(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6053306
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】画像表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1333 20060101AFI20161219BHJP
【FI】
G02F1/1333
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-81182(P2012-81182)
(22)【出願日】2012年3月30日
(65)【公開番号】特開2013-210509(P2013-210509A)
(43)【公開日】2013年10月10日
【審査請求日】2015年3月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100106622
【弁理士】
【氏名又は名称】和久田 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100131532
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 浩一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125357
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100131392
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 武司
(72)【発明者】
【氏名】安田 真吾
【審査官】
廣田 かおり
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−078887(JP,A)
【文献】
特開2010−204357(JP,A)
【文献】
特開2011−033909(JP,A)
【文献】
特開2010−096801(JP,A)
【文献】
特開2005−091668(JP,A)
【文献】
特開2004−272266(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1333
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示面を有する表示パネルと、
前記表示パネルを保持するパネルホルダーと、
を有する画像表示装置であって、
前記パネルホルダーは、
前記画像表示装置の使用状態において、前記表示パネルの下端を支持する第1の部材と、
前記表示パネルの前記表示面の反対側にある背面を支持する第2の部材と、
を有し、
前記第1の部材は、前記表示パネルの下端の複数の領域を支持する複数の支持部を有し、
前記第2の部材は、前記複数の支持部が支持する前記表示パネルの複数の領域に対応する位置に、前記表示パネルの表示面に垂直な方向の厚みを他の部分より大きくした複数の隆起部を有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記隆起部の厚みは、前記表示パネルの表示面に垂直な方向の歪みの量に基づいて定められることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記第2の部材は、前記表示パネルの辺のうち前記支持部が支持する辺に沿って設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記第2の部材は、前記表示パネルの背面のうち表示領域の周囲の枠状領域の背面に対向するように設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記第2の部材の少なくとも前記隆起部に、前記表示パネルの背面に少なくとも一部が当接することにより前記表示パネルの背面を支持する弾性部材が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記弾性部材は、前記第2の部材の前記隆起部と、前記第2の部材の前記隆起部が設けられない部分とにわたって、設けられることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置
。
【請求項7】
前記弾性部材は、前記表示パネルの表示面に垂直な方向の厚さが一様であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記第2の部材には、前記弾性部材よりも前記表示パネルの外周側に近い位置に、前記弾性部材と平行して、クッション部材が設けられることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記弾性部材の圧縮荷重は、前記クッション部材の圧縮荷重より大きいことを特徴とする請求項8に記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記表示パネルの表示面に垂直な方向の前記弾性部材の厚さは、前記クッション部材の厚さより小さいことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記第2の部材における前記クッション部材が設けられる部位には、前記隆起部は形成されないことを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項12】
前記隆起部は、台形形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項13】
前記複数の支持部は、所定の間隔を隔てて、前記第1の部材に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項14】
前記表示パネルのうち前記支持部が支持しない領域に対応する位置の前記第2の部材の部分の前記表示パネルの表示面に垂直な方向の厚みは、前記隆起部の前記表示パネルの表示面に垂直な方向の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の表示装置の薄型軽量化と共に、表示装置用の液晶パネルに用いられるガラス厚も薄型化している。このように薄型化が進む液晶パネルを垂直姿勢で支持する際に、液晶パネルが保持部材などから受ける外的ストレスは、液晶の配向性に影響を与え表示ムラを引き起こし画像の表示品質に影響を与える場合がある。液晶表示装置では、液晶パネル表示面(以下、表面)の反対側(以下、背面)にバックライトが配置される。表示ムラは、液晶パネルに全画面黒表示の画像信号を入力した状態(ノーマリー・ブラックの液晶パネルの場合、対向する一対のガラス基板間に電圧を印加しない状態)において、バックライトからの光の漏れとして現れる。この漏れ光によって全画面黒表示の一部領域の輝度が高くなる黒浮きが生じ、結果として表示ムラとして観察される。
【0003】
図5(A)は従来の液晶表示装置の分解斜視図、
図5(B)は従来の液晶表示装置の、液晶パネルに垂直かつ水平方向に垂直の断面による断面図の一部を示す。
図5(A)または
図5(B)に示すように、従来の液晶表示装置500は、液晶パネル503背面のパネルホルダー502と、それに対向する液晶パネル503表面の前面フレーム504で支持され、装置の設置状態で垂直姿勢を保つ。パネルホルダー502、前面フレーム504ともに、液晶パネル503を損傷しないよう画像表示エリア外の周縁部で当接する面には各々弾性部材505、クッション部材506が貼付され、液晶パネル503をわずかな間隙をもって可動可能に挟持している。そのためパネルホルダー502と前面フレーム504は、厚さ方向にわずかな間隙を持って液晶パネル503を挟持し、液晶パネル503への外的ストレスを低減することで表示ムラの発生を抑える構成としている。
【0004】
さらにパネルホルダー502は液晶パネル503の端面と当接しその自重を支える構成となっている。その当接面である液晶パネル503の端面は大型のマザーガラス基板を何分割かに切断して得られるため、平坦になっておらずバリが発生していたり、一対のガラス基板の貼合わせ境界面でのずれが生じエッジが露出したりすることがあった。そのため液晶パネル503を厚み方向に可動可能に挟持しているにもかかわらず、液晶パネル503の端面とパネルホルダー502との当接面で引っ掛かりが生じ、液晶パネル503に加わる応力が解放されず表示ムラが発生してしまうことがあった。そのため先行技術文献1では、液晶パネルの自重とパネルホルダーの傾斜面を利用して液晶パネル端面とパネルホルダーとの引っ掛かりによる応力を解放し、液晶パネルを表面側に押し戻す構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−204357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、先行技術による解決手段では液晶パネル表示面の反対面側の弾性部材よりも下方にパネルホルダーの傾斜面を設ける構造であるため、液晶表示装置の狭額縁化が困難であった。また中型もしくは大型液晶パネルにおいては、液晶パネル自体が平坦面ではなく反りを有しているため、液晶パネルを確実に組込位置に押し戻すことは困難であり、液晶パネルに加わる応力が十分に解放されない場合があった。
【0007】
そこで本発明の目的は、液晶パネルに加わる応力に起因する表示ムラを低減することができる液晶表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
表示面を有する表示パネルと、
前記表示パネルを保持するパネルホルダーと、
を有
する画像表示装置であって、
前記パネルホルダーは、
前記画像表示装置の使用状態において、前記表示パネル
の下端を支持する
第1の部材と、
前記表示パネル
の前記表示面の反対側にある背面
を支持する
第2の部材と、
を有し、
前記
第1の部材は、前記表示パネルの
下端の複数の領域を支持する複数の
支持部を有し、
前記
第2の部材は、前記複数の
支持部が支持する前記表示パネルの複数の領域に対応する位置に、前記表示パネルの表示面に垂直な方向の厚みを他の部分より大きくした複数の隆起部を有することを特徴とする画像表示装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、液晶パネルに加わる応力に起因する表示ムラを低減することができる液晶表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第一実施例の分解斜視図および断面斜視図を示す。
【
図2】液晶パネルの反り測定結果およびパネル反り形状の概形を示す。
【
図3】
図2の破断線K−Kにおける断面図および第一実施例の変形例を示す。
【
図4】本発明の第一実施例の分解斜視図、断面斜視図および断面図を示す。
【
図5】従来例の液晶表示装置の断面斜視図および断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施例によって限定されるわけではない。また、実施例の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが、本発明に必須とは限らない。
【0012】
(実施例1)
図1及び
図3を用いて第一の実施例の一例を示す。
図1(A)は本発明の画像表示装置の第一実施例の分解斜視図、
図1(B)は
図1(A)のB部における断面拡大斜視図を示す。
【0013】
図1(A)において表示パネルである液晶パネル103の表面側には、その画像表示領域よりも広い開口を有した枠状の前面フレーム104が配置されている。本実施例では前面フレーム104が、長辺の前面フレーム104b、104dと短辺の前面フレーム104a、104cの4個の部品から構成されているものとするが、前面フレーム104は一体形成により構成されていてもよい。前面フレーム104は、板厚0.8〜1.0(mm)程度の鉄またはアルミニウムの薄板をプレス成型して得られる。液晶パネル103の表面と対向する内側面に厚さ約0.1〜1.0(mm)程度で薄く、アスカーC硬度10〜30程度の軟らかいクッション部材105a、105bが貼付されている。クッション部材105aは短辺の前面フレーム104a、104cに貼付され、クッション部材105bは長辺の前面フレーム104b、104dに貼付されている。クッション部材105と液晶パネル103の表面との間には、液晶パネル103の表示面に表示ムラの要因となるストレスが加わらないよう厚さ方向(表示面に垂直の方向)に0.1〜1.0(mm)程度のクリアランスが設けられる。
【0014】
液晶パネル103は、パネルホルダー102a、102b、102c、及び102dにより保持される。パネルホルダーには、液晶パネル103を背面から支持する背面支持部
材102gが設けられ、背面支持部材102gの一部には隆起部102fが設けられる。背面支持部材102gには、隆起部102f及びその他の部分にわたって、弾性部材101が設けられる。弾性部材101は、後述するように、液晶表示装置が使用される状態において液晶パネル103の背面に少なくとも一部が当接することによって液晶パネル103を背面から支持する。パネルホルダーには、液晶表示装置が使用される状態において下端となる辺を支持する位置に下端支持部材である支持部102eが設けられる。本実施例では、液晶パネル103の表示領域の周囲の枠状領域の背面に対向するように、液晶パネル103の各辺に沿って背面支持部材102gが設けられる。また、隆起部102fは、その各辺に沿って設けられる背面支持部材102gのうち特に、液晶表示装置が使用される状態において下端支持部材である支持部102eと接触する液晶パネル103の辺に沿って設けられる背面支持部材102gに設けられる。前面フレーム104dを重力方向の下側に配置つまり液晶パネル103を鉛直方向に設置した場合、液晶パネル103の下端はパネルホルダー102dの支持部102eで支えられる。支持部102eは、液晶パネル103の下端と接し且つ安定支持できるよう充分な間隔を隔ててパネルホルダー102dに少なくとも2ヶ所設けられている。支持部102eが設けられる間隔は、液晶パネル103の反り形状や液晶封入口(図示せず)の設置箇所を考慮して決められる。
【0015】
さらに四辺のパネルホルダー102の液晶パネル103背面と対向する面には、パネルホルダー102の延伸方向に沿うように弾性部材101が貼付けられている。パネルホルダー102dの貼付面のうち、支持部102e近傍には隆起部102fが設けられ、この隆起部102fに沿って貼付けられた弾性部材101の弾性力によって、液晶パネル103の引っ掛かりを解放する押圧力が作用する。この弾性力により、支持部102eで液晶パネル103の下端が引っ掛かることが抑制され、液晶パネル103が元の形状になるように(引っ掛かりにより生じた変形が解消されるように)前方へ押し戻される。
【0016】
弾性部材101の厚さと長さに関して以下に述べる。液晶パネルの重量を約1.3(kgf)、液晶パネル103とパネルホルダー102dの静止摩擦係数を0.25とした場合、パネルを水平方向に押し戻すために必要な力は、次のように求められる。
1.3×0.25=0.325(kgf)・・・(1)
【0017】
次に弾性部材101の幅3(mm)、厚さ2(mm)の15%となる約0.3(mm)圧縮して得られる単位面積あたりの押圧力は、その物性値から約1.4×10−3(kg/mm2)となる。パネルホルダー102dの延伸方向に少なくとも2箇所に設けられた隆起部102fの長さをW(mm)とすると、(1)式で得られた値を用いて
0.325=(1.4×10−3×3×W)×2
W=38.6(mm)・・・(2)
が得られる。つまり隆起部102fは、その長さWを約40(mm)、少なくとも2箇所パネルホルダー102dに設ければ良い。ここで図示はしないが仮に隆起部102fに対応する箇所のみ部分的に厚さが厚い弾性部材を用いたり、厚さの厚い弾性部材を隆起部102fに別途設けたりすることでも液晶パネル103を押し戻す力を得ることは可能である。
【0018】
しかし、前者の場合では部分的に厚さの異なる弾性部材の作製や位置合わせ困難であったり、後者の場合では部品点数が増えたりするのに対し、本実施例では弾性部材101の厚さは一様で作製も容易であり、部品点数が増加することもないという点でも有利である。
【0019】
図2は、
図1の液晶パネル103の反り測定結果の一例を表している。その測定方法としては、液晶パネル103の表示面上の各点a〜nを3次元測定器によりスキャンする方法を例示できる。もしくは簡易的には、前面フレーム104の平坦性が保たれていると仮定し、前面フレーム104と液晶パネル103の表面の間に、隙間ゲージを差し込んで測定する方法でもよい。
【0020】
図2(B)、(D)は、
図2(A)の表示面上の各点a〜e、h〜lの位置を横軸、各点に対応する液晶パネル103の厚さ方向の測定値を縦軸として示している。
図2(C),(D)は、
図2(A)の表示面上の各点e〜h、l〜aの位置を縦軸、各点に対応する液晶パネル103の厚さ方向の測定値を横軸として示している。
【0021】
図2(F)は
図2(B)、(C)、(D)、(E)の測定結果を反映したパネル反り形状の概念図である。なお、
図2(F)は液晶パネルの反りを分かりやすく概念的に表した図であり、実際の変形量を正確に縮尺した図ではない。
図2(F)から分かるように液晶パネル103の長辺側では表示面側から見ると奥側に凹んだ円弧状を成し、短辺側では表示面から見ると手前側に凸の円弧状を成していることが分かる。ここで点aと点eを繋いだ線分aeと長辺の円弧部頂点との距離をh1、点eと点hを繋いだ線分ehと短辺の円弧部頂点との距離をh2とする。
【0022】
図2(F)に示すように、液晶パネル103は、平面を変形させた三次元曲面を成している。本実施例では、液晶パネル103を平行平面で挟み込んだ場合の平面間の空間距離をmm単位で表現した数値を「平面度」と定義する。
図2(F)の場合、液晶パネル103の平面度=(h1+h2)である。
【0023】
図3(A)は、
図2(A)の破断線K−Kにおけるパネルホルダー102、弾性部材101の断面図と、
図2(B)に示した液晶パネル103の点a〜eの各点の厚さ方向の位置の測定値を示すグラフと、を重ね合わせたものを示す。
図3(A)から液晶パネル103の反りを妨げないような隆起部102fは位置X=±X1において、隆起部102fの長さW、隆起部の高さHが得られる。それらの数値の一例として液晶パネル103の長辺側の反り量をh1≒0.5(mm)とすると、隆起部102fの高さH=0.3(mm)が測定値から得られた。まとめると以上のように隆起部102fの一例として、長さW=40(mm)、高さH=0.3(mm)が得られた。
【0024】
図3(B)、(C)、(D)は、
図3(A)の隆起部102fのその他の形状の例を示す。
図3(B)では隆起部300fは全体が円弧状の凸形状、
図3(C)では隆起部302fは全体は台形状だが肩部にRを設けた凸形状、
図3(D)では隆起部304fは連続する複数の三角形状の凸部からなる波形状となっている。
【0025】
(実施例2)
図4を用いて第二の実施例の一例を示す。
図4(A)は、液晶パネル103を透過して見たときの、液晶パネル103の背面周縁部に「ロの字」状に配置される弾性部材401と、それよりも液晶パネル103の外周側に近い位置に弾性部材401を囲むように配置される防塵用のクッション部材402を示す。
図4(B)は、
図4(A)の破断線L−Lにおける断面斜視図を示す。
図4(C)は、弾性部材401で液晶パネル103を支持し、さらに防塵用のクッション部材402を配した本実施例の液晶表示装置の画面に垂直な面による断面図である。
【0026】
図4(A)において、液晶パネル103を背面側から支える短辺弾性部材401aおよび長辺弾性部材401bは、パネルホルダー400の延伸方向と隆起部400fに沿って
両面テープ等で貼付けられる。本実施例において隆起部400fは、重力方向下側のパネルホルダー400の2ヶ所に設けられている。さらに短辺弾性部材401aおよび長辺弾性部材401bの外側を囲うように短辺クッション部材402aおよび長辺クッション部材402bが配置される。それぞれの厚さ関係は、隆起部400fと長辺弾性部材401bの厚さの合計値をh3、短辺クッション部材402aおよび長辺クッション部材402bの非圧縮時の厚さをh4とすると、
h3<h4・・・(3)
となるような関係で各々の寸法を決めれば良い。厚さ寸法の一例として、h3=2.3〜2.5(mm)、h4=3.0〜4.0(mm)程度が防塵性向上や液晶パネル103の表示ムラ低減の観点から好適である。次にそれぞれの圧縮荷重の関係は、
(弾性部材401bの圧縮荷重)≫(クッション部材402bの圧縮荷重)・・・(4)
となるような材質を選定すると良い。圧縮荷重の一例として、
(弾性部材401bの25%圧縮荷重)=10(kg/cm2)
(クッション部材402bの25%圧縮荷重)=0.02(kg/cm2)
程度が好適である。
【0027】
(3)式および(4)式の値を選定することで、短辺クッション部材402aおよび長辺クッション部材402bの厚さをh3程度まで圧縮しつつ、液晶パネルに外的ストレスを与えずに防塵性能を高めることができる。
【0028】
以上のような弾性部材401とクッション部材402の平行配列の構造により、
図4(C)に示すとおり、塵埃403が堰き止められ、液晶パネル103の表示不良を防ぐ効果が得られる。すなわち、液晶パネル103と前面フレーム104bとの隙間や駆動回路基板103b周囲の部品間の隙間から塵埃403が侵入してもクッション部材402bによって塵埃403が堰き止められる。
【0029】
なお、実施例2では、パネルホルダー400において、クッション部材402が設けられる部位のうち、隆起部400fの位置に対応する部位に隆起部が形成されない構成を例示した。しかし、隆起部400fの位置に対応する部位に隆起部400fと同様の隆起部が形成されていても良い。その場合、隆起部400fに対応する位置においてクッション部材402も隆起することになる。
【0030】
また、上記の実施例では、液晶表示装置の使用状態において下端支持部材に接触する液晶パネルの辺の歪みが、液晶パネルの外側ほど背面支持部材から離れるような歪みである場合を例に説明した。そのため、隆起部は、液晶パネルの外周部に近い位置に2個所設けられる例を説明した。しかし、液晶パネルの平面からの歪みの形状に応じて背面支持部材の一部に、液晶パネルの表示面に垂直の方向の厚みを他の部分より大きくした隆起部を設ける構造の液晶表示装置であれば、本発明に含まれる。例えば、
図2(B)に示す液晶パネルの歪みの形状が上に凸で、点a、点eにおける歪みの量が0,点cにおける歪みの量がh1であったとすると、背面支持部材102gにおける点cに対応する部位に隆起部102fが設けられることになる。
【0031】
また、上記の実施例では、下端支持部材102eと接触する液晶パネルの辺に沿って設
けられる背面支持部材102gに隆起部102fを設ける例を説明したが、これは下端支持部材102eにおいて生じる引っ掛かりをより効果的に解消するためである。背面支持部材102gを設ける位置は、上記実施例のように液晶パネル103の表示領域の周囲の枠状領域の背面に対向する位置に限らない。また、隆起部を設ける背面支持部材gも、下端支持部材102eと接触する液晶パネルの辺に沿って設けられる背面支持部材102gに限定する必要は無い。
【符号の説明】
【0032】
101 弾性部材
102a、102b、102c、102d パネルホルダー
102e 支持部
102f 隆起部
103 液晶パネル