特許第6053003号(P6053003)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6053003
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】伝送システム、伝送装置、及び伝送方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/70 20130101AFI20161219BHJP
【FI】
   H04L12/70 100Z
【請求項の数】9
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2013-48098(P2013-48098)
(22)【出願日】2013年3月11日
(65)【公開番号】特開2014-175924(P2014-175924A)
(43)【公開日】2014年9月22日
【審査請求日】2015年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】特許業務法人藤央特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴田 剛志
(72)【発明者】
【氏名】高橋 清隆
(72)【発明者】
【氏名】木村 昌啓
【審査官】 速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−026829(JP,A)
【文献】 高橋清隆他,仮想ルータモデルによるMPLS−TPとIP/MPLSのインターワーク,電子情報通信学会2013年総合大会講演論文集 通信2,一般社団法人電子情報通信学会,2013年 3月,第88頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
MPLS−TPを用いた伝送網を構成する伝送装置と、
前記伝送装置を制御し、前記伝送網にパスを確立する制御装置と、を備える伝送システムであって
前記MPLS−TPと異なるプロトコルを用いた転送網を構成し、前記プロトコルを用いて自律分散的に前記転送網にパスを確立する転送装置に前記伝送装置が接続され、
前記制御装置と前記転送装置とは、前記転送網に用いられる前記プロトコルを用いて、前記転送網を制御するための制御メッセージを、前記伝送装置を介して送受信し、
前記伝送装置は、
前記転送網に確立されたパスを変更せず維持する維持制御メッセージ又は前記転送網に確立されたパスを変更する変更制御メッセージを含む制御メッセージを前記転送装置から受信した場合、前記受信した制御メッセージを前記制御装置に送信し、
前記制御装置に前記制御メッセージを送信してから所定時間以内に前記制御装置から応答メッセージを受信した場合、前記受信した応答メッセージに基づいて、前記制御装置が正常であるか異常であるかを判定し、
前記受信した制御メッセージが前記維持制御メッセージであるか前記変更制御メッセージであるかを判定し、
前記伝送網に確立されたパスが正常であるか異常であるかを判定し、
前記受信した制御メッセージが前記維持制御メッセージであると判定され、前記制御装置が異常であると判定され、かつ、前記伝送網に確立されたパスが正常であると判定された場合、前記制御装置が異常であることを示す情報を含まない制御メッセージを前記転送装置に送信することによって、前記転送網に確立されたパスを維持できることを前記転送装置に通知し、
前記受信した制御メッセージが前記変更制御メッセージであると判定され、前記制御装置が異常であると判定された場合には、前記伝送網に確立されたパスが正常であるか異常であるかにかかわらず、前記制御装置が異常であることを示す情報を含む制御メッセージを前記転送装置に送信することによって、前記転送網に確立されたパスを変更できないことを前記転送装置に通知することを特徴とする伝送システム。
【請求項2】
請求項1に記載の伝送システムであって、
前記制御装置は、異常から正常に復旧した場合、前記転送網に確立されたパスに関する情報を収集するための収集制御メッセージを前記伝送装置に送信し、
前記伝送装置は、前記収集制御メッセージを受信した場合、前記受信した収集制御メッセージを前記転送装置に送信することを特徴とする伝送システム。
【請求項3】
請求項1に記載の伝送システムであって、
前記伝送装置は、前記MPLS−TPにおいて前記伝送網に確立されたパスの状態を管理するために送受信されるOAMデータを用いて、前記伝送網に確立されたパスが正常であるか異常であるかを判定することを特徴とする伝送システム。
【請求項4】
請求項1に記載の伝送システムであって、
前記転送網に用いられるプロトコルはIP/MPLSプロトコルであり、
前記伝送装置は、前記転送網を制御するためのIPプロトコルであるRIP、OSPF、IS−IS、BGP、LDP、又はRSVPのHELLOメッセージを前記制御装置から受信することによって、前記制御装置が正常であるか異常であるかを判定することを特徴とする伝送システム。
【請求項5】
MPLS−TPを用いた伝送網を構成する伝送装置であって、
前記伝送装置を制御し、前記伝送網にパスを確立する制御装置に接続され、
前記MPLS−TPと異なるプロトコルを用いた転送網を構成し、前記プロトコルを用いて自律分散的に前記転送網にパスを確立する転送装置に接続され、
前記制御装置と前記転送装置とは、前記転送網に用いられる前記プロトコルを用いて、前記転送網を制御するための制御メッセージを、前記伝送装置を介して送受信し、
前記伝送装置は、
前記転送網に確立されたパスを変更せず維持する維持制御メッセージ又は前記転送網に確立されたパスを変更する変更制御メッセージを含む制御メッセージを前記転送装置から受信した場合、前記受信した制御メッセージを前記制御装置に送信し、
前記制御装置に前記制御メッセージを送信してから所定時間以内に前記制御装置から応答メッセージを受信した場合、前記受信した応答メッセージに基づいて、前記制御装置が正常であるか異常であるかを判定し、
前記受信した制御メッセージが前記維持制御メッセージであるか前記変更制御メッセージであるかを判定し、
前記伝送網に確立されたパスが正常であるか異常であるかを判定し、
前記受信した制御メッセージが前記維持制御メッセージであると判定され、前記制御装置が異常であると判定され、かつ、前記伝送網に確立されたパスが正常であると判定された場合、前記制御装置が異常であることを示す情報を含まない制御メッセージを前記転送装置に送信することによって、前記転送網に確立されたパスを維持できることを前記転送装置に通知し、
前記受信した制御メッセージが前記変更制御メッセージであると判定され、前記制御装置が異常であると判定された場合には、前記伝送網に確立されたパスが正常であるか異常であるかにかかわらず、前記制御装置が異常であることを示す情報を含む制御メッセージを前記転送装置に送信することによって、前記転送網に確立されたパスを変更できないことを前記転送装置に通知することを特徴とする伝送装置。
【請求項6】
請求項5に記載の伝送装置であって、
前記制御装置の状態が異常から正常に復旧した場合、前記転送網に確立されたパスに関する情報を収集するための収集制御メッセージが、前記制御装置から前記伝送装置に送信され、
前記伝送装置は、前記収集制御メッセージを受信した場合、前記受信した収集制御メッセージを前記転送装置に送信することを特徴とする伝送装置。
【請求項7】
請求項5に記載の伝送装置であって、
前記MPLS−TPにおいて前記伝送網に確立されたパスの状態を管理するために送受信されるOAMデータを用いて、前記伝送網に確立されたパスが正常であるか異常であるかを判定することを特徴とする伝送装置。
【請求項8】
請求項5に記載の伝送装置であって、
前記転送網に用いられるプロトコルはIP/MPLSプロトコルであり、
前記伝送装置は、前記転送網を制御するためのIPプロトコルであるRIP、OSPF、IS−IS、BGP、LDP、又はRSVPのHELLOメッセージを前記制御装置から受信することによって、前記制御装置が正常であるか異常であるかを判定することを特徴とする伝送装置。
【請求項9】
MPLS−TPを用いた伝送網を構成する伝送装置における制御メッセージの伝送方法であって、
前記伝送装置は、当該伝送装置を制御し、前記伝送網にパスを確立する制御装置に接続され、
前記伝送装置は、前記MPLS−TPと異なるプロトコルを用いた転送網を構成し、前記プロトコルを用いて自律分散的に前記転送網にパスを確立する転送装置に接続され、
前記制御メッセージは、前記転送網を制御するためのメッセージであって、前記制御装置と前記転送装置との間で、前記転送網に用いられる前記プロトコルを用いて、前記伝送装置を介して送受信され、
前記伝送方法は、
前記転送網に確立されたパスを変更せず維持する維持制御メッセージ又は前記転送網に確立されたパスを変更する変更制御メッセージを含む制御メッセージを前記転送装置から受信した場合、前記受信した制御メッセージを前記制御装置に送信し、
前記伝送装置が、前記制御装置に前記制御メッセージを送信してから所定時間以内に前記制御装置から応答メッセージを受信した場合、前記受信した応答メッセージに基づいて、前記制御装置が正常であるか異常であるかを判定し、
前記受信した制御メッセージが前記維持制御メッセージであるか前記変更制御メッセージであるかを判定し、
前記伝送装置が、前記伝送網に確立されたパスが正常であるか異常であるかを判定し、
前記受信した制御メッセージが前記維持制御メッセージであると判定され、前記制御装置が異常であると判定され、かつ、前記伝送網に確立されたパスが正常であると判定された場合、前記伝送装置が、前記制御装置の状態が異常であることを示す情報を含まない制御メッセージを前記転送装置に送信することによって、前記転送網に確立されたパスを維持できることを前記転送装置に通知し、
前記受信した制御メッセージが前記変更制御メッセージであると判定され、前記制御装置が異常であると判定された場合には、前記伝送網に確立されたパスが正常であるか異常であるかにかかわらず、前記伝送装置が、前記制御装置が異常であることを示す情報を含む制御メッセージを前記転送装置に送信することによって、前記転送網に確立されたパスを変更できないことを前記転送装置に通知することを特徴とする伝送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MPLS−TPを用いた伝送網を構成する伝送装置と、伝送装置を制御する制御装置とを有する伝送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ITネットワークを構成する通信装置間でデータを通信する技術として、IP(Internet Protocol)及びMPLS(Multiprotocol Label Switching)が知られている。
【0003】
IPは、IPアドレスを用いて通信装置間でデータ通信する技術であり、詳細は、IETF(Internet Engineering Task Force) RFC(Request for Comments) 791(非特許文献1参照)及びIETF RFC 2460(非特許文献2参照)で規定される。
【0004】
MPLSは、MPLSラベルを用いて通信装置間でデータ通信する技術であり、詳細は、IETF RFC 3031(非特許文献3参照)で規定される。MPLSでは、通信装置間のデータ通信経路はパスと呼ばれ、従来のMPLSでは、IPによってパスが構築されていた。パスの始点となる通信装置及び終点となる通信装置はIPアドレスによって定められる。パスの始点となる通信装置から終点となる通信装置への途中の経路は、始点となる通信装置のIPアドレスから終点となる通信装置のIPアドレスへのIPルーティングに基づいて決定される。
【0005】
MPLSのパス構築には、IETF RFC 5036(非特許文献4参照)で規定されるLDP(Label Distribution Protocol)等のIP層のプロトコルが用いられる。通信装置は、パスの始点となる通信装置と終点となる通信装置の間にパスを構築する場合にIPによるデータ通信を行う。
【0006】
近年、MPLS−TP(MPLS-Transport Profile)という技術の規定作業が進められている(非特許文献5参照)。MPLS−TPでは、IPによってパスが構築されず、ネットワーク制御装置からの設定によってパスが構築される。パスの始点となる通信装置及び終点となる通信装置は、インタフェース等が指定されることによって定められる。また、パスの始点となる通信装置から終点となる通信装置への途中の経路も、通信装置のインタフェース等が指定されることによって定められる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】J. Postel、“IETF RFC 791 Internet Protocol”、[online]、1981年9月、インターネット<http://www.ietf.org/rfc/rfc791.txt>
【非特許文献2】S. Deering 他、“IETF RFC 2460 Internet Protocol, Version 6 (IPv6) Specification”、[online]、1998年12月、インターネット<http://www.ietf.org/rfc/rfc2460.txt>
【非特許文献3】E. Rosen 他、“IETF RFC 3031 Multiprotocol Label Switching Architecture”、[online]、2001年1月、インターネット<http://www.ietf.org/rfc/rfc3031.txt>
【非特許文献4】L. Andersson 他、“IETF RFC 5036 LDP Specification”、[online]、2007年10月、インターネット<http://www.ietf.org/rfc/rfc5036.txt>
【非特許文献5】M. Bocci 他、“IETF RFC 5921 A Framework for MPLS in Transport Networks”、[online]、2010年7月、インターネット<http://www.ietf.org/rfc/rfc5921.txt>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のMPLS(IP/MPLS)を用いる通信網とMPLS−TPを用いる通信網が接続される場合、双方の通信網におけるパスの構築方法が異なるため、従来のMPLSを用いる通信網とMPLS−TPを用いる通信網とを接続するパスを正しく構築することができない。パスを正しく構築するためには、MPLS−TPを用いる通信網におけるネットワーク制御装置からのパスの設定にあわせて、従来のMPLSを用いる通信網のパスを構築するか、従来のMPLSを用いる通信網でパスを構築するIP層のプロトコルとMPLS−TPを用いる通信網のパスを構築するネットワーク制御装置とを連動させる必要がある。
【0009】
従来のMPLSを用いる通信網のパスは、通信装置で実行されるIP層のプロトコルの処理によって構築される。このため、この通信装置は、IP層のプロトコル処理の異常とパスの異常とを同じように扱う。一方、MPLS−TPを用いる通信網のパスは、伝送装置を制御するネットワーク制御装置によって構築される。このため、ネットワーク制御装置における処理の異常は、パスの異常とは同じように扱われない。
【0010】
しかしながら、従来のMPLSを用いる通信網のパスを構築するIP層のプロトコルとMPLS−TPを用いる通信網のパスを構築するネットワーク制御装置とを連動させてパスを構築する場合において、パスの異常として扱われるべきではないネットワーク制御装置におけるIP層のプロトコル処理の異常が、接続先である従来のMPLSを用いる通信網ではパスの異常として扱われてしまう。
【0011】
本発明の目的は、従来のMPLSを用いる通信網及びMPLS−TPを用いる通信網が、IP層のプロトコルとネットワーク制御装置とを連動させて接続される場合であっても、ネットワーク制御装置における処理の異常がパスの異常として扱われず、ネットワークの制御処理とパスによるデータ転送処理とが分離された高信頼な通信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
MPLS−TPを用いた伝送網を構成する伝送装置と、前記伝送装置を制御し、前記伝送網にパスを確立する制御装置と、を備える伝送システムにおいて、前記MPLS−TPと異なるプロトコルを用いた転送網を構成し、前記プロトコルを用いて自律分散的に前記転送網にパスを確立する転送装置に前記伝送装置が接続され、前記制御装置と前記転送装置とは、前記転送網に用いられる前記プロトコルを用いて、前記転送網を制御するための制御メッセージを、前記伝送装置を介して送受信し、前記伝送装置は、前記転送網に確立されたパスを変更せず維持する維持制御メッセージ又は前記転送網に確立されたパスを変更する変更制御メッセージを含む制御メッセージを前記転送装置から受信した場合、前記受信した制御メッセージを前記制御装置に送信し、前記制御装置に前記制御メッセージを送信してから所定時間以内に前記制御装置から応答メッセージを受信した場合、前記受信した応答メッセージに基づいて、前記制御装置が正常であるか異常であるかを判定し、前記受信した制御メッセージが前記維持制御メッセージであるか前記変更制御メッセージであるかを判定し、前記伝送網に確立されたパスが正常であるか異常であるかを判定し、前記受信した制御メッセージが前記維持制御メッセージであると判定され、前記制御装置が異常であると判定され、かつ、前記伝送網に確立されたパスが正常であると判定された場合、前記制御装置が異常であることを示す情報を含まない制御メッセージを前記転送装置に送信することによって、前記転送網に確立されたパスを維持できることを前記転送装置に通知し、前記受信した制御メッセージが前記変更制御メッセージであると判定され、前記制御装置が異常であると判定された場合には、前記伝送網に確立されたパスが正常であるか異常であるかにかかわらず、前記制御装置が異常であることを示す情報を含む制御メッセージを前記転送装置に送信することによって、前記転送網に確立されたパスを変更できないことを前記転送装置に通知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡潔に説明すれば、下記の通りである。すなわち、従来のMPLSを用いる通信網及びMPLS−TPを用いる通信網が。IP層のプロトコルとネットワーク制御装置とを連動させて接続される場合であっても、ネットワーク制御装置における処理の異常がパスの異常として扱われず、ネットワークの制御処理とパスによるデータ転送処理とが分離された高信頼な通信システムを提供できる。
【0014】
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施例の通信システムの説明図である。
図2】本発明の実施例のパケットトランスポート装置の構成の説明図である。
図3】本発明の実施例のネットワーク制御装置の構成の説明図である。
図4】本発明の実施例のパケットトランスポート装置が保持するパス管理テーブルの説明図である。
図5】本発明の実施例のパケットトランスポート装置が保持するIPプロトコル管理テーブルの説明図である。
図6】本発明の実施例のネットワーク制御装置が保持するパス管理テーブルの説明図である。
図7】本発明の実施例のネットワーク制御装置が保持するIPプロトコル管理テーブルの説明図である。
図8】本発明の実施例のネットワーク制御装置に異常が発生した場合の制御メッセージの通信処理のシーケンス図である。
図9】本発明の実施例の本発明の実施例のMPLS−TP通信網のパスに異常が発生した場合の通信処理のシーケンス図である。
図10】本発明の実施例のパケットトランスポート装置のルータ用入力インタフェース又はMPLS−TP用入力インタフェースからデータを受信した場合のパケットトランスポート装置の処理のフローチャートである。
図11】本発明の実施例のパケットトランスポート装置が受信した制御メッセージをネットワーク制御装置に送信した後の処理のフローチャートである。
図12】本発明の実施例のパケットトランスポート装置のネットワーク制御装置用インタフェースからデータを受信した場合のパケットトランスポート装置の処理のフローチャートである。
図13】本発明の実施例のネットワーク制御装置の入力インタフェースからデータを受信した場合のネットワーク制御装置の処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実質的に同一な箇所には同じ符号を付与し、説明を繰り返さないこととする。
【0017】
本発明の実施例を図1図13を用いて説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施例の通信システムの説明図である。
【0019】
本実施例の通信システムは、MPLS(IP/MPLS)を用いたMPLS通信網(転送網)100A及び100B(以下、総称してMPLS通信網100という)を構成するルータ(転送装置)101A及び101B(以下、総称してルータ101という)と、MPLS−TPを用いたMPLS−TP通信網(伝送網)200を構成するパケットトランスポート装置(伝送装置)201A及び201B(以下、総称してパケットトランスポート装置201という)と、パケットパケットトランスポート装置201を制御するネットワーク制御装置301(制御装置)と、を備える。
【0020】
MPLS通信網100では複数のルータ101が自律分散的にパスを確立する。MPLS−TP通信網200ではネットワーク制御装置301がパスを確立する。ネットワーク制御装置301は、MPLS通信網100のパスとMPLS−TP通信網200のパスとをマッピングし、当該MPLS−TP通信網200のパス上に位置するパケットトランスポート装置201にマッピング結果を設定する。これによって、MPLS通信網100Aに接続される図示しないユーザサイトと、当該MPLS通信網100AにMPLS−TP通信網200を介して接続されるMPLS通信網100Bに接続される図示しないユーザサイトとの間で、データが送受信される。
【0021】
本実施例では、自律分散的にパスが確立されるネットワークとして、MPLS通信網100を例示したが、通信に用いるプロトコルがMPLS−TP通信網200のプロトコルと異なるネットワークであれば、これに限定されない。自律分散的にパスが確立されるネットワークは、レイヤ2又はレイヤ3の宛先情報に基づきデータを通信するネットワークであればよい。例えば、このネットワークは、MACアドレス、IPアドレス、又はMPLSラベルを用いてデータを通信するネットワークであればよい。
【0022】
図1に示すルータ101A及び101B、並びにパケットトランスポート装置201A及び201Bは、MPLS通信網100とMPLS−TP通信網200との間の境界に位置し、ルータ101Aとパケットトランスポート装置201Aとは互いに接続され、ルータ101Bとパケットトランスポート装置201Bとは互いに接続される。
【0023】
ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201に図示しないネットワークを介して接続される。
【0024】
ルータ101は、パケットトランスポート装置201にIPプロトコルによる制御メッセージを送信する。本実施例では、制御メッセージは、MPLS通信網100に確立されたパスを変更せず維持する維持制御メッセージ及びMPLS通信網100に確立されたパスを変更する変更制御メッセージ等を含む。なお、変更制御メッセージは、MPLS通信網100に新たにパスを設定する場合にもルータ101から送信される。また、ルータ101は、これら以外の制御メッセージをパケットトランスポート装置201に送信してもよい。
【0025】
パケットトランスポート装置201は、ルータ101から送信された制御メッセージを受信すると、受信した制御メッセージをネットワーク制御装置301に送信する。
【0026】
ネットワーク制御装置301は、受信した制御メッセージが変更制御メッセージである場合、変更後のMPLS通信網100のパスに対応して、MPLS−TP通信網200のパスを確立し、変更後のMPLS通信網100のパスと確立したMPLS−TP通信網200のパスとのマッピングを、パケットトランスポート装置201に設定するためのパス制御データを、パケットトランスポート装置201に送信する。また、ネットワーク制御装置301は、変更制御メッセージに対する応答であり、自身の状態が正常か異常かを示す情報を含む応答メッセージをパケットトランスポート装置201に送信する。
【0027】
また、ネットワーク制御装置301は、受信した制御メッセージが維持制御メッセージである場合、自身の状態が正常か異常かを示す情報を含む制御メッセージを、維持制御メッセージの応答としてパケットトランスポート装置201を介してルータ101に送信する。
【0028】
なお、ネットワーク制御装置301は、図示しないプロセッサ及び記憶領域を有する。
【0029】
図2は、本発明の実施例のパケットトランスポート装置201の構成の説明図である。
【0030】
パケットトランスポート装置201は、ルータ用入力インタフェース202、第1入力データ解析部203、パス制御データ処理部204、IPプロトコル処理部205、ネットワーク制御装置用インタフェース206、第1パス解析部207、パス管理テーブル208、IPプロトコル管理テーブル209、MPLS−TP用出力インタフェース210、第1出力データ転送部211、IPプロトコル作成部212、MPLS−TP用入力インタフェース213、第2入力データ解析部214、OAM(Operation, Administration, and Maintenance)終端部215、OAM作成部216、第2パス解析部217、第2出力データ転送部218、及びルータ用出力インタフェース219を有する。
【0031】
まず、ルータ用入力インタフェース202が受信したデータの流れについて説明する。
【0032】
ルータ用入力インタフェース202は、MPLS通信網100に接続され、MPLS通信網100からフレームを受信するインタフェースである。
【0033】
ルータ用入力インタフェース202は、MPLS通信網100から受信したフレームを第1入力データ解析部203に入力する。
【0034】
第1入力データ解析部203は、ルータ用入力インタフェース202から入力されたフレームがIPフレームであるかMPLSフレームであるかを判定する。
【0035】
ルータ用入力インタフェース202から入力されたフレームがIPフレームであると判定された場合、第1入力データ解析部203は、ルータ用入力インタフェース202から入力されたフレームがIP制御メッセージであると判定し、ルータ用入力インタフェース202から入力されたフレームをネットワーク制御装置用インタフェース206を介してネットワーク制御装置301に送信する。
【0036】
ルータ用入力インタフェース202から入力されたフレームがMPLSフレームであると判定された場合、第1入力データ解析部203は、ルータ用入力インタフェース202から入力されたフレームがユーザフレームであると判定し、ルータ用入力インタフェース202から入力されたフレームをMPLS−TP通信網200を介して宛先まで送信すべく、第1パス解析部207に入力する。
【0037】
第1パス解析部207は、第1入力データ解析部203から入力されたMPLSフレームを解析し、パス管理テーブル208を参照して、入力されたMPLSフレームに含まれるMPLSラベル(入力ラベル)に対応するMPLSラベル(出力ラベル)を特定し、当該MPLSフレームを出力するMPLS−TP用出力インタフェース210を特定する。パス管理テーブル208には、入力ラベル及び出力ラベルとMPLS−TP通信網200に確立されたパスとの対応関係、及び当該パスの状態が登録される。パス管理テーブル208は、図4で詳細に説明する。
【0038】
そして、第1パス解析部207は、特定した出力ラベルを当該フレームに付与するフレーム処理を実行したMPLSフレームを、第1出力データ転送部211に入力する。
【0039】
第1出力データ転送部211は、入力されたMPLSフレームを、第1パス解析部207によって特定されたMPLS−TP用出力インタフェース210を介してMPLS−TP通信網200内に送信する。
【0040】
次に、ネットワーク制御装置用インタフェース206が受信したデータの流れについて説明する。
【0041】
ネットワーク制御装置用インタフェース206は、ネットワーク制御装置301から送信された制御データを受信、及び、ネットワーク制御装置301に制御データを送信するインタフェースである。
【0042】
ネットワーク制御装置用インタフェース206は、ネットワーク制御装置301から送信された制御データを受信した場合、受信した制御データがIP制御メッセージであるか、MPLS−TP通信網200のパスを制御するためのパス制御メッセージであるかを判定する。ネットワーク制御装置用インタフェース206は、受信した制御データがIP制御メッセージであると判定された場合、受信した制御データをIPプロトコル処理部205に入力する。
【0043】
IPプロトコル処理部205は、入力された制御データを解析し、解析結果をIPプロトコル管理テーブル209に登録し、入力された制御データをIPプロトコル作成部212に入力する。具体的には、ネットワーク制御装置301によって送信されるIP制御メッセージはネットワーク制御装置301の状態が正常か異常かを示す情報を含むので、IPプロトコル処理部205は、ネットワーク制御装置301の状態をIPプロトコル管理テーブル209に登録する。なお、IPプロトコル管理テーブル209は、図5で詳細に説明する。また、ネットワーク制御装置301によって送信されるIP制御メッセージは、例えば、MPLS通信網100を制御するためのIPプロトコルであるRIP、OSPF、IS−IS、BGP、LDP、又はRSVPのHELLOメッセージに相当する。
【0044】
IPプロトコル作成部212は、IPプロトコル管理テーブル209及びパス管理テーブル208を参照し、これらのテーブルの参照結果に対応するIPプロトコルによるIP制御メッセージを作成し、作成したIP制御メッセージを第2出力データ転送部218に入力する。第2出力データ転送部218は、入力されたIP制御メッセージを、ルータ用出力インタフェース219を介してルータ101に送信する。
【0045】
ネットワーク制御装置用インタフェース206は、受信した制御データがパス制御メッセージであると判定された場合、受信したパス制御メッセージをパス制御データ処理部204に入力する。
【0046】
パス制御データ処理部204は、入力されたパス制御データに基づいてパス管理テーブル208を更新する。
【0047】
次に、MPLS−TP用入力インタフェース213が受信したデータの流れについて説明する。
【0048】
MPLS−TP用入力インタフェース213は、MPLS−TP通信網200からMPLSフレームを受信するインタフェースである。MPLS−TP用入力インタフェース213は、受信したMPLSフレームを第2入力データ解析部214に入力する。
【0049】
第2入力データ解析部214は、入力されたMPLSフレームがユーザフレームであるかOAMフレームであるかを判定する。
【0050】
第2入力データ解析部214は、入力されたMPLSフレームがユーザフレームであると判定された場合、入力されたMPLSフレームを第2パス解析部217に入力する。
【0051】
第2パス解析部217は、入力されたMPLSフレームを解析し、パス管理テーブル208を参照して、入力されたMPLSフレームに含まれるMPLSラベル(入力ラベル)に対応するMPLSラベル(出力ラベル)を特定し、当該MPLSフレームを出力するルータ用出力インタフェース219を特定する。そして、第2パス解析部217は、特定した出力ラベルを当該フレームに付与するフレーム処理を実行したMPLSフレームを、第2出力データ転送部218に入力する。
【0052】
第2出力データ転送部218は、入力されたMPLSフレームを、第2パス解析部217によって特定されたルータ用出力インタフェース219を介してルータ101に送信する。
【0053】
第2入力データ解析部214は、入力されたMPLSフレームがOAMフレームであると判定された場合、入力されたMPLSフレームをOAM終端部215に入力する。
【0054】
OAM終端部215は、入力されたMPLSフレーム(OAMフレーム)を終端し、OAMフレームによって特定されるMPLS−TP通信網200のパスの状態をパス管理テーブル208に登録する。ここで、OAM終端部215は、OAMフレームによって特定されるMPLS−TP通信網200のパスの状態を示すパス状態通知を、ネットワーク制御装置用インタフェース206を介してネットワーク制御装置301に送信する。
【0055】
OAM作成部216は、前回OAMフレームを送信してから所定時間経過した場合には、OAMフレームを作成し、作成したOAMフレームをMPLS−TP用出力インタフェース210を介してMPLS−TP通信網200に送信する。
【0056】
図3は、本発明の実施例のネットワーク制御装置301の構成の説明図である。
【0057】
ネットワーク制御装置301は、入力インタフェース302、入力データ解析部303、IPプロトコル処理部304、パス管理テーブル305、IPプロトコル管理テーブル306、出力インタフェース307、出力データ転送部308、及びIPプロトコル作成部309を有する。
【0058】
入力インタフェース302は、パケットトランスポート装置201から制御データを受信するインタフェースである。入力インタフェース302は、受信した制御データを入力データ解析部303に入力する。
【0059】
入力データ解析部303は、入力された制御データを解析し、入力された制御データがIPフレーム(IP制御メッセージ)であるか、パス状態通知であるかを判定する。
【0060】
入力データ解析部303は、入力された制御データがIPフレーム、すなわちIP制御メッセージであると判定された場合、入力されたIP制御メッセージをIPプロトコル処理部304に入力する。
【0061】
IPプロトコル処理部304は、入力されたIP制御メッセージを解析し、解析結果をIPプロトコル管理テーブル306に登録し、入力されたIP制御メッセージをIPプロトコル作成部309に入力する。具体的には、IPプロトコル処理部304は、IP制御メッセージが変更制御メッセージである場合には、変更後のMPLS通信網100のパス及び変更するMPLS−TP通信網200のパスに関する情報等をIPプロトコル管理テーブル306に登録する。なお、IPプロトコル管理テーブル306は、図7で詳細に説明する。
【0062】
そして、IPプロトコル作成部309は、IPプロトコル管理テーブル306及びパス管理テーブル305を参照し、これらのテーブルの参照結果に対応するIPプロトコルによるIP制御メッセージ及びパス制御メッセージ(制御データ)を作成し、作成した制御データを出力データ転送部308に入力する。出力データ転送部308は、入力された制御データを、出力インタフェース307を介してパケットトランスポート装置201に送信する。
【0063】
入力データ解析部303は、入力された制御データがパス状態通知であると判定された場合、パス状態通知が示すMPLS−TP通信網200のパスの状態をパス管理テーブル305に登録する。なお、パス管理テーブル305は、図6で詳細に説明する。
【0064】
図4は、本発明の実施例のパケットトランスポート装置201が保持するパス管理テーブル208の説明図である。
【0065】
パス管理テーブル208は、MPLS入力ラベル401、MPLS出力ラベル402、出力インタフェース403、該当パス404、及びパス状態405を含む。
【0066】
パス管理テーブル208は、パケットトランスポート装置201における入力ラベルと出力ラベルとの対応関係、並びに入力ラベル及び出力ラベルに対応するMPLS−TP通信網200のパスの状態等を管理するためのテーブルである。
【0067】
MPLS入力ラベル401には、入力ラベルが登録される。MPLS出力ラベル402には、MPLS入力ラベル401に登録された入力ラベルに対応する出力ラベルが登録される。出力インタフェース403には、入力ラベルが付与されたMPLSフレームが出力されるMPLS−TP用出力インタフェース210又はルータ用出力インタフェース219の識別子が登録される。
【0068】
該当パス404には、MPLS入力ラベル401に登録された入力ラベル及びMPLS出力ラベル402に登録された出力ラベルに対応するMPLS−TP通信網200のパスの識別子が登録される。パス状態405には、該当パス404に登録された識別子によって識別されるMPLS−TP通信網200のパスの状態が正常か異常かを示すパス状態情報が登録される。
【0069】
パス状態405に登録される情報は、パケットトランスポート装置201がMPLS−TP通信網200を介して受信するOAMフレームによって更新される。
【0070】
図5は、本発明の実施例のパケットトランスポート装置201が保持するIPプロトコル管理テーブル209の説明図である。
【0071】
IPプロトコル管理テーブル209は、ルータ101又はネットワーク制御装置301から送信されたIPプロトコルによるIP制御メッセージをネットワーク制御装置301又はルータ101に送信するために必要な情報、及びネットワーク制御装置301の状態等を管理するためのテーブルである。
【0072】
IPプロトコル管理テーブル209は、対向ルータ501、宛先ネットワーク502、ネットマスク503、出力インタフェース504、ネクストホップ505、ネットワーク制御装置506、制御装置状態507、該当パス508、及びパス状態509を含む。
【0073】
対向ルータ501には、パケットトランスポート装置201に接続されたルータ101のIPアドレスが登録される。宛先ネットワーク502には、IP制御メッセージの宛先となるネットワークのIPアドレスが登録される。ネットマスク503には、宛先ネットワーク502に登録されたネットワークのIPアドレスのネットマスクが登録される。出力インタフェース504には、IP制御メッセージが出力されるルータ用出力インタフェース219、又はネットワーク制御装置用インタフェース206の識別子が登録される。
【0074】
ネクストホップ505には、IP制御メッセージの次の中継点のIPアドレスが登録される。ネットワーク制御装置506には、IP制御メッセージの送信元又は送信先となるネットワーク制御装置301の識別子が登録される。制御装置状態507には、ネットワーク制御装置506に登録された識別子によって識別されるネットワーク制御装置301が正常か否かを示す制御装置状態情報が登録される。
【0075】
該当パス508には、IP制御メッセージが通信されるMPLS通信網100のパスに対応するMPLS−TP通信網200のパスの識別子が登録される。パス状態509には、該当パス508に登録された識別子によって識別されるMPLS−TP通信網200のパスの状態が正常か異常かを示すパス状態情報が登録される。
【0076】
なお、制御装置状態507に登録される制御装置状態情報は、ネットワーク制御装置301から送信されるIP制御メッセージに基づいて、パケットトランスポート装置201によって更新される。
【0077】
また、パス状態509に登録されるパス状態情報は、パケットトランスポート装置201がMPLS−TP通信網200を介して受信するOAMフレームに基づいて、パケットトランスポート装置201によって更新される。
【0078】
図6は、本発明の実施例のネットワーク制御装置301が保持するパス管理テーブル305の説明図である。
【0079】
パス管理テーブル305には、ネットワーク制御装置301によって管理されるパケットトランスポート装置201が保持するパス管理テーブル208の内容が登録される。
【0080】
パス管理テーブル305は、パケットトランスポート装置601、MPLS入力ラベル602、MPLS出力ラベル603、出力インタフェース604、該当パス605、及びパス状態606を含む。
【0081】
パケットトランスポート装置601には、ネットワーク制御装置301によって管理されるパケットトランスポート装置201の識別子が登録される。MPLS入力ラベル602、MPLS出力ラベル603、出力インタフェース604、該当パス605、及びパス状態606は、図4で説明したパス管理テーブル208のMPLS入力ラベル401、MPLS出力ラベル402、出力インタフェース403、該当パス404、及びパス状態405と同じであるので、説明を省略する。
【0082】
なお、パス状態606に登録されたパス状態情報は、ネットワーク制御装置301がパケットトランスポート装置201から受信するパス状態通知に基づいて更新される。
【0083】
図7は、本発明の実施例のネットワーク制御装置301が保持するIPプロトコル管理テーブル306の説明図である。
【0084】
IPプロトコル管理テーブル306には、ネットワーク制御装置301によって管理されるパケットトランスポート装置201が保持するIPプロトコル管理テーブル209の内容が登録される。
【0085】
IPプロトコル管理テーブル306は、対向ルータ701、宛先ネットワーク702、ネットマスク703、出力インタフェース704、ネクストホップ705、該当パス706、及びパス状態707を含む。
【0086】
対向ルータ701、宛先ネットワーク702、ネットマスク703、出力インタフェース704、ネクストホップ705、該当パス706、及びパス状態707は、図5で説明したIPプロトコル管理テーブル209の対向ルータ501、宛先ネットワーク502、ネットマスク503、出力インタフェース504、ネクストホップ505、該当パス508、及びパス状態509と同じであるので、説明を省略する。
【0087】
なお、パス状態707に登録されたパス状態情報は、ネットワーク制御装置301がパケットトランスポート装置201から受信するパス状態通知に基づいて更新される。
【0088】
図8は、本発明の実施例のネットワーク制御装置301に異常が発生した場合の制御
メッセージの通信処理のシーケンス図である。
【0089】
まず、ネットワーク制御装置301が正常である場合の制御メッセージの通信処理について説明する。
【0090】
ルータ101は、MPLS通信網100のパスを変更せず維持する維持制御メッセージをパケットトランスポート装置201に送信し、パケットトランスポート装置201は、ルータ101から送信された維持制御メッセージを受信する(801)。なお、維持制御メッセージはIPプロトコルによるデータである。
【0091】
パケットトランスポート装置201は、ルータ101から送信された維持制御メッセージを受信した場合、受信した維持制御メッセージをネットワーク制御装置301に送信し、ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201から送信された維持制御メッセージを受信する(802)。
【0092】
ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201から送信された維持制御メッセージを受信した場合、自身の状態及びMPLS−TP通信網200のパスの状態がいずれも正常であるため、正常応答メッセージをパケットトランスポート装置201に送信する(803)。なお、正常応答メッセージは、IPプロトコルによるデータであり、制御メッセージの一種である。
【0093】
ここで、MPLS−TP通信網200のパスの状態の判定方法について説明する。維持制御メッセージには、送信元のルータ101のIPアドレス及びMPLSラベルが含まれる。ネットワーク制御装置301は、IPプロトコル管理テーブル306のレコードのうち、対向ルータ701に登録されたルータのIPアドレスが送信元のルータ101のIPアドレスと一致し、該当パス706がMPLSラベルとパス管理テーブル305により示される該当パス605と一致するレコードを特定する。そして、ネットワーク制御装置301は、特定したレコードのパス状態707に登録されたパス状態情報が正常を示すか異常を示すかを判定することによって、MPLS−TP通信網200のパスの状態を判定する。
【0094】
パケットトランスポート装置201は、ネットワーク制御装置301から送信された正常応答メッセージを受信した場合、受信した正常応答メッセージをルータ101に送信する(804)。
【0095】
ルータ101は、MPLS通信網100のパスを変更する場合には、変更制御メッセージをパケットトランスポート装置201に送信し、パケットトランスポート装置201は、ルータ101から送信された変更制御メッセージを受信する(811)。変更制御メッセージは、IPプロトコルによるデータである。
【0096】
パケットトランスポート装置201は、ルータ101から送信された変更制御メッセージを受信した場合、受信した変更制御メッセージをネットワーク制御装置301に送信し、ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201から送信された変更制御メッセージを受信する(812)。
【0097】
ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201から送信された変更制御メッセージを受信した場合、自身の状態及びMPLS−TP通信網200のパスの状態がいずれも正常であるため、正常応答メッセージをパケットトランスポート装置201に送信する(813)。
【0098】
パケットトランスポート装置201は、ネットワーク制御装置301から送信された正常応答メッセージを受信した場合、受信した正常応答メッセージをルータ101に送信する(814)。
【0099】
また、上記したように、ネットワーク制御装置301は、受信した変更制御メッセージに基づいて、MPLS−TP通信網200のパスの設定処理を実行する。具体的には、ネットワーク制御装置301は、受信した変更制御メッセージが示す変更後のMPLS通信網100に対応付けるMPLS−TP通信網200のパスを確立する。そして、ネットワーク制御装置301は、変更後のMPLS通信網100のパス及び確立されたMPLS−TP通信網200のパスに基づいてパス管理テーブル305及びIPプロトコル管理テーブル306を更新する。
【0100】
そして、ネットワーク制御装置301は、確立したMPLS−TP通信網200のパスを構成するパケットトランスポート装置201に、これらのパスの対応関係を設定し、更新後のパス管理テーブル305及びIPプロトコル管理テーブル306に基づいてパス管理テーブル208及びIPプロトコル管理テーブル209を更新するためのパス制御データを送信する(815)。
【0101】
パケットトランスポート装置201は、ネットワーク制御装置301から送信されたパス制御データを受信した場合、受信したパス制御データに基づいてパスの対応関係を設定し、パス管理テーブル208及びIPプロトコル管理テーブル209を更新し、ネットワーク制御装置301に正常応答メッセージを送信する(816)。
【0102】
次に、ネットワーク制御装置301に異常が発生した場合の制御メッセージの通信処理について説明する。
【0103】
ネットワーク制御装置301で異常が発生し(820)、ネットワーク制御装置301は、発生した異常によって制御メッセージに対する応答メッセージを送信できなくなったものとする。
【0104】
パケットトランスポート装置201は、ルータ101から送信された維持制御メッセージを受信し(821)、受信した維持制御メッセージをネットワーク制御装置301に送信する(822)。
【0105】
ネットワーク制御装置301は,パケットトランスポート装置201から送信された維持制御メッセージを受信した場合、異常が発生しているため、受信した維持制御メッセージに対する応答メッセージを正しく送信できない。
【0106】
パケットトランスポート装置201は、維持制御メッセージを送信してから所定時間経過しても応答メッセージを受信しない場合、ネットワーク制御装置301の状態が異常であると判断し、IPプロトコル管理テーブル209の制御装置状態507に登録された制御装置状態情報を、ネットワーク制御装置301の状態が異常であることを示すように更新する。具体的には、パケットトランスポート装置201は、IPプロトコル管理テーブル209のレコードのうち、対向ルータ501に登録されたルータのIPアドレスが受信した維持制御メッセージの送信元のルータ101のIPアドレスと一致し、該当パス508がMPLSラベルとパス管理テーブル208により示される該当パス404と一致するレコードを特定する。そして、パケットトランスポート装置201は、特定したレコードの制御装置状態507に登録された制御装置状態情報が異常を示すように更新する。
【0107】
そして、パケットトランスポート装置201は、受信した維持制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスのパス状態情報が正常を示すので、ネットワーク制御装置301に異常が発生しているにもかかわらず、正常応答メッセージをルータ101に送信する(823)。これは、ネットワーク制御装置301に異常が発生していても、MPLS−TP通信網200のパスを介してユーザデータを通信できるため、ルータ101にネットワーク制御装置301で異常が発生したことを通知し、ユーザデータの通信を停止する必要がないからである。なお、パケットトランスポート装置201は、受信した維持制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスのパス状態情報が異常を示す場合、ユーザデータの通信は不可能であるので、異常応答メッセージをルータ101に送信する。
【0108】
次に、ネットワーク制御装置301に異常が発生している間に、ルータ101から変更制御メッセージが送信された場合について説明する。
【0109】
パケットトランスポート装置201は、ルータ101から送信された変更制御メッセージを受信し(831)、受信した変更制御メッセージをネットワーク制御装置301に送信する(832)。
【0110】
ネットワーク制御装置301は,パケットトランスポート装置201から送信された変更制御メッセージを受信した場合、異常が発生しているため、受信した変更制御メッセージに対する応答メッセージを正しく送信できない。
【0111】
パケットトランスポート装置201は、変更制御メッセージを送信してから所定時間経過しても応答メッセージを受信しない場合、ネットワーク制御装置301の状態が異常であると判断し、IPプロトコル管理テーブル209を更新する。IPプロトコル管理テーブル209の更新処理は、上記したパケットトランスポート装置201が維持制御メッセージに対応する応答メッセージをネットワーク制御装置301から受信しない場合に実行されるIPプロトコル管理テーブル209の更新処理と同じであるので、説明を省略する。
【0112】
そして、パケットトランスポート装置201は、受信した変更制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスのパス状態情報が正常を示すか異常を示すかにかかわらず、異常応答メッセージをルータ101に送信する(833)。これは、ネットワーク制御装置301に異常が発生している場合には、ネットワーク制御装置301がMPLS−TP通信網200のパスを変更することができないので、変更制御メッセージを送信したルータ101に、MPLS−TP通信網200のパスを変更できない旨を通知する必要があるためである。
【0113】
次に、ネットワーク制御装置301に発生した異常が復旧した場合について説明する。
【0114】
ネットワーク制御装置301は、発生した異常が復旧した(840)ことを検出すると、MPLS通信網100のパスに関する情報をルータ101から収集するための収集制御メッセージをパケットトランスポート装置201に送信する(841)。例えば、MPLS通信網100のパスに関する情報は、例えば、MPLS通信網100に確立されたパスの経路情報等である。
【0115】
パケットトランスポート装置201は、ネットワーク制御装置301から送信された収集制御メッセージを受信した場合、受信した収集制御メッセージをルータ101に送信する(842)。
【0116】
ルータ101は、パケットトランスポート装置201から送信された収集制御メッセージを受信した場合、自身が保持しているMPLS通信網100のパスに関する情報を含む収集データを、受信した収集制御メッセージの応答として送信する(843)。なお、収集データはIPプロトコルによるデータである。
【0117】
パケットトランスポート装置201は、ルータ101から送信された収集データを受信した場合、受信した収集データをネットワーク制御装置301に送信する(844)。
【0118】
ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201から送信された収集データを受信することによって、MPLS通信網100に確立されたパスに関する情報を収集する。これによって、ネットワーク制御装置301は、ネットワーク制御装置301の異常発生中にMPLS通信網100に確立されたパスの設定等が変更された場合であっても、当該変更を把握することができる。
【0119】
なお、図8の820から833では、制御メッセージを送信できなくなる異常がネットワーク制御装置301に発生した場合を例に説明したが、ネットワーク制御装置301が制御メッセージを送信可能であるがネットワーク制御装置301に異常が発生する場合も考えられる。
【0120】
このような異常が発生している間にネットワーク制御装置301が維持制御メッセージ及び変更制御メッセージを受信した場合について説明する。
【0121】
ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201から送信された維持制御メッセージを受信した場合、MPLS−TP通信網200のパスの状態が正常であるが、自身に異常が発生しているため、異常応答メッセージをパケットトランスポート装置201に送信する。異常応答メッセージは、IPプロトコルによるデータであり、制御メッセージの一種である。
【0122】
パケットトランスポート装置201は、ネットワーク制御装置301から送信された異常応答メッセージを受信した場合、受信した異常応答メッセージに基づいて、IPプロトコル管理テーブル209の制御装置状態507に登録された制御装置状態情報が異常を示すように更新する。維持制御メッセージに対しては、ネットワーク制御装置301に異常が発生していても、MPLS−TP通信網200のパスのパス状態情報が正常であれば、ネットワーク制御装置301に発生した異常をルータ101に通知する必要がないので、パケットトランスポート装置201は、正常応答メッセージをルータ101に送信する。
【0123】
また、ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201から送信された変更制御メッセージを受信した場合、MPLS−TP通信網200のパスの状態が正常であるが、自身に異常が発生しているため、異常応答メッセージをパケットトランスポート装置201に送信する。
【0124】
パケットトランスポート装置201は、ネットワーク制御装置301から送信された異常応答メッセージを受信した場合、受信した異常応答メッセージに基づいて、IPプロトコル管理テーブル209の制御装置状態507に登録された制御装置状態情報が異常を示すように更新する。変更制御メッセージに対しては、ネットワーク制御装置301に異常が発生していれば、MPLS−TP通信網200のパスを変更できないので、ネットワーク制御装置301に発生した異常をルータ101に通知する必要がある。このため、パケットトランスポート装置201は、異常応答メッセージをルータ101に送信する。
【0125】
次に、MPLS−TP通信網200のパスに異常が発生した場合の制御メッセージの通信処理について、図9を用いて説明する。
【0126】
図9は、本発明の実施例のMPLS−TP通信網200のパスに異常が発生した場合の通信処理のシーケンス図である。
【0127】
901から903は、図8に示す81から83と同じ処理であるので、説明を省略する。
【0128】
パケットトランスポート装置201は、MPLS−TP通信網200に確立されたパスに異常を検出する(910)。パケットトランスポート装置201は、パケットトランスポート装置201同士が所定周期で送受信するOAMフレームを所定時間以上受信しない場合に、MPLS−TP通信網200に確立されたパスの異常を検出する。パケットトランスポート装置201は、MPLS−TP通信網200に確立されたパスの異常を検出した場合、パス管理テーブル208の異常が発生したパスに対応するレコードのパス状態405に登録されたパス状態情報が異常を示すように更新するとともに、IPプロトコル管理テーブル209の異常が発生したパスに対応するレコードのパス状態509に登録されたパス状態情報が異常を示すように更新する。
【0129】
パケットトランスポート装置201は、ネットワーク制御装置301から送信された正常応答メッセージを受信した場合、MPLS−TP通信網200のパスに異常が発生しておりパスを変更できないので、異常応答メッセージをルータ101に送信する(904)。
【0130】
また、ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201に、パスを変更するためのパス制御データを送信する(905)。パケットトランスポート装置201は、ネットワーク制御装置301から送信されたパス制御データを受信した場合、MPLS−TP通信網200のパスに異常が発生しておりパスを変更できないので、異常応答メッセージをネットワーク制御装置301に送信する(906)。
【0131】
パケットトランスポート装置201は、異常が発生したパスの識別子を含むパス異常通知をネットワーク制御装置301に送信し、ネットワーク制御装置301がパス異常通知を受信する(911)。
【0132】
そして、ネットワーク制御装置301は、受信したパス異常通知に基づいて、パス管理テーブル305及びIPプロトコル管理テーブル306を更新する。具体的には、ネットワーク制御装置301は、パス管理テーブル305のレコードのうち、該当パス605に登録されたパスの識別子が受信したパス異常通知に含まれるパスの識別子と一致するレコードを選択する。そして、ネットワーク制御装置301は、当該レコードのパス状態606に登録されたパス状態情報が異常を示すように更新する。なお、IPプロトコル管理テーブル306の更新方法も同様であるので、説明を省略する。
【0133】
次に、ルータ101は維持制御メッセージをパケットトランスポート装置201に送信し、パケットトランスポート装置201は、ルータ101から送信された維持制御メッセージを受信する(921)。
【0134】
パケットトランスポート装置201は、受信した維持制御メッセージをネットワーク制御装置301に送信し、ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201から送信された維持制御メッセージを受信する(922)。
【0135】
そして、ネットワーク制御装置301は、パス管理テーブル305及びIPプロトコル管理テーブル306を参照し、自身の状態は正常であるが、受信した維持制御メッセージに対応するパスのパス状態情報が異常を示すので、異常応答メッセージをパケットトランスポート装置201に送信する(923)。
【0136】
パケットトランスポート装置201は、異常応答メッセージを受信した場合、MPLS−TP通信網200のパスに異常が発生しているため、ユーザデータを通信できないので、異常応答メッセージをルータ101に送信する(924)。これによって、パケットトランスポート装置201は、維持制御メッセージを送信したルータ101にユーザデータの通信ができないことを通知することができる。
【0137】
次に、ルータ101は変更制御メッセージをパケットトランスポート装置201に送信し、パケットトランスポート装置201は、ルータ101から送信された変更制御メッセージを受信する(931)。
【0138】
パケットトランスポート装置201は、受信した変更制御メッセージをネットワーク制御装置301に送信し、ネットワーク制御装置301は、パケットトランスポート装置201から送信された変更制御メッセージを受信する(932)。
【0139】
ネットワーク制御装置301は、変更制御メッセージを受信した場合、自身の状態が正常であるが、MPLS−TP通信網200のパスに異常が発生しているため、異常応答メッセージをパケットトランスポート装置201に送信する(933)。
【0140】
パケットトランスポート装置201は、ネットワーク制御装置301から送信された異常応答メッセージを受信した場合、受信した異常応答メッセージをルータ101に送信する(934)。
【0141】
次に、パケットトランスポート装置201の通信処理について図10図12を用いて説明する。
【0142】
図10は、本発明の実施例のパケットトランスポート装置201のルータ用入力インタフェース202又はMPLS−TP用入力インタフェース213からデータを受信した場合のパケットトランスポート装置201の処理のフローチャートである。
【0143】
まず、パケットトランスポート装置201は、受信したデータがIPプロトコルによるデータであるか否か、すなわち、ルータ101からの制御メッセージであるかを判定する(1001)。
【0144】
ステップ1001の処理で、受信したデータがIPプロトコルによるデータであると判定された場合、すなわち、受信したデータが制御メッセージである場合、パケットトランスポート装置201は、受信した制御メッセージを、ネットワーク制御装置用インタフェース206を介して送信し(1002)、図11に示すステップ1101の処理に処理を遷移する。ステップ1101の処理については図11で詳細を説明する。
【0145】
一方、ステップ1001の処理で、受信したデータがIPプロトコルによるデータでないと判定された場合、受信したデータはMPLSヘッダを付与されたMPLSフレームであり、パケットトランスポート装置201は、受信したデータを解析する(1003)。
【0146】
そして、パケットトランスポート装置201は、受信したデータがOAMフレームであるか否かを判定する(1004)。ステップ1004の処理で、受信したデータがOAM
フレームでないと判定された場合、受信したデータがユーザデータであるので、パケットトランスポート装置201は、パス管理テーブル208を参照し、受信したデータの出力方法を確認する(1005)。出力方法とは、例えばデータに付与する出力ラベル、及び
データを出力する出力インタフェース等である。
【0147】
そして、パケットトランスポート装置201は、ステップ1005の処理で確認された出力方法で、受信したデータを出力インタフェースからルータ101又はパケットトランスポート装置201に送信し(1006)、処理を終了する。
【0148】
一方、ステップ1004の処理で、受信したデータがOAMフレームであると判定された場合、パケットトランスポート装置201は、受信したOAMフレームに基づいて、パス管理テーブル208のパス状態405及びIPプロトコル管理テーブル209のパス状態509に登録されたパス状態情報を更新する(1007)。
【0149】
そして、パケットトランスポート装置201は、パス状態405及び509に登録されたパス状態情報が異常又は正常に変更された場合、パス状態通知をネットワーク制御装置用インタフェース206からネットワーク制御装置301に送信する(1008)。また、パケットトランスポート装置201は、受信したOAMフレームの内容に従って必要に応じてOAMフレームを出力インタフェースからパケットトランスポート装置201に送信し(1009)、処理を終了する。
【0150】
図11は、本発明の実施例のパケットトランスポート装置201が受信した制御メッセージをネットワーク制御装置301に送信した後の処理のフローチャートである。
【0151】
ステップ100の処理で制御メッセージをネットワーク制御装置301に送信した後、パケットトランスポート装置201は、送信済みの制御メッセージに対する応答メッセージを、当該制御メッセージを送信してから所定時間以内に受信したか否かを判定する(1101)。
【0152】
ステップ1101の処理で、送信済みの制御メッセージに対する応答メッセージを、当該制御メッセージを送信してから所定時間以内に受信したと判定された場合、制御メッセージを送信したルータ101に、正常応答メッセージを送信し(1104)、処理を終了する。
【0153】
一方、ステップ1101の処理で、送信済みの制御メッセージに対する応答メッセージを、当該制御メッセージを送信してから所定時間以内に受信していないと判定された場合、パケットトランスポート装置201は、ステップ100の処理で送信した制御メッセージが維持制御メッセージであるか否かを判定する(1102)。
【0154】
ステップ1003の処理で送信した制御メッセージが維持制御メッセージであると、ステップ1102の処理で判定された場合、パケットトランスポート装置201は、パス管理テーブル208のパス状態405及びIPプロトコル管理テーブル209のパス状態509に登録されたパス状態情報を参照し、維持制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスに異常が発生しているか否かを判定する(1103)。
【0155】
ステップ1103の処理で、維持制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスに異常が発生していないと判定された場合、ネットワーク制御装置301に異常が発生しているものの、ユーザデータの通信は可能であるので、パケットトランスポート装置201は、維持制御メッセージを送信したルータ101に、正常応答メッセージを送信し(1104)、処理を終了する。
【0156】
一方、ステップ1103の処理で、維持制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスに異常が発生していると判定された場合、ユーザデータの通信は不可能であるので、パケットトランスポート装置201は、維持制御メッセージを送信したルータ101に、異常応答メッセージを送信し(1105)、処理を終了する。
【0157】
また、ステップ100の処理で送信した制御メッセージが維持制御メッセージでない、すなわち制御メッセージが変更制御メッセージであると、ステップ1102の処理で判定された場合、ネットワーク制御装置301に異常が発生し、MPLS−TP通信網200のパスを変更できないので、パケットトランスポート装置201は、ステップ1105の処理に処理を移行し、変更制御メッセージを送信したルータ101に、異常応答メッセージを送信し、処理を終了する。
【0158】
以上によって、パケットトランスポート装置201は、維持制御メッセージをネットワーク制御装置301に送信した後、ネットワーク制御装置301から応答メッセージを受信せず、ネットワーク制御装置301に制御メッセージを送信できない異常が発生した場合であっても、パケットトランスポート装置201が、ルータ101から受信した制御メッセージに応じて適切な応答メッセージをルータ101に送信することができる。
【0159】
図12は、本発明の実施例のパケットトランスポート装置201のネットワーク制御装置用インタフェース206からデータを受信した場合のパケットトランスポート装置201の処理のフローチャートである。
【0160】
まず、パケットトランスポート装置201は、ネットワーク制御装置用インタフェース206が受信したデータがIPプロトコルによるデータであるか否かを判定する(1201)。
【0161】
ステップ1201の処理で、ネットワーク制御装置用インタフェース206が受信したデータがIPプロトコルによるデータでないと判定された場合、受信したデータはパス制御データであるので、パケットトランスポート装置201は、受信したパス制御データに基づいて、パス管理テーブル208及びIPプロトコル管理テーブル209を更新し(1202)、処理を終了する。
【0162】
一方、ステップ1201の処理で、ネットワーク制御装置用インタフェース206が受信したデータがIPプロトコルによるデータであると判定された場合、受信したデータはネットワーク制御装置301から送信された応答メッセージであるので、パケットトランスポート装置201は、受信した応答メッセージのIPプロトコルを処理し(1203)、当該応答メッセージに基づいて、IPプロトコル管理テーブル209の制御装置状態507に登録された制御装置状態情報を更新する(1204)。
【0163】
次に、パケットトランスポート装置201は、受信した応答メッセージに対応する制御メッセージが維持制御メッセージであるか否かを判定する(1205)。
【0164】
ステップ1205の処理で、受信した応答メッセージに対応する制御メッセージが維持制御メッセージであると判定された場合、パケットトランスポート装置201は、パス管理テーブル208のパス状態405及びIPプロトコル管理テーブル209のパス状態509に登録されたパス状態情報を参照し、維持制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスに異常が発生しているか否かを判定する(1206)。
【0165】
ステップ1206の処理で、維持制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスに異常が発生していないと判定された場合、パケットトランスポート装置201は、維持制御メッセージを送信したルータ101に、正常応答メッセージを送信し(1207)、処理を終了する。
【0166】
一方、ステップ1206の処理で、維持制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスに異常が発生していると判定された場合、パケットトランスポート装置201は、維持制御メッセージを送信したルータ101に、異常応答メッセージを送信し(1208)、処理を終了する。
【0167】
また、ステップ1205の処理で、受信した制御メッセージが維持制御メッセージでない、すなわち制御メッセージが変更制御メッセージであると判定された場合、パケットトランスポート装置201は、パス管理テーブル208のパス状態405及びIPプロトコル管理テーブル209のパス状態509に登録されたパス状態情報を参照し、変更制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスに異常が発生しているか否かを判定する(1209)。
【0168】
ステップ1209の処理で、変更制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスに異常が発生していると判定された場合、パケットトランスポート装置201は、変更制御メッセージを送信したルータ101に、異常応答メッセージを送信し(1208)、処理を終了する。
【0169】
一方、 ステップ1209の処理で、変更制御メッセージに対応するMPLS−TP通信網200のパスに異常が発生していないと判定された場合、パケットトランスポート装置201は、変更制御メッセージを送信したルータ101に、ネットワーク制御装置301から受信した応答メッセージを送信し(1210)、処理を終了する。
【0170】
図13は、本発明の実施例のネットワーク制御装置301の入力インタフェース302からデータを受信した場合のネットワーク制御装置301の処理のフローチャートである。
【0171】
まず、ネットワーク制御装置301は、入力インタフェース302が受信したデータがIPプロトコルによるデータであるか否かを判定する(1301)。
【0172】
ステップ1301の処理で、入力インタフェース302が受信したデータがIPプロトコルによるデータでないと判定された場合、受信したデータはパス状態通知であるので、ネットワーク制御装置301は、受信したパス状態通知に基づいて、パス管理テーブル305及びIPプロトコル管理テーブル306のパス状態情報を更新し(1302)、処理を終了する。
【0173】
一方、ステップ1301の処理で、入力インタフェース302が受信したデータがIPプロトコルによるデータであると判定された場合、受信したデータはパケットトランスポート装置201から送信された制御メッセージであるので、ネットワーク制御装置301は、受信した制御メッセージのIPプロトコルを処理し(1303)、当該制御メッセージに基づいて、IPプロトコル管理テーブル306を更新する(1304)。
【0174】
次に、ネットワーク制御装置301は、応答メッセージを送信すべく、ステップ1305〜1308の処理を実行する。
【0175】
まず、ネットワーク制御装置301は、自身の状態が正常であるか否かを判定する(1305)。ステップ1305の処理で、ネットワーク制御装置301の状態が異常であると判定された場合、ネットワーク制御装置301は、異常応答メッセージをルータ101に送信し(1306)、処理を終了する。
【0176】
一方、ステップ1305の処理で、ネットワーク制御装置301の状態が正常であると判定された場合、ネットワーク制御装置301は、パス管理テーブル305又はIPプロトコル管理テーブル306の受信した制御メッセージに対応するレコードのパス状態情報が正常であるか否かを判定する(1307)。
【0177】
ステップ1307の処理で、パス状態情報が異常であると判定された場合、ネットワーク制御装置301は、ステップ1306に処理を移行し、異常応答メッセージをルータ101に送信し、処理を終了する。
【0178】
ステップ1307の処理で、パス状態情報が正常であると判定された場合、ネットワーク制御装置301は、正常応答メッセージをルータ101に送信し(1308)、処理を終了する。
【0179】
以上のように、本実施例では、ルータ101から送信された維持制御メッセージに対応する応答メッセージとして、ネットワーク制御装置301に異常が発生していても。MPLS−TP通信網200のパスが正常であれば、正常応答メッセージが送信される。これによって、従来のMPLSを用いて通信網にパスを確立するIP層のプロトコルと、MPLS−TPを用いてパスを確立するネットワーク制御装置とが連携してパスを構築するシステムにおいて、従来のMPLSを用いた通信網に通知する必要のない異常を通知しないので、通信網の制御処理とパスによるデータ転送処理とを分離した高信頼な通信システムを提供できる。
【0180】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0181】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【符号の説明】
【0182】
100 MPLS通信網
101 ルータ
200 MPLS−TP通信網
201 パケットトランスポート装置
208 パス管理テーブル
209 IPプロトコル管理テーブル
301 ネットワーク制御装置
305 パス管理テーブル
306 IPプロトコル管理テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13