(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の玩具体と、前記第1の玩具体に接続され、複数種類用意された第2の玩具体と、各々の第2の玩具体の種類を識別するための識別情報を保持した複数の識別情報保持部材とからなる動作玩具であって、
前記第1の玩具体は、前記第2の玩具体が接続される接続部を有し、
前記第1の玩具体は、
前記識別情報保持部材が保持している識別情報が入力される識別情報入力部と、
前記識別情報入力部で入力された識別情報を記憶可能な識別情報記憶部と、
前記識別情報入力部とは異なる位置に設けられ、前記第2の玩具体が前記接続部に接続されたことを検出可能な接続検出部と、
動作部と、
前記動作部を動作させるための動作情報を、識別情報毎に対応させて記憶している動作情報記憶部と、
動作制御部と、
を有し、
前記動作制御部は、
前記識別情報入力部で入力された識別情報を前記識別情報記憶部に記憶させ、
前記接続検出部にて前記第2の玩具体が前記接続部に接続されたことを検出したとき、前記識別情報記憶部に記憶されている識別情報を読み出し、
当該読み出した識別情報に対応させて記憶された動作情報を前記動作情報記憶部から読み出し、
当該読み出した動作情報に基づいて、前記動作部を動作させる、
ことを特徴とする動作玩具。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施形態)
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する。)について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。また、図面は、符号の向きに見るものとする。
【0021】
図1に示すように、実施形態の動作玩具10は、人型の胴体部21を構成する第1の玩具体20Mと、人型の左右の腕部(本発明にいう「肢部」の一例)を構成し且つ識別情報保持部材40を取り外し可能に備える第2の玩具体50とを有する。第1の玩具体20Mおよび第2の玩具体50は、恐竜を模した模型である。動作玩具10は、第1の玩具体20Mに第2の玩具体50を噛み付かせるようにして接続することにより、恐竜同士が合体した人型の合体ロボットを完成させて楽しむ玩具である。この動作玩具10では、複数種類の第2の玩具体50が用意されており、第2の玩具体50を付け変えることで、合体した動作玩具10の外観や形態などを変化させて楽しむこともできる。
【0022】
また、動作玩具10では、第1の玩具体20Mに第2の玩具体50を接続したときや、合体を完成させたときに、音声による演出(本発明にいう「動作」の一例)が行われるように設定される。さらに、複数種類の第2の玩具体50の各々および第1の玩具体20Mには、種類を識別するための識別情報41が設定されており、この識別情報41およびその組み合わせに応じて、音声による演出が変化するようなっている。識別情報41は、識別情報保持部材40に保持されている。
【0023】
なお、以下の説明および図中において、複数種類の第2の玩具体50を区別して説明する場合、必要に応じて、「A」、「B」、「C」を後続させた符号を用いる。また、複数種類の識別情報41および複数種類の識別情報保持部材40を区別して説明する場合、必要に応じて、「A」、「B」、「C」、「M」を後続させた符号を用いる。
【0024】
(識別情報保持部材40の構成)
本実施形態における識別情報保持部材40の構成を
図2、
図3に基づいて説明する。
図2(a)に示すように、識別情報保持部材40は、例えば、乾電池を模した模型であり、円柱状に形成される。識別情報保持部材40の外周面には、軸方向に沿って位置決めリブ42が設けられる。また、識別情報保持部材40の軸方向両端面のそれぞれには、識別情報保持部43が設けられる。この識別情報保持部43は、後述する第2の玩具体50A,50B,50C(
図3参照)の各々の種類を識別するものであり、各種の構成から選択可能である。
【0025】
図2(b)に示すように、この例では、突起45が有るか否かの2通りの形態から選択される被識別部46を6箇所設定し、これら6箇所の被識別部46により識別情報保持部43を構成する。これにより、識別情報保持部43には、2
6=64(種類)の識別情報41を設定することができる。すなわち、突起45の構成が互いに異なる64種類の識別情報41(64種類の識別情報保持部材40)を設定することができ、64種類の種別情報41のそれぞれに対応する第2の玩具体50を64種類用意することができる。
【0026】
本実施形態では、
図3に示すように、第1の玩具体20Mに接続可能な3種類の第2の玩具体50(50A,50B,50C)が用意されており、64種類の識別情報41のうち、1つを第2の玩具体50Aの識別情報保持部材40Aに保持される識別情報41Aとして用い、1つを第2の玩具体50Bの識別情報保持部材40Bに保持される識別情報41Bとして用い、1つを第2の玩具体50Cの識別情報保持部材40Cに保持される識別情報41Cとして用いる。
【0027】
なお、本実施形態においては、識別情報保持部材40を第2の玩具体50とは別体のものとしているが、一体のものとしても良いことはいうまでもない。その場合は、第2の玩具体50自体に識別情報保持部43を設ける(つまり、第2の玩具体50が自身の識別情報41を保持する識別情報保持部43を有している)ものとすれば良い。
【0028】
また、識別情報保持部材の形状については本実施形態のものに限られない。識別情報保持部に相当するバーコードや文字列、数字列、または、その組合せが印刷されたカードとしてもよいし、識別情報をIDデータとして保持したRFIDタグにより識別情報保持部を構成し、このようなRFIDタグが設けられた何らかの形象物(例えば円盤状のメダルなど)としてもよい。
【0029】
(第1の玩具体20M、第2の玩具体50の構成)
次に、第1の玩具体20M、第2の玩具体50の構成を
図3、
図4に基づいて説明する。
【0030】
図3に示すように、第1の玩具体20Mは、胴体部21と、この胴体部21の下部に設けられる左右2本の脚部22とを有する。また、第1の玩具体20Mにおいても、固有の識別情報41Mが設定され、この固有の識別情報41Mを保持する固有の識別情報保持部材40Mが設定されている。この識別情報保持部材40Mの識別情報41Mは、前述した64種類の識別情報41のうちの1つである。
【0031】
胴体部21のうち恐竜の口部に相当する部分には、識別情報保持部材40が挿入可能な入力用挿入孔部23が設けられる。また、この入力用挿入孔部23とは異なる位置(ここでは、胴体部21の右側の脇部25Rおよび左側の脇部25L)には、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lが設けられる。第1接続部26Rおよび第2接続部26Lは、共に識別情報保持部材40が取り付けられた上体の第2の玩具体50を接続したとき、当該取り付けられた識別情報保持部材40が挿入される孔部を有している。さらに、胴体部21の正面側の部位(例えば、胸部)には、使用者によって押圧される操作部27が設けられ、胴体部21の背面側の部位には、電源スイッチ28が設けられる。
【0032】
図4(a)に示すように、入力用挿入孔部23の内周面には、位置決めリブ42(
図2(b)参照)が嵌合可能な入力用位置決め凹部31が設けられる。さらに、入力用挿入孔部23の奥には、識別情報入力部32が設けられる。
【0033】
この識別情報入力部32は、識別情報保持部材40の識別情報41(
図2参照)が入力される部分であり、被識別部46(
図2参照)の数および配置に対応した複数(この例では、6個)の入力用スイッチ33で構成される。各入力用スイッチ33は、識別情報保持部材40(
図2参照)が入力用挿入孔部23に挿入されたとき、対応する位置にある突起45(
図2参照)の有無を検出して、識別情報41(
図2参照)を検出する。各入力用スイッチ33は、例えば、入力用挿入孔部23の開口側に突出する方向に常時付勢され、突起45(
図2参照)があるときは後退して突起45(
図2参照)が有ることを検出する一方、突起45(
図2参照)が無いときは突出した状態を維持することで突起45(
図2参照)が無いことを検出する可動式スイッチで構成される。使用者は、識別情報保持部材40(
図2参照)の軸方向両端部のいずれか一方を入力用挿入孔部23に向け、位置決めリブ42(
図2参照)を入力用位置決め凹部31に合わせながら識別情報保持部材40(
図2参照)を入力用挿入孔部23の奥まで挿入することで、識別情報41(
図2参照)を識別情報入力部32に入力することができる。
【0034】
なお、識別情報入力部は本実施形態のものに限られない。識別情報保持部材および識別情報保持部における識別情報の保持の仕方に応じた識別情報入力部であれば良い。例えば、識別情報保持部材がカードであり、識別情報保持部は当該カードに印刷されたバーコードであるならば、識別情報入力部はバーコードリーダーで構成すれば良い。また、同じく識別情報保持部材がカードであっても、識別情報保持部が当該カードに印刷された文字列、数字列、またはこれらの組合せからなるものであれば、文字および/または数字を入力可能なものとすればよい。さらに、識別情報保持部をRFIDタグで構成した場合は、保持されている識別情報を読み取るためのRFIDタグリーダで識別情報入力部を構成すれば良い。
【0035】
さて、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのそれぞれの内周面には、
図4(b)および(c)に示すように、位置決めリブ42(
図2参照)が嵌合可能な接続用位置決め凹部35が設けられる。さらに、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのそれぞれの内部には、第1接続検出部36Rおよび第2接続検出部36Lが設けられる。
【0036】
これら第1接続検出部36Rおよび第2接続検出部36Lは、各種のスイッチで構成可能であり、それぞれ、第2の玩具体50が第1接続部26Rおよび第2接続部26Lに接続されたとき、第2の玩具体50(
図3参照)が接続されたことを検出する。例えば、第1接続検出部36Rおよび第2接続検出部36Lは、第2の玩具体50(
図3参照)が挿入されたとき、その挿入に応じて移動する可動式スイッチで構成することができる。なお、本実施形態においては、第2の玩具体50に識別情報保持部材40を取り付けることが可能としているため、第1接続検出部36Rおよび第2接続検出部36Lについても、第2の玩具体50を第1接続部26Rおよび第2接続部26Lに接続したときに、第2の玩具体50に取り付けられている識別情報保持部材40によって移動させられる可動式スイッチによって構成されているが、これに限られないことはいうまでもない。第1接続検出部36Rおよび第2接続検出部36Lは、何らかの手段により第2の玩具体50の第1接続部26Rおよび第2接続部26Lに対する接続を検出できれば良く、例えば、第1接続検出部36Rおよび第2接続検出部36Lを光量センサとし、第2の玩具体50を接続したことによる光量センサに入力される光量の減少に応じて接続を検出するようにしても良い。また、赤外線の発光部、受光部とし、発光部から発光された赤外線が、接続された第2の玩具体50により反射され受光部にて受光されることに応じて、第2の玩具体50の接続を検出するようにしても良い。また、第1接続部26Rおよび第2接続部26L自体が可動式のスイッチとされて第1接続検出部36Rおよび第2接続検出部36Lを構成しており、第2の玩具体50が接続することにより移動してオンとなることで、接続を検出するようにしてもよい。すなわち、第1接続検出部36Rおよび第2接続検出部36Lにおける第2の玩具体50の接続の検出方法は任意であり、第2の玩具体50に対して識別情報保持部材40を取り付け可能なものとすることや、また、第2の玩具体50自体に識別情報保持部43を設けるようにすることにも依存するものではなく、当然に、識別情報保持部材40が第2の玩具体50に取り付けられない、すなわち、識別情報保持部材40が第2の玩具体50の一部を構成しない場合であっても、それに応じた接続の検出方法を任意に選択できる。
【0037】
図3に戻る。本実施形態においては、
図3に示すように、第2の玩具体50は、前述した通り、第2の玩具体50A、第2の玩具体50B、第2の玩具体50Cの3種類が設定される。本実施形態における各第2の玩具体50は、恐竜を模した本体部51と、この本体部51の恐竜の口部に設けられる差し込み孔部52と、この差し込み孔部52に取り外し可能に差し込まれる識別情報保持部材40とから構成される。本実施形態においては、各第2の玩具体50は、識別情報保持部材40を差し込み孔部52に保持した状態で、第1接続部26Rあるいは第2接続部26Lに対して接続され、第1の玩具体20Mに接続される。なお、本実施形態においては、第2の玩具体50に、識別情報保持部材40を取り付けできる構成としているが、これは必須ではない。第2の玩具体50と識別情報保持部材40は別体とし、第2の玩具体50を第1の玩具体20Mに接続するときも、識別情報保持部材40は第2の玩具体50の一部を構成しないようにしてもよい。
【0038】
また、本実施形態においては、第2の玩具体50A,50B,50Cの各々の本体部51は、外観(例えば、色や形、模様など)が互いに異なる。また、第2の玩具体50A,50B,50Cの各々に対応する識別情報保持部材40A,40B,40Cについても、外形が略同じであるが、色や模様、文字などの違いによって区別可能である。これにより、識別情報保持部材40が第2の玩具体50から取り外された状態であっても、使用者は、識別情報保持部材40がいずれの第2の玩具体50に対応するものであるかを容易に認識することができる。
【0039】
(第1の玩具体20Mの内部構成)
次に、第1の玩具体20Mの内部構成を
図5、
図6に基づいて説明する。
図5に示すように、第1の玩具体20Mは、動作制御部61を内部に有する。この動作制御部61には、電源スイッチ28を介して電池62が接続されており、電源スイッチ28をオンにすると、動作制御部61に電流が流れて制御が開始される。
【0040】
また、動作制御部61には、識別情報入力部32、第1接続検出部36Rおよび第2接続検出部36Lが接続される。さらに、動作制御部61には、動作部63、識別情報記憶部65および動作情報記憶部66が接続される。識別情報記憶部65、動作情報記憶部66および動作制御部61は、第1の玩具体20Mに内蔵される基板上に搭載される。
【0041】
動作部63は、音を発生する発音手段(例えば、スピーカー)で構成される。なお、ここでは、発音手段からなる動作部63を例示したが、本発明にいう「動作部」は、発音手段の他、LED(発光ダイオード)などの発光手段や、発音手段と発光手段の組み合わせたものでもよい。また、第1の玩具体20Mの一部を駆動するアクチュエータで構成しても良い。
【0042】
識別情報記憶部65は、識別情報入力部32で入力された識別情報41を記憶可能であり、本実施形態においては複数記憶可能であるか、または、少なくとも2以上記憶可能である。この例では、識別情報入力部32から入力された識別情報41のうち、最大3つの識別情報41を識別情報記憶部65に記憶可能とし、新たに識別情報41が入力された場合には、3つの識別情報41のうち、最も先に入力された識別情報41、すなわち最も古い識別情報41が消去されるようになっている。
【0043】
このような識別情報記憶部65の機能を
図6に基づいて具体的に説明する。
例えば、
図6(a)において、識別情報41A、識別情報41B、識別情報41Cが識別情報入力部32から順次入力されると、識別情報記憶部65では、入力順に、識別情報41Aを「(入力順が)1番目の識別情報」、識別情報41Bを「(入力順が)2番目の識別情報」、識別情報41Cを「(入力順が)3番目の識別情報」として記憶する。次に、
図6(b)において、例えば、識別情報41Mが入力されたときは、1番目の識別情報41Aを消去し、識別情報41Bを「(入力順が)1番目の識別情報」、識別情報41Cを「(入力順が)2番目の識別情報」として、その順位を繰り上げると共に、新たに入力された識別情報41Mを3番目の識別情報として記憶する。同様にして、
図6(c)において、新たに識別情報41Aが入力された場合、1番目の識別情報41Bを消去して、識別情報41Cを「(入力順が)1番目の識別情報」、識別情報41Mを「(入力順が)2番目の識別情報」として、その順位を繰り上げ、「(入力順が)3番目の識別情報」として識別情報41Aを記憶する。
【0044】
図5に戻る。動作情報記憶部66では、
図5に示されるように、動作部63を動作させるための動作情報を、識別情報41毎に対応させて記憶している。さらに、動作情報記憶部66は、2以上の識別情報41の組み合わせ(この例では、3つの識別情報41の組み合わせ)のうち、特定の組み合せに対応する組み合せ動作情報を記憶している。
【0045】
動作制御部61は、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのうちの一方に、第2の玩具体50が接続されたとき、動作情報記憶部66に記憶されている3つの識別情報41のうち、所定の規則に基づいて1つの識別情報41を読み出し、それに応じた動作情報を動作情報記憶部66から読み出し、この読み出した動作情報に基づいて、動作部63を動作させる。次に、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのうち、第2の玩具体50が接続されていない他方に、別の第2の玩具体50が接続されると、動作情報記憶部66に記憶されている3つの識別情報41のうち、所定の規則に基づいて1つの識別情報41を読み出し、それに応じた動作情報を動作情報記憶部66から読み出し、この読み出した動作情報に基づいて、動作部63を動作させる。
【0046】
動作情報記憶部66に記憶されている識別情報41のうち、1つの識別情報41と読み出すための「所定の規則」は様々なものが考えられるが、例えば、本実施形態においては、動作制御部61は、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのうちの一方に、第2の玩具体50が接続されたとき、動作情報記憶部66に記憶されている3つの識別情報41のうち、1番目の識別情報41(入力順が最も古い識別情報、例えば、識別情報記憶部66に記憶されている1番目、2番目、3番目の識別情報41が
図6(a)のような状態であれば、識別情報41A)を読み出し、それに応じた動作情報を動作情報記憶部66から読み出し、この読み出した動作情報に基づいて、動作部63を動作させ、次に、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのうち、第2の玩具体50が接続されていない他方に、別の第2の玩具体50が接続されると、動作情報記憶部66に記憶されている3つの識別情報41のうち、2番目の識別情報41(入力順が2番目に古い識別情報、例えば、識別情報記憶部66に記憶されている1番目、2番目、3番目の識別情報41が
図6(a)のような状態であれば、識別情報41B)を読み出し、それに応じた動作情報を動作情報記憶部66から読み出し、この読み出した動作情報に基づいて、動作部63を動作させるようにするというものである。なお、以下の説明においては、説明の利便性からこの規則を「所定の規則の第1例」と呼称する。
【0047】
また、「所定の規則」の別の例としては、動作制御部61は、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのうちの一方に、第2の玩具体50が接続されたとき、動作情報記憶部66に記憶されている識別情報41のうち、入力順が最も新しい識別情報41より2つ前に入力された識別情報41(本実施形態における1番目の識別情報41、例えば、識別情報記憶部66に記憶されている1番目、2番目、3番目の識別情報41が
図6(a)のような状態であれば、識別情報41A)を読み出し、それに応じた動作情報を動作情報記憶部66から読み出し、この読み出した動作情報に基づいて、動作部63を動作させ、次に、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのうち、第2の玩具体50が接続されていない他方に、別の第2の玩具体50が接続されると、動作情報記憶部66に記憶されている識別情報41のうち、最も入力順が新しい識別情報41より1つ前に入力された識別情報41(本実施形態における2番目の識別情報、例えば、識別情報記憶部66に記憶されている1番目、2番目、3番目の識別情報41が
図6(a)のような状態であれば、識別情報41B)を読み出し、それに応じた動作情報を動作情報記憶部66から読み出し、この読み出した動作情報に基づいて、動作部63を動作させるようにするものである。なお、以下の説明においては、説明の利便性からこの規則を「所定の規則の第2例」と呼称する。
【0048】
また、「所定の規則」の別の例としては、動作制御部61は、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのうちの一方に、第2の玩具体50が接続されたとき、動作情報記憶部66に記憶されている3つの識別情報41のうち、3番目の識別情報41(入力順が最も新しい識別情報、例えば、識別情報記憶部66に記憶されている1番目、2番目、3番目の識別情報41が
図6(a)のような状態であれば、識別情報41C)を読み出し、それに応じた動作情報を動作情報記憶部66から読み出し、この読み出した動作情報に基づいて、動作部63を動作させるものとしてもよい。これを以下の説明においては、説明の利便性から「所定の規則の第3例」と呼称する。「所定の規則の第3例」の場合、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのうち、第2の玩具体50が接続されていない他方に、別の第2の玩具体50が接続をする前に、新たな識別情報を識別情報入力部に入力し、例えば、
図6(b)のように、新たな識別情報41Mを入力し、識別情報記憶部66における3番目の識別情報を識別情報41Mに変化させたとすると、この後、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lのうち、第2の玩具体50が接続されていない他方に、別の第2の玩具体50が接続をすると、「所定の規則の第3例」に応じて、動作情報記憶部66に記憶されている3つの識別情報41のうち、3番目の識別情報41、すなわち、
図6(b)のような状態であれば識別情報41Mを読み出し、それに応じた動作情報を動作情報記憶部66から読み出し、この読み出した動作情報に基づいて、動作部63を動作させるようになる。
【0049】
さらに、動作制御部61は、操作部27が操作されたとき、識別情報記憶部65に記憶されている2以上の識別情報41(この例では、3つの識別情報41)が特定の組み合せか否かを判断し、特定の組み合せであったとき、動作情報記憶部66から特定の組み合せに対応する組み合せ動作情報を読み出し、この読み出した組み合せ動作情報に応じて、動作部63を動作させる。
【0050】
続いて、動作玩具10の使用例(合体例)を
図7に基づいて説明する。動作情報記憶部66に記憶されている識別情報41のうち、1つの識別情報41と読み出すための「所定の規則」は、前述の「所定の規則の第1例」であるものとする。
まず、使用者は、完成させたい動作玩具10において左右の腕部となる第2の玩具体50を2つ選択し、これらの第2の玩具体50の各識別情報保持部材40を含む3つの識別情報保持部材40を用意する。
【0051】
例えば、
図7(a)に示すように、第2の玩具体50Aおよび第2の玩具体50Bを選択する。また、選択した第2の玩具体50A、第2の玩具体50Bのそれぞれの識別情報保持部材40A、識別情報保持部材40Bの他、第1の玩具体20Mに対応する識別情報保持部材40Mを用意する。そして、識別情報保持部材40Aを入力用挿入孔部23に挿入し(矢印(1))、識別情報41Aを識別情報入力部32に入力した後、識別情報保持部材40Aを入力用挿入孔部23から引き抜く(矢印(2))。このとき、動作制御部61(
図5参照)が識別情報41Aに応じた動作情報を動作情報記憶部66(
図5参照)から読み出し、この読み出された動作情報に基づいて、動作部63(
図5参照)より入力効果音が発生する。同様にして、識別情報保持部材40Bの識別情報41B、および、識別情報保持部材40Mの識別情報41Mを識別情報入力部32に順次入力する。これにより、識別情報記憶部65(
図5参照)には、識別情報41A、識別情報41B、識別情報41Mの順に3つの識別情報41が記憶される。すなわち、識別情報41Aが1番目の識別情報として記憶され、識別情報41Bが2番目の識別情報として記憶され、識別情報41Mが3番目の識別情報として記憶される。
【0052】
次に、
図7(b)に示すように、識別情報保持部材40Aを第2の玩具体50Aに差し込んで保持させ(矢印(3))、第2の玩具体50Aを第1接続部26Rに接続する(矢印(4))。すると、動作制御部61(
図5参照)により、「所定の規則の第1例」に基づいて、識別情報記憶部65(
図5参照)に記憶されている1番目の識別情報41Aが読み出され、この識別情報41Aに応じた動作情報が動作情報記憶部66(
図5参照)から読み出され、この読み出された動作情報に基づいて、動作部63(
図5参照)より識別情報41Aに応じた接続効果音(例えば、共通の接続効果音「ガブリンチョ」と第2の玩具体50Aの種類名の音声)が発生する。さらに、識別情報保持部材40Bを第2の玩具体50Bに差し込んで保持させ(矢印(5))、第2の玩具体50Bを第2接続部26Lに接続する(矢印(6))。これにより、動作制御部61(
図5参照)によって、「所定の規則の第1例」に基づいて、識別情報記憶部65(
図5参照)に記憶されている2番目の識別情報41Bが読み出され、この識別情報41Bに応じた動作情報が動作情報記憶部66(
図5参照)から読み出され、この読み出された動作情報に基づいて、動作部63(
図5参照)より識別情報41Bに応じた接続効果音(例えば、共通の接続効果音「ガブリンチョ」と第2の玩具体50Bの種類名の音声)が発生する。
【0053】
接続効果音は、先に接続した第2の玩具体50Aでは、識別情報41Aに対応したもの(例えば、共通の接続効果音「ガブリンチョ」と第2の玩具体50Aの種類名の音声)であり、後から接続した第2の玩具体50Bでは、識別情報41Bに対応したもの(例えば、共通の接続効果音「ガブリンチョ」と第2の玩具体50Bの種類名の音声)となる。このように、識別情報入力部32に識別情報41を入力する順番に合わせて、第1の玩具体20Mに第2の玩具体50を順番に接続させれば、使用者は、あたかも、第2の玩具体50Aの接続時に識別情報41Aが入力され、第2の玩具体50Bの接続時に識別情報41Bが入力されたかのように、第2の玩具体50A、50Bそれぞれに応じた接続効果音を出力させることができる。
【0054】
なお、第2の玩具体50Aよりも先に第2の玩具体50Bを接続した場合、第2の玩具体50Bの接続時に、識別情報41Aに対応した接続効果音(例えば、共通の接続効果音「ガブリンチョ」と第2の玩具体50Aの種類名の音声)が発生することになる。すなわち、接続した第2の玩具体50Bには対応しない接続効果音が発生することになるが、このような場合、使用者は、識別情報41を入力する順番に対して、第2の玩具体50を接続させる順番が合っていないこと(所定の規則(「所定の規則の第1例」)に合っていないこと)を認識するため、識別情報41を入力する順番と、第2の玩具体50を接続させる順番とを合わせる工夫を行うようになる。
【0055】
次に、
図7(c)に示すように、操作部27を手で押すと、動作制御部61(
図5参照)が操作部27からの信号を受け、識別情報記憶部65(
図5参照)に記憶されている識別情報41A、識別情報41B、識別情報41Mが特定の組み合せであるか否かを判断する。そして、識別情報41A、識別情報41B、識別情報41Mが特定の組み合せであるとき、動作情報記憶部66(
図5参照)から特定の組み合せに対応する組み合せ動作情報を読み出し、この読み出した組み合せ動作情報に応じて、動作部63(
図5参照)により合体の完成効果音を発生させる。
【0056】
以上のように使用される動作玩具10の制御例を
図8〜
図11に基づいて詳細に説明する。動作情報記憶部66に記憶されている識別情報41のうち、1つの識別情報41と読み出すための「所定の規則」は、前述の「所定の規則の第1例」であるものとする。なお、本発明は、この制御例に格別に限定されるものではない。
【0057】
図8に示すように、まず、ステップS1で、識別情報入力部32(
図3参照)に識別情報41が入力されたか否かを判断する。識別情報41が入力されないときは、ステップ10に進む。
【0058】
一方、ステップS1で、識別情報41が入力されたときは、ステップ2で、入力された識別情報41を識別情報記憶部65(
図5参照)に記憶し、ステップ3で、入力された識別情報41に対応する入力効果音を動作部63(
図5参照)より出力する。例えば、入力された識別情報41に対応する第2の玩具体50(
図3参照)の名称などを音声で出力する。
【0059】
次に、ステップ4で、識別情報入力部32(
図3参照)に次の識別情報41が入力されたか否かを判断する。識別情報41が入力されないときは、ステップ10に進む。一方、次の識別情報41が入力されたときは、ステップ5に進み、識別情報記憶部65(
図5参照)に記憶されている識別情報41が3つに達したか否かを判断する。識別情報41が3つに達していない場合、ステップ2に戻る。
【0060】
ステップ5で、記憶されている識別情報41が3つに達している場合、記憶されている3つの識別情報41のうち1番目の識別情報41を、ステップ6で消去し、ステップ7で、入力された識別情報41を識別情報記憶部65(
図5参照)に3番目の識別情報41として記憶した後、ステップ3と同様に、ステップ8で、入力された識別情報41に対応する入力効果音を動作部63(
図5参照)より出力する。
【0061】
次に、
図9に示すように、ステップ9で、識別情報入力部32(
図3参照)にさらに次の識別情報41が入力されたか否かを判断する。識別情報41が入力されたときは、ステップ6に戻る。
【0062】
一方、ステップ9で、識別情報41が入力されないときは、ステップ10に進み、第1接続検出部36R、第2接続検出部36L(
図3参照)により、第1接続部26R、第2接続部26L(
図3参照)のうち、いずれか一方に第2の玩具体50が接続されたか否かを判断する。第2の玩具体50が接続されないときは、ステップ24に進む。第2の玩具体50が接続されたときは、ステップ11で、識別情報記憶部65(
図5参照)に3つの識別情報41が記憶されているか否かを判断する。
【0063】
ステップ11で、3つの識別情報41が記憶されているときは、ステップ12で、「所定の規則の第1例」に基づいて、識別情報記憶部65(
図5参照)から1番目の識別情報41を読み出し、ステップ13で、読み出した1番目の識別情報41に対応する動作情報を動作情報記憶部66(
図5参照)から読み出し、ステップ14で、この読み出した動作情報に基づいて、動作部63(
図5参照)を動作させる。例えば、接続効果音における共通音声である「ガブリンチョ!」の後、1番目の識別情報41に対応する「第2の玩具体50の名称」を接続効果音として出力する。
【0064】
一方、ステップ11で、3つの識別情報41が識別情報記憶部65(
図5参照)に記憶されていないときは、識別情報41に対応する接続効果音を発生する条件が揃っていないとして、ステップ15で、通常の接続効果音(例えば、共通音声である「ガブリンチョ!」のみ)を動作部63(
図5参照)より出力する。
【0065】
次に、
図10に示すように、ステップ16で、第1接続部26Rまたは第2接続部26Lのうち、第2の玩具体50が接続されていない方に、第2の玩具体50が接続されたか否かを判断する。第2の玩具体50が接続されたときは、ステップ11〜14と同様に、ステップ17〜20を実行する。一方、第2の玩具体50が接続されないときは、ステップ24に進む。
【0066】
次に、
図11に示すように、ステップ22で、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lの両方に第2の玩具体50が接続されたか否かを判断する。第1接続部26Rおよび第2接続部26Lの両方に第2の玩具体50が接続されたときは、ステップ23で、操作部27(
図3参照)の操作を促す任意の操作待機音を動作部63(
図5参照)より出力する。
【0067】
一方、ステップ22で、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lの両方に第2の玩具体50が接続されていないときは、操作待機音を出力せず、ステップ24に進む。
【0068】
ステップ24では、操作部27(
図3参照)が操作されたか否かを判断する。操作部27(
図3参照)が操作されないときは、ステップ4に戻る。一方、操作部27(
図3参照)が操作されたときは、ステップ25で、識別情報入力部32に識別情報41が入力されている状態(識別情報保持部材40が挿入されている状態)であるか否かを判断する。
【0069】
ステップ25で、識別情報入力部32に識別情報41が入力されている状態でないときは、合体を完成させる条件が揃っていないとして、ステップ26で、単なる操作効果音(例えば、操作効果音における共通音声である「合体ロボットの名称」のみ)を動作部63(
図5参照)より出力する。
【0070】
一方、ステップ25で、識別情報入力部32に識別情報41が入力されている状態であるときは、ステップ27で、識別情報記憶部65(
図5参照)に記憶されている3つの識別情報41が特定の組み合せか否かを判断する。記憶されている3つの識別情報41が特定の組み合せであるときは、ステップ28で、動作情報記憶部66(
図5参照)から特定の組み合せに対応する組み合せ動作情報を読み出し、ステップ29で、この読み出した組み合せ動作情報に応じて、動作部63(
図5参照)を動作させる。
【0071】
例えば、3つの識別情報41が識別情報41A、識別情報41Bおよび識別情報41Mの組み合わせである場合、サンバのリズムにのって、「完成!」という音声に加え、共通音声である「合体ロボットの名称」を完成効果音として出力する。あるいは、3つの識別情報41が識別情報41B、識別情報41Cおよび識別情報41Mの組み合わせである場合、ウエスタンのリズムにのって、「完成!」という音声に加え、共通音声である「合体ロボットの名称」を出力する。あるいは、3つの識別情報41が識別情報41C、識別情報41Dおよび識別情報41Mの組み合わせである場合、タヒチアンのリズムにのって、「完成!」という音声に加え、共通音声である「合体ロボットの名称」を出力する。
【0072】
一方、ステップ27で、記憶されている3つの識別情報41が特定の組み合せでないときは、ステップ30で、記憶されている識別情報41に基づいて、「完成!」という音声に加え、共通音声である「合体ロボットの名称」を完成効果音として、特にリズムを付けずに出力する。ただし、出力後識別情報記憶部66に記憶されている各識別情報41に応じた効果音(例えば、識別情報41Aが記憶されているときは「ゴンゴン」、識別情報41Bが記憶されているときは「ドリドリ」など)を出力する。
【0073】
以上、説明した本実施形態における動作玩具10の効果について述べる。
本実施形態における動作玩具10では、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lを、識別情報入力部32と同じに位置に設けず、異なる位置に設けるようにしている。つまり、接続部が、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lというように2箇所あるとしても、第1接続部26Rおよび第2接続部26Lそれぞれに識別情報入力部32を設けることにはならないので、識別情報入力部32を少なくでき、例えば、本実施形態のように1箇所のみとすることもできる。そして、識別情報入力部32が少ない分、玩具体同士の接続に応じて動作する動作玩具10を、従来の音発生玩具と比較して安価に提供することができ、また、識別情報入力部32における識別情報入力の不調により動作が発生しない、というような不具合が生じづらい動作玩具10を提供することができる。また、接続作業とは別に、識別情報の入力作業を行うようになっていることも、識別情報入力部32における識別情報入力の不調による不具合の発生を抑制することになる。
【0074】
また、第1接続検出部36R、第2接続検出部36Lにて、第2の玩具体50が第1接続部26R、第2接続部26Lに接続されたことを検出したときに、識別情報記憶部65に記憶されている識別情報41のうち、所定の規則に基づいて1つの識別情報41を読み出して(例えば、「所定の規則の第1例」では、先に接続した第2の玩具体50の接続時には1番目の識別情報41、後から接続した第2の玩具体50の接続時には2番目の識別情報41を読み出し、「所定の規則の第2例」では、先に接続した第2の玩具体50の接続時には最も入力順が新しい識別情報41から2つ前に入力された識別情報、後から接続した第2の玩具体の接続時には最も入力順が新しい識別情報41から1つ前に入力された識別情報を読み出し、また、「所定の規則の第3例」では、第2の玩具体50を接続した時点で最も入力順が新しい識別情報41を読み出す)、読み出した識別情報41と対応する動作(音声)を発生させるようにした。これにより、使用者において、所定の規則に応じて、識別情報41を入力する順番と、第2の玩具体50を接続させる順番を工夫すれば、実際には、第1接続部26R、第2接続部26Lに識別情報入力部が無いにも関わらず、あたかも、第1接続部26R、第2接続部26Lに設けられた識別情報入力部により、第2の玩具体50を接続したときにその種類が判断され、対応する動作(例えば、接続された第2の玩具体50の種類名の音声出力)がなされているかのように使用者が感じることができる。
【0075】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0076】
例えば、前述した実施形態では、第2の玩具体50において、識別情報保持部43を含む部分を識別情報保持部材40として取り外し可能としたが、第2の玩具体50に識別情報保持部43を一体化してもよい。