【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成23年度、総務省、「情報通信ネットワークの耐災害性強化のための研究開発(大規模災害時における移動通信ネットワーク動的通信制御技術の研究開発)」研究開発委託契約に基づく開発項目「ネットワーク状況管理運用技術に関する研究開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
パケットを転送する第3の転送装置であって、コア網の境界のうち、コンテンツの配信を要求する配信要求パケットを送信する第3の端末装置の側に配置された第3の転送装置をさらに有し、
前記第1のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、
前記破棄制御手段は、
前記第1及び第2の端末装置の双方に前記第1のコンテンツパケットが配信されている状態で、前記第3の端末装置から前記コンテンツの配信を要求する配信要求パケットが送信され、前記コンテンツ配信装置から前記第3の端末装置に向けて新たに配信された第3のコンテンツパケットが前記第2の転送装置によって検出された場合、検出された前記第3のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記コンテンツ配信装置から前記第3の端末装置に向けて配信された第3のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に破棄させ、前記第1及び第2の端末装置の一方に配信されている第1のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に複製させ、複製された第1のコンテンツパケットを前記第3の転送装置を介して前記第3の端末装置に向けて転送させ、
前記第1及び第2の端末装置の一方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の一方に向けて配信された第1のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出されたとき、前記第1のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第1のコンテンツパケットの転送及び複製を中止させ、前記第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて転送させるとともに複製させ、複製された第2のコンテンツパケットを前記第3の転送装置を介して前記第3の端末装置に向けて転送させ、
前記複製制御手段は、
前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第2の転送装置から転送された第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に転送させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のパケット配信システム。
同一のコンテンツの配信を要求する配信要求パケットをそれぞれ送信する第1及び第2の端末装置の一方に、前記配信要求パケットに応じた前記コンテンツに関する第1のコンテンツパケットが配信されている状態で、前記第1及び第2の端末装置の他方から前記配信要求パケットが送信され、該配信要求パケットに応じて前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて新たに配信された第2のコンテンツパケットが第2の転送装置によって検出された場合、検出された前記第2のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に破棄させる破棄制御ステップと、
前記破棄制御ステップの実行に基づいて、前記第1及び第2の端末装置の一方に配信されている第1のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先として、前記第1及び第2の端末装置の識別子と、対応する第1の転送装置の識別子と、配信中のコンテンツの識別子との対応を記憶する記憶手段に基づいて特定した前記第1の転送装置に複製させる複製制御ステップと、をコンピュータに実行させ、
前記第1の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、前記パケットを中継する中継装置を少なくとも1つ含むコア網の境界のうち、第1及び第2の端末装置の側に配置されており、
前記第2の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、前記コア網の境界のうち、前記配信要求パケットに応じて前記第1又は第2のコンテンツパケットを配信するコンテンツ配信装置の側に配置されており、
前記中継装置の動作を制御せずに、前記第1及び第2の転送装置の動作を制御する、
ことを特徴とする制御プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、パケット配信システムSの構成を概略的に示す図である。
パケット配信システムSは、
図1に示すように、端末装置11,12、基地局21,22、第1ゲートウェイ100、第2ゲートウェイ200、コンテンツサーバ300及び制御サーバ400を有している。尚、第1ゲートウェイ100及び第2ゲートウェイは、例えばエッジルーター又はエッジスイッチとも呼ばれる。
【0014】
端末装置11,12は、それぞれ利用者により操作されて同一のコンテンツの配信を要求する配信要求パケットをそれぞれ無線又は有線により送信する。端末装置11,12は、それぞれ配信要求パケットに応じたコンテンツパケットを受信する。コンテンツパケットには、スポーツ、ミュージック、ニュースなどのコンテンツが含まれている。端末装置11,12は、それぞれ受信したコンテンツパケットに応じたコンテンツを出力する。例えば、利用者が端末装置11によりスポーツに関するスポーツコンテンツを視聴したい場合には、利用者は端末装置11を操作してスポーツコンテンツの配信を端末装置11に要求する。端末装置11は、配信要求パケットにスポーツコンテンツを識別するコンテンツIDを付与し、配信要求パケットを送信する。端末装置11がスポーツコンテンツに関するコンテンツパケットを受信すると、端末装置11はスポーツコンテンツを音声及び表示の少なくとも1つによって出力する。このように、利用者は要求したコンテンツを端末装置11によって視聴できる。尚、
図1では端末装置11,12が携帯型(モバイルタイプ)の端末装置として示されているが、卓上型(デスクトップタイプ)の端末装置であってもよい。
【0015】
基地局21,22は、第1ゲートウェイ100と有線により接続されている。基地局21,22は、端末装置11,12から送信された配信要求パケットを受信する。基地局21,22は、コンテンツパケットを無線により端末装置11,12に送信する。基地局21,22は、それぞれ無線通信が可能な範囲であるセルC1,C2を形成する。より詳しくは、基地局21は、セルC1内に存在する端末装置11と無線通信が可能である。基地局22は、セルC2内に存在する端末装置12と無線通信が可能である。基地局21,22が形成するセルC1,C2が寄せ集まることによりアクセス網ANが構成される。
図1ではアクセス網が無線アクセス網として示されている。尚、セルC1,C2は、例えばカバレッジとも呼ばれる。
【0016】
第1ゲートウェイ100は、コア網CNの境界のうち、端末装置11,12の側に配置されている。コア網CNは、第1ゲートウェイ100と第2ゲートウェイとを繋いでいる。第1ゲートウェイ100は、基地局21,22から受信した配信要求パケットを第2ゲートウェイ200に転送する。第1ゲートウェイ100は、第2ゲートウェイ200から転送されたコンテンツパケットを基地局21,22に転送する。第1ゲートウェイ100は、その他、各種の動作を行う。尚、コア網CNは、ルーター及びレイヤ3スイッチの少なくとも1つを含んでいる。当該ルーターは、例えばコアルーターと呼ばれる。当該レイヤ3スイッチは、例えばコアスイッチと呼ばれる。ルーター同士、レイヤ3スイッチ同士、及びルーターとレイヤ3スイッチは有線により接続されている。各ルーターや各レイヤ3スイッチがパケットを転送することにより、第1ゲートウェイ100と第2ゲートウェイとの間でパケットが送受される。尚、コア網CNは、例えば基幹回線網、バックボーン、中継網などとも呼ばれる。
【0017】
第2ゲートウェイ200は、コア網CNの境界のうち、コンテンツサーバ300の側に配置されている。第2ゲートウェイ200は、第1ゲートウェイ100から受信した配信要求パケットをコンテンツサーバ300に転送する。第2ゲートウェイ200は、コンテンツサーバ300から配信されたコンテンツパケットを第1ゲートウェイ100に転送する。第2ゲートウェイ200は、その他、各種の動作を行う。
【0018】
コンテンツサーバ300は、第2ゲートウェイ200から転送された配信要求パケットを受信する。コンテンツサーバ300は、配信要求パケットに付与されたコンテンツIDに応じたコンテンツを抽出する。コンテンツサーバ300は、抽出したコンテンツをコンテンツパケットに付与する。コンテンツサーバ300は、配信要求パケットを送信した端末装置11,12に向けてコンテンツパケットを配信する。
【0019】
制御サーバ400は、基地局21,22、第1ゲートウェイ100及び第2ゲートウェイ200と接続されている。尚、
図1において、基地局21,22と制御サーバ400との接続は省略されている。制御サーバ400は、基地局21,22、第1ゲートウェイ100及び第2ゲートウェイ200の動作を制御する。制御サーバ400の詳細については、後述する。
【0020】
次に、上述した第1ゲートウェイ100、第2ゲートウェイ200、コンテンツサーバ300及び制御サーバ400の詳細について説明する。
【0021】
まず、コンテンツサーバ300の詳細について
図2及び
図3を参照して説明する。
【0022】
図2(a)は、コンテンツサーバ300のブロック図の一例である。
図2(b)は、コンテンツテーブルの一例である。
図3(a)は、配信要求パケットのフォーマットの一例である。
図3(b)は、コンテンツパケットのフォーマットの一例である。
コンテンツサーバ300は、
図2(a)に示すように、コンテンツテーブル記憶部310、コンテンツ配信部320及び識別情報付与部330を備えている。
【0023】
コンテンツテーブル記憶部310は、コンテンツテーブルを記憶する。コンテンツテーブルは、
図2(b)に示すように、コンテンツID及びコンテンツをコンテンツ情報として有している。コンテンツIDは、コンテンツを識別する識別情報である。コンテンツは、特定の内容を主目的とする映像、画像(動画像、静止画像)、音楽、音声、文字、文章、又はこれらの組合せである。コンテンツIDとコンテンツとは関連付けられている。例えばコンテンツID「100」にはコンテンツ「スポーツ」が関連付けられている。例えばコンテンツID「100」が特定されると、スポーツ映像、スポーツ動画、又はスポーツの実況音声などが配信される。例えばコンテンツID「200」が特定されると、ニュースの文字放送が配信される。例えばコンテンツID「300」が特定されると、音楽が配信される。尚、コンテンツには、生(ライブ)のコンテンツが含まれる。
【0024】
コンテンツ配信部320は、第2ゲートウェイ200から転送された配信要求パケットを受信する。配信要求パケットには、
図3(a)に示すように、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、コンテンツIDが含まれている。例えば、宛先IPアドレスには、コンテンツサーバ300のIPアドレスが含まれている。送信元IPアドレスには、端末装置11のIPアドレスが含まれている。コンテンツIDには、端末装置11で要求されたコンテンツIDが含まれている。コンテンツ配信部320は、配信要求パケットに含まれるコンテンツIDに基づいて、コンテンツテーブル記憶部310からコンテンツを抽出する。コンテンツ配信部320は、
図3(b)に示すように、抽出したコンテンツをコンテンツパケットに付与する。コンテンツ配信部320は、コンテンツパケットに後述するTOSが付与されると、コンテンツパケットを配信する。コンテンツ配信部320は、コンテンツパケットの送信元IPアドレスをコンテンツサーバ300のIPアドレスと、宛先IPアドレスを例えば端末装置11のIPアドレスとして配信する。
【0025】
識別情報付与部330は、識別情報をコンテンツパケットのType of Service(TOS)領域に付与する。当該識別情報は、本実施形態におけるパケット配信システムが利用された配信であるか否かを識別する情報である。識別情報付与部330は、識別情報として例えば予め指定された値であるTOS「10」をコンテンツパケットに付与する。TOSの値は、パケット配信システムを管理する管理者が適宜定めればよい。コンテンツパケットにTOSが付与されているため、コア網及びアクセス網では本実施形態におけるパケット配信システムが利用されたコンテンツパケットであると識別できる。尚、
図3(b)に示すように、宛先IPアドレス、TOS及びコンテンツIDの一組によって制御情報が構成される。制御情報は、制御サーバ400を稼動させる契機となる。
【0026】
次に、第2ゲートウェイ200の詳細について
図4を参照して説明する。
【0027】
図4(a)は、第2ゲートウェイ200のブロック図の一例である。
図4(b)は、第2の経路テーブルの一例である。
第2ゲートウェイ200は、
図4(a)に示すように、経路テーブル記憶部210、パケット転送部220、コンテンツパケット検出部230及び経路管理部240を備えている。
【0028】
経路テーブル記憶部210は、第2の経路テーブルを記憶している。第2の経路テーブルは、
図4(b)に示すように、TOS、宛先IPアドレス、コンテンツID及び転送モードを経路情報として有している。転送モードには、コンテンツパケットを転送する「転送」とコンテンツパケットを破棄する「破棄」がある。
図4(b)では、TOS「10」、宛先IPアドレス「1.1.1.1」、コンテンツID「100」を含むコンテンツパケットが転送されることが示されている。
【0029】
パケット転送部220は、配信要求パケット及びコンテンツパケットを転送する。パケット転送部220は、配信要求パケットを受信した場合には、受信した配信要求パケットをコンテンツサーバ300に転送する。パケット転送部220は、コンテンツパケットを受信した場合には、第2の経路テーブルを確認し、コンテンツパケットを転送するか破棄するか判断する。パケット転送部220は、第2の経路テーブルを確認した結果に応じて、コンテンツパケットを第1ゲートウェイ100に向けて転送したり、破棄したりする。
【0030】
コンテンツパケット検出部230は、コンテンツサーバ300から配信されたコンテンツパケットを受信する。コンテンツパケット検出部230は、コンテンツパケットを受信した後、第2の経路テーブルを確認する。コンテンツパケット検出部230は、第2の経路テーブルの中に、受信したコンテンツパケットに含まれる制御情報(すなわち、宛先IPアドレス、TOS及びコンテンツIDの一組)と部分的に一致する経路情報があるか否かを判断する。すなわち、転送モードを除いた経路情報と制御情報が一致するか否か判断される。コンテンツパケット検出部230は、制御情報と一致する情報がないと判断した場合、受信したコンテンツパケットを新規なコンテンツパケットとして検出する。コンテンツパケット検出部230は、新規なコンテンツパケットを検出した場合には、制御情報を制御サーバ400に送信する。コンテンツパケット検出部230は、制御情報が制御サーバ400に送信されたか否かに関わらず、コンテンツパケットをパケット転送部220に送信する。
【0031】
経路管理部240は、経路テーブル記憶部210を管理する。経路管理部240は、制御サーバ400から送信された各種の設定情報に基づいて、第2の経路テーブルを更新する。具体的には、経路情報を新たに追加登録したり、経路情報を削除したり、転送モードを書き換えたりする。この結果、パケット転送部220は、更新された第2の経路テーブルに基づいてコンテンツパケットを転送したり破棄したりする。
【0032】
次に、第1ゲートウェイ100の詳細について
図5を参照して説明する。
【0033】
図5(a)は、第1ゲートウェイ100のブロック図の一例である。
図5(b)は、第1の経路テーブルの一例である。
第1ゲートウェイ100は、
図5(a)に示すように、経路テーブル記憶部110、パケット転送部120及び経路管理部130を備えている。
【0034】
経路テーブル記憶部110は、第1の経路テーブルを記憶している。第1の経路テーブルは、
図5(b)に示すように、TOS、宛先IPアドレス、コンテンツID、分岐先IPアドレス1、分岐先IPアドレス2、・・・、分岐先IPアドレスnを経路情報として有している。尚、
図5(b)では、分岐先IPアドレス3〜分岐先IPアドレス(n−1)が省略されて示されている。分岐先IPアドレス1〜nには、受信したコンテンツパケットが複製されたコンテンツパケットの転送先IPアドレスが登録される。詳細は後述するが、
図5(b)において、例えば分岐先IPアドレス2にIPアドレス「2.2.2.2」が登録されている場合、受信したコンテンツパケットが複製され、複製されたコンテンツパケットがIPアドレス「2.2.2.2」を有する端末装置12に転送される。
【0035】
パケット転送部120は、配信要求パケット及びコンテンツパケットを転送する。パケット転送部220は、配信要求パケットを受信した場合には、受信した配信要求パケットを第2ゲートウェイ200に向けて転送する。パケット転送部120は、コンテンツパケットを受信した場合には、第1の経路テーブルを確認し、コンテンツパケットを複製するか否か判断する。パケット転送部120は、第1の経路テーブルを確認した結果、受信したコンテンツパケットを複製しないと判断した場合、受信したコンテンツパケットを複製せずに基地局21,22のいずれかに転送する。パケット転送部120は、第1の経路テーブルを確認した結果、受信したコンテンツパケットを複製すると判断した場合、受信したコンテンツパケットを複製し、受信したコンテンツパケットを基地局21,22のいずれか一方に、複製したコンテンツパケットを基地局21,22のいずれか他方に転送する。
【0036】
経路管理部130は、経路テーブル記憶部110を管理する。経路管理部130は、制御サーバ400から送信された各種の設定情報に基づいて、第1の経路テーブルを更新する。具体的には、経路情報を新たに追加登録したり、経路情報を削除したり、分岐先IPアドレス1〜nを書き換えたりする。この結果、パケット転送部120は、更新された第1の経路テーブルに基づいてコンテンツパケットを複製したり複製を中止したりする。
【0037】
次に、制御サーバ400の詳細について
図6を参照して説明する。
【0038】
図6(a)は、制御サーバ400のブロック図の一例である。
図6(b)は、端末管理テーブルの一例である。
制御サーバ400は、
図6(a)に示すように、端末管理テーブル記憶部410及び管理部420を備えている。
【0039】
端末管理テーブル記憶部410は、端末管理テーブルを記憶している。端末管理テーブルは、
図6(b)に示すように、ユーザID、端末IPアドレス、ゲートウェイID、基地局ID及びサービス中コンテンツIDを端末管理情報として有している。サービス中コンテンツIDを除いた端末管理情報は、事前に登録されている。端末管理テーブルは、ゲートウェイID、基地局ID及びサービス中コンテンツIDの対応関係を管理する第1の管理テーブルと、ユーザID、端末IPアドレス及びゲートウェイIDの対応関係を管理する第2の管理テーブルとに分かれていてもよい。
【0040】
ユーザIDは、利用者を識別する識別情報である。端末IPアドレスは、端末装置11,12のそれぞれに割り当てられたIPアドレスである。例えば、端末装置11にはIPアドレス「1.1.1.1」が割り当てられている。端末装置12にはIPアドレス「2.2.2.2」が割り当てられている。ゲートウェイIDは、ゲートウェイを識別する識別情報である。例えば第1ゲートウェイ100にはゲートウェイID「GW1」が割り当てられている。後述する第3ゲートウェイ500にはゲートウェイID「GW3」が割り当てられている。基地局IDは、基地局を識別する識別情報である。例えば基地局21には基地局ID「1−1」が割り当てられている。基地局22には基地局ID「1−2」が割り当てられている。後述する基地局23には基地局ID「3−1」が割り当てられている。サービス中コンテンツIDは、端末装置11,12等に配信中のコンテンツIDである。
図6(b)では、端末装置11にコンンツID「100」のコンテンツが配信中であることが示されている。一方、
図6(b)では、端末装置12及び後述する端末装置13にコンテンツが配信されていないことが示されている。このように、端末管理テーブルでは、利用者が視聴しているコンテンツとその配信経路が特定された端末装置11〜13が管理されている。例えば、ユーザID「1001」の利用者は、ゲートウェイID「GW1」及び基地局ID「1−1」を中継して配信されたコンテンツID「100」のコンテンツを、端末IPアドレス「1.1.1.1」が割り当てられた端末装置11によって視聴している。
【0041】
管理部420は、コンテンツパケットの配信経路を管理する。管理部420は、破棄制御部421と複製制御部422とを有する。
破棄制御部421は、第2ゲートウェイ200から送信された制御情報に基づいて、新規なコンテンツパケットを破棄させる破棄設定を第2ゲートウェイ200に送信する。この結果、第2ゲートウェイ200は、新規なコンテンツパケットを破棄する。その他、破棄制御部421は、第2ゲートウェイ200から送信される各種の情報に基づいて、所要の動作を行う。
複製制御部422は、破棄制御部421の稼動に基づいて、端末装置11,12の一方に配信されているコンテンツパケットを端末装置11,12の他方を転送先として複製させる複製設定を例えば第1ゲートウェイ100に送信する。この結果、第1ゲートウェイ100は配信されているコンテンツパケットを複製する。配信されているコンテンツパケットは、引き続き、端末装置11,12の一方に向けて転送される。複製されたコンテンツパケットは、新たに端末装置11,12の他方に向けて転送される。
【0042】
続いて、第1ゲートウェイ100、第2ゲートウェイ200、コンテンツサーバ300及び制御サーバ400のハードウェア構成について説明する。
尚、コンテンツサーバ300は、制御サーバ400と基本的に同様の構成を有する。第1ゲートウェイ100及び第2ゲートウェイ200は、後述するHDD400d及びドライブ装置400h等を除けば制御サーバ400と概ね同様の構成を有する。したがって、一例として制御サーバ400ついて説明する。
【0043】
図7は、制御サーバ400のハードウェア構成の一例である。
制御サーバ400は、Central Processing Unit(CPU)400a、Random Access Memory(RAM)400b、Read Only Memory(ROM)400c、Hard Disc Drive(HDD)400dを含んでいる。制御サーバ400は、入力Interface(I/F)400e、出力I/F400f、入出力I/F400gを含んでいる。制御サーバ400は、ドライブ装置400h、ネットワークインタフェース400iも含んでいる。これらの各機器400a〜400iは、バス400jによって互いに接続されている。少なくともCPU400aとRAM400bとが協働することによってコンピュータが実現される。
【0044】
入力I/F400eには、入力装置610が接続される。入力装置610としては、例えばキーボードやマウスなどがある。
出力I/F400fには、表示装置620が接続される。表示装置620としては、例えば液晶ディスプレイがある。
入出力I/F400gには、半導体メモリ630が接続される。半導体メモリ630としては、例えばUniversal Serial Bus(USB)メモリやフラッシュメモリなどがある。入出力I/F400gは、半導体メモリ630に記憶されたプログラムやデータを読み取る。
入力I/F400e及び入出力I/F400gは、例えばUSBポートを備えている。
【0045】
ドライブ装置400hには、可搬型記録媒体640が挿入される。可搬型記録媒体640としては、例えばCompact Disc(CD)−ROM、Digital Versatile Disc(DVD)といったリムーバブルディスクがある。ドライブ装置400hは、可搬型記録媒体640に記録されたプログラムやデータを読み込む。
ネットワークI/F400iは、Local Area Network(LAN)インタフェース(例えばLANカード、ネットワークアダプタ)を備えている。ネットワークI/F400iには、第1ゲートウェイ100、第2ゲートウェイ200、第3ゲートウェイ500及び印刷装置650が接続される。
【0046】
上述したRAM400bは、ROM400c、HDD400d、半導体メモリ630のいずれかに記憶された制御プログラムを読み込む。RAM400bは、可搬型記録媒体640に記録された制御プログラムを読み込む。読み込まれた制御プログラムをCPU400aが実行することにより、制御サーバ400の破棄制御部421及び複製制御部422が実現される。また、読み込まれた制御プログラムをCPU400aが実行することにより、後述する制御サーバ400による制御方法が実行される。尚、制御プログラムは、後述するフローチャートに応じたものとすればよい。
【0047】
次に、パケット配信システムSの全体的な動作について
図8及び
図9を参照して説明する。
【0048】
図8は、第1実施形態におけるパケット配信システムSの動作の一例を示す図である。
図8に示すように、端末装置11が配信要求パケットRP1をコンテンツサーバ300に向けて送信すると、コンテンツサーバ300は、端末装置11とコネクションを確立する。次いで、コンテンツサーバ300は配信要求パケットに基づいて第1のコンテンツパケットCP1を端末装置11に向けて配信する。すなわち、端末装置11とコンテンツサーバ300との間ではユニキャストの配信が行われている。
【0049】
第2ゲートウェイ200は、第1のコンテンツパケットCP1を受信すると、第1のコンテンツパケットCP1に含まれる制御情報と第2の経路テーブルを対比し、新たなコンテンツパケットを検出したか否か判断する。第2ゲートウェイ200は、第2の経路テーブルに制御情報が含まれていない場合、新たなコンテンツパケットを検出したと判断し、制御情報を制御サーバ400に送信する。
【0050】
制御サーバ400は、制御情報が含む宛先IPアドレスと端末管理テーブルとを対比し、宛先IPアドレスに対応するゲートウェイIDを特定する。制御サーバ400は、特定したゲートウェイIDに基づいてサービス中コンテンツIDを確認する。制御サーバ400は、サービス中コンテンツIDを確認した結果、制御情報が含むコンテンツIDと同一のコンテンツIDが存在しない場合、最初の配信であると判断し、第1のコンテンツパケットCP1を転送させる転送設定を第1ゲートウェイ100と第2ゲートウェイ200の双方に送信する。制御サーバ400は、送信後、端末管理テーブルのサービス中コンテンツIDに制御情報が含むコンテンツIDを登録する(併せて、
図6(b)参照)。
【0051】
第1ゲートウェイ100及び第2ゲートウェイ200は、それぞれ受信した転送設定に基づいて第1の経路テーブル及び第2の経路テーブルをそれぞれ更新する。この結果、
図8に示すように、第1のコンテンツパケットCP1が端末装置11に配信される。ユーザID「1001」の利用者は端末装置11に配信された第1のコンテンツパケットCP1に含まれるコンテンツを視聴できる。
【0052】
図9は、第1実施形態におけるパケット配信システムSの動作の他の一例を示す図である。
上述したように、端末装置11に第1のコンテンツパケットCP1が配信されている状態で、端末装置12が配信要求パケットRP2をコンテンツサーバ300に向けて送信すると、コンテンツサーバ300は配信要求パケットRP2に応じた第2のコンテンツパケットCP2を端末装置12に向けて配信する。
【0053】
第2ゲートウェイ200は、第2のコンテンツパケットCP2を受信すると、第2のコンテンツパケットCP2に含まれる制御情報と第2の経路テーブルを対比し、新たなコンテンツパケットを検出したか否か判断する。第2ゲートウェイ200は、第2の経路テーブルに制御情報が含まれていない場合、新たなコンテンツパケットを検出したと判断し、制御情報を制御サーバ400に送信する。
【0054】
制御サーバ400は、制御情報が含む宛先IPアドレスと端末管理テーブルとを対比し、宛先IPアドレスに対応するゲートウェイIDを特定する。制御サーバ400は、特定したゲートウェイIDに基づいてサービス中コンテンツIDを確認する。制御サーバ400は、サービス中コンテンツIDを確認した結果、制御情報が含むコンテンツIDと同一のコンテンツIDが存在する場合、最初の配信でないと判断し、第2のコンテンツパケットCP2を破棄させる破棄設定を第2ゲートウェイ200に送信し、第1のコンテンツパケットCP1を複製させる複製設定を第1ゲートウェイ100に送信する。制御サーバ400は、送信後、端末管理テーブルのサービス中コンテンツIDに制御情報が含むコンテンツIDを登録する。
【0055】
第2ゲートウェイ200は、受信した破棄設定に基づいて第2の経路テーブルを更新する。この結果、
図9に示すように、第2のコンテンツパケットCP2が第2ゲートウェイ200によって破棄される。第1ゲートウェイ100は、受信した複製設定に基づいて第1の経路テーブルを更新する。この結果、
図9に示すように、第1のコンテンツパケットCP1が第1ゲートウェイ100によって複製される。この際、複製された第1のコンテンツパケットCP1の宛先IPアドレスは、更新された第1の経路テーブルに基づいて、端末装置12のIPアドレスに書き換えられる。そして、端末装置11には第1のコンテンツパケットCP1が配信される。端末装置12には、複製された第1のコンテンツパケットCP1が配信される。ユーザID「1001」の利用者は端末装置11に配信された第1のコンテンツパケットCP1に含まれるコンテンツを視聴できる。ユーザID「1002」の利用者は端末装置12に配信された複製された第1のコンテンツパケットCP1に含まれるコンテンツを視聴できる。
【0056】
次に、パケット配信システムSに含まれる各構成要素の動作について、コンテンツサーバ300、第2ゲートウェイ200、制御サーバ400、第1ゲートウェイ100の順序で
図10乃至
図13を参照して説明する。
【0057】
図10は、第1実施形態におけるコンテンツサーバ300で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
まず、コンテンツ配信部3
20は、指定されたコンテンツIDを含む配信要求パケットを受信する(ステップS101)。配信要求パケットは、端末装置11から送信されたり、端末装置12から送信されたりする。次いで、コンテンツ配信部3
20はコンテンツIDに応じたコンテンツをコンテンツパケットに付与する(ステップS102)。より詳しくは、コンテンツ配信
部3
20は、配信要求パケットに含まれるコンテンツIDに基づいて、コンテンツテーブル記憶部310を検索し、指定されたコンテンツIDに応じたコンテンツを抽出し、抽出したコンテンツをコンテンツIDとともにコンテンツパケットに付与する。次いで、識別情報付与部330は、TOSをコンテンツパケットに付与する(ステップS103)。次いで、コンテンツ配信部3
20はコンテンツパケットを要求元に向けて配信する(ステップS104)。より詳しくは、コンテンツ配信部3
20は、宛先IPアドレス及び送信元IPアドレスをコンテンツパケットに付与し、配信要求パケットの要求元が端末装置11である場合には、端末装置11に向けてコンテンツパケットを配信する。尚、配信要求パケットの要求元が端末装置12である場合には、端末装置12に向けてコンテンツパケットが配信される。この結果、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、TOS、コンテンツID及びコンテンツが付与されたコンテンツパケットが配信される。
【0058】
図11(a)は、第1実施形態における第2ゲートウェイ200で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。より詳しくは、
図9を参照して説明したように、端末装置11に第1のコンテンツパケットCP1が配信されている状態で、端末装置12が配信要求パケットRP2をコンテンツサーバ300に向けて送信し、コンテンツサーバ300から第2のコンテンツパケットCP2が配信された場合に実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図11(b)は、第2の経路テーブルの一例である。
【0059】
まず、コンテンツパケット検出部230は、コンテンツサーバ300から配信されたコンテンツパケットを受信する(ステップS201)。次いで、コンテンツパケット検出部230は、第2の経路テーブルを確認し(ステップS202)、新たなコンテンツパケットを検出したか否かを判断する(ステップS203)。当該判断処理は、コンテンツパケットに含まれるTOS、宛先IPアドレス及びコンテンツIDの組が第2の経路テーブルに登録されているか否かによって行われる。TOS、宛先IPアドレス及びコンテンツIDの組が第2の経路テーブルに登録されていない場合には、コンテンツパケット検出部230は、新たなコンテンツパケットを検出したと判断する(ステップS203:YES)。逆に、TOS、宛先IPアドレス及びコンテンツIDの組が第2の経路テーブルに登録されている場合には、コンテンツパケット検出部230は、新たなコンテンツパケットを検出しなかったと判断する(ステップS203:NO)。この場合、パケット転送部220が受信したコンテンツパケットに対し転送モードに応じた処理を行う。
【0060】
コンテンツパケット検出部230は、新たなコンテンツパケットを検出したと判断した場合、制御情報を制御サーバ400に送信する(ステップS204)。併せて、コンテンツパケット検出部230は、新たなコンテンツパケットをパケット転送部220に送信する。この結果、制御サーバ400にTOS、宛先IPアドレス及びコンテンツIDの組が送信される。次いで、経路管理部240は、新たなコンテンツパケットを破棄させる破棄設定を制御サーバ400から受信する(ステップS205)。経路管理部240は、破棄設定を受信すると、破棄設定に基づいて第2の経路テーブルに経路情報を登録する(ステップS206)。この結果、
図11(b)に示すように、例えば第2の経路テーブルには、TOS「10」、宛先IPアドレス「2.2.2.2」、コンテンツID「100」を含むコンテンツパケットを破棄する経路情報が登録される。
【0061】
パケット転送部220は、新たなコンテンツパケットをコンテンツパケット検出部230から受信する。パケット転送部220は、第2の経路テーブルの転送モードを確認し、受信した新たなコンテンツパケットに対する処理を決定する。新たなコンテンツパケットにTOS「10」、宛先IPアドレス「2.2.2.2」及びコンテンツID「100」が含まれている場合、パケット転送部220は、第2の経路テーブルに登録された経路情報に従って新たなコンテンツパケットを破棄する(ステップS207)。この結果、
図9に示すように、新たなコンテンツパケットに相当する第2のコンテンツパケットCP2は第2ゲートウェイ200によって破棄される。
【0062】
図12(a)は、第1実施形態における制御サーバ400で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。より詳しくは、
図11を参照して説明したように、第2ゲートウェイ200から制御情報が送信された場合に実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図12(b)は端末管理テーブルの一例である。
【0063】
まず、破棄制御部421は、制御情報を第2ゲートウェイ200から受信する(ステップS301)。次いで、破棄制御部421は、端末管理テーブルを確認する(ステップS302)。次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むIPアドレスに基づき、対応するゲートウェイを特定する(ステップS303)。例えば、制御情報がIPアドレス「2.2.2.2」を含む場合、
図12(b)では、ゲートウェイID「GW1」が特定される。次いで、破棄制御部421は、特定したゲートウェイのコンテンツIDを確認する(ステップS304)。
図12(b)では、ゲートウェイID「GW1」を有する2つ端末管理情報が端末管理テーブルに登録されている。端末IPアドレス「2.2.2.2」には、まだコンテンツID「100」のコンテンツが配信されていないため、サービス中コンテンツIDは未登録である(より詳しくは、
図6(b)参照)。一方、端末IPアドレス「1.1.1.1」には、既にコンテンツID「100」のコンテンツが配信されているため、サービス中コンテンツIDにコンテンツID「100」が登録されている。このため、ゲートウェイID「GW1」のコンテンツID「100」が確認される。
【0064】
次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むコンテンツIDと同一のコンテンツIDが存在したか否か判断する(ステップS305)。例えば、制御情報にコンテンツID「100」が含まれていれば、確認されたコンテンツID「100」と同一となるため、同一のコンテンツIDが存在したと判断される。破棄制御部421は、制御情報が含むコンテンツIDと同一のコンテンツIDが存在したと判断した場合(ステップS305:YES)、新たなコンテンツパケットを破棄させる破棄設定を第2ゲートウェイ200に送信する(ステップS306)。複製制御部422は、破棄制御部421による破棄設定の送信に基づいて、配信中のコンテンツパケットを複製させる複製設定を、特定したゲートウェイに送信する(ステップS307)。この際、複製制御部422は、複製されるコンテンツパケットの転送先となる転送先IPアドレスを複製設定に含める。この結果、例えば第1ゲートウェイ100に転送先IPアドレスを含む複製設定が送信される。尚、ステップS306の処理ステップとステップS307の処理ステップの順序は逆でもよい。次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むコンテンツIDを端末管理テーブルに登録する(ステップS308)。登録は、制御情報が含む宛先IPアドレスに対応する端末IPアドレスのサービス中コンテンツIDに対して行われる。したがって、
図12(b)に示すように、端末IPアドレス「2.2.2.2」を有する端末管理情報のサービス中コンテンツIDにコンテンツID「100」が登録される。この結果、制御サーバ400は、端末IPアドレス「2.2.2.2」を有する端末装置12にコンテンツID「100」のコンテンツが配信されていることを管理できる。
【0065】
図13(a)は、第1実施形態における第1ゲートウェイ100で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。より詳しくは、
図12(a)を参照して説明したように、制御サーバ400から複製設定が送信された場合に実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図13(b)は第1の経路テーブルの一例である。
【0066】
まず、経路管理部130は、配信中のコンテンツパケットを複製させる複製設定を制御サーバ400から受信する(ステップS401)。次いで、経路管理部130は、複製設定に基づいて、第1の経路テーブルにIPアドレスを登録する(ステップS402)。上述したように、複製設定には転送先IPアドレスが含まれる。このため、転送先IPアドレス「2.2.2.2」が複製設定に含まれていた場合には、
図13(b)に示すように、分岐先IPアドレス2に転送先IPアドレス「2.2.2.2」が登録される。次いで、パケット転送部120は、配信中のコンテンツパケットを複製する(ステップS403)。より詳しくは、パケット転送部120は、第1の経路テーブルを確認し、配信中のコンテンツパケットを複製するか否かを判断する。第1の経路テーブルの分岐先IPアドレス1〜nに少なくとも2つのIPアドレスが登録されている場合には、配信中のコンテンツパケットを複製すると判断する。逆に、分岐先IPアドレス1〜nのいずれかに1つのIPアドレスが登録されていない場合には、パケット転送部120は、配信中のコンテンツパケットを複製しない。
図13(b)では、分岐先IPアドレス1にIPアドレス「1.1.1.1」が登録されている。分岐先IPアドレス2にIPアドレス「2.2.2.2」が登録されている。したがって、パケット転送部120は、配信中のコンテンツパケットを複製する。パケット転送部120は、複製されたコンテンツパケットの宛先IPアドレスを分岐先IPアドレス2に登録されたIPアドレスに書き換える。パケット転送部120は、配信中のコンテンツパケットを継続してIPアドレス「1.1.1.1」に転送する。パケット転送部120は、複製したコンテンツパケットを新たにIPアドレス「2.2.2.2」に転送する。この結果、
図9に示すように、端末装置11と端末装置12の双方に同一のコンテンツを含むコンテンツパケットが配信される。
【0067】
以上説明したように、第1実施形態では、端末装置11,12のいずれか一方にコンテンツパケットが配信されている状態で、端末装置11,12のいずれか他方が配信要求パケットをコンテンツサーバ300に向けて送信し、コンテンツサーバ300から新たなコンテンツパケットが配信された場合、新たなコンテンツパケットは第2ゲートウェイ200によって破棄される。このため、同一のコンテンツを有する新たなコンテンツパケットがコア網CNに流入せず、コア網CNの転送負荷が軽減される。言い換えれば、ネットワーク設備の利用効率悪化が改善される。また、端末装置11,12のいずれか他方には、配信中のコンテンツパケットが第1ゲートウェイ100によって複製されて配信されるため、利用者は配信中のコンテンツパケットに含まれるコンテンツと同一のコンテンツを視聴できる。
【0068】
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態について、
図14乃至
図19を参照して説明する。第2実施形態は、
図9を参照して説明したように、端末装置11,12の双方にコンテンツパケットが配信されている状態で、複製されたコンテンツパケットが配信されている端末装置11,12のいずれかからコンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信された場合に行われる処理である。まず、
図14を参照して、パケット配信システムSの全体的な動作について説明し、その後、
図15乃至
図19を参照して、パケット配信システムSに含まれる各構成要素の動作について説明する。
【0069】
図14は、第2実施形態におけるパケット配信システムSの動作の一例を示す図である。
【0070】
図14に示すように、端末IPアドレス「2.2.2.2」を有する端末装置12が停止要求パケットSRPをコンテンツサーバ300に向けて送信すると、コンテンツサーバ300は停止要求パケットSRPに基づいて、配信停止情報を含む第2のコンテンツパケットCP2を端末装置12に向けて配信する。配信後、コンテンツサーバ300は第2のコンテンツパケットCP2の配信を停止する。
【0071】
第2ゲートウェイ200は、第2のコンテンツパケットCP2を受信すると、第2のコンテンツパケットCP2に含まれる配信停止情報を検出し、制御情報を制御サーバ400に送信する。
【0072】
制御サーバ400は、制御情報が含む宛先IPアドレス「2.2.2.2」と端末管理テーブルとを対比し、宛先IPアドレス「2.2.2.2」に対応する第1ゲートウェイ100を特定する。制御サーバ400は、第2のコンテンツパケットCP2の破棄を中止させる破棄中止設定を第2ゲートウェイ200に送信し、第1のコンテンツパケットCP1の複製を中止させる複製中止設定を第1ゲートウェイ100に送信する。
【0073】
第2ゲートウェイ200は、受信した破棄中止設定に基づいて第2の経路テーブルを更新する。この結果、送信した制御情報に対応する経路情報が第2の経路テーブルから削除される。したがって、コンテンツサーバ300が既に配信を停止しているにも関わらず、送信した制御情報に対応する経路情報が残存することが解消される。第1ゲートウェイ100は、受信した複製中止設定に基づいて第1の経路テーブルを更新する。この結果、第1ゲートウェイ100による第1のコンテンツパケットCP1の複製が中止される。したがって、
図14に示すように、複製された第1のコンテンツパケットCP1の端末装置12への配信が停止される。
【0074】
次に、パケット配信システムSに含まれる各構成要素の動作について、コンテンツサーバ300、第2ゲートウェイ200、制御サーバ400、第1ゲートウェイ100の順序で
図15乃至
図19を参照して説明する。
【0075】
図15は、第2実施形態におけるコンテンツサーバ300で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図16(a)は、配信要求パケットのフォーマットの他の一例である。
図16(b)は、コンテンツパケットのフォーマットの他の一例である。
まず、コンテンツ配信部320は、指定されたコンテンツIDを含む停止要求パケットを受信する(ステップS501)。第2実施形態では、停止要求パケットは、複製されたコンテンツパケットが配信されている端末装置12から送信される。停止要求パケットは、
図16(a)に示すように、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス及びコンテンツID以外に配信停止要求を含む。配信停止要求は、端末装置12が操作されて配信停止が要求された場合に、停止要求パケットに付与される。
【0076】
次いで、コンテンツ配信部320はコンテンツIDに応じたコンテンツを新たなコンテンツパケットに付与する(ステップS502)。次いで、識別情報付与部330はTOSを新たなコンテンツパケットに付与する(ステップS503)。ステップS502,S503の処理ステップは、上述したステップS102,S103の処理ステップと同様である。次いで、識別情報付与部330は新たなコンテンツパケットに配信停止情報を付与する(ステップS504)。具体的には、
図16(b)に示すように、コンテンツパケットにフラグを付与するためのフラグ領域を設ける。フラグ領域には、例えば数値「0」や数値「1」がフラグとして付与される。数値「1」は配信停止情報を表す。数値「0」は配信停止情報でなく、通常配信であることを表す。したがって、コンテンツ配信部3
20は新たなコンテンツパケットにフラグ「1」を付与する。このように、TOSの数値で配信と配信停止を識別するのではなく、フラグによって配信と配信停止を識別するため、TOSにより表現可能な配信種別の数を増やすことができる。
【0077】
次いで、コンテンツ配信部320は新たなコンテンツパケットを配信する(ステップS505)。ステップS505の処理ステップは、上述したステップS104の処理ステップと基本的に同様である。次いで、コンテンツ配信部320は新たなコンテンツパケットの配信を停止する(ステップS506)。
【0078】
図17(a)は、第2実施形態における第2ゲートウェイ200で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図17(b)は、第2の経路テーブルの一例である。
【0079】
まず、コンテンツパケット検出部230は、コンテンツサーバ300から配信された新たなコンテンツパケットを受信する(ステップS601)。次いで、コンテンツパケット検出部230は、配信停止情報を検出したか否か判断する(ステップS602)。例えば、新たなコンテンツパケットにフラグ「1」が含まれていれば、配信停止情報を検出したと判断される。新たなコンテンツパケットにフラグ「0」が含まれていれば、配信停止情報を検出しなかったと判断される。配信停止情報を検出したと判断された場合(ステップS602:YES)、コンテンツパケット検出部230は、制御情報を制御サーバ400に送信する(ステップS603)。この結果、制御サーバ400にTOS、宛先IPアドレス及びコンテンツIDの組が送信される。
【0080】
次いで、経路管理部240は、新たなコンテンツパケットの破棄を中止させる破棄中止設定を制御サーバ400から受信する(ステップS604)。経路管理部240は、破棄中止設定を受信すると、破棄中止設定に基づいて第2の経路テーブルから経路情報を削除する(ステップS605)。この結果、
図17(b)に示すように、第2の経路テーブルから、TOS「10」、宛先IPアドレス「2.2.2.2」、コンテンツID「100」、転送モード「破棄」を含む経路情報(
図11(b)参照)が削除される。尚、コンテンツパケット検出部230は、上述した制御情報の送信に併せて、新たなコンテンツパケットをパケット転送部220に送信する。この新たなコンテンツパケットは、経路情報が削除される前に、パケット転送部220で破棄される。
【0081】
図18(a)は、第2実施形態における制御サーバ400で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図18(b)は端末管理テーブルの一例である。
【0082】
まず、破棄制御部421は、制御情報を第2ゲートウェイ200から受信する(ステップS701)。次いで、破棄制御部421は、端末管理テーブルを確認する(ステップS702)。次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むIPアドレスに基づき、対応するゲートウェイを特定する(ステップS703)。例えば、制御情報がIPアドレス「2.2.2.2」を含む場合、
図18(b)では、ゲートウェイID「GW1」が特定される。
【0083】
次いで、破棄制御部421は、新たなコンテンツパケットの破棄を中止させる破棄中止設定を第2ゲートウェイ200に送信する(ステップS704)。例えば、制御情報が宛先IPアドレス「2.2.2.2」を含む場合、宛先IPアドレス「2.2.2.2」を含むコンテンツパケットの破棄を中止させる破棄中止設定が第2ゲートウェイ200に送信される。次いで、複製制御部422は、破棄制御部421による破棄中止設定の送信に基づいて、配信中のコンテンツパケットの複製を中止させる複製中止設定を、特定したゲートウェイに送信する(ステップS705)。この際、複製制御部422は、制御情報が含む宛先IPアドレスを複製中止設定に含める。この結果、例えば第1ゲートウェイ100に宛先IPアドレスを含む複製中止設定が送信される。尚、ステップS704の処理ステップとステップS705の処理ステップの順序は逆でもよい。次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むコンテンツIDを端末管理テーブルから削除する(ステップS706)。削除は、制御情報が含む宛先IPアドレスに対応する端末IPアドレスのサービス中コンテンツIDに対して行われる。したがって、
図18(b)に示すように、端末IPアドレス「2.2.2.2」を有する端末管理情報のサービス中コンテンツIDからコンテンツID「100」が削除される。この結果、制御サーバ400は、端末IPアドレス「2.2.2.2」を有する端末装置12にコンテンツID「100」のコンテンツが配信されていないことを管理できる。
【0084】
図19(a)は、第2実施形態における第1ゲートウェイ100で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図19(b)は第1の経路テーブルの一例である。
【0085】
まず、経路管理部130は、配信中のコンテンツパケットの複製を中止させる複製中止設定を制御サーバ400から受信する(ステップS801)。次いで、経路管理部130は、複製中止設定に基づいて、第1の経路テーブルからIPアドレスから削除する(ステップS802)。上述したように、複製中止設定には宛先IPアドレスが含まれる。このため、宛先IPアドレス「2.2.2.2」が複製中止設定に含まれていた場合には、
図19(b)に示すように、分岐先IPアドレス2から転送先IPアドレス「2.2.2.2」が削除される。この結果、
図14に示すように、端末装置12へのコンテンツパケットの配信が停止される。
【0086】
以上説明したように、第2実施形態では、端末装置11,12の双方にコンテンツパケットが配信されている状態で、端末装置12が停止要求パケットをコンテンツサーバ300に向けて送信し、コンテンツサーバ300から配信停止情報を含む新たなコンテンツパケットが配信された場合、コンテンツサーバ300は配信を停止し、第2ゲートウェイ200では新たなコンテンツパケットを破棄する経路情報が削除される。さらに、第1ゲートウェイ100では配信中のコンテンツパケットの複製が中止される。このように、端末装置12の利用者は複製されたコンテンツパケットの配信を停止できる。一方、端末装置11の利用者は、端末装置12への配信停止の影響を受けることなく、配信中のコンテンツパケットが含むコンテンツを継続して視聴できる。
【0087】
(第3実施形態)
続いて、本発明の第3実施形態について、
図20乃至
図25を参照して説明する。第3実施形態は、
図9を参照して説明したように、端末装置11,12の双方にコンテンツパケットが配信されている状態で、複製元のコンテンツパケットが配信されている端末装置11,12のいずれかからコンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信された場合に行われる処理である。まず、
図20を参照して、パケット配信システムSの全体的な動作について説明し、その後、
図21乃至
図25を参照して、パケット配信システムSに含まれる各構成要素の動作について説明する。
【0088】
図20は、第3実施形態におけるパケット配信システムSの動作の一例を示す図である。
【0089】
図20に示すように、端末IPアドレス「1.1.1.1」を有する端末装置11が停止要求パケットSRPをコンテンツサーバ300に向けて送信すると、コンテンツサーバ300は停止要求パケットSRPに基づいて、配信停止情報を含む第1のコンテンツパケットCP1を端末装置11に向けて配信する。配信後、コンテンツサーバ300は第1のコンテンツパケットCP1の配信を停止する。
【0090】
第2ゲートウェイ200は、第1のコンテンツパケットCP1を受信すると、第1のコンテンツパケットCP1に含まれる配信停止情報を検出し、制御情報を制御サーバ400に送信する。
【0091】
制御サーバ400は、制御情報が含む宛先IPアドレス「1.1.1.1」と端末管理テーブルとを対比し、宛先IPアドレス「1.1.1.1」に対応する第1ゲートウェイ100を特定する。制御サーバ400は、第1のコンテンツパケットCP1の転送を中止させる転送中止設定を第2ゲートウェイ200に送信する。制御サーバ400は、第2のコンテンツパケットCP2を転送させる転送設定を第1ゲートウェイ100及び第2ゲートウェイ200に送信する。
【0092】
第2ゲートウェイ200は、受信した転送中止設定及び転送設定に基づいて第2の経路テーブルを更新する。この結果、第1のコンテンツパケットCP1の転送が中止される。第2のコンテンツパケットCP2は、宛先IPアドレス「2.2.2.2」有するため、端末装置12に向けて転送される。第1ゲートウェイ100は、受信した転送設定に基づいて第1の経路テーブルを更新する。この結果、第2のコンテンツパケットCP2は第1ゲートウェイ100によって端末装置12に転送される。すなわち、
図20に示すように、第2のコンテンツパケットCP2が端末装置12に配信される。尚、第1のコンテンツパケットCP1は、第2ゲートウェイ200によって既に破棄されている。このため、第1ゲートウェイ100は第1のコンテンツパケットCP1を受信しない。
【0093】
次に、パケット配信システムSに含まれる各構成要素の動作について、コンテンツサーバ300、第2ゲートウェイ200、制御サーバ400、第1ゲートウェイ100の順序で
図21乃至
図25を参照して説明する。
【0094】
図21は、第3実施形態におけるコンテンツサーバ300で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
まず、コンテンツ配信部320は、指定されたコンテンツIDを含む停止要求パケットを受信する(ステップS901)。第3実施形態では、停止要求パケットは、複製元のコンテンツパケットが配信されている端末装置11から送信される。第3実施形態で利用される停止要求パケットは、
図16(a)を参照して説明した、第2実施形態で利用される停止要求パケットと同様である。
【0095】
次いで、コンテンツ配信部320はコンテンツIDに応じたコンテンツを要求元に向けたコンテンツパケットに付与する(ステップS902)。ここで、要求元とは、停止要求パケットを送信した端末装置11をいう。次いで、識別情報付与部330は要求元に向けたコンテンツパケットにTOSを付与する(ステップS903)。次いで、識別情報付与部330は要求元に向けたコンテンツパケットに配信停止情報を付与する(ステップS904)。具体的には、
図16(b)を参照して説明した第2実施形態と同様である。次いで、コンテンツ配信部320は要求元に向けたコンテンツパケットを配信する(ステップS905)。次いで、コンテンツ配信部320は要求元に向けたコンテンツパケットの配信を停止する(ステップS906)。
【0096】
図22は、第3実施形態における第2の経路テーブルの一例である。
第3実施形態における第2の経路テーブルは、第1実施形態及び第2実施形態で説明した第2の経路テーブルと比べて、「配信先IPアドレス」を有する点で相違する。配信先IPアドレスには、同じゲートウェイに属する複数の端末装置のうち、最初にコンテンツパケットが配信された端末装置のIPアドレスが登録される。例えば、
図22では、IPアドレス「1.1.1.1」の端末装置11もIPアドレス「2.2.2.2」の端末装置12も第1ゲートウェイ100に属する(
図1及び
図6(b)も併せて参照)。また、第1実施形態で説明したように、最初にIPアドレス「1.1.1.1」の端末装置11にコンテンツパケットが配信され、次に、IPアドレス「2.2.2.2」の端末装置12にコンテンツパケットが配信される。このため、配信先IPアドレスにはIPアドレス「1.1.1.1」が登録される。尚、配信先IPアドレスを新たに設ける利点については後に詳しく述べる。
【0097】
図23(a)は、第3実施形態における第2ゲートウェイ200で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図23(b)は、第2の経路テーブルの一例である。
【0098】
まず、コンテンツパケット検出部230は、コンテンツサーバ300から配信された要求元に向けたコンテンツパケットを受信する(ステップS1001)。次いで、コンテンツパケット検出部230は、配信停止情報を検出したか否か判断する(ステップS1002)。例えば、要求元に向けたコンテンツパケットにフラグ「1」が含まれていれば、配信停止情報を検出したと判断される。要求元に向けたコンテンツパケットにフラグ「0」が含まれていれば、配信停止情報を検出しなかったと判断される。配信停止情報を検出したと判断された場合(ステップS1002:YES)、コンテンツパケット検出部230は、制御情報を制御サーバ400に送信する(ステップS1003)。この結果、制御サーバ400にTOS、宛先IPアドレス及びコンテンツIDの組が送信される。
【0099】
次いで、経路管理部240は、要求元に向けたコンテンツパケットの転送を中止させる転送中止設定を制御サーバ400から受信する(ステップS1004)。転送中止設定には、要求元のIPアドレスが含まれる。第3実施形態では、要求元が端末装置11であるため、転送中止設定に宛先IPアドレス「1.1.1.1」が含まれる。経路管理部240は、転送中止設定を受信すると、転送中止設定に基づいて第2の経路テーブルを更新する(ステップS1005)。
【0100】
ここで、
図22及び
図23(b)を参照して、経路管理部240による更新処理の具体的について説明する。まず、経路管理部240は、転送中止設定に含まれる宛先IPアドレス(例えば宛先IPアドレス「1.1.1.1」)と第2の経路テーブルとを対比する。次いで、経路管理部240は宛先IPアドレスが一致する経路情報を削除対象として特定する。この結果、
図22では、TOS「10」、宛先IPアドレス「1.1.1.1」、コンテンツID「100」、転送モード「転送」を含む経路情報が削除対象として特定される。次いで、経路管理部240は特定した経路情報に含まれる配信先IPアドレスを確認し、同一の配信先IPアドレスを有する経路情報が第2の経路テーブルの中に存在するか否か判断する。
図22では、配信先IPアドレス「1.1.1.1」、宛先IPアドレス「2.2.2.2」の経路情報が存在する。経路情報が存在する場合、経路管理部240は、その経路情報の転送モードを「転送」に書き換える。この結果、
図23(b)に示すように、宛先IPアドレス「2.2.2.2」の経路情報の転送モードが「破棄」から「転送」に書き換えられる。次いで、経路管理部240は、特定した経路情報の転送モードが「転送」である場合、
図23(b)に示すように、その経路情報を削除する。
【0101】
図24(a)は、第3実施形態における制御サーバ400で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図24(b)は端末管理テーブルの一例である。
【0102】
まず、破棄制御部421は、制御情報を第2ゲートウェイ200から受信する(ステップS1101)。次いで、破棄制御部421は、端末管理テーブルを確認する(ステップS1102)。次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むIPアドレスに基づき、対応するゲートウェイを特定する(ステップS1103)。例えば、制御情報がIPアドレス「1.1.1.1」を含む場合、
図24(b)では、ゲートウェイID「GW1」が特定される。
【0103】
次いで、破棄制御部421は、要求元に向けたコンテンツパケットの転送を中止させる転送中止設定を第2ゲートウェイ200に送信する(ステップS1104)。例えば、制御情報が宛先IPアドレス「1.1.1.1」を含む場合、宛先IPアドレス「1.1.1.1」を含むコンテンツパケットの破棄を中止させる破棄中止設定が第2ゲートウェイ200に送信される。次いで、複製制御部422は、破棄制御部421による転送中止設定の送信に基づいて、新たなコンテンツパケットを転送させる転送設定を、特定したゲートウェイに送信する(ステップS1105)。この際、複製制御部422は、制御情報が含む宛先IPアドレスを転送設定に含める。この結果、例えば第1ゲートウェイ100に宛先IPアドレスを含む転送設定が送信される。尚、ステップS1104の処理ステップとステップS1105の処理ステップの順序は逆でもよい。次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むコンテンツIDを端末管理テーブルから削除する(ステップS1106)。削除は、制御情報が含む宛先IPアドレスに対応する端末IPアドレスのサービス中コンテンツIDに対して行われる。したがって、
図24(b)に示すように、端末IPアドレス「1.1.1.1」を有する端末管理情報のサービス中コンテンツIDからコンテンツID「100」が削除される。この結果、制御サーバ400は、端末IPアドレス「1.1.1.1」を有する端末装置11にコンテンツID「100」のコンテンツが配信されていないことを管理できる。
【0104】
図25(a)は、第3実施形態における第1ゲートウェイ100で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図25(b)は第1の経路テーブルの一例である。
【0105】
まず、経路管理部130は、新たなコンテンツパケットを転送させる転送設定を制御サーバ400から受信する(ステップS1201)。次いで、経路管理部130は、転送設定に基づいて、第1の経路テーブルからIPアドレスから削除する(ステップS1202)。上述したように、転送設定には宛先IPアドレスが含まれる。このため、宛先IPアドレス「1.1.1.1」が転送設定に含まれていた場合には、
図25(b)に示すように、分岐先IPアドレス1から宛先IPアドレス「1.1.1.1」が削除される。この結果、
図20に示すように、端末装置12へのコンテンツパケットの配信が停止される。尚、複製元の第1のコンテンツパケットCP1は、コンテンツサーバ300から配信されていない。分岐先IPアドレス1からIPアドレスが削除されることにより、コンテンツサーバ300が既に配信を停止しているにも関わらず、分岐先IPアドレス1にIPアドレスが残存するということが解消される。
【0106】
以上説明したように、配信先IPアドレスに基づいて、削除される経路情報に含まれる配信先IPアドレスと同一の配信先IPアドレスを有する経路情報の転送モードが「破棄」から「転送」に書き換えられる。この結果、第1のコンテンツパケットCP1が端末装置11及び端末装置12の双方に配信されている状態で、複製元の第1のコンテンツパケットCP1が配信されている端末装置11からコンテンツの停止要求があっても、端末装置12には第1のコンテンツパケットCP1が含むコンテンツと同一のコンテンツを含む第2のコンテンツパケットCP2が配信される。したがって、停止要求の影響を受けることなく、端末装置12の利用者は、継続してコンテンツを視聴できる。
【0107】
(第4実施形態)
続いて、本発明の第4実施形態について、
図26乃至
図36を参照して説明する。第4実施形態は、
図9を参照して説明したように、端末装置11,12の双方にコンテンツパケットが配信されており、さらに、端末装置13からの配信要求に基づいて端末装置13にもコンテンツパケットが配信されている状態で、複製元のコンテンツパケットが配信されている端末装置11,12のいずれかからコンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信された場合に行われる処理である。
【0108】
まず、
図26乃至
図31を参照して、パケット配信システムSの全体的な動作うち、端末装置13からの配信要求に基づいて端末装置13にコンテンツパケットが配信されるまでの動作について説明する。次に、
図32乃至
図36を参照して、パケット配信システムSの全体的な動作うち、複製元のコンテンツパケットが配信されている端末装置11,12のいずれかからコンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信された場合の動作について説明する。
【0109】
図26は、第4実施形態におけるパケット配信システムSの動作の一例を示す図である。
【0110】
まず、第4実施形態におけるパケット配信システムSは、第3ゲートウェイ500を有する点で上述した第1実施形態乃至第3実施形態と相違する。
第3ゲートウェイ500は、コア網CNの境界のうち、端末装置13の側に配置されている。第3ゲートウェイ500は、基地局23から受信した配信要求パケットRP3を第2ゲートウェイ200に転送する。第3ゲートウェイ500は、第2ゲートウェイ200から転送されたコンテンツパケットを基地局23に転送する。
【0111】
第1実施形態で説明したように、端末装置11及び端末装置12の双方に第1のコンテンツパケットCP1が配信されている状態で、端末IPアドレス「3.3.3.3」を有する端末装置13が配信要求パケットRP3をコンテンツサーバ300に向けて送信すると、コンテンツサーバ300は配信要求パケットRP3に応じた第3のコンテンツパケットCP3を端末装置12に向けて配信する。
【0112】
第2ゲートウェイ200は、第3のコンテンツパケットCP3を受信すると、第3のコンテンツパケットCP3に含まれる制御情報と第2の経路テーブルを対比し、新たなコンテンツパケットを検出したか否か判断する。第2ゲートウェイ200は、第2の経路テーブルに制御情報が含まれていない場合、新たなコンテンツパケットを検出したと判断し、制御情報を制御サーバ400に送信する。
【0113】
制御サーバ400は、制御情報が含む宛先IPアドレスと端末管理テーブルとを対比し、宛先IPアドレスに対応するゲートウェイIDを特定する。制御サーバ400は、特定したゲートウェイIDに基づいてサービス中コンテンツIDを確認する。制御サーバ400は、サービス中コンテンツIDを確認した結果、制御情報が含むコンテンツIDと同一のコンテンツIDが存在する場合、最初の配信でないと判断し、第3のコンテンツパケットCP3を破棄させる破棄設定と第1のコンテンツパケットCP1を複製させる複製設定とを第2ゲートウェイ200に送信する。さらに、制御サーバ400は、特定したゲートウェイ(例えば、第3ゲートウェイ500)に第3のコンテンツパケットCP3を転送させる転送設定を送信する。制御サーバ400は、送信後、端末管理テーブルのサービス中コンテンツIDに制御情報が含むコンテンツIDを登録する。
【0114】
第2ゲートウェイ200は、受信した破棄設定及び複製設定に基づいて第2の経路テーブルを更新する。この結果、
図26に示すように、第3のコンテンツパケットCP3が第2ゲートウェイ200によって破棄される。第1のコンテンツパケットCP1が第2ゲートウェイ200によって複製される。この際、複製された第1のコンテンツパケットCP1の宛先IPアドレスは、更新された第2の経路テーブルに基づいて、端末装置13のIPアドレスに書き換えられる。第3ゲートウェイ500は、受信した転送設定に基づいて第3の経路テーブルを更新する。この結果、
図26に示すように、第1のコンテンツパケットCP1が第2ゲートウェイ200によって複製される。そして、端末装置13には、第2ゲートウェイ200によって複製された第1のコンテンツパケットCP1が配信される。ユーザID「1003」の利用者は端末装置13に配信された複製された第1のコンテンツパケットCP1に含まれるコンテンツを視聴できる。
【0115】
次に、パケット配信システムSに含まれる各構成要素の動作について、コンテンツサーバ300、第2ゲートウェイ200、制御サーバ400、第1ゲートウェイ100の順序で
図27乃至
図31を参照して説明する。
【0116】
図27は、第4実施形態におけるコンテンツサーバ300で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。尚、
図27に示されるフローチャートは、
図10に示されるフローチャートと基本的に同様である。
まず、コンテンツ配信部310は、指定されたコンテンツIDを含む配信要求パケットを受信する(ステップS1301)。第4実施形態では、配信要求パケットは端末装置13から送信される。次いで、コンテンツ配信部310はコンテンツIDに応じたコンテンツをコンテンツパケットに付与する(ステップS1302)。次いで、識別情報付与部330は、TOSをコンテンツパケットに付与する(ステップS1303)。次いで、コンテンツ配信部310はコンテンツパケットを要求元に向けて配信する(ステップS1304)。第4実施形態では、要求元が端末装置13であるため、コンテンツ配信部310は宛先IPアドレス「3.3.3.
3」を含むコンテンツパケットを端末装置13に向けて配信する。
【0117】
図28は、第4実施形態における第2の経路テーブルの一例である。
第4実施形態における第2の経路テーブルは、第3実施形態で説明した第2の経路テーブルと比べて、複数の配信先IPアドレスを有する点で相違する。
図28では、2つの配信先IPアドレスが示されているが3つ以上の配信先IPアドレスであってもよい。配信先IPアドレス1には、第3実施形態で説明したように、同じゲートウェイに属する複数の端末装置のうち、最初にコンテンツパケットが配信された端末装置のIPアドレスが登録される。配信先IPアドレス2には、既に登録された宛先IPアドレスを有する端末装置が属するゲートウェイと異なるゲートウェイに属する端末装置から、既に登録されたコンテンツIDと同じコンテンツIDを有するコンテンツの配信が最初に要求された場合に、その端末装置が有するIPアドレスが登録される。尚、配信先IPアドレス2の具体的な登録方法及び配信先IPアドレス2を新たに設ける利点については後に詳しく述べる。
【0118】
図29(a)は、第4実施形態における第2ゲートウェイ200で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図29(b)は、第2の経路テーブルの一例である。尚、
図29(a)に示すフローチャートは、基本的に
図11(a)に示すフローチャートと同様である。
【0119】
まず、コンテンツパケット検出部230は、コンテンツサーバ300から配信されたコンテンツパケットを受信する(ステップS1401)。次いで、コンテンツパケット検出部230は、第2の経路テーブルを確認し(ステップS1402)、新たなコンテンツパケットを検出したか否かを判断する(ステップS1403)。コンテンツパケット検出部230は、新たなコンテンツパケットを検出したと判断した場合、制御情報を制御サーバ400に送信する(ステップS1404)。併せて、コンテンツパケット検出部230は、新たなコンテンツパケットをパケット転送部220に送信する。次いで、経路管理部240は、新たなコンテンツパケットを破棄させる破棄設定を制御サーバ400から受信する(ステップS1405)。
【0120】
次いで、経路管理部240は、配信中のコンテンツパケットを複製させる複製設定を制御サーバ400から受信する(ステップS1406)。これにより、第1のコンテンツパケットCP1が複製される。経路管理部240は、破棄設定及び複製設定を受信すると、破棄設定及び複製設定に基づいて第2の経路テーブルに経路情報を登録する(ステップS1407)。例えば破棄設定が受信されれば、
図29(b)に示すように、第2の経路テーブルには、TOS「10」、宛先IPアドレス「3.3.3.3」、コンテンツID「100」を含むコンテンツパケットを破棄する経路情報が登録される。複製設定が受信されれば、新たに登録された経路情報のTOSとコンテンツIDが同じである経路情報のうち、転送モードが「転送」である経路情報の配信先IPアドレス2に、新たに登録された経路情報の配信先IPアドレス1を登録する。このため、TOS、コンテンツID及び転送モードに基づいて、配信先IPアドレス1に登録されたIPアドレス「3.3.3.3」が配信先IPアドレス2にも登録される。
【0121】
パケット転送部220は、新たなコンテンツパケットをコンテンツパケット検出部230から受信する。すなわち、第3のコンテンツパケットCP3が受信される。パケット転送部220は、第2の経路テーブルの転送モードを確認し、受信した新たなコンテンツパケットに対する処理を決定する。新たなコンテンツパケットにTOS「10」、宛先IPアドレス「3.3.3.3」及びコンテンツID「100」が含まれている場合、パケット転送部220は、第2の経路テーブルに登録された経路情報に従って新たなコンテンツパケットを破棄する(ステップS1408)。この結果、
図26に示すように、新たなコンテンツパケットに相当する第3のコンテンツパケットCP3は第2ゲートウェイ200によって破棄される。さらに、配信中のコンテンツパケットにTOS「10」、宛先IPアドレス「1.1.1.1」及びコンテンツID「100」が含まれている場合、パケット転送部220は、第2の経路テーブルに登録された経路情報に従って配信中のコンテンツパケットを複製する(ステップS1409)。この結果、
図26に示すように、配信中のコンテンツパケットに相当する第1のコンテンツパケットCP1は第2ゲートウェイ200によって複製される。複製された第1のコンテンツパケットの宛先IPアドレス「1.1.1.1」は、パケット転送部220によって配信先IPアドレス2に登録されたIPアドレス「3.3.3.3」に書き換えられる。
【0122】
図30(a)は、第4実施形態における制御サーバ400で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。より詳しくは、
図29(a)を参照して説明したように、第2ゲートウェイ200から制御情報が送信された場合に実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図30(b)は端末管理テーブルの一例である。尚、
図30(a)に示すフローチャートは、基本的に
図12(a)に示すフローチャートと同様である。
【0123】
まず、破棄制御部421は、制御情報を第2ゲートウェイ200から受信する(ステップS1501)。次いで、破棄制御部421は、端末管理テーブルを確認する(ステップS1502)。次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むIPアドレスに基づき、対応するゲートウェイを特定する(ステップS1503)。例えば、制御情報がIPアドレス「3.3.3.3」を含む場合、
図30(b)では、ゲートウェイID「GW3」が特定される。次いで、破棄制御部421は、特定したゲートウェイのコンテンツIDを確認する(ステップS1504)。端末IPアドレス「3.3.3.3」には、まだコンテンツID「100」のコンテンツが配信されていないため、サービス中コンテンツIDは未登録である(例えば
図12(b)参照)。このため、ゲートウェイID「GW3」のコンテンツIDが未登録であることが確認される。
【0124】
次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むコンテンツIDと同一のコンテンツIDが存在したか否か判断する(ステップS1505)。ここで、第4実施形態では破棄制御部421は、制御情報が含むコンテンツIDと同一のコンテンツIDが端末管理テーブルの中に存在したか否か判断する。例えば、制御情報にコンテンツID「100」が含まれていれば、端末管理テーブルの中にはコンテンツID「100」を有する経路情報が既に登録されているため、同一のコンテンツIDが存在したと判断される。破棄制御部421は、制御情報が含むコンテンツIDと同一のコンテンツIDが存在したと判断した場合(ステップS1505:YES)、新たなコンテンツパケットを破棄させる破棄設定を第2ゲートウェイ200に送信する(ステップS1506)。次いで、破棄制御部421は、配信中のコンテンツパケットを複製させる複製設定を第2ゲートウェイ200に送信する(ステップS1507)。この結果、新たなコンテンツパケットに対応する第3のコンテンツパケットCP3は第2のゲートウェイ200によって破棄される。配信中のコンテンツパケットに対応する第1のコンテンツパケットCP1は第2のゲートウェイによって複製される。次いで、複製制御部422は、破棄制御部421による破棄設定及び複製設定の送信に基づいて、新たなコンテンツパケットを転送させる転送設定を、特定したゲートウェイに送信する(ステップS1508)。この際、複製制御部422は、TOS、コンテンツID及び転送されるコンテンツパケットの転送先となる転送先IPアドレスを転送設定に含める。この結果、例えば第3ゲートウェイ500に転送先IPアドレスを含む転送設定が送信される。次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むコンテンツIDを端末管理テーブルに登録する(ステップS1509)。登録は、制御情報が含む宛先IPアドレスに対応する端末IPアドレスのサービス中コンテンツIDに対して行われる。したがって、
図30(b)に示すように、端末IPアドレス「3.3.3.3」を有する端末管理情報のサービス中コンテンツIDにコンテンツID「100」が登録される。この結果、制御サーバ400は、端末IPアドレス「3.3.3.3」を有する端末装置13にコンテンツID「100」のコンテンツが配信されていることを管理できる。
【0125】
図31(a)は、第4実施形態における第3ゲートウェイ500で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。より詳しくは、
図30(a)を参照して説明したように、制御サーバ400から転送設定が送信された場合に実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図31(b)は第1の経路テーブルの一例である。尚、第3ゲートウェイ500は、基本的に上述した第1ゲートウェイ100と同様の機能を有する。このため、第3ゲートウェイ500が有する各機能には、第1ゲートウェイ100が備える経路テーブル記憶部110、パケット転送部120及び経路管理部130に対応する符号を付して説明する。
【0126】
まず、経路管理部530は、新たなコンテンツパケットを転送させる転送設定を制御サーバ400から受信する(ステップS1601)。次いで、経路管理部
530は、転送設定に基づいて、第3の経路テーブルにIPアドレスを登録する(ステップS1602)。上述したように、転送設定には転送先IPアドレスが含まれる。このため、転送先IPアドレス「3.3.3.3」が転送設定に含まれていた場合には、
図31(b)に示すように、宛先IPアドレス及び分岐先IPアドレス1に転送先IPアドレス「3.3.3.3」が登録される。併せて、転送設定に含まれるTOS「10」及びコンテンツID「100」も登録される。次いで、パケット転送部520は、新たなコンテンツパケットを転送する(ステップS1603)。より詳しくは、パケット転送部520は、第3の経路テーブルを確認し、新たなコンテンツパケットをIPアドレス「3.3.3.3」に転送する。この結果、
図26に示すように、端末装置11,12に配信されているコンテンツと同一のコンテンツを含むコンテンツパケットが端末装置13に配信される。
【0127】
図32は、第4実施形態におけるパケット配信システムSの動作の一例を示す図である。
【0128】
図26に示すように、端末装置11、端末装置12及び端末装置13に第1のコンテンツパケットCP1が配信されている状態で、端末IPアドレス「1.1.1.」を有する端末装置11が停止要求パケットSRPをコンテンツサーバ300に向けて送信すると、コンテンツサーバ300は停止要求パケットSRPに基づいて、配信停止情報を含む第1のコンテンツパケットCP1を端末装置11に向けて配信する。配信後、コンテンツサーバ300は第1のコンテンツパケットCP1の配信を停止する。
【0129】
第2ゲートウェイ200は、第1のコンテンツパケットCP1を受信すると、第1のコンテンツパケットCP1に含まれる配信停止情報を検出し、制御情報を制御サーバ400に送信する。
【0130】
制御サーバ400は、制御情報が含む宛先IPアドレス「1.1.1.1」と端末管理テーブルとを対比し、宛先IPアドレス「1.1.1.1」に対応する第1ゲートウェイ100を特定する。制御サーバ400は、第1のコンテンツパケットCP1の転送を中止させる転送中止設定及び複製を中止させる複製中止設定を第2ゲートウェイ200に送信する。制御サーバ400は、第2のコンテンツパケットCP2を転送させる転送設定及び複製させる複製設定を第2ゲートウェイ200に送信する。制御サーバ400は、第2のコンテンツパケットCP2を転送させる転送設定を第1ゲートウェイ100に送信する。
【0131】
第2ゲートウェイ200は、受信した転送中止設定、複製中止設定、転送設定及び複製設定に基づいて第2の経路テーブルを更新する。この結果、第1のコンテンツパケットCP1の転送及び複製が中止される。第2のコンテンツパケットCP2が転送される。第2のコンテンツパケットCP2が複製される。複製元となる第2のコンテンツパケットCP2は、宛先IPアドレス「2.2.2.2」有するため、端末装置12に向けて転送される。複製された第2のコンテンツパケットCP2の宛先IPアドレスは、複製の際に、端末装置13のIPアドレス「3.3.3.3」に書き換えられる。このため、複製された第2のコンテンツパケットCP2は、端末装置13に向けて転送される。第1ゲートウェイ100は、受信した転送設定に基づいて第1の経路テーブルを更新する。この結果、第2のコンテンツパケットCP2は第1ゲートウェイ100によって端末装置12に転送される。すなわち、
図32に示すように、第2のコンテンツパケットCP2が端末装置12に配信される。尚、第1のコンテンツパケットCP1は、第2ゲートウェイ200によって既に破棄されている。このため、第1ゲートウェイ100は第1のコンテンツパケットCP1を受信しない。
【0132】
次に、パケット配信システムSに含まれる各構成要素の動作について、コンテンツサーバ300、第2ゲートウェイ200、制御サーバ400、第1ゲートウェイ100の順序で
図33乃至
図36を参照して説明する。
【0133】
図33は、第4実施形態におけるコンテンツサーバ300で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。尚、
図33に示すフローチャートは、基本的に
図21に示すフローチャートと同様である。
まず、コンテンツ配信部320は、指定されたコンテンツIDを含む停止要求パケットを受信する(ステップS1701)。第4実施形態では、停止要求パケットは、複製元のコンテンツパケットが配信されている端末装置11から送信される。第4実施形態で利用される停止要求パケットは、
図16(a)を参照して説明した、第2実施形態で利用される停止要求パケットと同様である。
【0134】
次いで、コンテンツ配信部320はコンテンツIDに応じたコンテンツを要求元に向けたコンテンツパケットに付与する(ステップS1702)。ここで、要求元とは、停止要求パケットを送信した端末装置11をいう。次いで、識別情報付与部330は要求元に向けたコンテンツパケットにTOSを付与する(ステップS1703)。次いで、識別情報付与部330は要求元に向けたコンテンツパケットに配信停止情報を付与する(ステップS1704)。具体的には、
図16(b)を参照して説明した第2実施形態と同様である。次いで、コンテンツ配信部320は要求元に向けたコンテンツパケットを配信する(ステップS1705)。次いで、コンテンツ配信部320は要求元に向けたコンテンツパケットの配信を停止する(ステップS1706)。
【0135】
図34(a)は、第4実施形態における第2ゲートウェイ200で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図34(b)は、第2の経路テーブルの一例である。尚、
図34(a)に示すフローチャートは、基本的に
図23(a)に示すフローチャートと同様である。
【0136】
まず、コンテンツパケット検出部230は、コンテンツサーバ300から配信された要求元に向けたコンテンツパケットを受信する(ステップS1801)。次いで、コンテンツパケット検出部230は、配信停止情報を検出したか否か判断する(ステップS1802)。例えば、要求元に向けたコンテンツパケットにフラグ「1」が含まれていれば、配信停止情報を検出したと判断される。要求元に向けたコンテンツパケットにフラグ「0」が含まれていれば、配信停止情報を検出しなかったと判断される。配信停止情報を検出したと判断された場合(ステップS1802:YES)、コンテンツパケット検出部230は、制御情報を制御サーバ400に送信する(ステップS1803)。この結果、制御サーバ400にTOS、宛先IPアドレス及びコンテンツIDの組が送信される。
【0137】
次いで、経路管理部240は、要求元に向けたコンテンツパケットの転送及び複製を中止させる設定を制御サーバ400から受信する(ステップS1804)
。設定には、要求元のIPアドレスが含まれる。第4実施形態では、要求元が端末装置11であるため
、設定に宛先IPアドレス「1.1.1.1」が含まれる。次いで、経路管理部240は、配信中のコンテンツパケットを転送及び複製させる設定を制御サーバ400から受信する(ステップS1805)。経路管理部240は、各種の設定を受信すると、受信した設定に基づいて第2の経路テーブルを更新する(ステップS1806)。
【0138】
ここで、
図29(b)及び
図34(b)を参照して、経路管理部240による更新処理の具体的について説明する。まず、経路管理部240は
、設定に含まれる宛先IPアドレス(例えば宛先IPアドレス「1.1.1.1」)と第2の経路テーブルとを対比する。次いで、経路管理部240は宛先IPアドレスが一致する経路情報を削除対象として特定する。この結果、
図29(b)では、TOS「10」、宛先IPアドレス「1.1.1.1」、コンテンツID「100」、転送モード「転送」を含む経路情報が削除対象として特定される。次いで、経路管理部240は特定した経路情報に含まれる配信先IPアドレス2を確認し、同一のIPアドレスを有する経路情報が配信先IPアドレス1の中に存在するか否か判断する。
図29(b)では、配信先IPアドレス2に登録されたIPアドレス「3.3.3.3」が確認され、このIPアドレスと同じIPアドレスが配信先IPアドレス1に存在する。経路情報が存在する場合、経路管理部240は、その経路情報の転送モードを「転送」に書き換えるとともに、配信先IPアドレス2に削除対象として特定された経路情報の配信先IPアドレス2を登録する。この結果、
図34(b)に示すように、宛先IPアドレス「2.2.2.2」の経路情報の転送モードが「破棄」から「転送」に書き換えられるとともに、配信先IPアドレス2にIPアドレス「3.3.3.3」が登録される。次いで、経路管理部240は、削除対象として特定した経路情報の転送モードが「転送」である場合、
図34(b)に示すように、その経路情報を削除する。
【0139】
図35(a)は、第4実施形態における制御サーバ400で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図35(b)は端末管理テーブルの一例である。
【0140】
まず、破棄制御部421は、制御情報を第2ゲートウェイ200から受信する(ステップS1901)。次いで、破棄制御部421は、端末管理テーブルを確認する(ステップS1902)。次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むIPアドレスに基づき、対応するゲートウェイを特定する(ステップS1903)。例えば、制御情報がIPアドレス「1.1.1.1」を含む場合、
図35(b)では、ゲートウェイID「GW1」が特定される。
【0141】
次いで、破棄制御部421は、要求元に向けたコンテンツパケットの転送及び複製を中止させる設定を第2ゲートウェイ200に送信する(ステップS1904)。次いで、破棄制御部421は、配信中のコンテンツパケットを転送及び複製させる設定を第2ゲートウェイ200に送信する(ステップS1905)。複製制御部422は、破棄制御部421による設定の送信に基づいて、配信中のコンテンツパケットを転送させる設定を、特定したゲートウェイに送信する(ステップS1906)。この際、複製制御部422は、制御情報が含む宛先IPアドレスを当該設定に含める。この結果、例えば第1ゲートウェイ100に宛先IPアドレスを含む設定が送信される。次いで、破棄制御部421は、制御情報が含むコンテンツIDを端末管理テーブルから削除する(ステップS1907)。削除は、制御情報が含む宛先IPアドレスに対応する端末IPアドレスのサービス中コンテンツIDに対して行われる。したがって、
図35(b)に示すように、端末IPアドレス「1.1.1.1」を有する端末管理情報のサービス中コンテンツIDからコンテンツID「100」が削除される。この結果、制御サーバ400は、端末IPアドレス「1.1.1.1」を有する端末装置11にコンテンツID「100」のコンテンツが配信されていないことを管理できる。
【0142】
図36(a)は、第4実施形態における第1ゲートウェイ100で実行される処理ステップを例示するフローチャートである。より詳しくは、
図35(a)を参照して説明したように、制御サーバ400から転送させる設定が送信された場合に実行される処理ステップを例示するフローチャートである。
図36(b)は第1の経路テーブルの一例である。
【0143】
まず、経路管理部130は、配信中のコンテンツパケットを転送させる設定を制御サーバ400から受信する(ステップS2001)。次いで、経路管理部130は、当該設定に基づいて、第1の経路テーブルからIPアドレスから削除する(ステップS2002)。上述したように、転送させる設定には宛先IPアドレスが含まれる。このため、宛先IPアドレス「1.1.1.1」が転送設定に含まれていた場合には、
図36(b)に示すように、分岐先IPアドレス1から宛先IPアドレス「1.1.1.1」が削除される。この結果、
図32に示すように、端末装置11へのコンテンツパケットの配信が停止される。尚、複製元の第1のコンテンツパケットCP1は、コンテンツサーバ300から配信されていない。分岐先IPアドレス1からIPアドレスが削除されることにより、コンテンツサーバ300が既に配信を停止しているにも関わらず、分岐先IPアドレス1にIPアドレスが残存するという事象が解消される。
【0144】
以上説明したように、配信先IPアドレス1及び配信先IPアドレス2に基づいて、削除される経路情報に含まれる配信先IPアドレス2と同一のIPアドレスを配信先IPアドレス1に有する経路情報の転送モードが「破棄」から「転送」に書き換えられるとともに、配信先IPアドレス2と同一のIPアドレスがその経路情報に登録される。この結果、第1のコンテンツパケットCP1が端末装置11、端末装置12及び端末装置13に配信されている状態で、複製元の第1のコンテンツパケットCP1が配信されている端末装置11からコンテンツの停止要求があっても、端末装置12には第1のコンテンツパケットCP1が含むコンテンツと同一のコンテンツを含む第2のコンテンツパケットCP2が配信される。また、端末装置13には第1のコンテンツパケットCP1が含むコンテンツと同一のコンテンツを含む複製された第2のコンテンツパケットCP2が配信される。したがって、停止要求の影響を受けることなく、端末装置12の利用者及び端末装置13の利用者は、継続してコンテンツを視聴できる。
【0145】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0146】
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1)パケットを転送する第1の転送装置であって、コア網の境界のうち、同一のコンテンツの配信を要求する配信要求パケットをそれぞれ送信する第1及び第2の端末装置の側に配置された第1の転送装置と、パケットを転送する第2の転送装置であって、前記コア網の境界のうち、前記第1及び第2の端末装置のいずれかから送信された配信要求パケットに応じて、前記配信要求パケットを送信した端末装置に向けて前記コンテンツに関する第1のコンテンツパケットを配信するコンテンツ配信装置の側に配置された第2の転送装置と、前記第1及び第2の転送装置の動作を制御する制御装置と、を有し、前記制御装置は、前記第1及び第2の端末装置の一方に前記第1のコンテンツパケットが配信されている状態で、前記第1及び第2の端末装置の他方から前記配信要求パケットが送信され、前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて新たに配信された第2のコンテンツパケットが前記第2の転送装置によって検出された場合、検出された前記第2のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に破棄させる破棄制御手段と、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第1及び第2の端末装置の一方に配信されている第1のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先として前記第1の転送装置に複製させる複製制御手段と、を含むことを特徴とするパケット配信システム。
(付記2)前記第2のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御手段は、前記第1及び第2の端末装置の他方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて配信された第2のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出された場合、前記第2のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第2のコンテンツパケットの破棄を中止させ、前記複製制御手段は、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第1のコンテンツパケットの前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先とした複製を中止させる、ことを特徴とする付記1に記載のパケット配信システム。
(付記3)前記第1のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御手段は、前記第1及び第2の端末装置の一方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の一方に向けて配信された第1のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出された場合、前記第1のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第1のコンテンツパケットの転送を中止させるとともに、前記第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先として転送させ、前記複製制御手段は、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第2の転送装置から転送された第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に転送させる、ことを特徴とする付記1に記載のパケット配信システム。
(付記4)パケットを転送する第3の転送装置であって、コア網の境界のうち、コンテンツの配信を要求する配信要求パケットを送信する第3の端末装置の側に配置された第3の転送装置をさらに有し、前記第1のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御手段は、前記第1及び第2の端末装置の双方に前記第1のコンテンツパケットが配信されている状態で、前記第3の端末装置から前記コンテンツの配信を要求する配信要求パケットが送信され、前記コンテンツ配信装置から前記第3の端末装置に向けて新たに配信された第3のコンテンツパケットが前記第2の転送装置によって検出された場合、検出された前記第3のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記コンテンツ配信装置から前記第3の端末装置に向けて配信された第3のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に破棄させ、前記第1及び第2の端末装置の一方に配信されている第1のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に複製させ、複製された第1のコンテンツパケットを前記第3の転送装置を介して前記第3の端末装置に向けて転送させ、前記第1及び第2の端末装置の一方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の一方に向けて配信された第1のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出されたとき、前記第1のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第1のコンテンツパケットの転送及び複製を中止させ、前記第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて転送させるとともに複製させ、複製された第2のコンテンツパケットを前記第3の転送装置を介して前記第3の端末装置に向けて転送させ、前記複製制御手段は、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第2の転送装置から転送された第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に転送させる、こと特徴とする付記1に記載のパケット配信システム。
(付記5)同一のコンテンツの配信を要求する配信要求パケットをそれぞれ送信する第1及び第2の端末装置の一方に、前記配信要求パケットに応じた前記コンテンツに関する第1のコンテンツパケットが配信されている状態で、前記第1及び第2の端末装置の他方から前記配信要求パケットが送信され、該配信要求パケットに応じて前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて新たに配信された第2のコンテンツパケットが第2の転送装置によって検出された場合、検出された前記第2のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に破棄させる破棄制御手段と、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第1及び第2の端末装置の一方に配信されている第1のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先として第1の転送装置に複製させる複製制御手段と、を有し、前記第1の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、コア網の境界のうち、第1及び第2の端末装置の側に配置されており、前記第2の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、前記コア網の境界のうち、前記配信要求パケットに応じて前記第1又は第2のコンテンツパケットを配信するコンテンツ配信装置の側に配置されている、ことを特徴とする制御装置。
(付記6)前記第2のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御手段は、前記第1及び第2の端末装置の他方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて配信された第2のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出された場合、前記第2のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第2のコンテンツパケットの破棄を中止させ、前記複製制御手段は、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第1のコンテンツパケットの前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先とした複製を中止させる、ことを特徴とする付記5に記載の制御装置。
(付記7)前記第1のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御手段は、前記第1及び第2の端末装置の一方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の一方に向けて配信された第1のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出された場合、前記第1のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第1のコンテンツパケットの転送を中止させるとともに、前記第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先として転送させ、前記複製制御手段は、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第2の転送装置から転送された第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に転送させる、ことを特徴とする付記5に記載の制御装置。
(付記8)前記第1のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御手段は、前記第1及び第2の端末装置の双方に前記第1のコンテンツパケットが配信されている状態で、第3の端末装置から前記コンテンツの配信を要求する配信要求パケットが送信され、前記コンテンツ配信装置から前記第3の端末装置に向けて新たに配信された第3のコンテンツパケットが前記第2の転送装置によって検出された場合、検出された前記第3のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記コンテンツ配信装置から前記第3の端末装置に向けて配信された第3のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に破棄させ、前記第1及び第2の端末装置の一方に配信されている第1のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に複製させ、複製された第1のコンテンツパケットを第3の転送装置を介して前記第3の端末装置に向けて転送させ、前記第1及び第2の端末装置の一方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の一方に向けて配信された第1のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出されたとき、前記第1のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第1のコンテンツパケットの転送及び複製を中止させ、前記第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて転送させるとともに複製させ、複製された第2のコンテンツパケットを前記第3の転送装置を介して前記第3の端末装置に向けて転送させ、前記複製制御手段は、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第2の転送装置から転送された第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に転送させ、前記第3の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、コア網の境界のうち、前記同一のコンテンツの配信を要求する配信要求パケットを送信する第3の端末装置の側に配置されている、こと特徴とする付記5に記載の制御装置。
(付記9)コンピュータが、同一のコンテンツの配信を要求する配信要求パケットをそれぞれ送信する第1及び第2の端末装置の一方に、前記配信要求パケットに応じた前記コンテンツに関する第1のコンテンツパケットが配信されている状態で、前記第1及び第2の端末装置の他方から前記配信要求パケットが送信され、該配信要求パケットに応じて前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて新たに配信された第2のコンテンツパケットが第2の転送装置によって検出された場合、検出された前記第2のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に破棄させる破棄制御ステップと、前記破棄制御ステップの実行に基づいて、前記第1及び第2の端末装置の一方に配信されている第1のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先として第1の転送装置に複製させる複製制御ステップと、を実行し、前記第1の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、コア網の境界のうち、第1及び第2の端末装置の側に配置されており、前記第2の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、前記コア網の境界のうち、前記配信要求パケットに応じて前記第1又は第2のコンテンツパケットを配信するコンテンツ配信装置の側に配置されている、ことを特徴とする制御方法。
(付記10)前記第2のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御ステップは、前記第1及び第2の端末装置の他方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて配信された第2のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出された場合、前記第2のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第2のコンテンツパケットの破棄を中止させ、前記複製制御ステップは、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第1のコンテンツパケットの前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先とした複製を中止させる、ことを特徴とする付記9に記載の制御方法。
(付記11)前記第1のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御ステップは、前記第1及び第2の端末装置の一方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の一方に向けて配信された第1のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出された場合、前記第1のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第1のコンテンツパケットの転送を中止させるとともに、前記第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先として転送させ、前記複製制御ステップは、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第2の転送装置から転送された第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に転送させる、ことを特徴とする付記9に記載の制御方法。
(付記12)前記第1のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御ステップは、前記第1及び第2の端末装置の双方に前記第1のコンテンツパケットが配信されている状態で、第3の端末装置から前記コンテンツの配信を要求する配信要求パケットが送信され、前記コンテンツ配信装置から前記第3の端末装置に向けて新たに配信された第3のコンテンツパケットが前記第2の転送装置によって検出された場合、検出された前記第3のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記コンテンツ配信装置から前記第3の端末装置に向けて配信された第3のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に破棄させ、前記第1及び第2の端末装置の一方に配信されている第1のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に複製させ、複製された第1のコンテンツパケットを第3の転送装置を介して前記第3の端末装置に向けて転送させ、前記第1及び第2の端末装置の一方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の一方に向けて配信された第1のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出されたとき、前記第1のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第1のコンテンツパケットの転送及び複製を中止させ、前記第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて転送させるとともに複製させ、複製された第2のコンテンツパケットを前記第3の転送装置を介して前記第3の端末装置に向けて転送させ、前記複製制御ステップは、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御ステップの実行に基づいて、前記第2の転送装置から転送された第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に転送させ、前記第3の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、コア網の境界のうち、前記同一のコンテンツの配信を要求する配信要求パケットを送信する第3の端末装置の側に配置されている、こと特徴とする付記9に記載の制御方法。
(付記13)同一のコンテンツの配信を要求する配信要求パケットをそれぞれ送信する第1及び第2の端末装置の一方に、前記配信要求パケットに応じた前記コンテンツに関する第1のコンテンツパケットが配信されている状態で、前記第1及び第2の端末装置の他方から前記配信要求パケットが送信され、該配信要求パケットに応じて前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて新たに配信された第2のコンテンツパケットが第2の転送装置によって検出された場合、検出された前記第2のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に破棄させる破棄制御ステップと、前記破棄制御ステップの実行に基づいて、前記第1及び第2の端末装置の一方に配信されている第1のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先として第1の転送装置に複製させる複製制御ステップと、をコンピュータに実行させ、前記第1の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、コア網の境界のうち、第1及び第2の端末装置の側に配置されており、前記第2の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、前記コア網の境界のうち、前記配信要求パケットに応じて前記第1又は第2のコンテンツパケットを配信するコンテンツ配信装置の側に配置されている、ことを特徴とする制御プログラム。
(付記14)前記第2のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御ステップは、前記第1及び第2の端末装置の他方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて配信された第2のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出された場合、前記第2のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第2のコンテンツパケットの破棄を中止させ、前記複製制御ステップは、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第1のコンテンツパケットの前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先とした複製を中止させる、ことを特徴とする付記13に記載の制御プログラム。
(付記15)前記第1のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御ステップは、前記第1及び第2の端末装置の一方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の一方に向けて配信された第1のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出された場合、前記第1のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第1のコンテンツパケットの転送を中止させるとともに、前記第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方を転送先として転送させ、前記複製制御ステップは、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御手段の稼動に基づいて、前記第2の転送装置から転送された第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に転送させる、ことを特徴とする付記13に記載の制御プログラム。
(付記16)前記第1のコンテンツパケットは、前記コンテンツの配信停止を表す配信停止情報を含み、前記破棄制御ステップは、前記第1及び第2の端末装置の双方に前記第1のコンテンツパケットが配信されている状態で、第3の端末装置から前記コンテンツの配信を要求する配信要求パケットが送信され、前記コンテンツ配信装置から前記第3の端末装置に向けて新たに配信された第3のコンテンツパケットが前記第2の転送装置によって検出された場合、検出された前記第3のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記コンテンツ配信装置から前記第3の端末装置に向けて配信された第3のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に破棄させ、前記第1及び第2の端末装置の一方に配信されている第1のコンテンツパケットを前記第2の転送装置に複製させ、複製された第1のコンテンツパケットを第3の転送装置を介して前記第3の端末装置に向けて転送させ、前記第1及び第2の端末装置の一方から前記コンテンツの配信を停止する停止要求パケットが送信され、前記コンテンツの配信停止前に前記コンテンツ配信装置から前記第1及び第2の端末装置の一方に向けて配信された第1のコンテンツパケットに含まれる前記配信停止情報が前記第2の転送装置によって検出されたとき、前記第1のコンテンツパケットに含まれる制御情報に基づいて、前記第2の転送装置に対し、前記第1のコンテンツパケットの転送及び複製を中止させ、前記第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に向けて転送させるとともに複製させ、複製された第2のコンテンツパケットを前記第3の転送装置を介して前記第3の端末装置に向けて転送させ、前記複製制御ステップは、前記第1の転送装置に対し、前記破棄制御ステップの実行に基づいて、前記第2の転送装置から転送された第2のコンテンツパケットを前記第1及び第2の端末装置の他方に転送させ、前記第3の転送装置は、パケットを転送する転送装置であって、コア網の境界のうち、前記同一のコンテンツの配信を要求する配信要求パケットを送信する第3の端末装置の側に配置されている、こと特徴とする付記13に記載の制御プログラム。