(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1ウエハを収容可能な第1カセットを設置するためのロードポートのキャリアベースに装着されて、第2ウエハを収容可能な第2カセットを設置可能とするためのカセットアダプタであって、
前記カセットアダプタは、
前記キャリアベースに装着されるアダプタベースと、
前記アダプタベースに着脱可能に設けられ、前記ロードポート側である背面側およびその反対側である正面側が開口し、前記第2カセット全体を覆うことが可能なカセットカバーと、
前記アダプタベースに設けられ、前記第2カセットを設置した姿勢から、前記カセットカバーの前記正面側の開口を覆うようにロードポート側に向けて起立姿勢へ回動可能なカセット受台と、
前記カセット受台と一体化され、前記カセット受台が前記起立姿勢になった際に、前記第2ウエハを前記ロードポート側へ挿脱可能方向に向けて位置決めされた状態で前記第2カセットを載置可能なアダプタプレートとを備え、
前記アダプタプレートは、前記カセットカバーが取り付けられていない状態で前記キャリアベースに固定でき、前記カセットカバーの取付状態では当該カセットカバーとは独立に作動し、当該カセットカバーの分離状態でも作動し得る
ことを特徴とするカセットアダプタ。
前記カセット受台および前記アダプタプレートの回動時に回動抵抗を与えるためのディスクダンパーを設けるとともに、前記アダプタプレートに、前記第2カセットから一定量を超えて突出している第2ウエハを検出するためのウエハ飛出検出センサを設けたことを特徴とする請求項1に記載のカセットアダプタ。
前記アダプタプレートに対して前記第2カセットが位置決めされた状態で、前記第2カセットの水平姿勢を検出する第2カセット着座センサが配置されていることを特徴とする請求項1に記載のカセットアダプタ。
前記アダプタプレートは、前記カセット受台が前記起立姿勢になった際に前記キャリアベースに対してロックされる被ロック部材を、第1カセットをキャリアベースに対してロックする際の被ロック部に対応する位置に更に備える請求項3に記載のカセットアダプタ。
前記被ロック部材はアダプタプレートの裏面に設けられており、前記アダプタベースには前記被ロック部材との干渉を回避するための逃げ孔が設けてある請求項4に記載のカセットアダプタ。
【背景技術】
【0002】
第1ウエハとして直径300mmのウエハ(以下、「300mmウエハ」と称する。)の処理を主体にした処理装置においては、当該処理装置に対してウエハの搬入・搬出を行うために、多数枚のウエハを収容した第1カセットを設置するためのロードポートが、前記処理装置の外側におけるウエハの搬入・搬出を行う各部分にそれぞれ取付けられている。
【0003】
このように、300mmのウエハの処理を主体にした処理装置において、第2ウエハとして直径200mm(以下、「200mmウエハ」と称する。)のウエハの処理を行う必要が生ずることがある。このような場合に、処理装置の外側に設置した各ロードポート自体を、200mmのウエハを収容する第2カセットに対応したロードポートに変更すれば問題はない。この方法では、300mmのウエハに比較して使用頻度の少ない200mmのウエハの処理のために、第2カセットに対応した専用のロードポートを多数製作・準備しておいて、ロードポート自体を取り替える必要がある。
【0004】
上記の方法では、使用頻度の少ない第2カセット専用のロードポートの製作のみならず、ロードポートの取り替えのための作業をも必要とし、極めて不経済であると共に、ロードポートの交換のために、ウエハの処理能率も低下する。
【0005】
そこで、本発明者は、300mmのウエハを収容可能な第1カセットに対応のロードポートに対して200mmのウエハを収容する第2カセットを設置可能にするためのカセットアダプタを使用する着想を得た。この着想の下では、300mmのウエハを収容する第1カセットのロードポートのキャリアベースに対して前記カセットアダプタがしっかりと固定される。そして、300mmの第1ウエハを収容可能な第1カセットは、キャリアベースに対してロックされる構造になっていて、処理装置に対して第1ウエハの搬入・搬出を行っている途中において、第1カセットに触れても、殆ど支障はない。
【0006】
しかし、第1カセット用のロードポートのキャリアベースにカセットアダプタを装着し、当該ロードポートを使用して、第2カセットに収容された第2ウエハの搬入・搬出を行う場合には、カセットアダプタに対して第2カセットはロックされていないので、処理装置に対して第2ウエハの搬入・搬出を行っている途中において、当該第2カセットに人手等が触れるのを防止するカセットカバーを使用する必要がある。なお、当業界では、300mmの第1ウエハを収容可能な第1カセットは、FOUP(Front Open Unified Pod)と称され、200mmの第2ウエハを収容可能な第2カセットは、オープンカセットと称されている。
【0007】
上記の目的を達成するための先行技術としては、特許文献1,2があるが、特許文献1は、オープンカセット専用のロードポートを対象にしていて、FOUPの扱いは不要であり、特許文献2では、オープンカセットのカバー装置の開示はあるが、当該カバー装置が可動部材を含んでいて、構造が複雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、第1ウエハを収容可能な第1カセットをキャリアベースに設置して、処理装置
に対して当該第1ウエハを搬入・搬出させるロードポートの前記キャリアベースにカセッ
トアダプタを装着して、当該カセットアダプタに第2ウエハを収容可能な第2カセットを
設置する際に、当該第2カセットが人手等の接触により移動されるのを防止すべく、当該
第2カセットの全体を覆うための前記カセットアダプタ
及びロードポートの提供を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、第1ウエハを収容可能な第1カセットを設置するためのロードポートのキャリアベースに装着されて、第2ウエハを収容可能な第2カセットを設置可能とするためのカセットアダプタであって、カセットアダプタは、キャリアベースに装着されるアダプタベースと、アダプタベースに
着脱可能に設けられ、ロードポート側である背面側およびその反対側である正面側が開口し、第2カセット全体を覆うことが可能なカセットカバーと、アダプタベースに設けられ、第2カセットを設置した姿勢から、カセットカバーの正面側の開口を覆うようにロードポート側に向けて起立姿勢へ回動可能なカセット受台と、カセット受台と一体化され、カセット受台が起立姿勢になった際に、第2ウエハをロードポート側へ挿脱可能方向に向けて位置決めされた状態で第2カセットを載置可能なアダプタプレートとを備え
、前記アダプタプレートは、前記カセットカバーが取り付けられていない状態で前記キャリアベースに固定でき、前記カセットカバーの取付状態では当該カセットカバーとは独立に作動し、当該カセットカバーの分離状態でも作動し得ることを特徴としている。
【0011】
また、請求項2の発明は
、前記カセット受台および前記アダプタプレートの回動時に回動抵抗を与えるためのディスクダンパーを設けるとともに、前記アダプタプレートに、前記第2カセットから一定量を超えて突出している第2ウエハを検出するためのウエハ飛出検出センサを設けたことを特徴としている。
【0012】
また、請求項3の発明は、
前記アダプタプレートに対して前記第2カセットが位置決めされた状態で、前記第2カセットの水平姿勢を検出する第2カセット着座センサが配置されていることを特徴としている。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記アダプタプレートは、前記カセット受台が前記起立姿勢になった際に前記キャリアベースに対してロックされる被ロック部材を、第1カセットをキャリアベースに対してロックする際の被ロック部に対応する位置に更に備えることを特徴としている。
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記被ロック部材はアダプタプレートの裏面に設けられており、前記アダプタベースには前記被ロック部材との干渉を回避するための逃げ孔が設けてあることを特徴としている。
また、請求項6の発明は、請求項4に記載のカセットアダプタが載置可能な、第1ウエハを収容可能な第1カセットを設置するためのロードポートであって、キャリアベースと、前記キャリアベース上に設けられて第1カセットがセットされたことを検出するロードポート側着座センサと、第1カセットの被ロック部をロックするロック部材を備え、前記ロードポート側着座センサおよび前記第2カセット着座センサが適切に検知された後、ロック部材で前記被ロック部の対応位置にある前記カセットアダプタの被ロック部材をロックするように構成されたことを特徴としている。
また、請求項7の発明は、請求項4に記載のカセットアダプタが載置可能な、第1ウエハを収容可能な第1カセットを設置するためのロードポートであって、キャリアベースと、進退および回動が可能なロッド、および、当該ロッドの先端にロック
爪を有するロック部材とを備え、前記ロック部材は、キャリベースに対して傾斜して配置され、ロッドの進退と回動とを行なうことにより、ロック爪と第1カセットまたは第2カセットとのロック/ロック解除を行なうことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ロードポートのキャリアベースに装着されたカセットアダプタを構成するアダプタプレートに、当該アダプタプレートにセットされた第2カセットの全体を覆うカセットカバーが取付けられているので、アダプタプレートに対して位置決めされてセットされている第2カセットに対して人手等は、接触不能となって、アダプタプレートに対して第2カセットが微動されることはなく、処理装置に対する第2ウエハの搬入・搬出を適正に行える。また、カセットカバーの前端には、前記ウエハ移載窓の左右両端部の開口を覆うべく、左右の両方向に向けてフランジ部が一体に設けられていて、処理装置に対して第2ウエハの搬入・搬出時には、ロードポート本体のウエハ移載窓の全体を覆うことを可能にして、処理装置内のエアークリーン度の低下を防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、最良の実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。最初に、
図1、
図2及び
図16を参照して、300mmの第1ウエハを収容する第1カセットK1 をセットして、処理装置100に対して当該300mmのウエハの搬入・搬出を行うロードポートPに関して、本発明の理解に必要な部分についてのみ説明し、その後に、本発明に係るカセットカバーCを備えたカセットアダプタAについて説明する。ロードポートPは、処理装置100の特定位置の外壁面に接した状態で垂直に配置されるロードポート本体1と、当該ロードポート本体1の背面側に配置されて、第1カセットK1 の蓋体(図示せず)を着脱するために、当該蓋体を保持する蓋体保持板2を備えた蓋体着脱装置3と、前記ロードポート本体1の手前側に水平に設けられて、第1カセットK1 をセットするためのカセットテーブル4とを備えている。前記蓋体保持板2の手前側には、第1カセットK1 の蓋体(図示せず)のロック及びその解除をロック爪、並びに当該蓋体保持板2の吸着を行う吸盤が設けられているが、これらは、いずれも図示されていない。ロードポート本体1におけるカセットテーブル4よりも上方の部分には、処理装置100に対するウエハの搬入・搬出を行う方形状のウエハ移載窓1aが設けられている。当該カセットテーブル4には、処理装置100に対するウエハを搬入・搬出方向である第1水平方向Xと、当該第1水平方向Xと直交する水平方向である第2水平方向Yとの双方に対する位置決めを行った状態で、前記第1カセットK1 をセットするためのキャリアベース5が前記第1水平方向Xに沿って前進・後退可能に配置されている。キャリアベース5は、キャリアカバー6で全体が覆われていて、第1カセットK1 の裏面に形成された3個の位置決め孔7に対応する位置にそれぞれ位置決め突起8が設けられている。前記位置決め孔7は、第1カセットK1 の裏面に下方に突出して一体に形成された各凸部9の下面に形成されている。また、計3個の各位置決め突起8の近傍には、キャリアベース5に位置決め状態で第1カセットK1 をセット(着座)することにより、当該カセットK1 の裏面に設けられた各凸部9により下方に押圧されて下動することにより、前記キャリアベース5に対して当該第1カセットK1 がセット(着座)されたことを検出する
ロードポート側着座センサである計3つの第1〜第3の各着座センサS1 〜S3 がそれぞれキャリアベース5の上面から突出して設けられている。
【0017】
また、第1カセットK1 の裏面における前面(蓋体の側)に近い部分には、側面視で逆L字状をした被ロック部11が一体に設けられている。一方、キャリアベース5の側には、第1カセットK1 の被ロック部11に係合可能なロック爪12が先端に取付けられたロッド13を有するロック用エアシリンダ14が垂直線に対して傾斜して配置され、当該ロック爪12は、キャリアベース5に設けられた貫通孔17を通って当該キャリアベース5の上面から上方に突出して配置されている。ロック用エアシリンダ14を上記のように傾斜配置したのは、第1カセットK1 の底面と干渉することなく、当該ロック用エアシリンダ14のロッド13の必要可動長を確保するためである。ロック用エアシリンダ14のロッド13は、進退と90°の範囲内での回動とを行うことにより、当該ロック用エアシリンダ14のロッド13の先端のロック爪12と、第1カセットK1 の被ロック部11とが解除可能に係合して、キャリアベース5に位置決めされてセット(着座)された第1カセットK1 は、当該キャリアベース5に対する浮き上がりを防止された状態でロックされる。この状態で、駆動手段(図示せず)によりキャリアベース5がウエハ移載窓1aの側に向けて前進すると、当該キャリアベース5にセットされた第1カセットK1 の前面の開口の周縁に設けられたフランジ15(
図13参照)が、ロードポート本体1のウエハ移載窓1aの周縁に密着して、前記蓋体着脱装置3の蓋体保持板2による処理装置100の側からのロードポート本体1のウエハ移載窓1aの閉塞状態が解除されても、ウエハ移載窓1aの部分の気密は保持されて、エアークリーン度の高い処理装置100内の気密が保持される。また、キャリアベース5には、計3個の位置決め突起8を利用して、当該キャリアベース5の上面に第1カセットK1 をセットする際に、第1カセットK1 の位置が正規の位置より大きくずれている場合には、当該第1カセットK1 の底面と干渉してその旨を知らしめれるための計3本のノックアウトピン(図示せず)を螺合させるねじ孔16が形成されている。
【0018】
次に、
図1ないし
図10を参照して、本発明に係るカセットアダプタAについて説明する。
図1は、ロードポートPのカセットテーブル4のキャリアベース5に対するカセットアダプタAの固定位置の関係を示す斜視図であり、
図2は、キャリアベース5にカセットアダプタAが固定された状態の斜視図であり、
図3は、カセットアダプタAの斜視図であり、
図4は、カセットアダプタAとカセットカバーCとの分離状態の斜視図であり、
図5は、異なる方向から見たカセットアダプタAとカセットカバーCとの分離状態の斜視図であり、
図6は、アダプタ本体Dを手前側に倒して、カセット受台Bで第2カセットK2 を受ける状態の斜視図であり、
図7は、同様の側面図であり、
図8は、カセット受台Bで第2カセットK2 を受けた状態で、アダプタ本体Dを(90°−θ)だけ回動させて、アダプタベースV上にアダプタ本体Dを配置した状態の側面断面図であり、
図9は、同様の状態において、キャリアベース5に対してアダプタ本体Dがロックされた状態を主体に示す側面断面図であり、
図10(a)は、ロック時及び非ロック時におけるロック用エアシリンダ14のロック爪12と、アダプタプレートEの裏面に取付けられた被ロック部材35との関係を示す平面図であり、同(b)は、同じく側面断面図である。なお、以下の説明において、アダプタ本体Dを構成するカセット受台B及びアダプタプレートEには、種々の部材がボルトを介して固定されているが、当該ボルトによる固定自体には何の特徴もないので、図面を簡略化して本発明に必要な部分の理解を容易にするために、本発明において必要なボルトを除いて、全図においてボルトの図示を略す。
【0019】
図4ないし
図7に示されるように、カセットアダプタAは、前記キャリアベース5に固定されるプレート状のアダプタベースVと、二枚のプレート体が側面視でL字状となるように直交して一体化されて、当該アダプタベースVに対して回動軸21を中心にして、(90°−θ)の角度内において手動により回動されるアダプタ本体Dとから成る。前記アダプタベースVにおける第1水平方向Xに沿った後端部であって、その両端部には、ディスクダンパー22を支持するための左右一対のダンパー支持ブラケット23が固定され、各ダンパー支持ブラケット23の外側には、前記回動軸21を支持するための軸支持ブラケット24がそれぞれ固定されている。回動軸21の両端部は、ダンパー支持ブラケット23及びディスクダンパー22をそれぞれ貫通して軸支持ブラケット24に支持され、当該回動軸21における左右の各ダンパー支持ブラケット23の間には、プレート取付けブラケット25が外側に一体に嵌め込まれていて、当該回動軸21とプレート取付けブラケット25とは、一体となって回動する構造となっている。
【0020】
アダプタ本体Dは、前記回動軸21の側が僅かに低くなるように、角度(θ)(
図7参照)だけ傾斜した状態で、200mmのウエハを収容可能な第2カセットK2 の設置、及び取出しを行うためのカセット受台Bと、傾斜姿勢から水平姿勢への移行により、前記カセット受台Bで支持されていた第2カセットK2 の姿勢をほぼ90°変更して、前記処理装置100との間でウエハの搬入・搬出が可能な姿勢に変更して、載置し直すためのアダプタプレートEとから成って、当該カセット受台B及びアダプタプレートEが互いに直交するようにして、前記プレート取付けブラケット25に一体に取付けられている。カセット受台Bの背面には、二枚のプレート体が側面視でL字状となるように直交して一体化された前記アダプタ本体Dを手動操作により回動させる際に、作業者の一方の手で掴むことの可能なグリップ20が設けられている。
【0021】
また、前記カセット受台BとアダプタプレートEの各内面には、それぞれ異なる姿勢で第2カセットK2 を位置決めした状態で支持可能とするための第1及び第2の各位置決め機構F1 ,F2 が取付けられており、当該第1及び第2の各位置決め機構F1 ,F2 は、第2カセットK2 の形状に依拠している。従って、
図3、
図11及び
図12を参照して、第1及び第2の各位置決め機構F1 ,F2 との関係において、第2カセットK2 の形状について簡単に説明する。
図11は、第2カセットK2 を下側から見た斜視図であり、
図12は、アダプタ本体Dに設けられた第1及び第2の各位置決め機構F1 ,F2 と、第2カセットK2 の被位置決め部となる各リブの関係を示す図である。200mmのウエハを収容する第2カセットK2 は、一対の対向側壁部110が上板部111、下板部112及び下側連結板部113とで連結されて、各対向側壁部110の内側面にウエハの周縁部を挿入して支持するためのウエハ挿入溝114が上下方向に一定ピッチをおいて多数設けられ、前記下側連結板部113の下面に一対の対向側壁部110の対向方向に沿って位置決め突条115が設けられている。当該位置決め突条115の両端の形成端には、当該位置決め突条115と直交し、しかも当該突条115よりも僅かに突出するようにして、一対のセンサ作動リブ116が互いに平行に形成されている。一方、挿入されたウエハを垂直にして支持可能なように、ウエハ挿脱開口117と反対の側には、一対のセンサ作動リブ116が前記一対のセンサ作動リブ116と直交し、しかも互いに平行に形成されている。また、上板部111には、当該第2キャリアK2 を手で持ち上げるための把手119(
図6参照)が設けられている。
【0022】
そして、回動軸21の側が僅かに低くなるように傾斜配置されたカセット受台B及び水平配置されたアダプタプレートEの双方に対して前記第2カセットK2 を位置決めしてセットできるように、カセット受台B及びアダプタプレートEには、それぞれ第1及び第2の各位置決め機構F1 ,F2 が設けられている。カセット受台Bに設けられた第1位置決め機構F1 は、第2カセットK2 の一対の起立板部118の各位置を外側から規制するための細長ブロック状の一対の第1位置決め部材26と、第2カセットK2 の一対のセンサ作動リブ116がアダプタプレートEの上面に当接した状態で、前記一対の起立板部118におけるアダプタプレートEから離れた側の端面を規制するための細長ブロック状の第2位置決め部材27とから成る。一方、アダプタプレートEに対して第2カセットK2 を位置決めするための第2位置決め機構F2 は、上記のようにして、カセット受台Bに対して第1位置決め機構F1 により第2カセットK2 が位置決めされた状態において、当該第2カセットK2 の位置決め突条115が挿入される位置決め挿入溝28を形成するための細長ブロック状の一対の第3位置決め部材29により構成される。これにより、回動軸21の側が僅かに低くなるように配置されたカセット受台Bに対して、収容されたウエハがほぼ垂直姿勢となったままで第2カセットK2 をカセット受台Bに載せて、そのままアダプタプレートEの側に僅かにスライドさせると、第2カセットK2 の一対の起立板部118がカセット受台Bの一対の第1位置決め部材26と第2位置決め部材27の間に入り込むと共に、第2カセットK2 の位置決め突条115が一対の第3位置決め部材29の間の位置決め挿入溝28に挿入されて、第2カセットK2 は、カセット受台B及びアダプタプレートEの双方に対して位置決めされる。このため、カセット受台Bの第2カセットK2 に載せられた状態で、アダプタ本体Dを(90°−θ)だけ回動させて、アダプタプレートEを水平にした状態においても、ほぼ90°反転された第2カセットK2 は、当該アダプタプレートEに対して第1及び第2の各水平方向X,Yの双方向に位置決めされた状態を保持する。なお、
図3、
図12等において、31は、一対の第3位置決め部材29のそれぞれ外側に平行に配置されていて、当該第3位置決め部材29よりも大きな厚さを有していて、第2位置決め機構F2 に対する第2カセットK2 の位置決めの案内、及び位置決めされた状態において第2カセットK2 が第1水平方向Xに移動するのを防止する案内・規制部材を示す。
【0023】
また、第2カセットK2 においても、アダプタプレートEに対して当該第2カセットK2
が正しい平行姿勢でセット(着座)されたことを検出する必要があり、
図3及び
図4に示
されるように、アダプタプレートEに対して第2カセットK2 が第2位置決め機構F2 に
より位置決めされてセットされた状態で、当該第2カセットK2 の下板部112の裏面を
当接させて前記水平姿勢を検出する
第2カセット着座センサである第4及び第5の各着座センサS4 ,S5 が当該アダプタプレートEの一方の対角線方向に沿って出入り可能に配置されている。第4及び第5の各着座センサS4 ,S5 は、アダプタプレートEに第2カセットK2 を位置決めしてセットすることにより、センサ作動リブ116により作動される。なお、
図4において、32は、第4及び第5の各着座センサS4 ,S5 を出入り可能に支持するためのセンサホルダーを示す。
【0024】
また、第4及び第5の各着座センサS4 ,S5 のいずれもが作動して、アダプタ本体Dを構成するアダプタプレートEに対して第2カセットK2 が正しく水平に設置されても、当該アダプタプレートEが水平に設置されていない場合には、結果として、アダプタプレートEに載せられた第2カセットK2 は、水平に設置されていないことになって、処理前に、当該第2カセットK2 からウエハを取り出したり、処理後においてウエハを当該第2カセットK2 に収容するのに支障を来す。このため、
図4及び
図8に示されるように、アダプタプレートEの裏面における自由端側の両コーナー部に近い部分に、前記アダプタプレートEが水平の状態でアダプタベースVに当接する左右一対のストッパボルト33がそれぞれ設けられていると共に、アダプタベースVが水平の状態で、当該アダプタベースVの下方に配置された前記第1着座センサS1 を作動させるためのセンサ作動ボルト34が、前記アダプタプレートEの裏面における第1着座センサS1 の配置位置に対応した位置に取付けられている。この構成により、アダプタプレートEに対して第2カセットK2 が正しく水平に設置されたこと、及び当該アダプタプレートEが水平に設置されたことの双方を検出可能となる。また、アダプタプレートEが水平に配置された状態において、当該アダプタプレートEの裏面における第1カセットK1 に設けられた被ロック部11に対応する位置には、同じく上下方向に長いL字形をした被ロック部材35が取付けられており、
図9及び
図10に示されるように、当該被ロック部材35の先端の被ロック部35aとロック用エアシリンダ14のロッド13の先端のロック爪12と係合して、キャリアベース5に対してアダプタ本体Dがロックされる構成になっている。なお、
図4及び
図8において、36は、ロック用エアシリンダ14のロッド13の先端のロック爪12及び前記被ロック部材35とアダプタベースVとの干渉を回避するための逃げ孔を示し、37は、キャリアベース5に設けられた第1〜第3の各着座センサS1 〜S3 と、アダプタベースVとの干渉を避けるために、当該アダプタベースVに設けられた逃げ孔を示す。
【0025】
また、アダプタベースVには、第1カセットK1 のロードポートPのキャリアベース5に設けられた計3個の位置決め突起8をそれぞれ嵌合させて、当該キャリアベース5に対してアダプタベースVを位置決めしてセットするための計3つのセット孔38が形成されている。
【0026】
次に、
図2ないし
図5を参照して、アダプタ本体DのアダプタプレートEにセットされた状態で、当該アダプタ本体D及び第2カセットK2 の双方を収容するために、アダプタベースVに取付けられるカセットカバーCについて説明する。第1カセットK2 は、アダプタ本体DのアダプタプレートEに対しては第1及び第2の各水平方向X,Yに位置決めされた状態で載せられているのみであって、ロックされていない。そこで、処理装置100に対する第2ウエハW2 の搬入及び搬出時、即ち、処理装置100内に配置されたウエハ移載用のロボットの作動中、及びその前後において、アダプタプレートEに位置決め状態で載せられている第2カセットK2 を周囲から触れられないように保護するために、当該第2カセットK2 の全体がカセットカバーCで覆われる。カセットカバーCは、内部が透視可能なように透明樹脂で形成されて、第2カセットK2 を操作する作業者からみて正面(手前側面)、背面(奥側面)、及び底面の計3面が開口されて、それぞれ正面開口41、背面開口42及び底面開口43となっていて、全体が略立方体状となっている。更に具体的には、カセットカバーCの天板部45は、アダプタ本体Dが傾転可能なように、正面側が高くなって、背面側が低くなっているが、背面側の高さは、ロードポート本体1におけるウエハ移載窓1aの上縁に臨む部分に当接又は近接可能なように、第2カセットK2 の収容に必要な高さよりも高くなっている。一方、カセットカバーCの幅は、第2カセットK2 を収容に必要な幅であるために、当該カセットカバーCの前端面がロードポート本体1におけるウエハ移載窓1aの周縁に当接又は近接した状態では、第1カセットK1 の大きさに対応している当該ウエハ移載窓1aの左右方向の両端部は、開口されたままである。このため、カセットカバーCの各側板部44の先端面には、天板部45の先端面と同一面となるように、それぞれ閉塞用フランジ部46が外側方に一体に設けられていて、第2カセットK2 が前進端まで前進されて、第2ウエハの搬入・搬出位置に位置した状態において、ロードポートPのウエハ移載窓1aの周縁に当接して、当該ウエハ移載窓1aを閉塞可能なようになっている。この閉塞用フランジ部46は、フランジ板部46aの周縁部に枠体部46bが嵌め込まれ、ウエハ移載窓1aの両側縁部では、左右の各枠体部46bが当接又は近接する構成となっている。また、各側板部44の下端部であって、手前側の略半分の部分には、アダプタベースVに固定されたディスクダンパー22、ダンパー支持及び軸支持の各ブラケット23,24を覆うための突出カバー部47が側方に突出して設けられている。天板部45は、起立したカセット受台Bを収容可能なように、手前側が高くなるような段差状に形成されている。前記カセットカバーCは、各側板部44の下端に外側に水平に受けられた取付けフランジ部44a及び前記突出カバー部47の側板部47aが、それぞれアダプタベースVの上面周縁部、及び側端面にそれぞれ複数本のビス48を介して着脱可能に取付けられる。
【0027】
また、
図6及び
図7に示されるように、第2ウエハW2 がほぼ垂直に収容された第2カセットK2 をカセット受台Bにセットする場合には、当該カセット受台Bは、回動軸21の側が僅かに低くなるように、傾斜配置させるために、アダプタベースVにおける前記回動軸21が配置される部分には、当該回動軸21の外側に嵌合されたプレート取付けブラケット25を当接させるための左右一対の当接体39が取付けられている。カセット受台Bの傾斜角度(θ)は、5〜10°である。なお、
図3ないし
図5において、S6 は、第2カセットK2 内から第2ウエハW2 の搬出(取出し)の開始時において、当該第2カセットK2 から一定量を超えて突出している第2ウエハW2 を検出するための一対一組のウエハ飛出検出センサの一方を示し、アダプタプレートEの先端部中央の裏面にブラケットを介して突出状態で取付けられている。また、ロードポート本体1の表側(カセットテーブル4が配置された側)であって、第2ウエハW2 の搬入・搬出位置に達したアダプタ本体DのアダプタプレートEの先端のウエハ飛出検出センサS6 の直上に対応する位置には、前記センサS6 と組となる別のウエハ飛出検出センサS7 が配置されている。
【0028】
そして、第1カセットK1 のロードポートPのキャリアベース5に対してカセットアダプタAを取付けるには、
図1に示されるように、当該キャリアベース5に形成されたロックアウトピン(図示)の複数本のねじ孔16と、同数の固定ボルト52を用いて、カセットカバーCが取付けられていない状態のアダプタベースVを前記キャリアベース5に固定する。アダプタベースVにおける前記複数本のねじ孔16に対応する部分には、それぞれボルト挿通孔53(
図1及び
図9参照)が貫通されていて、キャリアベース5の直上にカセットアダプタAのアダプタベースVを配置して下降させて、当該アダプタベースVの複数のセット孔38に対してキャリアベース5に設けられた各位置決め突起8を嵌合させ、この状態において、アダプタベースVのボルト挿通孔53に挿通された各固定ボルト52をキャリアベース5の各ねじ孔16に螺合させると、当該キャリアベース5に対してアダプタベースVが第1及び第2の各水平方向X,Yにそれぞれ位置決めされた状態で、当該キャリアベース5に対してアダプタベースVが固定される(
図9参照)。これにより、第1カセットK1 のロードポートPのキャリアベース5にカセットアダプタAを構成するアダプタ本体Dが回動軸21を回動中心として、(90°−θ)の角度で回動可能に装着される。この状態で、複数本のビス48を用いて、アダプタベースVにカセットカバーCを取付けると、カセット受台Bが垂直となった姿勢で、アダプタ本体Dの全体がカセットカバーCにより覆われる(
図2参照)。
【0029】
次に、
図6ないし
図10を参照して、第2ウエハW2 が収容された第2カセットK2 を傾斜配置されたカセット受台Bにセットした後に、アダプタ本体Dを(90°−θ)だけ回動させて、全体がカセットカバーCで覆われた状態において、当該アダプタ本体DのアダプタプレートEを、ロードポートPのキャリアベース5にロックさせるまでの作用について順次説明する。第1カセットK1 のロードポートPのキャリアベース5にカセットアダプタAを装着して、第2カセットK2 をセット可能にするためのカセットアダプタAを使用するには、ロードポートPのキャリアベース5に設けられた第1〜第3の各着座センサS1 〜S3 のうち、第1着座センサS1 のみを有効にして、残りの第2及び第3の着座センサS2 ,S3 を無効にしておくと共に、カセットアダプタAのアダプタプレートEに取付けられた第4及び第5の各着座センサS4 ,S5 を有効にしておく。
【0030】
まず、
図6及び
図7に示されるようにして、アダプタ本体Dを手動により手前側に倒すと、プレート取付けブラケット25の両端ブラケットが、アダプタベースVに取付けられた左右一対の当接体39に当接して、当該アダプタ本体Dのカセット受台Bは、回動軸21の側が低くなるようにして、水平面に対して角度(θ)だけ傾斜して配置される。このように、手動によりアダプタ本体Dを回動させる際は、回動軸21の両端部に配置された各ディスクダンパー22が回動抵抗となるため、自重により速い速度で回動するのが防止されて、ゆっくりと回動するために、アダプタ本体Dが回動停止する際に、第2カセットK2 に支持されている第2ウエハW2 がウエハ挿入溝114から突出するのが防止される。この状態で、収容された第2ウエハW2 がほぼ垂直にして、第2カセットK2 の左右一対の起立板部118を、第1位置決め機構F1 を構成する左右一対の第1位置決め部材26と、別の第2位置決め部材27との間に挿入すると、カセット受台Bが傾斜配置されているために、当該第2カセットK2 は、起立姿勢のアダプタプレートEの側に押し付けられて、下側連結板部113の裏面に設けられた位置決め突条115は、第2位置決め機構F2 を構成する2本の第3位置決め部材29の間に形成された位置決め挿入溝28に挿入される。これにより、アダプタ本体Dを(90°−θ)だけ回動させて、
図8及び
図9に示されるように、ほぼ反転された当該第2カセットK2 がアダプタプレートEの上に載せられた状態において、当該第2カセットK2 は、第1及び第2の各水平方向X,Yに対して位置決めされる。
【0031】
アダプタ本体Dの(90°−θ)の回動により、傾斜配置されたカセット受台Bから水平配置されたアダプタプレートEに移載せられた第2カセットK2 の各センサ作動リブ116により、当該アダプタプレートEに設けられた第4及び第5の各着座センサS4 ,S5 の双方が「ON」となると、当該アダプタプレートEに対して第2カセットK2 が正しい姿勢でセット(着座)されたことが検出される。また、アダプタ本体Dの(90°−θ)の回動により、アダプタプレートEの裏面に設けられた左右一対のストッパボルト33がアダプタベースVに当接して、当該アダプタプレートEが水平に配置されると、当該アダプタプレートEの裏面に取付けられたセンサ作動ボルト34が、当該アダプタプレートEの逃げ孔37を通ってキャリアベース5に取付けられた第1着座センサS1 を「ON」にすると、当該アダプタプレートEが水平に配置されたことが検出される。
【0032】
上記のようにして、アダプタプレートEに対して第2カセットK2 が正しい姿勢で着座されたこと、及び当該アダプタプレートEが水平に配置されたことの双方が確認された後に、ロック用エアシリンダ14のロッド13を突出端まで突出させて、
図10(a)に示されるように、当該ロッド13の先端のロック爪12が第2水平方向Yに沿って配置された状態で、当該ロッド13を90°だけ回転させた後に引っ込めると、
図9及び
図10(b)に示されるように、アダプタベースVの逃げ孔37に入り込んでいるアダプタプレートEの裏面の被ロック部材35の被ロック部35aは、前記ロック爪12によりロックされる。これにより、アダプタ本体Dは、ロードポートPのキャリアベース5に対してロックされて、回動できなくなる。このように、第1カセットK1 のロードポートPのキャリアベース5に設けられたロック部材であるロック用エアシリンダ14を利用して、第2カセットK2 を操作させるためのカセットアダプタAを前記キャリアベース5に対してロック可能となる。
【0033】
次に、
図11ないし
図13を参照して、ロードポートPのウエハ移載窓1aがカセットカバーCにより閉塞されることを説明する。
図11は、第2カセットK2 が第2ウエハW2 の搬入・搬出位置まで前進した状態の側面図であり、
図12は、同様の状態で、ロードポートPのウエハ移載窓1aがカセットカバーCの先端面、及び左右一対の閉塞用フランジ部46で閉塞された状態を示す斜視図であり、
図13は、同様の状態を正面から見た模式図である。
図11ないし
図13に示されるように、処理装置100の内部のロボットのハンドにより第2カセットK2 内の第2ウエハW2 の搬出及び搬入が可能な位置まで、キャリアベース5を前進させると、第2カセットK2 の全体を覆っているカセットカバーCの前端の左右一対の閉塞用フランジ部を含めて当該カセットカバーCの前端面が、ロードポートPのウエハ移載窓1aの周縁に当接又は近接した後に、当該ウエハ移載窓1aを処理装置100の側から覆っている蓋体保持板2を取り外して、第2ウエハW2 の移載が可能な状態にしても、当該ウエハ移載窓1aの部分の気密が保持されて、処理装置100内のエアクリーン度が維持される。
【0034】
また、第2カセットK2 は、第1及び第2の各水平方向X,Yの双方に位置決めされた状態で、水平配置されたアダプタプレートEにセットされているのみであって、固定されてはいないが、当該第2カセットK2 の全体がカセットカバーCにより覆われ、しかも当該カセットカバーCの手前側開口41は、起立姿勢のカセット受台Bにより覆われているので、誤って人手が第2カセットK2 に触れて、当該第2カセットK2 がセット位置からずらされる恐れはない。また、カセット受台Bが透明体で構成されているため、カセットカバーCの正面開口41の側から、当該カセット受台Bを透視してロボットハンドによる第2ウエハの搬入・搬出の状態が目視できるため、第2ウエハの搬入・搬出に係る何らかの不具合が発生した場合には、即座に視認できる(発見できる)。
【0035】
また、
図12及び
図13に示されるように、キャリアベース5の前進により、第2カセットK2 が第2ウエハW2 の搬入・搬出を行う前進端に達して、カセットカバーCの前端面、及び左右一対の閉塞用フランジ部46がロードポート本体1におけるウエハ移載窓1aの周縁に当接又は近接した後に、当該ウエハ移載窓1aをロードポート本体1の背面側から閉塞していた蓋体保持板2が下降して、当該ウエハ移載窓1aが開口された状態では、処理装置100とカセットカバーCの内部とは連通状態となるが、当該カセットカバーCの正面開口41の大部分は、カセット受台Bにより閉塞されると共に、当該カセットカバーCがアダプタプレートEに取付けられる構造からして、当該カセットカバーCの底面開口43は、当該アダプタプレートEにより覆われる。従って、第2ウエハW2 の搬入・搬出時において、ウエハ移載窓1aが開口されても、処理装置100と連通している部分は、カセットカバーCの内部までであって、処理装置100の外部とは遮断状態となっている。よって、第2ウエハW2 の搬入・搬出時において、処理装置100内のエアクリーン度が低下することはない。
【0036】
更に、第2カセットK2 が第2ウエハW2 の搬入・搬出位置まで前進した状態において、第2カセットK2 に収容されている多数枚の第2ウエハW2 のうち処理装置100の側に突出している第2ウエハW2 が存在すると、カセットアダプタAの側のウエハ飛出検出センサS6 と、ロードポート本体1の正面側に取付けられたウエハ飛出検出センサS7 とによって、飛び出した第2ウエハW2 が検出される。特に、ロードポート本体1の側に取付けられるウエハ飛出検出センサS7 は、当該ロードポート本体1の正面側であるので、背面側に取付けられている場合と比較して、第2ウエハW2 の飛出し長を短くしても検出可能となるので、第2ウエハW2 の飛出検出の精度が高められる。
【0037】
なお、処理を終えた第2ウエハW2 は、第2カセットK2 の各ウエハ挿入溝114に戻された後に、アダプタ本体DがカセットカバーCの外部に向けて(90°−θ)だけ回動させ(
図6及び
図7参照)、この状態で、アダプタ本体Dから第2カセットK2 を取り出して、次の工程に搬送する。