特許第6053508号(P6053508)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6053508
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】磁気探査機器
(51)【国際特許分類】
   G01V 3/08 20060101AFI20161219BHJP
【FI】
   G01V3/08 B
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-282835(P2012-282835)
(22)【出願日】2012年12月26日
(65)【公開番号】特開2014-126440(P2014-126440A)
(43)【公開日】2014年7月7日
【審査請求日】2015年12月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】512333630
【氏名又は名称】株式会社沖縄計測
(73)【特許権者】
【識別番号】594081766
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(72)【発明者】
【氏名】姫野 哲治
【審査官】 田中 秀直
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−080132(JP,A)
【文献】 特開昭51−073464(JP,A)
【文献】 特公昭46−043601(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01V 1/00−13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状本体と、
該筒状本体の一方の端部を閉塞する第1のキャップ部材と、
前記筒状本体の他方の端部を閉塞する第2のキャップ部材と、
その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記筒状本体の内部、かつ、前記第1のキャップ部材に隣接して配置された第1の固定部材と、
一端が前記第1の固定部材に連設された第1の棒状部材と、
該第1の棒状部材に挿通された第1の中空部材に、所定の素線が所定回数だけ整列巻きされて構成された第1のコイル部材と、
その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第1の棒状部材の他端に連設された第2の固定部材と、
前記第1の棒状部材に挿通されると共に、前記第1の固定部材及び前記第1のコイル部材に隣接して配置された第1の揺動防止部材と、
前記第1の棒状部材に挿通されると共に、前記第1のコイル部材及び前記第2の固定部材に隣接して配置された第2の揺動防止部材と、
一端が前記第2の固定部材に連設されると共に、前記第1の棒状部材とは逆側に配置された第2の棒状部材と、
その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第2の棒状部材の他端に連設された第3の固定部材と、
一端が前記第3の固定部材に連設されると共に、前記第2の棒状部材とは逆側に配置された第3の棒状部材と、
前記第3の棒状部材に挿通された第2の中空部材に、前記第1のコイル部材と同一の素線が前記第1のコイル部材と同一の回数だけ整列巻きされて構成された第2のコイル部材と、
その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第3の棒状部材の他端に連設され、かつ、前記第2のキャップ部材に隣接して配置された第4の固定部材と、
前記第3の棒状部材に挿通されると共に、前記第3の固定部材及び前記第2のコイル部材に隣接して配置された第3の揺動防止部材と、
前記第3の棒状部材に挿通されると共に、前記第2のコイル部材及び前記第4の固定部材に隣接して配置された第4の揺動防止部材とを備える
磁気探査機器。
【請求項2】
前記第1の固定部材及び前記第4の固定部材の少なくとも一方には、
その外周に設けられた環状の溝部と、
該溝部に配置された弾性材料で構成された環状のリング部材とを有する
請求項1に記載の磁気探査機器。
【請求項3】
前記第2のキャップ部材は、前記第1のコイル部材の出力信号を伝達する第1のケーブル及び前記第2のコイル部材の出力信号を伝達する第2のケーブルを、前記筒状本体の外部に取り出し可能に構成された
請求項1または請求項2に記載の磁気探査機器。
【請求項4】
筒状本体と、
該筒状本体の一方の端部を閉塞する第1のキャップ部材と、
前記筒状本体の他方の端部を閉塞する第2のキャップ部材と、
その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記筒状本体の内部、かつ、前記第1のキャップ部材に隣接して配置された第1の固定部材と、
一端が前記第1の固定部材に連設された第1の棒状部材と、
該第1の棒状部材に挿通された第1の中空部材に、所定の素線が所定回数だけ整列巻きされて構成された第1のコイル部材と、
その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第1の棒状部材の他端に連設された第2の固定部材と、
前記第1の棒状部材に挿通され、前記第1の固定部材と前記第1のコイル部材の間に配置されると共に、前記第1のコイル部材を所定位置に配置せしめる第1の揺動防止部材と、
前記第1の棒状部材に挿通され、前記第1のコイル部材と前記第2の固定部材の間に配置されると共に、前記第1のコイル部材を所定位置に配置せしめる第2の揺動防止部材と、
一端が前記第2の固定部材に連設されると共に、前記第1の棒状部材とは逆側に配置された第2の棒状部材と、
その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第2の棒状部材の他端に連設された第3の固定部材と、
一端が前記第3の固定部材に連設されると共に、前記第2の棒状部材とは逆側に配置された第3の棒状部材と、
前記第3の棒状部材に挿通された第2の中空部材に、前記第1のコイル部材と同一の素線が前記第1のコイル部材と同一の回数だけ整列巻きされて構成された第2のコイル部材と、
その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第3の棒状部材の他端に連設され、かつ、前記第2のキャップ部材に隣接して配置された第4の固定部材と、
前記第3の棒状部材に挿通され、前記第3の固定部材と前記第2のコイル部材の間に配置されると共に、前記第2のコイル部材を所定位置に配置せしめる第3の揺動防止部材と、
前記第3の棒状部材に挿通され、前記第2のコイル部材と前記第4の固定部材の間に配置されると共に、前記第2のコイル部材を所定位置に配置せしめる第4の揺動防止部材とを備える
磁気探査機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は磁気探査機器に関する。詳しくは、地中に存在する磁性物体を探査する磁気探査機器に係るものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、沖縄県内では、戦争で使用された砲弾や爆弾等が何らかの原因で不発弾となって地中に残されていることがあり、例えば、水道工事等の地中工事中に何らかの衝撃が加えられることで爆発し、人的、物的な被害を被っている。
そのため、地下工事を安全かつ円滑に進めるには、これらの不発弾等による危険を事前に調査する必要がある。
【0003】
こうした不発弾等の危険物を調査する方法として、鉄類等の強磁性を応用した磁気探査方法(例えば、特許文献1参照)が採用されている。
【0004】
図4に不発弾等の調査に利用されている従来の磁気探査機器を示す。ここで示す磁気探査機器101は、筒状本体102にセンサ部103が挿入されて構成されており、筒状本体の先端部には先端キャップ112が取り付けられ、筒状本体の基端部にはコネクタキャップ113が取り付けられている。なお、コネクタキャップ113にはアンプ等(図示せず)と接続するためのコネクタケーブルが取り付けられる。
【0005】
センサ部103には、第1コイル104と第2コイル105が設けられている。ここで、第1コイル104はパーマロイ製の第1芯材106に挿通され、ブッシュゴム107を用いて固定されている。また、第2コイル105はパーマロイ製の第2芯材108に挿通され、ブッシュゴム107を用いて固定されている。
【0006】
また、第1芯材106の両端には第1コイル固定用部材109が設けられ、第2芯材108の両端には第2コイル固定用部材110が設けられている。更に、第1コイル固定用部材109と第2コイル固定用部材110はアルミパイプ111で連結されている。
【0007】
なお、第1コイル固定用部材109及び第2コイル固定用部材110には、ゴム製のOリング114が取り付けられている。
【0008】
上記の様に構成された磁気探査機器101では、第1コイル及び第2コイルでの検出信号をアンプ等で増幅し、アナログデジタル変換等の信号処理を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平11−183633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の磁気探査機器は、コイルにより線材の材質や直径が異なっているのが実情である。また、同じ巻数を謳ったコイルであっても実際の巻数は異なっており、コイルの性能が一定では無かった。
【0011】
更に、コイル(第1コイル及び第2コイル)の固定を芯材(第1芯材及び第2芯材)に挿通されたブッシュゴムのみで行っていることから、コイルの固定はブッシュゴムの芯材への固着力のみに頼っていることとなる。そのため、コイルの固定が充分とは言えず、コイルが移動する事態が生じていた。
なお、コイルが移動すると、第1コイルと第2コイルとの距離が一定でなくなり、結果として、適正な解析結果が得られないこととなる。
【0012】
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、高精度な磁気探査を実現可能な磁気探査機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するために、本発明の磁気探査機器は、筒状本体と、該筒状本体の一方の端部を閉塞する第1のキャップ部材と、前記筒状本体の他方の端部を閉塞する第2のキャップ部材と、その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記筒状本体の内部、かつ、前記第1のキャップ部材に隣接して配置された第1の固定部材と、一端が前記第1の固定部材に連設された第1の棒状部材と、該第1の棒状部材に挿通された第1の中空部材に、所定の素線が所定回数だけ整列巻きされて構成された第1のコイル部材と、その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第1の棒状部材の他端に連設された第2の固定部材と、前記第1の棒状部材に挿通されると共に、前記第1の固定部材及び前記第1のコイル部材に隣接して配置された第1の揺動防止部材と、前記第1の棒状部材に挿通されると共に、前記第1のコイル部材及び前記第2の固定部材に隣接して配置された第2の揺動防止部材と、一端が前記第2の固定部材に連設されると共に、前記第1の棒状部材とは逆側に配置された第2の棒状部材と、その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第2の棒状部材の他端に連設された第3の固定部材と、一端が前記第3の固定部材に連設されると共に、前記第2の棒状部材とは逆側に配置された第3の棒状部材と、前記第3の棒状部材に挿通された第2の中空部材に、前記第1のコイル部材と同一の素線が前記第1のコイル部材と同一の回数だけ整列巻きされて構成された第2のコイル部材と、その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第3の棒状部材の他端に連設され、かつ、前記第2のキャップ部材に隣接して配置された第4の固定部材と、前記第3の棒状部材に挿通されると共に、前記第3の固定部材及び前記第2のコイル部材に隣接して配置された第3の揺動防止部材と、前記第3の棒状部材に挿通されると共に、前記第2のコイル部材及び前記第4の固定部材に隣接して配置された第4の揺動防止部材とを備える。
【0014】
ここで、第1のコイル部材と第2のコイル部材とで、同一の素線が巻かれ、巻数が同一であり、更には、両者共に整列巻きされたことによって、コイルの性能に差が生じにくい。
【0015】
また、第1の揺動防止部材が第1の固定部材及び第1のコイル部材に隣接して配置されると共に、第2の揺動防止部材が第1のコイル部材及び第2の固定部材に隣接して配置されたことによって、第1のキャップ部材、第1の固定部材、第1の揺動防止部材、第1のコイル部材、第2の揺動防止部材及び第2の固定部材が隣接配置され、物理的に第1のコイル部材の移動スペースが存在しないこととなり、第1のコイル部材が筒状本体の一方の端部方向に移動することができなくなる。
【0016】
同様に、第3の揺動防止部材が第3の固定部材及び第2のコイル部材に隣接して配置されると共に、第4の揺動防止部材が第2のコイル部材及び第4の固定部材に隣接して配置されたことによって、第3の固定部材、第3の揺動防止部材、第2のコイル部材、第4の揺動防止部材、第4の固定部材及び第2のキャップ部材が隣接配置され、物理的に第2のコイル部材の移動スペースが存在しないこととなり、第2のコイル部材が筒状本体の他方の端部方向に移動することができなくなる。
【0017】
更に、第2の棒状部材の一端に第2の固定部材が連設され、第2の棒状部材の他端に第3の固定部材が連設されたことによって、即ち、第2の固定部材と第3の固定部材とが連設されたことによって、第2の固定部材が筒状本体の他方の端部方向に移動することができなくなると共に、第3の固定部材が筒状本体の一方の端部方向に移動することができなくなる。このことは、第1のコイル部材が筒状本体の他方の端部方向に移動することができなくなり、第2のコイル部材が筒状本体の一方の端部方向に移動することができなくなることを意味する。
【0018】
従って、第1のコイル部材は筒状本体の一方の端部方向にも他方の端部方向にも移動することができず、同様に、第2のコイル部材も筒状本体の一方の端部方向にも他方の端部方向にも移動することができない。
【0019】
また、第1の固定部材の外径が筒状本体の中空部の径と略同一に形成されたことによって、仮に、筒状本体の一方の端部側から浸水が生じた場合(例えば、筒状本体と第1のキャップ部材との隙間から浸水が生じた場合)であっても、第1のコイル部材に水分が到達するのを抑止することができる。
【0020】
同様に、第4の固定部材の外径が筒状本体の中空部の径と略同一に形成されたことによって、仮に、筒状本体の他方の端部側から浸水が生じた場合(例えば、筒状本体と第2のキャップ部材との隙間から浸水が生じた場合)であっても、第2のコイル部材に水分が到達するのを抑止することができる。
【0021】
また、第1の固定部材、第2の固定部材、第3の固定部材及び第4の固定部材の外径が筒状本体の中空部の径と略同一に形成されたことによって、第1のコイル部材及び第2のコイル部材が筒状本体に強固に固着され、第1のコイル部材及び第2のコイル部材の移動を抑止することができる。
【0022】
また、本発明の磁気探査機器は、筒状本体と、該筒状本体の一方の端部を閉塞する第1のキャップ部材と、前記筒状本体の他方の端部を閉塞する第2のキャップ部材と、その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記筒状本体の内部、かつ、前記第1のキャップ部材に隣接して配置された第1の固定部材と、一端が前記第1の固定部材に連設された第1の棒状部材と、該第1の棒状部材に挿通された第1の中空部材に、所定の素線が所定回数だけ整列巻きされて構成された第1のコイル部材と、その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第1の棒状部材の他端に連設された第2の固定部材と、前記第1の棒状部材に挿通され、前記第1の固定部材と前記第1のコイル部材の間に配置されると共に、前記第1のコイル部材を所定位置に配置せしめる第1の揺動防止部材と、前記第1の棒状部材に挿通され、前記第1のコイル部材と前記第2の固定部材の間に配置されると共に、前記第1のコイル部材を所定位置に配置せしめる第2の揺動防止部材と、一端が前記第2の固定部材に連設されると共に、前記第1の棒状部材とは逆側に配置された第2の棒状部材と、その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第2の棒状部材の他端に連設された第3の固定部材と、一端が前記第3の固定部材に連設されると共に、前記第2の棒状部材とは逆側に配置された第3の棒状部材と、前記第3の棒状部材に挿通された第2の中空部材に、前記第1のコイル部材と同一の素線が前記第1のコイル部材と同一の回数だけ整列巻きされて構成された第2のコイル部材と、その外径が前記筒状本体の中空部の径と略同一に形成されると共に、前記第3の棒状部材の他端に連設され、かつ、前記第2のキャップ部材に隣接して配置された第4の固定部材と、前記第3の棒状部材に挿通され、前記第3の固定部材と前記第2のコイル部材の間に配置されると共に、前記第2のコイル部材を所定位置に配置せしめる第3の揺動防止部材と、前記第3の棒状部材に挿通され、前記第2のコイル部材と前記第4の固定部材の間に配置されると共に、前記第2のコイル部材を所定位置に配置せしめる第4の揺動防止部材とを備える。
【0023】
ここで、第1のコイル部材と第2のコイル部材とで、同一の素線が巻かれ、巻数が同一であり、更には、両者共に整列巻きされたことによって、コイルの性能に差が生じにくい。
【0024】
また、第1の揺動防止部材及び第2の揺動防止部材が第1のコイル部材を所定位置に配置せしめることによって、第1のコイル部材が移動し難くなる。同様に、第3の揺動防止部材及び第4の揺動防止部材が第2のコイル部材を所定位置に配置せしめることによって、第2のコイル部材が移動し難くなる。
なお、第2の棒状部材の一端に第2の固定部材が連設され、第2の棒状部材の他端に第3の固定部材が連設されたことによって、即ち、第2の固定部材と第3の固定部材とが連設されたことによって、より一層、第1のコイル部材及び第2のコイル部材が移動し難くなる。
【0025】
また、第1の固定部材の外径が筒状本体の中空部の径と略同一に形成されたことによって、仮に、筒状本体の一方の端部側から浸水が生じた場合(例えば、筒状本体と第1のキャップ部材との隙間から浸水が生じた場合)であっても、第1のコイル部材に水分が到達するのを抑止することができる。
【0026】
同様に、第4の固定部材の外径が筒状本体の中空部の径と略同一に形成されたことによって、仮に、筒状本体の他方の端部側から浸水が生じた場合(例えば、筒状本体と第2のキャップ部材との隙間から浸水が生じた場合)であっても、第2のコイル部材に水分が到達するのを抑止することができる。
【0027】
また、第1の固定部材、第2の固定部材、第3の固定部材及び第4の固定部材の外径が筒状本体の中空部の径と略同一に形成されたことによって、第1のコイル部材及び第2のコイル部材が筒状本体に強固に固着され、第1のコイル部材及び第2のコイル部材の移動を抑止することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の磁気探査機器では、高精度な磁気探査を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明を適用した磁気探査機器の一例である両コイル型磁気傾度計を説明するための模式図である。
図2】本発明を適用した磁気探査機器の他の一例である両コイル型磁気傾度計を説明するための模式図である。
図3】本発明を適用した磁気探査機器の更に他の一例である両コイル型磁気傾度計を説明するための模式図である。
図4】従来の磁気探査機器を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について図面を参酌しながら説明を行う。
【0031】
<1.第1の実施の形態>
図1は本発明を適用した磁気探査機器の一例である両コイル型磁気傾度計1を説明するための模式図であり、ここで示す両コイル型磁気傾度計1は、筒状本体2にセンサ部3が挿入されて構成されており、筒状本体2の先端部には先端キャップ(第1のキャップ部材の一例)12が取り付けられ、筒状本体2の基端部にはコネクタキャップ(第2のキャップ部材の一例)13が取り付けられている。また、先端キャップ12には、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
なお、コネクタキャップ13にはアンプ等(図示せず)と接続するためのコネクタケーブルが取り付けられる。また、筒状本体2の直径や長さは、センサ部の大きさに応じて異なる。
【0032】
センサ部3には、第1コイル(第1のコイル部の一例)4及び第2コイル(第2のコイル部の一例)5が設けられている。
第1コイル4は、パーマロイ製の第1芯材(第1の棒状部材の一例)6に挿通された第1中空部材(第1の中空部材の一例)15に巻かれている。なお、第1コイル4は、整列巻きで巻き数を40,000ターンとした。但し、第1コイル4の巻き数は40,000ターンに限定されるものではなく、例えば、60,000ターンであっても良い。
【0033】
また、第2コイル5は、パーマロイ製の第2芯材(第3の棒状部材の一例)8に挿通された第2中空部材(第2の中空部材の一例)16に巻かれている。なお、第2コイル5は、第1コイル4と同じ線材を使用して整列巻きで巻き数を40,000ターンとした。但し、第2コイル5の巻き数は40,000ターンに限定されるものではなく、例えば、60,000ターンであっても良い。
なお、第1コイル4と第2コイル5の組合せは、抵抗値が同じ値のコイルを取り出し、取り出したコイルに一定電流正弦波を流した状態で波形を収集し、その波形の振幅が同じコイルを1組とした。
【0034】
第1芯材6の一端(先端キャップ12側の端部)は第1パーマロイ止め(第1の固定部材の一例)9Aに取り付けられ、第1芯材6の他端(コネクタキャップ13側の端部)は第2パーマロイ止め(第2の固定部材の一例)9Bに取り付けられている。
【0035】
また、第1パーマロイ止め9A及び第2パーマロイ止め9Bには、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
【0036】
ここで、第1パーマロイ止め9Aは、筒状本体2の内径と略同一の外径を有しており、先端キャップ12に隣接して配置されている。また、第2パーマロイ止め9Bも、筒状本体2の内径と略同一の外径を有している。
【0037】
更に、第1芯材6に挿通され、第1パーマロイ止め9Aと第1コイル4の両者に隣接した状態で第1カラー材(第1の揺動防止部材の一例)17が配置されている。また、第1芯材6に挿通され、第1コイル4と第2パーマロイ止め9Bの両者に隣接した状態で第2カラー材(第2の揺動防止部材の一例)18が配置されている。
【0038】
第2芯材8の一端(先端キャップ12側の端部)は第3パーマロイ止め(第3の固定部材の一例)10Aに取り付けられ、第2芯材8の他端(コネクタキャップ13側の端部)は第4パーマロイ止め(第4の固定部材の一例)10Bに取り付けられている。
【0039】
また、第3パーマロイ止め10A及び第4パーマロイ止め10Bには、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
【0040】
ここで、第3パーマロイ止め10Aは、筒状本体2の内径と略同一の外径を有している。また、第4パーマロイ止め10Bも、筒状本体2の内径と略同一の外径を有しており、コネクタキャップ13に隣接して配置されている。
【0041】
更に、第2芯材8に挿通され、第3パーマロイ止め10Aと第2コイル5の両者に隣接した状態で第3カラー材(第3の揺動防止部材の一例)19が配置されている。また、第2芯材8に挿通され、第2コイル5と第4パーマロイ止め10Bの両者に隣接した状態で第4カラー材(第4の揺動防止部材の一例)20が配置されている。
【0042】
更に、第2パーマロイ止め9Bと第3パーマロイ止め10Aとは、アルミニウム製のパイプ(第2の棒状部材の一例)11で接続されている。
【0043】
[効果]
本発明を適用した磁気探査機器の一例では、第1コイル4と第2コイル5とが、同一の素線で巻かれ、巻き数が同一であり、更には、第1コイル4及び第2コイル5の双方共に整列巻きされたことによって、第1コイル4と第2コイル5との性能に差が生じ難い。
【0044】
また、第1カラー材17が第1パーマロイ止め9Aと第1コイル4の両者に隣接して配置されたことによって、第1コイル4は先端キャップ12側への移動スペースが存在しないこととなり、第1コイル4は先端キャップ12側へは移動ができない。
更に、第2カラー材18が第1コイル4と第2パーマロイ止め9Bの両者に隣接して配置されたことによって、第1コイル4はコネクタキャップ13側への移動スペースが存在しないこととなり、第1コイル4はコネクタキャップ13側へは移動ができない。
【0045】
同様に、第3カラー材19が第3パーマロイ止め10Aと第2コイル5の両者に隣接して配置されたことによって、第2コイル5は先端キャップ12側への移動スペースが存在しないこととなり、第2コイル5は先端キャップ12側へは移動ができない。
更に、第4カラー材20が第2コイル5と第4パーマロイ止め10Bの両者に隣接して配置されたことによって、第2コイル5はコネクタキャップ13側への移動スペースが存在しないこととなり、第2コイル5はコネクタキャップ13側へは移動ができない。
【0046】
また、第2パーマロイ止め9Bと第3パーマロイ止め10Aとがパイプ11で接続されたことによって、先端キャップ12、第1パーマロイ止め9A、第1カラー材17、第1コイル4、第2カラー材18、第2パーマロイ止め9B、パイプ11、第3パーマロイ止め10A、第3カラー材19、第2コイル5、第4カラー材20、第4パーマロイ止め10B、コネクタキャップ13が隙間無く配置されたこととなり、第1コイル4及び第2コイル5はいずれの方向にも移動ができない。
【0047】
更に、第1パーマロイ止め9A、第2パーマロイ止め9B、第3パーマロイ止め10A及び第4パーマロイ止め10Bの外径が、筒状本体2の内径と略同一に形成されたことによっても、第1コイル4及び第2コイル5は移動がし難いこととなる。なお、Oリング14が取り付けられたことによって、更に一層、第1コイル4及び第2コイル5は移動がし難いこととなる。
【0048】
また、第1パーマロイ止め9Aの外径が筒状本体2の内径と略同一であり、更には、Oリング14が取り付けられたことによって、先端キャップ12側から浸水が生じた場合であっても、第1コイル4に水分が到達するのを抑止することができる。
【0049】
同様に、第4パーマロイ止め10Bの外径が筒状本体2の内径と略同一であり、更には、Oリング14が取り付けられたことによって、コネクタキャップ13側から浸水が生じた場合であっても、第2コイル5に水分が到達するのを抑止することができる。
【0050】
<2.第2の実施の形態>
図2は本発明を適用した磁気探査機器の他の一例である両コイル型磁気傾度計1を説明するための模式図であり、ここで示す両コイル型磁気傾度計1は、筒状本体2にセンサ部3が挿入されて構成されており、筒状本体2の先端部には先端キャップ(第1のキャップ部材の一例)12が取り付けられ、筒状本体2の基端部にはコネクタキャップ(第2のキャップ部材の一例)13が取り付けられている。また、先端キャップ12には、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
なお、コネクタキャップ13にはアンプ等(図示せず)と接続するためのコネクタケーブルが取り付けられる。
【0051】
センサ部3には、第1コイル(第1のコイル部の一例)4及び第2コイル(第2のコイル部の一例)5が設けられている。
第1コイル4は、パーマロイ製の第1芯材(第1の棒状部材の一例)6に挿通された第1中空部材(第1の中空部材の一例)15に巻かれている。なお、第1コイル4は、整列巻きで巻き数を40,000ターンとした。
【0052】
また、第2コイル5は、パーマロイ製の第2芯材(第3の棒状部材の一例)8に挿通された第2中空部材(第2の中空部材の一例)16に巻かれている。なお、第2コイル5は、第1コイル4と同じ線材を使用して整列巻きで巻き数を40,000ターンとした。
なお、第1コイル4と第2コイル5の組合せは、抵抗値が同じ値のコイルを取り出し、取り出したコイルに一定電流正弦波を流した状態で波形を収集し、その波形の振幅が同じコイルを1組とした。
【0053】
第1芯材6の一端(先端キャップ12側の端部)は第1パーマロイ止め(第1の固定部材の一例)9Aに取り付けられ、第1芯材6の他端(コネクタキャップ13側の端部)は第2パーマロイ止め(第2の固定部材の一例)9Bに取り付けられている。
【0054】
また、第1パーマロイ止め9A及び第2パーマロイ止め9Bには、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
【0055】
ここで、第1パーマロイ止め9Aは、筒状本体2の内径と略同一の外径を有しており、先端キャップ12に隣接して配置されている。また、第2パーマロイ止め9Bも、筒状本体2の内径と略同一の外径を有している。
【0056】
また、第1芯材6に挿通され、第1コイル4の先端キャップ12側に隣接した状態でブッシュゴム7Aが配置されている。同様に、第1芯材6に挿通され、第1コイル4のコネクタキャップ13側に隣接した状態でブッシュゴム7Bが配置されている。
【0057】
更に、第1芯材6に挿通され、第1パーマロイ止め9Aとブッシュゴム7Aの両者に隣接した状態で第1カラー材(第1の揺動防止部材の一例)17が配置されている。また、第1芯材6に挿通され、ブッシュゴム7Bと第2パーマロイ止め9Bの両者に隣接した状態で第2カラー材(第2の揺動防止部材の一例)18が配置されている。
【0058】
第2芯材8の一端(先端キャップ12側の端部)は第3パーマロイ止め(第3の固定部材の一例)10Aに取り付けられ、第2芯材8の他端(コネクタキャップ13側の端部)は第4パーマロイ止め(第4の固定部材の一例)10Bに取り付けられている。
【0059】
また、第3パーマロイ止め10A及び第4パーマロイ止め10Bには、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
【0060】
ここで、第3パーマロイ止め10Aは、筒状本体2の内径と略同一の外径を有している。また、第4パーマロイ止め10Bも、筒状本体2の内径と略同一の外径を有しており、コネクタキャップ13に隣接して配置されている。
【0061】
また、第2芯材8に挿通され、第2コイル5の先端キャップ12側に隣接した状態でブッシュゴム7Cが配置されている。同様に、第2芯材8に挿通され、第2コイル5のコネクタキャップ13側に隣接した状態でブッシュゴム7Dが配置されている。
【0062】
更に、第2芯材8に挿通され、第3パーマロイ止め10Aとブッシュゴム7Cの両者に隣接した状態で第3カラー材(第3の揺動防止部材の一例)19が配置されている。また、第2芯材8に挿通され、第2コイル5とブッシュゴム7Dの両者に隣接した状態で第4カラー材(第4の揺動防止部材の一例)20が配置されている。
【0063】
更に、第2パーマロイ止め9Bと第3パーマロイ止め10Aとは、アルミニウム製のパイプ(第2の棒状部材の一例)11で接続されている。
【0064】
[効果]
本発明を適用した磁気探査機器の他の一例では、第1コイル4と第2コイル5とが、同一の素線で巻かれ、巻き数が同一であり、更には、第1コイル4及び第2コイル5の双方共に整列巻きされたことによって、第1コイル4と第2コイル5との性能に差が生じ難い。
【0065】
また、第1カラー材17が第1パーマロイ止め9Aとブッシュゴム7Aの両者に隣接して配置されたことによって、第1コイル4は先端キャップ12側への移動スペースが存在しないこととなり、第1コイル4は先端キャップ12側へは移動ができない。
更に、第2カラー材18がブッシュゴム7Bと第2パーマロイ止め9Bの両者に隣接して配置されたことによって、第1コイル4はコネクタキャップ13側への移動スペースが存在しないこととなり、第1コイル4はコネクタキャップ13側へは移動ができない。
【0066】
同様に、第3カラー材19が第3パーマロイ止め10Aとブッシュゴム7Cの両者に隣接して配置されたことによって、第2コイル5は先端キャップ12側への移動スペースが存在しないこととなり、第2コイル5は先端キャップ12側へは移動ができない。
更に、第4カラー材20がブッシュゴム7Dと第4パーマロイ止め10Bの両者に隣接して配置されたことによって、第2コイル5はコネクタキャップ13側への移動スペースが存在しないこととなり、第2コイル5はコネクタキャップ13側へは移動ができない。
【0067】
また、第2パーマロイ止め9Bと第3パーマロイ止め10Aとがパイプ11で接続されたことによって、先端キャップ12、第1パーマロイ止め9A、第1カラー材17、ブッシュゴム7A、第1コイル4、ブッシュゴム7B、第2カラー材18、第2パーマロイ止め9B、パイプ11、第3パーマロイ止め10A、第3カラー材19、ブッシュゴム7C、第2コイル5、ブッシュゴム7D、第4カラー材20、第4パーマロイ止め10B、コネクタキャップ13が隙間無く配置されたこととなり、第1コイル4及び第2コイル5はいずれの方向にも移動ができない。
【0068】
更に、第1パーマロイ止め9A、第2パーマロイ止め9B、第3パーマロイ止め10A及び第4パーマロイ止め10Bの外径が、筒状本体2の内径と略同一に形成されたことによっても、第1コイル4及び第2コイル5は移動がし難いこととなる。なお、Oリング14が取り付けられたことによって、更に一層、第1コイル4及び第2コイル5は移動がし難いこととなる。
【0069】
また、第1パーマロイ止め9Aの外径が筒状本体2の内径と略同一であり、更には、Oリング14が取り付けられたことによって、先端キャップ12側から浸水が生じた場合であっても、第1コイル4に水分が到達するのを抑止することができる。
【0070】
同様に、第4パーマロイ止め10Bの外径が筒状本体2の内径と略同一であり、更には、Oリング14が取り付けられたことによって、コネクタキャップ13側から浸水が生じた場合であっても、第2コイル5に水分が到達するのを抑止することができる。
【0071】
<3.第3の実施の形態>
図3は本発明を適用した磁気探査機器の更に他の一例である両コイル型磁気傾度計1を説明するための模式図であり、ここで示す両コイル型磁気傾度計1は、筒状本体2にセンサ部3が挿入されて構成されており、筒状本体2の先端部には先端キャップ(第1のキャップ部材の一例)12が取り付けられ、筒状本体2の基端部にはコネクタキャップ(第2のキャップ部材の一例)13が取り付けられている。また、先端キャップ12には、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
なお、コネクタキャップ13にはアンプ等(図示せず)と接続するためのコネクタケーブルが取り付けられる。
【0072】
センサ部3には、第1コイル(第1のコイル部の一例)4及び第2コイル(第2のコイル部の一例)5が設けられている。
第1コイル4は、パーマロイ製の第1芯材(第1の棒状部材の一例)6に挿通された第1中空部材(第1の中空部材の一例)15に巻かれている。なお、第1コイル4は、整列巻きで巻き数を40,000ターンとした。
【0073】
また、第2コイル5は、パーマロイ製の第2芯材(第3の棒状部材の一例)8に挿通された第2中空部材(第2の中空部材の一例)16に巻かれている。なお、第2コイル5は、第1コイル4と同じ線材と使用して整列巻きで巻き数を40,000ターンとした。
なお、第1コイル4と第2コイル5の組合せは、抵抗値が同じ値のコイルを取り出し、取り出したコイルに一定電流正弦波を流した状態で波形を収集し、その波形の振幅が同じコイルを1組とした。
【0074】
第1芯材6の一端(先端キャップ12側の端部)は第1パーマロイ止め(第1の固定部材の一例)9Aに取り付けられ、第1芯材6の他端(コネクタキャップ13側の端部)は第2パーマロイ止め(第2の固定部材の一例)9Bに取り付けられている。
【0075】
また、第1パーマロイ止め9A及び第2パーマロイ止め9Bには、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
【0076】
ここで、第1パーマロイ止め9Aは、筒状本体2の内径と略同一の外径を有しており、先端キャップ12に隣接して配置されている。また、第2パーマロイ止め9Bも、筒状本体2の内径と略同一の外径を有している。
【0077】
更に、第1芯材6に挿通され、第1コイル4の先端キャップ12側に隣接した状態で第1カラー材(第1の揺動防止部材の一例)17が配置されている。なお、第1カラー材17は、筒状本体2の内径と略同一の外径を有しており、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
【0078】
また、第1芯材6に挿通され、第1コイル4のコネクタキャップ13側に隣接した状態で第2カラー材(第2の揺動防止部材の一例)17が配置されている。なお、第2カラー材17は、筒状本体2の内径と略同一の外径を有しており、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
【0079】
第2芯材8の一端(先端キャップ12側の端部)は第3パーマロイ止め(第3の固定部材の一例)10Aに取り付けられ、第2芯材8の他端(コネクタキャップ13側の端部)は第4パーマロイ止め(第4の固定部材の一例)10Bに取り付けられている。
【0080】
また、第3パーマロイ止め10A及び第4パーマロイ止め10Bには、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
【0081】
ここで、第3パーマロイ止め10Aは、筒状本体2の内径と略同一の外径を有している。また、第4パーマロイ止め10Bも、筒状本体2の内径と略同一の外径を有しており、コネクタキャップ13に隣接して配置されている。
【0082】
更に、第2芯材8に挿通され、第2コイル5の先端キャップ12側に隣接した状態で第3カラー材(第3の揺動防止部材の一例)19が配置されている。なお、第3カラー材19は、筒状本体2の内径と略同一の外径を有しており、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
【0083】
また、第2芯材8に挿通され、第2コイル5のコネクタキャップ13側に隣接した状態で第4カラー材(第4の揺動防止部材の一例)20が配置されている。なお、第4カラー材20は、筒状本体2の内径と略同一の外径を有しており、ゴム製の環状リングであるOリング14が取り付けられている。
【0084】
更に、第2パーマロイ止め9Bと第3パーマロイ止め10Aとは、アルミニウム製のパイプ(第2の棒状部材の一例)11で接続されている。
【0085】
[効果]
本発明を適用した磁気探査機器の更に他の一例では、第1コイル4と第2コイル5とが、同一の素線で巻かれ、巻き数が同一であり、更には、第1コイル4及び第2コイル5の双方共に整列巻きされたことによって、第1コイル4と第2コイル5との性能に差が生じ難い。
【0086】
また、第1コイル4に隣接する第1カラー材17の外径が筒状本体2の内径と略同一に形成されたことによって、第1カラー材17が障害となり第1コイル4は先端キャップ12側へは移動ができない。
更に、第1コイル4に隣接する第2カラー材18の外径が筒状本体2の内径と略同一に形成されたことによって、第2カラー材18が障害となり第1コイル4はコネクタキャップ13側へは移動ができない。
【0087】
同様に、第2コイル5に隣接する第3カラー材19の外径が筒状本体2の内径と略同一に形成されたことによって、第3カラー材19が障害となり第2コイル5は先端キャップ12側へは移動ができない。
更に、第2コイル5に隣接する第4カラー材20の外径が筒状本体2の内径と略同一に形成されたことによって、第4カラー材20が障害となり第2コイル5はコネクタキャップ13側へは移動ができなし。
【0088】
また、第1パーマロイ止め9Aの外径が筒状本体2の内径と略同一であり、更には、Oリング14が取り付けられたことによって、先端キャップ12側から浸水が生じた場合であっても、第1コイル4に水分が到達するのを抑止することができる。
【0089】
同様に、第4パーマロイ止め10Bの外径が筒状本体2の内径と略同一であり、更には、Oリング14が取り付けられたことによって、コネクタキャップ13側から浸水が生じた場合であっても、第2コイル5に水分が到達するのを抑止することができる。
【符号の説明】
【0090】
1 両コイル型磁気傾度計
2 筒状本体
3 センサ部
4 第1コイル
5 第2コイル
6 第1芯材
7A ブッシュゴム
7B ブッシュゴム
7C ブッシュゴム
7D ブッシュゴム
8 第2芯材
9A 第1パーマロイ止め
9B 第2パーマロイ止め
10A 第3パーマロイ止め
10B 第4パーマロイ止め
11 パイプ
12 先端キャップ
13 コネクタキャップ
14 Oリング
15 第1中空部材
16 第2中空部材
17 第1カラー材
18 第2カラー材
19 第3カラー材
20 第4カラー材
図1
図2
図3
図4