特許第6051692号(P6051692)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6051692文字変換装置、文字変換方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6051692
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】文字変換装置、文字変換方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/22 20060101AFI20161219BHJP
   G06F 3/023 20060101ALI20161219BHJP
   H03M 11/04 20060101ALI20161219BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   G06F17/22 623
   G06F3/023 310L
   G06F3/041
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-192808(P2012-192808)
(22)【出願日】2012年9月3日
(65)【公開番号】特開2014-48999(P2014-48999A)
(43)【公開日】2014年3月17日
【審査請求日】2015年5月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100133570
【弁理士】
【氏名又は名称】▲徳▼永 民雄
(72)【発明者】
【氏名】小野崎 雄人
【審査官】 長 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−118507(JP,A)
【文献】 特開平09−034890(JP,A)
【文献】 特開2012−003545(JP,A)
【文献】 特開2012−032872(JP,A)
【文献】 特開2011−257941(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/22
G06F 3/023
G06F 3/041
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された文字列を認識する入力文字認識部と、
表示装置に表示された変換キーに対する接触物による接触の始点から前記接触が解除される点への移動を取得する接触移動取得部と、
前記文字列に対応する変換候補を前記移動の方向と関連付けて記憶する変換候補記憶部と、
認識された前記文字列に対応する前記変換候補であって、前記接触移動取得部により取得された前記移動の方向に関連付けて記憶された前記変換候補を、選択可能な変換候補と判定する選択候補判定部と、
前記文字列に対応する前記変換候補を、前記表示装置の表示画面における位置であって、前記変換候補に関連付けられた移動の方向に応じた前記位置に表示する変換候補表示部と、
を有し、
前記変換候補は、前記文字列の抑揚に応じて、前記文字列の語尾が上がる抑揚である場合には、前記表示装置の表示画面における上方向である前記移動の方向に関連付けられ、前記文字列の語尾が下がる抑揚である場合には、前記表示装置の表示画面における下方向である前記移動の方向に関連付けられる、
ことを特徴とする文字変換装置。
【請求項2】
前記選択可能な変換候補から選択された結果を判定する変換結果判定部
をさらに有し、
前記変換結果判定部は、前記選択可能な変換候補が1つの場合には、前記選択可能な変換候補を変換結果と判定することを特徴とする請求項1に記載の文字変換装置。
【請求項3】
前記選択候補判定部は、前記選択可能な変換候補を優先して表示させることを特徴とする請求項1に記載の文字変換装置。
【請求項4】
前記変換候補は、前記文字列の変換後の文字種に応じて前記移動の方向に関連付けられることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の文字変換装置。
【請求項5】
前記変換キーを表示する表示部と、
前記文字列を入力する文字入力部と、
前記変換キーへの接触を検知する接触検知部と、
をさらに有し、
前記入力文字認識部は、前記文字入力部に入力された文字列を認識し、
前記接触移動取得部は、前記表示部に表示された前記変換キーに対する前記移動を前記接触検知部から取得することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の文字変換装置。
【請求項6】
入力された文字列を認識し、
表示装置に表示された変換キーに対する接触物による接触の始点から前記接触が解除される点への移動を取得し、
前記文字列に対応する変換候補と、前記移動の方向との関連を取得し、
認識された前記文字列に対応する前記変換候補であって、取得された前記移動の方向に関連付けられた前記変換候補を、選択可能な変換候補と判定
前記文字列に対応する前記変換候補を、前記表示装置の表示画面における位置であって、前記変換候補に関連付けられた移動の方向に応じた前記位置に表示し、
前記変換候補は、前記文字列の抑揚に応じて、前記文字列の語尾が上がる抑揚である場合には、前記表示装置の表示画面における上方向である前記移動の方向に関連付けられ、前記文字列の語尾が下がる抑揚である場合には、前記表示装置の表示画面における下方向である前記移動の方向に関連付けられる、
ことを特徴とする文字変換方法。
【請求項7】
入力された文字列を認識し、
表示装置に表示された変換キーに対する接触物による接触の始点から前記接触が解除される点への移動を取得し、
前記文字列に対応する変換候補と、前記移動の方向との関連を取得し、
認識された前記文字列に対応する前記変換候補であって、取得された前記移動の方向に関連付けられた前記変換候補を、選択可能な変換候補と判定
前記文字列に対応する前記変換候補を、前記表示装置の表示画面における位置であって、前記変換候補に関連付けられた移動の方向に応じた前記位置に表示し、
前記変換候補は、前記文字列の抑揚に応じて、前記文字列の語尾が上がる抑揚である場合には、前記表示装置の表示画面における上方向である前記移動の方向に関連付けられ、前記文字列の語尾が下がる抑揚である場合には、前記表示装置の表示画面における下方向である前記移動の方向に関連付けられる、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字変換装置、文字変換方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
手書き入力された仮名文字に対して仮名漢字変換を行なう手書き文字入力装置において、手書き入力された仮名文字に対して付加された、仮名文字の読みのアクセントを表わすアクセント情報を識別することにより、変換候補を決定する例が知られている。
【0003】
辞書メモリに漢字の読みの抑揚に関する抑揚情報を記憶させ、仮名入力の際に入力される読みの情報と抑揚情報が一致する漢字を第一候補として読み出して、表示部に表示する例も知られている。これにより、入力された仮名に対して同音異義語が複数ある場合にも表示したい漢字を入力時に特定することができ、変換効率を従来に比して一段と向上させることができる。
【0004】
また、タッチパネル式の端末のソフトウエアキーボードを使って文字変換を行い、変換候補から利用者が使う漢字をタッチによって選択することも行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−34890号公報
【特許文献2】特開平5−334279号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような場合には、変換候補を選択する際に、読みを入力した後、第1段階として、変換の指示を入力し、第2段階として、提示された変換候補の中から使用する変換候補を選択するという、2段階の手順が必要である。よって、変換に時間を要するとともに、多数の変換候補から選択しなくてはならないため、選択を誤ってしまうこともある。
【0007】
例えば、従来のかな漢字変換は、同一の「かな」に対する変換候補が複数あった場合、全ての漢字が列挙され、そのなかから利用者が使用する漢字を選択する方式である。このような方式では、同一の「かな」(例えば、はし)に対して、毎回複数の漢字が表示されるため、タッチパネルでの変換スピードが遅くなるという問題があった。
【0008】
そこで、迅速かつ確実に文字変換を行うことが可能な文字変換装置、文字変換方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
ひとつの態様である文字変換装置は、入力文字認識部、接触移動取得部、変換候補記憶部、選択候補判定部、変換候補表示部を有することを特徴としている。入力文字認識部は、入力された文字列を認識する。接触移動取得部は、表示装置に表示された変換キーに対する接触物による接触の始点から前記接触が解除される点への移動を取得する。変換候補記憶部は、前記文字列に対応する変換候補を前記移動の方向と関連付けて記憶する。選択候補判定部は、認識された前記文字列に対応する前記変換候補であって、前記接触移動取得部により取得された前記移動の方向に関連付けて記憶された前記変換候補を、選択可能な変換候補と判定する。変換候補表示部は、前記文字列に対応する前記変換候補を、前記表示装置の表示画面における位置であって、前記文字列に対応する前記変換候補に関連付けられた移動の方向に応じた前記位置に表示する。この装置において、前記変換候補は、前記文字列の抑揚に応じて、前記文字列の語尾が上がる抑揚である場合には、前記表示装置の表示画面における上方向である前記移動の方向に関連付けられ、前記文字列の語尾が下がる抑揚である場合には、前記表示装置の表示画面における下方向である前記移動の方向に関連付けられる。
【0010】
別の態様である文字変換方法は、入力された文字列を認識し、表示装置に表示された変換キーに対する接触物による接触の始点から前記接触が解除される点への移動を取得し、前記文字列に対応する変換候補と、前記移動の方向との関連を取得する。さらに、文字変換方法は、認識された前記文字列に対応する前記変換候補であって、取得された前記移動の方向に関連付けられた前記変換候補を、選択可能な変換候補と判定し、前記文字列に対応する前記変換候補を、前記表示装置の表示画面における位置であって、前記変換候補に関連付けられた移動の方向に応じた前記位置に表示し、前記変換候補は、前記文字列の抑揚に応じて、前記文字列の語尾が上がる抑揚である場合には、前記表示装置の表示画面における上方向である前記移動の方向に関連付けられ、前記文字列の語尾が下がる抑揚である場合には、前記表示装置の表示画面における下方向である前記移動の方向に関連付けられることを特徴としている。
【0011】
なお、上述した本発明に係る方法をコンピュータに行わせるためのプログラムであっても、このプログラムを当該コンピュータによって実行させることにより、上述した本発明に係る方法と同様の作用効果を奏するので、前述した課題が解決される。
【発明の効果】
【0012】
上述した態様の文字変換方法、文字変換装置、およびプログラムによれば、迅速かつ確実に文字変換を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施の形態による端末装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図2】一実施の形態によるプロセッサの文字変換機能を示すブロック図である。
図3】一実施の形態による分類データの一例を示す図である。
図4】一実施の形態によるフリック分類データの一例を示す図である。
図5】一実施の形態による変換候補表示データの一例を示す図である。
図6】一実施の形態による変換キーへのタップが行われた際の表示例を示す図である。
図7】一実施の形態によるフリック方向と変換候補の分類について説明する図である。
図8】一実施の形態による下フリックが検知された際の表示例を示す図である。
図9】一実施の形態によるフリック方向が検知された際の表示例を示す図である。
図10】一実施の形態によるフリック方向が検知された際の表示例を示す図である。
図11】一実施の形態による端末装置の文字変換処理の動作を示すフローチャートである。
図12】一実施の形態による上フリックが検出された場合の処理を示すフローチャートである。
図13】一実施の形態による下フリックが検出された場合の処理を示すフローチャートである。
図14】標準的なコンピュータのハードウエア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、一実施の形態による端末装置1について説明する。図1は、本実施の形態による端末装置1のハードウエア構成の一例を示す図である。端末装置1は、例えば、携帯電話、携帯情報端末装置等の装置である。端末装置1は、プロセッサ3、記憶部5、タッチパネル入力装置11、表示Liquid Crystal Display(LCD)部13、無線部15、アンテナ17、音声入出力部19、マイク21、スピーカ23を備えている。
【0015】
プロセッサ3は、端末装置1の動作を制御する演算処理装置である。記憶部5は、端末装置1に所定の処理を実行させるためのプログラムや、演算結果などの情報を記憶する記憶装置である。記憶部5は、例えば、Read Only Memory(ROM)7、Random Access Memory(RAM)9を有している。
【0016】
タッチパネル入力装置11は、接触により情報の入力を行う装置である。表示LCD部13は、液晶表示装置である。無線部15は、外部へ通信する情報を変換してアンテナ17に出力し、アンテナ17により受信された信号を変換してプロセッサ3に出力する装置である。アンテナ17は、無線通信による信号を授受する装置である。音声入出力部19は、マイク21からの入力信号を変換してプロセッサ3に出力するとともに、音声により出力する情報を変換してスピーカ23に出力する装置である。マイク21は、音声を収音し、電気信号に変換する装置である。スピーカ23は、電気信号を変換して音声を出力する装置である。
【0017】
図2は、プロセッサ3の文字変換機能を示すブロック図である。図2に示すように、プロセッサ3は、入力文字認識部31、分類データ取得部33、変換候補表示部35、フリック取得部37、選択候補判定部38、変換結果判定部39の機能を有している。
【0018】
入力文字認識部31は、例えばタッチパネル入力装置11により表示LCD部13に表示された文字の位置への接触が検知されると、検知された文字を認識して、入力された文字列(1文字以上の文字)を取得する機能である。分類データ取得部33は、入力文字認識部31が取得した文字列に対応する変換候補を分類して記録した分類データを取得する機能である。
【0019】
変換候補表示部35は、分類データ取得部33が取得した分類データを、表示LCD部13に表示される、例えばソフトウエアキーボードの変換キー(以下、単に変換キーという)の周囲等の所定の場所に、分類毎に表示させる機能である。フリック取得部37は、変換キーへのフリック方向を取得する機能である。フリックとは、例えば変換キーへの接触物による接触が解除される前に行われる所定方向への接触点の移動である。フリックは、タッチパネル入力装置11により検出され、フリック取得部37により例えば、接触の始点となるキーとフリック方向として取得される。フリック方向とは、例えばタッチパネル入力装置11への接触の始点から接触が解除される点への方向である。
【0020】
選択候補判定部38は、フリック取得部37が取得したフリック方向に関連付けられた、分類された変換候補を、選択可能な変換候補と判定する機能である。変換結果判定部39は、選択候補判定部38で選択可能な変換候補と判定された変換候補の中から、タッチパネル入力装置11において選択された結果を判定する機能である。
【0021】
図3は、分類データ40の一例を示す図である。図3に示すように、分類データ40は、入力文字認識部31が取得した文字列の読み41に対する変換の結果43を、分類45毎に記憶した情報であり、例えば記憶部5に記憶される。例えば、分類データ40aは、読み41=「はし」に対して、結果43=「橋」が対応付けられている。この分類データ40aは、分類45として「抑揚上」が対応付けられている。「抑揚上」とは、「はし」の語尾が上がる抑揚を有していることを示している。分類データ40bは、読み41=「はし」に対して、結果43=「端」が対応付けられている。この分類データ40bは、分類45として「抑揚上」が対応付けられている。「抑揚上」とは、「はし」の語尾が上がる抑揚を有していることを示している。
【0022】
分類データ40cは、読み41=「はし」に対して、結果43=「箸」が対応付けられている。この分類データ40cは、分類45として「抑揚下」が対応付けられている。「抑揚下」とは、「はし」の語尾が下がる抑揚を有していることを示している。分類データ40dは、読み41=「はし」に対して、結果43=「ハシ」が対応付けられている。この分類データ40dは、分類45として「カナ」が対応付けられている。「カナ」とは、カタカナの表記を示している。分類データ40eは、読み41=「はし」に対して、結果43=「はし」が対応付けられている。この分類データ40eは、分類45として「かな」が対応付けられている。「かな」とは、ひらがなの表記を示している。
【0023】
図4は、フリック分類データ50の一例を示す図である。フリック分類データ50は、フリック方向51と分類53の関係を示す情報であり、例えば記憶部5に記憶される。例えば、フリック分類データ50aは、フリック方向51として「↑」に対して、分類53として「抑揚上がる」が対応付けられており、上方向のフリックには、語尾が上がる抑揚を持つ変換候補が分類されることを示している。フリック分類データ50bは、フリック方向51として「↓」に対して、分類53として「抑揚下がる」が対応付けられており、下方向のフリックには、語尾が下がる抑揚を持つ変換候補が分類されることを示している。
【0024】
フリック分類データ50cは、フリック方向51として「←」に対して、分類53として「カナ変換」が対応付けられており、左方向のフリックには、カタカナの変換候補が分類されることを示している。フリック分類データ50dは、フリック方向51として「→」に対して、分類53として「なし」となっており、右方向のフリックには、変換候補が対応付けられていないことを示している。
【0025】
図5は、変換候補表示データ55の一例を示す図である。変換候補表示データ55は、フリック方向57、および変換候補59を有しており、変換キーへの利用者の指などによる接触(タップともいう)が行われた際に、表示LCD部13に表示される内容を示す情報である。変換候補表示データ55は、例えば記憶部5に記憶される。
【0026】
図5に示すように、変換候補表示データ55aは、フリック方向57「↑」に対して、変換候補59として「橋」と「端」が対応付けられており、変換キーの上方に「橋」と「端」という2つの変換候補が表示されることを示している。変換候補表示データ55bは、フリック方向57「→」に対して、変換候補59は対応付けられておらず、変換キーの右方には、変換候補が表示されないことを示している。変換候補表示データ55cは、フリック方向57「↓」に対して、変換候補59として「箸」が対応付けられており、変換キーの下方に「箸」という変換候補が表示されることを示している。変換候補表示データ55dは、フリック方向57「←」に対して、変換候補59として「ハシ」が対応付けられており、変換キーの左方に「ハシ」という変換候補が表示されることを示している。
【0027】
図6は、変換キーへのタップが行われた際の表示例を示す図である。図6に示すように、表示例60は、表示LCD部13に表示される内容の一例であり、入力部61と、変換候補表示例63を示し、表示例70は、入力部61と変換候補表示例73を示している。
【0028】
入力部61は、かな入力のための複数のキーを有しており、変換キー64を含んでいる。入力部61のそれぞれのキーに対応する位置への指等の接触部66の接触をタッチパネル入力装置11が検知することにより、入力が行われる。変換候補表示例63は、入力部61により入力され、入力文字認識部31により認識された文字列を示している。変換候補表示例63には、「あそこのはし」という文字列が表示され、その中で、下線が付された「はし」という文字列が変換対象であることが示されている。
【0029】
表示例60において変換キー64を接触部66がタップすると、表示例70のように変換候補表示例73が表示される。この場合には、変換対象の文字列「はし」に対する変換候補「端」、「橋」、「箸」、「ハシ」、「はし」が変換候補表示例73に表示される。
【0030】
図7は、フリック方向と変換候補の分類について説明する図である。図7に示すように、変換キー64に対して接触部66が上フリック76のように上方向にフリックを行うと、変換候補78として「端」、「橋」が対応付けられる。すなわち、図4図5を参照しながら説明したように、変換対象「はし」に対して、上フリック76には、語尾が上がる抑揚を有する変換候補が関連付けられ、所定の位置に表示される。変換キー64に対して接触部66が下フリック81のように下方向にフリックを行うと、変換候補84として「箸」が対応付けられる。すなわち、変換対象「はし」に対して、下フリック81には、語尾が下がる抑揚を有する変換候補が関連付けられ、所定の位置に表示される。変換キー64に対して接触部66が左フリック86のように左方向にフリックを行うと、変換候補88として「ハシ」が対応付けられる。すなわち、変換対象「はし」に対して、左フリック86には、カタカナ表記が関連付けられ、所定の位置に表示される。
【0031】
図8は、図6に示した変換キー64をタップした際の表示例70に対して、下フリック81が検知された場合の表示例80を示している。表示例80は、変換候補表示例75および入力部61を示している。表示例80では、下フリック81が検知されることにより、変換候補74において、下フリック81に関連付けられた「箸」が、最も高い優先順位である例えば左側に下線を付して表示される。変換候補表示例75は、変換候補表示例63における変換対象の「はし」が、下フリック81によって選択された「箸」に変換されたことを示している。
【0032】
図9は、フリック方向が検知された際の別の表示例を示す図である。図9に示すように、表示例90は、変換候補表示例63および入力部91を示している。入力部91においては、接触部66が変換キー64をタップした際に、変換候補78、変換候補84、変換候補88が変換キー64の上下左に表示されることを示している。このとき、タッチパネル入力装置11において、接触部66がタッチパネル入力装置11との接触を保ちながら変換候補78側に移動して上フリック76が検知されると、表示例100が表示される。
【0033】
表示例100は、変換候補表示例95、入力部102を示している。入力部102は、上フリック76により変換候補78が選択されたことを示しており、このとき変換候補表示例95には、変換候補96において、上フリック76に関連付けられた「橋」、「端」が、最も高い優先順位である例えば左側から、下線を付して並べて表示される。
【0034】
図10は、フリック方向が検知された際のさらに別の表示例を示す図である。図10に示すように、表示例105は、変換候補表示例63および入力部91を示している。入力部91においては、接触部66が変換キー64をタップした際に、変換候補78、変換候補84、変換候補88が変換キー64の上下左に表示されることを示している。このとき、タッチパネル入力装置11において、接触部66がタッチパネル入力装置11との接触を保ちながら変換候補84側に移動して下フリック81が検知されると、表示例110が表示される。
【0035】
表示例110は、変換候補表示例115、入力部108を示している。入力部108は、下フリック81により変換候補84が選択されたことを示しており、このとき変換候補表示例112には、変換候補113において、下フリック81に関連付けられた「箸」が、最も高い優先順位である例えば左側に下線を付して表示される。
【0036】
次に、図11から図13を参照しながら、端末装置1の文字変換処理の動作について説明する。図11は、端末装置1の文字変換処理の動作を示すフローチャートである。図11に示すように、端末装置1は、入力文字認識部31により、タッチパネル入力装置11が検出した入力された文字列を認識する(S131)。分類データ取得部33は、認識された文字列に対応する分類データ40を記憶部5から取得するとともに、変換キー64が入力されるまで待機する(S132:NO)。変換キー64が入力されると(S132:YES)、入力がタップのみであるかフリックであるかにより、異なる処理を行う。
【0037】
フリックはせず、変換キー64がタップされた場合には(S133)、例えば、図6を参照しながら説明したように、変換候補表示部35は、表示LCD部13に表示例70の変換候補表示例73のような未分類の変換結果を表示させる(S134)。このとき、例えば、変換候補表示例73において所望の変換候補を接触部66がタップすることにより変換結果が選択されたことを、変換結果判定部39がタッチパネル入力装置11を介して判別して取得することにより、変換が完了する。あるいは、変換候補表示部35は、図9を参照しながら説明したように、入力部91のような表示を行う。このとき、例えば、変換候補表示例95において所望の変換候補を接触部66がタップすることにより変換結果が選択されたことを、変換結果判定部39がタッチパネル入力装置11を介して判別して取得することにより、変換が完了する。
【0038】
フリック取得部37が、左方向のフリックを検出した場合には(S135)、図7を参照しながら説明したように、変換候補表示部35は、変換候補88としてカタカナ表記を表示し、表示されたカタカナ表記が変換結果として選択されて(S136)、変換が完了する。
【0039】
フリック取得部37が、上フリック76を検出した場合には(S137)、図12に示す処理を行い、語尾が上がる抑揚を有する変換候補から変換結果を選択することにより(S138)、変換が完了する。
【0040】
下フリック81が検出された場合には(S138)、図13に示す処理を行い、語尾が下がる抑揚を有する変換候補から変換結果を選択することにより(S140)、変換が完了する。
【0041】
図12は、上フリック76が検出された場合の処理を示すフローチャートである。図12に示すように、変換キー64がタップされると、分類データ取得部33は、取得した文字列に応じて分類データ40を照合する(S161)。変換候補表示部35は、分類データ40およびフリック分類データ50に基づき作成された変換候補表示データ55に応じて、入力部91の変換候補78、84、88のようなフリック入力ガイダンス表示を行う(S162)。上フリック76がフリック取得部37により取得されると(S163)、選択候補判定部38は、取得されたフリック方向に関連付けられた変換候補の優先度を高くするように変更する(S164)。このとき、選択候補判定部38は、変換候補表示例95における変換候補96に示すように、取得したフリック方向に対応付けられた変換候補を、最も高い優先順位である左側から下線を付して並べて表示させる。
【0042】
図13は、下フリック81が検出された場合の処理を示すフローチャートである。図13に示すように、変換キー64がタップされると、分類データ取得部33は、取得した文字列に応じて分類データ40を照合する(S171)。変換候補表示部35は、分類データ40およびフリック分類データ50に基づき作成された変換候補表示データ55に応じて、入力部91の変換候補78、84、88のようなフリック入力ガイダンス表示を行う(S172)。下フリック81がフリック取得部37により取得されると(S173)、選択候補判定部38は、取得されたフリック方向に関連付けられた変換候補の優先度を高くするように変更する(S174)。このとき、選択候補判定部38は、変換候補表示例112における変換候補113に示すように、取得したフリック方向に対応付けられた変換候補を、最も高い優先順位である左側に下線を付して表示させる。
【0043】
上記実施の形態において、フリック取得部37は、接触方向取得部の一例であり、タッチパネル入力装置11は、接触検知部の一例であり、表示LCD部13は、表示装置の一例である。の一例である。
【0044】
以上説明したように、本実施の形態による端末装置1によれば、変換を行う文字列が、例えば、分類データ40のように、抑揚や、変換後の文字種などにより分類された変換候補と対応付けて記憶されている。また、変換キー64に対してフリック入力が可能となっており、例えばフリック分類データ50のように、上フリック76、下フリック81、左フリック86等に、それぞれ変換候補の分類が関連付けて記憶されている。変換候補表示部35は、変換候補表示データ55に基づき、例えば、変換キー64に対する所定の位置に、フリック入力ガイダンスを表示させる。また、選択候補判定部38は、取得されたフリック方向に関連付けられた分類の変換候補の優先順位が高くなるように変更し、優先順位の高い候補を表示させる位置に表示させる。
【0045】
以上のように本実施の形態による端末装置1によれば、ソフトウエアキーボードの変換キーに対するフリック入力と変換候補との関連付けを行うことにより、入力された文字列に対応する変換候補を分類して提示することができる。また、フリック入力を行うことにより、変換候補の所望の分類を予め指定することが可能となる。例えば、かな変換の最後の文字の抑揚を分析し、同一読みの漢字のうち、抑揚が同一の漢字候補だけを変換候補に表示したり、優先的に表示したりすることができる。
【0046】
分類としては、抑揚以外に、変換後の文字種などを指定することができる。これにより、変換結果を最終的に選択する際の選択肢を限定することができるので、変換スピードを向上させることが可能になる。例えば、カタカナ変換では、変換キーのフリック入力という一操作で変換を完了させることができる。
【0047】
このように、例えばソフトウエアキーボードにおいて、変換キーに対するフリック入力を行うことで、アクセントにより分類された変換候補を表すことができる。さらに、例えば左側方向へのフリック入力をカタカナへの変換と割り当てることにより、例えば従来の手書き入力などによるアクセントストロークで表すことができない変換を指定することができ、さらなる変換スピードの高速化を促すことが可能となる。
【0048】
なお、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を採ることができる。例えば、フリック方向に関連付けられた分類に1つの変換候補のみが存在する場合には、変換キーのフリック入力という一操作で変換を完了させるようにしてもよい。
【0049】
変換候補の中で選択された分類を優先して表示させる際には、最も左側から下線を付して表示する以外に、表示順は変えずに下線を付したり、色を変えたりするようにしてもよい。変換候補78、84、88、および、その他の各表示例も一例であり、他の形態でもよい。
【0050】
ここで、上記実施の形態による文字変換方法の動作をコンピュータに行わせるために共通に適用されるコンピュータの例について説明する。図14は、標準的なコンピュータのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図14に示すように、コンピュータ300は、Central Processing Unit(CPU)302、メモリ304、入力装置306、出力装置308、外部記憶装置312、媒体駆動装置314、ネットワーク接続装置等がバス310を介して接続されている。
【0051】
CPU302は、コンピュータ300全体の動作を制御する演算処理装置である。メモリ304は、コンピュータ300の動作を制御するプログラムを予め記憶したり、プログラムを実行する際に必要に応じて作業領域として使用したりするための記憶部である。メモリ304は、例えばRAM、ROM等である。入力装置306は、コンピュータの使用者により操作されると、その操作内容に対応付けられている使用者からの各種情報の入力を取得し、取得した入力情報をCPU302に送付する装置であり、例えばキーボード装置、マウス装置などである。出力装置308は、コンピュータ300による処理結果を出力する装置であり、表示装置などが含まれる。例えば表示装置は、CPU302により送付される表示データに応じてテキストや画像を表示する。
【0052】
外部記憶装置312は、例えば、ハードディスクなどの記憶装置であり、CPU302により実行される各種制御プログラムや、取得したデータ等を記憶しておく装置である。媒体駆動装置314は、可搬記録媒体316に書き込みおよび読み出しを行うための装置である。CPU302は、可搬型記録媒体316に記録されている所定の制御プログラムを、記録媒体駆動装置314を介して読み出して実行することによって、各種の制御処理を行うようにすることもできる。可搬記録媒体316は、例えばCompact Disc(CD)−ROM、Digital Versatile Disc(DVD)、Universal Serial Bus(USB)メモリ等である。ネットワーク接続装置318は、有線または無線により外部との間で行われる各種データの授受の管理を行うインタフェース装置である。バス310は、上記各装置等を互いに接続し、データのやり取りを行う通信経路である。
【0053】
上記実施の形態による文字変換方法をコンピュータに実行させるプログラムは、例えば外部記憶装置312に記憶させる。CPU302は、外部記憶装置312からプログラムを読み出し、コンピュータ300に文字変換の動作を行なわせる。このとき、まず、文字変換の処理をCPU302に行わせるための制御プログラムを作成して外部記憶装置312に記憶させておく。そして、入力装置306から所定の指示をCPU302に与えて、この制御プログラムを外部記憶装置312から読み出させて実行させるようにする。また、このプログラムは、可搬記録媒体316に記憶するようにしてもよい。
【0054】
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
入力された文字列を認識する入力文字認識部と、
表示装置に表示された変換キーに対する接触物による接触の始点から前記接触が解除される点への移動を取得する接触移動取得部と、
前記文字列に対応する変換候補を前記移動の方向と関連付けて記憶する変換候補記憶部と、
認識された前記文字列に対応する前記変換候補であって、前記接触移動取得部により取得された前記移動の方向に関連付けて記憶された前記変換候補を、選択可能な変換候補と判定する選択候補判定部と、
を有することを特徴とする文字変換装置。
(付記2)
前記選択可能な変換候補から選択された結果を判定する変換結果判定部
をさらに有し、
前記変換結果判定部は、前記選択可能な変換候補が1つの場合には、前記選択可能な変換候補を変換結果と判定することを特徴とする付記1に記載の文字変換装置。
(付記3)
前記選択候補判定部は、前記選択可能な変換候補を優先して表示させることを特徴とする付記1に記載の文字変換装置。
(付記4)
前記文字列に対応する前記変換候補を、関連付けられた移動の方向に応じた位置に表示する変換候補表示部、
をさらに有することを特徴とする付記1から付記3に記載の文字変換装置。
(付記5)
前記変換候補は、前記文字列の抑揚に応じて前記移動の方向に関連付けられることを特徴とする付記1から付記4のいずれかに記載の文字変換装置。
(付記6)
前記変換候補は、前記文字列の変換後の文字種に応じて前記移動の方向に関連付けられることを特徴とする付記1から付記4のいずれかに記載の文字変換装置。
(付記7)
前記変換キーを表示する表示部と、
前記文字列を入力する文字入力部と、
前記変換キーへの接触を検知する接触検知部と、
をさらに有し、
前記入力文字認識部は、前記文字入力部に入力された文字列を認識し、
前記接触移動取得部は、前記表示部に表示された前記変換キーに対する前記移動を前記接触検知部から取得することを特徴とする付記1から付記6のいずれかに記載の文字変換装置。
(付記8)
入力された文字列を認識し、
表示装置に表示された変換キーに対する接触物による接触の始点から前記接触が解除される点への移動を取得し、
前記文字列に対応する変換候補と、前記移動の方向との関連を取得し、
認識された前記文字列に対応する前記変換候補であって、取得された前記移動の方向に関連付けられた前記変換候補を、選択可能な変換候補と判定する、
ことを特徴とする文字変換方法。
(付記9)
前記選択可能な変換候補が1つの場合には、前記選択可能な変換候補を変換結果と判定することを特徴とする付記8に記載の文字変換方法。
(付記10)
前記選択可能な変換候補を優先して表示させることを特徴とする付記8に記載の文字変換方法。
(付記11)
さらに、
前記文字列に対応する前記変換候補を、関連付けられた前記移動の方向に応じた位置に表示する、
ことを特徴とする付記8から付記10のいずれに記載の文字変換方法。
(付記12)
前記変換候補は、前記文字列の抑揚に応じて前記移動の方向に関連付けられることを特徴とする付記8から付記11のいずれかに記載の文字変換方法。
(付記13)
前記変換候補は、前記文字列の変換後の文字種に応じて前記移動の方向に関連付けられることを特徴とする付記8から付記11のいずれかに記載の文字変換方法。
(付記14)
入力された文字列を認識し、
表示装置に表示された変換キーに対する接触物による接触の始点から前記接触が解除される点への移動を取得し、
前記文字列に対応する変換候補と、前記移動の方向との関連を取得し、
認識された前記文字列に対応する前記変換候補であって、取得された前記移動の方向に関連付けられた前記変換候補を、選択可能な変換候補と判定する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記15)
前記選択可能な変換候補が1つの場合には、前記選択可能な変換候補を変換結果と判定する処理をコンピュータに実行させるための付記14に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0055】
1 端末装置
3 プロセッサ
5 記憶部
7 ROM
9 RAM
11 タッチパネル入力装置
13 表示LCD部
15 無線部
17 アンテナ
19 音声入出力部
21 マイク
23 スピーカ
31 入力文字認識部
33 分類データ取得部
35 変換候補表示部
37 フリック取得部
38 選択候補判定部
39 変換結果判定部
40 分類データ
41 読み
43 結果
45 分類
50 フリック分類データ
51 フリック方向
53 分類
55 変換候補表示データ
57 フリック方向
59 変換候補
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図11
図12
図13
図14
図9
図10