特許6051378IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

幹細胞からインスリン産生細胞への分化誘導を促進する低分子化合物および該化合物を含む幹細胞からインスリン産生細胞への分化誘導促進剤に関する。本発明はまた、該化合物を用いた幹細胞からインスリン産生細胞への分化誘導方法および該方法により誘導されたインスリン産生細胞に関する。本発明は、特には、ES細胞からインスリン産生細胞への分化誘導を促進する化合物および該化合物を含むES細胞からのインスリン産生細胞への分化誘導促進剤、ならびに該化合物を用いたES細胞からのインスリン産生細胞への分化誘導方法および該方法により誘導されたインスリン産生細胞

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の目的は、幹細胞からインスリン産生細胞の分化誘導を促進する物質を提供することである。本発明の目的は、特には、ES細胞からのインスリン産生細胞への分化誘導を促進する低分子化合物を提供することである。本発明の目的はまた、そのような化合物を用いたES細胞からのインスリン産生細胞の分化誘導方法およびインスリン産生細胞の分化誘導促進剤を提供することである。本発明の目的はまた、そのようにして誘導されたインスリン産生細胞を提供することである。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

そこで、本発明者らは、合成ナノ繊維(sNF)マトリックスを使用して、ES細胞を培養することによって、支持細胞を使用することなく、内胚葉系、中胚葉系および外胚葉系へと分化誘導できることを見いだした。即ち、合成ナノ繊維マトリックス上で成長させたES細胞は、内胚葉に誘導され、膵臓へと誘導することができることを見いだした。この方法における誘導効率は十分に高いので、低分子化合物のハイスループットスクリ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明の分化誘導促進剤および分化誘導方法を用いることにより、哺乳類動物由来の幹細胞を、インスリン産生細胞へと効率よく分化誘導できる。また、そのようにして分化誘導されたインスリン産生細胞や本発明の分化誘導促進剤は、幹細胞の膵臓細胞への分化誘導の研究に有用であるばかりでなく、1型糖尿病の治療薬としても有用である。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】図1は、ナノファイバープレートを用いたマウスES細胞分化を促進する低分子化合物スクリーニング方法の概要を示した図である。

【図2】図2は、化合物のスクリーニングにおける定量的画像解析において、化合物候補と判断するためのスキームの概要を示した図である。図2Aは、画像解析において、DAPIによる核染色に加え、Pdx1をAlexa 488、InsulinをAlexa 568で染色し蛍光観察することを示している。図2Bは、MetaXpressソフトウエアを用いた画像解析によりDAPI、Pdx1、Insulinの三重陽性の細胞の占める面積を算出し、これをインスリン陽性細胞の数を反映する数値とすることを示している。

【図3】図3は、スクリーニングのプロセスを示した図である。

【図4】図4は、本発明の一つであるレセルピンの濃度依存的効果を調べた結果を示した図である。Pdx1をAlexa 488、InsulinをAlexa 568で染色し蛍光観察した結果を示している。

【図5】図5は、化合物スクリーニングにより選択された各化合物のインスリン発現細胞への分化促進効果を比較した図である。Pdx1をAlexa 488、InsulinをAlexa 568で染色し蛍光観察した結果を示している。

【図6】図6は、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOBi)のインスリン発現細胞への分化に対する影響、およびレセルピンの分化促進効果に対する影響を示した図である。Pdx1をAlexa 488、InsulinをAlexa 568で染色し蛍光観察した結果を示している。

【図7】図6の結果を、全細胞に対する比で示した図である。

【図8】図8は、ドーパミンのインスリン産生細胞への分化に対する影響を示した図である。

【図9】図9は、ドーパミンD2受容体ノックダウン細胞セルラインの分化に対するレセルピンの影響を見た図である。図9Aは、Drd2の発現を示す図である。図9Bは、通常ES細胞(NS)およびドーパミンD2受容体ノックダウン細胞セルライン(KD)のインスリン産生細胞への分化の増加を、対照に対する比で示した図である。Resは、レセルピンを添加した場合を示している。

【図10】図10は、通常ES細胞(NS)および小胞モノアミントランスポーターノックダウンセルライン(VMAT2KD)のインスリン産生細胞への分化に対するcAMPアナログの影響を調べた結果を示している。

【図11】図11Aは、図10の結果を、対照(cAMPアナログ無添加の正常細胞を1とする)に対する比で示した図である。図11Bは、レセルピン、ドーパミンおよびdBu-cAMPの相乗効果を示した図である。

【図12】図12Aは、本発明の化合物を用いて分化した細胞のインスリン量を調べた結果を示した図である。図12Bは、本発明の化合物を用いて分化した細胞のグルコース濃度依存的インスリン分泌量を調べた結果を示した図である。

【図13】図13は、本発明の化合物を用いて分化した細胞における、グルコース感知および分泌に対する応答分子の発現を、リアルタイムPCRを用いて調べた結果を示した図である。

【図14】図14は、セロトニンおよびヒスタミン添加によるPdx1/GFP陽性細胞数とインスリン陽性細胞数の変化を示した図である。

【図15】図15は、4つの化合物添加条件下で培養した場合のNgn3、Nkx6.1、MafAおよびInsulin1遺伝子の発現量変化を示した図である。

【図16】図16は、TBZまたはdBu-cAMPの添加が、Ngn3陽性細胞誘導率に与える影響について示した図である。Aは、TBZまたはdBu-cAMPの添加期間を示した模式図である。Bは、Ngn3/GFPマウスES細胞の可視光写真と蛍光写真を示している。Cは、GFP陽性細胞の割合の比率を示した図である。

【図17】図17は、培養11日目から17日目におけるdBu-cAMPの添加が、糖応答性C-peptide分泌に与える影響について示した図である。上段は添加期間を示した模式図である。

【図18】図18は、各化合物を添加した場合において、GFP陽性細胞をセルソーターにより分取し、C-peptide含量とグルコース濃度依存的なインスリン分泌量を測定した結果を示した図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

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