(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6051460
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】電気加熱マスク付き搾乳器
(51)【国際特許分類】
A61M 1/06 20060101AFI20161219BHJP
【FI】
A61M1/06
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-526855(P2015-526855)
(86)(22)【出願日】2013年8月12日
(65)【公表番号】特表2015-524717(P2015-524717A)
(43)【公表日】2015年8月27日
(86)【国際出願番号】CN2013000947
(87)【国際公開番号】WO2014026466
(87)【国際公開日】20140220
【審査請求日】2015年6月26日
(31)【優先権主張番号】201210290386.5
(32)【優先日】2012年8月15日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516333584
【氏名又は名称】▲寧▼波幸福▲媽▼▲媽▼医▲療▼科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】胡敏
【審査官】
寺澤 忠司
(56)【参考文献】
【文献】
中国実用新案第202154891(CN,U)
【文献】
特表2007−501642(JP,A)
【文献】
特表2009−520524(JP,A)
【文献】
特表2007−520277(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(3)、容器(3)の上部にあり、容器(3)と通じる本体エレメント(2)、及び本体エレメント(2)の前側にあり、容器(3)と通じる電気加熱マスク(1)を含み、前記の本体エレメント(2)にミニ電気真空ポンプがあり、前記の電気加熱マスク(1)が一体となる内層(11)と外層(12)を含み、前記の内層(11)と外層(12)との間に電気加熱エレメント及び断熱綿(14)もあり、前記の断熱綿(14)が前記の外層(12)と電気加熱エレメントとの間にあり、前記の電気加熱エレメントの正負電極が配線により外層(12)の内側に取付けた導電性シート(15)に連結され、前記の導電性シート(15)の一部が当該外層(12)外側の表面に露出して、当該外層(12)の表面に露出した導電性シート(15)の一部に本体エレメント(2)前端下部のコンタクトシート(21)が被せられて接触して電気的接続を行うことを特徴とする電気加熱マスク付き搾乳器。
【請求項2】
前記の容器(3)の上部に連結エレメント(31)があり、前記の連結エレメント(31)の下部が容器(3)と密封して連結し、前記の連結エレメント(31)の前端から伸びてきた導管が密封して当該電気加熱マスク(1)と連結し、前記の連結エレメント(31)の上部にスロー・ホール(32)があり、本体エレメント(2)が締め付けられて当該連結エレメント(31)の上部にあり、その底部の管路(22)を通じてスロー・ホール(32)に差し込んで容器(3)と密封して通じることを特徴とする請求項1に記載の電気加熱マスク付き搾乳器。
【請求項3】
前記の電気加熱エレメントが電気加熱フィルム(13)であり、前記の電気加熱フィルム(13)が前記の内層(11)の外側に締め付けられ、前記の断熱綿(14)が締め付けられて電気加熱フィルム(13)の外側に貼り付けられ、前記の導電性シート(15)の一端が内層(11)と外層(12)との間にあり、電気加熱フィルム(13)との間に配線により接続され、前記の導電性シート(15)の他の端が外層(12) の外側に露出することを特徴とする請求項1に記載の電気加熱マスク付き搾乳器。
【請求項4】
前記の電気加熱フィルム(13)が間隔をあけて前記の内層(11)の外側に貼り付けられた複数の電気加熱フィルムを含み、複数の電気加熱フィルム(13)が並列して接続してから当該導電性シート(15)に接続し、又は前記の電気加熱フィルム(13)が環状の整体であり、その正負極が当該導電性シート(15)に接続されることを特徴とする請求項3に記載の電気加熱マスク付き搾乳器。
【請求項5】
前記の内層(11)にも外層(12)にもビスフェノールアミン(BPA)を含まない硬質のプラスチック材料を利用することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気加熱マスク付き搾乳器。
【請求項6】
前記の電気加熱フィルム(13)にPTFEベースPTC自動恒温遠赤外電気加熱材料を利用することを特徴とする請求項3又は4に記載の電気加熱マスク付き搾乳器。
【請求項7】
前記の導電性シート(15)及びコンタクトシート(21)に表面めっきの薄い銅シートを利用することを特徴とする請求項1-4のいずれかに記載の電気加熱マスク付き搾乳器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は搾乳器、特に電気加熱マスク付
き搾乳器に関する。
【背景技術】
【0002】
搾乳器はほとんどの授乳中の女性の必要な用具である。授乳中、授乳婦は病気で薬を服用しなければいけないことがあり、赤ちゃんに対する薬の影響を避けるために、授乳を中止しなければいけなく、外出又は通勤などにより正常に授乳できないこともある。授乳の方法又は産後の抑うつなどにより、授乳婦は正常な授乳中に悪い射乳による乳汁のたまりや乳管塞ぎなどもある。しかしながら、乳汁は上記の特殊な状況により分泌しないことがない。この場合、搾乳器により乳汁を乳房から吸い出さなければ、母乳が乳管にたまって乳管を塞いで乳しこりを引き起こし、授乳婦が乳房の腫れや疼痛を感じ、乳汁が数時間ないし1日乳管にたまると、急性乳腺炎につながり、ひどい場合に乳房膿瘍につながるので、授乳婦にとって苦痛が巨大であり、ひどく授乳婦の産後恢復に影響を及ぼし、母子の健康に損害を与える。
【0003】
母乳を吸いだすための搾乳器は十分に普通であり、真空ポンプ装置を1つ又は2つの搾乳マスク及び母乳の収集容器(給餌ボトルなど)に連結するのが普通である。真空ポンプにより乳房に設置する搾乳マスクに負圧が発生し、負圧に対する制御により母乳を吸出し、給餌ボトルに集める。
【0004】
人体の安全温度における遠赤外温熱療法は物理療法による保健効果が顕著である。遠赤外線は人体内の細胞分子の振動周波数と大体に一致するので、皮膚に作用してから、大部分のエネルギーが皮膚に吸収される。皮膚に吸収されたエネルギーが熱になってから皮膚温度の向上を引き起こし、皮膚のホット受容体を刺激し、視床の反射により血管の平滑筋を緩ませ、血管を拡張させ、血液の循環を速くする。一方、熱の働きにより、血管の活性物質が放出し、血管の張力が低くなり、浅い小動脈、表面的な毛細血管及び表在静脈を拡張させ、血液の循環を速くする、血液の循環が改善される。中国医学科学院血液病研究所の測定によると、20分間の遠赤外温熱療法により微循環の血流量を114%に向上させることができる。医用遠赤外線(長波赤外線)は波長が4〜400μmであり、人体組織を3〜5cmに透過できる。
【0005】
乳管は生理構成が血管に似て、平滑筋からのものでもあり、乳輪下の乳突洞に乳管があり、乳腺組織が分泌する乳汁が乳突洞に集まる。乳管はさまざまな原因(赤ちゃんの不十分な吸い、授乳婦の抑うつな気持ち、授乳婦の体調不良、普通の搾乳マスクなどの不当又は過度の利用)により粘って閉塞を引き起こし、射乳困難又は乳房腫れにつながる。よって、遠赤外線が乳輪に働くと、乳管の平滑筋を緩ませ、乳管を拡張させ、乳管塞ぎの病状が迅速に緩和し、乳輪も速く軟らかくなり、乳汁を更に速く流れさせ、乳汁が容易に赤ちゃんに吸われたり更に速く搾乳マスクに吸い出される。母乳流速を速くすると、視床反射が刺激され、プロラクチンを更に多く分泌させるので、乳汁の分泌量が向上する。国際での最近の医学研究によると、母乳給餌の不足及び短い授乳期間は女性の乳がんとある直接なつながりがあるそうである。35国からの世界トップの科学家の100位による5年まで長い期間の研究に基づき、世界がん研究基金及びアメリカがん研究協会は平成19年10月31日に最近のがん研究報告を発表した。この報告によると、6ヶ月の全母乳給餌により効果的に授乳婦の乳がんを予防できる同時に、子供の太りすぎ及び脂肪過多症も予防できるそうである。
【0006】
産婦は分娩後の最初の期間に直接に冷たいものを接触してはいけない。冬に、普通の搾乳マスクを利用すると、加熱機能のない搾乳マスクが直接に乳房の皮膚に接触してから乳管が低い温度により収縮し、乳汁の分泌に影響を及ぼし、悪い射乳にもつながる。お湯で搾乳マスクを暖めて使用するやり方があるが、とても厄介であり、温度の降下も速い。
【0007】
よって、授乳婦の乳輪に対する遠赤外温熱療法を行って授乳婦が搾乳マスクにより時間とおりに乳房に残ったり、たまったりする乳汁を完全に射出できるようにして、乳腺の塞ぎを予防したり、時間とおりに解除したりすることは授乳の品質の向上、全母乳給餌率の向上及び母子の健康に対して十分に重要な意義がある。
【0008】
中国公開特許公報200680047746.1に炭素繊維抵抗電気加熱エレメントを含む搾乳マスクを開示し、その主な加熱エレメントが搾乳マスクのラッパ形口の外側にあり、主に外部温度センサーにより加熱エレメントの温度制御を行う。但し、当該製品は構成が複雑であり、プロセスに対する要求が高く、炭素繊維加熱エレメントが炭素繊維材料の天然の性質に限られ、加熱点が均一ではなく、長い期間に加熱されると抵抗が変わりやすく、温度焦点が発生し、温度センサーで温度を制御しなければいけないので、量産及び実際な利用に問題がたくさんあるかもしれない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
電気加熱マスク付
き搾乳器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本体エレメントにミニ電気真空ポンプがあり、容器、容器の上部にあり、容器と通じていて、ミニ電気真空ポンプがある本体エレメント、及び本体エレメントの前にあり、容器と通じている電気加熱マスクからなり、前記の電気加熱マスクが一体となる内層及び外層を含み、前記の内層と外層との間に電気加熱エレメント及び断熱綿があり、前記の断熱綿が前記の外層と電気加熱エレメントとの間にあり、前記の電気加熱エレメントの正負電極が配線により外層の内側に締め付けられた導電性シートに接続され、前記の導電性シートの一部が当該外層外側の表面に露出し、
当該外層の表面に露出した導電性シートの一部に本体エレメントの前下にあるコンタクトシート
が被せられて接触して電気接続を行うことを特徴とする電気加熱マスク付
き搾乳器。
【0011】
前記の容器の上部に連結エレメントがあり、前記の連結エレメントの下部が容器と密封して連結し、前記の連結エレメントの前端から伸びてきた導管が密封して当該電気加熱マスクと連結し、前記の連結エレメントの上部にスロー・ホールがあり、本体エレメントがこの連結エレメントの上部に締め付けられていてその底部の管路を通じてスロー・ホールに差し込んで容器と密封して通じる。
【0012】
最適な方案として、前記の電気加熱エレメントが電気加熱フィルムであり、前記の電気加熱フィルムが前記の内層の外側に締め付けられていて、前記の断熱綿が締め付けられ、電気加熱フィルムの外側に貼り付けられていて、前記の導電性シートの一端が内層と外層との間にあり、配線により電気加熱フィルムと連結されていて、前記の導電性シートの他端が外層の外側に露出している。
【0013】
前記の電気加熱フィルムは間隔を持って前記の内層の外側に貼り付けた複数のものを含み、複数の電気加熱フィルム並列して接続してから当該導電性シートに接続し、又は前記の電気加熱フィルムが環状の整体であり、その正負極が当該導電性シートに接続される。
【0014】
前記の内層でも外層でもビスフェノールアミン(BPA)を含まない硬質のプラスチック材料を利用する。
【0015】
前記の電気加熱フィルムにPTFEベースPTC自動恒温遠赤外電気加熱材料を利用する。
【0016】
前記の導電性シート及びコンタクトシートに表面めっきの薄い銅シートを利用する。
【発明の効果】
【0017】
従来の技術と比べてみると、本発明は特徴が本発明による搾乳器に搭載された電気加熱マスク、射出及び超音波溶接のプロセスを利用するので、内層及び外層のある電気加熱マスクが完全に密封する整体となり、電気加熱エレメントが内層と外層との間に締め付けられ、抜けることがなく、外力による損壊もなく、加熱マスクの洗浄及び消毒に便利であるだけでなく、外形が更に美観であり、しっかりして、搾乳器の加工プロセスが簡単になり、エコ及び赤ちゃん用品の厳格な規格に符合し、量産が容易になると言うことにある。それと同時に、当該電気加熱マスクは二次射出のプロセスにより外層表面の導電性シートと本体エレメント下部のコンタクトシートとの間に締め付けられて接触電気の接続を行い、外観が美観であるだけでなく、構成が簡単であり、しっかりして、信頼でき、量産に便利である。当該搾乳器は電気加熱マスクでいかなる外部の配線も見えなく、電気加熱マスクに不透明の材料を利用するので、使用者が内層と外層との間の電気加熱エレメント及び内部構成を見えなく、外観がファッションであり、上品であるだけでなく、当該搾乳器を利用する授乳婦のほとんどが電気加熱マスクにある電流を連想することがないので、高い安全感につながる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明による電気加熱マスク付
き搾乳器の立体図。
【
図2】本発明による電気加熱マスク付
き搾乳器の一部の断面図。
【
図3】本発明による電気加熱マスク付
き搾乳器のエレメントの分解図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に図の実施例と結び合わせて本発明について詳細に説明する。
【0020】
図1-5に示すとおりに、本発明による電気加熱マスク付
き搾乳器は容器3、容器3の上部にあり、容器3と通じる本体エレメント2、及び本体エレメント2の前にあり、容器3と通じる電気加熱マスク1を含む。当該本体エレメント2にミニ電気真空ポンプがあり、真空負圧のミニ電磁弁、ガス回路エレメント及びIC基板を制御し、当該搾乳器にパワーを提供する充電式リチウム電池さえも含むことができる。当該電気加熱マスク1は前端がラッパ形であり、前端の口径が授乳婦の乳輪より少し大きく、乳輪と電気加熱マスクとの接触が更に望ましくなる。電気加熱マスク1は後端の内径が乳頭の直径より大きく、最適な方案として正常な授乳中の乳頭の外径の2倍程度であり、電気加熱マスク1の後端が円形の断面の直管であり、決まった長さがあるので、乳頭に十分に大きな空間を提供し、授乳中に乳頭が押されて生じる不快感を避けることができる。こんな設計により授乳の場合に赤ちゃんの口腔及び口唇が乳房に接触する環境を模擬する。
【0021】
最適な方案として、当該容器3の上部に連結エレメント31があり、当該連結エレメント31の底部が容器3の口とねじ山と連結し、相互に通じ、2者の間にシリコン製フラットパッドシール34があり、連結エレメント31の前端から導管が伸び出し、密封して電気加熱マスク1の後端に連結し、導管前端の口が円形断面の直管であり、その上にO形のシリコン製シール33がある。連結エレメント31の上部に本体エレメント2までと通じるスロー・ホール32もあり、本体エレメント2が当該連結エレメント31の上部に締め付けられ、その底部の吸入導管22によりスロー・ホール32に差し込んで容器3に通じ、当該スロー・ホール32にシリコンO形シール321がある。当該連結エレメント31の前端が電気加熱マスク1の後端とプラグインにより締め付けられて連結し、ねじ山によるねじ込み又はバヨネットによるねじ込みなどにより連結してもいい。
【0022】
当該電気加熱マスク1は内層11及び外層12を含み、
図3に示すとおりに、当該内層11と外層12との間に電気加熱エレメント及び断熱綿14もあり、当該電気加熱エレメントは電気加熱フィルムでも電熱線でも他の電気加熱材料でもいい。最適な方案として、当該電気加熱エレメントが電気加熱フィルム13であり、電気加熱フィルム13が締め付けられて内層11の外側に貼り付けられ、断熱綿14が電気加熱フィルム13の外側の電気加熱フィルム13と外層12との間にあり、電気加熱フィルム13の正負電極が配線によりそれぞれ外層12の内側に締め付けられた2つの導電性シート15に接続され、2つの導電性シート15の一部が当該外層12の外側の表面に露出する。最適な方案として、当該導電性シート15の一端が内層11と外層12との間にあり、電気加熱フィルム13の配線と連結し、導電性シート15の他の端が外層12の外側の表面に露出する。
【0023】
当該電気加熱マスク1が連結エレメント31の前端に連結され、本体エレメント2が連結エレメント31の上部にかぶせて締め付けられる場合、本体エレメント2の前端の下部にあるコンタクトシート21が導電性シート15に接触し、本体エレメントからの電源が上記のコンタクトシート21及び導電性シート15を通じて当該電気加熱マスク1に給電する。
【0024】
当該電気加熱マスク1に電気加熱の機能があるので、当該内層11にも外層12にもポリプロピレン(PP)のようなビスフェノールアミン(BPA)を含まない食品グレードの硬質のプラスチック材料を利用する。最適な方案としてEastman Chemical Company製の耐高温の赤ちゃん用品のためのTRITAN共重合体を利用する。
【0025】
当該電気加熱マスク1を製造する場合、二次射出プロセスで外層12を製造してもいい。単独して射出により2つの導電性シート15を導電性シートの挿入部品に形成してから当該挿入部品を外層12と共に射出して成形を行い、導電性シート15と外層12が一体に連結するようにし、導電性シート15の一端が外層12の内側にあり、導電性シート15の他の端が外層12の外側の表面に露出する。露出する導電性シート部が外層12の外側の表面とシームレスで連結し、同一の平面にあり、段差がない。次に、内層11の外側に電気加熱フィルム13及び断熱綿14を締め付け、電気加熱フィルム13の正負電極と導電性シート15を連結してから、超音波溶接プロセスにより電気加熱マスク1の内層11と外層12を完全に密封して一体に押し合わせて整体の構成を形成する。それにより、外表面から見ると、当該電気加熱マスク1の上でいかなる配線及びソケット、コネクタなどのエレメントも見えなく、外層12外側の表面に露出する2つの大さが一致し、平行して排列する導電性シート15しかない。本体エレメント2前端下部の2つのコンタクトシート21が当該電気加熱マスク1の後端外側の表面の導電性シート15の端面と接触して連結し、構成が更に簡単になり、更に便利に利用でき、外観も更に美観になる。
【0026】
最適な方案として、当該電気加熱フィルム13に動作電圧が7.4VであるPTFEベースPTC自動恒温遠赤外電気加熱材料を利用し、電気加熱フィルム13の厚さが約0.2〜0.5mmであり、電気加熱フィルム13が
図3に示された環状の完全なワンピースで内層11の外側に回ってもいいし、複数のものを隔てて内層11の外側に貼り付けてもいい。最適な方案として、外形寸法が15mm×30mmであるものの3〜5枚を利用し、相互に導電性銅箔により並列接続を行う。導電性銅箔は導電性プラスチックにしたほうが望ましい。当該電気加熱フィルム13を普通の両面接着テープにより内層11の外側に締め付け、配線の一端を半田で当該電気加熱フィルム13にある導電性銅箔に付けてもいい。複数の電気加熱フィルム13の形式する場合、これらの電気加熱フィルムを相互に並列接続してから導電性シート15に接続してもいい。最適な方案として、断熱綿14は厚さが3〜5mmである接着剤付けフレキシブル保温綿質シートにすると、しっかり電気加熱フィルム13に貼り付けることができ、電気加熱フィルム13を締め付けて、振動などによる電気加熱フィルムの緩み又は抜けによる抵抗の変化を避ける同時に、遠赤外エネルギーの外層12への散発も避け、遠赤外エネルギーを集中して乳輪に輻射させ、更に効果的な保健に達し、電力を節約するようにする。
【0027】
本発明による電気加熱フィルム13は動作電圧が7.4V、抵抗が40Ω程度であり、出力1.4W以下にある。出力レベルがそんなに低いので、本体のエレメントを超小型の充電式リチウム電池にしてもいいから、当該搾乳器は更にコンパクト、更にポータブルに設計でき、外観の設計にも更に大きな柔軟性がある。なお、当該電気加熱マスクの動作温度が定常に38〜40℃に保ち、赤ちゃんの口腔の温度より少し高く、乳輪の温暖保健の最適な温度でもあり、授乳婦が冬にも夏にも十分に快適に感じるかもしれない。
【0028】
また、当該電気加熱マスク1の内側に電気加熱マスク1の曲面とぴったり合、取り外すことができ、マッサージ玉のあるシリコンパッド4を搭載し、使用する場合に乳房の皮膚が直接に柔らかいシリコンパッドに接触し、快適さを向上させるようにしてもいい。
【0029】
最適な方案として、前記の導電性シート及びコンタクトシートにめっきされた薄い銅シートを利用する。めっきされた薄い銅シートは優れた導電性能があるだけでなく、さびが付くことがなく、洗浄しやすく、製品の美観度及び上品感を向上させ、めっきされた薄い銅シートが更にエコ及び赤ちゃん食品接触容器に関する厳格な国際規格に符合する。
【0030】
本発明による搾乳器に搭載された電気加熱マスクは内層及び外層があり、中間に電気加熱エレメントが設置され、二次射出及び超音波溶接のプロセスを利用するので、内層及び外層のある電気加熱マスクが完全に密封する整体となり、電気加熱エレメントが内層と外層との間に締め付けられ、抜けることや外力による損壊がなく、電気加熱マスクの洗浄や消毒に便利だけでなく、外形が更に美観であり、しっかりして、搾乳器の加工プロセスが簡単になり、量産が容易になる。
【0031】
また、当該電気加熱マスクが二次射出のプロセスにより外層の導電性シートと本体エレメントのコンタクトシートとの間に締め付けられて電気的接続を行い、構成が簡単であり、しっかりしていて、安定であり、使用の場合に信頼でき、量産にも便利である。また、当該搾乳器は電気加熱マスクでいかなる外部の配線も見えなく、電気加熱マスクに不透明の材料を利用するので、使用者が内層及び外層との間にある電気加熱エレメントを見えなく、外観が美観であり、上品であるだけでなく、高い安全感につながる。
【符号の説明】
【0032】
1・・・電気加熱マスク
2・・・エレメント
3・・・容器
4・・・シリコンパッド
11・・・内層
12・・・外層
13・・・電気加熱フィルム
14・・・断熱綿
15・・・導電性シート
21・・・コンタクトシート
22・・・吸入導管
31・・・連結エレメント
32・・・スロー・ホール
33・・・シリコン製シール
34・・・シリコン製フラットパッドシール
321・・・シリコンO形シール