技術分野
シラン架橋性難燃性組成物及びこれを用いた絶縁電線
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
近年、大電流が流れる部位において使用可能な絶縁電線が望まれており、これまでよりも更に高い耐熱性が要求されている。しかしながら、従来の絶縁電線では、導体を被覆する難燃性組成物の耐熱性が十分ではなく、このような高い耐熱性の要求を満たすことが困難である。
一方、高い耐熱性を有する絶縁電線を実現するために、導体の被覆材にエンジニアリングプラスチック等を用いることも考えられる。しかしながら、この場合には、材料コストが汎用樹脂に比べて高くなってしまうため、コスト上の問題により製品に適用することが困難である。
以上のように、絶縁電線に用いる難燃性組成物には未だ改善の余地があり、コスト増大を抑制しつつ従来よりも更に高い耐熱性を示す難燃性組成物が強く望まれている。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、低コストかつ耐熱性に優れた難燃性組成物及びこれを用いた絶縁電線を提供しようとするものである。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
本発明の一態様は、シラン変性ポリエチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂及び変性ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂成分と、
水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムからなる群より選ばれる1種類以上の金属水酸化物と、
ベンズイミダゾール系化合物と、
酸化亜鉛と、
シラン架橋触媒と、
エポキシ基を含有しているスチレン・アクリル共重合体からなる鎖延長剤とを混合してなることを特徴とするシ・・・ 続きを
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【発明の効果】
シラン架橋性難燃性組成物は、樹脂成分として、ポリエチレン系樹脂等の比較的安価な樹脂を含有している。そのため、エンジニアリングプラスチック等を用いる場合に比べてコストの増大を抑制しやすい。
また、特定の組成を有することにより、従来よりも更に高い耐熱性及び難燃性を備えたものとなりやすい。すなわち、シラン架橋性難燃性組成物は、難燃剤としての機能を有する金属水酸化物と、耐熱性を向上させる作用を有するベンズイミダゾール系化合物及び酸化亜鉛とをともに含有させることにより、これらの機能を発揮させて優れた難燃性及び耐熱性を得ることができる。さらに、シラン架橋性難燃性組成物は、シラン変性ポリエチレン系樹脂とシラン架橋触媒とを共存させることにより、シラン変性ポリエチレン系樹脂同士を架橋させ、より耐熱性を向上させることができる。
そして、これらの作用効果を得た上で、鎖延長剤を添加することにより、耐熱性を格段に向上させることができる。鎖延長剤を添加することにより耐熱性が向上するメカニズムは、現時点では完全に解明されていないが、鎖延長剤中の反応性の高い官能基が、例えばシラン変性ポリエチレン系樹脂や変性ポリオレフィン系樹脂等の他の成分の官能基と反応することが考えられ、この反応が耐熱性向上に影響しているものと推測される。また、鎖延長剤の添加により耐熱性が向上することは、後述する実施例に示されている。
以上のように、シラン架橋性難燃性組成物は、低コストかつ耐熱性に優れたものとなる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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