(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第3のセンサ電極が第1の領域及び第2の領域を有し、各第1の領域が前記第2の領域よりも大きい面密度を有し、前記第1のセンサ電極が前記第1の領域に隣接して配置されており、前記第2のセンサ電極が前記第2の領域に隣接して配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の容量性イメージセンサ。
前記第2のセンサ電極が前記第1のセンサ電極と前記第3のセンサ電極との間に配置されており、前記第2のセンサ電極が、前記第1のセンサ電極と前記トレースとの間に配置されている第1の突出部を有する、請求項1、4又は5に記載の容量性イメージセンサ。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0039]理解を促進するために、複数の図面に共通である同一の要素を示すために、可能である場合には同一の参照符号が使用されている。一実施形態に開示されている要素は、特に記述することなく他の実施形態に有益に利用されてもよいことが企図されている。ここで参照されている図面は、別途指摘しない限り、原寸に比例して描かれているものとして理解されるべきではない。また、提示及び説明を明瞭にするために、図面が簡略化されており、詳細又は構成要素が省かれていることが多い。図面及び論述は下記に論じる原理を説明する役割を果たし、同様の指定は同様の要素を示す。
【0015】
[0040]以下の詳細な説明は本質的に例示にすぎず、本発明又は本発明の用途及び使用を限定するようには意図されていない。さらに、先行する技術分野、背景、簡潔な概要又は以下の詳細な説明において提示されているいかなる明示された又は暗示された理論に束縛されていることも意図されていない。
【0016】
[0041]本発明の実施形態は、概して、システム複雑度が低減しており、全体的な物理サイズが小さく、製造費用が低い入力デバイスを提供する。本明細書に論じる実施形態の1つ又は複数は、入力物体の位置情報を確実且つ正確に取得するのに所望される方法で相互接続されている複数の検知要素を含む入力デバイスを含む。取得された位置情報は、システムの動作モード、並びにカーソル移動、選択、メニューナビゲーション、及び他の機能など、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)動作を制御するのに使用されてもよい。一実施形態において、入力デバイスの検知領域内の入力物体の位置情報を検知するのに必要なトレース及び/又はセンサ電極の数を低減又は最小限に抑えるために、1つ又は複数の容量性検知技法及び/又は新規のセンサ電極アレイ構成が使用される。
【0017】
[0042]
図1は、本発明の実施形態による、例示的な入力デバイス100のブロック図である。
図1において、入力デバイス100は、検知領域120に位置する1つ又は複数の入力物体140によってもたらされる入力を検知するように構成されている近接センサデバイス(たとえば、「タッチパッド」、「タッチスクリーン」、「タッチセンサデバイス」)である。例示的な入力物体は、
図1に示すような指及びスタイラスを含む。本発明のいくつかの実施形態において、入力デバイス100は、本明細書において「ホスト」と称されることがある電子システム150に入力を提供するように構成されてもよい。本明細書において使用される場合、「電子システム」(又は「電子デバイス」)という用語は、広範に、情報を電子的に処理することが可能な任意のシステムを指す。電子システムのいくつかの非限定例は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、タブレット、ウェブブラウザ、電子書籍リーダ、及び携帯情報端末(PDA)など、すべてのサイズ及び形状のパーソナルコンピュータを含む。電子システムの追加の例は、入力デバイス100及び別個のジョイスティック又はキースイッチを含む物理キーボードなど、複合入力デバイスを含む。電子システム150のさらなる例は、データ入力デバイス(たとえば、リモートコントローラ及びマウス)並びにデータ出力デバイス(たとえば、ディスプレイスクリーン及びプリンタ)などの周辺機器を含む。他の例は、リモート端末、キオスク、ビデオゲーム機(たとえば、ビデオゲームコンソール、携帯可能ゲームデバイスなど)、通信デバイス(たとえば、スマートフォンなどの携帯電話)、及びメディアデバイス(たとえば、テレビ、セットトップボックス、音楽プレーヤ、デジタルフォトフレーム、及びデジタルカメラなどのレコーダ、エディタ、及びプレーヤ)を含む。加えて、電子システムは、入力デバイスに対するホスト又はスレーブであり得る。
【0018】
[0043]入力デバイス100は、電子システム150の物理的部分として実装することができ、又は電子システムから物理的に分離することができる。必要に応じて、入力デバイス100は、バス、ネットワーク、及び他の有線又は無線相互接続のいずれか1つ又は複数を使用して電子システム150の部分と通信してもよい。例は、I2C、SPI、PS/2、ユニバーサルシリアルバス(USB)、Bluetooth、RF、及びIRDAを含む。
【0019】
[0044]検知領域120は、入力デバイス100が1つ又は複数の入力物体140によるユーザ入力を検出することが可能である、入力デバイス100の上、周囲、中及び/又は付近の任意の空間を含む。特定の検知領域のサイズ、形状、及びロケーションは、広く実施形態ごとに変化してもよい。いくつかの実施形態において、検知領域120は、入力デバイス100の表面から、1つ又は複数の方向において、信号対雑音比によって十分に正確な物体検出が妨げられるまでの空間へと延在する。この検知領域120が特定の方向に延在する距離は、様々な実施形態において、1ミリメートル未満程度であっても、数ミリメートル程度であっても、数センチメートル程度であっても又はそれ以上であってもよく、使用される検知技術のタイプ及び所望される精度によって大きく変化してもよい。したがって、いくつかの実施形態は、入力デバイス100の任意のいずれの表面とも非接触、入力デバイス100の入力面(たとえば、タッチ面)との接触、何らかの量の力若しくは圧力が加えられることによって結合される入力デバイス100の入力面との接触、及び/又はそれらの組合せを含む入力を検知する。様々な実施形態において、入力面は、センサ電極又は任意のケーシングの上に表面シートを被せることなどによって、センサ電極が中に存在するケーシングの表面によって設けられてもよい。いくつかの実施形態において、検知領域120は、入力デバイス100の入力面に投影されるときに矩形形状を有する。
【0020】
[0045]入力デバイス100は、検知領域120内でユーザ入力を検出するためにセンサ構成要素及び検知技術の任意の組合せを利用してもよい。入力デバイス100は、概して、ユーザ入力を検出するための1つ又は複数の検知要素121を備える。いくつかの非限定例として、入力デバイス100内の1つ又は複数の検知要素121は、入力物体(複数可)140の位置又は動きを検出するのに容量性、弾塑性、抵抗性、誘導、磁気音響、超音波、及び/又は光学技法を使用してもよい。いくつかの実施態様は、1次元、2次元、3次元、又はより高次元の空間にわたるイメージの検知を可能にするように構成される。
【0021】
[0046]
図1において、処理システム110は、入力デバイス100の一部として示されている。処理システム110は、入力デバイス100のハードウェアを、検知領域120における入力を検出するように操作するように構成される。処理システム110は、1つ又は複数の集積回路(IC)及び/又は他の回路構成要素の部分若しくはすべてを備える。いくつかの実施形態において、処理システム110は、ファームウェアコード、及び/又はソフトウェアコードなど、電子的に読取り可能な命令も備える。いくつかの実施形態において、処理システム110を構成する構成要素は、入力デバイス100の検知要素(複数可)121付近など、ともに位置している。他の実施形態において、処理システム110の構成要素は、入力デバイス100の検知要素121に近い1つ又は複数の構成要素、及び他の場所にある1つ又は複数の構成要素とは物理的に分離している。たとえば、入力デバイス100は、デスクトップコンピュータに結合されている周辺機器であってもよく、処理システム110は、デスクトップコンピュータの中央処理装置、及び中央処理装置から分離している1つ又は複数のIC(場合によっては関連するファームウェアを有する)上で作動するように構成されているソフトウェアを備えてもよい。別の例として、入力デバイス100は、電話機に物理的に組み込まれてもよく、処理システム110は、電話機の基本プロセッサの一部である回路及びファームウェアを備えてもよい。いくつかの実施形態において、処理システム110は、入力デバイス100を実装するのに専用である。他の実施形態において、処理システム110は、ディスプレイスクリーンを操作すること、触覚アクチュエータを駆動することなど、他の機能も実行する。
【0022】
[0047]処理システム110は、入力デバイス100の種々の機能をハンドリングするモジュールのセットとして実装されてもよい。各モジュールは、処理システムの一部である回路、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組合せを備えてもよい。様々な実施形態において、モジュールの種々の組合せが使用されてもよい。一実施形態において、モジュールは、検知要素及びディスプレイスクリーンなどのハードウェアを操作するためのハードウェア操作モジュール、センサ信号及び位置情報などのデータを処理するためのデータ処理モジュール、並びに情報を報告するための報告モジュールを含む。別の例において、モジュールは、検知要素(複数可)を、入力を検出するように操作するように構成されているセンサ操作モジュール、モード変更ジェスチャなどのジェスチャを識別するように構成されている識別モジュール、及び動作モードを変更するためのモード変更モジュールを含む。
【0023】
[0048]いくつかの実施形態において、処理システム110は、1つ又は複数の動作を引き起こすことによって直接、検知領域120におけるユーザ入力(又はユーザ入力がないこと)に応答する。一例において、上記のように、動作は、動作モードを変更すること、並びにカーソル移動、選択、メニューナビゲーション、及び他の機能など、GUI動作を含んでもよい。いくつかの実施形態において、処理システム110は、入力(又は入力がないこと)に関する情報を電子システムのある部分に(たとえば、処理システム110から分離している電子システムの中央処理システムが存在する場合には、そのような別個の中央処理システムに)提供する。いくつかの実施形態において、処理システム110から受信された電子システム処理情報のある部分は、モード変更動作及びGUI動作を含む、全範囲の動作を可能にするなどの、ユーザ入力を受けた動作に使用される。たとえば、いくつかの実施形態において、処理システム110は、入力デバイス100の検知要素(複数可)121を、検知領域120における入力(又は入力がないこと)を示す電気信号を生成するように操作する。処理システム110は、電子システムに提供される情報を生成するにあたって、電気信号に任意の適切な量の処理を実行してもよい。たとえば、処理システム110は、検知要素121から得られるアナログ電気信号をデジタル化してもよい。別の例として、処理システム110は、フィルタリング又は他の信号調整を実行してもよい。また別の例として、処理システム110は、情報が取得された電気信号(たとえば、検知イメージ)とベースラインとの間の差を反映するように、ベースラインデータセット(たとえば、ベースラインイメージ)を減算又は他の様態で計上してもよい。またさらなる例として、処理システム110は位置情報を確定する、入力をコマンドとして認識する、手書きを認識する、などしてもよい。
【0024】
[0049]「位置情報」は、本明細書において使用される場合、広範に、絶対位置、相対位置、速度、加速度、及び他のタイプの空間情報を含む。例示的な「0次元」位置情報は、近接/遠隔又は接触/非接触情報を含む。例示的な「1次元」位置情報は、1つの軸に沿った位置を含む。例示的な「2次元」位置情報は、平面内の動きを含む。例示的な「3次元」位置情報は、空間内の瞬間又は平均速度を含む。さらなる例は、他の表現の空間情報を含む。たとえば、経時的な位置、動き、又は瞬間速度を追跡する履歴データを含む、1つ又は複数のタイプの位置情報に関する履歴データも確定及び/又は記憶されてもよい。
【0025】
[0050]いくつかの実施形態において、入力デバイス100は、処理システム110によって、又は何らかの他の処理システムによって操作される追加の入力構成要素を有して実装される。これらの追加の入力構成要素は、検知領域120における入力に対する冗長機能、又は何らかの他の機能を提供してもよい。
図1は、入力デバイス100を使用した項目の選択を可能にするのに使用することができる、検知領域120付近のボタン130を示している。他のタイプの追加の入力構成要素は、スライダ、ボール、ホイール、スイッチなどを含む。逆に、いくつかの実施形態において、入力デバイス100は、他の入力構成要素を有せずに実装されてもよい。
【0026】
[0051]いくつかの実施形態において、入力デバイス100はタッチスクリーンインターフェースを備え、検知領域120は、ディスプレイデバイス(図示せず)のディスプレイスクリーンのアクティブ領域の少なくとも一部と重なる。たとえば、入力デバイス100は、ディスプレイスクリーンを覆う実質的に透明なセンサ電極を備え、関連する電子システムのためのタッチスクリーンインターフェースを提供してもよい。ディスプレイスクリーンは、ユーザに視覚インターフェースを表示することが可能な任意のタイプのダイナミックディスプレイであってもよく、任意のタイプの発光ダイオード(LED)、有機LED(OLED)、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマ、エレクトロルミネセンス(EL)、又は他のディスプレイ技術を含んでもよい。入力デバイス100及びディスプレイデバイスは、物理的要素を共有してもよい。入力デバイス100のいくつかの実施形態は、ディスプレイデバイスの少なくとも一部を含む。たとえば、いくつかの実施形態は、表示及び検知のために同じ電気構成要素のいくつかを利用してもよい。いくつかの例において、ディスプレイデバイスのディスプレイスクリーンは、部分的に又は全体的に処理システム110によって操作されてもよい。
【0027】
[0052]本発明の技術の多くの実施形態は、全機能を有する装置の文脈において説明されているが、本発明の技術のメカニズムは、様々な形態のプログラム製品(たとえば、ソフトウェア)として分散されることが可能である。たとえば、本発明の技術のメカニズムは、電子プロセッサによって読取り可能である情報保持媒体(たとえば、処理システム110によって読取り可能な持続性コンピュータ読取り可能及び/又は記録可能/書込み可能情報保持媒体)上のソフトウェアプログラムとして実装及び分散されてもよい。加えて、本発明の技術の実施形態は、分散を実行するのに使用される媒体の特定のタイプにかかわらず、等しく適用される。持続性の電子的に読取り可能な媒体は、様々なディスク、メモリスティック、メモリカード、メモリモジュールなどを含む。電子的に読取り可能な媒体は、フラッシュ、光学、磁気、ホログラフィック、又は任意の他のストレージ技術に基づいてもよい。
【0028】
[0053]多くの実施形態において、検知領域120に対する入力物体140の位置情報は、その「位置情報」を検出するように位置付けられている1つ又は複数の検知要素121(
図1)を使用することによってモニタリング又は検知される。概して、検知要素121は、入力物体の存在を検出するのに使用される1つ又は複数の検知要素又は構成要素を含んでもよい。上述のように、入力デバイス100の1つ又は複数の検知要素121は、入力物体の位置情報を検知するのに容量性、弾塑性、抵抗性、誘導、磁気音響、超音波、及び/又は光学技法を使用してしてもよい。下記に提示する情報は、主に、入力物体140の位置情報をモニタリング又は確定するのに容量性検知技法を使用する入力デバイス100の動作を論じているが、他の検知技法が使用されてもよいため、この構成は本明細書に記載する本発明の範囲に対する限定であるようには意図されていない。
【0029】
[0054]入力デバイス100のいくつかの抵抗性の実施態様において、可撓性で導電性の第1の層が、1つ又は複数のスペーサ要素によって、導電性の第2の層から分離されている。動作中、それらの層にわたって1つ又は複数の電圧勾配が生成される。可撓性の第1の層が押されると、層はそれらの層の間に電気接点を生成するのに十分に屈曲し、結果として、それらの間の接触点(複数可)を反映した電圧出力がもたらされる。これらの電圧出力は位置情報を確定するのに使用されてもよい。
【0030】
[0055]入力デバイス100のいくつかの誘導性の実施態様において、1つ又は複数の検知要素が、共鳴コイル又はコイル対によって誘導されるループ電流を取り出す。その後、その電流の振幅、位相、及び周波数の何らかの組合せが、位置情報を確定するのに使用されてもよい。
【0031】
[0056]入力デバイス100の一実施形態において、検知要素121は、入力物体(複数可)の位置情報を検知するのに使用される容量型検知要素である。入力デバイス100のいくつかの容量型の実施態様において、電圧又は電流が検知電極に印加されて、電極とグランドとの間に電場が生成される。近接する入力物体140によって電場に変化が生じ、電圧、電流などの変化として検出することができる、容量結合の検出可能な変化が生成される。いくつかの容量型の実施態様は、電場を生成するために、容量型検知素子のアレイ又は他の規則的若しくは不規則なパターンを利用する。いくつかの容量型の実施形態において、別個の検知要素の位置がともにオーム的に(ohmically)短絡されて、より大きなセンサ電極が形成されてもよい。いくつかの容量型の実施態様は、一様に抵抗性であり得る抵抗シートを利用する。
【0032】
[0057]いくつかの容量型の実施態様は、1つ若しくは複数の検知要素又は1つ若しくは複数の検知電極と入力物体との間の容量結合の変化に基づく「自己容量」(又は「絶対的容量」)検知方法を利用する。様々な実施形態において、センサ電極付近に位置付けられている、少なくとも部分的に接地された入力物体が、センサ電極付近の電場を変化させ、したがって、グランドに対するセンサ電極の測定容量結合を変化させる。一実施態様において、絶対的容量検知方法は、センサ電極を基準電圧(たとえば、システムグランド)に対して調節すること、及びセンサ電極と少なくとも部分的に接地された入力物体(複数可)との間の容量結合を検出することによって機能する。
【0033】
[0058]いくつかの容量型の実施態様は、2つ以上の検知電極(たとえば、センサ電極)の間の容量結合の変化に基づく「相互容量」(又は「トランス容量」)検知方法を利用する。様々な実施形態において、センサ電極付近の入力物体が、センサ電極間に生成される電場を変化させ、したがって、測定容量結合を変化させる。一実施態様において、トランス容量性検知方法は、1つ又は複数の送信機センサ電極(「送信機電極」、「送信電極」又は「送信機」とも)と、1つ又は複数の受信機センサ電極(「受信機電極」又は「受信電極」とも)との間の容量結合を検出することによって機能する。送信機センサ電極は、送信機信号を送信するために、基準電圧(たとえば、システムグランド)に対して調節されてもよい。受信機センサ電極は、「結果信号」の受信を可能にするために、基準電圧に対して実質的に一定に保持されてもよい。「結果信号」は、1つ又は複数の送信機信号、及び/或いは1つ又は複数の環境干渉源(たとえば、他の電磁信号)に対応する効果(複数可)を含んでもよい。センサ電極は、送信機若しくは受信機に専用であってもよく、又は送信及び受信の両方のために構成されてもよい。いくつかの実施態様において、アクティブに調節されたデバイス(たとえば、アクティブペン)が送信機の機能を果たしてもよく、それによって、センサ電極の各々は、アクティブに調節されたデバイスの位置を求めるために受信機の機能を果たしてもよい。
【0034】
[0059]2本以上の指又は他の入力のロケーションを正確に求めることができるほとんどの従来のマルチタッチ検知センサデバイスは、送信機センサ電極及び受信機センサ電極の行列を備える。従来、動作中、検知領域120にわたる容量検出要素の行列又は格子を形成する、各送信機及び受信機センサ電極の間に形成される容量(「トランス容量」又は「相互容量」と称される)を測定することによって、容量性イメージが形成される。送信機センサ電極と受信機センサ電極との間の交差点に、又はその付近に入力物体(指又は他の物体など)が存在することによって、測定「トランス容量」が変化する。測定トランス容量の変化は物体のロケーションに局在化されており、各トランス容量測定値は「容量性イメージ」のピクセルであり、複数のトランス容量測定値が利用されて物体の容量性イメージを形成することができる。
【0035】
[0060]本明細書において、送信及び受信センサ電極のすべてがセンサ領域内にジャンパを使用することなく互いと共通の単一の層に配置されている、単一の検知層を使用して2D容量性イメージを作成することを可能にするセンサ設計及び検知方式の実施形態が説明される。センサを駆動するための電子機器は、本明細書に記載する処理システム110など、処理システムに位置する。センサ設計及び検知方式の記載されている実施形態は、接触検知、近接検知、及び位置検知をも可能にする。センサ設計及び検知方式の記載されている実施形態は、2本の指による回転ジェスチャ及び2本の指によるピンチジェスチャなど「マルチタッチ」検知も可能にするが、複数層内のセンサ電極を利用するセンサと比較してより安価なセンサを用いる。本明細書に記載する入力デバイスを形成するのに使用する層の数が、他の従来の位置検知デバイスに対して低減することは、製造段階を少なくすることにも等しく、このことは本質的にデバイスの製造費用を低減することになる。入力デバイスの層が低減することによって、センサを通じて見られるイメージ又は表示の干渉又は不明瞭化も低減し、したがって、低減すること自体が、形成される入力デバイスがディスプレイデバイスに組み込まれたときに、入力デバイスの光学的品質を改善するのに役立つ。浮遊電極又は遮蔽電極など、送信機及び受信機の電場の形状を検知するのに関与する追加の電極がデバイスに含まれてもよく、他の基板又は層に配置されてもよい。電極はディスプレイの一部であって(基板を共有して)もよく、さらには、ディスプレイと機能を共有して(表示及び検知の両方の機能に使用されて)もよい。たとえば、電極は、LCD(液晶ディスプレイ)のカラーフィルタ内又はOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイの封止層上にパターニングされてもよい。代替的に、ディスプレイ内、又はアクティブマトリクスディスプレイのTFT(薄膜トランジスタ)層上の検知電極が、ゲート又はソースドライバとしても使用されてもよい。そのような電極は、任意の視覚的アーティファクトを最小限に抑えるようにパターニング(たとえば、ピクセルに対して離間又は一定の角度に配向)されてもよい。さらに、そのような電極は、1つ又は複数の導電性電極の少なくともある部分を隠蔽するために隠蔽層(たとえば、ピクセル間のブラックマスク)を使用してもよい。
【0036】
[0061]
図2Aは、トランス容量検知方法を使用して検知領域120内の入力物体の位置情報を検知するのに使用されてもよいセンサ電極パターンの一部を示す入力デバイス295の一部の概略上面図である。入力デバイス295は、上述したより大きな入力デバイス100の一部として形成されてもよいことが留意されよう。概して、本明細書に開示するセンサ電極パターンは、入力デバイス295の検知領域120内の入力物体の位置情報を検知するのに必要とされるトレース及び/又はセンサ電極の数を低減又は最小限に抑えるのに望ましい様式で配列及び相互接続されている、センサ電極202及び211など、複数のセンサ電極を含む複数のセンサ電極アレイ210を含む、センサアレイセット200を備える。例示及び説明を明瞭にするために、
図2Aはセンサ電極を表すのに使用されている単純な矩形のパターンを示しているが、矩形の構成は限定であるようには意図されておらず、他の実施形態において本明細書にさらに論じるような様々な他のセンサ電極形状が使用されてもよい。他のいくつかの実施形態において、検知要素121は、2つ以上のセンサ電極、たとえば、サイズ及び/又は形状が類似であっても、又は異なっていてもよいセンサ電極202及び211を含む。一例において、図示のように、これらのセンサ電極は、第1の複数のセンサ電極202(たとえば、図示されている15個)、及び第1の複数のセンサ電極202と同じ層に配置されている第2の複数のセンサ電極211(たとえば、図示されている30個)を含むセンサ電極パターンに配置されている。センサ電極202及びセンサ電極211は、典型的に、互いに電気的に短絡することを防止するために、絶縁材料、又は電極間に形成される物理的な間隙を使用することによって、互いからオーム的に分離されている。いくつかの構成において、2つ以上の検知要素121が、より大きなユニットセル122を形成してもよい。ユニットセル122は、1つのセンサ電極アレイ210内及び/又は検知領域120にわたる繰り返しパターンにおいて繰り返されているセンサ電極のグループ分けを含む(たとえば、複数のセンサ電極アレイ210)。ユニットセル122は、検知領域120にわたって形成される電極パターン内で分割することができるセンサ電極の対称なグループ分けの最小単位である。
図2Aに示すように、一例において、ユニットセル122は、各々がセンサ電極202及びセンサ電極211の一部を含む2つの検知要素121を含み、したがって、ユニットセル122は、1つのセンサ電極202及び2つのセンサ電極211を備える。
図2Aのセンサ電極パターンは代替的に、本明細書に記載する本発明の範囲から逸脱することなく、相互容量検知、絶対的容量検知、弾塑性、抵抗性、誘導性、磁気音響、超音波、又は他の有用な検知技法など、様々な検知方法を利用してもよいことが留意されよう。典型的に同様のイメージング能力を有して、センサ電極202は、送信機であってもよく、センサ電極211は受信機であってもよく、又は反対(順番が逆)であってもよい。
【0037】
[0062]一実施形態において、
図2Aに示すように、検知要素121は、基板209の表面上の単一の層内に形成されている複数の送信機及び受信機電極を備えてもよい。入力デバイス295の一構成において、センサ電極の各々は、1つ又は複数の受信機電極(たとえば、センサ電極211)に近接して配置されている1つ又は複数の送信機電極(たとえば、センサ電極202)を含んでもよい。一例において、単層センサ電極設計を使用するトランス容量検知方法は、同様に上述したように、駆動されている送信機センサ電極の1つ又は複数と、受信機電極の1つ又は複数との間の容量結合の変化を検出することができる。そのような実施形態において、送信機及び受信機電極は、容量性ピクセルの領域を形成するのに使用されるジャンパ及び/又は追加の層が必要ないように配置することができる。様々な実施形態において、送信機電極及び受信機電極は、最初に基板209の表面にブランケット導電層を形成し、その後、送信機電極及び受信機電極の各々を互いからオーム的に分離するエッチング及び/又はパターニング工程(たとえば、リソグラフィ及びウェットエッチング、レーザアブレーションなど)を実行することによって、基板209の表面上のアレイに形成されてもよい。他の実施形態において、センサ電極は、堆積及びスクリーン印刷方法を使用してパターニングされてもよい。
図2Aに示すように、これらのセンサ電極は、1つ又は複数の送信機電極及び1つ又は複数の受信機電極を含み得る、矩形パターンの検知要素121を含むアレイに配置されてもよい。一例において、送信機電極及び受信機電極を形成するのに使用されるブランケット導電層は、当技術分野において既知の従来の堆積技法を使用して堆積される、薄い金属層(たとえば、銅、アルミニウムなど)又は薄い透明導電性酸化物層(たとえば、ATO、ITO、酸化亜鉛)を含む。様々な実施形態において、パターニングされて分離された導電性電極(たとえば、電気的に浮遊している電極)を使用して、視覚的外観を改善することができる。本明細書に記載する実施形態の1つ又は複数において、センサ電極は、光学的に実質的に透明である材料から形成され、したがって、いくつかの構成において、ディスプレイデバイスと入力デバイスユーザとの間に配置することができる。
【0038】
[0063]1つ又は複数のセンサ電極202の少なくとも一部と1つ又は複数のセンサ電極211の少なくとも一部との間に形成される局在化した容量結合の領域は「容量性ピクセル」と称され、又は本明細書においては検知要素121として参照される場合もある。たとえば、
図2Aに示すように、検知要素121における容量結合は、センサ電極202の少なくとも一部とセンサ電極211との間に形成される電場によって生成され、容量結合は、検知領域にわたる入力物体の近接性及び動きが変化するにつれて、変化する。
【0039】
[0064]いくつかの実施形態において、検知要素121は、検知要素における容量結合を確定するために「走査」される。入力デバイス295は、一度に1つの送信機電極が送信するか、又は同時に複数の送信機電極が送信するように操作されてもよい。複数の送信機電極が同時に送信する場合、これらの複数の送信機電極は、同じ送信機信号を送信して、実効的に、実質的により大きな送信機電極を形成してもよく、又はこれらの複数の送信機電極は、異なる送信機信号を送信してもよい。一例において、送信機電極はセンサ電極202であり、受信機電極はセンサ電極211である。たとえば、一構成において、複数のセンサ電極202は、1つ又は複数のコード化方式に従って異なる送信機信号を送信し、1つ又は複数のコード化方式は、受信センサ電極又はセンサ電極211によって受信される結果信号に及ぼす送信機信号の複合効果が、独立して確定されることを可能にする。デバイスに結合されるユーザ入力の直接の影響が、結果信号に影響を及ぼし(たとえば、フリンジング(fringing)結合を低減し)得る。代替的に、浮遊電極が入力並びに送信機及び受信機に結合されてもよく、ユーザ入力はユーザ入力のインピーダンスをシステムグランドまで低下させ、したがって結果信号を低減し得る。さらなる例において、浮遊電極は送信機及び受信機に向かって変位されてもよく、これによって、送信機及び受信機の相対的な結合が増大する。受信機電極、又は対応するセンサ電極211は、送信機信号から生成される結果信号を取得するために単体で又は複数で操作されてもよい。結果信号は、容量性ピクセルにおける容量結合の測定値を求めるのに使用されてもよく、測定値は、上述したように、入力物体が存在するか否か、及び入力物体の位置情報を確定するのに使用される。容量性ピクセルの値のセットが、ピクセルにおける容量結合を表す「容量性イメージ」(「容量フレーム」又は「検知イメージ」とも)を形成する。様々な実施形態において、検知イメージ、又は容量性イメージは、検知領域120にわたって分散した検知要素121の少なくとも一部によって受信される結果信号を測定する工程の間に受信されるデータを含む。結果信号は、一瞬間に、又はラスタ走査パターン(たとえば、各検知要素を所望の走査パターンで別個に連続してポーリングする)、行ずつの走査パターン、列ずつの走査パターン若しくは他の有用な走査技法で、検知領域120にわたって分散した検知要素の行及び/又は列を走査することによって受信されてもよい。多くの実施形態において、「検知イメージ」が入力デバイス100によって取得される速度、すなわち、検知フレームレートは、約60〜約180ヘルツ(Hz)であるが、所望の用途に応じてより高く又はより低くなり得る。
【0040】
[0065]いくつかのタッチスクリーンの実施形態において、検知要素121は、関連するディスプレイデバイスの基板に配置される。たとえば、センサ電極202及び/又はセンサ電極211は、LCDの偏光板、カラーフィルタ基板、又はガラス板に配置されてもよい。特定の例として、センサ電極202及び211は、LCDタイプのディスプレイデバイスのTFT(薄膜トランジスタ)基板、カラーフィルタ基板、LCDガラス板の上に配置されている保護材料、レンズガラス(又は窓)などに配置されてもよい。電極は、ディスプレイ電極から分離しており、それに加わるものであってもよく、又はディスプレイ電極と機能を共有されてもよい。同様に、ディスプレイ基板に、追加の層、又は既存の層に適用されるパターニングなどの追加の工程が加えられてもよい。
【0041】
[0066]いくつかのタッチパッドの実施形態において、検知要素121は、タッチパッドの基板に配置される。そのような実施形態において、各検知要素121及び/又は基板内のセンサ電極は実質的に不透明であってもよい。いくつかの実施形態において、基板及び/又は検知要素121のセンサ電極は、実質的に透明な材料を含んでもよい。
【0042】
[0067]それらの実施形態では、検知要素121の各々のセンサ電極がディスプレイデバイス内の基板(たとえば、カラーフィルタガラス、TFTガラスなど)に配置される場合、センサ電極は、実質的に透明な材料(たとえば、ATO、クリアオーム(ClearOhm)(登録商標))から成ってもよく、又はセンサ電極は、不透明材料から成り、ディスプレイデバイスのピクセルと位置合わせしてもよい。電極は、ディスプレイ上に衝突する光が電極において、人間の視覚活動が電極が存在することによって妨げられないように反射(及び/又は吸収)される場合は、ディスプレイデバイス内で実質的に透明であると考えられもよい。上記は、屈折率を一致させること、不透明ラインをより狭くすること、充填率を低減するか、又は材料の割合をより均一にすること、人間の可視的知覚による空間パターン(たとえば、モアレ)を低減することなどによって達成することができる。
【0043】
[0068]一構成において、
図2Aに示し下記にさらに論じるように、入力デバイス295の処理システム110は、それぞれ1つ又は複数のトレース(たとえば、トレース212及び213)を通じてセンサ電極202及び211など、送信機及び受信機電極の各々に、コネクタ217によって結合されているセンサコントローラ218を備える。一実施形態において、センサコントローラ218は概して、送信機信号を送信し、受信機電極から結果信号を受信するように構成されている。センサコントローラ218は、概して、検知要素121によって受信される位置情報を、電子システム150、及び/又は同じく電子システム150に結合されているディスプレイコントローラ233に通信するように構成されている。センサコントローラ218は、図示のように、可撓性要素251を通過してもよい1つ又は複数のトレース221を使用して電子システム150に結合されてもよく、同じ可撓性要素251又は異なる接続要素を通過してもよい1つ又は複数のトレース221Aを使用してディスプレイコントローラ233に結合されてもよい。
図2Aに示す処理システム110は、センサコントローラ218を形成するための単一の構成要素(たとえば、ICデバイス)を概略的に示しているが、センサコントローラ218は、入力デバイス295の処理システム110内の様々な構成要素を制御するために2つ以上の制御要素(たとえば、ICデバイス)を備えてもよい。コントローラデバイスは、TFT又はカラーフィルタ/封止層などのディスプレイ基板に(たとえば、チップオングラスとして)配置されてもよい。
【0044】
[0069]一構成において、センサコントローラ218及びディスプレイコントローラ233の機能は、ディスプレイモジュール要素を制御し、データがセンサ電極に送達及び/又はセンサ電極から受信されるのを駆動及び/又は検知することができる1つの集積回路において実装されてもよい。様々な実施形態において、結果信号の測定値の計算及び解釈は、センサコントローラ218、ディスプレイコントローラ233、ホスト電子システム150、又は上記の何らかの組合せの中で行われてもよい。いくつかの構成において、処理システム110は、送信機回路、受信機回路、及び所望のシステムアーキテクチャに応じて、処理システム110内に見られる1つ又は任意の数のIC内に配置されているメモリを備えてもよい。
【0045】
[0070]
図2Bは、本明細書に記載する実施形態の1つ又は複数による、入力デバイス295の処理システム110の一部の概略図である。一構成において、センサコントローラ218は、協働してタッチ検知データを分析モジュール290及び電子システム150に提供する信号生成プロセッサ255及びセンサプロセッサ256を含む。分析モジュール290は、処理システム110、センサプロセッサ256の一部及び/又は電子システム150の一部であってもよい。様々な実施形態において、分析モジュール290は、受信機電極に結合されている少なくとも1つの受信チャネルから受信される受信チャネル出力信号(複数可)を処理し、処理された信号を電子システム150の他の部分に提供もするように、ともに接続されているデジタル信号処理要素及び/又は他の有用なデジタル及びアナログ回路要素を備える。電子システム150は、その後、ディスプレイにメッセージを送る、電子システムによって作動されている1つ又は複数のソフトウェアプログラムによって作成される命令に基づいて何らかの計算又はソフトウェア関連タスクを実行する、及び/又は何らかの他の機能を実行するなどの、入力デバイス295の何らかの態様を制御するために、処理された信号を使用することができる。
【0046】
[0071]
図2Bに示すように、処理システム110は、協働して受信チャネル出力信号を分析モジュール290及び/又は電子システム150に提供する信号生成プロセッサ255及びセンサプロセッサ256を備えてもよい。上述のように、入力物体140(
図1)の位置情報は、送信機電極(たとえば、センサ電極202
1、202
2、…202
N)及び受信機電極(たとえば、センサ電極211
1、211
2、…、211
N)の各々の間で測定される容量C
s(たとえば、容量C
S1、C
S2、…、C
SN)に基づいて導出される。
【0047】
[0072]一実施形態において、
図2Bに示すように、信号生成プロセッサ255は、送信機電極に容量検知信号(送信機信号)を送達するように構成されているドライバ228を備える。一構成において、ドライバ228は、電源と、送信機電極に、送信機信号(複数可)を形成するのに使用される方形、矩形、台形、正弦波、ガウス又は他の形状の波形を送達するように構成されている信号生成器220とを備えてもよい。一構成において、信号生成器220は、電源の出力レベルと低いディスプレイ電圧レベルとの間で遷移する送信機信号を送達することが可能である、電気デバイス、又は単純なスイッチを含む。様々な実施形態において、信号生成器220は、発振器を含んでもよい。いくつかの構成において、信号生成器220は、送信機電極の1つ又は複数に送信機信号を一度に連続して送達するように構成されている1つ又は複数のシフトレジスタ(図示せず)及び/又はスイッチ(図示せず)を含む、ドライバ222に組み込まれる。
【0048】
[0073]一実施形態において、
図2Bに示すように、センサプロセッサ256は、少なくとも1つの受信機電極(たとえば、センサ電極211
1、211
2、…、211
N)によって受信される結果信号を受信するように構成されている第1の入力ポート241(たとえば、ポート241
1、241
2、…、241
N)、ライン225を通じて送達される基準信号を受信するように構成されている第2の入力ポート(たとえば、ポート242
1、242
2、…、242
N)、並びに分析モジュール290及び電子システム150に結合されている出力ポートを各々が有する複数の受信チャネル275(たとえば、受信チャネル275
1、275
2、…、275
N)を備える。典型的には、各受信チャネル275は、単一の受信機電極に結合されている。複数の受信チャネル275の各々は、電荷蓄積部276(たとえば、電荷蓄積部276
1、276
2、…、276
N)と、復調回路、ローパスフィルタ、サンプルホールド回路、他の有用な電子構成要素フィルタ及びアナログ/デジタル変換器(ADC)などのサポート構成要素271(たとえば、構成要素271
1、271
2、…、271
N)とを含んでもよい。アナログ/デジタル変換器(ADC)は、たとえば、アナログ信号を受信し、分析モジュール290にデジタル信号(受信チャネル出力信号)を送達するように構成されている標準的な8、12又は16ビットADC(たとえば、逐次比較近似ADC、シグマデルタADC、アルゴリズムADCなど)を含んでもよい。一構成において、電荷蓄積部276は、デバイスの反転入力と出力との間に結合されている積分容量C
fbを有する積分器タイプの演算増幅器(たとえば、オペアンプA
1〜A
N)を含む。受信される結果信号を検出及び処理するのに必要とされる電子要素のタイプに起因して、各受信チャネル275を形成するのに必要とされる費用は、概して、送信機電極(複数可)に送信機信号(複数可)を提供する信号生成プロセッサ255内の構成要素を形成するのに必要とされる費用よりも高価である。
【0049】
[0074]
図3Aは、アレイの少なくとも一部分にわたって位置付けられる入力物体の位置情報を検知するのに使用されるトランス容量検知要素のアレイを形成するのに使用することができる、様々な異なる検知電極接続構成の例をリストした表である。表の各行は、本明細書に記載する実施形態の1つ又は複数に有利に使用することができる種々の検知電極構成を含む。
図3Bは、検知要素のアレイ310にわたって配置されている入力物体の位置情報を検出するのに使用される、1つの送信機電極312(又は送信機Tx)及び12個の受信電極311(又は受信機Rx)を有する、
図3Aに示す表(たとえば、表の第1の行)に見られる第1の検知電極構成を概略的に示す。この構成において、受信電極311の各々は、送信機信号が送信機電極312によって、その送信機電極専用のトレース303を介して送達されると、その受信電極専用のトレース304(たとえば、
図3Bには12本のトレースが示されている)を使用することによって、センサコントローラ218(
図2A)によって別個にポーリングすることができる。受信電極311及びトレース304並びに送信機電極312及びトレース303の各々は、センサコントローラ218など、処理システム110内の1つ又は複数の構成要素に結合されてもよい。トレース303及び304は、それぞれ、上述したトレース212及び213に概して類似している。このように、各受信電極311、及び送信機電極312の少なくとも隣接して位置付けられている部分が、アレイ310内の各検知要素121の位置を知ることによって入力物体の位置情報を確定するのに使用することができる検知要素121(
図1及び
図2A)を形成する。それゆえ、アレイ310内の電極311、312を制御するには、トレースグループ305Aとして示されている合計13本のトレースが必要になる。電極311及び312の機能をそれぞれ受信機電極から送信機電極へ、及び送信機電極から受信機電極へと交換することによって、
図3Bを表に開示する第6の構成(たとえば、12個の送信機及び1つの受信機)を示すのにも使用することができることを、当業者は諒解しよう。電極間の容量結合は典型的にほとんどの材料において対称であることが留意されよう。
【0050】
[0075]
図3Cは、すべて
図3Cに示す検知要素のアレイ310にわたって配置されている入力物体の位置情報を検出するのに使用される、4つの送信機電極312及び3つの受信電極311A〜311Cを有する、
図3Aに示す表に見られる第4の検知電極構成を概略的に示す。この構成において、受信電極要素311A、311B及び311Cの各々は、送信機信号が送信機電極312の1つによって、その送信機電極専用のトレース303を介して送達されると、その受信電極専用のトレース304(たとえば、
図3Cには3本のトレースが示されている)を使用することによって、センサコントローラ218によって別個にポーリングすることができる。受信電極要素311A、311B及び311Cは各々、複数の相互接続されたセンサ電極要素を含むため、検知領域120はなお
図3Bに示す構成と同じ数の検知要素121を含む。相互接続されたセンサ電極要素、又は本明細書において副受信機電極要素(たとえば、
図3Cにおいて各受信電極311A、311B及び311Cに示されている4つ)と称することがある電極要素の各々は、そのそれぞれの受信電極要素311A、311B又は311Cの中で、その受信電極要素に隣接する送信機電極とともに検知要素121を形成することになる。この例において、
図3Cにおいて最上部の送信機電極312に対して隣接して位置付けられている、受信電極要素311Aのうちの第1のセンサ電極要素が1つの検知要素121を形成し、
図3Cにおいて最上部から2番目の送信機電極312に対して隣接して位置付けられている、他の受信電極要素311Aも別の検知要素121を形成することになり、他の受信電極及び送信電極についても同様である。電極311及び312の機能をそれぞれ受信機電極から送信機電極へ、及び送信機電極から受信機電極へと交換することによって、
図3Cを表に開示する第3の構成(たとえば、3個の送信機及び4つの受信機)を示すのにも使用することができることを、当業者は諒解しよう。しかしながら、
図3Cに示すアレイ310内の電極311、312を制御するには、トレースグループ305Bに含まれている合計7本のトレースしか必要ないことになる。
図3Cに示す単純な例において、トレースの総数は、
図3Bに示す構成から約46%低減することができる。
【0051】
[0076]タブレット、PDA又は他の類似のデバイスなど、今日のほとんどの通常の対角3インチ〜最大15インチのハンドヘルドデバイスの検知領域120は、指など、1つ又は複数の入力物体の位置を確実に検知するために数百又はさらには数千もの検知要素121を必要とするため、入力デバイスに使用されるトレースの数を低減する利点が、入力デバイスの複雑度及び費用を低減するのに概して重要である。様々な処理システム110構成要素に配線される必要があるトレースの数を低減することは、いくつかの理由で望ましい。その理由は、入力デバイス100を形成する全体的な費用が低減すること、検知領域120内で複数のトレース303及び304を配線する複雑度が低減すること、配線複雑度が低減することに起因して相互接続トレース長が低減すること、隣接して位置付けられているトレース間の信号のクロスカップリングが低減すること、並びに検知領域120内での電極311及び312のより密なパッキング又は密度の増大が可能になることを含む。トレースの数が低減することによって、必要とされるトレース密度、及び隣接して位置付けられているセンサ電極又はトレースに又はそれらから送達される信号を送信又は受信することになるトレースの数が低減することに起因する、トレース間のクロスカップリングの量も低減することになる。したがって、本明細書に記載する実施形態の1つ又は複数は、検知領域120内の入力物体の位置を検知するのに必要なトレース及び/又は電極の数を低減又は最小限に抑えるために、本明細書に開示する技法及び電極アレイ構成の1つ又は複数を利用する。電極の数が低減することによって、より多数の受信機電極が必要とされる場合であっても、費用及び複雑度を大幅に低減する設計を作成することが可能になり得る。
【0052】
[0077]その上、受信機電極から各受信チャネルによって受信される結果信号を受信及び処理するのに必要とされる構成要素に対する、送信機電極によって送達される送信機信号を生成するのに必要とされる構成要素の差によって、システム複雑度及びシステム費用の低減が為されることによって、受信機電極に対してより多数の送信機電極を利用する入力デバイス100の構成が望ましい場合があることを当業者は諒解しよう。
図2Bを参照すると、受信チャネル275は、電荷蓄積部276と、復調回路、ローパスフィルタ、サンプルホールド回路、他の有用な電子構成要素フィルタ及びアナログ/デジタル変換器(ADC)などのサポート構成要素271とを含んでもよく、一方で、信号生成器220並びに1つ又は複数のシフトレジスタ及び/又は単純な電気スイッチを使用することによって、送信機信号を生成及び送達することができる。それゆえ、いくつかの実施形態において、
図3Aに見られる表にリストされている構成4〜6のように、送信機電極の数は受信機電極の数よりも大きい。しかしながら、いくつかの高速又は狭帯域容量検知用途においては、送信機電極に対してより多数の受信機電極を有することが望ましい場合があり、したがって、本明細書に記載する実施形態のいくつかを、必要とされる受信機電極の数に対して、入力物体の位置情報を確実に確定するのに必要とされる送信機電極の総数を低減するのに使用することができる。
【0053】
[0078]上記及び下記の論述は概して、電極(たとえば、センサ電極301、311、302、312など)をその電極専用のトレース(たとえば、トレース303及び304)から分離した要素であるものとして記載しているが、各「センサ電極」又は「電極」は概してトレース及びセンサ電極要素(たとえば、センサ電極の本体部)を含むことになるため、これらの要素の分離は明瞭にする理由でのみ行われている。いくつかの構成において、トレースは、
図3Cに示すように、受信電極要素311Aをともに接続するのに各々使用される相互接続トレース要素304Aなど、複数のセンサ電極要素をともに相互接続してセンサ電極を形成するのに使用される接続要素も含んでもよい。各トレースは、送達される送信機信号及び/又は受信される結果信号がセンサ電極のセンサ電極要素部分から様々な処理システム110構成要素に送信されることを可能にする物理的サイズを有することを当業者は諒解しよう。したがって、各トレースは、ある長さと、及びその厚さにその幅を乗算することによって定義されるある断面積とを有し、その長さ及び断面積の両方は、この相互接続構成要素の抵抗が、処理システム110構成要素による容量検知信号の送信又は受信を大きく変化させないことを保証するように調整することができる。いくつかの構成において、各トレースの断面積は、トレース長の差を補償して、電極が様々な処理システム構成要素からどれだけ近く又は遠くなろうとも、各電極の抵抗損が同様であることを保証するように調製される。
【0054】
[0079]
図4A〜
図17Bは各々、上述した処理システム110構成要素とともに、検知領域120内に配置されている入力物体の位置情報を確定するのに使用することができる検知電極の様々な構成を示す。概して、
図4A〜
図4K、
図5A〜
図5C、
図8及び
図14に示すセンサ電極構成は、入力物体100の検知領域120内に配置されている入力物体の位置情報を検知するのに使用される、より大きなセンサアレイセット(たとえば、センサアレイセット200、600、650、700、900A、900B、1000など)の一部として使用することができるセンサ電極アレイ(たとえば、センサ電極アレイ210、310A〜310K、510A〜510Kなど)を形成するように構成されている複数のセンサ電極を含む。
図4A〜
図17Bに示すセンサ電極構成は多くの異なる数のセンサ電極を含むが、本明細書に記載する本発明の基本範囲から逸脱することなく、他の数の各タイプのセンサ電極が含まれてもよいため、
図4A〜
図17Bの図解は、本明細書に記載する本発明の範囲に対する限定としては意図されていない。センサ電極は、場合によっては
図4J〜4K、
図6A〜6B、
図7、
図9A〜
図9B、
図10、
図11A、
図12A〜
図12B、
図13、
図15、
図16A及び
図17Aに示すセンサアレイセットなど、検知電極のアレイを含むより大きなセンサアレイセットに位置付けられてもよい、たとえば、
図4A〜
図4Kにおける検知電極アレイ310A〜310K、
図5A〜
図5Cにおける検知電極アレイ510A〜510C及び
図8における検知電極アレイ810など、検知電極のアレイに配置することができる。本発明の実施形態は、基板の表面に配置されている単一層内のセンサ電極のみを使用して容量性イメージを生成するのに使用することができる。いくつかの実施形態において、センサ電極は、容量性検知に使用される検知領域120内で層状にされず、ジャンパされない。本明細書に記載するセンサ電極は、たとえば、当技術分野において既知の従来の堆積技法(たとえば、PVD、CVD、蒸着、スパッタリングなど)を使用して、光学的に透明な基板(たとえば、ガラス)、又は場合によっては光学的に不透明な基板の表面に堆積されている薄い金属層(たとえば、銅、アルミニウムなど)又は薄い透明な導電性酸化物層(たとえば、ATO、ITO、AZO)を含むブランケット導電層をパターニングすることによって形成することができる。
【0055】
[0080]
図4A及び
図4Bは各々、それぞれ、単層容量型イメージングセンサを形成するのに使用されてもよいセンサ電極パターン、又はセンサ電極のアレイ310A及び310Bを示す。
図4Aは、複数の導電性配線とレースを示しており、センサ電極301及び302A〜302Eは、トレース303及び304のうちの1本を通じて処理システム110に結合されている。図示のように、センサ電極301は、複数のセンサ電極302A〜302Eの周囲にパターニングされてもよい。様々な実施形態において、トレース303及び/又は304はすべて、
図4Bに示すようにセンサ電極パターンの一辺に、若しくは
図4Aに示すように異なる複数の辺に、又は所望に応じて任意の他の交互若しくは非交互のパターンに配線されてもよい。いくつかの入力デバイス構成において、複数アレイのセンサ電極310A(
図6A参照)をともに近づけて離間し、トレース(たとえば、トレース303)を通じた信号送信によって生成される電場が、隣接して位置付けられているセンサ電極アレイに見られる電極の1つ又は複数によって受信される、測定される結果信号に影響を及ぼす可能性を低減することができることを確実にするために、
図4Aに示すように、センサ電極のアレイ310Aの異なる複数の辺にトレース303及び/又は304を配線することが望ましい。様々な実施形態において、センサ電極の数は、所望の容量検知分解能、ピクセル応答及び/又はセンサのサイズを達成するように調整されてもよい。電極又はトレースの「サイズ」という用語は、本明細書において使用される場合、電極及び/又はトレースを形成するのに使用される材料の厚さは電極又はトレースが位置付けられている表面に平行な電極の又はトレースの寸法と比較して典型的に小さく、検知領域120全体にわたって相対的に一定のままになるため、概して、電極又はトレースが位置付けられている表面に平行である電極の表面積の差を示すように意図されている。
【0056】
[0081]各タイプの電極(すなわち、送信機又は受信機)のサイズ及び電極のサイズの比(R)(たとえば、R=送信機電極表面積/受信機電極表面積)が、処理システム110の容量検知特性に影響を及ぼすことになることを当業者は諒解しよう。多くの構成において、送信機及び受信機電極の面積を、等しくならず、したがって、面積の比が1よりもはるかに大きいか又ははるかに小さくなる(たとえば、R>>1又はR<<1)ように調整することが望ましい。いくつかの実施形態において、送信機電極として構成されているセンサ電極(たとえば、
図8におけるセンサ電極802A)は隣接する端部(複数可)(たとえば、右側垂直端部)が少なくとも、隣接して位置付けられている受信機電極の隣接する端部(たとえば、
図8におけるセンサ電極要素801A及び805Aの左側垂直端部)の合計と同程度の長さであるようなサイズにされる。
【0057】
[0082]いくつかの実施形態において、
図4A〜
図7に示すように、センサ電極301は、センサ電極302(たとえば、
図4Aにおけるセンサ電極302A〜302E)など、各センサ電極と容量結合することができるようにパターニングされてもよい。様々な実施形態において、センサ電極301及び302並びにトレース303、304は、基板の表面の上に配置される同様の材料を含んでもよい。他の実施形態において、センサ電極301及び302は第1の材料を含んでもよく、トレース303、304は第2の材料を含んでもよく、第1の材料と第2の材料とは異なる。様々な実施形態において、センサ電極及び導電性配線トレースは、インジウムスズ酸化物(ITO)、細い金属ワイヤなどなど、実質的に透明な材料又は実質的に光学的に不可視の材料を含んでもよい。
【0058】
[0083]いくつかの事例において、センサ電極301は送信機電極として機能するように構成されてもよく、センサ電極302は受信機電極として機能するように構成されてもよい。他の事例において、センサ電極301は受信機電極として機能するように構成されてもよく、センサ電極302は送信機電極として機能するように構成されてもよい。様々な実施形態において、処理システム110は、センサ電極301から送信機信号を送信しながら、同時にセンサ電極302から結果信号を受信するように構成されている。他の実施形態において、処理システム110は、センサ電極301を使用して結果信号を受信しながら、センサ電極302の各々を通じて送信機信号を連続して送信するように構成されている。
【0059】
[0084]一実施形態において、
図4Aに示すように、センサ電極301は、センサ電極302A〜302Eの各々の周囲にパターニングされる。いくつかの実施形態において、センサ電極301は、センサ電極302の各々を少なくとも部分的に囲むようにパターニングされる。「部分的に囲む」という用語は、本明細書において使用される場合、第1のタイプのセンサ電極の一部が、第2のタイプのセンサ電極の領域を画定し又は輪郭をなぞる1つ又は複数の端部の直線長さの相当部分の周囲に配置されている構成を説明するように意図されている。いくつかの実施形態において、第1のタイプのセンサ電極は、第2のタイプのセンサ電極を部分的に囲んでいると考えられ、第1のタイプのセンサ電極は、第2のタイプのセンサ電極の周縁の周囲に配置されており、それによって、第2のタイプのセンサ電極の領域の重心は少なくとも、単一の層内で分離した電極を配線することを依然として可能にしながら、第1のタイプの電極の部分的に囲んでいる部分の対抗する部分の間に配置されている。一例において、
図4Gにおけるセンサ電極301は、センサ電極302Aの相当部分の周囲に配置されているため、センサ電極302Aを部分的に囲んでいると考えられ、それによって、センサ電極302A(三角形形状の電極)の領域の重心(図示せず)は、センサ電極302Aの3つの端部のうち2つに隣接しているセンサ電極301の上部の2本の線分の間に配置されている。
【0060】
[0085]一構成において、
図4Aに示すように、センサ電極301は、センサ電極302A〜302Eの周囲及び間を蛇行するように設計されており、それによって、トレース304に結合されているセンサ電極301の接続側と、接続側から最も遠い点(たとえば、センサ電極302A付近)との間に電極が形成する導電性経路は、センサ電極のアレイ310Aが位置合わせされている中心軸(たとえば、
図4Aにおける垂直対称軸(図示せず))の周囲を取り巻いている。いくつかの事例において、4Aに示すように、蛇行したセンサ電極301は、各電極を少なくとも部分的に囲むように、センサ電極302A〜302Eの各々の部分の周囲をも取り巻いていてもよい。
図4Aにおいて、センサ電極301の一部はセンサ電極の各隣接対302A〜302B、302B〜302Cなどの間に配置されているように示されているが、蛇行したセンサ電極301は、隣接したセンサ電極の各対302A〜302Bなどの間を通過する必要はなく、センサ電極アレイ310A内の隣接して位置付けられている対の1つの間を通過するだけでよいため、
図4Aの構成は限定であるようには意図されていない。さらに、いくつかの構成において、隣接して位置付けられているセンサ電極302A〜302Eの1つ又は複数の間の容量検知信号の受信又は送信におけるセンサ電極301の感度を向上するために、センサ電極301の長さを最大化することが望ましい場合がある。センサ電極301はトレース304とサイズが同様であってもよく、各センサ電極要素302A〜302Eを形成するのに使用されるのと同じ材料(たとえば、ITOの層)を含んでもよく、したがって、センサ電極要素を形成するのに使用されるパターニング工程の間に形成されてもよい。
【0061】
[0086]一実施形態において、
図4Aに示すように、センサ電極アレイ310Aは、第1のセンサ電極形状(たとえば、多角形形状)を有するセンサ電極302A〜302Eなどの第1のタイプのセンサ電極を含み、第1のタイプのセンサ電極は、第1のセンサ電極形状とは異なる第2のセンサ電極形状(たとえば、ワイヤ形状)を有する第2のタイプのセンサ電極によって少なくとも部分的に囲まれている。一構成において、センサ電極アレイ310Aは、多角形形状を有するセンサ電極302A〜302Eを含み、センサ電極302A〜302Eは、センサ電極302A〜Eの多角形形状の輪郭をなぞる形状を有する第2のタイプのセンサ電極301によって少なくとも部分的に囲まれている。別のセンサ電極の少なくとも一部から反復可能な又は共通の距離だけ離間されているか、又は別のセンサ電極の輪郭をなぞるセンサ電極の形状は、本明細書においては、相補的な形状を有する電極としても定義されるか、又は相補的な形状の電極である。
図4Aに示すように、センサ電極301は、矩形形状のセンサ電極302A〜Eの輪郭をなぞる、矩形である相補的な形状を有してもよい。さらに、
図4Aに示すように、センサ電極301は、隣接して位置付けられているセンサ電極302A〜302Eの1つ又は複数の各々に対して異なった向きを有する蛇行した形状を有してもよい。たとえば、センサ電極301の最上部はセンサ電極302Aの輪郭をなぞるC形状の向きを有し、センサ電極301の隣接部分は、センサ電極302Bの輪郭をなぞる逆C形状の向きを有する(たとえば、水平方向に反転している)。
【0062】
[0087]一実施形態において、センサ電極301は、センサ電極301は、2つ以上のセンサ電極302A〜302Eなど、センサ電極の複数の対又はより大きなグループの周囲に配置されるようにパターニングされる。それゆえ、センサ電極301は、本明細書に記載する本発明の基本範囲から逸脱することなく、少なくとも部分的に、2つ以上のセンサ電極の周囲に配置することができるため、本明細書に示すセンサ電極アレイ構成は、本明細書に記載する本発明の範囲に対する限定であるようには意図されていない。
【0063】
[0088]別の構成において、
図4Bに示すように、センサ電極301は、トレース304に結合されているセンサ電極301の接続側と、接続側から最も遠い点(たとえば、センサ電極302A付近)との間にセンサ電極が形成する導電性経路が蛇行せず、したがって、短い経路長(たとえば、
図4Bにおけるセンサ電極302A〜302Eの左側に配置されている電極部分の長さ)を有するように形成される。
図4Bに示すように、センサ電極301は、矩形形状のセンサ電極302A〜Eの輪郭をなぞる、矩形である相補的な形状を有する。さらに、
図4Bに示すように、センサ電極301は、隣接して位置付けられているセンサ電極302A〜302Eの1つ又は複数の各々に対して同じ向きを有する形状を有してもよい。たとえば、センサ電極301の最上部はセンサ電極302Aの輪郭をなぞるC形状の向きを有し、センサ電極301の隣接部分も、センサ電極302Bの輪郭をなぞるC形状の向きを有する。いくつかの構成において、ユーザ入力が電極に直接結合するのを低減するためにセンサ電極301の幅を最小化するか、又は検知デバイスのRC時定数を向上して容量検知サンプリングレート(たとえば、検知フレームレート)の増大を可能にするために幅を増大することが望ましい場合がある。
【0064】
[0089]
図4Cは、図示のようなジグザグワイヤ形状などの分散した電極形状を各々が有する、センサ電極302A〜302Eの周囲にパターニングされているセンサ電極301を備えるセンサ電極のアレイ310Cを示す。ジグザグワイヤ形状は、正弦波、ステップ波、又は不規則な波のタイプの形状を含む、他の波形タイプの形状に形成することもできる。いくつかの事例において、
図4Cに示すような分散した電極形状を使用することは、入力デバイスの容量検知感度を向上するために分散した電極形状に形成されるセンサ電極面積を調整することによって、送信機電極面積と受信機電極面積との比を調整するためには、
図4Aに示すような、隙間のない電極形状よりも好適である場合がある。様々な実施形態において、分散した電極形状タイプのセンサ電極は、様々な異なる形状、向き、設計及びサイズで形成されてもよい。一例において、センサ電極302A〜302E及びそれらの電極のそれぞれのトレース303は同じ材料から成ってもよく、その電極のジグザグワイヤ形状において同様の断面サイズを有してもよい。
図4Cに示すように、センサ電極301は、矩形形状のセンサ電極302A〜Eの矩形周縁形状をなぞる、矩形である相補的な形状を有する。
【0065】
[0090]
図4Dは、センサ電極302A〜302Eの1つ又は複数の周囲に各々が配置されている、区分化されたセンサ電極301を備えるセンサ電極のアレイ310Dを示す。センサ電極のアレイ310Dは、
図4Aに示すセンサ電極のアレイ310Aと同様であるが、1つ又は複数のセンサ電極302A〜302Eのグループが、形成される区分301A〜301Cの各々に少なくとも部分的に囲まれるように、
図4Aのセンサ電極301が区分化されている点が異なっている。このように、センサ電極301の複数の異なる区分301A〜301Cは、処理システム110内のセンサコントローラ構成要素によって、同時に別個にポーリングするか、又は時間的に連続してポーリングすることができる。一実施形態において、
図4Dに示すように、センサ電極アレイ310Dは、第1の電極形状(たとえば、多角形形状)を有するセンサ電極302A〜302Eなどの第1のタイプのセンサ電極を含み、第1のタイプのセンサ電極は、第2の電極形状(たとえば、ワイヤ形状)を有する第2のタイプのセンサ電極によって少なくとも部分的に囲まれている。
【0066】
[0091]
図4Eは、円形センサ電極302A〜302Cの1つ又は複数の周囲にパターニングされている、開いた円形又は円弧形状のセンサ電極301を備えるセンサ電極のアレイ310Eを示す。
図4Fは、六角形形状のセンサ電極302A〜302Bの1つ又は複数の周囲にパターニングされている、開いた六角形形状のセンサ電極301を備えるセンサ電極のアレイ310Fを示す。
図4E及び
図4Fに示すように、センサ電極301は、円形又は六角形形状のセンサ電極302A〜Eの輪郭をなぞる、円形又は六角形である相補的な形状を有する。
図4E及び
図4Fにおけるトレース303及び304の構成は限定であるようには意図されておらず、したがって、任意の他の望ましい向きに向けることができる。いくつかの事例において、センサ電極のいくつかのアレイ310E又は310Fから成るグループ(図示せず)、又はセンサアレイセットは、検知電極パターンの密度を向上するために、隣接して位置付けられているセンサ電極アレイ310E又は310Fが検知領域120にわたって六角形の密集したパターンを形成するように位置付け及び方向付けされてもよい。
【0067】
[0092]
図4Gは、三角形形状のセンサ電極302A〜302Bの1つ又は複数の一部の間に配置及び/又はその周囲にパターニングされている、三角形形状のセンサ電極301を備えるセンサ電極のアレイ310Gを示す。
図4Gに示すセンサ電極のアレイ310Gは、センサ電極301がセンサ電極302A〜302Cの各々の2つの端部に隣接して配置される構成を含む。上記のように、
図4Gにおけるセンサ電極310は、センサ電極302Aの相当部分の周囲に配置されているため、センサ電極302Aを部分的に囲んでいる。一構成において、センサ電極アレイ310Gは、三角形電極形状を有するセンサ電極302A〜302Eを含み、センサ電極302A〜302Eは、センサ電極302A〜302Eの間に配置されているジグザグ又は他の同様の形状の電極によって少なくとも部分的に囲まれている。
図4Gに示すように、センサ電極301は、センサ電極302A〜Eの少なくとも一部の輪郭をなぞる相補的な形状を有する。
【0068】
[0093]
図4Hは、1つ又は複数の複雑な形状のセンサ電極302A〜302Dの周囲にパターニングされているセンサ電極301を備えるセンサ電極のアレイ310Hを示す。
図4Hに示すように、センサ電極301は、センサ電極302A〜Dの少なくとも一部の輪郭をなぞる相補的な形状を有する。
図4Iは、センサ電極302A〜302Dの1つ又は複数の中に配置されているセンサ電極301を備えるセンサ電極のアレイ310Iを示す。隣接して位置付けられているセンサ電極間の容量結合は、概して各検知要素121内のセンサ電極の各々の隣接する端部の長さによって左右されるため、センサ電極間の容量結合を最大化するためにセンサ電極の隣接する端部の長さを最大化することが望ましいことが多い。
図4H及び
図4Iは各々、概して、電極間の容量結合を向上するためにセンサ電極の隣接する端部の長さを最大化する狙いで、互いに交互配置又は互いにかみ合っているセンサ電極構成を示す。
【0069】
[0094]
図4J及び
図4Kは各々、それぞれ、1つ又は複数の多角形形状のセンサ電極302A〜302D内に配置されているセンサ電極301を各々が備えるセンサ電極アレイ310J、310Kを含むセンサアレイセット400J、400Kを示す。
図4Kは、センサ電極のアレイ310Kの1つの中のトレース303及び304が、検知領域120の一部にわたって生成される電場及び/又は容量結合の対称性を変化させるために変更されているという点において、
図4Jと異なっている。いくつかの構成において、センサ電極アレイの1つ又は複数は、センサアレイセット内のセンサ電極アレイの中のセンサ電極によって生成される電場を変更するために、隣接するセンサ電極アレイ内のセンサ電極の位置及び配線を変更するために(たとえば、隣接するセンサ電極アレイ内のセンサ電極301及び302A〜Dの鏡像)他の向きにおいて形成することができる。それゆえ、
図4J及び
図4Kは各々、電極間の容量結合を向上するためにセンサ電極の隣接する端部の長さを最大化するために、互いに交互配置又は互いにかみ合っているセンサ電極を有する、別の可能性のあるセンサ電極構成を示す。これによって、いずれかの電極への入力の(たとえば、干渉の)直接結合に対するユーザ入力信号の比を最適化することができる。一実施形態において、
図4I、
図4J及び
図4Kに示すように、センサ電極アレイ310I〜Kは、第2のタイプのセンサ電極(たとえば、センサ電極301)の一部が配置される複数の凹型領域391を含む、第1の電極形状(たとえば、多角形形状)を各々が有する、センサ電極302A〜302Fなどの第1のタイプのセンサ電極を含む。概して、凹型領域391内で第1のタイプのセンサ電極の端部と第2のタイプのセンサ電極との間に形成される間隙は、オーム的分離を保証するのに十分に小さく、センサ電極間の望ましい容量結合を達成するようなサイズになっている。一例において、
図4Jに示すように、センサ電極301は、一定のパターンに配列されており、1つ又は複数の接続セグメント393によって相互接続されている複数の指状部392を含むバックボーン形状を有する。
【0070】
[0095]
図5Aは、かみ合ったセンサ電極を形成するように位置付けられている単層容量型センサデバイスの、複数のセンサ電極301及び302A〜302Eを含むセンサ電極アレイ510Aの代替的な実施形態を示す。示されている実施形態において、センサ電極301はセンサ電極302A〜302Eとかみ合っており、それによって、センサ電極302A〜302Eの各々の1つ又は複数の電極セグメント501と、1つ又は複数のセンサ電極301の各々の電極セグメント502とは、少なくとも1つの方向(たとえば、
図5Aにおける水平方向)において重なっている。一構成において、
図5Aに示すように、センサ電極301は、センサ電極302A〜302Eの各々を少なくとも部分的に囲むセンサ電極301をも含む蛇行した構成を有する。蛇行した構成は、1つ又は複数の隣接するセンサ電極302A〜Eの間で曲がりくねっているとともに、センサ電極302A〜302Eの1つ又は複数を少なくとも部分的に囲んでいるセンサ電極301をも含んでもよい。このセンサ電極構成は、センサ電極301及び302の隣接する端部の長さを最大化して、各検知要素121内のセンサ電極の各対(たとえば、センサ電極302A及びセンサ電極301の一部)の間の容量結合を向上する傾向になる。
【0071】
[0096]他の実施形態において、センサ電極301及び302は、様々な他の向きでかみ合うか又は交互配置されてもよい。
図5Bは、センサ電極のアレイ510Bを示す。一例において、
図5Aに示す実施形態はかみ合っている電極セグメント501及び502の水平の向きを示しているが、他の実施形態において、それぞれ電極301及び302のかみ合っている電極セグメント506及び505などの垂直の向きが使用されてもよい。それゆえ、一実施形態において、センサ電極301はセンサ電極302A〜302Eとかみ合っており、それによって、センサ電極302A〜302Eの各々の1つ又は複数の電極セグメント505と、1つ又は複数のセンサ電極301の各々の電極セグメント506とは、1つの方向(たとえば、
図5Bにおける垂直方向)において重なっている。他の向きのかみ合っている電極が使用されてもよいことを当業者は諒解しよう。
【0072】
[0097]
図5Cは、かみ合っている単層センサ電極パターンの別の実施形態、又はセンサ電極のアレイ510Cを示す。
図5Cに示されている実施形態において、センサ電極301は、センサ電極302A〜302Hとかみ合っている。
図5Aの実施形態と比較すると、
図5Cに示す実施形態では、2つの異なるセンサ電極302がセンサ電極301の一部とかみ合っており、一方で、単一のセンサ電極302が、
図5Aに示す実施形態のセンサ電極301の同じ部分とかみ合っている。他の実施形態において、3つ以上のセンサ電極302がセンサ電極301の各部分とかみ合っていてもよい。
【0073】
[0098]
図6Aは、2つ以上のセンサ電極アレイ610を備えてもよいセンサアレイセット600を概略的に示している。一例において、
図6Aに示すように、容量検知技法を使用することによって入力物体の位置情報を確定するために、4つのセンサ電極アレイ610が検知領域120内に配置されている。センサ電極アレイ610は、図示のように、
図4Aに示すセンサ電極アレイ310Aと同様であってもよく、又は
図4B〜
図4K及び
図5A〜
図5Bに示すような任意の他の同様のセンサアレイ構成若しくはその変形であってもよい。様々な実施形態において、トレース303及び304の各々は、センサコントローラ218(
図2A)に結合されてもよく、それによって、センサアレイセット内のセンサは容量検知のために駆動することができる。トレース303及び304は、
図2A〜
図2Bに関連して上述した、それぞれトレース212及び213の一部を形成してもよく、又はトレース212及び213と置き換わってもよい。
【0074】
[0099]一例において、センサ電極アレイ610内のセンサ電極302A〜302Eは送信機電極として使用されてもよく、センサ電極301は受信機電極として使用されてもよい。センサ電極アレイ610を含む入力デバイスは、一度に1つの送信機電極が送信するか、又は複数の同様に位置付けられている送信機電極が同時に送信するように操作されてもよい。この例において、各センサ電極アレイ610内の複数のセンサ電極302A〜302Eは、1つ又は複数のコード化方式に従って異なる送信機信号を送信し、1つ又は複数のコード化方式は、受信タイプのセンサ電極301によって受信される結果信号に及ぼす送信機信号の複合効果が、独立して確定されることを可能にする。受信機タイプのセンサ電極301は、容量性ピクセルにおける容量結合の測定値を求めるために送信機信号から生成される結果信号を取得するために単数又は複数で操作されてもよく、測定値は、上述したように、入力物体が存在するか否か、及び入力物体の位置情報を確定するのに使用される。結果信号は、一瞬間に、又は検知領域120にわたって分散している様々な検知要素の各々を操作することによって、若しくは他の有用な走査技法によって、受信されてもよい。
【0075】
[0100]
図6Bは、2つ以上のセンサ電極アレイ610を備えるセンサアレイセット650を概略的に示している。センサアレイセット650は
図6Aに示すセンサアレイセット600と同様であるが、遮蔽電極670、並びに様々なトレース及び外部構成要素の相互接続が、外部領域661及び662内など、検知領域120の外部で為されることを可能にするトレース配線方式を含む構成を含む。入力デバイスの製造可能性を向上し、入力デバイスの製造費用を低減して、入力デバイスのデバイス歩留まりを向上するために、検知領域内にジャンパを使用しないようにし、外部構成要素に為される接続を、検知領域120の外部で、且つ電極が形成される基板の端部付近で為されることができるように、すべてのトレースを配線することが望ましい。
【0076】
[0101]
図6Bに示すように、トレース303及び304の配線は、検知領域120の2辺を出る。他の外部構成要素との接続を形成し、センサ電極が配置される基板(たとえば、
図2Aの基板209)の必要とされる全体サイズを低減するのを容易にするためには、検知領域120の単一の辺から出るようにトレースが配線されるようにすることが概して望ましいが、センサ電極アレイ610又はセンサアレイセット650内のセンサ電極の密度又はパターンがより複雑になるため、2辺以上から出るトレース配線方式が必要とされ得る。検知領域120の2辺以上から出るトレースの配線は
図6Bのみに示されているが、センサアレイセットの他の構成のいずれか又はその変形が、このタイプのトレース配線構成から受益し得ることを当業者は諒解しよう。
【0077】
[0102]
図6Bの示されている実施形態において、遮蔽電極670(又はガード電極)は、センサ電極301及び302A〜302Jが形成される表面の部分の上に配置されている。後述する図面において参照符号770、970、1070、1270、1570及び1670として同様にラベリングされている遮蔽電極670は、概して、隣接して位置付けられ、近づけて離間されているトレース及び/又はセンサ電極の間のクロストークを防止又は最小化するために、センサ電極並びに関連する導電性トレース303及び304を互いから遮蔽するのに使用される。遮蔽電極670は、システムグランドなどの実質的に一定の電圧、又は任意の他の実質的に一定の電圧、近傍のセンサ電極及びトレースを互いから遮蔽することが可能である変動電圧に結合されてもよい。概して、遮蔽電極670は、入力物体140(
図1)の入力デバイスのグランドへの結合を向上し、したがって、携帯電話など、入力デバイス100の筐体が入力デバイスユーザの指などの入力物体と十分に電気的に接触していないときに収集される容量検知測定値に見られる多くの場合大きなばらつきを低減する一助とするのに有用である。遮蔽電極670は、互いに結合されているか、又は同様の信号(たとえば、システムグランド)によって駆動されるかのいずれかである、1つ又は複数の電極を含んでもよい。
図6B、及び本明細書に論じる他の図面において、遮蔽電極670の1つ又は複数の部分は外部領域661及び662内でともに結合され、トレース605によって入力デバイス100システムグランド及び/又は入力デバイス100の筐体に接続されてもよい。様々な実施形態において、遮蔽電極が形成される材料は、センサ電極が形成される材料と同じであり、したがって、いくつかの実施形態において、センサ電極パターニング工程の間に同じブランケット材料層から形成することができる。様々な実施形態において、センサ電極、遮蔽電極(複数可)及び導電性配線トレースは、インジウムスズ酸化物(ITO)、細い金属ワイヤ、金属層などなど、実質的に透明な材料又は実質的に光学的に不可視の材料を含んでもよい。
【0078】
[0103]
図7は、2つ以上のセンサ電極アレイ710を備えるセンサアレイセット700を概略的に示している。一例において、
図7に示すように、上述した様々な処理システム110構成要素を使用することによって入力物体の位置情報を確定するために、4つのセンサ電極アレイ710が検知領域120内に配置されている。センサアレイセット700は、
図6Bに示すセンサアレイセット650と同様であるが、
図5Aに示す構成と同様のセンサアレイを含む。センサアレイセット700は、遮蔽電極770、並びに様々なトレース及び外部構成要素の相互接続が、外部領域762内など、検知領域120の外部で為されることを可能にするトレース配線方式を含む。
図7において、遮蔽電極770の1つ又は複数の構成要素は外部領域762内でともに結合され、トレース705によってシステムグランド及び/又は入力デバイス100の筐体に接続されてもよい。一例において、近接する電極303のグループを外部領域ニアの異なる相互接続トレースに接続することも可能であり、それによって、近接する受信機と関連付けられる電極(たとえば、送信機)は、異なる時点又は極性において送信して、ユーザ入力から近接する電極303のグループへの総入力結合を低減又は検出する。
【0079】
[0104]
図8〜
図17Bは、センサ電極セットを形成するのに使用することができるセンサ電極のアレイを形成するために組み合わされる、隣接して位置付けられているセンサ電極のグループに配列される複数のセンサ電極を概して備えるセンサ電極の様々な異なる構成を示す。隣接して位置付けられているセンサ電極の各グループは、1つ又は複数の検知要素121を形成するのに使用される2つ以上のセンサ電極を含んでもよい。いくつかの実施形態において、センサ電極アレイ内のセンサ電極の1つ又は複数は送信機電極として使用されてもよく、他のセンサ電極の1つ又は複数は受信機電極として使用されてもよい。一例において、センサ電極アレイ(たとえば、センサ電極アレイ810、910A〜D、1010A〜D、1010A〜D、1110A〜B、1210A〜D、1310A〜D、1510A〜D、1610A〜D及び1710A〜D)の1つ又は複数の中のセンサ電極802A〜802Dは送信機電極として使用されてもよく、センサ電極801及び805は受信機電極として使用されてもよい。センサ電極アレイを含む入力デバイスは、一度に1つの送信機電極が送信するか、又は複数の同様に位置付けられている送信機電極が同時に送信するように操作されてもよい。この例において、各センサ電極アレイ内の複数のセンサ電極802A〜802Dは、同じ又は異なる送信機信号を送信する。受信機タイプのセンサ電極801及び805は各々、入力物体の位置情報を確定するために容量性ピクセル(たとえば、検知要素121)における容量結合の測定値を求めるための結果信号を取得するために単数又は複数で操作されてもよい。結果信号は、一瞬間に、又はラスタ走査パターン(たとえば、各検知要素を所望の走査パターンで別個に連続してポーリングする)、行ずつの走査パターン、列ずつの走査パターン若しくは他の有用な走査技法で、検知領域120にわたって分散した検知要素の行及び/又は列を走査することによって受信されてもよい。
【0080】
[0105]
図8は、センサ電極801、805及びセンサ電極802のうちの1つなど、3つの隣接して位置付けられているセンサ電極のグループに配列される複数のセンサ電極を備えるセンサ電極アレイ810を示す。
図8の構成において、センサ電極の各グループは、
図8の上部に示すような、2つの検知要素121を形成するのに使用される。示されている実施形態において、センサ電極802A〜802Dは異なるトレース803に個々に結合されており、一方でセンサ電極801及び805は、それぞれ、共通のトレース804A及び804Bを通じて各々ともに結合されている複数のセンサ電極要素801A、805Aを含む。
図8に示すように、各センサ電極からのセンサ電極要素801A、805Aは、グループ内の異なるセンサ電極802(たとえば、センサ電極802A〜802D)に隣接して配置されている。他の実施形態において、各センサ電極要素801A、805Aは、センサ電極要素自体の別個のトレースに別個に結合されてもよい。そのような実施形態において、センサ電極要素の各々は、個々のセンサ電極として、又はより大きなセンサ電極の要素として動作するように構成されてもよい。さらに、センサ電極要素801A、805Aは、センサ電極801又はセンサ電極805のいずれかの一部であるものとして示されているが、他の実施形態において、センサ電極要素は任意の数のセンサ電極を形成するように構成されてもよい。
【0081】
[0106]上述のように、
図2Aに関連して、センサ電極802A〜802Dは送信機信号を送信するように構成されてもよく、一方で、センサ電極801及び805(及び関連するセンサ電極要素)は、送信機信号から生成される結果信号を受信するように構成されてもよい。代替的に、センサ電極801及び/又は805が送信機信号を送信するように構成されてもよく、一方でセンサ電極802A〜802Dが生成された結果信号を受信するように構成されてもよい。
【0082】
[0107]
図8に示すように、センサ電極要素801A及び805Aは各々ともに結合されることができ、それによって、センサ電極要素の各グループの一部の中の上部センサ電極要素はともに結合されてセンサ電極801を形成し、センサ電極要素のグループの一部の中の下部センサ電極要素はともに結合されてセンサ電極805を形成する。他の実施形態において、センサ電極要素は、他の望ましい様式でともに結合されてもよい。たとえば、センサ電極802Aに隣接する下部センサ電極要素がセンサ電極802Bに隣接する上部センサ電極要素に結合されてもよく、センサ電極802Bに隣接する下部センサ電極要素がセンサ電極802Cに隣接する上部センサ電極要素に結合されてもよい。そのような結合パターンはセンサ電極パターン全体を通じて継続してもよく、又はセンサ電極パターンを通じて変化してもよい。
【0083】
[0108]様々な実施形態において、トレースごとに1つのセンサ電極要素を有する構成と比較して、トレースの数は約半分だけ低減し得る。さらに、
図8〜
図17Bに示すセンサ電極パターンは、信号対雑音比の改善、及び/又は他のより従来型の設計よりも小さい入力物体(たとえば、5mmよりも小さい)に対する応答の増大を可能にするより大きな容量性ピクセル応答を可能にすることができる。他の実施形態において、
図8のセンサ電極パターンは、フレックス(flex)内の相互接続バイアの数を低減して(約50パーセント低減する)、センサと処理システム110との間の接続を提供することができる(すなわち、
図2A内の参照符号251)。さらに、
図8のセンサ電極パターンは、容量フレームレートの増大を可能にすることができる。上記のように、本明細書に開示するセンサ電極相互接続方式の1つ又は複数を使用することによって、取得される位置データの精度及び反復可能性に影響を及ぼすことなく、検知領域内の入力物体の位置を検知するのに必要とされるトレース及び/又は電極の数を低減することができる。
【0084】
[0109]
図9Aは、センサ電極アレイ910A〜910Dなど、2つ以上のセンサ電極アレイ910を備えるセンサアレイセット900Aを概略的に示している。
図9Bは、2つ以上のセンサ電極アレイ910を備える、別のセンサアレイセット構成、又はセンサアレイセット900Bを概略的に示している。センサアレイセット900A及び900B内のセンサ電極アレイ910A〜910Dの各々は、
図8に示すセンサ電極アレイ810を含む。センサアレイセット900A内のセンサ電極アレイ910A〜910Dは、隣接するセンサ電極アレイ(たとえば、センサ電極アレイ910A及び910B)内のセンサ電極801及び805が互いに隣接して位置付けられるように方向付けられており、一方でセンサアレイセット900B内のセンサ電極アレイ910A〜910Dは、各々同じ方向に方向付けられている。いくつかの用途において、
図9Bに示すような、反対のタイプのセンサ電極及びそれらのそれぞれのトレースの間のクロストークを低減するために、
図9Aに示すように、センサ電極802又はセンサ電極801及び805などの同じタイプのセンサ電極アレイが互いの付近にあるように、センサ電極アレイを方向付けることが望ましい場合がある。
【0085】
[0110]センサアレイセット900A及び900Bは、遮蔽電極970、並びに様々なトレース及び外部構成要素の相互接続が、外部領域962内など、検知領域120の外部で為されることを可能にするトレース配線方式をも含んでもよい。センサ電極とそれらの関連するトレースとの間に配置されている遮蔽電極970は、センサ電極間のクロストークを低減する一助となることができ、これは、
図9Bに示すような、互いに隣接する反対のタイプのセンサ電極を有する構成に特に有用であり得る。遮蔽電極970の1つ又は複数の構成要素は外部領域962内でともに結合され、トレース905によってシステムグランド及び/又は入力デバイス100の筐体に接続されてもよい。
【0086】
[0111]
図10は、センサ電極アレイ1010A〜1010Dなど、2つ以上のセンサ電極アレイ1010を備えるセンサアレイセット1000を概略的に示している。
図10に示すように、各センサ電極アレイ内のセンサ電極要素801A及び805Aが、第1のセンサ電極(たとえば、電極802A)に隣接している下部センサ電極要素805Aが第2のセンサ電極(たとえば、電極802B)に隣接している上部センサ電極要素805Aに結合され、第2のセンサ電極に隣接している下部センサ電極要素801Aが第3のセンサ電極(たとえば、電極802C)に隣接している上部センサ電極要素801Aに結合され得、以下同様であるように位置付けられているため、センサアレイセット1000内のセンサ電極アレイ1010A〜1010Dの各々は、
図8に示すセンサ電極アレイ810とは概して異なる。そのようなセンサ電極要素の結合パターンはセンサ電極アレイ全体を通じて継続してもよく、又はセンサ電極パターンを通じて変化してもよい。
【0087】
[0112]それゆえ、一例において、容量性イメージセンサは、第1のセンサ電極要素801A、第2のセンサ電極要素805A及び第3のセンサ電極要素801Aを備える第1のセンサ電極セットであって、第1のセンサ電極要素801Aは第3のセンサ電極要素801Aに電気的に結合されている、第1のセンサ電極セットと、第4のセンサ電極802A及び第5のセンサ電極802Bを備える第2のセンサ電極セットであって、第4のセンサ電極802Aは第1のセンサ電極要素801Aと容量結合するように構成されており、第5のセンサ電極802Bは第3のセンサ電極要素801Aと容量結合するように構成されている、第2のセンサ電極セットとを具備してもよい。
図10に示す構成において、第3のセンサ電極要素801Aは、第1のセンサ電極と第2のセンサ電極との間に配置されている。一方、
図8に示す構成において、第2のセンサ電極要素805Aは、第1のセンサ電極801Aと第3のセンサ電極801Aとの間に配置されてもよい。
【0088】
[0113]センサアレイセット1000は、遮蔽電極1070、並びに様々なトレース及び外部構成要素の相互接続が、外部領域1062内など、検知領域120の外部で為されることを可能にするトレース配線方式をも含んでもよい。遮蔽電極1070の1つ又は複数の構成要素は外部領域1062内でともに結合され、トレース1005によってシステムグランド及び/又は入力デバイス100の筐体に接続されてもよい。
【0089】
[0114]
図11Aは、センサ電極アレイ1110A〜1110Bなど、2つ以上のセンサ電極アレイを備えるセンサアレイセット1100を概略的に示している。
図11Bは、センサアレイセット1100内のセンサ電極アレイ1110B内に位置付けられているいくつかのセンサ電極の拡大図である。様々な実施形態において、センサ電極内のセンサ電極要素の1つ又は複数は、センサ電極要素の少なくとも一部の中に配置されており、グランドトレース1120に結合されている接地領域1130(
図11B)を含む。グランドトレース1120は、検知領域120の外部にある外部領域においてともに結合されてもよく、システムグランド及び/又は入力デバイス100の筐体にも接続されてもよい。接地領域1130は、センサ電極1101、1102又は1105からオーム的に分離されている導電層を含んでもよい。一例において、接地領域1130は、センサ電極の各々を形成するようにパターニングされている導電層の一部から形成される。いくつかの構成において、センサ電極1101、1102又は1105の1つ又は複数の中のセンサ電極要素1101A、1102A〜E、1105Aの1つ又は複数は、中に導電層を配置されている領域を少なくとも部分的に囲み、導電層は、システムグランド及び/又は入力デバイス100の筐体に結合されている。一例において、接地領域1130は、センサ電極領域の、最小量の容量検知信号を提供又は受信し、したがって容量検知測定値を劇的に変化させることのない領域であるため、センサ電極要素の中心に配置される。
【0090】
[0115]センサ電極要素内に接地領域1130を加えることによって、センサ電極要素のサイズ、又は実効表面積が低減することになる。概して、センサ電極要素の1つ又は複数の中に接地領域1130を加えることは、信号品質を制御し、受信電極によって受信される信号の変動性を低減するのに重要である、隣接する対向する電極の間の電極面積の比(たとえば、低グランド質量効果)を調整するのに使用することができる。センサ電極要素の1つ又は複数の中に接地領域1130を加えることは、入力物体のシステムグランドへの結合の変動によって生成される測定容量検知信号の変動性を低減するために入力物体のグランド面への結合を改善するために、入力デバイス内のグランド面のサイズを増大させるのにも有用である。センサ電極要素の1つ又は複数の中に接地領域1130を加えることによって、望ましくない信号を短絡することによって1つ又は複数のセンサアレイ内のセンサ電極間のクロストークの量も低減することになり、EMIの望ましくない影響も低減する。
【0091】
[0116]さらに入力デバイス100の一実施形態において、センサ電極アレイ1110A〜Bの各々は、各センサ電極(たとえば、センサ電極1102A〜E)がセンサ電極1101、1105のセンサ電極要素1101A及び1105Aの少なくとも一部と関連付けられるように配列されている複数のセンサ電極を備える。上記構成において、センサ電極の各グループは、
図8の上部に示す構成と同様である、2つの検知要素121(図示せず)を形成するのに使用される。示されている実施形態において、センサ電極1102A〜1102Eは異なるトレース1103に個々に結合されており、一方でセンサ電極1101及び1105は、それぞれ、共通のトレース1104A及び1104Bを通じて各々ともに結合されている複数のセンサ電極要素1101A及び1105Aを含む。示されているように、各センサ電極からのセンサ電極要素1101A、1105Aは、グループ内の異なるセンサ電極1102(たとえば、センサ電極1102A〜1102E)に隣接して配置されている。
【0092】
[0117]他の実施形態において、各センサ電極要素1101A、1105Aは、センサ電極要素自体の別個のトレースに別個に結合されてもよい。そのような実施形態において、センサ電極要素の各々は、個々のセンサ電極として、又はより大きなセンサ電極の要素として動作するように構成されてもよい。さらに、センサ電極要素1101A、1105Aは、センサ電極1101又はセンサ電極1105のいずれかの一部であるものとして示されているが、他の実施形態において、センサ電極要素は任意の数のセンサ電極を形成するように構成されてもよい。上述のように、
図2Aに関連して、センサ電極1102A〜1102Eは送信機信号を送信するように構成されてもよく、一方で、センサ電極1101及び1105(及び関連するセンサ電極要素)は、送信機信号から生成される結果信号を受信するように構成されてもよい。さらに、センサ電極1101及び/又は1105が送信機信号を送信するように構成されてもよく、一方でセンサ電極1102A〜1102Eが生成された結果信号を受信するように構成されてもよい。さらなる実施形態において、電極領域1130は、他の電極(たとえば、1102、1101、1104)によって受信されるべき別個のモードにある送信機信号によって駆動されてもよく、又は電極は、他者では接地されている一方で、いくつかのモードにおける検知に影響を及ぼすために電気的に浮遊(たとえば、オーム的に分離)であってもよい。
【0093】
[0118]
図12Aは、センサ電極アレイ1210A〜1210Dなど、2つ以上のセンサ電極アレイ1210を備えるセンサアレイセット1200Aを概略的に示している。
図12Bは、2つ以上のセンサ電極アレイ1210を備える、別のセンサアレイセット構成、又はセンサアレイセット1200Bを概略的に示している。
図12A〜
図12B内のセンサ電極アレイ1210A〜1210Dの各々は、互い違い又は交互のセンサ電極レイアウトに配列されているセンサ電極801、802及び805を備える。示されているように、センサ電極アレイの各々は、上及び下にある隣接する行に見られるセンサ電極グループの反転した又は鏡写の表現になっている交互の行を含む。互い違い又は交互のセンサ電極レイアウトは、センサ電極要素の各隣接グループの間の交互の電場形成方向に起因して、容量検知感度の向上をもたらすことができると考えられる。一例において、センサ電極アレイ1210A内でセンサ電極802Aが送信機電極であり、上部センサ電極要素801A及び805Aが受信電極である場合、電場は左から右へと生成されることになり、一方で、送信機電極であるセンサ電極802B、並びに受信電極である、上部から2番目のセンサ電極要素801A及び805Aを含む隣接グループは右から左への電場を生成することになる。概して、各センサ電極アレイ内のセンサ電極要素(たとえば、要素801A、802A〜802D、805A)の各々は、
図12Aのセンサ電極アレイ1210Aに示すように、センサ電極要素間に配置されている中心線1221にわたって互い違いになっている。概して、互い違いの各センサ電極801、802、及び805の中心線は他の互い違いのセンサ電極と同一直線上にある必要はないことに留意されたい。
【0094】
[0119]センサアレイセット1200A内のセンサ電極アレイ1210A〜1210Dは、隣接するセンサ電極アレイ(たとえば、センサ電極アレイ1210B及び1210B)内のセンサ電極801及び805が同じ方向に方向付けられるように方向付けられており、一方でセンサアレイセット1200B内のセンサ電極アレイ1210A〜1210Dは各々、隣接するセンサ電極アレイ内の同じセンサ電極要素が互いに隣接して位置付けられるように方向付けられている。いくつかの用途において、
図12Aに示すような、反対のタイプのセンサ電極及びそれらのそれぞれのトレースの間のクロストークを低減するために、
図12Bに示すように、センサ電極802又はセンサ電極801及び805などの同じタイプのセンサ電極が互いの付近にあるように、センサ電極アレイを方向付けることが望ましい場合がある。様々な他の実施形態において、各センサ電極アレイ内のセンサ電極パターンは、他の様式で変化してもよい。たとえば、行ごとの代わりに、各センサ電極アレイ内のセンサ電極パターンは、2行以上ごとに変化してもよい。さらに、センサ電極パターンの各列は
図12Aには同様であるものとして示されているが、他の実施形態において、列は異なってもよい。たとえば、列の少なくとも1つは、他者の鏡像であってもよく、それによって、列の1つ又は複数は列の垂直軸に沿って反転していてもよい。
【0095】
[0120]センサアレイセット1200A及び1200Bは、遮蔽電極1270、並びに様々なトレース及び外部構成要素の相互接続が、外部領域1262内など、検知領域120の外部で為されることを可能にするトレース配線方式をも含んでもよい。遮蔽電極1270の1つ又は複数の構成要素は外部領域1262内でともに結合され、トレース1205によってシステムグランド及び/又は入力デバイス100の筐体に接続されてもよい。
【0096】
[0121]
図8に示す実施形態に関連して説明したように、
図12A〜
図12Bのセンサ電極要素は、各センサ電極要素対の上部センサ電極要素がともに結合され、各センサ電極要素対の下部センサ電極要素がともに結合されるように、ともに結合されている。他の実施形態において、センサ電極要素は、他の様式でともに結合されてもよい。たとえば、第1のセンサ電極に隣接する下部センサ電極要素が第2のセンサ電極に隣接する上部センサ電極要素に結合されてもよく、第2のセンサ電極に隣接する下部センサ電極要素が第3のセンサ電極に隣接する上部センサ電極要素に結合されてもよく、それは
図10に示す互い違いでない構成と同様である。そのような結合パターンは、これらの互い違いの又は交互のセンサ電極レイアウト内のセンサ電極アレイ全体を通じて継続してもよい。
【0097】
[0122]
図13は、センサ電極1301、1302、1303に見られるセンサ電極要素1301A、1302A、1303A及びセンサ電極802のうちの1つなど、4つの隣接して位置付けられているセンサ電極要素のグループに配列される複数のセンサ電極を各々が備えるセンサ電極のアレイ1310A〜1310Dを含むセンサアレイセット1300を示す。
図13の構成において、各グループのセンサ電極は、たとえば、センサ要素802A及び1301A、センサ要素802A及び1302A並びにセンサ電極要素802A及び1303Aを各々が含んでもよい、3つの検知要素121(
図13には示さず)を形成するのに使用される。示されている実施形態において、各センサ電極アレイ内のセンサ電極802A〜802Dの各々は異なるトレース803に個々に結合されており、一方でセンサ電極1301、1302及び1303は、それぞれ、共通のトレース1304A、1304B及び1304Cを通じて各々ともに結合されている複数のセンサ電極要素1301A、1302A、1303Aを備える。示されているように、各センサ電極からのセンサ電極要素1301A、1302A、1303Aは、グループ内の異なるセンサ電極802(たとえば、センサ電極802A〜802D)に隣接して配置されている。他の実施形態において、各センサ電極要素1301A、1302A、1303Aは、センサ電極要素自体の別個のトレースに別個に結合されてもよい。そのような実施形態において、センサ電極要素の各々は、個々のセンサ電極として、又はより大きなセンサ電極の要素として動作するように構成されてもよい。上述のように、
図2Aに関連して、センサ電極802A〜802Dは送信機信号を送信するように構成されてもよく、一方で、センサ電極1301、1302及び1303(及び関連するセンサ電極要素)は、送信機信号から生成される結果信号を受信するように構成されてもよい。代替的に、センサ電極1301、1302、1303が送信機信号を送信するように構成されてもよく、一方でセンサ電極802A〜802Dが生成された結果信号を受信するように構成されてもよい。
【0098】
[0123]
図13に示すセンサ電極構成の他の変形形態において、センサ電極要素は、他の望ましい様式でともに結合されてもよい。たとえば、センサ電極802Aに隣接する下部センサ電極要素がセンサ電極802Bに隣接する上部センサ電極要素に結合されてもよく、センサ電極802Bに隣接する下部センサ電極要素がセンサ電極802Cに隣接する上部センサ電極要素に結合されてもよく、そのような結合パターンはセンサ電極パターン全体を通じて継続してもよく、又はセンサ電極パターンを通じて変化してもよい。さらに、センサ電極パターンの各列は
図13には同様であるものとして示されているが、他の実施形態において、2列以上におけるセンサ電極構成は異なってもよい。たとえば、少なくとも1対の隣接するセンサ電極アレイは、他者の鏡像であってもよく、それによって、列の1つ又は複数は列の垂直軸に沿って、他方のセンサ電極アレイに対して反転していてもよい。
【0099】
[0124]センサアレイセット1300は、遮蔽電極1370、並びに様々なトレース及び外部構成要素の相互接続が、外部領域1362内など、検知領域120の外部で為されることを可能にするトレース配線方式をも含んでもよい。遮蔽電極1370の1つ又は複数の構成要素は外部領域1362内でともに結合され、トレース1305によってシステムグランド及び/又は入力デバイス100の筐体に接続されてもよい。
【0100】
[0125]一実施形態において、
図14に示すように、センサ電極アレイ1400は、センサ電極アレイ内のセンサ電極間により均一な信号応答をもたらす特徴を備えてもよい。
図14は、それぞれセンサ電極1401、1405に見られるセンサ電極要素1401A及び1405A並びにセンサ電極802(たとえば、センサ電極802A〜802D)のうちの1つなど、3つの隣接して位置付けられているセンサ電極要素のグループに各々が配列される複数のセンサ電極を備えるセンサ電極のアレイを含むセンサア電極レイセット1400を示す。
図14の構成において、センサ電極の各グループは、上述と同様に、2つの検知要素121(
図13には示さず)を形成するのに使用される。示されている実施形態において、センサ電極アレイ内のセンサ電極802A〜802Dの各々は異なるトレース803に個々に結合されており、一方でセンサ電極1401及び1405は、それぞれ、共通のトレース1404A及び1404Bを通じて各々ともに結合されている複数のセンサ電極要素1401A、1405Aを備える。上述のように、
図2Aに関連して、センサ電極802A〜802Dは送信機信号を送信するように構成されてもよく、一方で、センサ電極1401、1405(及び関連するセンサ電極要素)は、送信機信号から生成される結果信号を受信するように構成されてもよく、又はその逆であってもよい。
【0101】
[0126]一実施形態において、センサ電極要素1405Aの各々は、センサ電極要素1405Aの本体部1405Bに取り付けられて本体部から伸張している導電性突出部1406を各々含む。この構成において、導電性突出部1406は、接続されていないトレース1404A、又はセンサ電極1405Aとセンサ電極802A〜802Dとの間に配置されている他の同様の要素の位置付けに起因して、センサ電極1401に対する、センサ電極1405によって受信される結果信号の差を一定にするように方向付け及び位置付けされてもよい。それゆえ、いくつかの構成において、導電性突出部1406の1つ又は複数は、1つ又は複数の方向において、センサ電極要素1405Aの本体部1405Bから、隣接して位置付けられているセンサ電極要素1401Aとそのトレース1404Aとの間など、センサ電極要素1401A付近の一部まで伸張してもよい。一構成において、導電性突出部1406は、トレース1404Aに実質的に平行に位置付けられ、及び/又はセンサ電極要素1405Aの本体部1405Bの1つ又は複数の領域から伸張する。導電性突出部1406はトレース1404Aとサイズが同様であってもよく、各センサ電極要素1405Aを形成するのに使用されるのと同じ材料(たとえば、ITOの層)を含んでもよく、したがって、センサ電極要素を形成するのに使用されるパターニング工程の間に形成されてもよい。導電性突出部1406は、代替的に、ボンドワイヤ又は他の同様の導電性材料を含んでもよい。
【0102】
[0127]
図15は、上記
図4Cに関連して例示及び論述したセンサ電極など、分散した電極形状を有するセンサ電極を備える複数のセンサ電極アレイ1510A〜1510Dを含む単層センサアレイセット1500の代替の実施形態を示す。
図15の構成において、各グループのセンサ電極は、たとえば、センサ要素802A及び801A、並びにセンサ電極要素802A及び805Aを各々が含んでもよい、2つの検知要素121(
図13には示さず)を形成するのに使用される。示されている実施形態において、各センサ電極アレイ内のセンサ電極802A〜802Dの各々は異なるトレース1503に個々に結合されており、一方でセンサ電極801及び805は、それぞれ、共通のトレース1504A及び1504Bを通じて各々ともに結合されている複数のセンサ電極要素801A、805Aを備える。様々な実施形態において、
図15に示すセンサ電極801、802A〜802D及び805は、トレース1503、1504A及び1504Bと同じ材料を含んでもよく、及び/又はその電極のジグザグワイヤ形状において同様の断面サイズを有してもよい。様々な実施形態において、センサ電極は、図示のようなジグザグタイプのパターンに対して、様々な他の形状及び設計に配置されてもよい。
図15の実施形態に示すセンサ電極構造は、本明細書に記載する任意の他の実施形態と組み合わされてもよい。
【0103】
[0128]センサアレイセット1500は、遮蔽電極1570、並びに様々なトレース及び外部構成要素の相互接続が、外部領域1562内など、検知領域120の外部で為されることを可能にするトレース配線方式をも含んでもよい。遮蔽電極1570の部分は、外部領域1562においてともに結合され、外部グランド又は入力デバイス100の筐体に結合されてもよいグランドトレース1505に取り付けられることができる。
【0104】
[0129]
図16Aは、上記
図4C及び
図15に示す構成と同様の、分散した電極形状を有するセンサ電極を備える複数のセンサ電極アレイ1610A〜1610Dを含む単層センサアレイセット1600の代替の実施形態を示す。
図16Bは、センサアレイセット1600内のセンサ電極アレイ1610A〜1610Dの1つに見られるセンサ電極のグループの拡大図である。
図16の示されている構成において、センサ電極の各グループは、たとえば、センサ要素802A及び801A、並びにセンサ要素802A及び805Aを各々が含んでもよい、2つの検知要素121(
図16)を形成するのに使用される。センサ電極要素801A及び805Aはセンサ電極801及び805に見られ、このセンサ電極801及び805は共通のトレース1604A及び1604Bを通じて各々ともに結合されている。各センサ電極アレイ内のセンサ電極802A〜802Dの各々は異なるトレース1603に個々に結合されており、センサ電極グループ内のセンサ電極の何らかの物理的又は電気的属性を補償するために異なる電極形状又はパターンを有する2つ以上の電極領域1630及び1631(
図16B)を有してもよい分散した電極形状を含む。
【0105】
[0130]一実施形態において、図示のように、センサ電極802の第1の電極領域1630内の電極材料の面密度は、同じセンサ電極802の第2の電極領域1631内の電極材料の面密度とは異なる。この構成において、センサ電極802の面密度は、同様に位置付けられているセンサ電極要素805Aに対してセンサ電極要素801Aに結合されているトレース1604Aの接続要素1608によってもたらされる追加の電極表面積を補償するために、第2の電極領域1632に対して第1の電極領域1631において調整されている。このように、より高い密度の第2の電極領域1631は、接続要素1608によってもたらされる追加のセンサ電極面積によってもたらされるセンサ電極要素801Aの向上した容量結合を補償するために、隣接するセンサ電極要素805Aに対する向上した容量結合を有することになる。センサ電極の面密度は概して、センサ電極が配置されている単位表面積当たりの電極の表面積の量の測度である。面密度は、概して、隙間のないセンサ電極について約1の値と、ゼロよりも大きい何らかの量との間で変化する(たとえば、1≒面密度(AD)>0)。センサ電極層厚さに露出したセンサ電極層の厚さの直線長さを乗算することによって得られる面積は、センサ電極が配置されている表面に平行であるセンサ電極の表面積に比較すると無視できるものであることが仮定される(すなわち、そうでなければADは1よりも大きい値であり得る)ことが留意されよう。したがって、センサ電極の密度は、センサ電極の1つ又は複数の間の均一な応答の増大をもたらすために変化してもよい。センサ電極802は面密度が異なる領域を有するものとして示されているが、他の実施形態において、他のセンサ電極の1つ又は複数(たとえば、センサ電極801及び/又は805)は異なる面密度を有してもよい。さらに、そのような方法は、本明細書に記載する任意のセンサ電極パターンに適用されてもよい。
【0106】
[0131]様々な実施形態において、
図16Aに示すセンサ電極801、802A〜802D及び805は、トレース1603、1604A及び1604Bと同じ材料から成ってもよい。様々な実施形態において、センサ電極は、図示のようなジグザグタイプのパターンに対して、様々な他の形状及び設計に配置されてもよい。
図16Aの実施形態に示すセンサ電極構造は、本明細書に記載する任意の他の実施形態と組み合わされてもよい。
【0107】
[0132]センサアレイセット1600は、遮蔽電極1670、並びに様々なトレース及び外部構成要素の相互接続が、外部領域1662内など、検知領域120の外部で為されることを可能にするトレース配線方式をも含んでもよい。遮蔽電極1670の、センサ電極とそれらの電極の関連するトレースとの間に配置されている部分は、センサ電極間のクロストークを低減する一助となることができる。
【0108】
[0133]
図17Aは、互いに対して角度のついた向き、又はヘリンボーンの向きを有する複数のセンサ電極グループを備える複数のセンサ電極アレイ1710A〜1710Dを含む単層センサ電極セット1700の代替の実施形態を示す。センサ電極の各グループは、センサ電極要素802A及び801A又は検知電極要素802A及び805Aによって形成されてもよい、1つ又は複数の検知要素121(図示せず)を形成するのに使用されてもよい。
図17Bは、センサ電極アレイ1710Dに見られるセンサ電極のグループの拡大図である。検知領域120の端部1751に対するセンサ電極要素の角度のついた向きは、隣接した対向するトランス容量検知センサ電極のタイプ間のセンサ電極端部長を最大化する一助となることができる。センサ電極802Aの端部1731(
図17B)及びセンサ電極801の端部1732(
図17B)、又はセンサ電極802Aの端部1731(
図17B)及びセンサ電極805の端部1733(
図17B)など、隣接するセンサ電極間の容量結合は主に、対向する電極が近接していることに起因して上記端部に又は付近に生成される電場によって生成されることを当業者は諒解しよう。典型的に、センサ電極の表面積が電極間の容量結合に及ぼす影響ははるかに小さい。それゆえ、センサ電極要素の端部を検知領域120の端部1751(たとえば、垂直端部1751)に対して角度1725(
図17B)において位置合わせさせることによって、端部1732〜1734の長さ1722〜1724は、隣接して位置付けられている端部が検知領域120(たとえば、
図10、
図12などに示す)の端部と位置合わせされているセンサ電極構成よりも増大することができる。いくつかの構成において、隣接して位置付けられているセンサ電極要素801A、802A及び/又は805A間に形成される端部1732、1733及び/又は1734は、センサ電極端部の隣接した又は重なった長さを増大するために非線形(図示せず)である。端部(複数可)が非線形である場合、センサ電極のグループの角度整合は、センサ電極の各グループに見られる主要なサイズの電極(複数可)の主対称軸又は各グループのセンサ電極の対称軸の向きを比較することによって見出されてもよい。
【0109】
[0134]一例において、第1のセンサ電極要素グループ及び第2のセンサ電極要素グループは、180度よりも小さい又は大きい角度において位置合わせされる。一例において、第1のグループは、センサ電極要素802Aの端部1732に隣接して配置されている第1のセンサ電極要素801A及び第2のセンサ電極要素805Aを備え、第2のセンサ電極要素グループは、センサ電極要素802Bの端部1732に隣接して配置されている第1のセンサ電極要素801A及び第2のセンサ電極要素805Aを備え、第1のグループ及び第2のグループ内の端部1732は、180度よりも小さい又は大きい角度において位置合わせされる。上記例において、センサ電極要素802A及び802Bの端部1732の間の角度は、180度よりも小さい又は大きい角度において位置合わせされてもよく、角度は180度から
図17Bに示す角度1725の2倍を減算した角度に等しいものとして定義されてもよい。一例において、センサ電極要素802A及び802Bの端部1732の間の角度は、約90度に等しい。別の例において、センサ電極(たとえば、801、802、805)は180度の角度に方向付けられ、それによって、検知要素11は単一の送信機について側方に、しかし送信機電極の分散の方向に垂直に分散される。さらに、たとえば、
図4Aの実質的に囲む交互の電極が、
図3Cの複数の受信機及び
図17の交互の角度のついた向きと組み合わさって、電極要素設計を作成するように、複数のセンサ設計が組み合わされてもよい。
【0110】
[0135]本明細書に開示するセンサ電極及びセンサ電極要素は、特定の形状及びサイズを有するものとして示され得るが、これらの特定の例示は限定であるようには意図されていない。様々な実施形態において、センサ電極及びセンサ電極要素は、必要な容量結合及び応答を提供することが可能である任意の他の形状を有してもよい。たとえば、単体で又は対向するタイプのセンサ電極の対で使用されてもよいいくつかの異なるセンサ電極形状が
図4A〜
図4K、
図5A〜
図5C、
図8、
図15及び
図16Aに示されており、したがって、本発明の基本範囲から逸脱することなく、本明細書に示す任意の電極形状が、本明細書に示す任意の他の電極形状と併せて使用され得ることを当業者は諒解しよう。さらに、センサ電極及びセンサ電極要素は、同じセンサ電極アレイ内で異なる形状を有してもよい。また他の実施形態において、センサ電極及びセンサ電極要素は、必要な容量結合及び応答を提供するように、任意のサイズであってもよい。さらに、センサ電極及びセンサ電極要素のサイズは、1つのセンサ電極アレイ内で変化してもよい。また他の実施形態において、形状及びサイズは変化してもよい。
【0111】
[0136]
図6B、
図7、
図9A〜
図9B、
図10、
図12A〜
図12B、
図13、
図14及び
図16Aに示すセンサ電極セットはすべて、同じ行内に位置付けられているセンサ電極の接続など、同様に位置付けられているセンサ電極をともに接続する、外部領域(複数可)661、662、762、962、1062、1262、1362、1562及び1662における相互接続方式を示しているが、他の相互接続方式を使用することができるため、この構成は限定であるようには意図されていない。センサ電極セットを含む入力デバイスは、センサ電極セット内の送信機電極の1つ又は複数が一度に送信してもよく、一方で受信機タイプのセンサ電極が、容量性ピクセルにおける容量結合の測定値を求めるために送信機信号から生成される結果信号を取得するために単数又は複数で操作されてもよいように操作されてもよく、測定値は、上述したように、入力物体が存在するか否か、及び入力物体の位置情報を確定するのに使用されることが留意されよう。
【0112】
[0137]本明細書に記載の実施形態及び例は、本発明の技術及びその特定の用途を最良に説明し、それによって当業者が本発明の技術を為して使用することを可能にするために提示された。上記の記載及び例は解説及び例示のみを目的として提示されていることを当業者は認識しよう。記載されているような説明は、排他的であることも、本発明の技術を開示された正確な形態に限定することも意図されてはいない。上記は本発明の実施形態を対象とするが、本発明の他の及びさらなる実施形態を、本発明の基本範囲から逸脱することなく考案することができ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって確定される。