テーブル12および
図6に示す優先順位テーブル13を参照する場合、操作信号の出力先は以下のように決定される。
【0045】
一例として、エアコンがアクティブ状態になっているときにユーザが上操作ボタン6aを操作した場合を想定する。この場合、対応テーブル12を参照すると、上操作ボタン6aには、カーナビ画面の上方向にスクロールする機能と、FMの選局周波数を上げる機能とが対応することが分かる。この参照によって、操作信号の出力先となるアプリECUがカーナビECU3とオーディオECU4の2つに絞られる(つまり、カーナビECU3とオーディオECU4の2つが選択される)。次に、カーナビとオーディオのいずれかがアクティブ状態であるか否かが判定される。カーナビおよびオーディオのいずれも非アクティブ状態なので、優先順位テーブル13が参照される。優先順位テーブル13を参照すると、カーナビの優先順位がオーディオの優先順位よりも高いので、操作信号の出力先がカーナビECU3に決定される。つまり、アクティブ状態とするアプリケーションシステムが、カーナビに決定される。
【0046】
他の例として、オーディオがアクティブ状態になっているときにユーザが上操作ボタン6aを操作した場合を想定する。この場合、対応テーブル12を参照すると、上操作ボタン6aには、カーナビ画面の上方向にスクロールする機能と、FMの選局周波数を上げる機能とが対応することが分かる。この参照によって、操作信号の出力先となるアプリECUがカーナビECU3とオーディオECU4の2つに絞られる。次に、カーナビとオーディオのいずれかがアクティブ状態であるか否かが判定される。オーディオがアクティブ状態なので、操作信号の出力先がオーディオECU4に決定される。つまり、アクティブ状態とするアプリケーションシステムがオーディオに決定され、オーディオはアクティブ状態を維持する。
【0047】
入出力部10は、管理ECU2の動作に必要な信号を入力し、管理ECU2の動作によって生成された信号を出力する。例えば、入出力部10は、イグニッションスイッチがオンになったことを示す信号を入力する。信号が入力されると、管理ECU2が起動する。また、入出力部10は、ユーザのボタン操作に応じた操作信号を操作ボタンから入力し、操作信号の入力を検知する。また、管理ECU2は、出力先決定部9により決定されたアプリECUに操作信号を出力する。
【0048】
以下、
図7を参照しつつ、情報処理装置1の動作について説明する。
図7は、情報処理装置1の動作を示すフローチャートである。なお、
図7では、情報処理装置1の動作とともに、アプリECUの動作も示している。
【0049】
図7に示されるように、まず、操作ボタン6a〜6eのいずれかが操作されたか否かが判断される(ステップS1)。いずれの操作ボタンも操作されなかった場合は、ステップS1に戻る。一方、いずれかの操作ボタンが操作された場合は、対応テーブル12が参照される(ステップS2)。ステップS2では、操作された操作ボタンに対応するアプリケーションシステムが選択される。次いで、選択されたアプリケーションシステムが2つ以上であるか否かが判定される(ステップS3)。選択されたアプリケーションシステムが1つである場合(ステップS3でNO)、ステップS6に移行する。選択されたアプリケーションシステムが1つである場合とは、
図5に示す例では、決定操作ボタン6eが操作されたことにより、エアコンが選択された場合である。ステップS6では、当該1つのアプリケーションシステムのアプリECUが操作信号の出力先に決定される。一方、選択されたアプリケーションシステムが2つ以上である場合(ステップS3でYES)、選択されたアプリケーションシステム中に、アクティブ状態のものが存在するか否かが判定される(ステップS4)。選択されたアプリケーションシステムが2つ以上である場合とは、
図5に示す例では、例えば、上操作ボタン6aが操作されたことにより、カーナビとオーディオが選択された場合である。
【0050】
選択されたアプリケーションシステム中に、アクティブ状態のアプリケーションシステムが存在する場合、当該アクティブ状態のアプリケーションシステムのアプリECUが操作信号の出力先に決定される(ステップS6)。例えば、オーディオがアクティブ状態であるときに、上操作ボタン6aが操作され、カーナビとオーディオが選択された場合には、オーディオECU4が操作信号の出力先に決定される。一方、選択されたアプリケーションシステム中に、アクティブ状態のアプリケーションシステムが存在しない場合、優先順位テーブル13が参照される(ステップS5)。次いで、優先順位テーブル13に表された優先順位に基づいて、操作信号の出力先が決定される(ステップS6)。具体的には、選択されたアプリケーションシステム中で優先順位が最上位であるアプリケーションシステムのアプリECUが操作信号の出力先に決定される。例えば、エアコンがアクティブ状態であるときに、上操作ボタン6aが操作され、カーナビとオーディオが選択された場合には、カーナビECU3が操作信号の出力先に決定される。
【0051】
次いで、出力先決定部9で決定されたアプリECUに、操作信号が出力される(ステップS7)。例えば、ステップS6において、操作信号の出力先がカーナビECU3に決定された場合には、操作信号がカーナビECU3に出力される。
【0052】
ステップS7で出力された操作信号は、アプリECUに入力される(ステップS8)。例えば、ステップS7において、カーナビECU3に向けて操作信号が出力された場合には、その操作信号がカーナビECU3に入力される。
【0053】
次いで、入力された操作信号に基づき、アプリECUがアプリケーションシステムにプログラム実行の指示を出力し、その指示を受けてアプリケーションシステムがアプリケーションプログラムを実行する(ステップS9)。一例として、決定操作ボタン6eが操作され、その操作に応じた操作信号がエアコンECU5に入力された場合には、その操作信号に基づき、エアコンECU5がエアコンの電源をオンにし、エアコンを作動させる。他の例として、上操作ボタン6aが操作され、その操作に応じた操作信号がカーナビECU3に入力された場合には、その操作信号に基づくカーナビECU3の制御により、カーナビ画面が上方向にスクロールする(
図2参照)。
以上が、情報処理装置1およびアプリケーションシステムの動作である。情報処理装置1の動作は、ステップS1〜S7であり、アプリケーションシステムの動作は、ステップS8,9である。
【0054】
第1実施形態によれば、アクティブ状態とすべきアプリケーションシステムの状態を簡易な操作でアクティブ状態に切り替えることができる。すなわち、ユーザが操作ボタンを操作すると、対応テーブル12が参照され、さらに必要に応じて優先順位テーブル13が参照され、その参照結果に応じて、ボタン操作に応じた操作信号の出力先が、複数のアプリECU3〜5のいずれか一つに決定され、決定されたアプリECUに操作信号が出力されるので、ユーザが操作ボタンを1回操作するだけで、アクティブ状態となるアプリケーションシステムが自動的に決定される。よって、アプリケーションシステムをアクティブ状態に切り替える際に、モード切替ボタンを逐一操作する必要がなく、操作ボタンの操作性が向上する。
【0055】
具体的な事例を挙げれば以下の通りである。
今、オーディオがアクティブ状態であったとする。このとき、ユーザが上操作ボタン6aを操作すると、オーディオはアクティブ状態を維持し、上操作ボタン6aの操作に応じて、例えばFM放送の受信周波数を上げる。一方、オーディオがアクティブ状態であるときに、ユーザが右操作ボタン6cを操作すると、オーディオはアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、カーナビは非アクティブ状態からアクティブ状態に切り替わる。そして、右操作ボタン6cの操作に応じて、カーナビはカーナビ画面を右方向にスクロールさせる。このように、アクティブ状態とするアプリケーションシステムをオーディオからカーナビに切り替える際に、モード切替ボタンを操作する必要がなく、操作ボタンの操作性が向上する。
【0056】
また、第1実施形態によれば、アクティブ状態のアプリケーションシステムに対応付けられていない操作ボタンが操作されたときに、その操作ボタンに対応付けられている非アクティブ状態のアプリケーションシステムに対して直接操作指示を与えることができる。これにより、例えば、ユーザは、アプリケーションシステムAがアクティブな状態から、非アクティブ状態のアプリケーションシステムBを操作したい場合に、モード切替ボタンを操作することなく、上記直接操作できる操作ボタンを操作することで、直ちにアプリケーションシステムBを操作することが可能となる。
【0057】
具体的な事例を挙げれば以下の通りである。
例えば、アクティブ状態のオーディオに対応付けられていない右操作ボタン6cが操作されたときに、右操作ボタン6cに対応付けられている非アクティブ状態のカーナビに対して直接操作指示を与えることができる。これにより、ユーザは、オーディオがアクティブな状態から、非アクティブ状態のカーナビを操作したい場合に、モード切替ボタンを操作することなく、右操作ボタン6cを操作することで、直ちにカーナビを操作することが可能となる。
【0058】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置および当該情報処理装置に接続された機器を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態と同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0059】
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、管理ECU15が優先順位更新部16を備えている点であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0060】
以下、
図9を参照しつつ、第2実施形態に係る情報処理装置14の動作について説明する。
図9は、情報処理装置14の動作を示すフローチャートである。なお、ステップS1〜S9までは、第1実施形態と同様なので、その説明を省略する。
【0061】
ステップS7の後、情報処理装置14は、優先順位テーブル13に表された優先順位を更新する(ステップS10)。すなわち、ステップS7で操作信号の出力先となったアプリECUの優先順位を繰り上げる。繰り上げる順位数は1つでもよいし、2つ以上であってもよく、最上位(1位)まで繰り上げてもよい。
【0062】
図10(a)は、優先順位更新前の優先順位テーブル13を示す図であり、
図10(b)は、優先順位更新後の優先順位テーブル13の一例を示す図であり、
図10(c)は、優先順位更新後の優先順位テーブル13の他の例を示す図である。
図10(b)は、エアコンECU5に操作信号が出力された場合を例にとっており、エアコンの優先順位が3位から2位に繰り上がり、オーディオの優先順位が2位から3位に繰り下がっている。
図10(c)は、エアコンECU5に操作信号が出力された場合を例にとっており、エアコンの優先順位が3位から1位に繰り上がり、カーナビの優先順位が1位から2位に繰り下がり、オーディオの優先順位が2位から3位に繰り下がっている。
【0063】
第2実施形態によれば、操作信号の出力先となったアプリECUの優先順位を繰り上げることで、優先順位が繰り上がったアプリECUは、次回のボタン操作以降、操作信号の出力先に決定される確率が高くなる。よって、優先順位にユーザのボタン操作の傾向が反映され、ユーザが操作したいアプリケーションシステムがアクティブになる可能性が高くなる。
【0064】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図11は、本発明の第3実施形態に係る情報処理装置および当該情報処理装置に接続された機器を示すブロック図である。なお、第1実施形態と同様の構成については、第1実施形態と同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0065】
第3実施形態が第1実施形態と異なる点は、アプリECUから管理ECU18に、当該アプリECUの機能と操作ボタンとの新たな対応関係を示す信号が入力され、その新たな対応関係に基づいて、対応テーブル12の内容が更新されることである。第3実施形態においては、管理ECU18は、対応テーブル更新部19を備えており、その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0066】
以下、
図12を参照しつつ、第3実施形態に係る情報処理装置17の動作について説明する。
図12は、情報処理装置17の動作を示すフローチャートである。なお、ステップS1〜S9までは、第1実施形態と同様なので、その説明を省略する。
【0067】
ここで、車両の将来についての展望を述べる。近年の車両は、インストルメントパネルに複数のディスプレイ(マルチディスプレイ)を備えているものが存在する。マルチディスプレイの一例が、上記した中央ディスプレイおよびメータディスプレイである。現在の車両においては、中央ディスプレイは、例えば、カーナビのコンテンツやオーディオのコンテンツを表示し、メータディスプレイは、例えば、エコ情報のコンテンツを表示する。エコ情報のコンテンツは、ドライバによるエコドライブの上手さを評価するものである。このように、現在のマルチディスプレイは、各ディスプレイに表示されるコンテンツが予め定められており、ドライバの操作に応じて一方のディスプレイから他方のディスプレイにコンテンツの表示が移動するようにはなっていない。しかしながら、快適な運転を行うために、将来的に、ドライバによる所定の操作装置の操作に応じて、一方のディスプレイから他方のディスプレイにコンテンツの表示を移動させることが予想される。例えば、中央ディスプレイ上に設けられたタッチパネルに所定の入力操作を行うことで、オーディオのコンテンツを、中央ディスプレイに表示されている状態から、メータディスプレイに表示されている状態に移行させることが予想される。
【0068】
上記した将来の展望を踏まえて、第3実施形態について説明する。
ステップS1の前に、ステップS20〜S23が存在する。なお、ここでは、オーディオがCD(Compact Disc)再生システムである場合を例にとって説明する。
まず、アプリECUから管理ECU18に、当該アプリECUの機能と操作ボタンとの新たな対応関係を示す信号が出力される(ステップS20)。例えば、当初、上操作ボタン6a、下操作ボタン6b、右操作ボタン6c、左操作ボタン6dが、それぞれ、CD再生の音量を上げる機能、音量を下げる機能、選曲を昇順で行う機能、選曲を降順で行う機能に対応し、この対応関係が対応テーブル12に表されていたとする(図示せず)。この対応関係がその後変更され、CD再生システムにおいて、上操作ボタン6a、下操作ボタン6bの機能はそのままで、右操作ボタン6c、左操作ボタン6dの機能が削除された新たな対応関係になったとする。このような変更が起こる場面としては、例えば、当初、CD再生システムのコンテンツ(以下、CD再生コンテンツと称する)が中央ディスプレイに表示されていたところ、ユーザによる上記タッチパネルを介した操作入力に応じて、CD再生コンテンツの表示画面がメータディスプレイに移った場合である。具体的には、例えば、CDトレイに入っているCDに収められた全ての曲名および再生音量調整用のスクロールバーが中央ディスプレイに表示されていたところ、ユーザによる操作入力に応じて、CD再生コンテンツの表示画面がメータディスプレイに移り、メータディスプレイにスクロールバーが表示され、曲名が表示されない場合である。通常、メータディスプレイ上に確保できるコンテンツの表示領域は、中央ディスプレイよりも狭いので、メータディスプレイ上では複数の曲名を表示するスペースが無くなると考えられるからである。
【0069】
ステップS20に次いで、アプリECUから出力された新たな対応関係を示す信号が、管理ECU18に入力される(ステップS21)。次いで、新たな対応関係を示す信号が管理ECU18に入力されたか否かが判定される(ステップS22)。当該信号が入力されなかったと判定された場合は、ステップS1に移る。一方、当該信号が入力されたと判定された場合は、対応テーブル12が新たな対応関係が反映されるように更新される(ステップS23)。その後、ステップS1に移る。ステップS1移行は、第1実施形態と同様である。
【0070】
第3実施形態によれば、アプリECUから管理ECU18に、当該アプリECUの機能と操作ボタンとの新たな対応関係を示す信号が出力された場合、その新たな対応関係が反映されるように対応テーブル12が更新される。よって、対応関係が変更された場合であっても、その変更内容に従って、適切にアプリECUを制御することができる。
【0071】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図13は、本発明の第4実施形態に係る情報処理装置および当該情報処理装置に接続された機器を示すブロック図である。なお、第2実施形態と同様の構成については、第2実施形態と同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0072】
第4実施形態が第2実施形態と異なる点は、操作信号の出力先に決定されたアプリECUが、当該操作信号に基づいてアプリケーションプログラムを実行したか否かを判定し、実行されたと判定された場合にのみ優先順位の更新を行う点である。第4実施形態における管理ECU21は、実行判定部22を備えており、その他は第2実施形態と同様である。
【0073】
なお、第2実施形態におけるアプリECUは、単に、管理ECUから入力した操作信号に基づき、アプリケーションシステムにプログラム実行の指示を与えるものであったが、第4実施形態におけるアプリECUは、さらに他の機能を備えている。すなわち、アプリECUは、管理ECU21から入力した操作信号に基づき、アプリケーションプログラムの実行が可能か否かを判定する。実行可能でないと判定された場合、アプリECUは、その旨を示す信号を管理ECU21に出力する。一方、実行可能であると判定された場合、アプリECUは、管理ECU21から入力した操作信号に基づき、アプリケーションシステムにアプリケーションプログラムの実行を指示する。アプリケーションシステムは、その指示を受けて、アプリケーションプログラムを実行する。そして、アプリECUは、アプリケーションシステムがアプリケーションプログラムを実行した旨を示す信号を管理ECU21に出力する。管理ECU21は、アプリECUから入力した信号に基づき、アプリECUがアプリケーションプログラムを実行したか否かを判定する。
【0074】
アプリECUの実行が可能でない場合とは、アプリケーションシステムがエアコンである場合を例に取ると、例えば、エアコンの設定温度を最大値になっているときに、右操作ボタン6cが操作された場合(設定温度を上げる操作が行われた場合)である。
【0075】
以下、
図14、15を参照しつつ、第4実施形態に係る情報処理装置20の動作について説明する。
図14、15は、情報処理装置20の動作を示すフローチャートである。なお、ステップS1〜S10は、第2実施形態と同様なので、その説明を省略する。
【0076】
ステップS8の後、アプリECUは、管理ECU21から入力した操作信号に基づき、アプリケーションプログラムの実行が可能か否かを判定する(ステップS24)。実行可能でないと判定された場合、その旨を示す信号を管理ECU21に出力する(ステップS25)。一方、実行可能であると判定された場合、アプリECUからアプリケーションシステムに実行の指示を出力し、アプリケーションシステムは、管理ECU21から入力した操作信号に基づき、アプリケーションプログラムを実行する(ステップS9)。そして、実行された旨を示す信号を管理ECU21に出力する(ステップS25)。
【0077】
次いで、管理ECU21は、アプリECUから信号を入力する(ステップS26)。次いで、アプリECUから入力した信号の内容に基づき、アプリケーションシステムでアプリプリケーションプログラムが実行されたか否かを判定する(ステップS27)。実行されたと判定された場合(ステップS27でYES)、対応テーブル12における優先順位を更新する(ステップS28)。一方、実行されなかったと判定された場合、ステップS2で選択されたアプリECUの全てが出力先として決定されたか否かが判定される(ステップS29)。選択されたアプリECUの全てが出力先として決定されたと判定された場合(ステップS29でYES)、処理を終了する。一方、選択されたアプリECUの全てが出力先として決定されていないと判定された場合(ステップS29でNO)、ステップS5に戻る。このとき、次の優先順位のアプリECUを出力先に決定する。
以上が、情報処理装置20の動作である。
【0078】
第4実施形態によれば、アプリケーションプログラムの実行が行われた場合にのみ、優先順位の更新が行われるので、優先順位の更新を適切に行うことができる。つまり、アプリケーションプログラムが何らかの理由で実行されなかった場合にまで優先順位が更新されることがない。
【0079】
以上、第1実施形態〜第4実施形態について説明したが、本発明に係る実施形態はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、複数の操作ボタンを有し、各操作ボタンにそれぞれ複数の機能を対応付けられるものであれば、ステアリングスイッチに代えて他の操作装置を用いてもよい。