(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車両空調装置(S)の高圧サービスバルブ(Sa)に着脱自在な第1継手部材(10)を先端側に有する高圧用ホース(1)と、上記車両空調装置(S)の低圧サービスバルブ(Sb)に着脱自在な第2継手部材(20)を先端側に有する低圧用ホース(2)と、上記車両空調装置(S)から回収した流体を貯えるための回収タンク(T)と、上記高圧用ホース(1)及び上記低圧用ホース(2)の基端側に連通可能に一端側が接続されると共に他端側が上記回収タンク(T)の流入側に連通可能に接続される合流配管部(83)と、第1オイル缶(J1)が接続可能な第1接続口部(96)を先端側に有すると共に基端側が第1合流部(Q1)にて上記合流配管部(83)に連結される第1オイル供給配管部(86)と、第2オイル缶(J2)が接続可能な第2接続口部(97)を先端側に有すると共に基端側が第2合流部(Q2)にて上記合流配管部(83)に連結される第2オイル供給配管部(87)と、上記回収タンク(T)の流出側に連通可能に一端側が接続されると共に他端側が上記高圧用ホース(1)の基端側及び上記合流配管部(83)の一端側に連通可能に接続される回収流体充填配管部(71)と、を備え、
さらに、上記高圧サービスバルブ(Sa)と離脱させた上記第1継手部材(10)と上記低圧サービスバルブ(Sb)と離脱させた上記第2継手部材(20)と接続するための連結具(6)と、
上記第1オイル供給配管部(86)において上記第1合流部(Q1)よりも上記第1接続口部(96)側と、上記第2オイル供給配管部(87)において上記第2合流部(Q2)よりも上記第2接続口部(97)側と、を連通状態にするための連通接続手段(5)と、を具備することを特徴とする流体回収再生充填装置。
上記連通接続手段(5)は、上記第1接続口部(96)と着脱自在な第1連結部材(56)を一端に有すると共に、他端に上記第2接続口部(97)と着脱自在な第2連結部材(57)を有する連結配管部材(55)を備え、
上記連結配管部材(55)を、上記第1接続口部(96)と上記第2接続口部(97)とに接続して、上記連通状態とした請求項1記載の流体回収再生充填装置。
上記連通接続手段(5)は、上記第1オイル供給配管部(86)の中間部と上記第2オイル供給配管部(87)の中間部とをバイパス用電磁弁(Va)を介して接続するバイパス配管部(50)から構成され、
上記バイパス用電磁弁(Va)を開状態にして上記連通状態とした請求項1記載の流体回収再生充填装置。
車両空調装置(S)の高圧サービスバルブ(Sa)に着脱自在な第1継手部材(10)を先端に有する高圧用ホース(1)と、上記車両空調装置(S)の低圧サービスバルブ(Sb)に着脱自在な第2継手部材(20)を先端に有する低圧用ホース(2)と、上記車両空調装置(S)から回収した流体を貯えるための回収タンク(T)と、上記高圧用ホース(1)及び上記低圧用ホース(2)の基端側に連通可能に一端側が接続されると共に他端側が上記回収タンク(T)の流入側に連通可能に接続される合流配管部(83)と、第1オイル缶(J1)が接続可能な第1接続口部(96)を先端側に有すると共に基端側が第1合流部(Q1)にて上記合流配管部(83)に連結される第1オイル供給配管部(86)と、第2オイル缶(J2)が接続可能な第2接続口部(97)を先端側に有すると共に基端側が第2合流部(Q2)にて上記合流配管部(83)に連結される第2オイル供給配管部(87)と、上記回収タンク(T)の流出側に連通可能に一端側が接続されると共に他端側が上記高圧用ホース(1)の基端側及び上記合流配管部(83)の一端側に連通可能に接続される回収流体充填配管部(71)と、を設け、
上記高圧サービスバルブ(Sa)と離脱させた上記第1継手部材(10)と上記低圧サービスバルブ(Sb)と離脱させた上記第2継手部材(20)とを連結具(6)を介して接続して上記回収タンク(T)内の流体を上記高圧用ホース(1)及び上記低圧用ホース(2)に送流させるホース洗浄工程と、
上記第1オイル供給配管部(86)において上記第1合流部(Q1)よりも上記第1接続口部(96)側と、上記第2オイル供給配管部(87)において上記第2合流部(Q2)よりも上記第2接続口部(97)側とを、連結接続手段(5)にて連通状態にして上記回収タンク(T)内の流体を上記第1オイル供給配管部(86)及び上記第2オイル供給配管部(87)に送流させるオイル供給部洗浄工程と、を少なくとも備えていることを特徴とする流体回収再生充填方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図示の実施形態に基づき本発明を詳説する。
本発明に係る流体回収再生充填装置及び流体回収再生充填方法は、
図1及び
図2に示すように、車両空調装置Sの高圧サービスバルブSaに着脱自在な第1継手部材10を先端側に有する高圧用ホース1と、車両空調装置Sの低圧サービスバルブSbに着脱自在な第2継手部材20を先端側に有する低圧用ホース2と、車両空調装置Sから回収した流体を貯えるための回収タンクTと、を備え、車両空調装置Sに充填されているハイドロフルオロカーボン(HFC134a)やHFO−1234yf等の流体(冷媒)を回収再生し、再生した冷媒を車両空調装置Sに充填するためのものである。
【0012】
そして、車両空調装置Sに補充するための第1オイルが充填されている第1オイル缶J1が接続可能な第1接続口部96と、第2オイルが充填されている第2オイル缶J2が接続可能な第2接続口部97と、補充用の冷媒流体が充填されている冷媒缶Kが接続可能な冷媒缶接続口部98と、高圧用ホース1の基端側と低圧用ホース2の基端側に連通可能に接続される配管回路部80と、配管回路部80の各電磁弁(開閉弁)VやコンプレッサCや真空引き用のポンプP等の被制御部材を制御するためのCPUやシーケンサ等の制御部(図示省略)と、制御部に指示信号を送るボタンやタッチパネル等の操作部(図示省略)と、を備えている。
【0013】
図2に示すように、配管回路部80は、高圧用ホース1の基端側と一端側が連通可能に接続される第1配管部81と、低圧用ホース2の基端側と一端側が連通可能に接続される第2配管部82と、第1配管部81及び第2配管部82の他端側に合流連結部Qaにて一端側が連通可能に接続された合流配管部83と、合流配管部83の他端側に連結用逆止弁Baを介して連通可能に接続されると共に回収タンクTの流入側に連通可能に接続される回収再生配管回路部84と、第1オイル缶J1が接続可能な第1接続口部96を先端側に有すると共に基端側が第1合流部Q1にて合流配管部83に連結(接続)される第1オイル供給配管部86と、第2オイル缶J2が接続可能な第2接続口部97を先端側に有すると共に基端側が第2合流部Q2にて合流配管部83に連結(接続)される第2オイル供給配管部87と、冷媒缶Kが接続可能な冷媒缶接続口部98を先端側に有すると共に基端側が合流配管部83に連結(接続)される冷媒補充配管部88と、を有している。
【0014】
そして、第1配管部81に高圧側電磁弁(第1電磁弁)V1を介装し、第2配管部82に低圧側電磁弁(第2電磁弁)V2を介装している。
また、第1オイル供給配管部86に、第1オイル用電磁弁(第6電磁弁)V6を介装し、第2オイル供給配管部87に、第2オイル用電磁弁(第7電磁弁)V7を介装し、冷媒補充配管部88に、冷媒補充用電磁弁(第8電磁弁)V8を介装している。
【0015】
また、合流配管部83において、第1合流部Q1と第2合流部Q2の間に、合流用電磁弁(第3電磁弁)V3を介装している。
また、合流配管部83において、第1合流部Q1を、第2合流部Q2よりも一端側に配設している。第2合流部Q2と連結用逆止弁Baの間に、冷媒補充配管部88を合流配管部83に合流させている。
【0016】
回収再生配管回路部84は、車両空調装置Sから回収したオイル(冷凍機油)混じりの流体(冷媒)を、オイルと冷媒に分離し、オイルが分離された冷媒を液化させて、回収タンクTへ送る配管回路である。
【0017】
より具体的には、合流配管部83の他端側に連結用逆止弁Baを介して入口側が接続されるオイルセパレータ84aと、オイルセパレータ84aの出口側にドライフィルタ84bを介して吸込側が接続されるコンプレッサCと、コンプレッサCの吐出側と図示省略の安全弁及びコンプレッサ保護用逆止弁84cを介して接続されオイルセパレータ84a内に配設される熱交換器(コンデンサ)84dと、オイルセパレータ84aの外に配設され熱交換器84dと回収タンクTの流入側との間に配設される液化器(フィンコンデンサ)84eと、液化器84eと回収タンクTの流入側の間に配設される再生回収用電磁弁(第9電磁弁)V9と、を備えている。
【0018】
また、配管回路部80は、回収タンクTの流出側に一端側(上流側)が接続され、他端側(下流側)が液化冷媒用電磁弁(第10電磁弁)V10及び液化冷媒用逆止弁Bbを介して、高圧用ホース1の基端側と合流連結部Qaの間に接続される回収流体充填配管部71を有している。回収流体充填配管部71の他端側は、第1電磁弁V1と高圧用ホース1の基端側の間に接続されている。
【0019】
また、配管回路部80は、回収流体充填配管部71と、オイルセパレータ84aの入口側と連結用逆止弁Baの間とを、循環用電磁弁(第12電磁弁)V12を介して接続する循環用配管部73を有している。
【0020】
また、配管回路部80は、合流配管部83の他端側(合流配管部83と冷媒補充配管部88の合流部)と連結用逆止弁Baの間と、コンプレッサ保護用逆止弁84cと熱交換器84dの間とを、均圧用電磁弁(第11電磁弁)V11を介して接続する均圧配管部79を有している。
【0021】
また、配管回路部80は、合流連結部Qa(第1配管部81と第2配管部82と合流配管部83)に、接続される真空引き用のポンプPを有する真空引き配管回路部85を具備している。
真空引き配管回路部85は、合流連結部QaとポンプPの間に、真空引き用電磁弁(第4電磁弁)V4を有している。また、第4電磁弁V4とポンプPの間に、負圧パージ用電磁弁(第5電磁弁)V5を有する負圧パージ用配管部を接続している。
なお、図示の配管回路部80は、圧力センサや圧力計、安全弁やドレイン配管等は図示省略している。また、各配管部を接続する(している)とは、流体が送流できるように連通可能に連結させる(させている)ことである。
【0022】
そして、
図2に示すように、予め冷媒が充填されている車両空調装置Sから冷媒を回収再生する場合(冷媒回収再生工程)は、高圧用ホース1の第1継手部材10を高圧サービスバルブSaに接続し、低圧用ホース2の第2継手部材20を低圧サービスバルブSbに接続する。制御部が、第1・第2・第3・第9電磁弁V1,V2,V3,V9を開状態にし、第4・第5・第6・第7・第8・第10,第11・第12電磁弁V4,V5,V6,V7,V8,V10,V11,V12を閉状態にする。そして、制御部はコンプレッサCを駆動させる。
【0023】
冷媒回収再生工程に於て、
図2に太線で示すように、車両空調装置S内のオイル混じりの冷媒(流体)は、高圧用ホース1及び第1配管部81を介して合流配管部83に流れると共に低圧用ホース2及び第2配管部82を介して合流配管部83に流れる。さらに、冷媒は回収再生配管回路部84を流れ、オイルが除去されると共に液化される再生処理が行われ、回収タンクT内に液化冷媒(液化フロンや回収流体とも呼ばれる)として貯えられる。
【0024】
また、冷媒回収再生工程によって車両空調装置S内は大気圧付近(近傍)まで低下しているが、さらに、車両空調装置S内を真空状態(大気圧よりも低圧)にする真空引きが可能であって、真空引きする場合(真空引き工程)は、図示省略するが、高圧用ホース1の第1継手部材10を高圧サービスバルブSaに接続し、低圧用ホース2の第2継手部材20を低圧サービスバルブSbに接続する(例えば、冷媒回収再生工程後に行う)。制御部が、第1・第2・第4電磁弁V1,V2,V4を開状態にし、第3・第5・第6・第7・第8・第9・第10・第11・第12電磁弁V3,V5,V6,V7,V8,V9,V10,V11,V12を閉状態にする。そして、制御部はコンプレッサCを停止状態とし、真空引き用のポンプPを作動させる。
【0025】
真空引き工程において、車両空調装置S内の流体は、高圧サービスバルブSaから高圧用ホース1と第1配管部81を流れて合流連結部Qaへ向かうと共に低圧サービスバルブSbから低圧用ホース2と第2配管部82を流れて合流連結部Qaへ向かう。さらに、合流連結部Qaから真空引き用電磁弁V4を介して真空引き用のポンプPへ流れ、その後、大気(装置本体9外)へ排出される。
【0026】
また、車両空調装置用オイルを、車両空調装置Sに充填可能であって、
図3に示すように、車両空調装置用オイルを充填する場合(オイル充填工程)は、高圧用ホース1の第1継手部材10を高圧サービスバルブSaに接続し、低圧用ホース2の第2継手部材20を低圧サービスバルブSbに接続する。例えば、第1接続口部96に第1オイル缶J1を接続した場合は、制御部が、第1・第6電磁弁V1,V6を開状態にし、第2・第3・第4・第5・第7・第8・第9・第10・第11・第12電磁弁V2,V3,V4,V5,V7,V8,V9,V10,V11,V12を閉状態にする。
第1オイル缶J1の内圧によって、及び、車両空調装置Sの配管内を予め配管回路部80よりも低圧にすることによって、(
図3に太線で示すように)オイルが第1オイル供給配管部86と、合流配管部83において第1合流部Q1から合流連結部Qaまでと、第1配管部81と、高圧用ホース1と、を流れて高圧サービスバルブSa側から充填される。
【0027】
また、図示省略するが、第2接続口部97に第2オイル缶J2を接続した場合には、制御部が、第1・第3・第7電磁弁V1,V3,V7を開状態にし、第2・第4・第5・第6・第8・第9・第10・第11・第12電磁弁V2,V4,V5,V6,V8,V9,V10,V11,V12を閉状態にする。オイルが第2オイル供給配管部87と、合流配管部83において第2合流部Q2から合流連結部Qaまでと、第1配管部81と、高圧用ホース1と、を流れて高圧サービスバルブSa側から充填される。
【0028】
また、タンクT内の流体(再生液化冷媒)を車両空調装置Sに充填可能であって、
図4に示すように、再生液化冷媒を充填する場合(再生液化冷媒充填工程)は、高圧用ホース1の第1継手部材10を高圧サービスバルブSaに接続し、低圧用ホース2の第2継手部材20を低圧サービスバルブSbに接続する。制御部が第10電磁弁V10を開状態にし、第1・第2・第3・第4・第5・第6・第7・第8・第9・第11・第12電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V9,V11,V12を閉状態にする。
【0029】
再生液化冷媒充填工程は、回収タンクTの内圧によって、及び、車両空調装置Sの配管内を予め配管回路部80よりも低圧にすることによって、(
図4に太線で示すように)回収タンクT内の液化冷媒が回収流体充填配管部71と、回収流体充填配管部71と第1配管部81との接続部から高圧用ホース1を流れて高圧サービスバルブSa側から充填される。
【0030】
さらに、
図5に示すように、回収タンクT内の流体(再生液化冷媒)を、高圧用ホース1と低圧用ホース2及び回収再生配管回路部84に送流させて配管洗浄であって、高圧サービスバルブSaと離脱させた第1継手部材10と低圧サービスバルブSbと離脱させた第2継手部材20とを接続するための連結具6を備え、さらに、第1オイル供給配管部86において第1合流部Q1よりも第1接続口部96側と、第2オイル供給配管部87において第2合流部Q2よりも第2接続口部97側と、連通状態にするための連通接続手段5を備えている。
【0031】
連結具6は、一端部が第1継手部材10に着脱自在に設けられ他端部が第2継手部材20に着脱自在に設けられ、第1継手部材10と第2継手部材20を連通させる流路を内部に有している。
第1・第2継手部材10・20は、ワンタッチ継手や迅速継手とも呼ばれる差込接続型雌雄継手ユニットの雌側継手であって、具体的には、雌カプラである。
連結具6の一端部及び他端部は、ワンタッチ継手や迅速継手とも呼ばれる差込接続型雌雄継手ユニットの雄側継手であって、具体的には、雄カプラである。
連結具6の一端部と、高圧サービスバルブSaとは、継手規格(抜き差し部の呼び径寸法や着脱構造)が同じものである。
連結具6の他端部と、低圧サービスバルブSbとは、継手規格が同じものである。
連結具6の中間部は、パイプ状部材やホース状部材等、流体が送流可能であれば良い。なお、連結具6は、全長が200mm以下に設けるのが望ましい。
【0032】
連通接続手段5は、第1接続口部96と着脱自在な第1連結部材56を一端側に有すると共に、他端側に第2接続口部97と着脱自在な第2連結部材57を有する連結配管部材55から構成されている。なお、第2接続口部97と第7電磁弁V7の間に逆止弁を設けるのが望ましい。
ここで、第1・第2接続口部96,97は、円筒形に形成され第1・第2オイル缶J1,J2の雄ネジ口部と螺合する(缶螺着用)の雌ネジ部と、缶開封用の注射針状の突入刃と、を有している。
連結配管部材55の第1・第2連結部材56,57は、円筒形に形成され、第1・第2接続口部96,97の雌ネジ部に螺着可能な雄ネジ部を有すると共に第1・第2接続口部96,97との螺合状態で突入刃が差し込まれて流体が送流可能に連通する開口部を有している。
第1接続口部96と第2接続口部97の雌ネジ部は同じネジ規格(ネジの巻き方向、ネジ形状、条数、ピッチ、呼び径)である。
第1・第2連結部材56,57及び第1・第2オイル缶J1,J2の雄ネジ部は、同じネジ規格である。
連結配管部材55の中間部は、パイプ状部材やホース状部材等、流体が送流可能であれば良い。なお、連結配管部材55は、全長が700mm以下に設けるのが望ましい。連結配管部材55の第1・第2連結部材56,57と、第1・第2接続口部96,97との接続は、カプラを介して行っても良い。
【0033】
図5に示すように、高圧用ホース1及び低圧用ホース2と回収再生配管回路部84に再生液化冷媒を流して洗浄する場合(ホース洗浄工程)は、高圧サービスバルブSaと離脱させた第1継手部材10と低圧サービスバルブSbと離脱させた第2継手部材20とを装置本体9(
図1参照)の外部側で連結具6を介して接続して、高圧用ホース1と低圧用ホース2を接続し、さらに、連結配管部材55を第1接続口部96と第2接続口部97とに接続して連通状態として、配管洗浄準備状態とする。制御部が、第2・第3・第9・第10電磁弁V2,V3,V9,V10を開状態にし、第1・第4・第5・第6・第7・第8・第11・第12電磁弁V1,V4,V5,V6,V7,V8,V11,V12を閉状態にする。さらに、制御部がコンプレッサCを駆動させる。
【0034】
回収タンクT内の流体(再生液化冷媒)が回収タンクTから回収流体充填配管部71を流れ、回収流体充填配管部71と第1配管部81との接続部から第1配管部81と高圧用ホース1と連結具6と低圧用ホース2と第2配管部82を流れ、さらに、合流連結部Qaから合流配管部83を流れ、連結用逆止弁Baを介して回収再生配管回路部84を流れてオイルが除去され回収タンクTに戻るように循環させる。
【0035】
また、
図6に示すように、第1オイル供給配管部86及び第2オイル供給配管部87と回収再生配管回路部84に再生液化冷媒を流して洗浄する場合(オイル供給部洗浄工程)は、上述の配管洗浄準備状態とし、制御部が、第1・第6・第7・第9・第10電磁弁V1,V6,V7,V9,V10を開状態にし、第2・第3・第4・第5・第8・第11・第12電磁弁V2,V3,V4,V5,V8,V11,V12を閉状態にして、コンプレッサCを駆動させる。
【0036】
再生液化冷媒が回収タンクTから回収流体充填配管部71を流れ、回収流体充填配管部71と第1配管部81との接続部から第1配管部81(第1電磁弁V1)を流れ、合流連結部Qaから第1合流部Q1を介して第1オイル供給配管部86と連結配管部材55(連通接続手段5)と第2オイル供給配管部87を流れ、そして、第2合流部Q2から連結用逆止弁Baを介して回収再生配管回路部84を流れてオイルが除去され回収タンクTに戻るように循環する。
【0037】
また、ホース洗浄工程及びオイル供給部洗浄工程を同時に(同工程にて)行うことも可能であって、
図7に示すように、上記配管洗浄準備状態とした後、制御部が、第2・第6・第7・第9・第10電磁弁V2,V6,V7,V9,V10を開状態にし、第1・第3・第4・第5・第8・第11・第12電磁弁V1,V3,V4,V5,V8,V11,V12を閉状態にし、コンプレッサCを駆動させる。
【0038】
再生液化冷媒が回収タンクTaから回収流体充填配管部71を流れ、回収流体充填配管部71と第1配管部81との接続部から第1配管部81と高圧用ホース1と連結具6と低圧用ホース2と第2配管部82を流れ、さらに、合流連結部Qaから第1合流部Q1を介して第1オイル供給配管部86と連結配管部材55と第2オイル供給配管部87を流れ、そして、第2合流部Q2から連結用逆止弁Baを介して回収再生配管回路部84を流れてオイルが除去され回収タンクTに戻るように循環する。
【0039】
このように(
図6及び
図7に示すように)、第1オイル供給配管部86を基端(第1合流部Q1)から先端(第1接続口部96)まで洗浄できると共に、第2オイル供給配管部87を先端(第2接続口部97)から基端(第2合流部Q2まで)洗浄できるため、オイルの種類に応じて第1接続口部96と第2接続口部97から供給するオイルの種類を限定する(専用とする)必要がなくなる。つまり、第1オイル缶J1に充填される第1オイルと、第2オイル缶J2に充填される第2オイルは、同じ種類であっても異なる種類であっても良い。
例えば、大型車両に短時間でオイルを大量に供給したい場合は、第1接続口部96に第1オイル缶J1を接続し、第1オイル缶J1と同じ種類のオイルが充填されている第2オイル缶J2を第2接続口部97に接続して、供給しても良い。
【0040】
また、
図8に示すように、再生液化冷媒で高圧用ホース1及び低圧用ホース2を洗浄せず(ホース洗浄工程を行わず)に、合流配管部83の一端側から他端側まで第3電磁弁V3を介して送流させる洗浄が可能であって、第3電磁弁V3を洗浄する場合(合流用電磁弁洗浄工程)は、制御部が、第1・第3・第9・第10電磁弁V1,V3,V9,V10を開状態にし、第2・第4・第5・第6・第7・第8・第11・第12電磁弁V2,V4,V5,V6,V7,V8,V11,V12,を閉状態にする。さらに、制御部がコンプレッサCを駆動させる。この洗浄工程は、
図7の洗浄工程の前又は後に行うのが好ましい。
【0041】
合流用電磁弁洗浄工程において、(
図8に太線で示すように)再生液化冷媒が、回収流体充填配管部71から第1電磁弁V1を介して、合流連結部Qaと第3電磁弁V3を通過するように合流配管部83全体に流れ、その後、連結用逆止弁Baを介して回収再生配管回路部84を流れて、オイルが除去され、回収タンクTに戻るように循環する。
【0042】
さらに、
図9に示すように、再生液化冷媒を合流配管部83に流さずに回収再生配管回路部84を洗浄可能であって(回収再生配管部循環洗浄工程)、制御部が、第9・第12電磁弁V9,V12を開状態にし、第1・第2・第3・第4・第5・第6・第7・第8・第10・第11電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V10,V11を閉状態にする。さらに、制御部がコンプレッサCを駆動させる。回収再生配管回路部84を重点的に効率良く洗浄できる。さらに、循環用配管部73を洗浄できる。
【0043】
また、図示省略するが、上述の各洗浄工程において、コンプレッサCを駆動させる前に、制御部が、第11電磁弁V11を開状態にし、第1・第2・第3・第4・第5・第6・第7・第8・第9・第10・第12電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V9,V10,V12を閉状態にして、コンプレッサCの吐出側と吸込側を均圧配管部79を介して連通させ、コンプレッサCの吐出側の残留している冷媒を、コンプレッサCの吐出側と吸込側で生じる圧力差によって、オイルセパレータ84aに流すようにする(均圧配管部洗浄工程)こともできる。
上述の各洗浄工程を組み合わせて行うことにより、配管回路部80全てを洗浄できる。
【0044】
次に、他の実施形態について説明する。
図10乃至
図17に示すように、連通接続手段5を、第1オイル供給配管部86の中間部と第2オイル供給配管部87の中間部とをバイパス用電磁弁Vaを介して接続するバイパス配管部50で構成している。
【0045】
第1オイル供給配管部86において第1接続口部96の基端側近傍に(先端から基端へ送流可能な)第1逆止弁B6を設け、第2オイル供給配管部87において第2接続口部97の基端側近傍に(先端から基端へ送流可能な)第2逆止弁B7を設けている。
第1逆止弁B6と第6電磁弁V6の間に(第1逆止弁B6の基端側近傍に)バイパス配管部50の一端側を接続し、第2逆止弁B7と第7電磁弁V7の間に(第2逆止弁B7の基端側近傍に)バイパス配管部50の他端側を接続している。
【0046】
そして、第1接続口部96を第1オイル缶J1(第1オイル)専用とし、第2接続口部97を第1オイルと異なる種類の第2オイルが充填されている第2オイル缶J2(第1オイルと異なる種類の第2オイル)専用とする。他の構成は、
図1乃至
図9を用いて説明した実施形態と同様である。
【0047】
図10に示すように、冷媒回収再生工程は、高圧用ホース1の第1継手部材10を高圧サービスバルブSaに接続し、低圧用ホース2の第2継手部材20を低圧サービスバルブSbに接続する。制御部が、第1・第2・第3・第9電磁弁V1,V2,V3,V9を開状態にし、第4・第5・第6・第7・第8・第10,第11・第12電磁弁V4,V5,V6,V7,V8,V10,V11,V12及びバイパス用電磁弁Vaを閉状態にして、コンプレッサCを駆動させる。
【0048】
図示省略するが、真空引き工程は、高圧用ホース1の第1継手部材10を高圧サービスバルブSaに接続し、低圧用ホース2の第2継手部材20を低圧サービスバルブSbに接続する。そして、制御部が、第1・第2・第4電磁弁V1,V2,V4を開状態にし、第3・第5・第6・第7・第8・第9・第10・第11・第12電磁弁V3,V5,V6,V7,V8,V9,V10,V11,V12及びバイパス用電磁弁Vaを閉状態にして、コンプレッサCを停止状態とし、真空引き用のポンプPを作動させる。
【0049】
図11に示すように、オイル充填工程は、高圧用ホース1の第1継手部材10を高圧サービスバルブSaに接続し、低圧用ホース2の第2継手部材20を低圧サービスバルブSbに接続する。第1接続口部96に第1オイル缶J1を接続した場合は、制御部が、第1・第6電磁弁V1,V6を開状態にし、第2・第3・第4・第5・第7・第8・第9・第10・第11・第12電磁弁V2,V3,V4,V5,V7,V8,V9,V10,V11,V12及びバイパス用電磁弁Vaを閉状態にする。
【0050】
図示省略するが、第2接続口部97に第2オイル缶J2を接続した場合には、制御部が、第1・第3・第7電磁弁V1,V3,V7を開状態にし、第2・第4・第5・第6・第8・第9・第10・第11・第12電磁弁V2,V4,V5,V6,V8,V9,V10,V11,V12及びバイパス用電磁弁Vaを閉状態にする。
【0051】
図12に示すように、再生液化冷媒充填工程は、高圧用ホース1の第1継手部材10を高圧サービスバルブSaに接続し、低圧用ホース2の第2継手部材20を低圧サービスバルブSbに接続する。制御部が、第10電磁弁V10を開状態にし、第1・第2・第3・第4・第5・第6・第7・第8・第9・第11・第12電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V9,V11,V12及びバイパス用電磁弁Vaを閉状態にする。
【0052】
図13に示すように、ホース洗浄工程は、高圧サービスバルブSaと離脱させた第1継手部材10と低圧サービスバルブSbと離脱させた第2継手部材20とを連結具6を介して接続して、高圧用ホース1と低圧用ホース2を接続して、配管洗浄準備状態とする。制御部が、第2・第3・第9・第10電磁弁V2,V3,V9,V10を開状態にし、第1・第4・第5・第6・第7・第8・第11・第12電磁弁V1,V4,V5,V6,V7,V8,V11,V12及びバイパス用電磁弁Vaを閉状態にする。さらに、制御部がコンプレッサCを駆動させる。
【0053】
図14に示すように、オイル供給部洗浄工程は、
図13と同様の配管洗浄準備状態とし、制御部が、第1・第6・第7・第9・第10電磁弁V1,V6,V7,V9,V10及びバイパス用電磁弁Vaを開状態にし、第2・第3・第4・第5・第8・第11・第12電磁弁V2,V3,V4,V5,V8,V11,V12を閉状態にして、コンプレッサCを駆動させる。
【0054】
回収タンクT内の流体(再生液化冷媒)が回収タンクTから回収流体充填配管部71を流れ、第1配管部81と回収流体充填配管部71との接続部から第1配管部81(第1電磁弁V1)を流れ、合流連結部Qaから第1合流部Q1を介して第1オイル供給配管部86とバイパス配管部50と第2オイル供給配管部87を流れ、そして、第2合流部Q2から連結用逆止弁Baを介して回収再生配管回路部84を流れてオイルが除去され回収タンクTに戻すように循環する。
【0055】
また、
図15に示すように、ホース洗浄工程及びオイル供給部洗浄工程を同時に(同工程にて)行うことも可能であって、上記配管洗浄準備状態とした後、制御部が、第2・第6・第7・第9・第10電磁弁V2,V6,V7,V9,V10及びバイパス用電磁弁Vaを開状態にし、第1・第3・第4・第5・第8・第11・第12電磁弁V1,V3,V4,V5,V8,V11,V12を閉状態にして、コンプレッサCを駆動させる。
【0056】
図15に太線で示すように、再生液化冷媒が回収タンクTから回収流体充填配管部71を流れ、回収流体充填配管部71と第1配管部81の接続部から第1配管部81と高圧用ホース1と連結具6と低圧用ホース2と第2配管部82を流れ、さらに、合流連結部Qaから第1合流部Q1を介して第1オイル供給配管部86とバイパス配管部50と第2オイル供給配管部87を流れ、そして、第2合流部Q2から連結用逆止弁Baを介して回収再生配管回路部84を流れてオイルが除去され回収タンクTに戻るように循環する。
【0057】
図16に示すように、合流用電磁弁洗浄工程は、制御部が、第1・第3・第9・第10電磁弁V1,V3,V9,V10を開状態にし、第2・第4・第5・第6・第7・第8・第11・第12電磁弁V2,V4,V5,V6,V7,V8,V11,V12及びバイパス用電磁弁Vaを閉状態にして、コンプレッサCを駆動させる。なお、この洗浄工程は、
図15の洗浄工程の前又は後に行うのが望ましい。
【0058】
図17に示すように、回収再生配管部循環洗浄工程は、制御部が、第9・第12電磁弁V9,V12を開状態にし、第1・第2・第3・第4・第5・第6・第7・第8・第10・第11電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V10,V11及びバイパス用電磁弁Vaを閉状態にして、コンプレッサCを駆動させる。
【0059】
図示省略するが、均圧配管部洗浄工程は、制御部が、コンプレッサCを駆動させる前に、第11電磁弁V11を開状態にし、第1・第2・第3・第4・第5・第6・第7・第8・第9・第10・第12電磁弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V9,V10,V12及びバイパス用電磁弁Vaを閉状態にして、コンプレッサCの吐出側と吸込側を均圧配管部79を介して連通させ、コンプレッサCの吐出側の残留している冷媒を、コンプレッサCの吐出側と吸込側で生じる圧力差によって、オイルセパレータ84aに流す。
【0060】
ここで、車両空調装置Sに液化冷媒と共に充填するオイルは、車両の種類によって異なる。例えば、レシプロエンジンやロータリエンジン等の内燃機関のみで駆動する車両の多くは、ポリアルキレングリコール(PAG)油が用いられ、内燃機関と電気モータを併用する車両(ハイブリッド車と呼ばれる車)や電気モータのみで駆動する電気車両の多くは、絶縁性の高いポリオールエステル(POE)油が用いられる。
そのため、レシプロエンジンのみで駆動する車両(レシプロ車)に対してPAG油を充填した作業の後に、ハイブリッド車へPOE油の充填作業を行うと、レシプロ車での作業の際に配管内に残存したPAG油が、POE油と混合して充填され適切なオイル性能(絶縁特性や潤滑特性)が得られない虞がある。
しかし、オイル充填工程の前に、上述の各洗浄工程のいくつかを組み合わせて行うことで、前作業でのオイルが残留している虞のある配管に、再生液化冷媒を流して洗浄でき、オイルの性能を損なうような混合を防止できる。特に、オイル供給部洗浄工程は、オイルが残存して混合する虞が高い第6電磁弁V6と第1合流部Q1の間(第1オイル供給配管部86の下流域)と、第7電磁弁V7と第2合流部Q2の間(第2オイル供給配管部87の下流域)と、を洗浄できる。
このように、上述の各洗浄工程のいくつかを組み合わせることで、配管回路部80全ての洗浄が可能となる。
【0061】
また、
図5と
図8と
図13と
図16の工程は、オイルの残留量は僅かであるが第3電磁弁V3内を洗浄できる。
上述の洗浄工程によって、オイル混じりとなった冷媒(再生液化冷媒)は、回収再生配管回路部84にて、再び、再生処理されるため、洗浄後に、再生液化冷媒充填工程に用いることが可能である。
【0062】
また、均圧配管部洗浄工程は、コンプレッサCの吐出側の圧力が高くなりすぎた場合にコンプレッサモータの始動トルクが不足してコンプレッサCが始動しなくなるのを防止するためにコンプレッサ吐出側の圧力を吸込側へ逃がす際に使用する均圧配管部79を洗浄できる。
【0063】
また、真空引き工程は、車両空調装置S内の水分(不要な液体)を除去できる。また、車両空調装置S内を、高圧用・低圧用ホース1,2及び配管回路部80内よりも低圧(負圧)にでき、後述のオイル充填工程や再生液化冷媒充填工程を、確実かつスムーズに行えるようになる。
【0064】
なお、本発明は、設計変更可能であって、回収再生配管回路部84は、回収冷媒を再生処理可能であれば、図示した以外の回路でも良い。オイル充填工程において車両空調装置Sの配管内を配管回路部80よりも低圧にすることによって、合流配管部83から液化冷媒やオイルが回収再生配管回路部84へ流れることはないが、オイル充填工程において液化冷媒やオイルが回収再生配管回路部84へ流れるのを阻止するように閉状態となる逆流防止用電磁弁を合流配管部83と回収再生配管回路部84の間に設けても良い。
図6と
図8と
図9と
図14と
図16と
図17の工程及び図示省略の均圧配管部洗浄工程に於て第1継手部材10と第2継手部材20を連結具6を介して接続していなくても良い。また、
図5と
図8と
図9の工程と図示省略の均圧配管部洗浄工程に於て連結配管部材55を接続していなくても良い。
【0065】
以上のように、本発明の流体回収再生充填装置は、車両空調装置Sの高圧サービスバルブSaに着脱自在な第1継手部材10を先端側に有する高圧用ホース1と、車両空調装置Sの低圧サービスバルブSbに着脱自在な第2継手部材20を先端側に有する低圧用ホース2と、車両空調装置Sから回収した流体を貯えるための回収タンクTと、高圧用ホース1及び低圧用ホース2の基端側に連通可能に一端側が接続されると共に他端側が回収タンクTの流入側に連通可能に接続される合流配管部83と、第1オイル缶J1が接続可能な第1接続口部96を先端側に有すると共に基端側が第1合流部Q1にて合流配管部83に連結される第1オイル供給配管部86と、第2オイル缶J2が接続可能な第2接続口部97を先端側に有すると共に基端側が第2合流部Q2にて合流配管部83に連結される第2オイル供給配管部87と、回収タンクTの流出側に連通可能に一端側が接続されると共に他端側が高圧用ホース1の基端側及び合流配管部83の一端側に連通可能に接続される回収流体充填配管部71と、を備え、さらに、高圧サービスバルブSaと離脱させた第1継手部材10と低圧サービスバルブSbと離脱させた第2継手部材20と接続するための連結具6と、第1オイル供給配管部86において第1合流部Q1よりも第1接続口部96側と、第2オイル供給配管部87において第2合流部Q2よりも第2接続口部97側と、を連通状態にするための連通接続手段5と、を具備するので、オイルが流れた配管内を容易かつ迅速に洗浄できる。配管内に残留したオイルを、確実に除去できる。1台で、複数種類のオイル充填作業に対応できる。つまり、オイルの種類に応じて流体回収再生充填装置を、複数台、所有する必要がなく、保守管理の手間やコストを削減できる。回収再生工程や充填工程に用いる配管を利用して(併用して)洗浄でき、部品点数の削減や軽量化に貢献できる。
【0066】
また、連通接続手段5は、第1接続口部96と着脱自在な第1連結部材56を一端に有すると共に、他端に第2接続口部97と着脱自在な第2連結部材57を有する連結配管部材55を備え、連結配管部材55を、第1接続口部96と第2接続口部97とに接続して、連通状態としたので、第1オイル供給配管部86と第2オイル供給配管部87とを同工程にて先端から基端まで確実に洗浄できる。第1接続口部96と第2接続口部97とに様々な種類のオイルを接続することが可能となる。
【0067】
または、連通接続手段5は、第1オイル供給配管部86の中間部と第2オイル供給配管部87の中間部とをバイパス用電磁弁Vaを介して接続するバイパス配管部50から構成され、バイパス用電磁弁Vaを開状態にして上記連通状態としたので、作業者の配管洗浄準備の手間を軽減でき、配管洗浄を容易かつ迅速に行うことができる。
【0068】
また、本発明の流体回収再生充填方法は、車両空調装置Sの高圧サービスバルブSaに着脱自在な第1継手部材10を先端に有する高圧用ホース1と、車両空調装置Sの低圧サービスバルブSbに着脱自在な第2継手部材20を先端に有する低圧用ホース2と、車両空調装置Sから回収した流体を貯えるための回収タンクTと、高圧用ホース1及び低圧用ホース2の基端側に連通可能に一端側が接続されると共に他端側が回収タンクTの流入側に連通可能に接続される合流配管部83と、第1オイル缶J1が接続可能な第1接続口部96を先端側に有すると共に基端側が第1合流部Q1にて合流配管部83に連結される第1オイル供給配管部86と、第2オイル缶J2が接続可能な第2接続口部97を先端側に有すると共に基端側が第2合流部Q2にて合流配管部83に連結される第2オイル供給配管部87と、回収タンクTの流出側に連通可能に一端側が接続されると共に他端側が高圧用ホース1の基端側及び合流配管部83の一端側に連通可能に接続される回収流体充填配管部71と、を設け、高圧サービスバルブSaと離脱させた第1継手部材10と低圧サービスバルブSbと離脱させた第2継手部材20とを連結具6を介して接続して回収タンクT内の流体を高圧用ホース1及び低圧用ホース2に送流させるホース洗浄工程と、第1オイル供給配管部86において第1合流部Q1よりも第1接続口部96側と、第2オイル供給配管部87において第2合流部Q2よりも第2接続口部97側とを、連結接続手段5にて連通状態にして回収タンクT内の流体を第1オイル供給配管部86及び第2オイル供給配管部87に送流させるオイル供給部洗浄工程と、を少なくとも備えているので、オイルが流れた配管内を容易かつ迅速に洗浄できる。配管内に残留したオイルを、確実に除去できる。1台で、複数種類のオイル充填作業に対応できる。つまり、オイルの種類に応じて流体回収再生充填装置を、複数台、所有する必要がなく、保守管理の手間やコストを削減できる。回収再生工程や充填工程に用いる配管を利用して(併用して)洗浄でき、部品点数の削減や軽量化に貢献できる。