特許第6051175号(P6051175)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6051175携帯端末、携帯端末用プログラム及びキーワード入力方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6051175
(24)【登録日】2016年12月2日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】携帯端末、携帯端末用プログラム及びキーワード入力方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20161219BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20161219BHJP
【FI】
   G06F17/30 320A
   G06F17/30 110G
   G06F17/30 170A
   G06F3/0488 130
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-19786(P2014-19786)
(22)【出願日】2014年2月4日
(65)【公開番号】特開2015-148848(P2015-148848A)
(43)【公開日】2015年8月20日
【審査請求日】2016年2月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 久人
(74)【代理人】
【識別番号】100145698
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 俊介
(72)【発明者】
【氏名】下坂 英史
【審査官】 小太刀 慶明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−113756(JP,A)
【文献】 特開2013−134777(JP,A)
【文献】 特開2004−259216(JP,A)
【文献】 小牧大治郎 他,タッチパネル搭載型携帯端末のためのWeb検索クエリ入力支援インタフェース,第2回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム−DEIM 2010−論文集 [online],電子情報通信学会データ工学研究専門委員会,2010年 5月25日,A6-3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
G06F 3/0488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テキスト情報と、ネットワークを介した検索に用いるキーワードの入力を受け付ける検索窓とを表示する表示部と、
前記表示部に表示されている表示画面に対するフリック操作を受け付ける操作部と、
前記操作部がフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されている前記テキスト情報を構成するキーワードを抽出するキーワード抽出部と、
抽出された前記キーワードを前記検索窓に入力する入力制御部と、
を備える携帯端末。
【請求項2】
他の端末に送信するメッセージの入力を受け付け、入力された前記メッセージを前記他の端末に送信するとともに、前記他の端末からメッセージを受信するメッセージ送受信部をさらに備え、
前記キーワード抽出部は、前記操作部がフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されている前記メッセージを構成するキーワードを抽出する、
請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記入力制御部は、前記検索窓に、抽出された前記キーワードと異なるキーワードが入力されている場合、前記検索窓に入力されている当該キーワードの後にスペースを入力するとともに、当該スペースの後に、抽出された前記キーワードを入力する、
請求項1又は2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記入力制御部は、抽出された前記キーワードが前記検索窓に入力されている場合、前記検索窓から当該キーワードを消去する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記操作部は、前記表示画面に対するタッチ操作を受け付け、
前記キーワード抽出部は、前記操作部がタッチ操作を受け付けると、当該タッチ操作の操作位置に表示されている前記キーワードを選択し、その後、前記操作部が当該操作位置においてフリック操作を受け付けると、選択されているキーワードを抽出する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記キーワード抽出部は、前記キーワードが選択されている状態において、前記操作部が当該キーワードのタッチ操作をさらに受け付けると、選択されている範囲を変化させる、
請求項5に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記キーワード抽出部は、前記キーワードを選択すると、当該キーワードを強調表示させる、
請求項5又は6に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記入力制御部は、抽出された前記キーワードを前記検索窓に入力する際に、当該キーワードが前記検索窓に向かって移動する軌跡を表示させる、
請求項1から7のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項9】
コンピュータを、
表示部に表示されている、テキスト情報と、ネットワークを介した検索に用いるキーワードの入力を受け付ける検索窓とを表示する表示画面に対して操作部がフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されている前記テキスト情報を構成するキーワードを抽出するキーワード抽出部、及び
抽出された前記キーワードを前記検索窓に入力する入力制御部、
として機能させる携帯端末用プログラム。
【請求項10】
表示部に表示されている、テキスト情報と、ネットワークを介した検索に用いるキーワードの入力を受け付ける検索窓とを表示する表示画面に対して操作部がフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されている前記テキスト情報を構成するキーワードを抽出するステップ、及び
抽出された前記キーワードを前記検索窓に入力するステップ、
を備えるキーワード入力方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、携帯端末用プログラム及びキーワード入力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等の携帯端末において、他の端末のユーザとのメッセージ交換が盛んに行われている。携帯端末のユーザは、このようなメッセージ交換において、他のユーザが入力したメッセージに未知のキーワードが含まれている場合に当該キーワードについて検索を行う場合がある。
【0003】
しかしながら、携帯端末では、文字の入力手段として数字キーやソフトウェアキーボードしか設けられておらず、このような入力手段を用いてキーワードを入力する場合、一度キーワードの入力欄を選択し、その後、当該入力手段を用いてキーワードを入力する必要がある。このため、キーワードの入力が完了するまでの操作が多く、入力操作が煩雑であるという問題があった。
【0004】
このような問題に対して、ユーザ同士のメッセージを交換する際に、検索モジュール(例えば、検索用の領域)を表示させておき、メッセージに含まれるキーワードを検索モジュールにドラッグすることによって、当該キーワードを検索に用いるキーワードとして選択し、検索する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2013−532317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、携帯端末を操作する場合、片手で操作を行うことが多い。特許文献1に記載された方法のように、表示された文章中からキーワードを検索用の領域にドラッグする場合、キーワードの位置と検索用の領域の位置との関係によって、操作が困難となるという問題がある。例えば、検索に用いるキーワードの表示位置と、検索用の領域の表示位置とが離れている場合、ドラッグ操作する距離が長くなり、キーワードの入力が困難になる。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、容易に検索キーワードを入力することができる携帯端末、携帯端末用プログラム及びキーワード入力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様に係る携帯端末は、テキスト情報と、ネットワークを介した検索に用いるキーワードの入力を受け付ける検索窓とを表示する表示部と、前記表示部に表示されている表示画面に対するフリック操作を受け付ける操作部と、前記操作部がフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されている前記テキスト情報を構成するキーワードを抽出するキーワード抽出部と、抽出された前記キーワードを前記検索窓に入力する入力制御部と、を備える。
【0009】
前記携帯端末は、他の端末に送信するメッセージの入力を受け付け、入力された前記メッセージを前記他の端末に送信するとともに、前記他の端末からメッセージを受信するメッセージ送受信部をさらに備え、前記キーワード抽出部は、前記操作部がフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されている前記メッセージを構成するキーワードを抽出してもよい。
【0010】
前記入力制御部は、前記検索窓に、抽出された前記キーワードと異なるキーワードが入力されている場合、前記検索窓に入力されている当該キーワードの後にスペースを入力するとともに、当該スペースの後に、抽出された前記キーワードを入力してもよい。
前記入力制御部は、抽出された前記キーワードが前記検索窓に入力されている場合、前記検索窓から当該キーワードを消去してもよい。
【0011】
前記操作部は、前記表示画面に対するタッチ操作を受け付け、前記キーワード抽出部は、前記操作部がタッチ操作を受け付けると、当該タッチ操作の操作位置に表示されている前記キーワードを選択し、その後、前記操作部が当該操作位置においてフリック操作を受け付けると、選択されているキーワードを抽出してもよい。
【0012】
前記キーワード抽出部は、前記キーワードが選択されている状態において、前記操作部が当該キーワードのタッチ操作をさらに受け付けると、選択されている範囲を変化させてもよい。前記キーワード抽出部は、前記キーワードを選択すると、当該キーワードを強調表示させてもよい。
前記入力制御部は、抽出された前記キーワードを前記検索窓に入力する際に、当該キーワードが前記検索窓に向かって移動する軌跡を表示させてもよい。
【0013】
本発明の第2の態様に係る携帯端末用プログラムは、コンピュータを、表示部に表示されている、テキスト情報と、ネットワークを介した検索に用いるキーワードの入力を受け付ける検索窓とを表示する表示画面に対して操作部がフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されている前記テキスト情報を構成するキーワードを抽出するキーワード抽出部、及び抽出された前記キーワードを前記検索窓に入力する入力制御部、として機能させる。
【0014】
本発明の第3の態様に係るキーワード入力方法は、表示部に表示されている、テキスト情報と、ネットワークを介した検索に用いるキーワードの入力を受け付ける検索窓とを表示する表示画面に対して操作部がフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されている前記テキスト情報を構成するキーワードを抽出するステップ、及び抽出された前記キーワードを前記検索窓に入力するステップ、を備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、容易に検索キーワードを入力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態に係る携帯端末における検索キーワードの入力方法を示す図である。
図2】本実施形態に係る携帯端末の機能構成図である。
図3A】メッセージをタッチしたことによりキーワードが選択された状態を示す図である。
図3B】選択されている範囲が変更された状態を示す図(その1)である。
図3C】選択されている範囲が変更された状態を示す図(その2)である。
図3D】抽出されたキーワードが入力窓に入力された状態を示す図である。
図3E】検索窓に抽出されるキーワードと異なるキーワードが表示されている状態を示す図である。
図3F】検索窓に空白及び抽出されたキーワードが入力された状態を示す図である。
図3G】検索窓に入力されているキーワードと、抽出されたキーワードとが部分的に一致している状態を示す図である。
図3H】検索窓に入力されているキーワードに替えて、抽出されたキーワードが入力された状態を示す図である。
図4】検索窓にキーワードが入力されるまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
[発明の概要]
図1は、本実施形態に係る携帯端末1における検索キーワードの入力方法を示す図である。本実施形態において携帯端末1は、テキスト情報として他の端末のユーザとのメッセージの交換において、それぞれのユーザが入力したメッセージを表示するとともに、ネットワークを介した検索に用いるキーワードの入力を受け付ける検索窓と、送信するメッセージの入力を受け付ける入力窓とを表示する。
【0018】
携帯端末1は、表示画面に対するフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されているメッセージを構成するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを検索窓に入力する。例えば、携帯端末1は、図1に示す表示画面において、メッセージを構成するキーワード「湯沢」が表示されている位置でフリック操作を受け付けると、当該キーワード「湯沢」を検索窓に入力する。
【0019】
[携帯端末1の構成例]
図2は、本実施形態に係る携帯端末1の機能構成図である。
携帯端末1は、操作部11と、表示部12と、無線部13と、記憶部14と、制御部15とを備える。
【0020】
操作部11は、例えば、ボタンや、表示部12に重畳して配置される接触センサ等により構成されている。操作部11は、表示部12に表示されている表示画面に対する操作として、タッチ操作、フリック操作等の各種接触操作を受け付ける。
【0021】
表示部12は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される。表示部12は、制御部15の制御に応じて、他の端末のユーザと交換したメッセージや電子メール等のメッセージ等のテキスト情報と、検索窓と、入力窓とを表示する。また、表示部12は、制御部15の制御に応じて、検索窓に入力されたキーワードに対応する検索結果を表示する。
【0022】
無線部13は、制御部15から出力された信号を変調してRF(Radio Frequency)信号を生成し、アンテナ(不図示)を介して当該RF信号を基地局や無線LANのアクセスポイント(不図示)に無線送信する。無線部13は、アンテナを介して基地局やアクセスポイントから受信したRF信号を復調し、復調により得られた信号を制御部15に出力する。これにより、無線部13は、インターネットや電話回線等のネットワークNを介して、他の端末とのメッセージの交換を管理するメッセージサーバ2や、検索キーワードに基づいて検索結果を出力する検索サーバ3に対して無線通信を行う。
【0023】
記憶部14は、例えば、ROM及びRAM等により構成される。記憶部14は、携帯端末1を機能させるための各種プログラムを記憶する。例えば、記憶部14は、携帯端末1の制御部15を、後述するメッセージ送受信部151、キーワード抽出部152、入力制御部153及び検索部154として機能させるための携帯端末用プログラムを記憶する。記憶部14は、外部メモリ等の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み取って記憶してもよく、ネットワークNを介して外部機器からダウンロードされたプログラムを記憶してもよい。
【0024】
制御部15は、例えば、CPUにより構成される。制御部15は、記憶部14に記憶されている各種プログラムを実行することにより、携帯端末1に係る機能を統括的に制御する。制御部15は、メッセージ送受信部151と、キーワード抽出部152と、入力制御部153と、検索部154とを備える。
【0025】
メッセージ送受信部151は、無線部13を介してメッセージの送受信を行う。具体的には、メッセージ送受信部151は、操作部11を介して他の端末に送信するメッセージの入力を受け付け、入力されたメッセージを他の端末に送信するとともに、他の端末からメッセージを受信する。メッセージ送受信部151は、送受信したメッセージを表示部12に表示させる。例えば、メッセージ送受信部151は、送受信したメッセージを、図1に示すように、ユーザごとに時系列に表示させる。ここで、他の端末とのメッセージの送受信は、メッセージサーバ2を介して行われるものとする。
【0026】
キーワード抽出部152は、操作部11がタッチ操作を受け付けると、当該タッチ操作の操作位置に表示されているキーワードを選択する。具体的には、キーワード抽出部152は、タッチ操作を受け付けると、タッチ操作の操作位置に表示されているメッセージの形態素解析を行い、当該メッセージから複数のキーワードを特定する。そして、キーワード抽出部152は、複数のキーワードのうち、タッチ操作の操作位置に表示されているキーワードを選択する。ここで、形態素解析とは、辞書情報等を利用してメッセージを解析し、当該メッセージを文法的に意味のある最小単位の文字列(形態素)に区切る処理である。
【0027】
なお、本実施形態では、操作部11がタッチ操作を受け付けたタイミングでキーワード抽出部152がメッセージの形態素解析を行うこととしたが、これに限らない。例えば、メッセージ送受信部151がメッセージを表示させる際に形態素解析を行ってもよい。また、メッセージから特定されるキーワードは、例えば名詞であるものとするが、形態素解析によって分けられた全ての品詞をキーワードとしてもよい。
【0028】
また、キーワード抽出部152は、選択したキーワードを強調表示させる。図3Aは、メッセージをタッチしたことによりキーワードが選択された状態を示す図である。図3Aに示されるように、ユーザが指でメッセージ中のキーワード「湯沢」をタッチすると、キーワード抽出部152は、当該キーワード「湯沢」を選択するとともに強調表示させる。図3Aでは、「湯沢」が枠で囲まれることにより強調表示されていることが確認できる。
【0029】
なお、キーワード抽出部152は、選択したキーワードを他の方法で強調表示してもよい。例えば、キーワード抽出部152は、選択したキーワード及び背景色を反転表示させたり、背景色を他の部分の背景色と異なる色で表示させたりすることで強調表示してもよい。このようにすることで、携帯端末1のユーザは、検索窓に入力可能なキーワードを容易に確認することができる。
【0030】
キーワード抽出部152は、キーワードが選択されている状態において、操作部11が当該キーワードのタッチ操作をさらに受け付けると、選択されている範囲を変化させる。具体的には、キーワード抽出部152は、キーワードが選択されている状態において、操作部11が当該キーワードのタッチ操作をさらに受け付けると、形態素解析によりメッセージから特定された複数のキーワードのうち、既に選択されているキーワードと、当該キーワードの前方又は後方に隣接するキーワードのいずれかのキーワードを選択する。このようにすることで、携帯端末1のユーザは、検索窓に入力可能なキーワードの範囲を容易に切り替えて、入力したいキーワードを選択することができる。
【0031】
図3B及び図3Cは、メッセージ中の同じ位置を複数回タッチしたことにより、選択されている範囲が変更された状態を示す図である。例えば、図3Aに示されるように「湯沢」が選択されている状態において、ユーザが、さらに「湯沢」をタッチすると、キーワード抽出部152は、選択されているキーワード「湯沢」と、当該キーワードの後方に隣接するキーワード「高原」とを選択する。図3Bでは、「湯沢高原」が選択されて強調表示されていることが確認できる。
【0032】
また、図3Bに示されるように「湯沢高原」が選択されている状態において、ユーザが、さらに「湯沢」をタッチすると、キーワード抽出部152は、選択されているキーワード「湯沢高原」と、当該キーワードの後方に隣接するキーワード「スキー」とを選択する。図3Cでは、「湯沢高原スキー」が選択されて強調表示されていることが確認できる。
【0033】
キーワード抽出部152は、同じ位置のキーワードのタッチを繰り返した結果、選択されているキーワードと隣接する文字列が助詞等であることにより、キーワードが連続して隣接しない状態となったとき、選択されている範囲を狭めてもよい。例えば、「湯沢高原スキー場」が選択されている状態において、ユーザがさらに「湯沢」をタッチすると、キーワード抽出部152は、選択範囲を「湯沢」に狭めてもよい。
【0034】
その後、キーワード抽出部152は、キーワードが選択されている状態において操作部11がフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されているメッセージを構成する当該キーワードを抽出する。キーワード抽出部152は、フリック操作による接触位置の移動方向が検索窓を示しているときに、選択されているキーワードを抽出するようにしてもよい。
【0035】
入力制御部153は、抽出されたキーワードを検索窓に入力する。具体的には、入力制御部153は、キーワード抽出部152がキーワードを抽出すると、検索窓に対してキーワードが既に入力されているか否かを判定する。入力制御部153は、キーワードが既に入力されていないと判定した場合、抽出されたキーワードを検索窓に入力する。ここで、入力制御部153は、抽出されたキーワードを検索窓に入力する際に、当該キーワードが検索窓に向かって移動する。当該キーワードが検索窓に向かって移動する際には、検索窓に向かって移動する様子を表示するようにしてもよい。具体的には、キーワードの画像、影や線等の効果表示を用いて軌跡を表示させる。
【0036】
図3Dは、抽出されたキーワードが入力窓に入力された状態を示す図である。図3Dに示すように「湯沢」が選択されている状態において、ユーザが検索窓に向かってフリック操作を行うと、入力制御部153は、「湯沢」が検索窓に向かって移動する軌跡を表示させ、その後、検索窓に「湯沢」を入力する。このようにすることで、ユーザは、選択したキーワードがフリック操作によって検索窓に移動する様子を確認することができるので、ユーザにとって直感的にわかりやすい操作となる。
【0037】
ここで、入力制御部153は、さらにフリック操作における接触位置の移動方向が検索窓を示している場合には、キーワードを検索窓に対して移動する表示制御を行い、検索窓に当該キーワードを入力し、当該移動方向が入力窓を示している場合には、キーワードを入力窓に対して移動する表示制御を行い、入力窓に当該キーワードを入力するようにしてもよい。
【0038】
また、入力制御部153は、検索窓に対して既にキーワードが入力されていると判定すると、抽出されたキーワードが検索窓に入力されているか否かを判定する。入力制御部153は、抽出されたキーワードが検索窓に入力されていると判定した場合、当該検索窓から当該キーワードを消去する。例えば、検索窓に「湯沢」が入力されている状態において、ユーザが再び「湯沢」をタッチして「湯沢」を選択し、検索窓に向かってフリック操作を行うと、入力制御部153は、検索窓から「湯沢」を消去する。このようにすることで、ユーザは、キーワードの入力時と消去時とで操作を換えることなく容易にキーワードを消去することができる。
【0039】
また、入力制御部153は、検索窓に、抽出されたキーワードと異なるキーワードが入力されていると判定した場合、検索窓に入力されているキーワードの後にスペースを入力するとともに、当該スペースの後に、抽出されたキーワードを入力する。
【0040】
図3Eは、検索窓に抽出されるキーワードと異なるキーワードが表示されている状態を示す図である。図3Eに示す状態において、ユーザが「湯沢」を検索窓に向かってフリックする操作を行うと、入力制御部153は、図3Fに示すように、検索窓に既に表示されている「宿泊」の直後にスペースを入力するとともに、「湯沢」を入力する。ここで、図3Fに示される「□」はスペースを示すものとする。このようにすることで、ユーザは、複数のキーワードを入力するときも、1つのキーワードを入力する操作を繰り返すだけでよく、容易にキーワードを追加することができる。
【0041】
なお、入力制御部153は、検索窓に入力されているキーワードと、抽出されたキーワードとが部分一致するとき、一致部分を削除、不一致部分を削除、検索窓に入力されているキーワードを削除すること等の処理により、検索窓に入力されているキーワードを変化させてもよい。
【0042】
まず、抽出されたキーワードが、検索窓に入力されているキーワードの一部を構成しているケースとして、抽出されたキーワードが「湯沢」、検索窓に入力されているキーワードが「湯沢高原」である場合を例として説明する。この場合、入力制御部153は、不一致部分「高原」を削除し、検索窓に入力されているキーワードを「湯沢」としてもよい。また、入力制御部153は、一致部分「湯沢」を削除し、検索窓に入力されているキーワードを「高原」としてもよい。また、入力制御部153は、検索窓に入力されているキーワード「湯沢高原」を削除してもよい。なお、入力制御部153は、抽出されたキーワードが「湯沢」が検索窓に既に入力されていると判定し、検索窓に入力されているキーワード「湯沢高原」を維持するようにしてもよい。
【0043】
また、入力制御部153は、検索窓に入力されているキーワードと、抽出されたキーワードとが部分一致するとき、一致部分を削除するか、不一致部分を削除するか、検索窓に入力されているキーワードを削除するかについて、選択を受け付ける画面を表示させ、当該画面における選択結果に基づいて入力制御を行うようにしてもよい。
【0044】
また、抽出されたキーワードが、検索窓に入力されているキーワードを含んでいるケースとして、抽出されたキーワードが「湯沢高原」、検索窓に入力されているキーワードが「湯沢」である場合を例として説明する。この場合、入力制御部153は、一致部分「湯沢」を削除し、検索窓に入力されているキーワードを「高原」に置き換えてもよい。また、入力制御部153は、検索窓に入力されているキーワードを「湯沢高原」に置き換えてもよい。また、入力制御部153は、検索窓に入力されているキーワード「湯沢」を削除してもよい。なお、入力制御部153は、検索窓に入力されているキーワード「湯沢」を維持するようにしてもよい。
【0045】
以下に、検索窓に入力されているキーワードと、抽出されたキーワードとを置き換える例について図を用いて説明する。図3Gは、検索窓に入力されているキーワードと、抽出されたキーワードとが部分的に一致している状態を示す図である。図3Gに示すように、検索窓に「湯沢」が入力され、ユーザが「湯沢」を複数回タッチして「湯沢高原」を選択したとする。この場合、選択されたキーワード「湯沢高原」と、検索窓に入力されているキーワード「湯沢」とは部分一致している。この場合に、ユーザが「湯沢高原」を検索窓に向かってフリックする操作を行うと、入力制御部153は、検索窓に入力されている「湯沢」を消去し、図3Hに示すように、「湯沢高原」を入力する。
【0046】
また、入力制御部153は、図3Hに示すように、検索窓に「湯沢高原」が入力されている状態において、ユーザがメッセージから「湯沢」を選択したとする。この場合に、ユーザが「湯沢」を検索窓に向かってフリックする操作を行うと、入力制御部153は、2つのキーワード「湯沢」と「湯沢高原」とで部分一致していることから、検索窓に入力されている「湯沢高原」を消去し、図3Gに示すように「湯沢」を入力する。
【0047】
検索部154は、検索窓にキーワードが入力されている状態において、操作部11が検索を実行する操作を受け付けると、無線部13を介して、検索サーバ3に当該キーワードを送信する。そして、検索部154は、無線部13を介して、検索サーバ3から検索結果を受信して、表示部12に表示させる。ここで、検索を実行する操作とは、例えば、検索窓に表示されている虫眼鏡のアイコンをタッチする操作である。
【0048】
[キーワードの入力に係るフローチャート]
続いて、検索窓にキーワードが入力されるまでの処理の流れについて説明する。図4は、本実施形態に係る検索窓にキーワードが入力されるまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【0049】
まず、表示部12にメッセージ及び検索窓が表示されている状態において、操作部11はタッチ操作を受け付ける(S1)。
続いて、キーワード抽出部152は、操作部11がタッチ操作を受け付けると、当該タッチ操作の操作位置に表示されているキーワードを選択する(S2)。
【0050】
続いて、キーワードが選択されている状態において、操作部11はフリック操作を受け付ける(S3)。
続いて、キーワード抽出部152は、操作部11がフリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されているメッセージを構成する当該キーワードを抽出する(S4)。
【0051】
続いて、入力制御部153は、検索窓に対してキーワードが既に入力されているか否かを判定する(S5)。入力制御部153は、キーワードが既に入力されていると判定すると(判定がYESの場合)、S7に処理を移し、キーワードが既に入力されていないと判定すると(判定がNOの場合)、S6に処理を移す。
S6において、入力制御部153は、キーワードが既に入力されていないことから、抽出したキーワードを検索窓に入力する(S6)。
【0052】
S7において、入力制御部153は、検索窓に対して、S4において抽出したキーワードが入力されているか否かを判定する。入力制御部153は、抽出したキーワードが入力されていると判定すると(判定がYESの場合)、S8に処理を移し、抽出したキーワードが入力されていないと判定すると(判定がNOの場合)、S9に処理を移す。
【0053】
S8において、入力制御部153は、抽出したキーワードが検索窓に入力されていることから、抽出したキーワードを検索窓から消去する。
入力制御部153は、抽出したキーワードが検索窓に入力されていないと判定した場合、検索窓に入力されているキーワードの後にスペースを入力するとともに、当該スペースの後に、抽出されたキーワードを入力する(S9、S10)。
【0054】
[本実施形態における効果]
以上のとおり、本実施形態に係る携帯端末1は、フリック操作を受け付けると、当該フリック操作の開始位置に表示されているメッセージを構成するキーワードを抽出し、抽出されたキーワードを検索窓に入力するので、ソフトウェアキーボードや数字キーを用いることなく容易に検索キーワードを入力することができる。また、携帯端末1はフリック操作によってキーワードを検索窓に入力することから、ユーザは、片手で容易に携帯端末1を操作することができる。さらに、ユーザは、キーワードを検索窓にドラッグする場合のように、検索窓に対してドラッグしている途中で指が表示画面から離れて入力操作が失敗に終わることなく、キーワードを入力することができる。
【0055】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。
【符号の説明】
【0056】
1・・・携帯端末、11・・・操作部、12・・・表示部、13・・・無線部、14・・・記憶部、15・・・制御部、151・・・メッセージ送受信部、152・・・キーワード抽出部、153・・・入力制御部、154・・・検索部、2・・・メッセージサーバ、3・・・検索サーバ、N・・・ネットワーク
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図4