特許第6052366号(P6052366)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6052366
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】包装袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/62 20060101AFI20161219BHJP
   B65D 33/00 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   B65D75/62 B
   B65D33/00 Z
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-206250(P2015-206250)
(22)【出願日】2015年10月20日
(62)【分割の表示】特願2013-18601(P2013-18601)の分割
【原出願日】2013年2月1日
(65)【公開番号】特開2016-33060(P2016-33060A)
(43)【公開日】2016年3月10日
【審査請求日】2015年10月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100136722
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼木 邦夫
(72)【発明者】
【氏名】田中 淑希子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 剛志
【審査官】 種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−230658(JP,A)
【文献】 特開平03−098848(JP,A)
【文献】 特開2003−026224(JP,A)
【文献】 実開平03−053446(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 75/62
B65D 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれがシート状であるプレススルーパック(PTP)包装体が複数積層され、その外形が略直方体形状を呈するPTP積層体を収容するための包装袋であって、
おもて面と裏面と側面とを有すると共に第一方向に沿って帯状に形成されたシール部を両端それぞれに有し、前記PTP積層体の端面である第一面が一方の前記シール部に面するように当該PTP積層体を収容する包装袋本体であって、当該包装袋本体の前記側面が複数の前記プレススルーパック包装体の積層方向に沿うように設けられた面である、包装袋本体と、
一方の前記シール部の端辺に設けられた開封用の切り欠き部と、
前記包装袋本体の前記側面に設けられ、開封時の前記包装袋本体の切断方向を案内する開封補助線と、を備え、
前記PTP積層体は、前記第一面と当該第一面に対して前記第一方向の側方に配置される第二面とで形成される角部に面取り部を有し、
前記包装袋本体は、少なくとも外層フィルムとその内側に設けられるバリア層とを含む積層体から構成されており、前記開封補助線は、その加工深さが前記外層フィルムの厚み以内となるように前記積層体の外側から内側に向かって、前記おもて面及び前記裏面と前記側面との境界以外の前記側面に設けられており、
前記包装袋本体は、前記切り欠き部と前記開封補助線との間が前記面取り部に沿って切断され且つ一方の前記シール部側から他方の前記シール部付近まで切断されるように形成されている、包装袋。
【請求項2】
前記開封補助線は、前記第一方向と直交する第二方向に平行に形成されている、請求項1に記載の包装袋。
【請求項3】
前記開封補助線は、複数本が所定の間隔を空けて前記側面に形成されている、請求項1又は2に記載の包装袋。
【請求項4】
複数本の前記開封補助線の内の少なくとも一本は、前記側面において前記おもて面側に設けられ、複数本の前記開封補助線の内の他の少なくとも一本は、前記側面において前記裏面側に設けられている請求項3に記載の包装袋。
【請求項5】
複数の前記開封補助線は、所定の間隔を空けて互いに平行に形成されている、請求項3又は4に記載の包装袋。
【請求項6】
前記開封補助線は、一方の前記シール部から他方の前記シール部に向かって前記側面の略全長にわたって設けられている、請求項1〜5の何れか一項に記載の包装袋。
【請求項7】
前記シール部の端辺は、山部及び谷部がそれぞれ複数回繰り返し配置されたギザ歯状に形成されており、前記切り欠き部の位置が前記ギザ歯の前記谷部を開始位置としている、請求項1〜6の何れか一項に記載の包装袋。
【請求項8】
前記面取り部は、丸みを帯びた形状、又は、平面形状を有する、請求項1〜7の何れか一項に記載の包装袋。
【請求項9】
前記面取り部が丸みを帯びた形状であり、その径が2mm以上10mm以下である、請求項8に記載の包装袋。
【請求項10】
前記包装袋本体は、ポリエチレンテレフタレート、アルミニウム、及びヒートシール性樹脂の各層を含んでいる、請求項1〜9の何れか一項に記載の包装袋。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載の包装袋と、
前記包装袋に収容された前記PTP積層体と、を備えた包装体。
【請求項12】
それぞれがシート状であるプレススルーパック(PTP)包装体が複数積層され、その外形が略直方体形状を呈し、当該略直方体形状の第1面及び隣接する第2面とで形成される角部が面取り部となっているPTP積層体を収容するための包装袋であって、
おもて面と裏面と側面とを有すると共に一方向に沿って帯状に形成されたシール部を両端それぞれに有し、前記おもて面と前記裏面と前記側面との間に当該PTP積層体を密着するように収容する包装袋本体であって、当該包装袋本体の前記側面が複数の前記プレススルーパック包装体の積層方向に沿うように設けられた面である、包装袋本体と、
一方の前記シール部に設けられた開封用の切り欠き部と、
前記包装袋本体の前記側面に設けられ、開封時の前記包装袋本体の切断方向を案内する少なくとも2本の開封補助線と、を備え、
前記包装袋本体は、少なくとも外層フィルムとその内側に設けられるバリア層とを含む積層体から構成されており、前記少なくとも2本の開封補助線は、その加工深さが前記外層フィルムの厚み以内となるように前記積層体の外側から内側に向かって、前記おもて面及び前記裏面と前記側面との境界以外の前記側面に設けられており、
前記少なくとも2本の開封補助線は、互いに所定の間隔を空けて一方の前記シール部付近から他方の前記シール部付近まで延びるように前記側面に設けられ、前記包装袋本体は、前記切り欠き部と前記開封補助線との間が前記面取り部に沿って切断されるように形成されている、包装袋。
【請求項13】
請求項12に記載の包装袋と、
前記包装袋に収容された前記PTP積層体と、を備えた包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一定の形状を持った製品を包装する為の包装袋であって、容易に開封し、中身を取り出すことが可能な包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチックフィルムを主体とする積層材料からなる包装袋は、例えば菓子や文具、医薬品特に錠剤やカプセルなどを押し出すタイプの包装(PressThroughPack:以下PTP包装と略す)など、一定の立体形状を持った製品を包装する際に用いられている。例えば包装袋の形状として、例えばガゼット形状、平パウチ形状、背貼り形状などの形状が挙げられる。
【0003】
このような包装袋においては、開封を容易にするために様々な工夫がなされている。その開封を容易にする方法として、例えば、包装袋のシール部などにV字、U字、I字形状などのノッチを設け、ノッチを開封開始の起点として容易に開封できるようにした方法がある。また、包装袋のシール部に多数の微細孔を設け、任意の位置から容易に開封できるようにした方法もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−217094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記構成に係る包装袋は、外形が直方体状に形成された物体など、角部を有する内容物を収容する場合、包装袋の開封時に切断片が内容物の角部に引っ掛かってしまい、開封動作がスムーズに行われない場合があった。
【0006】
上記のような事情に鑑み、本発明は、スムーズに開封動作を行うことが可能な包装袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の態様に係る包装袋は、おもて面と裏面と側面とを有すると共に第一方向に沿って帯状に形成されたシール部を両端に2つ有し、外形が直方体状に形成された内容物の第一面が一方のシール部に面するように当該内容物を収容する包装袋本体と、一方のシール部の端辺に設けられた開封用の切り欠き部と、包装袋本体の側面に設けられ、開封時の包装袋本体の切断方向を案内する開封補助線と、を備え、内容物は、第一面と当該第一面に対して第一方向の側方に配置される第二面とで形成される角部に面取り部を有し、包装袋本体は、切り欠き部と開封補助線との間が面取り部に沿って切断され且つ一方のシール部側から他方のシール部付近まで切断されるように形成されている。
【0008】
本発明によれば、内容物が角部に面取り部を有し、包装袋本体のうち切り欠き部と開封補助線との間が面取り部に沿って切断されるように形成されているので、包装袋本体の開封時には、切断片が内容物の角部に引っ掛かることなく、スムーズな開封動作が可能となる。
【0009】
上記の包装袋において、開封補助線は、第一方向と直交する第二方向に平行に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、開封補助線が第一方向と直交する第二方向に平行であるため、シール部の方向と直交する方向に包装袋本体を切断することができる。これにより、効率的に開封動作を行うことが可能となる。
【0010】
上記の包装袋において、開封補助線は、複数本が所定の間隔を空けて側面に平行に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、開封補助線の複数本が所定の間隔を空けて平行に形成されているため、包装袋本体の切断片が先細りとなるのを防ぐことができる。なお、複数本の開封補助線の内の少なくとも一本は、側面においておもて面側に設けられ、複数本の開封補助線の内の他の少なくとも一本は、側面において裏面側に設けられていてもよい。
【0011】
上記の包装袋において、開封補助線は、一方のシール部から他方のシール部に向かって側面の略全長にわたって設けられていることが好ましい。また、開封補助線は、おもて面及び裏面と側面との境界以外の側面に設けられていてもよい。また、包装袋本体は、少なくとも外層フィルムとその内側に設けられるバリア層とを含む積層体から構成されており、開封補助線は、その加工深さが外層フィルムの厚み以内となるように積層体の外側から内側に向かって設けられていてもよい。更に、シール部の端辺は、山部及び谷部がそれぞれ複数回繰り返し配置されたギザ歯状に形成されており、切り欠き部の位置がギザ歯の谷部を開始位置としていてもよい。
【0012】
上記の包装袋において、面取り部は、丸みを帯びた形状を有してもよい。この場合、面取り部の径は、2mm以上10mm以下とすることが好ましい。また、面取り部が平面形状を有してもよい。また、内容物は、複数のプレススルーパックが重ねられた構成を有してもよい。また、包装袋本体は、ポリエチレンテレフタレート、アルミニウム、ヒートシール性樹脂の各層を含んでもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スムーズに開封動作を行うことが可能な包装袋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係るガゼット包装袋の全体構成を示す斜視図。
図2】本実施形態に係る包装袋に収容されるPTP包装体の構成を示す斜視図。
図3】本実施形態に係る包装袋に収容されるPTP積層体の構成を示す斜視図。
図4】本実施形態に係るガゼット包装袋にPTP積層体が収容された状態を示す図。
図5】本実施形態に係るガゼット包装袋を開封したときの状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態に係る包装袋について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る包装袋の一例である、ガゼット包装袋100の構成を示す図である。以下、ガゼット包装袋を例に挙げて構成を説明するが、本発明の思想はガゼット包装袋に限られず、平パウチ形状の包装袋や、背貼り形状の包装袋に対しても適用可能である。
【0016】
図1に示すように、ガゼット包装袋100は、プラスチックを主体とした積層体フィルムをシールして製造されるものである。このガゼット包装袋100は、積層体フィルムの端部同士がシールされた背シール5を有している。当該ガゼット包装袋100は、背シール5の反対側のおもて面1と、背シール5が中央に設けられる裏面2と、左右の側面3とを有している。また、ガゼット包装袋100は、上下の端部がそれぞれ左右方向(一方向)にシールされている(第一シール部9、第二シール部8)。このようなガゼット包装袋100は、いわゆるサイドガゼットタイプの袋と呼ばれている。
【0017】
第一シール部9及び第二シール部8は左右の側面3を折り込んだ状態でシールされている。この折り込み部分31は、積層体フィルムが四重になった状態でシールされている。左右の折り込み部分31で挟まれた部分(中央の部分)は、積層体フィルムが二重になった状態でシールされている。この図の状態で、内容物を収納し、第一シール部9も第二シール部8と同じようにシールされる。
【0018】
このガゼット包装袋100は、マチがある為、断面が四角形状の筒になる。このため、コンパクトだが、大きな製品や、ある程度の厚みを持った一定の大きさがある形状の製品を包装するのに適している。本実施形態のガゼット包装袋100は、例えば、例えば菓子や文具、医薬品特に錠剤やカプセルなどを押し出すタイプのプレススルーパック包装(PressThroughPack:以下PTP包装と略す)など、一定の立体形状を持った製品を包装することができる。
【0019】
本発明において、外層として使用するフィルムとしては、包装袋を構成する基本素材となることから、たとえば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系、ポリカーボネート系、セロファン等のフィルムを用いることができる。また、前記外層として使用する合成樹脂製のフィルムは、前記合成樹脂製フィルムの内層側に一般的には印刷が施されることが多いために、前記外層として使用する合成樹脂製フィルムは印刷適性が求められ、2軸方向に延伸した延伸フィルムが好ましい。
【0020】
マチにも使用されるので、最内層のヒートシール性樹脂を溶融するよう加熱する時、その熱で外層の樹脂が溶融しない必要もある。この高温に耐えることが可能なフィルムである必要性からも、結晶化を最大限にする延伸フィルムが好ましい。その中でも、特にポリエチレンテレフタレートの2軸延伸フィルムが良好で、再生樹脂を使用したポリエチレンテレフタレートでも良好な結果が得られている。
【0021】
フィルムの厚みとしては基本素材としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る厚さであればよく、また、ノッチで切り裂く時に容易に切り裂かれるような厚みである必要もあるので、12〜25μm程度が適当である。
【0022】
また、前記フィルムの内側に、アルミニウムや酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物の蒸着層を形成する。
【0023】
このような蒸着層は、包材に水分や酸素などのバリア性を付与し、さらに、カット性も向上させる。このような、無機物の蒸着工程にも、外層基材は耐熱性等もある2軸延伸のポリエステルフィルムが有利である。
【0024】
上記蒸着層の代わりに、金属箔、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫等の金属箔、あるいは、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、エチレンープロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等のフィルムに、アルミニウムや酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物の蒸着を施したフィルムあるいはポリ塩化ビニリデン等のフィルムや紙などを使用することができ、これらは単体または2種以上組み合わせて使用しても良い。
【0025】
これらのフィルムを中間層に設けることにより、ガスバリア性、水蒸気バリア性、機械的強度、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性、遮光性等を向上させ、内容物の劣化を防ぐことが可能となる。
【0026】
次に、最内層は溶融し相互に融着するヒートシール性を有する樹脂を使用する。例えば、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMMA)等が挙げられる。
【0027】
これらは単体または2種以上を混合して使用しても、多層化しても良く、樹脂およびこれらをフィルム化したシートを使用しても良い。厚みとしては15〜100μmが望ましく、30〜50μmがより好ましい。
【0028】
フィルムの接着方法としては、例えば、ウエットラミネーション方法、ドライラミネーション方法、ノンソルベントドライラミネーション方法、ホットメルトラミネーション方法、エクストルージョンラミネーション方法、及び該エクストルージョンラミネーション方法を利用したサンドイッチラミネーション方法などの公知の方法を使用することができる。
【0029】
ガゼット包装袋100の第一シール部9及び第二シール部8の各端辺は、山部及び谷部がそれぞれ複数回繰り返し配置されたギザ歯状に形成されている。第一シール部9及び第二シール部8の各短辺がギザ歯状に形成された構成においては、開封用切り欠き6の位置は、ギザ歯の谷部を開始位置とすることができる。この場合、ガゼット包装袋100を容易に切り裂くことが可能である。
【0030】
なお、開封用切り欠き6の位置は、例えば第二シール部8と第一シール部9のシール部分で、かつ、背シール5と側面最深部32との間に設けることができる。側面最深部32は、折り込み部分31の折り返し部分である。この部分は、折り込み部分31の中で、最も背シール5に近くなる。当該開封用切り欠き6の位置では、積層体は二重になってシールされており、切り裂き始めるのに、抵抗が少なくなっている。開封用切り欠き6は、第二シール部8や第一シール部9のどちらかでも、両方に設けられてもかまわない。
【0031】
開封用切り欠き6の形状としては、上記のようなギザ歯状の一部を用いる構成の他、例えばVの字や、Iの字として、単に切り込み線を入れた形状など、任意の形状を使用することができる。外層のような主要なフィルム又は積層体全体が、部分的に、端部だけ切れて、容易に切り裂くきっかけになるようにする。
【0032】
また、おもて面1及び裏面2の少なくとも一方には、開封補助線7が形成されている。開封補助線7は、第一シール部9から第二シール部8にかけて、例えば背シール5と平行に設けられている。開封補助線7は、第一シール部9及び第二シール部8の長手方向(一方向)に複数列配置されている。開封補助線7は、おもて面1だけに設けてもよいし、裏面2だけに設けてもよいし、おもて面1及び裏面2の両方に設けてもよい。開封補助線7は、第一シール部9又は第二シール部8のシール方向(左右方向)に見て、開封用切り欠き6と境界33との間に設けられている。
【0033】
開封補助線7の線幅や本数に特に規定はないが、開封途中に折り込み3の最深部32が残るようにならないように、切り裂いて除く部材の方につなげる形で開封するようにする。開封補助線7の位置を明確に規定することにより、開封補助線7に沿って直線的に切り裂かれるか、内容物にぶつかり、外側の開封補助線7に裂け目が移りながら切り裂かれるようになる。
【0034】
側面3には、開封補助線17が形成されている。開封補助線17は、側面3のうちマチの膨らんだ部分3aに形成されている。開封補助線17は、上下方向(第一シール部9から第二シール部8へ向けた方向)に沿って形成されている。開封補助線17は、おもて面1側に1本、裏面2側に1本の、合計2本が平行に形成されている。
【0035】
開封補助線7、17の加工方法としては、金属刃を直接包材に押し当て加工する方法、または連続またはパルス発振形式を有する炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザーなどのレーザー機を使用して加工する方法が挙げられる。金属刃を用いた方法の場合は印刷と同時加工が望ましく、レーザーを使用した方法の場合はスリット時に導入することが望ましい。
【0036】
開封補助線7、17の加工する加工深さは、基本的に外層フィルムの厚み以内であるが、積層体全体厚みの30%以上、90%未満、好ましくは40%〜70%になるように加工する。
【0037】
開封補助線7、17の加工する形状は、切り裂く時の振れが左右どちらに行きかけても、真直ぐに行き易いように、Iの字、ハの字、Uの字、Vの字などの任意の形状を使用することができる。特に、ハの字やVの字形状が好ましい。
【0038】
ただ、ノッチの近傍など、側面3との境界33から離れた部分では、ノの字や、ノの字と反対向きの形状であってもかまわない。この場合、開封用切り欠き6の位置は、上側または下側の一方だけに加工するようになる。
【0039】
かつ、開封用切り欠き6を包装袋の上下両端シール部の背貼り5と最深部32の間に設けることにより、開封開始する場所は積層体が2枚重なった部分になるため、より小さい力で開封が可能となるだけでなく、開封時に掴む面積を広く取ることが可能であることから開封しやすい包装袋を提供することが出来る。
【0040】
本発明では、開封用切り欠き6をきっかけとし、側面の折り返し部を全て取り去ることが出来ることから、開封口を広く設けることが可能となり内容物が取り出しやすいという利点が得られる。
【0041】
上記のガゼット包装袋100に収容される内容物として、PTP包装体などが挙げられる。図2は、PTP包装体200の構成を示している。図2に示すように、PTP包装体200は、シート201と、収容部202と、アルミニウムカバー204とを備えている。シート201は、長方形状に形成されており、角部201aが丸みを帯びた形状を有している。収容部202には、例えば錠剤やラムネ、チョコレートなどの粒状物203が収容されている。この構成においては、アルミニウムカバー204を破って収容部202を押し出すことにより、粒状物203を取り出すことができる。
【0042】
図3は、複数のPTP包装体200が重ねられた状態を示す図である。
図3に示すように、PTP包装体200は、例えば4枚重ねられた状態でガゼット包装袋100に収容される。このとき、3枚のPTP包装体200については、収容部202にシート201を重ねるように積み上げていくが、4枚目のPTP包装体200については、収容部202同士を重ねるように積み上げる。このようにして形成されたPTP包装体200のPTP積層体300は、外形としては直方体状に形成される。
【0043】
図4は、PTP積層体300がガゼット包装袋100に収容された状態を示す図である。
図3及び図4に示すように、PTP積層体300は、ガゼット包装袋100の第一シール部9に面する第一面301と、当該第一面301に対して側方に形成される第二面302と、これら第一面301と第二面302との間に形成される角部303とを有している。なお、当該PTP積層体300は、一例として、80mm×35mm×15mmの寸法を有する構成とすることができる。
【0044】
角部303は、PTP包装体200のうちシート201の角部201aに対応する部分である。当該角部201aは、丸みを帯びた形状を有している。したがって、PTP包装体200が積層されたPTP積層体300においても、角部303は丸みを帯びた形状となっている。このように、PTP積層体300は、角部303が面取り(この場合は丸面取り)された構成となっている。
【0045】
また、図4に示すPTP積層体300は、ガゼット包装袋100に密着するように収容されている。図4では図示を省略するが、例えばPTP積層体300の表面の構成(凹凸など)がガゼット包装袋100の表面に浮き出る程度に密着されて収容されてもよい。このように収容することにより、ガゼット包装袋100を構成する積層体フィルムの使用量を極力抑えつつ、効率的にPTP積層体300を収容することができる。
【0046】
一方、ガゼット包装袋100の内部にPTP積層体300を密着させて収容する構成において、例えば角張った内容物などを収容している場合には、ガゼット包装袋100を開封する際に、切断片が角部に引っ掛かってしまうことがある。この場合、スムーズに開封動作を行うことが困難となる。
【0047】
これに対して、本実施形態では、PTP積層体300のうち第一面301と第二面302との間に形成される角部303が丸みを帯びた形状を有している。このため、ガゼット包装袋100は、開封用切り欠き部6と開封補助線17との間が角部303に沿って切断されるように形成されることになる。よって、開封用切り欠き部6からガゼット包装袋100を開封する場合、PTP積層体300とガゼット包装袋100との間の密着性も働き、ガゼット包装袋100が角部303に沿って丸みを帯びた切片となるように滑らかに切断される。これにより、ガゼット包装袋100の開封動作がスムーズに行われることとなる。なお、PTP包装体200のようにシート201がフレキシブルに弾性変形する構成であれば、開封動作をよりスムーズに行うことができる。
【0048】
また、ガゼット包装袋100が角部303に沿って切断されることにより、切断部が開封補助線17に導かれることになる。これにより、図5に示すように、開封補助線17に沿って切断することができる。なお、本実施形態では、開封補助線17が切断方向に沿って2本平行に形成されているため、切断片102が先細りとなるのを抑制することができる。これにより、ガゼット包装袋100の第一シール部9側から第二シール部8側へ大きく開封することができるため、内容物(PTP積層体300、PTP包装体200)がより取り出しやすくなる。
【0049】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態では、ガゼット包装袋100に収容される内容物として、PTP積層体300を例に挙げて説明したが、これに限られることは無く、他の内容物であっても構わない。
【0050】
また、上記実施形態では、内容物の角部(例、角部303)が丸みを帯びた形状を有するように面取り(丸面取り)する構成であったが、これに限られることは無く、角部が平面形状を有するように面取りする場合であってもよい。このような場合としては、例えば、内容物の角部が鈍角に形成される構成などをあげることができる。
【0051】
また、上記実施形態では、角部303に沿った切断部分が側面3の開封補助線17に案内される構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無い。例えば、角部303に沿った切断部分が境界33に沿って切断される構成であってもよい。この場合、境界33が開封補助線となる。また、開封補助線17が別途境界33に形成された構成であってもよい。
【実施例】
【0052】
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0053】
<ガゼット包装袋>
まず、外層とする厚さ12μm、720mm幅の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの流れ方向にハの字形状の貫通ミシン目を4列、おもて面、裏面のミシン目幅が7mmとなるように設けた。その後、当該PETフィルムの表面にアンカーコート層を塗布すると共に、厚さ15μmの低密度ポリエチレンフィルムを接着層として、厚さ9μm、700mm幅のアルミニウム箔をサンドラミネート法によって貼り合わせた。
【0054】
その後、アルミニウム箔の表面に対してアンカーコート層を塗布し、厚さ30μm、700mm幅の密度0.94g/cmの低密度ポリエチレンフィルムを押し出しコーティング法により貼り合わせることにより、積層体を得た。続いて、背シールの幅が10mm、ガゼットの折り込み幅が5mmとなるようなガゼット包装袋を作製した。内容物として、錠剤10錠が入ったPTP包装品を3シートずつ入れ、上端のシールを行った。このようにして、開封補助線7、17が予め設けられたガゼット包装袋を作製した。
【0055】
<評価方法>
以下の各内容物を上記ガゼット包装袋に収容し、シール部9の開封用切り欠き6を把持して切断し、ガゼット折り込み部分の開封性を官能評価した。このとき、開封補助線7、17に沿ってスムーズに開封が行われた場合は○又は◎とした(2段階評価であって、◎は○よりも評価が高いことを示す)。また、内容物の角部に切片が引っ掛かりスムーズに開封が行われなかった場合は×又は△(2段階評価であって、×は△よりも評価が低いことを示す)とした。
【0056】
<実施例1>
上記ガゼット包装袋に、厚さ15mm、角部303に相当する部分の径3mmのブロック状の菓子を収容した。開封開始後、開封補助線に沿ってスムーズに開封できた。
【0057】
<実施例2>
上記ガゼット包装袋に、厚さ15mm、角部303に相当する部分の径5mmのブロック状の菓子を収容した。開封開始後、開封補助線に沿ってスムーズに開封できた。
【0058】
<実施例3>
上記ガゼット包装袋に、厚さ20mm、角部303に相当する部分の径5mmのPTP積層体を収容した。開封開始後、開封補助線に沿ってスムーズに開封できた。内容物の角部がフレキシブルに弾性変形するため、より開封しやすかった。
【0059】
<実施例4>
上記ガゼット包装袋に、厚さ20mm、角部303に相当する部分の径10mmのPTP積層体を収容した。開封開始後、開封補助線に沿ってスムーズに開封できた。内容物の角部がフレキシブルに弾性変形するため、より開封しやすかった。
【0060】
<実施例5>
上記ガゼット包装袋に、厚さ10mm、角部303に相当する部分を平面状に切り落とした構成のプラスチック片を収容した。開封開始後、開封補助線に沿ってスムーズに開封できた。より開封しやすかった。
【0061】
<比較例1>
上記ガゼット包装袋に、厚さ15mm、角部303に相当する部分が直角であるブロック状の菓子を収容した。開封開始後、開封補助線に沿って開封する途中、内容物の角部に引っ掛かり、ガゼット包装袋の包材がちぎれてしまった。
【0062】
<比較例2>
上記ガゼット包装袋に、厚さ20mm、角部303に相当する部分の径1mmのPTP積層体を収容した。開封開始後、開封補助線に沿って開封する途中、内容物の角部に引っ掛かり、開封に力を要し、スムーズには開封できなかった。
【0063】
【表1】
【0064】
以上のように、本発明のガゼット包装袋を使用し、角部が面取りされた形状の菓子、医薬品や雑貨など、一定の形状を持った製品を包装した場合、袋から内容物を取り出す際、内容物にぶつかっても角部の形状に沿って切断されるため、スムーズな開封動作が可能となった。
【0065】
ガゼット包装袋に収容される内容物の角部が丸みを帯びた形状を有する場合、上記実施例1〜5及び比較例2を参照して、角部の径は2mm〜10mmとした場合に、スムーズな開封動作が可能となることがわかった。
【0066】
なお、本発明の別の側面について、以下を付記する。
本発明の別の態様に係る包装袋は、
一方向に沿って帯状に形成されたシール部を有し、外形が直方体状に形成された内容物の第一面がシール部に面するように当該内容物を収容する包装袋本体と、
シール部の端辺に設けられた開封用の切り欠き部と、
包装袋本体に設けられ、開封時の包装袋本体の切断方向を案内する開封補助線と、を備え、
内容物は、第一面と当該第一面に対して一方向の側方に配置される第二面とで形成される角部に面取り部を有し、包装袋本体は、切り欠き部と開封補助線との間が面取り部に沿って切断されるように形成されていることを特徴とする。
【0067】
上記包装袋によれば、内容物が角部に面取り部を有し、包装袋本体のうち切り欠き部と開封補助線との間が面取り部に沿って切断されるように形成されているので、包装袋本体の開封時には、切断片が内容物の角部に引っ掛かることなく、スムーズな開封動作が可能となる。
【0068】
上記の包装袋において、開封補助線は、一方向と直交する第二方向に平行に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、開封補助線が一方向と直交する第二方向に平行であるため、シール部の方向と直交する方向に包装袋本体を切断することができる。これにより、効率的に開封動作を行うことが可能となる。
【0069】
上記の包装袋において、開封補助線は、包装袋本体のうち一方向の端部に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、開封補助線が包装袋本体のうち一方向の端部に設けられているため、包装袋本体の端部を第二方向に切断することができる。これにより、開口を大きく形成することができるため、内容物をよりスムーズに取り出すことができる。
【0070】
上記の包装袋において、開封補助線は、複数本が所定の間隔を空けて平行に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、開封補助線の複数本が所定の間隔を空けて平行に形成されているため、包装袋本体の切断片が先細りとなるのを防ぐことができる。
【0071】
上記の包装袋において、面取り部は、丸みを帯びた形状を有してもよい。この場合、面取り部の径は、2mm以上10mm以下とすることが好ましい。また、面取り部が平面形状を有してもよい。また、内容物は、複数のプレススルーパックが重ねられた構成を有してもよい。また、包装袋本体は、ポリエチレンテレフタレート、アルミニウム、ヒートシール性樹脂の各層を含んでもよい。
【符号の説明】
【0072】
1…おもて面、2…裏面、3…側面、7…開封補助線、17…開封補助線、31…折り込み部分(上下のシール部の折り込み部分)、32…側面最深部(上下のシール部の折り込み最深部)、33…境界(おもて面、裏面と折り込み部との境界)、4…最深部、5…背シール、6…開封用切り欠き、7…開封補助線、8…下端(シール部)、9…上端(シール部)、100…ガゼット包装袋、200…PTP包装体、300…PTP積層体、301…第一面、302…第二面、303…角部。
図1
図2
図3
図4
図5