(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPアドレスとして、リンクローカルアドレスとそれ以外の非リンクローカルアドレスの双方がそれぞれ設定された画像処理装置に対し、サブネットワークを介して接続される情報処理装置であって、
前記サブネットワークに最初に接続されたときに、リンクローカルアドレス範囲内であって当該サブネットワークで使用されていないアドレスを第1のアドレスとして取得し、自装置のIPアドレスとして設定する第1アドレス設定手段と、
前記第1のアドレスによるブロードキャスト通信により前記画像処理装置を検出する画像処理装置検出手段と、
検出された前記画像処理装置から、当該画像処理装置に設定された非リンクローカルアドレスおよびサブネットマスクを含むネットワーク設定に関する情報を取得する設定情報取得手段と、
取得した非リンクローカルアドレスおよびサブネットマスクから、前記サブネットワークのアドレス範囲を求め、求めたアドレス範囲内から当該サブネットワークで使用されていない第2のアドレスを取得し、自装置のIPアドレスとして設定する第2アドレス設定手段と、
前記第2のアドレスにより前記画像処理装置と通信する通信手段と、を有する
ことを特徴とする情報処理装置。
前記画像処理装置検出手段は、検出対象となる前記画像処理装置の固有情報を予め記憶しており、前記ブロードキャスト通信に対する応答に含まれる機器の固有情報に基づいて、応答先が前記画像処理装置であるか否かを判定して検出する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の情報処理装置。
IPアドレスとして、リンクローカルアドレスとそれ以外の非リンクローカルアドレスの双方がそれぞれ設定された画像処理装置に対し、サブネットワークを介して接続される情報処理装置で実行されるネットワーク接続プログラムであって、
前記サブネットワークに装置が最初に接続されたときに、リンクローカルアドレス範囲内であって当該サブネットワークで使用されていない第1のアドレスを取得する第1アドレス取得ステップと、
自装置のIPアドレスとして前記第1のアドレスを設定する第1アドレス設定ステップと、
前記第1のアドレスによるブロードキャスト通信により前記画像処理装置を検出する画像処理装置検出ステップと、
前記画像処理装置の検出後、当該画像処理装置の非リンクローカルアドレスおよびサブネットマスクを含むネットワーク設定に関する情報を取得する設定情報取得ステップと、
取得した非リンクローカルアドレスおよびサブネットマスクから、前記ネットワークのアドレス範囲を求め、求めたアドレス範囲内から当該サブネットワークで使用されていない第2のアドレスを取得する第2アドレス取得ステップと、
自装置のIPアドレスとして前記第2のアドレスを設定する第2アドレス設定ステップと、を含むことを特徴とするネットワーク接続プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(1)概要の説明
本発明に係る情報処理装置の実施の形態について、デジタル式カラー複合機(MFP)とクラウドサービスとを連携する中継装置を例にして、図面に基づき説明する。
以下、本明細書では、デジタル式カラー複合機を単に「MFP」という。
図1は、本実施の形態に係る中継装置1が接続されたLAN(サブネットワーク)4の構成を示す図である。
【0019】
同図に示すLAN4には、MFP2および複数のパソコン(Personal Computer)51〜53が接続されている。
MFP2は、プリンター、コピー、ファクシミリ、スキャナーなどの機能を有するものであり、例えば、パソコン51〜53からの印刷ジョブの実行指示を受付けると、その指示に基づいて印刷処理を実行するように構成されている。また、スキャン処理では、スキャンデータを予め登録した送付先に送信することができる。
【0020】
また、LAN4にはファイアウォール6が設置されており、ファイアウォール6を介してインターネット7に繋がっている。
クラウドサービス3は、インターネット7上のサービスであり、例えば、ユーザーが外出先から、ノートパソコンなどの携帯端末を用いてインターネット7経由でMFP2に印刷出力したり、反対に、MFP2でスキャンしたデータをインターネット7経由で携帯端末に取り込めるようにする機能(サービス)を提供する。
【0021】
中継装置1は、クラウドサービス3とMFP2との間の通信を中継し連携するための装置として、クラウドサービス3を提供するプロバイダーからレンタルされたものである。
本実施の形態では、MFP2には、IPエイリアス機能により固定のプライベートアドレス(非リンクローカルアドレス)とリンクローカルアドレスとが設定されている。
(2)中継装置の構成について
図2(a)は、中継装置1の構成を示すブロック図である。
【0022】
同図に示すように、中継装置1は、制御部10、エラーランプ11および通信インターフェース(I/F)部12などを有する。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、クラウドサービス情報記憶部104、連携先MFP情報記憶部105、送受信データ格納部106などを備える。
【0023】
CPU101は、MFP2およびクラウドサービス3との通信を制御するためのプログラムを実行する。
ROM102は、CPU101により実行される各種プログラムを格納するストレージである。例えば、具体的には、通信プロトコル(
図2(b)参照)や、リンクローカルアドレスを自動的に設定するAutoIP(APIPA : Automatic Private IP Addressing)、プライベートアドレスを自動的に設定するプログラムなどが記憶されている。
【0024】
RAM103は、CPU101がプログラムを実行するときのワークエリアである。
クラウドサービス情報記憶部104は、クラウドサービス3への接続情報(URL、ID、パスワード等)や、クラウドサービス3のサポート対象となるMFPの機器固有情報(メーカーID、機種ID等)を記憶する。当該接続情報およびMFPの情報は、プロバイダーにより予め登録されている。
【0025】
連携先MFP情報記憶部105は、MFP2から取得した機器固有情報およびネットワーク設定情報(IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイアドレス等)を記憶する。
送受信データ格納部106は、通信I/F部12を介して送受信されるデータを格納する。
【0026】
これらクラウドサービス情報記憶部104、連携先MFP情報記憶部105、送受信データ格納部106は、不揮発性メモリーによって構成されている。
エラーランプ11は、中継装置1においてエラーが発生したときに、制御部10により点滅される。
通信I/F部12は、LAN4に接続するためのLANカード、LANボードといったインターフェースである。通信I/F部12には、LANケーブル41の接続を検出するケーブル接続検出スイッチ122が設けられている。ケーブル接続検出スイッチ122は、例えば、LANケーブル41のプラグインによりオンされる公知のメカニカルスイッチからなる。
【0027】
図2(b)は、中継装置1に実装された通信プロトコルの構成例を示す図である。
同図に示すように、中継装置1には、TCP/IPと、ARPと、TCP/IPをベースにするSNMP、HTTPS、FTP、LPRなどが実装されている。ここで使用されるIPはIPv4である。
LPR(Line PRinter daemon protocol)は、クラウドサービス3からMFP2に印刷データを送信する際に使用される印刷プロトコルの一例であり、FTP(File Transfer Protocol)は、MFP2からクラウドサービス3にデータ(例えばスキャンデータ)を送信する際に使用される転送プロトコルの一例である。
【0028】
なお、中継装置1とクラウドサービス3との間は、セキュリティを確保するため、LPRやFTPのプロトコルをHTTPS(Hypertext Transfer Protocol over Secure Socket Layer)でカプセル化して、ファイアウォール6をトンネリングによって通過させる構成としている。これにより、ファイアウォール6に、LPRなどのプロトコルを許可するなど特別な設定をしなくてもよいので、セキュリティが確保でき、かつユーザーの手間も軽減できる。
【0029】
SNMP(Simple Network Management Protocol)は、パソコンやMFPなどネットワークに接続された機器をネットワーク経由で管理するためのプロトコルである。管理対象となる機器は、MIB(Management information base)と呼ばれる管理情報データベース(機器固有情報、ネットワーク設定情報等)を持っている。
制御部10(中継装置1)がSNMPマネージャー、MFP2が管理対象となるSNMPエージェントとして動作し、制御部10は、SNMP通信によってMFP2が有する管理情報データベース(MIB21)より機器固有情報やネットワーク設定情報を取得することができる。
【0030】
ARP(Address Resolution Protocol)は、IPアドレスを使用している装置のMACアドレスを求めるためのプロトコルであり、IPアドレスを設定する際の重複確認に使用される。
制御部10は、中継装置1がLAN4に最初に接続されたとき、通信I/F部12のIPアドレス121として、まずAutoIPにより取得したリンクローカルアドレスを設定し、MFP2とリンクローカルアドレス同士での通信を確立する。具体的には、SNMP通信を行う。それにより、MFP2のネットワーク設定情報を取得し、その情報に基づいて固定のプライベートアドレスを自動的に設定するように構成されている。以下、この一連の処理を、「固定IPアドレスの自動設定処理」という。
【0031】
リンクローカルアドレスは、単一のLAN内では通信できるアドレスである。ルーティングされないためLAN外との通信には使用できないが、アドレス範囲が規定されているので(IPv4の場合「169.254.0.0〜169.254.255.255」の範囲)、AutoIPなどを用いた自動設定が容易に行える。
また、制御部10は、「固定IPアドレスの自動設定処理」の後、クラウドサービス3にアクセスして、MFP2の機器固有情報およびネットワーク設定情報を送信することにより、MFP2をクラウドサービス3の連携先として登録する「連携先登録処理」を行う。
【0032】
以下、「固定IPアドレスの自動設定処理」および「連携先登録処理」について、詳しく説明する。
(2−1)固定IPアドレスの自動設定処理
図3は、制御部10で実行される「固定IPアドレスの自動設定処理」の制御内容を示すフローチャートである。
【0033】
この制御は、特に、プロバイダーよりレンタルされた中継装置1が、最初にLAN4に接続された際に行われるものであり、中継装置1全体を制御するメインフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実施される。
ここで、中継装置1のIPアドレス121の初期値(プロバイダー出荷時)はNullである。また、MFP2に設定されたプライベートアドレスは「172.16.xxx.10」、リンクローカルアドレスは「169.254.xxx.20」である。ちなみに、パソコン51〜53には、固定のプライベートアドレス「172.16.xxx.11」〜「172.16.xxx.13」が設定されているものとする(
図1参照)。
【0034】
図3に示すように、制御部10は、IPアドレス121=Nullであって(ステップS1:Yes)、かつケーブル接続検出スイッチ122がオンになったとき(ステップS2:Yes)、中継装置1が最初にLAN4に接続されたと判定し、AutoIPにより第1のアドレス(リンクローカルアドレス)を取得して(ステップS3)、IPアドレス121に設定する(ステップS4)。
【0035】
AutoIPでは、リンクローカルアドレスとして規定されたアドレス範囲内(「169.254.0.0〜169.254.255.255」)から、1つのリンクローカルアドレスをランダムに選択し、選択したリンクローカルアドレスがLAN4内で重複しないかを、ARP要求をブロードキャストすることにより確認する。ARP要求に応答があれば(MACアドレスが返ってくれば)、選択したリンクローカルアドレスは既に使用されている(重複する)ので、再度リンクローカルアドレスをランダムに選択し、ARPに応答がなくなるまで、リンクローカルアドレスの選択および重複確認を繰り返す。
【0036】
ここでは、通常、上記アドレス範囲内の全てのリンクローカルアドレスが使用されていることはまずないので、必ず1つのリンクローカルアドレスを取得することができることを前提としている。
上記ステップS4の後、制御部10は、リンクローカルアドレスによる通信により「MFPの検出とネットワーク設定情報の取得処理」を行う(ステップS5)。
【0037】
図4は、この「MFPの検出とネットワーク設定情報の取得処理」を示すサブルーチンである。
同図に示すように、制御部10は、まず、SNMP通信により、MFP2を検出するための探索メッセージ(機器固有情報要求メッセージ)をブロードキャスト送信する(ステップS11)。
【0038】
この場合、
図6(a)に示すように、リンクローカルアドレス(例えば「169.254.xxx.30」)が設定された中継装置1からのブロードキャストは、同じリンクローカルアドレスを有するMFP2には到達するが、リンクローカルアドレスを有しないパソコン51〜53には到達しない。よって、
図6(b)に示すように、MFP2のみから、ブロードキャストの応答(機器固有情報)が返ってくる。ここで、MFP2は、MIB21から機器固有情報(メーカーID、機種ID等)を読み出して応答している。
【0039】
こうしてブロードキャストの応答を1以上受信した場合には(ステップS12:Yes)、制御部10は、各応答に含まれる機器固有情報をチェックして、クラウドサービス3のサポート対象のMFPを検出する(ステップS13)。
ここで、クラウドサービス3のサポート対象のMFPの検出は、応答された機器固有情報(メーカーID、機種ID等)が、クラウドサービス情報記憶部104に記憶されたサポート対象のMFPの機器固有情報(メーカーID、機種ID等)の中に含まれていれば、サポート対象であると判定し、含まれていなければサポート対象外であると判定することにより行うことができる。
【0040】
また、ここで、ステップS12における受信待機時間として、例えば2〜10秒程度が設定される。
受信待機時間内に1つも応答を受信しなかった場合には(ステップS12:No)、制御部10は、検出フラグF1=0に設定し(ステップS18)、かつエラーランプ11を点滅させて(ステップS19)、
図3にリターンする。ユーザーは、このエラーランプ11の点滅によりエラー発生を検知することができる。この場合、ユーザーは、中継装置1の電源を一旦オフにすることにより、エラーランプ11の点滅を消すことができる。
【0041】
上記ステップS13において、サポート対象のMFPを検出した場合(Yes)、制御部10は、検出したMFPに対し、プライベートアドレスなどネットワーク設定情報を要求するメッセージを送信する(ステップS14)(
図7(a)参照)。
メッセージを受けたMFP2は、
図7(b)に示すように、MIB21からネットワーク設定情報(プライベートアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイアドレス等)を読み出して応答する。
【0042】
MFP2からの応答を受信すると(ステップS15:Yes)、制御部10は、受信したネットワーク設定情報とともに、上記ステップS12で受信した機器固有情報を、連携先MFP情報記憶部105に記憶する(ステップS16)。そして、検出フラグF1=1に設定し(ステップS17)、
図3にリターンする。
ステップS15の受信待機時間として、例えば2〜10秒程度が設定される。受信待機時間内にネットワーク設定情報の応答がなかった場合には(ステップS15:No)、制御部10は、検出フラグF1=0に設定し(ステップS18)、かつエラーランプ11を点滅させて(ステップS19)、
図3にリターンする。
【0043】
なお、ここで、LAN4に、クラウドサービス3のサポート対象でありかつリンクローカルアドレスを設定されたMFPが複数台接続されていた場合は、上記ステップS13において最初のサポート対象のMFPを検出した時点で、ステップS14に進む構成としている。1台検出できれば、中継装置1に固定のIPアドレスを設定するのに必要なネットワーク設定情報を取得することができるからである。
【0044】
図3に戻って、上記ステップS5のMFPの検出とネットワーク設定情報の取得処理の後、検出フラグF1=1でない場合は(ステップS6:No)、MFPが検出されなかった、または検出したMFPのネットワーク設定情報が取得できなかったことを意味するので、固定IPアドレスの自動設定処理を中断し、リンクローカルアドレスが設定されたIPアドレス121を初期化(=Null)してから(ステップS10)、不図示のメインフローチャートにリターンする。
【0045】
検出フラグF1=1の場合には(ステップS6:Yes)、MFP2から取得したネットワーク設定情報に基づいて、LAN4内で使用できる第2のアドレス(ここではプライベートアドレス)を取得する「第2のアドレスの取得、設定処理」を行う(ステップS7)。
図5は、この「第2のアドレスの取得、設定処理」を示すサブルーチンである。
【0046】
同図に示すように、制御部10は、まず、MFP2のネットワーク設定情報のプライベートアドレスおよびサブネットマスクから、LAN4のアドレス範囲(プライベートアドレス)を取得する(ステップS21)。
次に、制御部10は、LAN4のアドレス範囲内におけるアドレス数(末尾「0」と「255」は除く)を算出して、カウンターCNT1に算出したアドレス数をセットする一方、カウンターCNT2には0を設定する(ステップS22)。
【0047】
ここで、アドレス数のカウントに、末尾「0」と「255」を除くのは、末尾「0」のIPアドレスは、ネットワークそのものを表し、通常設定されないからであり、末尾「255」は、プロードキャストアドレスとして使用されるからである。
この後、カウンターCNT2の値をインクリメントしても(ステップS23)、カウンターCNT2の値がカウンターCNT1の値以下であれば(ステップS24:Yes)、LAN4のアドレス範囲内から、1つのプライベートアドレスをランダムに選択し(ステップS25)、選択したプライベートアドレスがLAN4内で重複しないかを、ARPをブロードキャストすることにより確認する(ステップS26)。ARPに応答があれば(MACアドレスが返ってくれば)、選択したプライベートアドレスは既に使用されている(重複する)ので(ステップS27:Yes)、上記ステップS23に戻って、以降のステップS23〜S26を繰り返す。
【0048】
インクリメントしたカウンターCNT2が、カウンターCNT1以下であれば(ステップS24:Yes)、再度プライベートアドレスをランダムに選択し、選択したプライベートアドレスの重複確認を行う(ステップS25,S26)。
ステップS25におけるアドレスのランダム選択では、LAN4のアドレス範囲内(末尾0と255を除く範囲内)から、重複しないでランダムに選択されるようプログラミングされている。
【0049】
ステップS27において、ARPに対する応答がなく重複しないと判定された場合(No)、制御部10は、選択したプライベートアドレスを第2アドレスとして決定し、中継装置1のIPアドレス121として固定で設定する(ステップS28)。
ここで、制御部10は、IPアドレス121として既に設定されているリンクローカルアドレス(「169.254.xxx.30」)からプライベートアドレス(ここでは「172.16.xxx.50」(
図1参照))に更新する。
【0050】
また、ここで、制御部10は、プライベートアドレスだけでなく、サブネットマスクやデフォルトゲートウェイアドレスなどについても、MFP2から取得したネットワーク設定情報に基づいて設定している。これにより、LAN4内だけでなく、LAN4の外との通信が行えるようになる。
この後、取得フラグF2=1に設定し(ステップS29)、
図3にリターンする。
【0051】
なお、上記ステップS24において、カウンターCNT2がカウンターCNT1を超えた場合は(ステップS24:No)、LAN4のアドレス範囲内の全てのプライベートアドレスが既に使用されており、中継装置1にプライベートアドレスを設定することができないので、制御部10は、取得フラグF2=0に設定し(ステップS30)、かつエラーランプ11を点滅させて(ステップS31)、
図3にリターンする。
【0052】
なお、エラーランプ11の点滅は、特に限定するものではないが、発生したエラーの種類によって点滅周期を変化させ、ユーザーが、点滅周期よりエラーの種類が分かるように構成するのが望ましい。
図3に戻って、上記ステップS7の第2のアドレスの取得、設定処理の後、取得フラグF2=1でない場合は(ステップS8:No)、IPアドレス121を初期化(=Null)してから(ステップS10)、不図示のメインフローチャートにリターンする。
【0053】
取得フラグF2=1の場合には(ステップS8:Yes)、制御部10は、設定したプライベートアドレス等ネットワーク設定情報を印刷するための印刷データを生成して、MFP2に送信し(ステップS9)、MFP2に対し接続確認のためのテスト印刷出力を指示する。ユーザーは、このテスト印刷を通じて、接続完了したこと、および設定された内容を知ることができる。
【0054】
以上が、固定IPアドレスの自動設定処理である。
上記固定IPアドレスの自動設定処理が完了したときには、パソコン51〜53からLAN4を介して中継装置1にアクセスすることができるようになっている。
よって、例えば、テスト印刷されたネットワーク設定情報を見たユーザーが、設定内容の変更を希望した場合、パソコンから中継装置1にアクセスして変更することができる。この場合、ID、パスワードによるアクセス権の設定をしておくことは言うまでもない。
【0055】
(2−2)連携先登録処理
図8は、制御部10で実行されるクラウドサービス3への「連携先登録処理」の制御内容を示すフローチャートである。
この制御は、上記
図3の「固定IPアドレスの自動設定処理」の後に続けて行われるものであり、中継装置1全体を制御するメインフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実施される。
【0056】
図8に示すように、制御部10は、まず、クラウドサービス情報記憶部104に記憶されたクラウドサービス3への接続情報(URL、ID、パスワード等)を読み出し(ステップS31)、読み出したURLにアクセスして、ID、パスワードによる認証を経てクラウドサービス3にログイン(接続)する(ステップS32)。
クラウドサービス3に接続できなかった場合には(ステップS33:No)、エラーランプ11を点滅させて(ステップS38)、不図示のメインフローチャートにリターンする。
【0057】
クラウドサービス3に接続できれば(ステップS33:Yes)、制御部10は、連携先MFP情報記憶部105に記憶されたMFP2の機器固有情報およびネットワーク設定情報を読み出し(ステップS34)、読み出した情報を、クラウドサービス3に送信する(ステップS35)。
ここでのクラウドサービス3は、MFPなど連携先の情報を管理する連携先情報データベース31を有し(
図2参照)、送信されてきたMFP2の機器固有情報およびネットワーク設定情報を連携先情報データベース31に登録する。クラウドサービス3は、MFP2を連携先として登録した後、連携確認のため、中継装置1を介してMFP2へテスト印刷データを送信するように構成されている。
【0058】
よって、制御部10は、上記ステップS35の後、クラウドサービス3からテスト印刷データを受信すれば(ステップS36:Yes)、受信したテスト印刷データをMFP2に転送し(ステップS37)、MFP2に対してテスト印刷出力を指示する。
ユーザーは、このテスト印刷がMFP2から出力されることにより、中継装置1を介して、MFP2がクラウドサービス3に無事登録されたことを確認することができる。
【0059】
なお、MFP2からテスト印刷がいつまでたっても出力されない場合には、クラウドサービス3側、またはインターネット7上において何らかのエラーが発生している可能性があるので、暫くしてから「連携先登録処理」を再度実行することができるように、例えば、LAN4に接続されたパソコン51〜53から、「連携先登録処理」の実行プログラムを起動させることができるように構成しても構わない。
【0060】
以上が、連携先登録処理である。
上記構成の中継装置1は、アドレス範囲が規定されているリンクローカルアドレスによって、まずLAN4およびMFP2との接続を確立し、その後、接続したMFP2から、プライベートアドレスおよびサブネットマスクを含むネットワーク設定に関する情報を取得して、装置自身に設定するプライベートアドレスを自動取得するように構成されている。
【0061】
これにより、ユーザーは、中継装置1をLAN4に接続するにあたって、事前に使用できるプライベートアドレスを確認する手間が不要となり、かつプライベートアドレスを入力しなくてもよいので、入力負荷が軽減されるだけでなく、わざわざパソコンを接続する必要もなくなり、従来よりも大幅に作業負荷を軽減することができる。
また、中継装置1は、MFP2のネットワーク設定に関する情報に基づいて、LAN4に接続できるプライベートアドレスを自動取得しているので、取得したプライベートアドレスによる通信により、MFP2と確実に接続することができる。
【0062】
なお、本実施の形態において、プライベートアドレスが、本発明のおける「非リンクローカルアドレス」である。
また、制御部10が、上記
図3〜
図5の該当するステップを実行するときに、本発明における各手段として機能する。例えば、制御部10が、
図3のステップS3を実行する場合に、本発明における「第1アドレス取得手段」として機能し、
図3のステップS4を実行する場合に「第1アドレス設定手段」として機能する。
【0063】
制御部10が、
図4のステップS11〜S13を実行する場合に「画像処理装置検出手段」として機能し、
図4のステップS14〜S16を実行する場合に「設定情報取得手段」として機能する。
さらに、制御部10が、
図5のステップS21〜S27を実行する場合に「第2アドレス取得手段」として機能し、
図5のステップS28を実行する場合に「第2アドレス設定手段」として機能する。
【0064】
また、通信I/F部12と、
図3のステップS9において、印刷データをMFP2に送信するときの制御部10が、第2のアドレスにより画像処理装置と通信する「通信手段」として機能する。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
【0065】
(1)上記実施の形態では、情報処理装置として、MFPとクラウドサービスとを連携する中継装置を用いて説明したが、これに限定するものではない。
例えば、
図9に示すような、ICカード認証装置200においても、本発明の構成を適用することができる。
ICカード認証装置200は、ICカード201を利用して出力管理を行うものである。MFP2に送られてきた印刷ジョブは、ICカード認証装置200によって認証を受けるまで印刷されない仕組みとなっている。これにより、例えば、ICカード201を持っていない部外者による印刷出力や、印刷した本人が印刷物を取りに来るまでの間、排紙トレイ上に印刷物が放置されるのを防止することができるようになる。
【0066】
このようなICカード認証装置200は、MFP2との間において常に通信が行われるため、固定のIPアドレスが設定される。よって、本発明の構成を適用することにより、ICカード認証装置200のネットワークへの接続の際、事前に使用できるIPアドレスを確認する必要がなく、かつIPアドレスの入力のため、わざわざパソコンを接続しなくてもよくなるので、上記実施形態と同様、従来よりも、入力等の作業負荷を大幅に軽減することができるという効果が得られる。また、ICカード認証装置200とMFP2との間の通信も確実に行うことができるという効果も得られる。
【0067】
この場合、
図2(a)のクラウドサービス情報記憶部104の変わりに、例えば、認証サポート対象MFP記憶部が設けられ、当該認証サポート対象MFP記憶部に、メーカーが、サポート対象とするMFPの機器固有情報(メーカーID、機種ID等)を予め記憶しておくのが望ましい。
(2)また、
図10に示すような、プリントサーバー300においても、本発明の構成を適用することができる。
【0068】
プリントサーバー300も、他のサーバーと同じように、固定のIPアドレスが設定されるので、本発明の構成を適用することにより、ネットワークへの接続の際、事前に使用できるIPアドレスを確認する必要がなく、かつIPアドレスを入力しなくてもよく、キーボードやディスプレイを接続しなくてもよくなり、上記実施形態と同様、従来よりも、入力等の作業負荷を大幅に軽減することができ、プリントサーバー300とMFP2との間の通信も確実に行うことができるという効果が得られる。
【0069】
この場合、
図2(a)のクラウドサービス情報記憶部104の変わりに、例えば、サポート対象MFP記憶部が設けられ、当該サポート対象MFP記憶部に、メーカーがサポート対象とするMFPの機器固有情報(メーカーID、機種ID等)を予め記憶しておくのが望ましい。
また、このようなプリントサーバー300、ICカード認証装置200以外にも、画像処理装置に対してLANを介して接続される情報処理装置において、固定のIPアドレスが設定される場合には、本発明の構成を適用することができる。
【0070】
それにより、ネットワークへの接続の際、事前に使用できるIPアドレスを確認する必要がなく、かつIPアドレスを入力しなくてもよくなるので、上記実施形態と同様、従来よりも、入力等の作業負荷を軽減することができ、画像処理装置との間の通信も確実に行うことができるという効果が得られる。
(3)上記実施の形態、および上記変形例(1),(2)では、中継装置1、ICカード認証装置200、プリントサーバー300などの情報処理装置が、サポート対象の機器固有情報を有する構成を説明したが、これに限定するものではない。
【0071】
例えば、情報処理装置と画像処理装置との間の通信が、LPRなど標準的なプロトコルだけであれば、ほとんどの画像処理装置が対応していて通信できる可能性が高いため、情報処理装置がサポート対象の機器固有情報を有していなくても構わない。仮に、画像処理装置が当該通信に対応していない場合は、通信エラーが生じたときにエラーランプ11を点滅させてユーザーに通知すればよい。
【0072】
この場合、
図4のステップS13において、ブロードキャストの応答先が、サポート対象であるか否かの判定を行う必要はないが、プリンターやMFPなどの画像処理装置であるか否かを判定して検出するように構成するのが望ましい。
画像処理装置であるか否かの判定は、例えば、プリンターMIB、またはホストリソースMIBのデバイスタイプなどを確認することにより行うことができる。
【0073】
(4)上記実施の形態では、LAN4に接続された1台のMFP2が、クラウドサービス3の連携先となる構成を示したが、これに限定するものではなく、複数台のMFPがクラウドサービス3の連携先となる構成しても構わない。
例えば、モノクロMFPとカラーMFPがLAN4に接続されていた場合には、クラウドサービス3の連携先としてモノクロMFPとカラーMFPのそれぞれを登録し、印刷対象が、写真か文字だけのテキストかによってMFPを使い分けるが望ましい。
【0074】
この場合、ブロードキャストの応答(機器固有情報)の受信の際(
図4のステップS12)、受信した数だけ、ステップS13〜S16を繰り返すようにする。そして、応答が、サポート対象のMFPからのものであれば(ステップS13:Yes)、ネットワーク設定情報を要求するメッセージを当該応答したMFPに送信し(ステップS14)、その応答を再度受信して(ステップS15:Yes)、連携先MFP情報記憶部105に記憶する(ステップS16)。
【0075】
図8の連携先登録処理において、こうして記憶された連携先MFP情報の全てを、クラウドサービス3に送信することにより、検出された複数のMFPを連携先として登録することができる。
(5)上記実施の形態の中継装置1に、固定IPアドレスの自動設定処理(
図3)により設定されたIPアドレス121の値を、初期値(=Null)に戻すリセットボタンを設けるのが望ましい。
【0076】
IPアドレス121の値を初期値に戻すことにより、固定IPアドレスの自動設定処理を再実行させることができるようになるからである。
例えば、中継装置1の接続先を、一旦接続したLAN4から、別のLAN(以下、「LAN9」という。)に変更する場合、リセットボタンによってIPアドレス121を初期値に戻すことができれば、LAN9に最初に接続したときに、固定IPアドレスの自動設定処理が実行され、LAN9のアドレス範囲に応じた固定のIPアドレスを中継装置1に設定することができる。
【0077】
なお、リセットボタンを設けていない上記実施の形態の場合には、例えば、接続先を変える前のLAN4に接続された状態において、パソコンから中継装置1にアクセスして、IPアドレス121の値を初期値に戻すようにすればよい。
(6)上記実施の形態では、サポート対象のMFPの検出や、MFPのネットワーク設定情報を取得するのに、MIBに管理された情報を用いたが、これに限定するものではない。
【0078】
例えば、MFPのシステム情報が格納された領域から、メーカー名(ID)、機種名(ID)を取得したり、通信I/F部のネットワーク設定領域から直接ネットワーク設定情報を取得するように構成しても構わない。
(7)上記実施の形態では、ネットワーク設定情報として、IPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイアドレスを示したが、これらに限定するものではなく、例えば、DNSサーバーのアドレスを含むように構成するのが望ましい。
【0079】
この場合、中継装置1をLAN4に接続した後において、LAN4を介してパソコンから中継装置1にアクセスして、DNSサーバーのアドレス設定を行わなくてもよいので、入力負荷をさらに軽減することができる。
(8)上記実施の形態では、DHCPのない環境を前提にして説明したが、これに限定するものではなく、DHCP環境においても、本発明の構成を適用することができる。
【0080】
なお、DHCP環境下では、固定IPアドレスの自動設定処理において、DHCPの割り当てアドレス範囲内のアドレスを、中継装置1の固定IPアドレスとして設定してしまう可能性があり得る。
この場合、上記実施の形態で説明したように、固定IPアドレスの自動設定処理の終了後に、MFP2からテスト印刷されたネットワーク設定情報を見て、設定された固定IPアドレスがDHCPの割り当て範囲内のものであれば、パソコンから中継装置1にアクセスして、DHCPの割り当て範囲外の使用されていないアドレスに変更すればよい。
【0081】
(9)上記実施の形態では、IPのバージョンがIPv4である構成を示したが、これに限定するものではなく、IPv6にしても構わない。
なお、IPv6では、グローバルアドレスとリンクローカルアドレスがそれぞれ設定されるため、中継装置1は、設定されるIPアドレス121を2つ有することになり、例えば、一方をIPアドレス121a、他方をIPアドレス121bとすると、
図3のステップS4では、IPアドレス121aにリンクローカルアドレスが設定され、
図5のステップS28では、IPアドレス121bに第2のアドレス(グローバルアドレス)が固定で設定される構成となる。
【0082】
また、IPv6では、リンクローカルアドレスがMACアドレスから生成されるので、
図3のステップS3は、「AutoIPによるリンクローカルアドレスの取得」に代えて、「MACアドレスからリンクローカルアドレスを生成する」構成とする。
(10)上記実施の形態では、第2のアドレスの取得を、LAN4のアドレス範囲内から、ランダムに選択する構成を示したが、これに限定するものではない。
【0083】
例えば、LAN4のアドレス範囲内の末尾「1」から昇順にシーケンスに選択する、または末尾「254」から降順にシーケンスに選択する構成としても構わない。
(11)上記実施の形態では、固定IPアドレスが設定された後、設定されたプライベートアドレス等ネットワーク設定情報を印刷するための印刷データを生成して、MFP2に送信し(
図3のステップS9)、MFP2に対し接続確認のためのテスト印刷出力を指示する構成を示したが、これに限定するものではない。
【0084】
例えば、印刷データを、MFP2に設けられた管理者用の格納Box部22(
図2(a)参照)に送信し、管理者が、格納Box部22に送られた印刷データを操作パネル23に表示させて確認できるようにしても構わない。この場合、印刷するかしないかは、管理者の判断となり、印刷しない場合もあり得るので、無駄な印刷を省くことができる。
上記した格納Box部22は、印刷データを一時的に保管するデータ保管手段として機能する。
【0085】
(12)また、格納Box部22に送信するデータを、印刷データとして生成しなくてもよく、ネットワーク設定情報をテキスト情報のまま、送信しても構わない。
さらに、送信先は、MFP2に限らず、LAN4に接続されたデータ共有サーバーとしてもよく、共有データとしてアップロードしても構わない。そうすれば、LAN4に接続されたパソコンから中継装置1のネットワーク設定情報を確認することができるようになる。
【0086】
(13)上記実施の形態では、中継装置1のLAN4への接続を、公知のメカニカルスイッチからなるケーブル接続検出スイッチ122を用いて検出する構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、ケーブル接続検出スイッチ122は、通信I/F部12に差し込まれたLANケーブル41のプラグを検出する反射式もしくは透過式の光電センサーで構成しても構わない。
【0087】
また、LANケーブル41の物理的な検出に変えて、電気信号(通信信号)によって検出する構成としても構わない。具体的には、例えば、イーサネット(登録商標)のLANでは、機器が接続されたとき、まず、機器間の通信速度(10Mbps/100Mbps/1Gbps)や通信モード(半2重/全2重)を自動調整するオートネゴシエーション(機能)が実行されるので、このオートネゴシエーションの通信を検出することにより、中継装置1のLAN4への接続を検出することができる。
【0088】
中継装置1のLAN4接続を検出する構成は、通信I/F部12の仕様に合わせて、適宜選択することができる。
(14)上記実施の形態では、本発明に係る情報処理装置と接続される画像処理装置として、デジタル式カラー複合機を例にして説明したが、これに限られない。
モノクロ複写機、タンデム型カラープリンター、モノクロプリンター、ファクシミリ装置、スキャナー装置などとの接続においても、本発明の構成を適用することができる。
【0089】
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしても良い。