特許第6050496号(P6050496)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6050496洗浄製剤中の結合剤としてのグリコールジレブリナート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6050496
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】洗浄製剤中の結合剤としてのグリコールジレブリナート
(51)【国際特許分類】
   C11D 7/50 20060101AFI20161212BHJP
   C11D 7/26 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 3/43 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 1/66 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 3/50 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 3/48 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 3/40 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 3/37 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 7/24 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 3/18 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 3/24 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 7/30 20060101ALI20161212BHJP
   C11D 7/22 20060101ALI20161212BHJP
   C11B 9/00 20060101ALI20161212BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20161212BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20161212BHJP
【FI】
   C11D7/50
   C11D7/26
   C11D3/43
   C11D1/66
   C11D3/50
   C11D3/48
   C11D3/40
   C11D3/37
   C11D7/24
   C11D3/18
   C11D3/24
   C11D7/30
   C11D7/22
   C11B9/00 Z
   C11B9/00 B
   C11B9/00 S
   A61Q5/02
   A61K8/37
【請求項の数】9
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2015-529775(P2015-529775)
(86)(22)【出願日】2012年10月11日
(65)【公表番号】特表2015-531811(P2015-531811A)
(43)【公表日】2015年11月5日
(86)【国際出願番号】US2012059657
(87)【国際公開番号】WO2014035445
(87)【国際公開日】20140306
【審査請求日】2015年9月4日
(31)【優先権主張番号】13/600,529
(32)【優先日】2012年8月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100142387
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 都子
(72)【発明者】
【氏名】デヴィット・シー・バズビー
(72)【発明者】
【氏名】モーリー・アイ−チン・バズビー
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・クルパー・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】マーク・エフ・ゾネシャイン
【審査官】 吉田 邦久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−335441(JP,A)
【文献】 特表2002−514258(JP,A)
【文献】 特表2001−520704(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/067962(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/138907(WO,A1)
【文献】 特表2004−517166(JP,A)
【文献】 特開2006−008801(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D 7/50
A61K 8/37
A61Q 5/02
C11B 9/00
C11D 1/66
C11D 3/18
C11D 3/24
C11D 3/37
C11D 3/40
C11D 3/43
C11D 3/48
C11D 3/50
C11D 7/22
C11D 7/24
C11D 7/26
C11D 7/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄製剤であって、
(A)水を含む、水性溶剤と、
(B)有機溶剤を含む、活性成分と、
(C)一般式、CHC(O)CHCHC(O)O−R−O(O)CCHCHC(O)CHを有する、アルキレングリコールジレブリナートを含む、結合剤であって、式中、RはC−C直鎖または分枝鎖アルキレン部分であって、前記2つのレブリナート基(CHC(O)CHCHC(O)O−)が、前記アルキレン部分の隣接または非隣接炭素原子に結合されてもよい、結合剤と、
を含み、
前記洗浄製剤の総重量に基づき、全て重量百分率で、水を含む前記水性溶剤(A)は、90重量%〜98重量%の量で存在し、有機溶剤を含む前記活性成分(B)は、0.1重量%〜5.0重量%の量で存在し、アルキレングリコールジレブリナートを含む前記結合剤(C)は、0.1%〜6.0%の量で存在する、洗浄製剤。
【請求項2】
前記有機溶剤は、溶液中の前記有機溶剤および水の総重量に基づき、25℃および大気圧で10重量%以下の水溶性を有する、請求項1に記載の洗浄製剤。
【請求項3】
前記有機溶剤は、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、テルペン、レモン油、パイン油、大豆メチル、およびd−リモネンからなる群から選択される、少なくとも1つの化合物である、請求項1又は2に記載の洗浄製剤。
【請求項4】
Rは、C−Cアルキレン部分である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗浄製剤。
【請求項5】
前記アルキレングリコールジレブリナートは、エチレングリコールジレブリナート、1,2−プロピレングリコールジレブリナート、および1,3−プロピレングリコールジレブリナートからなる群から選択される、1つ以上の化合物である、請求項4に記載の洗浄製剤。
【請求項6】
水を含む前記水性溶剤(A)は、94重量%〜98重量%の量で存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の洗浄製剤。
【請求項7】
有機溶剤を含む前記活性成分(B)は、0.5重量%〜3.0重量%の量で存在する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗浄製剤。
【請求項8】
アルキレングリコールジレブリナートを含む前記結合剤(C)は、0.5重量%〜3.0重量%の量で存在する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗浄製剤。
【請求項9】
以下の追加の成分:
(D)界面活性剤、
(E)キレート剤、
(F)緩衝液/pH調整剤、
(G)殺生物剤、
(H)香料、
(I)粘度調整剤、
(J)着色剤、および
(K)ポリマー、
のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の洗浄製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水と、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、または他の有機化合物などの低水溶性を有する1つ以上の有機溶剤と、アルキレングリコールジレブリナートとを含む、洗浄製剤に関する。アルキレングリコールジレブリナートは、有機溶剤を水と結合するための優れた溶剤である。
【背景技術】
【0002】
有機溶剤は、グリース、汚れ、油、塗料、のり、染みなどの別の化合物を溶解、軟化、融解、または抽出するために使用され得、したがって、一般的に洗浄製剤で使用される化合物である。典型的な有機溶剤としては、特に脂肪族炭化水素、イソパラフィン、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、テルペン、およびd−リモネンが挙げられる。残念ながら、多くの有機溶剤は、水溶性が限られているか、または水溶性が実質的にゼロであり、それは、時にそれらの有益な効果が実現され得ない程度まで、水性洗浄製剤に添加され得る量を厳しく制限する。
【0003】
結合剤は、製剤がそれらの透明度、粘度、および均質性を保持しながら、そうでなければ可能な量よりも大量の有機溶剤の水性製剤への溶解および分散を促進する化合物である。種々の結合剤が、特にプロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリコールエーテル、および界面活性剤を含む洗浄製剤での使用が既知である。米国特許第4,511,488号を参照されたい。しかしながら、低級グリコールエーテルは、環境的に望ましくない揮発性有機化合物(VOC)である。いくつかの高級グリコールエーテルは、水性系への可溶性がより低く、それはそれらの結合剤としての有用性を制限する。
【0004】
レブリン酸のエステルは、可塑剤および溶剤として当該技術分野においてよく知られており、記載されている。例えば、GB第423919号は、コーティング適用におけるセルロース誘導体のための可塑剤として有用である、変性多価アルコールを有した、レブリン酸のエステルの生成を記載している。
【0005】
例えば、米国特許第2,654,723号は、トルエンなどの溶剤中で、かつ酸触媒の存在下で、レブリン酸およびジエチレングリコールの混合物を加熱することによる、ジエチレングリコールジレブリナートの調製を記載している。
【0006】
国際特許出願WO第2010/102203号は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、およびイソブタノールを含む他のアルコールとのフルフリルアルコールの酸触媒反応による、アルキルレブリナートの調製を記載している。
【0007】
米国特許第3,203,964号では、酸触媒の存在下で、1〜10個の炭素原子を含有する非置換第一級および第二級、炭素鎖および酸素−炭素鎖脂肪族、ならびに炭素環および酸素−炭素環の脂環式アルコールからなる群から選択される、別のアルコールと、フルフリルアルコールを加熱することによって、レブリン酸エステルを製造するための過程が記載されている。米国特許第3,203,964号は、レブリン酸エステルが可塑剤または溶剤として有用であることを記述している。
【0008】
国際特許出願公開WO第2007/094922号は、ポリマー組成物、プラスチック、および水性コーティング中の従来の可塑剤および凝集溶剤を置換し、それにより、それらのVOC含量を低減するための、レブリン酸のエステル誘導体の使用を記載している。
【0009】
GB第478854号は、セルロース薄膜のための好適な高沸点柔軟剤としての、低級アルキレングリコールジレブリナート(例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、トリメチレングリコール(1,3−プロパンジオール)、1,3−ブチレングリコール、およびジメチル−ジメチロールのジレブリナート)の使用を記載している。米国特許第2,581,008号は、モノ−、ジ−、およびトリ−エトキシ化ジオールのジレブリナートの調製、ならびにポリビニルアセタールおよび他のポリマーのための可塑剤としてのそれらの使用を開示している。
【0010】
フルフリルアルコールおよびレブリン酸は、レブリン酸のエステル、例えば、アルキレングリコールジレブリナートを製造するために使用され得る反応剤のうちの2つである。それらは両方とも、バイオマスから入手可能な安価な再生可能原料である。したがって、水性洗浄製剤中の溶剤としてのレブリナートの使用は、経済的および環境的に有益であるだろう。
【0011】
水性洗浄製剤など水性系中での低い水溶性を有する有機溶剤の使用を促進する溶剤は、従来結合剤として使用されている溶剤と比較して有意な利点を提供するであろう。本発明は、水性製剤中での新しい代替の結合剤溶剤としてのアルキレングリコールジレブリナートの使用を提供する。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、(A)水を含む水性溶剤と、(B)有機溶剤を含む活性成分と、(C)アルキレングリコールジレブリナートを含む結合剤とを含む、洗浄製剤を提供する。アルキレングリコールジレブリナートは、一般式、CHC(O)CHCHC(O)O−R−O(O)CCHCHC(O)CHを有し、式中、Rは、C−C直鎖または分枝鎖アルキレン部分であり、2つのレブリナート基(CHC(O)CHCHC(O)O−)が、アルキレン部分の隣接または非隣接炭素原子に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、Rは、C−Cアルキレン部分であってもよく、アルキレングリコールジレブリナートは、エチレングリコールジレブリナート、1,2−プロピレングリコールジレブリナート、および1,3−プロピレングリコールジレブリナートからなる群から選択されてもよい。
【0013】
有機溶剤は、溶液中の有機溶剤および水の総重量に基づき、25℃および大気圧で、10重量%以下、または5重量%以下の水溶性を有してもよい。さらに、有機溶剤は、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、テルペン、レモン油、パイン油、大豆メチル、およびd−リモネンからなる群から選択される、少なくとも1つの化合物であってもよい。
【0014】
本発明の洗浄製剤の一実施形態では、洗浄製剤の総重量に基づき、全て重量百分率で、水を含む水性溶剤(A)は、90重量%〜98重量%の量で存在してもよく、有機溶剤を含む活性成分(B)は、0.1重量%〜5.0重量%の量で存在してもよく、アルキレングリコールジレブリナートを含む結合剤(C)は、0.1%〜6.0%の量で存在してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
以下に考察される実施形態から、かつ添付の図面を参照して、本発明のより完全な理解が得られる。
図1】試料製剤の一般設計図の概略グリッド図であり、それぞれは、結合剤としての種々の種類のグリコールエーテル、種々の量のd−リモネン香料、および1%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)界面活性剤を含有し、それらを、図2〜4に示されるように、結合有効性に関して試験した。
図2】25℃でのグリコールエーテルの結合有効性を示す、図1の一般設計図に従った図である。
図3】40℃でのグリコールエーテルの結合有効性を示す、図1の一般設計図に従った図である。
図4】5℃でのグリコールエーテルの結合有効性を示す、図1の一般設計図に従った図である。
図5】試料製剤の一般設計図の概略グリッド図であり、それぞれは、結合剤としての種々の種類のグリコールエーテル、種々の量のd−リモネン香料、および0%SLS界面活性剤を含有し、それらを、図6〜8に示されるように、結合有効性に関して試験した。
図6】25℃でのグリコールエーテルの結合有効性を示す、図5の一般設計図に従った図である。
図7】40℃でのグリコールエーテルの結合有効性を示す、図5の一般設計図に従った図である。
図8】5℃でのグリコールエーテルの結合有効性を示す、図5の一般設計図に従った図である。
図9】試料製剤の一般設計図の概略グリッド図であり、それぞれは、結合剤としての種々の種類のアルキレングリコールジレブリナート、種々の量のd−リモネン香料、および1%SLS界面活性剤を含有し、それらを、図10〜12に示されるように、安定性に関して試験した。
図10】25℃でのアルキレングリコールジレブリナートを含有する製剤の安定性を示す、図9の一般設計図に従った図である。
図11】40℃でのアルキレングリコールジレブリナートを含有する製剤の安定性を示す、図9の一般設計図に従った図である。
図12】5℃でのアルキレングリコールジレブリナートを含有する製剤の安定性を示す、図9の一般設計図に従った図である。
図13】試料製剤の一般設計図の概略グリッド図であり、それぞれは、結合剤としての種々の種類のアルキレングリコールジレブリナート、種々の量のd−リモネン香料、および0%SLS界面活性剤を含有し、それらを、図14〜16に示されるように、安定性に関して試験した。
図14】それぞれ、25℃でのアルキレングリコールジレブリナートを含有する製剤の安定性を示す、図13の一般設計図に従った図である。
図15】それぞれ、40℃でのアルキレングリコールジレブリナートを含有する製剤の安定性を示す、図13の一般設計図に従った図である。
図16】それぞれ、5℃でのアルキレングリコールジレブリナートを含有する製剤の安定性を示す、図13の一般設計図に従った図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、水溶性が低いまたはゼロの溶剤または香料などの有機化合物を含む活性成分を水と結合するための、水性洗浄製剤中のアルキレングリコールジレブリナートまたはアルキレングリコールジレブリナートの混合物の使用に関する。アルキレングリコールジレブリナートは、レブリン酸およびグリコールから経済的に生成され得る。レブリン酸は、バイオマスから入手可能であり、したがって、再生可能な環境に優しい資源である。加えて、1,2−プロピレングリコールおよび1,3−プロピレングリコールなどのグリコールは、バイオ再生可能であり、したがって同様に環境に優しい物質である。
【0017】
アルキレングリコールジレブリナートは、臭気を最小限に抑えた高沸点の透明な液体であり、揮発性有機化合物(VOC)ではない。これらの特定の特徴は、水性洗浄製剤中での代替の結合剤としてのそれら使用に利益および利点を提供する。例えば、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、および低級グリコールエーテルなどの従来の結合剤は、環境的に望ましくない揮発性有機化合物(VOC)である。また、ジプロピレングリコールメチルエーテルを除いて、グリコールエーテルは、アルキレングリコールジレブリナートほど有効なカプラーではない。アルキレングリコールジレブリナートは、部分的または完全に水溶性であり、VOCではない。ジエステルが典型的には水溶性ではないことが当業者によって広く理解されているため、アルキレングリコールジレブリナートが水溶性であり、したがって水性系中の結合剤として有用であるという事実は、驚くべきかつ予想外の利益である。さらに、出願者らは、アルキレングリコールジレブリナートが、従来の結合剤が使用される場合よりも大量の水溶性が低いまたはゼロの有機溶剤の水との使用を可能にする、より良好な結合性能を提供することを発見した。より大量の有機溶剤を含むことで、均質性、透明度、安定性、および粘度などの好ましい製剤特徴を維持しながら、洗浄効率を高める。
【0018】
また、ヘアケア製品、消毒剤および殺虫剤、ならびにスプレー塗布消費者製品など、エアロゾル製品で特に有用であり得ると考えられている。これらのジレブリナート溶剤は、より効率的、より安全、かつより環境に優しい製剤の処方を可能にし、洗浄、コーティング、顔料分散剤、殺虫剤、および農業用途に好適な多くの新規の製剤の開発を促進し得る。
【0019】
以下で使用される場合、用語「アルキレングリコールジレブリナート」および「アルキレングリコールジレブリナート」は両方、一般式、CHC(O)CHCHC(O)O−R−O(O)CCHCHC(O)CHを有する1つ以上の化合物の存在を含むよう意図され、式中、Rは、C−C直鎖または分枝鎖アルキレン部分であり、2つのレブリナート基(CHC(O)CHCHC(O)O−)が、アルキレン部分の隣接または非隣接炭素原子に結合されてもよい。したがって、「アルキレングリコールジレブリナート」は、上記の一般式を満たす1つの化合物、または上記の一般式を満たす化合物の混合物であってもよい。アルキレングリコールジレブリナートの混合物が合成されるか、または別様に利用可能である場合、本発明に従って洗浄製剤中で混合物を使用する前に、様々な種が互いに異なっている必要はない。
【0020】
また、以下で使用される場合、「有機活性成分」は、有機溶剤、香料など、洗浄製剤中で特定の機能を果たす有機材料を含むよう意図される。「有機溶剤」は、その用語が本明細書で使用される場合、グリース、汚れ、油、塗料、のり、染みなどの別の化合物を溶解、軟化、融解、または抽出し、したがって、一般的に洗浄製剤で使用される化合物を意味する。典型的な有機溶剤としては、特に、脂肪族炭化水素、イソパラフィン、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、およびテルペンが挙げられるがこれらに限定されない。「香料」は、その用語が本明細書で使用される場合、洗浄製剤に特定の香気を付与し、有機溶剤と同一の機能を提供してもしなくてもよい、有機化合物を意味する。典型的な香料としては、例えば、d−リモネン、レモン油、およびパイン油が挙げられる。
【0021】
本明細書で使用される場合、用語「結合剤」は、製剤がそれらの透明度、粘度、および均質性の好ましい特徴を保持しながら、そうでなければ可能な量よりも大量の有機溶剤の水性製剤への溶解および分散を促進する化合物を意味する。洗浄製剤で使用される従来の結合剤としては、特に、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリコールエーテル、およびいくつかの界面活性剤が挙げられるがこれらに限定されない。
【0022】
以下の記載において、範囲の端点が確定されたものとみなされ、かつ本発明に関連した各端点とは有意に異なるものが挙げられるがこれらに限定されない、当業者の知識内の他の値を、それらの許容範囲内に組み込むと認識されていることに留意されたい(換言すれば、端点は、各端点「付近の」または「にほぼ同じ」または「に近い」値を組み込むと解釈されるものとする)。本明細書に列挙される範囲および比率の制限は組み合わせ可能である。例えば、1〜20および5〜15の範囲が特定のパラメータに対して列挙される場合、1〜5、1〜15、5〜20、または15〜20の範囲もまた、それにより考慮および包含されることが理解される。
【0023】
本明細書に記述される全ての百分率は、特に指定のない限り、重量百分率である。
【0024】
本発明の洗浄製剤は、水を含む水性溶剤と、少なくとも1つの有機溶剤を含む活性成分と、少なくとも1つのアルキレングリコールジレブリナートとを含む。
【0025】
水性溶剤は、最大で100%の水を含んでもよい。さらに、洗浄製剤は、製剤の総重量に基づき、70〜98重量%の間の量の水を含む、水性溶剤を含んでもよい。例えば、水を含む水性溶剤は、94〜98重量%の間の量で存在してもよい。
【0026】
有機活性成分は、有機溶剤または香料であってもよく、溶液中の有機溶剤または香料および水の総重量に基づき、25℃および大気圧で10重量%以下の、または例えば、25℃および大気圧で5重量%以下、もしくは1重量%でさえある、水溶性を有してもよい。典型的な例としては、d−リモネン、レモン油、パイン油、大豆メチル、およびテルペンが挙げられるがこれらに限定されない。
【0027】
本発明に従って、洗浄製剤は、製剤の総重量に基づき、0.1〜20.0重量%の間の量の有機活性成分を含んでもよい。例えば、有機活性成分は、0.5〜3.0重量%の間の量で存在してもよいがこれに限定されない。
【0028】
本発明での使用に好適なアルキレングリコールジレブリナートは、一般式HO−R−OHを有するアルキレングリコールから得られる、一般式CHC(O)CHCHC(O)O−R−O(O)CCHCHC(O)CHの低級アルキレングリコールジレブリナートであり、式中、Rは、C−C直鎖または分枝鎖アルキレン部分であり、2つのヒドロキシル基は、隣接炭素、例えば、エチレングリコールおよび1,2−プロピレングリコール、または非隣接炭素、例えば、1,3−プロパンジオールもしくは1,6−ヘキサンジオール上にあってもよい。特に好適なものは、上記の一般式のアルキレングリコールジレブリナートであり、式中、Rは、エチレン、1,2−プロピレン、または1,3−プロピレンなどのC−Cアルキレンである。
【0029】
具体的に、出願者らは、レブリン酸を有するエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、および1,3−プロピレングリコールのジエステルが、芳香族および脂肪族炭化水素ならびに他の有機材料を水と結合するために驚くほど良好な溶剤であることがわかった。エチレングリコールジレブリナート(EGDL)が100%水溶性である一方で、1,2−プロピレングリコールジレブリナート(1,2−PGDL)は、重量で10%水溶性であり、1,3−プロピレングリコールジレブリナート(1,3−PGDL)は、25%溶性である。3つ全ての化合物が同様に、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素化合物を溶解する一方で、ヘキサンおよびシクロヘキサンなどの単純脂肪族炭化水素に対する可溶性は限られている。したがって、C−Cアルキレングリコールジレブリナートは、水性洗浄製剤中で結合剤として使用されるとき、最大の利点を提供するように思われる。
【0030】
洗浄製剤は、製剤の総重量に基づき、0.1〜6.0重量%の間の量のアルキレングリコールジレブリナートを好適に含んでもよい。例えば、アルキレングリコールジレブリナートは、0.5〜3.0重量%の間の量で洗浄製剤中に存在してもよいがこれに限定されない。
【0031】
レブリナートのエステルを調製するための過程は、よく知られており、かつ商業的に実施されている。例えば、国際特許出願第WO2010/102203号は、対応するアルキルレブリナートを生成するために、酸触媒の存在下で、等モル量で、フルフリルアルコールを他のアルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、およびイソブタノール)と反応させることを記載している。
【0032】
本発明の洗浄製剤に従った使用に好適なアルキレングリコールジレブリナートは、現在または将来既知の任意の過程によって調製されてもよく、特に限定されない。例えば、米国特許第2,654,723号は、適量のレブリン酸、ジエチレングリコール、およびトルエンを混合すること(反応溶剤として)、混合物を加熱し、レブリン酸およびジエチレングリコールを反応させ、その反応によって生成された水を除去し、続いて、200℃を超える沸点を有する、ある量のジエチレングリコールジレブリナートを得るために、ストリッピングによってトルエンを除去することを伴う、ジエチレングリコールジレブリナートの調製を記載している。この資料から、レブリン酸およびアルキレングリコールからのジレブリナートの生成は、これらの反応剤を少なくとも2:1の(レブリン酸):(アルキレングリコール)のモル比で提供することを必要とすることがわかる。
【0033】
実験量のグリコールジレブリナートが、例えば、以下に提供される実施例に記載される方法によって便利に調製されてもよい。
【0034】
したがって、本発明での使用に好適なアルキレングリコールジレブリナートとしては、任意の線状または分枝状C−Cモノ−、ジ−、またはトリ−アルキレングリコール、およびレブリン酸から調製されるものが挙げられるがこれらに限定されない。
【0035】
他の既知の洗浄製剤と同様に、本発明に従った洗浄製剤は、水、有機活性成分、および結合剤に加えた成分を含有してもよい。例えば、洗浄製剤はまた、特に、1つ以上の界面活性剤、緩衝液、キレート剤、殺生物剤、香料、粘度調整剤、着色剤、およびポリマーを含んでもよい。
【0036】
好適な界面活性剤としては、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸塩、アルファオレフィンスルホン酸塩、アシルサルコシン酸塩、ヤシ脂肪酸のナトリウム塩、スルホン化アルキルエステル、アルキルポリグルコシド、第一級アルコールエトキシレート、アルキルポリペンタシド(polypentaside)、第二級アルコールエトキシレート、EO−POおよびEO−BOブロックポリマー、ならびに3−(ドデシルアミノ)プロピオン酸ナトリウムが挙げられるがこれらに限定されない。
【0037】
好適な緩衝液としては、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)、アルカノールアミン、アミン、アンモニア、アルカリ金属カルボン酸塩、クエン酸、クエン酸ナトリウム、および乳酸が挙げられるがこれらに限定されない。
【0038】
好適なキレート剤としては、例えば、エチレンジアミン−N,N’−四酢酸、(EDTA)の一、二、三、および四ナトリウム塩、ニトリロ酢酸、三ナトリウム塩(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、二ナトリウム塩(HEIDA)、メチルグリシン二酢酸、三ナトリウム塩(MGDA)、グルタミン酸、N,N−二酢酸四ナトリウム塩(GLDA)、イミノ二酢酸、四ナトリウム塩(IDS)、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)、2−アミノ−2−エチル1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、およびポリアミンが挙げられるがこれらに限定されない。
【0039】
好適な着色剤としては、例えば、染料が挙げられるがこれに限定されない。
【0040】
本発明の洗浄製剤での使用に好適なポリマーとしては、例えば、ポリアクリレートホモポリマーおよびコポリマー、METHOCEL、ETHOCEL、ヒドロキシエチルセルロース、POLYOX、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルピロリドン、およびポリビニルアルコールが挙げられるがこれらに限定されない。
【0041】
本発明の使用、適用、および利点は、本発明の洗浄製剤の例示的な実施形態および適用の以下の考察および記載によって明らかになるであろう。
【実施例】
【0042】
エチレングリコールジレブリナートの調製
研究室において、我々は、酸触媒(Dowex DR−2030樹脂ビーズ、強力なカチオン交換樹脂)および以下に記載される手順を用いて、グリコールジレブリナートを調製した。
【0043】
エチレングリコール(99.17g、1.598モル)、レブリン酸(378.4g、3.259モル)、および8.08gのDowex DR−2030樹脂ビーズを1Lの丸底フラスコに配置した。フラスコをBuchi Rotavaporに取り付け、水吸引真空を適用しながら、95℃の槽内で加熱した。反応によって生成した水をRotavapor捕集フラスコ中に回収した。14時間後、Dowex DR−2030ビーズを500mLの丸底フラスコに配置したオレンジ溶液から濾過した。温度計および水冷式凝縮フィンガーを有する、標準の真空蒸留ヘッドが上に配置された、1フィートの被覆Vigreuxカラムをフラスコに取り付け、高温で、約0.5mm Hgでの蒸留を開始した。次いで、上昇する蒸留温度で6分画を回収した。分画3〜5は、ガスクロマトグラフィ分析に基づき、95〜98面積%の純度に及び、使用したエチレングリコールに基づき、67%の全収率を示した。Hおよび13C NMR分光法によって、エチレングリコールジレブリナートとしての生成物の同一性を確認した。
【0044】
それぞれ70%および59%の全収率で、同様の方法で、1,3−プロパンジオール ジレブリナートおよび1,2−プロパンジオールジレブリナートを調製した。
【0045】
実施例1〜24−香料を用いた相対的な結合有効性
3つの香料、アウトドア、オレンジ、レモンのうちの1つを含有する異なる製剤中のアルキレングリコールジレブリナートの安定性および結合能力を評価するために、以下の研究を実施した。
【0046】
試験のための洗浄製剤の調製を迅速化するために、我々は、実施例1〜24全体を通して変化しない主成分を含有した原液を作り、原液を界面活性剤と組み合わせた。重量百分率による試料を製剤化するために、これらの原液を他の成分と共に使用した。各製剤の20グラムの試料を調製した。
【0047】
各製剤は、以下の基準の成分の表 実施例1〜24に示される、以下の量の以下の成分を含有した。
[表]
【0048】
試験した結合剤/溶剤
各製剤は、表1に示されるように、以下の溶剤/カプラーのうちの1つを2.00重量%含有した。
PG−ジレブリナート=1,2−プロピレングリコールジレブリナート
1,3−PG−ジレブリナート=1,3−プロピレングリコールジレブリナート
EG−ジレブリナート=エチレングリコールジレブリナート
DOWANOL DPnP=ジ−プロピレングリコールプロピルエーテル(Pシリーズグリコールエーテル)
【0049】
香料を有する所望の製剤を調製した後、我々は、5℃、20℃、および50℃でそれらの安定性を検査し、試料が透明だった、かすんでいた、または濁っていたかを書き留めた。わずかなかすみを評価するために、我々は、一枚の紙を取り、その上に黒い文字を書き、それを、製剤を含有したバイアルの後ろに保持した。我々が黒い文字をはっきりと見ることができた場合、我々は、製剤を透明と記した。我々が文字を全く見ることができなかった場合、我々は、製剤を濁っていると記した。最後に、我々が文字を見ることができたが、それが鮮やかな黒色ではなかった場合、製剤をかすんでいると記載した。かすみや濁りが少ないほど、水と香料(有機溶剤)との間で達成される結合は良好であった。
【0050】
以下の表1は、上記の試験手順を使用して、結合が困難な香料(有機活性成分)、すなわち、「アウトドア」、「オレンジ」、および「レモン」を含有する種々の製剤を試験した結果を示す。
【表1】
**グリーン界面活性剤:各製剤はまた、3つの環境に優しい界面活性剤の2つの考えられる組み合わせのうちの1つを含有し、それらのうちのそれぞれは、Dow Chemical Company(Midland,Michigan,U.S.A.)から市販されている。
TERGITOL 15−S−15=高親水性−親油性バランス乳化剤および分散剤
ECOSURF EH−6=水溶性非イオン性界面活性剤
ECOSURF EH−9=水溶性非イオン性界面活性剤
【0051】
実施例セットI(比較例)&セットII(実施例)−図1〜16
種々の温度(5℃、室温(25℃)、および40℃)で、種々の従来の結合剤(グリコールエーテル)を有する香料(d−リモネン)含有水性製剤、および結合剤として種々のアルキレングリコールジレブリナートを有する香料(d−リモネン)含有水性製剤の相対的な結合有効性を決定するために、2つの実験セット(I&II)を実施した。詳細は以下に提供され、結果は図1〜16に提供される図に示され、以下に記載される。
【0052】
これらの実験全体を通して変化しない主成分を含有する原液を調製した。各製剤は、以下の基準の成分を含有した。
[表]
【0053】
より具体的には、洗浄製剤は、以下のいずれかであった。
セットI−図に示される1、5、10、または20重量%の量で、以下のグリコールエーテルのうちの1つから選択される既知の結合剤を含んだ、比較例(図1〜8を参照されたい)。
BuCb=ジエチレングリコール n−ブチルエーテル
BTG=トリエチレングリコール n−ブチルエーテル
HxCb=ジエチレングリコール n−ヘキシルエーテル
ETG=トリエチレングリコールエチルエーテル
MTG=トリエチレングリコールメチルエーテル
TPM=トリプロピレングリコールメチルエーテル
または、セットII−1、5、10、または20重量%の量で、かつ以下の化合物から選択された、本発明に従ったアルキレングリコールジレブリナート、またはDOWANOL DPM、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルを含んだ、実施例(図9〜16を参照されたい)。
1,2 EGDL=エチレングリコールジレブリナート、
1,2−PGDL=1,2−プロピレングリコールジレブリナート、
1,3−PGDL=1,3−プロピレングリコールジレブリナート、
1,2 EGDL+1,2−PGDL=1,2−エチレングリコールジレブリナートおよび1,2−プロピレングリコールジレブリナートの50/50の混合、
DPM=ジプロピレングリコールメチルエーテル。
【0054】
ここで図面を参照すると、図1〜8は、比較例のセットに関する。各円は、1つの試料製剤を表す。より具体的には、図1&5のそれぞれは、1%SLS界面活性剤の存在下、および界面活性剤の非存在下(0%SLS)で、結合剤としての種々の種類のグリコールエーテル、および種々の量のd−リモネン香料を有する、試料製剤の一般設計図の概略グリッド図を提供する。
【0055】
例えば、図1のグリッドの横列A&Bは、それぞれ0.25重量%のd−リモネンを有する製剤であった。このようにして、図2〜4&6〜8のそれぞれの横列A&Bは、0.25重量%のd−リモネンを有する製剤を示す。
【0056】
図1のグリッドの縦列1&2は、結合剤として、種々の量のBuCb、グリコールエーテルを含有する製剤であった。より具体的には、図1のグリッドの縦列1は、製剤の各縦の対に対して、上の製剤が1重量%のBuCbを有し、下の製剤が10重量%のBuCbを有したことを示す。同様に、図1のグリッドの縦列2は、製剤の各縦の対に対して、上の製剤が5重量%のBuCbを有し、下の製剤が20重量%のBuCbを有したことを示す。この情報は、同様に図2〜4の縦列1&2にも置き換えられ得る。
【0057】
したがって、無作為の実施例を提供するために、横列D、縦列6の試料製剤は、製剤の総重量に基づき、セットI&IIに関する上記の表に列挙された基準の成分、ならびに0.75重量%のd−リモネン、および結合剤として20重量%のHxCbを含有した。
【0058】
図2〜4&6〜8はそれぞれ、5℃、室温(25℃)、および40℃で、図1および5のグリッドで同定される試料製剤に対する結果(透明/白色または濁っている/黒色)を示す。透明は、d−リモネンの結合の成功を示し、濁っているは、不十分な結合または結合なしを示す。
【0059】
一般的に言えば、図6〜8の再考察は、グリコールエーテルが水性製剤中のd−リモネンの結合に多少成功したことを示すように思われるが、それは、d−リモネンの量が比較的少ない、すなわち、0.25重量%であるときのみである。
【0060】
より具体的には、0.75重量%のd−リモネンを含有し、SLSを含有せず、20重量%のHxCbを含有した横列D、縦列6の試料製剤は、5℃(図8)で濁っており、室温(図6)で濁っており、40℃(図7)で濁っていた。1%SLS(図2〜4)、0.75%のd−リモネン、および20重量%のHxCbの存在下で、試料は、5℃で透明であり、25℃で濁っており、40℃で再び透明であった。
【0061】
図9〜16は、実施例のセットIIに関する。図1〜8と同様に、各円は、1つの試料製剤を表す。より具体的には、図9は、結合剤としての種々の種類のアルキレングリコールジレブリナート、および種々の量のd−リモネン香料を有する、試料製剤の一般設計図の概略グリッド図を提供する。例えば、図9のグリッドの横列A&Bは、それぞれ0.25重量%のd−リモネンを有する製剤であった。したがって、図10〜12&14〜16のそれぞれの横列A&Bは、0.25重量%のd−リモネンを有した製剤を示す。
【0062】
さらに、図9のグリッドの縦列1&2は、本発明に従った結合剤としての種々の量の1,2−エチレングリコールジレブリナート(1,2−EGDL)を含有する製剤であった。より具体的には、図9のグリッドの縦列1は、製剤の各縦の対に対して、上の製剤が1重量%の1,2−EGDLを有し、下の製剤が10重量%の1,2−EGDLを有したことを示す。同様に、図9のグリッドの縦列2は、製剤の各縦の対に対して、上の製剤が5重量%の1,2−EGDLを有し、下の製剤が20重量%の1,2−EGDLを有したことを示す。この情報は、同様に図10〜12&14〜16の縦列1&2にも置き換えられ得る。
【0063】
したがって、無作為の実施例を提供するために、横列F、縦列6の試料製剤は、製剤の総重量に基づき、セットI&IIに関する上記の表に列挙された基準の成分、ならびに1.5重量%のd−リモネン、および結合剤として20重量%の1,2−EGDLを含有した。
【0064】
図10〜12&14〜16はそれぞれ、5℃、室温(25℃)、および40℃で、図9&13のグリッドで同定される試料製剤に対する結果(透明/白色または濁っている/黒色)を示す。透明は、d−リモネンの結合の成功を示し、濁っているは、不十分な結合または結合なしを示す。
【0065】
一般的に言えば、図10〜12&14〜16の再考察は、アルキレングリコールジレブリナートが、一般的に使用されるグリコールエーテルよりも、d−リモネンの幅広い範囲の温度および濃度にわたって、水性製剤中のd−リモネンの結合により成功することを示すように思われる。
【0066】
より具体的には、1.5重量%のd−リモネンおよび20重量%の1,2−EGDLを含有した横列F、縦列6の試料製剤は、5℃で透明であり(図2)、室温で透明であり(図3)、40℃で濁っていた。
【0067】
図1〜16は、1%SLS界面活性剤の存在下、および界面活性剤の非存在下(0%SLS)で、異なるレベルのd−リモネンとの、グリコールエーテルおよびアルキレングリコールジレブリナートの位相安定性データを示す。
【0068】
添加されたSLS界面活性剤の非存在下で、試験されたグリコールエーテル溶剤のほとんどは、水性混合物に0.25%を超えるd−リモネンを結合することができなかった。唯一の例外は、DOWANOL DPMであった。対照的に、実験用のグリコールジレブリナート溶剤は、界面活性剤の非存在下で、d−リモネンの結合にかなり有効であった。エチレングリコールジレブリナートおよび1,3−プロピレングリコールジレブリナートは、1,2−プロピレングリコールジレブリナートよりも良好であった。これは、それらの観察された水溶性と一致している。
【0069】
1%SLSの存在下で、試験された溶剤の全ては、透明である可能性の改善を示した。20%レベルのヘキシルCARBITOL、DOWANOL DPM、およびグリコールジレブリナート溶剤は、試験された最高のd−リモネンレベルの3%でさえ、うまく結合することができた。
【0070】
実施例A−FF−製剤の相対的な洗浄性能
これらの実験は、種々の溶剤/結合剤、ならびに界面活性剤の異なる組み合わせを含有する洗浄製剤が、薄膜または筋を残すという観点からどの程度機能したか、およびそれらがどれほど効率的に洗浄したかを測定することを目的とした。
【0071】
この場合もやはり、我々は、以下の表2に示されるように、0.5%または1.0%のいずれかの全界面活性剤である、製剤の各セット全体を通して変化しない主成分を含有する原液を作成し、原液を界面活性剤と組み合わせた。重量百分率によって試料を処方するために、これらの原液を他の成分と一緒に使用した。目的は、異なる結合剤および界面活性剤の組み合わせを含有する洗浄製剤がどの程度洗浄したかを見ることであったため、これらの試料製剤のどれも香料を含有しなかった。各製剤の20グラムの試料を調製した。
【0072】
各製剤は、以下の基準の成分の表 実施例A−FFに示される以下の量で、以下の成分を含有した。
[表]
【0073】
試験された結合剤/溶剤
各製剤は、表2に示されるように、以下の溶剤/カプラーのうちの1つの1.00重量%を含有した。
PGDL=PG−ジレブリナート=1,2−プロピレングリコールジレブリナート
1,3PGDL=1,3−PG−ジレブリナート=1,3−プロピレングリコールジレブリナート
EGDL=EG−ジレブリナート=エチレングリコールジレブリナート
DPnP=DOWANOL DPnP=ジ−プロピレングリコールプロピルエーテル(Pシリーズグリコールエーテル)
【0074】
試験された界面活性剤およびその組み合わせ
各製剤は、次の通りであり、かつ以下の表2に示される、0.5%または1.0%のいずれかの合計の界面活性剤を含有した。
【0075】
以下の3つの環境に優しい(「グリーン」)界面活性剤であるが、必ず合計して0.5または1.0重量%になる異なる組み合わせを、洗浄製剤間で試験した。以下の界面活性剤のそれぞれは、Dow Chemical Company(Midland,Michigan,U.S.A.)から市販されている。
TERGITOL 15−S−15=高親水性−親油性バランス乳化剤および分散剤
ECOSURF EH−6=水溶性非イオン性界面活性剤
ECOSURF EH−9=水溶性非イオン性界面活性剤
【0076】
いくつかの製剤に対して、以下の他のそれほど環境に優しくない材料(両方ともShell Chemical LP(Houston,Texas,U.S.A.)から市販)のうちの1つを、0.5または1.0重量%のいずれかの量で界面活性剤の代わりに使用した。
NEODOL25−7=1モルのアルコール当たり平均7モルのエチレンオキシドを含有するC12−C15アルコール混合物。
NEODOL45−7=1モルのアルコール当たり平均7モルのエチレンオキシドを含有するC14−C15アルコール混合物。
【0077】
種々の結合剤および界面活性剤の組み合わせを有する所望の製剤を調製した後、次の通り、洗浄効率(フィルミングおよびストリーキング)ならびに安定性(5℃、20℃、および60℃での外観)に関してそれらの性能を試験した。
【0078】
フィルミングおよびストリーキング
洗浄製剤によって残される残留物を試験するために、フィルミングおよびストリーキング試験をガラスタイル上で行った。ガラスタイルに円形パターンで10滴を適用し、折り畳んだ一枚のきれいな寒冷紗を用い、5回の通過で拭いた。タイル上に下方への圧力は印加せず、前後運動をもたらすための圧力のみ印加した。タイルを30分乾燥するまでそのままにした。WINDEX(登録商標):フィルミング=1ストリーキング=1およびFANTASTIK(登録商標):フィルミング=10ストリーキング=10である、基準と比較して、フィルミングおよびストリーキングの両方に対して、タイルを1〜10の段階で評価した。評価の相違を最小限に抑え、かつ操作者間の差異を解消するために、全てのタイルを同じ操作者によって評価した。
【0079】
硬表面洗浄:バネ圧縮デバイス(SCiD)
製剤の硬表面洗浄力を、ビニルタイルからの汚れの除去によって試験した。ビニルタイルを11.5cm×7.5cmの試料のサイズと一致するように切断し、泡アプリケータを使用して、500μLの3%カーボンブラックブラジル汚れ(Carbon Black Brazil soil)をタイルの溝付き側に適用した。タイルを約24時間乾燥するように設定し、次いで、タイルをSCiDプレート中に配置し、オービタルシェーカ上に配置した。1つの敷き詰めたスクラビーと共に400μLの洗浄溶液を各ウェル中に分注し、試料をシェーカー上で5分間試験した。各試料に対して、3つのウェルを試験し、試料を良好および不良な洗浄基準と比較して試験した。試料をスキャンしてコンピュータに取り込み、ImageJソフトウェアによって分析した。ウェルの平均濃淡値によって洗浄力を測定し、3つのウェルの濃淡値の平均によって試料の洗浄力を測定した。より高い濃淡値は、より薄い円およびより高い洗浄力に対応し、より低い濃淡値は、より濃い円およびより低い洗浄力に対応する。
【0080】
以下の表2は、上記の試験手順を使用して、異なる結合剤および界面活性剤の組み合わせを含有する種々の製剤を試験した結果を示す。フィルミングおよびストリーキングに対する値はそれぞれ、1〜10の値をとり、最低数は、最も少ないフィルミングまたはストリーキング、したがって、好ましい値であることを表すことに留意されたい。「平均濃淡」性能特徴に対して、より高い値は、より好ましいと見なされる。
【表2】
【表3】
本開示は以下も包含する。
[1]
洗浄製剤であって、
(A)水を含む、水性溶剤と、
(B)有機溶剤を含む、活性成分と、
(C)一般式、CHC(O)CHCHC(O)O−R−O(O)CCHCHC(O)CHを有する、アルキレングリコールジレブリナートを含む、結合剤であって、式中、RはC−C直鎖または分枝鎖アルキレン部分であって、前記2つのレブリナート基(CHC(O)CHCHC(O)O−)が、前記アルキレン部分の隣接または非隣接炭素原子に結合されてもよい、結合剤と、
を含む、洗浄製剤。
[2]
前記有機溶剤は、溶液中の前記有機溶剤および水の総重量に基づき、25℃および大気圧で10重量%以下の水溶性を有する、上記態様1に記載の洗浄製剤。
[3]
前記有機溶剤は、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、テルペン、レモン油、パイン油、大豆メチル、およびd−リモネンからなる群から選択される、少なくとも1つの化合物である、上記態様1に記載の洗浄製剤。
[4]
Rは、C−Cアルキレン部分である、上記態様1に記載の洗浄製剤。
[5]
前記アルキレングリコールジレブリナートは、エチレングリコールジレブリナート、1,2−プロピレングリコールジレブリナート、および1,3−プロピレングリコールジレブリナートからなる群から選択される、1つ以上の化合物である、上記態様4に記載の洗浄製剤。
[6]
前記洗浄製剤の総重量に基づき、全て重量百分率で、水を含む前記水性溶剤(A)は、90重量%〜98重量%の量で存在し、有機溶剤を含む前記活性成分(B)は、0.1重量%〜5.0重量%の量で存在し、アルキレングリコールジレブリナートを含む前記結合剤(C)は、0.1%〜6.0%の量で存在する、上記態様1に記載の洗浄製剤。
[7]
水を含む前記水性溶剤(A)は、94重量%〜98重量%の量で存在する、上記態様6に記載の洗浄製剤。
[8]
有機溶剤を含む前記活性成分(B)は、0.5重量%〜3.0重量%の量で存在する、上記態様6に記載の洗浄製剤。
[9]
アルキレングリコールジレブリナートを含む前記結合剤(C)は、0.5重量%〜3.0重量%の量で存在する、上記態様6に記載の洗浄製剤。
[10]
以下の追加の成分:
(D)界面活性剤、
(E)キレート剤、
(F)緩衝液/pH調整剤、
(G)殺生物剤、
(H)香料、
(I)粘度調整剤、
(J)着色剤、および
(K)ポリマー、
のうちの1つ以上をさらに含む、上記態様1に記載の洗浄製剤。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16