特許第6052086号(P6052086)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社オートネットワーク技術研究所の特許一覧
<>
  • 特許6052086-端子対 図000002
  • 特許6052086-端子対 図000003
  • 特許6052086-端子対 図000004
  • 特許6052086-端子対 図000005
  • 特許6052086-端子対 図000006
  • 特許6052086-端子対 図000007
  • 特許6052086-端子対 図000008
  • 特許6052086-端子対 図000009
  • 特許6052086-端子対 図000010
  • 特許6052086-端子対 図000011
  • 特許6052086-端子対 図000012
  • 特許6052086-端子対 図000013
  • 特許6052086-端子対 図000014
  • 特許6052086-端子対 図000015
  • 特許6052086-端子対 図000016
  • 特許6052086-端子対 図000017
  • 特許6052086-端子対 図000018
  • 特許6052086-端子対 図000019
  • 特許6052086-端子対 図000020
  • 特許6052086-端子対 図000021
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6052086
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】端子対
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/11 20060101AFI20161219BHJP
   H01R 13/04 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   H01R13/11 301D
   H01R13/11 302E
   H01R13/04 D
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-146181(P2013-146181)
(22)【出願日】2013年7月12日
(65)【公開番号】特開2015-18732(P2015-18732A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2015年12月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 克司
(72)【発明者】
【氏名】前岨 宏芳
【審査官】 前田 仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−218380(JP,A)
【文献】 特公昭42−025866(JP,B1)
【文献】 実開平04−102167(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/11
H01R 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に配される内周端子と、前記内周端子と接触するように当該内周端子の外側に配される外周端子と、を備え、
前記内周端子は、外側方向に付勢され、前記外周端子に接触する接触部を有する一方、
前記外周端子は、内側方向に付勢され、前記内周端子に接触する接触部を有し、
前記内周端子の接触部および前記外周端子の接触部のうち少なくとも一方の端子の接触部が、他方の端子の接触部に弾性的に接触する弾性接触片を有し、
前記弾性接触片は基端部が前記他方の端子との嵌合方向における前方に配され、
前記接触部が前記嵌合方向における後方に配されている、端子対。
【請求項2】
前記内周端子の接触部および前記外周端子の接触部はともに円環状をなしている請求項1に記載の端子対。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子対に関する。
【背景技術】
【0002】
ハウジングによって保持される端子を備えたコネクタとしては、例えば特許文献1に記載のものなどが知られている。
このコネクタにおいては、ハウジングに保持されている端子と相手方の端子とを接続すると、端子が相手方の端子と接触した状態でハウジングにより保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−75543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載のコネクタにおいては、端子と相手方の端子との接触荷重はハウジングによって保持されており、ハウジングがなければ充分な接触荷重が得られず、端子間の電気的な接続信頼性が不充分となることが懸念された。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、電気的な接続信頼性を向上した端子対を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するものとして、本発明は、内側に配される内周端子と、前記内周端子と接触するように当該内周端子の外側に配される外周端子と、を備え、前記内周端子は、外側方向に付勢され、前記外周端子に接触する接触部を有する一方、前記外周端子は、内側方向に付勢され、前記内周端子に接触する接触部を有する端子対である。
【0007】
本発明において、内周端子の接触部は外側方向に付勢され、外周端子に接触し、外周端子の接触部は内側方向に付勢されて内周端子に接触するので、内周端子の接触部の外側に外周端子の接触部を接触させるだけで充分な接触荷重が得られる。その結果、本発明によれば電気的な接続信頼性を向上した端子対を提供することができる。
【0008】
本発明は以下の構成であってもよい。
前記内周端子の接触部および前記外周端子の接触部のうち、少なくとも一方の端子の接触部が、弾性接触片を有していてもよい。
このような構成とすると、より細かく接触荷重を設定することができるので、接続信頼性をさらに向上することができる。
【0009】
前記内周端子の接触部および前記外周端子の接触部はともに円環状をなしていてもよい。
このような構成とすると内周端子と外周端子との嵌合を行う際に嵌合位置の規制がなくなり嵌合操作を円滑に行うことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電気的な接続信頼性を向上した端子対を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態1の端子対を備えたコネクタの斜視図
図2】嵌合前の第1コネクタと第2コネクタの斜視図
図3】第1コネクタの分解斜視図
図4】第2コネクタの分解斜視図
図5】第1コネクタの側面図
図6図5のA−A線における断面図
図7】第1コネクタの底面図
図8図7のB−B線における断面図
図9】第2コネクタの側面図
図10図9のC−C線における断面図
図11】第2コネクタの底面図
図12図11のD−D線における断面図
図13】コネクタの側面図
図14図13のE−E線における断面図
図15】嵌合状態のコネクタの底面図
図16図15のF−F線における断面図
図17】嵌合前の端子対を示した斜視図
図18】嵌合状態の端子対の斜視図
図19】嵌合状態の端子対の側面図
図20図19のG−G線における断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図20によって説明する。
本実施形態の端子対40(40A,40B,40C)を備えるコネクタ10は図1及び図2に示すように、相互に嵌合する第1コネクタ11(図示左側)と第2コネクタ25(図示右側)とを有する。
【0013】
本実施形態において第1コネクタ11の第1端子18(内周端子の一例)と第2コネクタ25の第1端子33(外周端子の一例)とが端子対40を構成し、第1コネクタ11の第2端子19(内周端子の一例)と第2コネクタ25の第2端子34(外周端子の一例)とが端子対40を構成し、第1コネクタ11の第3端子20(外周端子の一例)と第2コネクタ25の第3端子35(内周端子の一例)とが端子対40を構成する。
【0014】
(第1コネクタ11)
第1コネクタ11は、図3に示すように、接触部18A,19A,20A,21Aを有する第1端子18、第2端子19、第3端子20、第4端子21と、これらの端子18,19,20,21を保持するハウジング12とを有する。
【0015】
第1コネクタ11の端子18,19,20,21は、図3における左側から順に、第1端子18、第2端子19、第3端子20、第4端子21である。第1端子18、第2端子19および第3端子20は、それぞれ、円環状をなし一部が開口した接触部18A,19A,20Aと、接触部18A,19A,20Aの略中央から突出する板状の端子部18B,19B,20Bと、からなる。
【0016】
第1端子18、第2端子19および第3端子20の接触部18A,19A,20Aの径寸法は、第1端子19、第2端子19、第3端子20の順に小さく設定されている。第4端子21はピン形状をなしており、その表面が接触部21Aである。第1端子18、第2端子19、第3端子20の詳細については後述する。
【0017】
第1コネクタ11のハウジング12の図3における左端部側には4つの端子18,19,20,21が挿通される端子保持孔13が形成されている。第1コネクタ11のハウジング12は、図5および図7に示すように、外壁面12A(ハウジング12の外側)に、第1端子18の接触部18Aを嵌めこんで保持する第1端子保持部14と、第1端子保持部14よりも右端部寄りに第2端子19の接触部19Aを嵌めこんで保持する第2端子保持部15と、を備える。第1端子保持部14および第2端子保持部15は各接触部18A,19Aを嵌めこみ可能な形状(凹状)をなしている。
【0018】
また、第1コネクタ11のハウジング12の内壁面12B(ハウジング12の内側)には、図6および図8に示すように第3端子保持部16が凹設されている。
【0019】
第4端子21は、第3端子20よりもさらに径方向内側において、第1コネクタ11のハウジング12の奥壁(左側の壁部)の保持孔17に保持されている。
【0020】
第1コネクタ11の4つの端子18,19,20,21は第1コネクタ11のハウジング12の外側に設けた第1端子保持部14および第2端子保持部15、ならびに、ハウジング12の内側に設けた第3端子保持部16および保持孔17において保持されていることになる。
【0021】
(第2コネクタ25)
第2コネクタ25は図4に示すように、接触部33A,34A,35A,36Aを有する第1端子33、第2端子34、第3端子35、第4端子36と、これらの端子33,34,35,36を保持するハウジング26とを有する。
【0022】
第2コネクタ25の端子33,34,35,36は、図4における左側から順に、第1端子33、第2端子34、第3端子35、第4端子36である。第1端子33、第2端子34、および第3端子35は、それぞれ、円環状をなし一部が開口した接触部33A,34A,35Aと、接触部33A,34A,35Aの略中央から突出する板状の端子部33C,34C,35Cとからなる。
【0023】
第1端子33、第2端子34および第3端子35の接触部33A,34A,35Aの径寸法は、第1端子33、第2端子34、第3端子35の順に小さく設定されている。第4端子36は嵌合方向に延びるU字状の接触部36Aと、接触部36Aの略中央から突出する板状の端子部36Bとからなる。
【0024】
第1端子33、第2端子34および第3端子35の接触部33A,34A,35Aには、それぞれ複数の弾性接触片33B,34B,35Bが形成されている。第1端子33、第2端子34および第3端子35の詳細は後述する。
【0025】
第2コネクタ25のハウジング26の図4における右端部側には、4つの端子33,34,35,36が挿通される端子保持孔27が形成されている。第2コネクタ25のハウジング26は、略円筒状をなし、その内部に筒状の筒状保持部30を備える。
【0026】
第2コネクタ25のハウジング26の内壁には、図10および図12に示すように、径方向における最も外側に第1端子33の接触部33Aを保持する第1端子保持部28が設けられている。またハウジング26の内壁には、第1端子保持部28よりも右端部寄りに、第1端子保持部28よりも径方向における内側に第2端子34の接触部34Aを保持する第2端子保持部29、が設けられている。
【0027】
第2コネクタ25のハウジング26の筒状保持部30の外側面には図10および図12に示すように、第3端子保持部31が設けられており、筒状保持部30の内部には第4端子36が保持されている(第4端子保持部32)。
【0028】
第2コネクタ25の4つの端子33,34,35,36は第2コネクタ25のハウジング26において径方向にずれた位置に保持されていることになる。
【0029】
第1コネクタ11と第2コネクタ25とを嵌合させると、第1コネクタ11は第2コネクタ25に対して回転自在に嵌合される。
【0030】
第1コネクタ11と第2コネクタ25が嵌合した状態においては、図14に示すように、第1コネクタ11の第1端子18の接触部18Aと、第2コネクタ25の第1端子33の接触部33Aとが接触し、第1コネクタ11の第2端子19の接触部19Aと第2コネクタ25の第2端子34の接触部34Aとが接触する。また、第1コネクタ11と第2コネクタ25が嵌合した状態においては、図16に示すように、第1コネクタ11の第3端子20の接触部20Aと第2コネクタ25の第3端子35の接触部35Aとが接触し、第1コネクタ11の第4端子21の接触部21Aと第2コネクタ25の第4端子36の接触部36Aとが接触する。
【0031】
第2コネクタ25の複数の端子33,34,35,36は、第2コネクタ25のハウジング26において、第1コネクタ11との嵌合完了時に、第1コネクタ11の各端子18,19,20,21の接触部18A,19A,20A,21Aと接触するように保持されている。
【0032】
嵌合が完了し第1コネクタ11の各端子18,19,20,21の接触部18A,19A,20A,21Aが、第2コネクタ25の対応する端子33,34,35,36の接触部33A,34A,35A,36Aと接触状態となると、両コネクタ11,25は電気的に接続可能な状態となる。
【0033】
(端子対40)
本実施形態の端子対40について説明する。
第1コネクタ11の第1端子18、第2端子19は、対となる第2コネクタ25の第1端子33、第2端子34の内側に、第1コネクタ11の第3端子20は、第2コネクタ25の第3端子35の外側に配される同軸を持つ円筒面上の端子18,19,20である。
【0034】
第2コネクタ25の第1端子33、第2端子34、第3端子35は、第1コネクタ11の第1端子18、第2端子19、第3端子20と接触するように配され当該端子18,19,20と同軸を持つ円筒面上の端子33,34,35である。
【0035】
図17図20においては、内周端子が第1コネクタ11の第1端子18で、外周端子が第2コネクタ25の第1端子33である端子対40を図示しているが、他の端子対40も概ね同様であるので、一括して説明する。
【0036】
上述したように、第1端子18、第2端子19および第3端子35(内周端子)は、外側方向に付勢される。第1端子33、第2端子34および第3端子20(外周端子)は、内側方向に付勢される。第1端子18、第2端子19および第3端子35(内周端子)は接触18A,19A,35Aを有し、第1端子33、第2端子34および第3端子20(外周端子)は接触部33A,34A,20Aを有する。
【0037】
本実施形態では、第1コネクタ11に取り付けられる端子33,34,35の接触部33A,34A,35Aが、それぞれ、弾性接触片33B,34B,35Bを有している。
【0038】
弾性接触片33B,34B,35Bは、各外周端子33,34,35の接触部33A,34A,35Aにおいて、基端部331,341,351が嵌合方向における前方(図19における矢線Yの指す方向)となるように形成されている。
【0039】
弾性接触片33B,34B,35Bの、対応する端子18,19,20との接続部332,342,352は嵌合方向における後方に設けられている。
【0040】
つまり本実施形態では、端子33,34,35において、端子33,34,35の嵌合方向における前方を基端部331,341,351とし、嵌合方向における後方に延びる弾性接触片33B,34B,35Bが設けられているので、外周端子33,34,35と内周端子18,19,20とを嵌合させる際に、弾性接触片33B,34B,35Bの接続部332,342,352側がめくれ上がる等によって破損するのを防止することができる。
【0041】
また、本実施形態において、内周端子18,19,20の接触部18A,19A,20A、ならびに、外周端子33,34,35の接触部33A,34A,35Aは、図20に示すように、円環状をなしているので端子18,19,20と端子33,34,35とを嵌合させる際に挿入位置を選ばない。
【0042】
(作用および効果)
本実施形態の作用および効果について説明する。
本実施形態において、内周端子18,19,35の接触部18A,19A,35Aは外側方向に付勢されて外周端子33,34,20に接触し、外周端子33,34,20の接触部33A,34A,20Aは内側方向に付勢されて内周端子18,19,35に接触するので、内周端子18,19,35の接触部18A,19A,35Aの外側に外周端子33,34,20の接触部33A,34A,35Aを接触させるだけで充分な接触荷重が得られる。その結果、本実施形態によれば電気的な接続信頼性を向上した端子対40を提供することができる。
【0043】
また、本実施形態によれば、外周端子33,34,35の接触部33A,34A,35Aが、弾性接触片33B,34B,35Bを有しているから、より接触荷重を細かく設定することができ、端子対40の電気的な接続信頼性をさらに向上することができる。
【0044】
さらに、本実施形態によれば、内周端子18,19,35の接触部18A,19A,35Aおよび外周端子33,34,20の接触部33A,34A,20Aはともに円環状をなしているから、端子18,19,20と端子33,34,35との嵌合を行う際に嵌合位置の規制がなくなり嵌合操作を円滑に行うことができる。
【0045】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、外周端子33,34の接触部33A,34Aと内周端子35の接触部35Aが、それぞれ弾性接触片33B,34B,35Bを有する例を示したが、本発明はこれに限定されない。内周端子の接触部のみが弾性接触片を有していてもよいし、外周端子の接触部および内周端子の接触部の双方ともが弾性接触片を有していてもよい。
(2)上記実施形態では片持ち状の外周端子33,34,35および内周端子18,19,20を示したが、外周端子および内周端子は両持ち状であってもよい。
(3)上記実施形態では、端子18,19,20の接触部18A,19A,20Aおよび端子33,34,35の接触部33A,34A,35Aはともに円環状をなしている例を示したが、円環状でなく方形状などであってもよい。
【符号の説明】
【0046】
10…コネクタ
11…第1コネクタ
18…第1端子(内周端子)
18A…接触部(内周端子の接触部)
19…第2端子(内周端子)
19A…接触部(内周端子の接触部)
20…第3端子(外周端子)
20A…接触部(外周端子の接触部)
25…第2コネクタ
33…第1端子(外周端子)
33A…接触部(外周端子の接触部)
33B…弾性接触片
34…第2端子(外周端子)
34A…接触部(外周端子の接触部)
34B…弾性接触片
35…第3端子(内周端子)
35A…接触部(内周端子の接触部)
35B…弾性接触片
40…端子対
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20