特許第6053123号(P6053123)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6053123
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20161219BHJP
   A61F 13/534 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   A61F13/15 329
   A61F13/534 100
【請求項の数】7
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2012-227524(P2012-227524)
(22)【出願日】2012年10月12日
(65)【公開番号】特開2014-79291(P2014-79291A)
(43)【公開日】2014年5月8日
【審査請求日】2015年9月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076439
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 敏三
(74)【代理人】
【識別番号】100164345
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 隆
(72)【発明者】
【氏名】村井 淳
(72)【発明者】
【氏名】加藤 隆弘
【審査官】 新田 亮二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−153879(JP,A)
【文献】 特開平10−329252(JP,A)
【文献】 特開2008−246043(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15 − 13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
防漏層及び該防漏層の肌当接面側に配置された吸収層を有する吸収性物品であって、
前記吸収層は、熱融着繊維と親水性繊維とを有し、構成繊維同士が交絡点において接合されたシート体であり、
前記吸収層は、肌当接面側及び非肌当接面側一体的に厚み方向に賦形さた複数の吸収層凸部及び吸収層凹部を有し、該吸収層凸部及び吸収層凹部が平面視交差する異なる方向において交互に隣接して配されて凹凸形状をなし、
前記吸収層凸部の非肌当接面側はアーチをし、前記防漏層との間に空間部が配されており、前記アーチとアーチを繋いで平面視分散配置された前記吸収層凹部の非肌当接面側においてのみ、前記防漏層との接合部が配設されており、該接合部においては、前記熱融着繊維の熱融着性により前記吸収層と前記防漏層とが融着接合されており、前記空間部においては、前記吸収層と前記防漏層とを接合する手段が存在せず、
前記吸収層凸部よりも前記吸収層凹部の方が親水性繊維の繊維密度が高い、吸収性物品。
【請求項2】
前記吸収層の非肌当接面側は、前記吸収層の肌当接面側に比べ前記熱融着繊維の含有率が高い請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記吸収層凸部の肌当接面側は頂部を有するドーム形状であり、前記吸収層凹部の肌当接面側は該吸収層凹部を囲む複数の前記吸収層凸部から底部頂部へと至る窪み形状である請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記吸収層と前記防漏層との接合部は、前記吸収性物品の長手方向に等間隔で配置された列をなし、該列が幅方向に複数列配置されており、前記接合部の列は隣り合う列と半ピッチずれた配置とされている請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記吸収性物品は、前記吸収層の肌当接面側に液透過性の表面層を有し、
前記表面層は、肌当接面側及び非肌当接面側一体的に厚み方向に賦形さた複数の表面層凸部及び表面層凹部を有し、該表面層凸部及び表面層凹部が平面視交差する異なる方向において交互に隣接して配されて凹凸形状をなし、前記表面層凹部が前記吸収層凹部において融着接合されており、該表面層は、前記表面層凹部以外では前記吸収層と接合されておらず、前記表面層凸部の非肌当接面側は前記吸収層と接合されずにアーチをし、前記吸収層の凸部との間に空隙部が配されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記表面層は熱伸長繊維を含んでおり、前記空隙部、前記熱伸長繊維を含み前記表面層の肌当接面側に隆起した前記表面層凸部と、前記吸収層の凸部との間にある請求項記載の吸収性物品。
【請求項7】
周面が凹凸形状となっている第1のロールと、該第1のロールの凹凸形状と噛み合い形状となっている凹凸形状を周面に有する第2のロールとの噛み合わせ部に、熱融着繊維を含有する吸収層用シート部材を搬送、挟持させて、該吸収層用シート部材に凹部と凸部をそれぞれ複数賦形する工程と、
前記賦形後の吸収層用シート部材を前記第1ロールの周面に密着させた状態で、該吸収層用シート部材を、前記第1ロールの凸部においてのみ、別に搬送される防漏層用シート部材に接触させ、熱処理によって前記接触部分の前記吸収層用シート部材と前記防漏層用シート部材を融着して複合シート部材を形成する工程と、
前記複合シート部材の前記吸収層用シート部材側に対し、熱伸長性繊維を含有する表面層用シート部材を積層し、該表面層用シート部材を、前記吸収層用シート部材の前記防漏層用シート部材との融着部分においてのみ接合する工程と、
接合後の前記表面層用シート部材を熱処理し、前記吸収層用シート部材との非接合部分において、前記熱伸長性繊維の熱伸長性を発現させて前記表面層用シートが隆起することで凸部のアーチを形成して前記吸収層用シート部材との間に空隙部を形成する工程と
を有する吸収性物品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキンやパンティーライナー、使い捨ておむつなどの吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
生理用ナプキン等の吸収性物品においては、各部材の材料や構造を改良し、その機能や着用感の向上が図られてきた。部材としての表面シートや吸収体についても、かかる改良を企図して開発がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、不織布からなる表面シートとパルプ繊維からなる吸収体とを一体化させ凹凸形状とした吸収性物品が開示されている。前記吸収体は、凸部において、裏面シートに対してアーチを形成している。そして、前記吸収体は、凹部において裏面シートとホットメルト型接着剤で接合されている。
【0004】
また特許文献2には、表面層から吸収層にかけて押圧された凹部が複数形成され、該凹部において前記表面層及び前記吸収層の繊維が接合された吸収性物品が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2009−119022号公報
【特許文献2】特開2003−291234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示される吸収性物品は風合いには優れるが、吸収体と裏面シートの接着にホットメルトを採用しているため、ピンポイントでのホットメルト塗工が非常に困難である。このため、裏面シート上における、吸収層凸部のアーチ下に対応する部分にもホットメルトが存在することがある。この場合、表面側から圧力がかかるとアーチと裏面シートが接着してしまい、中空構造が壊れて柔軟性が損なわれることがある。また、特許文献2開示の吸収性物品では、表面シートと裏面シートとが熱融着で接合されるものの、吸収層の裏面材側は平坦な構造であることから、そもそも柔軟性とクッション性に考慮していない。しかも、吸収層と裏面材とは接着の安定のために、ほぼ全面に渡って接着剤が設けられていると考えられるから、柔軟性に劣る。
本発明は、肌に対する柔らかな風合いをさらに向上させるとともに、良好なクッション性を備え、かつ、これらの柔らかな風合い及び良好なクッション性の持続性を高める吸収性物品に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、防漏層及び該防漏層の肌当接面側に配置された吸収層を有する吸収性物品であって、前記吸収層は、熱融着繊維と親水性繊維とを有し、構成繊維同士が交絡点において接合されたシート体であり、前記吸収層は、肌当接面側及び非肌当接面側を一体的に厚み方向に賦形させた複数の吸収層凸部及び吸収層凹部を有し、該吸収層凸部及び吸収層凹部が平面視交差する異なる方向において交互に隣接して配されて凹凸形状をなし、前記吸収層凸部の非肌当接面側はアーチを形成し、前記防漏層との間に空間部が配されており、前記アーチとアーチを繋いで平面視分散配置された前記吸収層凹部の非肌当接面側においてのみ、前記防漏層との接合部が配設されており、該接合部においては、前記熱融着繊維の熱融着性により前記吸収層と前記防漏層とが融着接合されており、前記空間部においては、前記吸収層と前記防漏層とを接合する手段が存在しない吸収性物品を提供する。
【0008】
また、本発明は、前記吸収性物品の好適な製造方法として、
周面が凹凸形状となっている第1のロールと、該第1のロールの凹凸形状と噛み合い形状となっている凹凸形状を周面に有する第2のロールとの噛み合わせ部に、熱融着繊維を含有する吸収層用シート部材を搬送、挟持させて、該吸収層用シート部材に凹部と凸部をそれぞれ複数賦形する工程と、前記賦形後の吸収層用シート部材を前記第1ロールの周面に密着させた状態で、該吸収層用シート部材を、前記第1ロールの凸部においてのみ、別に搬送される防漏層用シート部材に接触させ、熱処理によって前記接触部分の前記吸収層用シート部材と前記防漏層用シート部材を融着して複合シート部材を形成する工程と、を有する吸収性物品の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の吸収性物品は、肌に対する柔らかな風合いをさらに向上させるとともに、良好なクッション性を備え、かつ、これらの柔らかな風合い及び良好なクッション性の持続性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の吸収性物品の好ましい一実施形態(第1実施形態)としてのパンティーライナーを模式的に示した平面図である。
図2図1におけるIIの部分(吸収層及び防漏層の複合体)を切り出して示した一部断面斜視図である。
図3図2におけるIIIの部分を拡大して模式的に示した断面図である。
図4-1】図2の吸収層の肌当接面側における吸収層凸部及び吸収層凹部の配置を接合部とともに模式的に示した一部拡大平面図である。
図4-2】吸収層凸部及び吸収層凹部並びに接合部の配置の変形例を模式的に示した一部拡大平面図である。
図5】第2実施形態のパンティーライナーについて、表面層、吸収層及び防漏層の断面形状を模式的に示した断面図である。
図6】第3実施形態のパンティーライナーについて、吸収層及び防漏層の複合体の断面形状を模式的に示した断面図である。
図7】本発明の吸収性物品の好ましい製造方法の一部の工程を模式的に示した工程説明図である。
図8図7に示した工程において用いられるエンボスロールの一部を拡大して模式図に示した拡大斜視図である。
図9図7に示した工程説明図の上層と下層とを接合する工程部分を拡大して模式的に示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の吸収性物品は、凹凸形状に賦形された吸収層を、防漏層とは全面でなく吸収層凹部においてのみ融着接合させてなることを特徴とする。そして、吸収層と表面層とが全面接触していない、つまり一体化されていないことを特徴とする。この吸収層と防漏層との複合体を用いた本発明の吸収性物品について、実施形態1〜3のパンティーライナーに基づき、図面を参照しながら以下に説明する。ただし、本発明の吸収性物品は、下記の実施形態1〜3のパンティーライナーに限定されず、生理用ナプキン、失禁パッド、失禁ライナ、使い捨ておむつや尿とりパッド等に適応することができる。
【0012】
本発明においては、特に断らない限り、人体に接触する側を肌面、肌当接面又は表面といい、これと反対側を非肌面、非肌当接面又は裏面という。また、特定部材において、肌面側、肌当接面側又は表面側とは着用者の肌に近い方の部位・面を指し、非肌面側、非肌当接面側及び裏面側とは着用者の肌から遠い方の部位・面を指す、相対的な位置関係を意味する用語である。着用時に人体の前側に位置する方向を前方といいその端部を前端部とし、後側に位置する方向を後方といいその端部を後端部として説明する。吸収性物品の表面又は裏面の法線方向を厚み(厚さ)方向といいその量を厚み(厚さ)という。
【0013】
[第1実施形態]
まず、図1を参照して、本実施形態の吸収性物品の好ましい実施形態(第1実施形態)としてのパンティーライナー30の全体構造について説明する。
第1実施形態のパンティーライナー30は、液難透過性の防漏層3及び該防漏層3の肌当接面側に配置された吸収層2からなる複合体10を備える。この複合体10の肌当接面側、すなわち吸収層2側には、液透過性の表面層1が配されている。
表面層1は、吸収層2の周縁外方において、防漏層3と熱シール、超音波シール等の接合手段、もしくは、ホットメルト型接着剤の併用により接合されている。パンティーライナー30において、表面層1はおおむね平坦な形状であり、表面層1と吸収層2とは接合されていない。言い換えると、吸収層2と表面層1とが全面接触していない、つまり一体化されていない。
【0014】
表面層1は、吸収層2の肌当接面側に配されるシート体であり、排泄液を吸収層2へと素早く透過させる。表面層1は、排泄された体液を速やかに透過させ、吸収層に伝達する観点と、肌触りのよさの観点から、親水性のエアスルー不織布からなる。防漏層3は、吸収層2の非肌当接面側で液漏れを防いでいる。防漏層3は、この観点から、液難透過性の部材からなり、例えば、液不透過性の多孔性フィルム等を用いて形成されたシート体である。また、ムレ防止の観点から、防漏層3は、透湿性を有することが好ましい。前記液難透過性とは、液を透過させにくい性質を意味し、防水性、撥水性及び液不透過性を含む。なお、本発明においては、表面層1及び防漏層3は、本実施形態のシート体に限らず、複数の部材を組み合わせたものや厚みに変化を持たせたものなど、種々の態様のものを任意に採用できる。
【0015】
次に、図2及び3を参照して、吸収層2及び防漏層3の複合体10について以下に詳述する。なお、図3においては、複合体10の肌当接面側に配される表面層1を1点鎖線で示している。
【0016】
吸収層2は、熱融着繊維25を有する。また、排泄液を吸収保持する親水性繊維26を有する。吸収層2は、これらの構成繊維が交絡点27において接合されたシート体である(図2の円A拡大断面図参照)。これにより吸収層2全体が、繊維の柔らかさに加え、コシと弾力性を備えてシート体としての保形性に優れる。このような吸収層2であることが、後述の凹凸形状に好適である。それは第1に、吸収層2全体が、交絡点27を接合した繊維からなるため柔軟な変形性と賦形後の形状安定性に優れることによる。第2に、交絡点27の接合により、繊維間の空間が保持されて毛管力がより安定化することによる。つまり、賦形により繊維管の空間が潰れることなく吸収性能が好適に維持される。またこれらの形状安定性及び優れた吸収性能は、押圧下でもシート体のコシと弾力性により持続され易い。
【0017】
一方、吸収層2は、複数の交絡点27が接合されて形状が安定化することで、交絡点が接合されていないパルプ繊維の積繊体に比べて硬さが生じる。しかし、吸収層2のコシと弾力性を生かして凹凸形状とすることで、むしろ良好なクッション感が得られて柔らかさが生じ、シート体の硬さが緩和される。
【0018】
前記作用を、パンティーライナー30使用中の湿潤時においても持続性を高める観点から、交絡点27において、熱融着繊維25の熱融着性により繊維同士が直接的に融着接合されていることが好ましい。この接合は、接着剤を介在させた間接的な接合よりも湿潤時の接合強度が高く、湿潤時の保形性に優れる。
【0019】
<吸収層2の凹凸形状>
図2に示すように、吸収層2は、肌当接面側及び非肌当接面側を一体的に厚み方向に賦形させた複数の吸収層凸部21及び吸収層凹部22が繰り返す、凹凸形状を有している。
吸収層凸部21は、肌当接面側から見れば、肌当接面側(Z1)方向に突出した肌面凸部21aであり、非肌当接面側から見れば、非肌当接面側(Z2)から肌当接面側(Z1)へと窪んだ非肌面凹部21bである。一方、吸収層凹部22は、肌当接面側から見れば、非肌当接面側(Z2)に窪んだ肌面凹部22aであり、非肌当接面側から見れば、肌当接面側(Z1)から非肌当接面側(Z2)へと突出した非肌面凸部22bである。
これらの吸収層凸部21と吸収層凹部22とが、平面視交差する異なる方向(図2におけるX方向、Y方向及びこれらと交差する異なる方向など)に交互に、隣接して周期的に複数配置されている。これにより、吸収層2は、表面層1及び防漏層3に対して、凹凸の周期的な繰り返しを平面方向のほぼ全域に亘って有する形状である。
【0020】
このような吸収層2の肌当接面側は、図3に示すように、表面層1を介して肌面凸部21aで着用者の肌と接触し、その間接的な肌への接触面積を抑制できる。これにより、吸収層2の厚みが肌へ響き難く表面層1の柔らかさが肌に伝わりやすい。またパンティーライナー30の装着時において、肌と面状に接する表面層1を介した吸収層2への圧力が複数の肌面凸部21aに分散される。これにより、体にかかる衝撃を和らげるクッション性を備え、肌への負担やパンティーライナー装着による違和感を軽減することができる。
また、肌面凹部22aは、表面層1との間に空間を形成し通気性に優れる。加えて肌面凹部22aは、周囲の肌面凸部21aから流れ落ちる排泄液の捕捉性が高い。これにより、表面層1から透過された排泄液をさらに肌から遠ざけて吸収保持することができる。その結果、排泄液の表面層1への逆戻りが効果的に抑制され、着用者の肌の濡れた感じが抑制される。さらに、パンティーライナー30を装着時の体圧下においても、表面層1と吸収層2との接触が吸収層凸部21に限定され、液戻りが好適に抑制され得る。これらにより良好な着用感が奏される。
【0021】
さらに、吸収層2の肌面凸部21aは、前述の接触面積を低減する観点から、肌面凹部22aから肌当接面側へと隆起して頂部21tを有するドーム形状であることが好ましい。また、肌面凹部22aは、液捕捉性の観点から、その周辺の複数の肌面凸部21aから底部頂部22tへと至る窪み形状であることが好ましい。例えば、円錐や円錐台、楕円錐、楕円錐台を逆さにした形状、すり鉢形状ないしお椀形状など凹部の広がりが底部頂部22tへと収束する形状であることが好ましい。
【0022】
一方、吸収層2の非肌当接面側は、図3に示すように、肌面凹部22aに対応する非肌面凸部22bにおいてのみ、防漏層3との接合部51が配されている(以下、接合部51が配されている吸収層2と防漏層3との積層領域を領域M1という。)。吸収層2は、シート体であり、防漏層3と直接接合固定されている。
接合部51では、エンボス処理が施され、接着剤等を用いずに、吸収層2の熱融着繊維25の熱融着により、吸収層凹部22と防漏層3とが直接的に融着接合されている。これにより接合部51は高い湿潤強度を有する。この点は、後述の領域M1の説明においてさらに詳述する。
また、吸収層2の肌面凸部21aに対応する非肌面凹部21bは、複数の接合部51に囲まれた領域で吸収層2と非接合であり、その断面形状が吸収層2に対してアーチ81を形成する(以下、アーチ81が配されている吸収層2と防漏層3との積層領域を領域M2という。)。これにより、吸収層2の非肌面凹部21bと防漏層3との間には、空間部41が形成されている。空間部41においては、吸収層2と防漏層3とを接合する接着剤等の接合手段が存在しない。
以上のとおり、1つのアーチ81とこれに隣接するアーチ81とを繋いで平面視分散配置される吸収層凹部22の非肌当接面側(非肌面凸部22b)においてのみ、吸収層2と防漏層3とが接合されている。
【0023】
領域M2においては、空間部41の存在によって、吸収層凸部21と防漏層1とが分離した状態とされている。この部分において、吸収層2は、自在に変形可能とされている。つまり、表面層1の肌当接面側からの押圧に対し、吸収層2の肌面凸部21aは圧縮仕事量が大きい。そして、パンティーライナー30が肌に触れたときのふんわりとした感触が増す。これにより、前述のクッション性がやわらかな風合いを伴うものとなる。そして、前記シート体からなる吸収層2が備えるコシと弾力性で、着用者の体圧等を受けても吸収層凸部21の圧縮回復性に優れる。
【0024】
特に、吸収層2及び防漏層3の複合体10を組み込んだパンティーライナー30は、複数の頂部21t付近で、吸収層2が表面層1を介して着用者の肌と接触することとなる。この場合、吸収層凸部21は、表面層1を介する肌との接触面積を低減する一方で、体圧を受け止める。この体圧は、厚み方向の押圧(図3の白矢印f1)に限らず、着用者の動きに合わせた多方向からの圧力(図3の白矢印f2、f3)などとして加えられる。
この場合でも、吸収層凸部21は、接合部51を基礎として、非肌面凹部21bにおいて防漏層3に対しアーチ81が維持されつつ、空間部41の存在で防漏層3とは分離して動きやすい(圧縮仕事量が大)。そして、多方向からの力に対しても柔軟に変形し、追従することができる。そのため吸収層2の肌面凸部21aで弾けるような肌との擦れが生じ難く、摩擦が少ない。その結果、肌に触れた感じが柔らかく、優しい風合いとなる。これらのことが、吸収性物品の着用感の向上をもたらす。そして、吸収層2の弾力性ゆえに、直ぐに吸収層凸部21の形状が回復して良好なクッション感が得られる。
【0025】
前述のやわらかな風合いは、押圧時の変形し易さであり、WC(圧縮仕事量)の値として示される。また、良好なクッション感は、押圧後の回復性ないし弾力性であり、RC(圧縮レジリエンス、圧縮解放時の仕事量)の値として示される。RC値及びWC値とは、KES(Kawabata Evaluation System)に従い測定された圧縮荷重―圧縮歪み曲線の直線性であるLC値を尺度として得られる数値である。
吸収層2及び防漏層3の複合体10において、WC値は、1.5mN・cm/cm以上が好ましく、2.0mN・cm/cm以上がより好ましい。前記下限以上とすることで、柔らかな肌さわりとなる。同様に、RC値は、40%以上が好ましく、50%以上がより好ましい。前記下限以上とすることで、着用者の身体の形状及び動きに追従しやすくなる。
【0026】
(WC値及びRC値の測定方法)
WC値、RC値の測定は、カトーテック社製のKES−G5「ハンディ圧縮試験機」(商標名)のハンディ圧縮計測プログラムを用いて測定される。具体的な測定条件は次のとおりである。すなわち、試料:布・フィルム、SENS:2、力計の種類:1kg、SPEED
RANGE:0.02cm/sec、DEF感度:20、加圧面積:2cm、測定荷重:5.0に設定することで最大圧縮荷重50mN/cm、標準温湿度条件(23℃/50%RH)にておこなう。
【0027】
<領域M1の接合部51について>
吸収層2の凹凸形状による前述の作用は、吸収層2の保形性に加え、領域M1の接合部51の融着接合によって、パンティーライナー30装着中においてさらに持続性が高められる。この点につき、以下に詳述する。
【0028】
接合部51において、吸収層2の熱融着繊維25の熱融着性で、吸収層凸部21の根元にあたる吸収層凹部22と防漏層3とが融着接合されている。そのため、吸収層2の非肌当接面側は、肌当接面側に比べ熱融着繊維25の含有率が高くされていることが好ましい。例えば、図3の円B拡大断面図に示す、肌当接面付近の領域P4における熱融着繊維25の含有率(r4)に比べ、接合部51がある非肌当接面付近の領域P5における熱融着繊維25の含有率(r5)が高い(r4<r5)。この含有率は、後述の繊維密度の測定方法と同様の方法により測定することができる。
【0029】
吸収層凹部22の融着対象となる防漏層3には、液難透過性を付与する素材を種々採用することができ、その肌当接面側において熱溶融性材料からなることが好ましい。これにより、吸収層凹部22の熱融着繊維25と防漏層3とを融着接合させ易くなる。この熱溶融性材料としては、この種の物品に用いられるものを種々採用できる。例えば、前述のとおり、液難透過性及び透湿性の観点から、多孔性フィルム等が挙げられる。
【0030】
また、吸収層2の熱融着繊維の融点(j1)が、防漏層2の熱溶融性材料の融点(j2)とほぼ同じであることが好ましい。ここで、「ほぼ同じ」とは、両融点の差の絶対値が20℃以内であること言い、好ましくは10℃以内である。こうすることによって、吸収叢2と防漏層2の熱融着による固定が強固にしやすくなる。
一方で、吸収層2の熱融着繊維の融点(j1)が、防漏層2の熱溶融性材料の融点(j2)以下(j1≦J2)であることが好ましい。これは、エンボス処理による部材の硬化を低減させるのに好適である。すなわち、吸収層2の熱融着繊維25の融点に併せて、超音波エンボスの超音波や熱エンボスの温度を設定することで、防漏層3の熱溶融を低減させ溶融による部材の硬化を抑制できる。このとき、融点の差(j2−j1)は、0℃以上が好ましく、1℃以上がより好ましい。その上限は、20℃以下が好ましく、10℃以下がより好ましい。
【0031】
この熱融着繊維25の熱融着性による接合は、領域M2における吸収層凸部21のドーム及びアーチ81の良好な形成と空間部41の確保、並びにこれらの形態の保持性に好適である。これは、熱融着繊維25による融着接合が次の作用を奏することによる。そしてこの接合強度が、前述の吸収層2のシート体としてのコシ及び弾力性と相俟って、吸収層2の前記凹凸形状の保持性を高め、やわらかな風合い及び良好なクッション性の持続性の向上がより確かなものとする。
【0032】
第1に、熱融着繊維25の熱融着による接合では、繊維自体が溶融して防漏層3と直接的に接合されている。しかも、防漏層3の対応部分の熱溶融材料も溶融して繊維を固定化させている。この接合は、従来のホットメルト型の接着剤等を介在させた間接的な接合と異なり、排泄液等による湿潤時においても剥がれ難い。つまり、接合部51は高い湿潤強度を有する。これにより、吸収層凸部21のアーチ81の根元がしっかりと防漏層3に固定され剥がれ難い。接合部51がアーチの基礎を築く。その結果、吸収層凸部21の形状と起立性及び空間部41が湿潤時においても維持されて崩れ難く、柔らかなクッション性の持続性が高められる。特に、接合部51が、平面視規則的に分散配置され点在する吸収層凹部22の底部頂部22t付近の範囲に限られ、その接合面積が物品の長手方向に亘る筋状の接合部に比して小さく抑えられる形態において好適である。
【0033】
第2に、熱融着繊維25の熱融着は、吸収層凹部22、特に吸収層凹部22の底部頂部22t付近を集中して的確に防漏層3に接合することができる。つまり、接合強度を接合部51に集中させることができる。従来のホットメルト等の接着剤の場合は、必要箇所だけに塗布し必要箇所のみに接合部51を形成することは難しい。これに対し、熱融着による接合では、凹凸賦形された吸収層凹部22、特に底部頂部22t付近のみを吸収層2に押し当ててピンポイントに集中して融着接合することができる。また、それ以外の部分で、接着剤など、吸収層2と防漏層3とを接合する手段が存在しないようにすることが可能となる。そのため、吸収層凸部21が押し潰されても防漏層3に接合されることはない。これにより領域M2において、吸収層凸部21つまり非肌面凹部21bのアーチ81が好適に形成され易く、十分な空間部41の確保が可能となる。
【0034】
第3に、接着剤の塗布と異なり、吸収層2及び防漏層3の界面の硬化が接合部51のみと限定的である。しかも、吸収層凹部22を防漏層3とピンポイントで融着させるので、それ以外の領域M2の吸収層2に張力が働き難く繊維は接合部51へ引きつられ難い。つまり、吸収層2と防漏層3との接合による剛性が限定的である。これにより、高い接合強度を実現しながら、吸収層2及び防漏層3からなる複合材料10全体としても柔らかく、特に吸収層凸部21及び空間部41による前述の柔らかなクッション性がより効果的なものとなる。
【0035】
以上のとおり、吸収層凸部21のドーム及びアーチ81の根元の接合部51として、湿潤時でも防漏層3から剥がれ難いものとするため、その接合強度(剥離強度)は、乾燥時において、0.2N/10mm以上が好ましく、0.3N/10mm以上がより好ましい。また、湿潤時において、0.1N/10mm以上が好ましく、0.2N/10mm以上がより好ましい。一方、その上限は、接合部51における剛性を抑える観点から、乾燥時において、3N/10mm以下が好ましく、1N/10mm以下がより好ましい。
【0036】
(接合強度(剥離強度)の測定方法)
前述の接合強度の測定方法は、表面層1、吸収層2及び防漏層3の積層部分について幅30mm×長さ50mmで帯状に切り出して試験片とする。後述する所定の前処理を施した後、20℃、65%RHの環境下にて、オリエンテック(株)製のテンシロン引張試験機を用いて、前記試験片の長手方向の端部において、上部チャックに表面層1、下部チャックに吸収層2及び防漏層3をはさむ。その後、剥離速度300mm/分の速さで180°方向に引き剥がし、剥離強度を測定する。測定結果を試験片の幅(mm)で割って、単位幅当り接合強度(N/cm)とする。
また、乾燥状態の接着力は、切り出した試験片をそのまま測定に供し、一方湿潤状態の接着力は、試験片に生理食塩水を5cc流下して十分濡らして1分以上経過後、ペーパータオルを上面(ブロック状吸収部41)側から軽く押し付けて余分な水分を除去して、同様に強度測定を行う。測定はいずれもN=3平均とし、特に湿潤状態の測定は、濡らして1分後直ちに測定に入れるよう工夫する。
【0037】
領域M1において、吸収層凹部22は、前述のとおり高い捕集性により排泄液等が集まり易い。そのため、この部分において液をしっかりと吸収保持することが好ましい。
この液吸収保持性の観点から、吸収層凹部22の親水性繊維の繊維密度が、吸収層凸部21の親水性繊維の繊維密度よりも高いことが好ましい。例えば、図3に示すように、領域P1からP2を介してP3へと繊維密度が高められている。この親水性繊維の繊維密度の違いにより、吸収層凹部22に働く毛管力により、表面層1から吸収層凸部21で受けた液が吸収層凹部22へと引き込まれ易い(図3矢印a1)。そして吸収層凹部22の密な親水性繊維による高い液保持性能で、液が素早く吸収保持され得る。さらに、吸収層凹部22に隣接する領域M2の空間部41を介して吸収層2の非肌当接面側で拡散され、吸収層2の広い範囲で素早く吸収保持され得る。これにより排泄液は表面層1に戻り難い。その結果、排泄液の肌への付着が生じ難く、肌のベタつきが抑制されて、良好なドライ感を得ることができる。
【0038】
(繊維密度の測定方法)
繊維密度は、以下の方法で測定することができる。
吸収層2の切断面を、走査電子顕微鏡を用いて拡大観察(繊維断面が30〜60本計測できる倍率(好ましくは150〜500倍)に調整し、繊維の断面数を測定し、一定面積あたりの前記切断面によって切断されている繊維の断面数を数える。次に1mm当たりの繊維の断面数に換算し、これを繊維密度(本/mm)とする。測定は3ヶ所行い、平均してそのサンプルの繊維密度とする。上記走査電子顕微鏡には、日本電子(株)社製のJCM−5100(商品名)を用いることができる。
【0039】
さらに、吸収層凹部22の構成繊維がフィルム化されず、圧密化された繊維間の空間が保持されたていることが好ましい(以下、この部分を繊維圧密融着部24という。(図3の円B拡大断面図参照))。これにより、親水性繊維及びその繊維間でしっかりと液を吸収保持することができる。接合部51を有する吸収層凹部22における繊維間の空間保持は、接着剤による接合ではなく、熱融着性繊維の熱融着性による繊維同士の直接的な融着接合により実現可能である。さらに言えば、フィルム化されない熱融着により実現可能である。
もともと吸収層2は、繊維の交絡点27が接合され、繊維感の空間が安定的に保持されたシート体である。しかし、吸収層凹部22における接合部51形成のためのエンボス処理によって、熱融着で繊維間の距離が縮まる、つまり繊維密度が高まる。それでも、接着剤や樹脂膜の形成などによって繊維間の空間を潰すことなく繊維圧密融着部24とすることで、液の吸収保持性が保持される。むしろ、密度を大として吸収性能が高められる。これにより、湿潤強度の高い確かな接合と良好な液保持性とが同時に達成され得る。また、確かな接合により、吸収層2の凹凸形状が維持され前述の作用の持続性が高められる。そして、排泄液が、吸収層2における肌から遠い位置で吸収保持され、肌側での液戻りが効果的に抑制される。さらに、接合部51における繊維間空間が保持されることで、フィルム化等に比して、その部分での剛性が適度に緩和されて、物品全体の柔らかさや柔軟性の向上に資する。
【0040】
これらの作用を奏する熱融着繊維25は、高い湿潤強度を付与する観点から、吸収層2全体における含有率が10%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。また、その上限は、吸収層2本来の液保持性能の観点から、親水性繊維とのバランスを考慮して、50%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。
【0041】
前述のとおり、接合部51における繊維の融着性を高め、吸収層2の繊維交絡点を確実に融着させる観点から、熱融着繊維の繊度は、1.2dtex以上が好ましく、2dtex以上がより好ましい。またその上限は、剛性を抑えフィルム化を防止して繊維間の空間を確保する観点から、7dtex以下が好ましく、5dtex以下がより好ましい。同様の観点から、熱融着繊維の繊維長は、30mm以上が好ましく、50mm以上がより好ましい。その上限は、70mm以下が好ましく、60mm以下がより好ましい。
【0042】
<領域M2の空間部41について>
領域M2においては、空間部41の介在により、吸収層2の非肌当接面側と防漏層3の肌当接面側とが密着せず、吸収層2内部に吸収された液が蒸散され易い。また、吸収層2の非肌当接面側がアーチ81を形成しているので、空間部41ないし防漏層3に対する表面積が大きく蒸散が促進され易い。そして、蒸散された蒸気は、透湿性の防漏層3を介して外気へと排出される。これにより、肌当接面側での水分の蒸散が抑制されムレが効果的に低減される。しかも、前述の吸収層2の高い形状安定性によって、パンティーライナー30を長時間装着しても着用者の肌にムレ感を与えにくい。
【0043】
空間部41の配置により、表面層1から吸収層2の肌面凸部21aで受けた排泄液の一部は、非肌面凹部21b側にある空間部41に一旦取り込まれる。空間部41が介在することで、排泄液の排泄量が一度に多量となった場合でも、空間部41が液を一時的に保持して液吸収の調整弁となり得る。
【0044】
また、空間部41に取り込まれた排泄液は、繊維密度の高い接合部51及び繊維圧密融着部24へも拡散して取り込まれる。つまり、空間部41は、吸収層2と防漏層3との間で液を拡散させ、吸収層2の広い面積で液を吸収保持することができる。また、後述の尾根部14が、空間部41同士を繋いで液をより効果的に拡散させることができる。
この液拡散は、吸収層2の肌当接面側の凹凸によってさらに促進される。つまり、前述のとおり、排泄液は吸収層凹部22に集まり易く、そこからさらに空間部41へと引き抜かれて、吸収層2の非肌当接面側で素早く拡散され得る。このように、空間部41を介して吸収層2の非肌当接面側の広い範囲で液を吸収保持することができる。
【0045】
このように、吸収層2の凹凸形状、並びに領域M1における接合部51、及び領域M2における空間部41が相乗的に作用して、肌当接面側での液拡散を防止し、吸収層2の非肌当接面側で積極的に液を拡散させて吸収保持させる。これにより液残りや液戻りが防止され、液吸収性能がより高められる。しかも、前述のとおり、湿潤時においても吸収層2の凹凸形状が維持されるため、前記液吸収性能の持続性が高められる。その結果、表面層1への液戻りや液残りが抑制され、肌当接面側でさらっとしたドライ感を呈し、良好な着用感が持続し得る。このように本発明の吸収性物品において、吸収層2の凹凸形状が、従来のサブレイヤやコアラップシートが担う機能までも備えるものである。つまり、本発明は、これらの従来からの部材の省略を可能とし、製造コストを抑制し、より薄型で軽量化された、吸収性能の良い吸収性物品の提供を可能とする。
【0046】
以上のとおり、吸収層凸部21が肌に柔らかく接触して優れたクッション性を得る観点から、吸収層凸部21の高さ(h6)は、1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましい。その上限は、10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。また、液吸収性能の向上させる空間部41を確保する観点から、非肌面凹部21bのアーチ81の高さ(h7)は、0.5mm以上が好ましく、1mm以上がより好ましい。その上限は、アーチ形態の安定性の観点から、8mm以下が好ましく、4mm以下がより好ましい。液拡散性を効果的なものとするべく空間部41の容積を好適なものとする観点から、吸収層凸部21の底面積は、4mm以上が好ましく、9mm以上がより好ましい。その上限は、900mm以下が好ましく、625mm以下がより好ましい。
なお、図3に示すように、吸収層凸部21の高さ(h6)は、接合部51における吸収層凹部22の非肌当接面側(非肌面凸部22b)の最も低い位置から吸収層凸部21の頂部21tまでの高さである。また、アーチ81の高さ(h7)は、同じく非肌面凸部22bの最も低い位置から非肌面凹部21bの最も肌当接面側へと窪んだ部分までの高さである。さらに、吸収層凸部21の底面積は、吸収層凸部21を囲む非肌面凸部22bにおける接合部51で確定されるその内側の領域の広さである。
【0047】
<接合部51の平面形状>
次に、接合部51の平面形状について、図4−1及び図4−2を参照して説明する。
接合部51は、吸収層凹部22の底部頂部22tの配列に一致して形成されている。本実施形態においては、図4−1に示すとおり、接合部51は、吸収層凸部21の間に等間隔で配置されている。より具体的には、Y方向に等間隔で配置された列をなし、この列がX方向に複数等間隔で規則的に配置されている。そして、個々の接合部51は、いずれもX方向に長い長方向形状である。これにより、表面層1と接する吸収層凸部21の配置を変えることなく、接合部51の面積を広く確保でき好ましい。また周囲の吸収層凸部21からすべり落ち底部頂部22tへと集束される液(矢印s1)を吸収層へと透過させる面積をできるだけ広く確保でき好ましい。
このような接合部51の広い面積の確保は、通常は吸収性物品の剛性を高めることとなってしまう。しかし、本実施形態では、前述のとおり、湿潤強度の高い接合部51を繊維間の空間の確保などにより剛性を低減できるため、吸収性物品全体の剛性を抑えて広い面積の確保が可能となり好ましい。
この接合部51の長さ(d)は、0.1mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましい。その上限は、20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。上記下限以上とすることで、吸収層と防漏層を確実に熱融し、着用中に吸収層が防漏層から剥れることによる形態安定性の低下がなくなり、上記上限以下とすることで結合部硬化による吸収層の風合い低下を抑制できるとなる。また、接合部51の幅(e)も上記同様の理由から、0.1mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましい。その上限は、20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。上記下限以上とすることで、結合部の固定性が良好となり、上記上限以下とすることで防漏層の風合いを良好にすることが容易となる。
【0048】
図4−1において、接合部51の長さ(d)は全てX方向に揃っている。また、これに限らず、Y方向に揃うようにしてもよい。たとえば、X方向が吸収性物品の長手方向で、Y方向がパンティーライナー30の幅方向であるときに(図1参照)、接合部51の長手方向が吸収性物品の長手方向(X方向)に一致していると、液の吸収とともに液の拡散も吸収性物品の長手方向(X方向)に誘導させ易く液の横漏れを抑制でき好ましい。他方、接合部51の長手方向が吸収性物品の幅方向(Y方向)に一致していると、吸収性物品を接合部51を基点に湾曲させ易く、装着時に着用者の股下から下腹部ないし臀部へと沿わせ易くなり好ましい。これらは用途に合わせ適宜設定可能である。
【0049】
また、接合部51の配置は、図4−1に示すように、吸収層凸部21の起立性を確実なものとするため、各列における接合部51のピッチを、隣り合う列同士で半ピッチずれた配列とすることが好ましい。
さらに、接合部51及びこれと重なる吸収層凹部22の平面配置は、図4−1示すように、4つの吸収層凹部22が1つの吸収層凸部21を囲む配置に限らず、凹凸が繰り返す配置を任意に設定できる。例えば、図4−2に示すように、1つの吸収層凸部21の周囲を6つの吸収層凹部22及び接合部51が取り囲む配置などでもよい。この場合、隣り合う2つの接合部を1組みとして接合部列の1構成要素とみなし、この構成要層が配置される列を接合部列と捉えることができる。つまり、横長の接合部を2つに分割した組み合わせと捉えることができる。また、接合部51自体の平面形状は、円形、三角形、方形、多角形、楕円形、星型等の図形など、接合部としてとり得る形状を任意に採用できる。
【0050】
加えて、図4−1及び図4−2に示すように、接合部51,51同士の間を区画して吸収層凸部21,21同士を繋ぐ尾根部14が配設されている。尾根部14は、吸収層凹部22を区画する高さを有する。そして、吸収層凸部21の内部における空間部41,41同士をつなぐ通路をなす。つまり、尾根部14によって、空間部41,41同士で液の移動が可能となり、吸収層2と防漏層3との層間で液を素早く拡散させて、吸収層2の広い面積で素早く液を吸収保持することができる(図4−1の矢印S2)。この尾根部14の存在により、前述の空間部41による液の調整弁機能ないし液拡散機能をより効果的なものとできる。また、尾根部14の存在により、空間部41,41同士で空気の移動が可能となり(図4−1の矢印S2)、押し潰されても柔軟に変形し、かつ回復が容易となる。これにより良好なクッション感の持続性が高められる。
【0051】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のパンティーライナー60について、図5を参照しながら以下に説明する。パンティーライナー60は、第1実施形態のパンティーライナー30における吸収層2及び防漏層3の複合体10に対して、凹凸賦形された表面層9を積層し一体化したものである。
表面層9の凹凸形状は、吸収層2の凹凸形状の周期と一致させている。つまり、表面層凸部91と吸収層凸部21とが重なる配置であり、表面層凹部92と吸収層凹部22とが重なる配置とされている。しかも、表面層9と吸収層2とは、表面層凹部92と吸収層凹部22との接合部52でのみ接合されている。一方、表面層凸部91と吸収層凸部21との間は空隙部42の介在により分離されている。より詳細には、表面層凸部91の非肌当接面側が吸収層凸部21に対してアーチ82を形成している。
以上のとおり、アーチ82とアーチ82とを繋いで平面視分散配置される表面層凹部92の非肌当接面側(非肌面凸部92b)の接合部52においてのみ、表面層1と吸収層2とが接合されている。言い換えると、吸収層2と表面層1とが全面接触していない、つまり一体化されていない。
なお、表面層9において、吸収層2と同様に、表面層凸部91は肌当接面側の肌面凸部91a及び非肌当接面側の非肌面凹部91bからなる。表面層凹部92は肌当接面側の肌面凹部92a及び非肌当接面側の非肌面凸部92bからなる。
【0052】
このように、吸収層凸部21に表面層凸部91を一致させて配したことで、着用者の肌と直接的に接触する面積を効果的に低減することができる。また、空隙部42を介在させたことで、吸収層2の厚みが表面層凸部91に伝わらず、圧縮仕事量が大きく自在に変形可能である。これにより、肌に触れたときのふんわりとした感触が増し、やわらかなクッション感が得られる。そして、表面層凸部91と吸収層凸部21とは、空隙部42及び空間部41の存在により、それぞれ独立して変形可能とされている。これにより、さらにやわらかく柔軟な変形が可能であり、良好な着用感をもたらす。
【0053】
特に、表面層凸部91は、吸収層凸部21とともに、着用者の動きに合わせた多方向からの圧力(図5の白矢印f2、f3)を受ける。この場合でも、表面層凸部91は、接合部52を基礎として、非肌面凹部91bにおいて吸収層2に対しアーチ82が維持されつつ、空隙部42の存在で吸収層2とは分離して動きやすい(圧縮仕事量が大)。そして、表面層凸部91及び吸収層凸部21がそれぞれで、多方向からの力に対しても柔軟に変形し、追従することができる。そのため肌面凸部91aで弾けるような肌との擦れが生じ難く、摩擦が少ない。その結果、肌に触れた感じが柔らかく、優しい肌触りとなる。
【0054】
さらに、表面層凸部91の非肌当接面側の空隙部42は、吸収層2の空間部41と同様に、液の調整弁としての機能や液拡散機能を有する。つまり、パンティーライナー60内部に、2重の液の調整弁機能及び液拡散機能を備える。これにより、液をより積極的にパンティーライナー60の内部へと取り込むことができる。そして、表面層9での液の拡散の機会を与えずに、吸収層2で液を素早く吸収保持させることができる。その結果、表面層1の肌当接面側のドライ感をさらに高め、良好な着用感が得られる。
【0055】
一方、表面層凹部92は、肌との間に空間を形成し通気性に優れる。加えて表面層凹部92は、周囲の表面層凸部91から流れ落ちる排泄液の捕捉性が高く、表面層4の肌当接面側での液の拡散を効果的に抑制し得る。このことが、前述の吸収層2における吸収層凸部21から吸収層凹部22への液の移行と同期し協働して、液を肌から遠ざけ素早く吸収保持できる(図5の矢印a1及びa2)。これにより、肌と排泄液との接触が好適に抑制され、着用者の肌の濡れた感じが抑制される。これらにより良好な着用感が奏される。
【0056】
さらに、表面層凹部92と吸収層凹部22との接合部52では、エンボス処理が施され、表面層1と吸収層2とが接合されている。本実施形態の接合部52においては、接着剤等を用いずに、吸収層2にある熱融着繊維25の熱融着により表面層9と吸収層2とが融着接合されている。この融着接合は、前述の吸収層2の場合と同様に、表面層9の凹凸形状の良好な形成と空隙部42の確保、並びにこれらの形態の保持性に好適である。つまり、前記融着接合は、吸収層2と防漏層3との融着接合と同様に、接着剤と比べて、湿潤強度が高い。そして、ピンポイントで融着接合させることができるので、表面層凸部91における吸収層2に対するアーチ82の形成も良好なものとなる。パンティーライナー60使用中の湿潤時においても、表面層凹部92と吸収層凹部22とが剥離し難く、これを基礎とするアーチ82が保持され空隙部42も保持される。これにより、前述の表面層9の凹凸形状による作用が、湿潤時においても持続可能である。
【0057】
加えて、接合部52を熱融着で形成する場合、吸収層凸部21の肌当接面側を接着剤の膜で覆うことがないので、吸収層2の液吸収保持性を阻害せず好ましい。
一方、エンボス処理が施された表面層凹部92及び吸収層22において、フィルム化を避けて繊維間の空間が保持されることが好ましい。また、表面層凸部91から表面層凹部92へと繊維密度が高められていることが好ましい。これにより、前述の液の捕集性とともに、液の吸収層への透過性と吸収層での液保持性が高められる。たとえば、図5に示すように、表面層9の肌当面接面側ない表面層9の内部において、領域P11からP12を介してP13へと液が透過され(図5の矢印a2)、そこから素早く吸収層凹部22へと液が引き渡されて、素早く吸収保持される。また、前述のとおり空間部41を介して吸収層2の非肌当接面側で拡散し、吸収層2の広い範囲で吸収保持することができる。
【0058】
以上のような作用をより効果的なものとするため、表面層9の肌面凸部91aは、肌との接触面積を低減する観点から、表面層9の肌面凹部92aから肌当接面側へと隆起して頂部91tを有するドーム形状であることが好ましい。また、表面層9の肌面凹部92aは、液捕捉性の観点から、その周辺の複数の肌面凸部91aから底部頂部92tへと至る窪み形状であることが好ましい。例えば、円錐や円錐台、楕円錐、楕円錐台を逆さにした形状、すり鉢形状ないしお椀形状など凹部の広がりが底部頂部92tへと収束する形状であることが好ましい。
【0059】
以上のとおり、表面層凸部91のドーム及びアーチ82の根元の接合部52として、湿潤時でも吸収層凹部22から剥がれ難いものとするため、その接合強度(剥離強度)は、乾燥時において、0.3N/10mm以上が好ましく、0.5N/10mm以上がより好ましい。また、湿潤時において、0.1N/10mm以上が好ましく、0.4N/10mm以上がより好ましい。一方、その上限は、接合部52における剛性を抑える観点から、乾燥時において、3N/10mm以下が好ましく、1N/10mm以下がより好ましい。
これらの接合強度は、前述の吸収層2における接合部51の接合強度と同様の測定方法により測定することができる。
【0060】
以上のとおり、表面層凸部91が肌に柔らかく接触して優れたクッション性を得る観点から、表面層凸部91の高さ(h11)は、1mm以上が好ましく、2mm以上がより好ましい。その上限は、10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。また、液吸収性能の向上させる空隙部42を確保する観点から、表面層9の非肌面凹部91bのアーチ82の高さ(h12)のうち吸収層凸部21の入り込み高さ(h14)との差(h15=h12−h6、以下、空隙部42の高さという。)は、0.1mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましい。その上限は、表層凸部91の形態安定性の観点から、10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。液拡散性を効果的なものとするべく空隙部42の広がりを好適なものとする観点から、表面層凸部91の底面積は、4mm以上が好ましく、9mm以上がより好ましい。その上限は、900mm以下が好ましく、625mm以下がより好ましい。
さらに、空隙部42による液吸収性能の向上の観点から、表面層凸部91の高さ(h11)に対する空隙部42の高さ(h15)との比率(h15/h11)は、1/20以上が好ましく、1/10以上がより好ましい。一方、優れたクッション性の表面層凸部91の形状維持の観点から、1/2以下が好ましく、1/3以下がより好ましい。
なお、図5に示すように、表面層凸部91の高さ(h11)は、接合部52における表面層凹部92の非肌当接面側(非肌面凸部92b)の最も低い位置から表面層凸部91の頂部91tまでの高さである。また、アーチ82の高さ(h12)は、同じく表面層9の非肌面凸部92bの最も低い位置から非肌面凹部91bの最も肌当接面側へと窪んだ部分までの高さである。アーチ82の高さ(h12)のうち吸収層凸部21の入り込み高さ(h14)とは、表面層9の非肌面凸部92bの最も低い位置から吸収層凸部21の頂部21tまでの高さである。さらに、表面層凸部91の底面積は、表面層凸部91を囲む非肌面凸部92bにおける接合部52で確定されるその内側の領域の広さである。
【0061】
表面層凸部91の高さとアーチ82の高さを確実なものとするため、表面層9に熱伸長繊維が含有されていることが好ましい。この熱伸長繊維とは、パンティーライナー60の形成に当たり、表面層9となる部材に含有する熱伸長する前の熱伸長性繊維を熱風処理により熱伸長させた繊維である。この熱伸長性の発現を、接合部52形成後のパンティーライナー60形成工程の途中段階で行うことにより、表面層9内部の構成繊維が肌当接面側へと追いやられ、結果として吸収層凸部21との距離が開いて明確な表面層凸部91のドーム形状とアーチ82が形成される。また、この熱伸長によって、表面層凸部91、特に頂部91tにおいて繊維間距離が広がり、嵩高な状態とされる。これより、表面層凸部91から表面層凹部92へ向かっての繊維の粗密勾配がより明確なものとなって好ましい。
【0062】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態のパンティーライナー90について、図6を参照しながら以下に説明する。パンティーライナー90は、第1実施形態のパンティーライナー30又は第2実施形態のパンティーライナー60における吸収層2及び防漏層3の複合体10において、防漏層3が多孔性フィルム31と不織布32との2層からなるものである。これにより、外側の肌触り及び風合いがやわらかなものとなる。また、吸収層2が高吸水性ポリマーやその他の機能性粒子を含有する場合でも、2層の防漏層3でその脱漏が防止されて好ましい。
【0063】
次に、本発明の吸収性物品の製造方法として好ましい態様を、図7〜9を参照しながら詳しく説明する。ただし、本発明の製造方法はこれにより限定して解釈されるものではない。
図7は本発明の製造方法について、その工程の一部を模式的に示す工程説明図である。まず、原反ロール(図示せず)から吸収層用シートである上層200を矢印49aの方向に繰り出す。これとは別の原反ロール(図示せず)から防漏層前駆体である下層300を矢印49eの方向に繰り出す。上層200は、搬送時において、熱融着繊維25の熱融着性により親水性繊維等の構成繊維の交絡点を融着したシート連続体である。ただし、この時点における熱融着繊維25は、接合部を形成する後工程のため、さらなる熱処理により熱融着性が発現する余地が残されている。他方、下層300は、少なくとも上層200との対向面が熱溶融材料を有する。
【0064】
次いで、繰り出された上層200を、周面が凹凸形状となっている第1ロール(凹凸パターンを有するエンボスロール)401と、第1のロールの凹凸形状と噛み合い形状となっている凹凸形状を周面に有する第2ロール402との噛み合わせ部に搬送する。この噛み合わせ部に上層200のシート体が噛み込まれて挟持され、吸収層凹部22と吸収層凸部21とが賦形される。
【0065】
図8には、第1ロール401の部分拡大斜視図を示した。第1ロール401は、所定の歯幅を有する平歯車401a,401b,・・・を複数枚組み合わせてロール状に形成したものである。各歯車の歯幅は、所望の吸収層の凸部の間隔に応じて定めることが好ましい。この態様においては隣り合う歯車は、その歯のピッチが半ピッチずつずれるように組み合わされている。
第1ロール401における各歯車の歯溝部には吸引孔403が形成されている。この歯溝部は、第1ロール401の周面における凹凸形状のうちの凹部に相当するものである。吸引孔403は、ブロワや真空ポンプなどの吸引源(図示せず)に通じ、図8に示すように、第1ロール401(回転方向:矢印49c)と第2ロール402(回転方向:矢印49b)との噛み合い部45から上層200と下層300との合流部46まで吸引されるように制御されている。したがって、第1ロールと第2ロールとの噛み合いによって凹凸賦形された上層200は、吸引孔403による吸引力によって第1ロール401周面に密着し、その凹凸賦形された状態が保持される。この場合、図8に示すように、隣り合う歯車間に所定の空隙Gを設けておくと、上層200に無理な伸長力や、ロールの凹凸噛み合いによる切断効果を加えることなく上層200を第1ロール401の周面に密着させられる。空隙Gは歯車の全歯たけや上層200の坪量にもよるが、上層200に破断や損傷を与えることなく密着を行うことができるため、0.1〜50mmが好ましく、0.1〜5mm程度がより好ましい。
【0066】
次いで、図7に示すように、上層200を第1のロール401の周面に引きつづき密着させた状態で、合流部46で別に繰り出されている下層300を重ね合わせ、その重ね合わせたものを第1ロール401とアンビルロール404(回転方向:矢印49d)との間で挟圧し、複合連続体100が矢印49fの方向に得られる。この合流部46の近辺を図9に模式的に拡大した部分断面図として示した。
【0067】
図9に示すように、第1ロール401の凸部(各歯車の歯先)401pにおいて、凸部401pの熱で、上層200と下層300とが圧縮され熱融着される。その際、上層の熱融着繊維25の熱融着性と下層の上面側に配された熱溶着材料の熱溶融性とが発現する。これにより、上層200の構成繊維が下層の熱溶融材料と溶着ないし融着して固定される。これにより、接合部51が形成される。また、凸部401pによる圧縮で、上層200において構成繊維が圧密化され、繊維圧密融着部24が形成される。一方、接合部51及び繊維圧密融着部24の形成されない領域では、第1ロール401の凹部401qに沿って窪んだ上層200と、下層300との間に空間部41が形成され、この部分において両層が非接合とされる。
また、本実施形態においては、上層200及び下層300の接合工程と、上層200における繊維圧密融着部24の形成工程とを、1回の工程で行う。つまり、第1ロール401の凸部401pによる圧着だけで、必要な個所に対し好適に加熱できる。これにより、工程数の増加による煩雑さや、余計な繊維融着を防止でき、上層200及び下層300の風合いを阻害しない。この点において本実施形態の製造方法は好ましい。
【0068】
その後、本発明の吸収性物品の製造方法においては、上層(吸収層用シート)200と下層(防漏層用シート)300とを一体化したものを複合連続体100とする。この複合連続体100の上層側に表面層のシート連続体を積層し接合する。その後、所定の大きさに切りだす。これにより例えば図1に示したような、表面層、吸収層、及び防漏層の設けられた吸収性物品の構成が得られる。
このようにして、本発明の製造方法によれば、吸収性物品に用いられる複合体に、優れた液体吸収機能と、柔らかなふんわり感とを与えることができる。具体的には例えば、前述の実施形態のような優れた機能を発揮しうる吸収性物品を連続した工程で効率的に製造することができる。
【0069】
さらに、図示しないが、表面層を実施形態2のように凹凸賦形された表面層9として積層することもできる。表面層9の凹凸賦形は、前述の吸収層用シートである上層200の賦形方法と同様にして形成できる。このとき、表面層及び吸収層の賦形は、それぞれ別々に賦形して、前述の工程で積層する方法が挙げられる。この場合、表面層9となるシート連続体900を賦形する際、吸収層2との間の空隙部42を考慮して、上層200で用いたロールの凸部401pよりも高さのある歯車を用いることが好ましい。この場合、シート連続体900は、前述の複合連続体100に対して積層し接合する。その後、後述の熱風処理を行う。
【0070】
あるいは、シート連続体900と上層200とを積層した状態で凹凸賦形させるようにしてもよい。この場合、第1ロール401の凹部401qでは、両シートが融着しないよう熱を付与しないことが好ましい。つまり、凸部(各歯車の歯先)401pのみに熱を付与することが好ましい。そして、この積層された連続体を下層300に合流させて、第1ロール401の401pでのみ下層300と融着接合する。これにより、接合部51及び接合部52が同時に形成される。
また、空隙部42の形成のため、表面層9となるシート連続体900に熱伸長性が発現する前の熱伸長性を含有させておくことが好ましい。なお、前述のシート連続体900と上層200とを別々に賦形する方法においても、良好な空隙部42の形成のため、シート連続体900が熱伸長性繊維を含有していることが好ましい。
【0071】
次いで、図示しないが、シート連続体900、上層200及び下層300の積層体に対して、シート連続体900側から熱風を吹き付けて、繊維の熱風回復処理を行う。この熱風回復処理においては、シート連続体900の不織布の繊維の嵩高さが回復するとともに、接合部52以外の肌当接面側において、シート連続体900の熱融着繊維25の熱融着性が発現する。これにより、接合部52以外の部分において、熱伸長性繊維が伸長して、吸収層凸部21に対しするアーチ82が形成されて良好な空隙部42が確保される。
【0072】
次に、本発明の吸収性物品に用いられる部材の好ましい形成素材について説明する。
【0073】
表面層1、吸収層2及び防漏層3の形成材料としては、この種の物品に採用されるものを特に制限なく用いることができる。
【0074】
例えば、表面層1は、排泄された体液を速やかに吸収し、吸収体に伝達する観点と肌触りのよさの観点とから親水性のサーマルボンド不織布が好ましく、特にエアスルー不織布が好ましい。表面層1は親水化処理された熱可塑性樹脂繊維であり、かつ、該繊維が2次クリンプ又は3次クリンプのような立体捲縮がなされた繊維であることが好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、及びこれらの複合繊維を作成し、所定の長さにカットしてステープルを形成する前の段階で、各種親水化剤を塗工する。親水化剤としては、αオレフィンスルホン酸塩に代表される各種アルキルスルホン酸塩、アクリル酸塩、アクリル酸塩/アクリルアミド共重合体、エステルアミド、エステルアミドの塩、ポリエチレングリコール及びその誘導物、水溶性ポリエステル樹脂、各種シリコーン誘導物、各種糖類誘導物、及びこれらの混合物など、当業者公知の親水化剤による親水化処理を用いることができる。
【0075】
防漏層3としては、防水性があり透湿性を有していれば特に限定されないが、例えば、疎水性の熱可塑性樹脂と、炭酸カルシウム等からなる微小な無機フィラー又は相溶性のない有機高分子等とを溶融混練してフィルムを形成し、該フィルムを一軸又は二軸延伸して得られる多孔性フィルムが挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが挙げられる。該ポリオレフィンとしては、高〜低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられ、これらを単独で又は混合して用いることができる。
【0076】
吸収層2における熱融着繊維としては、この種の物品に用いられるものを任意に作用できる。例えばポリエチレン系繊維やポリプロピレン系繊維、ポリエチレンテレフタレート系繊維、ポリアミド系繊維が挙げられる。また、芯鞘型複合繊維やサイドバイサイド型複合繊維を用いることもできる。
【0077】
熱融着繊維以外の吸収層2の構成素材としては、親水性繊維、該親水性繊維と高吸水性ポリマー粒子との混合物、または、親水性繊維と高吸水性ポリマー粒子と熱可塑性合成樹脂繊維との混合物などが挙げられる。親水性繊維としては、親水性表面を有する繊維を用いることができ、例えば天然パルプ繊維やレーヨン繊維等、合成繊維を必要に応じ界面活性剤等により親水化処理したものが挙げられる。具体的には、例えば、木材パルプ、木綿パルプ及びワラパルプ等の天然セルロース繊維、レーヨン及びキュプラ等の再生セルロース繊維、ポリビニルアルコール繊維及びポリアクリロニトリル繊維等の親水性合成繊維などが挙げられ、これらを複数と組み合わせてもよい。ポリマー粒子としては、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系のものを使用することができる。
【0078】
さらに表面層9に含有される熱伸長繊維が熱伸長する前の熱伸長繊維について説明する。熱伸長性繊維としては、この種の物品に用いられる素材を任意に採用できる。例えば、加熱により樹脂の結晶状態が変化して自発的に伸びる芯鞘型複合繊維などが挙げられる。好ましい熱伸長性繊維は、第1樹脂成分と、該第1樹脂成分の融点よりも低い融点又は軟化点を有する第2樹脂成分とからなる。
第1樹脂成分は該繊維の熱伸長性を発現する成分であり、第2樹脂成分は熱融着性を発現する成分である。第2樹脂成分が繊維表面の少なくとも一部を長さ方向に連続して存在している、二成分系の複合繊維が好ましい。この複合繊維の形態には芯鞘型やサイド・バイ・サイド型など種々の形態があり、本発明においてはいずれの形態も含む。芯鞘型の場合、第1樹脂成分が芯部となり、第2樹脂成分が鞘部となることが好ましい。
本発明に用いられる熱伸長性繊維としては、第1樹脂成分の融点よりも低い温度において、かつ、第2樹脂成分の熱融着性が発現する温度よりも低い温度において、熱により熱伸長可能なものが好ましい。
【0079】
以下、前記第1樹脂成分及び第2樹脂成分についてさらに詳しく説明する。
第1樹脂成分と第2樹脂成分との好ましい組み合わせとしては、第1樹脂成分をポリプロピレン(PP)とした場合の第2樹脂成分としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン、エチレンプロピレン共重合体、ポリスチレンなどが挙げられる。また、第1樹脂成分としてポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル系樹脂を用いた場合は、第2樹脂成分として、前述した第2樹脂成分の例に加え、ポリプロピレン(PP)、共重合ポリエステルなどが挙げられる。さらに、第1樹脂成分としては、ポリアミド系重合体や前述した第1樹脂成分の2種以上の共重合体も挙げられ、また第2樹脂成分としては前述した第2樹脂成分の2種以上の共重合体なども挙げられる。これらは適宜組み合わされる。
【0080】
第1樹脂成分と第2樹脂成分の特に好ましい組み合わせは、第1樹脂成分がポリプロピレンで、第2樹脂成分がポリエチレン、とりわけ高密度ポリエチレンである組み合わせである。この理由は、両樹脂成分の融点差が20〜40℃の範囲内であるため、不織布を容易に製造できるからである。また繊維の比重が低いため、軽量で且つコストに優れ、低熱量で焼却廃棄できる不織布が得られるからである。更にこの組み合わせを用いることで、熱伸長性複合繊維の熱伸長性も高くなる。この理由は次のように考えられる。上記の熱伸長性複合繊維においては、第1樹脂成分の配向係数が特定の範囲に抑えられ、第2樹脂成分の配向係数が高められている。第2樹脂成分であるポリエチレン、特に高密度ポリエチレンは結晶性が高い。したがって熱伸長性複合繊維を加熱していきその温度がポリエチレンの融点に達するまでは、繊維の熱伸長がポリエチレンによって拘束される。繊維をポリエチレンの融点以上まで加熱すると、ポリエチレンが溶融しはじめ、その拘束が解かれるので、第1樹脂成分であるポリプロピレンの伸長が可能になり、繊維全体が伸長すると考えられる。
【0081】
ポリプロピレンとポリエチレンの好ましい組み合わせは、次の(1)、特に(2)であることが好ましい。このような組み合わせを採用することで、溶融紡糸時に第2樹脂成分であるポリエチレンが配向しやすくなって、その結晶性が高まり、且つ第1樹脂成分のポリプロピレンが適度な配向となって、繊維の熱伸長性が高くなる。
(1)ポリプロピレンとして、そのメルトフローレート(以下、MFRともいう)が10〜35g/10minで、そのQ値が2.5〜4.0のものを用い、ポリエチレンとして、そのMFRが8〜30g/10minで、そのQ値が4.0〜7.0のものを用いる組み合わせ。
(2)ポリプロピレンとして、そのMFRが12〜30g/10minで、そのQ値が3.0〜3.5のものを用い、ポリエチレンとして、そのMFRが10〜25g/10minで、そのQ値が4.5〜6.0のものを用いる組み合わせ。
【0082】
ポリプロピレンのMFRは、JISK7210に準じ、温度230℃、荷重2.16kgで測定される。同様に、ポリエチレンのMFRは、JISK7210に準じ、温度190℃、荷重2.16kgで測定される。
【0083】
第1樹脂成分及び第2樹脂成分の融点は、示差走査型熱分析装置DSC−50(島津社
製)を用い、細かく裁断した繊維試料(サンプル質量2mg)の熱分析を昇温速度10℃/minで行い、各樹脂の融解ピーク温度を測定し、その融解ピーク温度で定義される。
第2樹脂成分の融点がこの方法で明確に測定できない場合は、第2樹脂成分の分子の流動が始まる温度として、繊維の融着点強度が計測できる程度に第2樹脂成分が融着する温度を軟化点とする。
【0084】
上記の熱伸長性複合繊維における第1樹脂成分と第2樹脂成分との比率(重量比)は10:90〜90:10%、特に30:70〜70:30%であることが好ましい。この範囲内であれば繊維の力学特性が十分となり、実用に耐え得る繊維となる。また融着成分の量が十分となり、繊維どうしの融着が十分となる。熱伸長性複合繊維の太さは、複合繊維の具体的用途に応じて適切な値が選択される。一般的な範囲として1.0〜10dtex、特に1.7〜8dtexであることが、繊維の紡糸性やコスト、カード機通過性、生産性、コスト等の点から好ましい。
熱伸長性繊維については、例えば、特願2005−353780号明細書に記載されたものを用いることができる。
【0085】
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の吸収性物品及びその製造方法を開示する。
【0086】
<1>防漏層及び該防漏層の肌当接面側に配置された吸収層を有する吸収性物品であって、前記吸収層は、熱融着繊維と親水性繊維とを有し、構成繊維同士が交絡点において接合されたシート体であり、前記吸収層は、肌当接面側及び非肌当接面側を一体的に厚み方向に賦形させた複数の吸収層凸部及び吸収層凹部を有し、該吸収層凸部及び吸収層凹部が平面視交差する異なる方向において交互に隣接して配されて凹凸形状をなし、前記吸収層凸部の非肌当接面側はアーチを形成し、前記防漏層との間に空間部が配されており、前記アーチとアーチを繋いで平面視分散配置された前記吸収層凹部の非肌当接面側においてのみ、前記防漏層との接合部が配設されており、該接合部においては、前記熱融着繊維の熱融着性により前記吸収層と前記防漏層とが融着接合されており、前記空間部においては、前記吸収層と前記防漏層とを接合する手段が存在しない吸収性物品。
【0087】
<2>前記防漏層の肌当接面側が熱溶融性材料からなり、前記吸収層の熱融着繊維と前記防漏層の熱溶融性材料の融点差が20℃以内である前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>前記防漏層の肌当接面側が熱溶融性材料からなり、前記吸収層の熱融着繊維の融点が前記防漏層の熱溶融性材料の融点以下である前記<1>または<2>に記載の吸収性物品。
<4>前記前記防漏層が透湿性を有する<1>〜<3>何れか1つに記載の吸収性物品。
<5>前記吸収層凸部よりも前記吸収層凹部の方が親水性繊維の繊維密度が高い<1>〜<4>何れか1つに記載の吸収性物品。
<6>前記吸収層の非肌当接面側は、前記吸収層の肌当接面側に比べ前記熱融着繊維の含有率が高い<1>〜<5>何れか1つに記載の吸収性物品。
<7>前記吸収層凹部において、構成繊維の繊維間空間が保持されている<1>〜<6>何れか1つに記載の吸収性物品。
<8>前記吸収層凸部の肌当接面側は頂部を有するドーム形状であり、前記吸収層凹部の肌当接面側は該吸収層凹部を囲む複数の前記吸収層凸部から底部頂部へと至る窪み形状である<1>〜<6>何れか1つに記載の吸収性物品。
<9>前記吸収層凸部は、その高さが1〜10mmで、底面積が4〜900mmであり、前記個々の接合部は、長方形状で、その長手方向をいずれも吸収性物品の幅方向又は長手方向に揃えて配しており、該長方形状の長さが0.1〜20mmで、幅が0.1〜20mmである<1>〜<8>何れか1つに記載の吸収性物品。
<10>前記吸収層と前記防漏層との接合部は、前記吸収性物品の長手方向に等間隔で配置された列をなし、該列が幅方向に複数列配置されており、前記接合部の列は隣り合う列と半ピッチずれた配置とされている<1>〜<9>何れか1つに記載の吸収性物品。
<11>前記吸収層に、高吸水性ポリマーが含有されている請求項1〜10何れか1つに記載の吸収性物品。
<12>前記吸収性物品は、前記吸収層の肌当接面側に液透過性の表面層を有し、前記表面層は、肌当接面側及び非肌当接面側を一体的に厚み方向に賦形させた複数の表面層凸部及び表面層凹部を有し、該表面層凸部及び表面層凹部が平面視交差する異なる方向において交互に隣接して配されて凹凸形状をなし、前記表面層凹部が前記吸収層凹部において融着接合され、該表面層は、前記表面層凹部以外では前記吸収層と接合されておらず、前記表面層凸部の非肌当接面側は前記吸収層と接合されずにアーチを形成し、前記吸収層の凸部との間に空隙部が配されている<1>〜<11>いずれか1つに記載の吸収性物品。
<13>前記表面層は熱伸長繊維を含んでおり、前記空隙部が、前記熱伸長繊維の熱伸長による前記表面層の肌当接面側への隆起によって形成された<12>記載の吸収性物品。
<14>周面が凹凸形状となっている第1のロールと、該第1のロールの凹凸形状と噛み合い形状となっている凹凸形状を周面に有する第2のロールとの噛み合わせ部に、熱融着繊維を含有する吸収層用シート部材を搬送、挟持させて、該吸収層用シート部材に凹部と凸部をそれぞれ複数賦形する工程と、前記賦形後の吸収層用シート部材を前記第1ロールの周面に密着させた状態で、該吸収層用シート部材を、前記第1ロールの凸部においてのみ、別に搬送される防漏層用シート部材に接触させ、熱処理によって前記接触部分の前記吸収層用シート部材と前記防漏層用シート部材を融着して複合シート部材を形成する工程と、を有する吸収性物品の製造方法。
<15>前記熱処理は、前記第1ロールの凸部に付与された熱によるものである<14>記載の吸収性物品の製造方法。
<16>前記複合シート部材の前記吸収層用シート部材側に対し、熱伸長性繊維を含有する表面層用シート部材を積層し、該表面層用シート部材を、前記吸収層用シート部材の前記防漏層用シート部材との融着部分においてのみ接合する工程と、 接合後の前記表面層用シート部材を熱処理し、前記吸収層用シート部材との非接合部分において、前記熱伸長性繊維の熱伸長性を発現させて前記表面層用シートが隆起することで凸部のアーチを形成して前記吸収層用シート部材との間に空隙部を形成する工程とを有する<14>又は<15>記載の吸収性物品の製造方法。
【符号の説明】
【0088】
1 表面層
11 表面層凸部
12 表面層凹部
2 吸収層
21 吸収層凸部
22 吸収層凹部
25 熱融着繊維
26 親水性繊維
27 繊維の交絡点
3 防漏層
41 空間部
42 空隙部
51,52 接合部
81,82 アーチ
9 表面層
91 表面層凸部
92 表面層凹部
10 複合体
30,60,90 パンティーライナー
200 上層(表面層用シート)
300 下層(吸収層用シート)
401 第1ロール(エンボスロール)
401p 第1ロールの凸部
401q 第1ロールの凹部
402 第2ロール(噛み合いロール)
404 アンビルロール
図1
図2
図3
図4-1】
図4-2】
図5
図6
図7
図8
図9