特許第6053009号(P6053009)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6053009
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】インターホンシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20161219BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20161219BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   H04M9/00 D
   G08B25/04 J
   G08B25/00 510E
   G08B25/04 G
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-64528(P2013-64528)
(22)【出願日】2013年3月26日
(65)【公開番号】特開2014-192594(P2014-192594A)
(43)【公開日】2014年10月6日
【審査請求日】2015年8月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 研
【審査官】 山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−036490(JP,A)
【文献】 特開2000−003490(JP,A)
【文献】 特開平08−315279(JP,A)
【文献】 特開2004−030480(JP,A)
【文献】 特開平04−327179(JP,A)
【文献】 特開2009−187488(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 19/00−31/00
H04M 9/00− 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
居住者を呼び出して通話するための玄関子機と、居室内に設置されるとともに前記玄関子機からの呼び出しに応答するための居室親機と、前記居室親機に接続される防犯センサと、を備えるインターホンシステムであって、
前記インターホンシステムは、所定の機能がそれぞれ設定された複数の操作部を有し、
前記複数の操作部の少なくとも一つに対して前記インターホンシステムを防犯状態から待機状態に移行させる簡易防犯解除機能が設定され、
前記防犯状態のインターホンシステムが前記防犯センサの出力に基づいて異常を検出して警戒状態であるとき、前記簡易防犯解除機能が設定された前記操作部に対する簡易解除操作により前記防犯状態を解除可能であるとともに、
前記防犯状態のインターホンシステムが前記防犯センサの出力に基づいて異常を検出して警戒状態であるとき、前記簡易解除操作とは異なる操作が行われた場合、前記インターホンシステムは、所定の暗証番号を入力することによって前記防犯状態を解除するための暗証解除操作を受け付けることを特徴とする、インターホンシステム。
【請求項2】
前記インターホンシステムは画像表示部を有し、
前記防犯状態のインターホンシステムが前記防犯センサの出力に基づいて異常を検出して警戒状態であるとき、前記画像表示部には、所定の暗証番号を入力することによって前記防犯状態を解除するための暗証解除操作を行うための暗証番号入力画面が表示されるとともに、
前記インターホンシステムは前記簡易解除操作および前記暗証解除操作を受け付けることを特徴とする請求項1に記載のインターホンシステム。
【請求項3】
前記インターホンシステムは警報を発する発報部を有し、
前記防犯状態のインターホンシステムが前記防犯センサの出力に基づいて異常を検出して警戒状態であるとき、前記簡易解除操作とは異なる操作が行われた場合、前記発報部は前記警報を発することを特徴とする請求項1に記載のインターホンシステム。
【請求項4】
前記インターホンシステムは、居住者が外出する時に前記インターホンシステムを前記待機状態から前記防犯状態に移行させるための外出操作が行われる外出操作部を有し、
前記外出操作が開始されて前記インターホンシステムが前記待機状態から前記防犯状態に移行されるまでの間に、前記複数の操作部の少なくとも一つに対して所定の操作が行われたことが検出されると、その操作が行われた前記操作部に対して前記簡易防犯解除機能が設定されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のインターホンシステム。
【請求項5】
前記複数の操作部の各々は点灯部を有し、
前記外出操作が開始されて前記インターホンシステムが前記待機状態から前記防犯状態に移行されるまでの間に、前記簡易防犯解除機能が設定されている前記操作部の点灯部と前記簡易防犯解除機能が設定されていない前記操作部の点灯部は、点灯または消灯の状態によって互いに異なる表示態様で表示されることを特徴とする請求項4に記載のインターホンシステム。
【請求項6】
前記インターホンシステムは画像表示部を有し、
前記外出操作が開始されて前記インターホンシステムが前記待機状態から前記防犯状態に移行されるまでの間に、前記画像表示部には、前記簡易防犯解除機能が設定されている前記操作部と前記簡易防犯解除機能が設定されていない前記操作部とが、互いに異なる表示態様で表示されることを特徴とする請求項4または5に記載のインターホンシステム。
【請求項7】
前記簡易解除操作は、前記簡易防犯解除機能が設定された前記操作部を所定時間継続して押下する操作であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のインターホンシステム。
【請求項8】
前記外出操作が開始されて前記インターホンシステムが前記待機状態から前記防犯状態に移行されるまでの間に、前記複数の操作部に対して所定の操作が行われたことが検出されると、その操作が行われた前記複数の操作部に対して、前記所定の操作が行われた前記複数の操作部を操作することを要する前記簡易防犯解除機能が設定されることを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載のインターホンシステム。
【請求項9】
前記簡易解除操作の操作パターンは変更可能であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のインターホンシステム。
【請求項10】
前記操作パターンは、日時単位で設定することが可能であることを特徴とする請求項9に記載のインターホンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターホンシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、盗難事故等の頻発により各家庭において防犯意識が高揚しており、セキュリティ機能について防犯性に優れたインターホンシステムが求められている。
【0003】
例えば、住戸の玄関等に設置される玄関子機と、住戸内に設置される居室親機と、住戸の窓や扉等に設置される防犯センサとを備えるセキュリティ機能付きインターホンシステムが提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1のインターホンシステムでは、居住者は帰宅時に予め設定された暗証番号を入力することで防犯状態を解除することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−116630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のようなインターホンシステムでは、居住者は、帰宅時に毎回、一定の複雑度を有する解除操作が必要となるため、防犯機能の活用において利便性が低かった。
【0007】
本発明は、防犯性を維持しつつ帰宅時における解除操作の利便性を高めることが可能なインターホンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決することのできる本発明のインターホンシステムは、居住者を呼び出して通話するための玄関子機と、居室内に設置されるとともに前記玄関子機からの呼び出しに応答するための居室親機と、前記居室親機に接続される防犯センサと、を備えるインターホンシステムであって、前記インターホンシステムは、所定の機能がそれぞれ設定された複数の操作部を有し、前記複数の操作部の少なくとも一つに対して前記インターホンシステムを防犯状態から待機状態に移行させる簡易防犯解除機能が設定され、前記防犯状態のインターホンシステムが前記防犯センサの出力に基づいて異常を検出して警戒状態であるとき、前記簡易防犯解除機能が設定された前記操作部に対する簡易解除操作により前記防犯状態を解除可能であることを特徴とするものである。
【0009】
この態様であれば、簡易解除操作を知っている居住者は、簡易解除操作によって防犯状態を解除することができる。そのため、この態様のインターホンシステムは、帰宅時における解除操作の利便性が高い。また、簡易解除操作の内容を知らない者が、各操作部を操作して防犯状態を解除しようとしても、どの操作部に簡易防犯解除機能が設定されているかについては、侵入者は操作部の外観からは即座に判別できない。そのため、この態様のインターホンシステムは、一定の防犯性が維持される。
【0010】
また、本発明のインターホンシステムにおいて、前記防犯状態のインターホンシステムが前記防犯センサの出力に基づいて異常を検出して警戒状態であるとき、前記簡易解除操作とは異なる操作が行われた場合、前記インターホンシステムは、所定の暗証番号を入力することによって前記防犯状態を解除するための暗証解除操作を受け付けることにしても良い。
【0011】
この態様によれば、インターホンシステムが警戒状態であるときに簡易解除操作とは異なる操作が行われた場合、インターホンシステムは暗証解除操作を受け付ける状態に移行する。このように、この態様のインターホンシステムは、簡易解除操作と暗証解除操作とが段階的に用いられるため、防犯性が高い。
【0012】
また、本発明のインターホンシステムにおいて、前記インターホンシステムは画像表示部を有し、前記防犯状態のインターホンシステムが前記防犯センサの出力に基づいて異常を検出して警戒状態であるとき、前記画像表示部には、所定の暗証番号を入力することによって前記防犯状態を解除するための暗証解除操作を行うための暗証番号入力画面が表示されるとともに、前記インターホンシステムは前記簡易解除操作および前記暗証解除操作を受け付けることにしても良い。
【0013】
この態様によれば、居住者は、防犯状態を解除する解除操作として、暗証解除操作と簡易解除操作とを選択することができる。また、居住者は、外出する時に設定した解除方法を帰宅時に忘れた場合であっても、暗証番号を入力することによって、防犯状態を解除することができる。このように、この態様のインターホンシステムは、帰宅時における解除操作の利便性が高い。
【0014】
また、本発明のインターホンシステムにおいて、前記インターホンシステムは警報を発する発報部を有し、前記防犯状態のインターホンシステムが前記防犯センサの出力に基づいて異常を検出して警戒状態であるとき、前記簡易解除操作とは異なる操作が行われた場合、前記発報部は前記警報を発することにしても良い。
【0015】
この態様によれば、設定された解除方法を知らない侵入者がその解除方法とは異なる操作を行った場合、即座に警報を発する発報状態に移行するため、インターホンシステムの防犯性が向上する。
【0016】
また、本発明のインターホンシステムにおいて、前記インターホンシステムは、居住者が外出する時に前記インターホンシステムを前記待機状態から前記防犯状態に移行させるための外出操作が行われる外出操作部を有し、前記外出操作が開始されて前記インターホンシステムが前記待機状態から前記防犯状態に移行されるまでの間に、前記複数の操作部の少なくとも一つに対して所定の操作が行われたことが検出されると、その操作が行われた前記操作部に対して前記簡易防犯解除機能が設定されることにしても良い。
【0017】
この態様によれば、居住者は、外出する時に外出操作を開始した後、インターホンシステムが防犯状態に移行されるまでの間に、操作部に所定の操作を行うことにより、その所定の操作が行われた操作部に対して簡易防犯解除機能を設定することができる。従って、居住者は、外出する時に解除方法を変更してから外出しようとする場合、解除方法を変更するための専用の操作を予め行うことなく、外出する時に外出操作を開始した後に新たな解除方法を設定することができる。このように、この態様のインターホンシステムは、外出する時における操作の利便性が高い。
【0018】
また、本発明のインターホンシステムにおいて、前記複数の操作部の各々は点灯部を有し、前記外出操作が開始された後、前記簡易防犯解除機能が設定されている前記操作部の点灯部と前記簡易防犯解除機能が設定されていない前記操作部の点灯部は、点灯または消灯の状態によって互いに異なる表示態様で表示されることにしても良い。
【0019】
この態様によれば、居住者は、各操作部の点灯部の表示態様を見ることで、その時点で簡易防犯解除機能が設定されている操作部を確認することができる。従って、居住者は、居住者が外出操作を開始した後に、その時点で簡易防犯解除機能が設定されている操作部を忘れた場合であっても、外出操作を解除することなく、簡易防犯解除機能が設定されている操作部を確認することができる。
【0020】
また、本発明のインターホンシステムにおいて、前記インターホンシステムは画像表示部を有し、前記外出操作が開始された後、前記画像表示部には、前記簡易防犯解除機能が設定されている前記操作部と前記簡易防犯解除機能が設定されていない前記操作部とが、互いに異なる表示態様で表示されることにしても良い。
【0021】
この態様によれば、居住者は、画像表示部に表示されている操作部を見ることで、その時点で簡易防犯解除機能が設定されている操作部を確認することができる。従って、例えば居住者がその時点で簡易防犯解除機能が設定されている操作部を忘れた場合であっても、外出操作を解除することなく、その時点で簡易防犯解除機能が設定されている操作部を確認することができる。
【0022】
また、本発明のインターホンシステムにおいて、前記簡易解除操作は、前記簡易防犯解除機能が設定された前記操作部を所定時間継続して押下する操作であることにしても良い。
【0023】
この態様によれば、居住者は、所定の操作部を所定時間、押下するだけという簡単な操作で防犯状態を解除することができる。このため、帰宅時における解除操作のインターホンシステムの利便性が向上する。また、所定時間だけ継続して押下する必要があるため、解除操作の内容を知らない侵入者が手当たり次第に(ランダムに)各操作部を操作して防犯状態を解除しようとしても防犯状態の解除は困難であり、インターホンシステムの防犯性は高い。
【0024】
また、本発明のインターホンシステムにおいて、前記外出操作が開始されて前記インターホンシステムが前記待機状態から前記防犯状態に移行されるまでの間に、前記複数の操作部に対して所定の操作が行われたことが検出されると、その操作が行われた前記複数の操作部に対して、前記所定の操作が行われた前記複数の操作部を操作することを要する前記簡易解除機能が設定されることにしても良い。
【0025】
この態様によれば、居住者は、複数の操作部を操作することを要する簡易解除機能を設定することがで、インターホンシステムの防犯性を向上させることができる。
【0026】
また、本発明のインターホンシステムにおいて、前記簡易解除操作の操作パターンは変更可能であることにしても良い。
【0027】
この態様によれば、居住者は、簡易解除操作の操作パターンを細かく設定することで、インターホンシステムの防犯性を向上させることができる。
【0028】
また、本発明のインターホンシステムにおいて、前記操作パターンは、日時単位で設定することが可能であることにしても良い。
【0029】
この態様によれば、居住者は、時間や曜日によって簡易解除操作の操作パターンを変えることで、インターホンシステムの防犯性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、防犯性を維持しつつ帰宅時における解除操作の利便性を高めることが可能なインターホンシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の実施形態を示すインターホンシステムの概略構成図である。
図2】居室親機の構成を示すブロック図である。
図3】外出操作を説明するための図であり、図中の(a)〜(d)は外出操作の各ステップを説明するための図である。
図4】防犯状態を解除する操作の一例を説明するための図であり、図中の(a)〜(b)は解除操作の各ステップを説明するための図である。
図5】防犯状態を解除する操作の一例を説明するための図であり、図中の(a)〜(c)は解除操作の各ステップを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係るインターホンシステムの実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係るインターホンシステム1は、マンション等の集合住宅や一戸建てにおける住戸の玄関付近に設置された玄関子機100と、住戸内に設置された居室親機200と、住戸の窓やドア等の出入り口付近に設置された防犯センサ300と、を備えている。
【0033】
玄関子機100は、子機操作部101と、子機カメラ102と、子機スピーカ103と、子機マイク104と、を有している。子機操作部101は、住戸内に在室中の居住者を呼び出す際に、来訪者が所定の呼出操作を行うためのものである。
【0034】
子機カメラ102は、呼出操作を行った来訪者や玄関子機100が設置された周囲の映像等を撮像するためのものである。
【0035】
子機スピーカ103と子機マイク104は、来訪者が居住者との間で通話をする際に、音声を入出力するためのものである。なお、子機スピーカ103(発報部の一例)は、住戸内の防犯センサ300が異常を検出した際に警報音を出力する機能も有している。
【0036】
居室親機200は、玄関子機からの呼び出しに応答するための操作や、防犯設定等の各種機能を利用するための操作を行うものであり、親機マイク201と、親機スピーカ202と、タッチパネル表示部203と、通話スイッチ204と、終了スイッチ205と、ホームスイッチ206と、解錠スイッチ207と、を有している。
【0037】
親機マイク201と親機スピーカ202は、居住者が来訪者等との間で通話をする際に、音声を入出力するためのものである。また、親機スピーカ202(発報部の一例)は、来訪者からの呼び出しがある旨の呼出音や、上述の警報音を出力する機能も有している。
【0038】
タッチパネル表示部203(画像表示部の一例)は、各機能を案内するための初期メニュー画面250等の各種画面、来訪者からの呼び出しがある旨の文字メッセージや絵データ、及び子機カメラ102で撮像された映像等を表示するためのものである。また、タッチパネル表示部203は、初期メニュー画面250で案内されている各機能の中から所望の機能を利用するためのタッチ操作が行われるものである。例えば、本例の初期メニュー画面250は、情報サービスを利用するための情報アイコン250a、防犯設定をするための防犯アイコン250b、及びその他の設定をするための設定アイコン250cを有している。
【0039】
通話スイッチ204(操作部の一例)は、居住者が来訪者からの呼び出しに応答して通話する際に、所定の応答操作を行うためのものである。通話スイッチ204は、後述する制御部の制御信号に基づいて点灯や消灯する(点灯と消灯とが周期的に繰り返し切り替えられた状態である点滅も可能)通話表示灯204a(点灯部の一例)を有している。また、終了スイッチ205(操作部の一例)は、来訪者との通話を終了させる終了操作を行うためのものである。終了スイッチ205は、後述する制御部の制御信号に基づいて点灯や消灯する(点滅も可能)終了表示灯205a(点灯部の一例)を有している。
【0040】
ホームスイッチ206(操作部の一例)は、タッチパネル表示部203に表示されている画面を初期メニュー画面250に戻すためのリセット操作を行うためのものである。ホームスイッチ206は、後述する制御部の制御信号に基づいて点灯や消灯する(点滅も可能)ホーム表示灯206a(点灯部の一例)を有している。
【0041】
解錠スイッチ207(操作部の一例)は、例えば、マンションにインターホンシステム1が導入された場合、そのマンションの集合玄関の扉を開放する解除操作を行うためのものである。解錠スイッチ207は、後述する制御部の制御信号に基づいて点灯、点滅および消灯する(点滅も可能)解錠表示灯207a(点灯部の一例)を有している。
【0042】
このように、居室親機200は、それぞれ所定の機能が設定された複数のスイッチ(通話スイッチ204、終了スイッチ205、ホームスイッチ206、解錠スイッチ207)を有している。
【0043】
防犯センサ300は、住戸の窓やドアの開閉動作を監視するためのものであり、居室親機200と接続されている。防犯センサ300は、インターホンシステム1が防犯状態であるときに住戸の窓やドアが開放された場合、子機スピーカ103や親機スピーカ202に警報音を出力させるための検出信号を後述の防犯センサ回路215から出力するものである。
【0044】
図2は、居室親機200の制御系の構成を示すブロック図である。図2に示されるように、居室親機200は、図1を参照して説明した親機マイク201等の各構成に加えて、制御部210と、記憶部211と、子機回路212と、映像回路213と、通話回路214と、防犯センサ回路215と、を有している。
【0045】
制御部210は、居室親機200の各部の動作を制御するものであり、その主構成部としてCPU(Central Processing Unit)を有している。
【0046】
記憶部211は、例えば居住者が帰宅時にインターホンシステム1の防犯状態を解除するために入力する暗証番号を記憶する暗証番号記憶部211aと、簡易解除操作の設定情報を記憶する簡易解除操作記憶部211bと、警戒音の音データを記憶する警戒音記憶部211cと、を有している。
【0047】
子機回路212は、玄関子機100と居室親機200との間の信号伝送路を形成するための通信回路である。例えば、子機回路212は、玄関子機100の子機カメラ102で撮像された映像データを受信して映像回路213に送信する。映像回路213は映像データを復調する処理等を行い、そのデータを制御部210に送信する。制御部210は、映像回路213から送られてきたデータをタッチパネル表示部203に表示させる制御を行う。また、例えば、来訪者と居住者が通話する際には、子機回路212は、玄関子機100の子機スピーカ103から送信されてきた音声データを受信して通話回路214に送信する。通話回路214で信号処理されたデータは親機スピーカ202に送信されて出力される。
【0048】
防犯センサ回路215は、防犯センサ300が人物等を検出したときに検出信号を制御部210に送信するための回路である。例えば、防犯センサ300が異常を検出して防犯センサ回路215が検出信号を制御部210に送信した場合、警戒音記憶部211cに記憶された警戒音の音データが居室親機200の親機スピーカ202に送信されて警戒音として出力される。また、例えば、防犯センサ300が異常を検出して防犯センサ回路215が検出信号を制御部210に送信した場合、警戒音記憶部211cに記憶された警戒音の音データが子機回路212を介して玄関子機100の子機スピーカ103に送信されて警戒音として出力される。
【0049】
このように構成されたインターホンシステム1は、待機状態と防犯状態のいずれかに設定されて使用される。本例での待機状態とは、居住者が住戸内に居るときに設定されるものである。また、防犯状態とは、侵入者が住戸の窓やドアを開放することを監視するために設定されるものである。本例の防犯状態は、防犯待機状態と、警戒状態と、発報状態とに分けられる。防犯待機状態とは、外出操作の終了後、居住者が玄関のドアを施錠して外出するまでの外出動作時間(例えば30秒)が経過した後の状態である。警戒状態とは、防犯センサ300が異常を検出してから親機スピーカ202や子機スピーカ103等に警報音を出力させる制御が開始されるまでの間の状態である。警戒状態では、帰宅した居住者が居室親機200に解除操作を行うための解除操作時間(例えば30秒)が確保されている。なお、警戒状態では、居住者に対して解除操作時間が進行している旨をメロディ等で通知しても良い。発報状態とは、解除操作を行うための時間が経過して親機スピーカ202や子機スピーカ103等から警報音が出力されている状態である。
【0050】
上記の防犯状態から待機状態に移行させるには、暗証番号記憶部211aに記憶された暗証番号を入力する暗証解除操作または暗証解除操作より簡易な簡易解除操作を行う。本例での簡易解除操作とは、例えば、居住者が帰宅時に簡易防犯解除機能が設定されたスイッチ(例えば通話スイッチ等)を押下するだけで、インターホンシステム1の防犯状態を解除できるという操作である。簡易解除操作記憶部211bに記憶される設定情報には、簡易解除操作の操作パターン、例えば、どのスイッチに簡易防犯解除機能が設定されたか、解除の際に簡易防犯解除機能が設定されたスイッチを押し続ける時間(所定時間)は何秒であるか、何月何日のどの時間帯に対する解除操作であるか(日時単位の設定)等が含まれる。例えば、居住者は、初期メニュー画面250の設定アイコン250cをタッチして専用の設定画面を表示させて、その画面上で、「毎週水曜日、午後17:00〜20:00の時間帯に対して、簡易解除操作は通話スイッチ204を5秒間押し続けること」等の操作パターンを設定することができる。
【0051】
次に、図3を参照して、居住者が外出する時にインターホンシステム1を待機状態から防犯状態に移行させるための外出操作を説明する。外出操作とは、インターホンシステム1を待機状態から防犯状態に移行させるための操作である。本例の外出操作は、初期メニュー画面250の防犯アイコン250b(外出操作部の一例)をタッチすることで開始され、防犯アイコン250bをタッチした後に表示される防犯設定画面260(図3の(b)等を参照)の一部に表示される外出アイコン260a(外出操作部の一例)をタッチすることで終了する操作である。以下の説明では、予め通話スイッチ204に簡易防犯解除機能が設定されていて、居住者が簡易防犯解除機能を設定するスイッチを他のスイッチに変更してから外出するときの操作を説明する。
【0052】
図3の(a)は、インターホンシステム1が待機状態に設定されており、居室親機200のタッチパネル表示部203に初期メニュー画面250が表示されている状態を示している。図3の(a)に示されるように、居住者は、初期メニュー画面250の防犯アイコン250bをタッチして外出操作を開始する。
【0053】
防犯アイコン250bがタッチされると、図3の(b)に示されるように、タッチパネル表示部203には、防犯設定画面260が表示される。防犯設定画面260は、外出アイコン260aと、簡易防犯解除機能を設定するための操作方法を案内する案内メッセージ260bと、現時点で簡易防犯解除機能が設定されているスイッチを示す設定情報260cと、を有している。
【0054】
設定情報260cは、簡易防犯解除機能を設定することが可能なスイッチを示す文字「ホーム」、「解錠」、「通話」、「終了」と居室親機の図とを含んでいる。本例では、現時点では、通話スイッチ204に簡易防犯解除機能が設定されているため、「通話」の文字が例えば赤色で表示され、他の「ホーム」等の文字が黒色で表示される。このように、簡易防犯解除機能が設定されているスイッチを示す文字(情報)が他のスイッチとは互いに異なる表示態様で表示されている。
【0055】
また、本例では、現時点で簡易防犯解除機能が設定されている通話スイッチ204の通話表示灯204aが点滅しており、他のスイッチの表示灯(205a,206a,207a)が点灯している。このように、簡易防犯解除機能が設定されている通話スイッチ204の通話表示灯204aが、他のスイッチの表示灯(205a,206a,207a)とは互いに異なる表示態様で表示されている。
【0056】
図3の(c)は、居住者が、解錠スイッチ207に簡易防犯解除機能を設定するとともに外出操作を終了するための操作を示している。図3の(c)に示されるように、居住者は、解錠スイッチ207を押下しつつ、防犯設定画面260の外出アイコン260aをタッチしている。このように操作することで、簡易防犯解除機能が設定されるスイッチが通話スイッチ204から解錠スイッチ207に変更される。また、外出アイコン260aが操作されたことによって、居住者が玄関のドアを施錠して外出するまでの予備時間(例えば30秒)のカウントが開始される。
【0057】
予備時間が経過すると、図3の(d)に示されるように、インターホンシステム1は防犯待機状態となる。このとき、タッチパネル表示部203には、「防犯」の文字が表示される。
【0058】
このように、防犯アイコン250bをタッチして外出操作を開始してからインターホンシステムが防犯状態(防犯待機状態)に移行されるまでの間に、解錠スイッチ207を押下することによって、解錠スイッチ207に簡易防犯解除機能が設定される。このとき、制御部210は、外出操作が開始されたことをトリガーとして、各スイッチの少なくとも一つに対して所定の操作が行われたか否かを検出する状態となっている。この状態は、防犯状態に移行することにより終了する。本例では、制御部210は、解錠スイッチ207への押下操作を検出して、新たに解錠スイッチ207に簡易防犯解除機能が設定されたことを簡易解除操作記憶部211bに記憶する。
【0059】
続けて、図4を参照して、居住者が帰宅時にインターホンシステム1の防犯状態を解除する操作の一例を説明する。居住者が帰宅してドアを開放すると、防犯センサ300がドアの開放を検出して防犯センサ回路215が検出信号を制御部210に送信することによって、インターホンシステム1が防犯待機状態から警戒状態に切り替わる。
【0060】
図4の(a)に示されるように、どのスイッチに簡易防犯解除機能が設定されているかを覚えている居住者は、警戒状態の間(解除操作時間の間)に、簡易防犯解除機能が設定された解錠スイッチ207を押下する。このように、居住者が簡易解除操作(本例では簡易解除防犯機能が設定された解錠スイッチ207の押下))に成功すると、図4の(b)に示されるように、居室親機200のタッチパネル表示部203には初期メニュー画面250が表示されるとともに、インターホンシステム1は警戒状態から待機状態に移行し、インターホンシステム1の防犯状態が解除される。
【0061】
また、図5の(a)と(b)に示されるように、居住者が間違って簡易防犯解除機能が設定されたスイッチとは異なる終了スイッチ205を押下した場合、タッチパネル表示部203には、暗証番号入力画面270が表示され、所定の暗証番号を入力する暗証解除操作が受け付けられる。そして、居住者が正しい暗証番号(暗証番号記憶部211aに記憶された暗証番号)を入力することに成功すると、図5の(c)に示されるように、居室親機200のタッチパネル表示部203には初期メニュー画面250が表示されるとともに、インターホンシステム1が警戒状態から待機状態に移行し、インターホンシステム1の防犯状態が解除される。また、暗証番号記憶部211aに記憶された暗証番号とは異なる番号が暗証番号入力画面270に入力されると、インターホンシステム1は警戒状態から発報状態に移行し、親機スピーカ202や子機スピーカ103から警報音が出力される。
【0062】
以上説明したように、本実施形態のインターホンシステム1によれば、簡易解除操作を知っている居住者は、帰宅時に解錠スイッチ207を押下するという簡易な簡易解除操作によって防犯状態を解除することができる。このため、インターホンシステム1は、帰宅時における解除操作の利便性が高い。また、通話スイッチなど本来は別の機能を有するスイッチに簡易防犯解除機能が設定されるため、侵入者にとってどのスイッチが防犯解除用のスイッチなのか分かりにくく、インターホンシステム1の防犯性が高い。
【0063】
また、本実施形態のインターホンシステム1によれば、インターホンシステム1が警戒状態であるとき、居住者が間違って簡易防犯解除機能が設定されているスイッチとは異なるスイッチを押下した場合、タッチパネル表示部203には暗証番号入力画面270が表示され、所定の暗証番号を入力する暗証解除操作が受け付けられる。従って、居住者は、簡易防犯解除機能を設定したスイッチを帰宅時に忘れた場合であっても、暗証番号を入力することによってインターホンシステム1の防犯状態を解除することができる。このように、簡易解除操作と暗証解除操作とを段階的に利用可能に設定することで、解除操作の利便性と防犯性とをともに高めることができる。
【0064】
また、本実施形態のインターホンシステム1によれば、居住者は、外出するときに防犯アイコン250bをタッチして外出操作を開始した後、外出操作時間が経過してインターホンシステム1が防犯状態(防犯待機状態)に移行されるまでの間に、簡易防犯解除機能を設定したいスイッチを押下することにより、そのスイッチに対して簡易防犯解除機能を設定することができる。従って、居住者は、防犯状態を解除する方法を変更してから外出したい場合、その解除方法を変更するために初期メニュー画面250の設定アイコン250cをタッチして専用の設定画面上で変更操作を行うことなく、外出操作を開始してから解除方法を変更することができ、外出する時における操作の利便性が向上する。
【0065】
また、本実施形態のインターホンシステム1によれば、簡易防犯解除機能が設定されている通話スイッチ204の通話表示灯204aが点滅し、他のスイッチの表示灯(205a,206a,207a)が点灯している。従って、居住者は、各スイッチ(204,205,206,207)の表示灯(204a,205a,206a,207a)の表示態様を見ることで、その時点で簡易防犯解除機能が設定されているスイッチを容易に確認することができる。例えば、居住者が外出操作を開始した後に、その時点で簡易防犯解除機能が設定されているスイッチを忘れた場合であっても、外出操作を中止することなく、簡易防犯解除機能が設定されているスイッチを確認することができる。
【0066】
また、本実施形態のインターホンシステム1によれば、タッチパネル表示部203に表示される防犯設定画面260上の設定情報260cでは、簡易防犯解除機能が設定されている通話スイッチ204を示す「通話」の文字が赤色で表示され、他の「ホーム」等の文字が黒色で表示されている。従って、居住者は、タッチパネル表示部203に表示されている設定情報260cを見ることで、その時点で簡易防犯解除機能が設定されているスイッチを確認することができる。例えば、居住者がその時点で簡易防犯解除機能が設定されているスイッチを忘れた場合であっても、外出操作を中止することなく、簡易防犯解除機能が設定されているスイッチを確認することができる。
【0067】
また、居住者は、初期メニュー画面250に含まれる設定アイコン250cをタッチして表示される専用の設定画面において、簡易解除操作の操作パターンとして、解除のためにスイッチを押し続ける所定の時間(例えば5秒)を設定しても良い。例えば、解除のためにスイッチを押し続ける時間を長い時間(例えば5秒程度)に変更することで、侵入者がランダムに各スイッチを押下して偶然に防犯状態が解除されることを防ぎやすくなり防犯性が向上する。
【0068】
また、居住者は、簡易解除操作記憶部211bに対して簡易解除操作の操作パターンを日時単位で設定しても良い。このように日時単位で設定することで、曜日や時間帯によって簡易解除操作の操作パターンが変わり、防犯性が向上する。
【0069】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0070】
例えば、上記の実施形態では、居住者が間違って簡易防犯解除機能が設定されたスイッチとは異なるスイッチを押下した場合に暗証番号入力画面270が表示される例を説明したがこれに限られない。例えば、インターホンシステム1が警戒状態になるのと同時にタッチパネル表示部203に暗証番号入力画面270を表示して、防犯状態を解除するための操作として、簡易解除操作と暗証解除操作の両方を同時に受け付ける構成としても良い。
【0071】
上記の構成によれば、居住者は、インターホンシステム1の防犯状態を解除する解除操作として、暗証解除操作と簡易解除操作とを選択することができ、帰宅時における解除操作の利便性を高めることができる。
【0072】
また、上記の実施形態では、暗証番号記憶部211aに記憶された暗証番号とは異なる番号が入力された場合に、インターホンシステム1が警戒状態から発報状態に移行し、親機スピーカ202や子機スピーカ103から警報音が報知される例を説明したがこれに限られない。例えば、インターホンシステム1が警戒状態であるとき、簡易防犯解除機能が設定されたスイッチとは異なるスイッチが押下された場合、即座に親機スピーカ202や子機スピーカ103から警報音を報知する構成としても良い。
【0073】
上記の構成によれば、防犯状態を解除する方法を知らない侵入者等がその解除方法とは異なる操作を行った場合に、インターホンシステム1が即座に警報を発する発報状態に移行し、親機スピーカ202や子機スピーカ103から警報音が報知されるため、防犯性が向上する。
【0074】
また、上記の実施形態では、1つのスイッチに対して簡易防犯解除機能を設定する例を説明したがこれに限られない。例えば、2つ以上のスイッチに対して簡易防犯解除機能を設定する構成としても良い。
【0075】
このように複数のボタンに対して簡易防犯解除機能を設定することが可能な構成によれば、簡易解除操作の解除困難度を高めることができ、簡易防犯解除機能が設定されたスイッチを知らない者に対する防犯性が向上する。例えば、侵入者がランダムに各スイッチを押下しても、防犯状態を解除することが困難となる。
【0076】
また、簡易解除操作の解除困難度を高めるために複数のスイッチに簡易解除機能を設定する場合、簡易解除操作の操作パターンについて、簡易解除機能を設定するスイッチの数だけでなく、解除のために複数のスイッチをそれぞれ押し続ける時間、複数のスイッチに簡易解除機能を設定する場合は複数のスイッチを押す順番などを、簡易解除操作に関連する設定情報として簡易解除操作部211bに記憶できる構成としても良い。この構成により、解除操作の防犯性と利便性を細かく調整することができる。
【0077】
なお、上記の実施形態では、外出操作をするための外出操作部を構成する防犯アイコン250bや外出アイコン260aは居室親機200の構成の一部であるが、この例に限られない。例えば、外出操作を終了する操作は、玄関子機100の子機操作部101を押下する操作としても良い。
【0078】
また、操作部を構成する各スイッチ(204,205,206,207)は、居室親機200に機械スイッチとして設けられているが、この例に限られない。例えば、各スイッチ(204,205,206,207)の少なくとも一つの機能を、タッチパネル表示部203内にアイコンとして表示しても良い。
【0079】
また、外出操作として、初期メニュー画面250の防犯アイコン250bをタッチする開始操作と、外出アイコン260aをタッチすることで終了する終了操作とを説明したが、この例に限られない。例えば、居室親機200に機械スイッチで構成される外出スイッチを設けて、この外出スイッチを押下するだけで待機状態から防犯状態に移行する構成としても良い。この場合、外出スイッチと簡易防犯解除機能を設定したいスイッチを同時に押すか、外出スイッチを押下した後に防犯待機状態に移行するまでの間に簡易防犯解除機能を設定したいスイッチを押すことによって、そのスイッチに対して簡易防犯解除機能を設定することができる構成とすれば良い。
【0080】
また、図3の(b)を参照して、簡易防犯解除機能が設定されている通話スイッチ204の通話表示灯204aが点滅して、他のスイッチの表示灯(205a,206a,207a)が点灯する例を説明したが、これに限られない。例えば、互いに異なる態様で点灯する例としては、簡易防犯解除機能が設定されているスイッチの表示灯を点灯させて、他のスイッチの表示灯を消灯させても良く、簡易防犯解除機能が設定されているスイッチと他のスイッチとが互いに視覚的に区別可能な表示態様であれば良い。
【0081】
また、図3の(c)を参照して、簡易防犯解除スイッチを設定したいスイッチと外出アイコンとを同時にタッチしている状態がある操作を説明したが、これに限られない。例えば、外出操作を終了させる外出アイコンをタッチする前に、簡易防犯解除機能を設定したいスイッチのみを押下してもよいし、外出アイコンをタッチした後、防犯状態(防犯待機状態)に移行するまでの間に、簡易防犯解除機能を設定したいスイッチを押下する構成としても良い。
【0082】
また、上記の実施形態では、初期メニュー画面250に含まれる設定アイコン250cをタッチして表示される専用の設定画面において、簡易解除操作の操作パターン(解除のためにスイッチを押し続ける時間)を設定する例を説明したがこれに限られない。例えば、簡易防犯解除機能を設定したいスイッチを外出アイコンと同時に10秒間継続して押し続けた場合、簡易解除操作として、簡易防犯解除機能が設定されたスイッチを10秒間継続して押し続けることが必要とされる操作が設定される構成としても良い。このように、外出時に簡易解除防犯機能を設定したいスイッチに対して行う操作内容を、簡易解除操作の操作パターン(解除条件)として設定することができることによって、外出する時における操作の利便性が更に向上する。
【0083】
なお、本発明のインターホンシステムは、マンション等の集合住宅の各住戸や一戸建ての住戸などの玄関を有する建物に対して利用可能である。例えば、上記の玄関子機100の機能の一部を集合玄関機に持たせることができる。
【符号の説明】
【0084】
1:インターホンシステム、100:玄関子機、101:子機操作部、102:子機カメラ、103:子機スピーカ、104:子機マイク、200:居室親機、201:親機マイク、202:親機スピーカ、203:タッチパネル表示部、250:初期メニュー画面、250a:情報アイコン、250b:防犯アイコン、250c:設定アイコン、260:防犯設定画面、260a:外出アイコン、260b:案内メッセージ、260c:設定情報、270:暗証番号入力画面、204:通話スイッチ、204a:通話表示灯、205:終了スイッチ、205a:終了表示灯、206:ホームスイッチ、206a:ホーム表示灯、207:解錠スイッチ、207a:解錠表示灯
図1
図2
図3
図4
図5