(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建物に、火災感知器と火災受信機と警報出力機が設置されることがある。火災受信機は、例えば、建物の警備又は監視の拠点となる建物内の一室(例えば、管理室又は守衛室)に設置される。警報出力機としては、非常用放送設備及び地区音響装置(非常ベル)が例示される。火災感知器で火災の発生が感知された場合、火災受信機は、警報出力機を鳴動させる。建物内に居る者は、警報音によって火災の発生を知ることができる。発明者は、更に、火災が発生し又は火災の発生が疑われる状況において、建物の警備又は監視の拠点となる前述の場所から離れた場所に居る警備員又は監視員に、火災が発生した場所又は火災が発生した可能性のある場所を報知できる技術を検討した。
【0005】
本発明は、火災が発生し又は火災が発生した可能性のある場合に迅速な対応を可能とする、端末装置用のプログラムと端末装置と火災報知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面は、建物で発生した火災を自動で報知する前記建物に設置される火災報知システムに含まれる端末装置を制御する制御部に、前記建物に設置された火災感知器で火災の発生が感知された場合、火災を感知した前記火災感知器が設置された火災感知場所を示す火災場所情報を
、前記端末装置の通信部を介して取得する第一取得処理と、前記火災場所情報が取得された場合、前記火災感知場所を含む前記建物のフロアマップを、前記端末装置の表示部に表示させる第一表示処理と、
前記フロアマップが前記表示部に表示されている状態で、前記フロアマップ内の前記建物の所定の場所を指定するエリア指示を、前記端末装置の操作部を介して取得する第二取得処理と、前記エリア指示が取得された場合、前記所定の場所に居る被災者の人数の特定に対応する被災情報を、前記表示部に表示させる第二表示処理と、前記被災情報が前記表示部に表示されている状態で、前記被災者の人数を示す被災者値を、前記操作部を介して取得する第三取得処理と、前記被災者値が取得された場合、前記被災者値と、前記所定の場所を示す指定場所情報と、を含む救助情報を、前記通信部から前記被災者値と前記指定場所情報とを記憶可能なサーバ機能を有する記憶装置に送信させる第一送信処理と、を実行させるプログラムである。このプログラムによれば、火災感知器で火災の発生が感知された場合、火災感知場所を含むフロアマップを表示部に表示することができる。端末装置のユーザは、表示部に表示されるフロアマップに基づき、火災への対応を検討することができる。
フロアマップの表示に応じてエリア指示を取得し、被災情報を表示部に表示することができる。そして、被災情報の表示に応じて被災者値を取得し、救助情報を記憶装置に送信することができる。これに伴い、記憶装置にアクセスすることで、複数の者が、被災者の人数と被災者が居る場所を共有することができる。円滑な救助活動が可能となる。
【0007】
前記プログラムは、前記制御部に、前記火災場所情報が取得された場合、前記火災場所情報と、前記フロアマップの表示に対応するマップ表示操作情報と、を前記表示部に表示させる第
三表示処理と、前記マップ表示操作情報が前記表示部に表示されている状態で、前記フロアマップの表示を指示するフロアマップ指示を、前記端末装置の操作部を介して取得する第
四取得処理と、を実行させ、前記第一表示処理は、前記火災場所情報と前記フロアマップ指示とが取得された場合に実行される、ようにしてもよい。この構成によれば、火災場所情報とマップ表示操作情報を表示部に表示することができる。マップ表示操作情報の表示部への表示に応じてフロアマップ指示を取得し、フロアマップを表示することができる。端末装置のユーザは、火災場所情報によって火災感知場所を認識し、フロアマップを表示させることができる。
【0008】
前記第
三表示処理は、前記火災場所情報が取得された場合、前記火災感知器で火災の発生が感知されたことに応じて警報音を出力する前記建物に設置された警報装置が出力する警報音の停止に対応する停止操作情報を、更に前記表示部に表示させる処理であり、前記プログラムは、前記制御部に、前記停止操作情報が前記表示部に表示されている状態で、前記警報装置が出力する警報音の停止を指示する停止指示を、前記操作部を介して取得する第
五取得処理と、前記停止指示が取得された場合、前記停止指示を前記通信部から前記警報装置に送信させる第
二送信処理と、を実行させる、ようにしてもよい。この構成によれば、停止操作情報の表示部への表示に応じて停止指示を取得し、停止指示を警報装置に送信することができる。従って、警報装置で出力中の警報音を、端末装置から停止させることができる。警報音が鳴り続ける状態を回避することができる。例えば、火災感知器が誤作動した場合、警報音を容易に停止させることができる。
【0009】
前記第
三表示処理は、前記火災場所情報が取得された場合、前記建物に設置された火災通報装置から前記建物の所在地を管轄する消防機関への緊急通報の実行に対応する緊急通報操作情報を、更に前記表示部に表示させる処理であり、前記プログラムは、前記制御部に、前記緊急通報操作情報が前記表示部に表示されている状態で、前記火災通報装置での緊急通報の実行を指示する通報指示を、前記操作部を介して取得する第
六取得処理と、前記通報指示が取得された場合、前記通報指示を前記通信部から前記火災通報装置に送信させる第
三送信処理と、を実行させる、ようにしてもよい。この構成によれば、緊急通報操作情報の表示部への表示に応じて通報指示を取得し、通報指示を火災通報装置に送信することができる。従って、火災通報装置から消防機関への緊急通報を、端末装置から実行させることができる。迅速な緊急通報が可能となる。
【0010】
前記第一表示処理は、前記建物に設置された防火扉と非常階段と消化器と消火栓のうちの少なくとも1つを含む防災設備を示す設備情報と、
前記火災感知場所からの避難経路を示す経路情報と、の一方又は両方を含む前記フロアマップを、前記表示部に表示させる処理である、ようにしてもよい。この構成によれば、設備情報及び/又は避難経路を含むフロアマップを表示することができる。端末装置のユーザは、表示部に表示されるフロアマップに基づき、防災設備の種類と位置及び/又は避難経路を理解することができる。
【0011】
本発明の他の側面は、建物で発生した火災を自動で報知する前記建物に設置される火災報知システムに含まれる端末装置であって
、通信部と、前記建物に設置された火災感知器で火災の発生が感知された場合、火災を感知した前記火災感知器が設置された火災感知場所を示す火災場所情報を、前記通信部を介して取得する第一取得処理部と、表示部と、前記火災場所情報が取得された場合、前記火災感知場所を含む前記建物のフロアマップを、前記表示部に表示させる第一表示処理部と、
操作部と、前記フロアマップが前記表示部に表示されている状態で、前記フロアマップ内の前記建物の所定の場所を指定するエリア指示を、前記操作部を介して取得する第二取得処理部と、前記エリア指示が取得された場合、前記所定の場所に居る被災者の人数の特定に対応する被災情報を、前記表示部に表示させる第二表示処理部と、前記被災情報が前記表示部に表示されている状態で、前記被災者の人数を示す被災者値を、前記操作部を介して取得する第三取得処理部と、前記被災者値が取得された場合、前記被災者値と、前記所定の場所を示す指定場所情報と、を含む救助情報を、前記通信部から前記被災者値と前記指定場所情報とを記憶可能なサーバ機能を有する記憶装置に送信させる第一送信処理部と、を備える端末装置である。
【0012】
本発明の更に他の側面は、
通信可能な火災受信装置と端末装置とを含み、建物で発生した火災を自動で報知する前記建物に設置される火災報知システムであって、前記火災受信装置は、前記建物に設置された火災感知器で火災の発生が感知された場合、火災を感知した前記火災感知器が設置された火災感知場所を示す火災場所情報を送信す
る第一通信部を備え、前記端末装置は
、第二通信部と、前記火災場所情報を、前記第二通信部を介して取得する第一取得処理部と、表示部と、前記火災場所情報が取得された場合、前記火災感知場所を含む前記建物のフロアマップを、前記表示部に表示させる第一表示処理部と、
操作部と、前記フロアマップが前記表示部に表示されている状態で、前記フロアマップ内の前記建物の所定の場所を指定するエリア指示を、前記操作部を介して取得する第二取得処理部と、前記エリア指示が取得された場合、前記所定の場所に居る被災者の人数の特定に対応する被災情報を、前記表示部に表示させる第二表示処理部と、前記被災情報が前記表示部に表示されている状態で、前記被災者の人数を示す被災者値を、前記操作部を介して取得する第三取得処理部と、前記被災者値が取得された場合、前記被災者値と、前記所定の場所を示す指定場所情報と、を含む救助情報を、前記第二通信部から前記被災者値と前記指定場所情報とを記憶可能なサーバ機能を有する記憶装置に送信させる第一送信処理部と、を備える、火災報知システムである。
【0013】
この端末装置及びこの火災報知システムによれば、火災感知器で火災の発生が感知された場合、火災感知場所を含むフロアマップを表示部に表示することができる。端末装置のユーザは、表示部に表示されるフロアマップに基づき、火災への対応を検討することができる。
フロアマップの表示に応じてエリア指示を取得し、被災情報を表示部に表示することができる。そして、被災情報の表示に応じて被災者値を取得し、救助情報を記憶装置に送信することができる。これに伴い、記憶装置にアクセスすることで、複数の者が、被災者の人数と被災者が居る場所を共有することができる。円滑な救助活動が可能となる。この端末装置又はこの火災報知システムにおける端末装置は、上記の各プログラムの所定の処理に対応する構成を備える端末装置として特定することもできる。この場合、端末装置又は火災報知システムは、上記の各プログラムのうち、対応するプログラムと同様の作用を奏する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、火災が発生し又は火災が発生した可能性のある場合に迅速な対応を可能とする、端末装置用のプログラムと端末装置と火災報知システムを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、以下に示す構成の一部は、省略し又は他の構成等に置換してもよい。他の構成を含むようにしてもよい。
【0017】
<火災報知システム及び建物の全体構成>
火災報知システム1及び建物2の全体構成について、
図1を参照して説明する。火災報知システム1は、火災感知器70と警報装置80と火災通報装置90と共に建物2に設置される。火災報知システム1は、火災感知器70と警報装置80と火災通報装置90と共に建物2の防災システムを構築する。建物2としては、公共施設及び商業施設といった各種の施設が例示される。各種の施設には、例えば、介護施設と病院と学校とオフィスと店舗と工場が含まれる。この他、建物2としては、ビル及びマンションが例示される。即ち、実施形態で対象とされる建物2には、各種の建物が含まれる。建物2には、ネットワーク3が設置されている。ネットワーク3としては、LAN(Local Area Network)が例示される。ネットワーク3に接続された各装置は、ネットワーク3を介して通信可能に接続される。ネットワーク3は、ゲートウェイ装置を介して、インターネット4に接続されている。
図1では、ゲートウェイ装置の図示は、省略されている。火災報知システム1は、火災受信装置10と端末装置20を含み、建物2で発生した火災を自動で報知する。
【0018】
火災受信装置10は、火災受信機11と、第一シーケンサ12を含む。火災受信装置10では、火災受信機11と第一シーケンサ12は、所定の通信ケーブルによって有線接続される。但し、火災受信機11と第一シーケンサ12の接続は、無線接続であってもよい。火災受信機11は、火災感知器70と通信可能に接続される。火災受信機11は、後述する警報装置80の警報出力機81と通信可能に接続される。火災受信機11と火災感知器70の接続は、有線接続とされる。火災受信機11と警報出力機81の接続は、有線接続とされる。但し、火災受信機11と火災感知器70の接続及び/又は火災受信機11と警報出力機81の接続は、無線接続としてもよい。これにより、火災受信装置10は、火災感知器70と警報装置80と通信することができる。
【0019】
第一シーケンサ12は、例えば、CPU13と、ROM(フラッシュメモリ)と、RAMと、通信部14を備える。
図1では、ROM及びRAMの図示は、省略されている。CPU13は、RAMを用いてROMに記憶されたプログラムを実行する。CPU13は、第一シーケンサ12を制御する制御部を構成する。通信部14は、第一シーケンサ12をネットワーク3に接続し、ネットワーク3を介した通信を行う。これにより、火災受信装置10は、通信部14を介して、サーバ装置60と通信することができる。火災受信装置10では、火災場所情報が、通信部14からサーバ装置60に送信される。この点に関する説明は、後述する。火災場所情報についても、後述する。火災受信機11としては、公知の火災受信機が用いられる。公知の火災受信機は、例えば、P型(1級及び2級)とR型とGR型に分類される。更に、火災受信機としては、自動試験機能付きP型受信機も知られている。火災受信機11の型式は、諸事情を考慮して適宜決定される。第一シーケンサ12は、ハードウェア的には公知のシーケンサと同じであり、公知のシーケンサを用いて構成することができる。従って、火災受信機11及び第一シーケンサ12に関するこの他の説明は、適宜省略する。
【0020】
端末装置20は、ネットワーク3を介した通信機能を有する情報処理装置である。端末装置20は、例えば、携帯型の情報処理装置である。携帯型の情報処理装置としては、タブレット端末、スマートフォン又はノートパソコンが例示される。実施形態では、端末装置20は、タブレット端末とする。端末装置20のネットワーク3への接続は、無線接続とされている。無線接続としては、無線LAN通信による接続が例示される。端末装置20は、ハードウェア的には、公知のタブレット端末と同じである。端末装置20に関するこの他の説明は、後述する。
【0021】
サーバ装置60は、ネットワーク3に接続される。サーバ装置60は、ネットワーク3に接続された、第一シーケンサ12と端末装置20と後述する警報装置80の第二シーケンサ82と後述する火災通報装置90の第三シーケンサ92と通信することができる。例えば、サーバ装置60は、上述した第一シーケンサ12からの火災場所情報を記憶し、端末装置20からの要求に応じて、火災場所情報を送信する。更に、サーバ装置60は、例えば、インターネット4上のクラウドサーバ5と通信することができる。サーバ装置60は、ハードウェア的には、公知のサーバ装置と同じである。
【0022】
火災感知器70は、火災の発生を感知する。火災感知器70は、火災を感知した場合、火災信号を送信する。火災感知器70からの火災信号は、火災受信機11で受信される。火災感知器70は、建物2に複数設置される。建物2が複数階建てのビルである場合、火災感知器70は、各階に所定数設置される。
図1に示すように建物2が、各階の部屋数が3部屋である3階建てのビルであるとする。この場合、火災感知器70は、例えば、各階の各部屋に設置される。火災感知器70は、部屋とは異なる建物2の場所に設置されることもある。例えば、火災感知器70は、通路のような場所に設置される。この他、火災感知器70が設置される建物2の場所としては、建物2に隣接する場所が例示される。火災感知器70としては、公知の火災感知器が採用される。従って、火災感知器70に関するこの他の説明は、適宜省略する。
【0023】
警報装置80は、警報出力機81と、第二シーケンサ82を含む。警報装置80では、警報出力機81と第二シーケンサ82が通信可能に接続される。例えば、警報出力機81と第二シーケンサ82は、所定の通信ケーブルによって有線接続される。但し、警報出力機81と第二シーケンサ82の接続は、無線接続であってもよい。警報出力機81は、警報音を鳴動させる装置である。警報出力機81としては、非常用放送設備及び地区音響装置(非常ベル)が例示される。警報出力機81が非常用放送設備である場合、警報音は、音声警報音であり、建物2に設置されたスピーカから出力される。
図1では、スピーカの図示は、省略されている。警報出力機81が地区音響装置である場合、警報音は、地区音響装置が出力する鳴動音(ベル音)である。火災受信装置10では、火災受信機11で火災信号が受信された場合、火災受信機11から警報出力機81に、鳴動指示が送信される。警報出力機81は、鳴動指示が受信された場合、建物2内に警報音を出力する。
【0024】
第二シーケンサ82は、例えば、CPUと、ROM(フラッシュメモリ)と、RAMと、通信部を備える。これら各部は、第一シーケンサ12が備える上述した各部と同様である。
図1では、第二シーケンサ82が備える各部の図示は、省略されている。警報装置80は、第二シーケンサ82の通信部を介して、サーバ装置60と通信することができる。警報装置80では、停止指示が、第二シーケンサ82の通信部で受信される。停止指示は、警報出力機81で出力されている警報音を停止させる指示である。停止指示は、端末装置20からサーバ装置60を経由して第二シーケンサ82に送信される。警報装置80では、第二シーケンサ82は、通信部で停止指示が受信された場合、停止指示を警報出力機81に送信する。火災受信機11も、警報出力機81に停止信号を送信することができる。警報出力機81は、停止信号が受信された場合、出力中の警報音を停止する。警報出力機81としては、公知の非常用放送設備又は地区音響装置が用いられる。第二シーケンサ82は、ハードウェア的には公知のシーケンサと同じであり、公知のシーケンサを用いて構成することができる。従って、警報出力機81及び第二シーケンサ82に関するこの他の説明は、適宜省略する。
【0025】
火災通報装置90は、火災通報機91と、第三シーケンサ92を含む。火災通報装置90では、火災通報機91と第三シーケンサ92が通信可能に接続される。例えば、火災通報機91と第三シーケンサ92は、所定の通信ケーブルによって有線接続される。但し、火災通報機91と第三シーケンサ92の接続は、無線接続であってもよい。火災通報機91は、公衆回線6を介して、建物2の所在地を管轄する消防機関7と繋がる。火災通報機91は、消防機関7に緊急通報(119番通報)し、消防機関7と接続後、自動的に火災の発生と建物2に関わる所定の情報(例えば、建物2の名称及び住所)を音声出力する装置である。
【0026】
第三シーケンサ92は、例えば、CPUと、ROM(フラッシュメモリ)と、RAMと、通信部を備える。これら各部は、第一シーケンサ12が備える上述した各部と同様である。
図1では、第三シーケンサ92が備える各部の図示は、省略されている。火災通報装置90は、第三シーケンサ92の通信部を介して、サーバ装置60と通信することができる。火災通報装置90では、通報指示が、第三シーケンサ92の通信部で受信される。通報指示は、火災通報機91で緊急通報を実行させる指示である。通報指示は、端末装置20からサーバ装置60を経由して第三シーケンサ92に送信される。火災通報装置90では、第三シーケンサ92は、通信部で通報指示が受信された場合、通報指示を火災通報機91に送信する。火災通報機91は、通報指示が受信された場合、消防機関7に緊急通報し、消防機関7と接続後、自動的に火災の発生と建物2に関わる所定の情報を音声出力する。火災通報機91としては、公知の火災通報機が用いられる。第三シーケンサ92は、ハードウェア的には公知のシーケンサと同じであり、公知のシーケンサを用いて構成することができる。従って、火災通報機91及び第三シーケンサ92に関するこの他の説明は、適宜省略する。第一シーケンサ12と第二シーケンサ82と第三シーケンサ92は、ハードウェア的には同じシーケンサであってもよい。
【0027】
<端末装置>
端末装置20について、
図1を参照して説明する。端末装置20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、表示部24と、操作部25と、音出力部26と、通信部27を備える。CPU21は、演算処理を実行する。CPU21は、端末装置20を制御する制御部を構成する。ROM22は、CPU21によって実行される各種処理のプログラムを記憶する。例えば、ROM22には、後述するメイン処理(
図2〜
図4参照)のプログラムが記憶される。ROM22には、表示部24に表示される後述する各画面にそれぞれ対応する複数の画面データが記憶される。更に、ROM22には、建物2のフロアマップ41(後述する
図5下段参照)に対応するフロアマップデータが記憶される。フロアマップデータは、例えば、階毎にそれぞれ分割されたデータとされる。即ち、建物2が3階建てである場合(
図1参照)、ROM22には、1階部分のフロアマップデータと2階部分のフロアマップデータと3階部分のフロアマップデータが記憶される。フロアマップデータに関するこの他の説明は、後述する。実施形態では、ROM22は、フラッシュメモリを含む。RAM23は、CPU21が各種のプログラムを実行する際に用いられる記憶領域となる。RAM23には、処理の実行途中に、処理で用いられる所定のデータが記憶される。端末装置20では、CPU21がROM22に記憶されたメイン処理のプログラムを実行する等して、各種の処理が実行される。これに伴い、各種の処理部が構成される。
【0028】
表示部24は、所定の情報を含む各種の画面を表示する。表示部24としては、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイが例示される。操作部25は、端末装置20に対する入力を受け付ける。操作部25としては、タッチパッド、キーボード及びマウスが例示される。端末装置20がタブレット端末である実施形態では、操作部25は、タッチパッドとされる。表示部24と操作部25は、一体化されてタッチパネルを構成する。タッチパネルでは、タッチパッドによる操作部25は、端末装置20のユーザの指又はこのユーザが手にしたタッチペンが接した位置を示す2次元の座標位置(X座標値及びY座標値)を出力する。CPU21は、操作部25から出力された座標位置を取得する。このような技術は、公知のタブレット端末等で採用された公知の技術である。そのため、これに関するこの他の説明は、省略する。実施形態では、端末装置20のユーザを、「警備員」という。音出力部26は、所定の音を出力する。音出力部26は、ヘッドフォン又はイヤホンとの接続部と、スピーカを含む。
【0029】
通信部27は、端末装置20をネットワーク3に接続し、ネットワーク3を介した通信を行う。端末装置20がネットワーク3に無線接続される実施形態では、通信部27は、無線LAN通信に対応する。端末装置20では、通信部27を介してサーバ装置60との間で各種のデータが送受信される。端末装置20は、メイン処理のプログラムがROM22に記憶されている点が公知の端末装置と相違する。但し、端末装置20は、ハードウェア的には、公知のタブレット端末と同じである。従って、端末装置20は、上述した各部の他、公知のタブレット端末が備える構成を備える。このことは、端末装置20がタブレット端末とは異なる通信機能を有する情報処理装置である場合も同様である。
【0030】
<メイン処理>
端末装置20で実行されるメイン処理について、
図2〜
図4を参照して説明する。メイン処理の説明は、次のような状態を前提とする。即ち、火災を感知した火災感知器70は、2階E号室に設置された火災感知器70と、3階H号室に設置された火災感知器70とする。火災受信機11は、火災が感知された場所(2階E号室及び3階H号室)を個々に特定可能な型式とする。実施形態では、火災が感知された場所を、「火災感知場所」という。火災感知場所を示す情報を、「火災場所情報」という。火災受信装置10では、火災受信機11で、2階E号室の火災感知器70からの火災信号が受信され、3階H号室の火災感知器70からの火災信号が受信される。火災受信装置10では、火災場所情報としての2階E号室と3階H号室が、火災受信機11から第一シーケンサ12に送信され、第一シーケンサ12は、2階E号室と3階H号室を受信する。第一シーケンサ12では、CPU13は、受信された2階E号室と3階H号室を送信させる。これに伴い、2階E号室と3階H号室が、通信部14からサーバ装置60に送信される。サーバ装置60は、2階E号室と3階H号室を受信する。サーバ装置60では、2階E号室と3階H号室が、識別番号に関連付けられた状態でそれぞれ記憶される(
図1参照)。
【0031】
メイン処理を開始させたCPU21は、送信要求を送信させる(S11)。送信要求は、サーバ装置60に記憶された火災場所情報の送信を要求する指示である。CPU21は、送信要求の送信指令を通信部27に出力する。これに伴い、送信要求が、通信部27からサーバ装置60に送信される。サーバ装置60では、送信要求が受信される。サーバ装置60は、火災場所情報が記憶されている場合、火災場所情報を送信する。サーバ装置60は、火災場所情報が記憶されていない場合、送信要求に対する応答を送信しない。但し、サーバ装置60は、火災場所情報が記憶されていない場合、火災場所情報が記憶されていないことを示す応答を送信するようにしてもよい。実施形態では、サーバ装置60に、火災場所情報として2階E号室(識別番号:1)と3階H号室(識別番号:2)が記憶されている。従って、サーバ装置60は、火災場所情報「2階E号室」及び「3階H号室」を送信する。このとき、火災場所情報には、識別番号が関連付けられる。識別番号は、各火災場所情報を識別する通し番号である。
図1では、識別番号は、「No.」とされている。
【0032】
S11を実行した後、CPU21は、火災場所情報が取得されたか否かを判断する(S13)。端末装置20では、サーバ装置60から送信された火災場所情報が、通信部27で受信される。CPU21は、火災場所情報を通信部27を介して取得する。S11を実行した後、火災場所情報が予め定められた所定期間内に通信部27を介して取得されない場合(S13:No)、CPU21は、処理をS11に戻し、再度、S11を実行する。即ち、火災場所情報が取得されない場合(S13:No)、端末装置20では、送信要求が所定間隔毎に繰り返して送信される。火災場所情報が取得された場合(S13:Yes)、CPU21は、取得された火災場所情報をRAM23に記憶する(S15)。このとき、火災場所情報には、火災場所情報に関連付けて送信される識別情報が関連付けられる。つまり、端末装置20でも、サーバ装置60と同様、RAM23に、識別番号「1」と火災場所情報「2階E号室」が関連付けて記憶され、識別番号「2」と火災場所情報「3階H号室」が関連付けて記憶される。火災場所情報の記憶先は、ROM22としてもよい。
【0033】
次に、CPU21は、警報音を出力させる(S17)。CPU21は、警報音に対応する音データを再生する。これに伴い、警報音が音出力部26から出力される。続けて、CPU21は、火災情報画面を表示させる(S19)。CPU21は、RAM23に記憶された火災場所情報のうちの1個を特定する。例えば、メイン処理を開始させた後、最初に実行されるS19では、RAM23に記憶された火災場所情報のうち、識別番号が最小値の「1」である火災場所情報「2階E号室」が特定される。CPU21は、特定された火災場所情報を含む火災情報画面を生成する。火災情報画面は、ROM22に記憶されたこの画面に対応する画面データと、特定された火災場所情報を用いて生成される。続けて、CPU21は、生成された火災情報画面の表示指令を表示部24に出力する。これに伴い、表示部24には、火災場所情報を含む火災情報画面が表示される(
図5上段参照)。
図5上段に示す火災情報画面は、火災場所情報として、識別番号「1」に関連付けられた火災場所情報「2階E号室」が特定されている場合に対応した火災情報画面である。
図5上段に示す火災情報画面では、火災場所情報は、階数と部屋名に分けて表示されている。
【0034】
火災情報画面は、火災場所情報(階数及び部屋名)の他、火災感知数情報と、前ボタン31と、次ボタン32と、マップ表示ボタン33と、緊急通報ボタン34と、誤報登録ボタン35と、消音ボタン36と、終了ボタン37を含む。火災感知数情報は、RAM23に記憶された火災場所情報の総数に対応する情報である。実施形態では、火災場所情報として表示されていない火災場所情報の数(火災感知数情報=火災場所情報の総数−1)が表示される。例えば、RAM23に記憶された火災場所情報が2階E号室(識別番号:1)及び3階H号室(識別番号:2)である場合、火災感知数情報は、火災場所情報の総数「2件」から表示中の火災場所情報「2階E号室」を差し引いた「他 1件」となる。火災感知数情報は、火災場所情報の総数としてもよい。
【0035】
前ボタン31は、表示中の火災場所情報を、この火災場所情報の識別番号より、1つ小さな識別番号の火災場所情報へと切り替える切替指示に対応付けられる操作情報(操作ボタン)である。前ボタン31は、表示中の火災場所情報が、最小の識別番号に関連付けられた火災場所情報である場合、非表示、又は操作不可の状態(例えば、グレーアウト状態)とするようにしてもよい。次ボタン32は、表示中の火災場所情報を、この火災場所情報の識別番号より、1つ大きな識別番号の火災場所情報へと切り替える切替指示に対応付けられる操作情報である。次ボタン32は、表示中の火災場所情報が、最大の識別番号に関連付けられた火災場所情報である場合、非表示、又は操作不可の状態(例えば、グレーアウト状態)とするようにしてもよい。
【0036】
マップ表示ボタン33は、フロアマップ指示に対応付けられた操作情報である。フロアマップ指示は、後述するフロアマップ41を含むフロアマップ画面を表示させる指示である。緊急通報ボタン34は、通報指示に対応付けられた操作情報である。誤報登録ボタン35は、停止指示に対応付けられた操作情報である。消音ボタン36は、消音指示に対応付けられた操作情報である。消音指示は、音出力部26からの警報音の出力を停止させる指示である。終了ボタン37は、終了指示に対応付けられた操作情報である。終了指示は、メイン処理を終了させる指示である。
【0037】
S19を実行した後、CPU21は、終了指示が取得されたか否かを判断する(S21)。終了指示は、終了ボタン37の押下によって入力される。終了ボタン37の押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、終了指示を取得する。終了指示が取得された場合(S21:Yes)、CPU21は、メイン処理を終了する。終了指示が取得されていない場合(S21:No)、CPU21は、切替指示が取得されたか否かを判断する(S23)。切替指示は、前ボタン31又は次ボタン32の押下によって入力される。前ボタン31の押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、表示中の火災場所情報を、この火災場所情報の識別番号より、1つ小さな識別番号の火災場所情報へと切り替える切替指示を取得する。次ボタン32の押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、表示中の火災場所情報を、この火災場所情報の識別番号より、1つ大きな識別番号の火災場所情報へと切り替える切替指示を取得する。
【0038】
切替指示が取得された場合(S23:Yes)、CPU21は、処理をS19に戻し、表示中の火災情報画面を、取得された切替指示に応じた火災場所情報を含む火災情報画面に切り替える。表示中の火災情報画面が
図5上段に示す状態で次ボタン32が押下されたことが操作部25で受け付けられ、CPU21が、1つ大きな識別番号の火災場所情報へと切り替える切替指示を取得したとする。この場合、CPU21は、RAM23に記憶された識別番号「2」に関連付けられた火災場所情報「3階H号室」を特定し、火災場所情報「3階H号室」を含む火災情報画面を生成する。続けて、CPU21は、生成された火災情報画面の表示指令を表示部24に出力する。これに伴い、表示部24に表示される火災情報画面は、
図5上段に示す状態から、階数が「3階」で部屋名が「H号室」とされた火災情報画面へと切り替えられる。切替指示が取得されていない場合(S23:No)、CPU21は、処理を
図3のS25に移行する。
【0039】
図3のS25でCPU21は、フロアマップ指示が取得されたか否かを判断する。フロアマップ指示は、マップ表示ボタン33の押下によって入力される。マップ表示ボタン33の押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、フロアマップ指示を取得する。フロアマップ指示が取得されていない場合(S25:No)、CPU21は、処理を
図4のS41に移行する。フロアマップ指示が取得された場合(S25:Yes)、CPU21は、フロアマップ画面を表示させる(S27)。CPU21は、フロアマップ画面に対応する画面データとフロアマップデータをROM22から取得する。取得されるフロアマップデータは、表示中の火災情報画面に含まれる火災場所情報が示す火災感知場所を含むフロアマップデータである。CPU21は、表示中の火災情報画面に含まれる火災場所情報と取得されたフロアマップデータに対応するフロアマップ41を含むフロアマップ画面を生成する。フロアマップ画面は、取得された画面データ及びフロアマップデータと、表示中の火災情報画面に含まれる火災場所情報を用いて生成される。続けて、CPU21は、生成されたフロアマップ画面の表示指令を表示部24に出力する。これに伴い、表示部24では、フロアマップ画面が表示される(
図5下段参照)。このようにして表示されるフロアマップ画面は、フロアマップ画面の表示直前に表示されていた火災情報画面に含まれる火災場所情報が示す火災感知場所を含む建物2のフロアマップ41を含む(
図5参照)。
【0040】
実施形態では、火災感知場所を含む建物2のフロアマップ41は、火災感知場所と同一階のフロア全体としている。但し、火災感知場所を含む建物2のフロアマップ41は、火災感知場所と同一階のフロア全体のうちの火災感知場所を含む一部の範囲としてもよい。更に、火災感知場所を含む建物2のフロアマップ41は、建物2全体のフロアマップとしてもよい。フロアマップ41として表示される建物2内の範囲は、諸条件を考慮して適宜決定される。フロアマップ画面内のフロアマップ41に含まれる建物2内の各場所には、その場所を示す場所情報が関連付けられる。
図5下段に基づけば、2階D号室が表示されている表示領域には、場所情報「2階D号室」が関連付けられ、2階E号室が表示されている表示領域には、場所情報「2階E号室」が関連付けられ、2階F号室が表示されている表示領域には、場所情報「2階F号室」が関連付けられる。各部屋の表示領域は、例えば、2次元の各座標位置(X座標値及びY座標値)によって特定される。場所情報が関連付けられる建物2内の場所は、部屋以外の表示領域であってもよい。
【0041】
フロアマップ画面では、フロアマップ41に、建物2に設置された防災設備を示す設備情報42が含められる。防災設備としては、防火扉と非常階段と消化器が例示される(
図5下段参照)。この他、
図5下段では図示が省略されているが、防災設備としては、消火栓が例示される。フロアマップ画面では、フロアマップ41に、火災感知場所から安全な場所への避難経路を示す経路情報43が含められる。経路情報43は、矢印によって示される(
図5下段参照)。但し、経路情報43は、避難経路を明示する情報であれば、矢印とは異なる態様(例えば、文字)であってもよい。フロアマップ画面では、設備情報42及び/又は経路情報43を、他の部分と色分けし及び/又は点滅させるようにしてもよい。
図5下段では図示が省略されているが、フロアマップ画面では、更に、警備員が実施すべき作業の対応手順を表示するようにしてもよい。警備員は、設備情報42によって防災設備の種類及び位置を理解し、経路情報43によって避難経路を理解し、更に、実施すべき作業の対応手順を認識することができる。そして、警備員は、初期消火活動及び/又は避難誘導活動を行うことができる。フロアマップ画面は、フロアマップ41と設備情報42と経路情報43の他、階数情報44と、アラート情報45と、戻るボタン46を含む。階数情報44は、表示対象のフロアマップ41の建物2における位置を示す情報であって、階数を示す。アラート情報45は、火災感知場所を、他の場所と区別するための情報である。実施形態では、アラート情報45は、枠線とされている。
図5に示すフロアマップ画面では、火災感知場所としての2階E号室を示す文字「E号室」が、アラート情報45としての枠線によって囲まれ、他の場所と区別されている。アラート情報45及び/又は火災感知場所を示す文字(
図5下段では、「E号室」参照)についても、他の部分と色分けし及び/又は点滅させるようにしてもよい。戻るボタン46は、第一戻る指示に対応付けられた操作情報である。第一戻る指示は、フロアマップ画面の表示直前に表示されていた火災情報画面を表示させる指示である。
【0042】
S27を実行した後、CPU21は、第一戻る指示が取得されたか否かを判断する(S29)。第一戻る指示は、戻るボタン46の押下によって入力される。戻るボタン46の押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、第一戻る指示を取得する。第一戻る指示が取得された場合(S29:Yes)、CPU21は、処理を
図2のS19に戻す。S19でCPU21は、フロアマップ画面の表示直前に表示されていた火災情報画面を表示させる。第一戻る指示が取得されていない場合(S29:No)、CPU21は、エリア指示が取得されたか否かを判断する(S31)。エリア指示は、フロアマップ画面が表示されている状態で、フロアマップ41内の所定の場所を指定する指示である。例えば、
図5下段に示すフロアマップ画面が表示されている状態で、フロアマップ41内のD号室の領域内への押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、操作部25から出力される座標位置をエリア指示として取得する。
【0043】
エリア指示が取得されていない場合(S31:No)、CPU21は、処理をS29に戻し、再度、S29を実行する。エリア指示が取得された場合(S31:Yes)、CPU21は、被災情報画面を表示させる(S33)。CPU21は、エリア指示として取得された座標位置と、フロアマップ41に含まれる建物2内の各場所の表示領域の座標位置から、エリア指示が示す建物2内の場所を示す場所情報を特定する。例えば、
図5下段に示すフロアマップ画面が表示されている状態で、フロアマップ41内のD号室の領域内への押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、エリア指示として取得された座標位置と、フロアマップ41に含まれる建物2内の各場所の表示領域の座標位置から、場所情報「2階D号室」を特定する。実施形態では、エリア指示の取得に伴い特定される場所情報を、「指定場所情報」という。CPU21は、特定された指定場所情報を含む被災情報画面を生成する。被災情報画面は、ROM22に記憶されたこの画面に対応する画面データと指定場所情報を用いて生成される。CPU21は、被災情報画面の表示指令を表示部24に出力する。これに伴い、表示部24では、被災情報画面が表示される(
図6参照)。
【0044】
被災情報画面は、指定場所情報の他、テンキー51と、入力ボックス52と、確定ボタン53と、戻るボタン54を含む。被災情報画面では、指定場所情報が示す建物2内の場所に居る被災者の人数の入力が受け付けられる。テンキー51は、被災者の人数を入力する際に用いられる。警備員は、テンキー51を押下して、被災者の人数を入力する。入力ボックス52には、テンキー51に含まれる所定の数値キーの押下が操作部25で受け付けられた場合、受け付けられた数値が表示される。確定ボタン53は、確定指示に対応付けられた操作情報である。確定指示は、入力ボックス52に表示された数値を確定値とする指示である。確定ボタン53は、入力ボックス52に数値が表示されていない場合、非表示、又は操作不可の状態(例えば、グレーアウト状態)とするようにしてもよい。戻るボタン54は、第二戻る指示に対応付けられた操作情報である。第二戻る指示は、被災情報画面の表示直前に表示されていたフロアマップ画面を表示させる指示である。
【0045】
S33を実行した後、CPU21は、第二戻る指示が取得されたか否かを判断する(S35)。第二戻る指示は、戻るボタン54の押下によって入力される。戻るボタン54の押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、第二戻る指示を取得する。第二戻る指示が取得された場合(S35:Yes)、CPU21は、処理をS27に戻す。S27でCPU21は、直前に表示されていたフロアマップ画面を表示させる。第二戻る指示が取得されていない場合(S35:No)、CPU21は、確定指示が取得されたか否かを判断する(S37)。警備員は、テンキー51を押下し、被災者の人数を入力する。テンキー51に含まれる所定の数値キーの押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、操作部25から出力される数値を取得し、取得された数値を入力ボックス52に表示させる。その後、警備員は、確定ボタン53を押下する。確定ボタン53の押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、確定指示を取得する。このとき、CPU21は、入力ボックス52に表示されている数値を被災者値として取得し、更に、表示中の被災情報画面に含まれる指定場所情報を取得する。
【0046】
確定指示が取得されていない場合(S37:No)、CPU21は、処理をS35に戻し、再度、S35を実行する。確定指示が取得された場合(S37:Yes)、CPU21は、救助情報を送信させる(S39)。救助情報には、確定指示と共に取得される、被災者値と指定場所情報が含められる。救助情報の送信先は、サーバ装置60とされる。CPU21は、救助情報の送信指令を通信部27に出力する。これに伴い、救助情報が、通信部27からサーバ装置60に送信される。サーバ装置60では、救助情報が受信される。サーバ装置60では、受信された救助情報が記憶される。即ち、サーバ装置60では、受信された救助情報に含まれる被災者値と指定場所情報が、関連付けて記憶される。
【0047】
S39を実行した後、CPU21は、処理を
図2のS19に戻す。その後、CPU21は、再度、S19以降の処理を実行する。この場合、S19で表示される火災情報画面は、前回実行されたS19で表示された火災情報画面と同じ火災場所情報を含む画面とされる。但し、複数の火災場所情報がRAM23に記憶されている場合、S39の実行後のS19では、前回実行されたS19で表示された火災情報画面とは異なる火災場所情報を含む火災情報画面を表示するようにしてもよい。何れの火災情報画面を表示させるかは、諸事情を考慮して適宜決定される。
【0048】
図4のS41でCPU21は、通報指示が取得されたか否かを判断する。通報指示は、火災情報画面(
図5上段参照)内の緊急通報ボタン34の押下によって入力される。警備員は、例えば、火災情報画面に含まれる火災場所情報に従い、この火災場所情報が示す火災感知場所又はその近傍に移動する。警備員は、火災の発生を確認できた場合、緊急通報ボタン34を押下する。緊急通報ボタン34の押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、通報指示を取得する。通報指示が取得された場合(S41:Yes)、CPU21は、通報指示を送信させる(S43)。通報指示の送信先は、サーバ装置60とされる。CPU21は、通報指示の送信指令を通信部27に出力する。これに伴い、通報指示が、通信部27からサーバ装置60に送信される。サーバ装置60では、通報指示が受信される。サーバ装置60は、受信された通報指示を第三シーケンサ92に送信する。その後、火災通報装置90では、上述した通り、消防機関7への緊急通報が実行される。S43を実行した後、CPU21は、メイン処理を終了する。
【0049】
通報指示が取得されていない場合(S41:No)、CPU21は、停止指示が取得されたか否かを判断する(S45)。停止指示は、誤報登録ボタン35の押下によって入力される。警備員は、例えば、火災情報画面に含まれる火災場所情報に従い、この火災場所情報が示す火災感知場所又はその近傍に移動する。警備員は、火災の発生を確認できない場合、誤報登録ボタン35を押下する。誤報登録ボタン35の押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、停止指示を取得する。停止指示が取得されていない場合(S45:No)、CPU21は、処理をS53に移行する。停止指示が取得された場合(S45:Yes)、CPU21は、RAM23に記憶された火災場所情報のうち、表示中の火災情報画面に含まれる火災場所情報に一致する火災場所情報に関連付けて取得済み情報を記憶する(S47)。
【0050】
次に、CPU21は、RAM23に記憶された全ての火災場所情報に対して取得済み情報が関連付けて記憶されているか否かを判断する(S49)。RAM23に記憶された全ての火災場所情報に対して取得済み情報が関連付けて記憶されていない場合(S49:No)、CPU21は、処理を
図2のS19に戻す。その後、CPU21は、再度、S19以降の処理を実行する。この場合、S19で表示される火災情報画面は、RAM23で取得済み情報が関連付けられていない火災場所情報を含む火災情報画面とするとよい。取得済み情報が関連付けられた火災場所情報が示す火災感知場所では、火災が発生していないことが確認されており、緊急事態において、このような火災感知場所が、再度、確認等の対象となることを防止することができる。
【0051】
RAM23に記憶された全ての火災場所情報に対して取得済み情報が関連付けて記憶されている場合(S49:Yes)、CPU21は、停止指示を送信させる(S51)。送信先は、サーバ装置60とされる。CPU21は、停止指示の送信指令を通信部27に出力する。これに伴い、停止指示が、通信部27からサーバ装置60に送信される。サーバ装置60では、停止指示が受信される。サーバ装置60は、受信された停止指示を第二シーケンサ82に送信する。その後、警報装置80では、上述した通り、警報出力機81で出力中の警報音が停止される。S51を実行した後、CPU21は、メイン処理を終了する。RAM23に記憶された火災場所情報が1個である場合、S49は、常に肯定(S49:Yes)される。
【0052】
S53でCPU21は、消音指示が取得されたか否かを判断する。消音指示は、消音ボタン36の押下によって入力される。警備員は、音出力部26からの警報音の出力を停止させる場合、消音ボタン36を押下する。消音ボタン36の押下が操作部25で受け付けられた場合、CPU21は、消音指示を取得する。消音指示が取得された場合(S53:Yes)、CPU21は、警報音に対応する音データの再生を停止する(S55)。これに伴い、音出力部26からの警報音の出力が停止される。S55を実行した後、CPU21は、処理を
図2のS21に戻し、再度、S21以降の処理を実行する。
【0053】
<実施形態の効果>
実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
【0054】
(1)端末装置20では、火災場所情報が取得されると、警報音が出力され、火災場所情報を含む火災情報画面が表示される(
図2のS13:Yes、S17、S19及び
図5上段参照)。取得された火災場所情報は、RAM23に記憶される(
図2のS15参照)。端末装置20では、火災情報画面が表示されている状態で警備員によってマップ表示ボタン33が押下されると、フロアマップ指示が取得され、フロアマップ画面が表示される(
図3のS25:Yes、S27及び
図5下段参照)。フロアマップ画面は、火災情報画面に含まれる火災場所情報が示す火災感知場所を含むフロアマップ41を含む。そのため、音出力部26からの警報音によって、火災の発生又は火災が発生した可能性があることを、警備員に報知することができる。警備員は、火災情報画面の火災場所情報によって、火災感知場所を認識することができる。警備員は、火災感知場所を認識した状態で、フロアマップ画面を表示することができる。警備員は、フロアマップ画面内のフロアマップ41に基づき、火災への対応を検討することができる。火災情報画面及びフロアマップ画面(
図5参照)では、画面の背景色は、例えば、煙の中でも視認性に優れた色にするとよい。例えば、前述した各画面では、背景色は、ピンク色とされる。
【0055】
(2)端末装置20では、フロアマップ画面が表示されている状態で警備員によってフロアマップ41に含まれる建物2内の所定の場所が押下されると、押下された場所に対応するエリア指示が取得され、指定場所情報が特定され、この指定場所情報を含む被災情報画面が表示される(
図3のS31:Yes、S33及び
図6参照)。端末装置20では、被災情報画面が表示されている状態で警備員によって確定ボタン53が押下されると、被災情報画面の表示に応じて入力される被災者値と指定場所情報が確定指示と共に取得され、被災者値と指定場所情報を含む救助情報が、サーバ装置60に送信される(
図3のS37:Yes,S39参照)。サーバ装置60では、被災者値と指定場所情報が関連付けて記憶される。そのため、サーバ装置60にアクセスすることで、複数の者が、被災者の人数と被災者が居る場所を共有することができる。円滑な救助活動が可能となる。被災情報画面(
図6参照)では、画面の背景色は、火災情報画面及びフロアマップ画面と同様、例えば、煙の中でも視認性に優れた色(例えば、ピンク色)にするとよい。
【0056】
(3)端末装置20では、火災情報画面が表示されている状態で警備員によって緊急通報ボタン34が押下されると、通報指示が取得され、通報指示が、火災通報装置90に送信される(
図4のS41:Yes、S43参照)。火災通報装置90では、第三シーケンサ92で通報指示が受信され、火災通報機91から消防機関7への緊急通報が実行される。そのため、緊急通報を、端末装置20から実行させることができる。迅速な緊急通報が可能となる。
【0057】
(4)端末装置20では、火災情報画面が表示されている状態で警備員によって誤報登録ボタン35が押下されると、停止指示が取得され、RAM23に記憶された火災場所情報のうち、表示中の火災情報画面に含まれる火災場所情報に一致する火災場所情報に関連付けて取得済み情報が記憶される(
図4のS45:Yes、S47参照)。そして、RAM23に記憶された全ての火災場所情報に対して取得済み情報が関連付けて記憶された場合、停止指示が警報装置80に送信される(
図4のS49:Yes、S51参照)。警報装置80では、第二シーケンサ82で停止指示が受信され、警報出力機81で出力中の警報音が停止される。そのため、警報音が鳴り続ける状態を回避することができる。例えば、火災感知器70が誤作動した場合、警報音を容易に停止させることができる。
【0058】
<変形例>
実施形態は、次のようにすることもできる。以下に示す変形例のうちの幾つかの構成は、適宜組み合わせて採用することもできる。以下では上記とは異なる点を説明することとし、同様の点についての説明は、適宜省略する。
【0059】
(1)上記では、通報指示は、端末装置20からサーバ装置60を経由して火災通報装置90の第三シーケンサ92に送信される(
図4のS43参照)。端末装置20と第三シーケンサ92を、ネットワーク3を介して直接通信させるようにしてもよい。この場合、
図4のS43では、通報指示の送信先は、第三シーケンサ92とされる。通報指示は、通信部27から第三シーケンサ92に送信される。停止指示は、端末装置20からサーバ装置60を経由して第二シーケンサ82に送信される(
図4のS51参照)。端末装置20と第二シーケンサ82を、ネットワーク3を介して直接通信させるようにしてもよい。この場合、
図4のS51では、停止指示の送信先は、第二シーケンサ82とされる。停止指示は、通信部27から第二シーケンサ82に送信される。
【0060】
(2)上記では、火災受信装置10は、火災受信機11と第一シーケンサ12を含む。火災受信装置10では、火災受信機11と第一シーケンサ12が通信可能に接続される。火災受信装置は、火災受信機と第一シーケンサを一体化した単一の装置としてもよい。一体型の火災受信装置では、所定の火災感知器70からの火災信号が受信されると、火災受信装置のCPUは、鳴動指示を、警報装置80の警報出力機81に送信させる。一体型の火災受信装置では、所定の火災感知器70からの火災信号が受信されると、火災受信装置のCPUは、この火災信号を取得し、火災を感知した火災感知器70が設置された火災感知場所を示す火災場所情報を、火災受信装置の通信部からサーバ装置60に送信させる。更に、火災受信装置は、サーバ装置60と同等のサーバ機能を有する装置としてもよい。この場合、サーバ装置60は、省略され、火災受信装置が、上述したサーバ装置60として機能する。
【0061】
警報装置80は、警報出力機81と第二シーケンサ82を含む。警報装置80では、警報出力機81と第二シーケンサ82が通信可能に接続される。警報装置は、警報出力機と第二シーケンサを一体化した単一の装置としてもよい。一体型の警報装置では、端末装置20からの停止指示が受信されると、警報装置のCPUは、警報装置の通信部を介して停止指示を取得し、警報出力機に相当する構成に停止指示を出力する。火災通報装置90は、火災通報機91と第三シーケンサ92を含む。火災通報装置90では、火災通報機91と第三シーケンサ92が通信可能に接続される。火災通報装置は、火災通報機と第三シーケンサを一体化した単一の装置としてもよい。一体型の火災通報装置では、端末装置20からの通報指示が受信されると、火災通報装置のCPUは、火災通報装置の通信部を介して通報指示を取得し、火災通報機に相当する構成に通報指示を出力する。
【0062】
(3)上記では、火災感知場所を、火災感知器70がそれぞれ設けられた単位で区分した建物2の所定の範囲とし、火災場所情報を、前述した範囲に応じた火災感知場所を示す情報とした。例えば、2階E号室に設置された火災感知器70で火災が感知された場合の火災感知場所及び火災場所情報は、2階E号室とした。即ち、火災感知場所を、1個の火災感知器70が設けられた各部屋単位とし、火災感知場所情報を、各部屋の階数と部屋名の組み合わせとした。火災感知場所は、複数の火災感知器70によって監視される所定の範囲に設定してもよい。例えば、火災感知場所は、階数毎に区分するようにしてもよい。火災場所情報は、階数によって示される。この場合、例えば、2階D号室、2階E号室及び2階F号室のそれぞれに設置された火災感知器70の何れで火災が感知されたとしても、火災感知場所は建物2の2階であり、火災場所情報は2階とされる。この他、火災感知場所及び火災場所情報は、例えば、2階東側又は2階西側といった範囲で設定してもよい。
【0063】
(4)上記では、端末装置20で、ROM22にフロアマップデータが記憶される。サーバ装置60に、フロアマップデータを記憶させ、サーバ装置60から端末装置20に、フロアマップデータを送信するようにしてもよい。サーバ装置60は、識別番号と火災場所情報と共に、フロアマップデータを送信する。フロアマップデータは、送信対象の火災場所情報が示す火災感知場所を含むフロアマップ41に対応するデータとされる。この他、メイン処理(
図2〜
図4参照)のS25が肯定(
図3のS25:Yes参照)された場合、S27の実行前に、サーバ装置60にフロアマップデータの送信要求を送信し、サーバ装置60からフロアマップデータを取得するようにしてもよい。この場合、送信要求には、表示中の火災情報画面に含まれる火災場所情報が含められる。サーバ装置60では、火災場所情報に従い、送信対象のフロアマップデータが特定される。
【0064】
(5)上記では、端末装置20で火災場所情報が取得された場合(
図2のS13:Yes参照)、音出力部26から警報音が出力される(
図2のS17参照)。端末装置20では、火災場所情報が取得された場合(
図2のS13:Yes参照)、警報音と共に又は警報音に代えて、端末装置20に設けられる発光体(不図示)を点灯又は点滅させるようにしてもよい。端末装置20で火災場所情報が取得された場合(
図2のS13:Yes参照)、
図2のS19で表示される火災情報画面に、この火災情報画面に含まれる火災場所情報が示す火災感知場所を含むフロアマップ41を含めるようにしてもよい。この場合、火災情報画面では、マップ表示ボタン33を省略し、メイン処理(
図2〜
図4参照)では、
図3のS25〜S29を省略するようにしてもよい。メイン処理では、
図2のS23が否定された場合(S23:No参照)、処理は、
図3のS31に移行される。S31が否定された場合(S31:No参照)、処理は、
図4のS41に移行される。
【0065】
(6)上記では、火災報知システム1における端末装置20の台数を1台とした。火災報知システム1は、複数の端末装置20を含むようにしてもよい。複数の警備員が居る場合、各警備員が各端末装置20を操作する。この場合、複数の端末装置20で、上述したメイン処理(
図2〜
図4参照)がそれぞれ実行される。
図4のS47に関連して、端末装置20では、確認情報をサーバ装置60に送信するようにしてもよい。確認情報は、S47によって関連付けて記憶された識別情報と火災場所情報と取得済み情報を含む。確認情報では、識別情報は省略するようにしてもよい。サーバ装置60では、端末装置20からの確認情報が受信され、この確認情報に含まれる識別情報及び火災場所情報に一致する識別情報及び火災場所情報に関連付けて取得済み情報が記憶される。サーバ装置60は、確認情報を、複数の端末装置20にそれぞれ送信する。端末装置20では、確認情報に含まれる識別情報及び火災場所情報に一致する識別情報及び火災場所情報に関連付けて取得済み情報が記憶される。確認情報の送信元の端末装置20では、この記憶は、省略することができる。確認情報の送信先となる端末装置20から、確認情報の送信元の端末装置20を除外するようにしてもよい。このような構成によれば、複数の端末装置20で、識別情報と火災場所情報と取得済み情報を同期させることができる。複数の警備員が、同じ火災感知場所を確認するといった事態の発生を抑制することができる。
【0066】
(7)上記では、火災感知器70で火災の発生が感知された場合、火災場所情報がサーバ装置60に記憶される(
図1参照)。更に、サーバ装置60では、
図3のS39で端末装置20から送信される救助情報が受信され、被災者値と指定場所情報が記憶される。サーバ装置60は、自装置に記憶された前述の各情報を、インターネット4を介してクラウドサーバ5に送信するようにしてもよい。クラウドサーバ5は、受信された前述の各情報を記憶する。インターネット4に接続可能な通信端末を用いて、クラウドサーバ5から前述の各情報を取得することが可能となる。建物2の外部から、火災の発生場所と救助情報(被災者値及び指定場所情報)を確認することができる。クラウドサーバ5に記憶された前述の各情報へのアクセスは、所定の認証を経て行うようにしてもよい。クラウドサーバ5に記憶された前述の各情報を含む電子メールを、事前に登録されたメールアドレスを宛先として送信することもできる。
【解決手段】建物で発生した火災を自動で報知する建物に設置される火災報知システムに含まれる端末装置では、第一取得処理と第一表示処理が実行される。第一取得処理は、建物に設置された火災感知器で火災の発生が感知された場合、火災を感知した火災感知器が設置された火災感知場所を示す火災場所情報を、建物に設置されたネットワークに接続される端末装置の通信部を介して取得する処理である。第一表示処理は、火災場所情報が取得された場合、火災感知場所を含む建物のフロアマップを、端末装置の表示部に表示させる処理である。