(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検出部は、対象物が前記車両用バンパに衝突したときに発生する圧力に基づいて、前記車両用バンパの変形量に対応する物理量を検出することを含む請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用衝突検出装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、衝突を検出して歩行者および二輪車の乗員を保護するために、レーダーまたはカメラ等の検出器の検出結果から歩行者または二輪車の乗員を判断する場合、複雑な構成かつコスト高の検出器が必要である。また、歩行者または二輪車の乗員を判断するために、レーダーの反射波の解析またはカメラの撮像画像の画像解析等の煩雑な処理が要求される。従って、複雑な構成にすることなくコストを抑制して歩行者および二輪車の乗員を判断するためには改善の余地がある。また、煩雑な処理を伴わず歩行者および二輪車の乗員を判断するためにも改善の余地がある。
【0007】
また、車両用バンパ内に設けた歩行者との衝突に適した圧力チューブの圧力変化により車両と対象物との衝突を検出する技術では、自転車等の二輪車の乗員を判断するための検出には不十分である。例えば、車両と自転車との衝突では、歩行者との衝突に適した圧力チューブの圧力変化に満たない軽度の衝突は、車両と対象物との衝突として検出されない場合がある。より具体的には、車輪径が小さい自転車の車輪が車両用バンパ下部に接触したとき、圧力チューブが車輪の接触部から離れた位置(例えば車両用バンパ上部)にある場合、車両用バンパ内の圧力チューブには十分な圧力が与えられない。従って、圧力チューブの圧力変化は、衝突として検出される圧力変化に到達しない場合がある。
【0008】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、簡単な構成でかつ簡単な処理で衝突検出性能を向上できる車両用衝突検出装置及び車両用衝突検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明の車両用衝突検出装置は、対象物が車両用バンパに衝突したときの前記車両用バンパの変形量又は該変形量に対応する物理量を検出する検出部と、前記検出部の検出値が、歩行者検出用の第1閾値および前記第1閾値より小さい第2閾値のうち、対象物の衝突を判定するための閾値として設定された閾値を超えた場合に、対象物が衝突したと判定する判定部と、前記閾値として前記第1閾値を設定すると共に、前記検出部の検出値が、前記第2閾値より小さい閾値変更用の第3閾値を超えた場合に、前記検出部の検出値が前記第3閾値を超えてから第1所定時間経過後の第2所定時間の間、前記閾値を前記第1閾値から変更して前記第2閾値を設定する閾値設定部と、を備えている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、検出部では、対象物が車両用バンパに衝突したときの車両用バンパの変形量又は該変形量に対応する物理量が検出される。判定部は、対象物の衝突を判定するための閾値と、検出部の検出値とに基づいて、車両と対象物との衝突を判定する。閾値設定部は、車両と対象物との衝突を判定するための閾値として歩行者検出用の第1閾値を設定する。
【0011】
ところで、車両と対象物との衝突として車両用バンパに対象物が衝突した際、車両用バンパの変形量および該車両用バンパの変形が現れるまでの時間は対象物の種類によって異なる。例えば、車両と歩行者とが衝突した場合、車両用バンパには直接歩行者が衝突するので、車両用バンパの変形が現れるまでの時間は短時間である。一方、車両と二輪車とが衝突、例えば二輪車の後方に衝突した場合には、まず二輪車の車輪が車両用バンパに衝突し、その後に二輪車の乗員が車両用バンパに衝突すると考えられる。従って、車両と二輪車とが衝突した場合の車両用バンパの変形量は、車両と歩行者とが衝突した場合の変形量に比べて小さくなり、その車両と二輪車との衝突から所定時間後に二輪車の乗員が車両に衝突する。また、二輪車の乗員が車両用バンパに衝突した場合の車両用バンパの変形量は歩行者が車両用バンパに衝突した場合の変形量に比べて小さくなる。
【0012】
そこで、閾値設定部は、車両と対象物との衝突を判定するための閾値として、歩行者検出用の第1閾値から第2閾値に変更する。第2閾値は、例えば二輪車の乗員検出用に設定することが好ましい。詳細には、閾値設定部は、検出部の検出値が、第2閾値より小さい閾値変更用の第3閾値を超えた場合に、検出部の検出値が第3閾値を超えてから第1所定時間経過後の第2所定時間の間、閾値を第1閾値から変更して第2閾値を設定する。第1所定時間は、二輪車の車両用バンパへの衝突から二輪車の乗員が車両用バンパに二次的に衝突するまでの予測時間が予め設定される。また、第2所定時間は、二輪車の乗員が車両用バンパに衝突する可能性を有する検出時間が予め設定される。
【0013】
このように、車両と二輪車とが衝突した場合、車両用バンパの変形量が小さく、かつ二次的に車両用バンパの変形が現れるまでの時間差を利用して、車両と二輪車との衝突を判定する。これにより、車両用バンパと歩行者との衝突、および二輪車の乗員との衝突を検出でき、衝突検出性能を向上させることができる。また、車両と対象物との衝突を判定するための閾値を第1所定時間経過後の第2所定時間の間だけ変更することによって、歩行者との衝突の判定を維持したまま、車両と二輪車の乗員との衝突を判定することができるので簡単な構成でかつ簡単な処理で実現することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明では、前記判定部は、前記第2所定時間を経過後に、対象物の衝突を判定するための閾値を、前記第2閾値から前記第1閾値へ戻す。
【0015】
閾値設定部は、第1所定時間経過後の第2所定時間について、第1閾値から第2閾値に変更する。この第2所定時間を経過した後には、変更前の状態、すなわち車両と対象物との衝突を検出する閾値を第1閾値に戻すことが好ましい。車両と対象物との衝突を判定するための閾値を、第2閾値から第1閾値へ戻すことによって、例えば歩行者への衝突の検出を再開することができる。
【0016】
なお、第3閾値は、例えば、対象物の接触を判定するための閾値でもよく、この場合、第3閾値は、第1閾値より小さくかつ第2閾値より小さい閾値とすればよい。
【0017】
請求項3に記載の発明では、前記検出部は、対象物が車両用バンパに衝突したときの前記車両用バンパの変形量又は該変形量に対応する物理量を検出する第1検出部と、対象物が前記車両用バンパに衝突したときの前記第1検出部の検出位置より車両下側における前記車両用バンパの変形量又は該変形量に対応する物理量を検出する第2検出部と、を備え、前記判定部は、前記第1検出部の検出値が、前記閾値を超えた場合に、対象物が衝突したと判定し、前記閾値設定部は、前記第2検出部の検出値が、前記第3閾値を超えた場合に、前記第2検出部の検出値が前記第3閾値を超えてから第1所定時間経過後の第2所定時間の間、前記閾値として前記第2閾値を設定する。
【0018】
車両用バンパに対する対象物の衝突は、複数の検出部、例えば、車両用バンパの上部および下部の各々に検出部を設けることで、精度よく検出することができる。そこで、検出部は、車両用バンパの変形量又は該変形量に対応する物理量を検出する第1検出部と、第1検出部の検出位置より車両下側における車両用バンパの変形量又は該変形量に対応する物理量を検出する第2検出部とを備える。判定部は、第1検出部の検出値が閾値を超えた場合に対象物が衝突したと判定する。閾値設定部は、第2検出部の検出値が、第3閾値を超えた場合に、第2検出部の検出値が第3閾値を超えてから第1所定時間経過後の第2所定時間の間、閾値として第2閾値を設定する。これにより、精度よく衝突を検出でき、衝突検出性能をさらに向上させることができる。
【0019】
なお、請求項4に記載したように、前記検出部は、対象物が前記車両用バンパに衝突したときに発生する圧力に基づいて、前記車両用バンパの変形量に対応する物理量を検出することができる。
【0020】
請求項5に記載の発明の車両用衝突検出方法は、対象物が車両用バンパに衝突したときの前記車両用バンパの変形量又は該変形量に対応する物理量を検出し、前記検出部の検出値が、歩行者検出用の第1閾値および前記第1閾値より小さい第2閾値のうち、対象物の衝突を判定するための閾値として設定された閾値を超えた場合に、対象物が衝突したと判定し、前記閾値として前記第1閾値を設定すると共に、前記検出部の検出値が、前記第2閾値より小さい閾値変更用の第3閾値を超えた場合に、前記検出部の検出値が前記第3閾値を超えてから第1所定時間経過後の第2所定時間の間、前記閾値を前記第1閾値から変更して前記第2閾値を設定する。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明によれば、簡単な構成でかつ簡単な処理で衝突検出性能を向上させることができる、という効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0024】
(第1実施形態)
図1に、第1実施形態に係る車両用衝突検出装置の概略構成を示す。車両用衝突検出装置10は、歩行者等の対象物への衝突を検出するための各種制御を行う制御装置12を備えている。
【0025】
制御装置12は、CPU14、ROM16、RAM18、及びI/O20を含むマイクロコンピュータで構成され、CPU14、ROM16、RAM18、及びI/O20は各々コマンド及びデータを授受可能にバス21を介して接続されている。
【0026】
ROM16には、車両と対象物との衝突を検出するためのプログラム、および衝突を検出するための閾値が記憶され、ROM16に記憶されたプログラムをCPU14が実行することによって車両と対象物との衝突を検出するための制御が行われる。なお、RAM18は、プログラムを実行する際のキャッシュメモリ等として使用される。
【0027】
I/O20には、タイマ22、センサ24、およびアクティブディバイス28が接続されている。センサ24は、車両用バンパの予め定めた位置において車両と対象物との衝突によって発生する物理量を検出する(詳細は後述)。
【0028】
アクティブディバイス28は、車両と対象物とが衝突したとき、対象物が歩行者または二輪車の乗員である場合に、歩行者または二輪車の乗員を保護するための保護装置を作動するためのディバイスである。アクティブディバイス28としては、例えば、フードを上昇させて歩行者等への衝撃を吸収するポップアップフードを作動するガスジェネレータや、フード上に展開するエアバッグ装置を作動するインフレータ等のディバイスを適用することができる。
【0029】
制御装置12は、センサ24の検出値に基づいて、車両と対象物との衝突を検出して、対象物が歩行者または二輪車の乗員である場合にアクティブディバイス28を作動するように制御する。
【0030】
なお、本実施の形態では、センサ24が本発明の検出部に対応し、制御装置12が本発明の判定部および閾値設定部に対応する。
【0031】
図2に、車両用バンパ周辺の概略構成を分解斜視図で示す。なお、
図2では、矢印UP、矢印FR、矢印OUTは、車両上下方向上側、車両前後方向前側、車両幅方向外側(左側)を示す。
【0032】
車両用バンパ30は、例えば、乗用車等の車両の前部に備えられる。車両用バンパ30は、フロントバンパカバー32と、バンパリインフォースメント34と、アブソーバ38と、を備えている。また、アブソーバ38の車両後側には、圧力チューブ46および圧力センサ48を含むセンサ24が配置される(詳細は後述)。
【0033】
フロントバンパカバー32は、バンパリインフォースメント34を車両前側から覆っており、このバンパリインフォースメント34等の車体に取り付けられている。フロントバンパカバー32の下部には、バンパリインフォースメント34の車両後側に配置されたラジエータ42に風を導入するための開口部32Aが形成されている。バンパリインフォースメント34は、車両幅方向に延びる長尺状に形成されて車両に配置されている。アブソーバ38は、車両幅方向を長手方向として配置されている。アブソーバ38は、フロントバンパカバー32の車両後側に配置されている。
【0034】
図3に、車両用バンパ周辺の概略構成の一部断面を示す。バンパリインフォースメント34は、アルミ系等の金属材料により構成された中空の略矩形柱状に形成されて、車幅方向を長手方向としてフロントバンパカバー32の車両後側に配置されている。
【0035】
アブソーバ38は、発泡樹脂材すなわちウレタンフォーム等によって構成されており、フロントバンパカバー32とバンパリインフォースメント34との間に設けられると共に、車幅方向を長手方向とした長尺状に形成されている。また、アブソーバ38は、長手方向から見た断面視で略矩形状に形成されている。また、アブソーバ38は、バンパリインフォースメント34の所定部位(例えば上部)の車両前側に隣接して配置されて、バンパリインフォースメント34の前面34Aに固定されている。また、アブソーバ38の後面38Aには、後述する圧力チューブ46を保持する保持溝部44が形成されている。この保持溝部44は、側断面視で車両後側へ開放された略C字形状(詳しくは、車両後側へ一部開放された円形状)に形成されて、アブソーバ38の長手方向に貫通されている。
【0036】
圧力チューブ46は、車幅方向両端に設けられた圧力センサ48に接続され(
図2参照)、圧力チューブ46および圧力センサ48により、センサ24を構成している。すなわち、センサ24は、長尺状に形成された圧力チューブ46と、圧力チューブ46の圧力変化に応じた信号を出力する圧力センサ48と、を含んで構成されている。また、圧力チューブ46は、断面略円環状の中空構造体として構成されている。圧力チューブ46の外径寸法は、アブソーバ38の保持溝部44の内径寸法に比して僅かに小さく設定されており、圧力チューブ46の長手方向の長さは、アブソーバ38の長手方向の長さに比して長く設定されている。圧力チューブ46は、保持溝部44内に組付けられる(嵌め込まれる)ことにより、圧力チューブ46がアブソーバ38の長手方向に沿って配置される。
【0037】
アブソーバ38の保持溝部44内に圧力チューブ46が組付けられた状態では、アブソーバ38の長手方向から見た断面視で、圧力チューブ46の外周面がアブソーバ38の後面50Aと接する、又は僅かに隙間を空けて配置される。これにより、圧力チューブ46が、バンパリインフォースメント34の前面34Aに隣接して配置され、車両後側への荷重がアブソーバ38に作用してアブソーバ38が圧力チューブ46を押圧するときに、バンパリインフォースメント34によって圧力チューブ46に対して反力が生じるようになっている。圧力チューブ46の車幅方向両端に設けられた圧力センサ48は、制御装置12に電気的に接続され、圧力チューブ46が変形することで、圧力チューブ46内の圧力変化に応じた信号が圧力センサ48から制御装置12へ出力されるようになっている。
【0038】
なお、
図2では、圧力センサ48を、圧力チューブ46の両端に設けた一例を示すが、圧力チューブ46の両端に圧力センサ48を設けることに限定されない。例えば、圧力チューブ46の何れか一方の端部に設けてもよく、また圧力チューブ46の中腹部に設けてもよく、さらにこれらを組み合わせて3つ以上設けてもよい。
【0039】
次に、車両と対象物との衝突を検出するための閾値および対象物への衝突時間について説明する。
【0040】
車両と対象物との衝突として、車両用バンパ30に対象物が衝突した際に、車両用バンパ30の変形量および該車両用バンパ30の変形が現れるまでの時間が対象物の種類によって異なる。例えば、車両用バンパ30に歩行者が衝突した場合には、車両用バンパ30には直接歩行者が衝突するので、比較的短時間に車両用バンパ30の変形が現れる。この車両用バンパ30に歩行者が衝突した場合における変形量について予め求めておき、車両と対象物との衝突を検出するための閾値として第1閾値th1を設定する。これにより、車両用バンパ30の変形量が第1閾値th1以上の場合に、対象物として歩行者が衝突したことを検出することができる。
【0041】
一方、例えば、車両用バンパ30と二輪車の後方とが衝突した場合、二輪車の車輪が車両用バンパ30に衝突した後に二輪車の乗員が車両用バンパ30に衝突し、歩行者に衝突した場合の変形量に比べて小さな変形量になると考えられる。
【0042】
図4に、車両と二輪車とが衝突した場合における車両用バンパ30の変形量の特性の一例を特性曲線50として示す。車両と二輪車とが衝突した場合、車両用バンパ30の変形量の特性は、接触段階と衝突段階との各々の特性を有する。すなわち、特性曲線50は、接触段階として二輪車の車輪に衝突した小さい変形量の第1特性52、および衝突段階として時間差をもって二輪車の乗員が車両用バンパ30に衝突した比較的大きい変形量の第2特性54を含む。しかし、第1特性および第2特性の各々の特性における車両用バンパ30の変形量は、歩行者検出のために設定した第1閾値th1に到達しない。
【0043】
そこで、本実施形態では、車両用バンパ30に二輪車の乗員が衝突した場合における変形量を予め求めておき、車両と対象物との衝突を検出するための閾値として第2閾値th2を設定する。これにより、車両用バンパ30の変形量が第2閾値th2以上の場合、二輪車の乗員に衝突したことを検出することができる。しかし、常時、車両と対象物との衝突を検出するための閾値として第2閾値th2を設定したのでは、二輪車の乗員以外の対象物が衝突した場合であっても衝突が検出される。このため、本実施形態では、二輪車が車両用バンパ30に接触した接触段階から時間差をもって二輪車の乗員が車両用バンパ30に衝突する衝突段階に至る特性を利用して、対象物への衝突を検出するための閾値を変更する。
【0044】
詳細には、歩行者との衝突には該当しない車両用バンパ30と対象物とが接触した接触段階を検出し、検出された接触段階の後に車両用バンパ30と対象物とが二次的に衝突する衝突段階を検出する。すなわち、車両用バンパ30への衝突には該当しない対象物に接触した場合の車両用バンパ30の変形量を第3閾値th3として設定する。また、接触段階の後に対象物の衝突を検出する閾値として第2閾値th2を予め設定する。これらの第2閾値th2および第3閾値th3は、実験により求めることができる。また、車両用バンパ30と二輪車との衝突から二輪車の乗員が車両用バンパに二次的に衝突するまでに要する時間(待機期間)として第1所定時間T1を予め設定する。また、二輪車の乗員が車両用バンパに衝突する検出時間として第2所定時間T2を予め設定する。これらの第1所定時間T1および第2所定時間T2は、実験的に求めることができる。そして、車両用バンパ30の変形量が第3閾値th3を超えた場合に(時間t0)、第1所定時間T1(t0〜t1)経過後の第2所定時間T2(t1〜t2)について、対象物の衝突を判定するための閾値を、第1閾値th1から第2閾値th2に変更する。これによって、歩行者検出のために設定した第1閾値th1に到達しない車両用バンパ30の変形量となる二輪車に対する衝突であっても、これを検出することができる。なお、閾値および所定時間を示す値は、ROM16に予め記憶する。
【0045】
なお、本実施形態の第1所定時間T1は、本発明の第1所定時間に対応し、第2所定時間T2は、本発明の第2所定時間に対応する。
【0046】
次に、本実施の形態に係る車両用衝突検出装置10の制御装置12で実行される処理の一例について説明する。
図5に、本実施の形態に係る車両用衝突検出装置10の制御装置12で実行される処理の流れの一例を示す。なお、本実施の形態では、
図5に示す処理の流れの一例を具現化した、ROM16に予め記憶されたプログラムを、制御装置12が実行する。
図5の処理は、図示しないイグニッションスイッチがオンされた場合に開始される。
【0047】
まず、イグニッションスイッチがオンされると、ステップ100へ進み、対象物の衝突を判定するための閾値THとして、歩行者検出用の第1閾値th1が設定される。すなわち、第1閾値th1がROM16から読み出され、車両用バンパ30の変形量による対象物の衝突を判定するための閾値THとして設定される。また、ステップ100では、対象物の接触を判定するための閾値Txとして、接触検出用(閾値変更用)の第3閾値th3が設定される。すなわち、第3閾値th3がROM16から読み出され、車両用バンパ30への対象物の接触を判定するための閾値Txとして設定される。
【0048】
次に、ステップ102で、センサ24の検出値が取得され、ステップ104へ処理が移行される。すなわち、制御装置12が、センサ24の出力値Sを読み取ることにより、車両用バンパ30の変形量を検出する。
【0049】
ステップ104では、センサ24の出力値Sが閾値THを超えたか否か、すなわち車両用バンパ30の変形量が歩行者検出用の第1閾値th1を超えたかか否かが判別されることにより、車両に歩行者が衝突したか否かが判断される。ステップ104で肯定判断された場合(S>TH(=th1))、ステップ134で、アクティブディバイス28の作動指示が行われる。すなわち、制御装置12は、アクティブディバイス28に対して作動する指示を示す作動信号を出力する。これにより、歩行者を保護すべくアクティブディバイス28が作動される。ステップ134に示す作動信号の出力後には、ステップ136へ処理が移行される。ステップ136では、イグニッションスイッチがオフされたことを判別することにより、本処理を終了させるか否かが判断され、肯定判断された場合、本処理ルーチンが終了され、否定判断された場合、ステップ102へ処理を戻す。
【0050】
ステップ104で否定判断された場合には(S≦TH(=th1))、ステップ106へ処理が移行される。ステップ106では、センサ24の出力値Sが閾値Txを超えたか否か、すなわち車両用バンパ30の変形量が接触検出用の第3閾値th3を超えたか否かが判別されることにより、対象物が接触したか否かが判断される。なお、
図5のステップ106では、S>TH?(接触検知:th3)と表記している。ステップ106で否定判断された場合(S≦Tx(=th3))、ステップ136へ処理が移行される。
【0051】
一方、ステップ106で肯定判断された場合(S>Tx(=th3))、ステップ108へ処理が移行される。ステップ108では、閾値TH(第1閾値th1)を維持するホールド時間である第1所定時間T1がROM16から読み出され、タイマ22に設定されてタイマ22が起動される。次のステップ110では、タイマ22の起動時間Tが第1所定時間T1を経過したか否かが判断され、否定判断された場合には(T<T1)、ステップ112へ処理が移行される。
【0052】
ステップ112では、センサ24の検出値が取得される。すなわち、制御装置12が、センサ24の出力値Sを読み取ることにより、車両用バンパ30の変形量が検出される。次に、ステップ114では、ステップ104と同様に、車両と歩行者とが衝突したか否かが判断される。ステップ114で否定判断された場合、閾値THとして第1閾値th1が維持されてステップ110へ処理が戻される。ステップ114で肯定判断された場合(S>TH(=th1))、ステップ134と同様に、ステップ116で、アクティブディバイス28の作動指示が行われ、ステップ132でタイマ22をリセットした後に、ステップ136へ処理が移行される。
【0053】
次に、接触が検出されてから衝突が検出されずに第1所定時間T1が経過し、ステップ110で肯定判断された場合(T≧T1)、ステップ118へ処理が移行される。ステップ118では、対象物の衝突を判定するための閾値THとして、二輪車の乗員検出用の第2閾値th2が設定される。すなわち、第2閾値th2がROM16から読み出され、閾値THとして設定される。これにより、車両用バンパ30の変形量による、車両と対象物との衝突を判定するための閾値THは、第1閾値th1から第2閾値th2へ変更される。次のステップ120では、閾値TH(第2閾値th2)を維持するホールド時間である第2所定時間T2がROM16から読み出され、タイマ22に設定されてタイマ22が再起動される。
【0054】
次のステップ122では、タイマ22の起動時間Tが第2所定時間T2を経過したか否かが判断される。タイマ22の起動時間Tが第2所定時間T2を経過した場合、ステップ122で肯定判断され(T≧T2)、ステップ130へ処理が移行される。ステップ130では、閾値THが、二輪車の乗員検出用の第2閾値th2から、歩行者検出用の第1閾値th1に戻され、ステップ132へ処理が移行される。ステップ132ではタイマ22がリセットされ、ステップ136へ処理が移行される。また、ステップ122で否定判断された場合には(T<T2)、ステップ124へ処理が移行される。
【0055】
ステップ124では、センサ24の検出値が取得される。すなわち、制御装置12が、センサ24の出力値Sを読み取ることにより、車両用バンパ30の変形量が検出される。次に、ステップ126では、センサ24の出力値Sが閾値TH以上か否か、すなわち車両用バンパ30の変形量が二輪車の乗員検出用の第2閾値th2を超えたか否かが判別されることにより、車両に二輪車の乗員が衝突したか否かが判断される。ステップ126で否定判断された場合には(S≦TH(=th2))、閾値THとして第2閾値th2が維持されてステップ122へ処理が戻される。ステップ126で肯定判断された場合(S>TH(=th2))、ステップ134と同様にステップ128で、アクティブディバイス28の作動指示が行われ、ステップ130へ処理が移行される。
【0056】
なお、アクティブディバイス28に対する作動信号の出力後に、本処理ルーチンの継続実行が不要の場合は、ステップ116、ステップ128及びステップ134の何れか1つまたは各々の処理後、本処理ルーチンを終了させてもよい。
【0057】
本実施の形態では、
図5に示す処理の流れを示すプログラムを実行することにより行われる処理を説明したが、プログラムの処理をハードウエアで実現してもよい。
【0058】
図6に、歩行者等の対象物への衝突を検出するハードウェアとして、衝突検出モジュール13の一例を示す。衝突検出モジュール13は、センサ24の出力信号が入力される端子IN、およびアクティブディバイス28へ作動信号を出力する端子Sigを備えている。また、衝突検出モジュール13は、比較器60.62,64、閾値信号出力部61,63,65、遅延回路66、AND素子67、およびOR素子68を備えている。
【0059】
比較器60は、端子INからのセンサ24の出力信号と、閾値信号出力部61からの第1閾値th1に対応する信号とを比較し、センサ24の出力が第1閾値th1を超えた場合にハイレベル信号を出力する。また、比較器62は、端子INからのセンサ24の出力信号と、閾値信号出力部63からの第2閾値th2に対応する信号とを比較し、センサ24の出力が第2閾値th2を超えた場合にハイレベル信号を出力する。さらに、比較器64は、端子INからのセンサ24の出力信号と、閾値信号出力部65からの第3閾値th3に対応する信号とを比較し、センサ24の出力が第3閾値th3を超えた場合にハイレベル信号を出力する。遅延回路66は、比較器64からのハイレベル信号を第1所定時間T1だけ遅延させると共に、遅延後に第2所定時間T2だけハイレベル信号を出力する。AND素子67は、比較器62の出力と、遅延回路66の出力との論理積(AND)を出力する。OR素子68は、比較器60の出力と、AND素子67の出力との論理和(OR)を出力する。
【0060】
従って、衝突検出モジュール13は、車両と対象物との衝突を検出して、衝突が検出された場合にアクティブディバイス28を作動するように制御することができる。
【0061】
以上説明したように、本実施形態では、車両が乗員を乗せた二輪車に衝突した場合、車両用バンパ30の変形量が小さく、かつ二次的に車両用バンパ30の変形が現れるまでの時間差を利用して、二輪車の乗員との衝突を判定する。すなわち、対象物の衝突を判定するための閾値を、対象物が接触してから第1所定時間T1経過後の第2所定時間T2だけ、第1閾値th1から第2閾値th2に変更する。これにより、歩行者との衝突を検出できると共に、二輪車の乗員との衝突を検出でき、衝突検出性能を向上させることができる。また、衝突を判定するための閾値を所定時間だけ変更するのみの簡単な構成でかつ簡単な処理で、歩行者との衝突、および二輪車の乗員の衝突を判定することができる。
【0062】
また、本実施の形態では、二輪車の車輪の接触が予測される車両用バンパ30の変形量を第3閾値として、車両用バンパ30の変形量が第3閾値th3以上の場合に対象物との接触として検出される。これにより、第3閾値th3までの車両用バンパ30の変形量によるアクティブディバイス28の不要な作動を防止することができる。
【0063】
さらに、本実施の形態では、車両と対象物との接触を検出してから、第1所定時間T1を待機した後に二輪車の乗員の衝突が予測される第2所定時間T2だけ、対象物の衝突を判定するための閾値が、第1閾値th1から第2閾値th2に変更される。従って、対象物との接触を検出しても、二輪車の乗員の衝突が予測される時期(第1所定時間T1経過後)までは歩行者との衝突を検出するための閾値(第1閾値th1)を維持でき、アクティブディバイス28の不要な作動を防止することができる。また、二輪車の乗員の衝突を検出するための閾値(第2閾値th2)は、二輪車の乗員との衝突が予測される期間(第2所定時間T2)だけ採用される。これにより、二輪車の乗員との衝突を確実に検出することができ、アクティブディバイス28の不要な作動を防止することができる。
【0064】
さらにまた、本実施の形態では、センサ24により歩行者用に設定された閾値を小さい閾値に変更することで、二輪車の乗員の衝突を検出することができるので、歩行者用衝突検出装置を、二輪車の乗員への衝突を検出する装置として兼用することができる。
【0065】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態と同様の構成のため、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
【0066】
第1実施形態では、圧力チューブ46および圧力センサ48によるセンサ24により車両用バンパ30の変形量を検出するようにした。第2実施形態では、車両用バンパ30の変形量を、車両の高さ方向に複数の箇所で検出可能にしたものである。
【0067】
図7に、第2実施形態に係る車両用衝突検出装置の概略構成を示す。車両用衝突検出装置10の制御装置12のI/O20には、複数のセンサが接続されている。詳細には、センサ24に代えて、車両用バンパ30の上部に設けられる第1センサ25、および車両用バンパ30の下部に設けられる第2センサ26がI/O20に接続されている。なお、第1センサ25は、センサ24と同一でもよい。
【0068】
なお、本実施の形態では、第1センサ25が本発明の第1検出部に相当し、第2センサ26が本発明の第2検出部に対応し、制御装置12が本発明の判定部および閾値設定部に対応する。
【0069】
図8に、車両用バンパ周辺の概略構成を分解斜視図で示す。また、
図9に、車両用バンパ周辺の概略構成の一部拡大断面を示す。
【0070】
車両用バンパ30は、バンパリインフォースメント34に代えてアッパバンパリインフォースメント34Uと、ロアバンパリインフォースメント34Lとを備えている。また、車両用バンパ30は、アブソーバ38に代えて、アッパアブソーバ38Uと、ロアアブソーバ38Lと、を備えている。さらに、車両用バンパ30には、圧力チューブ46および圧力センサ48を含むセンサ24に代えて、アッパ圧力チューブ46Uおよびアッパ圧力センサ48Uを含む第1センサ25、並びにロア圧力チューブ46Lおよびロア圧力センサ48Lを含む第2センサ26が配置される。
【0071】
図9に示すように、アッパアブソーバ38Uは、アッパバンパリインフォースメント34Uの所定部位(例えば上部)の車両前側に設けられる。同様に、ロアアブソーバ38Lは、ロアバンパリインフォースメント34Lの所定部位(例えば下部)の車両前側に設けられる。アッパアブソーバ38Uに形成されたアッパ保持溝部44Uには、アッパ圧力チューブ46Uが組付けられ、ロアアブソーバ38Lに形成されたロア保持溝部44Lには、ロア圧力チューブ46Lが組付けられる。
【0072】
なお、本実施形態では、アッパバンパリインフォースメント34U、およびロアバンパリインフォースメント34Lの各々に、アッパアブソーバ38U、およびロアアブソーバ38Lを設ける場合を説明するが、バンパリインフォースメント34の上部と下部との各々の位置にアッパアブソーバ38U、およびロアアブソーバ38Lを設けてもよい。
【0073】
また、本実施形態は、車両の高さ方向に複数の箇所で車両用バンパ30の変形量を検出できればよい。このため、1つの圧力チューブ46を曲げて、車両の高さ方向に複数の箇所に位置するように設けてもよい。
【0074】
次に、本実施形態に係る対象物への衝突を検出するための閾値および対象物への衝突時間について説明する。
【0075】
図10に、本実施形態に係る車両用バンパ30の変形量の特性の一例を示す。
図10に示すように、第1センサ25による車両用バンパ30の上部における変形量の特性は、
図4に示す特性曲線50と同様に、第1特性52および第2特性54を含む。また、乗員を乗せた二輪車に衝突した場合、第2センサ26による車両用バンパ30の下部における変形量の特性は、特性曲線51に示すように、接触段階では第1センサ25による第1特性52に比べて大きい第1特性53を含む。また、衝突段階では、第2センサ26による車両用バンパ30の下部における変形量の特性は、第1センサ25による第2特性54に比べて小さい第2特性55を含む。そこで、本実施形態では、対象物に車両用バンパ30が接触した接触段階を第2センサ26で検出し、検出された接触段階に対応して車両用バンパ30へ二次的に衝突する衝突段階を第1センサ25で検出する。
【0076】
次に、本実施の形態に係る車両用衝突検出装置10の制御装置12で実行される処理の一例について説明する。
図11に、本実施の形態に係る車両用衝突検出装置10の制御装置12で実行される処理の流れの一例を示す。
【0077】
まず、ステップ100で閾値THおよび閾値Txが設定されると、ステップ103で、第1センサ25および第2センサ26の各検出値が取得され、ステップ105へ処理が移行される。すなわち、制御装置12が、車両用バンパ30の上部および下部の各変形量を検出する。
【0078】
ステップ105では、第1センサ25の出力値S1が閾値TH(第1閾値th1)を超えたか否かの判別により、車両に歩行者が衝突したか否かが判断され、肯定判断の場合、ステップ134へ処理が移行される。ステップ105で否定判断された場合には、ステップ107で、第2センサ26の出力値(車両用バンパ30の下部の変形量)S2が閾値Tx(第3閾値th3)を超えたか否かの判別により、対象物が接触したか否かが判断される。なお、
図11のステップ107では、S2>Tx?(接触検知:th3)と表記している。ステップ107で否定判断された場合、ステップ136へ処理が移行され、肯定判断された場合、ステップ108でタイマ22が起動される。次に、第1所定時間T1未満の場合、ステップ110で否定判断され、ステップ113で、第1センサ25の検出値が取得される。すなわち、車両用バンパ30の上部の変形量が検出される。次に、ステップ115では、ステップ105と同様に、車両に歩行者が衝突したか否かが判断され、否定判断された場合、ステップ110へ処理が戻され、肯定判断された場合、ステップ116へ処理が移行される。
【0079】
接触が検出されてから衝突が検出されずに第1所定時間T1が経過されると、ステップ118で閾値THに第2閾値th2が設定された後、ステップ120で第2所定時間T2がタイマ22に設定されてタイマ22が再起動される。
【0080】
次に、タイマ22の起動時間Tが第2所定時間T2未満の場合、ステップ122で否定判断された後、ステップ125で取得した第1センサ25の出力値S1(車両用バンパ30の上部の変形量)が、閾値TH(=第2閾値th2)を超えたか否かがステップ127で判断される。ステップ127で否定判断された場合、ステップ122へ処理が戻され、肯定判断された場合、ステップ128へ処理が移行される。
【0081】
なお、本実施の形態にかかる処理はハードウエアで実現することもできる。
【0082】
図12に、本実施形態に係る衝突検出モジュール13Aの一例を示す。
図6に示す衝突検出モジュール13と
図12に示す衝突検出モジュール13Aとの相違点は、比較器60、62の各々に、第1センサ25の出力信号が入力されるように端子INaを形成し,比較器64に、第2センサ26の出力信号が入力されるように端子INbを形成した点である。本実施形態にかかる衝突検出モジュール13Aは、第1実施形態と同様に、車両と対象物との衝突を検出して、衝突が検出された場合にアクティブディバイス28を作動するように制御することができる。
【0083】
以上説明したように、本実施形態では、車両が乗員を乗せた二輪車に衝突した場合、車両用バンパ30の上部および下部の各々の変形量の相違を利用して、二輪車の乗員との衝突を精度よく判定する。すなわち、対象物の衝突を判定するための閾値を所定時間だけ第1閾値から第2閾値に変更する。これにより、歩行者との衝突を検出できると共に、二輪車の乗員との衝突を検出でき、衝突検出性能を向上させることができる。また、対象物の衝突を判定するための閾値を所定時間だけ変更するのみの簡単な構成でかつ簡単な処理で、歩行者等との衝突、および二輪車の乗員との衝突を高精度に判定することができる。
【0084】
なお、上記実施形態では、車両用バンパ30に圧力センサを設けて車両用バンパ30の変形量を検出する場合を説明したが、例えば、圧力チャンバを車両用バンパ30に設けて圧力を検出してもよい。
【0085】
また、上記実施形態では、対象物として二輪車を含めた場合を説明したが、二輪車に限定されるものではなく、一輪車または三輪車でもよく、さらにそれ以上の車輪を備えたものでもよい。また、二輪車の一例として自転車について説明したが、自転車に限定されるものではなく、軽車両に適用してもよい。
【0086】
また、上記実施形態では、車両用バンパ30に圧力センサを設けて車両用バンパ30の変形量を検出する場合を説明したが、例えば、加速度センサを用いて車両用バンパ30の変形量を検出してもよい。また、接触段階を検出するセンサとして、タッチセンサを設けて検出してもよい。例えば、第2センサ26をタッチセンサに代えて、接触段階を検出してもよい。さらに、これらを組み合わせて車両用バンパ30の変形量を検出してもよい。
【0087】
また、上記の実施の形態では、車両の前方側を例に挙げて説明したが、車両後方側に適用するようにしてもよい。
【0088】
また、上記の実施の形態及び変形例における制御装置12で行われる処理は、プログラムとして記憶媒体等に記憶して流通するようにしてもよい。