特許第6050823号(P6050823)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6050823ラージ・オブジェクトの転送方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6050823
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月21日
(54)【発明の名称】ラージ・オブジェクトの転送方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 29/08 20060101AFI20161212BHJP
   H04L 12/951 20130101ALI20161212BHJP
【FI】
   H04L13/00 307Z
   H04L12/951
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-536092(P2014-536092)
(86)(22)【出願日】2012年1月10日
(65)【公表番号】特表2015-501584(P2015-501584A)
(43)【公表日】2015年1月15日
(86)【国際出願番号】CN2012070158
(87)【国際公開番号】WO2013056518
(87)【国際公開日】20130425
【審査請求日】2014年4月16日
(31)【優先権主張番号】201110316789.8
(32)【優先日】2011年10月18日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511207729
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】シュアン、ジャンピン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ボー
(72)【発明者】
【氏名】リウ、シン
(72)【発明者】
【氏名】シュ、ルーヨン
【審査官】 阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−234345(JP,A)
【文献】 特表2004−536502(JP,A)
【文献】 特開2001−086190(JP,A)
【文献】 特開平01−101758(JP,A)
【文献】 特開2004−080165(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 29/08
H04L 12/951
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラージ・オブジェクトの転送方法であって、サーバがクライアントとセッションを確立した後、この方法は
前記サーバは、プレ転送されるラージ・オブジェクトをデータブロックに分割して、得たデータブロック及びそのサイズを順番ごとに前記クライアントへ送信することと、
前記クライアントは、受信されたデータブロックの転送が成功するかを判断して、転送が成功すると、前記データブロックを保存して、現在のデータブロック転送成功メッセージを前記サーバへ返信し、転送が失敗すると、セッション終了リクエストメッセージ又は現在のデータブロック再転送リクエストメッセージを前記サーバへ返信することと、
前記サーバは、受信されたメッセージに基づいて、対応するデータブロック及びそのサイズを送信する又はセッションを終了することと、を含むことを特徴とする
ラージ・オブジェクトの転送方法。
【請求項2】
前記クライアントは、下記のように、
前記データブロックの実際サイズを計算し、
受信された前記データブロックのサイズと比較して、一致すると、前記データブロックの転送が成功し、一致しないと、前記データブロックの転送が失敗することより、受信されたデータブロックの転送が成功するかを判断することを特徴とする
請求項1の記載の方法。
【請求項3】
現在送信されたデータブロックが前記ラージ・オブジェクトの最初のデータブロックであると、前記サーバは、さらに、前記ラージ・オブジェクトのサイズを前記クライアントへ送信し、
前記クライアントは、受信されたラージ・オブジェクトのサイズを保存することを特徴とする
請求項2の記載の方法。
【請求項4】
現在送信されたデータブロックが前記ラージ・オブジェクトの最後のデータブロックであると、前記サーバは、さらに、転送終了識別子を前記クライアントへ送信し、
前記クライアントは、転送終了識別子を受信して、且つ前記現在のデータブロックの転送が成功した後、
順番で保存されたデータブロックを合併して、前記データブロックの総サイズを計算するステップと、
保存されたラージ・オブジェクトのサイズと比較して、一致すると、ラージ・オブジェクト転送成功メッセージを前記サーバへ返信し、一致しないと、ラージ・オブジェクト転送失敗メッセージを前記サーバへ返信するステップと、を実行することを特徴とする
請求項3の記載の方法。
【請求項5】
前記サーバは受信されたリクエストに基づいて、対応するデータブロック及びそのサイズを送信する又はセッションを終了するステップは、具体的に、
前記サーバは、現在のデータブロック転送成功メッセージを受信して、且つ他のデータブロックがある時に、次のデータブロック及びそのサイズを前記クライアントへ送信し、 前記サーバは、現在のデータブロック再転送リクエストメッセージを受信する時に、現在のデータブロック及びそのサイズを引き続き前記クライアントへ送信し、
前記サーバは、セッション終了リクエストメッセージ、ラージ・オブジェクト転送成功メッセージ又はラージ・オブジェクト転送失敗メッセージを受信する時に、現在のセッションを終了することを特徴とする
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記サーバは、拡張されたSyncMLメッセージより前記データブロック及びそのサイズ、ラージ・オブジェクトのサイズ、転送終了識別子を前記クライアントへ送信し、
前記拡張されたSyncMLメッセージは、Size要素、Data要素、BlockSize要素、Final要素を含み、ここで、Size要素の値がラージ・オブジェクトのサイズであり、Data要素の値が現在転送されるデータブロックであり、BlockSize要素の値が現在転送されるデータブロックのサイズであり、Final要素の値が転送終了識別子であることを特徴とする
請求項5の記載の方法。
【請求項7】
ラージ・オブジェクトの転送システムであって、
サーバとクライアントを含み、
前記サーバは、プレ転送されるラージ・オブジェクトをデータブロックに分割して、得たデータブロック及びそのサイズを順番ごとに前記クライアントへ送信して、前記クライアントから返信されたメッセージに基づいて、対応するデータブロック及びそのサイズを送信する又はセッションを終了することに用いられ、
前記クライアントは、受信されたデータブロックの転送が成功するかを判断して、データブロックの転送が成功する時に、前記データブロックを保存して、現在のデータブロック転送成功メッセージを前記サーバへ返信して、データブロックの転送が失敗する時に、セッション終了リクエストメッセージ又は現在のデータブロック再転送リクエストメッセージを前記サーバへ返信することに用いられることを特徴とする
ラージ・オブジェクトの転送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野におけるOMA (Open Mobile Alliance、オープン・モバイル・アライアンス)SyncML(Synchronization Markup Language、データ同期プロトコル)に基づく転送技術に関し、特にラージ・オブジェクトの転送方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
OMA SyncMLプロトコルは、オブジェクトの転送をサポートして、オブジェクトサイズがクライアントよりサポートされたメッセージ最大バイト数よりも大きい時、このオブジェクトがラージ・オブジェクトと呼ばれて、即ち、転送されるオブジェクトのサイズ(SyncMLメッセージにおいてSize要素でマークする)は、クライアントよりサポートされたメッセージ最大バイト数(SyncMLメッセージにおいてMaxMsgSize要素でマークする)よりも大きくて、前記オブジェクトはラージ・オブジェクトである。ラージ・オブジェクトの転送に対して、OMA SyncMLプロトコルに規定された処理方法は、通常にラージ・オブジェクトをデータブロックに分割し転送して、SyncMLメッセージよりデータブロックをクライアントへ送信して、データブロックごとのサイズがクライアントよりサポートされたメッセージ最大バイト数よりも小さい又は等しい。ラージ・オブジェクトの転送は、OMA SyncMLプロトコルにおける基本的なセッションに基づいて完成する。
【0003】
OMA SyncMLプロトコルにおいて、基本的なセッションプロセスは、セッション確立とセッション管理の二つの段階を含む。セッション確立段階はサーバ側でトリガーしてもいいし、クライアントでトリガーしてもよく、両方はセッションを確立した後に、セッション管理段階に入る。クライアントはサーバとセッション管理段階でインタラクションして、ラージ・オブジェクト全体の転送を完成する。OMA SyncMLプロトコルにラージ・オブジェクトの転送方式を規定した。
【0004】
従来のOMA SyncMLプロトコルに基づくラージ・オブジェクト転送プロセスは、主に以下のいくつかの部分を含む。
【0005】
一、サーバは、クライアントとセッションを確立して、サーバはクライアントのMaxMsgSizeを把握する。
【0006】
二、サーバは、ラージ・オブジェクトの転送コマンドを送信して、前記ラージ・オブジェクトデータを指定されたMaxMsgSizeに従ってブロックに分割して、前記ラージ・オブジェクトのサイズ(SyncMLメッセージにおいてMaxMsgSize要素でマークする)と最初のデータブロックをクライアントへ送信する。
【0007】
三、クライアントは、ラージ・オブジェクトのサイズと最初のデータブロックを保存して、次のデータブロックを引き続き送信することをサーバへ通知する。
【0008】
四、サーバは、すべてのデータの転送が完了する(SyncMLメッセージにおいてFinal要素でマークする)まで、次のデータブロックを引き続き送信する。
【0009】
五、クライアントは、ラージ・オブジェクトの転送が完了したコマンドを受信した後、すべてのデータブロックを組み合わせて、その総サイズを計算し、保存された前記ラージ・オブジェクトのサイズと比較して、ラージ・オブジェクトの転送が成功するかを検査する。
【0010】
前記プロセスより分かるように、この転送方式は一定の欠陥があって、ラージ・オブジェクトのすべてのデータブロックが全部に転送完了されないと、ラージ・オブジェクトの転送が成功するかどうかを把握できず、即ち、サーバが各データブロックのサイズを提供しないため、クライアントが受信されたデータブロックはエラーになっても、クライアントは把握できず、やはりサーバへ引き続き次のデータブロックを送信することを通知して、インタラクションの時間と帯域リソースの無駄になってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、従来のラージ・オブジェクトの転送方法を最適化させるラージ・オブジェクトの転送方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的を実現するように、本発明は下記の技術的なスキームを提供する。
【0013】
ラージ・オブジェクト転送方法であって、サーバがクライアントとセッションを確立した後、この方法は、
前記サーバは、プレ転送されたラージ・オブジェクトをデータブロックに分割して、得たデータブロックおよびサイズを順番ごとに前記クライアントへ送信することと、
前記クライアントは、受信されたデータブロックの転送が成功するかを判断して、はいであると、前記データブロックを保存し、現在のデータブロック転送成功メッセージを前記サーバへ返信して、さもないと、セッション終了リクエストメッセージ又は現在のデータブロック再転送リクエストメッセージを前記サーバへ返信することと、
前記サーバは、受信されたメッセージに基づいて、対応するデータブロック及びそのサイズを送信する又はセッションを終了することと、を含む。
【0014】
好ましくは、前記クライアントは、下記方式、
前記データブロックの実際サイズを計算し、
受信された前記データブロックのサイズと比較して、一致すると、前記データブロックの転送が成功し、さもないと、前記データブロックの転送が失敗することより、
受信されたデータブロックの転送が成功するかを判断する。
【0015】
好ましくは、現在送信されたデータブロックが前記ラージ・オブジェクトの最初のデータブロックであると、前記サーバは、さらに前記ラージ・オブジェクトのサイズを前記クライアントへ送信し、
前記クライアントは、受信されたラージ・オブジェクトのサイズを保存する。
【0016】
好ましくは、現在送信されたデータブロックが前記ラージ・オブジェクトの最後の一つのデータブロックであると、前記サーバは、さらに、転送終了識別子を前記クライアントへ送信し、
前記クライアントは、転送終了識別子を受信して、且つ現在のデータブロックの転送が成功した後、
順番で保存されたデータブロックを合併して、前記データブロックの総サイズを計算するステップと、
保存されたラージ・オブジェクトのサイズと比較して、一致すると、ラージ・オブジェクト転送成功メッセージを前記サーバへ返信して、さもないと、ラージ・オブジェクト転送失敗メッセージを前記サーバへ返信するステップと、を実行する。
【0017】
好ましくは、前記サーバは受信されたリクエストに基づいて、対応するデータブロック及びそのサイズを送信又はセッションを終了するステップは具体的に、
前記サーバは、現在のデータブロック転送成功メッセージを受信して、且つまたデータブロックがある時に、次のデータブロック及びそのサイズを前記クライアントへ送信し、
前記サーバは現在のデータブロック再転送リクエストメッセージを受信した時に、現在のデータブロック及びそのサイズを引き続き前記クライアントへ送信し、
前記サーバはセッション終了リクエストメッセージ、ラージ・オブジェクト転送成功メッセージ又はラージ・オブジェクト転送失敗メッセージを受信した時に、現在のセッションを終了することである。
【0018】
好ましくは、前記サーバは拡張されたSyncMLメッセージによって前記データブロック及びそのサイズ、ラージ・オブジェクトのサイズ、転送終了識別子を前記クライアントへ送信し、
前記拡張されたSyncMLメッセージがSize要素、Data要素、BlockSize要素、Final要素を含み、ここで、Size要素の値がラージ・オブジェクトのサイズであり、Data要素の値が現在転送されるデータブロックであり、BlockSize要素の値が現在転送されるデータブロックのサイズであり、Final要素の値が転送終了識別子である。
【0019】
また、本発明は、ラージ・オブジェクトの転送システムを提供し、前記システムが、サーバとクライアントを含み、
前記サーバは、プレ転送されるラージ・オブジェクトをデータブロックに分割して、得たデータブロック及びそのサイズを順番ごとに前記クライアントへ送信して、前記クライアントから返信されたメッセージに基づいて、対応するデータブロック及びそのサイズを送信する又はセッションを終了することに用いられ、
前記クライアントは、受信されたデータブロックの転送が成功するかを判断して、データブロックの転送が成功する時に、前記データブロックを保存して、現在のデータブロック転送成功メッセージを前記サーバへ返信して、データブロックの転送が失敗する時に、セッション終了リクエストメッセージ又は現在のデータブロック再転送リクエストメッセージを前記サーバへ返信することに用いられる。
【0020】
好ましくは、前記サーバは、最初のデータブロック及びそのサイズを送信する時に、前記ラージ・オブジェクトのサイズを前記クライアントへ送信して、最後のデータブロック及びそのサイズを送信する時に、転送終了識別子を前記クライアントへ送信することに用いられ、
前記クライアントは、受信されたラージ・オブジェクトのサイズを保存して、転送終了識別子を受信して、かつ現在のデータブロックの転送が成功する時に、順番で保存されたデータブロックを合併して、前記データブロックの総サイズを計算し、保存されたラージ・オブジェクトのサイズと比較して、両者が一致する時に、ラージ・オブジェクト転送成功メッセージを前記サーバへ返信して、両者が一致しない時に、ラージ・オブジェクト転送失敗メッセージを前記サーバへ返信することに用いられる。
【0021】
好ましくは、前記サーバは、現在のデータブロック転送成功メッセージを受信し、且つまたデータブロックがある時に、次のデータブロック及びそのサイズを前記クライアントへ送信して、現在のデータブロック再転送リクエストメッセージを受信する時に、現在のデータブロック及びそのサイズを引き続き前記クライアントへ送信し、及び、
セッション終了リクエストメッセージ、ラージ・オブジェクト転送成功メッセージ又はラージ・オブジェクト転送失敗メッセージを受信した時に、現在のセッションを終了することに用いられ、
前記クライアントは、データブロックの実際サイズを計算して、受信された前記データブロックのサイズと比較することに用いられる。
【0022】
好ましくは、前記サーバは、拡張されたSyncMLメッセージによって前記データブロック及びそのサイズ、ラージ・オブジェクトのサイズ、転送終了識別子を前記クライアントへ送信する。
【発明の効果】
【0023】
本発明はデータブロックを伝送するとともに、前記データブロックのサイズを合わせてクライアントへ送信し、クライアントは、一つのデータブロックを受信するごとに、その転送が成功するかを判断して、データブロックの転送が失敗する時に、主動的にセッションを終了することをリクエストするか、再転送をリクエストするか、即ち、本発明は、ラージ・オブジェクトのデータブロックの転送がエラーになる時に、事前に処理して、帯域リソースを節約する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明のラージ・オブジェクトの転送方法の第1の好ましい実施例のフローチャートである。
図2】本発明のラージ・オブジェクトの転送方法の第2の好ましい実施例のフローチャートである。
図3】本発明のラージ・オブジェクトの転送システムの好ましい実施例の機能的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明が解決しようとする課題、技術的なスキーム及び有益な效果がより明らかに明瞭になるようにするために、添付の図面と実施例を参照しながら、本発明に対して更なる詳細に説明する。ここで説明する具体的な実施例は本発明を解釈することだけに用いられ、本発明を制限するものではないことは理解できるであろう。
【0026】
図1は、本発明のラージ・オブジェクトの転送方法の第1の好ましい実施例のフローチャートを示し、本実施例において、クライアントは転送失敗のデータブロックに対して、サーバ再転送要求メカニズムで処理し、本実施例は以下のステップを含む。
【0027】
ステップS001:サーバはクライアントとセッションを確立する。
【0028】
ステップS002:セッション確立のプロセスにおいて把握した前記クライアントよりサポートされたメッセージ最大バイト数に基づいて、現在転送されるラージ・オブジェクトを分割し、前記ラージ・オブジェクトをデータブロックに分割して転送を開始する。
【0029】
本ステップは、ラージ・オブジェクトを、クライアントよりサポートされたメッセージ最大バイト数よりも小さいまたは等しいデータブロックに分割して転送する。
【0030】
ステップS003:現在のデータブロックが最初のデータブロックであるかまたは最後のデータブロックであるかを判断して、最初のデータブロックであると、ステップS004を実行し、最後のデータブロックであると、ステップS005を実行し、さもないと、ステップS006を実行する。
【0031】
ステップS004:現在転送されるラージ・オブジェクトのサイズを、拡張されたSyncMLメッセージのSize要素の値にして、ステップS006を実行する。
【0032】
本発明において、拡張されたSyncMLメッセージはSize要素、Data要素、BlockSize要素、Final要素を含み、ここで、BlockSize要素は本発明の新規な要素であり、データブロックのサイズをキャリーすることに用いられ、Size要素の値は現在転送されるラージ・オブジェクトのサイズを示し、Data要素の値は現在転送されるデータブロックを示し、BlockSize要素の値は現在転送されるデータブロックのサイズを示し、Final要素の値は転送終了識別子を示す。
【0033】
ステップS005:転送終了識別子を拡張されたSyncMLメッセージのFinal要素の値にする。
【0034】
ステップS006:現在のデータブロック及びそのサイズをそれぞれに前記拡張されたSyncMLメッセージのData要素、BlockSize要素の値にする。
【0035】
ステップS007:前記拡張されたSyncMLメッセージを前記クライアントへ送信する。
【0036】
本ステップにおいて、現在転送されるデータブロックがラージ・オブジェクトの最初のデータブロックである時に、拡張されたSyncMLメッセージのSize要素の値はブランクではなく、現在転送されるデータブロックがラージ・オブジェクトの最後のデータブロックである時に、拡張されたSyncMLメッセージのFinal要素の値はブランクではなく、その他の情况及び再転送する時に、拡張されたSyncMLメッセージのSize要素、Final要素はブランクである。
【0037】
ステップS008:クライアントは、拡張されたSyncMLメッセージを受信する。
【0038】
ステップS009:前記メッセージのSize要素はブランクであるかを判断して、はいであると、ステップS010を実行し、さもないと、ステップS011を実行する。
【0039】
ステップS010:Size要素の値を保存する。
【0040】
本ステップは、ラージ・オブジェクトのサイズを保存することであり、次のステップにおいてラージ・オブジェクトの転送が成功するかを判断する根拠として用いられる。
【0041】
ステップS011:受信されたデータブロックの実際サイズを計算する。
【0042】
ステップS012:BlockSize要素の値と比較して、一致すると、ステップS013を実行し、さもないと、ステップS014を実行する。
【0043】
ステップS013:現在のデータブロックを保存して、現在のデータブロック転送成功メッセージを前記サーバへ返信して、ステップS015を実行する。
【0044】
ステップS014:現在のデータブロックを廃棄し、現在のデータブロック再転送リクエストメッセージを前記サーバへ返信する。
【0045】
ステップS015:前記メッセージのFinal要素の値はブランクであるかを判断して、はいであると、現在転送されるデータブロックが最後のデータブロックであることを示して、ステップS016を実行し、さもないと、ステップS008を実行する。
【0046】
ステップS016:保存されたすべてのデータブロックを合併して、合併された後のデータブロックのサイズを計算する。
【0047】
ステップS017:保存されたSize要素の値と比較して、一致すると、ステップS018を実行し、さもないと、ステップS019を実行する。
【0048】
本ステップは、データブロックが転送プロセスにおいてパケットロス現象があるかを判断できる。
【0049】
ステップS018:ラージ・オブジェクト転送成功メッセージを前記サーバへ返信して、ステップS020を実行する。
【0050】
ステップS019:ラージ・オブジェクト転送失敗メッセージを前記サーバへ返信する。
【0051】
ステップS020:サーバは、クライアントから返信されたメッセージを受信する。
【0052】
ステップS021:クライアントから返信されたメッセージタイプを判断して、現在のデータブロック転送成功メッセージであると、ステップS022を実行し、現在のデータブロック再転送リクエストメッセージであると、ステップS006を実行し、ラージ・オブジェクト転送成功/失敗メッセージであると、ステップS025を実行する。
【0053】
ステップS022:またデータブロックがあるかを判断して、はいであると、ステップS023を実行し、さもないと、ステップS024を実行する。
【0054】
ステップS023:次のデータブロックへ指して、ステップS003を実行する。
【0055】
ステップS024:クライアントがラージ・オブジェクトの転送結果メッセージを返信することを待ち、ステップS020を実行する。
【0056】
ステップS025:現在のセッションを終了する。
【0057】
図2に、本発明のラージ・オブジェクトの転送方法の第2の好ましい実施例のフローチャートを示し、本実施例において、クライアントは転送失敗のデータブロックに対して、サーバ対話終了リクエストメカニズムで処理し、本実施例は以下のステップを含む。
【0058】
ステップS101:サーバはクライアントとセッションを確立する。
【0059】
ステップS102:セッション確立のプロセスに把握した前記クライアントよりサポートできるメッセージ最大バイト数に基づいて、現在転送されるラージ・オブジェクトを分割して、前記ラージ・オブジェクトをデータブロックに分割して転送を開始する。
【0060】
ステップS103:現在のデータブロックが最初のデータブロックであるか最後のデータブロックであるかを判断して、最初のデータブロックであると、ステップS104を実行し、最後のデータブロックであると、実行ステップS105を実行し、さもないと、ステップS106を実行する。
【0061】
ステップS104:現在転送されるラージ・オブジェクトのサイズを、拡張されたSyncMLメッセージのSize要素の値にして、ステップS106を実行する。
【0062】
ステップS105:転送終了識別子を拡張されたSyncMLメッセージのFinal要素の値にする。
【0063】
ステップS106:現在のデータブロック及びそのサイズをそれぞれに前記拡張されたSyncMLメッセージのData要素、BlockSize要素の値にする。
【0064】
ステップS107:前記拡張されたSyncMLメッセージを前記クライアントへ送信する。
【0065】
ステップS108:クライアントは拡張されたSyncMLメッセージを受信する。
【0066】
ステップS109:前記メッセージのSize要素はブランクであるかを判断して、はいであると、ステップS110を実行し、さもないと、ステップS111を実行する。
【0067】
ステップS110:Size要素の値を保存する。
【0068】
ステップS111:受信されたデータブロックのサイズを計算する。
【0069】
ステップS112:BlockSize要素の値と比較して、一致すると、ステップS113を実行し、さもないと、ステップS114を実行する。
【0070】
ステップS113:現在のデータブロックを保存して、現在のデータブロック転送成功メッセージを前記サーバへ返信して、ステップS115を実行する。
【0071】
ステップS114:現在のデータブロックを廃棄し、セッション終了リクエストメッセージを前記サーバへ返信する。
【0072】
ステップS115:前記メッセージのFinal要素の値はブランクであるかを判断して、はいであると、現在転送されるデータブロックが最後のデータブロックであることを示して、ステップS116を実行し、さもないと、ステップS108を実行する。
【0073】
ステップS116:保存されたすべてのデータブロックを合併して、合併された後のデータブロックのサイズを計算する。
【0074】
ステップS117:保存されたSize要素の値と比較して、一致すると、ステップS118を実行し、さもないと、ステップS119を実行する。
【0075】
ステップS118:ラージ・オブジェクト転送成功メッセージを前記サーバへ返信して、ステップS120を実行する。
【0076】
ステップS119:ラージ・オブジェクト転送失敗メッセージを前記サーバへ返信する。
【0077】
ステップS120:サーバは、クライアントから返信されたメッセージを受信する。
【0078】
ステップS121:クライアントから返信されたメッセージタイプを判断して、現在のデータブロック転送成功メッセージであると、ステップS122を実行し、セッション終了リクエストメッセージであると、ステップS125を実行し、ラージ・オブジェクト転送成功/失敗メッセージであると、ステップS125を実行する。
【0079】
ステップS122:他のデータブロックがあるかを判断して、はいであると、ステップS123を実行し、さもないと、ステップS124を実行する。
【0080】
ステップS123:次のデータブロックを指して、ステップS103を実行する。
【0081】
ステップS124:クライアントの返信されるラージ・オブジェクトの転送結果メッセージを待って、ステップS120を実行する。
【0082】
ステップS125:現在のセッションを終了する。
【0083】
図3に、本発明のラージ・オブジェクトの転送システムの好ましい実施例の機能的なブロック図を示し、本実施例はサーバとクライアントを含み、
サーバは、クライアントよりサポートされたメッセージ最大バイト数に基づいて、プレ転送されるラージ・オブジェクトを前記メッセージ最大バイト数よりも小さい又は等しいデータブロックに分割して、得たデータブロック及びそのサイズを、拡張されたSyncMLメッセージより、順番ごとに前記クライアントへ送信し、最初のデータブロック及びそのサイズを送信する時に、前記ラージ・オブジェクトのサイズを前記クライアントへ送信し、最後のデータブロック及びそのサイズを送信する時に、転送終了識別子を前記クライアントへ送信し、及び、前記クライアントより返信されたメッセージが現在のデータブロック転送成功メッセージであり、且つまたデータブロックがある時に、次のデータブロック及びそのサイズを前記クライアントへ送信し、前記クライアントより返信されたメッセージが現在のデータブロック再転送リクエストメッセージである時に、現在のデータブロック及びそのサイズを引き続き前記クライアントへ送信し、前記クライアントから返信されたメッセージがセッション終了リクエストメッセージ、ラージ・オブジェクト転送成功メッセージ又はラージ・オブジェクト転送失敗メッセージである時に、現在のセッションを終了することに用いられ、
クライアントは、受信されたデータブロックの実際サイズを計算して、受信された前記データブロックのサイズと比較して、受信されたデータブロックの転送が成功するかを判断して、データブロックの転送が成功する時に、前記データブロックを保存して、現在のデータブロック転送成功メッセージを前記サーバへ返信し、データブロックの転送が失敗する時に、セッション終了リクエストメッセージ又は現在のデータブロック再転送リクエストメッセージを前記サーバへ返信し、及び、受信されたラージ・オブジェクトのサイズを保存し、転送終了識別子を受信して、かつ現在のデータブロックの転送が成功する時に、順番で保存されたデータブロックを合併して、前記データブロックの総サイズを計算し、保存されたラージ・オブジェクトのサイズと比較して、両者が一致する時に、ラージ・オブジェクト転送成功メッセージを前記サーバへ返信し、両者が一致しない時に、ラージ・オブジェクト転送失敗メッセージを前記サーバへ返信することに用いられる。
【0084】
上記説明は、本発明の好ましい実施例を示して説明したが、上記に述べるように、本発明は本文で掲載された形式に限らず、その他の実施例に対する排除に見られなくて、各種類のその他の組み合わせ、改修及び環境に適用でき、そして、本文の記述の発明の発想範囲以内で、上記教示または関連分野の技術または知識より改善できることを理解であろう。当業者よる改善と変化は本発明の精神と範囲を離脱しない限り、本発明に付ける請求項の保護範囲以内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、データブロックを伝送するとともに、前記データブロックのサイズを合わせてクライアントへ送信し、クライアントは、一つのデータブロックを受信するごとに、その転送が成功するかを判断する。そのため、ラージ・オブジェクトのデータブロックが転送エラーになる時に、タイムリーで解明して、事前に処理して、帯域リソースを節約できる。
図1
図2
図3