特許第6052338号(P6052338)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6052338
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】光源点灯装置及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/12 20060101AFI20161219BHJP
   H02M 3/00 20060101ALI20161219BHJP
   H05B 37/02 20060101ALI20161219BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20161219BHJP
【FI】
   H02M7/12 Q
   H02M7/12 R
   H02M3/00 J
   H05B37/02 J
   H01L33/00 J
【請求項の数】12
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2015-108912(P2015-108912)
(22)【出願日】2015年5月28日
(65)【公開番号】特開2016-119830(P2016-119830A)
(43)【公開日】2016年6月30日
【審査請求日】2016年1月6日
(31)【優先権主張番号】特願2014-259320(P2014-259320)
(32)【優先日】2014年12月22日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】飯田 岳秋
【審査官】 麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−295854(JP,A)
【文献】 特開2014−131455(JP,A)
【文献】 特開2012−105424(JP,A)
【文献】 特開2011−082204(JP,A)
【文献】 特開2011−151913(JP,A)
【文献】 特開2014−239620(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0362614(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/12
H01L 33/00
H02M 3/00
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源を整流する整流回路と、
前記整流回路に接続され、光源に直流電流を供給するために、スイッチング素子と、インダクタまたはトランスとでエネルギの充放電を行う直流電源回路と、
前記スイッチング素子の駆動を制御する制御部と、
前記インダクタまたは前記トランスに設けられた検出巻線に発生する電圧から前記インダクタまたは前記トランスに流れる電流の傾きの変化点を検出するゼロ電流検出部と、を備え、
前記制御部は、前記ゼロ電流検出部により、前記スイッチング素子がオフ時に前記変化点を検出した時点から予め定められた遅延時間だけ前記スイッチング素子をオフ状態で維持し、少なくとも前記遅延時間中は前記検出巻線からの電圧検出を無効化するゼロ電流検出無効期間を設けたことを特徴とする光源点灯装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記光源に供給される電流が小さいほど、前記遅延時間及び前記ゼロ電流検出無効期間を長く設定することを特徴とする請求項1に記載の光源点灯装置。
【請求項3】
前記交流電源の電圧実効値を検出する電源電圧検出部を備え、
前記制御部は、前記電源電圧検出部で得られた前記交流電源の電圧実効値が大きいほど、前記遅延時間及び前記ゼロ電流検出無効期間を長く設定することを特徴とする請求項2に記載の光源点灯装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記交流電源の電圧実効値と、前記光源に供給される電流値とから、前記遅延時間と前記ゼロ電流検出無効期間を得ることができるマイクロコンピュータを有することを特徴とする請求項3に記載の光源点灯装置。
【請求項5】
前記直流電源回路は、インダクタを有する昇圧チョッパ回路で構成され、前記変化点は、前記インダクタの電流がゼロとなる時点であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光源点灯装置。
【請求項6】
前記直流電源回路は、2つのインダクタを有するSEPIC回路で構成され、前記変化点は、前記2つのインダクタの合計電流がゼロとなる時点であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光源点灯装置。
【請求項7】
前記2つのインダクタは同一磁心に構成されたことを特徴とする請求項6に記載の光源点灯装置。
【請求項8】
前記直流電源回路は、インダクタを有するバックブーストコンバータ回路で構成され、前記変化点は、前記インダクタの電流がゼロとなる時点であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光源点灯装置。
【請求項9】
前記直流電源回路は、トランスを有するフライバックコンバータ回路で構成され、前記トランスは前記フライバックコンバータ回路の入力側に接続される1次巻線と、前記フライバックコンバータ回路の出力側に接続される2次巻線を有し、前記変化点は、前記2次巻線の電流がゼロとなる時点であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光源点灯装置。
【請求項10】
前記ゼロ電流検出部は、
前記検出巻線の電圧が予め定められた電圧よりも小さくなったときにスイッチングし、前記検出巻線の電圧が予め定められた電圧よりも小さくなったことを前記制御部に知らせる第1スイッチと、
前記ゼロ電流検出無効期間に前記制御部から出されるゼロ電流検出無効化信号を受けて、前記検出巻線の電圧が前記第1スイッチに印加されないようにする第2スイッチと、を備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光源点灯装置。
【請求項11】
交流電源を整流する整流回路と、
前記整流回路に接続され、光源に直流電流を供給するために、スイッチング素子と、インダクタまたはトランスとでエネルギの充放電を行う直流電源回路と、
前記スイッチング素子の駆動を制御する制御部と、
前記インダクタまたは前記トランスに設けられた検出巻線に発生する電圧から前記インダクタまたは前記トランスに流れる電流の傾きの変化点を検出するゼロ電流検出部と、を備え、
前記制御部は、前記ゼロ電流検出部により、前記スイッチング素子がオフ時に前記変化点を検出した時点から予め定められた遅延時間だけ前記スイッチング素子をオフ状態で維持し、少なくとも前記遅延時間中は前記検出巻線からの電圧検出を無効化するゼロ電流検出無効期間を設けたことを特徴とする光源点灯装置と、
前記光源点灯装置が点灯させる前記光源として、前記光源点灯装置に接続されたLEDと、を備えたことを特徴とする照明器具。
【請求項12】
交流電源を整流する整流回路と、
前記整流回路に接続され、光源に直流電流を供給するために、スイッチング素子と、インダクタまたはトランスとでエネルギの充放電を行う直流電源回路と、
前記スイッチング素子の駆動を制御する制御部と、
前記インダクタまたは前記トランスに設けられた検出巻線に発生する電圧から前記インダクタまたは前記トランスに流れる電流の傾きの変化点を検出するゼロ電流検出部と、を備え、
前記制御部は、前記ゼロ電流検出部により、前記スイッチング素子がオフ時に前記変化点を検出した時点から予め定められた遅延時間だけ前記スイッチング素子をオフ状態で維持し、少なくとも前記遅延時間中は前記検出巻線からの電圧検出を無効化するゼロ電流検出無効期間を設けたことを特徴とする光源点灯装置と、
前記光源点灯装置が点灯させる前記光源として、前記光源点灯装置に接続された有機ELと、を備えたことを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源点灯装置及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば発光ダイオード(LED)などの発光素子を点灯させるための各種の光源点灯装置が知られている。この種の光源点灯装置は商用交流電源を整流、平滑して直流電圧を生成するAC-DC変換回路と、得られた直流電圧からLEDに最適な電流を供給するDC-DCコンバータを備える。多くの照明器具においては高力率を要求される。そのため、特許文献1に示すように、昇圧チョッパ形の力率改善回路をAC-DC変換回路として用い、DC-DCコンバータに降圧チョッパ回路を用いた2コンバータ方式が広く採用されている。
【0003】
この場合、昇圧チョッパ回路と降圧チョッパ回路の2つのコンバータが必要となるので、部品点数の増加、回路基板の大型化、及び高コスト化を招く問題がある。そこで、例えば特許文献2、3に開示されているように、バックブーストコンバータ又はSEPIC(Single Ended Primary Inductor Converter)を用いて1つのコンバータで力率改善制御と光源電流制御を両立することで部品点数を削減し、回路基板を小型化する方法が開発されている。
【0004】
しかしながら、特許文献2の明細書段落0038又は特許文献4の明細書段落0085に記載のとおり、力率改善制御は臨界モードで動作することが一般的である。臨界モードとは、スイッチング素子がオフ後、チョークコイルの電流がゼロになったことを検出するゼロ電流検出を行い、ゼロ電流検出後、直ちに次のスイッチングを開始するものである。臨界モードでは、光源の明るさを調節する調光機能により光源の明るさを暗くすると軽負荷となるためスイッチング素子のオン時間が短くなりスイッチング周波数が上昇する。これに伴ってスイッチング損失が増大したり、スイッチング素子が駆動できる限界の周波数を超えたりして、回路動作が不安定となる。その結果、力率の低下及び光源にちらつきが発生する問題がある。
【0005】
そこで、特許文献5又は特許文献6には、スイッチング素子のオンするタイミングを遅らせて不連続モードで動作させることにより、スイッチング周波数の上昇を抑制し安定的に動作させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−40400号公報
【特許文献2】特開2011−151913号公報
【特許文献3】特開2011−82204号公報
【特許文献4】特開2001−313423号公報
【特許文献5】特開平10−80135号公報
【特許文献6】特開2000−295854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献5の明細書段落0032、0033には不連続モードによる動作が開示されている。具体的には、インダクタL1に電流が流れ切った後スイッチング素子2がオンにならないと補助二次巻線にリンギングが発生するが、スイッチング素子2のオン指令の出力が禁止されている間はリンギングの影響を受けず、オン指令の出力禁止が解除されてから、リンギングによりゼロ電流検出器3の出力が立ち下がったタイミングでスイッチング素子がオンする。
【0008】
特許文献6の明細書段落0014、0015にも、不連続モードによる動作が開示されている。具体的には、チョークコイルの検出巻線の電圧を無視する期間を設け、最小スイッチング周期の後、チョーク電圧検出回路から信号が出力されるとスイッチング手段4をオンする。すなわち、図3(c)の軽負荷時の波形に示すように検出巻線電圧のリンギングによる2回目の立下りがスイッチング手段をオンするトリガとなり、スイッチング手段4がオン((g)駆動信号がHigh信号)される。
【0009】
これらの方法による不連続モードは、スイッチング素子のオン禁止期間すなわちチョークコイルのゼロ電流検出の無効期間を解除した後に、次のチョークコイルからのリンギングによるトリガ信号発生まで待機してスイッチング素子をオンするものである。すなわち、チョークコイルのリンギングの影響の分だけスイッチング素子のオフ時間が延びるので、スイッチング素子のオフ時間を任意の値に設定できない問題がある。
【0010】
光源の負荷(調光状態)が軽くなるほどスイッチング素子のオフ時間を長く設定したい場合、リンギング周期分ずつスイッチング素子のオフ時間が長くなるときめ細かいオフ時間の設定ができない。光源点灯中に調光率を変更した際のスイッチング素子のオフ時間の変化が大きいと、フィードバック制御の応答遅れにより光源に流れる電流に影響を与え、光源がちらつく可能性がある。
【0011】
また、スイッチング素子のオフ時間を長く設定すると、その間に補助二次巻線のリンギングが減衰することでリンギングによるトリガ信号が発生せず、次のスイッチング素子をオンするタイミングが検出できなくなってしまうという問題が発生する。したがって、従来の不連続モードによる動作では、スイッチング素子のオフ時間を長く設定することができない。
【0012】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、不連続モードスイッチング素子のオフ時間を任意の値に設定できる光源点灯装置及び照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願の発明に係る光源点灯装置は、交流電源を整流する整流回路と、該整流回路に接続され、光源に直流電流を供給するために、スイッチング素子と、インダクタまたはトランスとでエネルギの充放電を行う直流電源回路と、該スイッチング素子の駆動を制御する制御部と、該インダクタまたは該トランスに設けられた検出巻線に発生する電圧から該インダクタまたは該トランスに流れる電流の傾きの変化点を検出するゼロ電流検出部と、を備え、該制御部は、該ゼロ電流検出部により、該スイッチング素子がオフ時に該変化点を検出した時点から予め定められた遅延時間だけ該スイッチング素子をオフ状態で維持し、少なくとも該遅延時間中は該検出巻線からの電圧検出を無効化するゼロ電流検出無効期間を設けたことを特徴とする。
【0014】
本願の発明に係る照明器具は、交流電源を整流する整流回路と、該整流回路に接続され、光源に直流電流を供給するために、スイッチング素子と、インダクタまたはトランスとでエネルギの充放電を行う直流電源回路と、該スイッチング素子の駆動を制御する制御部と、該インダクタまたは該トランスに設けられた検出巻線に発生する電圧から該インダクタまたは該トランスに流れる電流の傾きの変化点を検出するゼロ電流検出部と、を備え、該制御部は、該ゼロ電流検出部により、該スイッチング素子がオフ時に該変化点を検出した時点から予め定められた遅延時間だけ該スイッチング素子をオフ状態で維持し、少なくとも該遅延時間中は該検出巻線からの電圧検出を無効化するゼロ電流検出無効期間を設けたことを特徴とする光源点灯装置と、該光源点灯装置が点灯させる該光源として、該光源点灯装置に接続されたLED又は有機ELと、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、インダクタまたはトランスの電流が例えばゼロになったことを示すゼロ電流検出信号を受けてから任意の遅延時間とゼロ電流検出期間無効期間を設定する制御部を有するので、不連続モードスイッチング素子のオフ時間を任意の値に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施の形態1にかかる光源点灯装置の回路構成図である。
図2】実施の形態1にかかる光源点灯装置の動作を示す波形図である。
図3】実施の形態1にかかる光源点灯装置の力率改善動作を示す波形図である。
図4】遅延時間を段階的に高めることを示す図である。
図5】遅延時間を連続的に高めることを示す図である。
図6】マイクロコンピュータで構成された制御部を有する光源点灯装置を示す図である。
図7】制御部の内部で行われる処理のフローチャートである。
図8】実施の形態2にかかる光源点灯装置の回路構成図である。
図9】遅延時間の設定方法を示すグラフである。
図10】遅延時間及びゼロ電流検出無効期間を求めるためのテーブルである。
図11】実施の形態3にかかる光源点灯装置の回路構成図である。
図12】実施の形態3にかかる光源点灯装置の動作を示す波形図である。
図13】実施の形態3にかかる光源点灯装置の回路構成図の変形例である。
図14】実施の形態4にかかる光源点灯装置の回路構成図である。
図15】実施の形態4にかかる光源点灯装置の動作を示す波形図である。
図16】実施の形態5における照明器具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態に係る光源点灯装置及び照明器具について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0018】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる光源点灯装置100の回路構成図である。光源点灯装置100は、交流電源1から電力の供給を受けて光源9を点灯させるものである。光源点灯装置100は、整流回路2、力率改善のための直流電源回路3、DC-DCコンバータ4、制御部5、ゼロ電流検出部6、DC-DCコンバータ制御部7、調光信号インターフェース8を備えている。整流回路2は交流電源を整流する。具体的には、交流電源1から入力した交流電圧を全波整流する。この全波整流電圧は、直流電源回路3の動作中は平滑されず、交流電源1の2倍の周波数を含むリプル電圧となる。
【0019】
本実施の形態1においては、光源9としてLED(Light Emitting Diode)を用いる。
【0020】
整流回路2には直流電源回路3が接続されている。直流電源回路3は、フィルタコンデンサC1、インダクタL1、例えばMOSFETで構成されるスイッチング素子SW1、ダイオードD1、平滑コンデンサC2、及び出力電圧検出部R1を備えている。直流電源回路3は、これらの回路素子によって構成された昇圧チョッパ回路である。すなわち、DC-DCコンバータ4を介して光源9に直流電流を供給するために、スイッチング素子SW1とインダクタL1でエネルギの充放電を行い、所望の直流電圧に変換する。インダクタL1には検出巻線L2が磁気的に結合されている。直流電源回路3の出力には、光源9に電流を供給するためのDC-DCコンバータ4が接続されている。
【0021】
直流電源回路3は制御部5の制御を受けて動作する。直流電源回路3は、整流回路2が全波整流した電圧を昇圧して直流平滑する。さらに直流電源回路3は制御部5の制御により入力電流波形を正弦波状で且つ交流電源1の電圧と同位相となるように動作し、力率改善を行う。
【0022】
制御部5は、電圧比較部5a、駆動部5b、及び遅延時間設定部5cを備えている。制御部5は、直流電源回路3の出力電圧(平滑コンデンサC2の電圧)が予め設定された電圧値となり、光源点灯装置100の入力電流波形が交流電源1の電圧とほぼ同位相且つ正弦波となるように、スイッチング素子SW1を駆動する。
【0023】
電圧比較部5aは、直流電源回路3内に設けられた分圧抵抗からなる出力電圧検出部R1に発生する信号と、直流電源回路3の出力電圧目標値に相当する目標信号E1とを比較し、両者の差に応じた信号を出力する。駆動部5bは電圧比較部5aの信号を受けてスイッチング素子SW1のオン時間を決定し、スイッチング素子SW1を駆動する。
【0024】
ゼロ電流検出部6は、検出巻線L2に発生する電圧を受けてインダクタL1に流れる電流がゼロになるタイミングを検出し、ゼロ電流検出信号を出力する。ゼロ電流検出信号を受けた遅延時間設定部5cは、予め定められた時間スイッチング素子SW1のオフを継続させる指令を駆動部5bに出力し、スイッチング素子SW1がオンするタイミングを遅延させる。このとき、遅延時間設定部5cは、ゼロ電流検出信号を受けて、ゼロ電流検出部6のゼロ電流検出信号を無効化するゼロ電流検出無効化信号をゼロ電流検出部6へ出力する。予め設定された遅延時間が経過すると、遅延時間設定部5cは、駆動部5bを介してスイッチング素子SW1をオンする。スイッチング素子SW1がオンすると、遅延時間設定部5cはゼロ電流検出無効化を解除する。
【0025】
光源9の明るさをコントロールするために光源点灯装置100の外部に設けられた調光コントローラ10からの調光信号は、調光信号インターフェース8で読み取られる。そして、調光信号インターフェース8は、目標電流値に相当する信号をDC-DCコンバータ制御部7及び遅延時間設定部5cへ出力する。
【0026】
遅延時間設定部5cは、調光信号インターフェース8から出力される目標電流値信号に応じて、ゼロ電流検出信号を検出したタイミングからスイッチング素子SW1のオフを継続する時間(遅延時間)と、ゼロ電流検出信号を無効化する時間(ゼロ電流検出無効期間)を決定する。
【0027】
DC-DCコンバータ4は、DC-DCコンバータ制御部7により駆動される。DC-DCコンバータ4は、調光信号インターフェース8から出力される目標電流値信号を受けて、光源電流が目標電流値となるように定電流フィードバック制御される。なお、DC-DCコンバータ4は、例えば降圧チョッパ回路又はフライバックコンバータなどで構成される。
【0028】
次に、実施の形態1にかかる光源点灯装置100の動作を説明する。
【0029】
光源点灯装置100に交流電源1が印加されると、整流回路2は入力された交流電圧を全波整流し、整流された電圧がフィルタコンデンサC1の両端に印加される。フィルタコンデンサC1は、スイッチングリプルを除去する目的で設けられたものであり、ここでは全波整流波形の電源周波数成分を平滑するためのものではない。したがって直流電源回路3の動作中は、電源周波数の2倍周波数で正弦波状に脈動する全波整流電圧が直流電源回路3に印加される。
【0030】
定常動作状態における直流電源回路3の動作を説明する。駆動部5bによりスイッチング素子SW1がオンしている状態とする。スイッチング素子SW1がオンすると、全波整流電圧はインダクタL1を介して短絡されるのでインダクタL1とスイッチング素子SW1の経路で電流が電源側より供給され、インダクタL1にエネルギが蓄えられる。このとき、インダクタL1の電流は増加していく。
【0031】
駆動部5bにより設定されたスイッチング素子SW1のオン時間が経過すると、スイッチング素子SW1はオフする。スイッチング素子SW1がオフするとインダクタL1に蓄えられたエネルギが放出され、インダクタL1、ダイオードD1、平滑コンデンサC2の順に電流が流れる。これにより、平滑コンデンサC2を充電する。
【0032】
このようにエネルギを伝達して、DC-DCコンバータ4は平滑コンデンサC2に充電された電圧を入力として、光源9に電流を供給する。
【0033】
図2は、本発明の実施の形態1にかかる光源点灯装置100の動作を示す波形図である。図2の波形図を参照しつつ制御部5の動作を説明する。
【0034】
(期間t0〜t1)
この期間は、DC-DCコンバータ4が定常動作状態で、駆動部5bによりスイッチング素子SW1がオンした状態である。スイッチング素子SW1がオンしたとき、スイッチング素子SW1にはインダクタL1の電流が流れる。
【0035】
この期間中、インダクタL1の電流は増加していくため、スイッチング素子SW1に流れる電流も増加していく。このとき、インダクタL1には図1の矢印の方向に電圧VL1が印加されるため、検出巻線L2には矢印の方向に電圧VL2が発生する。そのため、検出巻線L2からゼロ電流検出部6に負電圧が入力される。
【0036】
(時刻t1)
所定時間が経過し時刻t1になると、駆動部5bはスイッチング素子SW1をオフし、スイッチング素子SW1の電流を遮断する。スイッチング素子SW1のオン時間は電圧比較部5aの比較結果によって決定する。
【0037】
(期間t1〜t2)
スイッチング素子SW1がオフすると、インダクタL1に蓄えられたエネルギはダイオードD1を介して平滑コンデンサC2に放出される。このとき、インダクタL1に発生する電圧は、スイッチング素子SW1オン時とは逆向きの電圧となる。すなわち、インダクタL1に図1中の矢印とは逆方向の電圧が発生する。これにより検出巻線L2に発生する電圧も図1中の矢印とは逆方向の電圧となるので、ゼロ電流検出部6には正電圧が入力される。
【0038】
(期間t2〜t3)
インダクタL1がエネルギを放出するため、ダイオードD1を介して平滑コンデンサC2に流れる電流は減少していく。エネルギ放出が終わると、インダクタL1の電流がゼロになり、検出巻線L2の電圧VL2は急速に低下する。
【0039】
(時刻t3〜t4)
ゼロ電流検出部6は、検出巻線L2の電圧VL2が低下したことを検出してゼロ電流検出信号を出力する。具体的には、VL2の低下に伴い、ゼロ電流検出部6に設けられた第1スイッチ6a(例えばここではMOSFET)のゲート端子に印加される電圧が低下し、第1スイッチ6aがオフする。これにより制御電源Vccの電圧がゼロ電流検出信号として遅延時間設定部5cに印加される。
【0040】
遅延時間設定部5cはこのゼロ電流検出信号の立ち上がりを受けて、ゼロ電流検出無効化信号を出力する。具体的には、ゼロ電流検出無効化信号は第2スイッチ6b(例えばMOSFET)のゲート端子に印加され、第2スイッチ6bをオンする。すると、第1スイッチ6aのゲート端子は第2スイッチ6bで短絡されるため、検出巻線L2に発生する電圧に係らず、第1スイッチ6aは常にオフ状態(ゼロ電流検出信号はHIGH状態)を維持する。
【0041】
インダクタ電流がゼロになると、遅延時間設定部5cによりスイッチング素子SW1はそのままオフ状態を維持する。スイッチング素子SW1がオフ状態であると、スイッチング素子SW1などの寄生容量成分とインダクタL1のインダクタンス成分によりインダクタL1には振動電圧が発生する。この振動電圧に伴い検出巻線L2の電圧VL2にも振動電圧が発生する。しかしながら、ゼロ電流検出無効化信号により第1スイッチ6aはオフ状態を維持するため、検出巻線L2の電圧VL2に振動電圧が発生しても遅延時間設定部5cには制御電源Vccが印加され続け、ゼロ電流検出信号はHIGH状態を維持することができる。
【0042】
遅延時間設定部5cは、ゼロ電流検出部6によりインダクタの電流がゼロになったことを検出した時点から予め定められた遅延時間だけスイッチング素子SW1をオフ状態で維持する。少なくとも遅延時間中は、制御部5(遅延時間設定部5c)はゼロ電流検出無効化信号を出すので、検出巻線L2からの電圧検出を無効化するゼロ電流検出無効期間となる。
【0043】
(時刻t4〜t5)
遅延時間設定部5cは、遅延時間が経過すると駆動部5bにスイッチング素子SW1をオンする指示信号を与える。そして、駆動部5bはスイッチング素子SW1をオンしスイッチング素子SW1を導通状態とする。そして、次のスイッチングサイクルに移る。スイッチング素子SW1がオンすると、遅延時間設定部5cはゼロ電流検出無効化信号の出力を停止し、ゼロ電流検出無効化を解除する。ゼロ電流検出の無効化解除のタイミングは、オンしたスイッチング素子SW1がオフしインダクタL1の電流がゼロに到達する手前までの任意のタイミングで良い。例えば、スイッチング素子SW1がオフするタイミングでゼロ電流検出を解除する。
【0044】
ここで、直流電源回路3の出力電圧である平滑コンデンサC2の充電電圧の制御について説明する。目標信号E1よりも出力電圧検出部R1で発生する電圧の方が高ければ、電圧比較部5aは、スイッチング素子SW1のオン時間が短くなる方向の信号を駆動部5bへ出力する。駆動部5bはこれを受けてスイッチング素子SW1のオン時間を減少させ、直流電源回路3の出力電圧を減少させる。他方、目標信号E1よりも出力電圧検出部R1で発生する電圧の方が低ければ、電圧比較部5aはスイッチング素子SW1のオン時間が長くなる方向の信号を駆動部5bへ出力する。駆動部5bはこれを受けてスイッチング素子SW1のオン時間を増加させ、直流電源回路3の出力電圧を増加させる。
【0045】
調光により光源9の電流を減少させると軽負荷となって直流電源回路3の出力電圧が上昇しやすくなり、スイッチング素子SW1のオン時間が短くなる。スイッチング素子SW1のオン時間が短くなると、インダクタL1のエネルギ放電時間も短くなるため、スイッチング周波数が上昇する。逆に、全光時など、光源9の電流が大きい場合は重負荷となることから直流電源回路3の出力電圧が減少しやすくなり、スイッチング素子SW1のオン時間が長くなる。スイッチング素子SW1のオン時間が長くなると、インダクタL1のエネルギ放電時間も長くなるため、スイッチング周波数が低くなる。
【0046】
次に力率改善動作について説明する。図3は、本発明の実施の形態1にかかる光源点灯装置100の力率改善動作を示す波形図である。
【0047】
スイッチング素子SW1をオンすると、インダクタL1の電流IL1は、全波整流電圧の瞬時値Eに比例し、インダクタL1のインダクタンスL1に反比例する。すなわち、インダクタL1の電流IL1はE/L1の傾きでオン時間に比例してほぼ直線的に上昇していく。
【0048】
ここで、仮にスイッチング素子SW1のオン時間t(ON)を固定として、(全波整流波形なので)交流電源1の半周期分動作させると、インダクタンスL1は一定値であるため、各スイッチング周期におけるインダクタL1の電流のピーク値は電源電圧に比例する。そのため、図3に示すように、包絡線が正弦波状の波形となる。フィルタコンデンサC1によりインダクタ電流のスイッチングリプルを取り除き平均化することで、交流電源1から流れ込む入力電流を正弦波状に近づけるとともに交流電源電圧とほぼ同位相にすることができる。よって、力率改善及び高調波低減ができる。なお、必要に応じて整流回路2の交流入力側にフィルタ回路を追加してもよい。
【0049】
このように、スイッチング素子SW1のオン時間t(ON)を電源半周期間でほぼ一定とすれば力率改善及び高調波低減ができる。一方、直流電源回路3の出力電圧を一定の値に維持するためには平滑コンデンサC2の電圧を監視し、目標電圧となるようにスイッチング素子SW1のオン時間t(ON)を調整する、定電圧フィードバック制御が必要となる。すなわち、目標電圧値に対して直流電源回路3の出力電圧値が低ければ、スイッチング素子SW1のオン時間を長くして電圧を上昇させる。また、目標電圧値に対して直流電源回路3の出力電圧値が高ければ、スイッチング素子SW1のオン時間を短くして電圧を下降させる。このように、電圧が所望の電圧値となるように定電圧フィードバック制御にてスイッチング素子SW1を制御することが好ましい。
【0050】
しかしながら上述の通り、交流電源1の半周期内にスイッチング素子SW1のオン時間t(ON)が定電圧フィードバック制御のために大きく変動してしまうと、インダクタL1の電流ピーク値の包絡線が正弦波状にならず、力率が低下し入力電流の高調波電流が増加する恐れがある。
【0051】
そこで、定電圧フィードバック制御の応答時間については、フィードバック制御のループゲインを交流電源1の1周期の1/2周期以上で1倍(0dB)以下となるように設定する。言い換えると、交流電源1の周波数の2倍以下の周波数で1倍(0dB)以下となるように応答時間を設定する。例えば、電源周波数が50Hzの場合、その半周期(半波)にあたる100Hz以下、すなわち周期10ms以上で定電圧フィードバック制御のループゲインを1倍(0dB)以下とすることにより、定電圧フィードバック制御を電源周期の1/2より短い周期で応答しないように設定する。これにより電源周期の1/2周期以内においては、スイッチング素子SW1のオン時間t(ON)の変動が抑制され、インダクタL1の電流ピーク値の包絡線が正弦波状の波形となる。
【0052】
ところで、本実施の形態では、スイッチング素子SW1のオンするタイミングを遅らせる遅延時間を設けている。この効果について述べる。
【0053】
遅延時間設定部5cはスイッチング周波数の上昇を抑制するためのものである。スイッチング素子SW1のオンするタイミングを遅延させない場合は、スイッチング素子SW1がオフしてからインダクタL1の電流がゼロに到達後にすぐスイッチング素子SW1をオンする臨界モードとなる。軽負荷時はスイッチング素子SW1のオン時間が短くなるため、この臨界モードを採用すると、光源9に流れる電流が減少するほどスイッチング周波数が上昇することになる。そこで、本発明の実施の形態1では、スイッチング周波数の上昇を抑制するために、インダクタL1の電流がゼロとなるタイミングを検出後、「遅延時間」だけスイッチング素子SW1のオフを維持し、次にオンするタイミングを遅延する。これによりスイッチング素子SW1のオフ時間が長くなり、スイッチング周波数を低下させることができる。よって調光時、すなわち軽負荷時のスイッチング周波数の上昇を抑制できる。
【0054】
ゼロ電流検出部6によりインダクタL1の電流がゼロになったことを検出すると、遅延時間設定部5cは時間のカウントを開始し、「遅延時間」経過後にスイッチング素子SW1をオンする。インダクタL1のゼロ電流を検出してからスイッチング素子SW1をオンさせるまで遅延時間は、自由に設定することができる。このとき、遅延時間設定部5cは、インダクタL1の電流がゼロに到達後スイッチング素子SW1がオフしている期間はゼロ電流検出部6へゼロ電流検出無効化信号を出力し、ゼロ電流検出部6によるゼロ電流検出を無効化する。そのため、スイッチング素子SW1などの寄生容量成分とインダクタL1のインダクタンス成分による振動電圧で遅延時間設定部5cがゼロ電流検出を誤検知することを防止できる。
【0055】
制御部5をマイクロコンピュータで構成し、インダクタL1の電流がゼロになったことを検出してからの経過時間を内部のタイマ・カウンタ機能を利用してカウントする場合、ゼロ電流検出信号をトリガとして、内部カウンタをゼロリセットしてカウントを開始する。しかし、その後の振動電圧により再度ゼロ電流検出信号が入力されると再びカウンタがゼロリセットされてしまい、正しく経過時間をカウントできない。そのため、ゼロ電流検出無効化信号により、振動電圧等によりカウンタが繰り返しゼロリセットされることを確実に防止する。
【0056】
また、カウンタにより上記の経過時間をカウントし、遅延時間に達するとスイッチング素子SW1をオンするので、スイッチング素子SW1をオンする際のトリガとなる信号が不要である。そのため、遅延時間を長時間設定し、検出巻線L2の振動電圧が減衰しても、問題なくスイッチング素子SW1をオンすることができる。
【0057】
以上のように、遅延時間設定部5cによって遅延時間を自由に設定できるため、負荷に応じてスイッチング素子SW1の最適な遅延時間を設定することができる。遅延時間は、調光率即ち光源9に供給される電流に応じて可変なものとしても良い。例えば全光状態で光源9の電流が大きいときは、もともとスイッチング周波数が低くなるため遅延時間はゼロを含めた短い時間に設定する。遅延時間がゼロの場合、通常の臨界モードで動作することになるので、ゼロ電流検出後にゼロ電流検出無効化信号は不要である。
【0058】
このようにすることで、光源9の電流が大きい場合、すなわち負荷が重いときにスイッチング素子SW1のスイッチング周波数が下がりすぎることを抑制できる。通常、スイッチング周波数は人間の可聴周波数以上に設定される。そして、スイッチング周波数が下がりすぎて可聴周波数領域に入ると、騒音が発生したり、インダクタL1の鉄心サイズが大型化したりするが、光源9の電流が大きいときに遅延時間をゼロを含めた短い時間に設定することで、これを抑制できる。
【0059】
調光コントローラ10の操作などにより光源9の電流を減少させる場合、当該電流値が所定レベル以下となると、遅延時間設定部5cは全光状態で設定した遅延時間よりも長い遅延時間を設定する。これにより、調光時のスイッチング周波数の上昇、スイッチング損失の増大、不安定動作に伴う力率の低下、及び光源9のちらつきを抑制できる。
【0060】
本発明の実施の形態1に係る光源点灯装置は、その特徴を失わない範囲で様々な変形をなし得る。例えば、図4に示すように、光源9の電流値が低下するほど、遅延時間設定部5cで設定する遅延時間を段階的に高めても良い。また、図5に示すように、光源9の電流値が低下するほど、遅延時間設定部5cで設定する遅延時間を連続的に高めても良い。図4図5のどちらの場合も制御部は、光源に供給される電流が小さいほど、遅延時間を長く設定する。また、これに合わせて、ゼロ電流検出無効期間も長く設定する。特に、光源9の電流を調光コントローラからの信号に応じて連続的に電流値を変化させることが可能な連続調光システムにおいては滑らかに光源9の明るさを変化させる必要がある。実施の形態1の構成では遅延時間を自由に設定できこれに合わせてゼロ電流検出無効期間を設定するため、各調光率に応じてきめ細かく、且つ連続的に遅延時間を設定できる。よって、スイッチング周波数の急激な変化を抑制し、光源電流の過渡的な変動による光源9のちらつきを抑制でき、調光により明るさを変化させた際に滑らかな明るさの変化を実現できる。
【0061】
光源9としてLEDを用いたが他の光源を用いてもよい。例えば、有機EL(Electro Luminescence)素子を用いてもよい。
【0062】
図1に示す制御部5の構成は変更しても良い。制御部5は、例えばアナログ回路とデジタル回路の組み合わせ(制御回路)で構成しても良いし、マイクロコンピュータで構成してもよい。図6は、制御部5をマイクロコンピュータで構成した光源点灯装置を示す図である。制御部5は受信装置5w、プロセッサ5x、メモリ5y及び発信装置5zを備えている。制御部5で行われる電圧比較、遅延時間設定、及びスイッチング素子の制御は、メモリ5yに記憶されたプログラムを実行するCPU、システムLSI等の処理回路により実現される。複数の処理回路が連携して上記機能を実行しても良い。受信装置5wは、出力電圧検出部R1の出力、ゼロ電流検出部6の出力(ゼロ電流検出信号)、及び調光信号インターフェース8の出力を受信する。発信装置5zは、ゼロ電流検出無効化信号をゼロ電流検出部6へ発信し、スイッチング素子SW1のオンオフ制御信号を発信する。
【0063】
図7は、マイクロコンピュータで構成された制御部5の内部で行われる処理のフローチャートである。制御部5は、ゼロ電流検出信号を受信すると、内部のカウンタをゼロリセットする(S1)。次いで、遅延時間を設定する(S2)。次いで、ゼロ電流検出部6へゼロ電流無効化信号を出す(S3)。次いで、カウンタの値が遅延時間に達したか決定する(S4)。遅延時間に達していればスイッチング素子SW1をオンする(S5)。
【0064】
ゼロ電流検出部6(ゼロ電流検出回路)は、第1スイッチ6aと、第2スイッチ6bを備えた構成とした。第1スイッチ6aは、検出巻線L2の電圧が予め定められた電圧よりも小さくなったときにスイッチングし、検出巻線L2の電圧が予め定められた電圧よりも小さくなったことを制御部5に知らせる。第2スイッチ6bは、ゼロ電流検出無効期間に制御部5から出されるゼロ電流検出無効化信号を受けてオンとなることで、検出巻線L2の電圧が第1スイッチ6aに印加されないようにする。上記のゼロ電流検出部6の機能を維持できれば、ゼロ電流検出部を任意の構成に変更してもよい。
【0065】
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2にかかる光源点灯装置110の回路構成図である。実施の形態1と同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態2に係る光源点灯装置110は、分圧抵抗からなる電源電圧検出部R2と、制御部5に設けられた電源電圧測定部5dとを備える点で、実施の形態1の光源点灯装置100と異なっている。電源電圧測定部5dは電源電圧検出部R2で検出された電圧から交流電源1の電圧実効値を求める。
【0066】
電源電圧検出部R2及び電源電圧測定部5dは、交流電源1が光源点灯装置110に印加された場合の全波整流後の電圧を測定するものである。電源電圧測定部5dは例えばA/D(アナログ/デジタル)変換器を内蔵したマイクロコンピュータで構成可能である。
【0067】
次に、光源点灯装置110の動作を説明する。光源点灯装置110は様々な実効値の交流電源1に対応できる。例えば交流電源1の実効値を100V、200V、240Vのいずれかとすることができる。光源点灯装置110は、どのような電圧の交流電源が入力されても、光源9の光出力を常時目標値に保つ必要がある。すなわち交流電源1の電圧実効値に係らず、光源9に供給される電流はほぼ一定に保たれる。
【0068】
光源9を含めた光源点灯装置110の消費電力は、入力電流と入力電圧と力率の積で表される。光源9で消費される電力が一定であれば、光源点灯装置110に入力される入力電圧(交流電源1の実効値)が高くなるほど光源点灯装置110に流入する入力電流は小さくなる。したがって、各スイッチング周期におけるインダクタL1の電流ピーク値も、交流電源1の実効値が高くなるほど小さくなる。これは、直流電源回路3を臨界モードで動作させた場合は、スイッチング素子SW1のスイッチング周波数が上昇することを意味する。すなわち、交流電源1の電圧実効値が高くなるほどスイッチング周波数は上昇する。
【0069】
実施の形態1の光源点灯装置100は、光源9の電流減少によるスイッチング周波数の上昇を抑制するものであった。本実施の形態においては、この効果に加えて、交流電源1の電圧実効値が高くなる場合のスイッチング周波数の上昇を抑制する。
【0070】
具体的には、交流電源1の電圧実効値と、光源9の電流値又は調光率との双方の値に応じて遅延時間及びゼロ電流検出無効期間を設定する。すなわち、制御部5は電源電圧測定部5dにより測定される電圧と、外部の調光コントローラ10から入力される調光信号とに応じた遅延時間及びゼロ電流無効期間を設定する。例えば、光源9の電流が閾値電流以上で且つ、交流電源1の電圧実効値が閾値電圧以上の場合と、光源9の電流が閾値電流以上で且つ、交流電源1の電圧実効値が閾値未満の場合と、光源9の電流が閾値未満で且つ、交流電源1の電圧実効値が閾値未満の場合は、遅延時間設定部5cはゼロを含めた短い遅延時間を設定する。他方、光源9の電流が閾値電流未満で且つ、交流電源1の電圧実効値が閾値電圧以上の場合は、遅延時間設定部5cは前者より長い遅延時間を設定する。
【0071】
スイッチング素子SW1がオフ後、インダクタL1の電流がゼロに到達し、ゼロ電流検出信号が遅延時間設定部5cに入力されると、実施の形態1で述べたとおり、遅延時間設定部5cはゼロ電流無効化信号をゼロ電流検出部6に出力する。これにより、ゼロ電流検出無効期間が設定される。ゼロ電流検出無効期間は、遅延時間中において、少なくとも検出巻線L2の振動電圧によりゼロ電流検出部が誤検知する可能性がある期間か、それ以上に設定される。遅延時間が経過すると、実施の形態1と同様、スイッチング素子SW1をオンし、ゼロ電流検出無効化は解除される。
【0072】
ここでは、交流電源1の電圧実効値と光源9の電流値との組み合わせに応じて、遅延時間を2段階変化させることとした。しかし、遅延時間を多段変化させてもよい。図9は、交流電源の電圧実効値毎に、遅延時間の設定を変えることを示すグラフである。図9に示すように、交流電源1の電圧実効値と、光源9の電流値との組み合わせに応じて、段階的に遅延時間を変化させてもよい。遅延時間を連続的に変化させてもよい。交流電源1の電圧実効値が高くなるほど遅延時間及びゼロ電流検出無効期間を長くし、光源9の電流が減少するほど遅延時間及びゼロ電流検出無効期間を長くする。制御部5をマイクロコンピュータで構成する場合は、遅延時間及びゼロ電流検出無効期間を容易に求めるために、マイクロコンピュータのプログラム内部にテーブルを設けるとよい。すなわち、制御部は、交流電源1の電圧実効値と、光源9に供給される電流値とから、遅延時間とゼロ電流検出無効期間を得ることができるテーブルが記憶されたマイクロコンピュータで構成してもよい。図10は、遅延時間及びゼロ電流検出無効期間を求めるためのテーブルである。このようなテーブルを用意しておけば、交流電源1の電圧実効値と、光源9の光源電流値の値から即座に遅延時間及びゼロ電流検出無効期間を求めることができる。なお、図10のa〜iにはそれぞれ遅延時間が設定されている。テーブルを設けることに代えて、マイクロコンピュータのプログラム内部に数式を持たせ、その数式により交流電源1の電圧実効値と光源9の電流値を変数として遅延時間とゼロ電流検出無効期間を演算してもよい。
【0073】
また、交流電源1の1周期における電圧の瞬時値は位相角に応じて異なるため、遅延時間を設けない場合は、交流電源1の位相角によりスイッチング周波数が異なる。そこで、交流電源1の電圧実効値と光源9の電流値との組み合わせにより、交流電源1の位相角によらず、予め定められたほぼ一定のスイッチング周波数となるように遅延時間設定部5cで遅延時間及びゼロ電流検出無効期間を設定してもよい。
【0074】
この場合、スイッチング周波数は予め設定したスイッチング周波数以上に上昇しないため、スイッチングリプルを除去するためのフィルタコンデンサC1と、整流回路2の交流入力側に設けた図示しないフィルタ回路の回路定数を適切に設定することができ、交流電源1への電気的ノイズの流出を防止できる。
【0075】
このように、実施の形態2の制御部5は、実施の形態1で説明した光源の電流に応じた遅延時間等の設定に加えて、電源電圧検出部R2及び電源電圧測定部5dで得られた交流電源1の電圧実効値が大きいほど、遅延時間及びゼロ電流検出無効期間を長く設定するものである。交流電源1の電圧実効値と光源9の電流(調光率)の双方の値に応じてスイッチング素子SW1がオンするタイミングを遅延させ、スイッチング素子SW1のオフ期間中はゼロ電流検出を無効化することで、検出巻線L2の振動電圧によるゼロ電流の誤検知を防止し、確実にスイッチング周波数の上昇を抑制することができる。すなわち、交流電源1の電圧実効値と光源9の電流値のように、スイッチング素子SW1のスイッチング周波数を変化させる要素が複数存在する場合にも、適切な遅延時間を設定できる。また、交流電源1の電圧実効値と光源9の電流目標値(調光率)に応じて遅延時間を自由にきめ細かく設定できるため、調光により明るさを変化させた際に滑らかな明るさの変化を実現できる。
【0076】
以上のように、交流電源の実効電圧値を求める手段(電源電圧検出部R2及び電源電圧測定部5d)と、電源電圧測定部5dを設け、各スイッチング周期におけるインダクタL1の電流ピーク値の包絡線がほぼ正弦波状となるように維持しつつ、交流電源1の電圧実効値と光源9の電流の双方の値に応じてスイッチング素子SW1の遅延時間を設ける。これにより、交流電源1の電圧実効値と調光率によらず、高力率を維持したまま確実に周波数の上昇を抑制することができる。また、スイッチング周波数の上昇に伴うスイッチング損失増加と光源9のちらつきを抑制できる。
【0077】
なお、本実施の形態では、交流電源1の電圧実効値を検出するために電源電圧検出部R2を設けたが、交流電源1の電圧の大小関係が判定できれば、別の手段を採用してもよい。例えば、整流回路2の交流側から交流電源1の電圧を直接検出しても良いし、検出巻線L2の発生電圧から間接的に交流電源1の電圧実効値を推定しても良い。また、出力電圧検出部R1についても、直流電源回路3の出力電圧を検出できれば、抵抗素子以外の構成としてもよい。
【0078】
実施の形態3.
図11は、本発明の実施の形態3にかかる光源点灯装置120の回路構成図である。実施の形態1及び実施の形態2と同様の構成部分は、同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態1との違いは、直流電源回路及びDC-DCコンバータとして、SEPIC回路11を設けたことである。実施の形態1においては、力率改善及び高調波電流低減を目的として直流電源回路3を設け、光源9に所望の電流を供給するためにDC-DCコンバータ4を設けたが、本実施の形態ではSEPIC回路11で力率改善、高調波電流低減、及び光源9への電流供給をすることで、回路の小型化を図る。
【0079】
光源点灯装置120は、整流回路2、SEPIC回路11、SEPIC回路を制御する制御部5、ゼロ電流検出部6、及び電源電圧検出部R2を有する。整流回路2は交流電源1から入力した交流電圧を全波整流する。この全波整流電圧は、SEPIC回路11動作中は平滑されず、交流電源1の2倍の周波数を含むリプル電圧となる。
【0080】
SEPIC回路11は交流電源1から電力の供給を受けて光源9を点灯させる。SEPIC回路11は、フィルタコンデンサC1、インダクタL1、インダクタL1と磁気的に結合している検出巻線L2、スイッチング素子SW1(例えばMOSFET)、カップリングコンデンサC3、インダクタL3、ダイオードD1、及び平滑コンデンサC2を備えている。SEPIC回路3の出力には光源9が接続されている。
【0081】
具体的には、インダクタL1の一端は、フィルタコンデンサC1の一端に接続されている。フィルタコンデンサC1の他端はGNDラインに接続されている。
【0082】
スイッチング素子SW1は、ドレイン端子、ソース端子、及びこれらの端子間をスイッチングするゲート端子を備えている。スイッチング素子SW1のドレイン端子がインダクタL1の他端に接続している。スイッチング素子SW1はインダクタL1を介してフィルタコンデンサC1と接続している。
【0083】
カップリングコンデンサC3の一端は、スイッチング素子SW1のドレイン端子に接続されている。インダクタL3の一端は、カップリングコンデンサC3の他端に接続されている。インダクタL3の他端はGNDラインに接続されている。インダクタL3は、カップリングコンデンサC3を介してスイッチング素子SW1と並列接続されている。なお、インダクタL1とインダクタL3はそれぞれ個別のコア(磁心)に巻線を巻きつけても良いし、一つのコアにインダクタL1とインダクタL3の両方を巻きつけて、コアを共有化し、磁気結合させても良い。この場合、1つのコアにインダクタL1、検出巻線L2、インダクタL3の3つの巻線が1つのコアに形成される。これにより部品点数を削減できる。
【0084】
ダイオードD1のアノードが、インダクタL3の一端とカップリングコンデンサC3の他端の間に接続している。平滑コンデンサC2の一端は、ダイオードD1のカソードに接続している。平滑コンデンサC2の他端は光源電流検出抵抗R3に接続されている。光源電流検出抵抗R3の他端はGNDラインに接続されている。平滑コンデンサC2に並列に光源9が接続されている。なお、光源電流検出抵抗R3は、光源9と平滑コンデンサC2との間に直列に設けても良い。どちらに配置した場合でも、光源電流検出抵抗R3に発生する平均電圧は等しい。
【0085】
SEPIC回路11は制御部5の制御を受けて動作する。SEPIC回路11は、整流回路2の全波整流電圧を光源9の点灯に適した電流および電圧に変換する。さらに、制御部5の制御により入力電流波形を正弦波状で且つ交流電源1の電圧と同位相となるように動作し、力率改善を行う。
【0086】
制御部5は、電圧比較部5a、駆動部5b、遅延時間設定部5c、及び電源電圧測定部5dを備えている。制御部5は、光源9に流れる電流が所定の電流値になるように制御しつつ、光源点灯装置120の入力電流波形が交流電源1の電圧とほぼ同位相で且つ正弦波となるように、スイッチング素子SW1を駆動する。
【0087】
制御部5は、実施の形態1及び2で述べた制御部と基本的に同一の構成で同一の動作をするものであるが、フィードバック制御を行う対象が異なる。即ち、実施の形態1及び2ではフィードバック制御対象が直流電源回路の出力電圧であった。しかし、本実施の形態では、フィードバック制御対象が光源電流となる。したがって、電圧比較部5aは、光源電流検出抵抗R3に発生する信号と、調光信号インターフェース8から出力される(目標電流に相当する)目標信号E2とを比較し、両者の差に応じた信号を出力する。駆動部5bは電圧比較部5aの出力信号を受けてスイッチング素子SW1のオン時間を決定する。
【0088】
ゼロ電流検出部6及び遅延時間設定部5cの動作については、実施の形態1、2のいずれかと同様である。例えば、遅延時間設定部5cは、光源9の電流または電源電圧実効値、あるいはその両方に応じて、ゼロ電流検出信号を検出したタイミングからスイッチング素子SW1のオフを継続する時間(遅延時間)と、それに伴ってゼロ電流検出を無効化する時間(ゼロ電流検出無効期間)を決定する。なお、実施の形態1のように光源9の電流のみから遅延時間を設定する場合は、電源電圧検出部R2及び電源電圧測定部5dはなくてもよい。また、実施の形態1では、ゼロ電流を検出する対象が、インダクタL1の電流であったが、本実施の形態では、インダクタL1とインダクタL3の合計電流となる。
【0089】
次に、実施の形態3にかかる光源点灯装置120の動作を説明する。ここでは、光源点灯装置120に交流電源1が印加され、光源9が点灯している定常状態であるとする。光源点灯装置120に交流電源1が印加されると、整流回路2は入力された交流電圧を全波整流し、整流された電圧がフィルタコンデンサC1の両端に印加される。フィルタコンデンサC1は、スイッチングリプルを除去する目的で設けられたものであり、ここでは全波整流波形の電源周波数成分を平滑するためのものではない。したがってSEPIC回路11の動作中は、電源周波数の2倍周波数で正弦波状に脈動する全波整流電圧がSEPIC回路11に印加される。定常状態においては、カップリングコンデンサC3には交流電源1が全波整流された電圧とほぼ同一の電圧が充電される。
【0090】
図12は、本発明の実施の形態3にかかる光源点灯装置120の動作を示す波形図である。図12の波形図を参照しつつ定常動作状態におけるSEPIC回路11の動作を説明する。
【0091】
期間(t0〜t1)
スイッチング素子SW1が駆動部5bによりオンしている状態とする。スイッチング素子SW1がオンすると交流電源1はインダクタL1を介して短絡されるので、インダクタL1とスイッチング素子SW1の経路で電流が供給され、インダクタL1にエネルギが蓄えられる。このとき、インダクタL1の電流が増加していく。また、同時にカップリングコンデンサC3の電圧がインダクタL3に印加される。このため、カップリングコンデンサC3、スイッチング素子SW1、インダクタL3の経路で電流が流れ、カップリングコンデンサC3のエネルギがインダクタL3に蓄えられる。このとき、インダクタL3の電流は増加していく。
【0092】
期間(t1〜t2)
制御部5により設定されたスイッチング素子SW1のオン時間が経過すると、スイッチング素子SW1はオフする。スイッチング素子SW1がオフするとインダクタL1に蓄えられたエネルギが放出され、インダクタL1、カップリングコンデンサC3、ダイオードD1、平滑コンデンサC2の経路で電流が流れる。これにより、カップリングコンデンサC3と平滑コンデンサC2を充電する。また、同時にインダクタL3に蓄えられたエネルギが放出され、インダクタL3、ダイオードD1、平滑コンデンサC2の経路で電流が流れる。これにより、平滑コンデンサC2を充電する。そして、L1インダクタ電流及びL3インダクタ電流は減少していく。このように負荷側にエネルギを伝達して、最終的に平滑コンデンサC2から光源9に平滑された直流電流が供給され、光源9が発光する。
【0093】
光源9に流れる電流は、光源電流検出抵抗R3で電圧信号として検出され、検出された電圧信号は平滑化され電圧比較部5aに入力される。目標信号E2よりも光源電流検出抵抗R3で発生する電圧の方が高ければ電圧比較部5aはスイッチング素子SW1のオン時間が短くなる方向の信号を出力する。駆動部5bはこれを受けてスイッチング素子SW1のオン時間を減少させ、光源9の電流を減少させる。目標信号E2よりも光源電流検出抵抗R3で発生する電圧の方が低ければ電圧比較部5aはスイッチング素子SW1のオン時間が長くなる方向の信号を出力する。駆動部5bはこれを受けてスイッチング素子SW1のオン時間を増加させ、光源9の電流を増加させる。
【0094】
ここで、スイッチング素子SW1がオン開始時のインダクタL1とインダクタL3の電流初期値について説明する。定常状態においては、1回のスイッチングサイクルにおいて、カップリングコンデンサC3の放電電荷と充電電荷が互いに等しくなければカップリングコンデンサC3は一定電圧を維持できない。カップリングコンデンサC3の放電電荷はスイッチング素子SW1のオン時間とインダクタL3に流れる電流の積から求められ、カップリングコンデンサC3の充電電荷は、スイッチング素子SW1のオフ時間とインダクタL1に流れる電流の積から求められる。
【0095】
1回のスイッチングサイクルにおいて、カップリングコンデンサC3の放電電荷と充電電荷がバランスするため、スイッチング素子SW1オン時のインダクタL1及びインダクタL3の電流初期値は通常ゼロにはならず、図12示すようにインダクタL1とインダクタL3には極性が互いに異なるバランス電流Ibが重畳する。
【0096】
SEPIC回路において、インダクタL1及びインダクタL3の電流初期値がゼロでない場合、例えば図12ではスイッチング素子SW1がオフとなり、インダクタL1電流が減少してもインダクタ電流はゼロに到達しない。また、逆にインダクタL1電流に−Ibのバランス電流が重畳している場合、インダクタL1電流が減少してゼロに到達しても、この時点では検出巻線L2によるゼロ電流検出ができない。
【0097】
(時刻t2〜t3)
このような条件下で動作するSEPIC回路においては、インダクタL1の電流とインダクタL3の電流の合計電流がゼロになる時点になると、検出巻線L2の電圧が急激に低下する現象が発生する。
【0098】
(時刻t3〜t4)
検出巻線L2の電圧低下を受けて、ゼロ電流検出部6及び遅延時間設定部5cにより予め定められた期間(遅延時間)スイッチング素子SW1のオフを維持する。また、この期間においては、ゼロ電流検出無効化信号をゼロ電流検出部6に出力し、ゼロ電流検出を無効化する。
【0099】
ここで、仮にゼロ電流検出部6によりインダクタL1の電流とインダクタL3の合計電流がゼロになったことを検出した直後に次のスイッチングを開始する場合、いわゆる臨界モードとなるので、調光により光源9の電流を減少させると軽負荷となってスイッチング素子SW1のオン時間が短くなる。スイッチング素子SW1のオン時間が短くなると、インダクタL1及びインダクタL3のエネルギ放電時間も短くなるため、スイッチング周波数が上昇する。逆に全光時など、光源9の電流が大きい場合は重負荷となることから、スイッチング素子SW1のオン時間が長くなる。スイッチング素子SW1のオン時間が長くなると、インダクタL1及びインダクタL3のエネルギ放電時間も長くなるため、スイッチング周波数が低くなる。
【0100】
本実施の形態では、軽負荷時におけるスイッチング周波数の上昇を抑制するため、遅延時間設定部5cは、インダクタL1とインダクタL3の合計電流がゼロとなるタイミングを検出後、予め定められた期間(遅延時間)スイッチング素子SW1のオフを維持しスイッチング周波数を低下させる。これにより軽負荷時のスイッチング周波数の上昇を抑制できる。遅延時間設定部5cはゼロ電流検出部6によりインダクタL1とインダクタL3の合計電流がゼロになったことを検出してから経過時間をカウントし、遅延時間経過後にスイッチング素子SW1をオンする。遅延時間は自由に設定することできる。
【0101】
さらに、遅延時間設定部5cは、インダクタL1とインダクタL3の合計電流がゼロに到達後、スイッチング素子SW1がオフしている期間(遅延時間)はゼロ電流検出無効化信号をゼロ電流検出部6に出力し、ゼロ電流検出を無効化する。よって、スイッチング素子SW1などの寄生容量成分とインダクタL1及びインダクタL3のインダクタンス成分による振動電圧で遅延時間設定部5cがゼロ電流を誤検知することを防止できる。
【0102】
また、インダクタL1とインダクタL3の合計電流がゼロになったことを検出してから経過時間をカウントするので、スイッチング素子SW1をオンするためのトリガとなる信号が不要である。よって、遅延時間を長時間設定し検出巻線L2の振動電圧が減衰しても、問題なくスイッチング素子SW1をオンすることができる。
【0103】
遅延時間は、実施の形態1または2と同様、交流電源1の電圧実効値若しくは光源9の電流値、又はその両方に応じて設定する。例えば軽負荷時かつ交流電源1の電圧実効値が高い場合には、スイッチング周波数が上昇するおそれがあるので、遅延時間設定部5cにより遅延時間及びゼロ電流無効期間が設定される。
【0104】
これによりスイッチング周波数の上昇を抑制し、スイッチング損失の増大、不安定動作に伴う力率の低下、及び光源9のちらつきを防止できる。他方、負荷が重いとき、または交流電源1の電圧実効値が低いときは、臨界モードで動作させるため、スイッチング素子SW1のスイッチング周波数が下がりすぎることを抑制できる。そのため、インダクタL1、L3のコアサイズの大型化を抑制できる。
【0105】
なお、実施の形態1または2と同様に、交流電源1の電圧実効値又は光源9の電流値に応じて遅延時間を段階的又は連続的に変化させても良い。この場合、交流電源1の電圧実効値が高くなるほど遅延時間を長くし、光源9の電流が減少するほど遅延時間を長くする。遅延時間が長くなれば、ゼロ電流検出無効期間も長く設定される。
【0106】
力率改善動作については、各スイッチング周期におけるインダクタL1の電流ピーク値が交流電源1の電圧に比例し、当該ピーク値の包絡線が正弦波状の波形となるように、スイッチング素子SW1を動作させる。フィルタコンデンサC1でインダクタL1電流のスイッチングリプルを取り除き平均化することで、交流電源1から流れ込む入力電流を正弦波状に近づけるとともに交流電源1の電圧とほぼ同位相にすることができる。これにより力率改善及び高調波低減ができる。なお、必要に応じて整流回路2の交流入力側にフィルタ回路を追加してもよい。
【0107】
スイッチング素子SW1のオン時間で光源9の定電流フィードバック制御を実施する。定電流フィードバック制御のループゲインは、力率改善及び電源高調波低減のため、交流電源1の1周期の1/2周期以上で1倍(0dB)以下となるように設定する。言い換えると、交流電源1の周波数の2倍以下の周波数で1倍(0dB)以下となるようにする。例えば、電源周波数が50Hzの場合その半周期(半波)にあたる100Hz以下(周期10ms以上)で定電流フィードバック制御のループゲインを1倍(0dB)以下とすることにより、定電流フィードバック制御を電源周期の1/2より短い周期で応答しないように設定する。これにより電源周期の1/2周期以内においては、スイッチング素子SW1のオン時間の変動が抑制され、インダクタL1の電流ピーク値の包絡線が正弦波状の波形となる。
【0108】
SEPIC回路11を用いて1つのコンバータで力率改善と光源電流制御を実施することで、部品点数の削減、小型化、及び低コスト化が可能となる。また、各スイッチング周期におけるインダクタL1の電流ピーク値の包絡線がほぼ正弦波状となるように維持しつつ、交流電源1の電圧実効値と光源9の電流の双方の値に応じてスイッチング素子SW1の遅延時間を設ける。これにより、交流電源1の電圧実効値及び調光率によらず、高力率を維持したままスイッチング周波数の上昇を抑制することができる。これにより、スイッチング周波数の上昇に伴うスイッチング損失増加と光源9のちらつきを抑制し、スイッチング周波数の低下に伴う騒音とコアサイズの大型化を抑制することができる。
【0109】
1つのコンバータで力率改善、高調波電流低減及び定電流制御を行う方式であれば、SEPIC以外の方式を採用してもよい。例えば図13に示すようなバックブーストコンバータ回路13を採用してもよい。バックブーストコンバータ回路を採用し、上記と同様の制御を行うことで、スイッチング周波数の上昇に伴うスイッチング損失増加と光源ちらつきを抑制できる。なお、バックブーストコンバータについては、インダクタはインダクタL1のみで構成されるため、検出巻線L2及びゼロ電流検出部6によりインダクタL1の電流がゼロになったことを検出し、予め定められた期間(遅延時間)スイッチング素子SW1のオフを維持しスイッチング周波数を低下させる。そして遅延時間設定部12cはスイッチング素子SW1がオフしている期間(遅延時間)はゼロ電流検出無効化信号をゼロ電流検出部6に出力し、ゼロ電流検出を無効化する。
【0110】
実施の形態4.
図14は、本発明の実施の形態4にかかる光源点灯装置140の回路構成図である。実施の形態1〜3と同様の構成部分は、同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態1〜3との違いは、直流電源回路及びDC-DCコンバータとしてフライバックコンバータ回路14を設けたことである。実施の形態1においては、力率改善及び高調波電流低減を目的として直流電源回路3を設け、光源9に所望の電流を供給するためにDC-DCコンバータ4を設けたが、本実施の形態ではフライバックコンバータ回路14で力率改善、高調波電流低減、及び光源9への電流供給をすることで、回路の小型化を図る。
【0111】
光源点灯装置140は、整流回路2、フライバックコンバータ回路14、フライバックコンバータ回路14を制御する制御部5、ゼロ電流検出部6、及び電源電圧検出部R2を有する。整流回路2は交流電源1から入力した交流電圧を全波整流する。この全波整流電圧は、フライバックコンバータ回路14の動作中は平滑されず、交流電源1の2倍の周波数を含むリプル電圧となる。
【0112】
フライバックコンバータ回路14は交流電源1から電力の供給を受けて光源9を点灯させる。フライバックコンバータ回路14は、フィルタコンデンサC1、トランスT、スイッチング素子SW1(例えばMOSFET)、ダイオードD1、及び平滑コンデンサC2を備えている。フライバックコンバータ回路14の出力には光源9が接続されている。トランスTは整流回路2側に接続された1次巻線T1と、平滑コンデンサC2側に接続された2次巻線T2と、検出巻線T3を備える。
【0113】
制御部5は、実施の形態3で述べた制御部と基本的に同一の構成で、同一の動作をするものであり、光源電流を定電流フィードバック制御する。ゼロ電流検出部6及び遅延時間設定部5cの動作については実施の形態3と同様であるが、ゼロ電流検出の対象が、実施の形態3では、インダクタL1とインダクタL3の合計電流であるのに対して、本実施の形態では、トランスTの2次巻線T2に流れる電流となる。
【0114】
次に実施の形態4にかかる光源点灯装置140の動作を説明する。光源点灯装置140に交流電源1が印加されると、整流回路2は入力された交流電圧を全波整流し、整流された電圧がフィルタコンデンサC1の両端に印加される。フィルタコンデンサC1は、スイッチングリプルを除去する目的で設けられたものであり、ここでは全波整流波形の電源周波数成分を平滑するためのものではない。したがってフライバックコンバータ回路14の動作中は、電源周波数の2倍周波数で正弦波状に脈動する全波整流電圧がフライバックコンバータ回路14に印加される。
【0115】
図15は、本発明の実施の形態4にかかる光源点灯装置140の動作を示す波形図である。図15の波形図を参照しつつ定常動作状態におけるフライバックコンバータ回路14の動作を説明する。
【0116】
期間(t0〜t1)
スイッチング素子が駆動部5bによりオンしている状態とする。スイッチング素子SW1がオンすると交流電源1はトランスTの1次巻線T1を介して短絡されるのでトランスTにエネルギが蓄えられ、1次巻線T1の電流は増加していく。このとき、巻線T1には図15の矢印の方向に電圧VT1が発生する。そのため、検出巻線T3には図14の矢印の方向に電圧VT3が発生し、ゼロ電流検出部6に入力される。
【0117】
期間(t1〜t2)
制御部5により設定されたスイッチング素子SW1のオン時間が経過すると、スイッチング素子SW1はオフする。スイッチング素子SW1がオフするとトランスTに蓄えられたエネルギが巻線T2から放出され、巻線T2、ダイオードD1、平滑コンデンサC2の経路で電流が流れる。これにより、平滑コンデンサC2を充電する。このとき、巻線T1の電流はゼロで、1次巻線T1にはフライバック電圧が発生し、図14に示す矢印方向の電圧VT1と逆極性となる。これにより検出巻線T3に発生する電圧の極性も図中の矢印VT3とは逆向きの電圧となり、ゼロ電流検出部6に入力される。
【0118】
期間(t1〜t2)
トランスTに蓄えられたエネルギの放出が完了し、2次巻線T2の電流がゼロとなると、検出巻線T3の電圧VT3は急速に低下する。ゼロ電流検出部6はこのように検出巻線T3の電圧が低下したことを検出して、2次巻線T2の電流がゼロに到達したか判定することができる。
【0119】
期間(t3〜t4)
検出巻線T3の電圧低下を受けて、ゼロ電流検出部6及び遅延時間設定部5cにより予め定められた期間(遅延時間)スイッチング素子SW1のオフを維持する。また、この期間においては、ゼロ電流検出無効化信号をゼロ電流検出部6に出力し、ゼロ電流検出を無効化する。
【0120】
ここで、仮にゼロ電流検出部6により2次巻線T2の電流ゼロになったことを検出した直後に次のスイッチングを開始する臨界モード、または、2次巻線T2の電流がゼロとなり、その後2次巻線の電圧VT2が最も低くなるボトム付近となってから次のスイッチングを開始する、いわゆる擬似共振動作というものが知られている。これらの動作では、調光により光源9の電流を減少させると軽負荷となってスイッチング素子SW1のオン時間が短くなり、スイッチング周波数が上昇し、逆に全光時など、光源9の電流が大きい場合は重負荷となることから、スイッチング素子SW1のオン時間が長くなり、スイッチング周波数が低下する現象が発生する。
【0121】
本実施の形態では、軽負荷時におけるスイッチング周波数の上昇を抑制するため、遅延時間設定部5cは、2次巻線T2の電流がゼロとなるタイミングを検出後、予め定められた期間(遅延時間)スイッチング素子SW1のオフを維持しスイッチング周波数を低下させる。これにより軽負荷時のスイッチング周波数の上昇を抑制できる。遅延時間設定部5cはゼロ電流検出部6により2次巻線T2の電流がゼロになったことを検出してから経過時間をカウントし、遅延時間経過後にスイッチング素子SW1をオンする。遅延時間は自由に設定することできる。
【0122】
さらに、遅延時間設定部5cは、2次巻線T2の電流がゼロに到達後、スイッチング素子SW1がオフしている期間(遅延時間)はゼロ電流検出無効化信号をゼロ電流検出部6に出力し、ゼロ電流検出を無効化する。よって、スイッチング素子SW1の寄生容量成分と1次巻線T1の励磁インダクタンス成分によって発生する振動電圧で遅延時間設定部5cがゼロ電流を誤検知することを防止できる。
【0123】
また、2次巻線T2の電流がゼロになったことを検出してから経過時間をカウントするので、スイッチング素子SW1をオンするためのトリガとなる信号が不要である。よって、遅延時間を長時間設定し検出巻線T3の振動電圧が減衰しても、問題なくスイッチング素子SW1をオンすることができる。
【0124】
遅延時間は、実施の形態1〜3と同様、交流電源1の電圧実効値若しくは光源9の電流値、又はその両方に応じて設定する。例えば軽負荷時かつ交流電源1の電圧実効値が高い場合には、スイッチング周波数が上昇するおそれがあるので、遅延時間設定部5cにより遅延時間及びゼロ電流無効期間が設定される。
【0125】
これによりスイッチング周波数の上昇を抑制し、スイッチング損失の増大、不安定動作に伴う力率の低下、及び光源9のちらつきを防止できる。他方、負荷が重いとき、または交流電源1の電圧実効値が低いときは、臨界モード又は擬似共振動作とするため、スイッチング素子SW1のスイッチング周波数が下がりすぎることを抑制できる。そのため、トランスTのコアサイズの大型化を抑制できる。
【0126】
なお、実施の形態1〜3と同様に、交流電源1の電圧実効値又は光源9の電流値に応じて遅延時間を段階的又は連続的に変化させても良い。この場合、交流電源1の電圧実効値が高くなるほど遅延時間を長くし、光源9の電流が減少するほど遅延時間を長くする。遅延時間が長くなれば、ゼロ電流検出無効期間も長く設定される。
【0127】
力率改善動作については、各スイッチング周期における1次巻線T1の電流ピーク値が交流電源1の電圧に比例し、当該ピーク値の包絡線が正弦波状の波形となるように、スイッチング素子SW1を動作させる。フィルタコンデンサC1で1次巻線T1電流のスイッチングリプルを取り除き平均化することで、交流電源1から流れ込む入力電流を正弦波状に近づけるとともに交流電源1の電圧とほぼ同位相にすることができる。これにより力率改善及び高調波低減ができる。なお、必要に応じて整流回路2の交流入力側にフィルタ回路を追加してもよい。
【0128】
スイッチング素子SW1のオン時間では光源9の定電流フィードバック制御を実施する。定電流フィードバック制御のループゲインは、力率改善及び電源高調波低減のため、交流電源1の1周期の1/2周期以上で1倍(0dB)以下となるように設定する。言い換えると、交流電源1の周波数の2倍以下の周波数で1倍(0dB)以下となるようにする。例えば、電源周波数が50Hzの場合その半周期(半波)にあたる100Hz以下(周期10ms以上)で定電流フィードバック制御のループゲインを1倍(0dB)以下とすることにより、定電流フィードバック制御を電源周期の1/2より短い周期で応答しないように設定する。これにより電源周期の1/2周期以内においては、スイッチング素子SW1のオン時間の変動が抑制され、1次巻線T1の電流ピーク値の包絡線が正弦波状の波形となる。
【0129】
フライバックコンバータ回路14を用いて1つのコンバータで力率改善と光源電流制御を実施することで、部品点数の削減、小型化、及び低コスト化が可能となる。また、各スイッチング周期における1次巻線T1の電流ピーク値の包絡線がほぼ正弦波状となるように維持しつつ、交流電源1の電圧実効値と光源9の電流の双方の値に応じてスイッチング素子SW1の遅延時間を設ける。これにより、交流電源1の電圧実効値及び調光率によらず、高力率を維持したままスイッチング周波数の上昇を抑制することができる。これにより、スイッチング周波数の上昇に伴うスイッチング損失増加と光源9のちらつきを抑制し、スイッチング周波数の低下に伴う騒音とトランスのコアサイズの大型化を防止することができる。更にはフライバックコンバータはトランスを用いて電力変換するので入力側と出力側が電気的に絶縁され、例えば、光源9を取替え可能な照明器具において、取替え時に作業者が充電部(端子部)に触れて感電するおそれのある器具などにも使用することができる。
【0130】
実施の形態1−4では、インダクタ又はトランスに流れる電流がゼロになったことをゼロ電流検出部6で検出した。しかし、ゼロ電流検出部は、インダクタまたはトランスに設けられた検出巻線に発生する電圧からインダクタまたはトランスに流れる電流の傾きの変化点を検出するものであれば特に限定されない。「インダクタまたはトランスに流れる電流の傾きの変化点」とは、検出巻線に発生する電圧が一定の値で推移している状態から、当該電圧が低下する過程における任意の時点を指す。この場合、インダクタまたはトランスに流れる電流の傾きの変化点を検出してから遅延時間がスタートする。つまり、制御部は、ゼロ電流検出部により、スイッチング素子がオフ時にインダクタまたはトランスの電流の傾きが変化したことを検出した時点から予め定められた遅延時間だけスイッチング素子をオフ状態で維持する。
【0131】
実施の形態5.
図16は、本発明の実施の形態5における照明器具200の断面図である。照明器具200は、照明器具本体40、コネクタ41、光源基板42、及び光源点灯装置43を備えている。照明器具本体40は、光源点灯装置43などを取り付けるための筺体である。コネクタ41は、商用電源などの交流電源から電力の供給を受けるための接続部である。光源基板42は、LED又は有機ELなどの光源を実装した基板である。
【0132】
光源点灯装置43の回路構成は、上述した光源点灯装置のいずれかと同じ回路構成である。光源点灯装置43は、コネクタ41と配線44を介して交流電源からの電力供給を受ける。光源点灯装置43は、入力した電力を変換し、変換された電力を配線45を介して光源基板42に供給する。光源点灯装置43から供給された電力により、光源基板42に実装された光源が点灯する。
【0133】
これにより、実施の形態1〜4のいずれかにかかる光源点灯装置の利点を備えた照明器具200が提供される。
【0134】
照明器具200によれば、実施の形態1〜4で述べた光源点灯装置のいずれか1つを備えることで、スイッチング周波数の上昇に伴うスイッチング損失増加と光源ちらつきを抑制できる。
【0135】
なお、ここまでに説明した変形例は、その変形例が記載された実施の形態以外の実施の形態にも適宜応用できる。
【符号の説明】
【0136】
1 交流電源、 2 整流回路、 3 直流電源回路、 4 DC-DCコンバータ、5 制御部、 5a 電圧比較部、 5b 駆動部、 5c 遅延時間設定部、 5d 電源電圧測定部、 6 ゼロ電流検出部、 6a 第1スイッチ、 6b 第2スイッチ、 7 コンバータ制御部、 8 調光信号インターフェース、 9 光源、 100,110,120,130,140 光源点灯装置、 200 照明器具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16