特許第6052107号(P6052107)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6052107
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】表示器支持装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20161219BHJP
【FI】
   B65G1/137 F
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-178742(P2013-178742)
(22)【出願日】2013年8月30日
(65)【公開番号】特開2015-48157(P2015-48157A)
(43)【公開日】2015年3月16日
【審査請求日】2015年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】特許業務法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩田 昌重
(72)【発明者】
【氏名】牧村 和典
【審査官】 八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−121634(JP,A)
【文献】 特開昭60−059406(JP,A)
【文献】 特開2007−112605(JP,A)
【文献】 特開2008−161977(JP,A)
【文献】 特開2011−079624(JP,A)
【文献】 特表2006−524619(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00;1/137;35/00;
35/06−35/08;37/00
B62D 41/00−67/00
B23P 19/00−21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の仕分け対象である仕分け容器を表示する表示器を表示対象の仕分け容器に対応さ
せて移動させるための表示器搬送路に、表示器を移動可能に支持する表示器支持装置であ
って、
前記表示器の表示器本体を支持するとともに、前記表示器搬送路に対して走行する走行
支持機構を備え、
前記走行支持機構は、前記表示器本体に対して揺動可能に設けられるとともに、前記表示器が表示対象とする仕分け容器に係合する係合部を有する
ことを特徴とする表示器支持装置。
【請求項2】
前記走行支持機構は、
表示器搬送路の円弧状部分に沿って前記表示器本体を案内可能に構成され、
前記表示器搬送路に対する走行方向の長さが、前記表示器本体における前記表示器搬送
路に対する走行方向の長さより短く、且つ前記表示器搬送路の円弧状部分における円弧の
長さより短く形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の表示器支持装置。
【請求項3】
前記走行支持機構は、
前記表示器本体における前記表示器搬送路に対する走行方向の上流側端部を揺動可能に
支持する上流側支持部材と、
前記表示器本体における前記表示器搬送路に対する走行方向の下流側端部を揺動可能に
支持する下流側支持部材と、
を具備する
ことを特徴とする請求項1から請求項2のいずれか1項に記載の表示器支持装置。
【請求項4】
前記表示器本体が前記仕分け容器に近づく際には、前記上流側支持部材が表示器本体に
対して揺動し、
前記表示器本体が前記仕分け容器から離れる際には、前記下流側支持部材が表示器本体
に対して揺動する
ことを特徴とする請求項3に記載の表示器支持装置。
【請求項5】
前記表示器が前記表示器搬送路に沿った所定位置に存在しているか否かの判断を、前記
走行支持機構の上流側支持部材又は前記走行支持機構の下流側支持部材を検出することに
より行うことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の表示器支持装置。
【請求項6】
前記表示器搬送路は、
前記表示器を表示対象の仕分け容器へと近づける接近部と、
前記接近部によって前記仕分け容器に近づけられた前記表示器を、前記仕分け容器に同
期させて搬送する往路部と、
前記往路部によって前記仕分け容器と同期して搬送されている前記表示器を、前記仕分
け容器から離脱させる離脱部と、
前記離脱部によって離脱された前記表示器を、前記接近部へと搬送する復路部と、
を備えるとともに、
前記接近部、前記往路部、前記離脱部、及び前記復路部によって循環路状に形成され、
前記復路部における前記表示器の搬送速度が、前記往路部における前記表示器の搬送速
度よりも高速であること
を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示器支持装置。
【請求項7】
物品の仕分け対象である仕分け容器を表示する表示器を表示対象の仕分け容器に対応さ
せて移動させるための表示器搬送路に、表示器を移動可能に支持する表示器支持装置を有
し、
前記表示器支持装置は、前記表示器の表示器本体を支持するとともに、前記表示器搬送
路に対して走行する走行支持機構を備え、
前記走行支持機構は、前記表示器本体に対して揺動可能に設けられるとともに、前記表示器が表示対象とする仕分け容器に係合する係合部を有する
ことを特徴とする仕分け設備。
【請求項8】
物品の仕分け対象である仕分け容器を表示する表示器を表示対象の仕分け容器に対応さ
せて移動させるための表示器搬送路に、表示器を移動可能に支持する表示器支持装置を用
いて物品の仕分けを行い、
前記表示器支持装置は、前記表示器の表示器本体を支持するとともに、前記表示器搬送
路に対して走行する走行支持機構を備え、
前記走行支持機構は、前記表示器本体に対して揺動可能に設けられるとともに、前記表示器が表示対象とする仕分け容器に係合する係合部を有する
ことを特徴とする物品の仕分け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕分け設備における表示器の表示器支持装置に関し、特に、物品の仕分け対象である仕分け容器を表示する表示器を表示対象の仕分け容器に対応させて移動させるための表示器搬送路に、表示器を移動可能に支持する表示器支持装置である。
【背景技術】
【0002】
従来、物品の仕分け対象である仕分け容器を表示する表示器を、表示対象の仕分け容器に自動で脱着でき、表示器を離脱させた仕分け容器をそのまま出荷可能な仕分け設備が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の仕分け設備は、フローラックの間口より取り出した物品を投入する対象の集品容器であることを表示する投入表示器を、アタッチメントに連結し、各アタッチメント(投入表示器)を、表示対象の集品容器に合わせて、集品容器を搬送する直進搬送コンベヤに沿って移動可能とする表示器移動ラインを備え、表示器移動ラインによって集品容器に合わせて移動される投入表示器の表示により、この合わせて移動される集品容器に対して、フローラックの間口より取り出した物品を投入するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−121634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の仕分け設備では、表示器支持装置であるアタッチメントの表示器移動ライン(表示器搬送路の一例)に対する搬送長(表示器移動ラインに対する走行方向の長さ)が、投入表示器の表示器本体より長いため、アタッチメントが表示器移動ラインを滑らかに走行し難く、特に、表示器移動ラインのカーブ部分(円弧状部分)の径が小さい場合には、アタッチメントが、表示器移動ラインのカーブ部分(円弧状部分)で引っ掛かり、表示器移動ライン上を走行できないという問題が生じる。
また一方で、アタッチメントを表示器移動ライン上で滑らかに走行させるために、アタッチメントの搬送長に合わせて表示器移動ラインのカーブ部分(円弧状部分)の径を大きくすると、表示器移動ラインの設置スペースが広くなり、表示器移動ラインが仕分け設備内に収まらないという問題が生じる。
【0006】
そこで、本発明は、表示器本体に対して揺動(屈曲動作)可能に設けられ、表示器搬送経路の設置スペースを小さくして設備全体の省スペース化が可能な表示器支持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上であり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、本発明のうち請求項1に記載の表示器支持装置は、物品の仕分け対象である仕分
け容器を表示する表示器を表示対象の仕分け容器に対応させて移動させるための表示器搬
送路に、表示器を移動可能に支持する表示器支持装置であって、前記表示器の表示器本体
を支持するとともに、前記表示器搬送路に対して走行する走行支持機構を備え、前記走行
支持機構は、前記表示器本体に対して揺動可能に設けられるとともに、前記表示器が表示対象とする仕分け容器に係合する係合部を有するものである。
上記構成では、走行支持機構が、表示器本体に対して揺動(屈曲動作)しながら表示器
搬送路に沿って滑らかに走行できる。
また、走行支持機構と、表示器が表示対象とする仕分け容器と、同期して走行する際に、走行支持機構と仕分け容器とが確実に係合する。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示器支持装置において、前記走行支持機構が、表示器搬送路の円弧状部分に沿って前記表示器本体を案内可能に構成され、前記表示器搬送路に対する走行方向の長さが、前記表示器本体における前記表示器搬送路に対する走行方向の長さより短く、且つ前記表示器搬送路の円弧状部分における円弧の長さより短く形成されるものである。
上記構成では、表示器搬送路のカーブ部分(円弧状部分)の径が小さい場合であっても、走行支持機構が表示器搬送路に対して引っ掛かることなく走行可能である。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1から請求項2のいずれか1項に記載の表示器
支持装置において、前記走行支持機構が、前記表示器本体における前記表示器搬送路に対
する走行方向の上流側端部を揺動可能に支持する上流側支持部材と、前記表示器本体にお
ける前記表示器搬送路に対する走行方向の下流側端部を揺動可能に支持する下流側支持部
材と、を具備するものである。
上記構成では、表示器搬送路のカーブ部分(円弧状部分)を走行する際に、走行支持機
構の前記表示器搬送路に対する走行方向の上流側及び下流側が、表示器本体に対して、当
該カーブ部分(円弧状部分)に沿って揺動(屈曲動作)可能である。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の表示器支持装置において、前記表示
器本体が前記仕分け容器に近づく際には、前記上流側支持部材が表示器本体に対して揺動
し、前記表示器本体が前記仕分け容器から離れる際には、前記下流側支持部材が表示器本
体に対して揺動するものである。
上記構成では、前記表示器本体が前記仕分け容器に近づく際には、前記走行支持機構が
滑らかに前記仕分け容器に近づくことができ、前記表示器本体が前記仕分け容器から離れ
る際には、前記走行支持機構が滑らかに前記仕分け容器から離れることができる。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の表示器支持装置におい
て、前記表示器が前記表示器搬送路に沿った所定位置に存在しているか否かの判断を、前
記走行支持機構の上流側支持部材又は前記走行支持機構の下流側支持部材を検出すること
により行うものである。
上記構成では、前記走行支持機構の上流側支持部材又は下流側支持部材を検出すること
により、前記表示器が前記表示器搬送路に沿った所定位置に存在しているか否かを判断す
る。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示器
支持装置において、前記表示器搬送路が、前記表示器を表示対象の仕分け容器へと近づけ
る接近部と、前記接近部によって前記仕分け容器に近づけられた前記表示器を、前記仕分
け容器に同期させて搬送する往路部と、前記往路部によって前記仕分け容器と同期して搬
送されている前記表示器を、前記仕分け容器から離脱させる離脱部と、前記離脱部によっ
て離脱された前記表示器を、前記接近部へと搬送する復路部と、を備えるとともに、前記
接近部、前記往路部、前記離脱部、及び前記復路部によって循環路状に形成され、前記復
路部における前記表示器の搬送速度が、前記往路部における前記表示器の搬送速度よりも
高速であるものである。
上記構成では、往路部における仕分け作業が済んだ仕分け容器と同期していた表示器が
復路部を通って再度往路部へと至ることができるため、表示器を繰り返し使用することが
できる。さらに復路部では高速で表示器が搬送されるため、再び復路部へ至るまでの時間
が短く済む。これらのことにより、仕分け設備全体として使用すべき表示器の必要数を少
なく抑えることができる。
【0015】
また、請求項7に記載の仕分け設備は、物品の仕分け対象である仕分け容器を表示する
表示器を表示対象の仕分け容器に対応させて移動させるための表示器搬送路に、表示器を
移動可能に支持する表示器支持装置を有し、前記表示器支持装置が、前記表示器の表示器
本体を支持するとともに、前記表示器搬送路に対して走行する走行支持機構を備え、前記
走行支持機構が、前記表示器本体に対して揺動可能に設けられるとともに、前記表示器が表示対象とする仕分け容器に係合する係合部を有するものである。
上記構成では、走行支持機構が、表示器本体に対して揺動(屈曲動作)しながら表示器
搬送路に沿って滑らかに走行でき、走行支持機構と仕分け容器とが確実に係合しているため、効率良く表示器を表示対象の仕分け容器に対応させて移動させながら物品の仕分けを行うことができる。
【0016】
また、請求項8に記載の物品の仕分け方法は、物品の仕分け対象である仕分け容器を表
示する表示器を表示対象の仕分け容器に対応させて移動させるための表示器搬送路に、表
示器を移動可能に支持する表示器支持装置を用いて物品の仕分けを行い、前記表示器支持
装置は、前記表示器の表示器本体を支持するとともに、前記表示器搬送路に対して走行す
る走行支持機構を備え、
前記走行支持機構は、前記表示器本体に対して揺動可能に設けられるとともに、前記表示器が表示対象とする仕分け容器に係合する係合部を有する方法である。
上記構成では、走行支持機構が、表示器本体に対して揺動(屈曲動作)しながら表示器
搬送路に沿って滑らかに走行でき、走行支持機構と仕分け容器とが確実に係合しているため、効率良く表示器を表示対象の仕分け容器に対応させて移動させながら物品の仕分けを行うことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の表示器支持装置によれば、走行支持機構が表示器本体に対して揺動(屈曲動作)可能に設けられているため、表示器支持装置が表示器搬送路に沿って滑らかに走行できる。また、設置スペースの小さい表示器搬送経路においても走行可能となるため、設備全体の省スペース化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る表示器支持装置を備えたピッキング設備の全体構成図である。
図2】同ピッキング設備の側面構成図である。
図3】本発明に係る表示器支持装置の正面斜視図である。
図4】(a)は、本発明に係る表示器支持装置の平面図、(b)は、本発明に係る表示器支持装置の背面図、(c)は、本発明に係る表示器支持装置の側面図である。
図5】本発明に係る表示器支持装置を備えたピッキング設備の容器搬送ラインと表示器移動ラインとの合流部近傍の平面図である。
図6】本発明に係る表示器支持装置を備えたピッキング設備の容器搬送ラインと表示器移動ラインとの分岐部近傍の平面図である。
図7】(a)は、集品容器を検出する検出器を集品容器側に配置した場合の概略図、(b)は、表示器支持ベース(投入表示器)を検出する検出器を投入表示器側に配置した場合の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
まず、本発明に係る表示器支持装置の一例である表示器支持ベース50(図3参照)を説明する前に、本発明に係る表示器支持ベース50を備える仕分け設備の一例であるピッキング設備1について、図1から図3を用いて説明する。なお、本発明は、ピッキング設備1に限定されるものではなく、仕分け設備全般に適用可能である。
[ピッキング設備1]
図1及び図2に示すように、ピッキング設備1は、個別の予め登録されたユーザ(消費者、中間業者等)からオーダー(注文、出荷計画等)を受けた物品2を、ユーザのオーダーが割り付けられた集品容器10(仕分け容器の一例)に集めて配送する設備である。
ピッキング設備1は、集品される物品2が収納される収納箱12が保管されるストレージラインAと、ピッキングされた物品2を収納(投入)する集品容器10を搬送する容器搬送ラインBと、物品2を投入する投入対象の集品容器10であることを表示する投入表示器30(表示器の一例)をそれぞれ、投入(表示)対象の集品容器10に合わせて、容器搬送ラインBに沿って移動し、集品が終了すると容器搬送ラインBの上流に戻すように循環搬送するための表示器移動ラインC(表示器搬送路の一例)から構成されている。
【0020】
(ストレージラインA)
図1及び図2に示すように、ストレージラインAは、フローラック15から構成される。なお、ストレージラインAは、物品2の平置き場等で構成しても構わない。
フローラック15は、1種類(1品目)の物品2が収納された収納箱12が載置される(収納される)間口16を複数列有する棚17を上下に複数段配置して構成される。そして、ストレージラインAには、複数の間口16毎に、集品容器10へ集品する物品2の取り出し作業を実行するピッキングゾーンPが設定され、ピッキングゾーンP毎にピッキング作業を行う作業者Hが1人ずつ配置されている。
また、フローラック15の各棚17の各間口16の前面には、ピッキングする物品2の数量(取り出し個数)を表示するデジタル表示器(図示せず)と、ピッキング作業があることを表示するランプ及びボタンスイッチを兼ねた表示/完了ボタン(図示せず)と、から構成された間口表示器19が設けられている。
【0021】
(容器搬送ラインB)
図1及び図2に示すように、容器搬送ラインBは、作業者Hを挟んだストレージラインA(フローラック15)の反対側に配置され、フローラック15に沿って集品容器10を搬送するローラ駆動コンベヤ装置21から構成される。なお、容器搬送ラインBは、作業者Hを挟んだストレージラインA(フローラック15)の反対側に配置される場合に限定されるものではなく、作業者Hを挟まずにストレージラインA(フローラック15)と同じ側に片寄らせて配置される場合でも構わない。
容器搬送ラインBには、各ピッキングゾーンPに対応して、ピッキングゾーンPにおいて取り出した物品2の投入対象となる複数の集品容器10を区分する投入ゾーンZが設定されている。
また、ローラ駆動コンベヤ装置21の側部には、投入ゾーンZ毎に、投入完了テープスイッチ23が備えられている。投入完了テープスイッチ23は、作業者Hが集品容器10に対して物品2の投入が完了した際に押すスイッチである。また、投入完了テープスイッチ23には、完了ボタン(図示せず)を有する付属表示器27が一体に設けられている。この完了ボタンは、集品容器10に投入すべき全ての物品2が投入された際に点滅するとともに、作業者Hが集品容器10に対して物品2の投入が完了した際に押すスイッチである。
さらに、ローラ駆動コンベヤ装置21の側部には、投入ゾーンZ毎に、投入ゾーンZへ集品容器10が移動してきたことを検出する検出リーダ60が設けられている。
【0022】
また、図2に示すように、容器搬送ラインB(ローラ駆動コンベヤ装置21)上を搬送される集品容器10には、集品容器10に係合可能な係合部56U・56D(図4参照)を有する表示器支持ベース50を介して投入表示器30が取り付けられる。投入表示器30は、表示器支持ベース50に支持されており、表示対象の1台の集品容器10に合わせて、容器搬送ラインBに沿って移動可能とする表示器移動ラインCにより搬送される。
図3に示すように、投入表示器30は、縦長の箱状の表示器本体31と、長軸方向の表示器本体31の表面に順に配置された上流ゾーン表示手段である第1ランプ部32と、表示画面であるデジタル表示器33と、自ゾーン表示手段である第2ランプ部34と、を含んで構成される。また、投入表示器30の表示器本体31には、表示器コントローラ(図示せず)及びアンテナ内蔵の無線機(図示せず)が内蔵されている。
【0023】
(表示器移動ラインC)
図1に示すように、表示器移動ラインCは、容器搬送ラインBのストレージラインA(フローラック15)より上流(図1の右側)で、集品容器10の背面(短軸方向の側面で且つストレージラインAの作業者Hとは反対側の側面)に沿って、投入表示器30が取り付けられた表示器支持ベース50が寄り添い、表示器支持ベース50の係合部56U・56D(図4参照)が集品容器10の背面に係合されるように構成されている。また、表示器移動ラインCは、容器搬送ラインBのストレージラインA(フローラック15)より下流(図1の左側)で、投入表示器30を取り付けた表示器支持ベース50が集品容器10より離脱するように構成されている。具体的には、表示器移動ラインCは、投入表示器30が取り付けられた表示器支持ベース50を集品容器10に寄せる(近づける)幅寄せ(傾け)コンベヤ41(接近部の一例)と、投入表示器30を集品容器10に同期して搬送する往路搬送コンベヤ42(往路部の一例)と、投入表示器30が取り付けられた表示器支持ベース50を集品容器10から離脱させる幅寄せ(離脱)コンベヤ43(離脱部の一例)と、集品容器10から離脱させた表示器支持ベース50を搬送する復路搬送コンベヤ44(復路部の一例)と、によって、循環路状(循環ループ状)に構成されている。
表示器移動ラインC上における投入表示器30の移動速度は、各種コンベヤ41・42・43・44で異なる速さとすることができ、特に、復路搬送コンベヤ44における移動速度は、往路搬送コンベヤ42における移動速度より高速となっている。そのため、幅寄せ(離脱)コンベヤ43で集品容器10から離されて復路搬送コンベヤ44に入った投入表示器30を、(幅寄せ(傾け)コンベヤ41を通じて)素早く往路搬送コンベヤ42へ搬送することができる。
【0024】
[表示器支持ベース50]
次に、表示器支持ベース50について説明する。
図3及び図4に示すように、表示器支持ベース50は、投入表示器30の表示器本体31を支持する支持台51と、表示器移動ラインC上を走行するための走行部材52と、を備える。すなわち、表示器支持ベース50においては、支持台51と、走行部材52とにより、表示器本体31の支持及び表示器移動ラインC上の走行を行うための走行支持機構が形成される。
【0025】
(支持台51)
支持台51は、表示器本体31の長手方向に沿って形成される部材であり、図4(c)に示すように、側面視略J字状に折れ曲がって形成されている。支持台51は、その基端部側が走行部材52に連結され、その先端部側に表示器本体31が載置される。支持台51の先端部側は、投入表示器30を取り付けた際に、作業者が投入表示器30を視認し易い角度(表示器移動ラインCの搬送面に対して所定の角度)で傾斜している。
【0026】
(走行部材52)
図4(a)及び(b)に示すように、走行部材52は、表示器本体31の一端部側(往路搬送コンベヤ42の上流側)に設けられる上流側走行部材52U(上流側支持部材の一例)と、表示器本体31の他端部側(往路搬送コンベヤ42の下流側)に設けられる下流側走行部材52D(下流側支持部材の一例)と、から構成されている。
【0027】
(上流側走行部材52U)
上流側走行部材52Uは、平面視略L字状の部材であり、表示器移動ラインCの搬送面に接する走行部55Uと、集品容器10に係合する係合部56Uと、支持台51と上流側走行部材52Uと回動可能に連結する回動連結部57Uと、を具備する。
【0028】
走行部55Uは、表示器移動ラインCの各種コンベヤ41・42・43・44(図1参照)における搬送面に対して載置可能に平板状に形成されている。そして、走行部55Uの幅方向の長さが、各種コンベヤ41・42・43・44の幅方向の長さより若干短く形成されている。また、走行部55Uの長手方向(走行方向)の長さは、表示器本体31の長手方向(走行方向)の長さより短く形成されている。さらに、走行部55Uの長手方向(走行方向)の長さは、表示器移動ラインCの幅寄せ(傾け)コンベヤ41及び幅寄せ(離脱)コンベヤ43のカーブ部分(円弧状部分)の円弧の長さより短く形成されている。具体的には、図5に示すように、走行部55Uの長手方向(走行方向)の長さは、幅寄せ(傾け)コンベヤ41(或いは幅寄せ(離脱)コンベヤ43)のカーブ部分の内径部分において1/4円弧状に形成される部分の長さLより短い。
さらにまた、走行部55Uの両側端部には、走行部55Uの幅方向に突出した突起部分58Uが形成されている。突起部分58Uは、表示器支持ベース50が幅寄せ(傾け)コンベヤ41及び幅寄せ(離脱)コンベヤ43のカーブ部分を走行する際に、当該カーブ部分の幅方向に設けられるガイド壁に案内される部分であるとともに、表示器移動ラインCに設けられる第1ストッパ部46及び第2ストップ部47(図5参照)によって係止される部分である。
【0029】
係合部56Uは、走行部55Uの上面の一端部から突出した部分であり、その基端部側が上方に突出し、その先端部側が走行部55Uの幅方向に突出した折れ曲がり形状の部分である。係合部56Uの先端部側の折れ曲がり部分(走行部55Uの幅方向に突出した部分)の長さは、表示器支持ベース50が集品容器10と同期して走行する際に、集品容器10の側面に接する程度の長さである。
【0030】
回動連結部57Uは、支持台51の一端部(上流側端部)と、走行部55Uの上面の中央部分と、を連結軸(例えば、ボルト等)により回動可能に連結する部分である。回動連結部57Uにより支持台51と、走行部55Uと、を連結することで、上流側走行部材52Uが投入表示器30(表示器本体31)に対して、表示器移動ラインCの搬送面上で揺動(屈曲動作)可能となる。
【0031】
(下流側走行部材52D)
下流側走行部材52Dは、上流側走行部材52Uと同様に、平面視略L字状の部材であり、表示器移動ラインCに接する走行部55Dと、集品容器10に係合する係合部56Dと、支持台51と下流側走行部材52Dと回動可能に連結する回動連結部57Dと、を具備する。また、走行部55Dには、突起部分58D・58Dが設けられている。各構成は、上流側走行部材52Uと左右対称で略同様のため、その説明を省略する。
【0032】
[表示器支持ベース50の接近動作]
次に、投入表示器30が取り付けられた表示器支持ベース50を集品容器10に寄せる(近づける)際の動作について説明する。
図5に示すように、復路搬送コンベヤ44上を走行してきた表示器支持ベース50は、幅寄せ(傾け)コンベヤ41のカーブ部分に進入すると、表示器支持ベース50の下流側走行部材52Dが、当該カーブ部分に沿って幅寄せ(傾け)コンベヤ41の搬送面上で支持台51に対して揺動(屈曲動作)する。すなわち、下流側走行部材52Dの係合部56Dの先端が支持台51(投入表示器30)に対して開いた状態となり、下流側走行部材52Dの係合部56Dの先端と、上流側走行部材52Uの係合部56Uの先端との間隔(距離)が大きくなる。
さらに、表示器支持ベース50が当該カーブ部分を走行すると、表示器支持ベース50の上流側走行部材52Uも、幅寄せ(傾け)コンベヤ41の搬送面上で支持台51に対して揺動(屈曲動作)し(上流側走行部材52Uの係合部56Uの先端が支持台51(投入表示器30)に対して開いた状態となり)、上流側走行部材52U及び下流側走行部材52Dが当該カーブ部分に沿った状態となる(下流側走行部材52Dの係合部56Dの先端と、上流側走行部材52Uの係合部56Uの先端との間隔(距離)がさらに大きくなる)。一方、支持台51(投入表示器30)は、当該カーブ部分を跨いだ状態となる。
【0033】
さらにまた、表示器支持ベース50が幅寄せ(傾け)コンベヤ41上を走行すると、表示器支持ベース50は、同期して搬送される集品容器10に幅寄せする(近づける)タイミングを合わせるために、幅寄せ(傾け)コンベヤ41に設けられる第1ストップ部46により一旦停止される。この時、表示器支持ベース50は、下流側走行部材52Dの突起部分58Dが第1ストップ部46に係止されることで停止する。そして、同期して搬送される集品容器10が検出器(図示せず)により検出されると、第1ストッパ部46は、下流側走行部材52Dの突起部分58Dに対する係止を解除し、表示器支持ベース50を走行させる。
【0034】
さらに、表示器支持ベース50が走行し、表示器支持ベース50の下流側走行部材52Dが往路搬送コンベヤ42に到達すると、表示器支持ベース50は、幅寄せする集品容器10の到着を待つために、幅寄せ(傾け)コンベヤ41に設けられる第2ストップ部47により停止される。この時、表示器支持ベース50は、上流側走行部材52Uの突起部分58Uが第2ストップ部47に係止されることで停止する。そして、幅寄せする集品容器10が下流側走行部材52Dの係合部56Dまで到達すると、第2ストップ部47は、上流側走行部材52Uの突起部分58Uの係止を解除し、表示器支持ベース50を走行させる。これにより、上流側走行部材52Uの係合部56Uの先端が支持台51(投入表示器30)に対して閉じた状態となって、下流側走行部材52Dの係合部56Dの先端と、上流側走行部材52Uの係合部56Uの先端との間隔(距離)が元に戻る。そして、上流側走行部材52Uの係合部56Uと、下流側走行部材52Dの係合部56Dとが集品容器10に係合し、集品容器10と投入表示器30とが同期して搬送される。
【0035】
[表示器支持ベース50の離脱動作]
次に、投入表示器30が取り付けられた表示器支持ベース50を集品容器10から離脱させる際の動作について説明する。
図6に示すように、往路搬送コンベヤ42上を集品容器10と同期して走行してきた表示器支持ベース50は、往路搬送コンベヤ42から幅寄せ(離脱)コンベヤ43への移行地点(ローラ駆動コンベヤ装置21と往路搬送コンベヤ42とが分岐する地点)に進入すると、表示器支持ベース50の下流側走行部材52Dが、幅寄せ(離脱)コンベヤ43の搬送面上で支持台51に対して揺動(屈曲動作)する。すなわち、下流側走行部材52Dの係合部56Dの先端が支持台51(投入表示器30)に対して開いた状態となり、下流側走行部材52Dの係合部56Dの先端と、上流側走行部材52Uの係合部56Uの先端との間隔(距離)が大きくなる。これにより、下流側走行部材52Dの係合部56Dにおける集品容器10との係合が解除され、集品容器10が投入表示器30と分離して下流側へと搬送されることが可能となる。
さらに、表示器支持ベース50が幅寄せ(離脱)コンベヤ43上を走行することで、投入表示器30が集品容器10から遠ざかる状態となり、自動的に投入表示器30が集品容器10から離される。
【0036】
このように、表示器支持ベース50が幅寄せ(傾け)コンベヤ41から往路搬送コンベヤ42へ移行するときは、幅寄せ(傾け)コンベヤ41のカーブ部分で上流側走行部材52Uの係合部56Uの先端が一旦開き(下流側走行部材52Dの係合部56Dの先端と、上流側走行部材52Uの係合部56Uの先端との間隔(距離)が大きくなり)、往路搬送コンベヤ42に入ると先端が閉じる(下流側走行部材52Dの係合部56Dの先端と、上流側走行部材52Uの係合部56Uの先端との間隔(距離)が元に戻る)。一方、往路搬送コンベヤ42から幅寄せ(離脱)コンベヤ43へ移行するときは、閉じていた下流側走行部材52Dの係合部56Dの先端が幅寄せ(離脱)コンベヤ43で開いていく。
【0037】
[表示器支持ベース50の検出]
次に、表示器支持ベース50により支持されている投入表示器30が表示器移動ラインCに沿った所定位置に存在しているか否かの判断について説明する。
表示器支持ベース50を備えるピッキング設備1においては、図7(a)のAに示すように、ローラ駆動コンベヤ装置21上で、集品容器10と集品容器10との間に間隔が生じると(集品容器10の下流側に隣接する集品容器10が無い場合)、その間隔を詰めるために、上流側の集品容器10及び表示器支持ベース50(投入表示器30)をさらに下流側に搬送するように運用されている。ここで、このような運用を行うためには、集品容器10又は表示器支持ベース50(投入表示器30)が、ローラ駆動コンベヤ装置21又は往路搬送コンベヤ42に沿った所定位置に存在しているか否かを検出する必要がある。そして、このような集品容器10又は表示器支持ベース50(投入表示器30)を検出する方法としては、以下の2つの方法が挙げられる。
【0038】
まず、第1の方法として、図7(a)に示すように、検出器70を集品容器10側(ローラ駆動コンベヤ装置21側)に配置して集品容器10を検出する方法が挙げられる。この方法においては、検出器70が集品容器10を検出することで上記間隔が生じていないと判断し、検出器70が集品容器10を検出しないことで上記間隔が生じていると判断して、上記間隔を詰めるために上流側の集品容器10及び投入表示器30をさらに下流へ搬送する。
【0039】
しかしながら、図7(a)のBに示すように、集品容器10が搬送されずに表示器支持ベース50(投入表示器30)のみが搬送される場合には、検出器70は集品容器10を検出することができないため、上記間隔が生じていると判断し、表示器支持ベース50(投入表示器30)が存在するにも関わらず、上流側の集品容器10及び表示器支持ベース50(投入表示器30)をさらに下流へ搬送する。そのため、下流側の表示器支持ベース50(投入表示器30)が押し込まれる状態となり、先頭の集品容器10からゾーン抜けが生じ問題となる。
【0040】
次に、第2の方法として、図7(b)に示すように、検出器70を投入表示器30側(往路搬送コンベヤ42側)に配置して、表示器支持ベース50を検出する方法が挙げられる。この方法においては、検出器70が表示器支持ベース50を検出することで上記間隔が生じていないと判断し、検出器70が表示器支持ベース50を検出しないことで上記間隔が生じていると判断して、上記間隔を詰めるために上流側の集品容器10及び投入表示器30をさらに下流へ搬送する。第2の方法においては、図7(b)のCに示すように、集品容器10が搬送されていない場合であっても、検出器70が表示器支持ベース50を検出して上記間隔が生じていないと判断されるため、図7(a)のように、上流側の集品容器10及び表示器支持ベース50(投入表示器30)をさらに下流へ搬送することはない。
【0041】
しかしながら、表示器支持ベース50は、支持台51と、走行部材52(上流側走行部材52U及び下流側走行部材52D)と、から構成される不連続面からなる表示器支持装置である。そのため、1台の検出器70で、1台の表示器支持ベース50を検出する場合には、検出器70が下流側走行部材52Dを検出してから上流側走行部材52Uを検出するまでの間に、表示器支持ベース50を全く検出しない箇所が生じる。そして、この表示器支持ベース50を全く検出しない箇所が、上記間隔であると判断され、表示器支持ベース50(投入表示器30)が存在するにも関わらず、上流側の集品容器10及び表示器支持ベース50(投入表示器30)をさらに下流へ搬送してしまうという問題が生じる。
【0042】
そこで、ピッキング設備1においては、検出器70を投入表示器30側(往路搬送コンベヤ42側)に2台設け、その2台の検出器70のうちのどちらか一方が、上流側走行部材52U又は下流側走行部材52Dを検出可能な位置に、2台の検出器70を配置して、表示器支持ベース50(投入表示器30)を検出している。
このように、表示器支持ベース50においては、上流側走行部材52U又は下流側走行部材52Dを2台の検出器70で検出することにより、表示器支持ベース50により支持されている投入表示器30が表示器移動ラインC(往路搬送コンベヤ42)に沿った所定位置に存在しているか否かの判断を行う。
【0043】
以上のように、上記実施例に係る表示器支持ベース50によると、表示器移動ラインCを走行する際に、表示器支持ベース50が、表示器本体31に対して揺動(屈曲動作)可能に走行するため、表示器支持ベース50が表示器移動ラインCに沿って滑らかに走行でき、特に、表示器移動ラインC(幅寄せ(傾け)コンベヤ41及び幅寄せ(離脱)コンベヤ43)のカーブ部分(円弧状部分)を滑らかに曲がることができる。
また、上記実施例に係る表示器支持ベース50によると、表示器移動ラインC(幅寄せ(傾け)コンベヤ41及び幅寄せ(離脱)コンベヤ43)のカーブ部分(円弧状部分)の径が小さい場合であっても、表示器支持ベース50が当該カーブ部分(円弧状部分)に引っ掛かることなく、当該カーブ部分(円弧状部分)における投入表示器30の搬送が可能である。そのため、当該カーブ部分(円弧状部分)の径を小さくすることで、表示器移動ラインCの設置スペースを小さくすることができ、ピッキング設備1全体の省スペース化が可能である。
さらに、上記実施例に係る表示器支持ベース50によると、表示器支持ベース50が、投入表示器30が表示対象とする集品容器10に係合する係合部56U・56Dを有することから、集品容器10と表示器支持ベース50とが同期して走行する際に、両者が確実に係合する。
さらにまた、上記実施例に係る表示器支持ベース50によると、表示器移動ラインC(幅寄せ(傾け)コンベヤ41及び幅寄せ(離脱)コンベヤ43)のカーブ部分(円弧状部分)を走行する際に、表示器支持ベース50の上流側及び下流側が、当該カーブ部分(円弧状部分)に沿って表示器移動ラインCの搬送面上で表示器本体31に対して揺動(屈曲動作)が可能なため、表示器移動ラインC(幅寄せ(傾け)コンベヤ41及び幅寄せ(離脱)コンベヤ43)のカーブ部分(円弧状部分)をより滑らかに曲がることができる。
さらにまた、上記実施例に係る表示器支持ベース50によると、表示器本体31が集品容器10に近づく際には、表示器支持ベース50が滑らかに集品容器10に近づくことができ、表示器本体31が集品容器10から離れる際には、表示器支持ベース50が滑らかに集品容器10から離れることができることから、集品容器10と投入表示器30との同期搬送を確実に行うことができる。
さらにまた、上記実施例に係る表示器支持ベース50によると、投入表示器30が表示器移動ラインCに沿った所定位置に存在しているか否かを判断するために、表示器支持ベース50の上流側走行部材52U又は下流側走行部材52Dを検出するため、不連続面からなる表示器支持ベース50であっても確実に検出することができる。
さらにまた、上記実施例に係る表示器支持ベース50によると、往路搬送コンベヤ42における仕分け作業が済んだ集品容器10と同期していた投入表示器30が復路搬送コンベヤ44を通って再度往路搬送コンベヤ42へと至ることができるため、投入表示器30を繰り返し使用することができる。さらに復路搬送コンベヤ44では高速で投入表示器30が搬送されるため、再び復路搬送コンベヤ44へ至るまでの時間が短く済む。これらのことにより、ピッキング設備1全体として使用すべき投入表示器30の必要数を少なく抑えることができる。
【0044】
なお、上記実施例に係る表示器支持ベース50においては、表示器支持ベース50が、第1ランプ部32と、デジタル表示器33と、第2ランプ部34と、を含んで構成される投入表示器30を支持及び搬送しているが、これに限定されるものではなく、例えば、物品名等を記載したネームプレート等を支持及び搬送しても構わない。
また、上記実施例に係る表示器支持ベース50においては、支持台51と、走行部材52とにより、走行支持機構を形成しているが、これに限定されるものではなく、支持台51を設けずに、走行部材52が直接的に投入表示器30の表示器本体31を支持する機構としても構わない。この場合、走行部材52が、表示器本体31に対して表示器移動ラインCの搬送面上で揺動(屈曲動作)可能に設けられる。
さらに、上記実施例に係る表示器支持ベース50においては、支持台51が表示器移動ラインCの搬送面に対して所定の角度で傾斜して形成されているが、これに限定されるものではなく、支持台51が表示器移動ラインCの搬送面に対して平行に形成されても構わない。
さらにまた、上記実施例に係る表示器支持ベース50においては、上流側走行部材52U或いは下流側走行部材52Dが係合部56U或いは係合部56Dを備えているが、これに限定されるものではなく、上流側走行部材52U又は下流側走行部材52Dのどちらか一方に係合部を備えているものであっても構わない。また、表示器支持ベース50(投入表示器30)が集品容器10と同期して走行可能であれば、上流側走行部材52U及び下流側走行部材52Dに係合部56U或いは係合部56Dを設けなくても構わない。
さらにまた、上記実施例に係る表示器支持ベース50においては、上流側走行部材52U及び下流側走行部材52Dの両方が表示器本体31に対して揺動(屈曲動作)可能に形成されているが、これに限定されるものではなく、上流側走行部材52U又は下流側走行部材52Dのどちらか一方が表示器本体31に対して揺動(屈曲動作)可能に形成されているものでもあっても構わない。
さらにまた、上記実施例に係る表示器支持ベース50においては、走行部材52を上流側走行部材52U及び下流側走行部材52Dの2つの部材により構成しているが、これに限定されるものではなく、走行部材52を1つの部材により構成しても構わない。この場合、走行部材52は、表示器支持ベース50(投入表示器30)の中央部に配置される。
【符号の説明】
【0045】
1 ピッキング設備(仕分け設備)
2 物品
10 集品容器(仕分け容器)
30 投入表示器(表示器)
31 表示器本体
41 幅寄せ(傾け)コンベヤ(接近部)
42 往路搬送コンベヤ(往路部)
43 幅寄せ(離脱)コンベヤ(離脱部)
44 復路搬送コンベヤ(復路部)
50 表示器支持ベース(表示器支持装置)
52 走行部材(走行支持機構)
52U 上流側走行部材(上流側支持部材)
52D 下流側走行部材(下流側支持部材)
56U、56D 係合部
C 表示器移動ライン(表示器搬送路)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7