(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ハウジング内に端子が収容されており、前記ハウジング内に設けられた撓み変形できるランスが、正規位置で復元変形して前記端子に引っ掛かることにより、前記端子の抜け止めがなされるコネクタを、検査するコネクタ検査装置であって、
前記コネクタに対して近接離間する方向に進退可能に配置されたピンユニットと、
前記ピンユニットを、前記コネクタに接近させる方向に弾性的に付勢する付勢部と、
前記ピンユニットの進退方向に沿う位置を検知する位置検知部と、
前記コネクタを保持可能なホルダと、
前記ホルダに前記コネクタが保持されているか否かを検知し、前記位置検知部と直列に接続されている有無検知スイッチと、
を備え、
前記ピンユニットが、
前記端子との間の電気的導通の有無に基づいて前記端子の導通検査を行なう導通検査ピンと、
前記ランスの撓み空間に進入する挿入検査ピンと、
を備える、コネクタ検査装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のコネクタ検査装置では、上述したとおり、プローブピンにおいて電気的な導通が取られるか否かによって、コネクタが良品であるか否かを判定する。ところが、この態様では、思わぬ誤判定を招く可能性がゼロではなかった。例えば、コネクタにおいてランスが端子に適切に引っ掛かっておらず、ランス検査用部材がランスの撓み空間に深く差し込まれないために、プローブピンが端子と当接可能な位置まで差し込まれていない状態となっている状況、すなわち、本来であればプローブピンの導通が確認され得ないこの状況において、例えば、プローブピンと端子との間に金属片などが混入しているために導通が取られてしまった場合、端子が半挿入状態にあるコネクタが、良品として誤判定されるおそれがある。
【0009】
この発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、コネクタの検査において、信頼できる判定結果を得ることができる技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様は、ハウジング内に端子が収容されており、前記ハウジング内に設けられた撓み変形できるランスが、正規位置で復元変形して前記端子に引っ掛かることにより、前記端子の抜け止めがなされるコネクタを、検査するコネクタ検査装置であって、前記コネクタに対して近接離間する方向に進退可能に配置されたピンユニットと、前記ピンユニットを、前記コネクタに接近させる方向に弾性的に付勢する付勢部と、前記ピンユニットの進退方向に沿う位置を検知する位置検知部と、
前記コネクタを保持可能なホルダと、前記ホルダに前記コネクタが保持されているか否かを検知し、前記位置検知部と直列に接続されている有無検知スイッチと、を備え、前記ピンユニットが、前記端子との間の電気的導通の有無に基づいて前記端子の導通検査を行なう導通検査ピンと、前記ランスの撓み空間に進入する挿入検査ピンと、を備える。第2の態様は、第1の態様に係るコネクタ検査装置であって、前記導通検査ピンによる導通検査の良否を判定する制御部を備え、前記位置検知部は、前記ピンユニットの位置状態を判定する判定部を備え、前記制御部及び前記判定部が共に肯定的な判定結果を出力した場合に、検査対象となる前記コネクタが良品であると判定する。
【0011】
第
3の態様は、第1
又は第2の態様に係るコネクタ検査装置であって、前記挿入検査ピンが、金属により形成されている。
【0012】
第
4の態様は、第
3の態様に係るコネクタ検査装置であって、前記ピンユニットが、前記導通検査ピンを複数備えるとともに、前記挿入検査ピンを複数備え、前記複数の挿入検査ピンが連結ブロックを介して一体的に形成されることにより1個の挿入検査ピンユニットを形成しており、前記ピンユニットが、前記複数の導通検査ピンと前記挿入検査ピンユニットとの間に配置され、前記複数の導通検査ピンと前記挿入検査ピンユニットとを電気的に絶縁する絶縁部材、をさらに備える。
【0013】
第
5の態様は、第1
又は第2の態様に係るコネクタ検査装置であって、前記挿入検査ピンが、樹脂により形成されている。
【0014】
第
6の態様は、第1から第
5のいずれかの態様に係るコネクタ検査装置であって、前記ピンユニットを支持し、前記ピンユニットの進退方向に進退可能に配置された支持部材、を備え、前記付勢部が、前記支持部材に当接してこれを前記コネクタに接近させる方向に付勢することによって、前記支持部材に支持されている前記ピンユニットを、前記コネクタに接近させる方向に付勢し、前記位置検知部が、前記支持部材の前記進退方向に沿う位置を検知することによって、前記ピンユニットの前記進退方向に沿う位置を検知する。
【0015】
第
7の態様は、第
6の態様に係るコネクタ検査装置であって、前記ピンユニットを複数備え、前記複数のピンユニットが、共通の前記支持部材に支持される。
【発明の効果】
【0016】
第1〜第
7の態様によると、コネクタに対して進退可能に配置されたピンユニットの進退方向に沿う位置を検知する位置検知部を備える。この構成によると、導通検査ピンと端子との間に電気的な導通が取られるか否かの情報に加え、さらに、ピンユニットの位置が適切であるか否かの情報を加味して、コネクタを良否判定することができる。したがって、誤判定の可能性が低減され、信頼できる判定結果を得ることができる。
【0017】
特に、第
3の態様によると、挿入検査ピンが、金属により形成されている。この構成によると、例えば、ランスの撓み空間が狭い小型のコネクタに対応するべく、挿入検査ピンの形状を細くした場合であっても、挿入検査ピンに十分な強度をもたせることが可能となり、挿入検査ピンの変形や折れを十分に抑制できる。
【0018】
特に、第
4の態様によると、複数の導通検査ピンが、挿入検査ピンユニットを介して互いに導通することが回避され、これによって、導通検査の信頼性を担保できる。
【0019】
特に、第
7の態様によると、複数のピンユニットが共通の支持部材に支持される。この構成によると、複数のピンユニットの少なくとも1つに位置ずれが生じている場合に、これが支持部材の位置ずれとして検知される。したがって、例えば、複数のピンユニットの各々の位置を個別に検知する態様に比べて、効率的に、ピンユニットの位置ずれを検知することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0022】
<1.コネクタ9>
はじめに、コネクタ検査装置100が検査対象とするコネクタ9について、
図1を参照しながら説明する。
図1は、コネクタ9の概略断面図である。
【0023】
コネクタ9は、例えば、ワイヤーハーネスの端末電線に接続された端子91と、この端子91を収容するハウジング92とを備えている。
【0024】
図示の例において、端子91は、雄端子であり、相手側の雌端子(図示省略)と接続されるためのタブ911を有している。このタブ911は、雌端子の軸方向に平行に延びて相手側の雌端子と接続可能になっている。もっとも、コネクタ9が備える端子91は、雌端子であってもよい。
【0025】
ハウジング92には、端子91を収容する端子収容室(所謂、キャビティ)921と、撓み変形できるランス922と、このランス922の撓み空間923とが形成されている。
【0026】
ランス922は、端子収容室921に収容された端子91が抜けないようにロックするための部材である。すなわち、コネクタ9が良品である場合(すなわち、コネクタ9が、設計時に設定された寸法規格、組付規格、さらには形状規格を維持している場合)には、
図1に示されるように、端子91が端子収容室921内に入り込むとともに、ランス922が正規位置で復元変形して当該端子91に引っ掛かった(係止した)状態となり、これによって、端子91の抜け止めがなされる。この状態において、ランス922は、撓み空間923から退避した状態となる。
【0027】
<2.コネクタ検査装置の構成>
コネクタ検査装置100の構成について、
図2〜
図4を参照しながら説明する。
図2は、コネクタ検査装置100の分解図である。
図3は、コネクタ検査装置100の縦断面図である。
図4は、コネクタ検査装置100の横断面図である。以下において、コネクタ検査装置100において、ホルダ12が配設されている側を前側ともいい、レバー14が配置されている側を後側ともいう。
【0028】
コネクタ検査装置100は、平面視略長方形に形成されたベース11と、ベース11の一端部(前端部)に固定されたホルダ12と、ホルダ12の後側においてホルダ12に対して変位可能に設けられた検査部13と、ベース11の後端部に設けられたレバー14とを備える。ベース11は、コネクタ9に対する検査工程の作業場(作業台等)に対してネジ止め等により固定可能に構成されていることが好ましい。
【0029】
<2−1.ホルダ12>
ホルダ12は、検査対象となるコネクタ9を保持して位置決めする。ホルダ12は、具体的には、コネクタ9のハウジング92を上下に挿抜可能な凹部121を備えており、この凹部121内に、検査対象となるコネクタ9のハウジング92を収容することによって、これを保持できるように構成されている。
【0030】
<2−2.レバー14>
レバー14は、ベース11の後端部に、片持ち状態で、回動自在に設けられている。レバー14は、検査部13(具体的には、後述するブロック体131)の後方側の面に当接可能なカム面141を備える。レバー14が、ベース11に対する支持軸142の周りに回転操作されると、カム面141がブロック体131に当接し、ブロック体131をホルダ12側(前方側)に押動する。
【0031】
後に詳細に説明する検査部13(具体的には、後述するブロック体131)は、ベース11に設けられたレール111によってベース11の長手方向(前後方向)に移動可能に案内されているとともに、ホルダ12との間に配設されたコイルばね(図示省略)によって、レバー14の方(後方)に付勢されている。つまり、検査部13は、レバー14が操作されない状態ではレバー14の方(後方)に付勢されており、レバー14が操作されると、これに押動されてホルダ12に接近する方向(前方)に移動する。レバー14が操作されない状態の検査部13の位置(すなわち、ホルダ12に保持されたコネクタ9から離間した検査部13の位置)を、以下「セット位置」ともいい、レバー14が操作された状態の検査部13の位置(すなわち、
図3、
図4に示される位置であり、ホルダ12に保持されたコネクタ9に接近した検査部13の位置)を、以下「検査位置」ともいう。
【0032】
<2−3.検査部13>
検査部13は、検査対象となるコネクタ9の端子収容室921の段数に対応した個数(図示の例では、3個)のピンユニット20と、これら一群のピンユニット20を支持する支持部材200と、一群のピンユニット20をコネクタ9に接近させる方向に弾性的に付勢する付勢部30と、一群のピンユニット20の位置を検知する位置検知部40とを備える。
【0033】
また、検査部13は、これら各部20,200,30,40を支持するブロック体131を備える。ブロック体131は、概ね箱形に形成された樹脂成形品であり、その前端面には、各部20,200,30,40を収容する略矩形の収容凹部130が形成されている。ブロック体131の前端面には、ビスなどで固定される矩形の枠状のカバー部材132が取り付けられるようになっている。また、ブロック体131の後端面には、略直方体状の後方部材133が取り付けられるようになっている。カバー部材132と後方部材133とがそれぞれ取り付けられることによって、収容凹部130に収容された各部20,200,30,40が収容凹部130から離脱することが阻止される。
【0034】
ブロック体131は、上述したとおり、ベース11に設けられたレール111によってベース11の長手方向に移動可能に案内されており、レバー14の状態に応じて、ホルダ12に保持されたコネクタ9から離間したセット位置と、当該コネクタ9に近接した検査位置との間を移動できるようになっている。つまり、検査部13は、検査対象となるコネクタ9に対して近接離間する方向に進退可能に構成されている。
【0035】
<i.ピンユニット20>
ピンユニット20の構成について、
図2〜
図4に加え、
図5、
図6を参照しながら説明する。
図5は、ピンユニット20の分解図である。
図6は、ピンユニット20の平面図である。
【0036】
<a.各部の構成>
ピンユニット20は、検査対象となるコネクタ9における各段の端子収容室921の個数に対応した個数(図示の例では、3個)の導通検査ピン(プローブピン)21と、これら一群の導通検査ピン21を一体的に担持する連結部22と、連結部22と連結された挿入検査ピンユニット23と、一群の導通検査ピン21と挿入検査ピンユニット23とを電気的に絶縁する絶縁部材24とを備える。
【0037】
<導通検査ピン21>
各導通検査ピン21は、端子91との間の電気的導通の有無に基づいて端子91の導通検査を行なう。各導通検査ピン21は、具体的には、例えば、長尺棒状のロッド部211と、ロッド部211の一方の端部(コネクタ9に対向する側の端部)に配設された接触部212とを備え、接触部212が端子91に接触した状態で、電気的に閉状態となるように構成された導通プローブである。ロッド部211の他方の端部からは、例えば、電線(図示省略)が延出しており、この電線の他端は、導通検査の良否(すなわち、当該端子91の電気的な導通状態)を判定する制御部(図示省略)と接続されている。
【0038】
<連結部22>
連結部22は、一群の導通検査ピン21を、互いの延在方向が平行となるような姿勢で、一体に保持する部材であり、樹脂などの絶縁材料により形成される。連結部22は例えば長尺の板状部材であり、各導通検査ピン21のロッド部211が、連結部22の長尺方向と直交する方向に沿って圧入される。ただし、導通検査ピン21のロッド部211には、フランジ2111が形成されており、これが連結部22の前端面に当接することによって、導通検査ピン21が連結部22に対して後方に位置ずれを起こす、といった事態が生じないようになっている。
【0039】
<挿入検査ピンユニット23>
挿入検査ピンユニット23は、ランス922の状態を検査する部材である。挿入検査ピンユニット23は、ピンユニット20が備える導通検査ピン21の個数と同数個の挿入検査ピン部231と、当該一群の挿入検査ピン部231を一体的に保持する連結ブロック部232とを備える。すなわち、複数の挿入検査ピン部231が連結ブロック部232を介して一体的に形成されることにより、1個の挿入検査ピンユニット23が形成されている。ここでは、挿入検査ピンユニット23は、金属材料(具体的には、例えば、アルミニウムなど)により形成される。
【0040】
一群の挿入検査ピン部231は、連結ブロック部232の前端面から、互いの延在方向が平行となるような姿勢で、間隔をあけて延出している。各挿入検査ピン部231は、コネクタ9のハウジング92内において、ランス922の撓み空間923に進入して、ランス922の状態を検査する(具体的には、ランス922の係止不良を検出する)ためのプローブである。具体的には、各挿入検査ピン部231は、ハウジング92内の撓み空間923内に入り込み、ランス922が係止不良となっている場合にのみ、当該ランス922に当接可能な外形および寸法に設定されている。つまり、挿入検査ピン部231は、嵌合不良を来しているランス922と当接可能に突出するように設けられる。ただし、挿入検査ピン部231は、導通検査ピン21と一対一で対応付けられており、対応する導通検査ピン21が当接される端子91に係止されるランス922の撓み空間923に、進入するようになっている。
【0041】
連結ブロック部232は、扁平な略直方体状に形成されており、内部に収容空間2320が形成される。収容空間2320は、連結ブロック部232の後端面に開口している。この収容空間2320には、一群の導通検査ピン21のロッド部211に配設された絶縁部材24が収容される。また、連結ブロック部232の前端面からは、上述したとおり、一群の挿入検査ピン部231が延出しており、この前端面には、各挿入検査ピン部231の基端部の隣に、収容空間2320と連通する貫通孔2321が形成される。各貫通孔2321は、各挿入検査ピン部231と対応して設けられ、当該挿入検査ピン部231と対応する導通検査ピン21の接触部212が、当該貫通孔2321を介して、連結ブロック部232の前側に突き出た状態とされる。
【0042】
上述したとおり、挿入検査ピンユニット23は、金属により形成されており、各挿入検査ピン部231も、金属により形成されることになる。したがって、挿入検査ピン部231は、例えばこれが樹脂で形成される場合に比べて、強度が高い。このため、例えば、ランス922の撓み空間923が狭い小型のコネクタ9に対応するべく、挿入検査ピン部231の形状を細くした場合であっても、挿入検査ピン部231に十分な強度をもたせることが可能となり、挿入検査ピン部231の変形や折れを十分に抑制できる。また、挿入検査ピンユニット23は、一群の挿入検査ピン部231の基端部に、これらよりも外形が大きい連結ブロック部232が設けられた形状となっており、この連結ブロック部232が設けられることによって、挿入検査ピンユニット23全体としても十分な強度が担保されている。
【0043】
<絶縁部材24>
絶縁部材24は、絶縁材料(具体的には、例えば、樹脂など)により形成される部材であり、ピンユニット20が備える一群の導通検査ピン21と挿入検査ピンユニット23との間に配置されて、一群の導通検査ピン21と挿入検査ピンユニット23とを電気的に絶縁する。絶縁部材24の外形は、収容空間2320と略同一形状とされ、その外周は、収容空間2320に収容可能なように、収容空間2320よりも一回り小さい寸法に形成される。また、絶縁部材24の前後に沿う長さは、収容空間2320の前後に沿う長さよりも僅かに短い(具体的には、導通検査ピン21のフランジ2111の厚み分だけ短い)寸法とされる。
【0044】
絶縁部材24には、その前端面から後端面に貫通して設けられた挿通孔241が、複数個形成される。各挿通孔241の内部には、導通検査ピン21のロッド部211が挿通される。各挿通孔241は、連結ブロック部232の前端面に形成されている貫通孔2321と対応する位置に形成されており、挿通孔241内を挿通された導通検査ピン21の接触部212は、上述したとおり、対応する貫通孔2321を介して、連結ブロック部232の前側に突き出た状態とされる。
【0045】
<b.組立態様>
ピンユニット20の組立態様について、引き続き、
図5、
図6を参照しながら説明する。上述したとおり、ピンユニット20が備える一群の導通検査ピン21は、共通の連結部22に圧入されることによって、当該連結部22を介して一体に保持される。この一体に保持された一群の導通検査ピン21の前側から、絶縁部材24が配設される。具体的には、絶縁部材24の各挿通孔241に、導通検査ピン21のロッド部211におけるフランジ2111よりも前側の部分が挿通された状態となされる。
【0046】
続いて、一群の導通検査ピン21の前側から、挿入検査ピンユニット23が配設されるとともに、挿入検査ピンユニット23と連結部22とが、連結部22の長尺方向の端部において、ビス222などで互いに固定される。これによって、一群の導通検査ピン21と挿入検査ピンユニット23とが、その間に絶縁部材24を挟み込んだ状態で、一体に保持されることになり、連結ブロック部232の各貫通孔2321から、導通検査ピン21の接触部212が突き出た状態となる。これによって、ピンユニット20が得られる。
【0047】
このようにして得られるピンユニット20において、導通検査ピン21のフランジ2111は、連結部22の前端面と絶縁部材24の後端面との間に挟み込まれた状態となり、さらに、絶縁部材24の前端面は、収容空間2320の前端面に当接した状態となる。つまり、挿入検査ピンユニット23は、絶縁部材24を介して、各導通検査ピン21のフランジ2111を、連結部22に押しあてる。したがって、各導通検査ピン21が、連結部22に対して前方に位置ずれを起こす、といった事態が生じないようになっている。
【0048】
また、ピンユニット20において、一群の導通検査ピン21と挿入検査ピンユニット23との間に、絶縁部材24が挟み込まれた状態となっており、各導通検査ピン21は、この絶縁部材24によって、挿入検査ピンユニット23と電気的に絶縁された状態となる。したがって、各導通検査ピン21同士が、挿入検査ピンユニット23を介して電気的に導通する、といった事態が生じないようになっている。これによって、導通検査の信頼性が担保される。
【0049】
なお、ピンユニット20において、収容空間2320の前後の深さを深くするとともにこれに応じて絶縁部材24の前後に沿う長さを長くすれば、導通検査ピン21のロッド部211が、絶縁部材24の挿通孔241に挿通される部分の長さが長くなる。その結果、導通検査ピン21を十分に絶縁することができるという利点が得られる。一方、収容空間2320の前後の深さを浅くするとともにこれに応じて絶縁部材24の前後に沿う長さを短く抑えれば、収容空間2320を形成する加工が比較的簡単になるという利点が得られる。
【0050】
<c.支持部材200>
再び
図2〜
図4を参照する。上述したとおり、検査部13は、複数のピンユニット20を備える。検査部13が備える当該一群のピンユニット20は、収容凹部130内で前後に変位可能に配置された支持部材200に支持されており、これによって、ピンユニット20が、ホルダ12に保持されているコネクタ9に対して近接離間する方向に進退可能に配設される。
【0051】
支持部材200は、具体的には、例えば、平面視矩形状の薄板部材であり、その主面に、各ピンユニット20が備える一群の導通検査ピン21の各ロッド部211を挿通させる貫通孔201が形成されている。この貫通孔201に、検査部13が備える一群のピンユニット20の各々の各導通検査ピン21のロッド部211(具体的には、ロッド部211における連結部22の後方側に突き出る部分)が挿通されることによって、当該一群のピンユニット20が、共通の支持部材200に支持されることになる。ただし、貫通孔201の内径は、ロッド部211の外径よりも僅かに大きく形成されており、ロッド部211が、貫通孔201内で前後にスライド移動できるようになっている。
【0052】
<ii.付勢部30>
付勢部30の構成について、引き続き
図2〜
図4を参照しながら説明する。付勢部30は、検査部13が備える一群のピンユニット20を、ホルダ12に保持されているコネクタ9に接近させる方向に、弾性的に付勢する。ただし、上述したとおり、検査部13が備える一群のピンユニット20は、収容凹部130内で前後に変位可能に配置された支持部材200に支持されており、付勢部30は、この支持部材200に当接してこれを当該コネクタ9に接近させる方向に付勢することによって、支持部材200に支持されている一群のピンユニット20を、当該コネクタ9に接近させる方向に付勢する。
【0053】
付勢部30は、具体的には、例えば、複数(図示の例では、4個)の進退ロッド31を含んで構成される。ここにおいて、各進退ロッド31は、支持部材200の後端面に一端が固定された軸部311と、軸部311に外嵌されたコイルバネ312とを備える。一群の進退ロッド31の各軸部311は、例えば、平面視矩形状に形成されている支持部材200の四隅の各々に設けられる。また、各コイルバネ312は、後方部材133の前端面と支持部材200の後端面との間に、縮短状態で配設される。この構成によると、支持部材200は、一群のコイルバネ312によって、前方に弾性的に付勢され、これによって、支持部材200に支持された一群のピンユニット20が、前方(すなわち、ホルダ12に保持されたコネクタ9に接近する方向)に、弾性的に付勢されることになる。
【0054】
例えば、支持部材200に支持されている一群のピンユニット20の全てにおいて、各挿入検査ピン部231がコネクタ9のハウジング92内で何にも突き当たらずに撓み空間923内に真っ直ぐに挿入され得る状況を想定する。この状況においては、付勢部30の付勢力を受けて支持部材200が前方に付勢されることによって、支持部材200の前端面が各ピンユニット20の連結部22の後端面に突き当たった状態となり、さらに、各ピンユニット20の連結部22の前端面の一部がカバー部材132の後端面に突き当たった状態となる(
図3〜
図4、
図8〜
図9に示される状態)。この状態における支持部材200の位置を、以下「正常位置」ともいう。
【0055】
一方、支持部材200に支持されている一群のピンユニット20の少なくとも1つにおいて、いずれかの挿入検査ピン部231が、コネクタ9のハウジング92内で何かに突き当たった状態となると、挿入検査ピン部231がコネクタ9内に深く入り込むことができず、当該ピンユニット20は、付勢部30の弾性力に逆らって、上記の位置から後方に位置ずれを起こすことになる(つまり、ピンユニット20の連結部22の前端面とカバー部材132の後端面との間に隙間ができる)。その結果、支持部材200は、正常位置よりも後方側に位置ずれを起こすことになる(
図10〜
図13に示される状態)。
【0056】
<iii.位置検知部40>
位置検知部40は、検査部13が備える一群のピンユニット20の進退方向に沿う位置を検知する。ただし、上述したとおり、一群のピンユニット20は、共通の支持部材200に支持されており、位置検知部40は、この支持部材200の進退方向に沿う位置を検知することによって、ピンユニット20の進退方向に沿う位置を検知する。
【0057】
位置検知部40は、具体的には、例えば、支持部材200の位置を検知する位置検知スイッチ41と、位置検知スイッチ41と接続された回路部42と、位置検知スイッチ41の検出結果に基づいて一群のピンユニット20の位置状態を判定する判定部43とを備える。
【0058】
位置検知スイッチ41は、具体的には、例えば、接点を内蔵した直方体状の本体部411と、その上面から突出したボタン部412とを含む一般的なマイクロスイッチにより構成され(
図11、
図13参照)、例えば、通常状態で内部の接点がオフ状態となっており、ボタン部412が押圧されると当該押圧力が内部の接点に伝達されて当該接点がオン状態に切り替るようになっている。この位置検知スイッチ41は、ボタン部412が、正常位置にある支持部材200の下端面と対向する位置にくるように配設される。したがって、支持部材200が正常位置にある状態では、ボタン部412が押圧されてオン状態が維持され、支持部材200が正常位置よりも後方に位置ずれを起こすと、ボタン部412の押圧状態が解除されてオフ状態に切り替る。
【0059】
回路部42は、例えば、
図7に示されるように、位置検知スイッチ41、および、有無検知スイッチ50が、導線等により直列に接続された構成とすることができる。ここで、有無検知スイッチ50は、ホルダ12にコネクタ9が保持されているか否かを検知するスイッチである。有無検知スイッチ50は、具体的には、例えば、ホルダ12に保持されるコネクタ9(図示の例では、当該コネクタ9に取り付けられたクランプ)に接触可能な位置に配置され、ホルダ12にコネクタ9が保持された状態で、オン状態を維持し、ホルダ12にコネクタ9が保持されていない状態となると、オフ状態に切り替るように設けられたスイッチである。
【0060】
この回路部42は、位置検知スイッチ41と有無検知スイッチ50との両方が電気的に閉状態となった場合に、全体として導通する。ただし、ここでは、例えば、位置検知スイッチ41は、オフ状態(すなわち、支持部材200が正常位置にない状態)で電気的に閉状態となるように設定され、有無検知スイッチ50は、オン状態(すなわち、コネクタ9がホルダ12に保持されている状態)で電気的に閉状態となるように設定される。つまり、回路部42は、コネクタ9がホルダ12に保持されており、かつ、支持部材200が正常位置にない場合に、導通状態となる。
【0061】
判定部43は、回路部42の導通の有無に応じて、一群のピンユニット20の位置状態を判定する。すなわち、判定部43は、回路部42に対して直列に接続されており、コネクタ9がホルダ12に保持されている状況において、回路部42が非導通状態の場合に、一群のピンユニット20の位置状態について肯定的な判定結果を出力し、回路部42が導通状態の場合に、一群のピンユニット20の位置状態について否定的な判定結果を出力する。つまり、判定部43は、コネクタ9がホルダ12に保持されている状況において、支持部材200が正常位置にない場合に、一群のピンユニット20の位置状態について否定的な判定結果を出力することになる。判定部43は、具体的には、例えば、電源と電球、ブザー、あるいは、判定結果を表示できる液晶ディスプレイ等の表示装置などを用いて構成することができる。
【0062】
<3.検査の態様>
コネクタ検査装置100における検査の態様について説明する。コネクタ検査装置100において、コネクタ9を検査する場合、まず、検査対象となるコネクタ9がホルダ12に保持された状態とされる。続いて、レバー14が操作されることによって、検査部13がセット位置から検査位置に移動される。この状態において、検査部13が備える一群のピンユニット20は、付勢部30からの付勢力を受けて、ホルダ12に保持されているコネクタ9に接近する方向に弾性的に付勢される。
【0063】
コネクタ検査装置100は、この状態において、導通検査ピン21の導通が確認され、かつ、判定部43が一群のピンユニット20の位置状態について肯定的な判定結果を出力した場合に、検査対象となるコネクタ9が良品であると判定する。この構成によると、以下に例示する様々な状況において、信頼できる判定結果を得ることができる。
【0064】
<a.コネクタ9が良品の場合>
図8、
図9を参照する。いま、検査対象となるコネクタ9が良品であるとする。この場合、ランス922が端子91に引っ掛かった状態となっており、ランス922は、撓み空間923から退避した状態となっている。
【0065】
上述したとおり、コネクタ検査装置100において、検査部13がセット位置から検査位置に移動されると、検査部13が備える一群のピンユニット20は、付勢部30からの付勢力を受けて、ホルダ12に保持されているコネクタ9に接近する方向に弾性的に付勢される。ここで、コネクタ9が良品の場合、各ピンユニット20の各挿入検査ピン部231は、コネクタ9のハウジング92内で何にも突き当たらずに撓み空間923内に真っ直ぐに挿入され、各ピンユニット20は、連結部22の前端面の一部がカバー部材132に突き当たった状態となる。その結果、支持部材200は正常位置に配置される。この状態で、導通検査ピン21の接触部212は、端子91に接触し、電気的な導通が得られる。
【0066】
つまり、コネクタ9が良品である場合、導通検査ピン21の導通が確認されるとともに、判定部43から一群のピンユニット20の位置状態について肯定的な判定結果が出力されることになり、コネクタ検査装置100は、検査対象となるコネクタ9が良品である旨の肯定的な判定結果を出力する。このように、コネクタ検査装置100においては、半挿入状態となっている端子91が存在しないコネクタ9を、良品として正しく判定することができる。
【0067】
<b.コネクタ9が良品でない場合>
図10、
図11を参照する。いま、検査対象となるコネクタ9において、少なくとも1つの端子91が半挿入状態となっているとする。この場合、半挿入状態となっている端子91には、ランス922が引っ掛かった状態となっておらず、ランス922は、撓み空間923内に突出した状態となっている。
【0068】
上述したとおり、コネクタ検査装置100において、検査部13がセット位置から検査位置に移動されると、検査部13が備える一群のピンユニット20は、付勢部30からの付勢力を受けて、ホルダ12に保持されているコネクタ9に接近する方向に弾性的に付勢される。ここで、コネクタ9に半挿入状態の端子91がある場合、当該端子91と対応するランス922の撓み空間923に挿入される挿入検査ピン部231は、当該撓み空間923内に突出しているランス922に突き当たり、撓み空間923内に深く入り込むことができず、当該ピンユニット20は、付勢部30の弾性力に逆らって、後方に位置ずれを起こすことになる。その結果、支持部材200は正常位置よりも後方にずれた位置に配置される。この状態では、導通検査ピン21の接触部212は、端子91に接触できず、電気的な導通が得られない。
【0069】
つまり、コネクタ9が良品でない場合、導通検査ピン21の導通が確認されず、判定部43から一群のピンユニット20の位置状態について否定的な判定結果が出力されることになり、コネクタ検査装置100は、否定的な判定結果を出力する。このように、コネクタ検査装置100においては、半挿入状態となっている端子91が存在するコネクタ9を、良品でないとして正しく判定することができる。
【0070】
また、上記の例において、仮に、例えば、導通検査ピン21と端子91との間に金属片などが混入しているために、導通検査ピン21の導通が確認されてしまったとしても、判定部43から一群のピンユニット20の位置状態について否定的な判定結果が出力されるので、コネクタ検査装置100は、否定的な判定結果を出力する。したがって、コネクタ検査装置100は、半挿入状態となっている端子91が存在するコネクタ9を、良品として誤判定するおそれがない。
【0071】
<c.ピンユニット20に変形が生じている場合>
図12、
図13を参照する。いま、検査部13が備える一群のピンユニット20の少なくとも1つのピンユニット20において、少なくとも1つの挿入検査ピン部231に、曲がりなどの変形が生じているとする。
【0072】
上述したとおり、コネクタ検査装置100において、検査部13がセット位置から検査位置に移動されると、検査部13が備える一群のピンユニット20は、付勢部30からの付勢力を受けて、ホルダ12に保持されているコネクタ9に接近する方向に弾性的に付勢される。ここで、少なくとも1つの挿入検査ピン部231が曲がっている場合、この曲がった挿入検査ピン部231は、撓み空間923内に真っ直ぐに入り込むことができず、例えば、端子91に突き当たる可能性がある。
【0073】
一方、曲がった挿入検査ピン部231は、近傍の導通検査ピン21に接触している可能性もある。ここでは、挿入検査ピン部231は金属により形成されているため、曲がった挿入検査ピンユニット23が、途中で導通検査ピン21に接触しつつ、先端で端子91に接触してしまうと、導通検査ピン21の接触部212が端子91に接触していないにもかかわらず、挿入検査ピン部231を介して、導通検査ピン21の電気的な導通が得られてしまう可能性がある。つまり、仮に、検査対象となるコネクタ9に、半挿入状態となっている端子91が存在していたとしても、導通検査ピン21の導通が確認されてしまう可能性がある。
【0074】
ところが、このような状況においては、挿入検査ピン部231の先端が端子91に突き当たった状態となっているため、当該ピンユニット20は、付勢部30の弾性力に逆らって、上記の位置から後方に位置ずれを起こすことになる。その結果、支持部材200が正常位置よりも後方にずれた位置に配置される。つまり、このような状況においては、判定部43から一群のピンユニット20の位置状態について否定的な判定結果が出力されることになる。このため、コネクタ検査装置100は、たとえ導通検査ピン21による導通が確認されたとしても、否定的な判定結果を出力する。このように、コネクタ検査装置100においては、半挿入状態となっている端子91が存在するコネクタ9を、良品として誤判定するおそれがない。
【0075】
<4.効果>
上記の実施の形態によると、コネクタ9に対して進退可能に配置されたピンユニット20の進退方向に沿う位置を検知する位置検知部40を備える。この構成によると、導通検査ピン21と端子91との間に電気的な導通が取られるか否かの情報に加え、さらに、ピンユニット20の位置が適切であるか否かの情報を加味して、コネクタ9を良否判定することができる。したがって、誤判定の可能性が低減され、信頼できる判定結果を得ることができる。
【0076】
また、上記の実施の形態によると、挿入検査ピンユニット23が、金属により形成されている。この構成によると、例えば、ランス922の撓み空間923が狭い小型のコネクタ9に対応するべく、挿入検査ピン部231の形状を細くした場合であっても、挿入検査ピン部231に十分な強度をもたせることが可能となり、挿入検査ピン部231の変形や折れを十分に抑制できる。
【0077】
また、上記の実施の形態によると、複数の導通検査ピン21が挿入検査ピンユニット23を介して互いに導通することが回避され、これによって、導通検査の信頼性を担保できる。
【0078】
また、上記の実施の形態によると、複数のピンユニット20が共通の支持部材200に支持される。この構成によると、支持部材200の位置を検知することによって、複数のピンユニット20のいずれかにおける位置ずれを、効率的に検知することができる。例えば、各ピンユニット20の位置を個別に検知する構成とした場合、ピンユニット20の個数と同数個の位置検知スイッチ41等を設ける必要があるところ、上記の実施の形態では、位置検知スイッチ41等は1つですむため、スペース効率が向上するとともに、製造コストも抑えられる。
【0079】
<5.変形例>
上述した実施の各形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。
【0080】
例えば、上記の実施の形態においては、挿入検査ピンユニット23は金属により形成されているとしたが、挿入検査ピンユニット23は必ずしも金属である必要がなく、例えば、樹脂により形成されてもよい。挿入検査ピンユニット23を樹脂により形成する場合、絶縁部材24は省略されるとともに、収容空間2320も形成されない。
【0081】
例えば、導通検査ピン21の先端に微小なゴミなどが付着している場合、コネクタ9が良品であり(すなわち、ランス922が端子91に適切に引っ掛かっており)、挿入検査ピン部231がランス922の撓み空間923に深く差し込まれて導通検査ピン21が端子91と当接可能な位置まで差し込まれた状態となっているにもかかわらず、導通が確認されない可能性がある。仮に、位置検知部40を備えないとすると、このような状況が生じた場合に、これをコネクタ検査装置側の不備として検知する術がなく、当該コネクタ検査装置にて検査されたコネクタの全てが、良品でないと判定され続けてしまう。これに対し、この変形例に係るコネクタ検査装置100では、このような状況では、導通検査ピン21の導通が確認されないにもかかわらず、判定部43が一群のピンユニット20の位置状態について肯定的な判定結果を出力することになるので、導通検査ピン21の先端に微小なゴミが付着しているために導通が確認されていない可能性があると速やかに検知できる。
【0082】
また、上記の実施の形態においては、検査部13備える複数のピンユニット20の全てが、共通の支持部材200に支持されるとしたが、必ずしもこの構成である必要はない。例えば、複数個の支持部材200を設け、各支持部材200に1以上のピンユニット20をそれぞれ支持させる構成としてもよい。この場合、複数の支持部材200の各々に対応する位置検知スイッチ41を設ければよい。
【0083】
また、上記の実施の形態においては、支持部材200の位置を検知することによって、これに支持されているピンユニット20の位置を検知していたが、支持部材200を設けずに、検査部13が備える1以上のピンユニット20の各位置を個別に検出する構成としてもよい。この場合、検査部13が備える1以上のピンユニット20の各々に対応する位置検知スイッチ41を設ければよい。また、検査部13が備える1以上のピンユニット20の各々を付勢する付勢部30を別個に設ければよい。
【0084】
また、上記の実施の形態において、検査部13が備えるピンユニット20の個数は、いくつであってもよく、例えば1個であってもよい。また、上記の実施の形態において、1個のピンユニット20が備える導通検査ピン21の個数は、いくつであってもよく、例えば1個であってもよい。
【0085】
また、検査部13をホルダ12に対して相対的に移動させる構成は、上記に例示したものに限られず、例えば、レバー14とブロック体131とがリンク部材などにより連結された構成であってもよいし、ブロック体131をリニアモータなどにより駆動する構成であってもよい。また、ブロック体131に対してホルダ12が移動される構成であってもよい。