特許第6053295号(P6053295)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6053295バイオマス専焼バーナおよびそれを具備した燃焼装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6053295
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】バイオマス専焼バーナおよびそれを具備した燃焼装置
(51)【国際特許分類】
   F23D 1/00 20060101AFI20161219BHJP
   F23L 1/00 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   F23D1/00 Z
   F23L1/00 B
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-37821(P2012-37821)
(22)【出願日】2012年2月23日
(65)【公開番号】特開2013-174370(P2013-174370A)
(43)【公開日】2013年9月5日
【審査請求日】2013年12月27日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100169199
【弁理士】
【氏名又は名称】石本 貴幸
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】松本 啓吾
(72)【発明者】
【氏名】堂本 和宏
(72)【発明者】
【氏名】阿部 直文
【審査官】 渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】 特公平03−055724(JP,B2)
【文献】 特表2006−516323(JP,A)
【文献】 特許第3891958(JP,B2)
【文献】 特許第2776575(JP,B2)
【文献】 特開平08−035614(JP,A)
【文献】 特許第2638040(JP,B2)
【文献】 特許第4056752(JP,B2)
【文献】 特公平03−043526(JP,B2)
【文献】 実公平03−030650(JP,Y2)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0018445(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0048293(US,A1)
【文献】 米国特許第05765488(US,A)
【文献】 特開平09−318010(JP,A)
【文献】 実開平01−067440(JP,U)
【文献】 特開2003−207120(JP,A)
【文献】 特開平11−001708(JP,A)
【文献】 特開平04−113103(JP,A)
【文献】 特開2010−270992(JP,A)
【文献】 特開2005−291534(JP,A)
【文献】 特開2002−228107(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23D 1/00− 1/06
F23L 1/00− 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
数mm程度に粉砕されたバイオマス燃料を燃焼用空気とともに炉内に供給するバイオマス専焼バーナであって、
上流側から下流側に向かって流路断面積が徐々に小さくなるようにして形成されるとともに、内側に供給された前記バイオマス燃料を当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させる内筒と、
前記内筒の外側全体を取り囲むようにして配置される外筒と、を備え、
前記内筒は、前記内側の空間と前記外側の空間とを連通するとともに前記バイオマス燃料から前記燃焼用空気を分離して前記内側の空間から前記外側の空間へ導く複数の孔が設けられた多孔体であり、
前記孔を通過する空気が前記内筒の上流側に少し戻るように、前記孔が穿設されていることを特徴とするバイオマス専焼バーナ。
【請求項2】
前記孔の数が上流側で密、下流側で疎となり、上流側から下流側にかけて徐々に減少するようにして設けられていることを特徴とする請求項に記載のバイオマス専焼バーナ。
【請求項3】
前記孔の入口の周囲には、前記内筒の内壁面と、前記孔の内周面とを滑らかに接続するアール部が、周方向に沿って連続するようにして設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバイオマス専焼バーナ。
【請求項4】
前記内筒の出口端に、上流側から下流側に向かって流路断面積が急激に拡大するようにして形成されたディフューザの入口端が接続されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のバイオマス専焼バーナ。
【請求項5】
前記孔の直径が0.1mm〜1mmであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のバイオマス専焼バーナ。
【請求項6】
請求項1からのいずれか一項に記載のバイオマス専焼バーナを具備していることを特徴とする燃焼装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物等生物体を起源とする木質系バイオマスや廃材・廃棄物等の他種再生可能燃料等(以下、これらの燃料を「バイオマス燃料」という。)を、排ガス中の窒素酸化物濃度が低い低NOx燃焼および高効率に混焼させるのに適したバイオマス専焼バーナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
さて、石炭焚きボイラにおいて、バイオマス燃料を高混焼率で燃焼させる場合には、バイオマス燃料を粉砕するための専用の粉砕装置、およびバイオマス燃料を燃焼させるための専用のバーナが必要となる。バイオマス燃料は、石炭に比べて燃焼し易いものの、バイオマス燃料を石炭並み(数百μm以下の微粉炭並み)に粉砕するためには、粉砕装置における消費動力が多大になってしまう。そのため、バイオマス燃料の粉砕を数mm程度にとどめる必要がある。しかし、数mm程度に粉砕されたバイオマス燃料は、微粉炭よりも着火し難いといった問題がある。
【0003】
また、バイオマス燃料を粉砕する際には、バイオマス燃料を乾燥、安定した粉砕、安定した搬送させるために多大な空気量が必要となり、その結果、一次空気量が過剰となって、燃料濃度が低くなり、バイオマス燃料の着火がさらに難しいものとなっている。
【0004】
そのため、従来は、バーナを構成する微粉炭管から微粉炭を供給し、数mm程度に粉砕されたバーナを構成する搬送管からバイオマス燃料を供給して、これら微粉炭およびバイオマス燃料を燃焼させるということが行われていた(特許文献1参照)。この場合、まず、着火性のよい微粉炭に着火し、安定した火炎が形成され、ついで、この火炎の輻射熱により、着火性に劣るバイオマス燃料に着火することになる。
【0005】
また、粉砕装置により粉砕されたバイオマス燃料を、分級手段により1mm以上の(粒径の大きい)バイオマス燃料と、1mm未満の(粒径の小さい)バイオマス燃料とに分級し、1mm以上のバイオマス燃料をバーナの中心側に供給し、その周囲(外側)に1mm未満のバイオマス燃料を供給して、これらバイオマス燃料を燃焼させるということも行われていた(特許文献2参照)。この場合、まず、着火性のよい1mm未満のバイオマス燃料に着火し、安定した火炎が形成され、ついで、この火炎の輻射熱により、着火性に劣る1mm以上のバイオマス燃料に着火することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4056752号公報
【特許文献2】特許第3891958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に開示されたバーナでは、微粉炭(バイオマス燃料以外の燃料)が必要となり、バイオマス燃料のみを燃焼させることができないといった問題点があった。
また、上記特許文献2に開示されたバーナでは、1mm以上のバイオマス燃料と、1mm未満のバイオマス燃料とに分級する分級手段が必要となり、設備が複雑化するとともに、設備費が高騰してしまうといった問題点もあった。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができるバイオマス専焼バーナを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明に係るバイオマス専焼バーナは、数mm程度に粉砕されたバイオマス燃料を燃焼用空気とともに炉内に供給するバイオマス専焼バーナであって、上流側から下流側に向かって流路断面積が徐々に小さくなるようにして形成されるとともに、内側に供給された前記バイオマス燃料を当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させる内筒と、前記内筒の外側全体を取り囲むようにして配置される外筒と、を備え、前記内筒には、前記内側の空間と前記外側の空間とを連通するとともに前記バイオマス燃料から前記燃焼用空気を分離して前記内側の空間から前記外側の空間へ導く複数の孔が設けられている。
【0010】
本発明に係るバイオマス専焼バーナによれば、内筒内に供給されたバイオマス燃料は、内筒内を下流側に進むにしたがって、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられ、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度が高められることになる。また、内筒内に供給された燃焼用空気は、内筒内を下流側に進むにしたがって、バイオマス燃料の外側(周囲)を取り囲むようにして、炉内に供給されることになる。
このとき、炉内に供給されたバイオマス燃料は、炉内を下流側に進むにしたがって、炉内の輻射熱によって加熱されて、燃焼させられることになる(着火し易い状態になる)。
これにより、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができる。
また、バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度が高められることにより、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度が低下することになるので、NOx等の発生を抑制することができる。
【0011】
上記バイオマス専焼バーナにおいて、前記内筒は、板厚方向に貫通して内側に形成された空間と、外側に形成された空間とを連通する孔が、周方向および軸方向に沿って多数穿設された、あるいは板厚方向に貫通して内側に形成された空間と、外側に形成された空間とを連通する多数の孔を有する多孔体である。
【0012】
このようなバイオマス専焼バーナによれば、内筒内に供給された燃焼用空気の一部は、孔を介して内筒の外側(内筒と外筒との間)に導かれ、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるとともに、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度がより低下することになる。
これにより、NOx等の発生をより一層抑制することができる。
また、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるので、バイオマス燃料が炉内の輻射熱をより一層受けやすくなり、より効果的に着火させることができる。
【0013】
上記バイオマス専焼バーナにおいて、前記孔の数が上流側で密、下流側で疎となり、上流側から下流側にかけて徐々に減少するようにして設けられているとさらに好適である。
【0014】
このようなバイオマス専焼バーナによれば、バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気がバイオマス燃料からより効果的に分離され、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度がより一層高められるとともに、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度がより一層低下することになる。
これにより、NOx等の発生をより一層抑制することができる。
また、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるので、バイオマス燃料が炉内の輻射熱をより一層受けやすくなり、より効果的に着火させることができる。
【0015】
上記バイオマス専焼バーナにおいて、前記孔を通過する空気が前記内筒の上流側に少し戻るように、前記孔が穿設されている。
【0016】
このようなバイオマス専焼バーナによれば、孔を介して内筒内に供給された燃焼用空気の一部のみが内筒の外側(内筒と外筒との間)に導かれることになる。
これにより、内筒内に供給されたバイオマス燃料が、孔を介して内筒の外側(内筒と外筒との間)に導かれるのを防止することができ、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度をより高めることができる。
【0017】
上記バイオマス専焼バーナにおいて、前記孔の入口の周囲には、前記内筒の内壁面と、前記孔の内周面とを滑らかに接続するアール部が、周方向に沿って連続するようにして設けられているとさらに好適である。
【0018】
このようなバイオマス専焼バーナによれば、孔の入口の周囲にバイオマス燃料が衝突したとしても、バイオマス燃料は、孔の入口の周囲に引っ掛かることなく、下流側に流れていくことになる。
これにより、バイオマス燃料が孔に引っ掛かったり、孔に引っ掛かったバイオマス燃料により孔が閉塞されてしまうのを防止することができる。
【0019】
上記バイオマス専焼バーナにおいて、前記内筒の出口端に、上流側から下流側に向かって流路断面積が急激に拡大するようにして形成されたディフューザの入口端が接続されているとさらに好適である。
【0020】
このようなバイオマス専焼バーナによれば、例えば、図8に破線で示すように、ディフューザの出口近傍にバイオマス燃料の循環流が形成されることになり、外筒内の輻射熱による加熱、炉内の輻射熱による加熱がより一層促進されることになるので、バイオマス燃料の着火性をより一層向上させることができる。
【0021】
本発明の参考例に係るバイオマス専焼バーナは、数mm程度に粉砕されたバイオマス燃料を燃焼用空気とともに炉内に供給するバイオマス専焼バーナであって、上流側から下流側に向かって流路断面積が徐々に小さくなるようにして形成されるとともに、内側に供給された前記バイオマス燃料を当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させる内筒と、前記内筒の外側全体を取り囲むようにして配置される外筒と、を備え、前記内筒の先端が前記外筒の先端よりも前記長手方向の上流側に配置されており、前記内筒は、上流側から下流側に向かって先細になるようにして形成された中空で、かつ、複数個の筒体からなり、筒体と筒体とは、それぞれ軸方向に所定の距離離間し、筒体と筒体との間にはそれぞれ、周方向に沿って隙間が形成されており、前記内筒内に供給された前記燃焼用空気の一部は前記隙間を介して前記内筒の外側に導かれ、前記バイオマス燃料の濃度が高められる。
【0022】
このようなバイオマス専焼バーナによれば、内筒内に供給された燃焼用空気の一部は、隙間を介して内筒の外側(内筒と外筒との間)に導かれ、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるとともに、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度がより低下することになる。
これにより、NOx等の発生をより一層抑制することができる。
また、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるので、バイオマス燃料が炉内の輻射熱をより一層受けやすくなり、より効果的に着火させることができる。
【0023】
本発明の参考例に係るバイオマス専焼バーナは、数mm程度に粉砕されたバイオマス燃料を燃焼用空気とともに炉内に供給するバイオマス専焼バーナであって、上流側から下流側に向かって流路断面積が徐々に小さくなるようにして形成されるとともに、内側に供給された前記バイオマス燃料を当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させる内筒と、前記内筒の外側全体を取り囲むようにして配置される外筒と、を備え、前記内筒の先端が前記外筒の先端よりも前記長手方向の上流側に配置されており、前記内筒は、上流側から下流側に向かって先細になるようにして形成された中空で、かつ、複数個の筒体からなり、筒体と筒体とは、それぞれ軸方向と直交する方向に所定の距離離間し、筒体と筒体との間にはそれぞれ、周方向に沿って隙間が形成されており、前記内筒内に供給された前記燃焼用空気の一部は前記隙間を介して前記内筒の外側に導かれ、前記バイオマス燃料の濃度が高められる。
【0024】
このようなバイオマス専焼バーナによれば、内筒内に供給された燃焼用空気の一部は、隙間を介して内筒の外側(内筒と外筒との間)に導かれ、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるとともに、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度がより低下することになる。
これにより、NOx等の発生をより一層抑制することができる。
また、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるので、バイオマス燃料が炉内の輻射熱をより一層受けやすくなり、より効果的に着火させることができる。
【0025】
本発明に係る燃焼装置は、上記いずれかのバイオマス専焼バーナを具備している。
【0026】
本発明に係る燃焼装置によれば、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができるバイオマス専焼バーナを具備していることになるので、設備費およびランニングコストを低減させることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係るバイオマス専焼バーナによれば、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明に係るバイオマス専焼バーナを備えた燃焼装置の一具体例を示す概略構成図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図2の右側から見た正面図である。
図4図2および図3に示す内筒の一部を拡大して示す図である。
図5図4に示す内筒の一部を拡大して示す図である。
図6】本発明の第2実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図である。
図7】本発明の第2実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図6の右側から見た正面図である。
図8図6および図7に示す内筒の斜視図である。
図9】本発明の第3実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図である。
図10】本発明の第3実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図9の右側から見た正面図である。
図11】本発明の第4実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図である。
図12】本発明の第4実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図11の右側から見た正面図である。
図13】本発明の第5実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図である。
図14】本発明の第5実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図13の右側から見た正面図である。
図15】本発明の第6実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図である。
図16】本発明の第6実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図15の右側から見た正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係るバイオマス専焼バーナについて、図1から図5を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナを備えた燃焼装置の一具体例を示す概略構成図、図2は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図、図3は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図2の右側から見た正面図、図4図2および図3に示す内筒の一部を拡大して示す図、図5図4に示す内筒の一部を拡大して示す図である。
【0030】
本発明に係るバイオマス専焼バーナは、例えば、微粉炭(固体化石燃料)とバイオマス燃料とが混焼される燃焼装置1の炉本体2に適用され得るものである。
図1に示すように、燃焼装置1の炉本体2には、微粉炭ノズル(図示せず)および空気ノズル(図示せず)と共働するバーナ3と、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ4とが配設されており、炉内5には加熱器、蒸発器、節炭器等にあたる伝熱管群6が設置されている。そして、炉内5での微粉炭およびバイオマス燃料の燃焼により発生した燃焼排ガス7は、伝熱管群6を加熱して煙道8へと送られる。この煙道8の途中には、空気加熱器(AH)9が配置され、煙道8内の燃焼排ガス7は、誘引通風機(IDF)10により引かれて空気加熱器(AH)9、灰捕集装置11を経て煙突12から大気に放出される。
【0031】
そして、石炭を燃焼させるには、外部設備(図示せず)から石炭供給ライン13を介して供給される石炭14を石炭バンカ15から石炭粉砕機16へ供給し、この石炭粉砕機16にて石炭を微粉炭に粉砕し、空気加熱器9で加熱された熱空気17により乾燥させる。その後、粉砕された微粉炭は、熱空気17によって石炭粉砕機16から搬送され、微粉炭混合気18として微粉炭供給ライン19からバーナ3内の微粉炭ノズルへ供給され、炉内5で燃焼される。
【0032】
一方、バイオマス燃料を燃焼させるには、外部設備(図示せず)からバイオマス供給ライン(図示せず)を介して供給されるバイオマス燃料をバイオマス燃料バンカ(図示せず)からバイオマス燃料粉砕機(図示せず)へ供給し、このバイオマス燃料粉砕機にてバイオマス燃料を数mm程度に粉砕し、空気加熱器9で加熱された熱空気17により乾燥させる。その後、粉砕されたバイオマス燃料は、熱空気17によってバイオマス燃料粉砕機から搬送され、バイオマス燃料混合気25としてバイオマス燃料供給ライン26からバイオマス専焼バーナ4内へ供給され、炉内5で燃焼される。
【0033】
なお、図1中の符号31は、煙道8の途中から分岐し、煙道8を通過する燃焼排ガス7の一部を、炉底用再循環ガス(GR)32として炉本体5の底部に導く炉底用の再循環ガスラインであり、符号33は、炉底用の再循環ガスライン31の途中に設けられて、煙道8を通過する燃焼排ガス7の一部を炉底用の再循環ガスライン31を介して吸引し、炉本体5の底部に供給(送出)する炉底用再循環ガス送風機(GRF)である。
【0034】
また、図1中の符号34は、押込み通風機(FDF)35により引かれて、燃焼用空気ライン36から主バーナ空気ライン37を経由し、空気加熱器(AH)9で加熱されて主バーナ燃焼用空気としてバーナ3内の空気ノズルおよびバイオマス専焼バーナ4内の空気ノズルから炉内5内へ供給される燃焼用空気である。
【0035】
さらに、図1中の符号38は、燃焼用空気ライン36の途中から分岐し、燃焼用空気ライン36を通過する燃焼用空気34の一部を、熱空気17として石炭粉砕機16およびバイオマス燃料粉砕機に導く熱空気ラインであり、符号39は、熱空気ラインの途中に設けられて、燃焼用空気ライン36を通過する燃焼用空気34の一部を熱空気ライン38を介して吸引し、石炭粉砕機16およびバイオマス燃料粉砕機に供給(送出)する送風機(PAF)である。
【0036】
さらにまた、空気加熱器(AH)9よりも下流側に位置する熱空気ライン38を通過する熱空気17は、温度調節用の冷空気と混合され、石炭粉砕機16およびバイオマス燃料粉砕機へ供給される。
【0037】
さて、図2および図3に示すように、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ4は、外筒41と、内筒42とを備えている。
外筒41は、内筒42の外側全体を取り囲むようにして配置された円筒形状を呈する部材である。
【0038】
内筒42は、基端側(上流側)から先端側(下流側)に向かって先細になる(流路断面積が徐々に小さくなる)ようにして形成された中空で、かつ、円錐台形状を呈する部材である。また、本実施形態では、内筒42の基端における半径dが、先端における半径dの3倍、すなわち、d/d=3、π(d/π(d=9となるように設定され、内筒42を形成する内壁面42aおよび外壁面42bと、内筒42の長手方向軸線C1とのなす(小さい方の)角度θが、5°〜60°の範囲内となる(極力小さくなる)ように設定されている。
【0039】
図4および図5に示すように、内筒42には、板厚方向に貫通して内壁面42aの内側に形成された空間と、外壁面42bの外側に形成された空間とを連通する孔43が、内筒42の周方向および軸方向に沿って多数穿設されている。孔43は、直径0.1mm〜1mm程度の孔であり、その数が基端側で密、先端側で疎となり、基端側から先端側にかけて徐々に減少するようにして設けられている。また、本実施形態では、孔43の中心線C2と、外壁面42bとのなす(小さい方の)角度θが、5°〜90°の範囲内となるように(図4中に符号44で示すバイオマス燃料の粒子を、孔43の入口43aに引っ掛かることなく、空気(および数百μm以下の微小なバイオマス燃料の粒子)のみを外壁面42bの外側に形成された空間に逃がすことができるように)、すなわち、孔43を通過する空気(および数百μm以下の微小なバイオマス燃料の粒子)が、内筒42の基端側に少し戻るように設定されている。さらに、図5に示すように、孔43の入口43aの周囲には、内筒42の内壁面42aと、孔43の内周面43bとを滑らかに接続するアール部45が周方向に沿って連続するようにして設けられている。
【0040】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ4によれば、内筒42内に供給されたバイオマス燃料は、内筒42内を下流側に進むにしたがって、当該バイオマス専焼バーナ4の長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられ、当該バイオマス専焼バーナ4の長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度が高められることになる。また、内筒42内に供給された燃焼用空気は、内筒42内を下流側に進むにしたがって、バイオマス燃料の外側(周囲)を取り囲むようにして、炉内5に供給されることになる。
このとき、炉内5に供給されたバイオマス燃料は、炉内5を下流側に進むにしたがって、炉内5の輻射熱によって加熱されて、燃焼させられることになる(着火し易い状態になる)。
これにより、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができる。
また、バイオマス専焼バーナ4の長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度が高められることにより、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度が低下することになるので、NOx等の発生を抑制することができる。
【0041】
また、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ4によれば、内筒42内に供給された燃焼用空気の一部は、孔43を介して内筒42の外側(内筒42と外筒41との間)に導かれ、当該バイオマス専焼バーナ4の長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるとともに、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度がより低下することになる。
これにより、NOx等の発生をより一層抑制することができる。
また、当該バイオマス専焼バーナ4の長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるので、バイオマス燃料が炉内5の輻射熱をより一層受けやすくなり、より効果的に着火させることができる。
【0042】
さらに、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ4によれば、孔43の数が基端側(上流側)で密、先端側(下流側)で疎となり、基端側から先端側にかけて徐々に減少するようにして設けられているので、バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気がバイオマス燃料からより効果的に分離され、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度がより一層高められるとともに、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度がより一層低下することになる。
これにより、NOx等の発生をより一層抑制することができる。
また、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるので、バイオマス燃料が炉内の輻射熱をより一層受けやすくなり、より効果的に着火させることができる。
【0043】
さらにまた、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ4によれば、孔43を通過する空気が内筒42の上流側に少し戻るように、孔43が穿設されており、孔43を介して内筒42内に供給された燃焼用空気の一部のみが内筒42の外側(内筒42と外筒41との間)に導かれることになる。
これにより、内筒42内に供給されたバイオマス燃料が、孔43を介して内筒42の外側(内筒42と外筒41との間)に導かれるのを防止することができ、当該バイオマス専焼バーナ4の長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度をより高めることができる。
【0044】
さらにまた、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ4によれば、孔43の入口43aの周囲には、内筒42の内壁面42aと、孔43の内周面43bとを滑らかに接続するアール部45が、周方向に沿って連続するようにして設けられており、孔43の入口43aの周囲にバイオマス燃料が衝突したとしても、バイオマス燃料は、孔43の入口43aの周囲に引っ掛かることなく、下流側に流れていくことになる。
これにより、バイオマス燃料が孔43に引っ掛かったり、孔43に引っ掛かったバイオマス燃料により孔43が閉塞されてしまうのを防止することができる。
【0045】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ4を備えた燃焼装置1によれば、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができるバイオマス専焼バーナ4を具備していることになるので、設備費およびランニングコストを低減させることができる。
【0046】
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態に係るバイオマス専焼バーナについて、図6から図8を参照しながら説明する。
図6は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図、図7は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図6の右側から見た正面図、図8図6および図7に示す内筒の斜視図である。
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ51は、内筒42の代わりに内筒52を備えているという点で上述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
【0047】
図6から図8に示すように、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ51は、外筒41と、内筒52とを備えている。
内筒52は、内筒42の先端に、基端側(上流側)から先端側(下流側)に向かって先太になる(流路断面積(内径)が急激に拡大する)ようにして形成された中空で、かつ、ラッパ形状を呈するディフューザ53の基端が接続されたものである。
【0048】
なお、図8に示すように、ディフューザ53には、板厚方向に貫通してその内壁面の内側に形成された空間と、その外壁面の外側に形成された空間とを連通する孔(孔43に対応する孔)は、穿設されていない。
【0049】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ51によれば、例えば、図8に破線で示すように、ディフューザ53の出口近傍にバイオマス燃料の循環流が形成されることになり、外筒41内の輻射熱による加熱、炉内5の輻射熱による加熱がより一層促進されることになるので、バイオマス燃料の着火性をより一層向上させることができる。
その他の作用効果は、上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
【0050】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ51を備えた燃焼装置1によれば、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができるバイオマス専焼バーナ51を具備していることになるので、設備費およびランニングコストを低減させることができる。
【0051】
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態に係るバイオマス専焼バーナについて、図9および図10を参照しながら説明する。
図9は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図、図10は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図9の右側から見た正面図である。
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ61は、外筒41の代わりに外筒62を備えているとともに、外筒62と内筒52との間にダクト63が設けられているという点で上述した第2実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第2実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上述した第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
【0052】
図9および図10に示すように、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ61は、内筒52と、ダクト63とを備えている。
ダクト63は、基端側(上流側)から先端側(下流側)に向かって先細になるようにして形成された中空で、かつ、断面視矩形状を呈する部材であり、平面視等脚台形状を呈する二組(上下一組、左右一組)の板状部材により構成されている。また、これら二組の板状部材は、その内壁面および外壁面が内筒42の内壁面および外壁面と平行になるようにして延びている。一方、内筒52の上下に配置された一組の板状部材の先端(下流端)は、ディフューザ53の先端に接続されている。
【0053】
なお、図10に示すように、内筒52の左右に配置された一組の板状部材の先端(下流端)は、ディフューザ53の先端には接続されておらず、ダクト63の先端と、ディフューザ53の先端との間には、二つの隙間64が形成されるようになっている。
【0054】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ61によれば、ダクト63により燃焼用空気の上下方向への拡散が防止されるとともに、当該バイオマス専焼バーナ61の長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度が高いまま維持されることになる。
これにより、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができる。
また、バイオマス専焼バーナ4の長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度が高められることにより、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度が低下することになるので、NOx等の発生を抑制することができる。
その他の作用効果は、上述した第2実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
【0055】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ61を備えた燃焼装置1によれば、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができるバイオマス専焼バーナ61を具備していることになるので、設備費およびランニングコストを低減させることができる。
【0056】
〔第4実施形態〕
本発明の第4実施形態に係るバイオマス専焼バーナについて、図11および図12を参照しながら説明する。
図11は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図、図12は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図11の右側から見た正面図である。
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ71は、内筒52およびダクト63の代わりに内筒72を備えているという点で上述した第3実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第3実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上述した第3実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
【0057】
図11および図12に示すように、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ71は、外筒62と、内筒72とを備えている。
外筒62は、内筒72の外側全体を取り囲むようにして配置された中空で、かつ、四角柱形状を呈する部材である。
内筒72は、基端側(上流側)から先端側(下流側)に向かって先細になるようにして形成された中空で、かつ、断面視矩形状を呈する複数個(本実施形態では四個)の筒体73,74,75,76からなり、これら筒体73,74,75,76はそれぞれ、平面視等脚台形状を呈する二組(上下一組、左右一組)の板状部材により構成されている。また、上方に配置されて各筒体73,74,75,76を形成する板状部材、下方に配置されて各筒体73,74,75,76を形成する板状部材、左方に配置されて各筒体73,74,75,76を形成する板状部材、右方に配置されて各筒体73,74,75,76を形成する板状部材はそれぞれ、軸方向に沿って傾斜する同一平面上に配置されている。
【0058】
なお、図11および図12に示すように、筒体73と筒体74と、筒体74と筒体75と、および筒体75と筒体76とは、それぞれ軸方向に所定の距離離間し、筒体73と筒体74との間、筒体74と筒体75との間、および筒体75と筒体76との間にはそれぞれ、隙間77が周方向に沿って形成されるようになっている。
【0059】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ71によれば、内筒72内に供給された燃焼用空気の一部は、隙間77を介して内筒72の外側(内筒72と外筒62との間)に導かれ、当該バイオマス専焼バーナ71の長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるとともに、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度がより低下することになる。
これにより、NOx等の発生をより一層抑制することができる。
また、当該バイオマス専焼バーナ71の長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるので、バイオマス燃料が炉内5の輻射熱をより一層受けやすくなり、より効果的に着火させることができる。
【0060】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ71を備えた燃焼装置1によれば、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができるバイオマス専焼バーナ71を具備していることになるので、設備費およびランニングコストを低減させることができる。
【0061】
〔第5実施形態〕
本発明の第5実施形態に係るバイオマス専焼バーナについて、図13および図14を参照しながら説明する。
図13は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図、図14は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図13の右側から見た正面図である。
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ81は、内筒72の代わりに内筒82を備えているという点で上述した第4実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第4実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上述した第4実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
【0062】
図13および図14に示すように、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ81は、外筒62と、内筒82とを備えている。
内筒82は、基端側(上流側)から先端側(下流側)に向かって先細になるようにして形成された中空で、かつ、断面視矩形状を呈する複数個(本実施形態では四個)の筒体83,84,85,86からなり、これら筒体83,84,85,86はそれぞれ、平面視等脚台形状を呈する二組(上下一組、左右一組)の板状部材により構成されている。また、内筒82は、隣り合う筒体83,84,85,86同士が重なり合う(オーバーラップする)ように、すなわち、筒体84の基端が筒体83の先端の外側全体を取り囲むようにして配置され、筒体85の基端が筒体84の先端の外側全体を取り囲むようにして配置されており、筒体86の基端が筒体85の先端の外側全体を取り囲むようにして配置されている。
【0063】
なお、図13に示すように、筒体83の先端と筒体84の基端と、筒体84の先端と筒体85の基端と、および筒体85の先端と筒体86の基端とは、それぞれ軸方向と直交する方向に所定の距離離間し、筒体83の先端と筒体84の基端との間、筒体84の先端と筒体85の基端との間、および筒体85の先端と筒体86の基端との間にはそれぞれ、隙間87が周方向に沿って形成されるようになっている。
また、筒体83,84,85,86は、隙間87を通過する空気(および数百μm以下の微小なバイオマス燃料の粒子)が、内筒82の基端側に少し戻るように重なり合っている(オーバーラップしている)。
【0064】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ81によれば、内筒82内に供給された燃焼用空気の一部は、隙間87を介して内筒82の外側(内筒82と外筒62との間)に導かれ、当該バイオマス専焼バーナ81の長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるとともに、当該バイオマス燃料を燃焼させる燃焼用空気の濃度がより低下することになる。
これにより、NOx等の発生をより一層抑制することができる。
また、当該バイオマス専焼バーナ81の長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられるバイオマス燃料の濃度がより高められることになるので、バイオマス燃料が炉内5の輻射熱をより一層受けやすくなり、より効果的に着火させることができる。
【0065】
また、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ81によれば、隙間87を通過する空気が内筒82の上流側に少し戻るように、隙間87が穿設されており、隙間87を介して内筒82内に供給された燃焼用空気の一部のみが内筒82の外側(内筒82と外筒62との間)に導かれることになる。
これにより、内筒82内に供給されたバイオマス燃料が、隙間87を介して内筒82の外側(内筒82と外筒62との間)に導かれるのを防止することができ、当該バイオマス専焼バーナの長手方向に沿った中心軸線の近傍におけるバイオマス燃料の濃度をより高めることができる。
【0066】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ81を備えた燃焼装置1によれば、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができるバイオマス専焼バーナ81を具備していることになるので、設備費およびランニングコストを低減させることができる。
【0067】
〔第6実施形態〕
本発明の第6実施形態に係るバイオマス専焼バーナについて、図15および図16を参照しながら説明する。
図15は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナの断面図、図16は本実施形態に係るバイオマス専焼バーナを、図15の右側から見た正面図である。
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ91は、内筒52,72,82およびダクト63の代わりにキッカ92を備えているという点で上述した第3実施形態から第5実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第3実施形態から第5実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上述した第3実施形態から第5実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
【0068】
図15および図16に示すように、本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ91は、外筒62と、キッカ92とを備えている。
キッカ92は、外筒62内を通過するバイオマス燃料を、外筒62の高さ方向における中心部(外筒62の長手方向に沿った中心軸線の近傍)へ集合させるものであり、図15に示すように、断面視ハ字形状を呈している。また、キッカ92は、外筒62の幅方向(図15において紙面に垂直な方向、図16において左右方向)に沿って、外筒62の幅方向全体にわたって設けられており、上方に位置するキッカ92の一端(上流端)は、外筒62の天井面62aにそれぞれ接続され、下方に位置するキッカ92の一端(上流端)は、外筒62の底面62bに接続されている。
【0069】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ91によれば、キッカ92内に供給されたバイオマス燃料は、キッカ92内を下流側に進むにしたがって、当該バイオマス専焼バーナ91の長手方向に沿った中心軸線の近傍へ集合させられ、キッカ92内に供給された燃焼用空気は、キッカ92内を下流側に進むにしたがって、バイオマス燃料の外側(周囲)を取り囲み、炉内5に供給されることになる。
このとき、キッカ92を出たバイオマス燃料は、外筒62内を下流側に進むにしたがって、外筒62内の輻射熱によって加熱された後、炉内5に供給され、炉内5の輻射熱によってさらに加熱されて、燃焼させられることになる(着火し易い状態になる)。
これにより、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができる。
また、バイオマス燃料の外側(周囲)を取り囲む燃焼用空気は、二次空気としての役割を果たすことになるので、NOx等の発生を抑制することができる。
【0070】
本実施形態に係るバイオマス専焼バーナ91を備えた燃焼装置1によれば、バイオマス燃料を分級する分級手段を必要とせず、かつ、バイオマス燃料のみを燃焼させることができるバイオマス専焼バーナ91を具備していることになるので、設備費およびランニングコストを低減させることができる。
【0071】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更・変形が可能である。
例えば、上述した第1実施形態から第3実施形態では、内筒として、板厚方向に貫通して内側に形成された空間と、外側に形成された空間とを連通する孔が、周方向および軸方向に沿って多数穿設されたものを一具体例として挙げて説明したが、本発明に係る内筒はこのようなものに限定されるものではなく、板厚方向に貫通して内側に形成された空間と、外側に形成された空間とを連通する多数の孔を有する多孔体(焼結金属(焼結合金)等)から作り出されたものであってもよい。
【0072】
また、内筒と外筒との位置関係は、上述した実施形態に限定されるものではなく、内筒の出口端と外筒の出口端とが同一平面上に位置するように、内筒を配置したり、内筒の出口端が外筒の出口端よりももっと奥側(例えば、図2において左側)に位置するように、内筒を配置してもよい。
【0073】
さらに、上述した実施形態において示した数値は、一具体例にすぎず、適宜必要に応じて変更され得るものである。
【符号の説明】
【0074】
1 燃焼装置
4 バイオマス専焼バーナ
5 炉内
41 外筒
42 内筒
42a 内壁面
43 孔
43a 入口
43b 内周面
45 アール部
51 バイオマス専焼バーナ
52 内筒
53 ディフューザ
61 バイオマス専焼バーナ
62 外筒
71 バイオマス専焼バーナ
72 内筒
73 筒体
74 筒体
75 筒体
76 筒体
77 隙間
81 バイオマス専焼バーナ
82 内筒
83 筒体
84 筒体
85 筒体
86 筒体
87 隙間
91 バイオマス専焼バーナ
92 キッカ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16