(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
現像剤を保持する現像回転体の内側において、前記現像回転体に設けられる磁極部材の一方の支軸に設けられ、像保持体側に向かって突出し且つ当該現像回転体をその内周面に接触して支持する第1の支持部と、
前記現像回転体の内側において、前記磁極部材の一方の支軸に設けられ、前記現像回転体に保持される現像剤層を規制する層規制部材側に向かって突出し且つ当該現像回転体をその内周面に接触して支持する第2の支持部と、
前記第1の支持部、及び前記第2の支持部の突出方向のいずれとも異なる方向に向かって突出し且つ当該現像回転体の内周面に接触して前記第1の支持部及び前記第2の支持部を現像回転体の内周面に押圧する押圧部と、
前記現像回転体の外側において、前記磁極部材の一方の支軸に設けられ、前記像保持体と前記現像回転体との間隙を規制するように前記像保持体側に向かって突出し且つ当該像保持体の外周面に接触する規制部と、
を備えたことを特徴とする端部支持部品。
前記第1の支持部は前記現像回転体の内周面の曲率以上の曲率で湾曲する第1の接触部と、前記第2の支持部は前記現像回転体の内周面の曲率以上の曲率で湾曲する第2の接触部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の端部支持部品。
前記第1の支持部は前記現像回転体の回転中心と前記像保持体の回転中心とを結ぶ第1の基準線が含まれる位置に前記現像回転体の内周面と接触する第1の接触部、前記第2の支持部は前記現像回転体の回転中心と前記層規制部材の回転中心又は最近接位置とを結ぶ第2の基準線が含まれる位置に前記現像回転体の内周面と接触する第2の接触部、を有することを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の端部支持部品。
前記押圧部は、前記第1の支持部、前記第2の支持部に対し前記磁極部材の支軸を挟んで反対側に向かって突出し且つ弾性変形可能に変形する弾性押圧体で構成されていることを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の端部支持部品。
前記現像回転体の中心と前記現像回転体の内周面に対する前記押圧部の接触部位とを結ぶ基準線に対し、前記現像回転体の内周面に対する前記第1の支持部の第1の接触部、及び、前記現像回転体の内周面に対する前記第2の支持部の第2の接触部は略対称的に配置されていることを特徴とする請求項5記載の端部支持部品。
現像剤を保持して搬送する回転可能な円筒状の現像回転体と、この現像回転体内に固定的に設けられ且つ現像回転体の周囲に対応して予め決められた位置関係で磁極が配列されると共に両端に支軸が突出する磁極部材と、
前記現像回転体及び前記磁極部材のうち、現像回転体に対し駆動力を伝達する側の端部を支持する駆動側の端部支持部品と、
前記現像回転体及び前記磁極部材のうち、現像回転体に対し駆動力を伝達しない側の端部を支持する非駆動側の端部支持部品と、を備え、
前記非駆動側の端部支持部品は、
前記現像回転体の内側において、前記磁極部材の一方の支軸に設けられ、像保持体側に向かって突出し且つ当該現像回転体をその内周面に接触して支持する第1の支持部と、
前記現像回転体の内側において、前記磁極部材の一方の支軸に設けられ、前記現像回転体に保持される現像剤層を規制する層規制部材側に向かって突出し且つ当該現像回転体をその内周面に接触して支持する第2の支持部と、
前記第1の支持部、及び前記第2の支持部の突出方向のいずれとも異なる方向に向かって突出し且つ当該現像回転体の内周面に接触して前記第1の支持部及び前記第2の支持部を現像回転体の内周面に押圧する押圧部と、
前記現像回転体の外側において、前記磁極部材の一方の支軸に設けられ、前記像保持体と前記現像回転体との間隙を規制するように前記像保持体側に向かって突出し且つ当該像保持体の外周面に接触する規制部と、
を備えたことを特徴とする現像剤保持体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、簡易な構成で、現像回転体と像保持体間の距離、現像回転体と層規制部材間の距離を精度よく保つことにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、現像剤を保持する現像回転体の内側において、前記現像回転体に設けられる磁極部材の一方の支軸に設けられ、像保持体側に向かって突出し且つ当該現像回転体をその内周面に接触して支持する第1の支持部と、前記現像回転体の内側において、前記磁極部材の一方の支軸に設けられ、前記現像回転体に保持される現像剤層を規制する層規制部材側に向かって突出し且つ当該現像回転体をその内周面に接触して支持する第2の支持部と、前記第1の支持部、及び前記第2の支持部の突出方向のいずれとも異なる方向に向かって突出し且つ当該現像回転体の内周面に接触して前記第1の支持部及び前記第2の支持部を現像回転体の内周面に押圧する押圧部と、前記現像回転体の外側において、前記磁極部材の一方の支軸に設けられ、前記像保持体と前記現像回転体との間隙を規制するように前記像保持体側に向かって突出し且つ当該像保持体の外周面に接触する規制部と、を備えたことを特徴とする端部支持部品である。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る端部支持部品において、前記第1の支持部、前記第2の支持部と前記押圧部は前記現像回転体の内周面に対して摺り可能に接触することを特徴とする端部支持部品である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る端部支持部品において、前記第1の支持部は前記現像回転体の内周面の曲率以上の曲率で湾曲する第1の接触部と、前記第2の支持部は前記現像回転体の内周面の曲率以上の曲率で湾曲する第2の接触部を有することを特徴とする端部支持部品である。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれかに係る端部支持部品において、前記第1の支持部は前記現像回転体の回転中心と前記像保持体の回転中心とを結ぶ第1の基準線が含まれる位置に前記現像回転体の内周面と接触する第1の接触部、前記第2の支持部は前記現像回転体の回転中心と前記層規制部材の回転中心又は最近接位置とを結ぶ第2の基準線が含まれる位置に前記現像回転体の内周面と接触する第2の接触部、を有することを特徴とする端部支持部品である。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4いずれかに係る端部支持部品において、前記押圧部は、前記第1の支持部、前記第2の支持部に対し前記磁極部材の支軸を挟んで反対側に向かって突出し且つ弾性変形可能に変形する弾性押圧体で構成されていることを特徴とする端部支持部品である。
請求項6に係る発明は、請求項5に係る端部支持部品において、前記現像回転体の中心と前記現像回転体の内周面に対する前記押圧部の接触部位とを結ぶ基準線に対し、前記現像回転体の内周面に対する前記第1の支持部の第1の接触部、及び、前記現像回転体の内周面に対する前記第2の支持部の第2の接触部は略対称的に配置されていることを特徴とする端部支持部品である。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6いずれかに係る端部支持部品において、前記第1の支持部、前記第2の支持部、前記押圧部及び前記規制部は一体成形されていることを特徴とする端部支持部品である。
【0007】
請求項8に係る発明は、現像剤を保持して搬送する回転可能な円筒状の現像回転体と、この現像回転体内に固定的に設けられ且つ現像回転体の周囲に対応して予め決められた位置関係で磁極が配列されると共に両端に支軸が突出する磁極部材と、前記現像回転体及び前記磁極部材のうち、現像回転体に対し駆動力を伝達する側の端部を支持する駆動側の端部支持部品と、前記現像回転体及び前記磁極部材のうち、現像回転体に対し駆動力を伝達しない側の端部を支持する非駆動側の端部支持部品と、を備え、前記非駆動側の端部支持部品は、前記現像回転体の内側において、前記磁極部材の一方の支軸に設けられ、像保持体側に向かって突出し且つ当該現像回転体をその内周面に接触して支持する第1の支持部と、前記現像回転体の内側において、前記磁極部材の一方の支軸に設けられ、前記現像回転体に保持される現像剤層を規制する層規制部材側に向かって突出し且つ当該現像回転体をその内周面に接触して支持する第2の支持部と、前記第1の支持部、及び前記第2の支持部の突出方向のいずれとも異なる方向に向かって突出し且つ当該現像回転体の内周面に接触して前記第1の支持部及び前記第2の支持部を現像回転体の内周面に押圧する押圧部と、前記現像回転体の外側において、前記磁極部材の一方の支軸に設けられ、前記像保持体と前記現像回転体との間隙を規制するように前記像保持体側に向かって突出し且つ当該像保持体の外周面に接触する規制部と、を備えたことを特徴とする現像剤保持体である。
【0008】
請求項9に係る発明は、像保持体に対向して開口し且つ現像剤を収容する現像容器と、この現像容器の開口に面して像保持体に対向して設けられ、当該像保持体に対向する現像部位に現像剤を保持して搬送する現像剤保持体と、この現像剤保持体の現像部位よりも現像剤搬送方向上流側に位置する規制部位に対応して設けられ、現像剤保持体に保持される現像剤層を規制する層規制部材と、を備えた現像装置において、前記現像剤保持体として請求項8に係る現像剤保持体を用いることを特徴とする現像装置である。
請求項10に係る発明は、静電潜像を保持して搬送する像保持体と、この像保持体上の静電潜像を現像する現像装置と、を含み、画像形成装置筐体に対して一体的に着脱可能なプロセスカートリッジであって、前記現像装置として請求項9に係る現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジである。
請求項11に係る発明は、静電潜像を保持して搬送する像保持体と、この像保持体上の静電潜像を現像する現像装置と、を含む画像形成装置であって、前記現像装置として請求項9に係る現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によれば、簡易な構成で、現像回転体と像保持体間の距離、現像回転体と層規制部材間の距離を精度よく保つことができる。
請求項2に係る発明によれば、現像回転体の回転の時にも距離を精度よく保つことができる。
請求項3に係る発明によれば、経時的に使用したとしても、現像部位、規制部位での現像回転体の表面位置を安定させることができる。
請求項4に係る発明によれば、簡易な構成で、現像回転体と像保持体間の距離、現像回転体と層規制部材間の距離を最も精度よく保つことができる。
請求項5に係る発明によれば、簡単な構成の押圧部で確実に第1の支持部と第2の支持部を現像回転体の内周面に押圧することができる。
請求項6に係る発明によれば、第1の支持部、第2の支持部と現像回転体の内周面との接触部に対し、押圧部による押圧作用を略均等に配分することができる。
請求項7に係る発明によれば、各機能部に対する位置精度の高い端部支持部品を簡単に提供することができる。
請求項8に係る発明によれば、現像剤を保持して搬送するに当たり、簡易な構成で、正確に位置決めして安定的に支持することが可能な現像剤保持体を容易に構築することができる。
請求項9に係る発明によれば、簡易な構成で、現像剤を保持して搬送する現像剤保持体を正確に位置決めして安定的に支持することが可能な現像装置を容易に構築することができる。
請求項10に係る発明によれば、簡易な構成で、現像剤を保持して搬送する現像剤保持体を正確に位置決めして安定的に支持することが可能な現像装置を含むプロセスカートリッジを簡単に構築することができる。
請求項11に係る発明によれば、簡易な構成で、現像剤を保持して搬送する現像剤保持体を正確に位置決めして安定的に支持することが可能な現像装置を含む画像形成装置を容易に構築することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用される画像形成装置の概要を示す説明図である。
同図において、画像形成装置は、静電潜像を保持して搬送する像保持体1と、この像保持体1上の静電潜像を現像する現像装置2と、を備えている。
本例において、現像装置2は、
図1(a)(b)に示すように、像保持体1に対向して開口し且つトナー及びキャリアが含まれる現像剤を収容する現像容器(図示せず)と、この現像容器の開口に面して像保持体1に対向して設けられ、当該像保持体1に対向する現像部位に現像剤を保持して搬送する現像剤保持体3と、この現像剤保持体3の現像部位よりも現像剤搬送方向上流側に位置する規制部位に対応して設けられ、現像剤保持体3に保持される現像剤層を規制する層規制部材4と、を備えている。
このような技術的手段において、画像形成装置としては、電子写真方式の画像形成装置は勿論、潜像形成手段としては光以外のイオンや電荷を利用したものでもよいことから、電子写真方式以外の静電記録方式など適宜選定して差し支えない。また、現像装置2は、現像容器、現像剤保持体3、層規制部材4とを備える態様を前提とするが、他の要素を付加した態様のものも含む。例えば、現像剤保持体3に対し十分に帯電された二成分現像剤を供給するには撹拌搬送部材にて現像剤を撹拌しながら搬送する方式が広く採用される。また、層規制部材4としてはロール状部材、板状部材など適宜選定して差し支えなく、現像回転体5と非接触配置される態様、あるいは、接触配置される態様のいずれでもよく、また、層厚・層量に加えて現像剤の帯電特性を調整する上で帯電電圧を印加する等してもよい。尚、画像形成装置の構成要素については個々的に設けたもので差し支えないが、例えば複数の構成要素を予め一つのプロセスカートリッジとして構成してもよいことは勿論である。本例のプロセスカートリッジとしては、像保持体1と現像装置2とを含むものであればよく、更に、帯電装置や清掃装置などのプロセス部品を有してもよいことは勿論である。
【0012】
ここで、現像剤保持体3は、現像剤を保持して搬送する回転可能な円筒状の現像回転体5と、この現像回転体5内に固定的に設けられ且つ現像回転体5の周囲に対応して予め決められた位置関係で磁極が配列されると共に両端に支軸6a,6bが突出する磁極部材6と、現像回転体5及び磁極部材6のうち、現像回転体5に対し駆動力を伝達する側の端部を支持する駆動側の端部支持部品7と、現像回転体5及び磁極部材6のうち、現像回転体5に対し駆動力を伝達しない側の端部を支持する非駆動側の端部支持部品8と、を備えている。
【0013】
本実施の形態では、非駆動側の端部支持部品8は、
図1(a)(b)に示すように、現像回転体5の一端部の外側で現像容器の予め決められた部位に対し位置決めされ、磁極部材6の一方の支軸6aを保持する支持体10を有しており、この支持体10の現像回転体5側に設けられ、現像回転体5の内周面のうち予め決められた像保持体1に対向する現像部位に対応した部位に向かって突出し且つ当該現像回転体5内周面に対して摺り可能に接触する第1の支持部11と、支持体10の現像回転体5側に設けられ、現像回転体5の内周面のうち予め決められた現像剤の層規制部材4に対向する規制部位に対応した部位に向かって突出し且つ当該現像回転体5内周面に対して滑り移動可能に接触する第2の支持部12と、支持体10の現像回転体5側に設けられ、現像回転体5の内周面のうち第1の支持部11、第2の支持部12とは異なる部位に向かって突出し且つ当該現像回転体5の内周面に対して摺り移動可能に接触して第1の支持部11、第2の支持部12を現像回転体5の内周面に押圧する押圧部13と、支持体10のうち現像回転体5の端部の外側に設けられ、像保持体1と現像回転体5との間隙を規制するように像保持体1側に向かって突出し且つ当該像保持体1の外周面に対して摺り移動可能に接触する規制部14と、を備えていればよい。
【0014】
これに対し、駆動側の端部支持部品7は、
図1(a)に示すように、従前と同様の構成のものを使用すればよく、例えば現像回転体5の他端側開口に嵌め込んで装着される蓋部品(フランジ)15を有し、この蓋部品15には磁極部材6の他方の支軸6bの周囲を覆う筒状部15aを設けると共に、この筒状部15aの内周面と磁極部材6の支軸6bとの間、及び、この筒状部15aの外周面と図示外の現像容器の受部との間には軸受部品16(例えば16a,16b)を介在させ、更に、筒状部15aには現像回転体5と像保持体1との間隙を規制するための位置出し部材17を装着し、更に、筒状部15aには歯車などの駆動伝達部材(図示せず)を装着することで駆動源18からの駆動力を図示外の駆動伝達部材、蓋部品15を介して現像回転体5に伝達するようになっている。尚、磁極部材6の支軸6bには例えば図示外の位置決め部材を用いて予め決められた角度位置になるように現像容器に位置決めされる。
【0015】
ここで、現像剤保持体3の各要素について説明すると、以下のようである。
支持体10は現像容器の所定部位に位置決め可能で、かつ、磁極部材6の支軸6aを予め決められた角度位置で支持されるものであればよい。ここで、現像容器との位置決めは、例えば支持体10及び現像容器のいずれかに位置決め凸部10aを、他方に位置決め凹部10bを設け、両者を嵌め合わせるようにする等適宜選定して差し支えない。また、支持体10と磁極部材6の支軸6aとの位置決めは、支軸6aの一部にDカット部を形成し、支持体10の支軸受部に支軸のDカット部が挿入される位置決め孔を形成したり、位置決めピン等の位置決め具を用いて両者を連結する等適宜選定して差し支えない。
また、第1の支持部11、第2の支持部12は、
(1)支持体10の現像回転体5側に設けられていること
(2)予め決められた所定部位(現像部位又は規制部位)に対応する現像回転体5の内周面に向かって突出していること
(3)現像回転体5の内周面に対して摺り移動可能に接触すること、を要する。
これらの要件を充足するには、材料的には摩耗が少なく、かつ、摺り抵抗の小さい樹脂材料(例えばPOM:polyoxymethylene/ポリアセタール樹脂)が好ましい。
また、(2)の要件について、仮に、第1、第2の支持部11,12が現像部位又は規制部位からずれた位置に接触したとすると、第1、第2の支持部11,12が摩耗したときに、押圧部13により第1、第2の支持部11,12が押圧されて現像回転体5の内周面の接触部位の位置を正確に保つことになる。しかし、これらの接触部位から現像部位、規制部位が離れているため、現像部位、接触部位での現像回転体5の内周面位置がばらつき、その分、現像部位、規制部材での現像回転体5の外周面位置がばらつき、現像剤の層規制や、現像部位での現像量がばらつく懸念がある。このため、現像部位、規制部位での現像回転体5の外周面位置を正確に保つには(2)の要件が必要である。
【0016】
また、押圧部13は、
(1)支持体10の現像回転体5側に設けられていること
(2)第1の支持部11、第2の支持部12とは異なる部位にて現像回転体5の内周面に向かって突出すること
(3)現像回転体5の内周面に対して摺り移動可能に接触すること
(4)現像回転体5の内周面に対して第1の支持部11、第2の支持部12を押圧すること、を要する。
この押圧部13は、第1の支持部11、第2の支持部12以外の第3の支持部として機能することに加えて、第1の支持部11、第2の支持部12を押圧するための機能を具備する必要がある。
ここで、押圧部13は現像回転体5の内周面に対し少なくとも1箇所接触していればよく、複数箇所で接触してもよい。また、現像回転体5の内周面に第1の支持部11、第2の支持部12を押圧することから、押圧部13は少なくとも一部に弾性変形可能に変形する弾性押圧体を含む構造であればよい。
【0017】
更に、規制部14は、現像回転体5の一端部より外側に設けられ、像保持体1と現像回転体5との間隙を予め決められた距離に規制すればよい。また、規制部14の形状は支持体10の周囲全体に亘る円筒状部材を使用することは可能であるが、支持体10の一部から像保持体1側に張り出して像保持体1に接触する張出部を少なくとも有していればよい。この規制部14は像保持体1に対して摺り移動可能に接触することから、像保持体1側に向かって凸状に湾曲する接触部を有することが好ましい。
【0018】
次に、本実施の形態における非駆動側の端部支持部品8の代表的態様又は好ましい態様について説明する。
先ず、第1、第2の支持部11,12の好ましい態様としては、現像回転体5の内周面の曲率以上の曲率で湾曲する接触部を有することが好ましい。
第1、第2の支持部11,12は現像回転体5の内周面に接触する。この接触部の形状は任意に選定して差し支えないが、仮に、現像回転体5の内周面の曲率未満の曲率で湾曲した接触部であるとすると、接触部の湾曲度合が小さいことから、第1、第2の支持部11,12が現像回転体5の内周面に対してエッジ2箇所で接触することになり、その分、摩耗し易くなるばかりか、各支持部11,12の支持位置が変化し易いのに対し、本態様では、各支持部11,12は現像回転体5の内周面に一つの面で接触することから、摩耗し難く、かつ、支持位置が変化し難い。
また、第1、第2の支持部11,12の別の好ましい態様としては、第1の支持部11は現像回転体5の回転中心と像保持体1の回転中心とを結ぶ第1の基準線L1が含まれる位置に、第2の支持部12は現像回転体5の回転中心と層規制部材4の回転中心又は最近接位置とを結ぶ第2の基準線L2が含まれる位置に、夫々現像回転体5の内周面と接触する接触部を有するものが挙げられる。
第1、第2の支持部11,12は現像回転体5の現像部位、規制部位に接触部を有していればどのような配置でも差し支えないが、現像部位、規制部位のうち現像性能に最も寄与する位置である第1の基準線、第2の基準線を含む配置であれば、第1、第2の支持部11,12は現像部位、規制部位での現像回転体5の表面位置を現像性能を発揮する上で的確な位置に配置することが可能である。
【0019】
また、押圧部13の代表的態様としては、第1の支持部11、第2の支持部12に対し磁極部材6の支軸6aを挟んで反対側に向かって突出し且つ弾性変形可能に変形する弾性押圧体で構成されている態様が挙げられる。つまり、押圧部13が第1、第2の支持部11,12に対して磁極部材6の支軸6aを挟んだ部位に配置される態様では、それ自体が弾性押圧体であることを要する。この弾性押圧体が現像回転体5の内周面に接触すると、その弾性変形によって現像回転体5が押圧部13によって径方向外向きに押圧され、これに伴って、現像回転体5の内周面が第1、第2の支持部11,12に突き当たり、位置出しされる。
更に、押圧部13の好ましい態様としては、現像回転体5の中心と現像回転体5の内周面に対する押圧部13の接触部位とを結ぶ基準線L3に対し、現像回転体5の内周面に対する第1の支持部11の接触部、及び、現像回転体5の内周面に対する第2の支持部12の接触部は略対称的に配置されている態様が挙げられる。つまり、第1の支持部11、第2の支持部12は、押圧部13の作用点を含む端部支持部品8の中心線(基準線L3に相当)に対して略対称の位置で現像回転体5の内周面に接触されるため、押圧部13による押圧力は第1の支持部11、第2の支持部12に対して略二分される。
更にまた、端部支持部品8の好ましい態様としては、第1の支持部11、第2の支持部12、押圧部13及び規制部14は支持体10に対して一体成形されている態様が挙げられる。本例は全ての構成要素を一体成形した態様で、別パーツを取り付ける必要がなく、各部の位置精度を高く設定することが可能である。
【0020】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
<画像形成装置の全体構成>
図2は実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
同図において、画像形成装置20は電子写真方式の単色(本例では黒色)の画像形成装置であり、装置筐体21内に画像形成部22を配設し、その下方に供給用の用紙24が収容された給紙装置23を配設すると共に、画像形成部22に対応した箇所に給紙装置23からの用紙24の搬送路となる用紙搬送路25を略鉛直方向にしたものである。
そして、この画像形成装置20は、画像形成部22よりも用紙搬送路25の下流側に定着装置26を設け、この定着装置26の下流側に用紙排出用の排出ロール27を配設し、装置筐体21の上部に形成された用紙収容受け28に定着装置26による定着処理を経た用紙24を排出して収容するようになっている。尚、用紙搬送路25には適宜数の搬送ロール29が配設されている。
本例では、画像形成部22は、単色像を形成するプロセスカートリッジ30と、このプロセスカートリッジ30に対して作像用の走査光を照射する露光装置40と、プロセスカートリッジ30で形成された単色像を用紙24に転写させる転写装置50とを備えている。
ここで、プロセスカートリッジ30は、感光体31と、この感光体31を予め帯電する帯電装置32と、帯電された感光体31上に露光装置40にて露光形成された静電潜像を黒色トナー(本例では負極性)で現像する現像装置33と、感光体31上の廃トナーを清掃する清掃装置34とを一体的にカートリッジ化したものである。そして、本例では、プロセスカートリッジ30は、例えばドラム状の感光体31、帯電装置32及び清掃装置34を一体的にカートリッジ化した感光体カートリッジと、この感光体カートリッジに対して揺動自在で位置決めされた状態で設けられる現像装置33の主要部が含まれる現像カートリッジとを備えている。
また、転写装置50は、感光体31の対向する部位に転写ロール51を有し、感光体31と転写ロール51との間の転写域に予め決められた転写電界を形成することで転写域に搬送された用紙24に対し感光体31上に形成された画像を転写するものである。
【0021】
<現像装置>
次に、本実施の形態で用いられる現像装置について説明する。
本実施の形態において、現像装置33は、
図3に示すように、感光体31に対向し且つ感光体31上の静電潜像をトナー及びキャリアが含まれる二成分現像剤にて可視像化する現像部としての現像ユニット60と、この現像ユニット60に対してトナーを補給する補給部としての補給ユニット80とを備えている。
−現像ユニット−
本例において、現像ユニット60は、感光体31に対向して開口する現像容器61を有し、この現像容器61内を現像剤Gが収容可能な現像剤収容室62として構成すると共に、現像容器61の開口に面した部位に現像剤Gが保持して搬送される現像剤保持体としての現像ロール63を配設したものである。そして、この現像ユニット60は、現像ロール63の軸方向に沿って延びる仕切壁66にて現像剤収容室62を二分すると共に、この仕切壁66の長手方向両端に現像剤Gの通過口(図示せず)を開設することにより、現像剤収容室62に現像剤循環経路を構成し、この現像剤循環経路内に現像ロール63の軸方向に沿って対構成の撹拌搬送部材(例えば回転する軸部材の周囲に螺旋状の羽根部材を配設した態様)64,65を配設し、現像剤循環経路内の現像剤Gを撹拌しながら搬送するようになっている。
更に、本実施の形態では、現像ロール63の感光体31と対向する現像部位よりも現像剤Gの搬送方向上流側の予め決められた規制部位には層規制部材としての層規制ロール68が配設されている。本例では、層規制ロール68は現像ロール63に対して予め決められた間隔に配置され、現像ロール63に保持される現像剤Gの層厚を規制するようになっている。尚、層規制ロール68には現像剤Gの帯電量を調整するために必要に応じて帯電電圧を印加するようにしてもよい。
【0022】
−補給ユニット−
本実施の形態において、補給ユニット80は、現像ユニット60の現像容器61の奥側隔壁61aを一部兼用する補給容器81を有し、この補給容器81内を補給用トナーが補給可能に収容されるトナー補給室として構成するようになっている。
本例では、トナー補給室は、補給用トナーTが収容されるトナー収容室82と、このトナー収容室82と連続的につながり且つ現像ユニット60に対してトナー供給口83aからトナーを定量的に補給するディスペンス室83とに分かれている。ここで、ディスペンス室83は現像容器61の奥側隔壁61aの下部寄りに厚肉部を設け、この厚肉部内に現像ロール63の軸方向に沿って延びる断面略円形の長尺通路(トンネル状通路)として構成されている。
更に、トナー収容室82には補給用トナーTを撹拌搬送するための一対のアジテータ84,85が配設されている。また、ディスペンス室83には長手方向に沿って補給用トナーTを定量搬送する撹拌搬送部材86が配設されている。
【0023】
<現像ロール>
本実施の形態において、現像ロール63の構成は以下のようである。
つまり、本例では、現像ロール63は、
図3及び
図4に示すように、現像剤を保持して搬送する例えばアルミニウム等の金属製の現像スリーブ71と、この現像スリーブ71内に固定的に配設され且つ複数の磁極が予め決められた位置関係で配列される磁極部材としての磁極ロール72と、現像スリーブ71及び磁極ロール72のうち、現像スリーブ71に対して駆動力を伝達する側の端部を支持する駆動側の端部支持部品73と、現像スリーブ71及び磁極ロール72のうち、現像スリーブ71に対して駆動力を伝達しない側の端部を支持する非駆動側の端部支持部品74と、を備えている。
本例では、磁極ロール72は、
図4に示すように、周方向に沿って図示外の磁極が予め決められた位置関係で埋め込み又は着磁される磁極ロール本体72cと、この磁極ロール本体72cの両端から突出する支軸72a,72bとを有している。尚、支軸72a,72bの先端側に夫々Dカット部721,722が形成されている。
そして、感光体31表面と現像スリーブ71の表面との間に現像電界を形成するために現像スリーブ71には現像用電源75からの現像電圧が印加され、また、現像ロール63(具体的には現像スリーブ71)を駆動するために駆動モータ76からの駆動力はギア列などの駆動伝達機構77を介して現像スリーブ71に伝達するようになっている。
尚、本例では、現像ロール63の駆動系が現像ユニット60の撹拌搬送部材64,65並びに補給ユニット80のアジテータ84,85及び撹拌搬送部材86をも駆動するようになっているが、別の駆動系で駆動するようにしてもよいことは勿論である。
【0024】
ここで、駆動側の端部支持部品73及び非駆動側に端部支持部品74について詳述する。
<非駆動側の端部支持部品>
非駆動側の端部支持部品74は、
図4ないし
図7に示すように、摺り抵抗の低い樹脂材料(例えばPOM)にて一体成形された支持体100を有しており、後述するように、第1の支持部110、第2の支持部120、押圧部130及び規制部140の各機能部を備えている。
−支持体−
支持体100は、現像容器61の所定部位に磁極ロール72の一端部を予め決められた位置関係で位置決め支持するものであって、現像スリーブ71の一端部よりも外側に配置されるようになっている。
本例では、支持体100は、予め決められた外径の略円筒状の筒状部101を有し、この筒状部101よりも現像スリーブ71の端部側には外径が僅かに小さい略円筒状の段付き筒状部102を筒状部101に隣接して形成すると共に、これらの筒状部101,102には磁極ロール72の支軸72aのDカット部721が挿入可能なDカット状の孔部103を形成し、段付き筒状部102の予め決められた位置から位置決め凸部104を径方向外側に向かって突出するように形成したものである。
この位置決め凸部104は、
図8に示すように、現像容器61の予め決められた部位に形成された位置決め凹部105に嵌まり込み、支持体100が所定の位置に位置決めされ、これに伴って、磁極ロール72が支持体100に対して予め決められた位置関係で位置決めされるようになっている。
本例では、支持体100は段付きの2段の筒状部101,102を有する形状になっているが、この段付き筒状部102は筒状部101が現像スリーブ71の端部から離れた位置に配置されるように予め決められた長さに形成されている。
【0025】
−第1の支持部−
支持体100は現像スリーブ71の端部の外側に設けられているのに対し、第1の支持部110は現像スリーブ71内に配置しなければならない。
そこで、本実施の形態では、支持体100(筒状部101,102)の現像スリーブ71の端部側には現像スリーブ71内に予め決められた長さだけ突出する腕部106が形成されている。この腕部106は段付き筒状部102よりも更に小径の略円筒状に形成され、磁極ロール72の支軸72aのうちDカット部721ではない円柱状部723(
図10参照)が挿入される円形状の孔部107を有している。
そして、本例では、第1の支持部110は、
図4ないし
図9に示すように、支持体100に突出して形成された腕部106の一部から更に現像スリーブ71の軸方向に張り出して且つ感光体31と現像ロール63とが対向する現像部位Aに対応する現像スリーブ71の内周面に向けて突出片112を突出させるようにしたものである。
この突出片112は現像スリーブ71の内周面に向かって山形状に突出した形状に形成されている。特に、本例では、突出片112のうち現像スリーブ71の内周面との接触部113は現像スリーブ71の内周面の曲率r以上の曲率を有するように形成されており、また、
図9(a)に示すように、現像ロール63(具体的には現像スリーブ71)の回転中心と感光体31の回転中心とを結ぶ基準線L1を含む位置に配置されている。
尚、突出片112の磁極ロール72の支軸72a側は磁極ロール72の支軸72aの円柱状部723に沿った形状の湾曲部114として構成されており、この湾曲部114は支軸72aの円柱状部723に当接するようになっている。
【0026】
−第2の支持部−
第2の支持部120は、
図4ないし
図9に示すように、支持体100に突出して形成された腕部106の一部から更に現像スリーブ71の軸方向に張り出して且つ層規制ロール68と現像ロール63とが対向する規制部位Bに対応する現像スリーブ71の内周面に向けて突出片122を突出させるようにしたものである。
本例では、突出片122は現像スリーブ71の内周面に向かって山形状に突出した形状に形成されている。特に、本例では、突出片122のうち現像スリーブ71の内周面との接触部123は現像スリーブ71の内周面の曲率r以上の曲率を有するように形成されており、また、
図9(a)に示すように、現像ロール63(具体的には現像スリーブ71)の回転中心と層規制ロール68の回転中心とを結ぶ基準線L2を含む位置に配置されている。
尚、突出片122の磁極ロール72の支軸72a側は磁極ロール72の支軸72aの円柱状部723(
図10参照)に沿った形状の湾曲部124として構成されており、この湾曲部124は支軸72aの円柱状部723に当接するようになっている。
また、本例では、第1の支持部110の突出片112と第2の支持部120の突出片122とは両者の剛性を上げるという観点から、支軸72aの上側で相互に一体的に連結しており、突出片112,122の上側縁は略直線状に形成されている。
【0027】
−押圧部−
押圧部130は、
図4ないし
図9に示すように、支持体100に突出した形成された腕部106の一部から更に現像スリーブ71の軸方向に張り出し、磁極ロール72の支軸72aを挟んで第1の支持部110、第2の支持部120とは反対側に位置する現像スリーブ71の内周面に向けて弾性押圧片132を突出させるようにしたものである。
この弾性押圧片132は、
図9(b)に示すように、第1の支持部110や第2の支持部120に比べて、腕部106との連結部位が断面積の狭い弾性変形可能な弾性連結片133として構成されていることから、この弾性連結片133の弾性変形によって現像スリーブ71の内周面を弾性的に押圧するようになっている。そして、この弾性押圧片132の弾性変形を可能にするために、本例では、弾性押圧片132の磁極ロール72の支軸72a側は当該支軸72aとは非接触配置され、弾性押圧片132の弾性変形代が確保されるようになっている。
そして、本例では、現像スリーブ71の内周面に対する弾性押圧片132の接触部134は現像スリーブ71の内周面の曲率r以上の曲率を有するように形成されている。また、現像ロール63(現像スリーブ71)の回転中心と現像スリーブ71の内周面に対する弾性押圧片132の接触部位とを結ぶ基準線L3に対し、現像スリーブ71の内周面に対する第1の支持部110の接触部113、及び、現像スリーブ71の内周面に対する第2の支持部120の接触部123は略対称的に配置されている。
【0028】
−規制部−
規制部140は、
図4ないし
図10に示すように、支持体100の筒状部101の外周面の一部から感光体31側に張り出す突出片141を有し、この突出片141の先端形状は感光体31側に凸状の湾曲部142として形成されており、感光体31の表面に接触し、感光体31と現像スリーブ71との間隙gを予め決められた間隔に規制するものである。
尚、本例では、支持体100は筒状部101と段付き筒状部102とを有し、筒状部101は段付き筒状部102の長さ分だけ現像スリーブ71の端部から離れて配置されることから、筒状部101の外周面の一部から規制部140が張り出して形成されたとしても、規制部140と現像スリーブ71とが干渉する懸念はほとんどない。
【0029】
<駆動側の端部支持部品>
本実施の形態において、駆動側の端部支持部品73は、
図4及び
図10に示すように、例えば現像スリーブ71の他端側開口に嵌め込んで装着される蓋部品(フランジ)150を有し、この蓋部品150には磁極ロール72の他方の支軸72bの周囲を覆う筒状部151を設けると共に、この筒状部151の内周面と磁極ロール72の支軸72bとの間、及び、この筒状部151の外周面と図示外の現像容器の受部との間には軸受部品160(例えば161,162)を介在させ、更に、筒状部151には現像スリーブ71と感光体31との間隙を規制するための位置出し部材としてのトラッキングロール170を装着し、更に、筒状部151には歯車などの駆動伝達部材180を装着することで図示外の駆動モータからの駆動力を駆動伝達部材180、蓋部品150を介して現像スリーブ71に伝達するものである。尚、磁極ロール72の支軸72bのDカット部722には位置決め部材190(例えば位置決めリング191の一部に位置決め凸部192を具備)を装着し、磁極ロール72が予め決められた角度位置になるように現像容器61に位置決めされる。
【0030】
<現像ロールの支持構造>
上述したように、現像ロール63の両端は駆動側の端部支持部品73及び非駆動側の端部支持部品74で支持されている。
−磁極ロール−
磁極ロール72の一端は、
図4ないし
図10(特に
図8)に示すように、非駆動側の端部支持部品74の支持体100の孔部103に回り止めした状態で挿入され、現像容器61に予め形成された位置決め凹部105に支持体100における位置決め凸部104を嵌め込むことで、現像容器61に対して位置決めされている。
一方、磁極ロール72の他端は、
図4及び
図10に示すように、駆動側の端部支持部品73の一要素である位置決め部材190(位置決めリング191、位置決め凸部192)にて所定の角度位置に保持され、図示外の現像容器の位置決め凹部に位置決め部材190の位置決め凸部192を嵌め込むことで、現像容器61に対して位置決めされている。
【0031】
−現像スリーブ−
現像スリーブ71の一端は、
図4ないし
図10に示すように、非駆動側の端部支持部品74の第1の支持部110、第2の支持部120及び押圧部130によって三点支持されている。
このとき、押圧部130は弾性押圧片132が弾性変形して現像スリーブ71の内周面を押圧することから、現像スリーブ71はその押圧方向に押し付けられる。すると、現像スリーブ71の内周面が第1の支持部110、第2の支持部120に押し付けられるため、第1の支持部110、第2の支持部120及び押圧部130は現像スリーブ71の一端の内周面に押圧した状態で接触している。
この状態において、第1の支持部110、第2の支持部120及び押圧部130は、摺り移動可能に現像スリーブ71の内周面に接触していることから、現像スリーブ71は三点で決まる支持点を含む回転軌跡で安定的に回転するようになっている。
更に、第1、第2の支持部110,120及び押圧部130の現像スリーブ71の内周面との接触部は経時的に摩耗することになるが、仮に、第1、第2の支持部110,120及び押圧部130の接触部が摩耗したとしても、押圧部130の弾性押圧片132の弾性作用により現像スリーブ71が押圧されることから、現像スリーブ71の内周面が第1、第2の支持部110,120に押し付けられ、現像スリーブ71の内周面は第1、第2の支持部110,120及び押圧部130によって三点支持された状態を保つ。
特に、第1の支持部110は現像部位での現像スリーブ71の表面位置を正確に保ち、第2の支持部120は規制部位での現像スリーブ71の表面位置を正確に保つ。
一方、現像スリーブ71の他端は、蓋部品150及び軸受部品160(161,162)を用いて芯出しした状態で回転可能に支持されており、現像スリーブ71には図示外の駆動源からの駆動力が駆動伝達部材180、蓋部品150を介して伝達されるようになっている。
【0032】
−現像ロールと感光体との位置規制−
本実施の形態では、
図4ないし
図10に示すように、非駆動側の端部支持部品74の規制部140が感光体31の外周面に当接し、また、駆動側の端部支持部品73の位置出し部材であるトラッキングロール170が感光体31の外周面に当接しており、これにより、現像ロール63(現像スリーブ71)は感光体31に対して予め決められた間隙gをもって位置規制される。
−現像ロールへの給電構造−
本実施の形態では、現像ロール63(具体的には現像スリーブ71)には、
図3に示すように、現像用電源75からの現像電圧が印加されている。
本例における現像ロール63(現像スリーブ71)への給電構造は、
図4に示すように、現像用電源75につながる給電端子200を磁極ロール72の一方の支軸72aの先端に接触させ、この磁極ロール72の支軸72aを通じて反対側の支軸72bから軸受部品160(本例では161)、蓋部品150を経て現像スリーブ71に現像電圧を印加するようになっている。
【0033】
◎比較の形態
本実施の形態における現像ロールの支持構造は上述した通りであるが、本実施の形態における現像ロールの支持構造の性能を評価する上で、比較の形態における現像ロールの支持構造を簡単に説明する。
図11は比較の形態における現像ロール63の非駆動側の端部支持部品の一例を示す。
同図において、非駆動側の端部支持部品210は、本例における駆動側の端部支持部品73と略同様な要素からなるものであり、例えば現像スリーブ71の一端に装着される筒状部221付きの蓋部品(フランジ)220と、磁極ロール72の支軸72aに対して蓋部品220の筒状部221を回転可能に支持するための図示外の軸受部品と、蓋部品220の筒状部221に装着される位置出し部材としてのトラッキングロール230と、現像容器61の予め決められた部位に磁極ロール72の支軸72aを位置決めするための位置決め部材240と、更には、磁極ロール72を予め決められた角度に保持するために、磁極ロール72の支軸72aのDカット部721が挿入される位置決め孔251が形成された現像容器カバー250と、を備えることを要する。尚、符号260は現像ロール63への給電端子である。
このように、比較の形態では、現像ロール63の非駆動側の端部支持部品210は多くの部品点数を必要とするものであることが理解され、本実施の形態の非駆動側の端部支持部品74が簡易な構成であることが把握される。